マンション購入にかかる諸費用の正体を可視化したインフォグラフィック

住まいに関するインフォグラフィックを配信しているLivinGraphics(リビングラフィックス)にて新作インフォグラフィックが公開されました。第4弾のテーマは“マンション購入にかかる「諸費用」の正体”。言葉で表すとたった3文字の「諸費用」の中に、一体いくつの項目が含まれているのか、各費用の説明も交えて紹介しています。– SEO Japan

※画像をクリックするとアート・クラフト・サイエンス株式会社、リカサ株式会社が運営する「LivinGraphics(リビングラフィックス)」のサイトに飛び、全体をご覧いただけます。マンション購入にかかる諸費用の正体を可視化したインフォグラフィック

新築と中古マンションの平均的なスペックを比較すると、購入価格に対する諸費用の割合は、中古の方が新築の2倍以上あるようです。

マンション購入にかかる諸費用の正体を可視化したインフォグラフィック諸費用の内訳を円グラフで見ると、個々の金額は低いですが、手数料や保証料、保険料など、多くの項目で構成されている事が分かります。チリも積もればなんとやら。合計すると新築は151万8000円、中古は173万3000円にもなります。

中古物件で目立つ「仲介手数料」とは、”売買価格×3%+6万円+消費税”で計算するなど、それぞれの項目のより詳しい解説もありますので、是非全体を表示してご覧ください。

150万円以上!? マンション購入にかかる諸費用の正体 (LivinGraphics)

※本インフォグラフィックは、弊社がデザインをお手伝いさせて頂きました。

割合的にも、金額的にも決して安くはない「諸費用」。今回はその正体をグラフィック化しました。マンションを購入する際は、物件価格以外の細かい費用も面倒がらずに調べたり、じっくり比較してみてはいかがでしょうか。 — SEO Japan [G+]

Googleが検索キーワードよりも関連トピックを優先する可能性

Googleのハミングバードアップデートの機能として、検索キーワードをこれまでのように重視せず、それを意味するトピックを考慮するようになった点があります。とはいえ、実際にそれがどのように検索結果に反映されいるかということをピンポイントで指摘することは色々な要素が絡んでいる今日の検索結果において難しい部分もあるのですが、SEO by the Seaが具体例や最新の特許を元にトピックの重要性について考えた記事を。 — SEO Japan

本日、私が作成していた記事の例が、シンプソンズにハイジャックされてしまったようだ。シンプソンズは、Judas Priestをデスメタルバンドと呼んだことを謝罪している。以下の画像は謝罪に関するGuardianの記事に掲載されていたものだ。「Judas」で検索をかけると、この記事は上位に表示される。検索結果のスクリーンショットも掲載しておく:

Bart Simpson writing on a bulletin board that Judas Priest is not a death metal band.

私は、Googleがキーワードよりも記事のトピックのマッチングを土台にしていると思われる検索結果を探していた — 2013年の大晦日にGoogleに付与された特許によると、トピックのマッチングは、動画やメディアが豊富な検索結果の関連性を改善する可能性があるようだ。そして、この特許が、Judasの検索結果を例として用いていたのだ。

Search results on a search at Google for Judas.

トピックベースの検索結果

特許に掲載されていた例を紹介する。この例を参考にすると、SEO関係者の大半がマークしていない行動をGoogleが取っていることが分かる — その関係者の中には、Googleが具体的なキーワードよりも、コンセプトを重視するようになることを指摘する者もいれば、また、ハミングバードアップデートにおいて、クエリ内の全てのキーワードにマッチしていない検索結果が返されていることを把握している者もいる。

例えとして、ワード「Judas」を含む検索クエリについて検証していく。このワード「Judas」は、「Born This Way」や「Lady Gaga」等の特定の領域のトピックに関連付けられる可能性がある。「Born This Way」とは、楽曲「Judas」が盛り込まれた人気の高いアルバムのタイトルであり、「Lady Gaga」は、このアルバムを作り、「Judas」のパフォーマンスを行った人物である。

従来のキーワードベースの検索エンジンでは、ワード「Judas」を含む結果のみを返していたはずだが、今回公開されたトピックベースの結果には、ワード「Judas」を含まなくても、関連する結果が組み込まれる。

例えば「Lady Gaga」や「Born This Way」等のワードが、この関連する結果に含まれることもあり得る。

従って、トピックベースの検索結果は、この関連する楽曲のタイトルをユーザーが意識していなくても、同じアルバムや同じアーティストの結果を盛り込むと考えられる。

Googleがトピックベースの検索を実施したため、「Judas」の動画は検索結果に表示されているのだろうか?それとも、ページランクや関連性等に応じてもともと返していたのだろうか?

確実に特定することは出来ないものの、この特許は、詳しく検証し、考察する価値があると言えるだろう。

複数のソースでトピックを特定

ランキングのアップデートに関する特許を読み、特許で描かれているメソッドが実際に利用されているかどうかを特定するのは、とても難しい。

今朝、Freebase Google Plus ページに投稿された論文に記されているようなアルゴリズムに対して、Googleがトピックを完全に導入することを阻む技術的な制約が存在しても不思議ではない。

当該の論文「信頼しても、検証は欠かさず: ナレッジベースの創出と取集に対する作品の質を推測」(pdf)(是非目を通してもらいたい)のリンクを提供しようとした際、ある一節を読んでいると、トピックをウェブページのランク付けに利用する取り組みに対して、Googleがどの程度準備が出来ているのか気になった:

このような結果は論文では報告されていないものの、開発段階で、どのコンセプトスペースや専門の描写が最も有益なのか精査を行った。分析の結果は、タクソノミーと述語のコンセプトスペースは、大きなトピックのコンセプトスペースよりも有益だと示唆していた。

トピックのコンセプトスペースは、あまりにも多くのカテゴリーが存在するため、トリプル(主語、述語、目的語)を提供しないユーザーに対しては、専門性を広めると薄くなりすぎてしまうためだ。

この論文は、Googleがユーザーの寄与をFreebaseに統合する仕組みを分かりやすく説明しており、トピックベースの寄与は、その他の寄与ほどは有効ではないと見られている。Freebaseは、Googleのナレッジベースで用いられる情報を供給しているものの、Googleは、Open Information Extraction(公開情報抽出)等、その他のソースを参考にしている可能性もある。

それでは当該の特許を紹介していく:

トピックベースの検索クエリの結果
考案: Jianming He、Kevin D. Chang
付与先: Google Inc.
米国特許番号: 8,620,951
付与日: 2013年12月31日
申請日: 2012年6月1日

概要

開示されるトピックに応じて、クエリに対する結果を返すシステムとメソッド。動画、あるいは、関連するテキストの情報が、通常、その他のタイプのコンテンツと比べて薄い他のメディアのコンテンツを検索する際、特にこのシステムは有効である。

クエリに関連するテキストは、クエリ内の1つ、または、複数のワードを、クエリを前提として領域のトピックの条件付き確率を基に、1つ、または、複数の領域のトピックに振り分けることで、各種の領域のトピックに意味的に関連付けられる。一連の結果は、領域のトピックを前提として結果の条件付き確率を基に特定される。

当然だが、ナレッジベース経由のトピックベースの情報は、この時点でも必要とされているかどうか問う必要がある。

Googleはこの情報を別の場所で得ることが出来るのだろうか?

Open Information Extractionのアプローチは、この手の情報を見つけるメソッドの一つである。Googleは、自動化した情報を得る方法、そして、Freebase等の場所にユーザーが寄与するようなクラウドソース化した手法を利用していると思われる。双方のタイプのソースがお互いを足掛かりにしている確率は極めて高い。

クエリに対するトピックと確率ベースの結果に対するトピック

この特許は、トピックの特定を重視する方法は、トピックに関連する確率の計算に左右され、また、複数のステップやタスクに分類される可能性があると指摘している:

まず、領域のトピックは、クエリベースで特定されることがある。次に、この領域のトピックを代表する結果が、示される。このタスクは、過去のクエリに関連する適切なスタッツを分析する、そして、各種の条件付き確率を計算する等の作業によって、達成される。

本特許は、詳細を提供しており、追加の情報が用いられる仕組みにも触れている。

クエリと前提とした領域のトピックの条件付き確率 P(T|Q)は、領域のトピックをクエリに関連付けるために用いられると推測される。領域のトピックを前提とした結果の条件付き確率、P((R|T)は、トピックベースの結果を特定するために用いられると考えられる。この2つの確率、P(T|Q)とP(R|T)は、ここで詳しく説明する様々な手段によって決められる。一部の例では、P(T|Q)とP(R|T)の片方もしくは双方の特定の条件付き確率を決定するための特定の確率が、外部の要素によって決められ、可能な場合、この外部で生成された確率が用いられることもあり得る。

先日、私は、Googleが関連する投稿を特定するために用いているかもしれない方法を「ウェブサイトとのエンティティの関係と関連するエンティティ」の中で説明した。

この特許は、Googleが、同用の方法でトピックをより正しく理解する試みを行っている可能性がある点を指摘している — つまり、「astronomy」(天文学)に対するクエリが、「Hubble images」(ハッブル 画像)を含むトピック(画像を見せびらかす動画を含む)の範囲内として認識される — たとえワード「astromy」がHubbleの画像を掲載するページに表示されていなくても(これも特許で用いられていた例)。

ビューや(YouTube)のグッド等の人気

ランク付けに影響を与えるアイテムとして「いいね!/グッド」に触れるGoogleの特許を今まで一度たりとも見たことがない。しかし、トピックベースの特許はこの話題に触れている。ここで言及される「いいね!」が、Facebookのいいね!ではなく、YouTubeの「いいね!(グッド)」である確率が高いが、明確に記されているわけではない(この特許は両者を特に区別しているわけではない)。

「トピックベースの~」特許は、astronomyに直接触れることなく、Hubbleの動画が、検索結果に反映される可能性がある理由を挙げている:

(1) 「astronomy」と「Hubble images」が関連しているコンセンプトとして定着しているため。
(2) 特定の兆候を示すスタッツにより、人気の高さが証明されているため(ビュー数、いいね!の数等)。

「ビュー」は、動画の結果においては確かに有効かもしれないが、この特許の請求範囲のセクションでは、アプローチを動画に制限していない — しかし、特許の記述には、動画等のアイテムに関連するテキストは、限定されている傾向があるため、動画はこのアプローチの対象として適切だと考えられると明記している。

教訓

この特許で描かれているプロセスは、今のところまだ実施されていないものの、今後、採用される確率は高い — 実施するかどうかと言うよりも、いつ実施するかと言うレベルである。

今後、実際のクエリにはキーワードは含まれていないものの、トピックにおいて関連性が見られる結果を、私は注意して探していくつもりだ。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Will Keywords be Replaced by Topics for Some Searches?」を翻訳した内容です。

後半の特許は中々レベルが高かったですね。いずれにしても単なる検索キーワードだけでなくそれが該当するトピックを考慮して検索結果を返す傾向は、今後検索のモバイル化やそもそも検索する以前に結果を返すレコメンデーションシステムの進化と共に増えていくと思われます。SEO的にはこれまでのようにテクニカルにキーワードを意識しすぎなくてよくなりラクといえばラクなのかもしれませんが、SEOで他サイトを密かに出し抜くことは難しくなるかもしれませんね。今の間にテクニカルなSEOも活用しつつサイトのオーソリティを築いていくことが重要そうです。 — SEO Japan [G+]

ヨーロッパのスタートアップがシリコンバレーで資金を調達するべきではない理由

米国はもちろん日本でもヨーロッパでもスタートアップ起業と投資が盛んになってきていますが、日々話題になる新たな投資ディールを見ていると、10億は当たり前、100億以上の投資も定期的に行われるシリコンバレーは規模が一桁違うな、と思ってしまうことも多いですよね。だからといって米国外のスタートアップがシリコンバレーで投資を募ろうと考えることは正しいのでしょうか?ヨーロッパでVCを運営する筆者が語るヨーロッパのスタートアップがシリコンバレーで資金を調達するべきではない理由。ヨーロッパを日本として読んでみても納得できる部分があるかもしれません。 — SEO Japan

seed funding

アンドレイ・キスカは、 プラハのCredo Venturesの共同経営者である。


ヨーロッパのスタートアップは、米国のスタートアップと比べて、調達可能な資金は少ない。それでも、投資家から、多くのメリットを得ることが出来る。それでは、シリコンバレー外部で、資金調達を行う方が良いと私が思う理由を説明していこう。

最近投稿した、ヨーロッパの投資の規模と評価を分析した記事には、予想通り、多くの反応があった。スタッツを見る限り、ヨーロッパのスタートアップが、シリコンバレーで資金調達を行う決断は、…一見すると、とても論理的に見える。

しかし、私はこの決断には同意できない。シード、もしくは、シリーズ Aの段階にある大半のヨーロッパのスタートアップにとっては、米国での資金調達は、理に叶っているとは言えない。最悪の場合、スタートアップを滅ぼしてしまう可能性もある。

セルフプロモーション

米国のスタートアップの現状を表すスタッツを幾つか紹介する — Clinkleは、2500万ドルのシード資金を獲得した(このアプリは、まだリリースされていない)。GitHubは、Andreesen Horowitzから1億ドルのシリーズ A資金を調達した。

このスタッツをヨーロッパのシードおよびシリーズ Aの金額と比べてみよう — Trustevは、ヨーロッパで最大規模のシードのラウンドで、300万ドルを獲得した。GitHubの投資は、シリーズ Aのヨーロッパ全体の投資額を上回る規模である。このようなデータを見ると、ヨーロッパのスタートアップが、シリコンバレーでの資金調達を望みたくなるのは、致し方ないのかもしれない。

シリコンバレーが得意とする取り組みの一つに、セルフプロモーションが挙げられる。ヨーロッパの人達は、毎日、米国のテックブログを閲覧し、1000万ドル越えのシリーズ Aが、シリコンバレーであたかも毎日行われているかのような錯覚を覚える。

米国内のシリーズ Aを分析したニキル・バス氏の記事は面白い。この分析データを見れば、現実とイメージがいかにかけ離れているかが分かるはずだ。シリーズ Aの投資の平均は、600万ドルであり、中央値は300万ドルである。これは、私が分析の中で取り上げた「貧しい」中央および東ヨーロッパのラウンドの投資額とほぼ同じである。

また、トム・トゥンガス氏が提供しているスタッツにも注目してもらいたい: 米国のシリーズ Aで資金を調達することが出来るのは、シード段階のスタートアップの20%に過ぎない。実に幻滅させられるデータである。

シリコンバレーに移れば、800万ドル以上のシリーズ Aの資金を調達することが出来るのではないかと望んでいるヨーロッパの起業家に対して、このデータが伝えようとするメッセージは、明白である — 夢のまた夢と言えるだろう。

投資額の規模が大きい理由

100 – 200万ドルの違いであっても、資金調達を求めて米国に向かう価値はあると主張する人達がいる。確かに、米国の投資の平均、そして、中央値は、ヨーロッパよりも多い可能性が高い。しかし、米国のスタートアップが、ヨーロッパのスタートアップよりも高額の資金を得る合理的な理由がある — それはコストが高いためだ。

シリコンバレーで、技術者のヘッドハンティング会社として名高いJobspring Partners社のスコット・パーセル氏は、2013年にシリーズ A以上のスタートアップのシニアエンジニアの年収が16万5000ドルだと明かしていた

月に4000ドル貰っていれば高給取りの部類に入るチェコのスタートアップと比べると、笑わずにはいられなくなる。

多くのヨーロッパのスタートアップが、米国に移住することを望み、シリコンバレーに対して、ヨーロッパが持つ大きな強みを諦めてしまうことは残念で仕方ない — それは、シリコンバレーの技術者の給与のほんの一部の額で、世界レベルの製品を作り上げる技術者を雇うことが可能な点である。

平均的な投資の規模(米国の300-600万ドル vs 東部よぶ中央ヨーロッパの100-300万ドル)と技術者の人件費の平均(米国の16万ドル vs チェコの3万 – 5万ドル)の違いを比較すると、ヨーロッパの投資家は、米国の投資家よりも実は気前が良いと言うことも出来る。

なぜなら、平均の投資の規模は、米国の方が2倍ほど大きいものの(中央値はさらに低い)、技術者の人件費の平均は(初期段階のスタートアップのバーンレートの大半を占める傾向がある)、ヨーロッパと比べて、3-5倍高いためだ。

米国の優良大手機関からシード/シリーズ Aを調達するな

データが自分達に圧倒的に不利であることを理解しながら、それでもシリコンバレーで資金調達を行うことを決めた起業家を、私は大勢知っている。なぜ、そこまでしてシリコンバレーでの資金調達を望むのだろうか?シリコンバレーの有名なベンチャーキャピタルは、ヨーロッパの投資機関では太刀打ちできない経験とコネクションを持っていると、シリコンバレー進出を望む起業家は口を揃えたように言う。

ある程度までは、この指摘を否定するつもりはない。しかし、米国の資金調達の旅から帰って来た起業家達をこの目で見た経験から言わせてもらうと、大半のヨーロッパのスタートアップにとって、シード資金、さらには、大半の場合、シリーズ A資金と言えども、アメリカの大手投資機関から受ける方針は、理に叶っているとは思えない。根拠は3つある:

まず、資金調達のプロセスは、スタートアップのファウンダー達が望むよりも長く、高額の資金が必要になり、しかも、このプロセスが実際に投資につながるケースは少ない。多くのヨーロッパの起業家は、シリコンバレーに足を運び、1ヶ月後、または、2ヶ月後には、SequoiaやAndreesen Horowitzから小切手を貰って帰国することが出来ると考えている。ネットワーキングイベントで出会った幹部候補と10分間会話を交わして、ポジティブなフィードバックをもらうと、起業家達は、すぐに資金を調達することが出来ると考えてしまうのだ。

3-6ヶ月後になっても、契約を締結することは出来ない。なぜなら、ベンチャーキャピタルは、米国内でコンセプトが受けることを証明するよう何度も求めるためだ(これは、投資する心構えが出来ていないことを、丁寧に伝えている)。

そもそも、シード/シリーズ Aの段階のスタートアップが、CEO/共同設立者が3-6ヶ月間も地球の裏側にいる状態で、生き残ることは出来るのだろうか?このような資金調達のプロセスが、スタートアップを完全に崩壊させなくても、一番重要なポイントを大きくぼやかすはずだ — それは最高の製品と会社を作る取り組みである。

次に、優良な大手ベンチャーキャピタルは、大抵、チーム(または、少なくとも一部)を米国に移すことを求める。役員会議、または、チームの会議に参加するために、何度もヨーロッパに足を運ぶ時間がないためだ。

その結果、チームを分断しなければいけないため(チームの一部はヨーロッパに残り、一部は米国に移る)、スタートアップに大きなストレスがもたらされる。さらに、移住のプロセス(査証、オフィス、管理等)は、数ヶ月間におよび、さらなる悩みをスタートアップに引き起こす。

3つ目の根拠は、最も悲しい。分の悪さをどうかにして克服し、米国の有数のベンチャーキャピタルから資金を調達することに成功し、さらに、チームの移動を完了したとしよう。そして、有名な投資機関に大勢の顧客を紹介してもらい、製品に対する定期的なフィードバックを受け、会社作りに関するアドバイスを受ける準備が整ったと仮定する。

しかし、その後、何の音沙汰もなくなった。そこで、ベンチャーキャピタルに電話をかけると、あまりにも忙しくて、次に会えるのは、1週間後、もしくは、2週間後になると言われる — 実際に電話を繋いでもらえたらの話だが。すると、再び悪夢の計算が忍び寄ってくる — 当該の投資機関は、10億ドル以上を動かし、100社以上の会社に対応している。投資機関を運営する10名そこそこのパートナーは、この100社以上の会社に時間を割り当て、さらに、1日に幾つか投資の機会を確認しなければならない。

それでは、300万ドル(会社が投資した資金の0.3%)を投資した会社に対して、どれほどの時間を割くことが出来るのだろうか?GitHubやClinkle等のポートフォーリオのセクションに含まれている場合は、なかなか時間を割いてもらえないはずである。

シリコンバレーに進出するべき時

誤解しないでもらいたい — ヨーロッパにも、シードの段階、そして、シリーズ Aのレベルでアメリカの投資機関から資金を調達し、満足している会社は存在する。しかし、巧みなかじ取りを求められることは多い。

私は何を隠そうシリコンバレーの投資機関を人一倍愛しており、ヨーロッパの会社に莫大な価値をもたらすことが出来ると確信している。米国で資金調達を行う上で重要なポイントは、タイミングである。

個人的には、ヨーロッパのスタートアップには、まずはヨーロッパで製品を改善し、ビジネスモデルを証明してから、米国に進出してもらいたいと思っている。シリーズ Aの資金の一部を米国でのオフィスの設立に使い、現地で顧客と契約を結び、そして、徐々に米国の投資機関との交渉に乗り出すと良いだろう。

その後、潮時が来たら、シリコンバレーの優れたベンチャーキャピタルからシリーズ B、そして、Cの資金を獲得し、世界制覇に貢献してもらうのだ。

ここまで来れば、スタートアップを支援する機運が米国の投資機関の間でも高まり(役員会議のためにヨーロッパに足を運ぶほど)、ヨーロッパのシードおよびシリーズ Aの投資家は、投資への見返りに満足するはずだ。そして、起業家は、西洋諸国を、一歩づつ、征服することに胸を躍らせるだろう。


この記事は、The Next Webに掲載された「Why European startups shouldn’t fundraise in the Silicon Valley」を翻訳した内容です。

中途半端にシリコンバレー進出するリスクは確かにありますよね。記事にもあるようにある程度自国で経験と実績を積んでからの進出であれば可能性もあると思いますし、日本のスタートアップ、ベンチャー企業でも同種のやり方で頑張っている所もあると思いますが、「大成功」といえるケースはまだまだなないのですかね。世界各地でインターネット&起業ブームが巻き起こっていますが、まだまだシリコンバレー&米国市場はインターネットの世界において強力な位置にありますし、今後5年10年でシリコンバレーで大成功する日本企業がでてくることを期待したいです。 — SEO Japan [G+]

コンテンツマーケティングと芸人のネタ作りの深い関係

コンテンツマーケティングを導入したものの、なかなか効果が出ず頭を悩ませている方も多いと思いますが、芸人のネタ作りにコンテンツマーケティングの神髄を学んでみようという記事自体がネタかと思いきや読んで納得の内容をコピーブロガーから。 — SEO Japan

Image of Hemingway Editing a Draft

以下の質問は他のどの質問よりも受ける回数が多く、また、会社を宣伝する上で、その答えがとりわけ重要な意味を持つ質問でもある:

実際に効果のあるコンテンツマーケティング戦略を策定するにはどうすればいいのか?

この質問の答えを綴っていくと、随分と長くなってしまうだろう。また、答えを聞いたところで、独自の戦略を練らなければならない。そう、結局自分次第なのである。

まずは、正しく考える姿勢が必要になる。

つまり、第一に、適切な見解を持ち、マーケティングツールとしてインターネット上のコンテンツを成功に導く必要がある。

通常、早い段階で、終わり(望む成果)を考慮しがちである。ここでコンテンツマーケティングは失敗する — 実行可能な戦略が存在しないためだ。

この問題を解決するのが、アジャイルコンテンツマーケティングである。なぜなら、最初にどれだけ誤っていても、この哲学に従っていれば、いつでも方向を修正することが出来るためだ。

ここでも、他の会社によって成果が証明されているメソッドを借りることが可能である。一部のソフトウェア会社は、アジャイルのメソッドを随分昔から取り入れている。

この背景で用いられるアジャイルは、ソフトウェア開発の専門用語であり、反復、漸増に基づいている。要するに、リーン生産方式と同じように、シンプルなアイテムから着手し、改善の必要性を理解し、そして、フィードバックを基に素早く改善を行う。

アジャイルコンテンツマーケティングでは、最低限の実行可能な製品から着手するのではなく、リーン生産方式の反復と漸増の原則を用いて、最低限の実現可能なオーディエンスの構築から始める。オーディエンスを増やす方法を理解し、オーディエンスが求めている製品を的確に把握するためだ。

コメディアンは、このようにして抱腹絶倒のコンテンツを作り上げていく。アジャイルコンテンツマーケティングも同じ手順を踏む。

コメディアンがコンテンツを作る方法

コメディアンが、ネタを書き、テストし、そして、改良する手法を通して考えると、アジャイル開発を正しく理解することが出来る。

一般的な考えとは対照的に、創造力豊かな天才の下に、笑いの神様が降臨するようなものではない。反復、漸増的にジョークを発展させていくのだ。

まず、コメディアンは、ネタを書く。このネタは、コメディアン自身が、経験を頼りにオーディエンスにとって面白いと思うストーリーをベースにする。

コメディアンは、ネタを試し、改善する必要がある点を心得ている。そのため、小さなお笑いショーに出向き、実際のオーディエンスの前で、初期段階のネタを披露する。

オーディエンスの反応に応じて(笑いが起きる、または、滑る)、コメディアンは、一部を切り捨て、別の一部を調整し、新たなジョークを書き、ステージに戻り、再び、パフォーマンスを行う。 ある時点で、ネタは仕上がり、このネタを大きな会場のショー、HBOのコメディー特番等、より洗練されたネタが欠かせないステージに持ち込む。

単純だが、簡単ではない。発表する勇気が求められ、そして、客観的、漸新的に適応させていく必要がある。

ジョークではないコンテンツを作る方法

アジャイルコンテンツマーケティングもまた同じ3ステップのプロセスを用いる:

  1. コンテンツのアプローチを経験を頼りに考える。
  2. 欠点があることを理解しながらコンテンツをリリースする。
  3. フィードバックを基に常に改善を行う。

これは、規律のある取り組み持続的なイノベーションの双方を促す珍しいアプローチである。この準備して、撃って、狙うメソッドは、4つの明白なステップにまとめることが出来る:

1. リサーチ

経験に基づく推測を行う段階である。この推測は、接触を試みるオーディエンス、オーディエンスが現在購入している製品、問題を解決し、欲求を満たすために学ぶべきこと、この答えと購入を求める製品との関連性に対するマーケットリサーチを基盤とする。

2. リリース

リサーチは重要だが、いずれウェブサイトの全体的な位置づけを決め、コンテンツを公開していく必要がある。映画館やスタジアムを満員にするほどのオーディエンスが必要なのではなく、小さなお笑い劇場と同程度の規模で構わない。それでも、有意義なフィードバックを得るために、コンテンツを見てもらい、シェアしてもらえるように、作業を行わなければならない

3. 改善する

3段階目までは、雑誌の編集上の焦点、テレビシリーズの生産サイクル、もしくは、スタンドアップコメディアンのキャリアのように、プロジェクトを続ける限り、何度も反復される。ミスをして、方針を転換する。しかし、ウェブサイトに欠かせないコンテンツが、コンテンツマーケティングの取り組みの働き手として、整理され、改善されていくことに気づくだろう。

4. つながり

この背景では、つながりとは、徐々にコンテンツを広め、オーディエンスを拡大するために構築する関係、提携、あるいは、ネットワークを指す。関連するサイトでのゲスト投稿から、ソーシャルネットワークの拡大に至るまで、コンテンツを出来るだけ大勢の人達に見てもらえるよに、常に努力しなければならない。

詳しく知りたい?

その気持ちはよく分かる — しかし、冒頭でも申し上げた通り、まずは、アジャイルコンテンツマーケティングの考え方を理解する必要がある。この哲学を徹底しなければ、その取り組みは、反復から、愚行に成り下がってしまうだろう。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Agile Content Marketing: How to Attract an Audience That Builds Your Business」を翻訳した内容です。

コンテンツマーケティングに限らず今日のウェブマーケティング、成功させるには全てがアジャイルである必要がありますよね。代理店やコンサルに頼りすぎず、自ら主体者となって日単位でとはいわずとも週単位で取り組み少しずつ改善させていくことが大切なのかな、と思います。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告の現状を把握する意識調査

ネイティブ広告関連の特集記事第二弾は、ネイティブ広告に関しての意識調査を米国の有名コンテンツマーケティングブログ「コピーブロガー」の読者を対象に行った紹介した記事を。そもそもコピーブロガーの読者なので、何らかの形でウェブマーケティングに関わる人が中心とは思いますが、2000人以上が参加したというこの調査、一見の価値ありです。原文ではインフォグラフィックで結果が公表されていたので、グラフィックの下に翻訳した調査結果も記載しました。 — SEO Japan

blog post title image for Copyblogger's 2014 State of Native Advertising Report

ネイティブ広告とは、配信媒体の編集基準にマッチし、尚且つ、オーディエンスの期待に沿う有償のコンテンツである。

BuzzFeedでのCaptain Morgan(酒造メーカー)のキャンペーン、とりわけ、「キャプテン、コマンダー、征服者について知らなかった15の事実」を思い浮かべてもらうと良いだろう。

まず、記事のテーマは、ブランドの価値 — Captain Morganは、実際に存在した海賊であり、冒険と荒々しい征服を生き甲斐にしていた — とマッチしている。そして、このテーマは、BuzzFeedの読者にとって、それほど異質ではない。

その上、この記事は、BuzzFeedの編集基準も満たしている — 大きな画像と短く、奇抜なコピー。これはBuzzFeedのオーディエンスが期待する形式である。

ここで重要なポイントを3つ挙げておく:

  • コンテンツには明確に「BuzzFeedのパートナー」と記載されている。
  • 何も販売されていない。コールトゥアクションは、「Captain MorganのYouTubeのページへのアクセス」であった。
  • Captain MorganのBuzzFeedの作者ページは、同ブランドによって運営されている。

これは典型的なスポンサード、または、ブランデッドコンテンツである。ネイティブ広告の例をもう一つ見ていこう。次に紹介する広告は、随分昔の作品である。

今のうちて言っておくが、お腹が空いてしまうかもしれない。

ネイティブ広告としてのPR記事

デビッド・オグルヴィによる「The Guinness Guide to Oysters」は、古典的なPR記事だ。ちなみに、ブライアン・クラークが、数週間前にこの広告記事を検証していた。以下に大事なポイントを挙げていく:

  • 関連する背景: 生活や食べ物に関する雑誌の中で、もしくは、パブやクラブでポスターとしてこの広告が掲載されていたはずだ(オグルヴィ& メイザーに連絡を取ったものの、誰も分からなかった)。
  • 明確なコールトゥアクション: カキを食べるときは、Guinessを飲もう。カキを食べなくても、Guinessを飲もう。とにかくパブに行って、Guinessを飲もう。

このガイドは典型的なPR記事であり、Betty Crocker(ケーキミックスのメーカー)等の企業が、料理本の中で、製品を楽しむための便利な方法を紹介する取り組みと同じ働きをする。

要するに、消費者の想像力に火を付ければ、売り上げは増加するのだ。

もっと最近では、AtlanticでのIBMの取り組みや、サウスウェスト航空のThe Onion Labの動画等が例として挙げられる(下の動画を再生するか、ここで視聴してみよう)。

すべてのケースにおいて、コンテンツにブランドの宣伝が色濃く反映されている。

スポンサード/ブランデッドコンテンツ、そして、PR記事の後に続くのは、フィード内広告、コンテンツウィジェット、プロダクトプレースメント、そして、プロモーテッドポストとリスティングである。

また、ポール・キアーズも言っているように:

当然だが、料金を支払うブランドにとって適切であり、個性を維持する必要があるパブリッシャーにとって適切であり、そして、コンテンツに価値を見出さなければ没頭することはないオーディエンスにとって適切なコンテンツを作る能力に成功は左右される。

少し先走りしてしまったようだ。

Copybloggerが実施した「ネイティブ広告の現状調査 2014」

イントロの段階で、くどくどと説明したのは、ネイティブ広告の調査結果を公開する前に、実用的な定義を確立したかったためだ(この件に関しては以前約束した通りだ)。

その場しのぎでも構わないなら、Copybloggerのローレン・マンケがデザインしたシェア可能なポスターにざっと目を通すだけでも良い。

ポスターの下には、見解、そして、2088名の参加者の意見の一部を掲載していく。

blog post title image for Copyblogger's 2014 State of Native Advertising Report

サイトにポスターを埋め込む

次のコードをコピーし、ブログの記事やウェブページに貼り付けよう:

調査結果と参加者の言葉

まずは基本から。この調査では:

  • 2080名を超える方々が参加した。
  • 640点以上のコメントが寄せられた。

言うまでもないが、一番気に入ったコメントは、「ネイティブ広告って何なの?」であった。今なら、何だか説明することが出来るのではないだろうか — 348番さん。

1. ネイティブ広告が何だか分かりますか?

  • いいえ、全く分かりません – 49%
  • あまり分かりません – 24%
  • 少し分かります – 24%
  • 良く理解しています – 3%

参加者の半分近くが、ネイティブ広告について全く知識を持たず、また、48%は少ししか理解していないことが判明した。曖昧な広告モデルなのではないか、と言う疑いが、この問いの答えで証明されたことになる。

2. 次のうちネイティブ広告と考えられるのはどれですか?

  • プロモツイート – 9%
  • PR記事 – 16%
  • ブランデッドコンテンツ – 14%
  • 上の3つすべて – 23%
  • 分かりません – 38%

正解は「上の3つすべて」である。

私自身は「プロモツイート」と「Facebookのスポンサードポスト」がネイティブ広告だとは考えていなかったものの(後ほどその理由を説明する)、リサーチによって複数のソースがこのモデルもネイティブ広告として扱っていたため、この問いを設けた。

3. ネイティブ広告に関して、どんな感情を持っていますか?

  • 全く気にしていません – 25%
  • 反対です。邪悪な取り組みだと思います。 – 3%
  • 大好きです。 – 21%
  • 疑っています。 – 51%

「全く気にしていません」と答えた25%の回答者は、ネイティブ広告が何だか分からなかった可能性が高い(Gravity Formsの条件機能を利用するべきであった)。

4. あなた(または、あなたの会社)はネイティブ広告に予算を用意していますか?

  • はい – 9%
  • いいえ – 91%

思った通りの結果であった。

5. 広告予算のうち幾らをネイティブ広告に当てていますか(毎月)?

  • 0ドル – 100ドル – 91%
  • 101ドル – 500ドル – 5%
  • 501ドル – 2000ドル – 2%
  • 2001ドル – 5000ドル – 1%未満
  • 5000ドル以上 – 1%未満

意外にも、ネイティブ広告に毎月5000ドル以上を費やす参加者が16名もいた。この人達のことをもっと知りたくなった。

6. フリーランスとエージェンシーの方へ: 仕事のうち、ネイティブ広告は何%を占めていますか?

  • 0% – 81%
  • 少なくとも25% – 13%
  • 少なくとも50% – 3.5%
  • 少なくとも75% – 1.5%
  • 100% – 1%

この問いの答えも予想通りであった。

7. ネイティブ広告を広告、または、サービスの選択肢として今後提供する可能性はありますか?

  • 絶対に提供しません – 37%
  • 恐らく提供しません – 22%
  • もしかしたら提供するかもしれません – 30%
  • 提供する可能性が高いです – 11%

ネイティブ広告を利用する人達よりも、しない人達の方が明らかに多い。しかし、11%の差は大きな差ではない — ネイティブ広告を深く理解していくと、このギャップは埋まるだろう。

8. ネイティブ広告を効果的に利用しているブランドを一つ挙げて下さい。よく名前が挙げられた10社のブランドを以下に掲載する。

  • Amazon
  • Apple
  • Buzzfeed
  • Coke
  • Copyblogger
  • Nike
  • Red Bull
  • Starbucks
  • Target
  • Virgin Mobile

特に意外な名前は出てこなかったが、コンテンツマーケティング全体をネイティブ広告と認識している人達が多少いるのではないかと、私は気になった。AmazonやStarbucksがネイティブ広告を利用しているとは、少なくとも私は認識していない。もちろん、私にも知らないことはある。

9. ネイティブ広告は読者を欺くと思いますか?

  • はい – 39%
  • いいえ – 61%

この問いに対して、「時々」や「たぶん」を答えに用意して欲しいとコメントした人達がいた。その通りであった。このような選択肢を用意していたら、どのような答えになっていたのだろうか?

10. New York Times等のメディアで、ブランドがコンテンツを作成したら、どの程度懸念しますか?

  • まったく懸念しない – 33%
  • ほとんど懸念しない – 18%
  • 少し懸念する – 31%
  • 大いに懸念する – 18%

参加者の一部もコメントしていたように、The New York Timesは既にネイティブ広告を利用している。ご指摘に感謝する。

結果がほぼ二分したため、興味を惹かれた。懸念しない派を合わせると51%になり、懸念する派は49%に達する。

BuzzFeedとは大きく異なる結果であった…

11. ブランドがBuzzFeed等のメディアでコンテンツを作成したら、どの程度懸念しますか?

  • まったく懸念しない – 45%
  • ほとんど懸念しない – 27%
  • 少し懸念する – 22%
  • 大いに懸念する – 6%

ある参加者は「既にBuzzFeedはブランドのコンテンツを提供しているのではありませんか?」と指摘していた。その通りだ。

否定的な意見(下の2つ)はたった28%だったが、肯定的な意見は72%に達していた。The New York Timesは真面目なジャーナリズムの媒体と見られ、一方、BuzzFeedは、全く毛色の違う媒体と見られているような気がした。

12. 企業や広告スポンサーがニュースを報道したら、どの程度懸念しますか?

  • まったく懸念しない – 19%
  • ほとんど懸念しない – 12%
  • 少し懸念する – 25%
  • 大いに懸念する – 44%

信じられない結果が出た — 参加者の半分近くが、大いに懸念すると答えていた。信じられない、と言ったのは、企業は既にニュースで報道を行っているからだ。あらゆるメディアが収益を得ている。メディアも企業である。

この調査に寄せられたコメントを幾つか紹介していく:

「最後の方の問いは、個人的には、特に重要だと思った。有償の広告をニュースのコンテンツや作成を混合することに、当初は懸念を持つべきだと考えていた。つまり、編集者と企業お抱えのライターを一つ屋根の下で生活させる方針(宗教と政治)には、反対であった。しかし、もともとニュースを信頼していない市民は多く、だからこそ、ネイティブ広告に懸念を持たない人が多いのではないだろうか。結局、コンテンツが面白く、役に立つなら、作成費を誰が支払ったかなど、わざわざ気にしない。」 No. 631

「新しいトレンドだとは思えない。良くてもPR記事、卑劣なものもある。宣伝戦略だと思う。」No. 15

「消費者が目にするコンテンツが、企業/ブランドによって作られたことが明確なら、ネイティブ広告がメディアに掲載されることに、特に問題があるとは思わない。うまく実施すれば、とても簡単に消費者とのつながりを築くことが出来るような気がする。緻密さが要求されそうだ。」No. 1417

「支持するスタンスに左右される。PR記事は、企業を宣伝する素晴らしい手段ではあるものの、経験上、私のようなライターは、トピックに関して何も知らない企業が、まるで権威のように思えるような記事を作ることが出来る。誤解を招く恐れがあるが、企業が成功するためには、欠かせないマーケティングツールである。しかし、結局、あまり前には進めない。成功は、宣伝ではなく、結果に現れるのだ。」 No. 1822

「編集済みのコンテンツとしてコンテンツを提示するものの、実はブランドによって作られているなら、その点が判明した際に、欺かれた気になる。」 No. 971

次の記事では、ネイティブ広告の定義を深く追求し、起源を探り、さらに、ネイティブ広告に対する土壌を整えた、3点の新しいディスラプション(破壊)について検証していく。

お楽しみに。

この調査結果に関して言いたいことがあるなら

皆さんの意見を是非聞かせてもらいたい。

「ネイティブ広告の現状調査 2014」に関する記事をブログで投稿し(目玉としてポスターを利用する手もある)、@copybloggerにリンクをツイートして、私達が目を通せるようにしてもらいたい。

また、Google+で議論に加わることも可能だ。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Copyblogger’s 2014 State of Native Advertising Report」を翻訳した内容です。

まず、半分の人がネイティブ広告を知らない、と答えたのは少し驚きました。ネイティブ広告に予算配分している人も9%止まり。月額予算50万円以上の人(2000人以上が参加した調査)が16人。ネイティブ広告がそもそも何なのか余り分かっていない人がまだまだ大半のようですが(コンテンツマーケティングをネイティブ広告と勘違いしている人が一定数いそうなのはナルホドという感じでした)、ニューヨークタイムズなど既存の有名メディアが利用することには何となく躊躇を覚える人は半数いるようです(Buzzfeedなど新興ウェブメディアは2/3が許容)。

米国で注目を集め出しているネイティブ広告ですが、まだまだ知らない人も業界内でも多数いる状況なようですね。ネイティブ広告の1種であるPR記事やタイアップ広告はジャーナリズムとメディアの境目が良くも悪くも緩い日本では米国以上に長年行われてきたことですが、その境界線が日本よりははるかに厳格な米国ではある種の気持ち悪さを感じる人も多いようですね。とはいえ、広告の新しい形として注目されていることには疑いがありませんし、普及も相当進んでいくと思われるだけに、今後の発展に注目していきたいです。 — SEO Japan [G+]

経営者・ホームページ管理者向け | ホームページの目的を明確にし達成目標を決める


今回は、経営者層及びホームページの管理者、あるいは個人商店で自分でホームページを運用している方に向けて書いた記事である。なので極力専門用語を使わずに平易に書くつもりである。

さて、今回私が言いたいのは、

そのホームページは何のために作ったのか?

なのである。そのそもそも論に立ち返って、何のためにホームページを作ったのか?を再度確認し、やるべきことを明確にすることをお勧めしたいのだ。
経営者層や商店主などには是非読んでもらいたい記事である。
また、ホームページの運営担当者が読んでも気づきがあるかもしれない。

システム開発の話になるが、迷走するプロジェクトには共通して大きな問題があることが多かった。
目的を明確にしていないということである。

プロジェクトが始まる時に、このプロジェクトの目的は何かを簡潔に表現したスローガンみたいなものを全員で合意し、共有する必要がある。これがないプロジェクトは破たんすることが多い。
プロジェクトの目的はこんなレベルで簡潔に作成する。

例えば、

「月次決算の省力化の実施。月次決算を2日で完了させ、経営判断の迅速化、事務コストの削減を図る」
「顧客管理の一元化の実現。顧客対応履歴の担当者・部門間での共有による追客状況の可視化で売上向上を図る」

こんなレベル感である。
プロジェクトの目的があり、目的が達成されることによりどういう恩恵を受けるのか?
が明確である。

これがないと、「会計システムの刷新」といった抽象的な文言だと、各部門や担当者がそれぞれ違うことを期待する。
全く違ったことを期待しながらプロジェクトが進んでいく。
全部実現しようとしたものの予算が足りず中途半端なシステムになったり、大幅に予算も開発期間も超過してしまったり、ろくに使いもしない機能を多数盛り込んで無駄なシステムを作ってしまったり。といったことが発生する。

実はこれはホームページにも当てはまることなのだ。
ホームページ制作も一つのシステム開発のプロジェクトであり、同じような失敗が起こる。
個人商店といったレベルであっても、規模感の差こそあれ同様だ。

ホームページは何のために作るのか?その戦略的な位置づけは何なのか?

ホームページの位置づけを大きく分けると、以下の通りになるだろう。
もちろんこれは一つである必要はなく、これとこれを実現したいといった複数の位置づけでも可である。
達成すべき目標はあくまで概要なのだが、このようなレベルで考えればよいということだ。

  1. 会社案内として使いたい
    達成すべき目標:会社案内パンフレット程度の情報を盛り込んで作成し、社名なり屋号なりで検索して検索の上位に表示される
  2. 来店してもらう
    達成すべき目標:実店舗に来る可能性のあるユーザーを集客し、来店したい欲求を喚起する。
  3. 会社の知名度を高めたい
    達成すべき目標:ホームページに広くユーザーを集め、覚えてもらうようにする
  4. 引き合いを増やしたい
    達成すべき目標:ホームページに見込み客を集め、商品やサービスの魅力を余すことなく伝える
  5. EC・コンテンツの売上を増やしたい
    達成すべき目標:ホームページに商品を欲しい客、あるいは潜在客を集め、購入してもらう
  6. ブランド力を高めたい
    達成すべき目標:自社・あるいは自社ブランドを知っているユーザーを集め、信頼感・親近感・高級感・購入意欲といった感情を高める

結局ホームページの目的はこの5つにほぼ集約されるであろう。
ホームページはこれら全てを可能にし得るメディアである。
だからこそ、ホームページを作る場合において、何をしたいかを明確にしなければならないのだ。

明確にしないままだといずれの目的も達成できない中途半端なホームページが出来上がる。
まさしくシステム開発と同じなのだ。

大企業で予算が潤沢にあるものの焦点が定まらず、いずれの目的も達成できていない例もあるし、中小企業や零細企業では目的を達成するための予算、あるいはかけられる人的資源が足りず目的が達成できていないことが多い。

私は特に中小零細企業についてはこの点を強調しておきたいのである。
ホームページから引き合いをとることは非常に手間のかかることだ。
SEOといった手法によって検索エンジンから集客する、リスティングといった手法で集客する、ソーシャルネットワークからファンを増やし集客する・・・、といった様々な方法があるが、いずれも簡単なものではない。非常に手間がかかるのだ。

もし、ホームページを営業マンだと考え、それ相応に人的資源を投入することができるのであれば、集客を狙うのは営業戦略の上で考慮すべき戦略だ。
しかし、中途半端にしか手間をかけられないのであれば、会社案内だと割り切った方がよい。中途半端に投入した手間は無駄になる。

目的を考えることは最重要であり、その上で目的を達成するために必要な資源が捻出できないのであればきっぱりあきらめる。これがホームページの作成の意外に知られていない重要なポイントである。

ネイティブ広告が古いジャーナリストを黙らせる5つのポイント – ネイティブ広告徹底解剖シリーズ パート1

単なるバズワードなのか検索・ソーシャルに続く本命なのか、ネイティブ広告という言葉がインターネット業界、特にメディア界隈で話題になっています。あるリサーチによれば2017年には4500億円を超える市場になるといわれるこの分野、その内幕に迫った記事をネイティブ広告と切っても切れない関係のコンテンツマーケティングを長年提唱してきたCopybloggerが語る。 — SEO Japan

image of young journalist diligently writing while older journalist stands beside her looking dumbfounded

この記事はネイティブ広告に関する連載の第一段である。序論のようなものと位置づけてもらって構わない。

今のうちに、賛否両論があることを、伝えておこう。

そもそも、なぜネイティブ広告に関する連載を始める必要があるのだろうか?

答えは単純だ: なぜなら、ネイティブ広告は、ビジネスの世界で、知名度は圧倒的に低いものの、熱過ぎるほど熱いトピックだからだ。

事実、ネイティブ広告を定義することが出来る人は少ない。この業界の外部の人達においては、存在することすら気づいていないはずだ(この指摘の正しさを証明するデータを持っているので、後程紹介する)。

それでも、メディアリサーチグループのBIA/Kelsey社は、2017年までに、企業は、ソーシャルネイティブ広告に45億7000万ドルを投資すると見込んでいる。

45億7000万ドル…間違いなく、これは大金に入る額である。

それでは、この曖昧な広告に対して、熱気憎しみが同居するのはなぜだろうか?

それは –

効果が高いからだ。

広告 vs 編集

ネイティブ広告は、効果が高い。その高さ故、ジャーナリストを筆頭に、懸念を持つ人達がいる。

ネイティブ広告に対する意見が分かれるのは、広告を記事に挿入するためだ。ただし、必ずしも相対する必要はない。

ネイティブ広告、そして、優れたジャーナリズムは、両立しないわけではない。事実、どちらも広告モデルであり、どちらも利益を上げるポテンシャルを持つ。

それでは、(過去を振り返る、もしくは、紛れもない現在のトレンドを指摘して)保守的なジャーナリストを苛立たせる5つのポイントを指摘して、主張を展開していく。

1. ジャーナリズムは広告と手を組んでいるはずだと言ってみる(実際に手を組んできた)

これは、ある職業(広告)は汚れており、もう一方の職業(ジャーナリスト)は神聖であるため、分けるべきだ、と言う考えに基づいている。

しかし、この考え方は、ニュースの歴史では、割と新しい部類に入る。

シカゴのイリノイ大学でコミュニケーション学部の学部長を務めるケヴィン・バーンハースト教授は、18世紀の新聞においては、「広告と記事の違いは明確ではなかった」と指摘している。

新聞は、全てニュースで埋め尽くされており、当時の読者は「これは広告で、これは記事ですね」と区別していなかった。

事実、この時代、ニュースと広告の融合は問題視されていなかった。営業を続けるためには、新聞と言えでも、利益を上げなければならなかったためだ。

ボストン大学でジャーナリズムを指導するクリストファー・ダリー教授は、著書「Covering America: A Narrative of a Nation’s Journalism」の中で、ニュースビジネスを理解するためには、ニュースをビジネスとして理解することが重要である。これが、この本のテーマである」と述べている。

要するに、新聞社も収益を上げなければ成立しなかったのだ。

これは現在にも当てはまる — だからこそ、(デジタルメディアも印刷メディアも)パブリッシャーは、倫理的に、合法的に、そして、確実に収益を得る方法を見つけ出さなければならないのだ。

ネイティブ広告は、その方法の一つであり、ジャーナリズムと広告の間にある壁を溶かしている。

そして、それは、望ましいことである。

2. 報道における絶対的な客観性の考え方に異議を唱える

作家のジョーン・ディディオン氏は、「ライターは常に他の誰かを裏切っている」と指摘している。

その通りだ。

ストーリー、つまりスクープを私達は狙っている。そして、私達は、偏見、そして、好みがあり、意図を持っている。そのため、報道における絶対的な客観性など、所詮フィクションに過ぎない。

この考え方は、一部のジャーナリストを苛立たせる。

それでも、ジャーナリストのジョン B. ジュディス氏が指摘しているように、「より客観的な判断は、偏見、希望、恐れ、そして、願いの影響をほとんど受けず、客観性に欠ける判断は、反対に影響を受けている」と言える。

ソースが、意図、贔屓する派閥、あるいは、広めたい見解を持っている可能性がある。しかし、報道に影響を与えることは許されないため、ジャーナリストは、このような(そして、自分自身の)スタンスから距離を置く必要がある。

さらに、ジュディス氏は、この主観性に打ち勝つ方法に関して、素晴らしいアドバイスを提供している:

思い込みを疑問視すること、草稿を二回目、三回目と作成していくこと、再び録音したインタビューを聞くこと、編集者は質問をすること、そして、事実確認の担当者も質問すること。そうすれば、– たとえ自分の希望や願いとは相反していても、正確で、客観的な記事を書くことが出来る時もある。

コンテンツマーケッターの私でさえ、このような習慣を認識している。そして、これはネイティブ広告にも当てはまるのだ。

良質なネイティブ広告は、客観性と正しさを両立させることが出来る。しかし、客観性よりも重要なことは、ネイティブ広告には、透明性をもたらすことが出来る点である。

3. ジャーナリズムの計算を見直す

ベンジャミン・フランクリンは、「プリンター達(1700年代半ばのジャーナリスト)は、スキャンダルと問題を明らかにすることで、公共の役に立っている。彼らを苦しめたり、処刑したり、殺したりするのではなく、感謝するべきだ。」と述べている。

そんな中、イエロージャーナリズム(註:深い考察や調査もせず、派手な見出しの数多くのニュースを流し、より多くの新聞を売ろうとするスタイル)が台頭することになる。

1920年代、ジャーナリストは、専門的な指針を基に、洗練された職業にする欲求を持つようになる。

カリフォルニア大学サンディエゴ校でコミュニケーションを教えるマイケル・シャドソン教授は、米国新聞編集者協会が「もともとの営利目的から距離を置く」と規則に記しているように、次第に高尚化する倫理上の目標 — 客観的な真実、そして、「公共の関心への忠誠を除く、あらゆる義務からの解放」– をジャーナリストは、体系化しようと試みた、と示唆している。

そして、デジタルの時代が幕を開けた瞬間から、この見解は攻撃の対象になった。

この難題は、ルイス・ドゥヴォーキン氏(Forbes Mediaの製品担当役員)によるジャーナリズムの公式に要約されている: 質 + 量 + 種類 = オーディエンス

ある意味、これは効果的なビジネスモデルである。事実、Forbesは、3000万のユニークビジター/月を集めている。

しかし、デビッド・カー氏も指摘しているように、この公式は、Forbesの焦点を薄めてしまう弊害を持つ。

かつては、富裕層にアドバイスを与える雑誌として知られていたものの、現在は、世界のビリオネアのリストに加え、履歴書の書き方、気候変動、癌、そして、全米大学競技協会に関する記事も掲載されている。なんと、Forbesでは、1日に400本近い記事が配信されているのだ。

驚くべき事実である。

希釈と取る人もいるが、Forbesの会長兼CEOのマイク・パーリス氏は、ディスラプション、つまり、破壊と表現している。そして、これは生き残りをかけた戦いでもある。

創業97年の老舗と言えども、環境に対応しなければ、生き残ることは出来ないのだ。

ネイティブ広告は、生き残るためのメカニズムの一つである(テクノロジー企業になる手もその一つ)。

4. 記者や編集者の職を守るための解決策として、コンテンツマーケティングを提案する

20年以上前、新聞と雑誌は、莫大な利益を得ていた。購読率、そして、広告料金は、非常に高かった(毎日のようにロブスターが昼食で提供されるぐらい儲かっていた)。

その後、インターネットが登場する。

しかし、インターネットは、従来のビジネスモデルを一夜のうちに崩壊させたわけではない。インターネットは、従来のモデルを支持していた会社を一社ずつ葬っていったのだ。その結果、ジャーナリスト達は、自分達の職が、消えていくことに気づき始めるのであった。

生き残るため、大勢のジャーナリストは、広告代理店や広告会社と手を組む決断を下した。そして、このニーズにより、ジャーナリストを雇用する会社が登場する。例えば、Contentlyだ。

以下に、Adweekの一部を抜粋する:

Contently等の企業では、大勢のフリーランスのジャーナリストが、IBM等の企業のために、調査および報道をベースとしたネイティブ広告のコピーを作成して、収入を得ている。しかも、この手の企業は、大半の報道機関よりも、多くの報酬を支払っている。

一部の保守的なジャーナリストは、企業のためにジャーナリストが記事を書くようになると、真実と意見広告の間の境界線がぼやけてしまうと懸念している。

そこで、私はContentlyのコンテンツ部門上級役員のサム・スローター氏に接触し、この懸念に関する見解を聞いてみた。以下に、スローター氏の意見を掲載する:

広告と記事の間の境界線がぼやけてしまう危険は確実に存在する。しかし、新聞で企業が広告を始めた時から、その危険は存在していたはずだ。だからこそ、スポンサー付きのコンテンツを書く側、そして、買う側にとって、完全に、むしろ積極的に誰が報酬を支払っているのか明らかにする必要がある — そうすることで、コピーが、企業の代わりに宣伝しているのかどうかを読者自身が判断することが可能になる。無視したければ、無視すれば良い。

因みに、太字にしたのは私ではない。

5. 「ネイティブ広告」だと打ち明ける

例えば、昨年、アンドリュー・サリバン氏は、BuzzFeedのスポンサー付きコンテンツの利用を批判していた。不満の対象として名指しされたのは、BuzzFeedであったが、ネイティブ広告全般にサリバン氏は、懸念を持っている。

アンドリュー・サリバン氏は、典型的なジャーナリストとは異なる。しかし、BuzzFeedも典型的なニュースメディアではない。いずれかを少しでも知っているなら、すぐに両者のジェネレーションギャップに気がつくはずだ。

サリバン氏は、ベビーブーム世代(X世代と言っても許されるかもしれない)である。一方のBuzzFeedは、30歳以下の若年層のためのメディアであり、この違いは、サリバン氏が公開した読者のeメールにも如実に表れている:

スポンサー付きコンテンツモデルに対して、あなたが嫌悪する要因は2つあると思う: 1) 職業、そして、2) 世代だ。私のような世代(27歳)にとっては、広告とコンテンツの差はあまりない。どちらのカテゴリーにも、読む価値があるものもあれば、ないものもある。YouTubeでミュージックビデオを検索するのは、好きなコマーシャルを探すようなものだ。PS4の記事を広告だと知らずに私は読んだものの、(あなたのサイトを通して)広告だと知った時、特に怒りを感じたわけでもなければ、騙されたとも思わなかった。

それでは、ネイティブ広告への反応の違いは、やはり、世代の違いが影響しているのだろうか?ニュースは、商業を優先するルーツへと原点回帰しているのだろうか?

これからその答えを探っていく。

今後のネイティブ広告の調査

このトピックを今後数週間/数ヶ月間にわたって取り上げていくなかで、ネイティブ広告が、実に曖昧なトピックである点に気づくことになる。

双方(ジャーナリズムと広告)に紛らわしい点が多数存在し、実に複雑な構造を持つ — しかし、パブリッシャーも企業もこの構造からメリットを得られる。

この連載では、次の点を学ぶことが出来る:

  • PR記事、スポンサー付きコンテンツ、ブランドコンテンツ、そして、宣伝用コンテンツの違い(重要)。
  • 消費者の混乱等の懸念を解消する方法。
  • 人手が少ないブランドやパブリッシャー向けのネイティブ広告戦略。
  • Googleが嫌うネイティブ広告のタイプ。
  • ネイティブ広告のケーススタディ(真似して、最高の成果を得ることが可能だ)。
  • バイラルコンテンツに関して知っておきたい点。

等々。

因みに — この問題の紛らわしさを分かってもらうため、次回の投稿では、ネイティブ広告の現状をひも解く調査の結果を紹介する。全体像が見えてくるのではないだろうか。

会話に加わりたい方へ

ネイティブ広告に関する経験をお持ちなら、Google+に参加し、考えを発表してもらいたい。

画像: Flickr(クリエイティブコモンズ指定の作品) Chris Beckett


この記事は、Copybloggerに掲載された「5 Ways to Rankle an Old-School Journalist」を翻訳した内容です。

話題のネイティブ広告に関しては、まずはその批判がそもそもどういう視点から出てきたのか、という所までさかのぼって考えた中々に面白い記事でした。ジャーナリズムの歴史の中で、広告と分離した公正な記事が求められそれを実践してきた時代に育ち活躍しているジャーナリストにしてみればバズフィードの人が語る「広告とコンテンツの差はない」という意見は言語道断、歴史を知らない恐ろしい意見に聞こえると思いますが、さて今後も記事が続くということでその内容が楽しみです。SEO Japanでも随時紹介していきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告が古いジャーナリストを黙らせる5つのポイント – ネイティブ広告徹底解剖シリーズ パート1

単なるバズワードなのか検索・ソーシャルに続く本命なのか、ネイティブ広告という言葉がインターネット業界、特にメディア界隈で話題になっています。あるリサーチによれば2017年には4500億円を超える市場になるといわれるこの分野、その内幕に迫った記事をネイティブ広告と切っても切れない関係のコンテンツマーケティングを長年提唱してきたCopybloggerが語る。 — SEO Japan

image of young journalist diligently writing while older journalist stands beside her looking dumbfounded

この記事はネイティブ広告に関する連載の第一段である。序論のようなものと位置づけてもらって構わない。

今のうちに、賛否両論があることを、伝えておこう。

そもそも、なぜネイティブ広告に関する連載を始める必要があるのだろうか?

答えは単純だ: なぜなら、ネイティブ広告は、ビジネスの世界で、知名度は圧倒的に低いものの、熱過ぎるほど熱いトピックだからだ。

事実、ネイティブ広告を定義することが出来る人は少ない。この業界の外部の人達においては、存在することすら気づいていないはずだ(この指摘の正しさを証明するデータを持っているので、後程紹介する)。

それでも、メディアリサーチグループのBIA/Kelsey社は、2017年までに、企業は、ソーシャルネイティブ広告に45億7000万ドルを投資すると見込んでいる。

45億7000万ドル…間違いなく、これは大金に入る額である。

それでは、この曖昧な広告に対して、熱気憎しみが同居するのはなぜだろうか?

それは –

効果が高いからだ。

広告 vs 編集

ネイティブ広告は、効果が高い。その高さ故、ジャーナリストを筆頭に、懸念を持つ人達がいる。

ネイティブ広告に対する意見が分かれるのは、広告を記事に挿入するためだ。ただし、必ずしも相対する必要はない。

ネイティブ広告、そして、優れたジャーナリズムは、両立しないわけではない。事実、どちらも広告モデルであり、どちらも利益を上げるポテンシャルを持つ。

それでは、(過去を振り返る、もしくは、紛れもない現在のトレンドを指摘して)保守的なジャーナリストを苛立たせる5つのポイントを指摘して、主張を展開していく。

1. ジャーナリズムは広告と手を組んでいるはずだと言ってみる(実際に手を組んできた)

これは、ある職業(広告)は汚れており、もう一方の職業(ジャーナリスト)は神聖であるため、分けるべきだ、と言う考えに基づいている。

しかし、この考え方は、ニュースの歴史では、割と新しい部類に入る。

シカゴのイリノイ大学でコミュニケーション学部の学部長を務めるケヴィン・バーンハースト教授は、18世紀の新聞においては、「広告と記事の違いは明確ではなかった」と指摘している。

新聞は、全てニュースで埋め尽くされており、当時の読者は「これは広告で、これは記事ですね」と区別していなかった。

事実、この時代、ニュースと広告の融合は問題視されていなかった。営業を続けるためには、新聞と言えでも、利益を上げなければならなかったためだ。

ボストン大学でジャーナリズムを指導するクリストファー・ダリー教授は、著書「Covering America: A Narrative of a Nation’s Journalism」の中で、ニュースビジネスを理解するためには、ニュースをビジネスとして理解することが重要である。これが、この本のテーマである」と述べている。

要するに、新聞社も収益を上げなければ成立しなかったのだ。

これは現在にも当てはまる — だからこそ、(デジタルメディアも印刷メディアも)パブリッシャーは、倫理的に、合法的に、そして、確実に収益を得る方法を見つけ出さなければならないのだ。

ネイティブ広告は、その方法の一つであり、ジャーナリズムと広告の間にある壁を溶かしている。

そして、それは、望ましいことである。

2. 報道における絶対的な客観性の考え方に異議を唱える

作家のジョーン・ディディオン氏は、「ライターは常に他の誰かを裏切っている」と指摘している。

その通りだ。

ストーリー、つまりスクープを私達は狙っている。そして、私達は、偏見、そして、好みがあり、意図を持っている。そのため、報道における絶対的な客観性など、所詮フィクションに過ぎない。

この考え方は、一部のジャーナリストを苛立たせる。

それでも、ジャーナリストのジョン B. ジュディス氏が指摘しているように、「より客観的な判断は、偏見、希望、恐れ、そして、願いの影響をほとんど受けず、客観性に欠ける判断は、反対に影響を受けている」と言える。

ソースが、意図、贔屓する派閥、あるいは、広めたい見解を持っている可能性がある。しかし、報道に影響を与えることは許されないため、ジャーナリストは、このような(そして、自分自身の)スタンスから距離を置く必要がある。

さらに、ジュディス氏は、この主観性に打ち勝つ方法に関して、素晴らしいアドバイスを提供している:

思い込みを疑問視すること、草稿を二回目、三回目と作成していくこと、再び録音したインタビューを聞くこと、編集者は質問をすること、そして、事実確認の担当者も質問すること。そうすれば、– たとえ自分の希望や願いとは相反していても、正確で、客観的な記事を書くことが出来る時もある。

コンテンツマーケッターの私でさえ、このような習慣を認識している。そして、これはネイティブ広告にも当てはまるのだ。

良質なネイティブ広告は、客観性と正しさを両立させることが出来る。しかし、客観性よりも重要なことは、ネイティブ広告には、透明性をもたらすことが出来る点である。

3. ジャーナリズムの計算を見直す

ベンジャミン・フランクリンは、「プリンター達(1700年代半ばのジャーナリスト)は、スキャンダルと問題を明らかにすることで、公共の役に立っている。彼らを苦しめたり、処刑したり、殺したりするのではなく、感謝するべきだ。」と述べている。

そんな中、イエロージャーナリズム(註:深い考察や調査もせず、派手な見出しの数多くのニュースを流し、より多くの新聞を売ろうとするスタイル)が台頭することになる。

1920年代、ジャーナリストは、専門的な指針を基に、洗練された職業にする欲求を持つようになる。

カリフォルニア大学サンディエゴ校でコミュニケーションを教えるマイケル・シャドソン教授は、米国新聞編集者協会が「もともとの営利目的から距離を置く」と規則に記しているように、次第に高尚化する倫理上の目標 — 客観的な真実、そして、「公共の関心への忠誠を除く、あらゆる義務からの解放」– をジャーナリストは、体系化しようと試みた、と示唆している。

そして、デジタルの時代が幕を開けた瞬間から、この見解は攻撃の対象になった。

この難題は、ルイス・ドゥヴォーキン氏(Forbes Mediaの製品担当役員)によるジャーナリズムの公式に要約されている: 質 + 量 + 種類 = オーディエンス

ある意味、これは効果的なビジネスモデルである。事実、Forbesは、3000万のユニークビジター/月を集めている。

しかし、デビッド・カー氏も指摘しているように、この公式は、Forbesの焦点を薄めてしまう弊害を持つ。

かつては、富裕層にアドバイスを与える雑誌として知られていたものの、現在は、世界のビリオネアのリストに加え、履歴書の書き方、気候変動、癌、そして、全米大学競技協会に関する記事も掲載されている。なんと、Forbesでは、1日に400本近い記事が配信されているのだ。

驚くべき事実である。

希釈と取る人もいるが、Forbesの会長兼CEOのマイク・パーリス氏は、ディスラプション、つまり、破壊と表現している。そして、これは生き残りをかけた戦いでもある。

創業97年の老舗と言えども、環境に対応しなければ、生き残ることは出来ないのだ。

ネイティブ広告は、生き残るためのメカニズムの一つである(テクノロジー企業になる手もその一つ)。

4. 記者や編集者の職を守るための解決策として、コンテンツマーケティングを提案する

20年以上前、新聞と雑誌は、莫大な利益を得ていた。購読率、そして、広告料金は、非常に高かった(毎日のようにロブスターが昼食で提供されるぐらい儲かっていた)。

その後、インターネットが登場する。

しかし、インターネットは、従来のビジネスモデルを一夜のうちに崩壊させたわけではない。インターネットは、従来のモデルを支持していた会社を一社ずつ葬っていったのだ。その結果、ジャーナリスト達は、自分達の職が、消えていくことに気づき始めるのであった。

生き残るため、大勢のジャーナリストは、広告代理店や広告会社と手を組む決断を下した。そして、このニーズにより、ジャーナリストを雇用する会社が登場する。例えば、Contentlyだ。

以下に、Adweekの一部を抜粋する:

Contently等の企業では、大勢のフリーランスのジャーナリストが、IBM等の企業のために、調査および報道をベースとしたネイティブ広告のコピーを作成して、収入を得ている。しかも、この手の企業は、大半の報道機関よりも、多くの報酬を支払っている。

一部の保守的なジャーナリストは、企業のためにジャーナリストが記事を書くようになると、真実と意見広告の間の境界線がぼやけてしまうと懸念している。

そこで、私はContentlyのコンテンツ部門上級役員のサム・スローター氏に接触し、この懸念に関する見解を聞いてみた。以下に、スローター氏の意見を掲載する:

広告と記事の間の境界線がぼやけてしまう危険は確実に存在する。しかし、新聞で企業が広告を始めた時から、その危険は存在していたはずだ。だからこそ、スポンサー付きのコンテンツを書く側、そして、買う側にとって、完全に、むしろ積極的に誰が報酬を支払っているのか明らかにする必要がある — そうすることで、コピーが、企業の代わりに宣伝しているのかどうかを読者自身が判断することが可能になる。無視したければ、無視すれば良い。

因みに、太字にしたのは私ではない。

5. 「ネイティブ広告」だと打ち明ける

例えば、昨年、アンドリュー・サリバン氏は、BuzzFeedのスポンサー付きコンテンツの利用を批判していた。不満の対象として名指しされたのは、BuzzFeedであったが、ネイティブ広告全般にサリバン氏は、懸念を持っている。

アンドリュー・サリバン氏は、典型的なジャーナリストとは異なる。しかし、BuzzFeedも典型的なニュースメディアではない。いずれかを少しでも知っているなら、すぐに両者のジェネレーションギャップに気がつくはずだ。

サリバン氏は、ベビーブーム世代(X世代と言っても許されるかもしれない)である。一方のBuzzFeedは、30歳以下の若年層のためのメディアであり、この違いは、サリバン氏が公開した読者のeメールにも如実に表れている:

スポンサー付きコンテンツモデルに対して、あなたが嫌悪する要因は2つあると思う: 1) 職業、そして、2) 世代だ。私のような世代(27歳)にとっては、広告とコンテンツの差はあまりない。どちらのカテゴリーにも、読む価値があるものもあれば、ないものもある。YouTubeでミュージックビデオを検索するのは、好きなコマーシャルを探すようなものだ。PS4の記事を広告だと知らずに私は読んだものの、(あなたのサイトを通して)広告だと知った時、特に怒りを感じたわけでもなければ、騙されたとも思わなかった。

それでは、ネイティブ広告への反応の違いは、やはり、世代の違いが影響しているのだろうか?ニュースは、商業を優先するルーツへと原点回帰しているのだろうか?

これからその答えを探っていく。

今後のネイティブ広告の調査

このトピックを今後数週間/数ヶ月間にわたって取り上げていくなかで、ネイティブ広告が、実に曖昧なトピックである点に気づくことになる。

双方(ジャーナリズムと広告)に紛らわしい点が多数存在し、実に複雑な構造を持つ — しかし、パブリッシャーも企業もこの構造からメリットを得られる。

この連載では、次の点を学ぶことが出来る:

  • PR記事、スポンサー付きコンテンツ、ブランドコンテンツ、そして、宣伝用コンテンツの違い(重要)。
  • 消費者の混乱等の懸念を解消する方法。
  • 人手が少ないブランドやパブリッシャー向けのネイティブ広告戦略。
  • Googleが嫌うネイティブ広告のタイプ。
  • ネイティブ広告のケーススタディ(真似して、最高の成果を得ることが可能だ)。
  • バイラルコンテンツに関して知っておきたい点。

等々。

因みに — この問題の紛らわしさを分かってもらうため、次回の投稿では、ネイティブ広告の現状をひも解く調査の結果を紹介する。全体像が見えてくるのではないだろうか。

会話に加わりたい方へ

ネイティブ広告に関する経験をお持ちなら、Google+に参加し、考えを発表してもらいたい。

画像: Flickr(クリエイティブコモンズ指定の作品) Chris Beckett


この記事は、Copybloggerに掲載された「5 Ways to Rankle an Old-School Journalist」を翻訳した内容です。

話題のネイティブ広告に関しては、まずはその批判がそもそもどういう視点から出てきたのか、という所までさかのぼって考えた中々に面白い記事でした。ジャーナリズムの歴史の中で、広告と分離した公正な記事が求められそれを実践してきた時代に育ち活躍しているジャーナリストにしてみればバズフィードの人が語る「広告とコンテンツの差はない」という意見は言語道断、歴史を知らない恐ろしい意見に聞こえると思いますが、さて今後も記事が続くということでその内容が楽しみです。SEO Japanでも随時紹介していきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

SEOビジネスを製品化するレバレッジ手法

日本のSEO業界といえば、大半のリンク中心のサービスベンダーか少数のコンサルベンダーにわかれていましたが、GoogleのSEO取締り強化やコンテンツマーケティングの普及に伴い、その図式も大分崩れてきました。今後のSEOビジネスのあり方に関して悩んでいる方も多いのではと思いますが、今回はSEO Bookによるサービス中心のSEOビジネスを製品化してレバレッジを図ろうというSEO業者向けの記事を。 — SEO Japan

クライアントにサービスを提供しているなら、「サービス」から「製品」を作ろうと試みた際に、私が直面した問題と同じ課題に悩まされているのではないだろうか。製品がデジタル形式で提供されるこの業界では、「製品」と「サービス」と言うワードは、どちらも同じように扱われることが多い。

SEO、あるいは、その他のデジタルマーケティングサービスに対する価格設定は、人気の高いトピックの一つではあるが、最適な価格を明確に答えることが出来る人は少ない。

価格設定に関して、明確、もしくは、半明確な答えがあるとは私は思っていないが、ビジネスの多くの領域を自動化し、容易に管理するための明確な進路を決めることは出来る、と私は確信している。私はこの取り組みをビジネスの「製品化」と呼んでいる。

始めにすること

製品によっては、価格設定を簡単に行うことが出来るものもある。時間(コンサルティング)を売っているなら、当然ながら、時給制を採用することが可能だ。実は、SEOコンサルタントの「未来」は、既に到着していると私は思っている。多くのSEO業者は、次のようなデジタルの領域に進化している:

  • テクニカルSEO
  • CRO(コンバージョン率の最適化)
  • 競合者分析
  • 分析
  • 広義のオンラインマーケティング戦略および実施

有料検索、eメールマーケティング等、その他の領域も存在するが、上述した領域は、SEO業者がそれぞれのサイト、そして、クライアントのサイトで行ってきた取り組みのほとんどを網羅している。クライアントにサービスを提供し、そして、エージェンシーを始める人が増えるにつれ、一から出直すことが重要になる。.

大きなエージェンシーを運営しているなら、分析の面で大きな違いはあるが、ここでは、一般的なフリーランサーと小さなエージェンシーに焦点を絞って、話を進めさせてもらう。それでは、私が推薦する手順を紹介していく(マーケットやブランドのメッセージ等を既に特定していると仮定し、ここでは価格設定/製品のみを取り上げている):

  • 維持可能な純利益を特定する。基本となる収益を幾ら入手したいだろうか?
  • 求めるスタッフの人数、および、予想される下請けのコストを基に、受け入られる利鞘を特定する。
  • 純利益を達成するために必要な粗利益を特定する。

この方針を採用する理由

純利益は、個人的にとても重要であるため、私は上述した取り組みを行う。量が増える度に、利鞘が薄くなるような、デジタルマーケティング業界のウォルマートにはなりたくない。

例を用いて、この考え方を説明していく。まずは、次のシナリオを想像してもらいたい:

ロードアイランドでの酪農業を引退し、新たに会社を作って、年に150万ドル稼ぎたい。

この場合、会社に所属する唯一のメンバーとして、自営業者税の支払いが求められるため、従来のW-2「従業員」のカテゴリーよりも、多くの税金を支払わなければならない(ここでも出来るだけ状況をシンプルにするよう心掛けている)。公認会計士は、会社の状態に応じて、様々な選択肢を調査するものの、基準となる収益を特定する点に関しては、基本の計算は同じである。

「収益」のみにこだわると、全体像を見ることが出来ない。短期、中期、そして、長期においてビジネスを運営する上で欠かせないのは、健全な利鞘である。それでは、再び例を挙げて、説明する:

ジャックが運営するSEOエージェンシーは、2011年に100万ドルの純利益を得た。総売上は500万ドルであった。2012年、この会社は150万ドルの純利益を上げ、総売上高は、1000万ドルであった。

一方、ジルが経営するSEOエージェンシーは、2011年、50万ドルの純利益を得た。総売上は200万ドルであった。2012年、ジルの会社は、150万ドルの純利益を上げ、総売上は、400万ドルであった。

この場合、利鞘を基本的な計算((純利益/総売上)で割り出すと、次のような結果になる:

  • ジャックの2011年の利鞘は20%であった。
  • ジャックの2012年の利鞘は15%であった。
  • ジルの2011年の利鞘は25%であった。
  • ジルの2012年の利鞘は38%であった(純利益はジャックと同額)。

1000万ドルの15%は、必ずしも恥ずかしい数字ではないが、現在のウェブマーケティングの状況下では、私ならジルのケースを望む。利鞘38%は、競合者への対応、アルゴリズムの変更、そして、値上がりする質の高い人材を確保するために必要なコスト等を考慮すると、全体的なビジネスの存続性を確保する上で有効に働く。

この例では、年間150万ドルを「稼ぐ」点だけに執着すると、考えを誤る可能性が高い。すべてのスタッツを計算して初めて、望む利鞘を割り出し、価格モデルにある程度フィットする「製品/サービス」を「考案」する作業に取り掛かることが出来る。

製品を作る

SEO業者の関係者の多くは、様々な領域に身を置き、直接関与している。少なくとも、ほとんどのSEO業者は、具体的に参入して、「ボタンを押す」方法を知らなくても、特定のタイプのサービスを実行する「方法」を心得ている。

SEO業者は、すべてのタイプのサービスを網羅しようとする傾向が見られるものの、まずは、コアの強みを調べ、製品として提供する上で、何が最も理に叶っているのか特定すると良いだろう。これからビジネスを始めるなら、白紙の状態から、この取り組みをスタートさせることが出来るが、特に大きな違いはない。

やがて、直接的、間接的なものを含め、幾つかのタイプのコストに遭遇することになる。ここでは、分かりやすさを優先し、フリーランサー、または、一人で事業を行うと仮定する。その場合、サービスを売る際に、2つの主なコストが存在する:

  • 直接的なコスト(タスクを完成させるために、外部の業者を利用することで発生するタスク)
  • 間接的なコスト(自分自身の人件費、オフィスの利用料、保険、ツール、マーケティングのコスト等)

正確に利鞘を特定する上で、マーケティングをプロジェクトの一環としてコストに含めるべきか否かに関しては、賛否両論がある。私は賛成派だ。コストとして計上することで、具体的な数字をより正確に出す効果が見込めるためだ。

製品を以下の領域に絞ったと仮定しよう:

  • テクニカルなSEOの評価
  • SEOの競合者分析の評価
  • コンバージョンの最適化
  • コンテンツマーケティング

その場合、次のツールを用意していると考えられる:

  • Screaming Frog SEO Spider(米国では、約158ドル/年の利用料を支払う)
  • Majestic SEOの購読料金(シルバープランの年間購読料金は588ドル)
  • Ahrefsの購読料金(プロの年間購読料金は約948ドル)
  • Visual Website Optimizerの購読料金(スモールビジネスプランの年間購読料金は約588ドル)
  • 競合者分析、コンテンツマーケティング戦略の計画および実行、SEOの評価を実施するために利用するRaven SEO Tools(年間1188ドル)
  • 接触、および、その他のリンク候補調査作業に用いるBuzzstream(年間1188ドル)

他にも加えることが可能なツールはあるが、上述したツールを使えば、品質の高い製品を作り上げることが出来る。ツールに費やす年間のコストは4,658ドル、そして、月間のコストは389ドルになる(四捨五入)。

必要と見なしたその他のコストにも、同じ公式を当てはめることが出来るが(年間および月間のコストの金額)、ここでは、分かりやすく「その他のコスト」に389ドル支払うと仮定する。

知識 + ツール = 勝利

ツールは、2部構成の数式の1部分である。知識を持っていない状態では、ツールは役に立たない。知識の取得にも、様々なコストが必要になってくる:

  • テストサイトを作る
  • カンファレンスに参加する
  • メンバーシップサイトに登録する

知識を獲得するためのコストは、個人個人で大きく異なる。 上の全てのコストが合理的だと考える人もいれば、1つ、または、2つのみだと考える人もいるだろう。迷ったら、自分が持っているスキルに関連する選択肢を検討し、自分のビジネスにとって合理的なコスト(年間)を特定すると良いだろう。特定したら、この金額を先程推薦したツールのコストに足す。

製品リストを分類する

次に、提供している、そして、製品化している各種のタイプのサービスを詳しく見ていく。自分の人件費と外部の業者に費やすコストではなく、自分の人件費だけで済む可能性が高い。しかし、コンバージョンの最適化とコンテンツマーケティングには、恐らく、自分自身の人件費に加え、次のようなコストが加算されていくだろう:

  • ユーザーテスト
  • コンテンツの作成
  • コンテンツのデザイン
  • プロモーション支援
  • インタラクティブなコンテンツのプログラミング

製品を作る際、私は以下の表を利用する:

  • GIは総収益
  • 税金はGI x (税率)
  • NIは純利益
  • GMは粗利益(E2/B2)
  • NMは売上純利益率(G2/B2)

この例では、150ドルを時給に設定し、評価を40時間に推定している。直接的なコストと価格を調節し、求める利鞘を導き出すことが出来る。

間接的なコストに関しては、現在のプロジェクトに分散することが出来る点を覚えておいてもらいたい。

つまり、時折、価格表を見直し、現在のクライアントのリストを基に間接的なコストを修正することが出来る。この例では、現在、クライアントは抱えておらず、私のサイトは収益は上げていないため、この評価は、利鞘に対して、すべての間接的なコストを使い果たすことになる。

しかし、それぞれのビジネスに都合が良いように製品を作ることが可能である。通常、私は自分のビジネスに有効な基準を見つけるようにしている。先程仮定した領域では、私なら各セクションからサブ製品を作る試みを行うだろう:

  • サイトのサイズと範囲に応じた評価(合計のページ数、eコマースサイト、動的かどうか等)
  • 現行の作業の合計時間に応じたコンバージョンの最適化、および、初回の評価およびフィードバックに対する複数の異なる価格
  • 各種のアセットに分類する必要があるスケールに応じたコンテンツマーケティング(動画、インタラクティブなコンテンツ、インフォグラフィック、レポート等)
  • 現行の作業に必要な時間数に応じたSEOの競合者分析、および、初回のリサーチ(または単発の概説)の範囲に応じた各種の価格

各サービスにそれぞれ多くの変数があり、ここで全てをリストアップすることは出来ないが、概念は同じである。マーケットから始め、ターゲットのマーケットの「大半」を網羅する「取り組み」に分類すると良い。

より効率良く仕事を管理する

自分自身の時給を間接的なコストとして挙げたのは、稼ぎ出したい金額を手に入れる上で、月に働く基準となる時間数を設定するためである。獲得したい金額と働きたい時間数を組み合わせると、最低の時給額を導き出し、求める収益に応じて、調節して、最適な価格を打ち出す際に役に立つ。

特定の製品を作る際に時給を用いると、特定の製品に必要な時間数を簡単に割り当てることが可能になる。各製品に時間数を割り当てる際は、次のように、仕事量を管理する上で効果的な複数の取り組みを実施することが出来る:

  • 新しいプロジェクトの見積もりを行う際に、現行のプロジェクトを基に、新しいプロジェクトに対する余裕があるかどうかすぐに判断することが出来る。
  • 事前に多忙が予想され、外部の支援を必要としていることが分かっているなら、提案の中に追加のコストを含め、事前に外部の支援を得る準備を進めることが出来る。
  • プロジェクトを引き受け、合計の時間数が必要な時間に足りている、または、超過していることが分かれば、後のプロジェクトで調整を行うことが出来る。

各製品に必要とされる時間数を割り当てることで、仕事量を管理し、ピークの時間を円滑に過ごすことが出来るようになる。サービスに対する需要のピーク、そして、谷間の期間は確実に生じるため、ストレスを抑え、より多くの利益を得られるようにピークを過ごすことが出来れば、金銭面において、深い谷間を作らずに済むかもしれない。

製品化が有効に働くその他の領域

すべてのプロジェクトを個別に見積もる作業は、この上なく面倒だと私は感じる。

見積もりを終えた後、署名する必要のある契約書、手配する必要のある請求書、そして、達成する必要のあるタスクのプロセス等が現れる。

販売中の製品があるなら、遥かに自動化を行いやすくなる:

  • 送信する提案書のテンプレート
  • 契約書類
  • 請求書の手配
  • CPM/PMシステムへの新たなクライアントの案内
  • 完了し、割り当てる必要があるタスク
  • 会計ソフトで記録するクライアントごと、もしくは、仕事ごとの分野と仕事の設定

時間のかかるプロセスではあるが、サービスを製品化すると、様々な領域でビジネスの役に立つ。


この記事は、SEO Bookに掲載された「Productizing Your SEO Business」を翻訳した内容です。

SEOに関わらずウェブマーケティング関連のサービスベンダーには事業をスケールさせる上で参考になる点が多い記事だったと思います。製品化というか、サービスを上手くシステム化できると様々な面で効率化が可能ですし、結果事業を成長させるきっかけになりますよね。私自身もSEOではコンテンツマーケティングやインフォグラフィック、CROではLPOに励んでいますが、日々勉強することばかりです。。 — SEO Japan [G+]

Twitterの成長に陰り、Foursquareが分断、ロシアでブロガー規制、コカコーラのコンテンツマーケティング – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース5月初旬号

GW中に米国で起こったデジタル関連ニュースをまとめてお届け。ツイッターの成長が止まりつつある?という気になるニュースからGoogle+、久々に聞くFoursquare、そしてデータドリブン&コンテンツマーケティングの話題まで様々。 — SEO Japan


The looming clouds over San Francisco represent the looming negativity around social networks

今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・Burger Kingの懐かしのキャンペーン、・Twitterの残念な第一四半期の収支報告、・Google+に関する推測に次ぐ推測、・Foursquareが2つに分かれる、・データ主導のマーケティング、・進化を続けるコンテンツマーケティング、・コミュニティ管理の現状、Googleの最新の特許の隠されたメッセージ、・ソーシャルネットワークの暗い未来等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

プラットフォーム

  • Facebook
  • Facebookは、今週、f8 カンファレンスを開催し、Anonymous Login(匿名ログイン)機能 — 個人情報をシェアすることなく、アプリを試す機能 — の告知を行った(Facebook)。
  • その他にもSend to MobileやApp Links等の地味な機能の発表があり、 よりUXが簡素化されることが予測される(Fast Co Design)。
  • インタビューの中で、マーク・ザッカーバーグ氏は、開発者とFacebookの関係の進化、ビジネスと融合の成熟を力説している(Wired)。
  • Twitter
  • Google
    • 先週のニュースの後、Google+の未来を推測するメディアが続出した。しかし、Googleにインタビューを行っているメディアは一つもなく、曖昧な意見に過ぎないとして、全ての報道を批判する声もあった(Ars Technica、Amanda Blain)。
    • 先週、ヴィック・ガンドトラ氏が退社した後、Googleは、ここまで大きく報道されるとは思っていなかったのだろう。強力な広報戦略を優先して、策定する必要がありそうだ(SHIFT Communications)。
  • LinkedInは、16ヶ国で1万4000名以上の幹部を対象に調査を行い、2014年 LinkedIn Economic Confidence Outlookを作成した。内容に若干矛盾が見られるが、楽観的な結論が導き出されている(LinkedIn)。
  • Snapchatは視覚要素を通り越し、チャット機能、ライブ動画、そして、メッセージを時系列で並べることが可能なStories機能を加えている(Snapchat)。
  • Pinterestはビジュアル検索機能を立ち上げた。これは、Googleと直接競合する機能である(Read Write)。
  • Foursquareはアプリを2つに分割する決定を下した。既存のFoursquareアプリは、チェックイン機能を削除し、検索と発見に焦点を絞っている。一方、Swarmと呼ばれる新しいアプリは、ソーシャルヒートマップとして、近場の友達を探したり、チェックインして、ロケーションをシェアする機能を提供する(The Verge)。
    • ちなみにfour(4)のsquare(二乗)を2で割ると8になる。
  • マーケッターはInstagramから良い感触を得ているようだ。しかし、あらゆるプラットフォームで度を越した取り組みを行う傾向があるため、長続きするかどうかは疑問である(WSJ – CMO Today)。
  • 計測/基準/ビッグデータ

    • パフォーマンス主導のマーケティングは、データを使い、ブランド構築、そして、個別の顧客に対してUXを調整する(Google Think)。
    • ソーシャルメディアのデータを参考にして、事業を成功に導く5つの方法がこの記事にリストアップされている。この記事には、消費者の声に耳を傾けずに、自分のことばかり話す人物と言う、誰もが経験したことがある例え話も盛り込まれている(Econsultancy)。

    法律/人事

    • デジタル & コンテンツマーケティングの現状調査 2014によると、法律のプロは、情報に圧倒されているものの、顧問弁護士は、法律家が運営するブログを重要視しているようだ。企業ジャーナリズムの原則に従う弁護士が、綿密なコンテンツ戦略を策定する価値はあると見られている(Greentarget)。

    コンテンツ

    ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

    • 5回目のコミュニティ管理の現状レポートが公開された。標準化が実現するのは、まだまだ先のことだが、以前と比べると成熟が進んでいるようだ(Community Roundtable)。
    • 若干難易度が高いような気もするが、この記事は絶対に読んでもらいたい。Googleが申請した特許により、データ探偵の異名を持つクリストファー・ペン氏が筆を走らせた: 同氏曰く、GoogleのSEOに対するアルゴリズムの一部にブランドへの暗示的なリンクが含まれている – つまり、メディアのストーリーの中で、ブランドに言及する取り組みのことだ(SHIFT Communications)。
    • 随分と大袈裟だが、Google+が終焉の時を迎え、Twitterは精彩を欠き、そして、Facebookが切り離し戦略を画策している点を考慮すれば、ソーシャルネットワークが崩壊する理由を検証する記事が出て来ても不思議ではない。しかし、本当に崩壊しつつあるのだろうか(Computerworld)?
    • コメディアンのジミー・ファロンは、毎回ゲストと口パクバトルを繰り広げている。歌手のエマ・ストーンと対戦した今週のバトルは、僅か2日間で500万ビューを記録し、この記事を投稿する時点で、1100万ビューに到達しそうな勢いである。





    画像: 「Spirit」– Thomas Hawk(Flickr


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital 5/1」を翻訳した内容です。

    ロシアの「ブロガーを厳しく規制する法律」って怖いですね。。。Foursquareがアプリを2つに分割、最近余り話題にならないと思っていましたが、これまでのモデルに限界を感じてのピボットでしょうか。コカコーラの編集室の話も記事を読んでみましたが、大企業が本格的にコンテンツマーケティングに取り組んでいることが実感できる内容でした。日本発のグローバル企業もこういった取り組みを今後進めていくのでしょうか?。。。盛りだくさんの内容でした。 — SEO Japan [G+]

    あなたのサイトのトラフィックを激増させる15種類のコンテンツ

    釣り気味のタイトルで恐縮ですが筆者が米国を代表するウェブマーケッター(流行言葉でいえばグロースハッカー?)のニール・パテルとなればその内容は見逃せません。集客に効果があると思われるコンテンツを分類してその方法と注意点まで紹介してくれた、グロースハックを実践してきた彼ならではの経験に裏打ちされた納得感ある記事です。 — SEO Japan

    content types

    コンテンツマーケティングは、ブログで記事を投稿するだけではない。 その取り組みは遥かに広範に及ぶ

    コンテンツマーケティングを始めたばかりなら、まずは、ブログを立ち上げ、記事を作成していこう。

    続いて、ブログがある程度認知され、成果を上げるようになったら、新たなタイプのコンテンツを投入していく。すぐに違いが現れるはずだ — 新たなトラフィックがもたらされ、ターゲットのビジターが訪れ、コンバージョン率は上がり、SEOは改善されていく。

    トラフィックを増やす15タイプのコンテンツを紹介する前に、幾つか知っておいてもらいたい点を挙げていく:

    • すべてのタイプを試す必要はない – フィットするコンテンツのタイプは、ブランドのタイプによって、そして、方法によって異なる。あるタイプが合わないと思ったなら、それで構わない。このリストは、絶対に必要な取り組みを並べたものではなく、可能性のあるアイテムを紹介することを意図している。
    • 恐れずに新たなチャレンジを行う – 時間がかかり過ぎる、難し過ぎる、あるいは、絶対にうまくいかないと思い、新しいコンテンツのタイプの利用を控える人達がいる。心配する気持ちは分からないではないが、とにかく試してもらいたい。 例えば、動画から着手したいなら、グリーンスクリーン、編集ソフトウェア、あるいは、プロ級のカメラを買う必要はない。iPhoneとYouTubeのアカウントを利用しよう。小さなことから始め、徐々にスケールアップしていけば良い。
    • 1つ選んで、スケジュールに組み込む – コンテンツマーケティングのスケジュールを組むなら、次回の編集カレンダーに以下のリストから1つか2つ組み入れておこう。計画しないなら、実行もしないだろう。 1つ選んで、今後4週間以内に試してもらいたい。
    • これは完全なリストではない – コンテンツのタイプではなく、アイデアとして検討することを薦める。 コンテンツが採用する形式よりも、アイデアが重要である。まずはアイデアを練り、続いて、採用する形式を検討しよう。コンテンツの種類は無限にある。独自のコンテンツのタイプを編み出すことだって可能だ。

    それでは、コンテンツのタイプを15点紹介していく… 続きを読む あなたのサイトのトラフィックを激増させる15種類のコンテンツ

    ニューヨーク警察がソーシャルメディア戦略を見誤る – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース5月上旬号

    GW最初の記事は4月後半~5月前半起こった海外で話題のデジタル系ニュースをまとめて。 — SEO Japan


    Lotus Carroll's "Quiet Conversations" is a reminder of everything wrong wtih #myNYPD

    今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・提案されたネットの中立性に関するルール、・ニューヨーク警察が不名誉なバイラル化を体験、・Facebookがモバイルの大幅な成長を発表/ジャーナリスト向けのツールを公開、・Twitterが新しいプロフィールを全ユーザーに公開、・Google+が最重要人物を失う、・読者の感情をグラフで表すツール、・訴訟といいね!のルールを元に戻したGeneral Mills、・優れたコンテンツマーケティングの秘訣等の話題を伝える。

    それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

    毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

    他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

    インダストリー

    • 米連邦通信委員会(FCC)はネットワークの中立性に対する新たなルールを提案している。このルールでは、ネットワークの管理に対する「営利的に見て妥当」な基準等、主観的なワードが用いられている(Electronic Frontier Foundation)。
    • New Voice Mediaが実施した調査によって、米国の消費者は、英国の消費者と比べて、劣悪なカスタマーサービスに関する苦情を広める確率が2倍高いものの、英国の消費者の方が、サービスに失望した際に、取引を止める確率が高いことが判明した(Beyond Philosophy)。
    • ニューヨーク警察は、#myNYPDハッシュタグでミームを始めたものの、住民の反対に遭い、しっぺ返しを食らった。不名誉な見聞が全米に広がっている(CNN)。



    プラットフォーム

    • Facebook 
    Facebook's mobile MAUs for Q1 2014 top 1 billion
    • Twitter 
  • Google 
    • Googleは、Chromeのユーザーが、好きなウェブコンテンツを保存し、共有し、整理するための機能をテストしている(The Next Web)。
    • Google+の生みの親とされるヴィック・ガンドトラ氏が、Googleを退社する。同氏の退社により、Google+は、製品化ではなく、プラットフォーム化が進むのではないか、と推測する声もある。元からその予定であったのではないだろうか(re/code、TechCrunch)。
  • Instagramが「Explore」タブのパーソナライズを進めており、動画に対するVineとの差別化を強化している(TechCrunch)。
  • LinkedInは認定マーケティングパートナープログラムの開発に着手し、マーケッターを集めようとしている(re/code)。
  • 計測/基準/ビッグデータ

    • 動画広告の計測が改善されるようだ。しかし、広告スポンサーは、Nielsen、もしくは、comScoreのいずれかの選択を迫られる。それぞれ独自の提携会社と方法を用意している(WSJ CMO Today)。
    • Facebookでの投稿に最も適した曜日は、金曜日であることが判明した(TIME)。
    • 読者の感情をグラフに表示することが可能なツール「FourScore」が誕生した((Nieman Journalism Lab)。

    法律/人事

    • General Millsは、消費者からの訴訟を阻止するため、ソーシャルチャンネルで法律関係の規約の内容を改訂した結果、強烈な反感を買った。現在、同社は、この批判に対応し、規約を元通りにしている。この出来事により、広報部門と法務部門の関係の重要さ浮き彫りになった(CNN Money and Holtz Communication + Technology)。

    コンテンツ



    ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

    • Googleの取り組みは、検索、eメール、YouTube、そして、Driveだけではない。「意外な14点のGoogleのトレンド」に目を通し、データを分析する方法、斬新なアイデアを生み出す方法、そして、業界にとって重要なトレンドを発見しよう(Mashable)。
    • ミッチ・ジョエル氏とスティーブン・ラパポート氏が、重要なデジタルの計測基準について、Six Pixels of Separation #406で語っている(Twist Image)。
    • 確立されたマーケットを破壊した存在としてAirbnbを分析することで、起業、および、守るのではなく、協力する必要性について考慮してみると良いかもしれない(OliverBlanchard.net)。
    • MBAを取得したばかりの人達が、Goldman Sachsで働きたい理由は、給与ではない(Harvard Business Review)。
    • 最高のタイミングとは、いつを指すのだろうか?その答えは、いつでもだ(Seth’s Blog)。

    解説

    今週は#myNYPDの失態に関する話題で持ち切りであった。会話にキャンペーンを無理やり押し込むと、失敗する点を身をもって学んだブランドは、過去にもあった。結局、耳を傾け、定期的に交流する –そして、敬意を持って接し、オーディエンスのニーズを満たすことを目指す — 企業は成功する。

    お馴染みのカクテルパーティーの例えで説明してみよう。勝手に会話に割り込み、自分のことだけを話すような人物は、嫌われる。もともと評判が芳しくないなら、尚更だ。

    画像: Lotus Carroll (Flickr)


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – 4/24 2014」を翻訳した内容です。

    ニューヨーク警察の件は、#myNYPDというハッシュタグをつけてニューヨーク警察の写真を投稿しようというキャンペーンを行った際に、男の人に複数の警官が乗りかかったふざけた写真に「無料マッサージはいかがですか?」というツイートをニューヨーク警察自ら配信した所、不謹慎だ、と問題になったそうです。アメリカの割に厳しいな、とも思いましたが、ニューヨーク問わず警察はたまに不祥事を起こしますし、人種問題も微妙に絡むことが多かったりするので、センシティブな話題なのでしょうかね。他は細かな話題が多かったですが、Facebookは相変わらず進化を続けているようです。 — SEO Japan [G+]

    熟練のプロも答えに窮する、SEOについての究極の質問

     

    「何の仕事してるの?」

     

    Webの世界で「SEO」という概念や仕組みは幾分か浸透してきているとは言え、残念なことに、世間一般的なこういう仕事の認知としては非常に低いというのが現実でしょう。

    そんな中、SEOを生業としている人にとって「WebやSEOについてほとんど知らない人に自分の仕事内容について一言で説明できる」ことは究極の課題の一つである、ということはSEOの経験者であればそんなに異論はないと思っています。

    そこで、質問者の属性別に、どんな回答をするのがベストだろうか?を個人的な意見としてまとめました。この連休に帰省される方も多いと思いますので、何かの参考にしていただければと思います。

    おばあちゃん、おじいちゃん、田舎の親戚のおじちゃん等

    ここでは、普段からPCやスマートフォン、それ関連の話題に一切触れていないし知識もなければ興味関心も当然一切なし、という層という意味です。

    こうした層の方には、「インターネット」も「パソコン」も「ホームページ」も「IT」も「Web」も難しそうと敬遠してきているため言葉として聞いたことがあっても、すべてほぼ同義語として扱われる傾向にあります(自分調べ)。

    彼らにWorld Wide Webの概念と検索エンジンの仕組みや役割を説明してSEOという仕事について理解してもらおうとするとなると、こちらとしてもかなりの覚悟をもって、じっくり腰を据えて回答に臨む必要があります。

    一方で彼らとしてもそうした話題に対しては「難しそう」というイメージが強いため、詳しい話を理解したいと思っている方はごく稀なはずです。

    こうした考えを経て、あらゆる試行錯誤の末、ある意味こうする他ないという結論に達しました。

     

    「パソコンの仕事。」

     

    このような、この業界の全てを包み込んでくれるような優しい回答を用意しておくことで、お互いの利害が一致し、「あら難しそうな仕事してるのね、立派ね」ということで上手く着地できます。

    夜の嬢の方々等

    僕のパーソナリティを知っている方は既にご存知と思いますが、もともと内気で草食系、仕事一本で人間関係も不器用な人間ですので、僕個人としてそういうお店と縁が深いわけでは決してありませんが、需要としてはありそうですのでという意味で書いておきます。

    彼女らは、仕事の一環としてお客さんの仕事内容を聞いたりして話を広げていくことは基本的なコミュニケーション方法の一つです。仮に興味があろうがなかろうが、なんとか話のきっかけをつかみたいというところと思います。

    もちろん、最近はインターネットも普及しそういう分野の知識や興味のある人も割合増えてきたとはいえ、まだまだ全体から見れば興味津津というのは少数派です。

    僕がもしそういう前提で質問をされたら、一言で答える場合の回答はこうです。

     

    「ざっくり言えばIT系、その中でもWeb系、のベンチャー企業でマーケティングのコンサル、みたいな仕事してるんだよね」

     

    とりあえずそれっぽい言葉を並べただけの極めてアレっぽい回答ですが、これで大体は解消できます。反応としては「よくわからないけどスゴそうだね~」が8割です(と知人から聞いています)。

    ちなみに余談ですが、僕の同業者にあたる某社の某氏と先日久々にお会いしたのですが、氏曰く、

    「an●nの”女性にモテる職業ランキング”の1位は広告系、2位がIT系だったんだけど、俺はIT系で広告系の仕事をしてるんだよ」的な回答をいつもしてて、これが意外にめちゃくちゃ反応いいんすよ

    とのことでしたが、率直なところ、色々な意味で未だ懐疑的である、と言わざるを得ません。

    Webとは違う業界で働いている同年代の友人や先輩など

    Web業界ではないとは言え、インターネットを日常的に利用し、FacebookやTwitterやブログなどで自分から情報発信している人が多く、情報への感度はそれなりに高めと言えそうな層、とイメージしてください。

    彼らは前提となる知識を持っているわけではないとは言え、うまく説明すればきっと理解してもらえるはずです。彼らに対して自分の仕事をきちんと説明できるかどうか、というのはSEOという仕事を世間に知ってもらうという意味でも非常に重要なことと思っています。

    的確に伝えるスキルが必要なのはこのラインではないでしょうか。ざっくり言うと、こういう感じの説明を端的にします。いきなり真面目な感じですが。

     

    ・ざっくり言えばWebの世界で企業のマーケティングに関わる仕事

    ・具体的にはGoogleとかYahoo!の検索結果上でWebサイトが良いポジションに掲載されるようになるためのお手伝い

    ・それを有料広告ではないアプローチで実現するのがSEOという仕事

    ・それを実現するために必要なアドバイスを企業向けにしている

     

    だいたいこういう話題で話が具体的なところまで広がることが多いわけではありませんが、割と雰囲気では理解してもらえます。

    広告系の仕事、と一緒にされそうになりますが、そこは何か変なSEO人のこだわりみたいなところで「広告、というよりも技術的な側面のほうが割合多いかな」的な補足は入れたりします。

    Webに関わる仕事をしている人

    最後に、Webに関わる仕事をしている方であれば、大半の人はSEOという言葉について最低限の理解はあります(実務的にではなくてイメージ的な理解)。

    そういう方には「SEOだよ」でだいたい通じるようになってきました。もちろん人によって知識レベルには差があるし、変な風にイメージ持ってる方も多いので、そこから先は具体的なところまでお話します。

    まとめ

    知識が一切ない、インターネットは利用してるがそこまで具体的なところに興味はない、業界人ではないがインターネット分野の感度もそこそこ高い、Webに関わる仕事をしている、くらいのパターン分けで解説しました。

    連休前なので何か書いておこうと思ってこんな記事しか浮かばなかったのが残念ですが、参考にして頂ければと思います。それでは良い連休をお過ごしください。

    ヴォラーレ株式会社 土居

    ウェブマスター向けガイドラインを更新しました – 不正なリダイレクトとハッキングされたコンテンツについて

    リダイレクトは、あるページから別のページに訪問者を誘導する方法のひとつとしてウェブで広く利用されています。しかし、検索エンジンを操作したりだましたりするためのリダイレクトや、検索エンジンと人間のユーザーにそれぞれ異なるコンテンツを表示するためにリダイレクトが利用される場合もあります。Google のウェブマスター向けガイドラインの品質に関するガイドラインでは、このようなタイプのリダイレクトを厳しく禁じています。

    こうしたリダイレクトの中には、たとえば PC ユーザーには通常のページが表示されるのに、モバイル ユーザーはハッカーによって、まったく別のスパム サイトにリダイレクトされるように改ざんされるといったケースもあります。問題のあるリダイレクトをウェブマスターの皆様により詳しく理解していただくために、Google の品質に関するガイドラインの不正なリダイレクトのページにその違反例を新たに掲載しました。

    さらに、ハッキングされたコンテンツに関するガイドラインも更新し、攻撃を受けたウェブサイトで不正なリダイレクトが挿入された例を追加しました。サイトが攻撃を受けたと思われる場合は、こちらのガイドの手順に沿ってサイトの問題を特定し、修正してください

    Google ではユーザーを危険から守り、検索結果の品質を維持するため、Google の品質に関するガイドラインのあらゆる違反と同様、これらのガイドライン違反に対しても手動による対策(Google のインデックスからの削除など)を行う場合があります。Google のガイドラインについてご不明な点がありましたら、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムでご質問ください。


    このサイトの運営をお手伝いして頂ける方を募集します

    さて、普段からこのブログを見て頂いている分には、空気感としては至って冷静に、割と草食系な記事を連投しているイメージを持っておられる方は多いかもしれません。

    しかし運営側の実情をお伝えしますと、やれ更新頻度をもっと上げられないのか、やれそのための時間を作れ、など社内で上からも下からも横からもあれやこれやと日常的に言われている状況でございます。

    個人的な感情としては好き勝手言いやがってとか思いつつ、いい機会ですしこちらのサイト運営のお手伝いを専任で行って頂ける方をここで募集してみることにしました。

    ところでこのブログって何のために書いてるの?

    さてここからはちゃんと真面目な話ですが、このブログについては、僕の文書でのアウトプットの主戦場としてやってる意味もありますが、ビジネス的な視点で言えば、

    • SEOについて色んな人により深く興味を持ってもらうこと
    • このサイトを知ってくれる人が増えること
    • このサイトに定期的に訪れてくれる人が増えること
    • 僕らが何を考えてSEOをやっているのかを色んな人に知ってもらうこと
    • ヴォラーレという会社に興味を持ってもらうこと
    • 最終的にはお仕事の相談やセミナーへの参加が増えること

    こんなことがざっくりとした目的になっています。そして徐々に目に見えてそういう感じになってきました(ので余計にこういう所に力を入れようという空気になっているわけですね)。

    ですので単純に流行りそうな記事を書いてとにかくPVを増やしたい、とかそういうことではないのです。僕らと仲良くなれそうな人が定期的にチェックしに見に来てくれる、みたいなサイトを目指しています。更新頑張り始めたのはここ数カ月ですけれども。

    なんとも短期的な効率は決して良くないかもしれませんがそんな目論見でやっているサイトですので、真面目にお手伝い頂ける方がいらっしゃると嬉しいなと。

    ということで誰か手伝ってくれませんか

    こんな感じのメンバーを募集しています。

    求めるスキル

    こんな人が来てくれるとうれしいです。しかしこんな人がそうそう都合良くいるんでしょうか。

    • WebとかSEOとか検索が好きな人、勉強してる人、勉強したい人
    • リサーチ力、学習能力、文章作成力が高い人
    • ブログ等、Webで文章を書くことに慣れている人
    • 適当な仕事をしない人、長続きする人
    • 僕と気が合いそうな人

    やってほしいこと

    • WebとかSEOとかに関してどんどん情報収集して学習してください
    • 有用なネタになりそうな話題を草稿として書いてください
    • 内容として問題がないのであればガシガシ投稿して下さい
    • あとは能力次第で色々お任せしていきます

    お金以外に得られるもの

    • WebとかSEOとかをもっと知ることが出来ると思います
    • 僕が教えられることはいくらでも教えます
    • 自分の書いた文章をそこそこの数の人に見てもらえます(※1)
    • 僕とかうちのメンバーと仲良くなれます(※2)

    ※1:最近は1記事あたり1000~5000PVくらいです。
    ※2:人によりますが。

    条件

    とりあえず一旦は社員、アルバイト、大学生インターンなど特に問いません(週3~4とかでも大丈夫)。ただし、正社員なら相応のスキル(最低でもSEO実務経験者)を求めます。記事内容の監修は僕が行います。

    こういうの大好き、みたいな大学生さんとかでも上記条件にマッチしているのであればきちんと教えられますので大歓迎です。

    「別の団体の人間として寄稿とかって有りですか?」というのも内容次第では歓迎です。

    何にせよ興味あればご連絡頂ければと。

    どんな会社?

    ちょうど弊社の採用サイトをリニューアルしたところなので興味あれば是非見て頂ければと。全体的に僕の露出が少ないのが会社の意図的なものかどうなのかはやや気がかりです。

    ヴォラーレ株式会社 採用サイト
    ヴォラーレ株式会社 採用サイト

    働くメンバーはこんな人たちがいます
    オフィスはこんな感じです

    以上です

    と、まあこういう感じです。あまりにも唐突な求人でアレなのですが、詳細は先ほどの採用サイトを見てそれらしきところからご応募頂くか、日常的にエゴサーチは欠かしていませんのでtwitterなどでコメント頂ければと思います。僕のtwitterアカウントに直接メンション頂いても構いません。

    ヴォラーレ株式会社 採用サイト
    僕のTwitterアカウント

    以上よろしくお願いいたします。

    ヴォラーレ株式会社 土居

    ABテストの統計的な信頼性を簡単に計算するExcelツール

    LPOを中心に様々なウェブサイトの改善テストを行っているデータアーティスト社の社内資料「営業向け ABテストの統計学 データアーティスト」のプレゼン資料を一般公開しましたのでここにご紹介。ダウンロードして使えるABテストの統計的な信頼性を簡単に計算するExcelファイルもあります! — SEO Japan

    データアーティスト社では、ABテスト、多変量テストなどを駆使したウェブサイトのクリエイティブテストを行っていますが、スタッフ教育の一環で様々な教育用資料を作成しています。今回はそんな中から、基本的ながらも初心者には役に立つであろう、ABテストの信頼性に関する資料を紹介します。

    スライド資料:ABテストの統計学

    ・ABテストを1000回行った時のクリック率が3%、その信頼性は?

    ・ABテストを2つのクリエイティブで行った際、1000回表示でコンバージョン率が5%と3%だった、その信頼性は?

    ・コンバージョン率が3%だったページを 測定し直したら2.8%に下がってしまった、何故そうなった?

    ・・・などなど、ありそうで自信を持って答えるのが意外と難しい基本的なABテストの信頼性の考え方を学べる資料です。また自分で計算するのが面倒!という方のために、ダウンロードして使えるABテストの信頼性を簡単に計算できるExcelツールも用意しました。是非ダウンロードしてご利用ください!

    ダウンロード用:ABテストの信頼性を計算するExcelファイル

    SEOに関する情報はネット上に多数存在しますが、LPOやABテストに関してはティップス集はあっても、基本かつ実用的な情報は余り公開されていないと思いますので、今後も時々紹介していきたいと思います。社内資料で説明が足りなかったり、専門用語がそのままになっている点もあるかと思いますが、ご活用いただければ幸いです m(_ _)m — SEO Japan [G+]

    オーガニック検索におけるクリックスルー率の方程式

    検索結果ページのクリック率が表示されるタイトルや説明文で大きく変わる想像はつきながら、順位だけが圧倒的に注目されてきてしまったSEOの歴史。今回はっ検索結果ページでのクリック率を上げるための様々な要素について考えてみた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

    中学生の頃、カール・セーガン博士のコスモスを本で読むのも、テレビで見るのも大好きだった。10回以上は確実に本を読んだはずだ。そして、テレビシリーズが地元のPBS局で放映される度にテレビにかじりついていた記憶がある。

    コスモスで一番記憶に残っているパートは、ドレイクの方程式だ:

    The drake equation

    ドレイクの方程式は、銀河系の地球外生命体の数を推測する方法であり、(惑星を持つ星の割合f(p)や生命体を維持することが可能な惑星の割合f(l)等)パラメータに分類し、その後、まとめて掛けることで算出する。

    セーガン博士がドレイクの方程式を説明する動画をユーチューブで視聴することが出来る。セーガン博士は悲観的にNを10と決めるものの(80年代前半はあまりよい時代ではなかった)、1分後には“数百万”にアップグレードしていた(短期記憶もまたいまいちであった)。

    数週間前にSMX イーストで誰かと話していたとき、オーガニック検索のコンバージョンの計測が、次のようにドレイクの方程式と同じように表現することが出来ることに気づいた:

    SEO Drake equation

    この方程式では、Cはコンバージョンの数であり、N(k)はキーワードを検索している人の数(またはキーワードのグループ)、f(I)は自分のサイトのリンクが表示されている検索が表示される割合(インプレッションとも呼ばれる)、f(CTR)は検索エンジンの結果のクリックスルー率、そして、f(conv)はクリックした後にコンバートする人の割合を示す*。

    そして、注目の多くは次の3つの要素に振り分けられると思った: N(k)はキーワードのリサーチに、f(I)はSEOの主要な目標、そして、f(conv)はユーザビリティとグラフィックデザインの領域だ。

    クリックスルー率の改善はその他の要因の効果を倍増させるにも関わらず、その他の三つの用語と比べ、クリックスルー率に寄せられる注目、または最適化は軽視されがちである。CTRに影響を与える要因の大半は、直接コントロールすることが可能である点、そして、ウェブサイトのユーザビリティに全く影響を与えない点を考慮すると、奇妙と言わざるを得ない。

    そのため、オーガニックの検索からユーザーをコンバートする要因として十分に活用されているものの、過小評価されていおり、しかも直接管理することが出来るアイテムと考えるなら、CTRに影響与えることが可能な様々な方法を詳しく調べ、コラムを1つや2つ綴る価値はあるはずである。

    この記事の残りは、検索結果のタイトルとスニペット、そして、この2つがクリックスルー率に影響を与える仕組みの説明に割く。来月のコラムでは、もっと多くのポイントを説明する予定だ。

    検索結果の基本的な構成要素は、バネッサ・フォックス氏が綴った記事で網羅されているので、気分を切り替えたいなら、もしくは用語の幾つかがよく分からないなら、目を通してもらいたい。

    タイトル & メタデスクリプション

     

    典型的な検索エンジンの結果の最も分かりやすく、そして、最も大きい構成要素は、タイトルとスニペットである。タイトルは、通常、ページのHTMLタイトルタグが採用される。スニペットは、複数のソースから採用されるが、巧みに綴られたメタデスクリプションタグから採用されるのが理想である。

    タイトルタグとメタデスクリプションは、通常、ブラウザで閲覧する際は見えない点に注意してもらいたい(開くタブの数が多い場合は尚更)。この2つの要素は、検索エンジンの結果に大きな影響を与えるが、注意していないと思わぬしっぺ返しに遭うので気をつけよう。

    タイトル & メタデスクリプションを無効にする検索エンジン

    上の例のスニペットは質が高い。よく説明されており、その結果、私はクリックして、ドレイクの方程式の記憶を手繰り寄せたのだ。

    しかし、私がソースコードをチェックして、スニペットがメタデスクリプションから採用されたかどうかを確認しようとすると、次のコードが出てきた:

     

    Non-ideal meta description

     

    つまり、タイトルはページから直接抜粋されているものの、メタデスクリプションは明らかに異なる。これはページのテンプレートの残されたボイラープレートテキストである。このテキストはサイトの様々な場所で掲載されているため、ページのコンテンツとは明らかに関係ないため、そして、あまりにも短く過ぎるため、グーグルはページ上のスニペットをこの結果のために生成した。

    通常、これは良い結果とは言えない。だからこそ各ページのメタデスクリプションに注意する必要があるのだ。以下に同じクエリのその他の結果を幾つか掲載する。ページの内容が伝わってくるメタデスクリプションは一つもない:

    Bad snippets generated by Google

     

    コンピュータにアドワーズの広告を書いてもらっても、コンピュータにサイトのスニペットを作らせるのは避けるべきである。

    クライアントのために評価するサイトの中で、タイトルとメタデスクリプションが重複していたためにグーグルやビングに無視されるサイトは多い。そのため、それぞれのページにこの2つのアイテムを作成することが肝要だ。

    リッチスニペットに関するSMX イーストのセッションで、グーグルのジャック・メンゼル氏は、グーグルが検索結果でタイトルを無効にするその他の理由を挙げていた:

    • タイトルが“クエリを基準として不明瞭”である(タイトルに重要なキーワードが欠けていると私は理解した)。
    • タイトルに企業名やサイト名が欠けていると、グーグルは後回しにする可能性がある。
    • タイトルがキーワードで“必要以上に最適化”されていると、グーグルはそのうちの幾つかを削除する可能性がある。

    メンゼル氏は、グーグルはユーザーの役に立つ場合のみタイトルを修正すると慎重に指摘していたが、ページが検索結果に表示される仕組みを出来るだけ自分で管理しておきたいところだ。

    タイトルと生成されるスニペットが同じケースも重複の問題点の一つである。このケースが発生すると、グーグルは1つの結果のみを表示し、残りを抑制する。そして、以下のメッセージを検索結果の下に掲載する:

    Google deduplication message

    これは、クエリに対してランクインしているページがあるにも関わらず、グーグルがその他のランクインしているページと区別することが出来ないために表示してもらえない点を指摘する憂鬱なメッセージだ(このメッセージは、サイトのページネーションに問題がある点を示唆する可能性があり、その場合はしかるべき対応が必要である)。

    タイトル内にキーワードを掲載

    ユーザーが検索結果に目を通し、クリックするサイトを決める際、じっくりと腰を落ち着けて、ワインを片手にユリシーズを読み、古典について深く考えを巡らすと言うよりも、猿が果物を探して木を見渡すような行動を取る。

    つまり、検索者は記憶の中に存在するキーワードをスキャンしているのか、もしくは“一部の人達のセオリーによると”キーワードの全体の形をスキャンしているのだ。

    この見解と、この指摘この指摘この指摘のように、典型的な検索エンジンの結果ページ上に残される視線追跡調査を組み合わせると、重要なキーワードはモンキースキャナー達に見てもらえる可能性の高いタイトルの冒頭に配置するべきだと言う結論に達する。

    (キーワードを左側に配置するアイデアを否定する議論を耳にしたことがあるが、私よりも心理学にのめり込んでいる人達にこの議論は任せておこうと思う)

    大きなサイトに対するスケールについて

    無数のページを持つサイトにおいては、一つ一つ固有で、意義深いタイトルを作成する戦略は現実的ではない。

    ページに関するアイテムに対するメタデータを使って、クリックスルーを強く促すような方法で自動生成しても問題はない。

    以下に先日私が見かけたタイトルの例を掲載する:

    私がウィロウグレンで家を探していたなら、この結果をクリックしたくなっていたはずだ。アプリケーションデータベースで自動的に生成された点は明白だが、固有であり、クリックスルーを促すことが考慮されている。

    今後のコラムでは、URL、ブレッドクラム、構造化されたメタデータ、アンカー、ソーシャルシグナル、文字コード、月の相等、クリックスルー率に影響を与えるその他の要因を取り上げていく予定だ。

    *このエントリを書き終えた後、バネッサ・フォックス氏が綴った書籍「マーケティング・イン・ジ・エイジ・オブ・グーグル」で紹介されているサーチャーペルソナのワークフローに似ていることに気づいた。さらにこの概念を詳しく知りたいなら、この書籍を読んでもらいたい。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Clickthrough Rate Equation In Organic Search」を翻訳した内容です。

    最後の説明文の自動生成はECサイト等で導入しようと思えばすぐにできることですが、日本では意外と何もされていないままのサイトが多いようです。タイトルが矯正書き換えされてしまう最近の進化しすぎたGoogleではありますが、意図的な上位表示・順位争いに限界が来ている今日のSEO、改めて検索結果上のクリック率に着目してみる良い時期かもしれません。 — SEO Japan

    SEOとデザインシンキング

    シリコンバレーで最近話題らしいデザインシンキングのプロセスをSEOに適用して考えてみたSEO Bookの一歩上を進んだ記事を。企業やサービスに新たなイノベーションを興す手法として注目されるデザインシンキングを学べる記事でもあります。 — SEO Japan

    分析データばかりを参考にすると、未来を想像する際に、過去に囚われてしまうことがある。過去のパフォーマンスは、とりわけグーグルの気まぐれな変更に関しては、今後の成功を示唆するわけではない。

    問題を特定し、解決策を策定するべきである。しかし、過去を計測し、最高のソリューションを考案して、未来を予測しようとすると、明白なチャンスを失ってしまう可能性がある。

    デザインシンキング

    1972年、心理学者であり、建築家であり、そして、デザインの研究者の肩書きも持つブライアン・ローソンは、問題をベースに問題を解決する人と解決策をベースに問題を解決する人の違いを理解するため、科学的な調査を実施した。ブライアン・ローソンは、建築学部の4年生、そして、理学部の大学院生の2つのグループの学生を調査の対象に選び、色のついたブロックで1階建ての構造物を作るよう求めた。建物の周りには、出来るだけ赤か青のブロックを利用する必要があったが、配置やブロックの関係に関する具体的なルールは示されなかった。
    この調査の結果、次のことが分かった:

    科学者タイプは、一連のデザインの手法を試していた。このグループは、出来るだけ早く、出来るだけ多くの異なるブロック、そして、ブロックの組み合わせを用いていた。そのため、許される組み合わせに関して、提示された情報を出来るだけ活かそうと試みていた。許容されるブロックの組み合わせを左右するルールを見つけることが出来れば、デザインに関して、必要とされる色を出来るだけ活用する配置を求めることが可能になる。反対に、建築学部の学生は、適切に色が並ぶようにブロックを選んでいた。組み合わせとして受け入れられない場合、次に理想的な色のブロックの組み合わせが考案されていき、受け入れられる解決策が見つかるまで、この作業が繰り返し行われる。

    ローソンの調査に関して、ナイジェル・クロスは、「科学的な問題の解決は、分析によって行われ、一方、デザイナーは演繹的な推理を用いて問題を解決しようとする」と結んでいる。

    デザイナーの考え方は、問題ではなく、解決策を先に検討する傾向が見られる。問題ベースの考え方をする人達は、問題に対する一つの解決策を見つけることに力を入れるものの、デザインを意識する考え方を持つ人達は、共通するテーマに関する各種の解決策を提供する傾向がある。このように、2つのグループには、考え方の違いが見られる。

    グーグルでデザインを統括していたダグラス・バウマンは、グーグルは、決定を下す際にあまりにもデータを気にし過ぎると批判していた:

    エンジニアばかりが会社に集まると、問題の解決にエンジニアリングが用いられるようになる。各決定を単一の論理的な問題に例えるようになる。主観性をすべて排除して、データだけを見る…そして、このデータは、すべての決定に対する支えになり、会社を麻痺させ、デザインに関して勇気ある決定を下すことが出来なくなる…

    もちろん、データに基づいたアプローチに問題があるわけではない。しかし、このような考えに偏ると、機会を見逃してしまう可能性がある。「どうだった」よりも、「どのようになるのか」を想像すると、機会が自ずと姿を現す。もちろん、グーグルもこの点を理解している。だからこそ、同社は、未来を想像することに専念する部門、その名もグーグル Xを抱えているのだ。

    キーワード取集ツールには、必ずしも表示されていないものの、ユーザーが利用している可能性がある検索のワードは何だろうか?当該の分野で、半年後にウェブユーザーは、どんな検索ワードを利用するのだろうか?ああするよりも、こうする方が、消費者は、頻繁に連絡を取るようになるだろうか?コピーは顧客の共感を得ているだろうか?それとも、検索エンジンにしか認めてもらえないだろうか?グーグルが、検索リファラーのデータを伏せていることを考えると、キーワードを狙いに絞る取り組みは難しくなる。そのため、デザインシンキングが心強い味方になる。

    デザインシンキングのツール

    Designing For Growth」の著者、ジーン・リエドツカとティム・オーグルビは、作品の中で、データベースの方法以外で、機会、そして、ビジネスについて考えるためのツールを紹介している。直感に基づく、デザイン主導のアプローチの有名な支持者と言えば、まず名前が挙がるのは、スティーブ・ジョブズである。

    フォーカスグループを使って製品をデザインするのは難しい。実際に見せるまでは、何を求めているのか消費者自身が分かっていないためだ。

    iPhoneやiPadは、過去だけを考慮して作られたわけではない。この製品は、ジョブズが、消費者が何を求めているのか理解する才能を持っていたため、生まれた。ジョブズの判断が正しかったことは、売り上げを見れば分かる。

    デザインは、共感を得ることから始まる。そのためには、消費者の立場になって考えなければならない。つまり、実際に問題を抱える実際の人達を特定する必要がある。

    そのため、過去のデータをひとまず忘れ、消費者を観察し、消費者の声に耳を傾け、そして、消費者に語りかける必要がある。この取り組み簡素化させたいだろうか?それなら、消費者は、思いがけない方法で問題を表現することがあるため、キーワード、そして、事業に関するアイデアを豊富に用意すると良い。

    例えば、禁煙を、医学的な問題ではなく、健康問題のように、目標の設定の課題に挙げる人は多い。そのため、医学用語やキーワードをベースとした広告のコピーは、目標の設定や健康をベースとしたコピーほどの効果は期待できない可能性がある。このワードの違いによって、全く異なる広告コピーの世界、さらには、キーワードの世界が生まれる。分析データ、そして、キーワードのトレンドのみに頼っていたら、この異なる枠組みを利用しようとは思わないかもしれない。しかし、顧客候補に話しかけるだけで、割と容易にこの枠組みを見つけることが出来る。

    4つの問い

    問題に対処し、新たな機会を見出す斬新な手法を探しているものの、データ優先の考え方に行き詰っているなら、「Designing For Growth」を読むと良いだろう。特に目新しいコンセプトが提示しているわけではなく、また、時折、「最新の業界用語」として、ありきたりの考え方が紹介されているものの、基本的なアイデアは説得力がある。事実、幾つかのアイデアをSEOの問題に直接適応する価値はある、と私は思う。

    Designing For Growthは以下の問いを投げ掛けることを薦めている。

    何?

    何が現状を形成しているのか?ターゲットの消費者が解決を試みる問題は何か?Xeroxは、ファックスを発明した際、顧客自身が分かっていない問題を解決することに成功した。ポラロイドカメラにも同じことがいえる。電子レンジも同じカテゴリーに属する。消費者は、実際のこのような製品を見て、理解するまでは、問題を説明することは出来なかったかもしれない。しかし、消費者が直面している問題を観察していれば、問題があることは明白であったはずだ。例えば、消費者は、一般的なタスクを早く、そして、簡単に完了する手段を求めていた。

    現状について、業界について、消費者が、最も嫌悪感を抱いている点は何だろうか?消費者は、どのぐらいの頻度で質問を投げ掛けているだろうか?

    この情報をフローチャートを使って、描写することが出来る。ユーザー体験の現状を、問題に直面する時期、キーワードの想像、検索、結果の確認、結果のクリック、サイトの発見、サイトの利用、理想的な行動に至るまで、描いていこう。結果やステップを改善することは可能だろうか?

    ユーザビリティテストは、同じ方法を用いている。可能ならば、実際の消費者の行動を観察すると良いだろう。数名にインタビューを行い、質問を投げ掛け、消費者が用いる言葉に耳を傾けてもらいたい。データを収集することで、この情報の一部を拾うことが出来るものの、とりわけ、消費者がクリックしない場合、つまり、行動が起こされないケースは、分析データには、有益な形で表れない。そのため、直接観察した方が、遥かに多くの情報を得ることが出来る。

    もしも…?

    「もっと見た目が良い」デザインを考えてみよう。

    実用的なデザイン、そして、ある行動を妨げる制約について考えるのではなく、実用性と制約を度外視した場合の、理想的なソリューションのデザインを想像してもらいたい。

    例えば、絵を描く模型を作る、ストーリーを伝える手が考えられる。想像力を掻き立てることが出来るなら何でも構わない。感情、空想、そして、感覚を利用しよう。このようなプロセスを経ることで、スプレッドシートを睨むだけでは作ることが出来ないつながりを作ることが可能になる。

    大勢のユーザビリティテストのテスターが、ペルソナを作り出す。ペルソナとは、実際の顧客、もしくは、顧客候補をベースとした架空のキャラクターであり、顧客が探しているもの、解決しようと試みている問題、そして、サイトに期待するアイテムを理解するために用いられる。このキャラクターは多忙を極めているのか?教養を身につけているだろうか?インターネットを多用しているだろうか?自分のために買い物をしているだろうか?あるいは、代行しているのだろうか?感情的に反応する傾向があるだろうか?それとも、論理的に行動するタイプだろうか?このキャラクターはどんなインセンティブに反応するだろうか?

    実際の消費者に基づいている場合、ペルソナは特に有効である。じっくり見て、観察しよう。関連するケーススタディを調べてもらいたい。顧客から送られてきたeメールを遡って確認する手もある。絵コンテンツを使って、消費者が取る可能性のある行動や考え方を記録すると良いだろう。ストーリーは、モチベーションと思考を理解する上で、大いに役に立つ。

    競合者はどんな取り組みを行っているのか、どの点において、自分の会社よりも優れているのか?制約のない、最高の世界では、どのように表現されるのだろうか?

    何が感動を導くのか?

    「何が感動を導くのか」は、今後のソーシャルメディアとSEOにおいて特に重要である。

    質の低いサイトに関するマット・カッツの発言について考えてもらいたい:

    このようなサイトは、価値を加えていない。コピーしているわけではないが、新しい情報をもたらしているわけではない。このタイプのサイトが行ってきた取り組みに問題があるわけではないが、上位にランク付けされるなどと期待するべきではない。
    このような結果には、大きな違いがないため、グーグルは、そのうちの一つだけ表示する。そうすることで、検索結果に別のタイプのサイトを提供することが出来るためだ。

    グーグルのスパム対策を統括する立場にあるマット・カッツは、新たな価値の創造を強調している。サイト Aが、サイト Bとほぼ同じ情報を提供している名合、重複とは見なされなくても、大きな価値を加えているわけではない。その結果、新しいサイトが、「ほぼ同じ内容」として、格下げされる可能性がある。

    これは、Zygnaが歩んだ道のりとは正反対である:

    SF Weeklyに次のような一節が記されていた。「イノベーションなんか求めていない。競合者よりも賢いわけではないんだから、競合者の真似をして、同じ成果を得られるまで、真似を繰り返していればいいんだ」とZyngaの元従業員は、ピンカスCEOに話したそうだ。

    一般的に、有望なサイトは、深さ、そして、新たな見解を加えることで、オーディエンスを熱狂させることに焦点を絞るべきである。つまり、発言に値するアイテムを持つ必要がある。このアイテムこそが、ソーシャルメディア全体で言及され、リンクを増やしていくためだ。

    確実にこのような成果を得られるのだろうか?グーグルに関して言えば、確実なことなど存在しない。グーグルは、自由にサイトを下位に沈める権限を持つ。しかし、老舗のサイトと同様のコンテンツとリンクの構造を用いて、真似するだけよりも、オーディエンスを感動させる方が見込みはある。このような老舗のプレイヤーもまた、現在得ている注目、そして、ランキングを得るために、オーディエンスを感動させなければならなかったのだ。型破りな行動を取っていたはずである。要するに、同じ穴を深く掘るのではなく、新しい穴を掘り始めるべきである。

    SEOの世界では、変化は実験に基づいている。SEOは、繰り返し行う取り組みである。私達は、今後、どのような手法が有効なのか理解しているわけではなく、過去のデータがどんなに多くても、知りたい情報が得られるわけではない。それでも、テストを行い、効果のある手法を特定しようと試みる。サイトが上位にランクインしていないなら、上位にランクインするまで、別の手法を試すことになる。

    その結果…

    何がうまくいくのか?

    検索エンジンのユーザーは、積極的に行動を起こしているだろうか?広告のクリック、登録、または、購入等、取って欲しい行動を取っているだろうか?

    SEOは、この段階で、ほぼ目標を達成していると言える。数値化が困難な分野での実験 – アルゴリズム – は、SEOと切っても切れない関係にある。

    難しいのは、場所によって効果が異なる点であり、また、現代病と同じように — グーグルは、アルゴリズムで巧みに遅延を行っている:

    肥満、薬物乱用、喫煙等、多くの現代の病気は、共通する特徴を持っている: 病気を患う人達は、結果と原因が、大きな時間とスペースによって隔てられている点を理解することに失敗している。タバコを吸う度に腫瘍ができるなら、喫煙を始めにくくなり、反対に、タバコを簡単に止められるようになるはずだ。

    あるサイトのランキングが、他のサイトよりも安定しているのは、秘密を特定するのが難しく、同じリンクを手に入れるとペナルティーを与えられるためだ。同じ戦略とリンクが、別のサイトでは、うまくいくこともある。

    ユーザーの行動の変化は、SEOよりも、より直接的、そして、より早急に計測することが出来る。

    変化の実験を、顧客候補のユーザーと会話を始めるための機会と考えてもらいたい。つまり、「今回の変更を気に入りましたか?気に入った点を教えて下さい」と問いかければ良いのだ。プロンプトを使って、チャットを開始する、あるいは、調査に参加して欲しいと要請することも可能である。エンゲージメント(参加を介した交流)は多くのメリットを持つ。 すると、すぐに「戻る」をクリックされずに済み、ターゲットのオーディエンスが用いるワード、そして、問題点表現する形式が判明し、顧客について深く学ぶことが出来るようになる。その結果、顧客のニーズに敏感に反応し、共感を持つことが可能になる。

    デザインシンキングの向こう側にあるもの

    デザインシンキングには、他にもいろいろな要素があるものの、基本的には、常識に基づいている。顔のないデータに囲まれて身動きが取れなくなっているなら、新たな構想を加えると良い。

    デザインシンキングは万能薬ではない。シックスシグマがプロセスであるように、デザインシンキングもプロセスである。どちらも現代の企業において、それぞれ居場所がある。効率を求める取り組みは、今も行われている。事実、不況下においては、厳格に節約する機会を探す方針は、賢明である。

    このタイプの考え方の一番のメリットは、戦略の問題とデータの問題を分類し、顔を与える上で役に立つ点である。

    この世界では、デザイナーは今後も並外れた価値を創り出すことが出来る。デザイナーは、問題を解決するために必要な右脳と左脳、世界が何を求めているのか耳を傾けるために必要な嗅覚、そして、長期間に渡り、大きな軌道を描くために必要なデータベースを持っている(あるいは、持つことが出来る)。デザイナーは、方向性を明確に示し、分かりやすく、住みやすい世界を生み出す能力を持っている。


    この記事は、SEO Bookに掲載された「Design Thinking」を翻訳した内容です。

    過去のデータも重要ですが、それだけに囚われないアプローチも時に必要ですよね。SEO限らず全ての企業活動の参考になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

    【保存版】ユニバーサルアナリティクスって何が違うの?その機能や移行方法など徹底解説

    もう既にいくつかのサイトで詳しくまとめられていますが、この記事ではユニバーサルアナリティクスって一体なに?何かしないといけないことがあるの??今までとの違いって何?という方向けに詳しく解説をしています。

    ちょっとメモのような走り書きになっていますが、何かの際の説明書のように使って頂ければと思います。

    この記事の内容

    ユニバーサルアナリティクスとは
    ユニバーサルアナリティクス機能紹介
    ・セッション設定
    ・オーガニック検索ソース
    ・参照元除外リスト
    ・検索キーワード除外リスト
    ・カスタムディメンション・カスタム指標
    ・User ID
    ユニバーサルアナリティクスへの移行方法
    ・プロパティの確認
    ・トラッキングコードの確認方法
    ・トラッキングコードの入れ替え
    参考サイト・書籍紹介

    ユニバーサルアナリティクスとは

    2012年10月31日にクローズド版がオープンし、2013年3月13日にクローズドベータ版が開始され、色んな機能が実装され2014年4月3日に正式リリースになった新しいアナリティクスのことです。

    これまでのアナリティクスでは計測できなかったことが計測できたり、大変だった設定がとても簡単にできるようになったりしてパワーアップしています。

    ですが、それらを利用するには移行作業を行わなければなりません。自動で移行してくれるわけではないので計測を今後も続けるサイトに関しては必ず行ったほうがいいと思います。

    2年程度で従来のGoogleアナリティクスのコードでの計測が終了してしまう可能性があるそうなので、特にユニバーサルアナリティクスの機能に魅力を感じなかったとしても2年以内にアップグレードすることを強くお勧めします。

    この記事では簡単に新機能の説明、移行方法、移行の注意点に関してまとめてみました。

    新機能、変更された機能で目立つもの

    • セッション設定
    • オーガニック検索ソース
    • 参照元除外リスト
    • 検索キーワード除外リスト
    • カスタムディメンション・カスタム指標
    • User ID

    設定する場所は アナリティクス設定>プロパティ の部分です。
    ※これから紹介する機能は設定しなくても激しく困るようなものではありません。

    プラスアルファの設定だと思ってもらって大丈夫ですが、アナリティクスをより活用するためには使えるものもあると思うので参考にしていただければと思います。

    変更点等

    セッション設定

    できること

    セッションとキャンペーンの期限を指定できます。

    これまでのアナリティクスではどうだったか

    トラッキングコードに設定することで指定できました。設定してない場合のデフォルトは

    セッション: 30 分後
    キャンペーン: 6 か月後

    でした。

    _setVisitorCookieTimeout (トラッキングコードに←の文字列があれば設定されているということになります)

    _setCampaignCookieTimeout
    (トラッキングコードに←の文字列があれば設定されているということになります)

    設定しなかった場合どうなるの?

    既存と同じ状態、つまりデフォルトのままです。

    セッション: 30 分後
    キャンペーン: 6 か月後

    どんな時に使うの?

    ・これまで_setVisitorCookieTimeout、_setCampaignCookieTimeoutメソッドで期間を指定していた場合にはこれまでの設定を継続するためには必要です。

    ・動画コンテンツ系やサイト内のコンテンツが豊富なサイトで1ページに滞在してる時間がとても長いサイトの場合にはサイトを見ている最中にセッションが途切れてしまうので設定を30分以上にしたほ行ったほうが良い場合もあります。(_setVisitorCookieTimeout)

    ・キャンペーンの運用期間に合わせたい場合に設定するようです。アドワーズとのデータの差とかに関係しているようです。(_setCampaignCookieTimeout)

    個人的には、適当になんとなくデフォルトから変更するくらいなら何かこの点において課題がある場合に変更する必要があるときに変更するので十分かな。というイメージです。

    気をつけること

    セッション:1 分以上 4 時間以内
    キャンペーン: 2 年以内

    でしか設定できません。

    設定方法

    下記青枠内ので時間を指定するれば設定できます。確認を含めなければ時間の設定をするだけなのですぐに設定できます。
    セッション設定2

    オーガニック検索ソース

    できること

    アナリティクスのレポート画面で参照(referral)に分類されている検索からの流入を検索エンジンとして分類できます。

    「referralに分類されている」とはざっくりいうと、 集客>チャネル でReferralに分類されている状態のことです。

    「検索エンジンとして分類」とはざっくりいうと、 集客>チャネル でOrganic Searchに分類されている状態のことです。

    これまでのアナリティクスではどうだったか

    _addOrganic (トラッキングコードに←の文字列があれば設定されているということになります)の設定をしていなかった場合は「デフォルトの検索エンジン」のみが検索エンジンとして分類されていました。
    (それ以外も検索エンジンに分類されているサイトがある気がするので随時追加されているかもしれません)

    設定しなかった場合どうなるの?

    デフォルトの検索エンジンのみが検索エンジンとして分類されます。それ以外はreferralに分類されます。

    どんな時に使うの?

    ・これまで _addOrganicメソッドの設定をしていた場合
    集客>チャネル>Referral でsearch.smt.docomo.ne.jpとかsearch.fenrir-inc.com といった表示が上位にたくさんある場合

    は設定した方がいいかもしれません。多分だいたいそれは検索してきたセッションになります。

    設定したらいいかもしれない検索エンジンの一覧がまとまっていますので設定したい方は下記サイトを参考にしていただくといいと思います。設定方法もわかりやすいです。
    Google アナリティクスのオーガニック検索ソースのデフォルトのリストに検索エンジンを追加しました

    個人的にはこの設定は下記気をつけることをクリアすれば設定しておいて損はないかと思います。そもそも検索からの流入の方が正しいと思われるものが大半なので。

    気をつけること

    この設定を行うと参照元からのセッションががくっと減って検索エンジンからの流入がぐっっと伸びる可能性があるので、アナリティクスを見ている人への共有やメモへの記入を忘れないようにしてください。

    設定方法

    検索エンジンを追加をクリックすると追加画面がでるので例えばsearch.smt.docomo.ne.jpを追加したい場合は

    検索エンジン名:docomo
    ドメイン名に次を含む:search.smt.docomo.ne.jp
    クエリパラメータ:MT
    パスに次を含む:(空白)

    と記入して作成をクリックすれば登録されます。既に一覧にされているメディアを追加するならその通りに設定するだけなので時間がかからず設定可能です。

    オーガニック検索ソース2

    参照元除外リスト

    できること

    指定したドメインからの訪問を参照元ではなくノーリファラとして分類されるようにする

    これまでのアナリティクスではどうだったか

    _addIgnoredRef(トラッキングコードに←の文字列があれば設定されているということになります)の設定をしていた場合は除外されていました。
    (30分以内に別サイト経由ので再訪した場合でも同一セッションになっていた)

    設定しなかった場合どうなるの?

    ユニバーサルアナリティクスでは参照ごとに新しいセッションが開始されるので異なるドメインを行き来するようなサイトの場合別セッションになってしまい、セッション数等が増える可能性があります。ですので外部のカートなどに遷移するサイトの場合は設定した方がいいと思います。
    ※参照とセッションに関しては後日別の記事で説明します。

    どんな時に使うの?

    ・ドメインが異なっても同じセッションを維持したい場合
    ・クロスドメインの設定を行っている場合

    気をつけること

    アナリティクスを見るときによく見られている指標のセッションに影響があるのでサイトの構造に詳しく無い場合は分かる人にきちんと確認してから設定してください。

    参照の除外を追加をクリックするとドメイン登録画面になるので除外したいドメインを追加して作成をクリックすれば登録されます。除外したいドメインが決まっていれば登録するだけなのですぐ登録できます。

    参照元除外リスト3

    検索キーワード除外リスト

    できること

    指定のキーワードをノーリファラーとして表示させられます。

    これまでのアナリティクスではどうだったか

    _addIgnoredOrganic の設定をしていた場合は除外されていた。

    設定しなかった場合どうなるの?

    ノーリファラにならずキーワードが表示されます。

    どんな時に使うの?

    ・_addIgnoredOrganic を設定していた場合
    ・キーワードをノーリファラに含めたい場合
    ・訪問数やイベントなどの数値は変わらずキーワードだけ除外したい場合
    ・企業名やサイト名で検索した場合、ダイレクト訪問と扱い的には大きく変わらないのでそれをノーリファラにしたりする場合

    気をつけること

    間違ったキーワードで設定してしまった場合必要な情報を除外してしまうことになり、解析ができなくなってしまう可能性があります。

    新しい検索キーワードをクリックするとキーワード登録画面が出るので除外したいキーワードを追加して作成をクリックすると登録されます。これも除外したいキーワードがきまっているなら登録するだけなのですぐ設定可能です。

    検索キーワード除外リスト2

    カスタムディメンション・カスタム指標

    カスタムディメンションはこれまでカスタム変数と言われていた機能と同じ役割で、カスタム指標が新しい機能です。

    「ディメンション」とは、集計する単位や区分のことです。(アナリティクスのレポート画面で選ぶときはだいたい背景黄緑の白文字で表示されています)。

    「指標」とは、知りたい数字のこと。(アナリティクスのレポート画面で選ぶときはだいたい背景水色の青文字で表示されています)。

    できること

    セカンダリディメンション、カスタムレポート、セグメント等に独自の情報を設定できます。

    例えば、会員/非会員、性別等何かしらサイト内で選択(入力)がある項目、またはアナリティクスに載らない外部データをセカンダリディメンション、カスタムレポート、セグメント等に設定できます。下記画像のような箇所で選択できるようになります。

    カスタム変数2

    これまでのアナリティクスではどうだったか

    カスタム変数の設定を行っていた場合はディメンションを設定することができました。

    設定しなかった場合どうなるの?

    独自の分類で分けることができなくなります。

    デフォルトのアナリティクスに存在しない項目でどうしても比較、抽出したい指標がある場合以外は特に設定しなくても困らないと思います。

    どんな時に使うの?

    ・カスタム変数の設定を行っていた場合
    ・既存のディメンションでは抽出できない指標がある場合

    気をつけること

    コードの追加を行うので、ある程度知識のある人が行ってください。設定上限数が20なので、本当に必要なのか、イベント等で代用できないかどうか考えてから設定してください。

    カスタム指標の作成: ガイドラインと例に書かれているチェック項目で「はい」と言えるようなら設定する意味があるのかなぁと思います。

    個人を特定できるようなデータをアップするのは禁止されています。

    設定方法
    カスタムディメンション

    1.新しいカスタムディメンションをクリックします。名前と範囲を設定します。

    名前
    日本語でも英数字でも大丈夫です。ただ、既存のディメンションや指標と区別できるものにしてください。

    範囲
    ヒット:特定のページに対して有効です。特定のページでお気に入りボタンを押した等の場合に選択します
    セッション:セッション中に起きるアクションに対して有効です。
    ユーザー:ユーザーに対して有効です。会員、非会員、プレミアムメンバー等。これを使用している場合が多い気がします。

    アクティブのチェックボックスにチェックを入れたまま(チェックが入っているとこのディメンションが有効になります)作成をクリックすると、カスタムディメンション用のコードが発行されるのでコピーしてください。一部変更の必要があります。(アプリ等のコードも出されますので必要なコードを使用してください)

    カスタムディメンション2

    2.コードを書き換えます。

    var dimensionValue = ‘SOME_DIMENSION_VALUE’;
    ga(‘set’, ‘dimension1′, dimensionValue);

    dimensionValue:名前と同じ文字に変更してください。※2箇所あるので注意
    SOME_DIMENSION_VALUE:文字列固定でも値を動的に入れることも可能です。
    dimension1:インデックス番号。作成ごとに1から番号をつけていけばいいかと思います。
    ※よくわからなかったら技術者に確認した方がいいかと思います。

    3.書き換えたコードを計測対象ページにコピペします。

    カスタム指標

    1.新しいカスタム指標をクリックします。名前等を設定します。

    名前
    日本語でも英数字でも大丈夫です。ただ、既存のディメンションや指標と区別できるものにしてください。

    フォーマットタイプ
    整数:数字を指定できます。
    通貨:ビューで設定した単位になります。
    時間:レポートにはhh:mm:ssで表示されます。
    最小値 最大値:設定しなくても大丈夫です。区切る必要があるときのみ使用してください。

    アクティブのチェックボックスにチェックを入れたまま(チェックが入っているとこの指標が有効になります)作成をクリックすると、カスタム指標用のコードが発行されるのでコピーしてください。一部変更の必要があります。(アプリ等のコードも出されますので必要なコードを使用してください)

    カスタム指標2

    2.コードを書き換えます。
    var metricValue = ’123′;
    ga(‘set’, ‘metric1′, metricValue);

    metricValue:名前と同じ文字に変更してください。※2箇所あるので注意
    123(値):このコードを貼ったページヘのアクセスがあった時に与える値(任意の数字を入れてください)
    metric1:インデックス番号。作成ごとに1から番号をつけていけばいいかと思います。
    ※よくわからなかったら技術者に確認した方がいいかと思います。

    3.書き換えたコードを計測対象ページにコピペします。

    カスタムディメンション、カスタム指標共にコードをサイトに埋め込まないといけないのでサイトによっては制作会社にお願いしたりしないといけなくなるので結構手間がかかります。
    必要性と手間を考えてから設定してください。

    Use-ID

    順次アカウントにリリースされるようで、まだ実際につかってないのでなんともいえないのですが、「クロスデバイスレポートが利用可能に」の記事が詳しいと思うので詳細はそちらで確認してください。(この記事を書いてる時に1アカウントで使えるようになっているのを発見しました)

    できること

    朝スマホでサイトを閲覧→昼PCでサイトを閲覧→夜スマホでサイトを閲覧。これを(朝昼晩ログインした状態でサイトを見ていることが前提になりますが、)1人のユーザーの一連の行動として見ることができるようになります。

    これにより、デバイスをまたいだコンバージョンまでの流れが分かったりするみたいです。便利!

    これまでのアナリティクスではどうだったか

    異なるデバイスを結びつけることは基本できなかった

    設定しなかった場合どうなるの?

    ・これまで通り異なるデバイスからのセッションは別ユーザーになる
    ・新しく加わった機能なので、設定しないと困る。ということはない

    どんな時に使うの?

    ・複数のデバイスからの流入があるサイト
    ・ログイン機能のあるサイト

    気をつけること

    ログイン機能のあるサイトでないと使えない

    設定したことないのでまだわからないですが、コードを埋め込むだけではなくIDの設定方法とかもヘルプにあるので他の項目よりも設定に時間がかかると思ってください。

    まだ情報が少ないのでこれからもっと情報がでてきれから設定しても遅くはないと思います。おもしろそうですね!

    あと変更点として個人的にはrefferalの処理方法の変更に関して少し触れておきたいのですが、長くなってしまいそうなので別途記事にまとめさせていだきます。

    そして、ざっくり説明した割に長くなってしまいましたが、ここからはユニバーサルアナリティクスの移行と注意点に関してまとめます。

    3.ユニバーサルアナリティクスへの移行の流れ

    ※タグマネージャ使用の場合は別途記事にまとめます。

    基本的な流れとしては

    1. プロパティの移行
    2. トラッキングコードの更新

    この2つで完了です。あっさりです。

    Universal Analytics アップグレード センター – アップグレード ガイド
    ユニバーサル アナリティクスを導入する(概要)

    ですが、運営サイトの設定状況を確認せずに安易に移行してしまうと、これまで計測できていたものが計測できなくなってしまう恐れがあります。

    • 前任の担当者から引き継いだものの設定とかあまりよくわからない
    • いろいろ設定しすぎて状況がわからない

    という方はまず先にサイトの状況を確認してみましょう。

    1. プロパティの確認

    移行は開始されていません
    移行前2

    何も書かれていない
    強制移行 プロパティ2
    (プロパティには何も書かれていないがトラッキング情報に色々と出ている場合)

    移行が完了しました
    移行完了2

    のどれかが書かれていると思います。プロパティ移行を行わないといけないのは「移行は開始されていません」と書かれている場合です。

    それ以外の方は「2.トラッキングコードの確認方法」に進んでください。何も書かれていなく、トラッキング情報も何も出てこなかった場合も同様です。

    プロパティ移行の方法

    ①移行は開始されていません、と書かれているところをクリック
    ②移行をクリック

    移行前プロパティ 説明2

    これでプロパティの移行は完了です!下記画像のように処理中になります。

    移行処理中3

    このあと2日程度で「移行が完了しました」と表示されます。それまではトラッキングコードの確認と最初に紹介した アナリティクス設定>プロパティ の設定を行ってしまいましょう。

    この時点では3には進まないでください。コード書き換えるとデータが取れなくなってしまう可能性があります。

    2.トラッキングコードの確認方法

    今回はトラッキングコードが変更になっているのでそれに伴って設定してあるメソッドも変更する必要があります。設定されていそうなメソッドの有無を確認しましょう。

    以下のいずれかに一致した場合は安易に3に進まず、注意点を読んでみてください。計測できなくなってしまう指標がでてきます。

    確認方法は管理画面から確認する方法(上段)とソースから確認する方法(下段)があります。
    ※レポートの期間を計測出来てる全期間の表示にしてからご確認ください。

    イベント
    行動>イベント>サマリー で何か数字があった場合
    ・イベントの設定してあるページで _trackEvent と検索
    ※イベントは外部サイトへのリンクや資料DLや問い合わせボタンがあるページに設定されてることが多いです

    e コマース
    コンバージョン>eコマース>サマリー で何か数字があったら
    ・サンクスページで ecommerce と検索
    ※購入完了のページが多いです

    カスタム変数
    集客>チャネル>セカンダリディメンション>カスタム変数にカスタム変数以外の文言になっている場合
    ・分類したい項目のあるページで _setCustomVar と検索

    仮想ページビュー
    ・トラッキングコードの入っているページで _trackPagevie と検索

    ソーシャル インタラクション(ソーシャルプラグイン)
    集客>ソーシャル>プラグイン で何か数字があった場合
    ・トラッキングコードの入っているページで _trackSocial と検索

    ユーザー タイミング
    行動>サイトの速度>カスタム速度
    ・トラッキングコードの入っているページで _trackTiming と検索

    クロスドメイン トラッキング
    アナリティクス設定>アカウント>すべてのフィルタ ドメイン表示するフィルタの設定がある場合
    ※参考:クロスドメイン トラッキングを設定する – アナリティクス ヘルプ
    ・別ドメインにつながるページで _setDomainName と検索
    ・トラッキングコードの入っているページで _setSampleRate と検索
    ※かなり昔に数字がでるようなら現在は使用されていない設定の可能性もあります。

    注意点

    2のいずれかに当てはまった場合、それらの設定をユニバーサルアナリティクス仕様に変更しないままにするとその指標が計測できなくなってしまいます。

    変更方法に関しては公式の基本的なスニペットの置き換え等をみてわかるようでしたらそのまま3に進んで問題ありません。

    もしよくわからないようでしたら、一旦移行作業はストップして、技術者や制作会社に確認してみてください。このブログでもどう変更するかをまとめる予定でおりますので良かったら参考にしてみてください。

    ちなみに、実際いくつかテストしたところトラッキングコードは入れ替えたら浸透待ち、みたいな状況はなくパッと入れ替わりました。(サイトの規模により違いとかあるかもしれないですが。)

    イベント等のメソッドもトラッキングコードが変更されればそれに合わせてすぐ切り替わります。ですので上記の設定が行われていたとしても使っていない指標だったりする場合は3に進んでいただいてもいいと思います。

    サイト関係者と相談して進めてください。

    3.トラッキングコードの入れ替え

    トラッキングコードの入れ替え手順はおそらく色々あると思うのですが、実際テストしてみてこんな感じがいいかな、と思った方法を挙げさせていただきます。
    ※入れ替えに関してはサイトごとに異なると思うので一例として参考にしていただければと思います

    基本型
    1. アナリティクス設定>プロパティ>トラッキング情報>トラッキングコードをクリック
    2. コードをコピー
    3. 既存のコードと入れ替える

    すべてのコードが入れ替わったらユニバーサルアナリティクスへの移行は完了です。イベントの設定などを行っている場合はこの後または3の前に修正してください。

    プラス点

    一気に設定移行完了できるので楽

    マイナス点

    コードやメソッドの変更に失敗した場合や、時間がかかると計測できてない時間ができてしまう

    どういうサイト向き?

    サイト開設して間もないとか、メソッドの設定をあまりしていない場合や1日くらいデータが不安定にとれていても大きく問題ない。ある特定の時間のアクセスがほぼ無い。
    という場合はこれが一番早くて楽だと思います。

    混在型
    1. アナリティクス設定>プロパティ>トラッキング情報>トラッキングコードをクリック
    2. コードをコピー
    3. 特定のディレクトリ等区分けして順次既存のコードと入れ替えていく(同じページに同じプロパティIDのユニバーサルアナリティクスのコードと既存のアナリティクスのタグがはいってはいけない。)

    すべてのコードが入れ替わったらユニバーサルアナリティクスへの移行は完了です。

    イベントの設定などを行っている場合はコードが変更される前後でいれていくか、共通のイベントに一度入れ替え
    てから変更していくのがいいかと思います。

    プラス点

    大きめのサイトの場合基本型では全部設定を完了させるまでに時間がかかる上にミスしたときの修正範囲も大きくなってしまうので小分けして移行していける点

    マイナス点

    ・手間がかかる
    ・ユニバーサルアナリティクスの計測ルールとグーグルアナリティクスの計測ルールが混在するので解析するときに比較対象の計測方法が異なってしまう可能性がある

    どういうサイト向き?

    大きめのサイト、複数人で管理しているような場合、ユニバーサルアナリティクスの機能で早く設定したいものがある場合

    注意点

    テストで同じページに同じプロパティIDのユニバーサルアナリティクスのコードと既存のアナリティクスのタグを入れてみたところページビューが2倍に計測されました。

    _gaq.push(['_trackEvent', 'カテゴリ', 'アクション', 'ラベル', 値]);ga(‘send’, ‘event’, ‘カテゴリ’, ‘アクション’, ‘ラベル’, 値);

    上記タグでどちらのコードでもイベントを発生させるようにしたところ、同じプロパティIDのUAとGAのタグが入ったページではイベントも2つ計測されました。

    また、混在させた場合、例えばAというページにユニバーサルアナリティクスのタグ、Bというページに既存のアナリティクスのタグをいれた場合(プロパティIDは同一)、Aのページはユニバーサルアナリティクスの計測ルール、Bのページは既存のアナリティクスの計測ルールでデータがだされるので、ちぐはぐのデータになってしまう可能性があるので、長期間混在させておくことは個人的にはあまりおすすめできないように感じます。

    この辺りに関してはウェブ上で別の結果がでているという話もあるみたいですが、私がテストしたときはこのような結果でした。(少し曖昧で自信がありません。誰か詳細に解説して頂けたらリンクで紹介します。)

    慎重型
    1. プロパティ>新しいプロパティ作成から新規のトラッキングコードを発行
    2. 対象サイトに1で発行したタグを追加(既存のアナリティクスのタグと新規のユニバーサルアナリティクスのタグが全ページに入っている状態)
    3. 適当な期間並行して計測(データは干渉しないようです)
      ↑この期間に別途ユニバーサルアナリティクスのタグを発行してテストサイト等で各種設定がうまく動くか確認してみてもいいと思います
    4. 3の期間に計測したアナリティクスとユニバーサルアナリティクスのデータを見比べて基本形で移行するか、混在型で移行するか、それとも別の方法で行うかを決める
    5. 4で決めたスケジュールで移行

    すべてのコードが入れ替わったらユニバーサルアナリティクスへの移行は完了です。

    プラス点

    移行したあとにどの程度影響が出るか把握してからスケジュールを組めるのでアナリティクスのデータを何かの指標に使っている場合でもどの程度のずれが出るか先にわかっているので色々進めやすいと思います。

    マイナス点

    自社で管理していないサイトだと数回タグをいれたり設定を変更する必要があるので時間がかかりそうです。

    どういうサイト向き?

    自社管理で大きめのサイト、きちんとデータを活用してるサイト
    ※場合によってはこのタイミングでタグマネージャに変更してしまうのもいいと思います。

    上記入れ替えのパターンに関しては実際にテストをしてこういう移行がいいかなぁと考えたもので、公式から移行方法で推奨されているものというのは現在特にありません。(手順は載ってますが。)
    もしかしたら今回載せたものとは違う結果になることもあるかもしれません。

    移行に関しては本当にサイトによりけりでスケジュールを決めて行っていくしかないと思います。サイトの大きめな改修の予定があるならそのタイミングに合わせて変更してしまうのもいいと思います。

    可能であれば技術者や制作会社の人に確認しながら変更のスケジュールと方法を決めるのがいいと思います。

    上記パターン以外にも技術者に相談したらサイトに合わせて別の方法を提示してもらえる可能性もあると思います。よくわからず安易にアップデートするのだけは危険なのでやめておきましょう。

    長々と書きましたが、ユニバーサルアナリティクスにすることによってこれまでコードの変更を加えないと出来なかった設定が管理画面上でできたり、これまでできなかったデバイス間の繋がりを見ることができるようになり、よりユーザーの実際の動きがわかるようにもなります。

    が、知識や情報がない人では便利さを享受できなかったりするし、最初に手間もかかります。サイトの状況やリソースによって上手に活用してみてください。

    最後に:参考にさせていただいたサイト・書籍

    そこまで多くの情報が存在するわけではない中で非常に参考にさせて頂きましたのでご紹介させて頂きます。(外部サイト)

    1. ユニバーサルアナリティクスがベータ版から正式リリースとなりました
    2. ユニバーサル アナリティクスが正式リリースされました※Google公式
    3. 【緊急解説】ひと目でわかる!ユニバーサル アナリティクスへのケース別アップグレード方法(第92回)
    4. Universal Analytics アップグレード センター※Google公式
    5. ユニバーサル アナリティクスにおけるイベントトラッキングの計測方法
    6. Google Analyticsパーフェクトガイド 増補改訂版 Ver.5/ユニバーサルアナリティクス対応

    また後日、より細かい設定方法などにも触れようと思いますのでその際にはまた告知させて頂きます。何かお役に立てれば幸いです。

    ヴォラーレ株式会社 三好