ニセWindows 11インストーラーが拡散、カスペルスキーがアドウェアやマルウェアが含まれていると警告

ニセWindows 11インストーラーが拡散、カスペルスキーがアドウェアやトロイの木馬が含まれていると警告

Kaspersky

マイクロソフトは次期Windows 11のプレビュー版を提供中ですが、入手するにはWindows Insiderプログラムへの登録が必要となります。これを経由せずに偽物のWindows 11インストーラーが配布されており、その中にアドウェアやマルウェアが含まれていると警告が発せられています。

ウイルス対策ソフトウェアで知られる企業Kaspersky Labsの報告によると、その1つは「86307_windows 11 build 21996.1 x64 + activator.exe」という実行ファイルとのこと。1.75GBものファイルサイズがあるため本物のようにも思えますが、実際には大部分が多くの無用な情報を含む1つのDLLファイルに占められていると述べられています。

問題の実行ファイルを開くと、通常のWindowsインストールウィザードのようなインストーラーが起動します。しかし主な目的は、別のより悪質な実行ファイルをダウンロードして実行すること。

さらに2つ目の実行ファイルも同じく「86307_windows 11 build 21996.1 x64 + activatorのダウンロードマネージャー」と称したインストラーであり、ライセンス契約書も付属し、スポンサー付きのソフトウェアもインストールされることが記されています。が、この種のドキュメントはたいていの人が読もうとはしないため、気づかれにくい模様です。

このライセンス契約に同意すると、さまざまな悪意のあるプログラムが持ち主のPCにインストールされてしまうしだいです。

Kasperskyは、すでにWindows 11関連の似た手口を使った数百の悪意ある試みを撃退してきたと述べています。

これらマルウェアの大部分は他のプログラムをダウンロードして実行することを目的としたダウンローダーで構成されており、比較的無害なアドウェアから本格的なトロイの木馬やパスワードの盗難など厄介なものまで、非常に多岐にわたるとのこと。要するにWindows 11インストーラーを装って、数々の有害ソフトウェアを呼び込んでいるというわけです。

こうしたリスクを考えると、やはりMSの用意している公式ソースからダウンロードした方がよさそうです。

Windows 10をインストール済みの環境であれば、「設定」から「更新とセキュリティ」をクリックし「Windows Insider Program」を選択。そしてアカウントをリンクし「Dev チャネル」(最新機能が使えるが不安定)か「ベータ チャネル」(Dev チャネルよりは信頼性が高い)を有効にすればWindows 11アップデートを入手できます。ニセWindows 11インストーラーが拡散、カスペルスキーがアドウェアやトロイの木馬が含まれていると警告とはいえ、いずれも公式リリース版とはほど遠い未完成品であることに違いはないため、仕事で使っているメインPCには入れない方が無難でしょう。

(Source:Kaspersky。Via MSPowerUserEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:セキュリティ
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アップルがiOS 14.7で「悪意SSIDに繋ぐとWi-Fi機能破壊」バグを修正、公式なセキュリティ文書公開

アップルがiOS 14.7で「悪意SSIDに繋ぐとWi-Fi機能破壊」バグを修正、公式なセキュリティ文書公開今年5月に配信されたiOS 14.6では、iPhoneが特定のSSID(ネットワーク名)を持つWi-Fiネットワークに接続するとWi-Fi機能が無効化される不具合が報告されていました

この不具合は先日から配信されたiOS 14.7での修正が噂されていたのですが、今回、アップルがiOS 14.7での解決を公式に認めるセキュリティ文書を公開しました

これはiOS 14.7およびiPadOS 14.7のセキュリティアップデートに関する文書の中で言及されています。以下、該当する箇所の抜粋です。

対応機種:iPhone 6s以降、iPad Pro(全モデル)、iPad Air 2以降、iPad 第5世代以降、iPad mini 4以降、iPod touch(第7世代)。

影響について:悪意のある Wi-Fi ネットワークに参加すると、サービス拒否や任意のコード実行が発生する可能性があります。

説明:この問題はチェックを改善することで対応しました。

問題のバグは、6月初めにセキュリティ研究者のCarl Schou氏が初めて発見して報告したものです。

Schou氏は「%p%s%s%s%s%n」というSSIDを持つWi-Fiネットワークに繋ぐとiPhoneのすべてのWi-Fi機能が無効になり、再起動しても症状は直らず、復旧するにはネットワーク設定をリセットするしかない、と警鐘を鳴らしていました。

さらに、新たな有害SSIDが発見されたとの続報もありました。これらに限らず「%」記号を含むSSID一般にメモリ破壊バグなどを引き起こす可能性が指摘されており、警戒が呼びかけられていた経緯があります。

その後、iOS 14.7ベータ版ではこれらのバグが解決しているとの検証もありましたが、アップルは表向きには沈黙を守ったままでした。また正式版iOS 14.7の公式リリースノートでもなぜか言及されておらず、今回ようやく公式声明が出たしだいです。

ほかiOS 14.7およびiPadOS 14.7は、オーディオファイル、「探す」アプリやPDF、Webイメージなどに関連する他のセキュリティ脆弱性も修正されているため、iPhoneとiPad のユーザーは速やかなアップデートが推奨されます。

アップルがiOS 14.7で「悪意SSIDに繋ぐとWi-Fi機能破壊」バグを修正、公式なセキュリティ文書公開

(Source:Apple。Via MacRumorsEngadget日本版より転載)

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約4.4万円の携帯ゲームPC「Steam Deck」はWindowsをインストール可能、ただしドライバーが未知数

Valveの携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」はWindowsをインストール可能、ただしドライバーが未知数

Valve

先日Valveが「Steamが動くハンドヘルドゲーミングPC」ことSteam Deckを正式発表しましたが、Arch LinuxをベースとしたSteam OSゲーム専用機という他は未知の部分が多く残されていました。

その続報として、Windowsをインストールできることや「どれだけSteamで販売中のゲームが動くのか」といった続報が伝えられています。

まずWindowsやサードパーティ製コンテンツについては、Valveの開発者向け公式FAQにて「Steam DeckはPCなので、プレイヤーは他社のOSを含めて何でもインストールできます」と述べられています。

この件になぜ注目が集まっていたかといえば、Steam OSつまりLinux上でSteam用ゲームがすべて動くわけではないからです。Steamで販売されているゲームのうち、LinuxおよびSteam OSが正式にサポートされているのは全体の15%に過ぎません。

そうした事態を緩和しているのが、数年にわたるValveの「Linux上で多くのWindows用ゲームを遊べるようにする」ことへの取組みです。それでもProtonDB(Linux上でWindowsアプリを動かす「Proton」の対応状況をまとめたサイト)によると、Steamで最もプレイされているトップ10のうち半分が動かないとのこと。

この原因はProtonとチート対策ソフトを搭載したタイトルとの相性の悪さとされており、Valve社はEACやBattllEye(どちらもチート対策ソフトウェア)と協力していると述べています。つまり、これらを採用しているApex Legends, Destiny 2, PUBG, Fortnite, and Gears 5がまもなくSteam DeckとProton上で動くかもしれないーーテックメディアThe Vergeはそう指摘しています。

しかしWindowsそのものをインストールすれば、そうした問題は一挙に解消されるはず。The Vergeによれば、Steam Deckのハードウェアは「AMDのカスタムGPUを搭載し、8つのRDNA 2 CUを備え、最大1.6TFLOPSの性能を発揮する。これはXbox One S(1.4TFLOPS)よりもわずかに上で、PS4(1.8TFLOPS)をわずかに下回る性能だ。最新のRDNA 2アーキテクチャを採用しているため、TFLOPSだけで比較するのは難しいが、携帯型PCゲームに十分な性能を発揮することは間違いなそうだ」とのこと。そうした強力なデバイスにWindowsを積めば、ポータブルXboxに近くなるというわけです。

とはいえ、Windowsをインストールする場合は完全なドライバーのサポートがある保証もなく、ハンドヘルド機器用に最適化されていないUIも苦労するかもしれない。さらに(Windows 10 PCだからといって全ゲームが動くわけではないように)Steam DeckのWindowsでゲームがどれだけ上手く機能するかも明らかではないとも指摘されています。

ともあれ、これほど高性能のハンドヘルドPCが399ドル(約4万3800円)からの低価格で入手できることは、先行している他社の「Steamゲームが遊べる超小型ゲーミングPC」の相場感覚からすれば驚異にも思えます。実際、Valveの共同創設者であるゲイブ・ニューウェル氏は米IGNの取材に対して、「消費者に魅力を感じてもらえる価格帯にすることが非常に重要であること」は分かっていたので大変な努力をしており、価格設定は「二次的に痛みを伴うものだった」とも語っています。

記事執筆時点ではSteam OS上でのSteamゲーム互換性は十分とは言えませんが、今後しだいに改善されていくはず。日本上陸は欧米よりも遅れる見通しですが、その頃にはWindowsをインストールする必要がないほど大半のゲームが完全に遊べることを期待したいところです。

(Source:SteamworksProtonDB。Via The VergeEngadget日本版より転載)

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iPad上でWindows 3.1が動作、DOS用ゲームが遊べる「iDOS 2」アプリを利用しインストール

iPad上でWindows 3.1が動作、DOS用ゲームが遊べる「iDOS 2」アプリを利用しインストール

Benj Edwards

次期iPadOS 15はマルチタスクの強化に重点が置かれていますが、そこでもmacOSやWindowsのように複数の窓を開くシステムは先送りとなりそうです。そんななか、iPad上にWindows 3.1をインストールして、ゲーム等のサードパーティ製アプリを動かすことができたと報告されています。

テックメディアFast Companyの技術エディターであるHarry McCracken氏は、Windows 3.1をiPadにインストールする方法を見つけたとのことです。

そのやり方の手順を、How-to GeekサイトのBenj Edwards氏が分かりやすくまとめて公開しています。

具体的には、iOSやiPadOS上で昔のDOS用ゲームがプレイできる「iDOS 2」というアプリを使うというもの。本来Windowsを動かすために作られたわけではありませんが、Windows 3.1はMS-DOSからインストールできるため「DOSアプリのひとつ」として可能になっている模様です。

やるべきことは第1に、「iDOS 2」アプリをApp Storeから610円で(今のうちに)購入すること。またWindows 3.1の正規のコピーも必要となりますが、Edwards氏はその入手方法も説明しています。

Windows 3.1のファイルを入手したら、それをiPadの「ファイル」アプリ内に収納用のフォルダを作ってから転送します。次にiDOSにファイルを読み込ませ、指示に従ってすべての設定を適切にしてやれば、Windows 3.1は簡単にインストールできるとのことです。

この仮想Windows 3.1には、iDOS 2を通じてサードパーティ製アプリを追加インストールも可能です。Benj氏はInternet ArchiveからWindows 3.1用のソフトウェアを入手する方法も説明しており、ゲームや生産性向上ツールからユーティリティまで一通りが調達できます。実際に「Civilization II」など、iPad上で動作する古典タイトルのいくつかが紹介されています。

iPad上でMacのようなマルチウィンドウが動くまでには遠い道のりになると思われますが、約30年前のWindows 3.1であれ「複数の窓があれば、iPadでどのように使えるのか」はふんわりと確認できるはず。また、あえてWindows 3.1時代のアプリ縛りで仕事をしてみて、Windows 10がいかに便利になったかを実感してみるのもよさそうです。

(Source:How-to-Geek。Via 9to5MacEngadget日本版より転載)

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Windows 11へのアップグレード後、Windows 10に戻せる猶予期間は10日間までと判明

Windows 11へのアップグレード後にWindows 10に戻せる猶予期間は10日間までと判明

Microsoft

次期Windows 11はこの年末に正式提供される見込みですが、まずお試しで使ってみて、不具合があればWindows 10に戻そうと考えている人も少なくないと思われます。が、Windows 11に更新した後にWindows 10にロールバックできる猶予は10日間しかないことが明らかとなりました。

これはPCメーカーMSIのWebサイトに掲載されたFAQから判明したことです。該当する項目には、以下のように記載されています。

Windows 11が気に入らない場合、アップグレード後にWindows 10に戻ることはできますか?

はい、できます。Windows 11への更新をインストールした後、10日間はWindows 10に戻ることができ、その際に持ち込んだファイルやデータはそのまま残しておくことができます。10日間が過ぎた後にWindows 10に戻すためには、データをバックアップして「クリーンインストール」を行う必要があります。

これはおそらく、復旧用の「windows.old」フォルダが自動的に削除されることを意味していると思われます。現行のWindows 10にも「前のバージョンのWindows 10に戻す」(「設定」>「更新とセキュリティ」>「回復」から)機能があり、バックアップデータが保存されている同フォルダが更新から10日後に自動削除される仕様となっています

つまり10日間の猶予期間はWindows 10から引き継いではいますが、Windows 10のリリース直後はWindows 8へのロールバックは30日間(後に10日に変更)は可能だったことからは、短縮されている格好です。

Windows 10からWindows 11への更新は、Androidアプリが動くことやストアが刷新されることを除けば、ほぼ見かけのユーザーインターフェースが変わる程度であり、ユーザーが極端な違和感を抱くような変更はあまりないとも思われます。

とはいえ、新OS上で慣れ親しんだアプリが安定して動作する保証はどこにもありません。Windows 11にアップグレードする際は、仕事に使うメインマシンは避けてサブPCに入れて様子見をするか、しっかりバックアップを取ってから行う方がよさそうです。

(Source:Google Docs。Via HothardwareMSPoweruserEngadget日本版より転載)

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アップルが最新iOS 15のベータ版をすべての人に公開、開発者アカウント不要

iOS、iPadOS、watchOSの未来を垣間見ることができるチャンスだ。Apple(アップル)は先日、iOS 15iPadOS 15、watchOS 8の最初のパブリックベータ版をリリースした。これらのリリースは、iPhone、iPad、Apple Watch用OSの次期メジャーバージョンとなる。開発者向けベータ版とは違い、これらのベータ版は誰でもダウンロードすることができる。99ドル(約1万1000円)の開発者アカウントは必要ない。ただし、ベータ版であることをお忘れなきよう。

同社はまだ、2021年秋にiOS 15、iPadOS 15、watchOS 8の最終バージョンをリリースする予定だ。しかし、Appleは夏の間、数週間ごとにベータ版をリリースするという。できるだけ多くのバグを修正し、多くのユーザーからデータを集めるには良い方法だ。

いつものように、Appleのパブリックベータは、デベロッパーベータのリリースサイクルに従っているようだ。Appleは米国時間6月30日、iOSとiPadOS 15の2回目のデベロッパーベータもリリースしている。つまり、最初のパブリックベータは、2回目の開発者用ビルドとほぼ同じビルドのようだ。

ただし、忘れてはいけないのは、ベータ版をメインで使っているiPhoneやiPadにインストールしてはいけないということだ。問題はバグだけではない。一部のアプリや機能の中にはまったく動作しないものもある。稀なケースだが、ベータ版ソフトウェアによってデバイスが壊れて使えなくなることもある。また、iCloud上のデータが失われることもある。十分な注意を払って欲しい。

余分なiPad、iPhone、Apple Watchを持っている人のためにダウンロード方法をお知らせしよう。インストールしたいデバイスからAppleのベータ版ウェブサイトにアクセスし、設定プロファイルをダウンロードする(watchOSベータ版の場合は、iPhoneからダウンロード)。この小さなファイルは、パブリックベータ版へのアップデートを、通常のソフトウェアアップデートと同様に行うためのものだ。

ファイルがインストールされたらデバイスを再起動し「設定」(または「Watch」)アプリにアクセスする。アップデートが表示されるはずだ。2021年9月になると、デバイスは自動的にiOS 15、iPadOS 15またはwatchOS 8の最終バージョンにアップデートされ、設定プロファイルを削除できるようになる。

iOS 15における最大の変更点は、新しいフォーカスモードだ。「Do not disturb」に加えて、さまざまなモードを設定することができる。通知を受け取りたいアプリや人を選び、何をしているかによってフォーカスを変えることができる。例えば「仕事モード」「睡眠モード」「ワークアウトモード」などを作ることができる。

新しい天気予報アプリ、「マップ」の地図の更新、SharePlayを搭載したFaceTimeの改良版など、全体的に多くの新機能が用意されている。また、Safariも一新されている。

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(文:Romain Dillet、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Appleシリコン「M1チップ」搭載MacでLinuxのネイティブ動作がついに実現、Linuxカーネル5.13が公式サポート

Appleシリコン「M1チップ」搭載MacでLinuxのネイティブ動作がついに実現、Linuxカーネル5.13が公式サポート

Linux Kernel 5.13がリリースされ、M1チップ搭載Macの公式サポートが表明されました。これは4月に可能性が言及され、5月にはLinux Kernel 5.13 RC(リリース候補)がリリースされたことに続くもので、足かけ数か月にわたる苦闘の末にこぎ着けたかっこうです。

今回の発表は、前回のRCと同じくLinux生みの親であるリーナス・トーバルズ氏が自らメーリングリストで行ったものです。そのなかでトーバル氏はKernel 5.13全体の規模はかなり大きく、2000人以上の開発者から 1万6000以上のコミット(マージを含めると1万7000以上)が行われるほどだったと振り返っています。

そんなKernel 5.13では、AppleシリコンM1チップを含むArmアーキテクチャに基づく複数のチップがサポートされています。これによりM1搭載のMacBook Air、MacBook Pro、Mac miniおよび24インチiMacでLinuxをネイティブに実行できるようになります。

これまでにもParallelsの仮想環境Corellium社の移植版によりM1 Mac上でLinuxを実行することは可能でしたが、いずれもネイティブ動作ではないため、M1チップの性能を最大限に引き出すことはできませんでした。それがAsahi LinuxプロジェクトのHector Martin氏ほか多数の開発者が力を合わせたことで、ようやく現実のものとなりました。

しかしLinux情報サイトPhoronixによると、Linux 5.13では「Apple M1に対する初期のサポートとして、基本的な機能は提供されるが、グラフィックスのアクセラレーションはまだ提供されず、さらに多くのことを解決しなければならない」とのことです。M1の仕組み、特にGPUの仕様が非公開で独特すぎるために移植が苦戦していることは、早い時期から伝えられていました。

最新の Linux Kernel 5.13 では、Landlocked LSM、Clang CFI のサポート、システムコールごとにカーネルのスタックオフセットをランダム化するオプションなどのセキュリティ機能が搭載。ほかFreeSync HDMIもサポートされており、いつの日かM1内蔵GPUの力も発揮できるようになることを祈りたいところです。

(Source:LKML Archive on lore.kernel.org。Via:9to5MacEngadget日本版より転載)

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マイクロソフトがWindows 11のファーストプレビュー公開

米国時間6月28日、Microsoft(マイクロソフト)はWindows 11のファーストプレビューを、同社のWindows Insiderプログラム内のDev Channelで公開した。Insiderプログラムに参加している人は、Microsoftの新オペレーティング・システムの新しい(少々複雑な)システム要件を満たしていれば、まもなく入手できるはずだ。

ファーストプレビューには、新しいルック・アンド・フィール、テーマ、ウィジェット、新しいスナップレイアウト、さらには改訂されたファイル・エクスプローラなどMicrosoftがWindows 11で約束している新機能の大部分が入っている。しかし、このファーストリリースに間に合っていない機能もいくつかある。たとえばAndroidアプリへの対応、Teams統合のビルトイン対応などは後のリリースに入る予定だ。新しいWindows Storeのプレビューはすでに公開されている。

それ以外は、新しいスタートメニューから試してみることができる(中央に置かれたスタートボタンが気に入らない人は左下に移動できるのでご心配なく。ただしタスクバー全体を画面の別のに辺に移すことはできない)。ちなみにスタートメニューはWindows体験の象徴的部分の1つではあるが、ほとんどのパワーユーザーはめったに使うことがなく、代わりにアプリの99%をキーボードかタスクバーを使ってスタートするだろう。Microsoftは、新しい「recommended(おすすめ)」セクションに新しくインストールしたアプリや最近使ったファイルを並べて何かか違うことをやろうとしている。

画像クレジット:Microsoft

もう1つ、すぐに目につく新機能が新しいファイルエクスプローラーだ。フラットなルックスに代えてリボンスタイルのメニュー(Microsoftは「command bar」[コマンドバー]と呼んでいる)を採用している他、全体的に新しい見た目のアイコンが使われている。ルックスは良いが、変更にともなって失われた機能がないかは試してみないとわからない。

ファイルエクスプローラーは、Windows 11のその他のアプリと同じく、Microsoftの新しいスナップレイアウトを採用している。「スナップ」ジェスチャーやショートカットキーでウィンドウを画面のどの辺にも固定できる既存の機能を最大化ボタンに集約した。全体としての機能は新しくないが、多くのWindowsユーザーはこの機能自体の存在を知らなかったに違いないので、今回の新機能によってウィンドウのスナップ(固定)機能が多くのユーザーに知られることになるだろう。

画像クレジット:Microsoft

新しいウィジェットも、タスクバーの目立つ位置に表示される。現在あるのはカレンダー、天気、交通情報、Microsoft To Do、および株価のウィジェットで、OneDriveから最近の写真を表示したり、スポーツやeスポーツのニュースも好きに表示させられる。パーソナライズされたニュースフィードもある。

最後に紹介するべきなのが、新しい設定メニューだ。残念だったWindows 8以来、Windowsには事実上2つの設定メニューが存在している(コントロールパネルと設定)。どうやらこの混乱の日々はまだ終わらないようだが、設定メニューは少なくとも現在のWindows 10よりずっとすっきりした見た目になっている。

画像クレジット:Microsoft

もちろんWindows 11には他にも多くの変更がある。これは半年に1度の小さなUI変更をともなうWindows 10アップデートとは明らかに別物だ。今後は、これがリアルワールドでどう使われていくかを見なくてはならないが、今はまだ早期リリースであることを覚えておいて欲しい。プレビューはInsiderプログラムメンバーに公開され始めたので、実際どう動くのかは近々わかるだろう。TechCrunchも今後各機能を試していく予定だ。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nob Takahashi / facebook

マイクロソフトのナデラCEOがアップルに「Windows版iMessageを歓迎する」と呼びかけ

マイクロソフトのナデラCEOがアップルに「Windows版iMessageを歓迎する」と呼びかけ

ymgerman via Getty Images

マイクロソフトは本日未明に次世代OS「Windows 11」を正式発表し、それとともにAndroidアプリもWindows上で動く上にMicrosoft Storeアプリから入手できる見通しも明らかにしました。

その後MSのサティア・ナデラCEOはThe Wall Street Journalのインタビューにて、アップルのiMessage(日本名は「メッセージ」)をWindowsに迎え入れることを歓迎するなどを語っています。

ナデラCEOいわく、Windows 11の大きな目標の1つは「サードパーティ製アプリ市場への開放」であり、Microsoft Storeの枠を超えて創造性の中心になるということ。その上で「すべてのアプリ」が参加するよう招かれていると述べています。

その上で順調とは言えないのが、iPhoneとWindowsの連携です。WindowsとAndroidデバイスとは「スマホ同期(Your Phone)」から密に連携し、ついにAndroidアプリがWindows上で動くにいたりましたが、iPhoneとはそうではありません。この点につきナデラCEOは「もっと上手くいくようにしたい」と語っています。

さらにナデラCEOは、他の企業と同じくアップルがWindows上でやりたいことを行うのは歓迎されると述べ、その1つとしてWindows版iMessageの可能性にも言及したという流れです。

iMessageは(少なくとも米国では)アップル製品を代表するアプリであり、iPhoneやiPad、Macに共通で搭載されているものです。アップルは今年(2021年)秋にビデオ通話アプリFaceTimeをAndroidやWindowsにも部分的に解放すると発表済みですが、iMessageについてアップル製品の独占であることに変更はありません。

なぜ、アップルはiMessageを他のプラットフォームに解放しようとしないのか。先日のEpic Gamesとの訴訟のなかで、裁判資料として提出された社内メールからは、アップルが一度はAndroid版iMessageを検討しながらも、幹部らが「iPhoneユーザーが子供にAndroidスマホを買い与える際の障害を取り除くことになる」つまりAndroidに顧客を奪われることを懸念して、結局は取りやめにされたことが明らかとなっていました

おそらくナデラCEOもその資料には目を通していて、アップルの意図は織りこみ済みのはず。Windows 11とともに発表されたストアの刷新では、MSの決済システムを使う必要もない、MSに手数料を支払わなくても良いとされていますが、これは正にアップルがApp Storeの30%手数料を一部を除いて守り続け、自社システム以外の独自購入方法を認めないことと真逆と言えます。

MSはアップルに表向きはWindows版iMessageの歓迎を呼びかけることで、実は挑発しているのかもしれません。

Windows 11: Microsoft CEO Satya Nadella on the New ‘Start’ of the PC (Exclusive) | WSJ

(Source:Wall Street JournalEngadget日本版より転載)

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マイクロソフトのナデラCEOがBuild 2021で「自らテストしてきた」次世代Windowsに言及

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:iMessage(製品・サービス)App Store(製品・サービス)Apple / アップル(企業)Amazon / アマゾン(企業)Android(製品・サービス)Satya Nadella / サティア・ナデラWindows(製品・サービス)Windows 11(製品・サービス)OS / オペレーティングシステム(用語)FaceTime(製品・サービス)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Store(製品・サービス)Microsoft Teams(製品・サービス)

AndroidアプリがAmazonアプリストア経由でWindows 11に登場、ウィンドウとして動作

エコシステムは奇妙な仲間を生む。米国時間6月24日に行われた「Windows 11」イベントでは、最近記憶する中でもっとも奇妙な、そしてもっとも予想外だったニュースの1つが発表された。Microsoft(マイクロソフト)は、次のメジャーバージョンのOSでAndroidアプリを利用可能にする。

チーフプロダクトオフィサーであるPanos Panay(パノス・パネイ)氏は、この追加を「もう1つだけ小さなサプライズ」と呼び、モバイルアプリはスタートメニューやタスクバーに統合できると述べた。また、OSの新しいアプリ配置UIの一部として、タイル状に整列させたり「ウィンドウ」になったりする。

画像クレジット:Microsoft

これらのAndroidアプリは、Amazonアプリストアを経由してMicrosoft Store上で提供される。同社は、OSのデモで動作するTikTok(ティックトック)を紹介した。同アプリはモバイルファーストのデザインから予想されるように、縦長のポートレートで表示されている。

Androidアプリは185万種類あるので、現在のところ、これはMicrosoftのアプリストアに新しいコンテンツを大量に流し込み、最新の人気モバイルアプリをいきなりプラットフォーム上で利用できるようにする方法だ。しかし(Intel Bridge上に構築された)この体験が最終的にどれほど良いものかは、時が経ってみないとわからない。

Windows 11は2021年の年末ホリデーシーズンにリリースされる。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:MicrosoftWindows 11WindowsOSパソコンノートパソコンAndroidアプリAmazon

画像クレジット:Microsoft

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

WWDC 2021で期待される発表は?iOS 15、iPadOSリニューアル、もしかしたら新Macも

あらゆることを考え合わせると、Apple(アップル)は2020年、非常に洗練されたバーチャルWWDCを開催した。Microsoft(マイクロソフト)やGoogle(グーグル)のような他の企業がよりライブ感のある(あるいはライブスタイルの)体験を選択したのに対し、Appleは、スムーズなドローン撮影と巧みなトランジションを駆使して出演した幹部たちを引き立てた。そして最初の1年を経て、同社がどのように新しい境地に達するか見ものだ。

キックオフからニュースを提供するWWDCの基調講演はいつも大盛況だが、今回もその例に漏れず、さらに多くの新情報が発表される可能性が高い。iOS / iPadOS、watchOS、macOS、tvOSなど、開発者向けの標準的なアップデートに加えて、このイベントで新しいハードウェアが発表される可能性もある。

いつものようにライブでニュースをお伝えしていくが、今回はライブブログを復活させる。ライブニュースをさまざまな方法でフォローすることが可能だ。イベントは、太平洋標準時6月7日(月)午前10時(日本時間6月8日午前2時)に開始される。

YouTubeのライブストリームはここで見ることができる。

例年通り、このイベントではiOSが最大の目玉となる。なんといっても、Appleは他の何よりも多くiPhoneを販売しているからだ。2020年には特に、同社の最新5Gデバイスが低迷するモバイル市場に救いの手を差し伸べた中でその傾向が強まった。

少なくとも最初の段階では、iOS 15はAndroidの最新バージョンほど過激なアップデートには見えない。しかし、今日から6月7日の朝までの間に、多くのことが起こり得る。(少なくとも今のところ)最重要課題は通知機能のアップデートのようだ。報道によると、モバイルOSの新バージョンでは、睡眠中、仕事中、運転中などのステータスに応じてカスタマイズ可能な通知が提供されるとのこと。

また、iOS 15には、新しいアクセシビリティ機能が多数追加されると考えられている。

画像クレジット:Apple

さらに大きなニュースは、待望のiPadOS 15へのアップデートだろう。最新のiPad Proのレビューではこの古いソフトウェアが問題となっていたが、iPadOS 15は、タブレット端末用のOSをモバイルOSからさらに遠ざけるための重要なステップになりそうだ。現在のiPadOS 15は、ほとんどの意図と目的においては、iOSをタブレット向けにスケールアップしたものとなっている。

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まだ詳細は明らかになっていないが、ホーム画面はウィジェットを含めて大幅にアップデートされる予定だと言われている。これにより、大きくなったホーム画面をより有効に活用できるようになると思われる。また、新しい通知機能やiMessageの大幅な改良など、iOSの新しいアップデートも行われるはずだ。

Big Surで行われた大規模なオーバーホールの後、macOS 12はより小さな波となることが予想される。ここでのビッグニュースは、ハードウェアかもしれない。噂では、Appleの超高速M1チップがアップデートされると囁かれている。M1X(現在の呼称)は、14インチと16インチの新型MacBook Proと一緒に登場する可能性があり、そうなればAppleのラップトップ製品ラインのハイエンドとローエンドの間に、ようやく少しだけ日が差すことになる。

画像クレジット:Brian Heater

また、今のところ情報が少ないものの、watchOSも大きなアップデートの時期に来ているように見える。特に合併したばかりのGoogleとFitbit(フィットビット)と競合しているAppleにとって、新しい健康機能は確実な賭けだろう(最近発表されたSamsungのアシストはいうまでもない)。

そして、最も興味をそそられるミステリーがhomeOSだ。求人情報ではこの謎のOSが参照されていたが、これは単なるタイプミスかもしれない(その後、求人案件では「HomePod」に変更された)。

画像クレジット:Apple

噂のまとめということで、より大きなものにつながるかもしれない可能性を指摘しておく。これは、既存および近々発売されるAppleのホーム製品と連動するように設計された、より統合的なホームオペレーティングシステムだと思われる。おそらく、tvOSともう少し密接に統合するものだろう。長期にわたる噂の中心にあるのは新しいApple TVデバイスだが、これまでのところ、その点は確認されていない。

他には、新しいMac Miniの噂もある(ただしこちらは、2020年末にリフレッシュされたばかりだが)。また、Beats Studio Budsに関する噂も興味をそそられる。LeBron James(レブロン・ジェームズ)が未発表のハードウェアを身につけているのを見れば、人々は話題にせざるを得ない。しかしAppleは従来、Beatsチームに独自の発表を任せ、このような大きなイベントはAirPodsのような自社ブランドのオーディオ製品のためにとっておくことを選んできた。

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ファーウェイ独自OS「HarmonyOS 2.0」のオープンソース版がIoT機器向けに公開、Linuxか独自カーネルを選択可能

  1. ファーウェイ独自OS「HarmonyOS 2.0」のオープンソース版が開発者向けに公開、Linuxと独自カーネルを選択可能

中国初のオープンソース財団OpenAtom Foundationは6月1日、「OpenHarmony 2.0 Canary」(カナリア版)をリリースした。ライセンスはApache License 2.0(アパッチ・ライセンス 2.0)。Huawei(ファーウェイ)の独自OS「HarmonyOS 2.0」のオープンソースソフトフェア(OSS)版最新バージョンにあたる。中国のソースコードホスティングサービス「Gitee」上で公開している

また6月2日、開発者向けドキュメントをまとめた「Develop devices – HUAWEI HarmonyOS Device」に関連ドキュメントも公開された。

Huaweiは、2020年9月開催の開発者向けイベント「HUAWEI DEVELOPER CONFERENCE 2020」においてOpenAtom Foundationに対してソースコードを寄贈することを発表しており、以来公開が続けられている。

新たにリリースされたOpenHarmony 2.0のライセンスは、Apache License 2.0。すべての機器がネットワーク接続された世界における、あらゆるスマートデバイスに適用可能なOSSのOSとして、IoE(Internet of Everything)を促進するとうたっている。

カーネルとしてはLinux、HarmonyOSマイクロカーネル、Huawei LiteOSを利用できるマルチカーネルデザインを採用。ターゲットとするハードウェア環境によって開発者がカーネルを選択できるようにしており、カーネル抽象化層(KAL。Kernel Abstraction Layer)を設けることで実装の違いを隠し、基本的なカーネル機能を上位層に提供するという。

Linuxについては、LTS版カーネルを基にCVEパッチやOpenHarmonyの上位層に適合させるための機能をマージさせたものを利用するという(記事執筆時点では、バージョン4.19を基にしている)。

HarmonyOSマイクロカーネルについては、記事執筆時点ではソースコードおよびドキュメントとも公開されていない。Huawei LiteOSは、記事執筆時点ではOpenHarmony LiteOS Cortex-AおよびLiteOS Cortex-Mとしてソースコードが公開済みで、ライセンスはBSDライセンス(2条項BSDライセンス)を採用。LiteOS Cortex-Aは、Arm Cortex-A7ベースSoCの中国HiSilicon Technology製Hi3518E V300またはHi3516D V300搭載ボードをサポートしている。LiteOS Cortex-MをCortex-M3(STM32F103)/M4(STM32F429IG)/M7(STM32F767ZI)、RISC-Vに対応しているという。

ファーウェイ独自OS「HarmonyOS 2.0」のオープンソース版が開発者向けに公開、Linuxと独自カーネルを選択可能

OpenHarmony LiteOS Cortex-Aのアーキテクチャ

ファーウェイ独自OS「HarmonyOS 2.0」のオープンソース版が開発者向けに公開、Linuxと独自カーネルを選択可能

LiteOS Cortex-Mのアーキテクチャ

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マイクロソフトが次期Windowsの発表オンラインイベントを6月24日開催

マイクロソフトが次期Windowsの発表オンラインイベントを6月24日開催

Microsoft

マイクロソフトが6月24日にWindowsのメジャーなアップデートに関する発表イベントをオンラインで開催します。すでに主要メディアにはイベントの案内が送られました。

このイベントは、マイクロソフトがデュアルスクリーンデバイス向けに開発していたWindows 10Xの開発を中止したあとにやってきます。マイクロソフトは、Windows 10Xに用意していた新機能やUIなどの一部をWindows 10に導入すると述べています。

新システムアイコン、改良されたエクスプローラー、Windows 95時代から残っていたアイコンの廃止などビジュアル面での更新のほか、マルチモニター環境におけるアプリの再配置問題の修正、Xbox Auto HDR機能の追加、Bluetoothオーディオの改善など、Windowsの基本的な機能の改善も取り込まれています。

Windowsのアプリストアの改善にもマイクロソフトは取り組んでおり、そのストアをあらゆるアプリや第三者の決済プラットフォームに開放すると言われています。

イベントにはマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏とチーフプロダクトオフィサーのパノス・パネイ氏が登壇し、詳細を発表する予定。ナデラCEOは先週、この次世代Windowsをしばらくのあいだ「自らテストしてきた」と述べ、「次世代Windowsに非常に期待している」と語っていました。

新しいWindowsが一体どんなものになるのか、24日が楽しみです。

(Source: MicrosoftEngadget日本版より転載)

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ファーウェイがAndroidに代わるスマホ向けHarmonyOSを正式に発表

Huaweiコンシューマビジネスグループのソフトウェア開発担当プレジデントWang Chenglu(ワン・ チェンルー)氏

ハイパーコネクテッドな世界で生活していることを想像してみよう。中国の通信機器大手Huawei(ファーウェイ)独自のHarmonyOSは、デバイスを動かしているシステムにかかわらずすべてのデバイスに互換性を持たせることで、あるデバイスから別のデバイスに切り替えて使う際のユーザーエクスペリエンスの遅れやギャップをなくすことを目指している。

2019年にHuaweiは米国のエンティティリストに追加され重要なチップセットGoogleのAndroid開発者向けサービスなど米国のテクノロジーの利用が禁止されたが、エンティティリスト追加から2年経って、Androidに代わるHuaweiのスマートフォン向けオペレーティングシステムが発表された。

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米国時間6月2日、Huaweiは正式にスマートフォン向け独自オペレーティングシステムのHarmonyOSを発表した。同社は2016年にオペレーティングシステムの開発を開始し、2020年9月にはタブレット、電気自動車、スマートウォッチ向けにオープンソース化した。同社のフラッグシップデバイスであるMate 40などは同日からHarmonyOSにアップグレードできる模様で、今後数四半期でローエンドモデルにも順次HarmonyOSが搭載される。

Huaweiは、HarmonyOSはAndroidやiOSにとって代わるためのものではないとしている。むしろHarmonyOSのアプリケーションはもっと広範囲にわたり、スマートフォンやタブレットだけでなく、増えつつあるスマートデバイスでも動作する。そのため同社は、ハードウェアや家電メーカーがこのエコシステムに参加するように努めてきた。

これまでに50万以上の開発者がHarmonyOSベースのアプリケーションを開発している。GoogleやFacebookといった欧米の主力アプリのHarmonyOS版が開発されているかどうかは明らかになっていない。

一部の中国テック企業はHuaweiからの呼びかけに答えている。スマートフォンメーカーのMeizuは同社のWeiboアカウントで、同社のスマートデバイスがHarmonyOSに対応するかもしれないと示唆したMeizuよりかなり大手のOppo、Vivo、Xiaomiは、ライバルのオペレーティングシステムの採用にはおそらく抵抗があるだろう。

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HuaweiはHarmonyOSが動作するデバイスを1つのコントロールパネルにまとめようとしている。例えば、1台のテレビと複数のヘッドフォンのBluetooth接続をリモートでペアリングする。スマートフォンでプレイしていたゲームをシームレスにタブレットに引き継ぐ。ユーザーのスマートウォッチから収集したヘルスケアデータをもとにスマート豆乳ブレンダーがドリンクをカスタマイズする。

HarmonyOSが搭載されていないデバイスも、シンプルなプラグインでHuaweiのデバイスと通信できる。WindowsのノートPCにHarmonyOSのプラグインがインストールされていれば、PCに保存されている写真をHuaweiのスマートフォンに直接保存できる。ということは、Android、さらにiOSは、いつか共通の言葉でHarmonyOSと話せるようになるのだろうか。

来週にはAppleのWWDCが開催されるというタイミングで、HarmonyOSが発表された。Macrumorsが指摘したように、Appleの最近の求人情報には新しいコンセプトであると見られるhomeOSの記載があり、Appleのスマートホーム戦略と関連しているようだ。

Huaweiは、HarmonyOSがAndroidの派生であるという憶測を否定し、Androidのコードと同一のコードは1行もないと述べた。Huaweiの広報は、HarmonyOSがLinuxベースであるかどうかについてコメントを避けた。AndroidはLinuxカーネルをベースにしている。

テック大手数社が独自のモバイルオペレーティングシステムの導入を試みたことがあるが、成功しなかった。AlibabaはLinuxベースのAliOSを開発したが、長いことアップデートされていない。Samsungは独自のTizenを手がけたが、スマートテレビなどいくつかのIoT機器に搭載されるにとどまっている。

先行企業と比べると、Huaweiは開発者の関心を集められるかもしれない。米国政府によって重要なチップサプライヤーが遮断され、最先端スマートフォンの製造が阻害されかねない状況になって大きな市場を失ったにもかかわらず、Huaweiは今も中国最大のスマートフォンブランドの1つだ。Androidに不満を持つ開発者のニーズを捉えることができれば、HarmonyOSは開発者にとっての次の選択肢となるチャンスがある。

米国の制裁では、HuaweiがAndroidのオープンソースソフトウェアを使うことは禁止されていない。中国の大手スマートフォンメーカーは自社向けのAndroidオペレーティングシステムを開発するためにAndroidのオープンソースソフトウェアを使用している。しかし米国政府の禁止措置によってHuaweiのスマートフォンでGoogle Playのサービスを利用できなくなり、国外のコンシューマー市場としては終わりを告げられたようなものだった。

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タグ:HuaweiOSHarmonyOSスマートフォン中国

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(文:Rita Liao、翻訳:Kaori Koyama)

Googleの新OS「Fuchsia」が第1世代「Nest Hub」向けに配信開始

Googleの新OS「Fuchsia」が第1世代「Nest Hub」向けに配信開始

Googleの新OS「Fuchsia」が、第1世代のNest Hub向けに配信が開始されました。9to5GoogleがGoogleに確認したとして伝えており、まずはプレビュープログラムを対象にリリースされ、今後数か月で広く展開予定とのことです。

2016年にその存在が明らかになったFucshiaは、あまり公に語られることもなく、どういった立ち位置のOSなのかも不明なままでした。しかし、2020年には開発者サイトがオープンし、プロジェクトが一般公開されたほか、5月初めには、Bluetooth SIGでFucshia 1.0を搭載するGoogle Home Hub(第1世代のNest Hub)が見つかるなど、正式リリースも近いのではと考えられていました。

Fuchsiaの特徴は、LinuxベースのAndroidとは異なり、独自のマイクロカーネルZircon(以前はMagentaと呼ばれていました)を採用していること。Googleは公式ブログの中で、汎用のオープンソースOSを作成するための長期プロジェクトだと説明されていました。

肝心のNest Hubのアップデートですが、見た目や機能に変化はなく、アップデートに気づかない可能性も指摘されています。というのも、Nest Hub自身はCast OSで動作していますが、その上でオープンソースのアプリ開発プラットフォームFultterが動作しています。Fultterはクロスプラットフォームを特徴としており、Fuchsiaもサポート済み。このため、ベースとなるOSが変わっても、見た目や動作に影響はないというわけです。

今後、他の機種へのアップデートも行われると考えられますが、最終的にAndroidやChrome OSを置き換えるものになるのか、あくまでもスマート機器向けに留まるのか、注目しておきたいところです。

(Source:9to5GoogleEngadget日本版より転載)

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マイクロソフトのナデラCEOがBuild 2021で「自らテストしてきた」次世代Windowsに言及

マイクロソフトのナデラCEOがBuild 2021で「自らテストしてきた」次世代Windowsに言及

Igor Bonifacic / Engadget

マイクロソフトが開催中のイベントBuild 2021では、PC向けデスクトップOSに関する大きな発表はありません。それは近い将来に発表する予定の次世代Windowsに取り組んでいるからのようです。マイクロソフトのサティア・ナデラCEOはBuild 2021の基調講演で「過去10年で最も重要なWindowsのアップデートのひとつをまもなく公開する」と述べました。

ナデラ氏はここ数か月、最新のOSを自身でテストしていたとし「次世代Windowsに非常に期待している」そして「すべてのWindows開発者にさらに多くの機会を提供、アプリケーションを構築し配布、収益化するための革新的で新しい”オープンプラットフォーム”を求めるすべてのクリエイターを歓迎します。近いうちにさらに多くをお伝えすることを楽しみにしています」と述べました。

現状でも、WindowsはアイコンやUIのアップデートに加え、新しいWindowsアプリストアに取り組んでいます。The Vergeが伝えるには、次世代Windowsのアプリストアではアプリケーションの中にサードパーティが独自の課金システムを含めることを認めるかもしれないとのこと。もしそうなれば、開発者はマイクロソフトがアプリ15%、ゲーム12%のストア税を徴収するのを回避できます。

先週にはWindows 10Xの開発を取りやめることを明らかにしたマイクロソフトですが、そこに含まれていたいくつかの重要な機能は今年後半のSun ValleyアップデートでWindows 10に導入される予定です。

ナデラ氏は、将来のWindowsに関し「近いうちに」としました。発言が守られるなら数週間ほどのうちに何か発表やイベントが行われるかもしれません。

(Source:The VergeEngadget日本版より転載)

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グーグルがAndroid 12の開発者プレビュー最新版を公開、触覚フィードバックなど拡張

Google(グーグル)は米国時間4月21日、同社のモバイルOSの最新版であるAndroid 12の開発者プレビュー第3弾を予定どおり公開した。Googleのロードマップによると、今回の開発者プレビューは、Android 12がベータ版に移行する前の最後のプレビューとなる。通常、開発者ではないユーザーがAndroid 12を試したい場合はベータ版が最初の無線(OTA)アップデートになる。今のところ開発者は、サポートされているPixelデバイスにシステムイメージをフラッシュする必要がある。

Googleは、ベータ版のリリースを間近に控えた今こそ、開発者は自分のアプリの準備が整っているかどうかを確認するために互換性テストを開始する必要があると指摘している。現在のところAndroid 12は、2021年8月までにプラットフォームの安定性を実現する計画だ。その時点で、アプリ向けのすべての機能がロックされ、確定される。

では、今回のプレビューでは何が新しくなったのだろうか?いつものように、数多くの小さな新機能、調整、変更があるが、今回の目玉は、開発者がアプリケーションで新しいハプティック(触覚)フィードバック体験を提供できるようになったことと、新しいアプリ起動アニメーションだ。

新しいアプリ起動エクスペリエンスは、開発者とユーザーの両方にとって、今回の最も顕著な変更点かもしれない。この新しいアニメーションは、アプリの起動から、アプリのアイコンを表示するスプラッシュ画面、そしてアプリ本体へと続く。「新しいエクスペリエンスは、すべてのアプリの起動に標準的なデザイン要素をもたらしますが、各アプリが独自のブランディングを維持できるように、カスタマイズも可能にしました」とGoogleは説明している。開発者は、このスプラッシュスクリーンを自分のブランドでどのようにカスタマイズするかについて、かなりの自由度を持っている。ただし、デフォルトでは最もベーシックな起動エクスペリエンスが有効になっている。

また、リッチなハプティックフィードバックも今回のリリースで加えられた。それを聞くと、今ではほとんど使われなくなったApple(アップル)のForce Touchを思い出さずにはいられないが、これは少し違う。ここでは「ゲームには没入感のある楽しい効果を、プロダクティビティには注意力を向上するハプティック」を提供するものだという。

本リリースのその他の新機能には、着信および進行中の通話をユーザーがより簡単に管理できるようにする新しい通話通知テンプレートが含まれている。Googleによるとこれらの新しい通知は、より視認性が高く、読み取りやすいものになるという。また、機械学習ワークロードのためのNeural Networks API(NNAPI)の改善や、より幅広い超高解像度カメラセンサーをサポートするための新しいAPIも含まれる。

またAndroid 12では、計算負荷の高いタスクを実行するためのRenderScript APIが廃止され、VulkanやOpenGLなどのGPUコンピューティングフレームワークが採用される。

今回のリリースに含まれるすべての変更点の詳細については、こちらから見られる。

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画像クレジット:juniorbeep / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

6月公開予定のLinuxカーネル5.1.3がAppleシリコン「M1」搭載Macをサポート開始の可能性

6月公開予定のLinuxカーネル5.1.3がAppleシリコン「M1」搭載Macをサポート開始の可能性

Apple

これまでAppleシリコン「M1」チップ搭載MacにLinuxを移植する様々な取り組みがありましたが、6月に公開予定の安定版Linux 5.13カーネルで予備的なサポートが追加される可能性があると報じられています。

Asahi Linux公式アカウントは、M1対応のプルリクエスト(コードなどを追加・修正した際に、本体への反映を他の開発者に依頼する機能)がSoC向けLinuxにマージされ、Linux 5.13に反映されるだろうと報告しています。

このAsahi LinuxはM1へのLinux移植プロジェクトの1つであり、主催者のHector Martin氏が独特すぎるM1の仕組みに苦戦していることが語られていました

Linux関連情報サイトPhoronixによると、M1 MacでのLinux動作状況はまだ道半ばではあるものの、Linux 5.13カーネルにてサポート追加できる程度には「よい状態」になっているとのことです

今年の初めからM1チップを搭載したMac mini、MacBook Pro、MacBook AirでLinuxカーネルを起動するために何度かカーネルパッチが適用され、起動に必要なドライバが導入されていると説明されています。つまり、ひとまず起動はできる見込みは高い、というわけです。

この最初期となるM1 Linux移植では、UART、割り込み、SMP、DeviceTreeビットといった基本的な機能を備えているとのことです。またSimpleFBベースのフレームバッファ(画面表示まわり)も搭載されていますが、3D/ビデオアクセラレーションの動作はかなり難航しているもようです。

M1 Mac上でLinuxを動作させる試みとしては、他にも新興企業Corelliumが「完全に使用可能な」ものを移植したと発表していました。ただし、そちらもGPUアクセラレーションはサポートされず、描画はソフトウェアレンダリングに依存しており、M1 Macの持てる機能すべてを引き出せているとは言い難い状況です。

アップルが自社開発のM1チップにつき仕様を完全公開したり、GPUへのアクセス方法を教えるとは考えがたいことです。まだまだ実用にはほど遠く、注ぎ込まれた莫大な努力に見合う価値があるかどうかも不明ですが、その過程で「Appleシリコンはなぜ、これほど(価格の割に)パフォーマンスが高いのか」の謎が解き明かされていくのかもしれません。

(Source:PhoronixAsahi Linux(Twitter)、via:9to5MacEngadget日本版より転載)

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