プレゼンの失敗をPowerPointのせいにするな

プレゼンに関する記事を何度か紹介しているSEO Japanですが、プレゼンがうまくできない人が言い訳にする理由の1つがプレゼンソフトの代表格「Powerpoint」の使いにくさなのはよく聞きます。今回は多くの業界人がカリスママーケッターと認めるミッチ・ジョエルがそんな言い訳を軽く論破&あなたのプレゼンを改善するためのアドバイス。 — SEO Japan

お馴染みのフレーズである。パワーポイントは使えない!」 または、スライドのおかげでプレゼンが台無しだ!

週末を迎えるにあたって、考えてもらいたいことが一つある: パワーポイントが使えないのではなく、使えないのは、ユーザー、つまり、あなた自身である。と言っても、「皆さん」(このブログの記事を読んでいる方々…私の知る限り、読者の皆さんは賢い方ばかりだ)ではなく、中身を全く理解していないにも関わらず、このプレゼンソフトウェアを過剰に利用し、講演を行っている/プレゼンを行っている/聴衆の注目を集めようとしている人達を指している。これから実際に起きた出来事の話をする: 数ヵ月前、私は取締役会で話をしていた。この会議は、小さな高級ホテルで行われ、20名の親しい重役のグループのために、最新の50インチの2台のテレビモニターが、オーディオ/ビデオとして用意されていた。 私はMacBook airをスプリッターでつなげられた2台のテレビに直接接続し、準備を完了した。会議室には、会議の設定がぬかりなく行われるように、この会社のコミュニケーション、そして、マーケティング部門の幹部も詰めかけていた。スライドをクリックしていると、そのなかの一人から質問が寄せられた: 「スライドを表示するために、どのソフトウェアを使っているのですか?」 この問いに対して、私は「ええと、パワーポイントです。」と超えた。すると、彼らは、お互いを見て、急に笑い始めた。「我々のパワーポイントの使い方とは随分違いますよ。」と言われてしまった。

パワーポイントが悪いのではない。悪いのはあくまでもユーザーだ。

見出しと箇条書きが過剰に利用される理由を挙げていく:

  1. 内容をよく理解していない。
  2. プレゼンをデザインする方法を知らない。
  3. ストーリーの伝え方を分かっていない。
  4. 何かを忘れてしまうのではないかと心配している。

問題の根はもっと深い。

魅力的なプレゼンを作る方法、そして、デザインする方法を本気で理解したいなら、ゲール・レイノルズ氏ナンシー・デゥアルテ氏ニック・モーガン氏、そして、ピーター・カフター氏が、この記事よりも遥かに詳細な情報を提供しているので、是非、参考にしてもらいたい。 ここで分かってもらいたいのは、過去にひどいプレゼンを提供したことがあるとしても、引きずるべきではない、と言う点である。パワーポイント、キーノート等のソフトウェアは、何も書かれていないキャンバスである。好きなことを描いて構わない。ただし、スライドに何を載せるにせよ、それは、コンテンツではない。スライドに載せるのは、あくまでも、自らの発言を補う手段でしかない。プレゼンはスライドではない。プレゼンはテクノロジーでもない。プレゼンは、画面上のワードやイメージでもない。プレゼンは、得た情報を、シンプルで、有益で、尚且つ、興味深いストーリーをオーディエンスに伝えるフォーマットに抽出する能力である。

次に絶対に実施してもらいたい取り組みを挙げていく:

  1. 内容を隅々まで理解する。スライドが適切に表示されなくても(何かしら必ず予期せぬことが起きるものだ)、プレゼンター、または、伝えるストーリーに影響が出ないほど徹底的に把握してもらいたい。
  2. ストーリーアーク(一連のストーリーライン)の作り方が分からないなら、戦略および構造を策定することが可能な人物を探す/雇う。
  3. ストーリーの伝え方を学ぶ。始まり、中間、そして、最後を把握してもらいたい。プレゼンが終わった後に、オーディエンスに覚えておいてもらいたいポイントを1つ、または、2つ挙げよう。
  4. 何かを忘れてしまうことを心配する必要はない。全体像が分かっていれば、細かいポイントも丸く収めることが出来る。
  5. 練習し、リハーサルを行い、内容をじっくり理解する(繰り返しが、成果を生む)。

優れたスライドを作ろう。

必ず、プレゼンテーションのコピーが欲しい、もしくは、雛形として残すべきだと言いだす人が現れるだろう。この罠に引っかからないように注意してもらいたい。これは誤った考え方である。何かを残さなけれならないなら、スライドを残すべきではない。スライドの代わりに、台本、もしくは、よりフォーマルな資料を残す必要がある。なぜなら、スライドは、ストーリーの一部でしかないからだ。事実、個人的には、スライドを見せるスピーカーがいないなら話は別だが、スライドが存在する意味を全く持たないプレゼンこそ、世界最高のプレゼンだと思っている。あくまでもストーリーを伝えることに力を入れてもらいたい。スライドは、伝えるメッセージを視覚的に支援するためだけに存在する。スライドが目立つようなら、プレゼンターの存在は必要なくなってしまう。スライドに表示されている言葉を見れば、すべて理解することが出来るためだ。

それでは、あまりにも悲し過ぎる。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「PowerPoint Doesn’t Suck. You Do.」を翻訳した内容です。

プレゼン資料は主役ではなく、あくまでプレゼン全体の一部に過ぎない。わかっていても便利なだけに資料やツールに頼りがちになってしまうわけですが、最後の締めは響きました。プレゼン資料で全て理解できるのでは、あまりにも悲し過ぎる。私もいつか「スライドが存在する意味を全く持たない世界最高のプレゼン」をやってみたいものです。。。→ — SEO Japan [G+]

13人のスタートアップ起業家が教えるUXデザインのベストプラクティス

最適なUX(User Experience)、ユーザー体験を提供することはスタートアップにとってサービスの普及できるかどうかの死活問題。今回はThe Next Webが今をトキメク夢と才能に溢れる若き起業家たちに、自身の経験から「スタートアップにとって」最も重要と思われるUXのアドバイスを提供してもらった記事を。 — SEO Japan

UXを改善してユーザーを最優先に扱うことについては色々な話があるが、最高のユーザー体験に本当に必要なものは何なのだろう?私は、13人の優秀な起業家たちにそれぞれのお気に入りのベストプラクティスを共有するよう頼んだ。特に、体験よりもFlashに焦点を合わせる傾向のある新しいスタートアップ向けに:

新しいスタートアップが見落とすべきではないUXデザインのベストプラクティスを1つ挙げるとしたら何ですか?

彼らの超実践的なアドバイスは以下の通りだ:

1. 行動喚起
新しいスタートアップは、価値命題が明確になるようにランディングページを簡素化することによって、リードを集めることに重点を置く必要がある。

- Patrick Curtis, WallStreetOasis.com

2. リード生成

私が見てきた多くのスタートアップ企業は、“綺麗な”ウェブサイトを作ることに焦点を合わせて、ユーザーにとっての実際のゴールに焦点を合わせることができていない。大抵の場合、これがビジネスのために新しいリードを獲得することに成功させるはずだ。必ず、サインアップする魅力的な理由と、とても分かりやすいステップを用いた強力な行動喚起を用意し、新しいリードを育てること。

- Patrick Conley, Automation Heroes

3. 一貫したナビゲーション

製品全体において一貫したナビゲーションを持つことがカギだ。退屈もしくは繰り返しのように感じるかもしれないが、それによってユーザーが迷子になるのを防ぐのだ。

- Adam Lieb, Duxter

4. フォント

フォントは、大部分の人が読める大きさになっていることを確認すること。文字のポイントは小さすぎるよりは大きすぎる方が良い。ArialなどのWebに対応したフォントを使用し、色も読み易いものにすること。大文字は控えめに使用する。最後に、あまり多くのフォントを使用しすぎないこと。一貫性を保つようにするのだ。

- Nicolas Gremion, Free-eBooks.net

5. フォグ式消費者行動モデル

どんな新規スタートアップにもバッチリと合うベストプラクティスは、フォグ式消費者行動モデルを理解することだ。一言で言えば、ユーザーが望ましい行動を示すためには3つの要因が一体とならなければならない:何かをする動機、それをする能力、そして、潜在力を動力学的相互作用へと転換する瞬間を提供するうまく配置されたトリガーだ。もしくは、数学用語では、B=matだ。

- Danny Boice, Speek

6. ゲストアカウントでの支払い

訪問者が製品またはサービスをゲストとして購入できるようにすることは、モバイルデバイスからの購入を推進する1つの方法だ。スマートフォンとタブレットにはキーボードがあるが、登録したりログインしたりすることは、時間もかかるし入力する手間もあり、小さな画面上では面倒なことがある。

また、アカウントを確認しなければならない場合には、ユーザーが登録を完了する可能性は低くなる。既存のアカウントで登録もしくはログインすることは可能だが、それを要求しない設定がベストだ。特に、一度限りの客は、このオプションが利用可能な時にはその容易な支払いに感謝するだろう。

- Jay Wu, A Forever Recovery

7. ゲーミフィケーション

ゲーミフィケーションは、今日のUX/UIではホットな言葉だ。自分のサイトをゲーム化するチャンスがあるなら、それは採用するべきベストプラクティスの1つだ。なぜなら、ユーザーは競争や達成感を好むからだ。バーチャルのバッジやポイント、その他サイト上におけるゲーム化したアクティビティは、ユーザー保持とサイト滞在時間を向上する傾向がある。ゲーミフィケーションは、企業が効果的にユーザーインタラクションに関するメトリクスを追跡して、斬新的に改善することも可能にする。

- Doreen Bloch, Poshly Inc.

8. レスポンシブデザイン

最近私は、ノートパソコンであろうとタブレットであろうとモバイルデバイスであろうと、ユーザーに素晴らしい体験を提供するレスポンシブデザインを作るために、自分のウェブサイトを見直した。モバイルトラフィックが多くのウェブサイトにとって大部分を占めるようになると、自分のデザインがきちんと反映されることを確かめるのがとても重要だ。

- Natalie MacNeil, She Takes on the World

9. 素早い案内

大部分の人は、自分が求めているものかどうかを知るためにほんの数秒しかWebページに滞在しない。彼らは、自分が欲しいものが欲しいのであり、それを今欲しいのであり、彼らを正しい方向へと導くのにあまり多くの時間をあなたに与えてくれない。だから、デザインをシンプルにして、人々をコンバートさせるための力強い明確な行動喚起に焦点を合わせるのだ。

コンバージョンのプロセスを始めたなら、彼らが迅速かつ簡単に始められるようにすること;いつだって詳しい情報は後で得られるのだ。入力が必要な長いフォームや、プライバシーの問題や、セキュリティの懸念は、あなたがして欲しいことを人々がする妨げになるかもしれない。整合性を獲得するというコミットメントを得るのだ。Get commitment to earn consistency.

- Andy Karuza, brandbuddee

10. テストすること

私たちは、“リーンスタートアップ”の手法に従っている。それは、構築し、測定し、学習することを意味する。UXデザインについて100%正しい考え方は存在しない。大切なのは、エンゲージメントと、あなたの会社のファネルを通して人々を適切に導くことだ。適切なUXを構築することは、科学というよりはアートに近い。

リーンなやり方でUXにアプローチすることは、素早く学び、失敗し、イテレートすることを可能にする。ユーザーが求めることを自分は知っていると仮定するべきではない。彼らには、あなたに伝える方法を与えるべきだ。

- Mitch Gordon, Go Overseas

11. フィードバック

ユーザーを中心としたデザインとは、ユーザーのニーズにこだわること、フィードバックがデザインプロセスの全てのステップを推進しているのを確かめることである。適切なフィードバックのためにできる限り早い段階で顧客の目にワイヤーフレームとモックアップを触れさせることが、一番のプライオリティだ。仮定を基にした努力は最小限にしたい。

醜く未完成のコンセプトを見せることを恐れないこと;あなたは、できる限りすぐに、そしてできる限り頻繁に、ユーザーをデザインプロセスに取り入れたい。何であれ、デザイナーが実際のユーザーに寄り添っているようにすること。耳を傾け、たくさんのメモを取り、探求好きになること。このフィードバックのROIは莫大だ。

- Mike Cuesta, CareCloud

12. 顧客を理解すること

顧客と本当に話をする。あなたの製品、アイディア、サービスを売り込もうとしないこと。ニーズがある場合は顧客の意見を聞き、それがどのように満たされるのかを理解することだ。スタートアップは“私が作ったこのカッコいいものを見てあなたはどう思う?”から始まることが多い。そのアプローチの中では、データはすぐに汚される。

そうではなく、スタートアップは、まずはターゲット客を理解して、余白にフィットする製品とサービスを築くことを目指さなければならない。

- Eric Holtzclaw, Laddering Works

13. 異なるモニターでテストすること

UX担当者にとっては、多くのチームメンバーが使っている27インチのThunderboltディプレイと同類の大きなモニターを使って作業するのが一般的だ。しかし、そのような“シネマ”ディスプレイを持たないノートパソコンやタブレットやPCでユーザーが体験するものは、全く異なる。私たちは、自分たちのソフトウェアやあらゆる新機能を世界に送り出す前に、それらが複数のスクリーンでテストされたことを確認しなければならない。

- Jim Belosic, Pancakes Laboratories/ShortStack

Young Entrepreneur Council (YEC)は、世界で最も有望な若い起業家から成る招待制の組織だ。最近YECは、Citiと共同で、無料のバーチャル・メンターシップ・プログラム#StartupLabをローンチし、ライブビデオチャットや専門家のコンテンツライブラリやEメールレッスンを介して、何百万人もの起業家が事業をスタートして成長させるのを手助けしている。

Image credit: Thinkstock


この記事は、The Next Webに掲載された「13 UX design practices startups shouldn’t overlook」を翻訳した内容です。

一人一人個別の意見ではありましたが、全体を通して読むとどれもUXを高める共通のアドバイスとして納得できるものだったと思います。成長しなければ存在自体が危うくなりかねないスタートアップだけにユーザーをUXの不十分さから取り逃がすことはできるだけ避けたい状況なわけですが、もちろんスタートアップ以外の企業にも十分役立つ内容でもありました。– SEO Japan [G+]

コンテンツマーケティングの天才がこっそり教える30の秘訣

「コンテンツマーケティングの天才」、中々恐れ多くていえる言葉じゃないですが、それがカリスマウェブマーケッター(これもそうか)のニール・パテルともなれば読んでみたくなるというもの。数々のウェブサイトとオンラインビジネスをコンテンツマーケティングを駆使して成功に導いてきた彼が語る、コンテンツマーケティングを成功させるための30のアドバイスを一気に紹介。 — SEO Japan

time to share

誰しも一度は経験したことがあるはずだ…

完璧なコンテンツを作成し、「投稿」ボタンを押す。そして、トラフィックが寄せられるのをじっと待つ。この行為の唯一の問題点は、トラフィックが「寄せられる」ことはない点である。

ご存知のように、読んでもらう、シェアしてもらう、そして、話題に上げてもらう取り組みは、コンテンツマーケティングにおける最大の難所である。この行為は、大半のブログが失敗する主な理由の一つでもある。

つまり、コンテンツマーケティングの「マーケティング」の部分に苦戦を強いられるのだ。しかし、このパターンを抜け出すことは不可能ではない。

それでは、コンテンツを読んでもらい、シェアしてもらい、そして、話題に上げてもらう30通りの方法を伝授しよう:

コンテンツを読んでもらう

雑誌を読んでいる状況を想像してもらいたい。記事を読むかどうか、どのように決断しているだろうか?

写真、タイトル、記事の長さ、あるいは、著者で判断しているのだろうか?読者を記事に引き込むのは、タイトルである。どれだけ記事の内容が素晴らしくても、タイトルがひどいと、誰にも読んでもらえない。

それでは、読者を引き寄せタイトルを作る方法を10点紹介する:

  1. メリットは何? - 知らない知識を学ぶことが出来る記事を読みたいと思うはずである。そのため、タイトルを使って、記事で何を学ぶことが出来るのか伝えるべきだ。
  2. 分かりきったことを繰り返す – 「How To」や「まとめ」の記事は人気が高い。使い古された感があっても、堂々と利用しよう。
  3. スタッツは意見よりも正確 – 要点を裏付けるデータを持っているなら、タイトル内で活用するべきだ。
  4. 検索エンジンよりも人を優先する – タイトルが退屈になり、味気のないものになってしまうなら、検索エンジンを意識して、タイトルにキーワードを加える行為は、妥当とは言えない。検索エンジンよりも、人を優先して、タイトルを作ってもらいたい。
  5. 緊迫感を作り出す – 行動を起こす期間を限定することで、読んでもらえる可能性は高くなる。
  6. だらしなさを活用する – ダラダラすることを望む人は多いため、この特徴をタイトルで活用する。例えば、「だらしない人のための…」でタイトルを始める手がある。
  7. 感情に訴えかける – 私達は人間であり、タイトル内で感情を刺激すると、読者の注目を集めることが出来る。
  8. 過ちを活用する – 誰でも過ちをおかす。そのため、自分、または、他人の過ちから得られる教訓をタイトルで示すと、大勢のオーディエンスを勝ち取ることが出来る可能性がある。何を隠そう、私のサイト、Quick Sproutで最も人気が高い記事は、「私をほぼ破産に追い込んだ事業での手痛いミス」(日本語)である。
  9. 好奇心を掻き立てる – 人間はもともと好奇心旺盛な生き物であり、タイトルを質問形式にすると、クリックし、中身を読んでもらえるようになる。
  10. 二重攻撃 – 上の要素を幾つか選び、一つのタイトルで組み合わせて利用すると、二重の効果が生まれる。例えば、「How-To: 3つの簡単なステップでSEOのトラフィックを増やす」等が考えられる。

今回紹介したヒントを基に、コンテンツを読みたくなるようなタイトルを作ってもらえると嬉しい。それでも、なかなか良いタイトルが思い浮かばないなら、タイトルの公式のテンプレート(日本語)を参考にするか、あるいは、このツールを利用すると良いだろう。

コンテンツを読んでもらえる方法は説明したので、これから、シェアしてもらう方法を伝えていく。

コンテンツをシェアしてもらう方法

ツイッターやフェイスブック等のソーシャルサイトを好きでも、あるいは、嫌いでも、利用する以外に選択肢はない。ソーシャルメディアは、大勢のウェブユーザーがアクセスする目的地であり、このサイトの活用を怠ると、月に数千人のビジターを見逃してしまう。

それでは、ソーシャルウェブでコンテンツをシェアしてもらう10通りの方法を伝授していこう:

  1. サイト上に掲載するアイコンの数を少な目にする – 最も楽な方法は、ソーシャルボタンを記事の中に掲載する方式だ。Sharebar等のプラグインを使って、この取り組みを容易に実施することが出来るが、読者にあまりにも多くの選択肢を与えてしまうと、どのボタンもクリックしてもらえなくなる。そこで、2つ、もしくは、3つに選択肢の数を抑えるべきである。
  2. ネットワークにはそれぞれ特徴がある – すべてのソーシャルサイトでコンテンツを宣伝して欲しいと頼む行為は、避けるべきだ。読者が実際に利用していることが分かっているサイトを選ぶ必要がある。大方、ツイッターとフェイスブックが挙げられる。
  3. ソーシャルメディアのアカウントをパワーアップする – ソーシャルメディアのトラフィックを大量に得ているブログは、通常、強力なソーシャルメディアのアカウントを用意している。ツイッターのアカウントをビルドアップする取り組みに力を入れ、また、より多くのファンを獲得するため、フェイスブック広告の利用を検討してもらいたい。
  4. コンテンツブロッカーを活用する – コンテンツを読む前にシェアを強制する手法の利用を検討したことはあるだろうか?この記事で、コンテンツブロッカー戦略の効果を説明しているので、参考にしてもらいたい。また、WP Lead Magnetを介して、同じ取り組みを実施することが出来る。
  5. リツイートを要請する – ツイートの中に、「リツイートして下さい」と言う文を盛り込むと、リツイートしてもらえる確率は4倍高くなる。大したことはないように思えるが、効果は絶大である。
  6. ネットワークを作るTiberr等のサービスを使って、ソーシャルメディアで大勢の人達にコンテンツシェアしてもらうことが出来る。
  7. 読者に助けを求める – ブログの記事の最後で、好きなソーシャルネットワークで記事をシェアして欲しいと伝える。ただし、頼む頻度が多過ぎると効果が薄くなるので注意してもらいたい。私のサイトの場合、この戦略をブログの記事の結びで使うと、平均で、38%ソーシャルシェアが増加する。
  8. コンテストを実施するContest Domination等のシンプルなソフトウェアを用いて、コンテストを開催し、広告に資金を投じることなく、フェイスブックのファンの人数をすぐに増やすことが出来る。
  9. 忘れずに参加する – 見返りを与えることなく、成果を得ることな出来ない。ソーシャルウェブで成功を収めるためには、まずは参加し、その後、サイトを宣伝する必要がある。自分の製品やサービスとは関係のないツイートやフェイスブックのアップデートを定期的に投稿するべきである。
  10. eメールアドレスを集める – ブログを訪問してもらう度に、eメールアドレスを教えてもらう代わりに、無料でeブックを提供する提案を行ってみよう。その後、新しいコンテンツを投稿する際に、集めたeメールアドレスのリストにメールを送信していく。この戦略はとても効果が高く、Quick Sproutの10月のトラフィックの21%は、eメール経由であった。また、eメールの購読者は、非購読者と比べると、ソーシャルウェブでコンテンツをシェアしてくれる確率が3.9倍高い

これで、コンテンツをシェアしてもらう方法を説明したので、続いて、コンテンツをバイラル化する秘訣を伝授する。

パーティーでコンテンツを話題に上げてもらう方法

パーティーで自分のコンテンツに関する会話が交わされているなら、バイラル化を成功させたことになる。簡単なことではないが、不可能ではない。

何がバイラル化現象を起こすのだろうか?マーケティング戦略がバイラル化をもたらすのではない。実際のコンテンツがバイラル化の源である。並外れて素晴らしいコンテンツを作ることで、話題に上げてもらえる確率は高くなる。

それでは、以下に、ずば抜けた優れた作品を作る10通りの方法を挙げていく:

  1. 量より質 – 長く、詳細な記事、例えば、4万ワードで構成されるガイドは、短いブログの記事よりも多くのトラフィックをもたらすことを私は身をもって学んだ。Quick Sproutの上級者向けのシリーズ記事は、30万回以上訪問を受けている。
  2. インフォグラフィックもバイラル化する傾向が見られる – 複雑なデータを、視覚的なイメージを通じて、分かりやすく説明することが出来れば、コンテンツは取り上げてもらえる。今週、別のブログ、KISSmetricsでは、この取り組みのおかげで250万回の訪問を獲得した。
  3. ストーリーテリングは効果が高い – 前回参加したパーティーのことを思い出してもらいたい。誰かが何らかのストーリーを伝えていたはずである。ブログの記事を小話に変えることが出来れば、話題に取り上げてもらえる確率は高くなる。
  4. 眠らせない – 学校で小論文を提出しなければならなかった時代のことを思い出してもらいたい。小論文の作成は面白くないため、覚えているのではないだろうか…しかし、その内容は忘れているはずだ。なぜなら、読んでいると眠くなるほど、小論文の内容が退屈だからだ。会話を交わすように、ブログの記事を作成するべきである。「私」と「あなた」を記事の中で用いると良い。会話のような雰囲気を醸し出す効果があるためだ。
  5. 賛否両論を呼ぶ – 賛否両論を呼ぶトピックは、山火事のような勢いで広まっていく。私の友達は、男性が女性よりも優れている理由をブログで取り上げていた。友達は、冗談のつもりでこの記事を投稿していた。男性が女性よりも実際に優れていると思っていたわけではなかったが、このトピックは、話題になり、トーク番組で特集されていた。この番組のおかげで大量のトラフィックがサイトに殺到し、サーバーはダウンした。
  6. オリジナリティを出す – 簡単そうに思えるが、実は最も難しい取り組みの一つに数えられる。今まで一度も取り上げられたことがないトピックで、独自のコンテンツを作成するのは、難易度が非常に高い。しかし、斬新な名作を生み出すことが出来れば、バイラル化する確率は高くなる。
  7. トレンドに乗る – トレンドになっているトピックを取り上げることで、楽に大勢のビジターをサイトに導くことが出来る。グーグルトレンドをチェックしていれば、ホットなトピックを見つけることが出来るはずだ。トレンドになってから30分以内に記事を書くことが出来れば、多くのトラフィックがサイトにもたらされるだろう。
  8. 笑いの力は絶大 – ユーチューブの人気の高い動画は、笑いを誘う動画ばかりである。文句なしに面白く、だからこそ、シェアしてもらえるのだ。しかし、バイラル化を導くために、わざわざブログとは関係のないコメディー動画を作成する必要はない。代わりに、The Oatmealと同じようなコンセプトを用いると良いだろう。 The Oatmealは、同サイトの読者の関心を引くトピックに関するコミックやアニメを作成している。
  9. 心を揺さぶる感情を利用する – ネガティブなコンテンツよりも、ポジティブなコンテンツの方が、多くのビジターを獲得する傾向がある。また、怒り、不安、恐怖、喜び、そして、熱意等の感情を活用するコンテンツは、「心を揺さぶる」感情を呼び起こさないコンテンツよりも、バイラル化する可能性が高い。
  10. タイミングは重要 – 都合の悪い時間、または、日に「投稿」ボタンをクリックすると、コンテンツを読んでもらえない。この表を参考にすれば、最適な日、そして、時刻にコンテンツを投稿し、より多くのトラフィックを獲得する確率を高めることが出来る。

コンテンツをパーティーで取り上げてもらうのは容易ではないが、不可能ではない。一生懸命努力し、継続的に調整を行っていれば、ウェブトラフィックを最大限に増やすことは出来る。

結論

上述した手法の多くを採用したとしても、一度に大勢のビジターがサイトに押しかけてくる可能性は低い。しかし、三ヶ月も経過すれば、トラフィックが大幅に伸びている点に気づくはずだ。

コンテンツマーケティングは、短期的な投資ではない。見返りを得られるようになるまで、半年から1年はかかるだろう。時間と労力を注ぐ覚悟が出来ているかどうかが、問われることになる。

コンテンツを読んでもらい、シェアしてもらい、そして、パーティーで取り上げてもらう方法を他にご存知なら、是非、発表してもらいたい。


この記事は、Quick Sproutに掲載された「30 Tips For Creating Content that Gets Read, Shared and Talked About at Parties」を翻訳した内容です。

スミマセン、実は「コンテンツマーケティングの天才」というタイトルはニール・パテルに敬意を表した私が勝手につけ加えました m(_ _)m それに匹敵する内容だったと思いますが、いかがでしょうか? — SEO Japan [G+]

Googleの「ゲスト投稿はペナルティ対象」騒動を一刀両断

日本では余りこれまで有効活用されてこなかったゲストブログ、他のブログやサイトに自分の記事を掲載してもらい、そこからリンクを得る、一種のホワイトハットなリンク構築手法として海外ではかなり活用されてきました。ところが最近、余りにSEO目的で質を伴わない記事や、手法が行き過ぎた例が出始めたため、Google自らゲストブログはペナルティ対象になりうるという宣言を出す始末。ゲストブログ自体を完全否定した発言ではなかったと思いますが、こういう時には少なからず大騒ぎする皆さんが一定数表れるのも日米問わずまた事実ですよね。米国を代表するコンテンツマーケティングブログであり、自身のサイトにも多数のゲスト記事を掲載しているコピーブロガーがそんな騒動に一言。 — SEO Japan

Guest Blogging is Not Dead

最近、グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏が、ゲスト投稿に関して、相手選手を罵倒したリチャード・シャーマン(アメフト選手)のように激しく口撃した。

ゲスト投稿の衰退と崩壊」と言うタイトルが与えられた記事の要点をまとめると、次のような内容になる:

ゲスト投稿は、かつて、インターネットユーザーに接触する上で信頼のおける手法であった。しかし、現在は、スパム行為が横行している。そのため、ゲスト投稿を配信するブログは、グーグルのお仕置きの対象になると考えるべきだ。

以下に、実際の記事の一部を抜粋する:

もうダメだ。ゲスト投稿は終わった。スパム化が進み過ぎたからだ。

Copybloggerでは、ゲストの寄稿者が記事を配信している。同じことをサイトで行っている方もいるははずだ。また、ゲストとして記事を1度、2度、あるいは、何度も投稿したこともあるのではないだろうか?私達は、とんでもないヘマをしてしまったのだろうか?一人残らずお仕置きを食らうことになるのだろうか?

そんなことはない。しかし、私の言葉を鵜呑みにしてもらっても困る。

ゲスト投稿は終わっていない

カッツ氏のブログの記事が、ツイッターユーザーの間で広まり始めた頃にツイートを投稿した、CopybloggerのCEOの言葉なら信頼することが出来る:

本物のメディアを作るためにサイトを運営している人にとって、この「ゲスト投稿の危険性」を指摘する現象は、バカバカしいと思えるはずだ。

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

その後、次のように解説している:

@MichelleDLowery @mattcuttsが、数名の寄稿者を抱えるオンラインマガジンに言及しているはずがない。

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

@MichelleDLowery 厳しく品質の基準を設定している雑誌のように対応すれば、全く問題はない: @mattcutts

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

そして、最後に究極の教訓を送っている:

@joehall 確かに君の言う通りだ。しかし、@mattcuttsの発言に応じて、サイトのタイプを変える必要があるのか?たとえ何があろうと、品質を優先するべきだ。

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

何があろうと質を優先するべきだ

万が一、コンテンツが、ゲスト投稿と言う形式を採用していることを理由に、質の高いコンテンツを提供しているサイトにペナルティーを与えるなら、グーグルは検索エンジンとして失格である。一方、仮想のアルゴリズムの変更を追求する戦略を採用しているなら、その時点で、私達もパブリッシャーとして失格である。

品質を求める戦略は無敵だ。

ゲスト投稿は、「終わった」わけでも、滅亡したわけでも、破滅したわけでもない。厳しい基準を設け、オーディエンスを適切にもてなし、目先の利益ではなく、長期的に成功を収めることが出来るように心掛けるべきである。

つまり、スパマーのように振る舞うべきではない。こう言えば、分かってもらえるはずだ。

このシンプルな原則に従っていれば、外部の寄稿者による記事を配信していても問題ない。そして、他のサイトに寄稿していても問題ない。

グーグルが愚かなら、そして、パブリッシャーがスパマーなら、確かに危険な状態に身を置かれていると言えるだろう。しかし、そんなことは、マット・カッツ氏に言われるまでもなく、誰にでも分かるはずである。

アップデート: 誤解を解く

マット・カッツ氏は、次のようにゲスト投稿に関する記事をアップデートしている:

追加: ほとんどの人は私の言いたいことを理解してくれたようだが、もう少し情報を加えたいと思う。私は大切なものを取り上げようとしているのではない。今でも、ゲスト投稿を行う理由は数多くある(見てもらう機会を増やす、ブランディングを行う、接触範囲を拡大する、コミュニティを構築する等)。このような理由は、グーグルが生まれる前から存在し、今後も消えることはない。実に素晴らしい、質の高いゲストブロガーも存在する。検索エンジンに対する最適化を行う(SEO)ためのゲスト投稿に言及している点をハッキリさせるため、少しタイトルをいじった。

また、私は数名のライターを抱えるブログに言及しているわけでもない。Boing Boingのような数名のライターが所属する品質の高いブログは、ウェブが生まれる前から存在し、魅力的であり、素晴らしく、そして、有益である。

私が強調したいのは、品質の低い多くのサイト、あるいは、スパムサイトが、リンク構築の手法として「ゲスト投稿」にしがみついており、このスパム行為は右肩上がりに増え続けている、と言うことだ。そのため、見知らぬ人から連絡があり、ゲスト投稿を提案されたら、まずは疑うべきである(少なくとも注意してもらいたい)。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Matt Cutts Declares Guest Blogging “Done” … Are We All Screwed?」を翻訳した内容です。

最後はマット・カッツのフォロー発言まで紹介されていましたが、まさしく読んで納得の記事でした。「バカバカしい」ことは気にせず、優良メディア作りに励むのみ。 — SEO Japan [G+]

知ったかぶりのSEOのアドバイスに気をつけろ

自称SEOの専門家は無数にいますが、皆が皆自分でSEOのテクニックを日々実験しアルゴリズムを体感した上でSEOを語っている人は限られるかもしれません。本やネットで得た知識や、多少のサイト運営経験やクライアント仕事で「百戦錬磨のベテラン」のごとく語れる強心臓の持ち主はともかくとして、日々SEOを自ら実践しているSEOエキスパートでも常にアルゴリズムが進化し続けるGoogleを前に何事も絶対とはいいきれないもどかしさを感じることはあるでしょう。ある程度の経験を積んでこれば世の中に溢れるSEO情報を見た際に自分の感覚である程度物事を判断できるようになるとは思いますが、初心者であれば海外情報派のSEOプロや実戦勝負のアフィリエイター含めて様々な情報が溢れるこの世界、一体何をどこまで信じていいのかわからない、という方も多いでしょう。今回はSEO Bookから世の中に溢れるSEOに関するアドバイスを正しく読み解くための記事を。 — SEO Japan

SEOが生まれて間もない頃は、大勢の専門家が、ブラックボックステストを実行し、検索エンジンが見返りを与えるページを確かめていた。

ブラックボックステストは、IT業界で用いられる専門用語であり、機械やコンピュータプログラムの内部の仕組みに関する知識を必要とするタイプのテストではない。どちらかと言うと、システムが、入力に対してどのように反応するのかを見るためのテストである。

そのため、長年の間、SEOとは、テストを行い、検索エンジンの反応を見る取り組みであった。ランキングが高くなれば、SEOの担当者は、相関関係と因果関係が等しいと推測し、ランキングを上げたと思われる原因の手法を大幅に増やす。当該のトリックが、繰り返し実行することが出来るなら、因果関係に関して、少なくとも、検索エンジンが新しいアルゴリズムのコードを導入し、ブラックボックステストの段階に後戻りさせるまでは、確固たる結論を導き出すことが可能であった。

ただし、すべてのSEOの関係者が、テスト段階に戻ったわけではない。一部のSEO業者は、自分では、ほとんどテストを行わず、その他の業者に依存している。その結果、SEO業界では、「真実」だと思われる事柄に関して、誤解を招きやすい環境が生まれ — 多くの誤った情報が、絶対的な真実と考えられるようになるまで、至る所で繰り返されるようになった。例えば、「有料リンクが、危険をもたらす」と言う指摘がある…確かにダメージを与える可能性はあるが、有料リンクを利用していない方が、より大きなダメージを受ける可能性もある…すべてケースバイケースである。

テストしている手法の状態を正確に把握することは出来ないため、SEOのテストは、確実な結果をもたらすわけではない。つまり、テストしているトリックが、今後も持続するとは限らない。例えば、リンクを増やしたところ、ランキングが上がったものの、テストしている最中に、グーグルが導入していた新しいエンゲージメントのアルゴリズム等、別の要因によって、ランキングが上がった可能性もある。そのことを知らなかっただけだ。

以前は、このテストを実施するのは、遥かに楽だった。アップデートが規則的なスケジュールで行われていたためだ。次回のアップデートが行われるまでは、アルゴリズムは変化しないとある程度推測することが出来るため、因果関係が、今よりも明白であった。サーチエンジンランドを運営するダニー・サリバン氏は、2013年の年明けに、Mozで検索の歴史を分かりやすく説明していた:

歴史を振り返ると、SEOのテストが徐々に難しくなった理由が見えてくる。以前と比べると、見つけ出す必要がある不確定要素の数が遥かに多くなったのだ。また、検索エンジンは、賢くなった。SEO関係者によるブラックボックステストを妨げるには、ターゲットを動かし続ける手法が有効である。 ひっきりなしにコードの変更を行い、黙っていればよい。あるいは、ある領域で行った小さなコードの変更を大々的に発表しつつ、重要な変更を別の場所で実施して、無駄な努力をさせる手もある。

これが今日のSEOを巡る状況だ。

しかし…ここから文句のコーナー :)

バカバカしいにも程がある、と表現せざるを得ないSEOの専門家達がいる。

最近、私はある記事に遭遇した。ただし、記事にリンクを張るつもりはない。なぜなら、リンクを張ると、不安を拡散させる人達に見返りを与えてしまうためだ。また、悪口を言うことは、重要ではない。この記事は、一つのタイプのサイトから、幾つまでならリンクを得ても「安全」なのかを指摘していた。

問題は、反対の証拠を容易に発見することが出来る点である。この記事のケースでは、SERPにざっと目を通すだけで、サイトのタイプ YからX本以上のリンクを獲得しているものの、上位にランクインしているサイトを見つけることが出来る。すると、この指摘は何だったのか?と言う疑問が湧く。上位にランクインしているサイトは、「安全ではない」のだろうか?大勢のSEOの専門家は、善意でアドバイスを提供している。グーグルの公式の推奨事項を繰り返していることも多い。しかし、その結果、反対の証拠が巷に溢れている場合、アドバイスを受けた人達を騙してしまうことになる。

今日のSEO業界を一言で表すなら、「リンクの被害妄想」がピッタリだ。

実際に起きていること

実際に効果のあるリンク構築の取り組みに関しては、絶対的なルールはほとんど存在しない。様々な分野の1位のサイトの被リンクプロフィールを確認すれば、ある一定の法則に気がつくはずだ….

それは、一定の法則が存在しない法則である。

一部のサイトは、明らかに自動キャンペーンからリンクを獲得しているものの、ランキングに影響を与えているようには見えない。その一方で、信頼できるリンクばかりを集めているものの、下位に沈んでいるサイトがある。何が重要なのか?何が重要ではないのか?他にどんな要素がカウントされているのか?質問に答えてもらうことでしか、正確に事態を把握することは出来ない。

グーグルは、週末に幾つかの大きなリンクネットワークを葬ったと言われている。グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、Anglo Rankの名前を具体的に挙げていた

それでは、リンクネットワークを利用しても効果がないなら、なぜ、グーグルは、リンクネットワークを葬ったことを強調しているのだろうか?それは、リンクネットワークが有効だからだ。何でそんなことが言えるのだろうか?多くの利益が出る分野のSERP、そして、企業が進出していない分野(つまり、メジャーなブランドに独占されていない分野)のSERPをチェックすれば、すぐにアグレッシブなリンクネットワークは見つかるものの、「正当」な被リンクのプロフィールは、なかなか見当たらない。

当然、ブランドのサイトなら、デジタルマーケティングにおいて、もっと理想的なアプローチを取ることが出来るため、アグレッシブなリンクネットワークからは、リンクを向けてもらいたくないはずだ。しかし、このような証拠を目にすると、一部のSEOの関係者が惜しみなく提供しているアドバイスが空っぽに見えてしまう。このようなアドバイスは、憶測に基づいているのだろうか?それとも、グーグルの推奨事項を繰り返しているのだろうか?もしくは、テストの結果を根拠としているのだろうか?リンクネットワークの効果があるか、あるいは、効果はないものの、ランキングには影響を与えないのだろう。さもなければ、このようなサイトが上位にランクインすることはない。

この手のアドバイスは、無料で提供されている。それもそのはずだと私は思う。

リスク管理

要はリスクの問題である。

このタイプのサイトは、最終的にペナルティーを受ける可能性があるのだろうか?その可能性はある。しかし、「使い捨てのドメイン」アプローチを用いるサイトは、リンクを獲得するためなら、どんな手も使う。なぜなら、上位にランクインしないことが、リスクに該当するためだ。ペナルティーを受けることは、ゲームオーバーではなく、仕事を行う上での危険に過ぎない。

ブランドにとってドメインが重要なら、「SEO」の定義によるが、SEOから距離を取った方がいいかもしれない。デジタルマーケティングの大半は、従来の考え方(アルゴリズムを意識して最適化を積極的行って、上位にランクインさせる)においては、SEOに当たらない。デジタルマーケティングの多くの領域は、人に対する最適化をベースとしており、SEOを二次的なメリットと考えている。もちろん、この考え方に問題があるわけではない。実際に、多くのサイトにとって理想的なアプローチであり、事実、私達も推奨している。大半のサイトは、この一連の流れのどこかに帰着する。しかし、どこに流れ着くのであれ、必ず管理するべきマーケティングのリスクが存在する。「パフォーマンスが良くない」をリスクと見なす考えは、軽視されている気がする。

アドバイスに従う前に、実際のSERPで起きていることを確認し、その後、リスクを評価するべきである。SEOの関係者が何らかのルールを提案したら、効果があるように見えるケース、そして、効果がないように見えるケースを探し出すと良いだろう(後者の方が面白い)。直に問い合わせ、そして、テストを行うことで、貴重なSEOの見解が得られるのだ。

SEOには、芸術の要素と科学の要素が存在する。テストすることは出来るが、あくまでも一定の範囲内である。テストを越えた未知の部分には、芸術の要素が対応する。この芸術を巧みに実施する取り組みは、現実と証拠のない事実を見極める上で有効である。

そのためには、経験が必要である。

しかし、事実を確認していれば、何が正しいのか、自ずと見えてくるはずだ :)


この記事は、SEO Bookに掲載された「Beware of SEO Truthiness」を翻訳した内容です。

特にリンク構築においては常にペナルティのリスクもありますし、多少なりとも意図的なリンク施策を行っていく上で、様々な考察がネット上に溢れているだけに、悩ましいところではあります。グレーゾーンの安全圏レベルで取り組んでおくのが無難とは思いますが、そもそもそれがどこまでかを判断するにもそれなりの経験と知識がいりますよね。なんというか、実用的というより考えるきっかけをくれるような記事ではありましたが、自ら経験を積むしかないという結論は私の前段のコメントと一緒になってしまい、楽な道はない、という話でもありました。 — SEO Japan [G+]

エンタープライズSEOの秘訣 – SEO用業務計画のフレームワーク

エンタープライズSEOを成功させるためのフレームワーク作りの取り組みを解説した大手企業のウェブマーケティング/SEO担当者には参考になる記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

信じられないような話だが、企業のウェブサイトを担当する上で、最も厳しい取り組みは、方針の決定ではない。企業のウェブサイトにおいては、通常、改善する点は山ほどあり、作業リストは永遠と続いている — SEOを完璧に実施し、すべて適切な処置が施された「神」サイトであってもだ。

意思決定よりも大変なのは、このタスクを特定し、優先順位をつけ、実施しつつ、開発部門や関係部署の上司を含む全ての関係者から支持を取り付ける取り組みである。

私の知り合いの一流のエンタープライズ(企業)SEOの担当者は、全員、この難問に対処する方法を編み出している。規模が大きく、厄介な問題を分割し、対処可能な範囲で解決していくためのフレームワークをもたらす、システム、プロセス、そして、手法を既に確立している。

経営の世界では、このプロセスは、「業務計画」と呼ばれている。業務計画は、プロセスのフレームワークとして価値が高く、理解するべきであり、あらゆるプロジェクトに応用することが出来る。

SEO向けの業務計画

以下に、ウィキペディアによる業務計画の定義を掲載しておく:

業務計画とは、戦略的な目標と目的を戦術的な目標と目的に結びつけるプロセスを指す。業務計画は、節目、成功の条件を描写し、一定の業務期間において、戦略計画をどのように、あるいは、どのパーツを業務に導入するのか説明する… 業務計画は、年間の運営予算に対する基礎であり、そして、根拠でもある。

数年間を費やし、私も、とても簡単に実行し、大きな成果をもたらす業務計画へのアプローチを見出すことに成功した。このアプローチは、次の3つのシンプルな問いに対する答えに左右される:

  • 今、どこにいるのか?
  • どこに向かいたいのか?
  • どうすれば辿り着くことが出来るのか?

where are we now

それでは、早速、SEOの計画にどのように応用することが出来るのか検証していこう。

今、どこにいるのか?

SEOプロジェクト(あるいはSEO以外のプロジェクト)に着手する際は、まずは、現状を明確に把握しなければならない。SEO版の個人一般教書演説のようなものだ。要するに、現在の状況をしっかりと理解する必要がある。過去と比べてどうなのか、SEOの全ての領域において、どのように成長してきたのか、あるいは、どのようにパフォーマンスを下げてきたのかに至るまで、現在の状況をしっかりと網羅しなければならない。

下の図は、私が考慮する領域、そして、各領域で確認するポイントのサンプルを描いている。それぞれの領域では、もっと多くの要素をチェックしなければならないが、言いたいことは分かってもらえるはずだ。

results chart

(上から)結果 ・トラフィック・コンバージョン

ビジビリティ ・ランキング・ソーシャル

アセット ・コンテンツ・関係/リンク

基礎 ・アーキテクチャの問題・機会

内側から(基礎から)、あるいは、外側から(結果)から着手することが出来る。どちらからでも構わない。

注記:

  1. 現状の計測値として、ビジビリティから手を付ける過ちがよく見受けられる。「2014年はセマンティックマークアップの年になる」(日本語)でも触れたように、目的は、出来るだけ高いランクを獲得することではなく、出来るだけ多くのトラフィック(そして、成果)を獲得することである。
  2. まるで単一の製品を提供しているように、会社全体のウェブサイトのSEOを実施する過ちも回避してもらいたい。少数派の企業を担当しているな話は別だが、恐らく、多数の製品、サービス、そして、オファーを抱えているのではないだろうか。

分割は、強力なツールであり、パフォーマンスをより細かいレベルまで掘り下げて確認し、パフォーマンスにおける違いを特定する上で効果的である。米国の大統領が、経済が2%成長したと宣言したとする。これは朗報だが、詳しく調べてみると、工業生産高は4%増加したものの、消費者支出が0.5%下がっていたことが分かった。この情報は、力を入れるべき場所を教えてくれる。

現状を把握する点においても、同じことがいえる。パフォーマンスのレポートを事業分野ごと、または、事業部ごとに分割するために必要な取り組みを行い、それぞれの領域のパフォーマンスを理解しなければならない。

どこに向かいたいのか?

全てのマーケッターが、トラフィック、そして、コンバージョンを増やすことを目的に掲げている(また、そうするべきである)。様々な方法で、これから向かう目的地を特定することが出来るものの、個人的には、競争の状況を確認し、向かう場所に関して、自分自身を鼓舞する方法を好む。どんな業界に属しているのであれ、必ず、自分よりも優れた会社が一つや二つはあるはずだ。

競合者分析ツールは、検索の世界の自分の現在地を把握する上で大いに役立つ。

しかし、ライバルだと思い込んでいる会社だけでなく、自然の検索結果で実際に叩きのめされている本当の競合者を特定する必要がある。計測したキーワードに対する上位のサイトを集め、それぞれのドメインが持つSERPのシェアを視覚的に示すと、とても分かりやすい。

例えば、小売り大手、Searsの経営陣は、ターゲットやウォルマートが競合者だと考えているかもしれないが、検索においては、販売する各製品ラインによっては、数百社以上のライバルが存在する。

Searsに対する本当の競合者レポートを以下に掲載する(Searsが実際に成功しているキーワードを恣意的に集めてみた):

pie chart 1

画像をクリックすると、拡大する

以下の画像は、appliance(電化製品)に対するレポートだ:

pie chart 2

画像をクリックすると、拡大する

違いに気づいただろうか?また、「通常」の競合者に該当する競合者は含まれていただろうか?

各ランキングに重みづけを行う、または、さらに質的な計測を加えることで、より詳しいデータを得られるものの、この点は、別の機会で説明することにする。

どこに向かいたいのか?を決めるためには、競合者の情報を集め、分析し、自分の情報に対して、分割して、SEOの各取り組み(基礎、アセット、そして、ビジビリティ)のギャップを特定する必要がある。こうすることで、それぞれの領域の機会を見つけることが出来るようになる。

明らかなギャップに関しては、競合者が最適化を行っているものの、自分の会社は行っていない領域 — 自分の会社は持っていないコンテンツを競合者は持っている、もしくは、自分が持っていない関係を競合者は持っている — を調べれば特定することが可能だ。さらに、セマンティックマークアップ、内部リンク等、競合者のオンサイトの取り組みを調査する手もある。自力でこのタイプのデータを獲得するつもりなら、時間がかかることを前もって知っておいてもらいたい。しかし、その価値は十分にある。

どうすれば辿り着くことが出来るのか?

プロセスのほぼ最後のステップに当たるのが、現在地と目的地の間のギャップを埋める方法を特定する取り組みである — つまりSEOロードマップの策定だ。そのために必要なタスクを挙げていく:

  • 優先する、ハイレベルのプロジェクトのリストを作る。
  • プロジェクトを小規模なサブタスクに振り分ける。
  • 優先順位と影響を各タスクに割り当てる。
  • インパクトを予測する。

大量のキーワード、そして、コンテンツを持つ企業のサイトを運営している場合、予測は、難しいかもしれない。

単純に、分かっているキーワードを全て取り上げ、CTRの曲線に基づいて、すべて1位(あるいは3位以内)を獲得したら、トラフィックはどれだけ増えるのかを予測するミスがよく見受けられる。季節による影響、ターゲットのキーワードの個別のランキング、そして、競争の激しさのレベルを考慮していないため、これは、恐らく、予測の方法として最悪の部類に入るだろう。

時間を割いて検索量の傾向を調査し、初日から12ヶ月後までのランキングの改善計画を策定してもらいたい。続いて、集めたキーワードのデータに応じて、推測を行う。こうすることで、サイトの残りの部分に対して、推測を行う確固たる基盤が出来上がり、社内で分かち合えば、適当に予測する場合と比べて、遥かに大きな自信を得ることが出来るようになる。

結論

今回紹介した業務計画のフレームワークは、ロードマップを作る際の大事な要素に焦点を絞っているものの、– 実際の業務計画のインパクトを計測、監視、そして、反映する能力の重要性を決して忘れないでもらいたい

このフレームワークは、SEOを管理する方法に対して、今までとは違う見解を得る上で役に立つはずだ。

取り組みへの予算やサポートを要請する前に、業務計画を策定することで、詳細で周到な計画を裏付ける効果が見込めるため、必要な支持を得ることが出来るようになるだろう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Secrets Of Successful Enterprise SEO Part 1: Operational Planning For SEO」を翻訳した内容です。

以前に比べればSEOに対して協力的な人は増えているのではと思いますが、そうはいっても企業規模が大きくなればなる程、組織の構造が複雑であればある程、皆の支持を取り付けることはまだまだ至難の業とは思います。この記事が少しでも悩めるSEO担当者の救いとなることを願っています・・・。 — SEO Japan [G+]

20の超有名ブログから学んだ11点のコンテンツマーケティング術

天才ウェブマーケッター、ニール・パテルに王道ながらも究極のコンテンツマーケティングを学ぶ記事。アドバイスはどれもリアルな経験に裏打ちされた具体的で説得力ある内容です。 — SEO Japan

content lessons

マーケティングのキャリアを始めた頃、(テクノラティのデータによると)トップ100に入っている20サイトのブログを私は担当させてもらった。私の仕事は、ブログのトラフィックを増やすことであり…大きな成果を残すことに成功した

例えば、テッククランチのトラフィックを30%増やしゴーカーメディアの月間ユニークビジターの人数を500万人増やすことに成功した。

偉業だと思うかもしれないが、実は私は大したことをしたわけではない。オンページの要素を幾つか調整し、ソーシャルメディアを活用し、クロスリンクを使って、クライアントの検索エンジン経由のトラフィックを増やしただけだ。

本当の偉業は、一部のブログの取るに足らない月間ページビューを、1億以上に増やしたことだ。数年間に渡り、私はこのようなサイトの戦略を見て、調べて、そして、学ぶことが出来た。

その結果、得た教訓をこれから紹介していく:

タイミングがすべて

成功を収めたブログは、例外なく、最新のニュースを報じることで、人気を集めていた…ただし、ニュースなら何でもいいわけではなく、メジャーな報道機関が報じるようなニュースでなければならない。当該のブログは、メジャーなニュースを求めていた。なぜなら、メジャーなニュースを検索する人は多く、トラフィックを得るポテンシャルが高いためだ。

人気を集めたサイトは、グーグルトレンド等のサイトをモニタリングして、メジャーなニュースを見つけていた。グーグルトレンドは、人気の高いトピックを全てリストアップしており、トラフィックを得やすい環境にある。.

この戦略を過去に活用していたサイトの一つが、Mahaloだ。Mahaloは、グーグルトレンドのトピックを記事で取り上げることで、サイトを立ち上げた際に、トラフィックを増やしていった。

mahalo alexa

Mahaloは、最近、この戦略を利用していない。そのため、上の表を見れば分かるように、トラフィックが落ちている。しかし、ご覧の通り、以前はとても効果は高かった。

質よりも量を重視

個人的には、大量のコンテンツを作成するよりも、質の高いコンテンツを作成する方針を好む。しかし、前者の戦略は、月に500-1000万のユニークビジターを求めているサイトには向かない。

私が担当した20のサイトは、全て、量を優先し、その次に質を考慮していた。ガラクタのようなコンテンツがブログに投稿されないように注意を払っていたものの、例えば1日に4本の記事を作成する等、量に関するノルマを設けていた。

この20サイトのブログの分析データにアクセスすると、1日に投稿する記事の本数と獲得するトラフィックの間には、明らかな相関関係が見られた。より多くのコンテンツを投稿するサイトは、より人気が高い傾向が見られた。

トラフィックの源となったのは、ソーシャルメディアではなく、グーグルであった。1日に4本以上のコンテンツを投稿するサイトにおいては、トラフィック全体の55%が検索エンジンを経由していた。

growth graph

上の表には、2本の線が引かれている。1本目の線は、毎週コンテンツを投稿していくと、コアのユーザーによる全体的なトラフィックが、8%のペースで増加している点を示している。

2本目の線は、トラフィックを急激に増加させた人気の高いコンテンツを表す。このブログは頻繁にコンテンツを投稿しているため、トラフィックの急激な増加をもたらす確率を高め、その結果、成長率が8%から10%に伸びたのであった。

影響力がブログの人気を左右する

人気の高いブログを運営するオーナーの多くは、ネットワーク作りを真剣に行っている。ブログの存在が、ネットワーク作りに貢献したことは事実だが、ブログの人気が高まる前に、既にコネクションを多く持っていた。

このコネクションが、最新のニュースを報じ、さらに、ソーシャルメディアのトラフィックを獲得する上で、良い影響を与えていた。友達にツイートを投稿してもらったり、フェイスブックでコンテンツをシェアしてもらったりすることで、ブロガー達は、コネクションを活用して、出来るだけ多くのトラフィックを獲得する取り組みを行っていた。

人気の高いブログを作りたいなら、ネットワーク作りに取り組むべきである。影響力の強い知り合いが増えれば、それだけ得られるトラフィックは多くなる。

影響力のあるライターを雇う

私が関わったブログには、一人で運営しているブログは一つもなかった。1人のライターでは、ここまで人気を集めることは、単純に不可能である。1日に10本、もしくは、4本であっても、質の高い記事を作成することは出来ない。

そのため、より多くのコンテンツを投稿するため、ライターを雇わなければならない。ライターを採用する際は、ライティングの能力を評価するだけでなく、影響力にも注目してもらいたい。

ブログの人気が高ければ高いほど、より有名なライターを雇う傾向が見られる。私が初めて運営したブログ(Pronet Advertising)では、MG シーグラー氏を雇った。ならぜなら、同氏はディグのユーザーとして一流であり、トラフィックの増加に貢献してくれると考えたためだ。

テッククランチも、その後、MG シーグラー氏を雇った。同氏のソーシャルメディアでの影響力はとても高く、トラフィックの面でプラスに働くためだ。そのため、シーグラー氏は、テクノロジー分野のライターとして、ウェブで絶大な人気を誇っている。

直感ではなくデータに従う

偶然、または、運が良いために、ブログの人気が高まるケースは稀である。大方、ポピュラーなブログは、データを使って、トラフィックを増やす方法を編み出している。

賑わっているブログが注目する主なスタッツの一つが、オーサー(作者)のスタッツである。それぞれのオーサーのトラフィックの平均、コメントの本数、そして、シェア数/本を分析している。

オーサーのレベルで調べることで、多くのトラフィックをもたらすライターを特定しやすくなる。その後、平均値を用いて、記事1本あたりのトラフィックが多いライターを探し出す。ライターによって投稿の頻度は異なり、また、1本当たりのトラフィックが多いライターには、頻度を増やしてもらいたいため、このデータはとても重要である。

さらに、雇用するべきライターを特定する上でも役に立つ。トラフィックをもたらさないライターに報酬を支払う事態だけでは避けたいはずである。

タイトルが一番大事

一部のエディターは、記事全体の編集にかける時間と同じぐらいの時間をヘッドラインの作成に費やしている。タイトルの質が低いと、コンテンツを読んでもらえなくなる。だからこそ、エディターは記事のタイトルに細心の注意を払っているのだ。

大勢の読者にコンテンツを見てもらいたいなら、他人のコンテンツを直し、ユーザーと検索エンジンの双方にとって魅力的なタイトルを作ることが出来る、優秀なエディターを採用したいところだ。

これは簡単な作業ではなく、また、訓練を受けて身につくようなスキルでもない。そこで、創造力に溢れる編集者を探す必要がある。創造力に磨きをかける取り組みを訓練するのは非常に難しいため、既にやるべきことを分かっている人材を採用してもらいたい。

雑誌の世界では、一般的に、大勢の優秀なエディターが活躍している。

自分でコンテンツを作らなくても、見返りを得られる

ブログが、軌道に乗ると、他の人のコンテンツを使って、成長を維持することが可能になる。Entrepreneur Magazineは、トラフィックを増やすためにこの戦略を用いている — このサイトは、現在、KISSmetricsのブログのコンテンツを配信している

Quick Sprout(私が運営するブログ)の記事を何本か再投稿したいとBusiness Insiderに頼まれた際、私はこのメリットの存在に初めて気がついた。Business Insiderは、リンクを張ると約束していたので、私はこの要請を快諾した。

Quick Sproutの記事が何本か投稿されると、Quick Sproutよりも多くのトラフィックを、Business Insiderが獲得していることに私は気づいた。この記事を確認してほしい。Quick Sproutのページビューは、6315回だったが、Business Insiderのページビューは21,211回に達していた。

また、Business Insiderは、Quick Sproutの記事を採用した際、記事を複数のページに分けていた。そこまで効果が高いとは私は思わないが、ビジター1人当たりのページビューを増やす効果はあり、その結果、広告収益の増加に貢献していたようだ。

火に油を注ぐ

ブログを立ち上げたばかりの頃は、一番辛い時期である。そのため、AOL等の会社は、ブログを作る代わりに、買収している。ブログを始めたばかりの段階では、どこからトラフィックを獲得しなけれならない。さもなければ、人気者になることは出来ない。

Mashable等、私が関わったブログの幾つかは、他のブログにコメントを投稿することで、成長を活性化していた。連絡先を活用して、ブログをさらに成長させたブログもある。例えば、Guy Kawasakiは、ブログを立ち上げた際に、eメールリストに掲載されているアドレスに向けて、eメール攻勢をかけていた。

現在のマーケットでは、ゼロからブログを作り上げるのは難しい。そこで、フェイスブックで広告を出すことで、知名度を上げる確率を高める手が考えられる。有料のフェイスブック広告から、ランディングページに送り込み、無料でeブックを提供する代わりに、eメールアドレスを教えてもらおう。

その後、ブログの記事を投稿する度に、リストに掲載されているアドレスにeメールを送信し、読んでもらうのだ。

買収してトラフィックを増やす

トラフィックをある程度獲得し、グーグルで高いオーソリティを確立したら、他のブログを買って、成長を活性化することも出来る。GigaOMは、数年前にThe Apple Blogを買って、アップル関連のトラフィックを大幅に増やすことに成功した。

GigaOMは、自分達で作ったブログと買ったブログを1つのドメイン名、gigaom.comに集め、グーグルにオーソリティとして認めてもらい、最終的に、全体的なトラフィックを増やしていた。

買収と言っても、高額な買い物になるとは限らない。5万 – 10万人のビジターを持つブログなら、5桁、または、それ以下の金額で買うことが出来る。このようなブログの大半は、1銭も収益を上げていないため、10,000ドル(約100万円)を提示すると、興味を持ってもらえる。

Gym Junkiesを私が30,000ドルで購入した際、このブログは17万の月間ユニークビジターを抱えていた。このサイトが、毎年30,000ドルの収益を上げていたことを考慮すると、悪くはない取引だと言えるだろう…つまり、1年間で得られる収益と同額の金額で、私はこのブログを買ったのだ。

品質はトラフィックを保証するものではないが、ロイヤリティを築く効果はある

素晴らしいコンテンツを作ったとしても、必ずトラフィックを増やすことが出来るわけではない。大量の質の低いコンテンツを作った方が、トラフィックが増える可能性は高い。

しかし、長い目で見ると、安っぽいコンテンツは、読者をがっかりさせてしまい、その結果、長期的なトラフィックにマイナスの影響をもたらす。 確かに、差し当たり、急激にトラフィックは増えるかもしれない。しかし、ユーザーが直帰する光景を検索エンジンが継続して目にするようになると、誰もコンテンツをツイートしてもらえなくなると、あるいは、誰もリンクを張ってもらえなくなると、トラフィックは、急激に落ちる。

直接的なトラフィックだけでなく、検索エンジンの視点で、戦略を考える必要がある。グーグルは、インデックスしたページの数、リンクを張っているサイトの数、さらには、ソーシャルシェアの数にも注目している。このようなスタッツが良ければ、グーグルは見返りとして、上位にランク付けする。 一方、成績が良くない場合は、ランキングを落とされてしまう。

人気のあるブログのように、長期的なブログの戦略を策定したいなら、質の高いコンテンツの作成に力を入れる必要がある。品質は、継続的にソーシャルサイトでコンテンツをシェアしてくれる、忠誠心の高い読者をサイトに導く。そして、このタイプの読者は、口コミ宣伝率を高くしてくれる。その結果、直接的なトラフィック、そして、リファラーのトラフィックは共にアップする。

積極性はユーザーを怒らせる可能性があるものの、成長を妨げることはない

成長戦略において、積極的にアプローチした場合、コンテンツの質が高ければ、読者は許してくれる。Quick Sproutで私は実際にアグレッシブな戦略を実施したことがあるが、継続的に成長を実現している。複数のポップアップから、コンテンツブロッカーに至るまで、ありとあらゆる手法を私は試した。積極的な手法を用いると、必ず数名の読者が腹を立てるものの、トラフィックは継続的に右肩上がりに増えていった。

Upworthyは、積極的な戦略を採用したブログのお手本的な存在である。このブログは、ポップアップを用いて、フェイスブックで友達になる、もしくは、いいね!をクリックする行為を促しているものの、並外れた人気を持っている。

upworthy popup

アグレッシブになれ、と言っているわけではないが、データを見る限り、直帰率を高くすることも、全体的なトラフィックの減少をもたらすこともない。この記事によると、Upworthyは、ウェブ史上、最速のペースで成長しており、非常にアグレッシブな姿勢を貫いている。

Mixergyにも注目してもらいたい: このブログは、eメールアドレスを提供しなければ、コンテンツを読むことが出来ない仕組みを採用している。

結論

既に人気の高いブログを最適化して、さらに人気を高める取り組みは、簡単だ — 実際に私はトップ 100に入る20サイトのブログでこの取り組みを行い、たった、数ヶ月間で、さらに成長させることに成功した

一方、ゼロからブログを始めて、大勢のビジターを獲得するまで成長させるのは、非常に難しい。 しかし、今回紹介した人気のあるブログが利用している戦略に従えば、すぐにトラフィックは増えていくはずだ。

その他にも、大手のブログから学べる戦略はあるだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「11 Content Marketing Lessons Learned from 20 of the Top 100 Blogs」を翻訳した内容です。

どのアドバイスも一見当たり前にも聞こえますが、自分のブログできちんと考えた上で戦略的に実施できているかとなると、意外とそうでも無いことが大半だったりしないでしょうか?米国の超人気ブログでさえ、彼が書いたアドバイスをコンサルティングしたことで、トラフィックが飛躍的に上がっているわけですしね。もちろん最終的にはコンテンツの質ありきではあるのでしょうが、その質を最大限活かすためのコンテンツマーケティング術がさらなる違いを産み出すのかも。 — SEO Japan [G+]

ブログの月間訪問数を短期間で10万件に増やす具体的方法

ニッチながら様々なオンラインビジネスを成功させているニール・パテル、その原動力が彼が運営する複数の人気ウェブマーケティング系ブログ。今回はそんなカリスママーケッターが語るブログのアクセス増加方について。よくある同種の記事とは違い、具体的かつ示唆に富んだアドバイスは本物を感じさせます。 — SEO Japan

私はトップ 100に入るブログのうち20のブログでマーケティングを実行(日本語)した実績を持つ。また、自分のビジネスのために作った3つのブログは、最低でも月に10万回の訪問を獲得している。

このブログ、Quick Sproutに関しては、月間訪問数が10万に達するまで4年と9ヶ月を要した:

quicksprout blog traffic

KISSmetricsでは、10万に達するまでに、1年と10ヶ月間かかった:

kissmetrics blog traffic

そして、Crazy Eggでは、月間訪問数が10万回に届くまで、1年と6ヶ月間を要した:

crazyegg blog traffic

上のグラフを見れば分かるように、10万人に到達するまでにかかった時間は、短縮されている。4年と9ヶ月間から、最終的に1年と6ヶ月間で、この偉業を達成することが可能になった。

この功績に関しては、運はまったく関係ない。実は私は公式を見出しており、この公式は毎回結果を出す。例えば、今日この公式を再び活用したら、1年間以内に同じような結果を出すことが出来るはずだ。

今回は、10万回/月の訪問をブログで達成するために、私が利用している公式を伝授する:

多ければ多いほど良い

Quick Sproutに関しては、1週間に1本ではなく、1週間に2本記事を投稿すると、若干トラフィックの量が増えることに気づいた。 KISSmetricsでは、1週間に5本記事を投稿するまで、トラフィックが大きく増加することはなかった。しかし、KISSmetricsに関しては、週に2本から、一気に週に5本に増やしていた。

そのため、KISSmetricsは、Quick Sproutよりも遥かに成長するペースが速くなった。さらに、最近では、5本/週ではなく、6本投稿するテストを行っている。

1週間に5本の記事を投稿した際は、月間の訪問数は42万2885回であった。

kissmetrics september blog traffic

1週間に6本の記事を投稿してみたところ、トラフィックは、50万1573回にアップした。.

kissmetrics october blog traffic

毎週投稿する記事の本数を1本増やすことで、ブログのトラフィックを18.6%増加させることに成功した。ちなみに、一流の20サイトのブログ(すべてトップ 100入りを果たす)のマーケティングを担当した際、毎日3本の記事を投稿すると(21本/週)、容易に100万回/週を達成することが判明している。

頻繁に投稿する際は、コンテンツの品質を保つことが重要である。 質の低いブログの記事を大量に投稿したところで、トラフィックに大きな変化は起きない。

インフォグラフィック

インフォグラフィックを利用すると、容易にトラフィックを増やすことが出来る。Mashable等のブログで、この手法は抜群の効果を発揮していた。また、KISSmetricsでも急激なトラフィックの増加をもたらしていた。

47点のインフォグラフィックから、2年間で、2,512,596回の訪問、そして、3741サイトからの41,142本の被リンクを獲得した。

2010年8月のトラフィックを報告するページのスクリーンショットに目を通してもらいたい:

kissmetrics august blog traffic

次に2010年9月のトラフィックを確認してもらいたい:

kissmetrics september blog traffic

インフォグラフィックのおかげで、訪問数が5万6,380から、14万6,197に増えていた。この戦略は、とても効果が高かったため、毎週インフォグラフィックを作って、トラフィックの底上げを行った。現在、インフォグラフィックを配信していなくても、過去の作品から、月に5万回の訪問が寄せられる。

この戦略を真似したいなら、このブログの記事にある手順に従うと良い。人気の高いインフォグラフィックを作成する上で必要な知識を全て得ることが出来るはずだ。

人と検索エンジンを考慮してタイトルを作る

私の3つのブログは、検索エンジンから多くのトラフィックを獲得している。理由が知りたい方も多いのではないだろうか?勝因は、人と検索エンジンの双方にとって、魅力的なタイトルを作ったことだ。

crazyegg search blog traffic

まずは、Crazy Eggブログを見てもらいたい。先月、検索エンジンから12万7,373回の訪問を獲得した。これは、グーグルと人のためにタイトルを作った結果である。

この戦略では、短期においては、あまり大きなトラフィックを得られるわけではないものの、半年以内に、検索エンジンのトラフィックが増えていくようになる。この時点から、四半期ごとに継続してトラフィックが増加する。

トレンドになっているトピックを取り上げる

最も多くのトラフィックが寄せられるのは、当該の分野のメジャーな出来事を取り上げた日であった。

例えば、Quick Sproutでは、パンダやペンギン等のグーグルのアップデートを取り上げると、トラフィックが急激に増加していた。ハミングバードをKISSmetricsで取り上げた日でも、同じような現象が起きていた。

アップルのマーケティングを同社のイベントの前後にブログで取り上げた際も、やはり、トラフィックが急激に増加していた。

このタイプのトラフィックの良いところは、イベントが終わった後、急激に増加する以前のトラフィックよりも、若干トラフィックが増えている点である。

トレンドになっているトピックを取り上げたいなら、グーグルトレンドを使って、ホットなトピックを特定すると良いだろう。ただし、何でも取り上げれば良いわけではない。自分の分野と関連していることが大前提である。グーグルトレンドで、少し検索を行えば、検索量の増えているトピックと減っているトピックを把握することが出来る。

会話のようなトーンで記事を綴る

Quick Sproutでは、1本の記事に176本のコメントが寄せられていることをご存知だろうか?砕けたトーンで記事を作成していることが、その理由だ。

「トップコメント投稿者」等のテクニックを使えば、コメント数を増やすことは可能だが、ブログの記事を小論文ではなく、会話のように綴ることで、自然により多くの読者からコメントが寄せられるようになる。

また、次の手法を使って、同じような効果をブログにもたらすことが可能である:

  • コンテンツで「皆さん」と「私」を利用する。
  • ブログの記事全体で、質問を投げ掛ける。
  • 誰でも理解することが可能なコンテンツを作る…要するに、5年生に伝えるつもりで書く
  • 段落を短く保ち、余計な情報は省略する。

コメントは読者の忠誠心を高める上で心強い味方となる。ブログで頻繁にコメントを投稿している読者は、コンテンツを読んでいる何よりの証拠であり、ソーシャルウェブでシェアしてもらえる可能性は高い。

一人ではなく、複数のライターが記事を投稿している場合、コメントとエンゲージメント(参加を介した交流)は減る。読者が、一人のライターとつながりを形成する機会が少なくなるためだ。 Crazy EggとKISSmetricsを見れば一目瞭然だ。この2つのブログは、複数のライターを抱えており、その多くは、会話のようなトーンを用いていない。その結果、Quick Sproutと比べて、遥かにコメントの本数が少ない。

私の友達のブログ(私のブログのデザインを模倣している…お望みなら皆さんも真似して頂いて結構)は、月間の訪問数は2000回のみだが、一部の記事は13本のコメントを獲得している。これは、会話のように記事を綴っているためだ。

フェイスブックのコメントを使って、エンゲージメントとソーシャルトラフィックを増やそうとしているなら、考え直すべきだ。私が担当した人気の高いブログは、フェイスブックよりも、グーグルから多くのトラフィックを得ていた。フェイスブックのコメントのテキストはインデックスしてもらえないため、検索トラフィックは少なくなる。

提案とオプトインでeメールアドレスを集める

私が作ったブログには、ある共通する傾向が見られる…eメールが、大きなトラフィックの源になっている点だ。

11月、eメールは、Quick Sproutでは、トラフィック全体の18%、KISSmetricsでは6%、そして、Crazy Eggでは4%を占めていた。

割合としては少なく思えるかもしれないが、それには妥当な理由が2つある:

  1. 3つのブログは大量のトラフィックを獲得しており、ビジターの人数においては、数%であっても、大きな違いをもたらす。
  2. Quick Sproutを除く2つのブログでは、eメールの収集に失敗している。KISSmetricsとCrazyをQuick Sprout並に最適化していたら、大幅にeメール経由のトラフィックの割合は増えていたはずだ。

ブログでより多くのeメールアドレスを集めたいなら、この記事で描かれている2つのステップに従うと良い。この記事には、必要な知識が全て掲載されている。また、単純にWP Lead Magnetプラグインをダウンロードする手もある。これは、Quick Sproutで私が使った戦略であり、素晴らしい成果を上げた。

eメールリストを入手したら、新しい記事を投稿する度に、ブラストを送信するべきである。なぜなら、トラフィックを増やし、より多くのコメントを集め、そして、何よりも、ソーシャルシェアを生み出すからだ。事実、eメールの購読者は、ブログの通常のビジターよりも、コンテンツをシェアする可能性が3.9倍高い

コンテンツマーケティングは必ずしも運任せのゲームではない

ブログの最も重要な要素はタイトルである。どれだけ内容が素晴らしくても、タイトルが三流なら、記事を読んでくれる人は少なくなる。

大方、コンテンツマーケティングは、– 大勢の人達に読んでもらえるか、誰にも相手にされないかの — イチかバチかの賭けである…と考えられているが、必ずしも運任せにする必要はない。

Social Crawlytics等のツールを使って、競合するブログで人気を集めているコンテンツのタイプを把握することが出来る。例えば、マーケティングに関するブログを運営しており、Quick Sproutで人気の高いコンテンツを確認したいなら、www.quicksprout.comと入力すれば、次のような表が表示される:

social crawlytics

続いて、ソーシャルサイト、または、合計でソートすることが出来る。事実上、人気の高いブログの記事とタイトルが全て表示されるはずだ。トップ 5の記事を見ると、advanced guide to seocontent marketinggrowth hackingが入っていることが分かる。 つまり、高度なガイドを作成し、マーケティング関連のトピックに対して、私と同じようなタイトルを使えば、多くのトラフィックを得ることが出来る。

結果を出すトピックとタイトルを探し出す作業に加え、この記事で紹介した公式を使えば、魅力的なタイトルを作り出すことが出来るだろう。この記事では、意見を使って、切迫感を醸し出す方法、または、タイトル内で好奇心を喚起する方法を伝授している。

ソーシャルメディアのプロフィールを構築する

また、私が運営している3つのブログからは、ソーシャルメディアサイトからも多くのトラフィックを獲得している特徴が見られる。過去30日間のデータを紹介していく:

  • KISSmetricsは、ソーシャルサイトから3万6,862回の訪問を受けた。
  • Crazy Eggは、ソーシャルサイトから5,976回の訪問を受けた。
  • Quick Sproutは、ソーシャルサイトから2万5,350回の訪問を受けた。

どのようにして、このような成果を実現したのだろうか?ソーシャルプロフィールを構築しているためだ。以下の戦略に従えば、同じようにソーシャルプロフィールを作ることが可能だ:

ソーシャルプロフィールを構築する際は、忍耐力が必要になる。通常、ソーシャルメディアからブログへ一貫してトラフィックが寄せられるまでには、6ヶ月間を要する。

メジャーなソーシャルメディアサイトに力を入れるだけでなく、当該の分野の小規模なソーシャルメディアを活用することも検討してもらいたい。例えば、InboundGrowth Hackersは、マーケティング分野に特化したソーシャルメディアである。平均で、InboundとGrowth Hackersは、私のサイトにそれぞれ、400回、1700回の訪問を導いている。莫大な数ではないものの、確実にトラフィックを増やしてくれている。

提携

Crazy Eggブログを立ち上げてから数ヶ月以内に、月間の訪問数は3万回を突破していた。その方法を伝授しよう

SEOでも、ソーシャルメディアでもない。提携を介して、この功績を実現したのだ。私が最初に提携先として選んだのはSmashing Magazineであった。なぜなら、Crazy Eggは、同サイトのRSSフィードに組み込まれており、1ヶ月間に22181回の訪問を獲得していた。

smashing magazine network

この提携にかかったコストは$0であった。Smashing Magazineのネットワークに含まれている点を示すバッジをブログに掲載しただけだ。

私が参加したネットワークは、Smashing Magazineだけではない。それ以前に、9rulesのネットワークに参加したこともある。様々なブログネットワークが存在する。自分のブログが該当する業界のネットワークを探せばよい。

ただし、ブログネットワークだけで、満足するべきではない。自分のブログにトラフィックをもたらすことを交換条件に、コンテンツを別のブログとシェアする手もある。Business Insiderは、この記事等、Quick Sproutの記事を配信している。Business Insiderに対して、記事の中で私のブログに向かうリンクを掲載して欲しいと頼むと、快く受け入れてもらえた。

Business Insider等の人気の高いブログは、コンテンツを探している。求めているコンテンツを提供すれば、サイトにリンクを張り、大勢のビジターを送り込むことに反対するはずはない。

提携を結ぶには、同業界の人気の高いブログに継続的に接触する以外、他に手はない。大半のブログはコンテンツを受け入れてくれない、もしくは、ネットワークに参加させてくれないだろう。しかし、10サイトのブログにコンタクトを取れば、少なくともそのうちの1つは、「OK」と答えるはずだ。

まとめ

Quick Sproutを、10万回/月間訪問に到達させるまでには、数年間を要した。しかし、もっと短い期間で同じ結果を出すことは出来る。 Quick Sproutを始めた頃、フェイスブックやツイッターは、今ほど人気が高くなかった。

また、当時と比べると、現在では、活用することが可能なサイトや提携の機会は多く、以前よりも、良質なブログの記事を求めている人達もまた多い。

是非、試してみてもらいたい。上述した手順を踏めば、すぐに10万回/月間訪問数を突破することが出来るかもしれない。

その他に、同じ偉業を達成する上で貢献した戦略をご存知なら、コメント欄で発表してもらいたい。


この記事は、Quick Sproutに掲載された「How to Grow Your Blog to 100,000 Visits a Month Within 1.5 Years」を翻訳した内容です。

リアルな数字を元に具体的なアドバイスを丁寧に解説してくれた記事でした。私もブログ運営者としてどれも納得の内容です。この10万件という数字、特定業界やB2B向けにターゲティングされたブログとしては日米共にそれなりの数字なのではと思います。ちなみにSEO Japan、元々のサイト開設は2002年ですが、2011年に更新を再開してから10万到達までは半年程度でした。とはいえそこからユーザー数はさほど伸びず、月間の訪問者数は10万~15万を行き来する感じです。 — SEO Japan [G+]

スタートアップのCEO&チームが抱える不安を克服する正しい方法

「スタートアップ始めました。」そんな台詞がかつて以上に普通に飛び交うようになってきた日本のネット業界。会社を始めることは誰にでもできますが、それを起動に乗せ長続きさせることはまた別問題。特にスタートアップの立ち上がりの過程では、経験の少なさや不確定な未来も含め、社長はもちろん、チームのメンバーも不安な気持ちを常にどこかに持っていることでしょう。そんな不安を少しでも減らし、日々の努力を成功に導いていくための具体的なアドバイスをThe Next Webの記事から紹介。 — SEO Japan

uncertainty
著者紹介: デニス・デュヴォシェルは、オンラインコラボレーションツール、TwoodoのCEO & 共同創設者である。

私達が立ち止ったところで、変化は収まらない。外部の力により、ランダムな出来事がシャッフルされ、その結果、不安になり、異なる状況へと私達は向かっていく。混乱を特定し、その結果に応じた行動を取る能力が、困難を乗り切る原動力となる。

IT、SaaS等、イノベーションのレベルの高い業界で、仕事をしたことがある方には、私の言いたいことが分かってもらえるはずである。あるいは、様々な方向に引っ張られた経験がある方も、理解してくれるのではないだろうか。

変化を受け入れるのではなく、変化に逆らう行為は、破滅をもたらすと「分かっている」ものの、時間を割いて、様々なソリューションを試そうとする人は全く見当たらない。私達は、変化する、または、変化させないため、制御することが出来ると確信するモノ — つまり、自分達の考え方、そして、取り組み方 — にしがみつく傾向が見られる。

「領域、または、目的地を把握していない状態で、理性的に動くのは、理性的とは言えない。」

エドワード・ウェバー: ウィンスコンシン大学 1984年E

 How to deal with uncertainty: The entrepreneurs dilemma

起業家が、対処する必要がある不安は2つに分けられる: 戦略上の決定を下す際の不安、そして、チームを管理する上での不安である。

実用的なアドバイスと余計なアドバイスにも分けることが出来るが — 両者は持ちつ持たれつの関係である。そこで、この記事では、双方のタイプの不安について、考察していく。

パート 1: 戦略的な決定に関する不安の管理

スタートアップでは、問題を解決し、イノベーションを追求することが至上命題である。そのため、不安があって当然である。持っている知識を活かすことで、この不安を軽減することが出来る。その上で鍵を握るポイントを挙げていく:

  • 起業家の知識と経験
  • チームの知識と経験
  • ネットワーク
  • メンター
  • 利用可能な公開されている情報源(オンラインコミュニティ、イベント等)
  • 有料で得ることが可能な情報
  • 過去のケーススタディ

チーム内の知識の格差を解消する取り組みも、不安に打ち勝つ上で効果がある。そのための条件を挙げていく:

  • 情報を出し惜しみしない
  • チームメンバー全員が、お互いにアクセスすることが可能な状況、メンバーのコミュニケーションが取れている状態(クラウドのコミュニケーションのソリューション、ソーシャルコラボレーションツール等を介して)
  • 可能な場合、分野間のトレーニングと学習
  • テスト

問題は毎日のように起業家の前に現れる: バグが出現し、ゲスト投稿の要請が断られ、デザイナーに子供が産まれたため、仕事が出来なくなることもある。この手の問題には、2通りのアプローチが考えられる(ミランのボッコーニ商業大学 アンジェロ・ディティジョ教授が指摘):

1) ゴミ箱アプローチ

ゴミ箱にすべて投げ込み、その後、ゴミ箱に手を突っ込み、たまたま手が触れた問題を解決する。

これは、思いがけない発見をもたらす効果があり、想像以上に素晴らしいアイデアが生まれることもある。また、四六時中、問題に飛び付き、真正面からぶつかっていくため、問題が溜まることはない。確かに忙しくなるが、生産的だと言えるだろうか?

2) コアの問題を調査するアプローチ

ゴミ箱アプローチを採用して、ランダムに問題を解決するのではなく、根本的な問題を特定する努力をして、他の問題は捨てる。

根深い構造上の問題がある場合、このアプローチは役に立つものの、問題が完全にランダムな類のものであったら、時間の無駄になる。しかし、長期的な視点で考えると、このアプローチの方が確実に優れており、一回で解決することが可能な、繰り返し発生する軽率な問題を廃絶することで、生産性を高める効果が見込める。

「業界内の変化する要素を確認し、当該の要素の状況を特定することで、マネージャーは状況を判断することが出来る。」

科学的なメソッドを用いる手もある: a) 観察する b) 質問をする c) 仮説を立てる d) 実験を行う e) 仮説を受け入れる もしくは、f) 仮説を否定し、新しい仮説を試す。

これから紹介する手順は、ウィスコンシン大学のエドワード・ウェバーが考案した手法からアイデアを得ている(1984年に発表された論文):

ステップ 1:不確定要素を特定する

1) 経験、そして、業界において妥当な不確定要素を選ぶ。

例: ユーザー維持率

2) この不確定要素は、論理的に裏付けられている必要がある(ソートリーダー、業界の専門家、学術論文等、業界において妥当な存在に支持されている)。

例: デイブ・マクルーア氏の顧客維持に対する効率的なアプローチ

3) 不確定要素のデータを集めることが出来る ? これはツールやその他の利用可能なリソースに左右される。

例: グーグルアナリティクスを使って、ビジターが去るページを特定する。

4) 選んだ不確定要素を、他の不確定要素と組み合わせて、優れた不確定要素としてまとめ、要素の数を減らすことが出来るかどうか検討する…こうすることで、状況に対する根本的なパターン、および、関連性の見解を得ることが出来る可能性がある — そして、最終的にこの見解からソリューションが導かれる。

例: Mixpanelでイベントのファンネルを作成する。

5) 不確定要素は、自分だけでなく、他の従業員も分かるようにしておく。さもなければ、不確定要素の妥当性や重要性を伝えることが出来なくなる。

ステップ 2: 目標を特定する

不確定要素を選択したら、会社の目標の観点から、不確定要素を考察する必要がある。不確定要素の理解は、上述した知識のリソースに左右される。目標の観点で結果を考え、ギャップを特定する — ギャップには、次の条件が課される:

a) 解決することが可能であること

b) チーム/マネージャーが解決する意思を持っていること

要するに、上の例では、維持率を改善するためのリソースを持っているか、そして、維持率の改善は、ビジネスにとって優先課題かどうかを考える必要がある。

ステップ 3: 条件は適切か?適切ではないなら、条件を無効にする条件を作り出すことは可能か?

戦略から有益な成果を得るには、適切な条件が必要になる。これは最も不安な要素だと言えるだろう。計画を成功に導く上で、どのような条件が妥当か特定してもらいたい。条件を無効にする条件を作ることが出来るまで、他の不安は忘れて構わない。

不確定要素が目標にどのように影響を与えるのかが分かると、ビジネスを成長させる最善の方法を特定しやすくなる。より相応しい製品/マーケットを見つけることが出来るようになり、また、目標を達成する上で効果のない行動を避けることが可能になる。

パート 2: スタートアップチーム内の不安

何もかも熟知しているわけではないなら、そして、出来事や物事がその他の出来事や物事とどのように収支、または、分岐するのか分からないなら、不安は存在する。不安の管理においては、不安な状況でチームに前向きな影響を与えることが最も重要であり、チームに対する統制の強化は解決策にはならない。

残念ながら、後者を重要視するスタートアップが後を絶たない。一番恐ろしい不安な状況は、オプションを選ぶ前に、オプションをテストすることが出来ない状況である — しかも、すぐに選択しなければならない。

53315529 730x486 How to deal with uncertainty: The entrepreneurs dilemma

ステップ 1: 目標の特定(「これからどこへ向かおうとしているのか?」)

会社がどのようなビジョンを持つのかを特定することは、重要な目標である。これは、サブの目標から、大きな目標を達成する上で必要な小さなタスクに分割することが出来る。

サブの目標への道が提示されると、「大きな目標」は現実的に見える。すると、不安に対するネガティブな感情を抑えることが可能になる(たとえ不安自体は残っていても)。

ステップ 2: 目標を達成するために取るべき手順を評価する(なぜこの道をたどるのか?)

リソースの認識、そして、制限、さらには、適切な条件を特定する力が、目標へ向かうステップを形成していく。それぞれの選択肢を守り、些細な要素や注意をそらす要素をプロセスから排除することが出来る。不確定要素の知識を提示することで、チーム内の不安を低下させる効果が見込める。

ステップ 3: 最も重要な目標への道に代わる、不測の事態の際に進む道を把握する(「高速道路が閉鎖された場合、どの道を代わりに走ればいいのか?」)

例を用いて考えてみよう。顧客の獲得は、スタートアップの主な目標の一つである。 これは避けることが出来ない道である。この目標を達成する上で、様々なルートが考えられる。そこで、基本の戦略から望む成果を得られない場合の最善の代案を策定しておくと良い。

このような重要な目標に対する勢いを失わないためにも、次善策を用意しておくべきである。代案を用意しておくと、不安を弱めることが出来る。たとえ一時的ではあっても、頼りになる不測の事態の計画によって、チームも勢いを保つことが可能になるためだ。

ステップ 4: ポジティブに正直な姿勢で不安を表現する(「確かに人生は予測することが出来ない。しかし、出来るだけ準備を整えることは出来るはずだ」)

ポジティブに不安を表現する — チームメンバーを絶望させるのではなく、希望を抱かせるように不安を伝えるべきである。不安は至る所に存在する。この世は混乱に支配されている。今までもそうだし、これからもこの傾向は変わることはないだろう。

しかし、混乱する状況への適応能力によって、人間は成功を収めてきたのだ。不安へのリアクションが、イノベーションやアイデアを毎日生んでいる。いずれにせよ、予想される不測の事態は、現実の出来事よりも遥かに深刻であることが多い。不安を受け入れることで、不安への恐怖心を弱めることが出来る。

ステップ 5: まとまりのあるステップに活動をまとめる(「次にどのタスクに着手すればよいのか?」)

とりわけタスクを管理可能なグループに分割している場合、タスクをコントロールすることが出来る(弊社の製品、Twoodoがここで役に立つ)。タスク Aが捗らなくなったら、その他のタスクに着手するべきである(必ず他のタスクが存在する — ただし、当面の目標に関連しているタスクを選ぶ必要がある)。

また、コントロール、または、管理を強めると、不確定要素に対処するチームの能力を低下させてしまうことを理解しなければならない。不安をコントロールするため、チームから決定する権限を排除してしまうと、士気が落ち、不安を高めるだけである。自由を与えるべきである。

ステップ 6: 仲間を頼りにする…ほどほどに

スタートアップのCEOは、皆、同じ状況に身を置くことになる。現在、大勢のスタートアップのCEOが存在する。そのフラストレーションを理解する人達に聞いてもらうと、ストレスを軽減することが出来る。また、難しい状況で、アドバイスを求めると良い。

ここでは、適度な量のアドバイスを得ることが重要である — 同じ課題に関するアドバイスを何度も求めるべきではない。他人に頼り過ぎると、過剰な量のソリューションが集まり、決定する能力にマイナスの影響を与えてしまう。反対に、あまりにも頼る人が少ない場合、限られた範囲のアイデアしか得られなくなる。

最終的に、様々なアドバイスがある中で、自分の会社にとって、正しい道を見極める直感に頼るべきである。適度な人数から、あるいは、時間を決めて、アドバイスをもらうように心掛けよう。決断力が重要である。間違えたとしても、どれだけの影響を受けるのだろうか?思っているよりも遥かにダメージは小さいかもしれない。

ステップ 7: 重要ではないなら、問題ではない

実現する目標を明確に特定したら、この目標以外は全て重要ではなく、頭から取り払うべきである。残しておいても、集中を妨げるだけである。無意味な推測は、架空の問題をもたらす。

目標達成に貢献しない、時間を浪費する心配事を排除すると、不安の軽減につながる。自ら問題を作るべきではない。

写真の提供元: Shutterstock/Alena Hovorkova


この記事は、The Next Webに掲載された「How to deal with uncertainty: The entrepreneur’s dilemma 」を翻訳した内容です。

私も懲りずに相変わらず様々な新規事業や会社を立ち上げていますが、チームメンバーの不安をいかに克服しプラスのエネルギーに転じていくかということについては常に悩みどころではありますし、この記事の後半にある整理された対処法は中々に参考になる点がありました。「ポジティブに正直な姿勢で不安を表現する」というのは良い言葉ですね。「確かに人生は予測することが出来ない。しかし、出来るだけ準備を整えることは出来るはずだ」私も努力すればいつか必ず成功すると信じられる歳でもありませんし、だからこそ、常にできる限りの準備はして新規事業に取り組んでいきたいものです。 — SEO Japan [G+]

SEOのリンク構築を助けてくれる7種の支援者たち

有料リンク等、あからさまな外部リンクによる上位表示が壊滅的に難しくなった今日のGoogle、そうはいってもリンク構築が重要なSEO施策の1つであることには変わりありません。アイデアを捻ってリンクを張ってもらえそうなコンテンツを投入し続けることが王道ではありませんが、実はあなたの周りにはあなたのリンク構築を助けてくれるとても素敵な皆さんがいるかもしれません。そんな素敵なリンク支援者について考えた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

最近のリンク構築は、実際の関係の構築に力を入れており、質の高いリンクを人間関係抜きで獲得する行為は、非常識のように思えてしまう。ディレクトリや記事の投稿等の取り組みが、今でも行われていることは事実だが、結局、人間がその投稿を認可することになるのではないだろうか?

関係の構築は簡単な取り組みではないのかもしれない。しかし、貢献することを望む人達は実在する。その上…既に知り合いになっている可能性もある。つまり、探す場所を分かっているかどうかが、成功を左右する:

1. ブランドのことを話題に取り上げている人達

現在、ブランドに言及しているものの、リンクを取り上げていないサイトを特定する取り組みは、最も基本的なリンク構築の手法の一つに数えられる。なぜなら、当該の人物は既にブランドを取り上げる決断を下しており、ブランドや製品をサイトで取り上げてもらえるように説得する必要はない。また、サイトのオーナーはリンクを加えるだけで良い。

リンクが張られていない言及を探し出す取り組みを取り上げた素晴らしい作品があるので、是非、目を通しておいてもらいたい:

2. ブランドを取り上げたいと望む人達

ウェブ上には、既に20億ページが存在し、その上、ひっきりなしに新たなコンテンツが加えられている。そのため、新たな話題を求めている人達は多い。私もその一人である。そのため…そのブランドに関するストーリーを書きたがっている人物を探すことが、鍵を握る。以下に、主要な手法を幾つか挙げていく:

  • 記事の監視
  • ツイッターの監視
  • HARO(Help a Reporter Out)のクエリ

もっとアイデアが必要なら、「今すぐにリンクを構築する効果のある5つのPR戦略」と「PRでリンクを獲得するための8つのステップ」を読んで、レポーターやブロガーからリンクを獲得する機会を探してもらいたい。

3. 従業員

従業員は、会社が手に入れることが可能なリク構築の資源の中でも、特に有効である。従業員は、(理想では)仕事にやりがいを感じ、会社を愛し、そして、友達に自分の仕事を知ってもらいたいと思っているはずである。従業員にブログを運営させることが出来るなら、記事を複数のプラットフォームでシェアしてくれる可能性は高い。

LinkedIn Sharing

私が昔勤めていた会社では、会社のサイトにリンクを張る方法をeメールで説明していた。このメールでは、次のアイテムが挙げられていた:

  • eメールの署名欄
  • ソーシャルネットワーク
  • 個人のサイト

従業員にブランドを取り上げてもらうには、他にどのような手があるだろうか?以下の記事を確認して、ヒントを学び、刺激を受けてもらいたい:

4. 友達 & 家族

昨年、Scarborough Researchは、自分自身をブロガーと考える母親が、アメリカには390万人存在すると報告していた。現在、グーグルで、「mommy bloggers」(母 ブロガー)を検索すると、800万以上の結果が返ってくる。実際に、皆さんの母親は、そのうちの一人だろうか?あるいは、友達の中に、該当する人がいるだろうか?

友達と家族は、リンク構築において過小評価されている関係である。友達、または、家族であるため、躊躇しているのだろう。しかし、フェイスブックのユーザーは、平均で130人の友達を持ち、リンクトインのユーザーの21%は500-999のコネクションを持っている。友達と家族のつながりは、思っている以上に範囲が広い可能性があるため、遠慮せずに頼むべきである。

Full Infographic at SocialBarrel

SocialBarrelでインフォグラフィック全体を見ることが出来る

また、同じ業界の友達の存在も忘れないでもらいたい。人、そして、関連するコンテンツをシェアする意欲は、検索マーケティング業界の魅力の一つだと個人的には思う。

5. 顧客

個人的に、口コミ、そして、顧客の力は、リンク構築のトピックの中で、特に好きな部類に入る。顧客は、今まで以上に大きな発言力を持っており、その力を使うことを恐れていない。一方の会社側も、顧客に話をしてもらう機会を今まで以上に持っている。

熱狂的なファン」を作るのは大変だが、リンクを遥かに超える大きな見返りを得ることが出来る。以下に参考にしてもらいた記事を幾つか挙げていく:

顧客にブランドについて話してもらい、記事で取り上げてもらうと良い。リンク構築の手法として優れているだけでなく、ビジネスにとっても有効である。

6. ブランドの支持者

顧客および熱狂的なファンと同じように、ブランドの支持者もまた、貢献することを望んでいる。ブランドの支持者は、ブランドに好印象を持っているものの、顧客とは限らない。

例えば、私はMailChimpが大好きだが、現在は、利用していない(過去に利用したことはある)。私は同社のブログ、そして、会社の雰囲気を良い印象を持っており、マスコットのフレディを尊敬している。MailChimpが、伝えたい情報を持っている時、もしくは、新しい記事を投稿する時、喜んでシェアする。また、他の人達にも躊躇せずに薦める。

Don't dress up Freddie!

フレディにオシャレをさせないで!

ブランドの支持者を特定する方法を知りたい方もいることだろう。ブランドの言及を探す方法と同じ方法で、ブランドを話題に上げている人やコンテンツをシェアしている人を探すことが出来る。Social MentionTopsyFresh Web Explorer、そして、Google+ Ripples等のツールは、この作業を始める上で便利だが、ソーシャルリスニングツールの利用を私は強く薦める。

7. 提携先 & 代理店

クライアントのために外部サイトのキャンペーンを行う際は、基礎的な取り組みから着手する — そのうちの一つが、提携先と代理店への協力要請である。

サービス業界の多くの企業においては、提携先の企業が、新たなビジネスを推進する上で、そして、既存のビジネスを補足する上で、重要な役割を担う。そもそも、すべての分野で専門家になることは出来ないはずである。

既存の提携先を評価する際に実施してもらいたい作業を挙げていく:

  • 既存の提携先のページを持っているかどうか確認する
  • ブログの記事の交換を検討する
  • レビューを求める
  • 協力してイベントを開催する
  • ブログでインタビューする(もしくはハングアウトを開催する)

上述した手法は、リンク構築にプラスの効果をもたらすだけでなく、良好なビジネスの関係を構築する上でも貢献する。

代理店にも同じことが言える。代理店は、製品を売ること、そして、リンクを張ることに協力するはずである。メーカーなら、代理店のウェブサイトの取り扱い品目のセクションをチェックしてみよう。代理店の多くが、メーカーのウェブサイトにリンクを張るはずである。

Line Card Links

その他の協力者

リンク構築に役に立つネットワーク、そして、コネクションを誰もが持っている。友達、家族、あるいは、顧客が、頼む相手として相応しいとは思えないかもしれないが、実際に尋ねてみなければ、分からないこともある。

リンク構築の役に立つ知り合いがいるかどうか考え、今年のリンク構築キャンペーンで良いスタートを切る方法を検討してみよう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The 7 Types Of People Who Want To Help You Build Links」を翻訳した内容です。

いわれてみるとどれも当たり前の候補者たちですが、実際に戦略的に活用しているケースは意外とない気もします。上手に活用すればあなたのサイトの評価もきっと上がるはず・・・? — SEO Japan [G+]

大手企業がインハウスの検索マーケティングチームを結成する完璧な方法教えます。その2。

パート1からの続き。こういう記事って意外とないので参考になります。 — SEO Japan

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私は「エンタープライズレベルの検索マーケティングチームを結成」に関する二部構成のコラムを始めた。 パート 1は、SERPで上位にランクインする上で、足を引っ張りかねない技術的な要素、そして、編集上の要素を含め、SEOにとって重要な要素を振り返ったところで終わった。

私の推薦に従っているなら、評判の高い検索リーダーを雇用し、チームメンバーを選び、レポートが認められ、そして、検索部門は、他の社内の部門と連携が取れている状態になっているはずだ。

パート 1では、SEO部門の理想的な構造 — SEO部門が形成された際に、担当する職務に関する重要な要素を指摘した。しかし、パート 2では、有料検索、ソーシャルメディア、そして、第三者ベンダーを異なる視点で説明していく。

有料検索とソーシャルメディアキャンペーンは、各種のキャンペーン管理ソフトウェアを使って、巧みに管理していくことが可能だが、ここでは、キャンペーンの管理と責任に関しては、割愛させてもらう。

それよりも、第三者のベンダーの採用に関する見解を含め、このようなチャンネルにおいて、ビジネスを成長させる際に検討してもらいたい、実証済みのレベルの高いテクニックを挙げていく(こちらの方がより重要度は高いと言えるだろう)。パート 2では、職務を説明する形式を取らずに、レベルの高い、売上げに、そして、純利益に漸進的な増加をもたらすためのテクニック、そして、例を幾つか提供していく。

最初の大きな問題: 有料検索の管理

有料検索キャンペーンの管理は、仲介に似ている。

有料検索チームは、検索予算の大部分をコントロールすることが多く、アドワーズのキャンペーンのみに力を入れる傾向が見られる。この予算は、制御がきかなくなることがあり、SEOとローカルとソーシャルとモバイルへの投資が合わせて5万ドル/月の状況で、あっと言う間にアドワーズに35万ドル/月を投じてしまう。

経験上、検索部門で長期的に効果のあるROIを実現するには、この割合を逆にした方が良い。有料検索の取り組みは、短期的な収益の目標達成には貢献するものの、SEO、ローカル、ソーシャルメディア、そして、モバイルへの投資は、今後、多くの収益を得られる効果が見込める。

ゼロからスタートするなら(割合としてはごく僅かだとは思うが)、予算の割合を管理し、コントロールしやすい状況にある。しばらくの間、有料検索キャンペーンを実施しているなら、– とりわけ、予算が先程挙げた予算の割合のように、バランスが取れていないなら、もう一度金額を確認した方が良いだろう。

収益に関するスプレッドシートを比較すれば、SEO、ソーシャル、ローカル、そして、モバイルもまた、検索の予算に対して、良好な見返りを与えることが分かるはずだ。パフォーマンスに応じて予算を振り分けるべきである。SEOが右肩上がりで伸びる一方で、有料検索が、横ばいの状態になっているのではないだろうか?

過去の経験に基づく例を挙げる: ある企業は、有料検索に年間2000万ドルを費やし、1億ドルの利益を得ていた(素晴らしい)。一方、SEO、ローカル、ソーシャル、そして、モバイル部門は、100万ドルの予算を得るのがやっとの状態であったが、1000万ドルの利益をもたらしていた(パフォーマンスとしては、こちらに軍配が上がる)。

各チャンネルのパフォーマンスを参考にして、私達は有料検索の予算を50%減らし、7500万ドルの利益を得た(ROIは大きく改善された)。そして、SEO、ローカル、ソーシャル、そして、モバイルへの投資を1000万ドルに増やし、1億2500万ドルの利益を獲得した。

このように、2100万ドルの資金を投じて、1億1000万ドルの収益を得ていた状況(1ドルの投資につき、5.24ドルの利益)から、2000万ドルを投資して、2億ドルの収益を得る状況(1ドルに対して、10ドルが返ってくる計算)に改善したのであった。明らかに、企業全体にとって、プラスに働いていることになる。

検索ディレクターは、検索チームを全体として考えながら、個々のパフォーマンスに応じて、各チャンネルに予算を配分していく必要がある。自己満足やエゴを優先する余裕はない — 全員が会社全体の利益を考慮しなければならない。通常、有料検索は「最適なチャンネル」ではなく、そのため、予算全体の大部分を配分するべきでない。

ソーシャルメディアの要点

SEOとソーシャルメディアは、ホットケートとシロップのように、相性が良い — 検索エンジンの大好物である。2010年12月に時計の針を戻すと、グーグルが、ソーシャルサイトのデータをランキングシグナルとして利用していると、マット・カッツ氏が動画の中で明らかにしていた。その後も、グーグルは、積極的にソーシャルシグナル(動画)をランキングアルゴリズムに導入していった、と見て間違いないだろう。このソーシャルシグナルには、シェアの数、いいね!の数、+1の数、ツイートの数、そして、リツイートの数等が含まれると見られる。

先日のブルームバーグ TVのインタビュー(動画)で、グーグルのリード検索デザイナーのジョン・ワイリー氏は、グーグル検索の15%は、ソーシャル関連の用語やクエリであり、状況が大きく変わっていると話していた。 ウェブは巨大であり、グーグルは、30兆もの個別のアドレスを探し出し、1日に200億サイトをクロールし、毎月、1000億の検索を処理していると主張している。

グーグルだけで、昨年、500億ドルの売上げを獲得し、そのうちの87%が検索に関連していたことを考慮すると、今まで見たことがない15%の検索に答えるため、検索エンジンが、全力で取り組むのは、当然と言えば当然である。

検索、ソーシャル & セマンティックウェブ

ここで、検索とソーシャルがセマンティックウェブに出会う。検索クエリの意図を理解し、ユーザーの意図に自信を持って結果を明確にマッチさせる取り組みを、セマンティック検索と呼ぶ。

コンテンツで使われる限られたキーワード以外を理解してもらうため、ツイッター、フェイスブック、そして、グーグル+等のソーシャルメディアで、明白な手掛かりを残す必要がある。ブランド、ウェブサイト、製品、そして、サービスに関する会話や雑談を作り出す必要がある(例えば、特売、クーポン、プロモーション、コンテスト等を通じて)。

ソーシャルシグナルは、どう考えても強力である — 多くのウェブサイトのビジターは、コメント、レビュー、いいね!、シェア、再シェアを介して、サイトと交流している。これが、セマンティック検索を通して、関連し、再び結びつく、多くのつながりを生み出す。検索、そして、ソーシャルメディアのデータが全てのつながりを結びつける仕組みを深く理解している、ソーシャルメディアチームとマーケッターは、検索のビジビリティを最大限に高める取り組みに最も向いている。このチームは、キーワードよりも遥かに強力な、具体的なトピックに関連するSERPで、ウェブサイトを上位にランクインさせることが出来る。

モジではなくモノを意識せよ

調査をほとんど行わなくても、ある結論が導き出される。2012年5月16日に投稿された「ナレッジグラフの導入:モノを認識する検索エンジンに向けて」を読むと、グーグルが、キーワードから距離を置き、現実の世界の「モノ」、そして、「モノ」の間の関連性を理解することに力を入れている点が分かる。ソーシャルメディアは、この方針において、明らかに大きな役目を担っている。

このデータで武装すると、検索ディレクターとソーシャルメディアマネージャーは、検索エンジンに統合する全ての要素を用いて、とても効果的なソーシャルメディア計画を立案することが可能になる。

ベンダーに注意: 危険区域

テレビ番組のドッグ・ウィスパラーでは、ドッグトレーナーのシーザ・ミラン氏が、噛みつく犬を「危険区域」の犬と呼んでいた。第三者ベンダーを選択する際は、ミラン氏に倣い、危険区域のベンダー、つまり噛みつくベンダーに注意してもらいたい。

オンラインマーケティングエージェンシー、検索エージェンシー、SEMツールのプロバイダー、SEOプラットフォーム、検索アナリスト等、検索のベンダーは多種多様である。ベンダーは、様々な姿形をしている。その中には、騙すことに長けたベンダーも混じっている。

私は大勢の優秀な人達と仕事をした経験があるが、残念ながら、日常生活にも言えるように、その知性を悪用する人達が中にはいる。検索のベンダーを選ぶ際は、細心の注意が必要であり、ここで真価を発揮するのが、検索リーダーである。検索リーダーは、経験を豊富に持っており、業界内の信頼のおけるベンダーのネットワークを心得ている。

絵に描いた餅を追いかける危険区域のベンダーを退ける一方で、ニーズと欠点に関して、成果をもたらすことが出来るベンダーを迎えたいところだ。

第三者ベンダーを選ぶ際は、セキュリティ、サイトのスピード、そして、グーグルが策定するルールの順守、の3つのポイントを考慮する必要がある。この3つのポイントに関しては、今まで以上に社内のスペシャリストが入念に検査し、ブランドとウェブサイトの評判を守る必要がある。

危険区域のベンダーは、グーグルのウェブマスターガイドラインを違反する可能性がある。ベンダーがホワイトハットな手法の利用を怠ったため、先日のペンギンおよびパンダアップデートで、多くのウェブサイトが打撃を受けていた。実際にいくつのサイトがペナルティーを受けたのかは分からないが、ペナルティーを解除する取り組みに長けた友人は、最近、多忙を極めている。

また、グーグルのルールに従っていたものの、グーグルがルールを変えてしまう状況を経験したこともある。そのため、グーグル、ヤフー!、そして、ビングの毎月の変更に全力で対応しなければならない。この領域に関しても、優れた検索リーダーがいると安心である。

最後になるが、ネイティブの最適化に勝るものはない点を肝に銘じておいてもらいたい。自分のドメイン/サブドメインでコンテンツの管理/配信する方針が正解だ。そのため、知識、テクノロジー、または、コンテンツを、ネイティブのサイトに反映することを受け入れてくれるベンダーを探すべきである。検索エンジンをネイティブのドメインから移動させ、第三者のコンテンツを持ち出す、埋め込みウィジェット、リダイレクト、そして、プロキシページをはじめとする手法の利用は避けよう。

これは個人的な感想だが、現在、グーグルは、第三者のプロキシページ、つまり、主要のドメイン(クライアント)が所有していない、あるいは、提供していない、SEOでランキングを高めるためのページを認めているような気がする。グーグルは、すべてのサイトではなく、恣意的に一部のサイトでのみこのページを許可しているように思える。しかし、このルールが覆され、第三者のコンテンツに依存しているウェブサイトのSEOが、役に立たなくなる日がやって来ると私は推測している。自分が所有していないアセットであり、今後のアルゴリズムの変更に左右されるアセットに、わざわざ資金を投じる価値はあるのだろうか?長期的な視点で考えると、割に合う取引だとは私には思えない。自分でコンテンツを作り、自分のドメイン、または、サブドメインから配信するべきである。

結論

全体像を分かっている検索リーダーを雇用し、強固な検索部門、そして、インハウスSEOチームを形成しよう。コアの管理者の階層を構築し、検索部門とその他の関係する部門との協力体制を作るべきである。そして、ウェブサイトのSERPのランキングに影響を与える、技術面および編集面での要素を含む、あらゆるSEOの要素に従うと良いだろう。また、有料検索とソーシャルメディアの要素に対応し、第三者のベンダーを採用する際は、細心の注意を払う必要がある。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Building An Enterprise-Level Search Marketing Team: Part 2」を翻訳した内容です。

完璧にこの体制を整えられる余裕がある企業は限られていると思いますし、そういう企業に限ってリスティング広告はともかくSEOに至ってはほぼ取り組んでいない状態の企業がまだまだ大半なのが現状なんですけどね。広告、SEO含めサーチマーケティングを120%活用している企業でさえ、ここで紹介されている必要人材を一人で全て行っているケースが多いと思います。だからこそ中小企業、ベンチャー&スタートアップにチャンスがあるわけですし、大手企業のマーケッターでSEO Japanを読んでいる人は相当レアとは思いますし、いたとしても社内でここに書かれている話を通せる環境にある人は少数と思いますが(本人の能力というより組織上)、5年後10年後の世界で勝利するには信じて続けるしかない。 — SEO Japan [G+]

大手企業がインハウスの検索マーケティングチームを結成する完璧な方法教えます。その1。

SEOのアウトソースで生きているSEO Japanがこんな記事紹介していいの?という内容ですが、いいんです。SEOに自信があるからできるんです!と拡大解釈してもらえたら、ということで。完全に大手企業向けの内容ではありますが、私自身の経験からいっても数名のスタートアップでも学べることはあります。 — SEO Japan

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数年前、一流のオンラインショッピングサイトを運営する会社の依頼を受け、エンタープライズレベルの検索マーケティングチームを作る取り組みに携わった。この仕事で得た教訓、そして、達成した結果は大きく、検索マーケティングチームを結成する必要がある人達のために、この経験を伝えたいと思う。

基盤: 検索リーダー

まずは自然の検索の取り組みを統率するリーダー、つまり自然の検索を専門とする経験豊かな人物を探すことから着手してもらいたい。

検索リーダーは、長年に渡り、成果を上げ、プラスの効果を与え続けてきた実績を持つ人物が該当する。恒久的な雇用契約を用意するのではなく、知識を伝えるエキスパートを探すべきである。リーダーには、通常の従業員の4倍の給与が与えられることもあるが、前年比150%の収益の増加が見込める。

また、リーダーの尽力により、最大で600:1の投資収益率を実現することも不可能ではない — つまり、1ドルの投資についき、600ドルの収益を得ることが出来る。そのため、コストに関しては、あまり気にする必要はない。長期的な視点で考えれば、些細な金額である。

リーダーへの報酬は、半分を給与として、残りの半分を業績に応じて支払うことを薦める。リーダーに対して、トップダウンのサポートを約束してもらいたい。リーダーを支援し、リーダーの意見に耳を傾け、エゴを捨てて、リーダーの言った通りに行動するよう重役に呼び掛ける必要がある。

誰かのキャリアや報酬を脅かすことが目的ではない。リーダーは、重役の大半よりも多くの報酬を受け取る。しかし、この状況が発生するのは、あくまでも、業績に応じたボーナスが支払われる場合のみである — 収益が大幅に上がることが条件であり、実際にそうなれば、チームの責任者、そして、チームのメンバーに対する評価も高くなるだろう。

もどきではなく、真のエキスパートを雇用する必要がある。本物のリーダーは、コネクションのネットワークを通じて職務を遂行し、分からないことは事前に認める。しかし、何をすればいいのか、そして、誰に尋ねればいいのかは分かっている。また、リーダーは、実際の作業に携わらず、指導と指示に徹する。

リーダーは、エキスパート達を指導し、それぞれの専門分野を遂行させる。本物のリーダーは、謙虚であり、「コミュニケーションスキル」に秀でている。社内の全従業員にリーダーが接触することが可能な環境を作るべきである — 事業の特定のセグメントにリーダーを隔離する、または、押し込める方針は認められない。リーダーに行動の自由を認める必要がある。2-5年間はリーダーを雇用する計画を立ててもらいたい。

検索ディレクターを任命する

次に、優秀な検索ディレクターを選出する — 出来れば、ビジネスモデルを深く理解し、助言に耳を傾けることが出来る、社内の人物が適している。検索ディレクターには、SEO、有料検索、そして、ソーシャルメディアの3つの検索のセグメントのスタッフを管理する能力が要求される。意外に思われるかもしれないが、ソーシャルメディアも含まれる。

リッチメディア、ウェブサイト、IT、ブランディング、分析、レポート等、その他の部門、そして、マーケティング部門の重役および最高技術責任者と連携することが可能な人物を選ぶ、または、雇用しよう。また、検索ディレクターにはユーモアのセンスも求められる — 信じられないかもしれないが、いずれユーモアが必要なときが必ずやって来る。

部門の階層

ベンダーの小切手にサインする権限を持つ、マーケティング部門のシニアバイスプレジデント(責任者)の直属の部下として、リーダーを迎え入れる必要がある。該当する責任者には、エゴを捨て、リーダーを完全にサポートしてもらわなければならない。

検索ディレクターを同じマーケティング部門の責任者の下に配置し、ディレクターと責任者と直接連携するようリーダーに求める。これで向かうところ敵なしのトリオが誕生したことになる。このトリオによって、毎月、そして、毎年、検索およびSEOの利益は増えていく。

報告

まずは、報告書を作成する必要がある。ブランド、および、非ブランドの自然検索の収益を報告書に別々に記録していく。有料検索とソーシャルメディアもまた別々に記載しなければならない。

リーダーのボーナスを決め、そして、非ブランドの自然検索の収益(つまりSEOの収益)に期待する額を策定する。1日前のスタッツと結果を毎日従業員に提供する必要がある。また、週、月、四半期、そして、年に一度、業績を報告する取り組みも求められる。

全体像と日々の成果を社員全員が分かる環境を作らければならない。データを隠すのではなく社内の誰もが見られるように公開する必要がある。こうすることで、モチベーションを維持し、責任感を持ってもらうことが出来るようになる。

検索と部門が協力する体制を作る

コアの管理レベルの主導者(リーダー、マーケティング部門の責任者、検索ディレクター)を中心として、あらゆる部門と協力する体制を構築することが出来る。部門の構造は、会社によって異なるかもしれないが、どの企業においても、社内の複数の基盤が該当する。以下のセグメントに対して責任者がいるはずであり、この責任者は、検索チームと連携する必要がある:

  • ウェブサイト
  • IT
  • ネットワークオペレーションセンター
  • ブランディング
  • マーケティング
  • 販売
  • リッチメディア
  • モバイル
  • アフィリエイト
  • レポート
  • 分析
  • 法務
  • 広報
  • 店舗を持つ場合、店舗に対する上記のセグメント

社内の全従業員に、検索部門の存在、そして、検索部門の取り組みを把握してもらいたい。

コアの管理トリオの結成、報告、そして、その他の部門との連携の確立を終えたら、次に、マネージャーとアナリストでチームを結成する段階に移る。

SEOを動かすマネージャーの採用

マネージャーを雇用しよう。SEO、有料検索、そして、ソーシャルメディアに対して、それぞれマネージャーを任命しておきたいところだ。マネージャーは検索ディレクターに報告し、チームの分析の全ての責任を持つ。また、マネージャーは、チームを管理し、そして、日々の戦略に基づいた取り組みを実施していく。

マネージャーは、オンラインマーケティングキャンペーンの企画および実行の経験を豊富に持ち、また、ベストプラクティスの知識を把握し、そして、人付き合いに長けたベテランがふさわしい。

このような人物は、組織で非常に重要である。十分な給与を払い、出来る限り、お礼や賛辞を送り、見返りを与えよう。SEOの取り組みを動かすのは、マネージャー達である。

検索チームの構成

会社の規模によっては、各マネージャーに対して、最高で5名のアナリストを与え、毎日目標を達成していってもらいたい。また、SEO、有料検索、そして、ソーシャルメディアのセクションにそれぞれ1名ずつインターンを派遣しよう。 

インターンは、上司に当たるアナリストがマネージャーに昇格する、あるいは、仕事を辞めると、アナリストに昇格する。インターンは、戦略的な目標と目的を達成するため、迅速に配置転換を行うことが出来る。今後のアナリスト候補およびマネージャー候補として、常に優れたインターンを数名維持しておくことを薦める。

当然、上述したメンバーの人数は、組織の規模に応じて、柔軟に変更してもらって構わない。ただし、同様の構造を用いると、巨大なエンタープライズの検索部門であっても、チームを管理するために必要な要のポジションを全て網羅することが出来るようになるだろう。

詳細にこだわる: SEOチームの要素

オンラインマーケティングチームを構成する際の基礎はこれで全て網羅した。次に、検索部門内の各チーム(SEO、ソーシャルメディア、有料検索)に焦点を絞って説明していく。

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イメージ: Shutterstock

SEOの要素には、ウェブサイトの検索結果の上位へのランクインを妨げる可能性のある全ての技術的な要素、および、編集に関する要素が含まれる。その中には、以下のSEOのベストプラクティスのリストも含まれている。ただし、このリストに限られるものではない:

  • リンクの評価と獲得
  • キーワードの発見/有料検索のテスト/最適化
  • タイトルの要素、メタタグ
  • セマンティックマークアップ、RDFa、マイクロデータ
  • ホスト名 DNS、サイトとページの読み込みのスピード
  • 内部リンク構築とリダイレクト
  • URIの構造、リンク切れ、行き止まりのページ
  • アンカーテキスト、イメージの最適化
  • 重複するコンテンツ、ワード数不足
  • robots.txt、セッション ID、サーバーおよびクロールのエラー
  • ローカル、モバイル、ソーシャルメディアのベストプラクティス
  • 店舗検索を介したコンバージョンツール
  • ソーシャル/SEOの統合

パート I: まとめ

一流の社内SEOチームを結成したいなら、全体像を理解するSEOリーダーを雇用するべきである。スピードアップにつながるためだ。

実績を持つ検索のエキスパートは、検索チームのメンバーを採用し、構成していくだけでなく、適切に機能し、トップレベルの重役とスムーズにコミュンケーションを取ることが可能なチームを介して、収益およびROIを高めていく。コストに関しては、心配しなくてもよい。やがて、取り戻せるためだ — 自然な検索は、適切なトラフィックの源として、利益が期待できる分野である。

次回のコラムでは、引き続き、有料検索とソーシャルメディアの要素を取り上げ、さらに、第三者のベンダーの利用に関するアドバイスを提供する予定だ。

続きはこちら


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Building An Enterprise-Level Search Marketing Team: Part 1」を翻訳した内容です。

2014年のヨーロッパのスタートアップ業界を大予測

世界で盛り上がるスタートアップシーン、日本に情報が届きにくいヨーロッパ方面でも(一部のゲームメーカー除く)盛り上がりを見せているようです。今回は、2014年のヨーロッパのスタートアップシーンを予測する記事をThe Next Webから。 — SEO Japan

2014

ポール・ジョゼファクは、イノベーションラボ、Liquid Labsの共同設立者であり、業務執行取締役を務める。また、元ベンチャー投資家でもある。


過去12ヶ月間、ヨーロッパのテクノロジー業界は、とても有意義な時間を過ごした。

ベルリンは、ヨーロッパ大陸にテクノロジーの波を送り込む中心地となり、投資家、起業家、そして、テクノロジーの専門家を「シリコンアレー」へと導く役割を果たしてきた。ロンドンは、ベルリンの成功を凌駕し、シリコンラウンドアバウトには、スタートアップ、インキュベーター、そして、アクセラレータが、爆発的に増加した。Tech City UKによると、今年のロンドンのテクノロジー業界は、雇用が27%増加し、テクノロジースタートアップの数は76%増加していたようだ。

投資家は、安定したスタートアップ、そして、多くの新たに立ち上げられたビジネスに対して、シードの段階で多額の投資を行い、熱狂的な雰囲気を後押ししていた。FinTechでは、11月だけで、74件の大きな取引があった。昨年は、M&Aの取引も盛り上がり、米国の投資家がヨーロッパの市場に戻って来た。

テクノロジー、メディア、そして、電気通信の領域の取引は、過去6年間で最も多く、トップ 10の取引のうち7点がこの領域に集中していた。米国では、フェイスブックとツイッターを筆頭に、テクノロジー企業に対してIPOの門戸は開かれており、やがて、ヨーロッパでも安定した、ベンチャーベースの会社にIPOのチャンスが巡ってくることを期待している。

2014年は諸刃の剣

2013年は、ヨーロッパの大半のテクノロジー企業にとって、飛躍の1年であったと言えるものの、この成功が、2014年には、新たな起業家に対して、諸刃の剣のような影響を与える可能性がある。とりわけ、初めて起業する際、投資家から注目を集める難しさは、大きな脅威になるはずだ。この現象の原因を幾つか挙げていく:

  • まず、マーケットに参入する新たなテクノロジースタートアップの数が大幅に増え、新たな投資の供給のペースを上回る。
  • 次に、ヨーロッパのテクノロジー業界は、今まで以上に成熟した結果、ハードルが上がり、ベンチャーキャピタルを獲得するために、より堅実で、念入りなコンセプトを提供しなければならない、と言うプレッシャーが新人の起業家に襲い掛かる。
  • また、2014年は、東ヨーロッパからの競争が強まると予想される。ポーランドやハンガリー等の東欧諸国は、ベンチャーキャピタルの領域で頭角を現し、並外れた才能を持つエンジニア達が控えている。また、ルーマニアやブルガリアの現在の規制が緩和されれば、さらに競争は激化する。

ベンチャー投資家にとっては、選択肢が非常に多いことになる。つまり、新人の起業家は、目立つために、ずば抜けて革新的なコンセプトを提示しなければならない。現実として、ヨーロッパでサービスを模倣して、米国のインキュベータに売ることは遥かに難しくなるため、「模倣時代」は幕を閉じることになる。この最短ルートは閉ざされるため、クローンを作る魅力は大幅に減る。

新人の起業家には、3D印刷、そして、セマンティックウェブ等の一部の領域は、大半の投資家にとっては、今でも「趣味レベル」と見なされており、その結果、ベンチャーキャピタルを説得して、資金を引き出すことは非常に難しい点を理解しておいてもらいたい。

2014年の全体像を考慮すると、スタートアップを構築するコストが、さらに低下する可能性が高い点は、テクノロジー業界にとって朗報と言える。しかし、一般のM&Aの評価額もまた低下する。なぜなら、早い段階で退くスタートアップが増えるためだ。起業家にとっては、今でも十分に魅了的だが、ベンチャーキャピタルの感情にマイナスの影響を与えてしまう可能性がある。

革新的な企業

企業によるイノベーション、– 社内のイノベーションラボ、内部のチーム、または、インキュベータを介して — も2014年の展開に影響を与えると見られる。革新的な製品やサービスを開発する企業が増えるにつれ、スタートアップがローンチ直後に買収される件数は、少しずつ減っていくだろう。

投資家、そして、起業家にとっては、機会、難問、そして、健全な競争に満ち溢れた1年になる。その一方で、マーケットは成熟し、さらに、新たなスタートアップが続出する。その結果、投資家の注目を集めることが難しくなるため、大きなプレッシャーが、新人の起業家に押し寄せる可能性が高い。

成功を収めるためには、今までなかったものを提示する必要がある。しかし、投資家は、無線操縦の飛行機等の実証されていない分野への投資には、大方、慎重な姿勢を維持している。他方、積極的なベンチャーキャピタルが増え続け、最高の取引を巡る争いは激化し、強力なスタートアップのファウンダーには交渉を有利に進められる力が与えられる。

イメージ: Shutterstock


この記事は、The Next Webに掲載された「Why 2014 will be a tough year for first-time tech entrepreneurs in Europe」を翻訳した内容です。

「今までなかったものを提示する必要がある」とはいえ、「無線操縦の飛行機」や「3D印刷」、「セマンティックウェブ」等の早すぎる?分野への出資は難しい、と。ま、どこでもそんなものではありますが。。。、新人起業家にはハードルが高くなる、という趣旨の記事でしたが、それだけスタートアップ業界が盛り上がっているということで、今年も何かヨーロッパ初の熱いスタートアップが飛び出してくるのでしょうか。 — SEO Japan [G+]

海外スタートアップ系ニュースを自動収集するキュレーションエンジン「DANGO」公開

告知ポストになりますが、海外のスタートアップ系ニュースを自動収集して紹介するキュレーションエンジン「DANGO」をリリースしたのでお知らせさせてください! — SEO Japan

普段、SEOやコンテンツマーケティング、スタートアップに関する情報を翻訳配信しているSEO Japanですが、権利関係の理由もありますが、元ネタとなっている海外サイトは数十前後です。私の仕事柄、ウェブマーケティング系のネタとは別に海外のスタートアップ情報を常に観測する必要があるのですが、Techcrunch等、特定メディア以外に様々な媒体から幅広くスタートアップ系ニュースを集めることができていなかったので、今回自分たちで作ってしまったのが、海外スタートアップ系ニュース自動収集キュレーションエンジン(長い。。。)のDANGOです。スタートアップ系ニュースを英語で日々収集している人には多分かなり便利なサービスになっていると思いますので是非ご活用ください。数千近いメディアを対象にしていますので、普段目にしないサイトからの意外なスタートアップ系ニュースなども時折紹介されるのではと思います。レスポンシブ対応なので、PCはもちろん、iPhone、iPad、Androidなどなど、自由にご覧いただけます。

ちなみにDANGOは私が開発者と相談しながら長年に渡って地道に開発してきたトレンド発見エンジンがベースになっています。今後このエンジンを使って色々新サービスをリリースしていきたいのですが、今更英語圏でニュースサービスをリリースしても仕方ないですし、方向性を模索しています。日本語対応もほぼできていますが、日本も既にGunosyやSmartNewsなど素晴らしいニュースエンジンがあるので、何かに特化してサービス展開したいと考えています。技術的にはDANGOはそもそもスタートアップ関連ニュースが少ないので余り力を発揮していませんが、同一ニュース排除は当然として多重クラスタリングによる自動カテゴリ分類、時間軸でのトレンド抽出等が強みです。ニュースソースはDANGOはRSSフィードをクロールしていますが、Twitterのツイートやウェブページのクロールも可能です。アイデアある方はご一報ください m(_ _)m

DANGO
http://dan5.jp/

SEOに長く携わりすぎたせいか、最近は「検索」より「発見」に興味がある私です。DANGOは1つの実験的アウトプットですが、今後も色々とサービスリリースしていきたいと思っています。ちなみにDANGOの発音はダンゴ三兄弟のダンゴではなく、タランティーノの映画「ジャンゴ」風でお願いします。 — SEO Japan [G+]

GoogleとFacebookによるセマンティックウェブへの取り組み

セマンティックウェブやナレッジグラフにデータ構造化、そしてGoogleやFacebookの取り組みについて学べる記事を。基本的なことが幅広く網羅されており概要を理解するのに最適です。 — SEO Japan

検索業界ではイノベーションが活発に行われている。その中でも、ナレッジグラフは、改善を続け、そして、ユビキタスな存在になりつつある。この点を考慮し、セマンティックウェブのコミュニティとSEOコミュニティは、頻繁且つオープンなコミュニケーションを一貫して行っている。

今後、SEOの取り組みを行い、この情報を検索マーケティングキャンペーンに活かすためには、、ナレッジグラフの仕組みを深く理解し、そして、セマンティックウェブのマークアップを確実に把握しなければならくなるだろう。

ナレッジグラフは単なる文字列ではない

2012年5月12日、グーグルは、ナレッジグラフを導入し、ブログの記事「ナレッジグラフを導入: 文字列ではなく、アイテムを」の中で、このサービスの説明を行った。このタイトルから、グーグルが、検索クエリをキーワードのグループ(文字列)として理解する取り組みから、実際のエンティティ/コンセプト/物(アイテム)として理解する取り組みへ進化させようと努力していることが伝わってくる。

Google Knowledge Graph1

schemaマークアップには、検索エンジンが理解することが出来る方法で「アイテム」を表示させる効果があるが、グーグルは、マークアップがない状態でも「文字列」を「アイテム」に関連付ける能力を高めつつある。

例えば、検索クエリ[things to do in encinitas] – 文字列 – とschemaのマークアップを使って表示させることが可能な[tourist attractions in encinitas] – アイテム – では、共に全く同じナレッジグラフの結果が返されている。ご自分で好きな場所を選んで試してもらいたい。

Results_String1

Entity Search

検索の文字列をナレッジグラフのエンティティの結果を出すために様々なメカニズムが用いられているはずだが、この点は、「文字列」から「アイテム」(セマンティック検索のアプローチ)への転換を行う目的の一つは、「アイテム」を見つけやすくすることである。

ナレッジグラフの起源

グーグルのナレッジグラフに盛り込まれている情報の多くは、もともとdbpedia(ウィキペディアの「グラフベース」版または「リンクで結ばれたデータ」版)、そして、フリーベース(グーグルがメタウェブを買収して、獲得したサービス)にもともと用意されていたものだ。以下に、この類の記事でよく見かける図表を掲載しておく。

例として、生命科学と生物医学に関するデータベース、MEDLineを取り扱う無料のデータベース、PubMedを取り上げみよう。PubMedは、ddpediaのオープンデータのネットワークの図表の中に含まれている。

Linked Data Pubmed

医学や心理の疾患について、グーグルで検索を行うと、ナレッジグラフの結果が返される。下の画像は、ナレッジグラフに掲載されるPudMedの結果の例をである。エントリに表示されている、「National Library of Medicine」のURLをクリックすると、Cause(原因)、Symptoms(症状)、Tests(テスト)、Treatments(治療)、もしくは、Prognosis(予後)をクリックした場合と同じように、PudMedのURLに導かれる。

depiction pubmed

このメカニズムは、昨年の暮れにグーグルが行ったナレッジグラフに医療情報を加える決断の延長線上にあると思われるが、それでも、オープンデータのネットーワクの図表に記されたデータセットの相関関係は、注目に値する。

グーグルはセマンティックウェブの調査を実施中

グーグルが、デニー・ブランデチッチ氏を正社員に迎えた点も注目を集めている。ブランデチッチ氏は、グーグル、そして、Allen Institute for Artificial Intelligenceが資金を提供したウィキデータプロジェクトを統括した人物である。

グーグルが、セマンティックウェブの人材に投資したのは、今回が初めてではない。schema.orgを統括するダン・ブリックリー氏もまた、グーグルによって採用されている。グーグルが検索エンジンに今後もセマンティックウェブのテクノロジーを統合していくのは、明白である。

フェイスブック、構造化メタデータをユーザーの投稿に加える

フェイスブックは、もともとデータの構造化を行っている。ユーザーがプロフィールに加える基本的なユーザーの情報もその一つである。しかし、フェイスブックは、構造化データの細かさに限界があるため、トラフィックの収益化に問題を抱えてきた。グラフサーチは、この領域に対して、興味深い変化を加えた。

フェイスブックは、この方針を継続しており、最新のメカニズムでは、この領域が大きく改善されている。ユーザー自身の構造化データを投稿に加えることが可能になっており、同社のソーシャルグラフの利便性と収益性に飛躍的な進化をもたらした。グラフサーチを米国全土の英語を利用するユーザーに公開した直後、この機能の告知が行われた。

感情のマークアップ言語

W3Cは、提唱した感情マークアップ言語について、次のように薦めている: 「ウェブが、ユビキタス化、双方向化、そして、多様化するにつれ、テクノロジーは、感情を含む、人間の要素に対応する必要性に迫られている。」

この方針に従い、フェイスブックは、ユーザーが、投稿に対してムードとアクティビティを加えることが可能な、魅力的な機能を新たに加えた。感情を特定するために、自然言語処理、そして、その他の人工知能技術を利用する必要はなくなったのだ。現在、ユーザーは、ムードを伝えるだけでよい(フェイスブックが提供するリストから、自分で選ぶことも可能)。以下にフェイスブックがユーザーに提供しているオプションのイメージを掲載する。

FB Mood Metadata

ムードを使ってユーザーの意図を測定

ムードは、とりわけ、広告スポンサーにとって、ユーザーの意図を計測する上で、素晴らしいメカニズムだと言えるだろう。 例えば、女性のユーザーが悲しんでいる場合、欲しかった靴を買って、気分転換しようと考える可能性がある。あるいは、独身のユーザーが、寂しい思いをしているなら – 出会い系のサイトに登録(もしくは契約の更新)する確率は高いだろう。

マーケッターは、素晴らしいアプリ、プレゼントサービス等を作ることが出来るが、ユーザーの行動に関する構造化された良質なデータセットのおかげで – 顧客維持の課題に関して(出会い系サイト、あるいは、その他の購読サービス)、推測分析エンジンが、とても精度の高い推測を行う事が出来るようになっている。

これは、メタデータの追加により、感情分析の仕事が省略される、典型的な例である。このタグ付けされたデータは、後に機械学習/トレーニングにも利用することが出来る。広告スポンサーは、感情、そして、その感情に関連する情報を把握することが出来るため、“推測”する必要がなくなるのだ。

アクティビティを介して情報を集める

広告主は、ユーザーのアクティビティから、ユーザーの行動(そして、ユーザーが行動を起こすタイミング)を把握する。残念ながら、この記事を作成している時点では、1つのオプションしか選ぶことが出来ないため、マルチタスクは難しそうだ。

FB Activity Data

この情報は、フェイスブックが広告スポンサーに提供する情報にとって、大きくプラスに働く可能性がある。グラフサーチに盛り込まれかどうかは微妙だが、自分と同じムードで、現在、同じアクティビティを行っている、あるいは、興味を示している他のユーザーを見つけたくなるはずである。そして、友達になったり、交流を楽しむようになるだろう。

イノベーションの早さの重要性

冒頭で触れたように、検索におけるイノベーションの早さに関して、現在の検索業界で、早いペースで起きている変化に対応し、「複数のテクロノジー間」の相互作用に携わることが重要になった。そのためには、セマンティックウェブのグループとSEOのグループが緊密にコミュニケーションを取り、SEOの担当者が、最新の検索のノウハウを吸収することが可能な環境を作り出すべきである。

  • セマンティック検索、グラフサーチ、ナレッジグラフ、そして、ソーシャルグラフは、メジャーな検索エンジンおよびソーシャルエンジンにおいて、欠かせない要素である。
  • グラフサーチを活用する方法を理解することは、検索マーケッター全員の命題である。
  • 感情マークアップ言語を使って、ユーザーの意図を計測し、アクティビティを通じた情報を集める取り組みから、広告スポンサーはメリットを得ることが出来る。
  • 存在する矛盾: イノベーションは、「複数のテクノロジー間の相互作用」によって、ペースを早めつつある。現在のイノベーションのペースについていく上で最も効果的な方法は、無料の、利用可能なリソースを活用し、自分自身もミックスの一部になることだ。
  • 複数のテクノロジー間の相互作用とは、セマンティックウェブのグループ、そして、SEOのグループ等の間でコミュニケーションを取る取り組みを差す。これは、トレンド、そして、最新のノウハウを把握する上で、重要な役割を果たす。

現在、SEOを担当していて、セマンティックウェブを学びたいなら、meetup.comを使って、近郊のセマンティックウェブミートアップに参加しよう(無料)。例えばセマンティックウェブ 101のようなイベントが定期的に開催されている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Leveraging Search Algorithms In A Semantic Search World」を翻訳した内容です。

実はこの記事昨年後半の記事で配信を出しそびれてしまっていたのですが、既にGoogleもFacebookもその取り組みはその後さらに進んでいると思われます。。。自らのプラットフォームでないでデータが産み出されるFacebookと外部データを利用するGoogleではその取り組みも自然と変わるわけですが、この記事のように両者を比較するとまた気づきもありますね。 — SEO Japan [G+]

ウェブマスター向けトラブル シューティング ページの提供を開始しました

本日、日本のウェブマスターの方に向けて、トラブル シューティング ページの提供を開始しました。 


トラブル シューティング ページ上で表示される質問に、選択肢を選んで答えていくと、あなたが現在抱えている問題(検索結果におけるサイトのパフォーマンスに問題がある、ウェブマスター ツール上に警告やエラーのメッセージが表示された、など)への対処法が表示されます。今までのヘルプ記事よりもインタラクティブになったことで、それぞれの問題に合わせた細かなサポートを提供でき、よりお役に立てれば幸いです。

サイト運営の中で、検索結果上でのパフォーマンスに何か問題が発生したら、まずはトラブル シューティング ページを見てみてください。みなさんのご利用をお待ちしています!

また、ご利用になっての感想や、改善のアイディアなどがありましたら、ぜひウェブマスター ヘルプ フォーラムでお知らせください。

ソーシャルデータを使って面白いことができるアプリ&リソース20選

タイトルのままな記事なのですが、意外と知らなかった秀逸なサービスが多数紹介されているので思わず翻訳してみました。ソーシャルサービス系APIやビジュアライゼーションのヒントにもなりそう。 — SEO Japan

近頃、プライバシーの懸念と言論の自由の制限をめぐって繰り返し発生する話題が理由で、ソーシャルメディアが悪い評判を得ているようである。もちろん、それは理解できることだ。FacebookやTwitterのようなプラットフォームは、多くの人にとって、大人数とコミュニケーションを取る主な手段であり、私たちに関する大量の情報を集めてきた。これらの詳細情報は、私たちの日常生活や個人的信念についてたくさんのことを明らかにすることができるため、そのデータを使って何をするのかが重要だ。

しかしながら、それは必ずしも、あなたに怪しいデート広告を売りつけたり、ネコ動画を見るあなたの習慣を政府にスパイさせることが全てではない。以下のリストは、巧みなビジュアライゼーションから賢い企業まで、あなたの情報を使って素晴らしいことをする20個のアプリとリソースをまとめたものだ。

Wolfram Alpha Facebook Analytics

Wolfram Alphaのパワフルな計算エンジンは、その数学的な優れた能力でよく知られているが、最近では、あなたのFacebookアカウントの徹底分析をする能力も手に入れた。これが、あなたが投稿した近況の数や、あなたの友達の年齢分布や、最も人気のあるあなたの写真など、膨大な量の情報を提供する―その多くが、洗練された小さなグラフおよびその他の視覚物で提示される。

私たちのお気に入りは、使用頻度によってあなたが書いた言葉を測定してきちんと整理する‘Word Cloud’だ。

- Wolfram Alpha

Facebook Graph Search

スタンドアロンアプリではないが、Graph Searchは、あなたとあなたの友達について集めた全ての写真と情報を活用しようというFacebookの試みだ。確かに、このツールはFacebookストーカーがストーキング行為をするのを簡単にしているという非難を受けてきたが、その一部の機能の賢さは否定し難い。

“私の友達が好きなレストラン”から“私がタグ付けされた写真”や“The Next Webとチョコレートが好きな人”に至るまで、様々な種類のクエリを入力することができる。

- Facebook Graph Search

Friendwheel

これもまたデータをビジュアライズするアプリだ。Friendwheelは、あなたのFacebook友達の中で誰が誰を知っているかの全体像を教えることを目的としている。各コンタクトはサークル上に点で表され、点と点を交差する色つきの線で繋げる。私たちは様々なソーシャルサイクルの一部である傾向があるため、あなたは、先のパターンから浮かび上がる種々のネットワークグループを目にすることになるだろう。

- Friendwheel

Mentos Fresh News

有名人の気分になって自分がニュースに出るのを見たいと思ったことはないだろうか?Mentos Fresh Newsは、あなたがそれをする手助けをすることを目指している…ある意味。このウェブツールは、あなたのFacebookアカウントにリンクして短いニュースフィルムを作る。そこでは、偽のキャスターが、あなたのFacebookタイムラインを介して共有された情報を基にあなたのソーシャルライフとバイオグラフィに関するアップデートを読み上げる。その“レポート”は、バカらしいものから下品なものまで多岐にわたり、あなたの写真やあなたが訪れたことのある場所などをコメントに巧妙に組み込んでいる。

- Mentos Fresh News

Mentionmapp

Mentionmappは、人々の最近の発言やハッシュタグを基にユーザーを繋げて、Twitter上でのあなたの影響力をグラフィックで示す。Twitterアカウントでサインインし、押したり引いたり動かしたりできるツリーで自分のネットワークコネクションを素早く診断してみよう。

- Mentionmapp

Twtrland

TwitterとInstagram両方のアカウントを分析できるTwtrlandは、あなたの投稿の習慣とやり取りしているフォロワーを徹底的に探索するアプリだ。

このアプリは、あなたの平均リツイート数、最もよく使用する言葉、お気に入りのInstagramフィルターなどの大量のデータを提供する。最も興味をそそるのは、年齢、場所、有名人かどうかなどの特徴を基にフォロワーをフィルターすることができるその賢い検索機能だ。

- Twtrland

TweetBookz

私たちは皆、Twitter上で自分の生活の全てを共有しなければならないと思っている人間を知っている。もしくは、あなたがその人間かもしれない―それをジャッジするつもりはない。ともかく、TweetBookz.comは、自分の投稿の“TweetBook”を作成することができるカラフルなウェブサイトだ。自分のTwitter情報でログインし、いくつかの異なるデザインから選択をして、さらにソフトカバーかハードカバーのどちらかを選んで、自分のオンライン上の物思いを本にすることができるのだ。

また、友達用に本を作るためにギフト証明書を注文することもできる。たとえあなたのツイートがベストセラーにはならないとしても、このデジタルの時代に自分の個人的なストーリーを物理的な書物にすることは奇抜な手段だ。

- TweetBookz

Twitter Character Infographic by Visual.ly

Visual.lyは、そのインフォグラフィックサービスで知られているが(彼らの他の製品をチェックしよう)、これは、あなたのTwitterアカウントを分析するための奇抜な製品だ。

Twitterアカウントをリンクさせると、ツイートとリツイートの比率や、あなたが参加する会話の一般的なトピックなにど基づいて表情や衣装が変わるキャラクターを作り出す。2つ目のTwitterアカウントを使って、自分の統計とアバターの特徴がどのように対比するかを見てみよう。また、眼鏡や髪型など最後の仕上げを追加して、あなたのキャラクターを忠実にパーソナライズすることもできる。

- Twitter Character Infographic

Tweeted Trips

あなたはたくさん旅行をし、その道中にツイートをするだろうか?Tweeted Tripsは、ジオタギングされたツイートのロケーションのメタデータを基に(もしツイートがジオタギングされなければ、手動でロケーションを追加することができる)、あなたの旅のルートを地図上に描画して、その旅を紹介する。また、他のユーザーの旅がどんな感じかを見たければ他のTwitterハンドルを入力することもできるし、トレンディング“トリップ”やフィーチャード“トリップ”を閲覧することもできる。

- Tweeted Trips

Statigram

Statigramは、ビューアーとアナリティクスを組み合わせてパワフルなInstagramウェブアプリを作っている。それは、あなたに最近の画像のフィードを与えたり、フォロワーとフォロウィングを選り分けることを可能にしたり、あなたがInstagramビューアーに期待する全てのことをする。しかしながら、このアプリの心臓部はその統計にある。

それは、あなたのエンゲージメントとリーチに関する豊富な情報を提供するだけでなく、画像を投稿するのに最適の時間を提案するなど、Instagramでの人気を増やす方法に関するアドバイスも与えてくれる。加えて、様々なネットワークで共有するためのインフォグラフィックとコラージュを作ることもできる。

- Statigram

Worldcam

シンプルなマッピングアプリ、Worldcamは、どんな種類のInstagram写真が世界中で共有されているかを垣間見せてくれる。都市や場所の名前を入力するだけで、その場所の近くで共有された最近の写真のフィードが提示される。

- Worldcam

Google+ Ripples

Google+は、FacebookやTwitterほどの人気はないかもしれないが、それでも多くのコミュニティにとっては必要なプラットフォームだ。Rippleは、このサービス内に直接統合されていて、このネットワーク上の投稿の広がりをビジュアライズし、主要なインフルエンサーやソーシャルコネクションを特定したり、時間と共に人気度を追跡することを可能にする。

それにアクセスするには、投稿の右上にある矢印をクリックして、トップダウンメニューから‘View Ripples’を選択するだけだ。

- Ripples

Simply Measured Vine Analytics

アナリティクス会社、Simply Measuredが、Vine上でのリーチを測定する無料統計ウェブアプリを提供している。自分のアカウントをリンクさせると、誰があなたの動画を共有しているかや、インタラクションを後押しているかを見ることができ、自分の投稿の習慣に関する一般的な数字を得ることもできる。それは、カラフルなグラフや図も使用して提示される。Simply Measuredは、他にも様々なアナリティクスサービスも提供している。

- Simply Measured

Numblr

Numblrは、Tumblr向けのシンプルだが風変りなアナリティクスウェブサイトで、最も読まれた投稿やノートと投稿の比率や、投稿配信の種類など、あなたのブログの人気度に関する簡単な統計を提示する。また、大きい方が良いと思われる謎の“Numblr Score”が存在する。ブログのURLを入力すると、データを読み込むのにかかっている努力についてこのアプリがウィットに富んだ文句を言うのを目にする。

- Numblr

Foursquare Time Machine

FoursquareとSamsungの共同の取り組み、Time Machineは、あなたの全てのチェックインをカラフルにアニメ化されたマップ上のサービスを利用してビジュアライズする。それ自体で十分に素晴らしいのだが、あなたが次にどこに行くべきかまでも予測するのだ。また、自分のチェックインの習慣に関する詳細情報を使ってインフォグラフィックを作り、それを友達に共有することもできる。

- Time Machine

4sqmap

4smapは、あなたのFoursquare体験を補完するために無数の統計とリソースを提供する。指定したエリア周辺で話題になっている場所をチェックしたり、カテゴリでロケーションを探索したり、お薦めの場所を見たりすることができる。

このアプリのパワーは、Foursquareアカウントでサインインすると、本当に明らかになる。それを利用して、自分の友人、チェックイン、アドバイス、バッジ、メイヤーシップ、その他独自のマップ上に描かれたものを見るのだ。Time Machineと同様に、4sqmapは、詳細にわたる様々なアクティビティの統計を使用して共有可能なインフォグラフィックを生成することができる。

- 4sqmap

LinkedIn InMaps

自分のコネクションをビジュアライズできるということが最も役に立つのは、根本的に様々なグループに属する人々の職業的なコネクションを作ることを奨励しているネットワーク、LinkedInかもしれない。

InMapsがビジュアライゼーションツールとして他と異なっているのは、自分の様々なネットワークグループを色分けするだけでなく、現れる様々な色にどんなグループに属そうと自分でラベルを付けることができる点だ。これが、現実世界でより良いインタラクションを描くためにはどのネットワークを拡大する必要があるのかを見るのを簡単にし、あなたにビジュアライゼーションの実用的な目的を与える。

- InMaps

Kinzaa

一般的に言うと、レジュメの作成は嫌だが必要不可欠なことだ。雇用主にとっては、読まなければならない何百枚ものレジュメを保有することはさらに良くない。Kinzaaは、あなたのLinkedInのデータをインポートして仕事、教育、経験の履歴をグラフィックで示す“インフォグラフィック・レジュメ”を作ることによってレジュメをもっと面白いものにすることを目的としている(何もインポートせずにインフォグラフィック・レジュメを作ることも可能だ)。

雇用主は、単に紙面上の言葉を見る代わりに、無数の他の志願者から際立ち、あなたの概要を述べたチャートや略図を手にするのだ。

- Kinzaa

Vizify

このリストで最も徹底的なビジュアライゼーションアプリの1つ、Vizifyは、オンライン世界におけるあなたのプレゼンスを表した“グラフィック・バイオグラフィー”を作る。Facebook、Twitter、Foursquare、LinkedIn、Instagramのようなサービスや個人的なウェブサイトにそれを繋げて、あなたが最も頻繁に議論しているトピックや職歴などの情報を取り出し、それらのサイトにおける自分のアクティビティをグラフィックで詳細に示すのだ。

また、あなたがどれくらい頻繁に場所を変えているかを示すビデオや、Twitterアカウントの統計的な概要などの素晴らしいアニメーションもある。Vizifyをまさにユニークなものにしているのは、それがあなた自身が見るための情報ソースであるだけでなく、自分のオンラインプレゼンスのちょっとした基準点を共有および提供するものであるという点だ。

ページの色を変更したり、引用文やインフォグラフィックを追加して、自分のアカウントを適切にパーソナライズすることもできる。

- Vizify

Immersion by MIT Media Labs

Eメールは、それ自体はソーシャルネットワークではないが、私たちのEメール習慣は、私たちの個人的なやり取りについて間違いなく明らかにすることができる(NSAに聞けばいい!)。それが、Immersion by MIT Media Labsが証明しようとしていることだ。Gmailアカウント情報を使ってそれを証明し、時間、送信者、受信者の情報を集めて、コンタクト間のコネクションをグラフィックで立証するのだ。

心配しなくても大丈夫。プライバシーについて懸念しているのなら、彼らのサーバーから全ての情報を削除することができる。

- Immersion

まとめ

ソーシャルプラットフォームは、私たちの生活に関するたくさんの情報を集める。時にそれが私たちを不安にさせることもあるが、そのデータを使って便利なことをするアプリを所有して、これらのネットワーク上での私たちの活動から現れるパターンを見ることができるのは素晴らしいことだ。それらは、私たち自身の個人的なストーリーの簡単な要約を提供し、時にはカッコいいグラフィックも作ってくれる。

私たちが見逃している興味深いリソースが他にあるだろうか?下のコメント欄で教えて欲しい!

ヘッダー画像クレジット:KAREN BLEIER/AFP/Getty Images


この記事は、The Next Webに掲載された「20 apps and resources that do cool things with your social data」を翻訳した内容です。

知っているものもちらほらありましたが、全く知らないサービスも沢山。時間がある時に一つ一つチェックしてみたいです。 — SEO Japan [G+]

ハミングバード時代に検索のプロが考慮するべきschema.orgの7つのポイント

構造化データマークアップ、今後のSEOの基本になるとも思われる要素ですが、まだまだ導入サイトは少ないのが現状です。導入時の基準になる情報自体はschema.orgで公開されていますが、シンプルすぎるデザイン含めコーダーや開発者でなければ入りにくい難易度の高そうな雰囲気がかもし出ています。そこで今回はサーチエンジンランドからschema.orgの説明及び導入方法を特にハミングバード稼働後のGoogleを対象に解説してくれたお役立ち記事を。 — SEO Japan

2011年6月2日に立ち上げられたschema.orgは、主要な検索エンジンがサポートする構造化データマークアップを提供してきた。schema.orgが登場して以来、このマークアップが多くのウェブサイトに実装されるようになった。しかし、schema.orgのマークアップを導入しているのは(あるいは、コンテンツ管理システムによって実装されているのは)、テクノロジーに長けるサイト、そして、職務に忠実なウェブマスターのサイトのみである。確かに、この構造化マークアップを実装する作業は面倒であり、ウェブマスター達は、時間を割いて、schemaの本当のメリットをフル活用する取り組みを怠りがちである。

セマンティック検索(日本語)を中心とする新しい時代に足を踏み入れるにつれ、さらに多くのウェブサイトがマークアップが導入するようになる、と私は推測している。グーグルのハミングアードアップデート(日本語)、そして、ナレッジグラフへの依存が高まることで、schema.orgの重要性はさらに高くなるはずである。

グーグルは、エンティティおよびカテゴリーをベースとしたクエリに対応するため、インターネット上のエンティティを結びつける取り組みを強化していく中、schema.orgのマークアップは鍵を握る存在となる。グーグルは、ウェブを分類化し、特定のエンティティのポイント(日本語)を識別することを望んでいるが、この願いを実現する手段が、schema.orgである。

それでは、schema.orgについてSEOの関係者に知っておいてもらいたい7つのポイントを挙げていく。

1. schema.orgはコラボレーションプロジェクトである

schema.orgは、単一の検索エンジンが受け入れているマークアップではなく、グーグル、ビング、ヤフー!、そして、ヤンデックスによるコラボレーションプロジェクトである。このプロジェクトに参加する検索エンジンは、すべてschema.orgをサポートしているが、これは、マイクロフォーマットやRDFa等のその他のタイプのマークアップには見られない特徴である。

現在、グーグルは、その他のタイプのマークアップの代わりに、schema.orgを加えるよう推奨している点も注目に値する。つまり、マークアップの標準として認定されているのだ

Call out from Google

グーグルの指摘

schema.org(リンク先は英語)により、Google、Microsoft、Yahoo! のいずれでも認識できるボキャブラリを使用して、ウェブサイトのページで多様な種類のアイテムをマークアップできるようになりました。詳しくはこちらをご覧ください (ただし、Google では既存のリッチ スニペットのマークアップを引き続きサポートします)。

つまり、何らかの構造化データマークアップを導入するつもりなら、schema.orgを選ぶべきである。

2. すべてのマークアップがリッチスニペットを作るわけではない

現在、schema.orgは、大量の情報を検索エンジンに伝える力を持っているものの、すべてのマークアップがリッチスニペット、もしくは、強化型検索結果を生成するわけではない。「リッチスニペット」とは、SERPのリスティングに表示される、メタデスクリプションではない要素を差す。グーグル(そして、その他の検索エンジン)は、構造化マークアップのデータをリッチスニペットとして解釈し、表示する仕組みを頻繁に変更している。

リッチスニペットに関して、グーグルは、イベント、音楽、団体、人物、商品、レシピ、レビュー、ソフトウェアアプリケーション、動画等、リスティングを様々なタイプのコンテンツとして表示することが出来る。このサイトの読者の多くは、このコンセプトに慣れ親しんでいるはずだが、よく理解していない方のために、幾つか例を挙げて説明する。このリッチスニペットを検討する際は、通常のリスティングと比較して、クリックスルー率を上げるかどうか考えると良いだろう。

リッチスニペット – イベント

Rich Snippet Events

リッチスニペット – イベント

リッチスニペット – 音楽

Rich Snippet Music

リッチスニペット – 音楽

リッチスニペット – レシピ

Rich Snippet Recipe

リッチスニペット – レシピ

忘れずに現在、グーグルがサポートしているリッチスニペットのリストに目を通しておいてもらいたい。多くのケースでは、強化されたリスティングは、CTRを高める効果があり、その結果、言うまでもなくランキングを改善すると私は実感している。この点を実証するため、様々な刺激的な調査が行われているが、その大半は、リッチスニペットを用意することで、より多くのビジターをもたらすと指摘している。

3. schema.org vs オープングラフ

ある意味、schema.orgは、フェイスブックのオープングラフプロトコルに似ているものの、より広範な用途に利用することが出来る。shema.orgのFAQページの一部を掲載する:

フェイスブックのオープングラフは、その目的を果たすものの、ユーザー体験を改善する上で検索エンジンが必要な詳細な情報を用意していない。ウェブページは、様々な要素で構成されていることがあり、トピックが一つだとは限らない。フェイスブックのオープングラフを介してコンテンツをマークアップする場合であっても、schema.orgは、ページ上の具体的なエンティティに関する詳細を提供する新たな手段を与える。

ナビゲーションにおけるグーグルの区分けが進むと、shema.orgのマークアップと緊密に連動し、フェイスブックの検索における区分けのドロップダウンと同じようなデザインになるのではないかと推測する人もいる。事実、ある程度、このコンセプトと既に足並みを揃えている。

因みにフェイスブックのグラフ検索は、オープングラフプロトコルを巧に活用しているように思える。実際に、見事に区別されている。ドロップダウンをチェックしてもらいたい。

Facebook Search Engine

フェイスブックグラフ検索

グーグルが、エンティティをつなぎ合わせ、shcema.orgの助けを借りて分類化していく中で、ナビゲーションは、schema.orgの手法に忠実に従うようになると考えられる。

4. つなげる

文字列ベースのクエリの重要な点は、1つの主なエンティティから派生する検索であり、つながりである。schema.orgは、まさにこのニーズに対応している。例えば、schema.orgを使うと、人物を特定することが出来る。さらに、その人物の特徴、つまり、その子供、誕生日、学歴、死亡日、性別等々を特定することも可能である。以下に特徴の幾つかを掲載する。

Schema.org Thing Person Markup

schema.orgのPersonのマークアップ

ここで、schema.orgがSEOに与える影響を考えてもらいたい。

この情報を使って、データをマークアップする方法を改善することが出来る大きなウェブサイトは、検索エンジンにおいて、当該の情報のプロバイダーとして採用される可能性がある、と私は考えている。そうなると、グーグルが、この情報をどのように処理するのかが気になる。ナレッジグラフに加えるのだろうか、グーグルカードの中で提供するのだろうか?あるいは、何らかの形でウェブページを返すのだろうか?また、リッチスニペットを作ることで、このマークアップは、検索のリスティングを変えるのだろうか?

検索が、今後の数ヶ月間、そして、数年間で進化していく中、SEOのエキスパートは、このような疑問を常に問い掛けることになるだろう。schema.orgを使ってデータをマッピングする大変な作業が、サイトへの検索トラフィックを増加させるのか、あるいは、グーグルに情報を渡して、グーグルが表示するのかどうかを、検索のプロは、見極め必要がある。

今後投稿する記事で、この件をさらに詳しく説明していく。とりあえずは、Barack Obama > How Tall is He(バラク・オバマ > 身長)を検索した際に表示されたカードを見てもらいたい。

How Tall is Barack Obama Example Google Result

バラク・オバマの身長に対するグーグルの結果の例

ここではウェブページを介する必要はない。この検索は、訪問にはつながらない。しかし、これは必ずしも悪い傾向なのだろうか?この訪問がどれだけ有益なのだろうか?繰り返すが、今後の投稿で、より重大なトピックを取り上げていく予定である。

5. schema.orgと言語の最適化

schema.orgのマークアップは、どの言語でも加えることが出来る点を覚えておいてもらいたい。schema.orgは、現在、英語の文書のみを提供しているが、マークアップはその他の言語でも利用することが可能だ。この点は「複数の言語と地域を意識した究極のSEOガイド」に加える必要がある。

6. schema.orgを加える理由

schema.orgマークアップを加えることで、検索エンジンは、ページの内容を遥かに正確に理解することが出来るようになる、とグーグルは指摘している。グーグルは、あるケースでは、schema.orgのマークアップを使って、リッチスニペットを生成しており、今後、さらに多くのリッチスニペットを加える計画を立てている。

たとえば Google では、検索結果に表示されるリッチ スニペットを作成するのに使用します。schema.org のすべてのタイプの情報が検索結果に表示されるわけではありませんが、今後徐々に用途が多様化し、使用されるデータも増えていくことが予想されます。また、マークアップにはウェブページから自由にアクセスできるため、別の組織によってマークアップの興味深い新たな活用方法が発見されるといったこともあるかもしれません。

以前のマークアップで行うことが出来た取り組みは、すべてschemaでも実施することが出来る。それなら、切り替えることに躊躇する理由はない。

7. schemaをウェブサイトに加える方法

それでは、schema.orgを簡単にウェブサイトに実施するにはどうすればいいのか?と言う疑問がここで浮上する。このページに、schema.orgの利用を始める際に有益なガイドが提供されているので、参考にしてもらいたい。実際に、schema.orgをページに加えたら、忘れずに構造化データテストツールを使って試してもらいたい。

まとめ

すべてのページや要素に構造化データマークアップを加える必要はない — 重要なものだけでよい。グーグルは、マイクロフォーマットやRDFa等のマークアップを今後もサポートしていくため、今すぐに切り替える必要はない。

グーグルは、現時点では、schemaマークアップをランキングの要素として利用していないと指摘しているものの、リッチスニペットは、検索結果でウェブページを目立たせる効果があり、より多くのトラフィックをもたらすとも明言している。言うまでもなく、ランキングとトラフィックの増加は、切っても切り離せない関係にある。ユーザーの役に立つなら、ウェブサイトの役にも立つはずである。

その上、音声検索やその他の文字列ベースのクエリが、ウェブ上に拡大していく中(今後の数年間で、大幅に増加していくと私は見ている)、schema.orgは、エンティティ、カテゴリー、そして、コンセプトを結びつける上で心強い味方になるだろう。

schema.orgに関する私の考えに対して、フィードバックをもらえると嬉しい。皆さんのschema.orgプロジェクトが成功することを心から願っている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Schema.org ? 7 Things For SEOs To Consider Post Hummingbird」を翻訳した内容です。

基本を理解する上では参考になる記事だったのではないでしょうか。特にECサイトやデータベース連動型のサイトにおいてはシステム化が必須の要素とは思いますが、意外とまだまだ対応していない商用システムが大半だったりする現状ですし、できることはやっていきたいものです。 — SEO Japan [G+]

リンク構築は時間の無駄…ではない11の理由

「リンク構築」、、、3年後にはかつて存在した懐かしのSEOワード扱いになりそうな雰囲気ですし、実際、現時点で「終わった」と思っている人も多いかもしれません。リンク構築を無視してひたすらコンテンツ制作に精を出すこともまた1つのやり方ではありますが、SEO業界のベテラン、エリック・ワードによるとまだまだリンク構築に意味もある、ということで、最近のリンク構築終焉説を少し皮肉に捉えた彼の意見を。 — SEO Japan

これ以上、リンクを構築する必要はない。今まで、これほど解放された気分を味わったことはない。自由だ。私はコンテンツを見つけやすくするために、長い年月を費やしてきたが、こんな作業を行う必要がないことに、今まで気がつかなかった。163回に及ぶカンファレンスのプレゼンは何だったのだろうか? — 時間の無駄だ。300本を超える記事、カラム、そして、投稿は何だったのだろうか?– デジタル世界のゴミに過ぎない。ソチオリンピックに向けて、完成させた壮大なプロジェクトは何だったのだろうか? — 今、返金の手続きを取っているところだ。

なぜなら、リンク構築が終焉を迎えたことは、誰が見ても明らかである。また、つい最近、友人であり、仲間であり、時折パネルで議論を交わすマット・カッツ氏(必要以上に非難されることが多い)が、ゲストブログを一蹴し、瀕死状態のリンク構築にとどめを刺した。長年に渡って、グーグルをATMのように扱ってきた事実を、マット・カッツ氏のせいにするべきではない。railroad_link

と言うことなので、今すぐにすべてのリンク構築関連、および、宣伝記事関連のアクティビティを中止しよう。コンテンツにおける使命はたった一つ、

最高のコンテンツを提供する、それだけだ。

最高のコンテンツを提供すれば、その素晴らしさを発見し、シェアしてもらえるようになる — これは、1994年の「作れば、訪れてもらえる」アプローチ、もしくは、2010年の「アプリにすれば、ダウンロードしてもらえる」アプローチの2014年ソーシャル版と言える。いいね、ツイート、ピン、そして、プラスを利用することが出来るのに、リンクをわざわざ使う必要はあるのだろうか?<a href>タグは、作成するのが面倒なだけでなく、不自然なリンクの警告をもたらす可能性もある。

どうにかして、ウェブは、リンクを自ら作り出し、端末にダウンロードをもたらす、素晴らしいと言うよりほかに表現のしようのないコンテンツの優れた集まりに進化した。そこで、リンク構築業者(または、リンクストラテジスト、コンテンツパブリシスト、もしくは、その他の呼称)がもう必要でなくなった点を証明するため、リンクのない世界を明らかにする11点の事実を挙げていく。

1. タイトルに「link building is dead」(リンク構築は終わった)と言うワードが含まれる記事は5300本以上ある。実際に確認してもらいたい: http://goo.gl/YatQDIすべての記事が、間違えているとは考えられない — 少なくとも、5300本のうちの1本は、真実を語っているはずだ。

2. ディレクトリは役に立たない(これは事実とは異なる。意図を持たないディレクトリは確かに役に立たない。しかし、トピックベース、業界ベース、分野ベース、そして、管理の行き届いたディレクトリは、トラフィック、そして、信頼性をサイトにもたらす)。

3. プレスリリースは役に立たない(事実ではない。内容がなく、キーワードアンカーばかりのプレスリリースは、確かに戦力にならない。告知する価値のあるプレスリリースは、信頼されている人物に取り上げられる(そして、リンクを張ってもらえる)可能性はある。これは大きな違いである)。

4. 記事のデータベースは役に立たない(事実ではない。大量のコンテンツを網羅し、質の低い記事ばかりが集められた記事のデータベースは、確かに効果がない。ディレクトリと同じように、トピックベース、業界ベース、分野ベース、そして、管理の行き届いた記事のデータベースは、トラフィックと信頼性を与える)。

5. アンカーテキストは役に立たない (事実ではない。アンカーテキストを持つサイトが、長期間にわたってソースとして信頼されてきた点を示すシグナルを以前から形成しているなら、このソースから発せられるアンカーテキストは、役に立つ可能性が非常に高い。また、このタイプのソースは、コントロールすることは出来ない、と言う特徴を持つ。だからこそ、信頼されるのである。例えば、10年間地球温暖化に関するブログを運営してきた大学教授は、その道のエキスパートである。 このブログの地位は、お金に換えることは出来ない。このブロガーは、その他のソースやサイトにリンクを張ることはあり、「キーワード」と呼ばれても仕方のないテキストを利用することもある。しかし、この人物は、SEOと言うワードを今まで一度も耳にしたことがない。それでも、グーグルは、このソースを無視すると思うだろうか?)

6. リンクネットワークは役に立たない(事実ではない。「リンクネットワーク」の定義に左右される。全国的な団体の州別のウェブサイトを集めたら、リンクネットワークになるのだろうか?その通りである。また、この団体に新たに加わり、サイトを立ち上げ、他のメンバーと同じように、リンクを得たら、リンクネットワークの一員になるのだろうか?一員と見なされる — 当然だ)。

7. ウィジェットは役に立たない(事実ではない。リンクを含むソースコードの組み込みをエンベッド、もしくは、求めるウィジェットは、役に立たない。ただし、このタイプのウィジェットとは異なるタイプのウィジェットもある)。

8. 有料リンクを使うと逮捕される。(事実ではない。この件に関しては、特に説明する必要はない)。

9. ゲスト投稿は役に立たない(事実ではない。このコラムは「ゲスト」投稿に当たるはずである。今まさに、この記事を読んでいるのではないだろうか?)

10. インフォグラフィックは役に立たない事実ではない。あらゆる複雑な統計ベースのデータおよび調査結果が、インフォグラフィックのクリエイターによって、まとめられているだろうか?まだ取り上げられていないものもあるはずだ。しかし、その一方で、電子タバコが、健康に良いことを指摘するインフォグラフィックは、7500点に達しており、効果がないのは当然である)。

11. 大金を支払ってリンク構築を依頼した会社が、今度は、必死で追い求めたリンクを削除するために、大金を要求している(残念ながら、大方、事実である)。

上述した11点の指摘は、事実でもあり、誤ってもいる。この指摘が、問題を解決する上で、どのように役に立つのだろうか?現在のリンク構築の環境下では、すべてニュアンスの問題である。すべて効果があるとも、すべて効果がないとも言うことが出来る — 各種の変化する要素や意図に左右されるためだ。

効果があると考えられているあらゆる手法に、弱点が存在する。反対に、効果がないと考えている手法に、効果のあるシナリオが存在する。前からそうだった。リンク構築のエキスパートは、星の数ほどいるものの、検索は、リンク構築のパズルの一つのピースに過ぎず、どう対応すればいいのか心得ているリンク構築のストラテジストは不足している。

適切なコンテンツ、適切な人物、適切な導入

これから、リンク構築が終焉していない理由を一つ挙げさせてもらう。ソチオリンピックのウェブサイトの奥深くに、教職員向けのコンテンツが埋められている。恐らく、こんなコンテンツがあることに気づかなかったのではないだろうか。あるいは、巨大なナビゲーションメニューを使ったものの、見つからなかったのではないだろうか。そこで、私に白羽の矢が立ったのだ。

もし、リンク構築が必要とされていないなら、もし、リンク構築が滅亡したなら、もし、リンク構築が役に立たないなら、私が送信した接触/リンクの要請用のメールに返信してくれたこの人物は、リンク構築が終わったことを知らなったのだろう。

-------- オリジナルのメッセージ --------
件名: Re: 教職員向けのソチオリンピックの教育コンテンツが公開されました
日時: 2014年1月3日 14:56:14 -0000
From: ...学区
To: エリック・ワード <eric@ericward.com>
ワードさん

ソチオリンピックの教育向けの資料およびレッスン計画に関する情報を送って頂き、ありがとうございました。早速、毎週送信するメールに、この資料へ向かうリンクを加え、学区内の500名以上の教職員にURLを紹介しました。来週も、同じリンクをメールに掲載する予定です。
...学区に連絡を取って頂き、感謝しております。
(名前)
コミュニケーション & ディベロップメント部門ディレクター
...学区
(eメールアドレス)
(電話番号)

ご覧の通り、コンテンツに関する情報を提供したところ、リンクを実際に張ってもらえた。信じられないかもしれないが、これは事実だ。と言うことで、今回のコラムは無視して頂いて結構。それでは、これで失礼する。今から、リンク構築に取り組まなければならないからだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「11 Reasons Link Building Is A Futile Waste Of Time ? And One Big Reason It Isn’t」を翻訳した内容です。

私自身もリンク構築が廃れたとは全く思っていませんが、今までのようなドーピング的なスパムトリックは通じなくなっていますし、リンクの対象となるコンテンツをきちんと整備することが過去以上に大事になっていることは事実です。逆にコンテンツ拡充だけに追われてリンク構築をおろそかにすることは、本来のコンテンツの価値を十分にネット上で活かし切れてないとも思いますし、どちらか一方に触れ過ぎずにバランスよく取り組んでいくことが検索経由のトラフィックを最大化するコツかと思います。 — SEO Japan [G+]

Googleの考えるオリジナルコンテンツ・低品質コンテンツの定義とは


オリジナルのコンテンツを作っているのになぜ、

価値のない質の低いコンテンツ

この警告が来た理由は何なのか?

Google ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムにこんな質問があった。

コンテンツそのものは独自であって、他のサイトからコピーしたものではない。
それにもかかわらず何故Googleはこのようなペナルティを与えたのか?
という質問である。

このようなコンテンツに対してペナルティを課したことは、

  • オリジナルコンテンツとは何であるか?
  • 低品質なコンテンツとは何であるか?

という問いに対して、Googleはどう考えているのか?を端的に表現する、いわば非常に貴重なケーススタディだと思うのだ。

SEO界隈や、アフィリエイターの中で一般的にオリジナルコンテンツとは、他のサイトに同一の文章が存在しないコンテンツと解釈されていることが多い。

しかし、この解釈は間違いということなのだ。
この質問者は、ペナルティの原因はアフィリエイトタグを貼ったことだと思っていたらしいが、そんなことはまず関係ない。

関係ないと言い切るのは語弊があるので、一言この問題についての私の見解を述べておく。
私がもしGoogleのアルコリズムを作る側だったら、アフィリエイトタグがコンテンツ領域に貼られているサイトは、スパムSEOを行っている可能性が他よりは高いと考えるだろう。

企業の公式Webサイトなどと異なり、ブランドイメージを損うことをアフィリエイターは普通あまり気にしない。
また、最悪ペナルティを受けてもサイトを廃棄すればいいので、ペナルティを受ける危険性を承知でブラック、もしくはグレーなSEO施策を行う場合も多い。
アフィリエイトサイトだからということで、ただちにペナルティにすることは絶対にないがそのためやや厳しく判断する。

同じようにブラックな施策をした場合に、アフィリエイトタグが貼られているサイトはペナルティになって、そうでないサイトの場合はペナルティにならないということもあっても不思議ではないと思うのだ。

さて、横道にそれたので元に戻ろう。

今回のペナルティはアフィリエイトタグを貼ったことが原因ではない(少なくとも主要因ではない)。
結局のところ、Googleの言うようにコンテンツが低品質であったためだ。
このコンテンツは、全部オリジナルの文章でありリライトでもないのに低品質に分類される。
その理由は簡単だ。

役に立たないから

である。
GoogleMAPとストリートビューを見れば得ることができる以上の情報がない。
ほぼ何も書いていないに等しいのである。
このようなサイトばかりが施設の名称で検索して上位に表示されたら、ユーザーにとっては大変困ったことになる。
Googleはこのようなサイトを検索上位から排除せねばならないのだ。

さて、いささか乱暴であるのだがこの1例からどのような普遍的な原則を導くことができるのか?について考察してみたい。

1.検索キーワードについてのみ当てはまる文章を書く
2.よそのサイトから容易に得られない情報を書く
3.検索ニーズと合致しなければならない

この3つを満たすコンテンツを作るべきというのが結論だと私は考えている。

1.検索キーワードについてのみ当てはまる文章を書くことについて

タイトルだけを変えて、当該施設と同じビルに入っている別の施設や隣のビルの施設について記述していたとしても、このコンテンツがほぼそのままで成り立つ。
その施設だけに当てはまる情報ではないのである。

2.よそのサイトから容易に得られない情報を書くことについて

よそのサイトから容易に得られる情報は基本的に不要だ。
というかむしろ邪魔である。
1次情報を加工しただけの2次情報は検索結果のゴミを増やすだけで、検索ユーザーから見たら貴重な1次情報を埋もれさせる害しかない。

もし、作るのであればそこに何かオリジナルの考察や、調査、独自の視点が必要になる。
結局はそういったものは自分自身で創りだすものなので、1次情報であると言える。

1次情報がないページは検索ユーザーにとって害であると思って欲しいのである。

3.検索ニーズと合致しなければならないことについて

検索ユーザーが知りたいことがまったく書いていないページに価値はない。
例えば、「タラバガニ レシピ」と検索した時に、「タラバガニのレシピ」ってタイトルでヒットしたページを見たとしよう。

ページにはタラバガニのレシピをを作ったのに「カニ食べるの面倒」って言った自分の夫の話が延々と書いてあったとする。

これはいくらオリジナルであったとしても、検索ニーズにはまったく合致しない。


最後にまとめてみよう。
コンテンツはオリジナルであるだけで品質がいいわけではなく、その上で検索ニーズに合致し、よそにない情報を得ることができなければならない。
そのようなコンテンツが検索エンジンに評価され、そうでなければ、検索ユーザーの役に立たない低品質なコンテンツであるということなのだ。