フェイクニュースとソーシャルメディアの「共鳴室」問題をスマートなニュースアプリで解決するGawq

Gawqと呼ばれる新しいスタートアップがフェイクニュースの問題とソーシャルメディアが作り出す「エコーチェンバー(共鳴室)」問題に取り組みたいと考えている。ソーシャルメディアでは、巧みに操られたアルゴリズムとパーソナライズされたフィードによって我々の世界観が形成される。Gawqが新しくリリースしたモバイルニュースアプリでは、さまざまなソースからのニュースを提示しつつ、ユーザーによるニュース、意見、有料コンテンツなどのフィルタリング、ソースの比較、事実かどうかの確認、さらにGawq上のコンテンツの正確性の確認を可能にすることを目指す。

GawqのアイデアはJoshua Dziabiak(ジョシュア・ディジビアク)氏が出した。同氏は今や利益を計上しているインシュアテックスタートアップのThe Zebraの共同創業者で、現在取締役も務める。2020年3月に常勤から退き、その直後にGawqを創業した。

「それは情熱のプロジェクトとして始まり、その後ビジネスに変わりました」とディジビアク氏は説明する。「私はより大きな社会的影響を与える何かをしたかったのです。そして、このアイデア、この問題は、特にこの1年間で非常に大きく表面化し、拡がりました」と同氏はいう。

ニュースがソーシャルメディアチャネルから流れると、人々は自分だけのバージョンの現実を見せられる。アルゴリズムは人々が関心を持たないニュースを取り除き始め、関心を持つニュースをどんどん見せ始めるからだ。時が経つにつれ、このシステムにより一部の配信元は突飛でセンセーショナルな見出しによりクリックや怒りを引き付けるようになった。だが、右寄りまたは左寄りの聴衆に訴えるニュースに傾き、また偏る配信ネットワークも生み出した。

その結果、メディア環境は全体として、必ずしもニュースの質ではなく読み手を意識し始めたとディジビアク氏はいう。質の高いジャーナリズムはまだ生み出されているが、あらゆるノイズをかき分けて見つけるのが難しいこともある。

「ジャーナリストとコンテンツクリエーターは成功のために新しい手段を必要としています。クリックやシェアの数ではなく、ジャーナリズムの核心をなす倫理に基づくものです」とディジビアク氏は語った。

画像クレジット:Gawq

Gawqの名前は、近頃の見出しが我々の注意を引くためによく叫んでいる様子を思い起こさせる意図がある。だがそれは、このアプリがニュースの正確性を念頭に置いたアプリであるという点では的外れだ。根本的にGawqというニュースアグリゲーターは、読者が見出しを「gawk(驚きの目で見る)」ことではなく、実際にはより批判的な目でニュースを読み、検討することを目指している。

アプリは当初、いずれの方向に偏っているものを含め、あらゆる種類と大きさの150を超える多様なトップメディアソースから構成される。配信元が網羅するトピックは米国や世界のニュース、政治、スポーツ、ビジネス、技術、エンターテインメント、科学、ライフスタイルニュースなどに及ぶ。

またGawqは、アルゴリズムやパーソナライズエンジンを使わずにトピックごとにその日のニュースを整理する。読みながらクリックすると、ある話題に関する報道を他の情報源と比較し、異なるメディアが同じトピックについてどうに書いているのかを深く理解できる。画面上部の巧妙な赤と青のスライダーバーを指で赤い方に引っ張り右寄りのソースからの報道を確認したり、青側に引っ張り左寄りのソースの報道を表示したりできる。

同社によれば、メディアを監査する3つの異なる非営利団体(AllSidesMedia Bias Fact CheckAd Fontes Media)のデータを使用して、ソースが「右」か「左」かを判断する。

画像クレジット:Gawq

スライダーバーのすぐ下には、目下のトピックに関するファクトチェックが簡単に参照できるようになっている。

ユーザーはアプリの設定で一部のニュースソースのオンとオフを切り替えられる。だが、Gawqは「多様なメディアの品揃え」がある場合にアプリが最適に機能することをユーザーに喚起するためにオンオフの切り替えを思いとどまらせる表現を使っている。

さらにGawqは「スマートラベル」機能を導入して、論説、スポンサーコンテンツ、セレブのゴシップなどのニュース以外のコンテンツを自動的に識別してタグ付けする。かっちりしたニュース以外を非表示にしたいなら、オンとオフを切り替えることもできる。

もう1つの優れた点は、もし配信元にとってではないなら少なくともニュースの利用者にとってということだが、Gawqがデフォルトで記事を「リーダーモード」に流し、最近ニュースサイトのページを埋めつつある広告や余計なものを取り除く機能だ。必要に応じて、クリックによりウェブサイトの記事を表示することもできる。

上記の多くは読者へのニュースの表示方法に関するものだが、Gawqのより大きな賭けはニュースレビューアーからなるウィキペディアのようなコミュニティを作れることだ。レビューアーはジャーナリズムの慣例を守っているかどうかに基づき記事を評価する。これは、より野心的で、おそらく過度に楽観的な取り組みだ。

すべての記事で、ユーザーはレビューボタンをクリックすると短いクイズに誘導され、記事のバランス、提供された詳細、見出しがクリックベイトであったかどうかを評価できる。次にユーザーはコメントを追加してレポートを送信する。このレビュープロセスは、プロフェッショナルジャーナリズム協会が定めるジャーナリズムの倫理規約に基づいて構築されたとディジビアク氏はいう。

画像クレジット:Gawq

おそらく、Gawqユーザーのうち記事を評価するのは少数にとどまる。だが時が経ち規模が大きくなるにつれ、レビューはニュースの消費者の目から見たニュースの正確性とセンセーショナルな傾向について、正確な評価を配信元に提示できるかもしれない。そのようなデータは会社外部で価値を持つかもしれないが、今のところGawqのビジネスモデルは「未定」だとディジビアク氏は認めた。

Gawqが取り組もうとしている問題は難しいものだ。そして間違いなく、世界観を広げる必要がある人がそのために新しいアプリをダウンロードする可能性は極めて低いと思われる。彼らは多くの場合、パーソナライズされたソーシャルメディアのフィードからニュース(そして多くの場合、怒りや嘘)を取り込む、ニュースの受動的な消費者だ。それから彼らは、誰でも見ることができるニューステレビチャンネルからお気に入りを1つ選んでクリックする。だが、より中立的なメディアを求める人は増えている。Gawqは情報源を比較する際、ニュースを右、左、または真ん中に配置して中立的なメディアを見つけるのに役立つ。

Gawqは現在自己資金で経営しており、エンジニアの小さなチームを抱え、ほとんどが契約ベースで働いている。ただし、Gawqは将来の資金調達を否定していない。

このアプリはiOSAndroid無料でダウンロードできる。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Gawqアプリフェイクニュースソーシャルメディア

画像クレジット:Gawq

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(翻訳:Mizoguchi

リアルタイムでテキストが表示されるが履歴は残らないZ世代向けメッセージングアプリ「Honk」

新しいモバイルアプリHonk(ホンク)は、友だちとのメッセージのやり取りをもっと対話的でリアルタイムな体験にすることを目指している。テキストを虚空に向かって放り投げて反応が来ることを期待するのではなく、Honkのメッセージは入力するそばからライブで表示され、チャット履歴は残らず保存ボタンもない。相手とその場で会話している感覚だ。そしてもし、今すぐ相手の注目を引きたい時は、「Honk」を送ることができる。チャットへの参加を促す見落としようのない通知だ。

もっと緊急の場合は、スパムのようにHonkボタンを繰り返し押すこともできる。そうすると友だちがアプリを開いていなければ通知が送られ、開いていればカラフルな絵文字の洪水が送られる。

アカウントを作り、プロフィール写真やユーザー名の設定、友だちの追加を行なったら、リストから友だちの名前を選んでメッセージを送ることができる。

Honkのチャット画面に入ると、大きな吹き出しが2つ出る。上にあるグレーの吹き出しには友だちのメッセージが表示され、ブルーの吹き出しには自分がテキストをタイプする(色とテーマは変更可能)。

入力ボックスにタイプし始めると、相手にはリアルタイムでテキストが表示される。ひと息ついたり打ち間違えを修正するところなど、普通なら見られることのないものも送られる。この「ライブタイピング」体験は、過去の通信テクノロジーを彷彿させる。初期のインスタントメッセージングアプリICQや、革新的コラボレーションツールだった Google Waveなどだ。

Honkでは、自分の想いを伝えるために160文字が与えられ、画面右の吹き出しの下には文字数がカウントダウンされいくところが見える。しかし、メッセージを送るための「Send(送信)」ボタンはない。相手は、テキストをタイプされたところをすでに見ているからだ。代わりに二重矢印の「refresh(リフレッシュ)」ボタンを押し画面をクリアして次のメッセージを書く。

絵文字を入力したり、写真を撮ったり、カメラロールの写真を送るためのボタンもある。Honkの絵文字は、単独で送られるのではなく、iMessageの「Send with Echo(エコーで送信)」エフェクトのように、大きな絵文字が一時的に相手の画面いっぱいに表示される。

個々チャットの中で絵文字を好きな単語やフレーズに割り当てる「Magic Words」機能を使えば、タイプしている途中でエフェクトを起こすことができる。会話ごとにチャットテーマをカスタマイズしたり、あまりたくさん受け取りたくない相手からの通知をオフにすることもできる。

会話は一切保存されず、履歴を見返すこともできない。これは、SnapchatやMessengerのVanish Mode(日本では未提供)などに似ている(Honkはセキュリティに関する立場を明らかにしていないので、リスクの高いコンテンツを送るときは気をつけたほうがいい)。

そしてもちろん、誰かの注意を引きたいときは、「Honk」ボタンをタップして相手の画面を通知で溢れさせることができる。

ここまで読んで、なんだかバカバカしいと思った人は、おそらくHonkメッセージ体験のターゲット層ではない。

このアプリは明らかにティーンエージャー主体の若者を狙っている。その証拠に、Honkの初期設定で年齢を聞かれる時、リストから正確な年齢を選ぶようになっているが、年齢選択肢の最後にあるのは 「21+」で、これが「年長者」に用意された枠だ。自分たちをネットのトレンドセッターだと思っているミレニアル世代はちょっと傷つくかもしれない。

とはいえ、Honkの狙いは「Z世代」(1990年代後半以降のネット世代)を取り込むことのようだ。実際、TikTokでも彼らに向けてマーケティングを行なっていて、すでに1万4000以上の「いいね」がついている。最初の動画をアップロードされたのは米国時間12月22日のことだ。HonkのファウンダーであるBenji Taylor(ベンジ・テイラー)氏はTwitter(Twitter)で、東海岸の2020年12月23日午後時点で、55万回の「Honk」が送られたことも発表した。

ウェブサイトによると、Honkはソフトウェア会社でアプリケーションパブリッシャーのLos Feliz Engineering (LFEの旗艦製品であり、同社はNaval Ravikant、Elad Gil、Brian Norgard、David Tisch、Jeff Fagnan、Ryan Hoover、Sarah Downey、Josh Hannah、Sahil Lavingiaらから出資を受けている。

「このアプリのデザインは並外れて素晴らしい」とProduct Huntのファウンダーで、Weekend Fundの出資者であるRyan Hoover(ライアン・フーバー)氏がHonkについて語った。「テイラー氏のチームは、アニメーションからサウンドまで細かい部分までよく目を配っている。スピードにも特別に力を注いでいる」と付け加えた。

テイラー氏はTechCrunchのインタビュー依頼を断り、現在チームは製品開発に全力を注いでいるとだけ語った。

「私たちは時間をかけてHonkの開発を続けてきました。メッセージングを楽しくし、人々が関係を深められる新しいクリエイティブなコミュニケーション方法を提供することを目指しています」とテイラー氏はTechCrunchに話した。「もともと私たちは自分たちや友だちのために、小さなチームでこれを作ってきました。もし、気に入ってくれる人たちがいるなら、こんなにうれしいことはありません」と彼はいった。

なお、Honkは開業直後の新規登録と多くの利用による負荷で苦闘している。Honkユーザーは、アプリがときどきオフラインだというが実際にはそうでないなどのバグを報告している。Honkは問題を認識しており、現在解決に取り組んでいるとTwitterで言った。

HonkアプリはiOS向けに無料公開されている。アプリ内購入はなく、その他の明確なビジネスモデルも今のところ見られない。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:HonkZ世代メッセージングアプリ

画像クレジット:Honk(TechCrunchで編集済み)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TikTokがコミュニティガイドラインを拡張、「ウェルビーイング」の新機能を展開

TikTokは米国時間12月15日、嫌がらせ、危険行為、自傷行為、暴力などの分野における既存方針を強化することを目的とした新しいコミュニティガイドライン発表し、併行してユーザーのウェルビーイングに焦点を当てた4つの新機能を導入することを明らかにした。これには、自傷行為や自殺念慮に苦しむ人々のためのリソースの更新、痛ましいコンテンツを隠すオプトイン表示画面、TikTokをよりアクセスしやすいものにするためのテキストから音声への変換機能、新型コロナウイルス感染症関連の広範囲に渡るリソースが含まれている。

多くのトピックは今回の変更に先立ってすでにTikTokのコミュニティガイドラインでカバーされていたが、今回の更新では各領域により特化し、プラットフォーム上で見られるユーザーの行動パターン、ユーザーからのフィードバックや、学識者、市民団体、TikTok自身のコンテンツアドバイザリーカウンシルなどの各専門分野からの意見に基づいたアップデートになっているという。

1つは自殺と自傷行為に関する内容の改善である。今回更新されたガイドラインでは、メンタルヘルスケアの専門家の意見に基づき、自傷行為の常態化を避けるために注意すべき反応や言葉について規定されている。また、摂食障害の内容に関し、危険なダイエットを正当化したり称賛したりすることを禁止する旨を追加している。

画像クレジット:TikTok

いじめやハラスメントに関するポリシーの強化では、個人情報をネット上で晒すことや、サイバーストーキング、セクシャルハラスメントに対するより広範なポリシーなど、TikTokで歓迎されないコンテンツや行動の種類についてより明確にしている。過去にTikTokユーザーがマスクをしない看護師の働く場所を特定したケースがあり、これが少なくとも看護師の解雇に繋がったことを考えると、この更新は特に興味深い。ただしこのケースでは自宅住所を公開したのではなく雇用主に警告しただけであったことから、TikTokがこの種の「個人情報を晒す」行動にどのように取り組むのかは不透明だ。

別のアップデートでは、危険行為やチャレンジ行為についてのコンテンツの制限、ラベル付け、削除に努める危険行為ポリシーに関するガイドラインを拡充している。未成年の安全ポリシーに「有害な活動」についての項目を追加し、青少年の安心安全を脅かす危険な行為やゲーム、その他の有害な活動を助長するコンテンツの禁止について強調している。

また、危険な個人や組織に関するポリシーを更新し、暴力的過激主義の問題に焦点を当てた。今回更新されたガイドラインでは、何が具体的に脅威や暴力への扇動とみなされるか、TikTokが禁止している内容や行動について、より詳細に説明されている。トランプ氏の支持者の多くが、大統領選挙での敗北を受けて新たな内戦やその他の暴力を求めていることから、この更新も時宜を得たものといえるだろう。

新機能に関しては、自傷行為のような行動に関連する悩みを抱えるユーザーをサポートするリソースの追加がある。ProvidenceSamaritans of Singapore、およびTikTokの米国コンテンツ諮問委員会のメンバーを含む行動心理学者や自殺予防の専門家と協力し、新たなリソースを作成した。これらの新しいリソースにより、「自傷」や「自己嫌悪」などの言葉で検索すると、研究結果に基づいた改善のための情報が表示されるようになる。なお、引き続き以前と同様、緊急時のサポートのためにTikTokのセーフティーパートナーの各団体へのアクセスが可能となっている。

また、人によっては生々しいと感じたり苦痛を感じる可能性がある動画のトップに表示される新しい確認機能を導入する。これらの動画はすでにおすすめの対象外となっているが、規制されない可能性がある。たとえば、ドキュメンタリーの理由で削除されていない暴力や戦闘が映像に含まれる場合もある。自然界の動物の中には、獲物を狩ったり殺したりして、動揺させるものがある。ホラークリップのように、恐ろしさを感じさせるものもある。

ユーザーがフラグを立ててTikTokがこうした不快なコンテンツを認識すると、確認画面が動画に適用されて予期せぬ視聴を減らしてくれる。この機能を利用することでユーザーは、画面下部のボタンで動画をスキップするか視聴するかを選択できるようになる。

さらに、アクセシビリティを目的とした新しいテキストを音声に変換する機能により、タイプしたテキストを動画で再生する音声に変換することが可能になる。これは、TikTokが最近、光過敏性てんかん患者をサポートする機能をローンチしたことに続くものだ

画像クレジット:TikTok

TikTokはまた、アプリ内の新型コロナウイルス感染症関連情報ページに新型コロナウイルスのワクチンに関する質問と回答を追加している。これらは疾病対策予防センター(CDC)などの公衆衛生の専門家が提供するもので、トレンドページ、検索、新型コロナウイルスとワクチン関連動画へのバナーからアクセスできる。同社によると、新型コロナウイルス関連情報ページはこの半年ですでに20億回以上閲覧されているという。また、TikTokはTeam Haloと提携しており、世界中の科学者が動画投稿を通じてワクチンの進捗状況を共有できるようにしている。

TikTokはプラットフォーム上のコンテンツのモデレーションに関してかなり積極的だ。フィードを長くスクロールすると、ポリシー違反で削除された自分の動画について嘆くユーザーが見つかるだろう。またユーザーが他のユーザーの削除した動画を再アップロードして返信しているものもある。11月に広まった選挙の誤報についても、TikTokは#RiggedElectionや#SharpieGateなどのハッシュタグをブロックすることで迅速に対応した。

選挙後におこった暴力を求める声など、最近のユーザー行動に対応する変更も、本日発表された新しいポリシーに含まれている。

「TikTokのコミュニティの安全性を保つことは、私たちが常に意識すべき最重要事項です」とTikTokは今回のアップデートに関する発表の中で述べている。「問題のあるコンテンツや行動が新たに現れた際に、迅速に検出して対応することがユーザーに対する責任であることを私たちは認識しています。そのために、TikTokはポリシーを進化させ続け、違反コンテンツを自動的に検出する技術を開発し、TikTokの体験とコンテンツの好みを最適化する機能を構築し、信頼できる環境を育むためにコミュニティを形成していきます。こうしたアップデートによって、ユーザーにとって前向きで有意義なTikTok体験を実現できるよう努めてまいります」。

関連記事:TikTokがユーザーそれぞれの2020年を振り返る初の機能「Year on TikTok」提供開始

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTok

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(翻訳:Dragonfly)

ニューヨーク・タイムズが拡張現実を使ったクロスワードパズルをInstagramで公開

The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)が、名物のクロスワードゲームを拡張現実(AR)に持ち込んだ。同メディア会社は米国時間12月22日朝、AR対応の新しいゲーム「Shattered Crosswords」をInstagramで発表。プレイヤーは回転する砕けたクロスワードの破片をARで見つけて、手がかりを解くことができる。正しい視点に到達すると、プレイヤーはパズルの上にある破片の中に隠された単語を見つけることができる。

このコンセプトは「Polysphere」のような他の3Dパズルに見られるものと似ている。Polysphereは、表示されている破片をスワイプして回転させ、1つの絵を完成させるというものだ。しかし、ニューヨーク・タイムズの場合は、ゲーム体験全体を拡張現実で見ることができる。

この新しいゲームは、Facebook(フェイスブック)のARプラットフォーム「Spark」の技術を使って開発されており、ニューヨーク・タイムズがARゲーム体験を作るのはこれが初めてだと同社は述べている。

しかし、ニューヨーク・タイムズがAR技術を使うのはこれが初めてではない。

今秋、ニューヨーク・タイムズはFacebookとの複数年にわたる提携を結び、Instagram上でARを活用した一連のリポートを公開することに注力する(The New York Timesリリース)と発表した。このレポートは、AR技術を使って、よりビジュアルでインタラクティブな方法でストーリーを伝えるものだ。この新しい取り組みをサポートするために、ニューヨーク・タイムズは独自のARラボを設立。その十数人のスタッフがニュースルームの専任チームと協力して、ARジャーナリズムのコンテンツを開発している。

このARラボはこれまでに、女性参政権100周年フェイスマスクの有効性の裏にある科学カリフォルニアの山火事の報道などに関連したビジュアルストーリーの制作を支援してきた。

Facebookとの提携とは別に、ニューヨーク・タイムズは以前にもARを使った実験を始めている。たとえば2018年には、独自のiOSとAndroid向けアプリで、ストーリーを語るために拡張現実を使い始める(The New York Timesリリース)と発表した。

これまでニューヨーク・タイムズは、ソーシャルメディア上でプレイヤーを惹き付けるための方法として、Twitter(ツイッター)やFacebookなどのSNSプラットフォームで、クロスワードの「ライブ解答」を行ってきた。しかし、これらは独立したゲームでも、AR技術を使って作られたものでもなく、単なる視聴体験(Twitter投稿)に過ぎなかった。

とはいえ、この新しいゲーム自体には、ニューヨーク・タイムズによる興味深いARのデモということ以上の魅力は、限られているかもしれない。

パズルは小さくて単純すぎて、本格的なクロスワードファンにはアピールできないし、破片の中からヒントを見つけるにはジェスチャーや動きが必要で、時間が経つとイライラしてくる。また、Polysphereのようにスムーズに動かないことも気になった。

従来のモバイルゲームや一般的なクロスワードパズルと比較して、この手のパズルを度々楽しみたいという人がどれだけいるかはわからない。

この「Shattered Crosswords」ゲームは、Instagramアプリでニューヨーク・タイムズ(@nytimes)のプロフィールページを見ると、同社の他のARリポートと並んで「Effects」タブの下にある。iOSとAndroidの両プラットフォームで動作する。

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:The New York Times拡張現実ゲームFacebookSpark ARInstagram

画像クレジット:The New York Times

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(翻訳:TechCrunch Japan)

TwitterがAPI機能を拡張、開発者は公開された会話の追跡が可能に

Twitter(ツイッター)は、最近設計を見直したTwitter APIのアップデートにより、開発者コミュニティに新機能を提供している。拡張されたAPI v2エンドポイントのコレクションに新たに加わった機能では、自分のツイートに誰が返信できるかを指定できるなど、これまで以上にTwittterの新しい会話コントロールをアプリ開発者がサポートできるようになった。他にも開発者が、特定のアカウントのツイートやあるアカウントにメンションしたツイートを追跡したり、特定のユーザーをフォローしているアカウントのリストを取得したりできるエンドポイントが追加された。

これらの新しいエンドポイントは、2020年6月に最初に導入された(未訳記事)開発者向けAPIのバージョン2で、Twitterが行っている改良に続くものだ。このAPIは2012年以来初めて見直されたが、その目的は投票、固定ツイート表示、スパムフィルタリングなど、以前のバージョンに欠けていた機能を含めることであり、同時に検索やストリームフィルタリングなどの分野にも改善が施されている。

しかし、TwitterのAPIに関する作業はまだ進行中であり、エンドポイントの追加や階層化されたアクセスプランのさらなる細分化が行われている。

今回のリリースでは、Twitterは2020年初めに導入された新しい会話への参加方法に向けたサポートを追加した。この機能は、ユーザーが自分のツイートに返信できる人を選択できる(未訳記事)ようにするものだ。Twitterでは、ユーザーは全員に返信を許可するか、フォローしている人だけに返信を制限するか、「@アカウント」で指定した人だけに返信を制限するかを選ぶことができる。この会話コントロールが、新しいAPIでは「reply_settings」と呼ばれるTweetオブジェクトのフィールドを介して、部分的にサポートされることになった。この追加により、開発者は会話の返信設定がツイートに設定されているかどうか、設定されていれば誰が返信できるかを知ることができるようになる。しかし、Twitterはまだこれらのフィールドのサポートを記述していない。「将来的に」そうなると述べているだけだ。

最終的には、このような機能によってサードパーティ製アプリが、Twitter.comやTwitter自身のネイティブアプリによるファーストパーティのユーザー体験に近づくことができるかもしれない。それはまた、ソーシャルメディアマネージャーが返信できるツイートのみを取得するソーシャルリスニングアプリを開発するのに役立つかもしれない、とSocialOpinionsの開発者であるJamie Maguire(ジェイミー・マグワイア)氏はTwitterの投稿で指摘している。Twitterはまた、それが●公共の会話で何が起こっているかを調べている学術研究者の役に立つ可能性があることを示唆している。

この機能はv2で完全に導入されるとTwitterは述べている。

エンドポイントのもう1つのセットである、ユーザーのツイートタイムラインとユーザーのメンションタイムラインは、特定のTwitterユーザーによって投稿された、または特定のTwitterユーザーにメンションした一連のツイートを返す。これらのエンドポイントは、start_timeとend_timeのパラメーターを指定し、特定の時間帯のツイートを収集するために使用することができる。これにより、開発者や研究者が特定のアカウントを分析することが容易になるとTwitterは述べている。

Twitterの指摘によると、これらのエンドポイントは、カスタマーサポートやブランド分析、Twitterユーザーの感情を時間の経過とともに測定するツールなどの分野で利用できるため、このAPIの最初のバージョンでは最も多く利用されたエンドポイントの2つだったという。

開始時には、開発者は1回につき最大100ツイートまでリクエストすることができる。ユーザーのツイートタイムラインのエンドポイントは直近のツイート3200件に制限され、ユーザーのメンションタイムラインは直近のツイート800件に制限される。どちらも「スタンダード・ベーシック」アクセスの月間ツイート数の上限50万件にカウントされる。この制限は恒久的なものではない。Twitterは、2021年の早い時期にTwitter API v2でスタンダードのプロダクトトラックに、より高度な「Elevated」アクセスを提供する予定だと以前に述べており(Twitterブログ)、企業はここで無料のベータ版にサインアップすることができる。

これらは、Twitter API v2のアーリーアクセスで利用可能だ。

またTwitterは今週、開発者が特定の人物をフォローしているアカウントのリストを取得したり、誰かがフォローしているアカウントのリストを取得したりできる2つの新しい「フォローズルックアップ」エンドポイントをアーリーアクセスで導入した。これらは、ネットワーク分析の目的や、情報や誤報の拡散を調べるために、Twitter上のアカウントがどのようにリンクされているかを理解したい開発者がよく利用するものだ。

開発者たちは、アカウントデータを調べるために、追加の呼び出しをしなくても、アカウントの関係性に関する豊富な情報を引き出せるようにしたいとTwitterに要請してきた。これらのエンドポイントを使用することで、開発者は以前のバージョンのTwitter APIのように何度も呼び出す必要がなく、1回のリクエストでアカウントのフォローに関するプロフィール情報を取得できるようになる。

これらのエンドポイントは、アカウントのフォローやアンフォロー、アカウントのブロックやミュートを可能にするエンドポイントと一緒に使用されることが多い。しかし、この機能はまだ利用できない。

Twitterは今回、APIの変更や更新についてより透明性を高めることを約束しているが、過去のことを思えば、開発者はこのプラットフォーム上で構築することについてまだ警戒しているかもしれない。Twitterは過去数年の間に、何度もTwitterアプリを作っている開発者の支援を突然打ち切ったり(未訳記事)、パートナーへのアクセスを遮断したり(未訳記事)、開発者会議をキャンセルすることもあった。これらの動きは簡単には忘れられない。

Twitterは先週末、ツイートフォーラムでAPIの変更を発表していた。同社の長期的な開発者向けプラットフォームのロードマップはこちらでも公開されている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TwitterAPI

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)

TikTokがユーザーそれぞれの2020年を振り返る初の機能「Year on TikTok」提供開始

Spotify(スポティファイ)ユーザーにはWrappedがあり、Instagram(インスタグラム)ユーザーにはTop Nineがある(CNN記事)。そして、TikTok(ティックトック)ユーザーにも独自の今年1年を振り返る機能が提供されることになった。TikTokは米国時間12月21日、「Year on TikTok」と呼ばれる個人の年間振り返り機能を初めて提供すると発表した(TikTokリリース)。これは各ユーザーのTikTokで最高の瞬間を紹介するハイライト動画で、自分がTikTokを利用していた時間、よく見た動画、お気に入りのトラックやエフェクト、コメントや動画の共有頻度などのメトリクスも含まれている。

この機能はまた、ユーザーのお気に入りの「vibes(バイブス)」を識別する。これはつまりクラフト、料理、動物、旅行、コテージコア、またはこのソーシャルビデオプラットフォーム上に現在誕生している多数のコミュニティのいずれかなど、あなたが最も好きな動画の種類のことだ。

ユーザーが独自の「バイブス」を生成するほどTikTokを使っていない場合は、代わりに「Year on TikTok:トップ100(TikTokリリース)」の中で上位にある動画が、Year on TikTokとして表示されるという。

画像クレジット:TikTok

この1年をまとめたコンテンツは、おなじみの方法で表示される。縦にスクロールすると、あなたの2020年の関心事や活動を表す動画が表示され、その動画を自分のTikTokプロフィールに直接シェアすると、プロフィール写真の上に「2020」の文字が入った特別なプロフィールバッジを受け取ることができる。

アプリの「Year on TikTok」ページではトップミーム、トップクリエイター、トップバイラルビデオ、最もインパクトのあるクリエイター、トップセレブ、トップソング、その他年末のトレンドなど、他のTikTokのハイライトを閲覧できる。

TikTokユーザーはアプリの「For You(おすすめ)」フィードでアイコン(目立つ位置にある)をタップするか、「Discover(トレンド)」ページの上部にあるバナーまでスクロールすることで、自分の「Year on TikTok」にアクセスすることができる。

ただし、TikTokによる1年のまとめの精度には議論の余地がある。たとえば筆者の場合、For You(おすすめ)フィードにある動画がすべて政治やニュースに関連しているにもかかわらず、(どういうわけか)TikTokは私のトップ「バイブス」が、家庭、旅行、動物に関するものだと教えてくれた。それは不完全なリストで、過去に私が「お気に入り」登録したビデオの大半とは一致していない。TikTokは、よりポジティブな「バイブス」に絞ってユーザーの体験をキュレートしているらしい。そして政治的なビデオやテーマは選ばれないようだ。

このように空回りすることもあるにせよ、ユーザーが1年間にソーシャルアプリとどのように関わったかをパーソナライズする振り返り機能は、かなり人気があることが証明されている。そしてこれは、よくできたマーケティングの仕かけでもある。

たとえばSpotifyのWrapped(まとめ)は、あまりにも人気が高いため、年末になると人々の共有した「まとめ」が、ソーシャルフィードを埋め尽くしてしまうという不満がユーザーから出始めた。Spotifyは2020年、この問題に部分的に対処するため(未訳記事)、2020年のWrappedに新しいカスタマイズオプションを提供し、ユーザーが共有する前にWrappedカードの色を調整できるようにした。こうすれば、共有Wrappedの洪水は、例年のような均質なものにはならず、それほど迷惑ではないと認識されるかもしれない。

調べるのは難しいが、「Year on TikTok」機能もうまくいくだろう。ハッシュタグ #YearOnTikTok は、より多くの視聴者に自分の動画を薦めたり、「おすすめ」ページに掲載されることを期待してこのタグを使うユーザーのおかげで、54億ビューに達している。2020年バッジをプロフィールに貼るクリエイターがどれだけいるかが、今後の試金石となるだろう。

TikTokの機能は楽しいが、少し物足りないと感じた場合は、サードパーティ製の代替機能がある。

その1つであるRetroplayというアプリは2020年12月、独自の2020年TikTok Year in Reviewを発表した。このアプリは、自分の統計やメトリクスをまとめるだけではない。ユーザーは、Retroplayの「Superlatives」賞を通して、お気に入りのクリエイターや動画に投票したり、お気に入りのクリエイターからカードを集めたり、自分のハイライトリールをカスタマイズすることもできる。しかし、このアプリはまったく新しいものであり、バグに悩まされている。たとえばハイライトリールは現在修正中のためにダウンしており、文字ではなくピリオドで始まるユーザー名に対処できないこともわかった。

「私たちは、コンテンツクリエイターのための1年を振り返る機能にもっと力を入れたいと考えています。この2週間にわたってクリエイターたちと一緒にアイデアを出し合ってきました。フィードバックに基づき、ハイライトリール機能を一時的に無効にしました」と、Retroplayの開発者はTechCrunchにメールで回答した。彼らによると、クリエイターは今週末にリリースされる新機能を通じて、トップ4やトップ9の動画コンピレーションを作成できるようになるとのことだ。

画像クレジット:Retroplay

TikTokはAPIを提供していないため、Retroplayは公開されているユーザーの動画へのアクセスや統計情報の取得ができず、データの取得にも苦労してきた。

しかし、このアプリのデザインはキャッチーで、インタラクティブな機能は魅力的だ。開発者がなるべく早く、年内には問題を解決できることを期待したい。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTok

画像クレジット:Nur Photo / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Apple、アプリのプライバシーラベルを全App Storeで公開

6月に開催された世界開発者会議(WWDC)でApple(アップル)は、App Storeのアプリの製品ページにプライバシーに関する情報を分かりやすく簡潔に表示する機能を新たに導入し、まもなく開発者にアプリのプライバシー方針を顧客へ開示するようを求めることを明らかにした。このアプリの新しいプライバシーラベルは、iOS、iPadOS、macOS、watchOS、tvOSを含むアップルのApp Storeすべてで米国時間12月15日より公開されている。

同社はすでに開発者に対して、新規アプリおよびアプリのアップデートを提出する際にプライバシー方針を提供する義務付けを始めていたが、今日までこの情報をApp Storeで公開していなかった。

新しいラベルは、アプリがどのような種類の情報を収集しているかをアップルの顧客が容易に確認できるようにすることを目的としたものだ。情報は「ユーザーのトラッキングに使用されるデータ」「ユーザーに関連付けられたデータ」「ユーザーに関連付けられないデータ」の3つのカテゴリーに分類されている。アップルの説明によれば、トラッキングとは、ターゲット広告や広告効果測定を目的としてアプリで収集したユーザーやデバイスに関するデータを他社のアプリ、Webサイト、またはオフラインのプロパティ(小売売上高を集計したデータのようなもの)から収集されたユーザーやデバイスに関するデータに関連付ける行為を指す。また、ユーザーやデバイスに関するデータをデータブローカーに共有することもトラッキングに該当するとしている。

この側面だけでも、サードパーティのアドテクやアナリティクスのSDK(ソフトウェア開発キット)が形成する業界が、基本的に開発者は外部ベンダーのコードをアプリに追加して収益を増加させていることが浮き彫りとなるだろう。

なお、「ユーザーに関連付けられたデータ」とは、アプリ上のユーザーアカウント、デバイス、その他の詳細情報を通じて、ユーザーのIDに関連付けられた個人情報である。

画像クレジット:Apple

アプリがユーザーから収集するデータの種類は多数あり、その内訳は「個人の連絡先情報(住所、Eメールアドレス、電話番号など)」「ヘルスケアとフィットネス情報(Clinical Health Records API、HealthKit API、MovementDisorderAPIからのデータ、人を対象とする健康に関する研究・調査からのデータなど)」「財務情報(支払い・クレジット情報など)」「位置情報(詳細な位置情報またはおおよその場所)」「連絡先」「ユーザーコンテンツ(Eメール、オーディオ、テキスト、ゲームプレイ、カスタマサポートなど)」「閲覧・検索履歴」「購入」「ユーザーIDやデバイスIDなどの識別子」「使用状況と診断情報」などだ。

開発者は、アプリが収集するデータだけでなく、それが最終的にどのように使われるかを把握することが求められる。

たとえば、アプリがサードパーティパートナーとユーザーデータを共有する場合、開発者はパートナーがどのデータをどのような目的で使用しているかを知る必要がある。アプリ内のターゲット広告の表示、データブローカーへの位置情報データやEメールリストの共有、他のアプリで同一ユーザーをリターゲティングする目的でのデータの使用、広告の効率測定などだ。ただし、開発者はアップルのフレームワークやサービスからデータを収集する際には公開する必要があるが、アップル自身が収集したデータを公開する責任は負わない。

新しい開示要件には、任意のフィードバックフォームやカスタマーサービスへのリクエストを通じて回収されるデータなど、いくつかの例外がある。しかし概して、アプリから収集するデータのほとんどを公開しなくてはならない。App Storeで提供されていないアップル独自のアプリでさえ、ウェブ上にプライバシーラベルが公開される。

また、アプリには一般に公開されているプライバシーポリシーへのリンクを含める必要がある。ユーザーがアプリのデータを管理したり、削除を要求したりできるページなど、プライバシーに関する選択肢をより詳細に説明するページへのリンクをオプションで含めることもできる。

プライバシー情報自体については、「ユーザーのトラッキングに使用されるデータ」から始まり、各カテゴリーでどのようなデータが収集されているかを読みやすく表示するタブが、アプリの製品一覧ページの画面上に表示される。

アップルは、このプライバシー情報が含まれていないアプリをApp Storeから削除しないとしているが、プライバシー情報が表示されるまでアプリのアップデートを許可しないことになった。つまり、最終的には、放棄されたアプリ以外、すべてのアプリにこうした詳細情報が含まれることになる。

アップルのプライバシーラベル導入の決定は、消費者のプライバシーにとって大きな進展であり、各種アプリストアがデータを開示する方法の新たな基準を確立する可能性がある。

しかし同時に、アップルがプライバシー先進企業としての存在を旗印に、独自のアドテク戦略を推し進めようとしているとも言える。アップルはアドテク業界に、識別子IDFAから自社のSKAdNetworkへの移行を強制しようとしている。これは同社がこの移行を2020年から2021年へ延ばすほど議論を呼んできた大刷新である。延期の決定は、同社が述べたように、収益性への相当の打撃に動揺するマーケターに適応する時間を与えるためだったかもしれない。しかしアップルは当然のことながら、App Storeがサードパーティーに対して反競争的に振る舞っていたかどうか規制当局が慎重に検討していたことを強く認識している。

その意識を反映する例がある。モバイルアプリ広告のインストールキャンペーンからパーソナライゼーションを排除する変更の結果、FacebookはiOS上のAudience Networkの収益が50%減少すると広告主に警告していた

一方アップルは、年間収益が100万ドル未満の開発者に対するApp Storeの手数料率を15%に削減し、規制当局の懸念を緩和している。

消費者のプライバシーに関するこれらすべての変更が進行する中、アップル自身もApp StoreやApple Newsなどの自社アプリで広告をパーソナライズするために顧客データの使用を続けている。デフォルトで有効になっているこれらの設定は、iPhoneの設定でオフに切り替えることができる。一方で、アプリのパブリッシャーはユーザーにトラッキングを許可するよう求めなければならなくなる。アップルは現在、将来的に広告を拡大する可能性のあるサービスを数多く扱っている。

新しいプライバシーラベルが公開されるにあたり、消費者がどう反応するか見るのは興味深い。大量のデータを収集しているアプリは、慎重なユーザーから避けられ、ダウンロードに影響が出るかもしれない。あるいは、消費者は新しいソフトウェアをインストールするときに「同意する」ような他のポリシーや利用規約と同様に、ラベルを無視することになるかもしれない。

アップルのプライバシー方針に関する詳細は本日、新しいウェブサイトApple.com/jp/privacyでも公開された。App Storeの変更だけでなく、同社が消費者のプライバシーを保護するその他すべての分野のリストも含まれている。

App Storeのアップデートは米国時間12月15日の、iOS 14.3、iPadOS 14.3およびmacOS Big Sur 11.1のリリースに合わせて配信された。新しいOSは、プライバシーラベルに加えて、Apple Fitness+、AirPods Max、新しいProRAWフォーマットなどに対応する。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Apple App Store

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(翻訳:Dragonfly)

Twitterが音声によるソーシャルネットワーク機能「Space」のベータテストを開始

2020年11月、Twitter(ツイッター)は、音声専用のチャットルームという新しいソーシャルエクスペリエンスのテストを同プラットフォームで間もなく行うと発表していた(未訳記事)。ときどき論争の的となる(Clubhouseサイト)スタートアップClubhouse(クラブハウス)のサービスに類似したものだ。「Twitter Spaces(ツイッター・スペーセズ)」と名付けられたその機能のプライベートベータテストが、いよいよ始まる。テスト期間中にこの製品を使用できるのは、主に社会的少数派の人たちから選ばれた一部のユーザーだとツイッターは話している。

先月、同社が説明したとおり、こうしたスペースを快適に思う人たちの安全を確保することが、極めて重要になる。それは大変に難しい課題だ。特に言論の自由を過剰に重視するあまり、そうした言動が嫌がらせ、いじめ、キャンセルカルチャーを招く恐れがあるという訴えを抑圧してしまっている場合ですら、検閲を求める叫びを制限してしまっていると一部の人たちが指摘するツイッターのような企業にはなおさらだ。

音声によるソーシャルネットワーキングは、まだ比較的新しいコンセプトではあるものの、現段階でのプライベートなモバイルソーシャル「スペース」では、モデレーションが難しいことがすでにわかっている。

Clubhouseも、いまだ招待者のみを対象としたテスト段階にあるが、モデレーションの失敗にまつわる看過できない事故がいくつか起きている。ニューヨーク・タイムズの記者に対するハラスメント(The Verge記事)や、反ユダヤ主義者を声高に主張する会話(The Verge記事)などだ。このサービスは、まだ一般公開されていない。

ツイッターのテストでは、ユーザーの安全と安心を揺るがす問題の対処法が発見されることが期待されている。

ベータテストではiOS版が使われ、ホストが内容を管理する形の2名から数名の会話に参加する機会がユーザーに与えられる。

画像クレジット:Twitter

Spaces(スペース)を作る方法は2つあるとツイッターは話している。画面右下のツイート作成ボタンを長押しするか、右スワイプしてFleet作成画面にすると開設できる。

スペースのホストはDM、ツイートのリンク、リンクのシェアを通じてメンバーを招待できる。テストが開始されると、招待された人は誰でも参加できるようになるが、誰が発言するかはホストが決めることができる。ホスト用の会話内容の管理オプションは、今後増える予定だ。

このテストでは100点、挙手、拳、ピースサイン、ウェーブなどの新しい絵文字、通報とブロックのためのツール、「非常に初期段階」の自動筆記機能、スペースでツイートをシェアする機能などが追加される。これらの機能の多くは、鷹の目を持つリバースエンジニアであるJane Manchun Wong(ジェーン・マンチャン・ウォン)氏(Twitter投稿)が先月すでに発見していた。しかし本日、ツイッターはベータテスト開始と同時にこれらが使えるようになると認めた。

同社は、スペースに関する話題を専用のTwitterアカウント@TwitterSpacesでツイートしていく予定だ。

ベータテストの対象となるのは200人程度で、数週間以内にiOS版として開始されるとツイッターはいっている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter音声操作

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:金井哲夫)

グーグルがARを使ったバーチャルメイクやインフルエンサー動画導入でショッピング機能を強化

Snapchat(スナップチャット)やInstagram(インスタグラム)のフィルターを使ったことがある人なら、AR(拡張現実)で人気のある利用例の1つは、たとえば口紅やアイシャドウの色合いを変えるなど、バーチャルメイクで自分の外見を変えてみることだと知っているだろう。Google(グーグル)は米国時間12月17日、この分野への参入を発表し、Google検索上でARを利用した化粧品の試用体験を開始した(Googleブログ)。同社はL’Oréal(ロレアル)、Estée Lauder(エスティ ローダー)、MAC Cosmetics(マック・コスメティクス)、Black Opal(ブラックオパール)、Charlotte Tilbury(シャーロット・ティルブリー)などのトップブランドと提携しており、消費者が様々な肌色のモデルや、スマートフォンのフロントカメラを使って自分自身のメイクアップを試せるようにしている。

グーグルは、美容ブランドにAR技術を提供しているデータパートナーのModiFaceや、人気の高い「YouCam メイク」アプリなどのAR美容技術を手がけるPerfect Corpの協力を得て、この新機能を作成した。

画像クレジット:Google

現在、消費者がGoogle検索で、特定の口紅やアイシャドウ製品、たとえば「L’Oréal’s Infallible Paints Metallic Eyeshadow(ロレアル インファリール ペインツ メタリック アイシャドウ)」などと検索すると、検索結果の上部にバーチャルな試用体験が表示されるようになっている。ここから、様々な肌色のモデルの写真をクリックして、化粧品の色合いを比較し、自分にぴったりの製品を見つけることができる。

あるいは、自分自身でその製品を使った時にどうなるかを見てみるために、スマートフォンのカメラを使うこともできる。画面にはカメラの映像の下に様々な色が表示されるので、タップしてその中から1つを選ぶと、カメラが捉えている自分の顔に適用される。ソーシャルメディアに用意されているフィルター機能と似たような仕組みで、2019年に導入されたYouTubeのARメイク機能とそっくりだ。

画像クレジット:Google

ただしグーグルの機能は、ソーシャルメディアで共有するために自分のイメージを美化しようとするためのものではない。グーグルの目的は、消費者とブランドを結びつけて売上を伸ばすことにあり、オンラインショッピング全体に向けた投資の、そしてもちろん、オンライン広告事業をさらに拡大するための一環だ。

しかし、グーグルによれば、このARを使った試用体験自体は広告フォーマットとは見なされず、ブランドはこの機能に参加するためにグーグルにお金を払っているわけではないという。広告ではなく、これはグーグルがGoogleショッピングの検索結果をより多くの小売業者に開放しようとしている動きの続きだ。過去数年間、Google検索の「ショッピング」タブは有料の商品リストに限定されていた。しかし2020年6月、グーグルはショッピングタブの小売店リストの大半(未訳記事)を無料にすると発表した(Googleブログ)。

この動きは、新型コロナウイルス感染拡大によって物理的な店舗の閉鎖を余儀なくされ、事業に大きな影響を受けていた小売業者の危機的時期に行われた。しかし、グーグルは利他的な理由でこの変更を行ったわけではない。現実は、ショッピングタブを有料広告に限定したために、ショッピングの検索結果も限定されてしまっていたからだ。しばしば在庫切れ商品にユーザーを案内するなど、データの品質にも問題を抱えていた。一方、アマゾンが広告事業に大々的に力を入れてきたことは、グーグルの広告収入を削り取る脅威となっていた。

さらに、最近の若い消費者の多くは、グーグルで買い物をすることはまったくない。彼らはソーシャルメディアで商品を知り、そのあと小売店への直接リンクをクリックして購入したり、あるいはFacebook(フェイスブック)やInstagram(インスタグラム)などのソーシャルプラットフォーム上で、アプリから離れることなく、直接買い物しているのだ。

グーグルもこのインフルエンサー主導のショッピング市場に参入しようしている。

前述のARメイクに加え、Google検索は美容、アパレル、インテリアやガーデニングの愛好家や専門家からのおすすめ商品を表示するようになる。Googleショッピングで観られる動画では、彼らがお気に入りの商品について語ってくれる。たとえばプロのメイクアップアーティストのJonetからメイクの見せ方について話を聞いたり、Homesick Candlesからホリデーギフトについて聞くことができる。

この機能は、グーグルの社内インキュベーターであるArea 120(エリア・ワントゥエンティー)から生まれたShoploopを使ったもので、フェイスブックやインスタグラム、そしてより最近では、TikTok(ティックトック)によるビデオベースのショッピング施策と競合することになる。

現在、美容ブランドの売り上げは新型コロナウイルス感染拡大によって大きく落ち込んでいる(WSJ記事)。その原因は、実店舗が閉鎖されたり、人々が自宅で仕事をするようになったからだけではない。顔の半分がマスクで隠れてしまうことで、化粧に力を入れる意味も半減してしまったからだ。

そんな時期に導入されるグーグルのARメイク機能とインフルエンサー動画は、iOSとAndroidのGoogleアプリで利用できる。

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カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:GoogleネットショッピングARメイクアップ

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ウォールマートがTikTokでのライブストリーミング販売をテスト、若年層への販売拡大を狙う

Walmart(ウォルマート)とTikTok(ティクトック)は米国時間12月17日朝、TikTokのソーシャルビデオアプリを使った新たなライブ販売の試験で提携すると発表した。覚えている読者もいるかと思うが、トランプ大統領令によってTikTokが米国事業を米国企業に売却しない限り米国マーケットでの事業を禁止すると脅された際、ウォールマートはTikTokへの出資を計画した。その事業禁止令はいくつかの裁判所の判断を受けて現在、棚上げされている。しかしながらウォールマートのTikTokへの関心は衰えていなかった。ソーシャルネットワークと不釣り合いなようにみえるウォールマートは、若い世代のオンライン消費者を動画、特にライブストリーミングの動画を通じて引きつけることに可能性を見出した。

それがTikTokで行う新たなテストだ。

TikTokの新しい「shoppable product(買い物できるプロダクト)」のテストでは、ウォールマートライブストリーミングの間、TikTokユーザーはTikTokアプリを離れることなくウォールマートのファッションアイテムを購入することができる。ファッションアイテムそのものは10人のTikTokクリエイターによるコンテンツの中で特集される。クリエイターのグループはMichael Le(マイケル・ル)氏が率いる。同氏のTikTokダンスは4300万人超のファンを獲得している。他のクリエイターにはDevan Anderson(デヴァン・アンダーソン)氏、Taylor Hage(テイラー・ヘイジ)氏、Zahra Hashimee(ザハラ・ハシミー)氏ら新進気鋭のスターが含まれる。

クリエイターらは「Holiday Shop-Along Spectacular」というTikTokで開催される特別イベントに参加する。このイベントは米国東部時間12月18日午後8時にウォールマートのTikTokプロフィールで展開される。

画像クレジット:Walmart

イベントの間、クリエイターはそれぞれのスタイルでお気に入りのウォールマートファッションを披露する。一部のクリエイターはファンにクローゼットの中を垣間見せ、また別のクリエイターはリビンングルームをファッションショーの花道に仕立てたり、ファッショナブルなダンス披露したりするかもしれない、とウォールマートは話す。

TikTokユーザーが特集されたファッションアイテムを購入する方法は2通りある。

プロダクトがスクリーンに表示されると、ユーザーがタップしてアイテムをカートに入れられるピンが登場する。そしてユーザーはモバイルチェックアウトへと誘導される。あるいは、イベント終了時にショッピングカートのピンをタップして特集されたアイテムをチェックし、購入したいものを選ぶこともできる。

イベントを閲覧できなくても、TikTokユーザーはイベント終了後にウォールマートのTikTokプロフィールからアイテムを購入することが可能だ。

「当社の顧客のために買い物エクスペリエンスを刷新する方法を我々は常に模索しています」とウォールマートの米国担当マーケティング責任者William White(ウィリアム・ホワイト)氏は声明文で述べた。「顧客にさらに良いサービスを提供する新しい方法を探すために、我々はこれまで以上に迅速に動いています。当社のコミュニティのためにこのイベントを作り出しました。多様なクリエイターの暮らしや情熱、スタイルが反映されるため、視聴者は誰であれ、どんな服装を好むかにかかわらずイベントを楽しめるでしょう」と付け加えた。

ウォールマートは、TikTokプラットフォームで1年以上ブランドを展開していて(実際、ModernRetailがこのほど詳細に報じたレポートによると、ウォールマートはTikTokビデオの制作を従業員に課したりした)、モバイルショッピングで提携するというアイデアは直近の買収交渉の結果出てきたものではないと述べた。

ウォールマートはまたTechCrunchに対し、今回は合同テストという位置付けであり、アプリを通じての販売でTikTokとの売上高の共有はなく、手数料も発生しないと述べた。

画像クレジット:WalmartのTikTokプロフィール

TikTokが買い物できるビデオを手がけるのは今回が初めてではない。

同社は最近、この分野を開拓しており、2019年はハッシュタグに買い物の要素を加えたHashtag Challenge Plusを立ち上げた。ビデオ視聴者をTikTok内の買い物サイトに導くものだ。今年は、消費者がTikTok上に投稿されたリンクを通じて購入できる「Shop Now」ボタンをLevi’sのようなブランドが展開した。そして2020年秋の大きなディールとして、TikTokはソーシャルコマースでShopifyと正式に提携した。この提携によりShopifyの販売業者はShopifyのダッシュボードから直接TikTokマーケティングキャンペーンを展開することができる。

若いユーザーは楽しむため、そして買い物するためにインフルエンサーやオンラインビデオに目を向けていて、ライブストリーミング販売は急成長中の儲けが多いマーケットでもある。

程度の差はあるが主要なテック企業もこの分野に投資している。Facebook(未訳記事、フェイスブック)とInstagramで積極的に推進しており、Google(グーグル)はR&D部門を通じて、Amazon(アマゾン)はQVC(24時間テレビショッピング放送チャンネル)のようなAmazon Liveで、Alibaba(アリババ)はAliExpressで、またJD.comやPinduoduo、WeChat、そしてTikTokの中国版アプリDouyinなども投資している。

しかし、TikTokはインフルエンサーがすでに彼らのお気に入りのアイテムやファッション、スタイルを見せびらかしている場所であるために、TikTokにとってライブストリーミング販売は自然な流れだ。

「TikTokではコミュニティにクリエイティビティを与え、喜びをもたらし、価値を加える新たな方法を常に模索しています」と同社のグローバルビジネスソリューション担当副社長Blake Chandlee(ブレイク・チャンドリー)氏は話した。「クリエイターとブランドはTikTok Liveを通じてオーディエンスとつながるためにクリエイティブな場所を見つけました。我々のコミュニティが好きなブランドを発見してそれに関わることができるようにするために、このインタラクティブなエクスペリエンスをさらに刷新することを楽しみにしています」。

そして「ブランドは今年1年を通してコミュニティに大きな影響を及ぼしました。ウォールマートが有意義にコミュニティに従事するためにTikTokのクリエイティビティとこの手のものとしては初となるエクスペリエンスを受け入れることに心躍らせています」と語った。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:WalmartTikTokネットショッピング

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Mizoguchi

「アップル税」に抵抗、米主要ニュース配信元がアプリの公平性を求める団体CAFに加入

米国の主要なニュースパブリッシャーの一団が、アプリストアの規制を強化し、すべての開発者を公平に扱うよう圧力をかける(未訳記事)権利擁護団体Coalition for App Fairness(CAF)に加盟した。現在、CAFに加盟しているパブリッシャー事業者団体は、APを代表するDigital Content Next (DCN)、The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)、NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)、ESPN、Vox(ボックス)、The Washington Post(ワシントン・ポスト)、Meredith(メレディス)、Bloomberg(ブルームバーグ)、NBCU、The Financial Times(ファイナンシャル・タイムズ)他多数(DCNサイト)。同事業者団体は、CAFに加盟した50番目の、そして米国のニュースとメディア事業者の代表としては初のメンバーとなった。

この他に、CAFにすでに加盟しているメディア団体には、European Publishers Council(ヨーロピアン・パブリッシャーズ・カウンシル)、News Media Europe(ニュー・メディア・ヨーロッパ)、GESTE(ジェスト)、Schibsted(シブステッド)、さらにはCAFの創設メンバーであるBasecamp(ベースキャンプ)、Blix(ブリックス)、Blockchain.com(ブロックチェーン・コム)、Deezer(ディーザー)、Epic Games(エピック・ゲームズ)、Match Group(マッチ・グループ)、Prepear(プリペア)、Protonmail(プロトンメール)、Skydemon(スカイデーモン)、Spotify(スポティファイ)、Tile(タイル)があり、小さな開発業者の加盟数も増えている。

DCNのメンバーは、米国のオンライン人口だけに限っても、合計2億2300万件のユニーク訪問者にリーチしていると同団体はいう。サブスクリプションを基本とするモデルでコンテンツへのアクセス権を提供している加盟パブリッシャーは、Apple(アップル)は仲介業者として「深刻な影響」を及ぼしていると声明で訴えている。同団体の主張は、サブスクリプションなどのサービスには、アプリ内課金を使うようアップルがパブリッシャーに強制しているというものだ。その結果、一部のパブリッシャーは、いわゆる「Apple Tax」(アップル税)と呼ばれる販売手数料を賄うために、価格を上げざるを得ないという。

「DCNはCAFに加盟し、公平で競争が可能なデジタル風景の確立に協力できることをうれしく思います」と、DCNのCEOであるJason Kint(ジェイソン・キント)氏は声明の中で述べている。「DCNのプレミアムメンバーであるパブリッシャーは、消費者との信頼性の高い直接的な関係を享受しています。ニュースを見たり、大好きな娯楽を楽しむ権利が、仲介業者の恣意的な手数料やルールによって制限されることは、消費者が望むところではありません」。

2020年の米国議会公聴会で、アップルがAppStoreのルールをAmazon(アマゾン)との特別な申し合わせに従い変更していたことが明らかにされたときから、DCNはアップルのビジネス手法への抗議をすでに表明(DCNブログ)してきた。

米下院司法委員会は調査を行い、iOSとApple TV用のPrime Videoアプリに関するアップルとアマゾンとの交渉内容(未訳記事)を突き止めた。2017年にApple TV用Prime Videoアプリが公開される前、2016年11月の電子メールから判明したのは、アップルの支払い方法を使って同アプリを登録した消費者に限り、売上げの15%のみを徴収するという取り決めにアップルが合意したということだ。その当時、アプリの販売手数料は30%だった。サブスクリプション型のアプリの販売手数料は、その2年後に15%に引き下げられたが、アマゾンは初日からこの割り引きが適用されていた。

アップルはさらに、Prime Videoのすべての登録者に対して通常手数料15%の免除に合意し、アップル以外の支払い方法も使えるようにした。

つまり、AppStoreのルールはすべての事業者に公平に適用されるとアップルは公言しておきながら、元来すべてのパブリッシャーが望む条件をアマゾンだけに適用したというわけだ。

さらにDCNは、一部の企業だけが特別な条件でアップルと取引しているという問題もさることながら、アップルの手数料のために、パブリッシャーは、サブスクリプションやイベントでオーディエンスから直接収益を得ることが難しくなっている主張している(DCNブログ)。アップルは、代わりにデジタル広告を薦めてくる。30%の手数料を払わずに済むが、そこはデータやプライバシーの扱いに疑念がつきまとう商慣行の世界だ。それは一方では、アップルが率先して一掃を訴えているものでもある。

下院公聴会の後、キント氏はアップルのCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏に書簡を送り、誰もが同じ条件でアップルと取引ができるよう、アマゾンとの合意内容を公開するよう求めた。

2020年11月、アップルは外部からの圧力に屈し(未訳記事)、スモールビジネスを対象とした新しい取り組みを通じて、収益が100万ドル(約1億300万円)未満のすべてのアプリの手数料を15%に引き下げることにした。しかし大手パブリッシャーの場合、その(Statistaレポート)収益(Statistaレポート)がずっと(Digiday記事)大きい(Pew Resarch Centerレポート)ため、この引き下げの対象外となる。

「DCNがCAFに加盟したことは、私たちの戦いにおいて歴史的な出来事になりました。主要パブリッシャーが直面しているAppStoreの問題の本質を見極める彼らの見識は、私たちの声をさらに力強いものにしてくれます」と、CAFの広報担当者Sarah Maxwell(サラ・マックスウェル)氏は声明の中で話している。「公平なアプリストアの方針を提唱し、アップルに説明責任を果たさせ、消費者に選択の自由を与える活動を、彼らとともに進められることを、とても嬉しく感じます」と彼女は付け加えた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppleアプリCAF

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:金井哲夫)

Amazon Fashionが写真を元にしたカスタムTシャツ作成サービスの提供を開始

Amazon(アマゾン)は米国時間12月15日、顧客がカスタムウェアを作ることができるMade for Youという新しいサービスを立ち上げる。このサービスでは正確な寸法のカスタムTシャツを作ることができる。しかしアプリで身体をスキャンしてサイズを測定するのにモバイルテクノロジーを活用している他の企業と異なり、Amazon FashionのMade for Youサービスではカスタムフィットのための測定材料としてユーザーが身長、体重、ボディスタイルそして写真2枚を提供する。

データを提供すると、ユーザーは8通りの配色のセレクション、好みの袖とシャツの長さ、ネックライン、ファブリックを選ぶことができる。

Made for Youを利用するにあたり、ユーザーはデザインをカスタマイズするのにまず2種類のファブリックのどちらかを選ぶ。普通重量の100%ピマコットンシャツか、軽量の3種混合(56%ピマコットン、38%モダール、6%ポリウレタン)シャツだ。その後スリム、クラシック、リラックスからフィット感を選び、クルーネックあるいはVネック、半袖あるいは長袖かを決める。

おまけとしてシャツのラベルに名前をプリントすることもできる。

カスタマイズが終わると、ユーザーは発注する前に仮想ボディに着せた状態でカスタマイズしたプロダクトを閲覧できる。このカスタマイズはウェブ、Amazonアプリどちらでもできる。

カスタムシャツの値段は25ドル(約2600円)で、プライム会員だけでなく全米のアマゾン顧客が利用できる。

画像クレジット:Amazon

立ち上げにあたり、Blake Scott氏(ブレイク・スコット、Instagramフォロワー65万人)氏、Caralyn Mirand(キャラリン・ミランド、Instagramフォロワー25万3000人)氏、Sai de Silva(サイ・デ・シルヴァ、Instagramフォロワー33万人)氏らを含むインフルエンサーがアマゾンに代わって新機能を宣伝しており、同社のマーケティングで特集されている。

カスタム服はよく贅沢なものとして考えられているが、アマゾンのプロセスは手ごろなものにする。既存のサイズでは収まらないためにフィット感に悩んでいる人にとってはありがたいだろう。しかしこのサービスは同時に、Amazon Fashion事業のための顧客データを収集するための試みであることは明白だ。

しかしながらアマゾンはMade for Youを、現在展開しているオンラインショッピングの障壁をなくす取り組みの一環と位置付けている。その障壁とは今回の場合、サイズとフィット感だ。これまで同社は顧客からのフィードバックに基づいてMade for Youにより多くのスタイルとセレクションを加えたいと話している。

画像クレジット:Amazon

アマゾンは、ユーザーがスタイリングの選択肢を評価するのに役立つEcho Lookカメラで実験をするなど、何年もファッション事業に注力してきた。そしていま同社はファッションインスピレーションのための画像を「Style by Alexa」に送ったり、売上に繋げたりするのにソーシャル機能#FoundItOnAmazonからのデータを使っている。Prime Wardrobeとオプションのスタイリングサービスで、アマゾンは顧客がどんなものを着たいのかを学習し、アイテムを数回に分けて自宅で試着できるようにすることでショッピングのプロセスを自動化しようとしている。

アマゾンはAmazon Fashion事業のために収集したデータを衣服のカスタマイズ以外に使うかどうか説明しなかったが、データは安全に保管され、顧客はMade for Youホームページの上部左側にあるプロフィールのアイコンをタップしてデータをいつでも削除できると述べた。同社はまた、アップロードされた写真は保存されず、バーチャル替え玉を作って測定値を決定するのに使った後はすぐさま削除されるとも話している。

アマゾンのこうした取り組みの最終目標は、オンラインでのアパレルショッピングを向上させることであり、これは他のエリアでも応用できる可能性がある。たとえばアパレルで何十ものプライベートレーベルを構築するのに使えるかもしれない。顧客の実際のサイズにデータを加えることで、ベストなフィット感のためにどのように服をカットするかを学習することもできるかもしれない。また、後に顧客が正しいサイズを写真から選ぶのをサポートすえるシステムに取り組むことも考えられる。

Made for Youはウェブとモバイルで12月15日から米国で利用できる。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazonファッションネットショッピング

画像クレジット:Caralyn Mirand

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(翻訳:Mizoguchi

Twitchが自社の不品行を指摘されたことを受け、ヘイトコンテンツとハラスメントを規制するポリシーを改定

今年、有害な職場や嫌がらせが多数報告されたことを受けて、Twitch(ツイッチ)は、ストリーマーコミュニティに対しヘイトコンテンツやハラスメントを規制する新しいポリシーを導入すると発表した。このポリシーは2021年1月22日から施行される。ツイッチのセーフティーチームは、この新しいガイドラインに基づき、ポリシーに違反している可能性のあるコンテンツの評価方法を変更する。同社によると、今後は、ストリーマーの文言や行為の意図よりも、コンテンツ自体とコンテンツが及ぼす影響のほうをより重視していくという。また、ヘイト行為やハラスメント(セクシャルハラスメントを含む)に関するガイドラインを拡張、明確化、強化するという(セクシャルハラスメントについては今回から独自のセクションが設けられた)。

新しいポリシーについて詳細に説明したブログ記事でも触れられているとおり、「言葉や行為は、人を傷つけたり害を及ぼしたりする意図がなくても、意味を持ち影響を及ばす」。

ツイッチは、ストリーマーとハラスメントのターゲットになっている人が起こったことを苦にしていない場合でも、ツイッチコミュニティ内の他の誰かが苦にしているかもしれない、と説明する。つまり今後は、ストリーマーの行為を、その意図のみに基づいて評価するのではなく、その行為が他者を虐待するものでガイドラインに違反しているかどうかという観点から評価することになる。

また、罰則措置を取るかどうかを決定する際には、他の要因も考慮するという。たとえば、ターゲットとなったユーザーまたはモデレーションチームからの報告、チャンネルタイムアウトや発言禁止など、その行為が嫌がられていることを示す指標などが考慮される。

また、新しいポリシーでは、特定の行為がハラスメントとみなされ禁止されることがより明確に記載されている。たとえば、十分に裏付けのある暴力的悲劇の餌食となるのは、クライシスアクターだと主張している。つまり、嘘をつく行為のほか、別の人にDDoS攻撃、ハック、ドキシング(他人の個人情報をインターネット上にさらすこと)、スワッティングを行うよう他者を仕向ける、別の人のソーシャルメディアアカウントを悪意をもって急襲するようあおるといった行為だ。つまりプラットフォーム外の行為であっても新しいガイドラインの適用範囲に含められることになる。

また、「カースト」、「肌の色」、「移民ステータス」が、ヘイトコンテンツかどうか判断するために使用するアイデンティティー特徴リストに追加される。このリストには、保護対象となる特徴として、人種、民族、国籍、宗教、性別、ジェンダー、ジェンダー・アイデンティティー、性的指向、身体障害、重度の病状、退役軍人ステータスなどがすでに含まれている。

ツイッチではヘイトスピーチとヘイトシンボルはすでに禁止されているが、今回のガイドラインでは、ヘイトグループ、ヘイトグループのメンバーであること、ヘイトグループのプロパガンダを共有することも明示的に禁止されている。また、「明示的に教育的なコンテキスト」で使う場合を除き、黒人/褐色人/黄色人/赤ら顔などの表現も禁止されている(これは新たに変更されたものではなく、文言がより明確になったという意味だという)。

別の注目すべき変更点として、歴史的かつ象徴的に奴隷制と米国の白人至上主義グループを連想させるという理由で、南部連合国旗が禁止されることになった点が挙げられる。

ハラスメントははっきり分からないことがあるため、新しいポリシーでは、テキストではなくエモートを使って不正行為と判定されるのを免れようとするさまざまな方法についても目を光らせている。改定されたポリシーでは、セーフティーチームが悪意のあるコンテンツをレビューしているときに、エモートの組み合わせ方も(たとえテキストが含まれていない場合でも)チェック対象となる。

また、セクシャルハラスメントに対する規制が手ぬるいというコミュニティからの批判を受けて、新しいポリシーでは、セクシャルハラスメントを独立したセクションに移し、女性を性的対象とみなす行為や嫌がらせ行為であると判断する基準を下げ、より厳しくしている。

セクシャルハラスメントに関する注目すべき変更点として、女性の魅力について繰り返し言及することも、たとえ褒め言葉であったとしても、相手から不快であると示唆された場合(発言者がすでに発言停止、タイムアウト、チャンネル入室禁止などの措置を受けている場合)には、セクハラ行為とみなされるようになった点が挙げられる。また、誰か(著名人も含む)の性的特徴や容貌についてわいせつな発言や明示的な発言をすることも禁止される。相手が要求していないヌード画像やビデオのリンクを送信することも禁止される。

ツイッチによると、新しいポリシーを施行する前に、近々3回のライブセッションを別々の日に開催して、クリエーターたちにさまざまな変更点を案内し、質問する機会も与えるという。セッションの内容は後でオンデマンドで観ることもできる。1回目は12月11日午前10時からCreatorCampで、2回目は12月16日午前10時から/twitch上セッションで、最後は2021年1月1日正午から/CreatorCamp上セッションで開催する。

ツイッチはさまざまな禁止行為に課せられる罰則規定については必ずしも変更するつもりはないようだ。ただし、新しいポリシーはより詳細に記述されているため、違反の重大度に合わせて罰則措置を適切なレベルに調整できると考えているという。たとえば、軽度の違反であれば警告か短期の利用停止、重度の違反行為であれば初犯であっても無期限利用停止にするといった具合だ。

ブロクの記事ではポリシーの実施に関する質問にも回答している。たとえば、古いコンテンツの扱いはどうなるのか、報告が提出されていないのハラスメントの処理はどうするのか、といったことだ(新しいポリシーは、1月22日以降に作成された新しいコンテンツにのみ適用される。ツイッチが措置を講じるには誰かからの報告が必要だ。というのは、冗談を言い合ったり相手をからかったりすることが許される状況でユーザーを罰するのを避けたいからだ)。

もちろん、ツイッチがこの新しいガイドラインをどの程度適切に実施できるのかについては多くの人が疑問に思うかもしれない。ツイッチという会社自体、その企業文化が、有害で虐待的であるとして最近指摘されたからだ。

ツイッチの現社員や前社員からの報告には、ツイッチの幹部やスタッフが、職場と広範なツイッチコミュニティの両方で、性差別、人種差別、ハラスメント、その他の不正行為を実際に行っていたか無視していたと書かれている。こうした話を聞くと、男性が女性ストリーマーを「おっぱいストリーマー」と呼んだり、同僚の女性社員を暴行したりすると言われているような会社が、果たしてセクシャルハラスメントポリシーを適切に実施できるだろうかという疑問が湧いてくる。ツイッチでは、男性社員が女性の同僚にCワードを発したりツバを吐いたりすると、女性社員はマネージャーに「一体君は何をやったのかね」と聞かれる、とある報告には書かれている。また、多くの女性が、痴漢行為、強制的なキス、不快なマッサージなど、職場で受けた性的暴力について説明している

ツイッチには、他の領域でも選択を誤った前歴がある。Gamesindustry.bizの報告によると、Black Lives Matterを支持するビデオを特集しておきながら黒人ストリーマーには1行しかしゃべらせないとか、プライド・セレブレーション(サンフランシスコで毎年ゲイやAIDS患者の人権を訴えて開催される祭)ビデオで”G”は”gamer”(ゲーマー)の略語でもあると言ってみたり、ヒスパニック文化遺産月間でユーザーがソンブレロやマラカスをエモートに追加できるようにするなど、いろいろと物議を醸している。

同社によると、ポリシーの改定は今年始めから行われていたものだが、性的不品行に関する疑惑も含め最近のコミュニティとの対話は、変化の証だ。

今年始め、ツイッチのCEO Emmett Shear(エミット・シアー)氏は、この件については広く人々の声を聞いてきたし、会社は変わることを目指しているとする社員へのメモを公開した。このポリシーはその第一歩だが、ツイッチには証明すべきことがまだたくさん残されている。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
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(翻訳:Dragonfly)

Googleフォトに記憶を鮮明なものにする3D写真や新「思い出」機能などの機能追加

Googleフォトは、過去に撮った最高の写真を表示する「思い出(Memories)」機能のアップデート(Googleリリース)を公開した。同社によると、3Dシネマティック写真、最新のコラージュデザイン、新しいタイプの「思い出」機能などは今後1カ月で拡大されるという。これらの新しいタイプの「思い出」には、ユーザーがアップロードした写真に基づいて、人生で最も重要な人々の写真やお気に入りのもの、たとえば夕日、パン作りやハイキングのようなアクティビティ、そのほかユーザーにとって最も重要だと思われる写真が含まれるかもしれない。

Google(グーグル)によると、自分の写真履歴の一部に「思い出」に表示されたくない場合は、特定の人物や期間を非表示にもできるという。また、この機能が気に入らない場合は、「思い出」をに関する通知オプションをオフにすることも可能だ。

画像クレジット:Google

この新しい機能は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響でユーザーが家に閉じこもり、コンサートやパーティーといった集まりに足を運んだり、飛行機でどこか行ったりする代わりに多くの人が家を中心に家族とともに過ごしていたこの1年を経て登場する。新たな「思い出」機能は個人的な写真がこれまでほど多く撮れなかったであろうこの1年に、私たちが行った「お気に入りのアクティビティ」が何だったのか、その一部を明らかにするのに役立つだろう。

一方、Googleフォトの新しい3Dシネマティック画像は、画像の奥行きを予測してシーンの3D表現を生成する機械学習を使って作成されている。グーグルによると、オリジナルの写真にカメラからの奥行き情報が含まれていなくても適用されるという。この機能はバーチャルカメラをアニメーション化して滑らかなパンを実現し、思い出より鮮明なものにすることを目的としている。

画像クレジット:Google

Googleフォトが新しい3Dシネマティック画像を作成すると、ユーザーには通知が届く。新しい写真はフォトグリッドの上部にある最近のハイライトセクションに表示される。その後、その写真を友人や家族と共有したり、ビデオとして送信することも可能だ。

新しいコラージュのデザインは、2020年12月の初めから一部のGoogleフォトユーザーに公開され始めている。

画像クレジット:Google

コラージュでは写真を使ってスクラップブックのようなデザインを作ることができるが、紙や装飾を使う代わりに、GoogleフォトではAIを使ってレイアウトをデザインする。これには写真の選択のほかに背景の選択や、似た色を見つけたり、フォントとコラージュの背景にアクセントをつけることなどが含まれると同社は述べている。

グーグルによると、すべての機能は2021年1月中に公開されるとのこと。機能拡張を確認するには、Googleフォトアプリのアップデートを行う必要がある。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleGoogleフォト

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Googleフォトに記憶を鮮明なものにする3D写真や新「思い出」機能などの機能追加

Googleフォトは、過去に撮った最高の写真を表示する「思い出(Memories)」機能のアップデート(Googleリリース)を公開した。同社によると、3Dシネマティック写真、最新のコラージュデザイン、新しいタイプの「思い出」機能などは今後1カ月で拡大されるという。これらの新しいタイプの「思い出」には、ユーザーがアップロードした写真に基づいて、人生で最も重要な人々の写真やお気に入りのもの、たとえば夕日、パン作りやハイキングのようなアクティビティ、そのほかユーザーにとって最も重要だと思われる写真が含まれるかもしれない。

Google(グーグル)によると、自分の写真履歴の一部に「思い出」に表示されたくない場合は、特定の人物や期間を非表示にもできるという。また、この機能が気に入らない場合は、「思い出」をに関する通知オプションをオフにすることも可能だ。

画像クレジット:Google

この新しい機能は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響でユーザーが家に閉じこもり、コンサートやパーティーといった集まりに足を運んだり、飛行機でどこか行ったりする代わりに多くの人が家を中心に家族とともに過ごしていたこの1年を経て登場する。新たな「思い出」機能は個人的な写真がこれまでほど多く撮れなかったであろうこの1年に、私たちが行った「お気に入りのアクティビティ」が何だったのか、その一部を明らかにするのに役立つだろう。

一方、Googleフォトの新しい3Dシネマティック画像は、画像の奥行きを予測してシーンの3D表現を生成する機械学習を使って作成されている。グーグルによると、オリジナルの写真にカメラからの奥行き情報が含まれていなくても適用されるという。この機能はバーチャルカメラをアニメーション化して滑らかなパンを実現し、思い出より鮮明なものにすることを目的としている。

画像クレジット:Google

Googleフォトが新しい3Dシネマティック画像を作成すると、ユーザーには通知が届く。新しい写真はフォトグリッドの上部にある最近のハイライトセクションに表示される。その後、その写真を友人や家族と共有したり、ビデオとして送信することも可能だ。

新しいコラージュのデザインは、2020年12月の初めから一部のGoogleフォトユーザーに公開され始めている。

画像クレジット:Google

コラージュでは写真を使ってスクラップブックのようなデザインを作ることができるが、紙や装飾を使う代わりに、GoogleフォトではAIを使ってレイアウトをデザインする。これには写真の選択のほかに背景の選択や、似た色を見つけたり、フォントとコラージュの背景にアクセントをつけることなどが含まれると同社は述べている。

グーグルによると、すべての機能は2021年1月中に公開されるとのこと。機能拡張を確認するには、Googleフォトアプリのアップデートを行う必要がある。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Facebookが音楽動画をコラボ制作できるアプリCollabを正式リリース、まずは米App Storeで

音楽動画をコラボ制作できるFacebook(フェイスブック)の実験的なアプリCollab(コラブ)が米国時間12月14日、ベータテストを経てApp Storeで正式リリースされた。このアプリは同社のR&DグループであるNPEチームが手がける数多くのアプリの1つだ。同チームはフェイスブックのソーシャルメディアにおける次の策に最終的に影響を及ぼし得る新しいアイデアの試験を専門としている。Collabそのものは、パンデミックによりユーザーが在宅を余儀なくされ、オンラインで楽しむ新しい方法を探さなければならなくなった2020年5月下旬に登場した。

ミュージシャンにとって、パンデミックはファンとつながる主要な方法だったライブコンサートの消失を意味した。ミュージシャンたちもまた、そうしたつながりを維持するためにコンサートやジャムセッションをライブストリームするという実験を行うためにオンラインプラットフォームに目を向けた。と同時に、TikTok(ティックトック)を中心にショート動画の提供も盛んになった。TikTokにはduetやStitchといったコラボ機能があり、これを使って面識のないユーザーたちは互いのコンテンツで協力することができる。

Collabはショート動画と現代のソーシャルメディアのコラボという要素とともにこの分野に参入したが、主に音楽にフォーカスしている。

アプリでは「collab」は長さ15秒の3つの動画を選んだもので、互いにシンクする。たとえばそれぞれの動画の中で演奏したり歌ったりするギタリスト、ドラマー、そしてシンガーで構成されるcollabがある。ユーザーは誰かの動画に合わせて演奏してcollabを制作することができる。もし音楽の経験がなければ、利用可能なものの中から異なる動画を選ぶのに3列のうちの1つをスワイプすればいい。

Collabを立ち上げると、こうした「collab」の終わりなきスクローリングフィードが表示される。ジョインしたりミックスしたりしたいものが見つかるまでスワイプできる。もし一緒に演奏したいミュージシャンが見つかったら、そうしたミュージシャンが新しいクリップを投稿したときに通知を受け取れるようお気に入りに加えることが可能だ。こうしてメインフィードをパーソナライズする。

インディーポップのアーティストであるmorgxnは2020年初めに展開されたベータ版Collabに参加したミュージシャンの1人だ。

「今年、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)が彼女の曲『Bad Guy』は私の曲『Home』にインスパイアされたと投稿した(Pop Crave記事)その日に、私はレコード会社に契約を打ち切られました。隔離生活に入るときにその惨事が起こりましたが、その一方でインターネットは私に自信を与えてくれました」。

morgxnはCollabで曲「Wonder」をリリースすることを決め、ファンに一緒に演奏して動画を制作しようと呼びかけた。この曲はいまでは4300万回再生されている。Collabのおかげでスペイン語版すらある。

「あらゆるものが崩壊した今年に得たことといえば、すべてのことを行う新しい方法を見つけるようインスパイアされたことです」と同氏は話す。「ジャンプすればとんでもなくエキサイティングで目新しいものを見つけるかもしれません。それがCollabで学んだことであり、興奮しています」。

ベータ版の間、フェイスブックはアプリのオーディオシンク能力やテクニカル面を改善した。

Collabアプリは、ユーザーのクリップを列に入れ込むことができるようにするツールをアプリ内で提供することでオーディオや動画のシンクの複雑な部分を引き受ける。結果としてCollabは完全にシンクする。フェイスブックはまた、さまざまな状況でCollabを最適化するために何十ものヘッドセットやコンフィギュレーションをテストした。いまユーザーはキーボードやギター、ドラムキットといった電子楽器の音楽をレコーディングに取り込むのに外部のオーディオインターフェースを使うこともできる。

このアプリは、直接フェイスブックに統合されていない。しかしミュージシャンは、フェイスブックやInstagramのプロフィールやページを含む自身のソーシャルメディアアカウントページへのリンクを案内するのにプロフィールを使っていると話す。ただ、Collabで制作する動画はiOSシェアを通じて他の場所にエクスポートできる。つまりInstagram Storiesや、ライバルのTikTokで公開することも可能だ。動画が幅広く配信される場合、エクスポートされたものには誰のものかがわかるように透かしが入る。

Collabのシステムでは将来、さまざまな種類の合成動画が可能になるかもしれない。ダンスやユーモアなどの動画がベータ版でもみられた。しかし差し当たってはフェイスブックは音楽にフォーカスしているとCollabの開発を率いたBrittany Mennuti(ブリタニー・メヌッティ)氏は話す。

画像クレジット:Facebook

大学で芸術とビジネスの両方を学んだメヌッティ氏はアーティストやミュージシャンを含むクリエイティブな人々と作ったで小さなグループをフェイスブックで率いている。

「このプロダクトを構築するためにミュージシャンや音楽愛好家のコミュニティに本当に入り込まなければならないことはわかっていました。そして実行しました。ベータテスターのためにフェイスブックグループをつくり、毎日そのグループ内でコミュニケーションを取りました、とメヌッティ氏は話す。グループではミュージシャンは質問や提案をし、自身の音楽を共有しました。彼らのニーズを理解するのに役立ったことは別として、このグループでの美点は実際互いにコネクトしたことです。一緒に音楽をつくることはなかったかもしれない人々によって本当のコミュニティが生まれました」。

正式展開にともない、Collabでのフェイスブックの目標はショート動画分野においてTikTokのクローン以上のものを提供するニッチな存在になることだ。しかしそれがうまくいったとして、Collabがフェイスブックの大きなプロダクトの1つに統合されるのではなく、どの程度独立してサービスを展開できるのかは今後明らかになる。

Collabは米国のApp Storeでダウンロードできる。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:CollabFacebookアプリ

画像クレジット:Facebook

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(翻訳:Mizoguchi

アマゾンがEchoデバイスを使った「ライブ翻訳」機能をローンチ

Amazon(アマゾン)は米国時間12月14日、Alexaの新機能Live Translation(ライブ・トランスレーション、ライブ翻訳)を発表した。2つの異なる言語で交わされる会話を翻訳するというものだ。アマゾンの音声認識技術とニューラル機械翻訳技術によって機能し英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル(ブラジル)語、ドイツ語、イタリア語間で翻訳ができる。

ライブ翻訳を使いたいときは、Echoデバイスのオーナーが「Alexa, translate French(アレクサ、フランス語を翻訳して)」という具合に命令すると、英語とフランス語の翻訳が開始される。ビープ音がしたら、いずれかの言語で話ができるようになる。文章の間に自然な間を入れても大丈夫だとアマゾンは話している。Alexaは話された言語を自動的に認識し、互いの話を翻訳して伝える。Echo Showでは、会話を音声で聞くばかりでなく、テキストで読むこともできる。

終わらせたいときは「Alexa, stop(アレクサ、ストップ)」と命じる。

同社は、多言語翻訳機能の開発に取り組んでいることを、2018年のYahoo Finance(Yahoo Finance記事)で発表していた。

この新機能の追加により、Alexaは、すでにGoogleアシスタントで翻訳サービスが利用できるGoogleアシスタント対応機器との競争力をさらに高めることになった。Google Home機器は、2019年の初めにリアルタイムで複数言語を翻訳できる「通訳モード」を導入している。現在では、通訳モードはスマートスピーカー、スマートディスプレイ、スマートクロック、さらにはGoogleアシスタントを搭載したスマホやタブレットなど数多くのGoogleアシスタント対応機器で使用できる。しかしPixel Budsでは、導入当初、この機能はうまく働かなかった(WIRED UK記事)。

Alexaの翻訳機能がどれだけ使えるようになるかは、本日のローンチ以降のさらなる試練にかかっている。

ライブ翻訳は、Echoデバイスの言語に集中した一連のアップデートの最後の1つとなる。

これは、2019年に米国向けに導入された、たとえば英語とスペイン語、フランス語と英語、ヒンディー語と英語といった組み合わせの会話をAlexaで可能にする多言語モードに続く新機能だ。Alexaはまた、対応する50の言語の単語や語句の翻訳もできる。

さらに、ユーザー同士のコミュニケーションを円滑にするために、この機能を言語学習に利用することもできるとアマゾンでは話している。また、ホテル業界向けにデザインされたプラットフォームであるAlexa for Hospitality(アレクサ・フォー・ホスピタリティー)を通じて、ホテルの客と従業員との会話の支援も行えるという。

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カテゴリー:人工知能・Ai
タグ:AmazonAmazon Alexa機械翻訳音声アシスタント

画像クレジット:Amazon

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(翻訳:金井哲夫)

Netflixなどの動画配信サービスがDisney+との競争の中、家族向け新機能追加

動画ストリーミングサービス市場での競争が激化する中、各企業は自社サービスを差別化する方法を模索している。特に新規参入のDisney+との激しい競争を考えて、サービスを家族向けにするためにはどうすればいいのかという点に注目が集まっている。これに対してNetflixは家族向けの新機能、Kids Activity ReportとFamily Profilesを発表し、CBS All AccessはKids Modeと家族向けのアップデートを行った。

長い間、動画配信サービスたちは子どもがいる家族向けに自社サービスを宣伝してきた。というのも、こうした顧客がより多くの同時ログインができる高額なサービスに料金を支払うことが多いからだけでなく、子ども向けのエンターテイメントを提供することは、加入者の維持にも役立つためだ。

Netflixは子供向け番組への投資や、長年におよぶペアレンタルコントロールのサポートや「キッズ」プロフィールの提供などでこの分野をリードしてきた。

同社は、Netflixでの体験を改善するための新機能をテスト中だと発表した。

1つは、子どもたちがNetflixで何をストリーミング再生しているのか、その情報を親に提供する新しいKids Activity Reportだ。

画像クレジット:Netflix

Kids Activity Reportには、子供が最近見たコンテンツや興味のあるものに関する情報や、親が子どもをさらに夢中になるために使える会話のトピックやアクティビティ(ぬり絵やジョークなど)の提案も含まれている。この機能には、子どもがNetflixでどのように時間を過ごしているか親が把握していない家庭、例えば子どもが独立していたり、自分のデバイスで観ることが多い家庭の役にも立つだろう。

また、新型コロナウイルスの大流行で子どもの娯楽の選択肢が限られており、家族が家に閉じこもってためNetflixの利用時間は増えている。Kids Activity Reportがあれば、あまりにも視聴時間が長くなっていないかといった親たちは心配に対して関与することもできるため、Netflixの利用時間増かをより肯定的に見ることもできるだろう。

画像クレジット:Netflix

Netflixによると、このKids Activity Reportの結果はEメールで送られ、一部の市場でグローバルにテストされているという。

もう1つのテストは家族全員が一緒に観られる番組探しを助けることに焦点を当てた「Family Profile」だ。他のプロフィールと同様に、Family Profileはメイン画面から専用アイコンでアクセスでき、個人のプロフィールとは別に独自のレコメンデーションと視聴リストを管理することができる。

画像クレジット:Netflix

設定によって特定の年齢層が決まる子どものユーザープロファイルと違い、Family Profileでは映画はPG-13指定(13歳未満の鑑賞には、保護者の強い同意が必要)まで、番組はTV-14(14歳未満には好ましくない番組)までのコンテンツを選ぶことができる。

一部の動画配信サービスが「家族向け」だと考えているコンテンツの多くは、実際のところ小さな子ども向けで、大人がいっしょに観るには苦痛を感じてしまうものだ。Family Profileでこのような未就学児向けの作品を減らし、最近ヒットした「Enola Holmes(エノーラ・ホームズの事件簿)」のような家族向けの人気タイトル(Rotten Tomatoesレビュー)を多く表示させることもできる。

またNetflixは、近日公開予定の「Canvas(キャンバス)」や同じく短編アニメの「A Trash Truck Christmas(ハンクとトラックトラッシュ)」、ファミリー向けの実写映画「We Can Be Heroes(ヒーローキッズ)」といったタイトルもFamily Profileで見つけられるかもしれないと話している。

画像クレジット:Netflix

このテストはグローバルでも実施されているが、テレビでのみだとNetflixはいう。

このテストについてはThe Vergeが最初に報じている

「私たちは常に、あらゆる年齢層の人々のNetflix体験を改善する新しい方法を探しています」とNetflixの広報担当者は新機能についてTechCrunchに語った。「これらのテストはさまざまな国や期間で実施されており、利用者が有用だと判断した場合にのみ、広く利用できるようにしています」。

新しい家族向けの機能は、2020年初めの「Cuties(キューティーズ!)」スキャンダルの後、Netflixのサービスに対する顧客の反発を克服するのに役立つだろう。

フランスの映画で賞を獲得したこの作品は、子供たちの性欲亢進に関する社会的なコメンタリーであることを意図していたが、子供たちを搾取していると非難され、Netflixの加入者数増加の足かせになる可能性(USA TODAY記事)があると非難された。この論争はQAnonの#SavetheChildrenの陰謀と大きく結びついていたが、この映画に反対しているすべての顧客はQAnonが推進するより広範な運動(Ad Age記事)に参加していることを知っていたわけではなかった。

家族向けの機能をローンチしたのはNetflixだけではない。

さらにCBS All Accessも、家族向けの新機能を発表。このローンチで他の動画配信サービスに追いつこうとしている。

画像クレジット:CBS All Access

同社によると、家族がアカウントごとに最大6つのプロフィールを作成し、「Kids Mode」オプションを使ってそれらを管理できる新機能を追加するという。これにより、親は評価に基づいてコンテンツを低年齢と高年齢の子どもに制限するプロフィールを作成できるようになる。また既存のペアレンタルコントロール(PINベースのコントロール)も、これらの新しいプロフィールにまたがって利用できるようになる。

この機能は「Paw Patrol(パウパトロール)」「Blaze and the Monster Machines」「Blue’s Clues(ブルーズ・クルーズ)」「Bubble Guppies(バブル・グッピーズ)」「Dora the Explorer(ドーラといっしょに大冒険)」「Shimmer and Shine」といったNick Jr.(ニック・ジュニア)のお気に入り子ども向けコンテンツを含む約800本の追加と同時に実現した。同サービスでは新番組が始まる前から「Danger Mouse(デンジャーマウス)」「Lassie(名犬拉しー)」「George of the Jungle(ジャングル・ジョージ)」「Mr. Magoo(近眼のマグー)」など、子ども向け番組を1000本以上放送していた。スポンジ・ボブのスピンオフ作品である「Kamp Koral」は「The SpongeBob Movie: Sponge on the Run(スポンジ・ボブ:スポンジ・オン・ザ・ラン)」とともに2020年に登場する。

関連ニュースとしては、ストリーミングプラットフォームのトップであるFire TVも、最新の変更によって、複数人の家庭や家族により良いサービスを提供しようとしている。

画像クレジット:Amazon

Fire TVは、ストリーミングアプリやゲーム、その他のコンテンツを利用するためのプラットフォームを提供しているが、カスタマイズされたレコメンデーションやその他の機能を備えたインターフェイスに整理されている。9月に最初に発表されたデザイン変更は始まっている。

※リンク

今回のアップデートでFire TVのルック&フィールが一新され、ナビゲーションが再編成され、レコメンド機能が改善された。大きな変化の1つは、子供を含むFire TVユーザーが、よりパーソナライズされた体験のためにそれぞれのプロフィールを取得できるようになったことだ。

すべてのアップデートはすでに行われている。しかし、Netflixのテストは現時点では全ユーザーに届くわけではない。

関連→比嘉さん記事

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:NetflixCBS All AccessAmazonプライムビデオ動画配信

画像クレジット:Netflix

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Pinterestが贈り物選びに役立つ「自分用メモ」やピンの並べ替えが簡単にできる新機能などを追加

Pinterest(ビンタレスト)は米国時間12月10日、「自分用メモ」「ボードのお気に入り」「ボードツールバー」を含むいくつかの新機能を追加した。ギフトのアイデアリストを作成するためにボードを使っている人や、アイテム数の多いボードを並べ替えたり目的のアイテムを探したりするのに苦労している人を手助けすることが、これらの新機能の目的だ。このソーシャルプラットフォームは、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大によって人々が自宅にこもり、買い物や交流、計画をオンラインで行うようになったことで利用数が増え、その恩恵による増収から2020年の第3四半期には大きく株価を上げている(CNBC記事)。

Pinterestによると、過去6カ月に作成された月間のボード数は35%増加し、コラボレーションボードの数は30%増加したという。

新しく追加された「自分用メモ」機能は、ボードをこれからやることや、あるいはホリデーシーズンが始まったことで贈り物として購入する物を忘れないように、リマインダーとして活用している人には便利だろう。

これは、非公開のプライベートなボードのみならず、他の人と共有して公開しているボードにも、プライベートなメモを追加することができる。この機能は、Pinterestのプラットフォーム上で組織された、一緒にプロジェクトに取り組んでいる複数のグループ間における初歩的なコミュニケーションシステムとしても機能する可能性があり興味深い。

Pinterest

画像クレジット:Pinterest

Pinterestは最近、ユーザーとより多くのオーディエンスを結びつけるような施策を実験的に行っている。11月にお伝えしたように同社はオンラインイベント機能をテストしており、インフルエンサーやクリエイターがプラットフォームを使って講義を開催したり、講義の教材を整理したり、参加者とグループチャットをしたりといったことができるようになっていた。「自分用メモ」機能もこのテストの一部だった。

今回導入されたもう1つの新機能が、150以上のピンを持つアクティブなボードのために設計された「ボードツールバー」だ。このツールバーには、ボード上で実行可能なアクションが提供され、ユーザーはピンを簡単に並べ替えることができるようになる。また、ボードを整理したり、ToDoを追加したり、ピンに関連したさらに多くのアイディアを探したりする機能も用意されている。

画像クレジット:Pinterest

同じように、多くのピンを持つボードをユーザーが整理しやすくするための新機能として、「ボードのお気に入り」機能も追加された。これを使えば、多数のアイテムがリストされているボードの中から、ユーザーのお気に入りのピンを簡単に浮かび上がらせることが可能だ。とはいえ、特に大きなボードにだけ有効というわけではない。ピンをお気に入りとしてマークするためには、ボードのツールバーにある星のアイコンをタップするだけだ。

Pinterestによると、これらの機能はユーザーからのフィードバックをもとに構築されたもので、今回追加された機能はいずれも広告ターゲティングには使用されないという。3つの新機能はすべてグローバルで利用可能で、10日よりすべてのプラットフォームで順次展開されているという。

関連記事:Pinterestが「クラスコミュニティ」を含むオンラインイベント機能をテスト中

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Pinterest

画像クレジット:Pinterest

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(翻訳:TechCrunch Japan)

グーグルが検索ページに信頼できる新型コロナワクチン情報を表示するパネルを追加

Google(グーグル)は米国時間12月10日、ユーザーのロケーションで認可された新型コロナウイルスワクチンのリストと、それぞれのワクチンについての情報を表示する新たな検索機能を導入すると発表した(Googleリリース)。この機能はまず、BioNTech(ビオンテック)とPfizer(ファイザー)が開発したワクチンの緊急使用を2020年12月初めに承認した英国で展開される。今後、各国当局がワクチンを承認するのに合わせて新機能は展開される、とグーグルは話している。

この機能は新型コロナワクチンをGoogle.comで検索したときに最上部に表示され、検索結果の上にくるボックスに信頼できる情報を表示する。ソースとして健康当局へのリンクがついている。新機能のパネルは2つのタブがある。1つは、ワクチンについての概要で、トップストーリーの上に表示され、政府のウェブサイトのような地元当局や国のリソースへのリンクもある。もう1つのタブは別セクションでのワクチンに関するニュースを集めている。

画像クレジット:Google

グーグルはニュース検索のパネルを、ワクチンの誤情報とワクチン接種への抵抗を解決するのに役立つ1つの手段と位置づけた。

しかし同社傘下のYouTubeはパンデミックの間、新型コロナに関する誤情報と陰謀論の拡散を許してきた。YouTubeは新型コロナを5Gネットワークに関連づける陰謀論を禁止し、その後2020年4月に「医学的に根拠のない」コンテンツを禁止したが、新型コロナワクチンに関する誤情報を10月まで禁止しなかった。いい換えると、新型コロナの誤情報すべてを禁止するポリシーを積極的に取り入れてこず、ワクチンの承認が迫るまで反ワクチンのコンテンツの拡散を解決しようとしなかった。つまり「ワクチンを接種した人は死ぬかもしれない」「ワクチンは不妊を引き起こす」「マイクロチップを埋め込む」といった嘘の主張をするあらゆる動画に対して、10月までYouTubeのポリシーが正式に適用されていなかったことを意味する。

そして禁止措置が取られた後も、YouTubeのモデレーションポリシーは多くの反ワクチン動画を見逃していたことが調査で明らかになった。

動画プラットフォームにとって、これは新しい問題ではない。YouTubeは何年もの間、反ワクチンコンテンツ問題に苦慮し、時には禁止された反ワクチンコンテンツを含む動画が収益を上げるのを許すことすらあった。

画像クレジット:Google

グーグルは12月10日、信頼すべき情報を提供するYouTube上の新型コロナ情報パネルは4000億回以上閲覧されたと述べ、YouTubeの誤情報対応問題を矮小化した。

しかし4000億回という数字は、YouTubeクリエイターがパンデミックに関する動画を往々にして自身の意見とともに公開している規模を示している。

グーグルはこれまでに危険、あるいはミスリードするような新型コロナ健康情報に関連する動画70万件を削除したと話した。しかし、もしプラットフォームが制御されなければ、危険な情報を含む動画がいつ削除されるべきか、誤情報とは何か、クリエイターに対する罰則はどのようなものであるべきか、といった決定を完全にグーグル任せにすることはできない。

YouTubeクリエイターが視聴者のために正確なコンテンツを扱うようにするべく、クリエイターをヘルスの専門家につなげているとグーグルは述べている。また、YouTubeで新型コロナに関する公共広告を展開する100以上の政府機関に広告費助成として2億5000万ドル(約260億円)を寄付したとも明らかにした。グーグルは2020年4月にも新型コロナ関連のファクトチェックの取り組みに650万ドル(約6億8000万円)を寄付し、またCOVID-19 Vaccine Media Hub(新型コロナワクチンメディアハブ)を設置するための基金に150万ドル(約1億6000万円)拠出することにしている。

関連記事:英国がファイザーとBioNTechの新型コロナワクチン緊急使用を世界初承認

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タグ:GoogleYouTube新型コロナウイルスCOVID-19ワクチン

画像クレジット:Dogukan Keskinkilic/Anadolu Agency / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi