Netflixがニューメキシコの撮影所拡張に1040億円投資、北米最大のスタジオに

Netflixによると同社は、ニューメキシコ州アルバカーキにある同社の撮影所ABQ Studiosに10億ドル(約1040億円)を投じて、そのスタジオを拡張するつもりだ。

ニューメキシコ州知事であるMichelle Lujan Grisham(ミシェル・ルーハン・グリシャム)氏とアルバカーキ市長であるTim Keller(ティム・ケラー)氏、そしてNetflixのCEOであるTed Sarandos(テッド・サランドス)氏連名の発表によると、まずABQ Studiosの敷地を1.2平方km拡げ、北米最大の映画制作施設にするという。

同社の予測では、これにより今後10年間にニューメキシコにほぼ1000件の新しい雇用が生まれ、また拡張工事の完了までに新たに1467名の建設労働者が動員されるとのこと。

「州の映画産業における競争力を高めるための補助事業を拡張し、州全域に高給の従業員を集め、また農村地区の就業機会を増やすつもりだ」とグリシャム知事は語る。

スタジオ施設の拡張には1億5000万ドル(約156億7000万円)が投じられ、新しいステージとポストプロダクション、製作所、野外撮影用スペース、練習施設、衣装棟、売店、その他の多用途建物が計10棟作られる。

それらに対してニューメキシコ州が1700万ドル(約17億8000蔓延)、アルバカーキ市が700万ドル(約7億3000万円)を助成し、その中にはインフラ関連の600万ドル(約6億3000万円)も含まれる。

また市が発行する公債により、固定資産税など向こう20年間の税が減免され、それがNetflixが施設建設のために投じる最初の5億ドル(約522億2000万円)をカバーする。

契約の一環として、Netflixは0.5平方kmを州のState Land Officeからリースし、残りの0.7平方kmを自ら購入する。

ニューメキシコ州経済開発部の部付秘書であるAlicia J. Keyes(アリシア・J・キーズ)氏によると、この契約で州の総支出額は25億ドル(約2609億6000万円)になるという。

Netflixはまた、州に住む先住民やラテン系黒人系など、過小評価されているようなコンテンツ製作者や映画作家を本格的に支援する。

現在、ニューメキシコで制作されている作品は「The Harder They Fall」と「Intrusion」、そして「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」の次のシーズンも同州で撮影を開始する予定だ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

​Netflixが好きな作品の発見を促すおもしろ動画のTikTok風フィードを実験中

​Netflixはすでに、ショート動画「ストーリー」のコンセプトを、SnapchatやInstagramのようなソーシャルアプリのプレビュー機能から2018年に借用している(The Verge記事)。現在、同社はTikTokが普及させたフルスクリーンの縦型動画フィードにさらなるインスピレーションを求めている。そこでNetflixは最新の試み「Fast Laughs」で、同社の全ラインナップから抜粋したショートコメディクリップの新しいフィードを提供しようとしている。

​Netflixによると、このフィードにはオリジナルとライセンスされた番組の両方のクリップが含まれている。​また、既存のNetflixソーシャルチャンネル「Netflix Is A Joke」のビデオクリップも含まれており、現在、YouTubeTwitterFacebook(フェイスブック)、Instagramで、クリップ、長いビデオ、その他のソーシャルコンテンツを配信している。

Fast Laughsは、縦方向にスワイプしてフルスクリーンを表示し、エンゲージメントボタンを右側に配置している点でTikTokに似ている。しかし、楽しませながら時間をつぶす場所になろうとはしていない。

Netflixの多くの試みと同様に、Fast Laughsフィードの目的は、ユーザーが何か新しいものを発見できるようにすることだ。

このフィードは、ソーシャルビデオアプリのように動画に「いいね」やコメントをつけるのではなく、ユーザーがNetflixの視聴リストに番組を追加して後で視聴できるようにするためのものだ。この意味においては、人気番組や新たに配信された番組のクリップや予告編を見て番組を見つけるNetflixの「プレビュー」機能に似た目的を果たしている。

ユーザーが新しい「Fast Laughs」フィードをスクロールすると、Kevin Hartのスタンドアップ特集からのクリップや「The Office」のちょっとおかしなものなど、さまざまなクリップが表示される。クリップの長さは15秒から45秒のものになる。

​Netflixの「マイリスト」機能にクリップを追加することに加えて、ユーザーはクリップに笑っている絵文字ボタンを使って反応したり、ソーシャルメディア上の友達とクリップを共有したり、More」ボタンをタップして視聴中のクリップに関連するその他のタイトルを見ることもできる。

この機能は、英国に拠点を置くソーシャルメディアコンサルタントのMatt Navarra(マット・ナバラ)氏によって最初に発見された。彼のアプリでは、Fast Laughsはプレビューの列の前に表示され、「New!」というテキストで紹介されたという。

​NetflixはTechCrunchに対して、この実験は2020年の初めに少数のユーザーでテストされたが、11月から英国、米国およびその他の市場のユーザーを含むより広いグループで展開され始めていることを認めた。

​現在、アダルトプロフィールやその他のプロフィールがあるNetflixユーザーの一部は、iOSデバイスでのみペアレンタルコントロールなしで利用できる。​しかし、ユーザーが実験に参加する必要はなく、Netflixアプリのベータ版を使ってこの機能を見る必要もない。​Netflixはどちらかというと標準的なA / Bテストだという。

​また、これはテストであるため、ユーザーは同じ機能のわずかに異なるバージョンを目にすることがあるかもしれない。​製品は、ユーザーのフィードバックを受けて、時間の経過とともにプロダクトが進化する可能性もある。

TikTokのフォーマットを自社アプリに「借用」したサービスは。Netflixが初めてというわけではない。InstagramやSnapchatのようなソーシャルメディアプラットフォームもここ数カ月でTikTokのライバルをローンチしている。

NetflixはTikTokと直接競合するものではない。どんなモバイルアプリでもユーザーの限られた時間と注意力を奪い合うという点においては話は別だが。

むしろNetflixの新しいフィードは、全画面縦長の動画フィードと、そのサイドにクイックエンゲージメントボタンを備えるTikTokフォーマットがエンターテインメントコンテンツを提供するための一種のデフォルトスタイルになりつつあるものを認めるものだ。

「私たちは常にNetflixの体験をより良くする新しい方法を探しています」とNetflixの広報担当者は述べ、この実験を認め、さらに「ユーザーの多くはコメディが大好きであり、新しいコンテンツを発見し名シーンを楽しむのに役立つエキサイティングな方法だと考えました。私たちは、このようなタイプのテストをさまざまな国や期間で行っていますが、人々が有用だと感じた場合にのみ、広く利用できるようにしています」と付け加えた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:NetflixTikTok

画像クレジット:Netflix/TechCrunch

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

Netflixで配信中のチェス・ドラマの大傑作「クイーンズ・ギャンビット」

「The Queen’s Gambit(クイーンズ・ギャンビット)」は、紹介文を読んだだけではさほど魅力的に思えないかもしれない。Walter Tevis(ウォルター・テビス)の小説を原作としたミニシリーズで、Netflixで現在配信中だ。主人公Beth Harmon(ベス・ハーモン)はチェスの天才で、波乱の多い人生を生き抜いてチェスの世界チャンピオンとなるまでを描いている。

競技系ドラマの定石ともいえるストーリーだが、TechCrunchのOriginal Contentポッドキャストの同僚は口をそろえて絶賛した。もちろん多少の欠点はある。第1話は状況説明に少し力を入れすぎている。主人公の友人であるJolene(ジョリーン)の扱いにもやや不満が残る。しかし全体としてこのシリーズを見て損はないという結論になった。

好感を抱いた理由の1つは時代設定にもある。このミニシリーズで描かれるのは1950年代から60年代で、コスチュームやセットも好ましいレトロ感に溢れている。一方、主人公のベスが当時の男性優位社会からの見下された視線と戦わねばならなかったこともはっきり描かれている。

8本のエピソードを通じて孤児だったAnya Taylor-Joy(アニャ・ティラー=ジョイ)演じるベスの養親との複雑な関係、薬物依存、他のチェスプレイヤーとの友情が描かれる。ベスにはこれまでドラマで描かれてきた多数の悩める天才たちと共通するものがあるが、奥行きをもって描かれれているため1つのタグで簡単に要約できそうにない。

「クイーンズ・ギャンビット」は主人公の生き方や性格に焦点を当てたドラマなのでチェスについての深い知識はもちろん必要としない。しかしチェスという競技が極めて激しくスリリングな戦いであることが巧みに描写されている。

さらに興味があれば下にエンベッドしたポッドキャストを聞いて欲しい。感想や意見があればAppleのポッドキャストサービスに直接コメントするか、Twitterのアカウントに投稿していただきたい。

なお「クイーンズ・ギャンビット」関係の部分は以下の通りだ。

4:28 全体紹介
34:11 ネタバレありの討論

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix

画像クレジット:Phil Bray / Netflix

画像:Phil Bray / Netflix

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

Netflixがフランスでリニア配信のTV番組と映画チャンネルをテスト中

Netflix(ネットフリックス)は標準的な放送やケーブルテレビと同様の、プログラムされたリニア配信のコンテンツチャンネルを初めてテストしている(Variety記事)。このチャンネルはNetflixのブラウザベースのウェブサイトにて利用可能で、当初はフランスの一部地域で2020年1月5日から展開され、12月までにフランス全域に展開される予定だ。

このチャンネルはNetflix Directと呼ばれ、Netflixの購読者のみが利用できる。そしてフランスや米国といった地域のテレビ番組や映画を、Netflixの既存のコンテンツライブラリーから選択して上映する。Netflixによるとフランスでのローンチの背景には、同国の視聴者の多くがが次に何を見るかを選択せずに番組を見ることを好む傾向があるからだという。

Netflixは以前、おすすめリストから好きなものをランダムに再生するシャッフル ボタンのテストを開始していた。今回のNetflix Directのアプローチは、従来のテレビのように視聴者全員が同じ番組を見る固定された番組となる。

Netflixの強みはチャンネルをサーフィンをしたり、リラックスしながらテレビにチャンネル選択を任せられる点であり、今回の機能がその答えになるかもしれない。Netflixにとってこれは興味深い試みであることは間違いないが、視聴者の好みが異なる地域でにも普及し拡大するかどうかが注目される。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflixフランス

画像クレジット:Chesnot / Getty Images

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Netflixが米国で多くのプランを約100〜200円値上げ

再びNetflixの値上げの時間だよ!

およそ1年半前に値上げをした(Variety記事)Netflixが、米国で多くの月額プランの料金を1~2ドル(約104~208円)引き上げる。

変更は以下の通り。

  • プレミアムプラン(4K、同時に4ストリーム再生):月額15.99ドル(約1670円)から17.99ドル(約1880円)へ
  • スタンダードプラン(1080p、同時に2ストリーム再生):月額12.99ドル(約1360円)から13.99ドル(約1460円)へ
  • ベーシックプラン(SD、同時に1ストリーム再生): 月額8.99ドル(約940円)に据え置き

新規ユーザーには値上げ後の価格が適用される。CNBCによれば、既存のユーザーは今後2カ月以内のいずれかのタイミングで新しい価格に移行される見込みだ。

Netflixは値上げの理由を明らかにしていない。しかし新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による外出制限で利用や需要が激増し、増え続ける競合他社と独占権で戦い、コロナ禍でオリジナルコンテンツ制作はコストがかさみ複雑になった。Netflixのコストが増加している理由は想像に難くない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)

Netflixがノーフォーク州立大学とのバーチャルHBCUブートキャンプを開始、テック業界への露出を増やす

Netflix(ネットフリックス)が学校に戻ろうとしている(Netflixリリース)。

Netflixは同社のシニアソフトウェアエンジニアの母校であるノーフォーク州立大学とオンライン教育プラットフォームの2Uと協力して、学生がテクノロジー業界に触れるためのバーチャルブートキャンプを行おうとしている。

米国時間10月22日より、Netflixは2021年1月から始まる16週間のトレーニングプログラムに参加する130人の学生の登録を開始する。

このプログラムはJavaエンジニアリング、UX / UIデザイン、データサイエンスの3つのコースに分けられる。Netflixによると、同社の専門家が2Uと協力して各コースを設計し、すべてのコースはノーフォーク州立大学の教員が主導し、テクノロジー業界からのゲスト講師を起用するという。

同社のデータサイエンス、エンジニアリング、デザインチームのメンバーは、ノーフォーク州立大学の卒業生であるMichael Chase(マイケル・チェイス)氏を含め、メンターとして働くことになる。

Netflixはプログラムに参加する学生の費用を負担し、ブートキャンプを修了した学生にはコースの単位が与えられると述べた。

NetflixのInclusion Recruiting Programs担当ディレクターのKabi Gishuru(カビ・ギシュル)氏は声明で、「参加者が業界に関連するスキルを身につけ、現在の従業員と価値ある長期的な関係を築くことが目標です」と述べている。「メンバーのために最高のサービスを構築するために投資を続ける中で、それをサポートする最高のチームにも投資したいと考えています。すべての需要を受け入れるスペースを業界に作ることは、それをより強固なものにします」。

カテゴリー:EdTech
タグ:Netflix

画像クレジット:Ernesto S. Ruscio/Getty Images / Getty Images

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Netflixが第3四半期の決算報告後に株価を下げた理由

動画ストリーミングサービスのNetflix(ネットフリックス)の株価は、同社の第3四半期決算報告を受けて、米国時間10月20日の市場公開後に急落した。

Netflixの株価が突然5%も下がったのはなぜだろう?その答えは、良し悪しな決算報告書、期待外れの新規顧客数、やや緩いガイダンスにあるようだ。

第3四半期に向けてNetflixは投資家に、63億3000万ドル(約6640億円)の収益、12億5000万ドル(約1310億円)の営業利益、約9億5400万ドル(約1000億ドル)の純利益、1株当たり利益で約2.09ドル(約219.2円)の価値が予想されると伝えていた。

そして同日、Netflixは64億4000万ドル(約6760億円)の収益、13億2000万ドル(約1380億円)の営業利益、7億9000万ドル(約830億円)の純利益と1.74ドル(約182.5円)の1株当たり利益を報告した。

Netflixは収益目標を達成したが、利益率では及ばなかった。

またNetflixはアナリスト予想の63億8000万ドル(約6690億円)を上回る売上を達成したが、アナリストが予想していた1株当たり利益の2.13ドル(約223.4円)には到達しなかった。

さらに悪いことに、新規顧客数の増加も予想を下回っている。Netflixは第2四半期の決算で「第3四半期(2020年第3四半期)の有料会員の純増数は前年同期の680万人に対し、250万人と予想される」と述べ、その理由は「上半期の好調な業績が下半期の需要を前倒しした可能性が高い」と伝えた。

Netflixの報告によると新規顧客はわずか220万人で、目標を達成できておらず、さらにアナリストの予測である330万人を大きく下回った。一部のアナリストの予想(CNBC記事)はさらに高かった。

今後の見通しとしてNetflixは第4四半期に65億7000万ドル(約6890億円)の収益、8億8500万ドル(約928億円)の営業利益、6億1500万ドル(約645億円)の純利益、1.35ドル(約141.60円)の1株当たり利益、600万人の新規有料顧客を見込んでいるとしている。ウォール街は65億8000万ドル(約6900億円)の利益と0.94ドル(約98.6円)の1株当たり利益を求めていたので、予測のどの部分が投資家の心理に影響したのかを判断するのかは難しい。

いずれにせよ、今回の決算報告はNetflixの株価を史上最高値から大きく動かすものではない。同社は利益を逃したことによる影響を受けるかもしれないが、それは重要な点ではない。

関連記事:Netflixの第3四半期の新規会員数は予想を下回る220万人、新型コロナ需要の反動で伸び鈍化

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix決算発表

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Netflixの第3四半期の新規会員数は予想を下回る220万人、新型コロナ需要の反動で伸び鈍化

新型コロナウイルスのパンデミックによりNetflix(ネットフリックス)の会員数は2020年初めに急増したが、その成長は現実の世界に戻った。

今年第1四半期に1577万人が新たに会員となり、第2四半期は1009万人が加わった。そして第3四半期にはその数は250万人となると予想していた。

米国時間10月20日に同社が発表した四半期決算では、第3四半期の新規会員数は同社の目標に届かず220万人にとどまり、全会員数は1億9500万人となったことが明らかになった。同社は第4四半期に600万人が新たに会員となると予想している。2019年同期は880万人の増加だった。

「直近の投資家向けレターで強調したように、上半期の記録的な有料会員の増加により下半期の成長は緩やかになると考えています」と同社は株主へのレターで説明した。「目標を達成すれば、2020年は過去最多の3400万人が有料会員となり、これは2018年の2860万人を大きく上回ります」。

同社ははまた「リテンションは健全なままであり、会員世帯あたりの利用は前年をしっかり上回っています」とも説明した。

パンデミックによりNetflixのユーザー数の増加は加速したが、安全を確保するために作品の制作は止まった。これは作品公開スケジュールの後ろ倒しを意味する。ただ、多くの番組や映画が制作途上にある中で、Netflixの作品公開遅れはさほど目立つものではない。

制作が再開し、Netflixは実際には3月中旬以降、50作品の主な撮影を完了し、今年末までにさらに150作品の制作を完了させる計画だと話した。

「Stranger Things(ストレンジャー・シングス 未知の世界)」の第4シーズン、「The Witcher(ウィッチャー)」の第2シーズン、アクション映画「Red Notice(レッド・ノーティス)」(Dwayne Johnson、Gal Gadot、Ryan Reynoldsが出演)の制作も再開した。

今回の決算発表では、第3四半期にリリースされたいくつかの番組と映画の視聴者数も明らかにされた。視聴を選んだ人数は「The Umbrella Academy(アンブレラ・アカデミー)」の新しいシーズンが4300万人、「Ratched(ラチェッド)」は4800万人、「The Social Dilemma(監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影)」が3800万人、Charlize Theron(シャーリーズ・セロン)のアクション映画「The Old Guard(オールド・ガード)」は7800万人だった。Netflixの『chose to watch(視聴を選択する)』という数字は番組を最低2分視聴した会員数のことだ。

【アップデート】共同CEOのTed Sarandos(テッド・サランドス)氏は、投資家インタビューの中で最近の制作状況について語り、「世界中のほぼ全域で100%近いオペレーションを展開しています」と述べた。2021年の公開計画については、いくつかの遅延と「わずかな例外」はあるものの、ほぼスケジュール通り展開できる見込み、とも話した。

そして新型コロナ陽性者が出たためにいくつかの番組の制作を中止しなければならなかったが、サランドス氏は「大事なのはいかにすばやく安全に再開できるかです」と語り、想定の範囲内であるとの考えも示した。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix決算発表

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

NetflixがついにAmazon Echo Showで視聴可能に

Amazon(アマゾン)は2017年にスマートスクリーンとしてEcho Showのプロダクトラインを発表した。そして米国時間2020年9月24日、ついにNetflixへのアクセスを獲得した。このビデオサービスは、公式にサポートされているビデオストリーミングアプリとして、HuluとAmazon Primeビデオに加わる。

このニュースは、アマゾンが毎年開催しているEchoイベントで、同社が再設計されたスピーカーやアップデートされたAlexa機能を含む一連の新製品やサービスを発表したことに由来している。

アマゾンの幹部は「Echo Showの所有者が小さな画面でコンテンツを見るのが好きだというデータがあることを示している」と話した。Netflixはそのユーザー層を幸せにするはずだ。発表されたばかりのEcho Show 10で、Netflix、Hulu、Primeビデオを視聴すると、ユニットは電動スタンドで回転し、部屋の中を動き回って視聴者に追従する。

Amazon Hardware Event

画像クレジット:Krisztian Bocsi / Bloomberg / Getty Images

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

劉慈欣のSF話題作「三体」のドラマ化をNetflixが発表

Netflix(ネットフリックス)は劉慈欣のSF「三体(Three-Body Problem)」3部作を英語版オリジナルドラマのシリーズとして制作することを発表した。

Netflix版ドラマの製作総指揮、脚本は「ゲーム・オブ・スローンズ」のショーランナーで脚本家でもある David Benioff(デイヴィッド・ベニオフ)、D.B.ワイスらだ。ワイスはNetflixと複数年契約を結んでいるが、契約金は2億ドル(約212億円)以上(未訳記事)と報じられている。製作総指揮には太平洋戦争中の日系人の強制収容所を舞台とした「ザ・テラー:不名誉」のAlexander Woo(アレクサンダー・ウー)、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の監督であるRian Johnson(ライアン・ジョンソン)とそのプロデューサーのRam Bergman(ラム・バーグマン)も名を連ねる。

ベニオフ氏とワイス氏は制作が中止されたスターウォーズ三部作(Deadline記事)の準備でしばらく共同作業をしたことがある。原作者の劉慈欣、英語版翻訳者のKen Liu(ケン・リュウ)はコンサルタントとして協力する。

劉慈欣は声明で「『三体』のテレビシリーズ化にあたる制作陣を大いに尊敬し、深い信頼を寄せている。私はこの作品を国や文化、人種を超えたところに設定し、全人類の運命を考えようとした。このSFのコンセプトが世界に受け入れられ大きなファン層を獲得できたことは、著者として大きな名誉だ。新しい読者も以前からの読者もNetflixのドラマを楽しむことできるのをうれしく思っている」と述べた。

中国で連載が開始されたのが2006年で、3部作「三体」、「黒暗森林」、「黒暗森林II」(全体は「地球往時」のタイトルでも知られる)は三体人と呼ばれる異星の侵略者をテーマとする。2014年に米国で英語版が出版されて大きな反響を呼んだ。SF界で最も権威があるヒューゴー賞をアジア発で最初に得た小説となった。当時のオバマ大統領を含む著名人多数も高く評価している(The New York Times記事)。3部作は世界で少なくとも800万部販売されたという(The New Yorker記事)。

3部作は独創的なプロット、詳細な科学的外挿、人類史全体を収める広い視野などによりユニークなものとなっている。私としては「黒暗森林」の宇宙戦闘はSF史上かつてない壮大な場面だと指摘したい。

ベニオフとワイスは声明で、「劉慈欣の3部作は、我々がこれまで読んだ中で最高に野心的なSFだ。読者は1960年代から時の果てまで、小さな青い惑星から宇宙の果ての極めて異質な世界まで連れて行かれる。この素晴らしい作品を、世界の視聴者に届けるために我々は向こう数年間を捧げるつもりだ」と述べている。

一方、同じ作者による小説をドラマ化した「流転の地球(The Wandering Earth)」は2019年に中国で封切られ、興行収入最大の作品の1つとなっている。

関連記事:Netflix signs multi-year deal with ‘Game of Thrones’ showrunners(未訳記事)

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Netflix

画像:Netflix

原文へ
(翻訳:滑川海彦@Facebook

「ストンジャー・シングス」などNetflixがパソコンとAndroidで映画、ドラマの人気作品を無料配信中

ビデオストリーミングの大手、Netflixはこれまでも新規ユーザー獲得のために一部の国で1、2作を無料で公開してきた。しかしこのほど同社は世界中で人気作品多数を無料公開し始めた。

無料公開されているのはNetflix自身が制作したオリジナル作品で、映画では「マーダー・ミステリー」、「バード・ボックス」、「2人のローマ教皇」、テレビシリーズでは「ストンジャー・シングス」、「エリート」、「ボス・ベイビー」、「ボクらを見る目」、「グレイス&フランキー」、「私たちの地球」などが含まれ、同社がカバーする200カ国近い国々で配信が開始されている。

ただしシリーズ番組の場合、無料で視聴できるのは第1話のみだ。その後、視聴を続けたい場合はメンバー登録するよう勧められる。映画は全編が視聴できる。本編視聴前に30秒の広告が流されるがこれはスキップできる。

広報担当者はTechCrunchの取材に対して「Netflixの素晴らしさを体験してもらうことで新しいユーザーを獲得しようとこのキャンペーンを始めた」と述べた。

Netflixによればユーザーは無料視聴を開始するためにアカウント作成などの手続きをする必要はない。無料視聴が開始されたことに最初に気づいたのはOnlyTechブログでウェブブラウザからのみアクセスができた。NetflixのサポートページによればAndroidのブラウザからもアクセスできるという。ただしiOS上のブラウザはサポートされていない。

ユーザー獲得のためにNetflixが人気タイトルを無料公開するのはこれが初めてではない。同社は今年の第2四半期末で1億5100万人のサブスクリプション登録者を持つ巨大ネットワークだが、ロマンティックコメディの「好きだった君へのラブレター」を米国マーケットで無料公開した(未訳記事)ことがある。

Netflixはオリジナル作品の「Bard of Blood」を制作国であるインドで無料公開したことがある。またコメディの「Patriot Act with Hasan Minhaj」をYouTubeにアップしている。同社では最初の2本だけの予定だったがその後、全編をYouTubeで公開した。

しかしこのような実験的試みとは違って、今回Netflixは看板番組多数(正確には10コンテンツ)を全世界で公開した。この無料公開がいつまで続くのか同社では明らかにしていない。

インドといえばアジア最大のエンターテイメント市場でもあり、同社ではこの地域で多数の新しい試みを行なっている。例えば新しいユーザーは最初の1カ月が数セント(数十円)でサービスを利用できるようにすることを検討しており、また現在非常に手ごろなプラン(未訳記事)も試している。

関連記事:Netflixがインド市場に本腰、ヒンドゥー語をサポート

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Netflix サブスクリプション

画像クレジット:Netflix

原文へ
(翻訳:滑川海彦@Facebook

Netflixの「セリング・サンセット」は誰もが悪人であるハリウッドの美人不動産屋たちを描く

「セリング・サンセット〜ハリウッド、夢の豪華物件」は、好感が持てるようなありきたりのキャラには縁がない番組だ。

ハリウッドで超豪華不動産の売買を仲介する女性エージェントたちを主人公にした番組の3シーズン目が公開された。Netflixによれば「裕福層向けの豪邸を売買するオッペンハイム不動産のエージェントたちにとって、仲間の存在こそが成功の鍵であり同時にトラブルの元」だという。

時折、この番組は心に訴えかけるようなシーンを用意することもあるが、主たるテーマは明らかに別のところにある。 ハリウッドで売りに出ている豪華な不動産物件、そうした物件を扱う不動産ビジネスの浮き沈み、そして何より不動産エージェントたちの容赦ない派閥争いだ。

この番組で印象に残るキャラクターは、悪魔的かつドラマチックな策略を弄する。あらゆるタイミングで仲間の足を引っ張ろうとするし、シワ取り注射をウリにした「バーガー&ボトックス」というようなイベントを開催して豪華物件の売り込みを図ろうとする。

私たちポッドキャストグループは、かくも豪華絢爛で悪い連中が出てくる番組だとファンにならずにいられなかった。しかし嫌う人々も大勢いる。下にエンベッドしたポッドキャストではNetflixが一部のデバイスでテスト中のシャッフル再生機能についても議論している。

ポッドキャストは下のプレイヤーから再生できるが、Apple Podcastに加入してもよいし、あるいは好みの Podcast Playerを使ってもよい。コメントを残したい場合はApple Podcastが使える。Twitterはこちら。我々はOriginal Content podcastでビデオストリーミングサービスが製作するオリジナルコンテンツをレビューしている。今回のエピソードの時間割は次のとおりだ。

0:00 イントロ
0:46 Netflixのシャッフル再生機能
6:46 「セリング・サンセット」レビュー

関連記事:Nexflixが「シャッフルプレイ」ボタンを試験配置、視聴履歴に基づいてランダムセレクト

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Netflix

画像:Netflix

原文へ
(翻訳:滑川海彦@Facebook

Nexflixが「シャッフルプレイ」ボタンを試験配置、視聴履歴に基づいてランダムセレクト

何を見たいのか、自分でも決められない。そんなときは、Netflix(ネットフリックス)の新しい「シャッフル」機能が役に立つ。同社は現在、「Shuffle Play」(シャッフルプレイ)と書かれた大きなボタンを、Netflixのホーム画面のユーザープロフィールアイコンの下に試験的に配置していることを認めた。このボタンをクリックすると、Netflixはあなたが気に入ると判断したコンテンツをランダムに見せてくれる。映画であったり、今見ているシリーズ物の番組であったり、マイリストに保存しているもの、またはすでに見たものに類似するものであったりすると、同社は話している。

現在この新しいボタンは、テレビ用Netflixアプリに表示されており、多くのユーザーがびっくりしている。おもしろいまたは便利だと感じるユーザーもいれば、ただ混乱するだけのユーザーもいる。

面白いけど、馬鹿なやつは『Netflixルーレット回そうぜ』とかいいそう。

https://twitter.com/mnathannn/status/1295738851948863492?s=20

クールな機能。優柔不断な私にピッタリ。

https://twitter.com/stylesperiodt/status/1295667352676126720?s=20

なんでこんなオプション付けたんだ。めちゃ笑える。

https://twitter.com/kgdobs/status/1293069402338820096?s=20

私のテレビにShuffle Playが現れた。カオスの悪魔の化身。

https://twitter.com/SiphokaziKayana/status/1293980088892100612?s=20

なんで私のNetflixにShuffle Playがあるの?誰が使うのか意味不明。

https://twitter.com/ThatOnePoes/status/1295745506346500096?s=20

Shuffle Playで「Modern Family」(モダン・ファミリー)が初回から始まった。2018年に9シーズン全部見ちゃってるよ。

NetflixがTechCrunchに話したところによると、ユーザーの好みに合ったコンテンツを素早く簡単に選べるようにというアイデアがその背景にあるという。これは、テレビ用アプリのスクリーンセイバー(未訳記事)や、プリロール動画(未訳記事)、ホーム画面でのプロモーションコンテンツの表示(未訳記事)など、Netflixが数年にわたって提供、または行ってきたテストを通して取り組んできた課題の1つだ。つまり同社は、Netflixを昔ながらのテレビのような感覚で視て欲しいのだ。スイッチを入れれば何かしらの番組をやっている感じだ。その一環としてあのうるさいオートプレイ機能も含まれていたが、2020年初めのアップデートで、やっとそれを無効にできるようになった(Twitter投稿)。

この新しいShuffle Playボタンは、Netflixがシャッフルというコンセプトを実現するために行ってきた一連のテストの最新版というわけだ。例えば2019年に、Netflixは人気の番組をクリックすると、ランダムにエピソードが再生されるシャッフルモードを試した。「The Office」や「Friends」などいつも見ているドラマ(Chicago Tribune記事)のエピソードをランダムに見たいユーザーには良かったかも知れないが、「The Office」は2021年に配信権を失い(NBC News記事)「Friends」はすでに失っている(E! 記事)。

最近になって、一部のNetflixユーザーは、テレビ用アプリのナビゲーション・サイドバーに、「Play Something」(何か見る)というオプションを発見(PopBuzz記事)した。

今度はシャッフルボタンだ。これこそ自分でも必要だと気がつかなかった必要なものだ。

Netflixは、これらは総合的な「シャッフルモード」のコンセプトのバリエーションであると認めている。これは「Profile gate」(プロフィールゲート)と呼ばれるものから、サイドメニューやメイン画面などの画面上で、同社がずっと挑戦してきたものだ。現在、プロフィールの下に表示されているShuffle Playボタンは、現在進行中のテストに過ぎないと同社は私たちに話していた。

この新しいテストは、2020年7月から世界中の会員に対してテレビ限定で実施されているという。まずは、それぞれのテストの意見を集約して、結果を比較する必要があるため、このシャッフル機能を正式に導入するかどうか、またするとした場合の時期については未定だ。

関連記事
トランプ大統領のTikTok発言ネタで人気のサラ・クーパー氏がNetflixにも登場へ
Netflixがインド市場に本腰、ヒンドゥー語をサポート

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Netflix

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto

原文へ
(翻訳:金井哲夫)

トランプ大統領のTikTok発言ネタで人気のサラ・クーパー氏がNetflixにも登場へ

ライターでコメディアンのSarah Cooper(サラ・クーパー)氏にとって、新型コロナウイルスのパンデミックは悪いことばかりではない。悲惨な状況の中で最良の結果を得るために、TikTokカウントを開設し、在宅を維持しながら、トランプ大統領のしばしば奇怪な発言を吹き替えして、そのバカバカしさを強調している。トランプの発言を見て「私の見ていることは現実なのか?」と感じることの多いこの国のはけ口になっている。

そして、3月以来数百万人のフォロワーを集めたことに加えて、ジャマイカ系米国人でかつてGoogle(グーグル)で働いたこともあるクーパー氏は、このたびNetflix(ネットフリックス)のコメディースペシャルに登場することになった。

「Sarah Cooper: Everything’s Fine」(サラ・クーパー:すべて順調)という題されたその番組は、ライターでプロデューサーのNatasha Lyonne(ナターシャ・リオン)が制作を指揮し、サタデー・ナイト・ライブでカマラ・ハリス上院議員を演じるのに忙しい(Entertainmennt記事)がコメディアンのマーヤ・ルドルフが統括責任者を務める。

これはクーパー氏にとって、新たな名声の1つにすぎない。ニューヨークで一緒に暮らすソフトウェアエンジニアの夫について、自分のトランプネタに我慢の限界が来ていそうだ、と笑う。「ドナルド・トランプの声を何度も何度も聞かなくてはならないから」とこの夏Vanity Fair(ヴァニティ・フェア)に語った。「いつか窓から飛び出すんじゃないかと思う」。

さらにクーパー氏は、タレント事務所のWMEと最近契約し、6月にJimmy Fallon(ジミー・ファロン)氏と「The Tonight Show」(ザ・トゥナイト・ショウ)に出演、Jimmy Kimmel Live(ジミー・キンメル・ライブ)ではゲスト・ホスト(@sarahcpr投稿)まで務めた。

Vanity Fairのインタビューによると、クーパー氏はほかにもテレビでの挑戦として「あちこちで失敗を繰り返した挙げ句、なぜかまた何かしでかす」自信過剰な上司を描いた脚本を書いている。

このNetflixのスペシャルがどこまで追求するのかわからないが、トランプ嫌いの多くの人やいく人かの支持者が番組の内容に注目していることは間違いない。Netflixは詳細について多くを明かさなかったが、政治、人種、性別、階級などの問題やその他の軽い話題についてさまざまな短編を集めたバラエティースペシャルになると語った。

ちなみに下のビデオでは、以前の勤め先を冗談めかしく批判している。

「誰もが私に、Googleで働くことは楽しかったと尋ねるが、実際それは楽し〈かった〉。楽しかったのは、四半期ごとにどれだけ楽しむべきかを言われ続けたからだと私は知っている。そうしないとクビになるから」

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

火星へのミッション描くNetflixの新作ファミリー宇宙ドラマの予告編が公開

深宇宙ミッションや火星植民地がSFから近未来の現実へとシフトしている中、ハリウッドが宇宙探査についてのストーリーの様々なタイプのストーリーを考えていることは驚くことではない。米国時間9月4日に公開されるNetflix(ネットフリックス)の新シリーズ「Away」(AWAY 遠く離れて)もそのうちの1つだ。

この番組はオスカー受賞者のHilary Swank(ヒラリー・スワンク)が主演し、「Parenthood」や「Friday」「Night Lights」に関わったスタッフによって制作されている。「Away」は火星への宇宙飛行士のミッションを題材にした番組だが、同時に複数年のミッションで宇宙に行った人々と地球に帰還した家族の両方に生じる家族ドラマについての番組でもある。

番組では「The Good Wife’s(グッド・ワイフ)」に出演し、演技力に定評のあるJosh Charles(ジョシュ・チャールズ)を重要な脇役に起用している。出演者や脚本家、そして宇宙空間の設定を考えると、素晴らしい新番組になりそうだ。第1シーズンは9月4日からNetflixでストリーミング配信される。

原文へ
(翻訳:塚本直樹Twitter

Netflixがインド市場に本腰、ヒンドゥー語をサポート

13億のインド人のうち、英語がわかるのはわずか10%にすぎない。しかしインドで事業を展開している企業の多くは英語でのみサービスを提供している。そうした企業の1つであったNetflixは、米国時間8月7日に言葉の壁を破りたいと発表した。

米国のオンデマンドビデオストリーミング大手は、インドで5億近い人たちが話しているヒンドゥー語のサポートを開始した。Netflixのサインアップページから検索、コレクション、あらすじ、決済などあらゆるページがヒンドゥー語になっている。ユーザーはウェルカム画面の「プロフィールの管理」で、ヒンドゥー語を選択することができる。

「素晴らしいNetflix体験をお届けすることは、、素晴らしいコンテンツを制作することと同じくらい私たちにとって重要です。新しいユーザーインタフェイスによりNetflixがもっとアクセスしやすくなり、ヒンドゥー語がお好きな会員のみなさんに適したものになったと信じています」とNetflix Indiaのコンテンツ担当副社長であるMonika Shergill(モニカ・シェルギル)氏は声明で述べている。

Netflixのグローバルな競争相手であるAmazon Prime VideoやDisney+ Hotstarもヒンドゥー語をサポートしているが、後者はヒンドゥー語の展開が限られており、映画や番組のあらすじ、概要のところはヒンドゥー語になってない。

ヒンドゥー語へのフォーカスは、Netflixがインドで達成したと考えている人気の高さを物語っている。国際的企業の多くは、英語が共通語であるインドの全域で都市部の人口に十分把握した上で、ローカライゼーションを行う傾向がある。

Facebook(フェイスブック)とGoogle(グーグル)は、それぞれがインドで3億5000万人のユーザーを得ているが、以前からヒンドゥー語をサポートしており、一部のローカルなインドの言語もサポートしている。Amazon(アマゾン)のアプリがヒンドゥー語をサポートしたのは2018年で、2019年にAlexaもサポートした(未訳記事)。6月にはセラー(売り手)のサインアップやアカウント管理もヒンドゥー語でできるようになったという。

Flipkartがヒンドゥー語のサポートを導入したのは2019年(未訳記事)だが、2020年6月には3つのローカル言語(未訳記事)のサポートも加えた。

ヒンドゥー語のサポートはNetflixの最新の取り組みだが、インドではオンデマンドのビデオストリーミング企業が30社あまり、Netflixと競合して会員を奪い合っている。2019年に同社は、平均年収が約2000ドル(約21万2000円)のインドでユーザーが有料ストリーミングにもっと手を出しやすい方法はないか、模索した。

2019年に同社がローンチしたのは、月額3ドル(約320円)以下(未訳記事)のモバイルオンリーのプランで、今では少なくとももう1つの手を出しやすい会費制をこの国でテストしている(未訳記事)。2018年初めのインドで行われたイベントで、Netflixの共同創業者で共同CEOであるReed Hastings(リード・ヘイスティングス)氏は、おそらくジョークで、インドは自らのプラットフォームに最終的に1億人の会員を招くと語った。

その後の同社の動きをみると、彼は本気だったようだ。2019年にNetflixは、2020年の終わりまでに、インドでコンテンツを製作しライセンスするために4億2000万ドル(約444億9000万円)を投じると語った。2020年3月には、今後数カ月の間に封切る予定の17本のオリジナル番組とムービーを発表した。

Netflixがサポートしている言語はインドネシア語、中国語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語、ギリシア語、ヘブライ語、ハンガリー語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポーランド語、タイ語、トルコ語、ベトナム語と全部で20以上あるが、これからは全世界の会員がヒンドゥー語のサポートを享受できる。

画像クレジット:Dhiraj Singh/Bloomberg/Getty Images

原文へ
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NetflixがGoogleのスマートディスプレイNest Hubシリーズでも視聴可能に

スマートスクリーンでの動画再生に関して、Google(グーグル)は以前からAmazon(アマゾン)に大きく水をあけられている。一方で、YouTubeはこの種のデバイスにとって理想的なサービスだ。またアマゾンはEcho Showシリーズで映画やテレビを見るため手段を、自社のPrime Videoという形で提供している。

Google Nestシリーズでは2019年末にHuluも視聴することができるようになったが、米国時間7月21日には最も人気のあるプレミアムストリーミングサービスも追加される。今週からNest HubとNest Hub Maxでも、Netflixのサポートされるようになる。ユーザーはスマートホームデバイスでアカウントを登録し、音声コマンドやタッチ操作で番組を視聴できるようになる。アプリはジェスチャーでもコントロールでき、以前に再生した番組を中断した時点から再開できる。

もちろん、これらのデバイスが長時間の映画やテレビ番組の視聴に向いていないことはいうまでもない。しかし夕食の支度をしているときに、中断していた映画や番組の続きを見られるというのは確かに魅力的だ。そしてNetflixのようなサービスの追加は、間違いなくスマートディスプレイ市場における争いで、グーグルに大きなメリットをもたらす。

この機能は「(Netflixの)サービスとNestデバイスが利用可能な地域」でロールアウトされる予定だが、Lenovo(レノボ)のようなサードパーティー製のスマートディスプレイに対するサポートの有無や時期については、まだ発表されていない。

原文へ
(翻訳:塚本直樹 Twitter