SEOについて誰に質問すれば正しい回答が得られるか


私は色々な人から直接SEOの質問を受けるし、またインターネット上の掲示板などでも気が向くと回答したりしている(最近は忙しくてその暇がないのだが)。

さて、私も実はSEOについて全てわかっているわけではまったくない。
私にとってもこの質問は重要だったりするのだ。

さて、では誰に聞くのがいいのだろう?
ちょっとした簡単な質問であれば・・・、と書こうと思ったのだが、

そもそもどんな質問が簡単な質問なのか?

それが分からないのがSEOの初心者である。
実はすごく簡単なことなのに重大ですごく難しい質問だと思ったりする。
この業界では有名なコンサルタントが書いているブログのコメントに、しょうもないSEOの質問を書いているのを見ることがある。
そういうのを見ると一種のやるせなさみたいなものを感じるのだ。
彼らは重大な思い違いをしており、その思い違いに気が付かないことにがっかりすると言うのが正しいだろう。

その思い違いとは

知識・技術は財産である

ということを知らない、あるいは軽視していることである。
多くの人は形のないものに対価を払いたがらない。

知識や技術は最も重要な財産だ。

1週間かかってやっとやれることが、知識があれば10分でできたりする。
技術がない人が挑戦しても達成できないビジネス目標を、技術があればやすやすクリアできたりする。
このような知識や技術の提供に関してはそれに応じた金銭と、敬意を払うべきだ。

お金を払うのは当然である。
それにプラスして敬意を払わねばならないと思っている。
金を払う者が偉いわけではない。
相手から得た報酬を上回る価値を提供する者が偉いのである。
価値あるコンサルタントは確かに高いコンサル料金を取るかもしれないが、対価を大きく上回る価値を提供するから敬意を払われる。
(対価を下回る価値しか提供しないコンサルタントに敬意を払う必要はない)

もし自分がやったら1ヶ月かかったことを、たった1日で解決してくれたとする。
それに対して10万円の対価を払ったとしても、大いにメリットがあり感謝しなければなるまい。
こう考えれば、全てのプロフェッショナルに対して敬意を払わねばならない理由がわかるだろう。
余談になるが、私は飲食店の店員などに対して横柄にふるまう人物が大嫌いである。

さて本題に戻るのだ。

高名なSEOのコンサルタントに対して敬意を払うどころか、金銭的にも対価を払うことなく質問をする人物に対してそんなわけで嫌悪するのである。
敬意を払えば当然無料で質問しようという発想が起こらないはずである。

だから原則的には、

お金を払いましょう

である。
自分が質問をしたいと思う人物は、相談に足る人物だと思っているのだろうから、敬意が必要でお金は大前提である。

敬意があれば、

「おいくらお支払すればご教授いただけますでしょうか?」

という表現になるだろう。
自分のビジネスの規模はごく小さいものなのでこの程度しか払えなくて心苦しいのですが、この金額で教えていただけますでしょうか?
というのはありだが、金を支払うのが嫌だというのであれば、SEOを専門にやっている人に聞く資格はないと思う。

さて、金を払うとして次の問題である。

誰に聞けば正解を教えてくれるのか?

これが意外に難しい。
選択肢としては、

  • SEO業者(上位表示対策が主業務)
  • SEO業者(SEOコンサルティングが主業務)
  • 個人のSEOコンサルタント
  • SEOのブログを書いている人
  • 無料の掲示板

SEOの全ジャンルについて網羅的に知っている人は非常に少ない。
アルゴリズムの全容をつかんでいる人も存在しない。
ポジショントークからあえて嘘を教える人もいる。
正確な知識を持たず間違ったことを教える人もいる。

「知らない」と言ってくれるのならまだいいのだが、嘘を教える人も多くいるのがこの業界の特徴だ。
まあ、SEOに限らず、コンサルタントってものがそもそもそういうものだったりもする、本を書いているから正しいことを言っているとも限らないのも、コンサルティングビジネスの特徴でもあるし。

何を聞きたいかによって答えは変わってくるだろう。

上位表示をするための裏技を知りたければ、上位表示対策を行っているSEO業者出身のフリーのコンサルタントがよい。
料金は業者に頼むより安いし、手持ちのリンク資産を持っていないため上位表示対策を押し売りされる危険性も少ない。
被リンクの危険性の判断やペナルティ解除についても、このような出自のコンサルタントがお勧めである。

アルゴリズムやについて聞きたい場合は、Google社のウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで聞いてみるのがいいと思う。
しかし、あくまで回答者はボランティアなので、正確な解答ではないかもしれない。
時間がかかってもよいなら、賢威フォーラムがいいだろう。賢威というテンプレートを購入した人だけが質問できる掲示板だ。賢威は安価であるため、フォーラムを使うためだけに購入しても損はない。
回答者の松尾氏はSEOに関する知識においては国内屈指のレベルであり、直接回答をもらえることを知っておいて損はないだろう。
(上記リンクはアフィリエイトリンクではないし、ステマでもないことをお断りしておくのである)

Webサイトの構築全般にかかわること、SEOとそれ以外の要件のトレードオフが発生してどっちを優先すべきか?
といった質問は難問である。確かな正解がなく、コンサルタントによっても見解が分かれる質問だ。
SEO以外についても広範囲な知識が求められるので、一部の抜きん出たコンサルタントか、SEOだけでなく様々な問題に対応できるコンサルティング会社しかない。

自信をもってお勧めできるのは住太陽氏辻正浩氏アイレップ社アユダンテ社ぐらいだと思う。
この中で、辻正浩氏は新規の案件を請けていないので(忙しいふりという営業トークではなくて本当に請けてない)、個人レベルでやっているのは住氏だけである。

住氏は日本のSEOの草分けであり、スキルを高めてSEOが自分自身でできるようになるコンサルティングを実施しているのでお勧めできる。

他はどうかというと、

SEOの情報の集め方

この記事中に自分の好きなブロガーがいれば前述のように聞いてみるのもいいと思うが、ほとんどの方がSEO業者の中の人だったりする。
(上記のブロガーがすべてこの難しい問題に答えられるわけではないが、わからないことはわからないと言ってくれるはずだ)
この手の質問はそれ相応の金額を払って、それ相応のコンサルタントに依頼するしかないって月並みな結論に落ち着くのである。

SEOについて誰に質問すれば正しい回答が得られるか


私は色々な人から直接SEOの質問を受けるし、またインターネット上の掲示板などでも気が向くと回答したりしている(最近は忙しくてその暇がないのだが)。

さて、私も実はSEOについて全てわかっているわけではまったくない。
私にとってもこの質問は重要だったりするのだ。

さて、では誰に聞くのがいいのだろう?
ちょっとした簡単な質問であれば・・・、と書こうと思ったのだが、

そもそもどんな質問が簡単な質問なのか?

それが分からないのがSEOの初心者である。
実はすごく簡単なことなのに重大ですごく難しい質問だと思ったりする。
この業界では有名なコンサルタントが書いているブログのコメントに、しょうもないSEOの質問を書いているのを見ることがある。
そういうのを見ると一種のやるせなさみたいなものを感じるのだ。
彼らは重大な思い違いをしており、その思い違いに気が付かないことにがっかりすると言うのが正しいだろう。

その思い違いとは

知識・技術は財産である

ということを知らない、あるいは軽視していることである。
多くの人は形のないものに対価を払いたがらない。

知識や技術は最も重要な財産だ。

1週間かかってやっとやれることが、知識があれば10分でできたりする。
技術がない人が挑戦しても達成できないビジネス目標を、技術があればやすやすクリアできたりする。
このような知識や技術の提供に関してはそれに応じた金銭と、敬意を払うべきだ。

お金を払うのは当然である。
それにプラスして敬意を払わねばならないと思っている。
金を払う者が偉いわけではない。
相手から得た報酬を上回る価値を提供する者が偉いのである。
価値あるコンサルタントは確かに高いコンサル料金を取るかもしれないが、対価を大きく上回る価値を提供するから敬意を払われる。
(対価を下回る価値しか提供しないコンサルタントに敬意を払う必要はない)

もし自分がやったら1ヶ月かかったことを、たった1日で解決してくれたとする。
それに対して10万円の対価を払ったとしても、大いにメリットがあり感謝しなければなるまい。
こう考えれば、全てのプロフェッショナルに対して敬意を払わねばならない理由がわかるだろう。
余談になるが、私は飲食店の店員などに対して横柄にふるまう人物が大嫌いである。

さて本題に戻るのだ。

高名なSEOのコンサルタントに対して敬意を払うどころか、金銭的にも対価を払うことなく質問をする人物に対してそんなわけで嫌悪するのである。
敬意を払えば当然無料で質問しようという発想が起こらないはずである。

だから原則的には、

お金を払いましょう

である。
自分が質問をしたいと思う人物は、相談に足る人物だと思っているのだろうから、敬意が必要でお金は大前提である。

敬意があれば、

「おいくらお支払すればご教授いただけますでしょうか?」

という表現になるだろう。
自分のビジネスの規模はごく小さいものなのでこの程度しか払えなくて心苦しいのですが、この金額で教えていただけますでしょうか?
というのはありだが、金を支払うのが嫌だというのであれば、SEOを専門にやっている人に聞く資格はないと思う。

さて、金を払うとして次の問題である。

誰に聞けば正解を教えてくれるのか?

これが意外に難しい。
選択肢としては、

  • SEO業者(上位表示対策が主業務)
  • SEO業者(SEOコンサルティングが主業務)
  • 個人のSEOコンサルタント
  • SEOのブログを書いている人
  • 無料の掲示板

SEOの全ジャンルについて網羅的に知っている人は非常に少ない。
アルゴリズムの全容をつかんでいる人も存在しない。
ポジショントークからあえて嘘を教える人もいる。
正確な知識を持たず間違ったことを教える人もいる。

「知らない」と言ってくれるのならまだいいのだが、嘘を教える人も多くいるのがこの業界の特徴だ。
まあ、SEOに限らず、コンサルタントってものがそもそもそういうものだったりもする、本を書いているから正しいことを言っているとも限らないのも、コンサルティングビジネスの特徴でもあるし。

何を聞きたいかによって答えは変わってくるだろう。

上位表示をするための裏技を知りたければ、上位表示対策を行っているSEO業者出身のフリーのコンサルタントがよい。
料金は業者に頼むより安いし、手持ちのリンク資産を持っていないため上位表示対策を押し売りされる危険性も少ない。
被リンクの危険性の判断やペナルティ解除についても、このような出自のコンサルタントがお勧めである。

アルゴリズムやについて聞きたい場合は、Google社のウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで聞いてみるのがいいと思う。
しかし、あくまで回答者はボランティアなので、正確な解答ではないかもしれない。
時間がかかってもよいなら、賢威フォーラムがいいだろう。賢威というテンプレートを購入した人だけが質問できる掲示板だ。賢威は安価であるため、フォーラムを使うためだけに購入しても損はない。
回答者の松尾氏はSEOに関する知識においては国内屈指のレベルであり、直接回答をもらえることを知っておいて損はないだろう。
(上記リンクはアフィリエイトリンクではないし、ステマでもないことをお断りしておくのである)

Webサイトの構築全般にかかわること、SEOとそれ以外の要件のトレードオフが発生してどっちを優先すべきか?
といった質問は難問である。確かな正解がなく、コンサルタントによっても見解が分かれる質問だ。
SEO以外についても広範囲な知識が求められるので、一部の抜きん出たコンサルタントか、SEOだけでなく様々な問題に対応できるコンサルティング会社しかない。

自信をもってお勧めできるのは住太陽氏辻正浩氏アイレップ社アユダンテ社ぐらいだと思う。
この中で、辻正浩氏は新規の案件を請けていないので(忙しいふりという営業トークではなくて本当に請けてない)、個人レベルでやっているのは住氏だけである。

住氏は日本のSEOの草分けであり、スキルを高めてSEOが自分自身でできるようになるコンサルティングを実施しているのでお勧めできる。

他はどうかというと、

SEOの情報の集め方

この記事中に自分の好きなブロガーがいれば前述のように聞いてみるのもいいと思うが、ほとんどの方がSEO業者の中の人だったりする。
(上記のブロガーがすべてこの難しい問題に答えられるわけではないが、わからないことはわからないと言ってくれるはずだ)
この手の質問はそれ相応の金額を払って、それ相応のコンサルタントに依頼するしかないって月並みな結論に落ち着くのである。

エンゲージメント・マーケティングの基礎知識

数年前からたまに使われるようになりましたが、小難しすぎるのかバズワードになりそうでならなかった「エンゲージメント」という言葉。SEO Bookがエンゲージメントに焦点を当てたマーケティング活用をしようという記事を書いており内容も納得できるものだったのでここに紹介します。SEOはもちろんウェブマーケティング全般に通用する内容だと思います。 — SEO Japan

エンゲージメントマーケティングは、トラフィックをサイトにもたらす行為とは別物である。ビジターがサイトにやって来たら、どうすればサイトにエンゲージ(没頭)してもらえるのだろうか?

ペンギン/パンダアップデートが行われて以来、エンゲージメントのメトリクスは重要性を増しつつある。サイトを上位にランクインさせるためには、直帰 – すぐに“戻る”をクリック – は避けたい。ランキングが落ちてしまうためだ。ビジターをサイトの奥深くに導く必要がある。本当の意味でのエンゲージメントが求められているのだ。

エンゲージメントのメトリクスは直接ランキングに影響を与えないとしても、エンゲージメントに対する最適化は必ずプラスに働く。オーディエンスにより没頭してもらえると、影響力を高めることが出来るようになり、その結果、メリットを得ることが出来るようになる。

ビジターのエンゲージメント、そして、そのための最適化に関するアイデアを今回は幾つか提供したいと思う。

対話

ビジターは多くの選択肢を持っているため、長時間没頭させることは至難の業である。あらゆるニーズを1つのサイトに収めることは出来ない。1回、または2回のクリックですべてのニーズに対応することは確実に不可能である。そのため、すべてのチャンスを最大限に活かすために、エンゲージメントの要因を最適化するべきである。

コンテンツベースのアプローチには問題がある。それは、トップダウンになる傾向が見られることである。ビジターは、配信されている情報を受動的に受けると推測されがちなのだ。しかし、エンゲージメントの中心は、双方向の会話である。エンゲージメントを促すためには、コンテンツを単純に提供するのではなく、参加を呼び掛けなければならない。

ウェブは、情報時代から関係時代に移行しつつある。ソーシャルメディアによって、情報が新たな方法で交差していることが証明されている。情報は薄切りにされ、角切りにされ、再利用され、リミックスされ、そして、再提供されており、事実上、受信者を作成者に変えている。情報を消化する行為が情報を変え、そして、新たな情報を作り出しているのだ。クルートレイン宣言でも取り上げられているように、対話はこの新たな経済において欠かせない要素である。

作者は、「歴史的に見て、市場は人々が集まり会話を持つ場所であった: 人々は手に入れることが可能な製品、価格、評価について話し合っていた。そうすることでつながりを持ったのだ」(2-5)と指摘していた。さらに、作者はインターネットに接続している人に対して、インターネットはこのようなバーチャルな市場に再び入り、同様のレベルのコミュニケーションを達成する手段を与えていると主張している。この環境は、インターネットが登場する以前のマスメディアの時代では、提供されていなかった(6)

そして、この対話は大部分においてビジターによって決定される。確実にマーケティングを変えるだろう。オフラインの例を挙げよう。テレビやラジオのマーケティングの問題点は何だろうか?私達はコンテンツを見たり聞いたりしているが、マーケティングが常に割り込んでくる。これは煩わしく、混乱をもたらすだけである。

エンゲージメントマーケティングは全く反対の試みを行う。マーケッターは、一歩身を引き、ビジターに求められた際にビジターと対話を行う。そのため、ビジターがエンゲージメントを始め、導くことが出来る方法を探す必要がある。

ベンチマーク/成功を判断するメトリクス

エンゲージメントを効果的に計測するにはどうすればいいのだろうか?

まずは、エンゲージメントの現在のレベルを示すベンチマークから決める。グーグルアナリティクスのエンゲージメントリンクを確認する手もある。サイトに滞在する時間、1度の訪問で見たページの数、被リンク、ツイッターでのメンション、再訪問した人の人数、期間の新たなユーザーの人数、関心のあるカテゴリー、ページの深さ等が用いられることが多い。

すべて役に立つ。このようなメトリクスを得られると、ビジターを魅了している気分になるはずだ。例えば、サイトを介して、ビジターの流れを精査することが出来る。障害 – エンゲージメントが決裂する場所 – を特定することが出来れば、この場所でのアプローチを調整して、障害を克服することが可能になる。

しかし、このエンゲージメントが実際に効果があることを確認しなければならない。こういったメトリクスは事業の目標と一致しているだろうか?ビジターはサイトで長時間に渡って滞在しているかもしえないが、迷子になっていることが原因かもしれない。フェイスブックやツイッターでよく言及されているかもしれないが、実際に何かを買ってもらえているだろうか?ツイッター & フェイスブック上のメンションはブランド戦略としては素晴らしいメトリクスになるかもしれないが、コンバージョン戦略においては、少なくとも短期間では、また、単独では、あまり効果は見込めないだろう。

エンゲージメントは、説明することが出来なければ意味がなく、また、事業の目標と一致している必要がある。計測するエンゲージメントのメトリクスを選ぶ際は、当該のエンゲージメントが目標を達成する上で役に立つのかどうか考えてみてもらいたい。また、目標を支援する上で、促進することが出来るその他のエンゲージメントのタイプがあるかどうかも自問してもらいたい。

エンゲージメントにおける実用的な教訓

この動画は、若干宣伝色が濃いものの、エンゲージメントの最適化における興味深い教訓が幾つか含まれている。

この動画では、オバマ大統領の選挙事務局に加わる前にはグーグルに務めていたオプティマイザーのダン・シロカー氏は、エンジーメントを高めるためにメトリクスを用いた方法を明かしている。オバマ大統領の2度の選挙戦で、デジタルエンゲージメントおよび計測を効果的に利用したことが、良い結果につながった同氏は明かしている。選挙では基準値を確立する取り組みが用いられていた – 例えば、既に実施している行動を見て、調整や調節を加えてパフォーマンスを高め、結果を計測する。

シロカー氏は、通常、エンゲージメントを最適化する上で次のようなルールが適用されることを学んだ:

成功を定義することから始める – エンゲージメントの最適化の効果をどのように把握するのだろうか?望む行動をビジターが取ったかに関して、幾つかの定量化可能な計測を基に決定する必要がある。そして、こういった行動を事業の見返りに関連付ける。

少ないと、多くなる – 選択肢を減らすと、ビジターはより没頭するようになる。この例では、欲しい情報を全て要求するのではなく、記入する必要があるフィールドを実際に必要なものだけに減らしている。 エンゲージメントを簡素化し、それによってエンゲージメントを強化する方法を考えてもらいたい。

言葉は重要 – コール・トゥ・アクションに力を入れること。コール・トゥ・アクションは、ビジターにするべきことをそのまま伝えると最も効果が高い。明確に表現する必要がある。この例では、「無料のトライアル」と「無料で試そう」を比較した。すると、後者は14.6%改善したことが判明したようだ。明確なコール・トゥ・アクションであったことが改善された理由と思われる。しかし、“理由”はあまり重要ではない。重要なのは、あるコール・トゥ・アクションに対して別のコール・トゥ・アクションを比較し、良い方を確認することである。

さっさと失敗するそして、安く失敗する。反復することが非常に重要である。柔軟に対応しよう。積極的に試すのだ。これは、多くの取り組みは、どれだけ利に適っていても、そして、考案したときはどれだけ合理的に思えても失敗すると言う推測に基づいている。

そのため、失敗する可能性があるため、変更を加えることを躊躇するのではなく、チャンスを掴んで変更を行い、失敗するならさっさと失敗してしまおう。うまくいかないなら、早い段階で見切りをつけ、うまくいくまで別の何かを試すべきである。失敗したら、すぐに諦め、次に進もう。

今すぐ始める – エンゲージメントについて語ることは簡単だが、さらに没頭してもらえるように行動を起こす方がよっぽど重要である。サイトを今以上に魅力的にするために今日できることがあるとしたら、それは何だろうか?その取り組みをすぐに実施しよう。テストしよう。そして、明日は別の何かを実施しよう :)

この動画では、ダン・シロカー氏は、プロセスの変更点を中心に話を進めている。その他のトピックとして取り上げられていたのは、やはりウェブデザインであった。
この記事は、あるデザインよりも好まれるデザインに関する意見を基に、デザインのエンゲージメントへの影響を説明している。

エンゲージメントの原則に話を戻すと、テストが重要な取り組みに当たる。デザインを別のデザインに対して試し、望まれるビジターのアクションをベースにどちらのデザインがビジターを没頭させているのか確認してもらいたい。その際は、例えば、「ウェブサイトを介して、注文を50%増やしたい」等、事業の目的に沿ったエンゲージメントの計測を行う必要がある。

ソーシャルメディアのエンゲージメントとは?

ブログ、ツイッター、フェイスブックはエンゲージメントの目標を達成する上で貢献するのだろうか?

投稿した記事を読んでいる人はいるのだろうか?いるなら、読者は記事を読んだ後何をしているだろうか?何もしていないだろうか?この分野で忙しなく行動を起こしている人達は多いが、大抵の場合、投資に対する利益はほとんどゼロなのが現状である。エンゲージメントにおいては、アクティビを計測するのと、そのアクティビティが何か意味があるのかを計測するのは異なる。

問題の原因の一部は、ROIに焦点を絞っていないことだ。事業の目標を決め、次に目標を達成するためのソーシャルメディアのアプローチを考案する必要がある。例えば、「ツイッターのトラフィックが、慈善事業への寄付金になる」ことを目標として掲げ、ツイッターのトラフィックを計測し、良好な寄付に結びつける手が考えられる。

これはメトリクスが紛らわしくなる良い例である。ツイッターのトラフィック、サイト上で過ごした時間、そして、アクティビティの深さを計測し、その結果がエンゲージメントの面では良くみえても、事業の目的に合っていないなら、実施する価値はあるのだろうか?サイトで過ごす時間が長いのは、良い兆候なのだろうか?ビジターに登録して欲しいものの、していないなら評価することは出来ない。

エンゲージメントメディア & 戦略

レリバンス(関連/適切)の代わりは存在しない。まずはレリバンスを実現しなければならない。ビジターを集め、貢献してもららい、戻ってきてもらうのはその次だ。

MIT(マサチューセッツ工科大学)でコンペラティブ・メディア・スタディーズプログラムのディレクターを務めるアラン・ムーア氏は、この点を分かりやすく説明している:

エンゲージメントマーケティングは、透明性 – 双方向性 – 即時性 – 円滑化 – エンゲージメント – 共同作成 – コラボレーション – 経験 – 信頼の上に成り立つ。こういったキーワードは、マスメディアからソーシャルメディアへの移行を決定づける要素である。マイスペース、ユーチューブ、セカンドライフ、その他のネットゲーム、市民ジャーナリズム、ウィキペディア、ポップアイドルやジャイミー・オリバーのスクールディナー等のテレビ番組の形式、ブログ、ソーシャル検索、ダブリンのギネスビジターセンターやコーンウォールのエデンプロジェクト(UK)、スーパーステイブルやツインズ等の携帯ゲーム、Spreashirt.com等の新たなビジネスプラットフォームは、すべてエンゲージメントを中心に据えた新しい社会経済モデルを実証している。

効果的なメディアの例および戦略に従う上で、- 透明性 – 双方向性 – 即時性 – 円滑化 – エンゲージメント – 共同作成 – コラボレーション – 経験 – 信頼 – のうち、出来るだけ多くの要素を持っている必要がある。誰もが大手メディアの記事に対して投稿するコメントが極度に管理され、反映されまでに時間がかかり、イライラした経験があるはずだ。このような行為は、対話の即時性および信頼を損なってしまう。そのため、比較的オープンで迅速な市民メディアおよび報道に大手マスコミのビジネスモデルが苦戦を強いられるのは当然である。

質の高いコンテンツ戦略を実施すると、ビジターはコンテンツを読み続け、ブックマークを行い、そして、戻ってくる可能性が高い。質とはもちろんのレリバンスのことだ。ライバルのコンテンツと自分のコンテンツと比較してみよう。当然ながら、ライバルのコンテンツよりも優れたコンテンツを提供する必要がある。ビジターが自分のサイトを去ったとしても、ライバルのサイトを訪れ、質が欠けていることに気づけば戻って来てもらえるだろう。

動画とオーディオは同じ線上に存在するため、ビジターは一度サイトに没頭すれば、メディアが続く限り、没頭するだろう。同様に、ウェブ配信イベントは、ビジターが望むなら参加することが出来ると言うボーナスが加わるため、やはり没頭してもらえる可能性が高い。サイトで過ごす時間を伸ばすことが事業の目標に合っているなら、動画とオーディオは試してみる価値があるかもしれない。

意見を述べる行為が好きな人達が大勢いる。そのため、意見を述べる機会を与えてあげよう。ブログのコメント、フォーラムがすぐに思いつく。ツイート、そして、それぞれのお気に入りのソーシャルメディアチャンネルでの共有を呼び掛ける手もある。チャットアプリを用意して、必要に応じて、直接フィードバックを求めることも可能だ。アマゾンの価値は、- 顧客に声を上げる機会を与えている(ネガティブであれ、ポジティブであれ)レビューシステムが支えていると言っても過言ではない。

メーリングリストを活用しよう。メーリングリストは、購入後のアップセルおよびクロスセルに効果的である。アップセルとは、顧客にさらに高価な製品を買ってもらうことであり、クロスセルとは、既存の顧客にさらに別の製品を買ってもらうことである。例えば、私のもとには過去の購入履歴に基づき定期的に服の小売店から特別なディスカウントを知らせるメールが届く。こうすることで、私がサイトを去った後でもエンゲージメントは続く。なぜなら、この取り組みは私にとって適切であり、メリットがあり、押しつけがましくもない。既に獲得している顧客に気を配るよりも、新たな顧客を獲得するには遥かに大きな投資が必要とされる。従って、この価値を既存の顧客にもたらす方法を探し出してもらいたい。既存の顧客は受け入れる気持ちが強く、また、既に一度説得して関心を持ってらえているため、自ら関心を持とうとするだろう。

ブランド。とてつもなく大きなトピックだが、エンゲージメントに関して、ブランドに少し注目してみよう。ブランドにとって最も重要なのは経験である。消費者は感情と考えをブランドに関連付けようとする。アップルのブランドは、テクノロジーであるだけでなく、ファッションであり、品質、そして、個性でもある。アップルは様々なレベルでエンゲージメントを作り出しているが、最も効果的なのは、アップルの製品を購入すると“仲間”になれた気持ちになる点ではないだろうか。賢明に作り出された「アップル vs その他のメーカー」の構造の中で、アップルに所属する感覚、そして、製品の購入を擁護する感覚および正しさを主張する感覚は、奥深いエンゲージメントを生む。

仲間意識を育てる試みを行ってもらいたい。人間は心の奥深くでコミュニティを求めている。かつては地域でコミュニティの感覚を得ていたが、現在は、主に自分が所属するグループによって仲間意識が育まれている。


この記事は、SEO Bookに掲載された「Engagement Marketing 101」を翻訳した内容です。

SEO Bookだけに基礎知識という割には若干必要以上に長めの内容になっている気もしますが、日々トラフィック獲得に苦慮しているサーチマーケッターにとっては、そのトラフィックの価値を最大化するアプローチとして学ぶ・参考にすべきところが多い考え方だったのではないでしょうか。コンテンツマーケティングが注目されている最近ですが、記事にもあるようにコンテンツの提供のみに終わらず、コンテンツ経由でさらなるエンゲージメント、対話につなげていくことが重要ですよね。

エンゲージメントレベルが高いサイトはGoogleのアルゴリズム的にも今後はSEOにも有利になりそうですし(って話を小さくしてはいけないのですが)、エンゲージメント・マーケティングと新たなバズワードを目指さずとも、エンゲージメントを意識したSEOやコンテンツマーケティングに取り組んでいきたいものです。 — SEO Japan [G+]

病みつきになるアプリの18の要素

隠れたIT&ベンチャー大国イスラエルで開催されたモバイルのマネタイゼーションに関するイベントで発表されたアプリが成功するための18の要素をここに紹介。シンプルながら人気アプリを産み出すヒントが盛り沢山? — SEO Japan

Mattel's Angry Birds board game is on di

モバイルを収入増加につなげるのは、難しい。アプリに広告を掲載する手もあるが、完璧なモバイル広告戦略を編み出した企業は、ゼロに近い。また、アプリに広告を追加する手法は、ユーザーにとっては、迷惑であり、不快そのものである。

アプリに広告を掲載しても、利益にならないとまでは言わないが、それよりも、優れた、病みつきになるアプリを提供する必要がある。なぜなら、アプリをダウンロードし、利用する行為は、ユーザーに手間をかけるものの、消去するのは簡単だからだ。アプリを利用する価値をすぐに分かってもらえなければ、二度と使ってもらえないはずだ。

さて、数週間前にイスラエル・モバイル・マネタイゼーション・サミットが開催され、モバイルのビジネスモデルを学ぶために、私は出席した。第三世界は、高額なコストのかかるラップトップをスキップして、3Gスマートフォンに飛び付いているため、モバイルは、世界を均一化する原動力となりつつある — 従って、この領域で収入を上げる取り組みは、最新の課題と認識されている。

利益をもたらすモバイルアプリを作成していることを、どうすれば把握することが出来るのだろうか?残念ながら、それは不可能である。期待し、計画を立て、世界最高のビジネスモデルでサポートすることも出来る — しかし、単純な運任せよりも確率が高いかどうかを、体系的に確認し、判断することが可能な要素は存在するのだろうか?

エリック・ライス氏(Lean Startupで有名なエリック・ライズ氏とは別人)が、この要素を分かりやすく説明してくれている。ライス氏は、The FatDUX GroupでCEO兼コンテンツストラテジストを務めている。そして、同氏は、UXに特に注目しており、アプリは、その中核において、真の価値を持っていなければならない、と考えている。

それでは、ライス氏が掲げる、アプリの成功を示唆する「モバイルアプリの18点の要素」を挙げていく。

基盤

コンセプト

  • 手頃な価格 – 無料で提供しているなら、それ以上の良心的な価格はない。無料ではないなら、価格に見合う価値を持っているだろうか?
  • 利便性 – Evernote、もしくは、写真をファックスに変えるアプリ等をイメージしてもらいたい。頻繁に利用するわけではないものの、持っている必要がある。ここではゲームは当てはまらないが、Lumosityは例外だ。
  • 使いやすさ – そのアプリは、簡単に、そして、楽に理解し、使うことが出来るか?Instagram並に簡単に使えるだろうか?

コンディション

  • ビジネスに不可欠(仕事に必要) – 会計ソフトが当てはまる。ゲームは該当しない。
  • 依存性 – ゲームは、ビジネスには不可欠ではないものの、病みつきになる。Facebookも病みつきになるアプリであり、個人的にはPinterestにものめり込んでいる。
  • 本質的な価値 – そのアプリは、極めたいと思わせるだろうか?eメールが良い例である — 例えばInbox Zero。これは、あらゆるアプリにとって、究極の目標だと言えるだろう(私自身はまだ到達していない)。

コミュニケーション

プラットフォーム

  • 紹介 – ブログ、Pinterest、Tumblr、LinkedIn、Dribbble – 作品・好み等を見せびらかすものは全て含まれる。
  • ルート – 何かを起こす力を持つ – Bufferは、オーディエンスにとって最高のタイミングで、様々なソーシャルプラットフォームに投稿を配信する。これはルートであり、目的地ではない。
  • ソーシャルシステム – Facebook、Twitter、Snapchat…社交的になる場所。他の人達とのつながりを持つ。

環境

  • マーケットが明白 – そのままだが、例えば、子供用のゲームが該当する。
  • マルチチャンネル機能 – Evernoteは、オンラインおよびオフラインにおいて、ユビキタス化しており、この要素においては、模範的な存在だと言えるだろう。
  • チャンネル間のコンバージョン(ゲームを想像すると良い) – Disneyは巧みにこの取り組みを行っている。Where’s My Waterでは、購入することが可能なキャラクターやバージョン、そして、解除可能なレベルが用意されている。

収益化

手っ取り早い収益化

  • インセンティブ – Dropboxが良い例だ。 友達を参加させると、無料で容量を増やすことが出来る。
  • 見返り – アプリが求める行動を取ったユーザーには、ポイント、クーポン、バーチャルグッズ等で見返りを与える。
  • クロスセル – ここでもゲームが当てはまる。バーチャルグッズやプレミアムゲームをアプリ内で買ってもらおう。

支払いの自動更新

  • 購読 – NYTimes等のメディアは、現在、購読モデルを提供している。
  • アップグレード – Dropboxのプレミアムサービス(例)。フリーミアムモデルでは、アップグレードを自動課金することが出来る。
  • 拡張性 – 例えば、Esty等のマーケットプレイスは、取引に対して少額の手数料を徴収するものの、金額に応じて、収益が変動する。

ライス氏曰く、「問題を解決していないなら、問題を作っている」ことになる。

私が絶対に遊びたくないゲーム、Candy Crush Sagaは、上の18点のうち13点を満たしている。このゲームを開発したKingは、依存性を見事に活用している。スタッツを調べなくても、この点は明らかである。なぜなら毎日のように、Facebookでこのゲームへの招待を受けているからだ(ちなみに、通知を既に無効にしているが、それでも右側のスペースで招待される)。

さらに例を挙げていこう。西欧ではあまり知られていない日本のゲーム「Toshi」は6点の要素を、そして、Angry Birdsは7点の要素を持っている。Angry Birdsにあって、Toshiに欠けているのは、タイミングの良さであった。

ライス氏によると、Rovioは(Angry Birdsのメーカー)、誰よりも早くモバイルを適切に利用し、Appleの寵愛を受けるようになった。これは、Rovioが、他社を圧倒するヒットを達成した理由そのものなのかもしれない。もちろん、これだけヒットすれば、フランチャイズ化が可能になる。

皆さんのアプリと比較してみよう。最後に、コメント欄で考えを聞かせてもらいたい。

画像: ROBYN BECK/AFP/Getty Images


この記事は、The Next Webに掲載された「How to check if your app is addictive enough to make money」を翻訳した内容です。

どれも納得はできるのですが、ここに書いてある多くの要素に該当せずとも成功したアプリもあるでしょうし、これらの要素があるからヒットするというよりは、ヒットするアプリに該当する要素の例、にも聞こえますけどね。とはいえ、リリース前のチェック項目リストとしては参考にしてもヒントがあるかもです。 — SEO Japan [G+]

今と昔で変化した「小学生が好きな食べ物」(インフォグラフィック)

食に関するインフォグラフィックでおなじみの「ぐるなび」が、昭和と平成の小学生の好きな食べ物を比較したインフォグラフィックを公開しています。第1位はもちろんカレー!第2位からはランキングに変化がみられます。– SEO Japan

最近の小学生はちょっと贅沢?
詳しくはインフォグラフィックを全体で見てもらった方が早いですが、今の小学生が好きな食べ物は、1位カレーライス、2位寿司、3位鶏のから揚げ、4位ハンバーグ、5位ラーメン。2位に寿司がランクインしているとは、昔と比べて贅沢な物を食べているなと思う人もいるかもしれません。では、昔の小学生(昭和20-30年代生まれ)はどうでしょうか?
今と昔でどう違う?こどもの好きなもの、嫌いなもの

※画像をクリックするとぐるなびのサイトに飛び、全体をご覧いただけます。

昔の小学生は、1位カレーライス、2位オムライス・ハンバーグ、4位卵焼き、5位ラーメンでした。どちらも5位以内にラーメンが入っているのも興味深いですね。

今と昔でどう違う?こどもの好きなもの、嫌いなもの
嫌いな食べ物を食べない時の指導方法も、今と昔で変わってきているようです。今の小学生は、約65%が「少しだけでも食べなさい」と指導されているのに対し、昔の小学生は36%が「残さず全て食べなさい」と指導されていました。今はアレルギーが増えているので、親の考え方も変わっているようですね。

今と昔でどう違う?こどもの好きなもの、嫌いなもの
※本インフォグラフィックは、弊社がデザインをお手伝いさせて頂きました。

このインフォグラフィックは、5月5日「こどもの日」に合わせて作成されました。こどもの成長を祝う日に、美味しい料理を食べながら、食について家族で話してみるのも良いかもしれませんね。 — SEO Japan [G+]

人気ニュースメディア運営者が教える注目を集めるプレスリリースの極意

最近新サービスのリリースに関わっていたこともあり、プレスリリースの確認の機会が何度かあったのですが、タイムリーにプレスリリースのティップスをニュースメディアの運営者自ら伝授してくれた記事を見つけたのでここに紹介します。PR作業の基本中の基本であるプレスリリースですが、効果的に活用できている企業は意外と少ないのではないでしょうか。メディア視点のアドバイスから学べることは新人からベテランまで多いかも。 — SEO Japan


[コンラッド・エグサによる寄稿]

まずは、この記事を寄稿する機会を与えて頂いた、スコット・モンティに感謝の意を伝えたい。

現在、企業のPRは、今まで以上に重要度を増している。この記事では、皆さんの企業のPRをさらに改善してもらうことを願って、PRのプロセスを分解して説明していく。

今回の投稿は、VentureBeatのライターとしての経験、 南米で2番目に大きな英語のニュースメディア「Colombia Reports」の共同オーナーとしての経験、そして、マーケティング代理店のBrownstein & Egusaの創設者としての経験を基に綴っている。 質問がある方は、コメント欄で尋ねてもらいたい。喜んで答えさせてもらう。

PRのプロセスの概要

企業は、待望の発表を行う際、プレスリリースを介して、メディアに伝える取り組みを行う。ジャーナリストのeメールアドレスにプレスリリースを送る企業もあれば、techcrunch.comのように一般的なメディアに接触する企業もある。

企業にとって難しいのは、ジャーナリストには、同じように大勢の消費者に知ってもらいたい企業から、多くの依頼が舞い込んでいる点である。

そのため、ターゲットのオーディエンスに接触する前に、狙いがはっきりしない、あるいは、適切ではないeメールを読むことに飽きた、疲れ気味のレポーターに注目してもらわなければならない。

この記事では、メディアで会社の特集を組んでもらう方法を説明していく。PRのプロセスでは、以下の構造が適用されることになる:

  1. ジャーナリストに接触するべきストーリーを認識する。
  2. 説得力のあるプレスリリースを作成する(冒頭から)。
  3. 知名度の高いメディアでの独占記事を確保する。
  4. さらに取り上げてもらうために多くのメディアにeメールを送信する。
  5. 3-4ヶ月おきに、このプロセスを新たな告知で繰り返す。

全てのニュースが取り上げる価値を持つわけではない

PRに初めてアプローチする際は、ジャーナリストに接触するべきストーリーを特定する必要がある。

残念ながら、ジャーナリストは、会社のニュースに興味を持っていない。例外はあるものの、例えば、ホームページのデザインを変更したニュースは、TechChrunchで取り上げてもらえないはずだ。

メディアに、常に登場することは重要だが、取り上げもらえる可能性が低いストーリーをジャーナリストに宣伝していると、信用を失ってしまう。

取り上げてもらえることが多い告知のタイプを以下に挙げていく。実際に該当する告知を用意しているなら、PRを行うために活用してもらいたい:

  • 会社の創設
  • 資金調達
  • 製品の立ち上げ
  • 買収
  • 販売の目標達成(モバイルデバイスによる250,000回のダウンロード等)

冒頭から全力を出す

ストーリーを特定したら、次に、プレスリリース、つまり、ストーリーをジャーナリストに説明するためのメディアの作成に取り掛かる。

取り上げてもらいたいなら、ジャーナリストがオーディエンスに向けて記事を書くことが出来るように、ストーリーを受け入れてもらえるeメールとプレスリリースを作成することを肝に銘じておくべきである。

現実の世界では、どれだけ第一印象が重要であっても、後で挽回する機会が与えられる。しかし、プレスリリースには、このルールは適用されない。

1行目で、後続の文章を要約する必要がある。なぜなら、1行目で要約に失敗し、説得することが出来ない場合、残りの文章を読んでもらえる可能性は事実上ゼロになるためだ。

プレスリリースの1行目では — なぜ注目する必要があるのか?と言う疑問に答えなければならない。これが「ストーリーライン」と呼ばれるものだ — 業界にとって、そして、読者にとって、会社、または、製品の何が、そして、なぜ重要なのかを説明することになる。

ストーリーラインの例を紹介しよう:

スタンフォード大学の博士号取得者 & パートナーは、言語のオンライン学習に革命を起こすことを目指し、2年の開発期間を経て、Lingua.lyに対して500,000万ドルの資金を調達することに成功した

大胆に、そして、興味を引くことが重要である — 曖昧になり過ぎるのは良くないが、かと言って、過度に具体的な情報を提供するのも良くない。説得力のあるストーリーを求めて、大量のeメールに目を通すことに疲れて切っている人物に注目してもらう必要がある点を忘れないでもらいたい。

1行で、書き手/読み手は、書く価値のあるものが存在するかどうか、そして、読む価値のある良質なストーリーがあるかどうかを判断する必要がある。

社会的証明

プレスリリースで社会的証明を提供するスキルが、成功を左右する。ジャーナリストは、自分、もしくは、会社のことを何も知らないと仮定しなければならない。

有名な大学を卒業したなら(スタンフォードやハーバード)、知名度の高い会社に勤務したことがあるなら(Facebook、Twitter)、何らかの賞をもらったことがあるなら、あるいは、経歴で何かしら特筆すべきことがあるなら、早い段階で紹介しておこう。

上のストーリーラインでは、この会社の創設者がスタンフォードの博士号を持っていることが分かる。ジャーナリストの注目を出来るだけ早く掴むことが肝要である。

最終的に多くの情報を伝える

質の高いストーリーを作るために必要な情報を全て手に入れた(そして、その他のデータを得るために、調査する必要がない)と自信を持って言える状態が理想的だ。

強調するべきポイントの概要を提供したら、次に情報を与える必要がある。出来るだけ多くの情報を与えよう。公平な視点で、この作業を行えば、ジャーナリストに、情報をより信頼してもらえるようになる。ここに具体的なプレスリリースの例を用意しているので、興味があるなら、是非チェックしてもらいたい。

独占記事を使ってPRにアプローチする

現代のニュースは、熾烈な競争を繰り広げる、多忙な業界であり、最新のストーリーを伝えるためにあらゆるメディアがしのぎを削っている。

プレスリリースを配信したいなら、特に人気の高いメディアに告知への独占的なアクセス権を与えることを薦める。

疲れ切った、過労気味のライターは、その他の大勢の疲労困憊のライターに売り込まれていることを感じると、そのストーリーに飛び付かなくなる。一方、オリジナルのコンテンツを伝える唯一のチャンスを与えると、注目してもらえる確率は高くなる。

大半の企業は、独占によって、注目度を高め、適切なソースに取り上げてもらえるようになる。

PRをドミノのようなイメージでとらえてもらいたい。 間違った駒を倒しても、何も起こらない。しかし、正しいメディアでストーリーを配信すると、規模の小さなメディアが後を追うようになる。運が良ければ、大手メディアが、探りとして利用している業界固有のソースからストーリーを取り上げる可能性がある。

さらにメディアへの露出を要請する

独占記事を確保して、記事がオンラインで配信されたら、その他の多くのメディアにeメールを送信し、掲載を要請すると良いだろう。 無料のテクノロジー分野のライターのリスト(eメールアドレスとTwitterのハンドル名付き)を時間をかけて集めたので、活用してもらいたい。

3-4ヶ月おきに報道する価値のある重要なストーリーを用意することが、PRの目標である。これを実現することが出来れば、トップ 10%どころから、1%に食い込むことが可能になるはずだ。

最後になるが、今一度、この投稿の機会を与えて頂いたスコット・モンティに感謝の意を伝えたい。私が答えることが出来る質問をお持ちなら、コメント欄で問い掛けるか、あるいは、conrad (at) brownsteinegusa.comにeメールを送り、尋ねてもらいたい。


この記事は、Scott Montyに掲載された「PR Advice from Former VentureBeat Writer」を翻訳した内容です。

プレスリリース、何となくフォーマットに合わせて無難にまとめ、一括配信サービスを使って大量にばら撒いて終わり、という流れ作業になってしまっている人も多いのではと思いますが、メディア視点で「ニュースに取り上げられるリリース」を作るためのアドバイス、私自身も色々反省と改めて気づきのあった内容でした。 — SEO Japan [G+]

Googleのパンダアルゴリズムに言及する特許?

先日紹介した「Googleのパンダの生みの親に付与された特を改めて詳細に検証してみた記事をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

Googleに最近付与された、ナブネート・パンダ氏が考案者に名を連ねた特許は、本当にパンダアップデートに言及しているのだろうか?

検索の品質 vs ウェブスパム

私が取り上げたGoogleの特許の多くは、ウェブスパムの問題、そして、検索エンジンが行動を起こして、あるいは、アプローチに従って、検索結果の操作を防ぐ仕組みを説明している。Googleの対応の初期段階の例として、2003年に申請された「操作された記事を特定するメソッドとシステム」が挙げられる。

Is this Google's Panda?

しかし、その一方で、取り上げた特許の大半は、検索エンジンのユーザーが目にする検索結果の品質を改善する技術に触れている。

例えば、Googleの初期の特許(ページランクはスタンフォード大学の特許であり、Googleが所有しているわけではない)は、クエリに対する検索結果の上位に注目し、同じクエリで上位に格付けされている結果からリンクが張られている場合、一部の結果を上位に押し上げる仕組みを説明している。この特許「ローカルの相互的なつながりを基に結果のランクを変更」は、上位のランキングの結果の品質を改善することを目標に掲げていた。

Googleのフレーズベースのインデックス(日本語)に関する特許は、特定のクエリに対して、共起、もしくは、現れる傾向のある意味を持つワードやフレーズに注目し、このフレーズが掲載されているページを押し上げる、もしくは、関連性のある共起する用語の一部を用いたアンカーテキストを介してもたらされる重要度を高める仕組みを描写していた。この2点の特許は、検索の品質をメインに取り上げている。

フレーズベースのインデックスを採用する特許は数多くあり、少なくともそのうちの1つは、1つのページで、統計的に異常な数のワードが共起しているかどうかをチェックして、ウェブスパムの問題に対処している。つまり、フレーズベースのインデックスのアプローチには、ウェブスパムを検知する技術も含まれることになる。

品質に焦点を絞る

ナブネート・パンダ氏とウラディミール・オフィトセロヴ氏に付与された特許「検索結果のランク付け」は、サイトにペナルティーを与える、もしくは、検索結果を操作する試みを特定するよりも、検索結果を改善することに重点を置いている。

この特許は、当該の手法に従う「利点」を1点のみ紹介している:

低い品質のリソースを特定する検索結果は、ユーザーのクエリに対応して返された検索結果の順位において、格下げされることがある。するとユーザー体験は改善される。なぜなら、上位にランク付けされた検索結果は、ユーザーが求める情報のニーズをより多く満たしているためだ。

パンダアップデートが導入される前、Google検索で表示される検索結果の品質を批判する声が多く上がっていた。

幾つか例を紹介する:

2009年12月13日 — 食器洗い機、Googleが自分の尻尾を食べる経緯: ポール・ケドロスキ

Googleは自らのキーワードのテールを喜んで飲み込む蛇になってしまった。利益になる検索 — 電化製品、中皮腫の訴訟、カヤックのレッスン — を特定し、安価に、そして、定期的にコンテンツを量産するだけで良い。ウェブでは、コンテンツを大量生産していても、誰にも気づかれない。

2009年12月13日 — コンテンツファーム: メディア、ブログ、Googleが注意するべき理由: リチャード・マクマナス

Demand Media等のサイトを分析したところ、この手のコンテンツは、どれも表面的であり、深みに欠けていた。wikiHowの創設者、ジャック・ヘリックのように、「魂が欠ける」とまでは言わないものの、確実に熱意、そして、時にトピックに関する知識さえも欠けていることがある。マイケル・アーリントンによるファーストフードの例えは秀逸だ — コンテンツが、手早く、オーダーが入ってから作られる。

2011年1月2日 — Googleがますます役に立たなくなっていく..: アラン・パトリック

今年は、検索結果の1ページ目に表示される結果は、何らかのSEOスパムに該当するようになり、Googleのシステムのスパムが深刻化している — (「関連する」と主張する)広告を提示しつつ、何を売り込むわけでもなく、別のサイト(同じことをしているサイトが多い)を紹介するだけのサイトが目立つ。また、関連するWikipediaのエントリの一部をコピーし、大量の広告を表示する詐欺サイトも多い。

2011年1月3日 — Google家の問題: ジェフ・アットウッド

皆さんと同じように、私もこの戦いではGoogleを応援しており、Googleがアルゴリズムを少しいじって、この記事の主張を杞憂に終わらせてくれることを願っている。それでも、2000年以降、検索の品質が初めて低下する現象が起きており、やや邪な考えが私の中で湧き起っている。アルゴリズムベースの検索が、戦略として失敗した兆候が初めて現れているのだろうか?次世代の検索は、アルゴリズムへの依存を軽減し、ソーシャル化に舵を取るのだろうか?

受け入れるにはあまりにも恐ろしい考えだが、アルゴリズムの心臓が壊れているのかもしれない。

2011年1月27日 — Googleの検索の品質が低下、それとも、エリート主義?: AJ コーン

Googleなら行動に移すことが可能だ。立ち上がって、Demand Mediaのファーストフードコンテンツは、SERPで上位に掲載しないと言うことも出来る。ファーストフードではなく、高級料理を選ぶことが出来る。

しかし、「ユーザー」がこの方針を求めているのだろうか?

品質の改善

引用した上のブログにも表れているように、Googleの結果が壊れ、品質の高い結果を返すよりも、クエリにマッチさせる点をGoogleが重要視していた感は否めない。

このような批判は、Google本社ですら行われ、そして、2011年2月、Googleは、公式ブログで「検索でより質の高いサイトを見つけるため」を投稿し、アップデートの告知を実施した。この変更の影響は、多数の検索に及び、高品質のサイトを浮上させることを明らかに目標に掲げていた:

最終日、または、その前後に、Googleはランキングに大きな変更を加えました — この変更は、クエリの11.8%に影響を与えると見られています — そこで、ユーザーの方々に現状をお伝えしたいと思います。このアップデートは、品質の低いサイト(ユーザーにとって価値が低く、その他のウェブサイトからコンテンツをコピーするサイト、あるいは、単純に有益ではないサイト)のランキングを格下げするために導入されました。同時に、調査、詳細なレポート、意義深い分析等、オリジナルのコンテンツや情報を持つ品質の高いサイトをより上位にランク付けするようになります。

パンダアップデートを確認し、フォーラム等でパンダの影響を受けたサイトに関するスレッドを読み漁り、そして、確実に影響を受けたサイトの調整に取り掛かった後、ナブネート・パンダが申請した特許が、このアップデート、そして、検索結果の品質を改善する試みを説明しているのかどうか、私は大いに気になった。

以下に、この特許に記載されたメソッドをまとめていく:

  • 複数のリソースのグループに対して、グループ内のリソースに向けれた独立したリンクの本数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、言及するクエリの数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、個別のグループ特有の修正要因を特定する。ここで言うグループ特有の修正要因とは、それぞれのグループの独立したリンクの本数と言及するクエリの数に応じて決まる。
  • 複数のリソースの各グループを、当該のグループに対するそれぞれのグループ特有の修正要因と関連付ける。ここでは、それぞれのグループ特有の修正要因は、受信した検索クエリに応じて、グループ内のリソースに対して生成された最初のスコアを修正する。

このように、この特許は、連動する複数のパーツで構成されていると言えるだろう。

1つ目のパーツは、サイトのページに向けられたリンクの本数を確認し、当該のサイトと提携している(共同で所有、または、共同で管理)と見られる被リンクを削除する。もしくは、サイトワイドのリンク等に対して、ページへの独立したリンクの本数を削減する。当該のサイトのページに向けて、どれぐらいの関係のないページやサイトがリンクを張っているのかを把握するために、このプロセスが設けられている可能性は高い。より多くのソースから、より多くの独立したリンクが向けられているページは、質が高いと見られるかもしれない。

2つ目は、ページが、特定の言及するクエリをターゲットにしているかどうかを分析するプロセスである。SEOを実施しているサイトは、サイトの全てのページをランディングページ化する試みを行うこともあるが、コンテンツファームと呼ばれるサイトの多くは、全てのページを使って、収益性の高いクエリ、および、このタイプのクエリの組み合わせをターゲットにする。つまり、コンテンツファームの類のサイトは、多くのクエリを言及する試みを行うページを多く持っていると考えられる。

当該のサイトが分類される異なるグループに対する、独立したリンクのカウントと言及するクエリのカウントは、比率として検討され、独立したリンクの本数と言及するクエリの数の比較が行われる。独立したリンクが多く、言及するクエリの数が少ないと、数値は1を超える。一方、独立したリンクが少なく、言及するクエリの数が多いと、1を下回る。

この数値は、リンクの本数とクエリの数に応じて、各ページが、クエリの用語やフレーズに対するナビゲーションタイプの結果と見られているかどうかで修正されるスコアで乗じる。ナビゲーションタイプの用語やフレーズに近ければ近いほど、この部分のスコアは高くなる。最終的なスコアは、一部の結果のランキングスコアを押し上げる場合もあれば、押し下げる場合もある。

ページよりもグループ

この特許は、多くのランキングアルゴリズムのように特定のページやサイトをターゲットにするのではなく、リソースの「グループ」に注目すると指摘している。グループは、複数の方法で決定されるようだ。グループ内のリソースは、単一のグループのみに盛り込まれる。

グループは、アドレスをベースに決められ、グループ内の全てのリソースが、– http://www.example.comのように、同じドメイン名を持つ可能性がある。あるいは、http://host1.example.comやhttp://host2.example.comのように、ドメインのホストの名前でグループが形成されることもある。

リソースのグループは、各グループに対する言及するクエリの数で分割されると見られる — そのため、各区画には、言及するクエリの数が同程度のリソースのグループが集められると推測される。

このアプローチでは、あるウェブサイトが、複数のグループに分割される、もしくは、複数のウェブサイトを含むグループの一部になると考えられる。グループ内でページをランク付けするため、独立したリンクの本数:言及するクエリの比率は、ナビゲーショナルのシグナルを伴うスコアで乗じ、最終的なランクの特定を行う。

独立したリンクの本数

この特許が、質の高いページを高くランク付けすることを目標に掲げているなら、ページ、または、ページのグループに向けられた独立したリンクの本数に注目する可能性がある。

本特許は、リソースの各グループに対して、– 全てのリンクではなく — グループに向かうリンクの本数をカウントすることもあり得ると指摘している。また、本数がカウントされるリンクは、エクスプレスリンク(クリックして、別のページに導かれる)とは限らず、インプライドリンク(サイテーションと呼ばれることが多い)の本数もカウントされる可能性がある。エクスレプレスリンクは、ある場所へ導くタイプのリンクであり、一方のインプライドリンクは、クリックしても、ユーザーはリンクのターゲットに向かうことが出来るわけではない。

ここで、この特許が、なぜページランクに触れていないのか、と言う疑問が湧いてくる。この計測基準もページランクも、本来ならば、質のシグナルになるはずだが、Googleの全てのシグナルにページランクを盛り込む必要はない。独立したリンクへの依存は、同じサイトから大量のリンクを得るメリット、もしくは、所有者や管理者が同じサイトからリンクを得るメリット、あるいは、他のサイトからサイトワイドリンクを得るメリットを打ち消す効果がある。

独立したリンクとは、リンクのソース、そして、ターゲットが、互いに独立しているケースを指す。また、リンクが掲載されているソースのグループ、そして、ターゲットのグループに対して、互いに独立しているかどうかを確認することが出来る。

あるグループから別のグループへのリンクが独立していないことを特定するには、同じ個人/団体によって所有されている、ホスティングされている、もしくは作られている等、リソースのグループが関連している確率が高いかどうかを判断する試みが含まれると考えられる。

リソースが、似ている、もしくは、同一のコンテンツ、画像、フォーマット、あるいは、CSS等を持っている場合、この類似性は、リソースが独立していない点を示すシグナルになることもあり得る。

あるリソースから、ターゲットのグループに複数のリンクが向けられている場合、このうち独立したリンクとしてカウントされるのは、1本のみである。特許の中では明記されていないものの、こうすることで、サイトワイドリンクが複数回カウントされるのを防ぐ効果が見込まれる。

言及するクエリ

別の言及するグループへ向けられたリンクの本数を分析する試みに加えて、このプロセスは、サイトのページ、そして、各ページがターゲットにしている可能性があるクエリを精査すると見られている。ページがクエリをどの程度満たしているのかを特定する取り組みが行われるのだ。

例えば、用語「example.com」を含む場合、そのページは、このサイトのホームページを言及していると推測することが出来る。検索エンジンのユーザーが、サイトのページを言及するためによく利用する用語が含まれる場合、当該のページを示唆する、言及するクエリを持つと言うことが出来る。この特許は、その他の言及するクエリの例を挙げている:

…example sfとesfが、ユーザーによって、URL「http://www.sf.example.com」を持つリソースを言及するために頻繁に用いられているなら、すなわち、クエリ「example sf news」やクエリ「esf restaurant reviews」は、URLが「http://www.sf.example.com」のリソースを含むグループに対する言及するクエリとしてカウントされる。

ナビゲーションクエリ

記事「ナビゲーションクエリとリソースをGoogleが特定する方法」の中で、Googleが文書を識別するアプローチを使って、クエリに織り込まれた製品やサービスの公式ホームページ等、特定のページを見つけることを望み、ユーザーが入力したクエリのためのページかどうかを特定する仕組みを私は紹介した。

このタイプの問い合わせは、アミット・シンガル氏が、Googleの公式ブログの記事「良質なサイトを作るためのアドバイス」で投げ掛けていた問いと、ある程度、共通していると言えるだろう。このような問いは、例えば、この特許が作成された時点で、分析に組み込まれていた可能性はあるが、特許では、特に触れられていない。

それでは、パンダアップデートを描写する可能性が高い特許を紹介する:

検索結果のランク付け

考案: ナブネート・パンダ、ウラディミール・オフィトセロヴ
付与先: Google
米国特許番号: 8,682,892
付与日: 2014年3月25日
申請日: 2012年9月28日

概要

検索結果をランク付けするための、コンピュータの保存メディアにエンコードされたコンピュータプログラムを含む、メソッド、システム、および、機器。

メソッドの一つは次のような特徴を持つ:

  • 複数のリソースのグループに対して、グループ内のリソースに向けれた独立したリンクの本数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、言及するクエリの数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、個別のグループ特有の修正要因を特定する。ここで言うグループ特有の修正要因とは、それぞれのグループの独立したリンクの本数と言及するクエリの数に応じて決まる。
  • 複数のリソースの各グループを、当該のグループに対するそれぞれのグループ特有の修正要因と関連付ける。ここでは、それぞれのグループ特有の修正要因は、受信した検索クエリに応じて、グループ内のリソースに対して生成された最初のスコアを修正する。

見解

Googleが、パンダアルゴリズムを導入した数週間後、もしくは、数ヶ月後にこのアルゴリズムを調整し、また、ベータ期間を通して、多数の変更を加えてきた可能性は強い。

先週、「Googleのパンダの生みの親に付与された特許」(日本語)を投稿して以来、パンダアップデートを描くこの特許に関して、否定的な意見に私は何度も遭遇している。このような意見は、実際に関係するプロセスを詳しく調べることなく、特許で記述されているリンク分析の存在を理由に、この特許は、パンダではなく、ペンギンのアプローチを描いていると主張するものばかりであった。

しかし、独立したリンク、そして、言及するクエリに関連するリンク分析は、サイトの被リンクプロフィールよりも、サイトの品質を計測するための試みに近い。 アミット・シンガル氏による23の問いのような課題を対象にしている可能性がある「ナビゲーションクエリ」の分析もまた、ページの品質を理解する試みの一環だと言えるだろう。

私はこの記事のタイトルで、この特許が本当にパンダアルゴリズムを取り上げているのか問い掛ける形式を採用した。しかし、個人的には、パンダアルゴリズムに言及していると確信している。ただし、実装され、テストされるにつれ、パンダアップデートが、若干異なる方向に進んだ可能性に関しては、否定するつもりはない。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Is This Really the Panda Patent?」を翻訳した内容です。

当時流行っていたコンテンツファームに検索結果を占有させないためのパンダ導入の意味合いもあったわけですが、サイト全体でクエリーの内容まで見ているのは流石ですね。さらにリンクの評価方法も相当複雑化しており中途半端な人口リンクは一瞬にして見抜かれる気配です。Googleのアルゴリズムはパンダに続いてペンギン、ハミングバード、そしてペナルティ強化と、今となってはテクニカルなリンク構築を気にする必要性は余りない状況ではありますが、SEOマニアには気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

グローバルのウェブマスター向け公式 Google+ ページを公開しました!

先日 Google では、世界中のウェブマスターの方に向けたグローバルの公式 Google+ ページを公開しました。もうご覧いただけましたでしょうか?この Google+ ページでは、
といった幅広い情報をお届けします!

ページ上では、英語による投稿が多いですが(英語がわからなくても楽しめる写真の投稿もたくさんあります)、ページ以下にはイタリア語日本語ロシア語、またはスペイン語を話すウェブマスターの方々が情報交換を行えるコミュニティも設けています。

ぜひウェブマスター向け公式 Google+ ページをフォローして日々更新される情報をチェックしてみてください!


Hello from around the world!

ソーシャルメディアとSEOの短い歴史&輝ける未来

コンテンツマーケティングが新たなSEOという話は良く聞きますが、ソーシャルが新たなSEOというこの記事、ソーシャルメディアが普及し出した頃に良く聞いた話題ではありますが、改めて着目する意味は。 — SEO Japan

social media new seo

2014年の1月、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏が、「ソーシャルシグナルは、検索結果のランク付けにインパクトを与えない」と動画の中で明言した。以前から、SEOの関係者は、インパクトを与えると仮定した取り組みを行っていた。本当にソーシャルシグナルが、検索ランキングに影響を与えないなら、今後、何をすればいいのだろうか?

今回の投稿では、ソーシャルシグナルが新たなSEOになる理由を説明していく。しかし、まずは、カッツ氏の発表を考慮して、私達が存在する新たなソーシャル/SEOのテリトリーについて説明していく必要がある。

それでは、ソーシャルメディアとSEOにおける変化を見ていこう。

その前に、ソーシャルシグナルに対するGoogleの矛盾したスタンスを、過去を振り返って簡単に紹介していく。

ソーシャルシグナルに対するGoogleのスタンス

まず、2010年5月、カッツ氏は、検索結果の要素として、アルゴリズムがソーシャルシグナルを利用していないと発言した。

続いて、同年10月、同氏は、アルゴリズムが、実はソーシャルシグナルを検索結果の要素として利用していると述べた。

そして、2014年の1月、カッツ氏は、検索結果における要素として、アルゴリズムは、ソーシャルシグナルを用いていないと告白した。

言うまでもなく、この一貫性のない姿勢によって、検索コミュニティで混乱が生じることになる。ここ数年、SEOの関係者は、カッツ氏本人の発言、つまり、ソーシャルシグナルが、アルゴリズムのランキングの要素だと仮定して、取り組みを行ってきた。

スタッツは、この仮定の正しさを証明しているように見えた。ソーシャルメディアの支持者が多ければ多いほど、SERPのパフォーマンスが良くなると思えるのだ。この証拠を参考にする限り、所謂「ソーシャルシグナル」が、SEOの主力であると考えられた。

しかし、今、ソーシャルシグナルは、格付けの要素ではなくなってしまったのだろうか?

もしそうなら、大勢のSEO関係者とソーシャルメディア担当者は、見当違いをしていたことになる。私達は、フォロワー、ファン、プラス、リツイート、そして、いいね!を増やして、SEOを改善するために、多額の資金と多くの時間を費やしてきた。

しかし、この取り組みは、SEOのメリットをもたらさないようだ。ソーシャルシグナルは、SEOにインパクトを与えない。

カッツ氏の発言を以下にそのまま掲載する:

FacebookのページとTwitterのページは、ウェブインデックスで、その他のページと同じように処理される。そのため、TwitterやFacebookで何かが起きた際に、Googleがクロールすることが出来るなら、検索結果に反映させられる。しかし、私の知る限り「Twitterのフォロワーの多さ、そして、Facebookのいいね!の多さ」を伝える特別な取り組みに関しては、Googleは、現時点では、ウェブ検索のランキングアルゴリズムにおいて、このようなシグナルを採用していない。

とりあえず、カッツ氏が正しいと仮定して話を進めることにする。

何をするべきなのか?

この情報を受けて、私達がするべきことが幾つかある。まずは、するべきではないことから伝えていく。

ソーシャルを無視する

この記事の最大のテーマは、ソーシャルが重要である点を伝えることだ。ソーシャルは新たなSEOだと言っても過言ではない。時間、労力、そして、マーケティングの資金を費やす上で、最も重要な取り組みの一つに数えられる。

私達が愛してやまないこの「シグナル」は、効果がないのかもしれない。「それがどうした?」と私は言いたい。ソーシャルは、宣伝、コンテンツ、配信、バイラル化、そして、シェアにおいて、今も有益なチャンネルであることに変わりはない。Googleが数多く抱えるアルゴリズムのランク付けの要素として登録されていないとしても、検索にとって重要な領域である。

ソーシャルを隅から隅まで把握するべきである。この点に関しては、後程詳しく説明させてもらう。とりあえずは、「頼むから、絶対にソーシャルを軽視するな」と声を大にして伝えておく。

「SEO」の考え方を変えてソーシャル検索エンジンを盛り込む

SEOは、Googleに対する最適化とほぼ同じ意味を持つ。SEOのアドバイス、上位のランキングを獲得するためのヒント、そして、SEOに関する指導を行う際、Googleは何を好むのか、Googleは何をするのか、Googleはどのようにクロールするのか、そして、なぜGoogleはこのような行動を取るのかが、話題の中心となる。

しかし、SEOには、ソーシャルメディアの検索エンジンで起きる検索も含まれることを、理解しなければならない。

検索エンジンはGoogleだけではない。Bingも、Yahoo!も、Askも、そして、AOLも検索エンジンである。 しかし、これらの検索エンジンが処理する検索の量は、Googleと比べると、取るに足らない。

以下に、典型的なトラフィックのソースを表す円グラフを掲載する:

google traffic

この円グラフを見れば、Googleが検索エンジンのトラフィックの大半を占めていることは一目瞭然である。

このグラフには、あまり話題にならない意外な現実が隠れている。

それは、ソーシャルも検索エンジンに該当する点である。

ソーシャルのリファラーは、上の円グラフには盛り込まれていない。なぜなら、ソーシャルの検索ユーザーは、(追跡ツールを用意した)会社のウェブサイトではなく、会社のソーシャルページに到達するためだ。

ソーシャルネットワーク自体が、有効であり、尚且つ、幅広く利用される検索エンジンとしての役目を果たしているため、ソーシャルは新たなSEOだと言える。

これから、大きなソーシャル検索エンジン、そして、その機能を紹介していく。

YouTube

YouTubeは、Googleに続く、世界で2番目に大きい検索エンジンである。Googleは2006年にYouTubeを買収したが、YouTubeは、今でも異なる検索エンジンのアルゴリズムを持つ、異なるサイトとして存在している。 一秒当たり1140回の検索が、YouTubeでは行われている。

YouTubeでは、大量のコンテンツがインデックスされている。毎分100時間に相当する動画がアップロードされ、インターネットユーザーの50%がYouTubeにアクセスし、毎月60億時間もの動画が視聴され、月間ユニークビジターは10億に達していることを考慮すると、YouTubeを無視する方針は適切ではない。

そして、YouTubeは、ソーシャルメディアである。

YouTubeは動画共有サイトであり、共有するアクティビティが存在するため、ソーシャルに該当する。

YouTubeを利用していないなら、検索トラフィックの貴重なソースを見過ごしていることになる。トラフィックがホームページに到達しなくても、ソーシャルメディアでの存在感を強める効果はある。

その結果、多くのコンバージョンが寄せられ、ブランドアウェアネスが高まり、そして、従来のGoogleのSEOでは得られないソーシャルの成長をもたらす可能性がある。

Facebook

Facebookは、高度な検索エンジンである。Facebookの検索エンジンは、Googleの検索エンジンと大きく異なる目的を持つ。Facebookは、コンテンツ、そして、個人および会社のアイデンティティの設定をインデックスするためだ。

Facebookの人物検索機能では、検索の設定を調整して、知り合いの可能性のあるユーザーを探すことが出来る:

facebook search

これはユーザーの人間関係を直接活用するため、重要な検索情報の源になる:

facebook people

また、具体的に絞り込むことが出来るため、自分が求めている結果を正確に反映させることが可能だ:

facebook filters

Facebookの検索バーは、あらゆるトピック、団体、個人、あるいは、アイデアで検索を実施することが出来る。毎日、大量の検索が行われており、利用方法を心得ている企業や事業に多くの的が絞られたリードを送り込んでいる。

これは全てGoogleとは関係がない。

Twitter

Twitterも検索エンジンである。そのスケールはとてつもなく大きい

Statisticbrainのレポートによると、2014年1月1日の時点で、Twitterの検索エンジンは、21億クエリ/日を処理していたようだ。これは驚くようなデータではない。検索エンジンのエキスパート達は、数年前からTwitterの検索スタッツに注目していた。

以下に、「google algorithm」をTwitterで検索した際の結果を掲載する。

twitter search

1つ目の結果は広告である。このツイートは考慮しなくても良い。2つ目の結果では、Search Engine Roundtableでバリー・シュワルツ氏が投稿した「Top news story」が表示されている。これは最新のトピックであり、1時間前に投稿されたばかりであった。

この類の検索には、個人的に魅力を感じる。なぜなら、最新の結果を得ることが出来るためだ。さらに、絞り込みをかけることも可能だ:

twitter filter

それでも結果に満足できない場合は、「高度な検索」機能を用いる手もある。

twitter advanced search

これは、通常、Googleの結果には反映されないレベルの検索である。

それでも、検索エンジンが違うだけであり、検索エンジンを意識した最適化には変わりはない。また、毎日21億回の検索が行われているため、多くのトラフィックを獲得するポテンシャルを秘めている。

当然ながら、Twitterの検索で返される結果はTwitterのみである。Twitterの検索結果で上位にランクインするためには、次の取り組みを実施しなければならない:

  • ホットなトピックをツイートで取り上げる。
  • ハッシュタグを使ってツイートを投稿する。
  • 定期的にツイートを投稿する。

Google+

Google+は、新たなソーシャルSEOにとって、恐らく、最高峰に位置するソーシャルネットワークだと言えるだろう。既にGoogle+は、既存のサークルのネットワークに属する人物、企業、団体、そして、グループに関して、パーソナライズされた検索結果を提供している。

google contacts

パーソナライズされた結果に加えて、Googleのオーサーシップランキングも浸透している。Googleのオーサーシップは、Google+のネットワークを介して、ソーシャルと結びつきがあり、結果のランク付けと結果のクリックスルー率に既に大きな影響を与えている。

google results

Google+は、検索への影響力を高め続け、「ソーシャルは新たなSEO」と言う指摘を裏付けていくのではないだろうか。

Googleはソーシャルページをクロール & インデックスする

つまり、フォロワーの人数は、アルゴリズムにとっては重要ではないのかもしれない。それでも、ソーシャルページのコンテンツは、インデックスされる。と言うことは、ソーシャルネットワークのページは、Googleに重要視されていることになる。

動画の中で、マット・カッツ氏は次のように発言していた:

FacebookのページとTwitterのページは、ウェブインデックスで、その他のページと同じように処理される。そのため、TwitterやFacebookで何かが起きた際に、Googleがクロールすることが出来るなら、検索結果に反映させられる。

若干、曖昧な表現である。「何かが起きた際に」と言うフレーズでは、何が起きるのか、そして、ソーシャルネットワーク上のどのようなページがインデックスされるのか分からない。

このレスポンスを基にして、私はカッツ氏の発言を次のように解釈した — 「Googleは一部のソーシャルページをクロールし、その結果の一部のみを返している」

自分自身で行った調査では、Googleは実際に個人のFacebookのページ、Twitterのアカウント、そして、LinkedInのページを検索結果に返していることが分かっている。 Facebookの場合、ページの特定のセクションを公開する設定にしている場合のみ、ユーザーのアカウントはSERPに表示される。

また、GoogleのSERPに関して言えば、会社のソーシャルページを用意することで、メリットが生まれる点も調査で明らかになった。強固で最適化されたソーシャルアカウントを持っている企業は、GoogleのSERPにソーシャルメディアのアカウントが掲載されることで、より大きな検索のメリットを得られる。

例えば、World Wildlife Fundの場合、クエリ「World Wildlife Fund」と「Wildlife Fund」で検索を行うと、Facebookのアカウントが1ページ目に掲載される。

google results

Googleで「Quicksprout」を検索すると、このサイトのFacebookのアカウントとTwitterのアカウントがSERPの2番目と3番目に表示される。

google results quicksprout

これも毛色は異なるものの、SEOの一種である。

まとめ

SEOにおけるソーシャルメディアの役目を説明するカッツ氏の動画は、未来の検索結果には、ソーシャルの結果がより緊密に統合されるようになる可能性があると示唆している。ウェブは、どう考えても、極めてソーシャルな場所である。

ソーシャルネットワークのフォロワーの規模は関係ないのかもしれない。しかし、検索に関しては、ソーシャル世界の存在感は、とても重要度が高い。

アルゴリズムは、巧みなSEOの手法を駆使して、操作し、騙し、丸め込むことが出来るほど、単純でもなければ、精彩を欠いているわけでもない。今こそ、ソーシャルウェブの大きなインパクトを理解する必要がある。

ウェブは、データだけでなく、人物、組織、グループ、大義、アイデア、そして、人材によって構成されている。Appleによって音声検索(Siri)の普及が進み、そして、Googleがハミングバードアップデートを導入したことで、検索のスタイルおよびシンタックスでさえ、人間味、または、会話の要素(日本語)を持つようになった。

ソーシャルを軸とした新しいSEOの時代に向けて、ソーシャルネットワークで、活発に行動を続けることが肝要だ。ソーシャルに注意を払い、管理し、改善し、強化し、そして、この有益なリソースにつながる状態を維持するべきである。

ソーシャルメディアのSEOにおける役割について、皆さんの意見を聞かせてもらえると嬉しい。


この記事は、Quick Spourtに掲載された「Why Social Is the New SEO」を翻訳した内容です。

ソーシャルとSEO(Google)の短い歴史も踏まえた上で示唆に富んだ良い記事でした。ソーシャルメディア上の情報発信が結果ウェブページからのリンクも増えることにつながり、インターネット上でのプレゼンスを高めていくことになりますし、ソーシャルが今後のSEOに重要なのは間違いなく。さらに情報発信といえばコンテンツが大事になってくるわけで。ソーシャル、コンテンツ、共に今後のSEOと切っても切れない関係です。 — SEO Japan [G+]

ハミングバードとオーサーランクとオーソリティの関係

10年前から存在したハミングバードらしきアルゴリズムの次は、最新のハミングバードについて勉強を。オーサーランクにオーソリティまで難解?なキーワードが出てきますが、内容は意外と理解できます。ハミングバードがどう動いているかを理解できる記事。 — SEO Japan

In-Depth Articles、そして、今後のオーサーランク等の機能において、オーサー(作者)の専門分野を理解する上で、ハミングバードは重要な鍵を握っているのだろうか?コンセプトベースのナレッジベースを利用して、オーサーのコンテンツが考慮されるため、その可能性は十分にあり得る。

Googleの検索エンジンに大きな変更を加えたハミングバードアルゴリズム(日本語)の目標は、スマートフォンに音声で入力するタイプの長く、複雑なクエリを正確に理解することだけではない。ハミングバードは、ウェブページ、Google+の投稿、投稿に掲載されたコメント、ツイート、ステータスアップデート等のソーシャルシグナルの中で、そして、メッセージに対するコンテキストの情報が少ない、短いテキストベースのメッセージの中で、記述され、そして、議論されたコンセプトとトピックを正しく理解することも目標に掲げている。

以下のスクリーンショットには、Probaseのコンセプトを基調としたナレッジベース(確率的ナレッジベースを用いた短文テキストの概念化から抜粋)を使って、ツイートを分析することで得られるコンセプトが記述されてている:

A breakdown of concepts that appear in specific tweets, according to the Probase knowledge base

Googleは、とりわけ固有名詞を含むクエリが入力された際、検索結果の隣にナレッジパネルを提示している。例えば、[Jerry Lewis](ジェリー・ルイス)を検索すると、Googleは、ウェブ上のページから抜粋したJerry Lewisのデータを表示する。この中には、Wikipediaに掲載されている情報、Jerry Lewis(コメディアン)が出演するイベント、出演したことがあるテレビ番組や映画、そして、Jerry Lewisを検索した際に、検索されることが多い人物 — Dean Martin、Bob Hope、Tony Curtis、Milton Berle等が含まれる。

Kanye Westで検索を行うと、データ、作詞を担当した曲の名前、パフォーマンスを行った曲の名前、リリースしたアルバム、そして、Kanye Westを検索した際に、検索されることが多い人物名等、同様の結果が表示されるが、Jerry Lewisの名前は盛り込まれていない。

A knowledge panel at Google on a search for kanye west

どちらのケースにおいても、Googleは、クエリ内の固有名詞を認識し、ナレッジベースでリサーチを行い、ナレッジパネルを表示している。また、表示するウェブ検索結果にもこの情報を利用する。しかし、Googleは、エンティティ(固有の人、物、物事)を調べているだけではない可能性がある。ユーザーが検索したことがあるクエリを検討する際に、エンティティのコンセプトと属性も探すと見られている。エンティティ、その属性、コンセプト、そして、キーワードを含むナレッジベースは、検索されたクエリを拡大して、上のProbaseの例のように、広範な関連する検索結果を表示する上で有効である。

Googleがコンセプトベースのナレッジベースを構築する仕組み

ハミングバードを深く理解するため、最近、私はMicrosoftのコンセプトベースのナレッジベース「Probase」について、2本の投稿「あなた、あなたの会社、または、製品はナレッジベースに存在しますか?」と「コンセプトベースのウェブ検索」の中で精査した。コンセプトを基盤としたナレッジベースを構築し、クエリの内容を正確に理解する各種の方法に関する特許が、昨年、Googleに付与されていた。また、Microsoftが発表したレポート「確率的ナレッジベースを用いた短いテキストの概念化」も同様の領域を取り上げている。以下に、その一部を抜粋する:

このレポートでは、コンセプトに関して、(世俗的な知識に関して、人間の知能と同じぐらい)豊かな情報を持つ確率的ナレッジベースを使って、テキストの理解度を改善する仕組みを紹介する。その後、ワードと短いテキストを概念化するための、ベイジアン推論メカニズムを開発した。我々は、テキストの用語の概念化において広範な実験を行い、Twitterのメッセージのような短いテキストを分割した。

潜在的なセマンティックのトピックのモデル化等、純粋に統計的なメソッド、もしくは、既存のナレッジベース(WordNet、Freebase 、Wikipedia)を用いるメソッドと比べて、我々のアプローチは、クラスタリングの精度を反映し、短いテキストの理解を大幅に改善する。

今後、短いテキストのメッセージを正確に理解するため、そして、オーサーが作成する記事のトピック、および、ウェブのページ上で議論されるトピックを理解するために用いられる、コンセプトベースのナレッジベースを作る仕組みを描いた、Googleに付与された複数の特許を私は調べていくつもりだ。

オーサーシップ & トピックの専門性の特定

Googleのオーサーシップは、ウェブ上、および、Google+やウェブのその他の場所で、自分が作成したコンテンツにデジタル署名を行うプログラムである。Googleは、オーサーが作成したメッセージ、ブログの投稿、そして、記事を理解し、取り上げるトピックに応じて、計測を行い、採点する手法を研究していると考えられる。「GoogleがGoogle+やソーシャルネットワークでユーザー生成コンテンツをランク付けする仕組み」の中で、私はGoogleが、このようなユーザー貢献(評価)スコアを作成する仕組みを描写した特許を取り上げていた。

評価と専門知識を、様々なトピックにおける各種のスコアと併用して、ランキングシグナルとして利用するためには、Googleは、ユーザーが作成した作品のコンセプト、そして、コンセプトと各種のトピックとの関連性やフィット感を理解するスキルを必要とする。「In-Depthの検索結果での表示」に関するページで、Googleは次のように説明している:

オーサーシップのマークアップは、アルゴリズムが、関連するオーサーとエキスパートを見つけ、検索結果で提示する上で有効である。

オーサーが特定のトピックで専門知識を持っているかどうかを判断するためには、Googleは、作品の内容を理解して、関連するトピックを取り上げている他のオーサーと比べて、どの程度の専門知識を持っているかを判断することが出来る必要がある。Pubcon 2013のキーノートプレゼンテーションで、オーサーのオーソリティについて、Googleのマット・カッツ氏は次のように語っていた:

Googleは、オーソリティを検知し、押し上げることにも注目している。 医学の分野を例にとって説明していこう。 医学分野でオーソリティとして認められている人物なら、そのことをGoogleに伝え、医学分野のクエリが現れた際に、上位に押し上げてもらいたいはずだ。これは手動の作業ではなく、個別のトピックの領域を選択しているわけではない。事実、数多くの様々なトピックに適用される。

そのため、ユーザー側は、特に何もする必要はないが、あるトピックのオーソリティなら、オーソリティの確立を続け、提供するコンテンツの量を増やしていくべきである。リソース、そして、オーソリティになるべきであり、実際にオーソリティになることが出来たなら、特定の変更によって、上位に押し上げられる確率は高くなる。

結論

ハミングバードを介したGoogleによるアルゴリズムの書き換えにおいて、コンセプトを中心としたナレッジベースが、オーソリティのトピックを計測する上で、Google+のスレッドやコメント等のソーシャルシグナルをより良く理解するために用いられる可能性は高い。

Probaseに関するMicrosoftのレポートに掲載されていた上のスクリーンショットは、このようなナレッジベースを使って、短いテキストのソーシャルメッセージから、コンセプトを抽出する仕組みを描いている。この仕組みは、固有のエンティティだけでなく、エンティティに関連する属性、そして、短いテキストで特定されたコンセプト、さらに、ナレッジベースにエンティティ/属性/コンセプトの関連性が存在しない場合には、キーワードとも連動すると考えられる。

Googleが積極的にナレッジベースを構築しており、ナレッジベースが拡大していくにつれ、異なる要素に絡む関連性が生まれていく点を覚えておいてもらいたい。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Hummingbird and Author Rank Authority」を翻訳した内容です。

他の記事への言及が多かったですが、ハミングバードが機能するにはナレッジベースの充実が必須であり、オーソリティの認識にも利用される、ということをまず理解しておきたいですね。 — SEO Japan [G+]

住宅購入とリノベーションの流れを知るインフォグラフィック

住まいに関するインフォグラフィクを配信しているLivinGraphics(リビングラフィックス)にて新作インフォグラフィックが公開されました。第3弾のテーマは、“中古物件購入とリノベーション”。なかなか分かりにくいこの2つの手順を、プロの視点からタイムライン方式で説明しています。– SEO Japan

※画像をクリックするとアート・クラフト・サイエンス株式会社、リカサ株式会社が運営する「LivinGraphics(リビングラフィックス)」のサイトに飛び、全体をご覧いただけます。

どうする?! 中古を買ってリノベーションまずは中古物件購入のポイントと、総予算を決定する内訳の紹介。中古物件の購入とリノベーション会社とのやり取りする最適なタイミングも確認できます。物件を決める前に必ずリフォーム会社と相談を!

どうする?! 中古を買ってリノベーションいよいよ物件購入、その時リノベーションの準備はどこまで進めれば良いのでしょうか?物件購入にはローン審査など事務処理をいくつも挟むので、契約成立まで意外と時間がかかることもわかります。

どうする?! 中古を買ってリノベーション最後に豆知識。実は、既存住宅(中古)の流通シェアは年々拡大しているものの、世界と比べると格段に低いという現状を説明しています。(より詳しく知りたい方は中古住宅とリフォームの現状を解説したインフォグラフィックもご参考ください。)

本インフォグラフィックは弊社がデザインをお手伝いさせて頂きました。

いざ「中古物件購入してリフォームしよう!」と決意しても、その効率的な手順を知らずに動いてしまうと後から後悔する事も。世界と比べると土地が極端に少ない日本で、「新しく建てる」よりも「新しく直す」中古物件購入&リノベーションの気運は高まっているようです。 — SEO Japan [G+]

絶対に失敗するスタートアップの創設者が言いそうな10の迷言集

ちょっとした面白ネタかと思って読んでみると、意外と考えてしまう一言もあったり。 — SEO Japan

自分のためにこのソフトウェアを作ったら、もともと私が思い描いていた通りの製品を大勢の人達が求めていることが判明した。

数名従業員を採用すると、CEOの仕事が随分と楽になり、差し迫った問題の処理に追われるのではなく、ハイレベルな戦略計画に力を入れることが可能になった。

インターフェースのデザインとコードの記述を行う前に、顧客候補について、あんなに時間を割いて考えるべきではなかった。

LLC、S法人、もしくは、C法人を形成するかどうかの判断は、スタートアップを成功に導く上で、大きな影響をもたらした。

会社の売却は、簡単に決めることが出来た。しかも、社員全員が同じ意見だった。

この会社が、従業員のいない新しい会社であり、ソフトウェアがバグだらけである点を、最初の数名の顧客に気づかれずに済んだ。これは演技力の賜物だ。

ソフトウェアの特許を申請したおかげで、ライバルは現れなかった。

最も効果的なマーケティングキャンペーンは、バズワードと曖昧な主張で固めたものだ。

MBAを取得していなかったため、他の人達よりも会社を作ることに苦労した。

道徳的、経済的に賢明だと思ったことに飛び付き、取り組みを始めるのではなく、もっと多くの文献を読んで、メリットとデメリットを熟考すればよかった。

コメント欄でさらに名(迷)言を紹介してもらえると嬉しい


この記事は、A Smart Bearに掲載された「10 things I’ve never heard a successful startup founder say」を翻訳した内容です。

最初の2つは特に深いと思いました。中には「自分のためにこのソフトウェアを作ったら、もともと私が思い描いていた通りの製品を大勢の人達が求めていることが判明した」ケースも無くはないと思いますが、それってホントに例外中の例外ですからね。ちなみにコメント欄にも「開発者をロックスターか忍者と呼びかどうかで議論した。」「起業の勉強は全てブログを読んで学んだ。」など色々書かれていて面白かったです。 — SEO Japan [G+]

プロが教えるサステイナブルなSEO戦略の秘訣

先日、サステイナブルじゃない企業の話を紹介しましたが、今回はサステイナブルなSEOについてのお話を。SEO業界といえば、Googleのアルゴリズムが今日レベルで進化する以前においては、SEO業者が有象無象に表れては消え去っていく過去10年間の歴史がありましたが、もちろん長期的に生き残られるサステイナブルなSEOはもちろん存在します。今回は10年以上に渡ってSEO業界で活躍してきたエキスパートがサステイナブルなSEOの極意を伝授してくれた記事を。 — SEO Japan

先月、私はSMX Westの「Long-Term SEO: How To Win For Years, Not Days」(長期的なSEO: 数日間ではなく、数年間に渡って成功する秘訣)セッションに参加した。私は1995年から検索業界で働いており、現れては、消えていくSEOのトレンドや手法を間近で見てきた。また、その一方で、根本的な世界共通のコンセプトが、時間の経過と共に強くなっていく経緯も見てきた。

私が知りたかったのは、現在流行している戦略、そして、時の試練に耐えることが出来る戦略であった。ウェブページに関する情報の手掛かり、そして、内容に関するヒントを得られるのだろうか?リンクの獲得に力を入れるべきだろうか?そもそもこの戦略は維持可能なのだろうか?それとも、SEOの過去の遺物に成り下がってしまったのだろうか?

そして、検索エンジンのエキスパート、ダニー・サリバンが巧みに表現していたように、「常にアルゴリズムを喜ばせる試みを行っているのだろうか」?

これから、サステイナブル(維持可能)なSEOに関する、パネリストの見解を紹介していく。

Sustainable SEO

長続きするSEOのコンセプトは、時の試練に耐える戦略、手法、そして、実装で構成される。

Outspoken Mediaのリア・ドライズデールCEOは、「最初から最後まで、サイトを管理するのは自分次第だ。選択する戦略と手法…その全てが最終的に自分に返ってくる」と冒頭で発言した。

ドライズデール氏は、「ウェブサイトのオーナーは、短期的な「見せ掛けの目標」(個人的にこの表現を気に入っている)を掲げるのではなく、もしくは、リスクを評価せずに近道を選ぶのではなく、全体像にスポットライトを当てるべきである。ブランドに傷をつけないように注意し、リスクを関係者に伝えるよう心掛けるべきだ」と力説していた。

また、同氏は、「人間の行動が、アルゴリズムをアップデートさせる」と指摘していた。ドライズデール氏は、主張を裏付ける証拠として、マット・カッツ氏のブログに投稿された記事「SEO目的のゲスト投稿の腐敗と衰退」を挙げていた。

私は、数年前に行ったページランクスカルプティングに関する警告を思い出した。大勢の熱心なSEOの関係者やウェブサイトのオーナーは、SERPのビジビリティを確保するためには、手段を選ばない。長期的な視点で考えると、このような短期間の戦略は、有害無益となる。

TruliaでSEOディレクターを務めるマーク・マンロー氏は、長期的なSEOに総合的にアプローチする: 組織全体にSEOの情報を組み込み、ブランドの評判を高めていく。「リンクは消えるかもしれないが、評判は永遠に残る。」とマンロー氏は述べていた。

(過去、そして、現在の)ブランドの評判を築く方法を幾つか紹介する:

  • リンクの交換とリンクネットワーク
  • ウェブディレクトリと分野に特化したディレクトリ
  • リンクの購入
  • プレスリリース
  • アーティクルディレクトリ
  • インフォグラフィック
  • ソーシャル
  • コンテンツマーケティング

一部の戦略は既に廃れているものの、適切に実施すれば、検索エンジンのトラフィック、そして、信頼を得る方法として妥当であり、頼りになる。例えば、リンクの交換は、大昔のSEOの手法のように思えるかもしれない — スパム行為として、ペナルティーをもたらし、インデックスから排除される可能性がある。しかし、例えば、米国の家庭内暴力のシェルターがお互いにリンクを張った場合は、どうなるのだろうか?すると、家庭内暴力の被害者は、近いシェルターを見つけやすくなる可能性がある。

さらに、ドライズデール氏とマンロー氏は、プレスリリースがPR(パブリックリレーション)の手法として息絶えたとは考えていない。プレスリリースは、最適化の目標を支える効果のある配信手段である。要は、SEOの近道を適切な観点で考える必要があるのだ。

マンロー氏は、「最高のリンクは、頼んで、得るリンクではない。そのため、リンクを張りたくなる理由を作り出す必要がある。だからと言って、リンクを求める行為を慎む必要はない。リンクに値する優れたコンテンツを持っているなら、適切な人物に接触し、リンクを求めたって構わないのだ。リンクの自発性を維持し、アンカーテキストはリンクを張る側に一任しよう。」と呼び掛けている。

次にStone Temple Consultingのエリック・エンゲCEOが登場した。エンゲ氏は、「ターゲットのオーディエンスに信頼してもらうためには、オーディエンスのことを、オーディエンスのニーズ、考え方、サイトを利用する方法を理解しなければならない。」と指摘していた。

「SMX Westのキーノートで、アミット・シンガル氏が話していたように、Googleは、ユーザーに徹底的に焦点を絞っており、パブリッシャーにも同じ姿勢が求められる。今後の数年間において、どのような変化が展開されていくのか予測するのは難しいが、変化がやって来ることは間違いない。そのため、パブリッシャーもユーザーに焦点を当てる必要がある — Googleが探し出し、重視しているのはユーザーだからだ。これこそ堅実なSEOへのアプローチである。」

それでは、エリック・エンゲ氏による、長期的なSEOに関する気の利いた教訓をリストアップしていく:

  1. エキスパートになれないなら、諦める。中途半端な姿勢では、信頼を築くことは出来ない。
  2. 信憑性は誤魔化しにくい。
  3. 究極の差別化を試みる。お決まりのコンテンツでは、前に進むことは出来ない。
  4. リンクは結果であり、目標ではない点を理解する。
  5. 評判とブランドに(最優先課題として)力を入れる。自分に票を投じることは出来ない。
  6. プレスリリースの本当の価値: メディアに好奇心を持ってもらう。
  7. 自然に見えるのではなく、自然になる必要がある。
  8. 強固なソーシャルメディアの存在感は、内蔵型PRチャンネルに等しい。
  9. インフルエンサーは、反応を加速させる力を持つ。
  10. 他の人達のために問題を解決する行為こそが、エンゲージメントであり、この行為は記憶に残る。
  11. 良いリンクだと説明しなければならないようなリンクは、良いリンクではない。
  12. 管理する会社によって、自分の評価が決まる。

エリック・エンゲ氏は、この長期的な戦略を連動させる仕組みを図の中で分かりやすく説明している(下のSlideShareの30ページ目のスライドを見てもらいたい)。

「SEOは、ここ数年の間に大きく変わり、Googleがますます検索の品質を重視し、ナレッジグラフを導入し、そして、検索の質を改善するにつれ、変化はますます増えていくだろう。パブリッシャーは、SEO戦略を「現時点で効果のある取り組み」ではなく、Googleが「向かおうとしてい場所」に定める必要がある。その上で、ターゲットのオーディエンスの評判を築く取り組みこそが、最も有効である。」とエンゲ氏は主張している。

さらに、エンゲ氏は、質の高いサイトの条件に関して、マット・カッツ氏にインタビューを敢行している。このインタビューの中で、カッツ氏は次のように述べている:

評価を高める取り組みを行っているなら、適切なアクティビティを行っていると言えるだろう。これこそが、Googleが発見し、最も重要視することを望むシグナルである。

「SEOの情報を組み込む取り組みが、SEOのチームとなる。そこで、チームメンバー同士のコミュニケーションを促し、重役の支持を取り付け、グループ間の相乗効果を求めよう — ユーザー体験(UX)、インフォメーションアーキテクチャ(IA)、コンテンツの最適化、テクニカル等々」と言うマンロー氏の発言に全てが集約されている気がする。

そして、「全ての取り組みが連動する世界を私達は必要としている — その連係役を務め、メリットを得るのがSEOである。」とエリック・エンゲ氏は結んでいた。

長期的にSEOのトラフィックを得たいなら、力を合わせて、関係者全員(ブランド、ユーザー、そして、検索エンジン)がメリットを得られるように、同じ目標を目指す必要がある。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Long-Term SEO: Sustainable Tactics, Strategies & Solutions」を翻訳した内容です。

SMXのセッションを元にした内容でしたが、プレゼンも人それぞれで興味深かったですし、内容も納得できるものでした。「全てのウェブ運営の取り組みの連係役を務め、またメリットも得るのがSEO」というのはナルホド、と思いました。責任者がSEOの重要性と他作業との関係性を理解し、SEO担当者が高いレベルでそれを実施できることがカギにはなってきますし、中々の難易度の話ではありますが、やっているところはやって効果を上げています。 — SEO Japan [G+]

季節とパーツ別で見た、女性のムダ毛インフォグラフィック

多くの女性の悩みである「ムダ毛」。脱毛サロンのミュゼが公開したちょっと赤裸々なインフォグラフィックをご紹介します– SEO Japan

※画像をクリックすると「ミュゼプラチナム」のサイトに飛び、全体をご覧いただけます。
各部位の処理率を見てみると、ワキはどの季節も処理率が高め。ヒザ下は、季節によって大きく違いが出ているのが分かります。

女性のパーツ別ムダ毛処理率 インフォグラフィック
男性に対するアンケート調査によると、6人に1人は女性のムダ毛で幻滅し、半数以上がムダ毛が気になることがあると回答しています。特に気になるのはワキとヒザ下。その他にも「手の甲・指」「えりあし」等、細かい箇所をチェックしている人もいるようです。

※本インフォグラフィックは弊社がデザインをお手伝いさせていただきました。

腕を組んだ時にチクチクするなど、男性からするとちょっと言いづらい事もあると思いますが、最近は男性もヒゲや胸毛などの脱毛処理を行う人も増えてきているのだとか。「毛」とは一生上手にお付き合いしていきたいものですね。 — SEO Japan [G+]

航空会社がソーシャルメディアで災難に遭う – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月中旬号

今週の海外ウェブマーケティングニュースは、日本でも良くある大企業がソーシャルメディア上のトラブルに巻き込まれた話から、Twitter/Facebook/Googleを中心にソーシャル界隈の話題が盛り沢山。 — SEO Japan


Someone got their wings clipped this week
今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・世界中に広まったツイート、・ソーシャルを活用するブランドの見本、・TwitterとGoogleのデータおよび計測の進化、・Facebookを介して友達を見つける機能、・企業をいいね!すると訴えられなくなる、・ブランド同士の喧嘩のメリットとデメリット、・次にブレイクするソーシャルプラットフォーム、・オーディオの台頭等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

  • 航空会社、そして、ソーシャルメディアにとって、今週は散々な一週間であった:

Time spent on social networks by platform - 2014

プラットフォーム

計測/基準/ビッグデータ

法律/人事

  • ドラッグストアのDuane Readeは訴訟問題に対処しなければならないようだ。同社が、女優のキャサリン・ハイグルが、まるで同社を支持しているような写真をTwitterに投稿したためだ。個人やメディアが、このような公開されている写真を利用する行為は、許容されると見られているものの、企業の場合は異なる — 営利目的のプロモーションだと見られるためだ(LinkedIn)。
  • General Millsは、今後、流行りそうな取り組みを率先して行っている — 同社は、サイトの利用規約に、Facebookで同社をいいね!した場合、訴える権利を失う点を警告する文言を加えたのだ(New York Times)。

コンテンツ

  • 企業同士が喧嘩を始める行為には、メリットとデメリットがある(Contently)。
  • Red Bull、General Electric、そして、Intelは、ブランド独自のコンテンツで大きな成功を収めている。その理由がこの記事に綴られている(CMO.com)。
  • 読者を増やす個性的な方法を紹介しよう: Quartzがニュースレターに対して実施したように、プロセスを簡素化すると良い(Nieman Journalism Labs)。
  • 新世紀世代は、ユーザーが作成したコンテンツを好む。事実、その他のメディアと比べ、50%以上信頼している(Mashable)
  • メッセージを広めるコンテンツ配信プラットフォームは、多数存在する。この判断基準を参考にすると良いだろう(Contently)。

ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

  • 次にブレイクするソーシャルネットワークを知りたいだろうか?残念ながら、新たにブレイクするソーシャルネットワークは存在しない。チャットアプリ、匿名プラットフォーム、そして、メディアに特化したサービスによって、分裂が生じているためだ(SHIFT Communications)。
  • 自然な企業のコンテンツを犠牲にして、より多くの個人のコンテンツをニュースフィードに流すFacebookの決断に対する議論が、ヒートアップしている。最近では、Facebookはいい人を気取っていると表現する意見もある(Contently)。
  • BuzzFeedは、Social Tune In ProgramをIFCとBravoにデビューさせ、ソーシャルTVを現実にしつつある。BuzzFeed Blockは、BuzzFeed独自のコンテンツ、このプログラム限定のスタイル、そして、オンラインのコンテンツを含む総合的なプログラムである。BuzzFeed Blockは、ソーシャルTVの大半が、同期していない点を認識している(BuzzFeed)。
  • 24時間体制で対応可能な従業員を用意する取り組みは、賢明な戦略なのだろうか?(Bertrand Duperrin’s Notepad)
  • 今後は、オーディオから目が離せなくなりそうだ。
Mobile app usage of radio listening increases by 50%
  • エリック・クァルマン氏(@equalman)は2014年版ソーシャルノミクス動画をアップデートした。現在のデジタル/ソーシャル世界の状況を示す素晴らしいスタッツが多数紹介されている。


画像: quintanomedia(Flickr)


この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – 4/17/2014」を翻訳した内容です。

じっくり読みたくなるニュースが多かったですね。TwitterのGnip買収、そもそもGnipを知りませんでしたが、Twitterのデータを活用しているビジネスは世界に多数ありますし、今後の展開が気になります。Googleによるオンラインとオフラインの購買行動調査も、今後Googleの新たな広告商品につながっていきそうな話ではありますが、それ以上にデータとして結果が気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

10年前に存在したGoogleのハミングバードアルゴリズム

ハミングバードアルゴリズムの特徴の1つが、検索されたキーワードの意味をGoogleが推測し、検索結果を返すこと。Googleのエンティティ検索の技術が活用されたアルゴリズムともいえますが、実は、同じような技術が既に10年前にGoogleによって取得されていたらしい?!そんな気になる話題をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

9月(2003年)、Googleは、検索エンジンのユーザーが投稿したクエリを書き直すアルゴリズムを導入したと発表した — このアルゴリズムには、「ハミングバード」と言うコードネームが与えられていた。当時、私はハミングバードとの関連性がとても高いと見られる特許に関する記事を作成していた。この特許は、長く、複雑なクエリを書き直し、その一方で、クエリ内の全てのワードに注目する取り組みに焦点を絞っていた。そのため、私はこの記事に「Googleハミングバードと思われる特許を分析」(日本語)と言うタイトルをつけた。

Hummingbird Image from the Department of Forestry

野草に関する記事の画像 — US Forest Serviceのビル・メイ博士

Googleには、クエリの書き直し(クエリの拡大やクエリの拡張と呼ばれることもある)に関する複数の特許が与えられている。これは、ユーザーがニーズを満たすために必ずしも最適なキーワードを選択していなくても、検索エンジンが、ユーザーが求めている結果に近い結果を提供する確率を高めるための取り組みである。また、最近、私は、Googleが、クエリを書き直す仕組みに関する特許を取り上げたが、Googleは、ページのランク付けの可能性を正しく理解するために、検索の情報のやり取りに注視する枠組みを作っているように思えた。

検索のスペリシャリスト、ダニー・サリバン氏は、ハミングバードの変更点をよくある質問集形式(日本語)でまとめており、その中に、次の質問と回答が掲載されていた:

新しいエンジンは古いパーツを利用しているのか?

どちらとも言えない。一部のパーツは今でも問題なく動くため、捨てる理由はないが、頻繁に交換が行われるパーツもある。グーグル曰く、ハミングバードは、既存のパーツと新しいパーツで構成された新しいエンジンであり、10年前のテクノロジーを用いて10年前の需要に応えるためではなく、現在の検索の需要に応えることを念頭に置いて、整備されている。

以前から、クエリの書き直しに関する特許の作成にGoogleが取り組んでいたことを知っていた私は、この難題にチャレンジすることに決めた。ハミングバードの仕組みを描写した、約10年前に申請された特許を見つける決意をしたのだ。私は真剣に捜索を行い、その結果、Googleの検索の品質を統括し、先日のハミングバードの告知にも関わっていたアミット・シンガル氏が、考案者に名を連ねる特許を探し当てることに成功した。この特許で描かれているテクノロジーは、よく似ているものの、遥かにシンプルであり、モバイルデバイスのユーザーが、会話型の検索に対応する際に抱えるニーズに焦点を絞っているようには見えなかった。当該の特許は、次のようにこのテクノロジーを説明している:

ユーザーが入力する検索クエリは、通常、ユーザーが求める情報を表現する多くのクエリのうちの1点のみである。例えば、車の交換部品を探している場合、検索クエリ「car parts」を入力すると推測される。しかし、検索クエリ「car part」、「auto parts」、もしくは、「automobile spare parts」は、関連する結果を返す上で、「car parts」と同程度、もしくは、それ以上に有効だと見られる。通常、ユーザーのクエリには、ユーザーが適切と見なす文書を返す上で有効な複数の代わりのクエリが存在する。

従来、1つ目のユーザーのクエリに関連する追加のクエリは、検索用語の異なる形式に応じて(例えば、「part」や「parts」)、あるいは、検索用語の類義語に応じて(例えば「car」の代わりに「auto」)、検索エンジンによって自動的に作られる。こうすることで、検索エンジンは、ユーザーの検索クエリとは完全にマッチするわけではないものの、同じように関連する文書を見つけられるようになる。

面白いことに、この過去の特許は、2003年に申請されていたものの、付与されたのは2011年であった。

クエリの意味の情報に基に検索クエリを改善
考案: アミット・シンガル、メヘラン・サハミ、ジョン・ランピング、マーシン・カスケル、モニカ H. ヘンジンガー
付与先: Google
米国特許番号: 8,055,669
付与日: 2011年11月8日
申請日: 2003年3月3日

概要

検索エンジンに対する検索クエリが、検索クエリから得られる情報を考慮して、当該の検索クエリの用語に意味が近い代わりの用語を盛り込むことで、改善される可能性がある。ここでは、検索クエリ内のもともとの用語の意味が近い一連の代わりの用語の初期のセットが作られる。

初期の代わりの用語のセットは、もともとの検索クエリから得られる情報と比較される可能性がある。例えば、1つ目の検索クエリを使って行われた検索に対する文書の情報が挙げられる。もともとの検索クエリから得られる情報との関係を基に、もともとの検索クエリに1つ、または、複数の代わりの用語が、加えられることもあり得る。

この特許は、クエリの書き直しには、複数の方法が存在すると指摘している。また、2つのメソッドを紹介しており、クエリ内の一部の用語を使い、もともとのクエリ内のワードの一部を変形するために「語幹解釈」を用いるか、もしくは、類義語辞典でワードを調べるかのいずれかが採用されるようだ。語幹解釈は、同じ語幹を持つワードに注目し(例えば、congressとcongressional)、同じワードのバリエーションを用いてクエリを書き直す。類義語辞典の利用は、「car」を「automobile」等の類義語で置き換える仕組みを用いていると考えられる。

2013年に付与された特許は、この2つのアプローチの問題点を次のように説明しているs:

語幹ベース、および、類義語ベースの手法を使って、追加の検索クエリを探そうとすると、同じ状況では、同じような意味を持つものの、異なる状況では意味が異なる2つのワードを処理する際に、大きな問題が生じる。例えば、「automobile」は、クエリ「Ford car」においては、「car」に近い意味を持つものの、クエリが「railroad car」の場合は異なる。その結果、このアプローチを採用すると、無関係の結果を返す検索クエリを作り出してしまうことがある。また、クエリ「jaguars」が、語幹「jaguar」から生じる場合、クエリの意味が、動物から、人気の高い自動車メーカーに変えられてしまうこともある。

私が「ハミングバードの特許」と呼ぶ最近の特許は、語幹解釈や類義語、あるいは、Googleが研究してきた類義語を特定する手法には全く触れていない。しかし、どちらの特許も、クエリとして用いられる各用語に対して、検索結果内で、もしくは、クエリのログファイル内で、同時に起こるワードを、クエリを書き直すために用いる類義語の候補として、特定する仕組みを描いている。2003年に申請された特許もまた、もともとのクエリの「クエリのコンテキスト」を理解して、意味の通るクエリを書き直す試みを取り上げている。

もともとのクエリ全体のコンテキストを考慮している新しい特許は、クエリを書き直すために用いるプロセスを、より分かりやすく説明している。従って、新しい特許は、このタイプのクエリの前処理の仕組みについて精査を重ねた後で、作られた可能性がある。特許「共起する用語をベースとした類義語の特定」では、このプロセスにおいて、クエリのコンテキストは重要な鍵を握ると指摘していた:

基本的に、この特許で描写されているテーマにおいて斬新な点は、検索クエリに含まれている特定のクエリに対して、前後以外のコンテキストを使って、類義語の候補を評価するメソッドに表れている。特定のクエリの用語の前後以外の検索クエリに含まれる追加の用語に応じて、候補の類義語が、当該のクエリの用語にとって、類義語なのか、もしくは、代わりの用語なのかを特定するため、評価が行われる。例えば、検索クエリに複数の用語が含まれる場合、検索クエリの始めに位置するクエリの用語内の特定のコンテキストが、最後に位置するクエリの用語によって定義されることがある。クエリの用語に対するコンテキストを利用すると、「候補の類義語 = 当該の特定のクエリの用語に対する類義語」である点に関して、自信を持つことが可能になる。

現在のテクノロジーと10年前のテクノロジーでは、共起する用語を探して、クエリのコンテキストをより正確に理解するシステムを基に、セマンティックを分析する精度が改善されたように思える。

結論

ここ数週の間に、ハミングバードをより分かりやすく説明しようと試みるブログの記事が多数投稿されていた。

中には、ハミングバードを、Googleのナレッジグラフベースを活用して、クエリやページを説明する固有のエンティティを理解するためのアルゴリズムと説明するブログがあった。しかし、ハミングバードの告知では、検索の90%が影響を受けると指摘されており、特定の人物、場所、事象のクエリだけが影響を受けるとは考えにくい。また、今回紹介した特許で挙げられていた例には、固有のエンティティは含まれていなかった。

schema.orgのマークアップ等、セマンティックをベースとしたアプローチが、ハミングバードの仕組みにおいて重要な鍵を握っているのではないか、と問われたことがあるが、私は否定的な見方をしている。schema.orgのマークアップは、インデックスするページの内容を検索エンジンが理解する上では役に立ち、リッチスニペットにつながる可能性はあるものの、クエリを書き直し、コンテキストを正確に理解する取り組みとは関係がない。

ハミングバードを考慮して、キーワードリサーチの方法やコンテンツの作成を変えた方が良いのだろうか?キーワードを調べている際にコンセプトに焦点を絞っているなら、変える必要はないだろう。「キーワードリサーチの代わりにコンセプトリサーチを行うべきか?」の中で、私は次のように指摘した:

何らかのトピックに関して記事を作成している時、あるいは、キーワードリサーチを行う時は、利用することに決めたワードが、ワードをつなげただけではなく、様々な側面を持つ特定のコンセプトを表現するように心掛けるべきである。

ハミングバードを考慮して、リンク構築を変えるべきだろうか? Googleのランク付けにおいて、ページランクは今でも用いられており、また、リンクをページに集める取り組みは、引き続き実施する必要があると思われる。しかし、ハミングバードアルゴリズムでは、各種の検索エンティティの間の関係に関して、データが集められる方法を正しく理解することが、検索結果のランキングに影響を与えるようになると推測される。検索エンジンのユーザーが、特定のクエリに対して、特定のページをクリックして、長時間留まる傾向があるなら、クリックして、滞在するページは、ハミングバードの下で、上位に押し上げられる可能性がある。

追加: 2013年11月10日 – 2013年11月5日、同じ特許(クエリの意味の情報を基に検索クエリを改善)の続きがGoogleに付与されていた。新たに付与された特許では、請求項が、実に興味深い内容に、大幅に書き直されていた。新しい特許は、クエリ内のもともとの用語に代わりの用語を用いて、逆文献頻度をカウントし、修正されたクエリの結果のセット、および、もともとのクエリの結果のセットにおいて、代わりの用語が表示される回数を確認する手法を描いている。この特許の更新が行われたタイミングに、実に興味をそそられる。以下のリンクは、本特許の古いバージョンへと導くので、お望みなら、請求項を比較してもらいたい。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Google’s Hummingbird Algorithm Ten Years Ago」を翻訳した内容です。

当時からハミングバードレベルの発想があったかはともかく、ユーザーの利便性を考えても意味ある技術とは思いますし、流石Googleという感じですよね。。2003年といえば、検索マーケティングに一切関わっていなかった読者の方も多いのではないでしょうか?そして記事で紹介されていた特許以上に最後の「特定のページをクリックして、長時間留まる傾向があるなら、クリックして、滞在するページは、ハミングバードの下で、上位に押し上げられる可能性がある」の一文もより気になる内容でした。最強のSEOはユーザー滞在時間が長いページ&サイトを作ること、まさにコンテンツの中身が問われる時代ですね。 — SEO Japan [G+]

Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割

ご存じの通り、Googleというシステムには日々様々な変更が加えられています。それに伴い、SEOを行う際に気をつけた方が良いこと、逆に気にしなくて良くなったこと、なども継続的に発生し、日々の情報収集と定期的な知識のアップデートが求められることは間違いありません。

しかし、そのようにGoogleに変更が加えられること、それに伴いSEOにも変更が必要になる場合があることなどから、「SEOはGoogleとのイタチごっこ」のような偏った理解をされている方や、逆に「SEOの時代は終わった、これから必要なのはSEOではない」などの極端な解釈をされている方が多いです。

出尽くした感の否めない話題ですが、改めてそのあたりについて整理しました。

改めて、検索エンジンについて理解する

Googleという検索サービスのビジネスについて、最近東証一部に上場されたファンコミュニケーションズの柳澤社長(@ankeiy)がこれ以上ないくらい端的に表現されていたので引用させて頂きます。

 

Googleは世界中の情報をクローラーというプログラムで収集し、検索して取り出しやすいようにインデックス(索引)化し、検索キーワードが送信された際にその言葉の意味や検索の意図を理解し、ランキングアルゴリズム(≒ランキング算出ロジック)に基づき検索結果に表示する順序を決めて、それを検索結果に表示します。

ここで表示された検索結果が検索ユーザーにとって都合の良いものであればあるほどツールとしての利用価値は高いと言えますし、利用ユーザー数の獲得や利用頻度の向上につながります。

一方で、GoogleはAdWordsという広告プラットフォームを広告主に公開し、検索キーワードと関連性の高い広告を検索結果に表示できる仕組みを持っています。この広告がクリックされた時点で、Googleには広告収益が発生します。

従って、シンプルに考えてしまえば、検索ツールの利用者数や利用頻度が増えれば、総合的に検索結果に広告が表示される回数や広告クリック数が増え、結果としてGoogleの収益も増える、と言えますね。

つまりGoogleが検索ツールとしての収益を高めるためには、まず基本的な取り組みとして検索ツールの利用価値を高める、つまり「検索した人が見たい情報にすぐに辿りつける検索ツール」にするような取り組みが継続的に必要になるのです。

今のGoogleは完璧なシステムではない

前の記事の中でも触れた内容なのですが、文脈的にこちらでも引用しておきます。

不完全というのはどういう根拠のもとで言っているかと言えば、

・検索する人が検索する言葉をある程度考えて打ちこまないとうまく欲しい情報に辿りつけないことが多い
・サイトが検索エンジンが理解できるように作られていないときちんとヒットしないことが多い
・ユーザーが本来求めていないような情報が上位に表示されることが多い

などの点からです。

ということですね。

つまり、適切な検索キーワードが上手く思いつかなかったり、見たいサイトが検索エンジンにとって読み取りにくい仕様で作られていたりすればユーザーは見たい情報に辿りつけませんし、また、未だに内容として間違いだらけの情報が上位に表示されていたりもするわけです。

Googleは何のために日々の変更を行っているのか?

Googleが今の時点で理想とは言えないのであれば、当然そのギャップを埋めていくために様々な改善を加えていく必要があります。いわゆる「アルゴリズム更新」なんていうのもこの一環です。変わるのはアルゴリズムだけではなく、先ほどの

世界中の情報をクローラーというプログラムで収集し、検索して取り出しやすいようにインデックス(索引)化し、検索キーワードが送信された際にその言葉の意味や検索の意図を理解し、ランキングアルゴリズム(≒ランキング算出ロジック)に基づき検索結果に表示する順序を決めて、それを検索結果に表示する

という、一連のプロセスを実行するための仕組み全般において様々な変更が日々加えられています。実際には、これに加えて、不正な手法でランキングを操作しているサイトを人為的なオペレーションのもとでランクを下げるなどのスパム対策(手動対応)も取られたりしています。

Googleはとにかく、検索ユーザーに対してより理想に近い検索結果を返すために出来ることは何でもやろうとする、ということです。イメージとしてはこんな感じでしょうか(今やってるセミナーの資料から抜粋)。

とにかくGoogleの実情と理想がまだまだかけ離れているのでそのギャップを埋めるためにGoogleは頑張っているんですよという図です

例えばですが、昨年に実施された「ハミングバード・アップデート」について、あまりこうした話題に不慣れな方々が「ハミングバードによってリンクやSEO会社の出る幕は終わった、よりコンテンツが重要視される時代に」と言うような主旨のエントリーが書かれているのをいくらか見かけました。

しかし実際にはハミングバードとは、リンク評価やコンテンツの評価などではなく、上図で言う「検索された言葉の意味や意図をより的確に把握するため」のアップデートです。

具体的には、フレーズや言葉ではなくて、(音声検索の普及などを見越して)「会話型の検索キーワード」を今までより適切に解釈して上手く処理できるようになりました、と言った趣旨の変更でした。

では、SEOの役割とは?

Googleが検索結果の改善のために様々な取り組みを行っている一方で、ではSEOという考え方はどのような役割を果たすべきなのか?と考えてみましょう。先ほどの図の延長で見ればこういうことでしょうか。やや無理やり感がありますが。

SEOとは、検索する人が打ちこむキーワードを想定してページに反映しておく、検索エンジンが正しく理解できるようにサイトを作る、検索エンジンがユーザーに提示したいような情報を用意し、それが正しく優先表示されるようにする、など検索エンジンの実情を理解し、それでもユーザーが検索を通じてサイトに辿りつける状態にしておく、そのために必要な取り組みのことです。

Googleが、自社システムの不完全な部分を埋めるための取り組みを行っているのに対して、SEOは、現状のシステムの性能、将来的な検索エンジンの向かう先を理解をした上で、多くの検索ユーザーが検索結果を通じてサイトに辿りつける、という状態を安定して作っておくために行われるものなのです。

その中で、直接的なビジネスへの貢献度が高い(≒売上に直結しやすい)一部の商用キーワードにおいては、そのポジション争いが熾烈となり、過剰な手法を用いてランキングを上げようとする対策が蔓延しており、それがいわゆるブラックハットSEOと括られるものです。日本で「SEO」と称されているものの多くは、ここの部分を指して言われているものなのです。なので話が時折おかしな方向に行くんですね。

しかし、これは検索結果全体からみればごく一部の検索結果で苛烈に発生していることであり、大半の検索結果においてはそうしたものとはほぼ無関係です(なぜなら皆さんは普段買い物をするためだけに検索をするわけではありませんよね?)。

とにかく、SEOはGoogleの不完全さを、技術的またはマーケティング的なアプローチを以て補完し、サイトを検索から辿りつける状態にするための取り組み、と言えるものなのです。

「SEOはGoogleとのイタチごっこ」というのは本当なの?

もちろん本当ではありません。ただし、これは全くの間違いですかと言えばそうではなく、何かものすごく偏った、というかごく一部の側面だけを切り出した視点からの表現と言えます。具体的には、

  1. SEOとは、Googleの意図と関係なくランキングを操作する手法である
  2. Googleは、そうした手法を駆逐するために日々アルゴリズム変更を実施している
  3. SEOとGoolgeは、そうした意味で対立関係にあるものである

こうした偏った観点でのSEOとGoogleの考え方である、と言って良いと思います。

実際には、そもそもSEOの意図はそういうところではありませんし、Googleの変更は不正な手法の排除だけでは決してありませんし(スパム対策は検索結果の品質改善の取り組みのうちの一部でしかない)、SEOとGoogleは本来は先ほどお伝えしたように補完関係にあるはずのものです。

もともと、ちょっとしたサイトのチューニングと、人為的にリンクを増やして上位表示する、ということがSEOとして普及してきていたので、そういう視点で見るのであれば、逆にこういう表現がシックリ来るのは間違いないと思いますが。

SEOというアプローチそれ自体を見限るということは、場合によっては本来得られるべき自然検索トラフィックの多くを放棄することにもつながります。検索トラフィックはまだまだWeb全般で見たときには非常に大きなインパクトのあるものです。SEOを正しく理解し、またその重要度について正しく評価できることが重要です。

Googleは完璧な検索システムになり得るか?

まず、完璧なシステムって何よ?というとどういうことかと言えば、例えば

  • ユーザーが今欲しい情報を完璧に理解できるようになったとき
  • ユーザーと全く同じようにコンテンツを閲覧できるようになったとき
  • ユーザーが欲しい情報を有機的に判別できるようになったとき

のようなことが実現出来れば、今の発展形としてはかなり理想に近い検索ツールと言えると思います。そしてこうなれば、今のSEOノウハウなどとされているものの大半は無用の長物になっているでしょう。

しかし、完璧になる時代って訪れるんでしょうか?と言うと、少なくとも当分は訪れないと思います。少なくとも、今の「検索」という形式を取っている以上はなかなか難しいのではないでしょうか。

万人共通のベストアンサーがあるわけでもなければ、同じような情報を求めていたとしてもシチュエーションに応じて本来ベストなアンサーは異なるでしょうし、そこまで含めて全ての検索に対して常に最適解を提示できるというのはちょっと想像が出来ませんね。

Googleが多くの人に使われている中で、それが検索システムとして完璧でないのであれば、それを補完する技術としてSEOはまだまだ必要、と言えると思います。

まとめ

Googleは不完全なシステムですし、検索技術が進歩しても完璧なシステムがすぐに出来上がるわけではない以上、それを補完する(=検索サービスと、Webサイトと、検索ユーザーをつなぐ)ための技術は必要で、それがSEOです。

人々の情報探索行動の中で「検索すること」が重要なファクターである以上は、SEOは終わりませんし、変わらず重要な取り組みと言えます。それだけで物事が全て解決するわけではないというのは間違いありませんが、面倒で難しいからという理由でSEOを放棄するのはただ勿体ないとしか言いようがありません。

初心者向けの内容とは言え、ここに書かれている内容は、SEOに関わる人は全員が共通認識としてもっておいたほうが良い内容と思っています。少しでもためになったとか役に立ちそうと思った方は是非シェアなりブックマークなりして頂けると幸いです。

ヴォラーレ株式会社 土居

SEOの性質と限界・他の販促手法


SEOさえできれば、いや、上位表示さえできればWebサイトなんてなんとでもなると思っている方は多いと思う。

確かに、SEO、その中でも上位表示さえできればできることは多くある。
Webサイトにとっては最も必要なことの一つである。

Google Analyticsのコンサルタントとして有名なカグア氏と少しだけお話をさせていただいたことがあるのだが、

「検索上位になるとものすごい金が動くじゃないですか」

と言っていた。

何でもない言葉なのだが、アクセス解析の専門家の発言として、これはすごく重いなってその時改めて思ったのだ。
ロングテールSEOばっかりやっていると忘れがちなのだが、検索数が多くユーザーのモチベーションに直結するキーワードでの上位表示には、とてつもない金銭的価値がある。

しかし、これはあくまである程度SEOがわかってきてから改めて考えればいいことである。
初心者はビッグキーワードでのSEOなど一旦は忘れたほうがいいと思う。
ほとんどは幻想だからである。

私もSEOを学び始めた頃は幻想を抱いていた。

「ターゲットキーワードで上位表示されればサイトは収益化する」
「収益化しないのはターゲットキーワードで上位表示されないからだ」

これらが単なる幻想であったことに気が付いたのは、だいぶSEOをやったあとである。

上位表示されたとしても、
ほとんどの場合1キーワードだけで充分な集客は得られない

からである。

SEOについてよくわからないまま、単独のキーワードでの上位表示にこだわっている方がいらっしゃるのであれば、こんなものだってことを知って欲しい。
また自分がSEOをしているのではなく、業者にSEOを依頼している場合や依頼しようとしている場合が特に問題である。

無理に上位表示させたものの、支払った金額に見合った見返りがないなんてことはごく普通に発生する。
SEO業者に月に何十万円も払っているのに、引き合いが1件もないなんてこともあるわけだ。
なので、SEO業者に頼んで上位表示を依頼する場合は、そのキーワードの有用性を判断してからにして欲しい。
その判断ができないのであれば、SEOを外注すべきではない。

さて、ここまではいうなれば前置き。

特定のキーワードでの上位表示だけではなく、ここから先はSEO全般の話だ。

SEOには限界がある。
その限界とは

検索行動を起こさないユーザーには訴求できない

という当たり前すぎるほど当たり前の真実だ。

「SEO業者であるならば、テレアポなんかしないでSEOで集客すればいいではないか?」

ということはよく言われるが、これは100%正しいわけではない。
Webサイトに集客したいと思っていても、検索エンジンでSEOのことを調べたり、集客の方法について調べたりすることはまずない。

極端な例を挙げてみよう。
政府機関が申し込むだけで10万円相当の電化製品を無料でプレゼントするってキャンペーンをやったとする。
サイトに集めることさえできれば、コンバージョンすることはほぼ間違いないが、SEOで集めるのはすごく難しい。
こんなにニーズがあって、競合が少ないビジネス(実際には存在しないけど)であっても非常に難しいのだ。

この手のとにかく人々に認知させることが重要なビジネスにおいては、インターネット外を除けば「ソーシャルメディア」「ディスプレイネットワーク」「純広告」「Facebook広告」といった手法が第一選択肢となる。

私は様々なWebサイトのGoogle Analyticsのデータを見る機会がある。
ソーシャルメディアがとてもうまく回っているサイトを見ると、大量に集客して、そこからコンバージョンに数多くつながっていたりする。
そういうサイトを見ていると、

「SEOや検索連動型広告なんてたかだか知れてるなあ」

ってしみじみ思う。

SEOは確かに重要な集客手法で、多くの場合で使える。しかし、野球で例えればヒットしか打てない戦略で、ソーシャルメディアはホームランが打てるかもしれない戦略である。
どっちも重要で、「使い分ける」「併用してどっちも狙う」といった戦略が必要だと思うのである。

有効と答えた人はたったの13%!?リンク否認ツールに関するアンケート調査

検索エンジン関連のニュースやフォーラムの注目スレッドなどの記事を、ほぼ毎日配信しているSearch Engine Roundtable。ファウンダーのBarry Schwartz氏から記事掲載の許可をいただきましたので、今後もSEO Japanで紹介させていただきます。

記念すべき第一回目の記事は、リンク否認ツールの効果についてのアンケート調査です。ペナルティ解除のために不可欠なこのツール。実際の効果はどの程度あるとWebマスターは感じているのでしょうか???– SEO Japan

「Googleの否認ツールは有効か、それとも有効ではないか?」昨年、我々は否認ツールに関するアンケートを行い、上記の質問を投げかけた。

御存知の通り、2012年の10月にGoogleはリンクの否認ツールを公開した。それ以降、WebマスターとSEO担当者はこぞってこのツールに夢中になり、常に使用し続けてきた。

しかし、否認ツールは有効に作用しているのだろうか?否認ツールを使うことで、検索結果のランキングの上昇や、ペナルティの解除というような結果を得ることができているのか?もちろん、事実として、否認ツールがペナルティ解除に役立っていることは知っている。しかし、常にランキングの上昇にも貢献しているのだろうか?毎回というわけではない。

我々が行ったアンケートに対し、670人以上の回答を得ることができたが、有効だと答えた人数は全体の13%に過ぎなかった。37%の回答が、「有効であるかどうかわからない」であり、50%の回答が、「全く影響がないこと」に自信を持っているようだ。

以下にグラフを掲載する。

否認ツールの有効性に関するアンケートの調査結果グラフ

*免責事項:こちらの結果に対する結論を出す前に、以前私が投稿した、こちらの記事を参照して欲しい。

今件についてのディスカッションはBlack Hat Worldのフォーラムで引き続き行われている。

*注:本日私は休暇を取っており、今記事は事前にアップされるように設定をしていたものだ。そのため、コメントに対する返信などが遅れると思うが、先にお詫びを申し上げておきたいと思う。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Only 13% Claim Google’s Disavow Tool Worked For Them」を翻訳した内容です。
低品質なサイトからのリンクがランキングの下降やペナルティの原因となり得ることは周知の事実です。故意にしろ、無意識にしろ、こうしたリンクへの否認リクエストは確実に処理して欲しいところですね。皆様の中にも否認ツールを使用した方がいらっしゃると思いますが、今回のアンケート結果と比べ、自身の効果はいかほどだったでしょうか???– SEO Japan [G+]

検索マーケティングはセクシーじゃない?

21世紀で最もセクシーな職業といえばデータサイエンティスト(私じゃなくて米国でそういわれているという話です)ですが、しばらく前まで最も旬な職業といえば検索マーケッターだったはず?(そうでもないか)検索広告、SEOが中心だった2000年代に比べソーシャルの普及とDSP、DMP等アドテクの台頭で若干存在感が薄くなった感もある検索マーケティング。米国の最新のカンフェレンスから検索マーケティングの今を探る。 — SEO Japan

私は検索の魅力に関するこの記事を、カリフォルニア州のマウンテンビューにあるコンピュータ歴史博博物館の「緑の間」で書き始めた — この情報があるだけで、私がギークである点は、私のことを知らない方でも、容易に推測することが出来るはずだ。

なぜこの博物館にいたかと言うと、LiveRamp 2014カンファレンスがこの博物館で開催されたためだ。データテクノロジー会社が主催したこの毎年恒例のイベントで、私はざわつく会場を去り、一人で考え事をしたくなった。30年以上この業界で活躍するパトリック・コノリーCMO(現在はWilliams-Sonomaのマーケティングを担当)と和気あいあいと会話を交わした後、あるアイデアが頭から離れなくなった。それは、「検索は今もセクシーなのか?」と言う疑問だ。

LiveRampのマーケティングカンファレンスは、デジタルマーケティングの最新のトレンドと未来をテーマに掲げていた。「オーディエンスの精度」等のトピックに関する素晴らしい話し合いが行われ、また、DSP、DMP、SSP、そして、RTB等の頭字語が飛び交っていた。しかし、その中にSEOは含まれていなかったのである。

LiveRampカンファレンスの参加者は重役が多く、私の知る限り、1000名以上が参加していた。サンプルとしては大きな規模ではないものの、重役がSEOに対する興味を失いつつあることを示唆していると言えるだろう。

もともとSEOはセクシーではなかった

しかし、2012年に行われたAltimeter Groupの調査によると、魅力に関して、もともとSEOは下位に沈んでいたようだ。この調査は、56名のインタビューで構成されていた — 25名のフォーチュン 500に名を連ねる世界的な企業に勤める人物、そして、31名のマーケティングエージェンシーの従業員、コンサルタント、そして、ソートリーダー(革新的なアイデアを示すことが出来るエキスパート)がこの調査に参加した。SEOの人気がいかに低いか確認してもらいたい。

Content types

この2012年の調査では、ディスプレイとリターゲティングは姿を見せず、また、ソーシャルやモバイルも上位に位置づけられていなかった点は、注目に値する。

現在に話を戻すと、マーケッター達は、この2つのマーケティングの手段に大いに注目しているように見える。 また、カンファレンスのセッションでも証明されたように、オーディエンスの分割のテクノロジーとリマーケティングにおける改善は、ディスプレイとリマーケティングが2014年に重要度を増すことを物語っている。

当然だが、これはとても理に叶っている。マーケティングも良いが、ターゲットを絞ったマーケティングはもっと良い。ターゲットのオーディエンスを理解する取り組みは、昔からマーケティングの基本中の基本であり、現在、スタイルと方法を大幅に変えて、再びその姿を現している。

現代のマーケティングのプロのデータには、オンラインおよびオフラインで向かう場所を含む、一般のウェブサーファーの行動に関するあらゆる情報が反映されている。実に頼りになる 情報だと言えるだろう。

効果的な、統合的なSEO/SEMのプロセスの仕組みを見ていこう:

私には2014年にSEOを優先する方針は、人気がなく、その他のターゲットを絞った有料メディアが注目を集めているように思えるが、チャンネル間マーケティングに関する大々的で、セクシーな議論から、SEOを除外する行為は、重役陣にとって適切とは言い難い。

例えば、有料検索、とりわけパフォーマンスマーケティングは、従来、広告費用対効果(ROAS)を重要視する傾向があるため、アウェアネス(認識)関連のキーワードはコストが高くつく。しかし、ここでSEOが心強い味方となる。さらに、SEO戦略では、コストの高いCPCの用語に対する自然なポジションを上げる以上のメリットをもたらすことがある。

見過ごされがちなSEOと他のマーケティングチャンネルの統合戦略

  • 需要またはコンバージョンの観点で、インパクトを与えるハイコストのCPCのキーワードをリストアップする。
  • このリストをキャンペーンに分類して、各種のオーディエンスのパーソナリティに訴えかける戦略に応じて、それぞれのオーディエンスのタイプに狙いを定める(コホート)。
  • このデータを、SEOチームに渡し、それぞれのプロフィール/パーソナリティにおいて、Googleで上位にランク付けされているウェブサイトを特定する。
  • それぞれのハイコストのキーワードを検索する消費者に接触している(SEOおよび有料の結果で)上位のウェブサイトを特定する。このSEOのランキングの結果を使って、ディスプレイの内容に関する戦略を改善する。
  • ディスプレイ戦略の一環として、マーケッターは、有料ソーシャルキャンペールでのターゲティングを改善するために、追跡を展開することも出来る。
  • eメールの情報を入手すると、eメールキャンペーンの関連性を改善することも可能になる。

今週行われたSMXで、この戦略を得意とするティム・メイヤー氏と話をする機会を得た。現在、同氏はTrueffect.comでマーケティングの取り組みを統括している。SEOとその他のマーケティングの手段 — 特にディスプレイ — を組み合わせる方針について、メイヤー氏の意見を求めた。以下にメイヤー氏が指摘してくれたポイントを幾つか加えていく:

ディスプレイと広告を提供する場所で検索のクリックを加えると多くのアドバンテージが生まれる:

1. アトリビューションと最後にクリックした場所を正確に解明することが出来る。つまり、最後のクリックが検索のクリックであった際にCPAを広告ネットワークに支払うことも、そして、PPCをAdWordsに支払うこともなくなる。広告スポンサーは、様々な領域で検索とディスプレイを実施し、コンバージョンに2度料金を支払ってしまうことがよくある。!

2. 第一者のクッキーを追跡メカニズムとして活用する。また、広告アクティビティの長い文字列を作り、コンバージョンのイベントの前に起きた多くの接触のインパクトをより正確に理解することが可能になる。すると、ディスプレイ等の[セールスファンネル]の上部のアクティビティのインパクトを証明する上で役に立つ。

3. AdWordsの広告グループのIDをタグ内で継承する取り組みも有効である。なぜなら、カスタマージャーニー/顧客のストーリーをデータを使って、再現する上で役に立つためだ。

ご覧のように、SEOのデータは、有料ソーシャルキャンペーン、ディスプレイキャンペーン、そして、eメールキャンペーンでターゲットを絞る方法を改善することで、有料検索のROIを高める取り組みに活用することが出来る。 統合型パフォーマンスマーケティングに対する全体的なアプローチではあるが、私の知る限り、誰も取り上げていない。

私には理由が分からない。これは、SEOをとてもセクシーにする取り組みであり、何とかして、SEOに魅力を取り戻そうと私は試みている。

チャートの画像: Altimeter Groupから許可を得て使わせてもらった。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is Search Marketing No Longer Sexy?」を翻訳した内容です。

タイトルを見て多くの人が思ったように、そもそも検索マーケティングはセクシーでもなんでもなく元々ゲリラ的であり労働集約的な作業も多い地味なマーケティング手法だったわけですが、、、記事にもあるように、そのせいか効果の割にそこまでマーケッターや手法が脚光を浴びることもなく、どちらかというと毛嫌いか無視され(どこまで自虐)、結果、他のマーケティング手法とシームレスな連携がされていない状態で今まで来てしまっている点はありますよね。実際にウェブで成功しているサービスの多くは検索マーケティングを最大限に有効活用し、他のマーケティングやサイトとも連動し相乗効果を上げているわけですが。ソーシャルやアドテクとの連携で検索マーケティングの効果を激増させることはまだまだ可能ですし、検索マーケティングが本当にセクシーになる時代は実はこれからなのかもしれません。 — SEO Japan [G+]