WWDC 2019で発表されたアップルのプロダクトまとめ

今週米国サンノゼでApple(アップル)のWWDC19が開催された。カンファレンスにはここしばらくAppleが開発に努力してきたハード、ソフトが勢揃いした。TechchCrunchではそれぞれ個別記事で紹介しているが、ビデオでハイライトを振り返ってみよう。

iOS 13

今年秋に一般公開されるiOS 13はかなりビッグなアップグレードになることわかった。デザインではダークモードが目立つが、アプリのダウンロードサイズは50%も小さくなり、動作は2倍速くなる。プライバシーが強化され、Appleがアカウント作成を代行する機能が加わった。これによりユーザーの個人情報がサイト側に漏れるリスクが大きく減少する。またiPhoneからスマートスピーカーに音楽をストリーミングできるようになる。

AirPods

AirPodsとiOSの連携が強化され、AirPods利用中にメッセージが届くと音声で再生され、返信もできる。まだ楽曲再生のシェアリングも容易になった。

Mac Pro

ハードウェアでは噂どおりMac Proがリニューアルされた。Appleは円筒形の「ゴミ箱」スタイルを捨て、実用的なタワー型に戻した。ただし本体は「チーズおろし」スタイルの枠に収められている。12コアのIntel Xeonプロセッサーが用いられ、メモリーは最大1.5TB、PCIスロットx8を備える。恐ろしく強力な処理能力を誇るが、価格も6000ドル(64万8000円)からで財布に大穴を開けそうだ。

6Kディスプレイ

Mac Proの発表と同時に6K、32インチのフラグシップディスプレイとしてPro Display XDRが発表された。表面にはナノテクスチャと呼ばれる新しいマット加工のガラスが用いられている。価格も5000ドル(54万円)とモンスター級だ。同時に1000ドルのディスプレイスタンドも発表され、会場をざわめかせていた。

macOS

maOSでは新しいCatalina(カタリナ)が登場した。予想どおりiTunesは音楽、ポッドキャスト、Apple TVの3つのアプリに分割された。SicecarはiPadをMacの外部ディスプレイにできる。MacBook、iPhone双方を探してくれる新しい「Find My App」アプリがmacOSで使えるようになった。

iPadOS

iPadのOSがiOSから分離し、広い画面を活用できるようになった。Safariでウェブサイトを訪問するとパソコン版がデフォールトで表示される。またスライドオーバーなどマルチタスキングが改良された、後付けでSDカードもサポートされる。新しい3フィンガーのジェスチャーでカット&ペーストができる。Apple Pencilのレイテンシーが9ミリ秒と半減した。

tvOS

tvOSが複数ユーザーをサポートし、XboxとPlayStationのコントローラにも対応するようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ゴミ箱からチーズおろし器へ、新型Mac Proはモジュール化により拡張性が大幅向上

もうゴミ箱にはさよならだ。Apple(アップル)の新しいMac Proは、これまでのモデルよりもずっと伝統的な形状ながら、プロのクリエイターのニーズに応えることを主眼とするマシンに仕上がっている。また、Apple製の他のデバイスとモジュール単位で協調動作するレイヤー構造を採用している。それによって動作は大きく異なったものとなる。

見た目はステンレス製のチーズおろし器にかなり似ている。意図的に似せたのではないと考えるのには無理があるほどだ。この新しいMac Proは、モジュール化を強く意識して設計されたもので、修理、交換の際の内部へのアクセス性もかなり優れている。

最大28コアの最新世代のIntel Xeonプロセッサを搭載。パワーも冷却も十分だ。GPUとしては、Radon Pro 580X、またはRadeon Pro Vega IIを搭載可能。NVIDIAではなく、AMDを選択したことに対する世間の反応については、おいおい明らかになるだろう。メモリ用には、12基のDIMMスロットを装備し、最大1.5テラバイトのRAMを実装できる。もはや、搭載可能なメモリ容量がボトルネックになることはまずないはずだ。しかし、そのような性能を手に入れるには、それなりの出費は覚悟しなければならない。

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  13. cheese-grater

PCI Expressスロットも充実している。拡張カード用には4本のダブル幅スロット、小規模なカード用にも4本のシングル幅スロットを備え、さらにThunderbolt、USB-Aコネクタ、および3.5mmオーディオジャックを含む内蔵I/O用に専用の1スロットを確保している。これらのI/Oポートは、プロ用として最小限必要なものとAppleが考えていることがうかがえる。

電源は1.4kWと巨大なものを備える。現在私が使用しているデスクトップ機の3倍もある。冷却は、フロント側にある巨大な、ただし音の静かな3つの空冷ファンと、多数のヒートシンクによっている。水冷は採用していない。

このマシンは、巨大なワークフローを処理するためのものだ。たとえば、Logicの何百ものインスツルメント、ビデオ編集とエフェクト処理のための複数の8Kと4Kのビデオストリームなど。あるデモを見て、観衆はあっけにとられていた。56のスレッドを使用して、一度に1000本ものオーディオトラックを再生するものだ。しかも、CPUにはほとんど負荷がかかっていない。

これは、2013年に登場した旧モデルのMac Proとは似ても似つかないマシンだ。旧モデルの未来志向のデザインは、ステージ上で観衆におっと言わせるものではあったが、機能が形状によって制限を受け、「プロ」用という割には実用的なものでないことが、すぐに明らかになってしまった。旧モデルのユニークなデザインは、新世代のGPU中心のコンピューティングのパラダイムに適応するのが困難であることが証明されてしまった。そもそも、ユーザーによって求めるところがさまざまに異なる構成に対して、通常のタワー型が備えているようなフレキシビリティを提供できなかったのだ。

Apple製品としては、ますます珍しいことではなくなっているが、大胆なデザインが他の部分に妥協を強いるのだ。Mac Proの場合には、ゴミ箱型のデザインが行き止まりであることを認めるのに4年もかかってしまった。そして、最後のアップデートの後で、円筒形のパソコンデザインは破棄されるべきものであることを明らかにした。

それから1年後、Appleはワークフローを中心に据えたアプローチによって、新しいMac Proを設計したと説明した。

ハードウェアエンジニアリング担当副社長のJohn Ternus氏は、昨年4月にTechCrunchに以下のように語っていた。

私たちは、何人かの非常に素晴らしい才能を持った人々を招き入れました。熟練した技術を持った人たちです。そして今、彼らは現実的なコンテンツを使ったワークフローの構築に腰を据えて取り組んでいます。そして、ボトルネックとなりそうなところを洗い出しているのです。弱みとなるのはどこか。どうすれば改善できるのか。そして、それぞれを詳細に調査し、アーキテクチャチームとパフォーマンスのアーキテクトに報告します。そして、どこがボトルネックとなるのか、徹底的に分析するのです。それがOSであれ、ドライバであれ、アプリケーションであれ、あるいはシリコンチップであれ、問題を捕まえて解決するわけです。

たぶんAppleでは、OXOかどこかから、工業デザイナーもスカウトしてきたのだろう。このマシンのデザインは、尋常ではないほどチーズのおろし金にそっくりだ。

もちろん、Mac Proがこのような外観になったのは、これが初めてではない。以前のモデルにもおろし金のようなスタイルのものがあった。しかし、新モデルでは、それをさらに押し進めた感じだ。もちろん、放熱の面では、穴のあいたケースにはメリットがある。しかし、他にいくらでもやりようはあるだろう。

昨年の記事でも示したように、基本的なアイデアは、中心に据えたMac Proを頭脳として使い、あとはインターフェースを好きなようにカスタマイズするということ。Thunderboltによって、他のデバイスやモニタを非常にシームレスに接続することができる。たとえば、iPadを使ってMac Pro上のFinal Cutを操作したり、単にiPadをプレビュー用のモニタとして使うことも可能だ。ハードウェア自体は、このような使い方を考慮して設計されているが、果たしてユーザーが実際にそうした使い方をするものか、しばらく見守る必要があるだろう。Apple自身は、そうした使い方を排除してはいない。

Mac Proの価格は、財布に優しいとは言えない5999ドル(約64万8000円)から、となっている。言うまでもなく、そこにさまざまなオプションを追加することで、合計価格はあっという間に跳ね上がる。基本構成では、価格に見合った性能はまったく得られないから、そうせざるを得ないのだ。Appleが言っているように、サードパーティ製のアップグレードオプションが、豊富に登場することを願うのみだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

アップルがヘルスケアアプリにヘッドフォン難聴の防止機能新設

最近のWHOITUの共同調査によれば、世界の12歳から35歳までの人々のほぼ半数が聴力に深刻な障害を受けるリスクにさらされている。これは11億人という驚くべき数だ。

問題はスマートフォンの普及とともにパーソナルリスニングデバイス、つまりヘッドフォンやイヤフォンの利用も拡大したところにある。若い層はヘッドフォンなどのボリュームを目一杯にアップして大音量で音楽を聞きたがる。これがヘッドフォン難聴と呼ばれる回復不可能の外傷性難聴を引き起こす大きな原因になっている。

昨日(米国時間6月3日)のWWDCのキーノートでアップルが触れなかったヘルスケアアプリの新機能の1つがヘッドフォンのボリュームコントロールだ。この機能はAirPods、Beatsなどのヘッドフォン類のボリューム・レベルをモニターし、音量が大きすぎるとユーザーに警告を発する。

Apple WatchのノイズアプリはWatch内蔵のマイクで環境ノイズを測定する。ヘルスケアアプリはこの情報とヘッドフォンのボリュームを比較し、音量が90dBに達している場合、「音量が大きすぎる」と通知する。このレベルの音量に長時間さらされると聴力の喪失を招く危険がある。

残念ながらこの音量モニターの動作はプロアクティブではない。まずユーザーは音量モニター機能にオプトインする必要がある。それでもこうした機能が設けられたのは良いことだ。私自身、ジムで運動をしているとき、不快なBGMが流されていたのでついヘッドフォンのボリュームをアップして対抗していたことがある。このときの音量は長時間聴くには危険なレベルに達していた可能性がある。

12歳から35歳までの層も当然歳を取る。つまり問題は今後はるかに深刻化するだろう。大音量は聴力に重大な危険を及ぼすことが早急に認識される必要がある。

【Japan編集部追記】日本耳鼻咽喉科学会のページにヘッドフォン難聴の危険性が解説されている。ヘッドフォンなどは1日1時間以上の利用で危険性が増大する。またノイズキャンセリング機能は予防効果があるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

iOS 13で写真アプリが大改良、目当ての写真がさらに見つけやすく

iPhoneの上で写真を見つけようと思ったら、どうするか?やり方はたくさんあるが、でも正直なところカメラロールへ行って光よりも速くスクロールし、自分の目が目的の写真を正しく見つけてくれることを信じるというやり方が圧倒的に多いだろう。でも今度からは「写真」アプリの新しいレイアウトによりそれが変わるかもしれない。写真を見つけやすいように、日、月、年別にまとめてくれるのだ。

現在、写真アプリは混乱の巣窟だ。写真を整理する方法はいくらでもあるが、どれ1つとして正しいとは思えない。「For You」タブには最近の一定期間の、ランダムに選んだランダムなお勧め写真がある。それらを「1年前」「春」「旅行」「食事」などで検索できる。たくさんの小さな画像を日付順に並べてくれる機能もあるけど、小さすぎてよくわからない。だからみんなカメラロールを自分でスクロールしまくる原始的な方法に頼るのだ。

WWDCで発表された、Days(日)、Months(月)、Years(年)のテーマでそれが変わるかもしれない。そしていろんなタブ、多すぎるぐらいのタブがあってそれらの期間を指定できる。

そのデフォルトのモードは単なるカメラロールに似ているが、でもDays(日)を選ぶと、ライブフォトが有効なままで、それぞれの日のいろんな写真がハイライトされる。次の日ヘ行くのも簡単だ。もっと新しい写真が下のほうへ出てくる。

Months(月)を選ぶと、各月の写真が場所やイベントごとにまとめられている。Years(年)でも同じだが、各年のアルバムの表紙には同じ日の写真が載る。例えば、誰かの誕生日パーティーに行った日の写真とか。

写真アプリには前から、特定の日付を指定する機能があるけど、それよりも今度の方法の方がいいね。ある年を選んで、さらに月、日、と大量の写真をかき分けていく。カメラロールの単純なスクロールよりもずっと有意義だ。とはいえ、カメラロールスクロール主義を完全に放棄することは絶対にないだろう。

以上は、iOSのマイナーな変化にすぎないが、写真アプリはなにしろ使う頻度が多いから、写真を見つけやすくなったことは相当重大な変化と言えるだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルは新しいツールでAR機能を増強

拡張現実(Augmented Reality、AR)は、iOSの消費者が恋焦がれている機能ではないかもしれない。しかし、Apple(アップル)の最新のツールを見ると、同社の長年の夢であるARの偏在性(どこにでもARがあること)を、デベロッパーにとってより取っ付き易いものにしているようだ。

同社はARKitの最新バージョンでおもしろいアップデートをいくつか行ったし、またデベロッパーのための新しいプラットホームとしてRealityKitを導入した。

アップルはRealityKitで、現在UnityやUnrealのテリトリーである領域を攻略したいようだ。UnityやUnrealはデベロッパーが3Dのコンテンツを作るためのツールだが、最初からゼロからARを作ることは当然ながら狙っていない。そのため、現実世界の機能性との統合が難しくなることもあるが、RealityKitとRealityComposerはこの関係をより円滑にする。

これらのツールを使うと、シーンの設定や3Dのアセットと音源のインポートができて、それらとユーザーの入力やその環境との対話を詳しく定義できる。極めてiOS専用の設計になっているので、デベロッパーはARのシーンをiPhoneやiPadでテストでき、最終製品の感覚を早い段階で得ることができる。

ARKit 3では、コンピュータービジョンの超難問であるリアルタイムのオクルージョン(Occlusion)をサポートしたことがビッグニュースだ。それは、人間の姿形がどこからどこまでであるかをシステムが常時正しく認識して、自分の目の前にいる人の動きに正しく対応できる能力のことだ。

これは、アップルがこれまで挑戦してきた問題の中でも最高難度の難問かもしれないが、デモを見たかぎりではまだ完璧とは言えず、また環境オブジェクトのオクルージョンは今回のアップデートではサポートされていない。

さらにもうひとつ、ARKitには全身のモーションキャプチャーが加わった。たぶんそれは、オクルージョンと同じ基本技術を低レベルでは使っているのだろう。InstagramやSnapchatのセルフィー・フィルター(自撮りフィルター)が顔だけでなく全身対応になるのかもしれない。

RealityKitは現在ベータ、そしてARKit 3はiOS 13に含まれる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

タブレットがとうとう独自OSにWWDCでiPadOSが登場

iPadは登場から10年を迎え、ハードウェアは大きく強化された。一方、OSをiPhoneと共有していることが制約になり始めていた。米国カリフォルニア州サンノゼで米国時間6月3日に開幕したWWDCで、アップルはiPadに独自のOSを搭載することを発表した。今後iPadアプリはiPadOSに適合したものとなる。

iPadOS

とはいえ、新OSは iOS 12と比較してさほど劇的な変化はしていない。実のところ、アップデートの内容はかなり地味だ。しかしiPadOSという独自名称を与えたことでAppleはiPhoneとOSを共有する制約から離れ、iPadの持つ潜在能力を充分に発揮させる方向に舵を切った。

ここで重要なのはApple(アップル)の戦略転換だ。iPadアプリは今後macOS版よりさらに強力になっていくだろう。Phoneのサイズに縛られて iPadが能力を完全に発揮できないなどというのはナンセンスな事態だった。iPadに独自OSが来たことでで一番わくわくするのはどの部分だろうか。

  • Safariでサイトを訪問するとき、モバイル版ではなくデスクトップ版が開くようになった。これは大きなニュースだ。 
  • ホーム画面にウィジェットを追加できる。ホーム画面の構成もアップデートされ、これまでより多数のアイコンを並べることができる。 
  • ファイルをフォルダーにまとめてiCloudに保存、共有するファイルやアプリもiPadに最適化された。表示にカラムビューが加わり、USB-C接続のフラッシュドライブからデータをコピーすることも簡単になった。.
  • iPadOSでは同一アプリで複数の窓を開ける。これ以外にもiPadの画面のサイズを生かしてマルチタスクを容易にする機能が追加された。 
  • Apple Pencilのレイテンシーが20msから9msにほぼ半減した。AppleはPencilKitというデベロッパー向けAPIを用意。これによりアプリにカスタマイズされたペンシルの機能を開発することが簡単にできるようになった。 

こうしたアップデートはさほど劇的なものではない。iPhoneの狭い世界からiPadが解放されたことはグッドニュースだ。今後に大いに期待できる。

もっともあまり劇的なアップデートが用意されていないこの時期にiPadのOSの名称を変更したのはやや不思議だが、デベロッパーにとっては iOSがiPhone向けとiPad向けに正式に分岐したことは決定的に重要だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

WWDCでiOS 13の詳細判明、ダークモード、プライバシー強化などアップデート多数

先ほど開幕したWWDC19でApple(アップル)は、iOS 13のプレビューを紹介した。製品版はこの秋に一般公開される。

ダークモード始め、大小さまざまなアップデートが発表された。ソフトウェアエンジニアリング担当副社長のクレイグ・フェデリギ氏は「iOS 13には多数の新しい機能が追加され、非常に大規模なアップデートになる」と述べた。

フェデリギ氏はこれに続いて、パフォーマンスの改善の詳細を説明した。Face IDは30%速くなる。App Storeからの新規ダウンロードはサイズが小さくなる。しかもiPhoneはアップデートのたびに全体をダウンロードするのではなく、必要な部分だけ取得するので、サイズは平均60%も小さくなるという。アプリのローンチまでの時間は半分に短縮されるなどなど。

ダークモードとシステムレベルの改善

すでの多数のアプリがダークモードを採用している。しかし今回アップルは、iOS 13ではダークモードがシステムレベルで実装されることを明かした。コントロールセンターからワンタッチでUIをダークモードに設定できる。音楽、カレンダー、メッセージなどネイティブアプリはすでにダークモードをサポートするようアップデートされている。

通知、ウィジェットの外観が変わり、全体として暗めのデザインになった。アプリを開くと背景は純粋黒になる。OLEDモニターはまったく光を発しないようにできるので黒がすっきり締まって見える。

ネイティブキーボードは、キーからキーへスワイプして入力できるようになった。共有をコントロールするシェアシートのデザインがアップデートされ、ユーザーの活動履歴をベースに最適と思われる連絡相手がシェアの候補に表示される。音楽アプリではスクロールして歌詞を表示できるようになった。

純正アプリのアップデート

アップル自身が提供するアプリについてだが、Safariにはウェブサイトごとにテキストサイズを設定できるオプションが加わった。メールもリッチテキストが利用できる。メモ(Notes)にはギャラリー表示とフォルダーが加わった。

リマインダーもまったく新しいデザインになった。タスクを追加するためのクイックタイプバーが新設された。タスクをネストさせて下位のタスクをインデントできる。連絡相手をタグ付けすると、iMessageで通知が行く。

アップルのメグ・フロスト氏は、新しいマップをデモした。地図データが改良されたのはもちろんだが、アップルの地図にGoogleのストリートビューに似たLook Aroundという機能が追加された。同機能による地点間の移動は驚くほどスムーズだ。

このほか、マップには友だちとの待ち合わせの予定到着時間(ETA)を表示する、お気に入りの場所を記録する、リストを友だちと共有するなどの機能も追加された。

米国については、年末までにアップル独自の地図データが利用できるようになるという。他の国では来年以降になる。

プライバシー強化

アップルは位置情報の取扱を厳格化するアップデートを行う。ユーザーはワンタッチでロケーション情報の共有設定ができるようになる。

これによりサードパーティーのデベロッパーはユーザーが利用しているWi-FiやBluetoothについての情報を得られるなる。こうした情報からユーザーの位置がリークされるというスキャンダルの防止に役立つはずだ。

アップルはまた「Facebookでログイン」に対抗して「アップルでログイン」というという機能を追加する。ユーザーは個人情報を明かす心配なしに新しいアカウントを作成できる。またアカウントがメールアドレスを必要とする場合、ランダムな文字列によるアドレスを生成し、アカウントへのメールを受信することができる。メールは本当のアドレスに自動的に転送される。

スマートホーム関係ではHomeKitのプライバシーも強化された。セキュリティカメラの映像10日ぶんをiCloudのHomeKit Secure
Videoに保存できるようになった。再生するためのキーはアップル自身ももっていない。またセキュリティカメラのデータはiCoudの容量にカウントされない。Logitech、Netatmo他の有力メーカーは今後、新しいHomeKitをサポートするという。

HomeKitデバイスのセキュリティをさらに強化するため、アップルはHomeKitにルーターを経由させる機能を加えた。これを利用すればHomeKitデバイスはファイアウォールで切り離され、インターネットに直接アクセスできなくなる。

iMessageがさらにパーソナルに

iMessageにはどうしても強化版のSMSというイメージがつきまとっていた。iOS 13ではもっとWhatsApp的になる。ユーザーはプロフィール画像を登録し、選択した連絡相手に表示できるようになる。

アップルはこの機会に、人の顔のアニ文字、ミー文字のカスタマイズ機能も強化した。ミー文字をオリジナル絵文字のビット文字やスタンプに利用することもできるようになる。

写真

写真まわりではアップルはポートレートに新しい照明効果を追加した。ポートレートモードでの撮影がプロフェッショナルなレベルまでカスタマイズできるようになる。

カメラアプリにはサチュレーション、ハイライト、シャドウなどをコントロールするボタンが追加された。これらの機能は静止画だけでなく動画でも利用できる。ビデオが回転できるのはInstagramのユーザーには朗報だ。

写真ライブラリの管理では、iOSは同一写真を自動的に検出し、最もよく撮れている写真を選んでくれる。写真ライブラリをナビゲートするための新しいタブも追加された。写真のブラウズはよりスムーズになり、ビデオは周囲が暗く表示される。新しいタブバーで年、月、日ごとにハイライトを見ることができる。

Siriもさらに賢くなった

AppleはSiriの音声機能を強化した。例えば、AirPodsを装着しているときにメッセージを受信するとSiriはそれを読み上げる。ユーザーは音声で返信ができる。

iPhoneとAirPodsを持っている友だちと音楽を共有することもできる。具体的には、1台のiOSデバイスから2台のAirPodsに音楽をストリーミングできる。

スマートスピーカーのHomePodに関してはiPhoneをタップしてHomePodに音楽を送れるようになった。またインターネットラジオをライブで再生できるようになったというのだが、これは正直、今までできなかったことを知って驚いている。また、マルチユーザーでの利用が可能になり、カレンダー、メッセージなどをユーザーごとに呼び出せるようになった。

CarPlayもアップデートされ、Siriの新機能が利用できる。ユーザーは車内で音声でPandoraの音楽やカーナビのWazeをコントロールできる。SiriにアニメがCarPlayのスクリーンを占領してしまうこともなくなった。

iOS 13ではSiriのショートカットアプリが標準でインストールされる。ユーザーは簡単な操作でSiriの音声ショートカットを設定でき、ひと言で複雑な動作を行わせることができる。またお勧めのショートカットの候補も推薦される。Siriの音声も改良され、自然さがアップした。

これ以外にもiOS 13には多数の新機能が登場する。特にiPad独自の機能が拡充され、iPadOSという独自の名称となった。詳しくはこちらの記事を参照

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

週明け開幕のWWDC 2019でアップルが発表するモノ

昨年のWWDCはApple(アップル)としては珍しくソフトウェア重視だった。WWDCに先立ってハードウェアのマイナー・アップデートのプレスリリースがいくつか出ていたが、WWDCでは新しいデバイスは一つも登場しなかった。その後アップルが力を入れてきたのはApple TV+関連のソフトウェアとコンテンツだった。

先週もこのパターンが繰り返された。MacBook Proのアップデートが発表されたが、懸案だったキーボードの改修が主な内容だった。これと対照的に来週のWWDC 2019はビッグイベントとなりそうだ。多数の関係者が「大きな発表がある」と予想している。ハードウェアも各種Proデバイスに動きがあるかもしれない。

Google I/OとMicrosoft Buildがどちらかというと地味なものだったのでアップルとしては来週のWWDCを盛り上げる必要がある。アップルといえどもスマートフォン市場の飽和といった大きなトレンドと無縁でいることはできない。最近の四半期決算報告でも、アップルはハードウェアからサービスに事業の中心を移す姿勢を見せていた。Apple TV+を通じてたコンテンツの獲得に巨額の投資が行われているのがよい例だ。

もちろんWorld Wide Developer Conferenceという名前が示すとおり、このイベントは本質的にデベロッパー向けだ。初日のキーノートはメディア全般の注目の的だが、本当に重要な話題はなんといってもデベロッパーに直接影響するアップルの各種プラットフォームに起きる変化だ。まず大きいところから検討してみよう。

iOS 13

リーク情報によれば、今年macOSで採用されたダークモードiOSにも登場するという。新しいダークモードはシステムを通して利用可能で、作業中の部分を除いた背景が暗くなり、目に優しく、バッテリー消費量が抑えられるという。アップル自身のアプリだけでなく、サードパーティーのアプリも必要なアップデートをすれば利用できる。

Bloomberg(ブルームバーグ)はYukonというコードネームで準備されているiOS 13に搭載されそうな機能について観測を掲載していた。ちなみにアップルは、すでに5GとARを目玉とするiOS 14の開発に取り掛かっており、コードネームはAzulだという。

当然だが、ヘルス関係のアプリがリニューアルされるはずだ。これにともなってユーザーからヘルスケア情報を取得するApple Watchなどもアップデートされるだろう。またiPadを外部モニターとして使えるDuet Displayアプリのような機能が標準でiOSに搭載されるかもしれない。外部モニター接続機能は以前から噂になっていたが、個人的に大いに興味がある。これは私の作業環境を一変させるかもしれない。メール、マップ、ホームもアップデートを受けるはずだ。

ハードウェアではバグフィックスは当然として、パフォーマンスの改善、旧機種への適合性の向上などが予想される。実際、消費者は以前より長期間デバイスを使い続けるようになった事実は受け入れざるを得ないだろう。

macOS 10.15モバイルデバイス同様、パソコンも過渡期にある。もちろんパソコンの危機はモバイルが主流となったときから続いている。今週、台北で開催されたComputex 2019ではWindowsパソコンのメーカーがこぞってモバイルデバイスのセカンドスクリーンとして利用できる機能を発表していた。

アップルとしてはMicrosoft(マイクロソフト)やSamsung(サムスン)の追撃を受けて侵食されたクリエイティブツールの王者という地位を取りも戻す必要がある。

昨年アップルはニュースなどいくつかのiOSアプリをデスクトップに移植した。これはMarzipan(マジパン、アーモンド粉の練り菓子)というコードネームのmacOSアプリ開発プロジェクトの一環だった。ちなみにこの1年のアップルのコードネームの中ではこれが一番面白かった。今後移植されそうなiOS機能はスクリーンタイム、iMessageのエフェクト、Siriのショートカットなどだ。

Macハードウェア

ハードウェアでは新しいMac Proが登場するらしい。長らく待たされていただけに実現すればエキサイティングだ。もちろんまだ確定ではない。実際、過去に噂に振り回されて痛い目にあったことがある。冒頭で述べたようにアップルはハードウェアに関しては一時停止ボタンを押した状態で、動きが止まっている。しかしこれはハイエンドのデスクトップを完全に一新する準備をしているせいだとも伝えられている。Mac Proがリニューアルされる必要があるのはもちろんだが、他のPro製品についても同様だ。

また 31.6インチの6K Proディスプレイが登場するという情報もある。これはMac Proにぴったりのカップルとなるだろう。ただし財布の中身は炎上しそうだ。

その他いろいろ

アップルの最近のイベントはほぼすべてApple TVがらみだった。新アプリも登場したことだし、引き続きApple TV+関連のアップデートがあるだろう。なんといってもケーブルテレビ会社だけでなくライバルの動画ストリーミング・プラットフォームもターゲットにした数十億ドル級の大プロジェクトだ。

Apple Watchを公共交通機関で利用する実験が進められていたが、明日からニューヨークの一部の地下鉄駅でApple Watchが使えるようになる。WWDCではヘルスケア関連で大きな動きがありそうだ。これはソフトウェアとサービスに力を入れる戦略の一環でだ。真剣な努力をしていることをアピールすればFDA(食品医薬品局)の認可を受けやすくなる。ヘルスケア提供企業との提携を深めることができるだけでなく、ライバルのウェアラブルに大きく差をつけるのにも役立つだろう。アップルは女性の生理周期をモニターして適切なメディケアを提供するサービスを開発中だ。

小さいところではボイスメモ、電卓、Apple Booksアプリなどのアップデートも発表されるかもしれない。

WWDC 2019は米国時間6月3日午前10時(日本時間、4日午前2時)に開幕する。TechCrunchも参加し、現地からライブブログで報じるほか、関連記事も多数アップする予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

次期watchOSでApple WatchがますますiPhoneに依存しなくなる

アップルがwatchOSをアップデートして、ポケットのiPhoneを探さなくてもApple Watchを使える機会を増やすらしい。

ブルームバーグ(Bloomberg)のMark Gurman記者がその筋から入手して公開した長いリストには、WWDCでiOSとwatchOSとmacOSにやって来る改良や新しい機能がたくさん載っている。その中で一番面白いのは、まだ残っているWatch、iPhone間の依存性をひとつ取り除き、Watch本来のアプリを強化する、という情報だ。

そして、App StoreのwatchOSバージョンができるかもしれない。そうなるとサードパーティ製のWatchアプリを入手するために、いちいちiPhone上で探さなくてもよくなる。

さらにブルームバーグの記事によると、iOSアプリのwatchOS用バージョンという、これまでありえなかったものが一般ユーザー向けに提供されるらしい。それらは、電卓アプリ、音声メモ、Apple Books(オーディオブック)、そしてAnimoji、Memojiのステッカーを送ることだ。また、薬の服用時間を守らせるDoseアプリや、生理の周期を調べるCyclesアプリもWatchに来るようだ。

WWDCは6月3日に始まるので、本誌はソフトウェアのアップデートのすべてを会場から直接、ご報告したい。

関連記事: iOSが独自にスワイプ入力方式のキーボードを提供か

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

iOSが独自にスワイプ入力方式のキーボードを提供か

アップル(Apple)は6月に開催されるデベロッパーのためのカンファレンスであるWWDCで、Androidの人気機能をiOSに導入するらしい。Bloomberg(ブルームバーグ)のMark Gurman記者が、その筋から入手したWWDCで発表されるiOSの大小さまざまな新しい機能の長い長いリストを紹介している

その中で特に面白いのは、Androidに前からあったスワイプ入力方式のキーボードだ。これまでのようにキーの上をタップしなくても、このサードパーティならぬアップルのファーストパーティキーボードでは、キーからキーへ指をすべらせるだけでテキストを入力できる。

この機能が死ぬほど欲しかった人も、これからはApp Storeへ行ってサードパーティ製キーボードを見つける、ダウンロードしてインストール、設定する、という手間が不要になる。アップルのことだから、そのキーボードには何か独自の仕組みがあるかもしれない。それも、楽しみだね。

WWDCは6月3日からだ。

関連記事: Apple Watch may be getting more independent at WWDC(Apple WatchがますますiPhoneに依存しなくなる、翻訳中)

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa