激安を攻めるPayPay、ダイソー順次導入により100円ショップでも価格破壊へ

コード決済サービスを提供しているPayPayは、本日5月27日から大創産業が運営・展開する100円ショップのDAISO(ダイソー)でPayPay決済に対応する。本日から利用できるのは、同社発祥の地である広島市内の広島八木店と横川駅前店の2店舗だが、2019年中にはダイソー全店舗5542店中の国内店舗3367店に順次導入されるとのこと。

PayPayからは、ダイソー導入を記念したキャンペーンなどは特に発表されていないが、キャンペーンがなくてもPayPayなら銀行口座からのチャージで3%の還元を受けられるので、100円の商品は実質97円で購入できる。実際には消費税がかかかるため、100円の商品は100円+100円×8%で108円、ここから3%還元されるので108円−108円×3%で104.76円。実質の売価は104.76円から消費税8%を差し引いて104.76円÷1.08で97円となる。

100円ショップは強烈な大量生産とコストダウンで価格を実現しているが、PayPayによるコード決済が浸透すれば現金を扱う量が減るため、店舗のオペレーションコストの低減にもつながる。都市などではキャッシュレス専用店舗などを出店する足がかりにもなりそうだ。

PayPayによるコード払いは、5月末まで首都圏を中心とした32店舗のイオンで20%還元キャンペーンが実施されているほか、4月24日には首都圏を中心に展開する低価格スーパーであるOKストアにLINE Payとともに導入。家計にダイレクトに影響する業態への進出も活発だ。

特にOKストアでは、酒類などを除いて同チェーン店舗での購入で3%の還元を受けられる会員制度「オーケークラブ」の特典を、期間限定ながらPayPayやLINE Payでも利用できる。PayPayなら最大6%、LINE Payなら最大8%(8月以降はコード決済還元の3%がなくなるため最大5%)の還元となる。なおオーケークラブは、入会金200円を支払うと年会費無料で利用できる。

強力な営業力で地方都市での対応も着々と進めているPayPay。グループ内に直営の小売店舗を持たないコード決済プレーヤーにとって、対応店舗の数は非常に重要だ。消費税10%改定時に実施される、国によるポイント還元キャンペーンまでにどこまで対応店舗を伸ばせるだろうか。各社ともラストスパートをかける時期が到来したようだ。

ローソン対応の謎ペイQUOカードPayとは?

5月23日現在、最も多くの種類のコード決済に対応しているコンビニはローソンだ。通常のローソンだけでなく、ナチュラルローソン、ローソンストア100には、各種コード決済に対応した独自のPOSレジが導入されている。

ローソン系コンビニは主要なコード決済を網羅

利用者は「〇〇ペイで」と店員に伝える必要があるものの、ローソン系なら各種コード決済を網羅しているので安心だ。

ローソンは多言語対応のPOSレジを、2018年6月か順次導入している。利用者側の液晶ディスプレイにはコード決済を含む各種決済方法が表示されている 出典元:ローソン

実のところ、ファミリーマートやミニストップなどの大手コンビニではほとんどのコード決済を利用できる。頑なに導入していなかったセブン-イレブンも重い腰を上げ、独自コード決済の7payを7月1日に開始。併せて、PayPay、LINE Pay、メルペイにも対応した。そんな中、なぜローソン系が頭一つ抜けているのか。それは、QUOカードPayに対応しているからだ。

決済方法はほかのコード決済と同様。ローソンの店員に「QUOカードPayで」と伝えると多くの場合は聞き返されるが、自信を持って復唱しよう

QUOカードは、商品券の代わりとしてギフト向けに普及していて使える店舗も多いので、知っている人、使ったことがある人も多いだろう。一方のQUOカードPayは、使ったことがある人はもちろん、知っている人も少ないのではないか。

QUOカードPayに自ら入金して使うこともできるが、利用額6%の発行手数料がかかる

これはQUOカードをPayに、つまりコード決済に置き換えたもの。通常のQUOカードは磁気式だが、QUOカードPayは専用のスマホアプリに「バリューコード」を入力することでチャージが可能になる。ほかのコード決済とは異なり、金融機関の口座やクレジットカードと連携してのチャージや決済、送金には対応していないため、アプリをダウンロードしただけでは使えないところが謎ペイなのだ。

登録したメールアドレスにも決済情報が送られてくる

結論を先に言うと、これは各種懸賞の賞品などで活用できるコード決済。従来の磁気式のQUOカードは、発行額6%の発行手数料のほか、場合によっては当選者にカードを送付するための送料が必要だった。一方QUOカードPayなら、バリューコードをSNSのダイレクトメッセージや電子メールで送るだけで発送が完了する。発行手数料はかかるものの、ちょっとしたアンケートの謝礼としても使い勝手がいい。

使える店舗はまだまだ少ない

使える場所は、全国約1万5000店舗あるローソン系コンビ二と、東急ハンズ、上島珈琲店、有隣堂、サンドラッグやトモズなどの一部のドラックストアのみなので、いまのところ使いやすいとはいえない。しかし、メールアドレス以外の個人情報の登録が不要なため、不特定多数へのプレゼントの手段として普及する可能性は十分にある。

LINE Pay6月還元祭はアマギフとSuicaチャージの技封じる、いまやっておくべきことは?

LINE Payカードの直接決済は対象外

LINE Payは、6月1日~9日の期間限定でLINE Payの決済金額から実質15.5~20%の還元が受けられる「Payトク祭!!!」キャペーンを開始する。 対象となるのは、LINE Payのコード決済に対応するリアル店舗、オンライン決済に対応する通販サイト、バーコード決済に対応する公共料金など一部の請求書、バーチャルもしくはプラスチックのLINE PayカードをGoogle Payに登録して使うQUICPayでの支払い。iPhoneでは、LINE PayカードをApple Payに登録できないため、QUICPayでの還元は受けられない。

Google Payに登録したLINE PayカードならQUICPay支払いで還元を受けられる

残念ながら、これまで対象とされてきたLINE Payカードでの直接決済はNGとなる。これにより、LINE Payカードで購入可能だった、アマゾンギフト券やSuicaチャージでは還元を受けられない。「特に買うものはないけど、とりあえずアマギフかSuicaに交換しておいて還元を受けとこう」という節約術は使えなくなったのだ。 5月末までは、各種コード決済のキャンペーン端境期。前回にSuicaチャージした私は、Suica決済するたびに間接的な20%還元の喜びを噛み締めていたのだが、来月からはそれは叶わない夢となる。

ちなみに、LINE Payカードの直接決済をキャンペーンから除外した理由をLINE Payに問い合わせたところ、事業戦略上の変更とのこと。同社としても、裏ワザ的に還元を受けられる仕組みは本意ではなかったのだろう。

さて、今回のPayトク祭の内訳だが、還元上限額は5000円で、LINE Payの決済専用アプリを1回以上使うことで還元上限額が1万円に倍増する。キャンペーンの還元率は15%、前月の利用実績で当月の還元率が決まるマイカラーで0.5〜2%、コード決済で3%となり、実質は15.5〜20%の還元だ。 期間中に、最低の15.5%還元(Payトク祭15%還元+マイラカラーホワイト0.5%還元)なら6万4516円、最大の20%還元(Payトク祭15%還元+マイカラーグリーン2%還元+コード払い還元3%)なら5万円を決済すれば、それぞれ最大の還元を受けられる。

LINEに内蔵されているスターバックスのバーチャルカード

とはいえ、電気代や水道代をLINE Payで支払える恵まれた環境でないと、特に買うものがない状態で9日間で5万円以上の決済はなかなかハードルが高い。そこで注目なのが、LINE内蔵のスターバックスカードだ。

これはLINE Payと連動しているバーチャルなスタバカードで、LINE Pay残高から直接チャージできる。LINE Payに問い合わせたところ、このチャージはオンライン決済と同じ扱いになるとのこと。つまり、コード決済特典の3%還元は付かないので還元率は15.5~17%となる。

一度に1万円までしかチャージできないので、スタバカードだけで6月Payトク祭の還元額を根こそぎかっさらうことは難しいものの、キャンペーン期間終了前にチャージを検討する価値はある。5月26日までは、LINEスタバカードにチャージできる500円クーポンが配布されているのでこちらも確保しておこう。

5月26日まで配布されている500円オフクーポン。LINE Payからスタババーチャルカードに入金するときに利用できる。例えば、LINE Payで1000円を入金した場合、実際に引き落とされるのは500円で、残りの500円をクーポンが充当するかたちになる

このバーチャルカードはLINE Payとスターバックスが協業して実現した画期的な機能なので、さすがにこの道は塞がないだろう。もちろん、スタバでしか使えないが。

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ヤフー系サービスは順次PayPay化、6月3日からヤフオク!売上金をPayPayチャージ可能

ヤフーは5月21日、「Yahoo!ショッピング」などのヤフー関連サービスにおけるオンライン決済手法として、6月3日よりPayPayを導入することを発表した。これにより、PayPay残高とTポイント、Yahoo!ウォレットに登録しているクレジットカードなどを組み合わせての決済が可能になる。「ヤフオク!」では、売上金(ヤフオク!に出品した商品が売れた際の代金)をPayPayにチャージできる。6月18日からはLOHACOでのオンライン決済にPayPayが利用可能になるほか、ヤフー関連のその他のオンラインサービスでもPayPay対応を進めていくとのこと。

なおPayPayによるオンライン決済でも常時3%還元を受けられるが、6月から始まる20回に1回の確率で最大1000円相当のPayPayボーナスが付与される「PayPayチャンス」の対象外となる。

次回のLINE Pay還元祭は6月1日開始、最低15.5%で5000円、最大20%で1万円還元

LINE Payは本日から、最大300億円を還元する「祝!令和 全員にあげちゃう総額300億円祭」を開始した。期間は5月29日までだ。同時開催とはならないが、そのあと6月1月からは最大20%の還元となる「Payトク!!」キャンペーンを6月9日まで実施する。開催期間が従来に比べて短いので注意が必要だ。

今回のキャンペーンも前回を踏襲したものとなっており、キャンペーン自体の還元率は15%で、対象となる支払方法は、コード支払い、オンライン支払い、請求書支払い、QUICPay+。期間中の還元上限額は5000円だが、こちらもLINE Payの決済専用アプリを一度でも利用すれば上限額1万円に倍増する。

これに加えて、マイカラーのランクによって0.5〜2%還元、コード払いによって3%の還元を受けられる。マイカラーは、前月のLINE Payでの支払総額が1万円未満の場合はホワイトで0.5%、5万円未満の場合はレッドで0.8%、10万円未満の場合はブルーで1.0%、10万円以上の場合はグリーンで2%の還元となる。

今回のキャンペーンで付与されるのはLINE Pay ボーナス。これは、決済や送金は可能だが、ATMでの出金やLINE Payカード、QUICPay+として使えないという制限がある。15%還元ぶんのLINE Pay ボーナスが付与されるのは8月初旬ごろ。一方、マイカラーとコード払いの還元は即時付与となる。

5月末までは各社が大きなキャンペーンを実施していない端境期。6月1日のキャンペーン開始に備えて、いまのうちにLINE Payの利用実績を上げてマイカラーのランクを上げておくのも手だ。しかし、ライバルのPayPayは6月1日からドラッグストア限定で20%還元を実施する。やはり当面は複数のコード決済を用途に応じて使い分けるのがベストだろう。

LINE Payもれなく1000円還元キャンペーン始まる、総額300億円が最大3000万人に

LINE Payは5月20日、大型還元キャンペーン「祝!令和 全員にあげちゃう総額300億円祭」を開始した。5月29日まで、1000円ぶんのLINE Payボーナスを友だちやグループに送付できる。いちおう先着順で、3000万人を超えるとキャンペーンは終了となる。

同時に送れる友だちの数は最大500人、1日に送れる回数は5000回となる。自分が1000円ぶんのLINE Payボーナスを受け取るには、友だちの誰かにボーナスを送ってもらわないといけない。なお、友だちからの受け取りは期間中1人1回1000円相当のみ。つまり、各ユーザーが得られるのは1000円のLINE Payボーナスだけとなる。

LINE Payボーナスは、対象店舗での決済や友だちへの送金に使えるが、LINE Payカード、QUICPay+のお支払いや出金には使えない。有効期限は2年間だ。

なお、1000円ぶんのLINE Payボーナスを受け取るには、LINE Pay利用登録とLINE Payへの本人確認の登録が必要となる。本人確認の方法は、口座連携、郵送による申請のほか、写真付きの身分証をスマホで撮影してその場で送付する「かんたん本人確認」の3つがある。

積み立てながら分配金や配当金が手に入るOne Tap BUYの「つみたてロボ貯蓄」

One Tap BUYは5月20日、「つみたてロボ貯蓄」(ロボ貯、ロボチョ)のサービスを開始した。同社はスマホから手軽に日米の主要株式を購入できるサービスを提供する2016年設立のスタートアップ。

1銘柄につき毎月3万円から積み立て可能(1万円単位で積み立て可能)。同社によると、金利と分配金、配当金を重視サービスで、年利2.63〜8.70%の利回りになるという。

具体的には、米国市場に上場している国債や社債、株式などを積み立てながら定期的に配当金が手に入るというサービス。投資信託とは異なり、手数料などは不要で、積み立て中でも分配金がもらえるのが特徴だ。また、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、その他64行の地方銀行の口座を連携すると自動的に買い付けが可能になる。7月にはゆうちょ銀行も対応予定。また、ソフトバンクのクレジットカード「SB Card」からの自動振替も可能だ。

現在、定期預金の利率は0.01%程度で利回りをほとんど期待できない。NISAやiDeCoなどとともに自己資金を管理する手段として注目だ。

QRコード決済時のイライラを解消、d払いやLINE Pay対応のマルチ決済サービス「クラウドペイ」

デジタルガレージを中心とするDGグループは5月16日、複数のQRコード決済に対応する決済ソリューション「クラウドペイ」の提供を開始した。

クラウドペイは、利用者が店舗の設置されているQRコードを読み取って決済するユーザースキャン方式を採用するが、このQRコードが複数のコード決済サービスに対応しているのが特徴だ。利用者が使いたいコード決済アプリを起動してQRコードをスキャンして支払金額を入力すると、決済が完了する仕組みだ。

コンビニなどのPOSレジ店舗は、利用者のスマホに表示されたコードを読み取って決済するストアスキャン方式だが、利用者が購入した商品の袋詰めを優先するスタッフもいれば、決済を優先するスタッフもいるので、店員との呼吸が合わないとイライラすることが多い。クラウドペイであれば利用者のタイミングでスキャンできる点は魅力だ。ただし、各種ポイントカードはストアスキャン式が多いので、場合によっては手間が余計かかる。

店舗側のメリットとしては、ユーザースキャン方式のためレジにQRコードリーダーなどのハードウェアを追加する必要がなく、導入コストを抑えられる。個別の事業者と都度契約することなく、複数のQR・バーコード決済サービスを一括導入することもできる。前述のようにQRコードは1つに共通化されているので、レジ回りのスペースもすっきりする。さらに、ユーザースキャン方式では決済額と決済したかどうかをリアルタイムに判別するには利用者のスマホを店舗側が確認する必要があったが、「クラウドペイ」の加盟店専用アプリに備わる取引管理機能で、決済状況の確認やキャンセルをアプリ上で処理できる。決済手段にかかわらず売上金は「クラウドペイ」から一括入金されるのも魅力だ。

クラウドペイでは6月末からd払いの決済に対応後、AlipayやWeChat Pay、メルペイ、LINE Payに順次対応していくとのこと。

令和初のLINE Pay大型還元は5月20日から、最大3000万人に総額300億円還元

LINE Payは5月16日、新たな大型還元キャンペーン「祝令和全員にあげちゃう300億円祭」を発表した。このキャンペーンによって5月20日から5月29日まで、1000円ぶんのLINE Payボーナスを友だちやグループに送付することできる。

同時に送れる友だちの数は最大500人、1日に送れる回数は5000回となる。なお、友だちからの受け取りは期間中1人1回1000円相当のみ。つまり、このキャンペーンで各ユーザーが得られるのは1000円のLINE Payボーナスだけだ。

LINE Payボーナスは、LINE Pay残高やLINEポイントとは異なるものだが、出金ができないだけで決済や送付は可能。実質、LINE Pay残高と同じように使える。ただし、LINE Payカード、QUICPay+のお支払いには使えない。有効期限は2年だ。

LINE Payの本人確認方法は、口座連携、郵送による申請のほか、写真付きの身分証をスマホで撮影してその場で送付する「かんたん本人確認」の3つがある。

今回の300億円還元キャンペーンにより、3000万人各自が1000円ぶんの還元を受けられる。今回のキャンペーンは、ベビーユーザーへの還元ではなく、ユーザーを増やすための施策だ。

【2019.05.16 11:25追記】LINE Payによると、恒例の「Payトク祭」は現時点では確定していないとのこと。

楽天ペイが5%還元を7月1日朝まで実施、上乗せ還元の上限額は5000円相当

楽天は、同社が提供するコード決済サービス「楽天ペイ」において還元率5%となるキャンペーンを開始した。期間は7月1日午前9時59分まで。他キャンペーンとは異なり、なぜか朝に終わるのが特徴だ。

楽天の決済サービスではおなじみの「エントリー」しないと還元が適用されない、ひと手間かかるシステムは健在で、まずは専用サイトで登録を済ませる必要がある。エントリー以外に、楽天ペイを楽天ブランドのクレジットカードと紐付けて、楽天カードを経由して決済する設定も必要だ。

還元率の内訳は、楽天ペイでの通常決済で還元される0.5%、楽天カードでの決済で還元される1%に加えて、キャンペーンで上乗せされる3.5%を合計して5%となる。

還元上限額は期間累計で5000円相当(5000ポイント)。掲載方法は少しややこしく、通常決済の0.5%と楽天カード決済の1%については還元の上限はなく、上乗せされる3.5%に5000円相当の上限が設定されている。つまり、5000円÷3.5%で14万2857円までは5%の還元が受けられ、それ以上になると1.5%の還元になる。3.5%上乗せされるのは期間限定ポイントで、8月31日ごろに付与され、9月30日23時59分まで使える。

5月15日現在、PayPayもLINE Payも一部店舗を除くと通常還元となっており、PayPayは3%とLINE Payは0.5〜2%(マイカラーによって異なる)+3%(コード決済特典)。楽天カードを持っているなら、この期間中に5%還元の楽天ペイを積極的に使いたいところだ。ただし、PayPayは6月にドラッグストアで20%還元キャンページを実施することを告知済み。LINE Payは中旬から月末にかけてPayトク祭を実施するのが定例なので、今月もまもなく始まると思われる。正直、楽天カードを新たに作って楽天ペイを使うほどのオトク感はないだろう。

熾烈を極めるコード決済業界だが、消費税10%増税のタイミングで実施されるキャッシュレス決済での国の還元施策が実施されるまでは、とりあえず消耗戦を繰り広げるはず。楽天ペイでは日付けは未定ながら第2弾の5%還元も予定していることから、各コード決済のキャンペーンの端境期に活用するのも手だろう。エントリーがいちいち面倒くさいが。

送金アプリ「pring」がもれなく100円以上もらえるキャンペーンを開催

pringは5月28日23時59分まで、「10万円山分け!」送金チャレンジキャンペーンを開催する。同社は、送金や受け取り、決済、チャージ、口座振り込みなどがすべて無料の「pring」アプリを提供しており、このアプリを使った送金によって特典が受けられるというもの。

pringは、銀行口座を登録することで現金を持ち歩くことなく送金や受け取り可能になるアプリ。利用料や手数料は無料で、チャット形式で送金できるのが特徴だ。pringに預けている資金は、セブン銀行ATMから現金として引き出すこともできる。

実際の送金は送金情報を含んだURLをLINEやSMSで送信し。相手がURLを開いてpringで受け取るという流れになる。pringをインストールしていないユーザーに送金した場合は、相手側でpringアプリのダウンロードや各種設定が必要になる。

各種店舗でのQRコード決済にpringで導入することも可能で、店舗側が支払う決済手数料が0.95%と低いのが特徴となっている。

なお、今回実施する特典の総額は10万円だが、実際にはこれを山分けするかたち。期間中に送金したユーザーが10人ならそれぞれが1万円、100人なら1000円、1000人なら100円のキャッシュバックとなる。1000人を超えた場合は、期間中に送金したユーザー全員に一律100円がプレゼントされる。実際には、送金した資金を期間中に相手が受け取らないとキャンペーンのエントリーが完了しないので注意しよう。

ファミレスを攻めるメルペイ、ガストやバーミヤンで20%オフ

メルペイは、ガスト、バーミヤン、夢庵、ジョナサンのすかいらーくグループ4業態で使えるクーポン券の配布を開始した。配布期限は5月26日23時59分まで。宅配やテイクアウトを除く、店内飲食の合計代金が20%オフとなる。

予約や宴会コースは対象外、他のクーポンとは併用できない、6人までの飲食に限るという制限があるものの、合計金額からの20%割引は侮れない魅力だ。クーポンは各業態1枚ずつ、合計4枚がユーザーごとに支給されるので、メルペイユーザー同士でランチやちょい飲みにフル活用できそうだ。

特定のコンビニをターゲットにしたクーポンもある

すかいらーくグループでは、クレジットカードのほか、Suicaなどの交通系、iD、QUICPayなどの電子マネーが使えるが、現時点ではコード決済には非対応。そのため、PayPayやOrigami Payなどのコード決済のみのキャッシュレスサービスが攻められない業態だった。LINE Payやau PAY、d払いなどは連携するプリペイドカードやクレジットカードがあるものの、事前申し込みが必要というハードルがある。メルペイはコード決済のほか、AndroidでもiPhoneでもバーチャールカードによるiD決済が可能であることから、今回のクーポンが実現したといえる。

「オトクーポン」で取得できるクーポンよりもメルペイのほうが還元率が高い

メルペイでは、ローソンのコーヒーやからあげクンなどの半額キャンペーンを実施中で、過去にはセブン-イレブンでおにぎりが11円というキャンペーンもあった。今回のファミリーレストランでの合計金額から20%オフとなるクーポンは、それ以上のかなり攻めたキャンペーンだ。もちろん、すかいらーくグループが自社運営する「オトクーポン」サイトで手に入る各種クーポンの還元率をも上回る。

イオンならまだPayPay20%還元、首都圏32店舗で続行中

PayPayは5月13日をもって決済金額の最大20%が還元される「第2弾100億円キャンペーン」の終了を発表した。今回は約3カ月の長期にわたるキャンペーンとなったので、このキャンペーンをきっかけにPayPayを使い始めたユーザーも多いはずだ。

キャンペーン終了後、PayPay決済時の還元額は最大3%に落ちるが、クレジットカードのポイント還元は1〜2%が主流なのでお得感はまだある。なお、3%の還元を受けられるのは、PayPay残高を銀行口座からチャージ、Yahoo!マネーを使用、Yahoo! JAPANカード経由での決済の場合に限られる。Yahoo!以外のクレジットカード経由で決済した場合は0.5%還元となるので注意したい。

しかし、一部のイオン店舗ではPayPay20%還元を続行しているので、近くに住んでいるユーザーは活用したいところ。これは第2弾100億円キャンペーンとは別の「イオンでPayPayはじまるキャンペーン」で、5月31日23時59分まで実施されているのだ。

1決済あたりの上限金額は1000円相当なので、5000円ぶんを決済すると最大限の還元が受けられる。月額の上限還元金額は2万円相当となっており、イオンで5000円ずつ20回の買い物をすれば期間で最大限の還元を受けられる計算だ。なお、20%の還元を受けられるのは、銀行口座からチャージしたPayPay残高、もしくはYahoo!マネーで決済した場合のみ。Yahoo! JAPANカードを含むクレジットカード経由の決済は10%の還元となる。

イオンでPayPayはじまるキャンペーンの対象店舗は以下のとおり。

  • 茨城県
    イオンスタイル水戸内原
    イオンつくば店
    イオン下妻店
    イオン土浦店
  • 栃木県
    イオン小山店
    イオンスタイル佐野新都市
  • 群馬県
    イオン太田店
    イオン高崎店
  • 埼玉県
    イオン与野店
    イオン浦和美園店
    イオン川口前川店
    イオン羽生店
    イオンスタイルレイクタウン
    イオン春日部店
    イオンスタイル北戸田
  • 千葉県
    イオンスタイル幕張新都心
    イオン富津店
    イオン成田店
    イオン千葉ニュータウン店
    イオンスタイル木更津
    イオン津田沼店
    イオン八千代緑が丘店
    イオン柏店
    イオン銚子店
    イオン船橋店
  • 東京都
    イオンむさし村山店
    イオン日の出店
    イオンスタイル多摩平の森
    イオン東久留米店
  • 神奈川県
    イオン大和鶴間店
    イオンスタイル座間
  • 山梨県
    イオンスタイル甲府昭和

PayPayは、6月から1カ月ごとに異なる店舗や業種で高還元するキャンペーン「ワクワクペイペイ」の実施を発表済みで、6月はPayPay加盟店のドラッグストアで決済金額の20%還元を受けられる。こちらも期待して待とう。

PayPay第2弾100億円が終了、5月14日からは3%還元に

PayPayは5月13日、2月12日午前9時に始まった「第2弾100億円キャンペーン」を本日限りで終了することを発表した。正確には5月13日23日59分59秒まで。5月14日に日付けが変わった時点で20%還元はなくなるので、深夜のコンビニなどでの決済には注意したい。

5月14日以降は、決済金額の最大3%が還元される。具体的には、PayPay残高、Yahoo!マネー、Yahoo! JAPANカードを経由して決済した場合に3%、Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカードを経由して決済した場合は0.5%となる。いずれも1決済あたりの上限額は1万5000円相当、1カ月の上限額は3万円相当。

さらに、PayPay残高、Yahoo!マネー、Yahoo! JAPANカードを経由して決済した場合は、20回の1回の確率で当選する「お買い物ごとにPayPayチャンス」の権利も付与される。こちらは1決済の上限額が1000円相当、1カ月あたりの累計上限額が3万円相当となる。

第1弾は、1決済あたりの上限額、1カ月の上限額が5万円の20%還元だったうえ、抽選であたるくじの上限額が10万円と大盤振る舞いだったこともあり、同じ100億円でもたった10日で終了してしまったが、第2弾は1回の上限還元額を1000円、累計上限額を5万円、抽選で当たるくじの上限を1000円としたことで、約3カ月の長期にわたる還元となった。

Androidアプリの新しい現金支払手段

現在Androidプラットフォームでは、iOSより多数のアプリケーションがダウンロードされている。しかし収益という点では、AppleのApp Storeがずっと優位性を保ったままだ。そこでGoogleは、この収益の差を縮めるために、新興市場のユーザーのために新しい支払い手段を導入することにした ―― 現金である。同社が米国時間5月8日に発表したのは「ペンディング取引」(Pending Transaction)と呼ばれるもので、これによってユーザーに対してクレジットカードや従来のオンラインペイメント手段以外の支払い手段が提供される。

クレジットへのアクセス手段が存在していないことが、新興市場のユーザーたちが有料ダウンロードやアプリ内購入ではなく、無料でプレイできる広告付きのゲームやアプリケーションを好む理由の1つになっている。

この問題に対処するために、Googleは他の支払手段を、既に何年も前から導入してきた。例えばeWalletsや、インドのUPI、そしてキャリア決済などだ。過去1年間で、20以上のキャリア決済パートナーシップを結び、このオプションを提供するキャリアの数は世界で170を超えるようになっている。この手段で支払っているユーザーの数は10億人以上に及んでいる。

しかし、キャリア決済は普遍的な選択肢ではなく、いつでも好まれるものでもない。

ということで、より現金を頼っているユーザーに届けるために、Googleが今回また別の支払いオプションを提供するのだ。

「新興市場はみなさんの成長のためのキーとなるエリアだと思っています、それこそが『ペンディング取引』の発表に私たちが興奮している理由なのです」と本日Google I/O開発者会議で語ったのは、PlayストアとGoogle Play上のゲームを担当するエンジニアリングディレクターであるオーラス・マボッド(Aurash Mahbod)氏である。

「これは、現金、銀行振込、口座振替などと同様の新しい支払い手段です」と彼は説明した。

このオプションを使用すると、Androidユーザーは、アプリケーションまたはアプリ内購入の支払いを行う際に、これまでとは違う支払い方法をチェックアウト時に選択できる。例えば、登録されたクレジットカードに請求する代わりに、ユーザーはペイメントコードを受け取ることを選択することができる。ユーザーは受け取ったペイメントコードを使って、近隣の店舗でキャッシュ支払いを行うことができる。

店舗に入ったユーザーは、ペイメントコードをレジ係に提示して支払いを行うのだ。支払いを行ってから10分以内に購入手続きは完了し、支払い証明が添付された電子メールを受け取る(しかし細則を読んでいくと、購入手続きの完了に最大48時間かかることもあると書かれている)。

これを使うことで、現金しか使えないAndroidユーザーにとっては、アプリやアップデートの支払いが簡単になる。だが、後ほど払い戻しが必要になった場合には、現金での返金ではなく、PlayStoreのクレジットとしてのみ払い戻される。

ペンディング取引オプションは、新しいGoogle Play Billing Library(Version 2.0)に含まれている、いくつかのアップデートのうちの1つだが、新興市場での有料トランザクション数を増やすという意味では最も興味深いものである。

もう1つの注目すべきアップデートは「Subscribe&Install」オプションだ。これはユーザーがワンクリックでアプリをインストールする際に、同時に無料試用サブスクリプションも提供するというものだ。

この機能は現在早期アクセス版として利用可能だが、このオプションを使用したパートナーは有料サブスクリプションが平均34%増加した、とGoogleは述べている。

Google Play Billing Library 2.0(現時点でGoogle Play Billingとアプリを統合する正式な方法となった)は、Javaで利用可能である。C++とKotlinのサポートも間もなく開始される。

新しいオプションの詳細については、こちらのAndroid Developersサイトに投稿されている。

[原文へ]

(翻訳:sako)

イオン系コンビニのミニストップがQRコード決済全方位対応ヘ

ミニストップは5月8日、QRコード(バーコード)決済サービスの拡充を発表した。従来の楽天ペイ、PayPay、LINE Pay、d払い、WeChat Pay、Alipay、auPAYに加え、5月10日からは全店舗でメルカリ子会社のメルペイ、Origami Payに対応する。いずれもコード決済も、店舗側がスキャナーで利用者のバーコードを読み込んで決済する「ストアスキャン」方式となる。なおOrigami Payについては、4月25日からの順次対応を進めていた。
メルペイ、Origami Payに対応したことでミニストップは、大手コンビニではローソンに次ぐ種類のQRコード決済が利用可能になった。ちなみにローソンは、上記の決済方法に加え、QUOカードPayに対応している。当初はファミリーマートが先行していた印象があるが、ファミリーマートで使えるコード決済は、楽天ペイ、PayPay、LINE Pay、d払い、WeChat Pay、Alipayのみだ。

そのほかの大手コンビニの対応状況を見ると、最大手のセブン-イレブンはiD経由でのメルペイやJCBブランドのLINE Payカードでの決済は可能だが、コード決済はいまのところ非対応。ヤマザキデイリーストアも非対応。セイコーマートは、LINE Pay、PayPay、楽天ペイ、Origami Payの対応となっている。

果たしてミニストップでは、どのコード決済が最も使われるのだろうか。ここで忘れてはならないのは、ミニストップは小売業日本一であるイオンの連結子会社であるということ。現在イオンでは、首都圏と山梨県の一部店舗でPayPay決済を導入しているが、今後コード決済サービスではどの陣営に回るのか気になるところだ。ミニストップでの全方位対応は、今後の動きを見極めるための一種のベンチマークなのかもしれない。

独自経済圏を中心にすさまじい普及率を誇る電子マネーWAONを擁するイオンをもってすれば、どの陣営にも属さず、独自のコード決済サービスを導入するという勝ち筋もある。こちらの動きも目が離せなくなってきた。

PayPayが第三者割当増資で460億円調達、グループ一丸でキャッシュレス推進へ

QRコード決済サービスを提供しているPayPayは5月8日、第三者割当増資の実施を発表した。2019年5月以降に、ソフトバンクグループから460億円の出資を受け入れる。今回の増資により、PayPayの資本金は920億円(資本準備金を含む)となる。

同社は、ソフトバンクとヤフーの共同出資会社だが、両社の親会社(持株会社)であるソフトバンクグループが追加出資を決めたことで、グループ全体でさらに重要な位置を占めることになる。

PayPayは現在「第2弾100億円キャンペーン」などを実施中だが、今後は「ワクワクペイペイ」として1カ月ごとに店舗を絞った還元キャンペーンを実施する予定だ。6月はドラッグストアを対象に最大20%還元となる。今回の第三者割当増資で潤沢な資金を獲得したことにより、ソフトバンク全体でキャッシュレス決済を強力に推し進めていくと考えられる。

GW明けもキャッシュレス決済が熱い、Origamiで松屋の牛めし並が半額に

Origamiは5月7日、松屋フーズが運営する、牛めしの「松屋」、とんかつの「松のや」「松乃家」「チキン亭」、カレーの「マイカリー食堂」、天ぷらの「ヽ松(てんまつ)」、ステーキの「ステーキ屋松」など1139店舗を対象にしたキャンペーンの実施を発表した。

5月8日〜14日の1週間、税込300円以上をOrigami Payで決済すると毎回190円割引となる。松屋のプレミアム牛めし(並)の場合は還元率は50%、つまり半額相当で食べられる。190円÷20%=950円なので、松屋などで950円未満のメニューを食べるなら、PayPayの20%還元よりも還元率は高い。

なお、セゾンポータルアプリの「セゾンOrigami Pay」およびUCポータルアプリの「UC Origami Pay」での決済はキャンペーン対象外となるので注意。

Origamiといえば、牛丼の吉野家で唯一使えるコード決済サービスだったが、4月に松屋フーズとの連携を発表していた。GW後に節制を強いられるビジネスパーソンにとってはうれしいニュースだ。

メルペイあと払いでもセブン-イレブン70%還元の衝撃、支払う前に還元を受けられる

既報のとおり、メルペイは5月6日まで「メルペイまるっと半額キャンペーン」を実施中だ。最大還元額は2500円相当(2500ポイント)と他社のコード決済系サービスのキャンペーンに比べると低いものの、非接触決済の「iD」とコード決済の両方に対応しており、支払額の50%相当、iD決済のみとなるがセブン-イレブンなら70%相当がポイントとして翌日に還元されるという強すぎる魅力がある。つまり通常なら5000円、セブン-イレブンだけなら3571円を使えば最大の還元を受けられる。

メルペイ付帯のiD決済ならセブン-イレブンで70%還元が受けられる。ポイント払いも還元の対象となる(2240円×70%=1568ポイント)。23時台に決済して翌1時すぎに還元されている点に注目

キャンペーン対象条件は、5月6日23時59分までに「本人確認」の申し込みをすること。本人確認の方法としては、金融機関の預貯金口座との連携、もしくは顔写真と運転免許証(もしくは在留カード)によるe-KYCの2つがある。

最近のコード決済系のキャンペーンでは、au PAYが4月23日限定で実施した26.5%還元が最大だったが、メルペイはそれを超える還元率のキャンペーンのうえ懐の深さにも注目。au PAYの場合、26.5%還元を受けるにはau回線のユーザーであるのが大前提で、税別月額499円のauスマートパスプレミアム会員に入会し、au PAYが使える食べログ掲載店を探して決済しなければならないという、かなり上から目線の難易度の高い内容だった。一方のメルペイは、18歳以上であれば、ほとんどの人がキャンペーンの恩恵を受けられる。

さらに多くのサービスでは1カ月程度かかる実際の還元が、メルペイでは翌日に受けられるというのも利用者にとってはうれしいポイントだろう。例外としては、LINE Payの「もらえるくじ」の即時還元がある。しかし、こちらは決済金額に対しての還元ではなく、100円以上の決済にもれなく付与されるハズレありの1〜200円の少額還元となる。

さらにメルペイでは、メルカリやメルペイでの取引実績に応じて一定額を月末に後払いできる「メルペイあと払い」というサービスも提供中だ。最大5万円ぶんをあと払い可能で、メルカリでの取引はもちろん、メルペイのiD決済やコード決済も後払いにできる。メルペイあと払いを使用した月は手数料(清算時手数料)が300円かかるが、5月31日までは手数料無料キャンペーンを実施中だ。

「メルペイあと払い」なら実際の支払いの前に還元が受けられてしまう。メルカリの取引実績がなかった私の場合は、与信限度額(後払い上限金額)は2000円だった

しかも、メルペイあと払いの決済もメルペイまるっと半額キャンペーンの対象となるのが驚きだ。後払いなので、実際の支払いが発生する前に、50%、70%の還元を受けられるという不思議な体験ができる。

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PayPayの囲い込み施策始まる、6月以降はソフバン、ワイモバユーザー優遇へ

まだ1カ月ほど先の話になるが、コード決済サービスを提供しているPayPayは特定のユーザー向けの優遇施策をスタートさせる。携帯電話の料金体系に比べるとシンプルだが、還元される条件がだんだん複雑になってきた。

具体的には、6月1日〜30日に開催される「ドラッグストアで最大20%戻ってるキャンペーン」では、PayPay残高、Yahoo!マネー、もしくはYahoo! JAPANカードを経由した支払いは10%還元、加えてソフトバンクもしくはワイモバイルの回線を利用しているユーザー、月額498円のYahoo!プレミアム会員ユーザーは20%還元(Yahoo! JAPANカードの場合は19%)になる。

同キャンペーンの1回あたりの還元上限額は、通常ユーザーは1000円だが、こちらもソフトバンクもしくはワイモバイルの回線を利用しているユーザー、Yahoo!プレミアム会員ユーザーは2000円に優遇される。累計上限額は共通で3万円。Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカード経由でPayPayの決済をした場合は、ソフトバンクもしくはワイモバイルの回線を利用しているユーザー、Yahoo!プレミアム会員ユーザーであっても還元率は0.5%だ。

ややこしいので、まとめておこう。20%還元と1回の還元上限2000円の優遇を受けるには、まずソフトバンクもしくはワイモバイルの回線を利用、Yahoo!プレミアム会員のいずれかの資格を満たす必要がある。そのうえで、PayPayと紐付けている決済方法が銀行などからチャージできるPayPay残高、Yahoo!ウォレットからチャージできるYahoo!マネーの場合に20%還元を受けられる。

キャンペーンなどが開催されていない期間の通常還元率は、5月8日から現在の0.5%から3%に引き上げる。こちらの対象となるのは、PayPay残高、Yahoo!マネー、もしくはYahoo! JAPANカードを経由した支払いのみとなり、他のクレジットカードでの支払い時はこれまでのどおり0.5%だ。こちらは1回あたりの上限が3万円相当、1カ月の付与合計上限も3万円相当となる。3%還元の場合、上限の3万円の還元を受けるには1カ月で100万円を使う必要がある。

ただし「第2弾100億円キャンペーン」や前述のドラッグストア限定のキャンペーンなど、通常より高い還元率が適用される払いはそちらが優先される。つまり、23%、20.5%などの還元にはならず20%還元が上限となる。

とはいえ、還元率3%というのはクレジットカードを含めても高い部類に入るので注目。ライバルのLINE Payでは前月の支払実績によって通常還元率が変わるが、前月に10万円以上をLINE Pay決済すると得られる最高位カラーであるグリーンであっても還元率は2%だ。PayPayとは異なり、LINE Payの場合は各種キャンペーンの還元率とは別に計算されるので、例えば4月30日まで開催されている「平成最後の超Payトク祭」の場合は、超Payトク祭の15%還元にマイカラーの還元率がプラスとなる。

さらにPayPay残高、Yahoo!マネー、もしくはYahoo! JAPANカードを経由した支払いであれば、「PayPayチャンス!」として、20回に1回の確率で1000円相当があたる特典もある。Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカードは対象外だ。

PayPayはLINE Payを意識してか、数カ月にわたる長期間のキャンペーンを廃止し、6月以降は1カ月ごとに還元内容や条件を変更する施策に方針転換。7月以降のキャンペーンについても順次発表される予定だ。同社はソフトバンクとヤフーの合弁会社なので、6月からの優遇処置は当たり前といえば当たり前だが、同様にauユーザーを優遇するau PAYに比べるとかなりの大盤振る舞いだ。