Oculus、高校生とNPOのための、VR開発支援プロジェクトを発表

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バーチャルリアリティーの未来は、VRヘッドセットを頭にくくりつけた人々が部屋の隅にかたまった、暗い、ユートピア時代だと言う人もいるが…それは、今ものごとが進んでいる方向ではない。

VRは、社会の変化に多くの影響を与えている。以前本誌は、VRが共感のエンジンになる話を紹介した。このたびOculusは、VRを社会変革の道具へと変えるべく、新たにVR for Goodというプログラムを立ち上げて「次世代のVRクリエーター」を呼び込もうとしている。

ご存じFacebook傘下の同社は、サンフランシスコ周辺の高校生を対象に、360 Filmmakers Challengeと名付けた6週間のプログラムを実施する。そこで生徒たちはプロの映画製作者と一緒に短い360度映画を作る。内容は、彼らのコミュニティーの生活がどんなものかを紹介することだ。

プログラムに参加する生徒は、すばらしいコンテンツを作るのに必要なツールをすべて自由に利用できる。Samsung Gear VR、Galaxy S6、Richo Theta S360カメラや、映像をつないだり編集したりするのに必要なソフトウェア等だ。

同社は、第2の取り組みとして、360 Bootcamp for Nonprofitsにも力を入れている。意欲ある映像製作者と強力なNPOを結びつけることによって、その使命と課題を伝えるコンテンツを作るためのプログラムだ。

プログラムでは10組の非営利団体が、このVRフィルムメーキングの旅に出る。Facebook本社の2日間のブートキャンプでは、美しいVRコンテンツを作るために必要な最高の知識を学ぶ。参加チームは、業界標準のNokia OZOカメラから、プロフェッショナルグレードの編集ソフトウェアまで、最も高度なプロ用機材を利用することができる。

参加者は、映像が出展されるSundance 2017映画祭での露出という驚きの機会も得られる。申し込み は5月30日から。

Oculusは、最初のVR会社でもなく、最もクレイジーな会社でもないが、注目度の高さから、その取り組みに業界全体が一目置く存在となっている。社会的利益に焦点を移すことによってOculusは、VRで最も大きな課題である、入手しやすさとインパクトの問題を克服する方向への議論を導くことができる。

こうしたプログラムは、VRコンテンツ制作の力を、自分たちのコミュニティーについて伝えたい人々の手に渡し、彼らが直面する問題を伝える強力なメディアとしてVRを利用できるようにするものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Oculus Riftはすばらしいけど、たぶん買うべきではない

Oculus Riftの今日までの旅路は長かった。

遅れに次ぐ遅れの日々。そして消費者はやっと今日(米国時間3/28)、Riftの消費者製品を実際に手にすることができるようになった。その仮想現実ヘッドセットは、これからOculusが頑張って予約ぶんを製造発送していくが、これまでの予約受付ぶんだけで7月までかかるそうだ。

長時間、寝食を忘れてRiftに文字通り‘没頭した’ぼく自身の経験から言えば、たしかにすごいと感じたけど、多くの人びとにとって良い投資ではない。上のビデオを見ると、599ドルの価値に対する、ぼくの疑念がご理解いただけると思う。しかも実際に使用するためには、本体以外にも買うべきものがある。

まだご覧になってない方は、ぼくが書いたOculus Riftの長編レビューをお読みいただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Oculusがすぐ使えるPCセットを、ASUS、Alienware、Dellが1499ドルで来週から予約受付

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Oculusは、バーチャルリアリティーに飛び込むのに必要なものすべてを、人々が簡単に手に入れられるようにしたがっている。ASUSAlienware、およびDellとの提携によって、OculusはOculus対応PCセットを1499ドルで2月16日午前8時(PST)から予約販売する。セットで買うと、PCが100ドルから200ドル安くなる。

Desktop_xps_8900セットには、Oculus Riftとこれを動かせる強力なゲームPC、モーションセンサー、Xbox Oneコントローラー、リモコン、および同時発売のゲーム、EVE: Valkyrie Founder’s PackとLuckY’s Taleが含まれる。出荷は4月の予定。

この発表で、単体で599ドルのRiftを使うためには一体いくらかかるのかが、かなり明確になってきた。これは間違いなくハードコアPCゲーム向けのハイエンド製品であり、カジュアルなメディア好きのものではない。

セットの価格を見ると、Oculusが開発に協力した99ドルのヘッドセット、Samsung Gear VRとは明らかに一線を画している。Gear VRはSamsungのスマートフォン、Galaxyで動作し、Galaxyの価格は600ドル前後。つまり、Riftセットの方が2倍ほど高い。

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セット商品は、Best BuyAmazon、およびMicrosoftストアで来週から予約できる。すでにRiftを予約している人は、アップグレードしてPCも入手することが可能で、来週予約ページに表示されるコードを使ってディスカウントを受けることができる。今持っているPCでRiftを動かせるかどうか不明のときは、この情報ページを見るか、この互換チェックツールをダウンロードして実行すればよい。

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今問題なのは、果たしてOculusが、この価格でRiftに価値を見出す人を十分な数探しだし、デベロッパーに開発意欲を起こさせられるかだ。

最も数多く売れたものが、第一優先で開発するプラットフォームになる。その意味でOculusはもちろん、VRのiOSになろうと狙っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Oculus、プレスイベントで製品版VRヘッドセットをお披露目―XBox Oneのコントローラーを同梱

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これはデベロッパー・キットではない。今日(米国時間6/11)、Oculusはプレスイベントで製品版のRiftバーチャルリアリティー・ヘッドセットをお披露目した。製品版はXbox Oneのワイヤレス・コントローラーが付属して出荷される。またヘッドセットのLEDを撮影してユーザーの顔の向きを検知する小型カメラも同梱される。

Microsoftとの提携により、RiftはWindows 10でネーティブに作動し、Xbox Oneのゲームをプレイできるという。

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Rift製品版

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Oculus Rift製品版には本体、コントローラー、カメラが同梱

TechCrunchではイベントの模様をライブブログで中継した。

Riftは軽くて片手で楽に保持できる。本体は滑りにくいよう黒い布地で覆われている。フレームにはOLEDスクリーンが組み込まれており、顔に当たる部分は簡単に交換可能だ。ヘッドフォン部分も脱着式になっている。接眼レンズの距離はスライド式で調節できる。

来週ロサンゼルスで開催されるE3 2015カンファレンスでRiftが体験できる。またOculusが今回発表したOculus Touchというハンドヘルドでハプティック・フィードバックを採用したモーショントラック・コントローラー(プロトタイプ)も出展される。

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片手で楽に持てる軽さ。安全性を増すために布地で覆われている。

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ヘッドフォンは脱着可能

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ヘッドセットのLEDマーカーを撮影して顔の動きをトラッキングするカメラが同梱

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Riftは普通のメガネをかけたまま装着できる

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Xboxコントローラーが同梱されるので複雑なゲームにも対応

OculusのCEO、Brendan Iribeはイベントの冒頭で「われわれはゲームとエンタテインメントの体験に革命を起こそうとしてきた。そしてついにバーチャルリアリティーという夢の現実化に向けて製品を出荷できる段階に来た」と宣言した。Iribeは「2Dスクリーンはわれわれが真のデジタル体験をすることを妨げてきた。しかしOculusはその障害を取り除き、あらゆる内容をあらゆる場所で体験することを可能にする」と述べた。

今回のイベントで最大のニュースはXbox Oneのコントローラーが同梱されるという点だろう。これまでOculusは自身でコントローラーをサポートしていなかったのでデベロッパーはサードパーティー製品を使うか、受動的に周囲を見回すか、あるいはSamsung Gear VRのように小さなトラックパッドを使うなどするしかなかった。

このコントローラーが付属すれば、ユーザーは箱を開けると同時にEVE Valkyrieのような一人称シューティング・ゲームがプレイできる。Oculusは多くのゲーム・デベロッパーと協力しており、EVEのCCPゲーム、Gunfireゲーム、Insomniacを始めキラータイトルを早期にRiftに導入できる見込みだ。

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Oculusはまた中小のデベロッパーがRiftゲームを開発することを援助している。Oculus Shareアプリ・ストアも強化される予定だ。この一環としてOculusはインディーのデベロッパー向けに1000万ドルの補助金を用意したという。

Oculusの共同ファウンダーでプロダクト担当副社長のNate Mitchellは「近くOculus Homeをアップグレードする」と述べた。このサイトはユーザーがヘッドセットを装着すると最初に表示されるポータルだ。ユーザーはRiftのいろいろな機能を学んだり、ゲームを購入する前にプレビューしたりできる。また友達が何をプレイしているか知ることができる。

現在プロトタイプが開発されているOculus Touchはアイテムを掴んだり、拾い上げたり、銃の狙いをつけて発射したりするなど真のVR体験を可能にする。

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Riftは 今年末に予約受付を開始し、2016年第1四半期に出荷される。OculusがKickstarterで最初のデベロッパーキットを出資を募ったのが3年前だった。Facebookの買収からは1年だ。OculusはSamsungと協力してGalaxyをスクリーンとプロセッサーに使う簡易版を開発したが、今回はいよいよ本物の製品版の登場sだ。

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しかしライバルも急速に力をつけてきている。HTCのVive、Avegant Glyph、SonyのMorpheusなどのVRヘッドセットはいずれも今年中、あるいは来年の早い時期に出荷されそうだ。ゲーム、映画などのタイトルも多数が準備されており、ヘッドセットのシェア争いは激烈になりそうだ。

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VR専門のアクセラレーター、Rothenberg VenturesのRiverなども登場している。VRとその姉妹テクノロジーであるAR(オーグメンテッド・リアリティー)はエンタテインメント分野だけでなく、教育、セラピー、医療などの分野にも革命を起こすだろうと期待されている。

E3カンファレンスでOculusはさらに新しい発表を行うもんとみられる。ともあれ、来年われわれは下の写真のような光景をたびたび目にすることになりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、ダンボールVRキットを100万台出荷

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Googleは今日(米国時間5/28)、ダンボール製キットのCardboardが静かにVRプラットフォームのリーダー(数においては)になっていることを発表した ― これまでに100万台のCardboard製品が出荷され、昨年12月発表時の50万台から100%増加した。

Cardboardの発展は、迫真性と高価格で高度なハードウェアよりシンプルさと低い参入障壁を優先するGoogleのアプローチを証明するものだ。Googleは昨年のI/Oイベントで初めてCardboardを発表した。Facebookによる巨額なOculus VR買収直後のことだった。

急速に拡大するユーザーベースは、ユーザーが何をVR体験に求めているかを知りたいデベロッパーにとって朗報であり、VRを広く低価格な製品に適用する方法を探る絶好の機会だ。

Cardboardおよびサードパーティー製の同等品は、現時点で消費者向けVR市場の圧倒的リーダーだが、そのためにGoogleがしたのはクールで安価な工作キットを作ったことだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、360度ビデオをニュースフィードとOculusでサポート


Facebookはニュースフィードへの360度ヒデオのアップロードをサポートし、OculusゴーグルではOculus VRを体験できるようにする。Facebook CEOのMark Zuckerbergは、今日の年次F8デベロッパーカンファレンスでこの新機能を発表した。没入型ビデオ体験では将来ライブ中継もサポートするとZuckerbergは言った。
これは同社が先に「テレポーテーション」機能について漏らした際に指していたものだ ― その意味について多くの人々が憶側したが、F8のキーノートに基づけば、Oculusベースの360度没入型ビデオのようだ。

最近、他社もこの種の全周ビデオのサポートへの動きを見せている。GoogleはYouTubeへの360度ビデオのアップロードをサポートし、ChromeとAndroidアプリで再生すればヒデオで周囲を見回すことができる。、

Zuckerbergは、Facebookが360度ビデオをエンドユーザーに公開する時期については具体的に話しなかったが、実際の使い方については、ユーザーがパースペクティブをカーソルでコントロールするところを簡単に披露した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


なんと! バーチャルリアリティーが手で触れる―音波で触覚を刺激するシステム登場

奇妙に聞こえるかもしれないが、バーチャル・リアリティー内で触覚を実現するカギになるのは音波だという。イギリスのブリストル大学の研究者チームは超音波によって現実に存在しい対象を触覚させることができる新しいテクノロジー開発の開発に成功した( New Scientist)。

Ben Longが率いるチームは、スピーカーによって高い音圧を発生させ、皮膚を刺激して触覚をシミュレーションするシステムを作った。

VRと連動させるためにはLeap Motionのコントローラーが用いられている。このデバイスは2010年にクラウドファンディングで資金を集め、2013年から出荷されている。コントローラーがユーザーの手の位置を検出し、たとえばOculus Riftヘッドセットで描写される環境と連動させて、適切な音波刺激によって手があたかも現実の物体に触れているかのように感じさせる。

このシステムで触覚シミュレーションを行う場合、デジタル画像と同様、解像度の問題がある。現在のプロダクトでは対象はわずかに振動しながら空中に浮かんでいるように感じられる。また対象の形状を細部にわたって再現することはできない。チームは小型のスピーカーのアレイを利用することによって小さなオブジェクトや細かい形状の再現ができるようにするための研究を行っている。画像でいえば表示できるピクセルを増やそうとしているわけだ。

本当にリアルな没入的バーチャル・リアリティーを実現するためには、触覚は不可欠の要素だ。このテクノロジーは初めてその可能性を開いたものとして大いにエクサイティングだ。

ちなみにOculus VRは「現在のバーチャル・リアリティーで欠けている重要な要素はコントローラーだ」と述べ、新しい入力手法の開発を始めている。この新しいコントローラーが開発が成功すればいよいよ一般消費者向け販売が開始されるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


OculusのCEO、「製品版ヘッドセットの市販は何年も先ではない、何ヶ月かだ」と語る

今日(米国時間11/4)のOculus VRのCEO、Brendan Iribeの発言はゲーマーに朗報だ。TheNextWebによれば、アイルランドで開催されているWeb SummitカンファレンスでIribeは消費者向けのOculus Riftヘッドセットの市販は「何年も先ではない。何ヶ月かだ」と述べたという。このバーチャル・リアリティー・ヘッドセットはデベロッパー向けやより進んだ機能を実験するプロトタイプまで、すでに数種類が出荷されている。

しかし喜び過ぎないほうがいいだろう。Iribeは消費者向け出荷が軌道に乗るまでには「かなりの月数がかかる」と付け加えている。市販への最大のハードルは入力デバイスが完成していない点だという。 ゲームパッドやキーボードはOculusのような没入型VRには適当ではない。最近OculusはXBox 360のコントローラーやKinnectを開発したCarbon Designを買収している。おそらくこのチームが画期的な入力デバイスを開発しているのだろう。

IribeはまたライバルのVRデベロッパーに対して「没入型ヘッドセットには方向感覚喪失と船酔いという大きな問題があり、適切な対策を取らずに製品を出荷すべきではない」と警告した。Iribeのこの発言は、最近VRプロジェクトで長足の進歩を遂げているソニーを念頭においているのかもしれない。

〔日本版:上にエンベッドしたビデオの最後、18:45あたりでIribeは「何ヶ月か先」と言っている。。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Oculusが今秋初のデベロッパカンファレンスをハリウッドで + RakNetを買収してFOSS化

Facebookによる買収が決まったVRヘッドセットRiftのOculusが、今日(米国時間7/7)、二つの発表を行った。ひとつは、ゲームネットワークのための各種ミドルウェアを提供しているRakNetを買収したこと、もうひとつは同社初のデベロッパカンファレンスOculus Connectを9月19-20日にカリフォルニア州のハリウッドで開催することだ。RakNetが提供しているさまざまなサービスやプロダクト…クロスプラットホームな音声チャット、SQLのログ取り、インターネット接続のセキュリティなど…は、MojangやSony Online Entertainmentをはじめ、多くのインディー企業や大きなデベロッパ企業が利用している。

Oculus Connectカンファレンスでは、来場者がOculusのエンジニアやそのほかのVR産業のパイオニアたちとのセッションに参加できたり、ラボで自分のソフトウェアとOculusの社員とのハンズオンや直(じか)のフィードバックを体験できる。出展の申し込みは、7月10日から受け付け、その次週には承認が来る。Oculusはまた、同社の開発の最前線からのニュース(新バージョンRiftのプロトタイプ?)も定期的に提供する、と約束している…ただし具体的な内容は未定だ。キーノートには、Brendan Iribe、Palmer Luckey、John Carmack、そしてMichael Abrashらが顔を揃える。

OculusはRakNetの技術を自分のプロジェクトのためにすでに何年も利用している。買収後にはRakNetがオープンソースになるので、Oculusだけでなく、重要な開発パートナーたちも仕事がやりやすくなり、共に未来のVRプラットホームを築いていけることになる。RakNetのC++クラスライブラリは、売上が10万ドルに満たないゲームは無料で使えたが、今後は完全に無料になる。

” target=”_blank”>関連記事。〕

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Oculus RiftをVRからARに変える音楽トリップ実験

個人デベロッパでも自由にいじれるし、比較的安いOculus Riftは、これまでの企業級/ヘビー級のVRヘッドセットにできなかったことを成し遂げた。それは、気軽に実験ができることだ。

手元に350ドルとプログラミングの能力とおもしろいアイデアを持ち合わせている人なら、誰でも何かができる。10年前のVR製品は、お粗末で低能なヘッドセットに何万ドルもライセンス料を払わないと、触ることすらできなかった。

ここでご紹介するクレイジーな拡張現実(augmented reality, AR)の感覚実験はどうだろう? それもたぶん、ありえなかっただろうね。

(警告: 画面の揺れや色の変化、光の点滅などが激しいので、ある種の障害や病気の人は要注意!)

Mediated Perceptions, 作者: Terence Broad; from Vimeo.

Riftの前面にカメラを2台くくりつけて、リアルタイムのビデオのフィードをで操作すると、びっくりするようなARが映し出される。

曲に合わせてビューを変化させる実験なので、音の高低に合わせて部屋中のものが揺れ動く。ドラッグがなくても、音楽だけでトリップできるのだ。

このような実験を見ると、Riftの最終製品もぜひカメラ内蔵にしてAR対応にしていただきたい、と思う。Oculusのファウンダたちは、最近Facebookに買収されたことによって、どんな贅沢な機能でも盛り込めるようになった、と言っているから、楽しみに待とう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


速報:Facebookが話題のVRヘッドセット、Riftのメーカー、Oculusを20億ドルで買収

Facebookは拡張現実ヘッドセットRiftのメーカー、Oculus VRを買収することを発表した。価格は約20億ドルで4億ドルのキャッシュと2310万株のFacebook株式によって支払われる。さらにOculusが今後一定の成績を収めた場合には3億ドルのアーンアウト(成功報酬)が支払われる(その条件は不明)。

今日(米国時間3/25)、Facebookのファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグは「バーチャル・リアリティー・テクノロジーのリーダーであるOculusVRと買収に関して合意に至ったことはたいへんに嬉しい」とする声明を発表した。その中で、次のように述べている。

われわれの使命はよりオープンかつ密接に結び付けられた世界を作ることがわれわれの使命だ。この目的にむかってここ数年われわれはモバイル・アプリの開発に取り組んできた。このぶんやでなすべきことはまだ数多くあるものの、われわれは一層楽しく、有用なユーザー体験をもたらような次のプラットフォームについて研究する時期に来ていると感じた。

そこでわれわれはOculusに注目した。同社はOculus Riftに代表されるような優れたVRテクノロジーによって知られている。Riftを装着すればコンピュータによって生成された新しい没入的な空間を体験できる。ゲーム、映画、あるいは遠く離れた場所を驚くべきリアリティーで体験できる信じがたいテクノロジーだ。われわれはここにいながら他の場所で他の人々と体験を共有できる。Riftを試した人々は皆「生まれて初めてのまったく新しい体験だった」と驚きを口にしている。

ザッカーバーグは「Oculusは今後もゲームへの応用を第一にしていく。またFacebookとは独立の組織として運営される。しかしゲームへの後は他のさまざまな方面への展開を考えている」と述べた。

家にいながらにして、特別席でスポーツの試合を見たり、世界の大学で他の学生たちと教室にいるようにして授業を受けられたり、1対1で医師の診察を受けられたりできるようになったら素晴らしいだろう。これはまったく新しいコミュニケーションのプラットフォームになり得る。この高度な拡張現実を利用すれば無制限の空間を手に入れることができる。友だちとオンライン体験を共有するだけでなく、実世界と同様の生活と冒険を共有できるようになるだろう。

買収手続きは2014第2四半期中に完了する予定だ。Oculusは現在7500台のRiftヘッドセットの注文を受けいる。これらはRift向けにアプリケーションを開発することに関心を持っているデベロッパー向けの開発キットだ。最新のCrystal Cove’プロトタイプをベースにしたモデルは1080Pのフルハイビジョン・ディスプレイと奥行きを感知するをセンサーを備え、さらにリアルな体験が可能になっている。

Oculusはこれまでに9340万ドルのベンチャー資金をSpark、Matrix、Founders Fund、Formation 8、BIG Ventures、Andreessen Horowitzから調達している。 Oculusは最近、3Dゲームの父と呼ばれるJohn CarmackをID SoftwareからCTOに迎え、大いに会社としての格を高めた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+