KickstarterのCEOが4月に辞任

KickstarterのCEOであるAziz Hasan(アジズ・ハサン)氏は、米国時間3月21日に「Moving Forward, With Gratitude(感謝を込めて、前へ進む)」と題したブログで、クラウドファンディングプラットフォームのトップの座から退くことを発表した。3年間務めた同氏の最高経営責任者としての任期は、この4月4日が最後となる。取締役会が後任を探す間、同社のCOOであるSean Leow(ショーン・レウ)氏が暫定的にCEOを担う。

「私たちが一緒にやってきたことを、とても誇らしく思います。これほど情熱的で有能で献身的なチームを、変化と大きな節目と勝利と複雑なチャレンジの厳しい時期に率いたことは、身も縮むほど厳しく、そして得られるものの大きい体験でした」とハサン氏はいう。

CEOはその決定をFast Companyに打ち明け「個人的な反省」と、若い家族と過ごす時間を増やしたいことを動機として挙げた。ハサン氏がいうように彼の任期はこのサービスの強力な成長の時期となったが、最後の数年は相応の論争も経験した。

2020年にKickstarterのスタッフは組合結成を票決した。それをハサン氏はスタッフ宛の書簡で「本質的に敵対的である」と呼び、こう付け加えた、

その動きは会社としての私たちを反映していない。あるべき対話や決定の方法、あるいは進むべき進路を示していない。むしろ多くの点でそれは私たちを後退させるでしょう。しかも、私たちと彼らという対立ならすでにあります」。

さらに最近では、サービスをブロックチェーンへ移行する計画でクリエイターたちの反発を受けた。激しい批判の渦中で、Kickstarterは「心配にもっと応えることができるように」と、ユーザーからのフィードバックに耳を傾けることを約束した

レウ氏は声明で、ハサン氏の業績を強調している。

アジズは過去3年間、Kickstarterに対してCEOとして彼のクリエイティブな精神と体験を多く注いできました。彼の貢献に深く感謝するとともに、その後を継ぐ者として、すでに生まれている数々のクリエイティブなプロジェクトを育てていきたいと思います。クリエイティブなプロジェクトの力を固く信じる者として、私は次のリーダーを探す間、Kickstarterを正しい方向に進めることに専念したい」。

共同創業者で前CEOのPerry Chen(ペリー・チェン)氏も、同じ気持ちを述べている。

アジズ・ハサンは会社の危機的な時期にKickstarterのリーダーの座を引き受け、彼の任期全体を通じて思慮深く堅実な手腕を発揮しました。それには、クリエイティブなプロジェクトに対する歴史的で画期的な投資方式や、パンデミックの間のさまざまなチャレンジへの対応もありました。Kickstarterの未来のCEOを探す間、ショーン・レウが会社を率いてくれることは、非常な幸運である。彼はその長いKickstarterの任期において、会社の最も重要な企画のほとんどを一緒になって引っ張り、彼の深い経験と情熱を注いで、クリエイティブなプロジェクトに命を吹き込んできました」。

Kickstarterに参加する前、レウ氏はFacebookに勤務し、ソーシャルメディアアートサイトNeochaを共同設立していた。

画像クレジット:Bryce Durbin

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

AirPodsを収納できるiPhone用バッテリーケース「Power1」

PodCaseは時代を先取りしていたのかもしれない。iPhoneとAirPodsのためのワンストップポータブル充電ソリューションで、熱心なApple(アップル)ファンにとって確かに理に適っていた。血統書つきの製品でもあった。その血統には、Pebble(ペブル)の共同創業者であり、後にYCのパートナーとなるEric Migicovsky(エリック・ミギコフスキー)氏も含まれる。結局、このプロジェクトは、Kickstarter(キックスターター)での30万ドル(約3450万円)という高額な目標には届かなかった。

一方、ブルックリンを拠点とするPower1は、もっと地に足が着いた資金調達目標にとどめた。同社はKickstarterの目標額として2万ドル(約230万円)を掲げ、4万8342ドル(約556万円)を獲得した。すでに生産を開始しており、現在99ドル(約1万1500円)で予約受付中だ。

筆者は、CES会場でデビューする数週間ほど前から、いじり回している。このモデルは、まだ製品化されたわけではない。同社の創業者が筆者に語ったように「まだ継続中」だ。つまり、最終的な素材はまだ決まっていない。だがそれでも、現段階のモノを目にすれば、どんなものになるのか、かなり見えてくると思う。

ゴム製のケースまたはバンパーと、MagSafeを使ってパチンとくっつく追加の充電パーツに分かれている。このモジュール性はいい感じだ。筆者は主にバッテリーを取り外して使っている。以前のようにアパートから出ることが少なくなったからだ。

バッテリーは白と黒の2色で、輪郭のデザインは、Mophie(モフィー)のような会社が作っているバッテリーケースに似ている。バッテリーはデバイスの背面のほとんどを独占しているが、カメラモジュールのためのカットアウトがある。その右側にはAirPodsのケースがあり、フリップアップ式の透明な蓋が付いている。バッテリーはUSB-Cで充電され、底面には小さなオンオフスイッチがある。

サイズの都合上、万能なケースを作ることは不可能だ。そこで、発売当初はiPhone 12、12 Pro、13に限定され、AirPodsは最新モデルのみに対応、Proは対象外となっている。Power1がヒットすれば、製造元のAXSは販売方法を拡大するのではないかと推測される。本当に「その時がきた」アイデアなのか、すぐにわかるだろう。

画像クレジット:Brian Heater

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

Kickstarter、クラウドファンディングプラットフォームをブロックチェーンに移行する計画

クラウドファンディングプラットフォームであるKickstarterが、今後の基本プロトコルとしてブロックチェーンを採用し、「基本的にKickstarterの中核的な機能性の分散バージョンを作ることになる」オープンソースのプロトコルを作る計画を発表した。同社によるとその目標は、Kickstarter.comを含め複数のプラットフォームがそのプロトコルを採用するようになることだ。

KickstarterはKickstarter PBCと呼ばれる新しい組織を立ち上げ、そこがプロトコル開発を行う。資金はKickstarterが提供し、組織の最初の取締役会を任命、そして自らがそのプロトコル上の最初のプラットフォームの1つになる。ただしその移行の日程は未発表だ。同社はまた「独立のガバナンス研究所」を設立し、そこがプロトコルのガバナンスに関わる研究調査を公開して、コミュニティと連携していく。

これは、Kickstarterにとって興味深い道筋だ。同社にはもともと、考え方としてブロックチェーンと共通するものがあり、同じく消費者がプロジェクトをサポートでき、それらを軸にコミュニティを築き、プロダクトの成功に対し株主のような所有権を持つ。もちろんKickstarterでは、それは株ではなく完成した物理的あるいはデジタルのプロダクトであり、今後のブロックチェーンによるクラウドファンディングプラットフォームは、プロダクトの成熟とともに価値を増すプロジェクトに結びついたトークンをユーザーに与えて、その権利分有モデルを強化する。そのやり方には法的に不透明な部分もあるが、ユーザーの売り買いの実体を隠す方法は他にもたくさんある。

現状ではKickstarterは、そのプロトコルがユーザー体験に与える影響に配慮して、ゆっくり進めるようだ。「1人のユーザーとしては、これまで使い慣れてきたKickstarter体験は今後も変わらないだろう。しかし、その改良からは利益を得るだろう」と同社ブログにはある。

Web3の技術は技術者やアマチュア、そしてプロの投資家に大きな興奮をもたらしたが、主流的なユーザーの大多数は、BitcoinやEthereumなど人気の高いネットワークのエネルギー利用をめぐる議論のせいで二の足を踏んでいる。Kickstarterはこれらの懸念を、新しい業態をCeloブロックチェーンの上に置くことによって、避けて通るつもりだ。Celoはあまりエネルギー集約的ではないコンセンサスメカニズムを使っており、チームはそれを「カーボンネガティブ」と称している。そのプロトコルがCeloを使うこと以外では、KickstarterがKickstarter PBCの開発に関して提供している具体的な詳細は乏しい。

オープンソースのプロトコルを開発して、それを自分のプラットフォームも使う、という方針を目指しているテクノロジー大手は、Kickstarterばかりではない。Twitterのblueskyは、ソーシャルメディアの分散プロトコルを開発する取り組みだ。

関連記事:Twitterが描く分散化の未来、包括的なオープンスタンダードに向けた展望はインターネット極右を追い詰めるか

原文へ

(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Diver-Xが寝ながら使う据え置き型VRデバイスHalfDiveの開発発表、3000万円の資金調達も

人が基底状態にいながらにして(つまり布団の中で寝ながら)最大限の行動、体験ができるような世界を目指すというDiver-X(ダイバーエックス)は9月13日、寝ながらの使用に最適化したVRデバイス「HalfDive」(ハーフダイブ)を発表した。2021年11月6日から、クラウドファンディングKickstarterでの支援者募集を行う予定。価格はベーシックモデル(8万円程度)、フルセット(12万円程度)、可変焦点機能対応モデル(40万円程度)を想定している。ハンドコントローラーは9月末にYouTubeで情報公開予定。また同時に、DEEPCOREを引受先とし、シードラウンドにおいて第三者割当増資による3000万円の資金調達実施も発表した。

現在普及しているVRヘッドマウントディスプレイ(VR HMD)は、そのほとんどが装着して動き回ることが想定されているため、小型化・軽量化に重点が置かれている。それに対してHalfDiveは、寝ながら使うことに最適化した据え置き型なので、小型軽量のための性能上の制約を受けない。

主な特徴は次のとおり。

最大134度の視野角と映像美を実現する可変焦点機能(最上位モデル)に対応する独自光学系

フレネルレンズを使用した通常のVR HMDとは異なり、10枚の非球面レンズを組み合わせることで、フレアや映像の歪みをなくし、最大134度の視野角と鮮明な映像を両立。最上位モデルには可変焦点機能も搭載される。

球状の筐体を活かした没入型サウンドシステム

頭全体を覆う球状の筐体に合計4つのスピーカーを配置し、没入感のあるサウンドを提供。

多数の感覚フィードバック

2基のファンによる風フィードバックにより、顔に風を感じさせることで没入感の高いVR体験を提供する。送風で装着者の快適性を保つこともできる。

またワイヤーを用いた力覚フィードバックにより、VR空間内で物に触れる感覚、剣で切った感覚、摩擦感などを表現する。

エキサイターを用いた振動フィードバックでは、モンスターの足音、銃声、環境音などの振動を伝える。

足コントローラーおよびエミュレーションシステムでは、左右の足首の傾きでアバターの動作をエミュレート。寝ていても立っているときと同じ動作表現が行える。

モジュラーおよびオープンソース設計

据え置き型なので、感覚フィードバックモジュール、無線通信モジュールなどの拡張モジュールによる増設が可能。筐体側面には拡張モジュールを接続するためのRJ45端子とねじ穴が存在する。

モジュールの設計や通信プログラムはオープンソース化する予定なので、サードパーティーやユーザーが独自のモジュールを開発できる。これにより「より質の高いVR体験の実現に向けたエコシステムの構築」を目指す。

「布団に入ったまま学校に行きたい、仕事を終わらせたい。誰しも一度は考えた事があると思います」とDiver-Xは話す。さらに「完全据え置き型という時代に逆行した、寝ながらに最適化しているからこその長所を最大限に生かし、これまで小型化軽量化のトレードオフの中で切り捨てられきた多くの機能やインターフェイスを実装し、新たな体験を生み出す」という。

だが、単に楽をするための機器ではなく、想定されるユースケースには医療や介護のための利用法も含まれている。寝たきりの人が社会活動できる機会が広がる可能性がある。

Diver-Xは、慶応義塾大学在学中の迫田大翔氏とコロンビア大学在学中の浅野啓氏が2021年3月に共同創業したスタートアップ。「布団の中に居ながらにして学校にいるのと同等の体験、職場にいるのと同等の生産ができるようになれば、人類のQOLは大きく向上するはず」と彼らは言う。「そこで得られる価値、体験が同じであるならば、人はよりモチベーションが低くとも実行できる手段をとるはずであり、必要なモチベーションが低ければ低いほどより多くの物事に対して働きかけられるようになると仮定するならば、寝ながらという人間にとっての基底状態は、もっとも行動に適した状態である」とのことだ。

仕様

    • 自由度:4.5dof
    • 光学系:合計10枚の非球面レンズを用いた独自の光学系(可変焦点機能に対応)
    • 最大視野角:水平約134度
    • 解像度:片目1600×1440px 両目3200×1440px
    • リフレッシュレート:90Hz以上
    • ダイアル式物理IPD調節:58~82mm
    • オーディオ:4つのスピーカーを用いた没入型サウンドシステム
    • マイク:単一指向性コンデンサマイク
    • コントローラー:両手・足コントローラー
    • トラッキング:LightHouse対応・足コントローラーよるアバター動作エミュレーションシステム
    • カメラ:キーボードオーバーレイシステム
    • インターフェース:DisplayPort 1.2、USB 2.0/3.0、3.5mmオーディオジャック、12V電源、RJ45(I2C:モジュール接続)
    • プラットフォーム:SteamVR完全対応(OpenVR・OpenXR)
    • SDK:Unity(VRchat専用機能あり)、Unreal Engine

あらゆるスマホに対応する新しくて完璧な端末固定ソリューション「Mobile by Peak Design」

Kickstarter(キックスターター)のキャンペーンで、続けて成功を収めてきたPeak Design(ピーク・デザイン)が、またまたMobile by Peak Design(モバイル・バイ・ピーク・デザイン)という新製品をひっさげ戻ってきた。カメラ用マウントやパッキングギアの豊かなエコシステムを作り上げてきたこのスタートアップは、まるでApple(アップル)の磁石を使った新しいiPhone用アクセサリー体系MagSafe(マグセーフ)の登場を待っていたかのようなスマートな相互接続システムを打ち出した。しかし、Peak Designの製品はあらゆるスマートフォンとモバイル機器に対応する。

Peak DesignのCapture(キャプチャー)、Anchor(アンカー)およびマウンティングプレートシステムと同様にMobile by Peak Designは、スマートフォンをあらゆる種類のアクセサリーへの接続方法を提供する。このシステムは、SlimLink(スリムリンク)とPeak Designが呼ぶコネクターを中心に構築されている。磁石と物理的なマウントをうまく組み合わせたもので、スマートフォンを特定の用途にも汎用の粘着式アクセサリーにも対応できる。さらにSlimLinkはソフトロックとハードロック、つまり磁石のみ(ソフト)と磁石と物理的な固定具の併用(ハード)のどちらのアクセサリーでも使えるため、一連のマウントに応じた、さまざまなレベルの安定性が得られる。

Peak DesignはKickstarterでクラウドファンディングキャンペーンを行っているが、製品はすでにデザインができており、高いレベルの品質で製造されている。各メディアには、SlimLink汎用スマホマウント、自転車のハンドル用マウント、三脚、磁石式と粘着式の汎用マウント用パッド、自動車のダッシュボード用マウントといった一連のMobileラインアップのサンプルが送られている。

画像クレジット:Peak Design

私はこれらを2週間ほど使っているが、驚くほど用途が広く便利であることがわかった。Peak DesignはiPhone 11 Pro用のケースも提供してくれたが、私はiPhone 11 Pro Maxを使っているので、両面テープで固定する汎用プレートを、付属のサイズと位置の調整ガイドに従ってiPhoneに直接貼り付けた。大変にしっかりと保持してくれる上に、厚みはほどんど気にならない(iPhone 11 Proをテーブルに置いたときに、カメラ部分の出っ張りがぶつからない程度に、わずかな隙間が開くようになっている)。

iPhoneとソフトロックとの磁石によるホールドには十分な強度があり、緩んでしまうのではないかという不安は一切感じない。私はよく汎用の磁石マウントで冷蔵庫にスマホをくっ付けているが、スマホがズレることはない。物理的な固定具が追加されている自転車用のマウントは、自転車を乗り回してもしっかりとスマホを保持してくれる。アームも、スマホをベストな位置に保てるようになっているので(縦横どちら向きにもできる)自転車用のナビとして使える。

画像クレジット:Peak Design

実際、Peak Designのシステムデザインは、他社製品よりも大きく秀でているのだが、それが本当によく現れているのが三脚だ。とてもうまく考えられた非常に小型の三脚で、全体の面積はクレジットカードよりも小さく、やや厚みがある程度だ。ポケットに入れてどこへでも持ち運べる上に、タイムラプス写真の撮影にもとても安定したプラットフォームとなる。付属の六角レンチを使えば、どの角度でもしっかりと固定できる。

自動車用のマウントは、粘着テープでダッシュボードに貼り付けるようになっている。スマホ本体に取り付けたマウントにもケースにも、SlimLinkスロットにはめ込む突起があり、物理的に爪で固定しなくてもスマホを保持できる仕組みになっている。試したところ、保持力は大変に高くし、特に程よい固さのボールジョイントは、いちいちネジを締めるなどの必要がなく、自由な角度にスマホを調整できる。この汎用マウントには、いまのところ1つだけ不満がある。Nomad(ノマド)のワイヤレス充電器Base Station Pro(ベース・ステーション・プロ)との互換性がないことだ。これについてPeak Designは、現在、ワイヤレス充電アクセサリーのテスト中であり、将来、互換性に関するアドバイスを行うと話している。しかしPeakのスマホケースEveryday(エブリデイ)は、すでに数多くのQi(チー)充電器に対応している。

  1. PD-Mobile-03-AutoMount01

  2. PD-Mobile-03-AutoMount05

  3. PD-Mobile-04-DeskMount02

  4. PD-Mobile-05-WallMount04

  5. PD-Mobile-03-AutoMount03

  6. PD-Mobile-05-WallMount03

  7. PD-Mobile-04-DeskMount01

  8. PD-Mobile-03-AutoMount04

  9. PD-Mobile-03-AutoMount02

  10. PD-Mobile-02-MobileTripod01

  11. PD-Mobile-02-MobileTripod04

  12. PD-Mobile-08-MotoBarMount01

  13. PD-Mobile-02-MobileTripod05

    画像クレジット:Peak Design
  14. PD-Mobile-02-MobileTripod03

  15. PD-Mobile-02-MobileTripod02

  16. PD-Mobile-01-EverydayCase-01

  17. PD-Mobile-01-EverydayCase-02

  18. PD-Mobile-01-EverydayCase-03

  19. PD-Mobile-09-MotoStemMount01

  20. PD-Mobile-10-KickstandWallet01

  21. PD-Mobile-11-UniversalAdapter02

    画像クレジット:Peak Design
  22. PD-Mobile-11-UniversalAdapter01

  23. PD-Mobile-06-OutFrontBikeMount03

  24. PD-Mobile-06-OutFrontBikeMount02

  25. PD-Mobile-06-OutFrontBikeMount01

  26. PD-Mobile-07-UniversalBikeMount02

  27. PD-Mobile-07-UniversalBikeMount01

Peak Designは、デザインは変更される場合があるという。当然のことながら、世界中の誰もがそう感じたように、MagSafeの登場は同社にとっても驚きだった。Peak Designは、今もiPhone 12シリーズ用ケースの開発を計画しているが、同社のすべてのソフトロック型アクセサリーは、アップルのMagSafe対応iPhoneとケースの両方を固定できると話している。レザーウォレットなどのアップル純正のMagSafeアクセサリーも、Peak Designのマウントまたはケースを装着したMagSafe対応iPhoneに、普通に取り付けることができる。

競合製品が市場に投入されるより早く、それを時代遅れにしてしまうものをアップルが発表したとき、Peak Designも同じ憂き目に遭っていたかもしれないのだが、Mobileシステムデザインによって協調的な立場を実現できた。つまり、それがなければMagSafeが提供するものだけが利用できる環境になっていたところへ、スマホとアクセサリーの両方に、ほぼ同等の恩恵をもたらすことができるわけだ。

Kickstarterキャンペーンは米国時間10月19日から始まった。Peak Designでは、Mobileシステムのケースとアクセサリーを2021年の春から出荷できると考えている。

関連記事
PopSocketsもアップルのMagSafeが使えるiPhoneアクセを開発中
アップルが「MagSafe」でアクセサリーとワイヤレス充電器の新エコシステムを構築

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Peak DesignスマートフォンAppleiPhoneMagSafeKickstarter

画像クレジット:Peak Design

原文へ

(翻訳:金井哲夫)

アップルの類似機能Sidecarの登場を受け、AstropadがLuna DisplayのWindows版を発表

今年6月、Luna Displayの開発元であるAstropadは自社のブログに「アップルにSherlockされる(類似機能をOSや純正アプリ、サービスに取り込まれること)ことが災い転じて福となる理由」と題した記事を投稿した。アップルがmacOSにSidecar搭載した1年後のことだった。SidecarはMacユーザーがiPadをセカンドディスプレイとして使える機能で、それはLunaの機能が不要になることを意味していた。

その楽観的な投稿には、この会社が業種を多様化することでピボットする計画について詳しく書かれていた。Lunaの場合は、Windowsバージョンを公開するという意味だった。「この夏我々は、Astropad Studioの無料公開ベータ版をWindows向けに公開する」と同社は公表。「その後すぐにKickstarterでHDMIバージョンのLuna Displayのキャンペーンを開始する」ことも明らかにした。

そして米国時間9月30日、同社はKickstarterでWindowsバージョンのキャンペーンを開始した。オリジナルのMacドングルのクラウドファンディングから2年後だ。提供予定日は2021年5月に設定されている。アーリーバード支援者は49ドル(約5200円)から、一般販売価格は80ドル(約8500円)でドングルを入手できる。

ドングルはiPadをWindowsパソコンのセカンドディスプレイに変えることが可能で、ワイヤレスでも有線でも使える。USB-CとHDMIの2種類があり、パソコンで使えるポートに応じて選べる。接続したiPadは、タッチスクリーンの拡張モニターにもなり、マイクロソフトがどれほどタッチ入力に最適化してきたかを考えれば、Windows 10でうまく使えるはずだ。

私はオリジナルのLuna for Macのファンだった。しかし、多くの人たちと同じくアップルがSidecarのネイティブサポートを発表してからは興味が減少してしまった。Windows対応が公開されると、オリジナルのMac用ドングルを持っている人はWindowsパソコンにも使えるようになる。Luna DisplayはMacからiPadへ、WindowsからiPadへ、MacからMacへ(一方をセカンドディスプレイとして使う)と接続できるほか、「Headless Mode」(ヘッドレスモード)として、iPadをMac miniまたはMac Proのメインディスプレイとして使うこともできる。

画像クレジット:Astropad

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

抵抗感や衝撃をウェアラブルで再現した一人称ボクシングゲームのフィットネスデバイス「Quell」

Quellは自分をPelotonの廉価版と位置づけている。たしかに料金はPelotonの1/10で、ロンドンを拠点とするスタートアップならそうするかもしれない。新型コロナウイルス(COVID-19)のロックダウンでフィットネスバイクメーカーの企業価値が急上昇し、最近のLululemonによるMirror買収からもわかるように、フィットネスのスタートアップは大人気だ。

しかしQuellとのもっと適切な比較になるのは、任天堂のリングフィットアドベンチャーだろう。このNintendo Switch用の周辺機器は、価格、規模、体験においてQuellに近い。このスタートアップは、リングフィットアドベンチャーと同じくフィットネスにゲームベースのアプローチを取っている。

Quellは一人称のボクシングスタイルのゲームで、画面上のモンスターたちと戦う。発売時にはパソコン版とMac版とiOS版が提供されるが、Androidにも近く対応する。Quellが独特なのは、抵抗感をウェアラブルデバイスで再現していることだ。基本的には調整可能な抵抗感を生むバンドで衝撃をシミュレートし、ジャイロスコープや加速度センサーといったオンボードセンサーでユーザーの動きを追跡する。

画像クレジット:Quell

製品はまだかなり初期のもので、そもそもやっと米国時間8月18日に、Kickstarterでプロジェクトが始まる。目標額は3万ドル(約317万円)ほどで、182ドル(約1万9000円)以下の出資額で入手できる。最終価格は250ドル(約2万6000円)ほどだ。

このシステムに関する多くのことと同じく、月額10ドル(約1060円)のサブスクリプションモデルも検討中だ。同社はTechCrunchに対して「ストーリーモードやクイックファイトモードもある」と語っている。「サブスクリプション料金によって、ローカルやオンラインのマルチプレイヤーなどの可能性が拡大し、将来的には拡張コンテンツも提供される。キャラクターのビジュアルなどのアップデートもあるでしょう」とのことだ。

画像クレジット:Quell

今後はシステムに飽きがこないように、ゲーム体験を拡張していくだろう。またQuellは、サードパーティの開発者にもオープンにして、独自のコンテンツを作成できるようにする可能性も探っている。

ただし現在のQuellは非常に小さなチームで、現在4人が創業者のロンドンにあるアパートの1つで仕事をしている状況なので多くのことが仮定の話だ。実際にチームが本格的に活動を開始したのは2020年2月のことで、フルタイムで活動を始めたのは2カ月前だ。地味な始まりにも関わらず、2020年7月にウェブサイトを立ち上げて以来、同社はすでにY Combinatorの支援を受けており、これまでに1万ドル(約106万円)のプレオーダーを獲得している。新型コロナウイルス(COVID-19)により生じたホームフィットネスへの関心から、いろんな物が出てくるのは驚くべきものだ。

Quellは、2021年中に支援者たちに製品を発送できると予想している。その頃には人々はジムに戻っているかもしれないが、感染拡大の現状を見る限りそれもあやしい。

関連記事:
Lululemonが新型コロナで需要が高まるホームフィットネス用の鏡を販売するMirror買収へ
任天堂のリングフィットアドベンチャーでいい汗かこうぜ

カテゴリー:ゲーム / eSports

タグ:QuellKickstarterフィットネス

画像クレジット:Quell

原文へ
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa