Facebook MessengerとInstagramがにメッセージが自動消滅するVanish Mode導入へ

米国時間11月12日、Facebook(フェイスブック)はMessengerとInstagramに「Vanish Mode」を導入することを発表した。これはSnapchat的な「消えるメッセージ」で、カジュアルな会話での利用を狙っている。このモードではチャットを閉じると同時にメッセージが自動的に削除されるよう設定できる。

フェイスブックの説明によれば、MessengerとInstagramのユーザーはVanish Modeでテキスト、絵文字、写真、GIF、ボイスメッセージ、ステッカーを送信できる。そして表示後にユーザーがチャットを離れると消滅するという。

画像クレジット:Facebook

Snapchatと違うところは、Vanish Modeがデフォルトの設定ではないという点だ。ユーザーは通常のチャット中にスマートフォンの画面を上にスワイプしてVanish Modeを有効にできる。

このモードを最初に起動すると、仕組みを説明する画面が表示される。またチャット中に誰かがスクリーンショットを撮るとユーザーにそのことが警告される。これはSnapchatと同様の機能だ。

またセキュリティ確保のためにフェイスブックはVanish Modeでもブロックと報告をサポートしている。会話中にユーザーが不適切なチャットを報告した場合、メッセージは最大1時間残される。これによりフェイスブックがそのメッセージをチェックし、必要があれば何らかの行動を起こすことができる。

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またVanish Modeはオプトインの機能だ。つまりこのモードによるチャットに参加するかどうかユーザーが選択できる。このモードはあらかじめ連絡相手となっている相手のみに機能するとのことだ。

Vanish Modeのチャットは画面表示がダークモードになり、変更をはっきりわかるようになっている。モードを終了するときは画面上部の「オフにする」ボタンをタップすればよい。

フェイスブックがVanish Modeを準備していることは、9月のInstagramのリニューアルの一環としてすでに発表されていた。このときのアップデートには、InstagramとMessengerのアプリ間で通信をサポートしメッセージングの統合が図られたほか、いくつかの「おもしろい」機能の追加が含まれていた。

9月のアップデートではチャットの色の変更、絵文字でのリアクションなど、メッセンジャーにある機能の多くがInstagramに移植された。ただしVanish Modeは実装されず「間もなく」登場するとされていた。

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念のために断っておくと、Vanish Modeはチャットの秘密化を目的としているわけではない。なるほどこのモードではチャットはエンド・ツー・エンドで暗号化されるが、フェイスブックはすでにエンド・ツー・エンドで暗号化されており、かつ一定時間後に消滅するSecret Conversationsというチャット機能を提供している。Vanish Modeの主な狙いはライバルのSnapchatが持つ「消えるチャット」という利点を削ぎ落とすことだ。

これは明らかに最近のフェイスブックの戦略の一部で、同社はすでに「ストーリー」でSnapchatの人気の機能をコピーしている。現在、フェイスブックプラットフォーム上の「ストーリー」のユーザーは5億人以上で、Snapchatの全ユーザー2.5億人よりも多い。

InstagramでVanish Modeを利用するにはオプトインして最新バージョンにアップデートする必要がある。新機能はユーザーにアップグレードにオプトインさせるための「撒き餌」かもしれない。

このアップグレードで、フェイスブックのユーザーはクロスプラットフォームでアプリ間通信ができるようになる。これはユーザーをフェイスブック環境にさらにロックインするために役立つ。将来、WhatsAppもこのクロスプラットフォーム通信戦略に組み込まれるかもしれない。

アップグレードをインストールすると、単一のメッセージングアプリでフェイスブックとInstagramといいう世界最大の2つのソーシャルネットワークで友人や家族とコミュニケーションできる。またVanish Modeなどの追加機能によりライバルのサービスにしかない機能も減少した。一方、フェイスブックはInstagramのショートビデオ機能であるReelsでユーザーがTikTokに流れるのも防止しようとしている。

フェイスブックは「Vanish Modeは米国、カナダ、メキシコ、ペルー、バングラデシュのMessengerで公開された。またカナダ、アルゼンチン、チリ、ペルー、その他数カ国のInstagramでまもなくスタートする。他の国でも両方のサービスで近々公開される」という。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Alexaオーナーが高齢家族の様子をモニタリングできる「Care Hub」機能登場

米国時間11月11日、Amazon(アマゾン)は、Alexa(アレクサ)デバイスを高齢者のためにより役立つものにする機能を発表した(Amazonリリース)。Alexaモバイルアプリに追加されたオプションの「Care Hub(ケアハブ)」のローンチにより、ユーザーは相手の許可を得た上で、老親や愛する家族に関する一般的な活動情報を得たり、助けを呼んでいるときにその通知を受け取ることができるようになる。

同社が説明する「Care Hub」の背後にある考え方は、高齢者の家族の健康的な生活を心配する他の家族に対して、安心を提供すると同時に、高齢者の家族自身にもある程度の独立性を確保できるようにするということだ。

これは、Alexaデバイスの新しいユースケースではない。すでにAlexaデバイスは、サードパーティプロバイダを通じて、老人ホームやその他の介護施設で用いられている(未訳記事)。

アマゾンは、ユーザーは愛する家族のAlexa仕様状況を知ることができつつ、具体的な情報の提供は行わないことでプライバシーにも配慮していると強調する。例えばユーザーは親が音楽を演奏したことを知ることはできるが、どの曲を再生したかは知ることができない。すべてのアクティビティが、具体的な情報ではなく、カテゴリ別に表示される。

さらにアクティビティがない場合や、一日の中でデバイスとの最初の対話が発生した時刻に通知するように、設定することができる。

そして高齢家族が助けを求めたい場合には、緊急連絡先として指定された家族は、Care Hubの知らせを受けて訪問したり、緊急サービスに連絡することができる。

画像クレジット:Amazon

これらの新機能はダブルオプトインを要求する。つまりユーザーと見守り対象家族の両方が、招待プロセスを通して、Alexaアカウント間での接続を確立する必要がある。これはAlexaアプリの新しいCare Hub機能を通じて始めることができて、テキストメッセージまたはメールで確認を行う。

こうしたプライバシー保護は合理的なもののように思えるかもしれないが、実際には、多くの高齢者たちは設定に苦労したり、避けたりする傾向がある。スマートフォン、メール、SMSといった一見単純なものでも、扱いが難しいことがある。

つまり、ユーザーが他の人のアカウントに相手が知らないうちにアクセスしてCare Hubをセットアップしたり、その目的のために「親の電子メール」をでっち上げるというシナリオが考えられるということだ。

あるいは、他人があなたの父親や母親の新しいAlexaデバイスのセットアップを手伝うふりをしつつ、そうしたプライバシー侵害を行うかもしれない 。ああ、そうそう設定に必要だからちょっと携帯電話を触らせてもらえますか?(とかなんとか口にして)。

ユーザーのプライバシーを保護するより適切なオプションは、Alexaからモニター対象の高齢者に対して、Care Hubモニターオプションを有効にしていても大丈夫かどうかを定期的に質問し、モニターオプションがオンになっていることをAlexaモバイルアプリ経由で高齢家族に警告することだろう。

もちろん、このような方法で家族とつながれる機能を高く評価する高齢者は確かにいるだろう。特に、家族から離れた場所に住んでいたり、新型コロナウイルスの流行とソーシャルディタンス要件のために家族の訪問が制限されて、孤立していると感じている場合には。

アマゾンはCare Hubを米国内で展開中だと発表している。同社は、顧客からのフィードバックから学習し、長期的に機能を拡張していくと述べている。

【注記】記事中にもある通り、この機能はまだ米国内だけの展開のようである。

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(翻訳:sako)

Twitterがストーリーズ機能の「フリート」を日本で公開

Twitter(ツイッター)版のストーリーズ機能「Fleets(フリート)」が日本にもやってきた。ユーザーが24時間で自動的に消滅する一過性コンテンツを投稿できる新機能だ。Fleetsは以前からブラジル、インド(未訳記事)、イタリア、および韓国で提供されているが、日本は世界第2位のツイッター市場として知られており、推定5190万人のユーザーがいる。

日本は売上でも世界第2位で、広告収入が大半を占めている。2020年第3四半期、日本は1億3240万ドル(約139億4000万円)の売上を記録し、米国の5億1260万ドル(約539億6000万円)に次ぐ第2位だった。

ツイッターは新機能の実験をよく行う。スレッドの新しい管理方法を公開プロトタイプでテストしユーザーのフィードバックに応じてプログラムを変更したこともある。ただし、試した機能がすべて正式公開されるわけではない。

それでもFleetsを日本へも拡大したことはツイッターのこの機能への関心が時間とともに消滅したのではないことを表している。Fleetsがツイッターの世界最大市場、米国にやってくるのも時間の問題だろう。

とはいえ、おそらく米国はFleetsが切り崩すのに一番苦労する市場だろう。ここにはソーシャルメディアアプリがどれも同じようになり始めていることを懸念するユーザーが大勢いるからだ。

どんな機能であれ、1つのプラットフォームで爆発的に成功するとすぐにほかの全員が後を追う。その昔、我々は「フィード」フォーマットでこのトレンドを見てきた。Facebook(フェイスブック)のニュースフィードをモデルにしたものだ。Snapchat(スナップチャット)が広めたストーリーズフォーマットがその次だった。そして現在、Instagram(インスタグラム)やSnapchat(スナップチャット)などのアプリはそれぞれの短編ビデオ機能でTikTok(ティックトック)を食い物にしようとしている。

その結果、どのアプリも自分たちの何が特徴なのかを見失いつつある。

ツイッターはといえば、歴史的に他のソーシャルネットワークを模倣することに関しては遅いほうだ。実際、ストーリーズを導入したのも最後の部類だ。いまやどこもかしこも、LinkedIn(リンクトイン)にさえもストーリーズがある。

加えて、ツイッターの場合、ストーリーズ機能は最終的に他のプラットフォームとは異なる目的を提供することになるかもしれない。

質の劣るコンテンツ(つまりはフィードの目立つ場所に載せるには値しない記事)を投稿する方法を提供するのではなく、Fleetsはツイッターの公開の場という性質に馴染めないと感じていた人たちに、初めて投稿するきっかけを与える可能性がある。あるいは、少なくとも、ユーザーのコンテンツ発信と滞留時間を増やす効果はあるかもしれない。

ツイッターのFleetsは他のプラットフォームのストーリーズ機能とおおむね同じ使い方だ。ユーザーは「+(プラス)」ボタンをタップしてテキスト、写真、GIFアニメ、あるいはビデオを投稿する。見る側はジェスチャーを使って他の人が投稿したFleetsを閲覧する。アプリのホームのトップに表示されるところも他のプラットフォームのストーリーズと同じだ。

ツイッターはTechCrunchに、日本の全ユーザーが近々自分のアカウントでFleetsを利用できるようになる、と述べているが米国での公開の時期については言及しなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TikTokがユーザープロフィール欄で寄付を募ることができる新機能をテスト中

TikTok(ティックトック)が新しい機能をテストしている。ユーザーが自身のTikTokプロフィールを通じて気にかけているチャリティーへの募金を集めることができるというものだ。テストグループのユーザーは「Edit Profile」をクリックすると新しいオプションを表示させることができる。このオプションでは、アメリカがん協会、アメリカ心臓協会、赤十字、アメリカ動物愛護協会、ブラックガールズコード、CDC財団といった厳選された組織やチャリティーのリストから選ぶことができる。

選択すると、ユーザーのプロフィールの略歴部分の下に赤い文字でチャリティーが掲載される。ビジターがその組織の名称をクリックすると、寄付ができるスクリーンに案内される。

この機能そのものは募金プラットフォームTiltify(ティルティフィー)で動いており、同プラットフォームが寄付の決済を処理する。

新しいオプションはソーシャルメディアコンサルタントのMatt Navarra(マット・ナヴァラ)氏が見つけた。同氏は米国時間11月10日に新機能のスクリーンショットをツイートした。スクリーンショットではユーザーがどのようにチャリティを加え、ビジターがいかに寄付を行うかが示されている。

このオプションは、TikTokのクリエイターが新型コロナウイルス救済基金を集められるようにした4月の募金機能立ち上げに続くものだ。

当時、募金はTikTokのビデオやライブストリームにユーザーが付けることができるインターラクティブな「寄付ステッカー」という方法でのみ利用できた。

寄付ステッカーがタップされると、タップした人はこらもTiltifyで作動する寄付ができるスクリーンに案内される。

健康機関やよく知られた非営利団体に加え、寄付ステッカー用に選べるチャリティのリストには新型コロナウイルスで活動停止を余儀なくされて打撃を受けた人たちも含まれる。例えば俳優やミュージシャン、教育者、レストラン従業員などだ。

新しいプロフィール機能でも寄付ステッカーに参加しているチャリティや非営利団体を選ぶことができる、とTikTokは説明した。

Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)、Snapchat(スナップチャット)そしてTikTokと、多くのソーシャルメディアプラットフォームが2020年に新型コロナ基金にリソースや資金を提供した。

TikTokの場合、医療福祉などのフロントラインワーカー、教育者、新型コロナのパンデミックで影響を受けたコミュニティをサポートしようとさまざまなファンドを通じて2億5000万ドル(約264億円)を拠出した。また、追加で1億2500万ドル(約132億円)分の広告クレジットを公的健康機関や再建を目指す事業者に提供している。

TikTokは、略歴部分に非営利団体を加える新機能はまだテスト段階にあり、「TikTokコミュニティにとって気になる団体を支援するための別の方法」となることをTechCrunchに認めた。

新機能は、寄付ステッカーをすでに使っているかどうかは関係なくTikTokのTestFlightプログラムのテスターに直接提供されている。

同社はいつからこの機能の一般利用が可能になるのかは明らかにしなかった。

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タグ:TikTokSNS寄付

画像クレジット:Lionel Bonaventure / AFP / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

Robloxがリル・ナズ・Xを迎えて初のバーチャルコンサートを開催

Roblox(ロブロックス)は米国時間10月10日朝、Columbia Records(コロンビア・レコード)の協賛により、米国のシンガーであるLil Nas X(リル・ナズ・X)のバーチャルコンサートを同社のゲームプラットフォーム上で開催すると発表した。注目すべきは、これがRobloxで初めてのバーチャルコンサートであることだ。これは、2020年4月に開催された世界保健機関のためのチャリティーコンサート「One World: Together At Home」(CNN記事)や、ピーク時で1230万人のプレイヤーが参加したゲーム「フォートナイト」内でのTravis Scott(トラビス・スコット)のコンサートなど、パンデミック中の同様のイベントを後追いする形になる。

リル・ナズ・Xのコンサートは、Robloxが特別に準備した没入感のある体験を生み出す専用のオンラインイベントスペースで催される。複数のステージが設けられ、それぞれが最新のシャドーイング、ライティング、物理ベースレンダリング(PBR)、顔認証などのテクノロジーを駆使した、リル・ナズ・Xの歌とミュージックビデオを反映したものになると同社は話している。

コンサートでは、リル・ナズ・Xが人気ヒット曲を数多く歌う他、ニューシングル「Holiday」を初披露する。

公演は3回。最初のメインイベントは、米国太平洋標準時刻11月14日土曜日午後1時から。アジアでは日本時間で11月15日日曜日午後3時から。ヨーロッパでは米国太平洋標準時刻11月15日日曜日午前9時からとなっている。

さらに、RobloxとColumbia Recordsは、リル・ナズ・XとのQ&Aも行う予定だ。これは米国太平洋標準時刻11月13日金曜日午後4時(日本時間14日午前9時)より、コンサート会場からストリーング配信される。

「Columbia Recordsと手を組んで、リル・ナズ・XのファンとRobloxのコミュニティーをまったく新しい形で結び付けられることを大変に心待ちにしています」と、Robloxの音楽部門グローバルヘッドJon Vlassopulos(ジョン・ブラソピュロス)氏は、同イベントに関する声明の中で述べている。「リル・ナズ・Xを迎えてのコンサートでは、プレイヤーやその友だちをメタバースに転送し、命を吹き込まれた没入感溢れる未来のソーシャル体験とはどのようなものかを、味わっていただきます」。

コンサートに先立ち、会場ではミニゲームやプレイヤーのためのお楽しみイベントが開催される。またアクセサリー、エモート、リル・ナズ・Xのアバターバンドルなど、ここでしか手に入らないグッズがバーチャルストアで販売される。

「我々は2020年で最大のバーチャルコンサートを開催する。世界中の人たちに見に来て欲しい」とリル・ナズ・Xは声明で訴えている。「Robloxでこれを最初にやれるアーティストとして、とってもラッキーだと思ってる。ファンを思い、みんなで一緒に準備してきたのことが、とても楽く感じられた。早くみんなに見せたくてうずうずしてる」と彼は話している。

Robloxは、この数カ月間、そのプラットフォームをゲーム以外の世界にも拡大する意欲を見せてきた。パンデミックの影響で、月間ユーザーの数もプレイヤーが落とす金額も急増し、広範囲なバーチャル活動への要求も高まっている。2020年7月、同社は月間のアクティブユーザー数が1億5000万人を超えたことを発表した。米国で自宅待機要請が出される前の2月の1億150万人から一気に増えている。

さらに同社は、7月にParty Place(パーティープレイス)のサービスを開始(未訳記事)した。会合や誕生会などを目的としたバーチャルイベント会場だ。

ソーシャル活動のためのバーチャルプラットフォームへ移行したことでも、Robloxは収益を増加させた。

サードパーティーのモバイルアプリストア調査会社Sensor Tower(センサー・タワー)の推測では、2020年9月におけるRobloxのモバイルアプリでのユーザーの出費は9400万ドル(約99億円)、本日までに20億ドル(約2100億円)に達したという。オンラインサービス調査会社Safebettingsites(セーフベッティングサイツ)の最新の報告によれば、Robloxのプレイヤーは、2020年1月から9月の間にトータルで8億2000万ドル(約860億円)を出費している。

ゲーム企業Robloxは、IPOの準備を整えているが、その日程は明らかにされていない。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Robloxバーチャルイベント

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(翻訳:金井哲夫)

GoogleがGoogle Travelで新型コロナ関連の健康・安全情報を提供へ

Google(グーグル)は米国11月10日、Google Travelの予約サービスに新型コロナウイルスに関連する健康・安全情報を加えることを発表した(Googleブログ投稿)。ユーザーがGoogle Travelでホテルやバケーションレンタル施設を検索すると、実施されている清掃方法や、非接触型のチェックイン方法があるかなど、施設が行っている新型コロナ安全対策についての情報を今週から確認できるようになる。

健康・安全情報の提供は、ホテルチェーンやバケーションレンタル事業者との提携のもとに取り組んでいるとGoogleは述べた。

個人経営のホテルのオーナーは、健康・安全情報をビジネスプロフィールに加えることができるGoogle My Businessの新しいツールを使って自社の新型コロナ健康・安全情報をGoogleに直接提供できるようになる見込みだ。

立ち上げ時には、Marriott(マリオット)、Hilton(ヒルトン)、Comfort Inn(コンフォートイン)、Holiday Inn(ホリデーイン)、Best Western(ベストウェスタン)、Hyatt(ハイアット)、Radisson(ラディソン)、Four Seasons(フォーシーズンズ)などを含むいくつかの主要ホテルチェーンがGoogleと提携する。

画像クレジット:Google Travel, screenshot via TechCrunch

バケーションレンタルの方では、Googleは大手バケーションレンタル事業者、中堅ディストリビューター、オンライン旅行エージェントなどさまざまなパートナーと取り組んでいる。これらの事業者も健康・安全情報を直接提供できる。

VRBOもパートナーの1社だが、今回は個々の施設オーナーとは提携していないとグーグルはいう。また、Google My Businessに登録している事業者からのデータも活用しない。パートナーと直接共有する情報のみを使う。

現在のところ、新しい新型コロナ関連の健康・安全情報はユーザーがgoogle.com/travelで宿泊を検索するときのみ表示される。Google Mapsのような同社の他のサービスで目にすることはない。

今回のアップデートは、2020年初めの新型コロナパンデミック対応に続くものだ。またグーグルは、Google Travelでユーザーがホテルやバケーションレンタルの返金可能額を確認し、特定のエリアのホテルやフライトの空きを追跡できるようにもしている。

グーグルは2020年9月にGoogle Mapsに新型コロナのレイヤーを加えた。しかしレイヤーが提供しているのは、エリア10万人あたりの感染者数についてのデータだ。その前にはMapsに新型コロナのチェックポイントと乗り換えデータ、さらには政府による閉鎖命令という状況を事業者が生き抜けるようにする機能を加えた。

健康・安全情報は世界中のGoogle Travelで提供される。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Google新型コロナウイルス

画像クレジット:Berni / Shutterstock

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(翻訳:Mizoguchi

Apple Silicon MacではiOSアプリも動作する

米国時間11月10日、Apple(アップル)は新しいApple Silicon Macが従来より幅広い範囲のアプリを実行する能力を持つことについて詳しく話した。iOSデベロッパーがモバイルアプリのMac互換バージョンを公開していない場合でも実行できる。同社によると、新型Macに搭載されたmacOS Big Sur(ビッグ・サー)は、ユニバーサルアプリ(Apple SiliconとIntel Macの両方に対応するように作られたネイティブバイナリーを含む)だけでなく、ユニバーサルにアップグレードされていないその他のアプリも動作させることができる。

これは、新型Macが史上初めて、ユーザーのiPhone / iPadアプリを実行できることを意味している、とアップルは語った。この変革によってMacで利用できるアプリの選択肢は大きく広がる。

アップルはどうやってこれが可能になったのかをイベントで説明した。Rosetta 2(ロゼッタ2)と呼ばれる新技術が、IntelベースMac向けに作られたアプリがM1(Apple Siliconファミリー初のメンバー)上で動くのを助ける、と同社は語った。アップルは、グラフィック志向のアプリはRosetta 2を使った時のほうがIntelで動いたときよりも性能が向上するとまでいっている。

さらにアップルはイベントで、HBO MacとAmong UsといったiPhone / iPadアプリが新型シリコンMacで動作するところを披露してみせた。


アップルは他のデベロッパーが自社アプリを新型Mac対応にする計画を話しているところをビデオで紹介した。Panic、Cinema 4D、Baldur’s Gate 3、Hopscotch、mmhmm、Shapr3Dなどだ。

しかし9to5Macの記事によると、アップルはデベロッパーが新しいユニファイドアプリストアからオプトアウトすることを認めるらしい。Apple Silicon向けの新しいMac App Storeに自社アプリを提供しないデベロッパーとして9to5MacはGoogle(Gmail、Googleドライブ、Googleマップ)、Facebook(Facebook、Instagram、Messenger、WhatsApp)、Amaaon(Prime Video)、Snapchat、およびDisney+の名前を挙げている。

ただし、このオプトアウトは一時的な方策かもしれない。

アップルはユニバーサル・アプリ(Apple SiliconとIntelプロセッサーの両方に向けて作られたアプリ)について、さらに詳しく語った。ユニバーサルアプリを最初に公開する企業には、Omni GroupとAdobeが入っている。AdobeはユニバーサルバージョンのLightroomを2020年12月に、Photoshopを2021年に公開する予定だ。

ユニバーサルアプリのダウンロードは、App Storeでもウェブからでも可能になるとアップルはいう。。

もちろんアップルは自社アプリをすべてM1に最適化しており、macOSに含まれるアプリだけでなく、Pages、Numbers、Keynote、GarabeBand、iMovie、LogicPro、Final Cut Proなど、同社が提供している他のアプリも対象だ。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleApple SiliconMacApple Mac Eventアプリ

画像クレジット:Apple

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterは誤情報を含むツイートの「いいね」による拡散を遅らせる機能を準備

Twitter(ツイッター)は、誤解を招くツイートに添付される誤情報ラベルの用途を広げようとしている。まだ適用はされていないが、同社は、ユーザーが誤解を招く情報のラベルが添付されたツイートに「いいね」をすると、「誤解を招く情報」のラベルがポップアップする新機能を開発した。

この機能は、リバースエンジニアのJane Manchun Wong(ジェーン・マンチャン・ウォン)氏がツイッターアプリのコードの中に発見したものだ。彼女は、この追加機能がユーザーの「いいね」を阻止するものではないことを確認している。どちらかというと、少し時間をかけさせるための措置だ。

同じような警告は、誤解を招く情報が含まれると表示された投稿をリツイートするときに、すでに現れるようになっている。

Jane Manchun Wong「ツイッターはいいね用の誤解を招く情報の警告を準備中。引用ツイートやリツイートにあるものと同種」

この新機能は、ツイッターが以前から取り組んできた、同サービス上での誤情報の拡散速度を遅らせるための対策に沿ったものとなる。先日、リツイートの方法を変更したのもその1つだ。2020年10月20日からツイッターは、リツイートしようとするすべての人に対して、リツイートではなく引用ツイートでのシェアを推奨するようになった。

わずかな摩擦を加えることで、自分が何を増幅しようとしているのかを、ユーザーにひと息置いて考える時間を与えのが狙いだ。具体的には、わざわざクリックして全文を読まないとコンテンツをシェアできないよう変更した。

さらにツイッターは、米国の選挙当日に先立ち、誤解を招く情報の取り扱いを詳しく説明する一連の新しいポリシーを導入(未訳記事)している。これにより、単に誤解を招く情報にラベルを付けるだけでなく、より積極的な警告と制限を米国の政治家のツイートに適用できるようになった。これには候補者と選挙事務所のアカウント、さらにはフォロワーやツイートのエンゲージメントが特定の基準を超えた米国内のアカウントも含まれる。

この警告は早すぎる勝利宣言のツイートに適用されたが、主になかなか負けを認めないことが簡単に予測できたDonald Trump(ドナルド・トランプ)氏への対処が目的だ。しかし、こうした積極的な警告は、トランプ氏が法廷闘争を続ける(AP記事)構えであることから、今後数週間、数カ月にわたり続けられる心配がある。

今回の選挙で、誤情報の問題が普段よりもずっと大きく注目されたように思われるが、現代のソーシャルプラットフォームには、対処すべき大きな課題が残された。真実を求めようとせず、しかも自分たちの考えに偏ったファクトチェック機関に頼るようなユーザーが増えてしまったことだ。ユーザーインターフェイスの小手先の変更で、こうした問題が解決されるかどうかは不透明だ。

現在のところツイッターは、「検索」とユーザーのタイムライン(そのアカウントをフォローしていない場合)にラベルの付いた誤解を招く情報を表示させないことで、誤情報の増幅を防ごうとしているという。しかし、これらのツイートも、いまはまだ返信も「いいね」もリツイートも可能だ。

またツイッターは、ウォン氏が発見した機能の存在を認めているが、いつ適用するかは表明していない。

「私たちの目標は、話題の内容やユーザーがどこで見ているかにかかわらず、ユーザーが私たちのサービスで信頼できる情報を探せるコンテクストとツールを提供することです」とツイッターの広報担当者はいう。「これは何度も練り直すべき作業であるため、私たちは引き続き機能やポリシーの研究を重ね、ツイッター上の人々が、確かな情報で自ら判断が下せるよう手助けしたいと思っています」。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitterドナルド・トランプ

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:金井哲夫)

TikTokが若者を狙った米国大統領選挙の偽情報動画を削除

米国時間11月4日、TikTokは選挙関連の偽情報を広めている動画を取り下げたことを認めた(Twitter投稿)。それらの動画は、2つの著名な共和党支持アカウントであるThe Republican Hype HouseとThe Republican Boysにポストされた。どちらも若い保守系の有権者に人気があり、合わせて100万あまりのフォロワーがいる。しかし動画はもちろん、ハッシュタグや共有、自動リコメンドなど、他の手段で広まる可能性がある。

それらの動画はいわゆる「選挙詐欺」を主張しておりて、最初にThe New York TimesのTaylor Lorenz(テイラー・ロレンツ)記者が発見した(Twitter投稿)。

TikTokはかねてより選挙関連の偽情報対策を行っている(未訳記事)が、今回のような動画の扱いについては不明だった。しかし同社は比較的迅速に対応し、問題の動画を取り下げたことを明かした。同社はロレンツ氏のツイートに1時間足らずで反応し、コンテンツの削除を確認した。

TikTokはコメントの求めに応じて、ビデオを偽情報に対するポリシーに違反しているため削除したと回答したが、決定に関するそれ以上のコメントはない。

The Republican Hype HouseをTikTokが、政治的偽情報の拡散で罰したのはこれが初めてではない。8月のMedia Matters for Americaの記事によると、同アカウントはもうひとつの保守系TikTokアカウントとともに、民主党大統領候補であるJoe Biden(ジョー・バイデン)氏が映っているビデオクリップを加工したものを公開した。そのTikTokアカウントは以前にも、Black Lives Matter(BLM)運動に関連した陰謀論の拡散に関わっていた(Media Matters for America記事)。

先にTechCrunchで報じた(未訳記事)ように、選挙結果の確定が迫るにともなってソーシャルメディアのプラットフォームは、偽情報や陰謀論との戦いに突入した。Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)、そしてTikTokのようなプラットフォームでは、偽情報が急速にバイラルに広まる。プラットフォームが対策しようとしたときには、すでに数百万のユーザーにそれらが届いている。

米国時間11月4日、ツイッターはすでにトランプ大統領の複数のツイートを警告ラベルで隠している。それらは選挙関連の偽情報に関する同社のポリシーに違反していた。フェイスブックもトランプ大統領のポストにラベルを付け、アプリ内通知を表示してユーザーに、まだ投票を集計中であるため選挙結果が確定していないことを伝えている。

画像クレジット:TikTokが禁じたビデオのスクリーンショット(Media Matters提供)

米国に1億の月間アクティブユーザーがいるにも関わらず、TikTokの関心は低い。TikTokは、ユーザーの多くが若年層であり、1日に4600万本のビデオが投稿されている。

今回の米国大統領選挙は、偽情報に対するポリシーをTikTokがどれだけ迅速に執行できるかを問う、最初の大きな試金石だった。

なお、TikTokの未来も今回の選挙の結果次第だ。現大統領はこの中国人保有のショートビデオサービスを、国家のセキュリティへの懸念を理由に禁止した。その命運も彼が再選するどうかにかかっている。

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FacebookとInstagramが「大統領選は開票集計中」の警告をアプリのニュースフィードに表示

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTok米国大統領選挙

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a..k.a. hiwa

FacebookとInstagramが「大統領選は開票集計中」の警告をアプリのニュースフィードに表示

Facebook(フェイスブック)とInstagramのアプリは米国のユーザーに「2020年の米国大統領選挙は票集計中」というポップアップを表示している。それぞれのアプリのニュースフィードのトップに大きな窓が表示され、大統領選はまだ決着していないことをユーザーに知らせると同時にアプリ内の選挙速報のページへと誘導する。

両アプリとも警告の文言は同一で以下のとおりだ。

「2020年の米国大統領選挙の当確はまだ出ていません。開票プロセスは進行中なので、各種アップデートを見てください」。

またフェイスブックとInstagramはこの警告ポップアップにタイムスタンプを付けている。例えば本記事の執筆時点(東部標準時間11月4日午前9時57分)でのスクリーンショットでは「東部標準時感午前9時のアップデート」であることが示されている。

画像クレジット:Facebook

開票作業は現在も進行中であり、少なくとも今後数日間は続くためタイムスタンプの追加は必要だが、同時にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領が米国時間11月4日朝に、早すぎる勝利宣言を出した(Axios記事)ためこともあり、重要なものとなっている。

TechCrunchの取材に対してフェイスブックは「この警告の表示は、トランプ大統領が勝利宣言をした直後から始めた」と答えている。また同社はトランプ大統領とJoe Biden(ジョー・バイデン)候補からの投稿に事前に発表した方針に従って警告を表示(Facebookリリース)している。例えばフェイスブックではトランプ大統領からのメッセージには「開票作業は継続中であり選挙結果は(この投稿と)異なるかもしれない」とするポップアップを表示している。ただし、それ以外のトランプ大統領の投稿に対しては特に制限を行っていない。

タイムスタンプの付加はデバイスのアプリが再読み込みされず、キャッシュから過去の時点の警告が表示され、最新の状態との間に矛盾が生じることを防ぐ意味でも重要だ。

これはInstagramで11月3日に実際に問題となった。すでに選挙投票日となっていたにも関わらず一部のユーザーにはキャッシュからの表示(Protocol記事)により「明日がエレクションデーです」というポップアップが表示された。

同じ理由から長時間再読み込みされていないアプリを使っているユーザーの場合、フェイスブックとInstagramのニュースフィードのトップに警告が表示されない可能性がある。しかし現在のところ、この点は大きな問題となっていないようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

PayPalが仮想通貨の対応やHoneyの統合など2021年のデジタルウォレット計画の詳細を公表

PayPal(ペイパル)は今週、そのデジタルウォレットプラットフォームと、PayPalおよびVenmo(ベンモ)のアプリに関する将来の展望を公表した。米国時間11月2日に行われた第3四半期の収支報告にて、同社は2021年中に、そのモバイルアプリの大幅変更を行い、大量の新機能を盛り込む計画だ。それには口座振り込み、小切手の現金化、予算管理ツール、請求書の支払い、仮想通貨の対応、サブスクリプションの管理、後払い機能そしてHoney(ハニー)の買い物ツールを全体的に統合することなどが含まれる。

PayPalでは、以前からHoneyの機能をPayPalに取り込む計画を明らかにしていたが、CEOのDan Schulman(ダン・シュルマン)氏は、2019年に40億ドル(約4180億円)で買収(未訳記事)した、お得な買い物情報が探せるプラットフォームであるHoneyの統合で何を目指しているのか、またそれやその他のアプリのアップデート計画に関する詳細を公表した。

Honeyの買収によって、PayPalには月間1700万のアクティブユーザーを獲得した。これらのユーザーは、Honeyのブラウザ拡張機能とモバイルアプリを利用し、欲しい商品が最もお得に買える店の検索や価格比較などを行っている。

しかし、いまだにHoneyのサービスはPayPalからは独立した形で運用されている。そこを2021年には変えたいとPayPalは考えた。

シュルマン氏は、同社のアプリをアップデートしてHoneyの買い物ツールを組み込むと語る。欲しい商品を追跡できる「欲しいものリスト」や、割り引きや値下げを知らせたり、クーポンやオマケなどのお得情報を知らせてくれる価格監視ツールなどだ。これらのツールが、PayPalの決算ソリューション本体に統合される。

こうすることでPayPalは、顧客がお得情報の検索を開始した時点からトラッキングを開始できるため、顧客の特定の商品への興味を知り、彼らに的を絞った割り引きなどの特典を示して、商品の代金支払いまでの一連の体験を1カ所で提供できるようになる。

PayPalはさらに、Honeyのツールを利用した顧客のエンゲージメントに基づく「匿名需要データ」を販売業者に提供し、売上げ向上に協力すると話している。

しかもPayPalは、Honeyの統合とその他の計画中のアップデートを、2021年中に実施するようスケジュールを設定している。

Bill Pay(請求書の支払い)は、2020年11月からスタートするとPayPalは話している。デジタルウォレットの利便性に関する大幅なデザイン変更は2021年前半に実施される予定だ。新機能は、そのほとんどが2021年の第2四半期と後半に導入し、変更の大半は来年末までに完了することを目指している。

この変更には、PayPalの仮想通貨への対応も含まれることが、10月末に発表されていた。同社では、手はじめに米国内でBitcoin(ビットコイン)、Ethereum(イーサリアム)、Bitcoin Cash(ビットコイン・キャッシュ)、Litecoin(ライトコイン)に対応する。

収支報告でシュルマン氏は、PayPalがいつ、幅広い利用者や地域に仮想通貨をもたらすかについて投資家に語った。それによると、仮想通貨の購入、販売、保管は、まず米国内で開始し、後に国際市場に拡大、そして2021年前半にVenmoアプリに対応するとのことだ(現在、PayPalでは米国内の利用者を対象にアプリの仮想通貨機能の予約を受け付けている)。

仮想通貨の購入、保管、販売機能といった今後のPayPalのユーザーエクスペリエンス(画像クレジット:PayPal)

この変更によりPayPalの利用者は、同社の2800万件の販売業者から仮想通貨で買い物ができるようになる。その際、業者側には一切の追加的統合の手間をかけることがない。これは、決済プロセスの扱い方によって可能になると同社は説明している。利用者は、PayPal提携業者に支払いを行った時点の相場に従い、即座に仮想通貨を不換通貨に換金できるというものだ。

「このソリューションでは、消費者と販売業者のどちらの側にも、新たに何かを統合する必要や、価格変動リスクや増分取引手数料の心配がありません。基本的に仮想通貨の利便性を高めるものです」とシュルマン氏。「これは、規制当局と協力しながら新しい形態のデジタル通貨を受け入れることから期待されるチャンスの始まりに過ぎません」と彼は言い加えた。

PayPalは、最近になって、代金を4回の分割払いにできる「Pay in 4」(ペイ・イン・フォー)プログラムで「代金後払い」の競争に加わった。このサービスは、今年8月にアメリカに導入される以前に、フランスでスタートしている。その後、イギリスにも導入された(こちらは3回払いのPay in 3)。これも、数カ月以内に同社のアプリに統合される。

2021年の収益が9億ドル(約940億円)に達すると自身が見込むVenmoは、ビジネスプロファイルを拡大させ、より一般的な金融ツール、買い物ツールとしての仮想通貨の可能性を高め、さらには「Pay with Venmo(Venmoで支払う)」による決算体験も改善させることになるだろう。

シュルマン氏は、VenmoとPayPalのアプリを「根本的な改革」として見直す同社の計画も示唆していた。来年1年をかけて行われる変更にともない導入される大量の新機能と新しいユーザーエクスペリエンス、つまりはデザインの変更により、別のアプリを乗り換えたり、デススクトップ版ブラウザを使ったりすることなく、1つのエクスペリエンスから新しいものへ、利用者が簡単に移行できるようにするのが目的だ。

今週発表されたPayPalの収支報告にウォール街は落胆し、2021年度ガイダンスが示されなかったことで株価が落ち込んだ。しかし、PayPalのデジタルウォレットアプリの2021年は、おもしろいことになるはずだ。

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(翻訳:金井哲夫)

TikTokがソニー・ミュージックと新たなライセンス契約を締結、マイケル・ジャクソンも対象に

TikTokは米国時間11月2日朝、Sony Music Entertainment(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SME)と新たなライセンス契約を締結したことを発表した(TikTokリリース)。同社によるとこの契約により、TikTokはクリエイターがプラットフォーム上で使用するソニー・ミュージック所属アーティストの楽曲を引き続き提供できるようになる。また、両社はSMEのアーティストのプロモーション活動においても協力することになる。

契約条件は明らかにされていない。しかし、今回の契約拡大により、TikTokのクリエイターコミュニティは、ソニー・ミュージックのカタログに収録されている現在のヒット曲、新作、人気曲、名曲といったサウンドクリップにアクセスできるようになる。

また詳細は明かされていないが、TikTokはソニー・ミュージックと協力して「TikTokユーザーのパーソナライゼーションと創造性の向上」と「ソニー・ミュージックのアーティストや音楽とファンとのエンゲージメントのための新たな機会を促進する」をサポートするとも述べている。

これは、両社がソニー・ミュージックのミュージッククリップをフィーチャーするだけでなく、ハッシュタグキャンペーンやブランディング効果など、より良い音楽の発見やファンとのつながりを可能にするプロモーション活動に取り組む可能性を示している。

報道によると、TikTokはすでに2020年初めにUniversal(ユニバーサル)、ソニー・ミュージック、Warner(ワーナー)との短期ライセンス契約を結んだとされる(Billboard記事)。これにより、各レコード会社はTikTokとの契約の詳細を詰める時間が増え、その間、楽曲をプラットフォームから引き上げる必要がなくなった。

Billboardの報道によると、TikTokはSonyとのこれまでの権利契約に対して「明らかな増額」を支払うことになるという。TikTokは現時点で他の大手レーベルとの同様の拡大契約をまだ発表していない。

TikTokは最終的にレーベルへの支払いを増やさなければならなかったが、独自の交渉力がないわけではない。この動画アプリは、楽曲をチャートに押し上げ、さらには新人アーティストの実績づくりの場としての価値を交渉時にテーブルの上に出すことができる。

Nielsenは2019年に、TikTokほど多くの曲のブレイクに貢献したアプリは他にないと述べた。同社のマーケティング力の高さの例として2020年にオンデマンドで最も聴かれたLil Nas Xの「Old Town Road」やAva Maxの「Sweet But Psycho」とJojiの「Slow Dancing in the Dark」を挙げている。

Billboardは本日、TikTokがソニー・ミュージックのアーティストであるDoja Cat(「Say So」)や24 kGoldn(「Mood」)のヒットを後押しし、同社の新しいタレントを発掘するのに役立ったことにも言及している。例えばコロンビアは、Lil Nas X、Powfu、StaySolidRocky、Jawsh 685、Arizona Zervas、24kGoldnといった人気のTikTokアーティストと契約したとレポートでは述べられている。

一方、ソニー・ミュージックとの新たな契約には、Vampire Weekend、Harry Styles、Michael Jacksonなどのアーティストが含まれているという。

TikTokの持つ力に関連して、Spotifyは米国時間11月2日、アーティストがTikTokに牽引されたトレンドをより有効活用できるようにするための新しいプロモーションマーケティングツールを発表した(未訳記事)。このリリースは、TikTokのバイラルビデオが1977年に発表されたFleetwood Macの名曲「Dreams」を、SpotifyとApple Musicの両方で1位を獲得し、チャートの上位に送り込んだ(TikTokリリース)直後のことだった。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

米国のホリデー商戦オンライン売上高は新型コロナ影響で過去最多の20兆円予想

Adobe Analytics(アドビ・アナリティクス)が発表した予測によると、新型コロナウイルスパンデミックによるeコマースへの急激なシフトは米国のオンラインホリデー商戦に大きな影響を及ぼすことになりそうだ。Adobe Analyticsは、2020年11月と12月の米国のオンライン売上高が1890億ドル(約20兆円)に達すると予想している。この数字は前年比33%増で、過去最多となる。

Adobe Analyticsは2019年の売上高の増加幅が13%にとどまったことを指摘し、今シーズンだけで2年分の成長を達成することになる、と話す。

画像クレジット:Adobe Analytics

消費者が景気刺激策の追加の小切手を受け取り、そして新型コロナウイルス感染症拡大を押さえ込むために米国の広い範囲で再び実在店舗が閉鎖される事態になれば、オンライン売上高はさらに増える可能性がある。その場合、消費者はオンラインでさらに110億ドル(約1兆1500億円)多く使うことが予想され、オンライン売上高の総額は前年比47%増の2000億ドル(約21兆円)となる。

画像クレジット:Adobe Analytics

また、消費者の今シーズンの買い物の仕方はいつもと違うものになりそうだ。

通常、オンラインショッピングシーズンは実在店舗で展開されるセールのデジタル版であるブラックフライデーセールで始まる。このセールはサイバーマンデーへと続き、消費者は実在店舗での買い物でお得に買えなかったアイテムをオンラインで探す。

ここ何年かで、それぞれのセールイベントの境界は曖昧になっていた。たとえば、オンラインショッピングはサンクスギビングデーへとシフトし、サイバーマンデーまで引っ張る。

今年は、いわゆる「サイバーウィーク」(サンクスギビングからサイバーマンデーまで)が「サイバーマンス」になるとAdobe Analyticsは予想する。

画像クレジット:Adobe Analytics

これは部分的には、11月の最初の2週間に始まる大幅なホリデー割引に始まり、ブラックフライデー週末とサイバーマンデーにかけて最も値引きが大きくなるという流れによるものだ。

Adobe Analyticsはまた、11月1日から21日にかけてのオンライン売上高が毎日20億ドル(約2090億円)を超え、11月22日から12月3日までは1日あたり30億ドル(約3140億円)に増えると予想する。

ブラックフライデーのオンライン売上高は前年比39%増の100億ドル(約1兆500億円)となり、サイバーマンデーは前年比35%増の127億ドル(約1兆3000億円)に達して年間を通じて最大のオンラインショッピングデーになる見込みだ。

画像クレジット:Adobe Analytics

テレビや家電製品の最もお得なセールはブラックフライデーまで続くが、玩具や家具のセールはサイバーマンデーの前日の11月29日に始まる。スポーツ用品の最もお得なセールは12月13日、電子機器は12月18日だとAdobeは話す。

過去数年と同様、モバイルがeコマース支出に大きく貢献することになりそうだ。米国の消費者は2020年に、前年より281億ドル(約2兆9000億円)多くスマホで買い物することが見込まれ、率にして55%の増加だ。

小規模の小売事業者(年間オンライン売上高が1000万ドル〜5000万ドル)も活発なオンラインショッピングの恩恵を受ける。オンライン売上高は大規模な小売事業者よりも大幅に増加する(107%増)。一方の大規模事業者の売上高は前年より10億ドル(約1050億円)増え、率にして84%増だ。

今年、米国の消費者の中には家族に会うための旅行を控える人がいることから、パンデミック前の年に比べると普段なら直接会っていた人に小売から直接送るギフトに米国人は18%多く支出するとAdobe Analyticsは予想している。しかし消費者は迅速な配達に余計にお金をかけるのに興味はなく、64%が即配サービスを利用しないと答えた。つまり、小売事業者は無料配送の締め切り日についてはっきとさせておく必要がある。

画像クレジット:Adobe Analytics

オンラインで購入したものを店舗でピックアップする(BOPIS)傾向も強まるとみられる。多くの小売がカーブサイドピックアップという選択肢も提供していることから、BOPISの注文は昨年よりも40%多くなり、クリスマス前の週に小売が提供するオプションでの全注文の半分を占めることが予想される。

パンデミックのためにホリデーオンライン買い物客の9%が新規顧客だとAdobe Analyticsはみている。コンバージョンレートも13%上昇し、その一方で売上高は33%増加する。ただし、注文1件あたりの額に増減はない見込みだ。

こうした予想を複雑にする要因の1つとして、選挙が挙げられる。これまで選挙年のオンライン売上は選挙結果の影響を受けてきた。2016年の選挙後は14%減、2018年の中間選挙後は6%減だった。Adobe Analyticsによると、消費者の26%が選挙結果がホリデー支出に影響する、と答えた。

今回の予測に使われたデータはAdobe Analyticsのものだ。同社は米国の小売サイトへの1兆もの訪問を分析している。ここには1億ものSKU(最小管理単位)と、米国における大手小売100社のうち80社が含まれているとのことだ。

カテゴリー:ニュース
タグ:eコマース米国

画像クレジット:Ross D. Franklin / AP

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(翻訳:Mizoguchi

GoogleがGoogle Playにおける類似アプリ比較機能をテスト中

Google(グーグル)が、Google PlayのAndroidアプリを見つけやすくするための機能をテストしている。同社によると、実験中の「Compare Apps」機能は、特定の機能や数値を比較して、似たようなアプリのわずかな違いが容易にわかるようになるというものだ。比較される数値は、スターの数や総ダウンロード数などとなる。

この機能を最初に見つけたのはAndroid Policeで、Play Store(v.22.4.28)のメディアプレイヤーアプリのところで、個々のアプリのリスト下にそれを見つけた。

画像クレジット:Android Police

グーグルは機能の存在を認め、現在は小規模なテストを行っているという。

ユーザーがアプリの詳細やレビューを下にスクロールすると比較チャートがあり、例えばメディアプレイヤーならVLC Playerを他のメディアプレーヤーと、「使いやすさ」やオフライン再生のサポート、画質(HD、SDなど)、コントロール(ジェスチャーによるコントロール、再生、スクラブ再生など)で比較できる。

この機能は、グーグルがアプリのレビュワーに尋ねた質問が発端のようだが、真相はまだ不明だ。スターの合計やアプリの総ダウンロード数など、ファイル上のそのほかのデータも使っている。

通常、比較チャートのところには、類似アプリのリストが表示される。それはApple(アップル)のおすすめアプリや、その他のアプリストアによくあるものだ。類似アプリの項目があればユーザーは、そのジャンルのほかのアプリを探しやすい。しかしどちらをダウンロードするかは、アプリの説明やユーザーのレビューを読まないと決められないため時間がかかる。

しかし比較チャートがあれば、自分のニーズに合ったアプリを決めやすい。いろんなアプリをインストールして、必要な機能の有無を確認するなど時間の無駄だ。

TechCrunchに対してグーグルは、これは小規模な実験だが全面展開の予定はまだないと述べている。残念!

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Appleが簡単動画作成アプリClips 3.0発表、縦位置ビデオサポートでTikTok世代を狙う

Apple(アップル)は米国時間10月28日にビデオ製作アプリClipsの新バージョンを公開した。Clips 3.0では縦型ビデオがサポートされ、TikTokやストーリーなどのサードパーティのSNSアプリへの投稿が容易になった。また横型ビデオやiPhone 12のHDR動画対応など多数の機能が追加された。これ以外にも新しいスタンプやサウンド、ポスターなどが提供されている。

アップルが最初にClipsを発表したのは2017年で、Instagramにビデオを投稿するためのツールを狙ったものだった。そのためアプリは正方形のフォーマットのみサポートしたが、これはその後、時代遅れになっていた。ユーザーは現状、カジュアルなビデオはTikTokをはじめTriller、Dubsmash、Instagram Reelsといった短いビデオ専門のソーシャルネットワークに投稿している。

一方、Instagram、Facebook(フェイスブック)、Snapchat、Pinterest、そして近くTwitterにも登場するはずのストーリーズはもっと長いビデオを中心とし、ユーザーのSNSへの投稿で中心的な位置を占めるようになっている。

アップル自身も縦型ビデオのサポートがClipsに対する要望で最も多かったと認めている

Clips 3.0は正方形フォーマットに加え、16:9と4:3のアスペクト比をサポートする。アプリがiPadで開かれた場合は、デフォルトで横位置が選択される。これは教師が子どもたちを教える際に利用する教育目的の場合、特に便利なはずだ。

iPadのClipsはiPadがMagic Keyboard for iPadのようなケースに入っていても作動し、Bluetoothマウス、トラックパッドもサポートされる。テキスト欄にはApple Pencilで入力できる。

画像クレジット:Apple

新アプリはiPhone 12、iPhone 12 ProのリアカメラのHDRビデオをサポートする。

ClipsのUIもリニューアルされた。横位置、縦位置で録画する場合、新しい録画表示窓は画面の上でフロートする。これは「アプリの反応が遅い」と感じる一部ユーザーの不満に対処したものだろう。

またユーザーは、Clips Projectsなどで各種効果にアクセスするなどが以前より容易になっている。

新しいインターフェースにはTikTokの影響が感じられる。例えば効果を下から上にスワイプすると、カードが全面表示されビデオに追加できるスタンプや見出しテキストを選ぶことができる。この利用できる効果をすべて表示するポップアップ式カードのフォーマットはTikTokとよく似ている。ただしこちらはボタンをタップする方式でジェスチャーではない。

画像クレジット:Apple

今回のアップデートではコンテンツ系のオプションが増えた。例えばSNS向け系スタンプは8種類が追加された(Instagram Stories向けの「音声オン」など)、矢印や図形は6種類、著作権フリーのサントラも24種類追加され利用できるBGMは100種類になった。Clips内に新しいメディアブラウザが設けられ、自分の作った写真やビデオが選択できる。トーグルルでポスターが表示され、カスタマイズ可能なフルスクリーンのタイトルカードが70種類から選べる。

フィルターやセルフィーもアップデートされ、ユーザーが簡単に音声でキャプションをつけられるLive Titles機能も追加された。

プロジェクトの作成が完了した後、ビデオをソーシャルネットワークに投稿するのも簡単になった。共有画面にはiMessageや「デバイスに保存」に加えてInstagram、YouTube、TikTok、Twitter、Snapchatなどの投稿先が並ぶ。

Clipsは着実にユーザーを増やしてきたが、最後のアップデートは半年前で、他のアプリに比べてアップルの注目度が低い印象だった。同社によれば、ユーザーは毎日数百万の単位でClipsのプロジェクトを作っているという。利用が目立つのは米国、英国、中国だ。

またアップルによれば、2020年に入ってClipsの利用は30%も増えたという。これは学校教育がリモート化し、教師がデジタル教材を作成しなければならなくなったことと関係があるだろう。

画像クレジット:Apple

今回、縦位置ビデオをサポートしたことも一例だが、Clipsは非常に大きな潜在的市場を持っていた。

現在、多くのユーザーがストーリーズやTikTokを利用するサードパーティのアプリ(InShot、Prequel、Splice、PicCollage、Canva、VSCO、Funimate、KineMaster、Magisto、CapCutなど)に短いビデオクリップを投稿している。これまでClipsがこの市場利用できなかったのは縦位置ビデオをサポートしていなかったためだ。

新しいClips 3.0は、世界で本日から順次公開される。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleClipsTikTok

画像クレジット:Apple

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Instagramがライブストリームの時間制限を4時間に延長、近日中にアーカイブもサポート開始

Instagram(インスタグラム)が、クリエイターが新型コロナウイルスのパンデミック中に同サービスを利用してきたやり方に、適応しようとしている。個人や企業がコンサート、クラス、ミートアップなどの対面イベントを開催することを制限されているため、ユーザーは代わりにInstagramでライブストリームを行うようになった。米国時間10月27日、同社はそのライブストリームの制限時間を大幅に伸ばすことを発表した(Twitter投稿)。世界中のユーザーに対して、これまでの1時間制限が伸ばされ最大4時間のストリーミングが可能となる。

同社の説明によれば、この変更はヨガやフィットネスのインストラクター、教師、ミュージシャン、アーティスト、活動家といったバーチャルイベントに方向転換しなければならなかった人々を支援するためのものだということだ。米国で政府によるロックダウンが続く間、Instagram Liveは、DJのホストするライブ(The New York Times記事)、ファンのためのプレイヤーによる音楽演奏(Vox記事)、有名人がホストするトークショー(MTV記事)、ワークアウト好きが集うライブクラス(USA TODAY記事)などの多彩な目的に人びとが集う場所になった。みんながオンラインに接続したために、米国ではライブ利用時間が新型コロナ前の数字を70%上回った (Business Insider記事)。

こうしたInstagram Liveクリエイターの多くは、中断することなく60分の制限時間を超えて、セッションを延長したいと考えていた。

今回の変更により、Instagramのライブストリーミングの制限時間は、モバイルデバイスからのライブストリーミング向けにFacebook(フェイスブック)が提供している時間制限(Facebookサイト)と同等の4時間になる。もしライブストリーミングがデスクトップコンピュータもしくはAPI 経由で行われる場合には、Facebook(フェイスブック)の制限時間は8 時間まで延長される。

米国時間10月27日から世界中のクリエイターに対して延長された時間制限が提供されるが、Instagramによれば、それを利用するためにはクリエイターのアカウントが「good standing」(良好な状態)でなければならないという。つまり、アカウントにこれまで知的財産権またはポリシーに対する違反の履歴があってはならない。

この変更に関連して、InstagramはIGTVの「Live Now」(只今ライブ中)セクションをアップデートし、ライブストリームの終わりにはユーザーをさらに多くのライブコンテンツへと誘導する仕組みを組み込んだ。

またInstagramは、まだ提供されていない別の機能の事前発表も行った。

クリエイターが、ライブストリーミングを最大30日間アーカイブできるオプションを「まもなく」追加する予定だ。

画像クレジット:Instagram

これまでユーザーはフィード投稿やストーリーをプライベートアーカイブにアーカイブしておくことはできたが、ライブストリームを保存する唯一の方法は、5月に導入された機能を使用して(Twitter投稿)、ストリーミングの直後にIGTVで公開することだけだった。

同社によれば、ライブ放送をアーカイブする新しいオプションは、ストーリーやフィード投稿などに対する既存のアーカイブエクスペリエンスと同様のものになるという。

違いは、アーカイブされたライブ動画が30日後に完全に削除されることだ。

しかし削除されてしまう前なら、クリエイターにはビデオを保存またはダウンロードするオプションが与えられる。これにより、クリエイター フェイスブックやYouTube(ユーチューブ)などの他のソーシャルプラットフォームでその動画を公開したり、TikTok(ティックトック)のような短い形式の動画プラットフォームに対して重要な部分を切り取って投稿することができるようになる。アーカイブ機能はまた、クリエイターのライブ配信が何らかの理由でクラッシュした場合や、クリエイターがそのときにダウンロードするのを忘れてしまった場合でも、後からダウンロードできることを意味する。

このニュースは、クリエイターがライブストリームを収益化するための新しい方法が導入(未訳記事)されたという、Instagramの別の最新アップデートに続いて発表された。

2020年10月初め、Instagram Liveでは5万人以上のクリエイターの最初のグループに対して、バッジ機能をロールアウトした。クリエイターはこの機能を0.99ドル(約103円)、1.99ドル(約208円)、4.99ドル(約520円)の料金で販売することでテストする。これらのバッジは混み合うコメントストリームの中で、ファンのコメントを目立たせる役割を果たし、ファンがお気に入りのクリエーターを支援する役に立つ。そしてファンの名前は、クリエイターのバッジ保有者リスト上に表示される。

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(翻訳:sako)

Googleが投票日以降の政治広告禁止を正式発表、選挙結果報道でAP通信と提携

Google(グーグル)は米国時間10月27日、投票所の案内や選挙結果の提供および検索、アシスタント、YouTubeなどの同社プラットフォームを横断してリアルタイムに選挙ニュースを見るための最新情報を発表した(Googleブログ投稿)。同社はAssociated Press(AP通信)と提携して選挙結果の信頼できる情報をGoogle検索、アシスタントの両方で提供する。さらに11月3日の投票終了後、プラットフォーム上に政治広告を掲載しないことを正式に発表した(Axios記事)。

グーグルの投票日以降の政治広告禁止計画を最初に報じたのはAxiosで、広告主に送られたメールを紹介した。メールは広告主に向けて「候補者、選挙およびその結果に関する広告は、今年は投票日以降に開票される票が過去にない量に達するため」掲載できない旨を伝えている。

グーグルは最初に報道された時点でこの事実を認める(npr記事)声明を発表した。

10月28日、グーグルは公式ブログで決定の詳細を説明し、同社のデリケートな事象ポリシーを11月3日の投票終了直後に適用し、その理由は「今年の選挙結果判明の遅れ」および「広告による選挙後の混乱の広がりを防ぐため」であるとした。

同ポリシーでグーグルは具体的に以下の行為を禁止している。

社会、文化、政治に影響するデリケートな事象(非常事態、自然災害、公衆衛生上の緊急事態、テロおよびテロ関連活動、紛争、集団暴動など)に乗じて利益を得ている、またはそうした事象を悪用している可能性のある広告

過熱するこの選挙シーズンに政治広告を標的にしているのはグーグルだけではない。2020年10月Facebook(フェイスブック)は、政治広告禁止の範囲を拡大(The New York Times記事)し、11月3日以降無期限にブロックすると発表した。Twitter(ツイッター)は 政治広告の禁止を2019年に決定している。

グーグルの場合、政治広告の禁止を「一時的停止」としており、「2020年選挙の候補者または結果」に言及する広告が対象であると述べている。

同社はさらに、有権者登録情報やその他の選挙に関する締切日などを知らせる活動を実施していることも発表した。他にもグーグルマップでユーザーを投票所に誘導(Googleリリース)したり、投票箱の場所を教えたりしている。

YouTubeでは、選挙関連の検索結果や有権者登録情報、および投票方法の詳細などをユーザーに紹介している。

2020年、グーグルはAP通信と提携して選挙結果をGoogle検索およびアシスタントで提供する。両社は過去の選挙でも協力したことがある。

ユーザーは、Google検索で「election results(選挙結果)」を検索したり「OK Google、いまの選挙の結果は?」などと尋ねたとき、新しい選挙モジュールでAPが提供するデータを見ることになる。国および州ごとの投票結果が70以上の言語で用意されるとグーグルはいう。

一方、YouTubeは主要ニュースのリアルタイム選挙ストリームを中継(YouTubeブログ投稿)する予定で、Google検索結果のリンクも提供する。Google Newsには2020 U.S. Electionセクションが作られ、地元および全国両方のニュースを追うことができる。

関連記事:Twitterが正式に政治広告を禁止

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タグ:GoogleAP通信米国大統領選挙

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeがモバイルアプリを強化、新ジェスチャーやビデオチャプターリストなどを追加

米国時間10月26日、YouTube(ユーチューブ)はモバイルアプリをアップデートする。この変更によって、一部の機能は場所が移動し、新機能としてジェスチャーを使った操作などが加わったほか、ビデオチャプターなどの既存機能も変更された。

ビデオチャプターは、手動で早送りすることなくビデオの「良い部分」を見つける簡単な方法として2020年5月に導入された。クリエイターが自分のビデオにタイムスタンプを付加することで、視聴者は特定の部分にジャンプしたり、重要な場面を再度見るために巻き戻したりする作業をすばやく行うことができる。

チャプターは、作者がビデオの説明に書き込んだチャプター情報に基づき、タイムスタンプとタイトルの組を1行として自動的に作られ、セグメント0:00から始まる。

画像クレジット:YouTube

YouTubeはこの機能を拡張し、ビデオ中の全チャプターを一覧できるリストビューを追加した。それぞれのチャプターにはプレビュー用のサムネイルが付けられている。このリストビューはプレーヤー画面でチャプタータイトルをタップあるいはクリックすると表示され、リストのチャプターをタップすればビデオの好きな部分に飛べる。

サムネイルがビデオのさまざまな部分のビジュアルなガイドとなるため、これまで以上にチャプターを選択しやすくなる。

YouTubeはプレイヤーページも改訂した。キャプション(字幕)を使いやすくするために、モバイルアプリの目立つ位置にボタンを移動した。自動再生のトグルも移動し、ビデオを見ている最中にオンオフしやすくなった。この変更は近々デスクトップユーザーにも適用される、とYouTubeはいっている。

画像クレジット:YouTube

新しいプレーヤーページには他にもいくつか小さな改善が施され、配置変更されたボタンとコントロールが以前よりもすばやく反応するようになった。

ユーザーインターフェイスの変更に加え、ナビゲーションもジェスチャーコントロールの拡張によってアップデートされた。ビデオの左か右の端をダブルタップして10秒間巻き戻したり早送りしたりすることは現在でもできる。今度は、上にスワイプしてフルスクリーン表示に、下にスワイプしてフルスクリーンを解除できるようになった。

画像クレジット:YouTube

また、残り時間がカウントダウンされるのを見るより、経過時間を見たいという人のために、タイムスタンプをタップすると、2種類の数字が交互に表示されるようになった。

ほかには、YouTubeは視聴者に「おすすめのアクション」を提案し、より良いビデオ体験を得る方法を教える。例えばビデオを横位置にするよう促したり、VRの中でビデオの再生を提案したりする。今後必要に応じておすすめを増やしていく。

画像クレジット:YouTube

YouTubeは26日の発表で、ベッドタイムリマインダー機能にも言及したが、実際には2020年すでに公開されている機能だ。すでに公開済みなのになぜこれが他の変更と一緒に発表されたのか理由は不明だ(YouTubeは単なる「要約」だといっていた)。

ただし、一部のユーザーにとっては新しくない変更は他にもあった。YouTubeはTechCrunchに、ユーザーによっては発表時点ですでに新機能を手にしていたが、今週提供されるユーザーもいることを認めた。

アップデートはiOSとAndroidの両方で2020年10月26日から公開される。

関連記事:YouTubeがチャプター機能導入、指をずらして再生スクラブも可能に

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画像クレジット:YouTube

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spotifyが米国でオリジナルのモーニングショーを配信開始

Spotifyの音楽ストリーミングサービスが、地上波ラジオ放送に似てきた。米国時間10月22日、同社初のモーニングショーとして毎日配信される「The Get Up」が米国で公開された(Spotifyリリース)。通勤者向けのよくあるモーニングショーと同様に、この新しいプログラムもホストが進行し、ニュースやポップカルチャー、エンターテインメント、音楽で構成されている。ただSpotifyの場合は、音楽がリスナーに合わせてパーソナライズされる。

しかし、このプログラムは生放送ではない。ラジオで生放送されるモーニングショーでは電話や論戦などリスナーとのやりとりがよくあるが、Spotifyの番組は前もって録音されたものでプレイリストの1つとして提供される。

つまり、平日の朝7時(米国東部時間)に公開され、それ以降ならいつでも聴くことができる。

音楽やおしゃべりなど番組の一部をスキップすることもできる(念のため書いておくと、Spotifyはこの番組をポッドキャストであるとしているが、フォーマットは実際にはラジオ風のホストのおしゃべりと1曲ずつの音楽トラックに分かれている。つまり従来型のポッドキャストというよりはミクストメディアのプレイリストのようなものだ)。

Spotifyのプログラムとラジオ番組の重要な違いは、音楽がリスナーごとにパーソナライズされていることだ。もちろん、必ずしも完璧ではない。通勤中は最新の音楽を聴きたいと思っても、これまでSpotifyで古い音楽を多くストリーミングしていたらモーニングショーにはその傾向が反映される。いまのところ、ジャンルを直接指定して番組を構成する方法もない。

番組を進行するホストは3人いる。ジャーナリストでニュースサイト「Complex」のエディトリアルプロデューサーだったSpeedy Morman(スピーディー・モーマン)氏、「The Kat Call」シリーズで知られるYouTuberのKat Lazo(キャット・ラッソ)氏、Spotifyのカルチャーパートナーシップ責任者で社内タレントのXavier ‘X’ Jernigan(ザビエル・X・ジェーニガン)氏だ。

この新しいプレイリストは平日の朝、米国の無料ユーザーと有料サブスクリプションユーザーを対象に「Made for You」と「Driving」ハブで公開される。Spotifyのサイトから直接アクセスすることもできる

【Japan編集部】現在、本サービスは日本からは再生できない。

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(翻訳:Kaori Koyama)

お気に入りのボードから写真をiOS 14 のホーム画面へと表示可能にするPinterestの新ウィジェット

iPhoneのオーナーたちが新しいウィジェットとカスタムアイコンでiOS 14のホーム画面をカスタマイズし始めたために、iOS版Pinterest(ピンタレスト)のダウンロードと検索が急増した。米国時間10月26日Pinterestは、独自のiOS 14ウィジェットを発表し、ホーム画面のカスタマイズトレンドへの直接参加を果たした。

2020年9月にPinterestは、1日で60万回以上のダウンロード数を記録し、1日当たりのダウンロード記録を破った。新しい記録が達成された日がいつだったのかに関する、第三者の推定は一致していないものの、複数の企業がPinterestのモバイルアプリをダウンロードした新規ユーザー数が膨大だったことを報告している。この需要は#ios14homescreenリデザイントレンドに直接結びついている。このトレンドでは、iOS 14の新しいウィジェットを使って、ホーム画面に新しい「美的デザイン」を与えるために、アプリショートカット用の壁紙やカスタムアイコンをユーザーがどのように使っているかが、ソーシャルメディアを横断して共有されている。

Pinterestによれば、このトレンドの中で「インディーズ、ios、14 ホームスクリーン」のようなアイデアの検索がiOS 14のローンチの翌週には15倍に急増し、「iPhone、エステティック」の検索は19倍に増加した。

また、このトレンドはWidgetsmith(ウィジェットスミス)、Color Widgets(カラー・ウィジェット)、Photo Widget(フォトウィジェット)などのカスタムウィジェットメーカーをApp Store(アップストア)のトップに押し上げた。それらのツールが写真やカラフルなウィジェットをホームスクリーンに追加させてくれるからだ。

それらのツールと同様に、新しく提供が始まったPinterestのウィジェットは、静的な写真ウィジェットの良い代替手段だ。

他の写真ウィジェットの場合はiOS 14のホーム画面の写真のソースとして指定するためにカメラロールに保存された写真またはアルバムを選択する必要があるのに対して、新しいPinterestウィジェットではPinterestボードを写真ソースとして選択することができる。選択できるボードは、ユーザー自身のものか、もしくはユーザーがフォローしているものになる。

例えばお気に入りのモチベーションを上げる文章や、旅行のインスピレーションやスタイルのアイデアのための写真を提供するボードを追加できる。またハロウィン、秋、クリスマス、冬などの季節のボードを作成することで、ホーム画面の「美的デザイン」を、季節ごとに違うものへと簡単に切り替えることができる。

Pinterestによれば、新しいウィジェットは、ユーザーの好みに応じて1時間ごと、あるいは1日ごとに、フィーチャーされる写真をアップデートする。同社によれば、ウィジェットの写真は、スモールまたはラージとして設定することもできるが、ミドルサイズはピンの長さに適していないため、オプションはないという。

ウィジェットはインタラクティブでもある。このPinterestウィジェットをタップすると、アプリ内のそのピンが直接起動される。

ユーザー自身のホーム画面の美的デザインにふさわしい、新しい写真を見つけたなら、ホーム画面に最新の写真が表示されるように、それをボードに追加することができる。

ウィジェットを搭載するようにアップデートされたアプリは、すぐに世界中のiOSユーザーに配信され始めるとPinterestは述べている。

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(翻訳:sako)