ディープリンクのマーケットリーダーBranchがシリーズDで$100Mあまりを調達、ユニコーンの仲間入り

Androidオペレーティングシステムの作者Andy RubinのPlayground Venturesが支援するディープリンク制作のスタートアップBranchが、今度の資金調達ラウンドで評価額が10億ドルになり、ユニコーンクラブのメンバーになりそうだ。

この4歳の企業は、企業のためにWebサイトとモバイルアプリとの間のリンクを作る。同社は、PitchBookの情報と確認によると、シリーズDの資金調達で1億2900万ドル相当の株式を売れることになり、そこに注入される資本は同社の価値をおよそ10億ドルと評価している。

今朝(米国時間9/7)のメールでBranchのCEO Alex Austinは、コメントを拒否した。

レッドウッドシティに本社のある同社は、2017年4月にPlayground率いる6000万ドルのシリーズCを完了し、調達総額が1億1300万ドルになった。そのほかの投資家は、NEA, Pear Ventures, Cowboy Ventures, Madrona Venturesなどだ。一方RubinはAndroidの協同ファウンダーであり、Essentialのファウンダーでもある。後者はスマートフォンメーカーだが、高く評価されたわりには、あまり売れなかった

Branchのディープリンクプラットホームは、企業のアプリの成長とコンバージョン(実買)とユーザーのエンゲージメント(積極関与)とリテンション(固定客化)を助ける。

ディープリンクは、Webサイトのページではなく、特定のコンテンツへユーザーを連れて行くリンクだ。たとえば、これはディープリンク、そしてこれはディープリンクでない。

[ディープリンク略史](未訳)

ディープリンクはWebやメールのコンテンツをアプリに結びつける。たとえばスマートフォンで買い物をしていてJet.com上のアイテムへのリンクをクリックすると、ユーザーのスマートフォンにインストールされているJetのアプリに連れて行かれる。従来のリンクのように、JetのWebページへ、ではない。モバイル上で見るWebページは、かなり貧弱なユーザー体験だ。

Branchを使っているアプリはほぼ40000あり、全体の月間ユーザーは30億に達する。Airbnb, Amazon, Bing, Pinterest, Reddit, Slack, TinderなどもBranchを使っている。

Austinによると、この前のラウンド以来同社は“ものすごく成長し”、次のラウンドを迎えることになった。

彼曰く、“だんとつのマーケットリーダーになれて幸運だった。ディープリンクに関してはまだまだやることがいっぱいあり、今回の資金もBranchのプラットホームの継続的な成長を支えるために使われる”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AIでロゴを自動的にデザインしてくれるTailor Brandsが$15.5Mを調達

中小企業にブランド戦略とマーケティングサービスを提供するTailor Brandsが今朝(米国時間5/9)、シリーズBで1550万ドルを調達したことを発表した。

CEOのYali Saarによると、同社はデザインと機械学習が交わるところに位置している。というのは同社が、ロゴのデザインとコピーライティングとソーシャルメディア戦略を理解する技術を作っている、という意味だ。

同社の自動的に作られるロゴデザインは、すぐに人の目を引く。Tailor BrandsのWebサイトで、それを体験できる。有料で高品質な画像ファイルにもアクセスできるが、文字だけのロゴなら、あなたの会社に関する情報をいくつか入力すると、1分足らずで無料で作ってくれる。〔日本語文字はまだサポートされていない。〕

下図は、そうやって作ってもらった本誌TechCrunchの新しいロゴだけど、どうかな?

techcrunch tailor brands

Tailor Brandsは2014年の本誌TechCrunchのStartup Battlefieldでローンチし、これまでにロゴを4500万個作った、という。昨年の顧客数は386万で、毎月50万社ずつ増えているそうだ。

今回の投資ラウンドをリードしたのはPitango Venture CapitalのGrowth FundとBritish Armat Group、これにDisruptive TechnologiesとMangrove Capital Partnersが参加した。これで同社の調達総額は2060万ドルになる。今度の資金の主な用途は、グローバル展開と、多言語化、そしてブランド戦略のためのツールをもっと増やすことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Instagram、関連アプリ名に”Insta”と “Gram” を禁止―打撃を受けるアプリ多数

〔この記事の執筆者はMatthew Panzarino〕

Instagramがブランド・ガイドラインを改訂し、関連アプリ名にInstaないしGram;を使うことを禁止した。それらの単語を含む既存のアプリに対しては「合理的な期間内に改名する」よう要求するメールが送られている。

このメールはこの他、Instagram Brand Guidelinesの改訂部分として、ロゴやInstagramというフル名称を使うことにも制限を設けている。たとえば、 Luxogramの開発チームに送られたメールには以下のようにある(強調は編集部)。

Instagramで写真を共有することを助けるアプリの開発に興味をもっていただき感謝しています。デベロッパーにすばらしいアプリを作ってもらいたいと願う一方で、ユーザーがInstagramとなんらかの公式の関係にかのように誤解するような名称をサードパーティーのアプリに使用することをわれわれは許可できません。

Instagramにとって広く知られたわれわれの商標を保護することが重要なのは理解していだけるでしょう。従来からわれわれは“Instagram”と紛らわしい名称の使用やルック&フィールのコピーは禁止しています。われわれは新しいガイドラインでこの点をさらに明確化し、“INSTA”および“GRAM”をInstagramと連動して作動するアプリの名称に用いることはInstagramブランドの保護に有害であると判断しています。約款によって許可された場合を除きデベロッパーはInstagramに紛らわしい商標を利用することはできないので、独自の名称を採用してください。

もちろんこれまでもInstagramという名称は商標として、またAPIガイドラインによって保護されてきたが、InstaとGramについては特に規定はなかった。それどころか、その使用はAPIドキュメント中でむしろ奨励されていた。つまりInstaまたはGramを使うことはできるが、同時に両方を使ってはならないとされていた。

Instagram(あるいは結局Facebook)はAPIを利用しないアプリについてはこの新しい制限を強制することはできない。しかしAPIを使おうとする限りデベロッパーはこの制限に服すしかないわけだ。われわれはこの件でFacebookにコメントを求めている。

この禁止によって影響を受けるアプリは、StatigramLuxogramWebstagramGramfeedInstadropInstagallery始め多数に上る。StatigramはInstagram自体では分からないようなユーザーのアカウントの統計を提供してくれる非常に便利なアプリだ。

しかもこれらはニッチなアプリではない。Luxogramの月間ユーザーは100万人に上る。Statigramも有望なビジネスだった。Luxogramのデベロッパーは「Instagramの要求をすべて受け入れれば事業の継続は不可能だ。おそらくサイトを閉鎖することになるだろう」と述べた。他のアプリも事情は似ている。

Facebookがブランドを保護することを責めるわけにはいかないのだろう。しかし明らかにInstagramの態度は関連アプリを歓迎した初期の頃とはまったく違ったものになっている。いまやInstagramは成長に他人の助けを必要としない。 すこしでも紛らわしい印象を与えるアプリは断固として取り締まるという方針に転じたようだ。

Twitterの態度の変化を思い出させないでもない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+