LINEがブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers」提供開始

LINEがブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers」公開

LINEの暗号資産事業・ブロックチェーン関連事業を展開するLVCとLINE TECH PLUS PTE. LTD.(LTP)は8月26日、ブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers」、デジタルアセット管理ウォレット「BITMAX Wallet」の提供開始を発表した。

LINEは、ブロックチェーンは非常に大きな可能性を秘めた新技術ではあるものの、構築と展開に伴うコストと複雑さなどが障壁となり、まだまだ実用化・一般化には至っていないと考えているという。これまでLINEが培ってきたブロックチェーン技術を外部に展開しブロックチェーンの普及を目指すべく、LINE Blockchain DevelopersとBITMAX Walletを提供するとしている。

LINE Blockchain Developersは、「LINE Blockchain」を基盤にブロックチェーンサービスを簡単かつ効率的に構築できる開発プラットフォーム。既存サービスに手軽にブロックチェーン技術を導入可能で、独自のトークンエコノミーを構築できるという。

BITMAX Walletは、ブロックチェーンサービス内のトークンやアイテムなどのデジタルアセットをまとめて管理可能で、ユーザーはひとつのウォレットで様々なブロックチェーンサービスを利用できる。またBITMAX Walletは、LINE IDさえ持っていればすぐに作成可能。LINE IDに紐づいており、ユーザーはLINEの友だちと手軽にデジタルアセットを送り合ったり、交換することも可能。

LINEがブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers」公開

LINE Blockchainの開発環境としては、LINEの開発者向けポータルサイト「LINE Developers」を通じたウェブベースの開発者用コンソールを採用。これにより企業および開発者は、ブロックチェーンやセキュリティなどの技術的な問題ではなく、UXの向上などに集中できるためサービスの品質向上が期待できるとしている。

企業は、LINE Blockchain Developersの主な機能を活用することで、独自トークン発行、キャラクター・アイテムおよび通貨などゲーム内資産のトークン化、取引履歴の透明性、データの収益化などを実現できる。LINE Blockchain Developersで開発したサービス内のトークンやアイテムのトランザクションは、「LINE Blockchain Explorer」(旧名:LINK SCAN)で確認可能。

  • 「LINE Blockchain Developers」コンソールを利用し、独自のトークンエコノミーを構築可能。サービスイン前に、テストネットでトークン発行しテストすることも可能
  • 有形無形を問わず、様々な物や権利をトークン化し、ブロックチェーンサービスで管理可能(各種法令を遵守する必要がある)
  • プライベートキーを使用することで、ブロックチェーン資産を各サービスで安全に管理可能
  • スマートコントラクトに関する知識がなくとも、各サービスをブロックチェーンと連携可能なRESTful APIを提供
  • 「LINE Blockchain Developers」で構築したネットワークは、各ノードを個別に管理する必要はない。オープンAPIを利用して、ネットワーク全体を管理できる
  • 「LINE Blockchain Developers」で構築した各サービス内で発行したトークンは、LINE IDと紐づく「BITMAX Wallet」で管理・連携させることで、LINEユーザー基盤を活かしたサービスの構築や一部導入も可能

LINEは、2018年4月に「LINE Blockchain Lab」を設立。ブロックチェーン技術を応用したdApp(ブロックチェーンアプリ)の開発や、P2Pネットワークによる分散システムや暗号化技術の研究を行ってきた。

独自ブロックチェーン「LINE Blockchain」(旧名:LINK Chain)を開発。これを基盤とする独自暗号資産「LINK」の発行や、暗号資産取引サービス「BITMAX」「BITFRONT」の運営、またLINE Blockchain基盤のエコシステムを構築し、サービス提供者とユーザーの共創関係の構築を目指すトークンエコノミー構想「LINEトークンエコノミー」など、グループ全体で様々なブロックチェーン関連の事業を進めているという。

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LINEが指定URLにアクセスするだけで最大500名でグループ通話を行える新機能「LINEミーティング」公開

LINEが指定URLにアクセスするだけで最大500名がグループ通話を行える新機能「LINEミーティング」公開

LINEは8月6日、コミュニケーションアプリ「LINE」において、トークを作らずとも、指定URLにアクセスすると最大500名がグループビデオ通話に参加できる新機能「LINEミーティング」の提供を開始した。スマホ版LINEのバージョン10.13.0以上、PC版バージョン6.2.0以上で利用可能。

LINEミーティングでは、ミーティング作成者は、まずトークルームでURLを発行する。このURLを通じてLINEの友だちを招待するか、友人などとのトークでURLをシェアし、参加者にミーティングを開催することを伝える。参加者は、ミーティング開催時間に、指定URLにアクセスするだけでグループ通話に参加できる。ミーティング途中でも新たな参加者を招待可能で、スマホ・PCのどちらからでも利用できる。

スマホの画面のシェアはじめ、YouTubeを一緒に視聴できる「みんなで見る」機能、エフェクトやフィルターも利用可能。スマホ版では106種類のエフェクトと41種類のフィルター、PC版では12種類のフィルターを用意しており、別アプリをダウンロードする必要がない。背景エフェクトでは、スマホ版・PC版ともに、初期設定にある画像と自分が設定した画像のどちらも利用できる。

またLINEミーティングは、18歳未満の者と年齢認証を経ていない者には利用制限を設けている。さらに、迷惑行為への対策として、32桁以上の複雑なミーティングURLを設定、URL以外の経路で通話に参加ができないような仕様を採用。URLを知らないユーザーが参加できないようもしている。万が一、意図しないユーザーが参加したり、迷惑行為をするユーザーがいたりした場合は、強制的にグループ通話から退出させられる「Kick out」機能を用意している。

LINEミーティングは、18歳未満の者と年齢認証を経ていない者には利用制限を設けている

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LINE Fukuokaが自治体向けにLINE公式アカウント機能のソースコードを無償提供、福岡市アカウントがモデル

LINE Fukuoka LINE SMART CITY GovTechプログラム 福岡市 ソースコード

LINE Fukuokaは7月21日、自治体が汎用的に活用できる「LINE SMART CITY GovTechプログラム」のソースコードについて、2020年秋頃から無償で提供開始すると発表した。同プログラムは、LINE公式アカウントの機能について、福岡市LINE公式アカウントをモデルに開発したもの。

また同日、「LINE SMART CITY GovTechプログラム公式ページ」において、詳細な情報を希望する自治体向けの事前登録受付を開始した。事前登録を行った場合、提供可能となり次第ソースコードを提供する。希望者にはLINE Fukuokaと開発について相談の機会を設け、その後同プログラムを用いて開発を行える開発パートナーを案内するという。

今回のLINE SMART CITY GovTechプログラムは、福岡市LINE公式アカウントの機能開発の知見を活かし開発した、全国の自治体が汎用的に活用できるLINE公式アカウントの機能。同ソースコードを活用して機能を開発することで、ゼロから機能を開発する場合と比べ、企画の工数や開発コストを抑えられる。ソースコードを無償提供することで、より多くの自治体がLINE公式アカウントを市民の暮らしの利便性向上に役立てられることを目指しているという。

なお、無償で提供するのはソースコードのみで、機能を実装する際には別途開発やサーバーなどが必要となる。LINE Fukuokaは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を用いることで、提供ソースコードを改変することなくそのまま活用できるしている(AWSの利用は必須ではない)。

LINE Fukuoka LINE SMART CITY GovTechプログラム 福岡市 ソースコード

LINE SMART CITY GovTechプログラムのソースコードに含まれる機能は、「セグメント配信機能」、「申請/アンケート機能」、「FAQ機能 – チャットボット形式応答」「管理機能」の4機能。セグメント配信は、自治体から導入に関する問い合わせの多かったものという。

LINE Fukuoka LINE SMART CITY GovTechプログラム 福岡市 ソースコード

セグメント配信機能では、管理者画面の配信リストで対象ユーザーの条件を絞り込み、指定ユーザーだけに情報を配信できる。また、ユーザー自身が受け取りたい情報を選択し、自分に必要なカテゴリのメッセージだけを受け取れるよう設定することも可能。防災や子育てなど、市民の興味・関心に合わせた情報配信に活用できるとしている。

申請/アンケート機能は、LINEのチャット機能やLINE上でひらくWebアンケートフォームを使い、ユーザーからの申請や情報提供を受け付けられるというもの。FAQ機能は、よくある問い合わせへの回答をチャットボット形式で紹介できる機能。チャットボットのシナリオは管理画面で設定可能。

管理機能では、機能利用の統計情報やロールごとの権限の設定、システムユーザーの管理などのシステム運用に必要な機能を提供する。

LINE Fukuokaは福岡市と共働し、福岡市LINE公式アカウントの機能を拡張。現在では、友だち数は169万人を超え、行政情報の選択受信をはじめ、申請手続き・市民から行政への通報・災害時のサポート機能など様々なサービスを提供している。

福岡市LINE公式アカウントでは、コミュニケーションプラットフォームであるLINEの特徴を活かし、市民と行政のコミュニケーションをサポート。特別定額給付金の支給の際には、市民の不安・疑問の解消、また手続きをスムーズにするため、チャットボットで回答する「特別定額給付金案内機能」を提供。10万回以上の利用があったという。

このほか、災害時に最新の災害情報を地区ごとに通知する機能や、地域の不具合を市民が発見し、自らLINEで行政に通報する機能などを提供。市民と行政の様々なコミュニケーションをLINEでサポートしている。

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仙台拠点のビック・ママがLINEで離職防止向けモチベーション管理「マインドウェザー」を開発

マインドウェザー

仙台拠点のビック・ママは6月19日、LINEで従業員のモチベーション管理を行い、離職を防止するサービス「マインドウェザー」を発表した。6月22日よりサービス開始予定。料金プランとして、ベーシックプラン(月額300円/人)とエンタープライズプラン(価格は要相談)が用意されている。

マインドウェザーは、中小企業のための従業員アンケート、エンゲージメントサーベイサービス。LINE上で毎週アンケート(1週間に1つの質問)を行うことで従業員や組織のコンディション変化を把握し、離職リスクや上司の行動の見える化・改善を図れる。正式リリース前から1000人以上のユーザーが利用しており、アンケートの返信率は97%を超えているという。

マインドウェザー

従業員の心理状態を1週間単位で天気図風のレポートで可視化するほか、上司の部下に対するマネジメントに関して部下からフィードバックかを行える機能を用意しており、上司の管理能力向上に貢献できる。また週1回の質問以外に、従業員が匿名で投稿できるようにしており、実名では言いにくい情報の把握とともに、 離職の改善に役立てられる。

マインドウェザー

LINEがクループ通話に画面・YouTube共有機能を追加、スマホ6人、iPad9人の同時顔表示も可能に

LINEは5月3日、LINEのバージョン10.6.5で、ビデオ通話と音声通話に「みんなで見る」機能を追加したことを明らかにした。この機能により、グループ通話中にスマホの画面を共有できるようになる。5月4日からは、YouTube動画を共有できる機能も利用可能になる。なお利用できるのは、スマートフォン版のLINEのみ。

使い方は、グループ通話時に画面右下に表示される「みんなで見る」ボタンをタップし、「画面シェア」または「YouTube」を選択するだけでOK。「画面シェア」では、通販サイトなどウェブブラウザーの画面やアプリの画面、「YouTube」ではYouTubeの動画・音声コンテンツを共有することが可能だ。なお、YouTubeを共有する場合は、共有したい動画をその場で検索するか、動画のURLをあらかじめコピーしてビデオ通話に参加すればいい。後者の場合は、自動的にコピーしたURLが通話中の画面下に表示される。LINEでは、使い方を説明したウェブページも用意している。

そのほか、グループ通話の表示機能も強化された。iPhoneやAndroid端末ではビデオ通話時に1画面に同時表示できる顔が4人から6人に増えたほか、iPadであれば9人までOK。任意の人をダブルタップすれば、画面上に大きく表示することもできる。なおグループ通話機能では最大200人の同時接続が可能で、画面をスクロールすればすべての通話参加者の顔を確認可能だ。

さらに音声通話中は、通話参加者のアイコンを最大9人ぶんを一覧できるGrid view、縦方向にリスト表示するList viewから選べるようになる。もろろんスクロールすれば、表示されていないほかの参加のアイコンも確認できる。なお、通話している人はアイコンの周囲が緑の枠に囲まれるので、誰が発言しているか判別しやすい。

全国的な外出自粛要請の中、PCを使ったZoomでの会議や飲み会などが人気だが、LINEでつながっている友達同士ならLINEのグループ通話のほうがより簡単に会議や飲み会を開催できるだろう。

世界で戦えるAIテックカンパニーを目指す、ヤフーとLINE経営統合の理由

Yahoo! Japanの親会社であるZホールディングスとLINEは11月18日、両社の経営統合についての共同記者会見を開催した。登壇者は、Zホールディングス代表取締役社長/最高経営責任者の川邊健太郎氏、LINE代表取締役社長/CEOの出澤 剛氏。川邊氏はLINEのコーポレートカラーのグリーン、出澤氏はYahoo!のコーポレートカラーのレッドのネクタイを締めて登壇した。

今後はZホールディングスとLINEが対等に統合するが、東証一部の上場企業であるZホールディングスが親会社となって、Yahoo! JAPANとLINEが子会社となる。具体的には、経営統合後はソフトバンクとNAVERが50%ずつ出資したJV(65%)と一般株主(35%)がZホールディングスの株主となり、その子会社としてYahoo!とLINEが対等の関係でぶら下がるかたちだ。取締役はZホールディングスが3名、LINEが3名、社外が4名とし、少数株主に配慮したガバナンス体制を敷く。

新生Zホールディングスはソフトバンクの連結子会社となるので、実質的にはLINEがソフトバンクのグループに吸収されることになる。川邊氏と出澤氏が共同CEO(Co-CEO)に就任するが、代表取締役社長が川邊氏が引き続き務める。経営判断については、川邊氏が代表取締役社長としてはリードはするが、経営陣できちんと議論して取り決めていくとした。

経営統合のスケジュールは最終的な統合手続きを2019年末〜2020年年始に完了することを目指し、遅くとも2020年10月ごろには統合する予定とのこと。統合の向けての話し合いは2019年の6月ぐらいに本格的な話が進み、両社の親会社とも相談しながら進めたとのこと。ちなみにソフトバンク側では社長の宮内氏との協議は重ねてきたが、ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長の孫氏は、Yahoo!とLINEの経営統合について陣頭指揮と執るといった直接的な関与はしていないとした。

「両社は切磋琢磨する関係で近しい想いを持ちながらライバル関係だったが、今後は経営統合によって最強のOne Teamを目指していく」と両氏。続けて、両社を合わせると2万人の社員がおり、日本、アジアから世界をリードするAIテックカンパニーを目指すとしている。「両社は年1度ほど話す機会があり、これまでも共同で取り組む事業を模索していた」と出澤氏。

また、両社とも現状に対する危機感があったという。それはグローバルテックジャイアントの存在で、米国ではGoogle、Amazon、Facebok、Appleなどが、中国ではバイドゥやテンセント、アリババなどのプレーヤーがいる。「優秀な人材、資金、データなどは強いところに集約されてしまい、それ以外のプレーヤーとの差が開くばかりとなる」と両氏。「2社が一緒になっても時価総額、営業利益、研究開発費、従業員数を含めても数字上では現在のところ大きく差をあけられている」と続けた。

両社は統合することによって、まずは日本の労働人口、生産性、自然災害などの問題をテクノロジーで解決したいと表明。日本に住む人に最高のユーザー体験を提供して社会課題を解決していくとした。

統合におけるシナジーとしては、利用者基盤、サービス、グループ、人財、年間投資額などを挙げた。利用者基盤として月間利用者数とビジネスクライアント数は、Yahoo!が6743万人と300万社、LINEが8200万人と350万社。またLINEはアジア各地で銀行業を開設するなど進出していることをアピールした。

サービス面については、川邊氏がメッセンジャーサービスとeコマースを例に挙げた。「Yahoo!ではメッセンジャーのサービスがないがLINEにはあり、Yahoo!はeコマースが強いが、LINEはYahoo!ほど事業規模大きくない」と述べ、補完しあえる部分があることを強調。

グループについては、Zホールディングス/Yahoo!はソフトバンク、LINEはNAVERの子会社であり、親会社はAIなどをはじめさまざまなサービスを展開しており、このあたりにシナジー効果があるとした。

人財については両社を合わせると約2万人、年間投資額は両社で合計1000億円以上。AIを基軸に積極的な中長期投資を行い、新たな価値を創り出すとした。そのほか統合後も引き続き、プライバシー保護、サイバーセキュリティについては力を入れていくとした。

質疑応答では、PayPayとLINE Pay、Yahoo!ニュースとLINE NEWSなど競合するサービスについての今後について質問が集中したが、経営統合後に議論・調整していくが、当面は今後も競合しながら事業を進めていくとした。ただし、最終的には最もユーザーに支持されているサービスに絞り込んでいく可能性もあると表明した。

経営統合のトリガーの1つとなったビックプレーヤーの存在について川邊氏は「GAFAの最大の脅威はユーザーが支持されていること」を挙げた。続けて「Yahoo!とLINEが経営統合することで、我々もよりユーザーに支持されるサービス、プロダクトを目指す。そして、オールジャパン体制で協業を呼びかけていく」とした。「ネット企業は強いところにすべてが集まる。気付いたタイミングでは手遅れ」とコメントした。

出澤氏は「LINE単独という思いはあったが、より強くなるための決断としてYahoo!との経営統合を選んだ」とした。LINEの事業については、トロイカ体制はLINE側の意思決定のプロセスは変わらないとのこと。

ヤフーとLINEが統合合意を正式発表

Yahoo Japanなどを運営するヤフーの親会社Zホールディングス(以下ZHD)とLINEは11月18日、経営統合することで基本合意したことを正式に発表した。11月13日に日本経済新聞などが両社の合併を報じていた

両社は18日に開催したそれぞれの取締役会で、両社グループの経営統合について、資本提携に関する基本合意書を締結することを決議したことを明らかにしている。今後、2019年12月をめどに最終資本提携契約の締結を目指して協議・検討を進めていく予定だという。

また経営統合の実現に向けて、ZHDの親会社であるソフトバンクおよび、LINEの親会社であるNAVER Corporationは、上場しているLINEの非公開化を目的とした株式の共同公開買い付け(TOB)を実施し、対象となる全ての株式を取得する意向を発表している。

経営統合後はソフトバンクとNAVER(韓国NAVERおよびその日本子会社)が50%ずつ出資する新会社を設立し、ZHDの親会社となる。ヤフーとLINE(の承継会社)はZHDの完全子会社としてその傘下に入る形となる。

経営統合の目的について両社は、「それぞれの経営資源を集約し、それぞれの事業領域におけるシナジーを追求するとともに、AI、コマース、Fintech、広告・O2O、その他の新規事業領域における成長を目指して事業投資を実行することで、日本及びグローバルにおける熾烈な競争を勝ち抜くことができる企業グループへと飛躍すること」と述べている。

両社は18日17時から、共同記者会見を開催。ZHD代表取締役社長の川邊健太郎氏、LINE代表取締役社長の出澤剛氏が出席し、統合について説明する予定だ。

ヤフーとLINEが経営統合の報道

日本経済新聞によると、メッセージアプリのLINEとYahoo Japanが合併し、共同出資会社を設立することになる。Yahoo Japanは現在、日本の通信会社のソフトバンク(Yahoo JapanはTechCrunchの親会社のVerizon Mediaとは無関係)の子会社であるZホールディングスが100%出資している。また、LINEは韓国のインターネット大手のNaver Corporationが所有している。

同紙によると、両社は買収条件について現在協議中だという。しかし、ZホールディングスがソフトバンクとNaverの折半出資による親会社の傘下となり、Yahoo JapanとLINEの両方を所有することは想像に難くない。

LINEは日本で最も人気のあるメッセージアプリを運営している。同社はメッセージのほか、 「LINE Pay」「LINE TAXI」 などのサービスを運営している。しかし、メッセージング分野での競争は熾烈だ。

Yahoo Japanはもともと、1990年代後半に米Yahooとソフトバンクによって設立された。Verizon(ベライゾン)は2017年にYahooを買収したが、YahooのAlibaba(アリババ)とYahoo Japanに対する持ち株は買収しなかった。Yahooはこれらの株式を保有するために、Altaba(アルタバ)というスピンアウト会社を設立した。

Altabaはまず、Yahoo Japan株を売却した。ソフトバンクは2018年7月、Altabaが保有するYahoo Japan株の一部を取得し、その保有比率を引き上げた。Altabaはその後、残りのYahoo Japan株とAlibaba株を売却して閉鎖した。2019年にソフトバンクは株式を追加取得し、Yaoo Japanの親会社になった。

ヤフーは、日本ではよく知られている大手のインターネット企業だ。また、オンライン広告事業やEコマース事業、金融サービスなどを展開している。Yahoo JapanとLINEは、この合併でより多くのユーザーにリーチし、エンゲージメントを高めたいと考えているようだ。

TechCrunchはLINEとZホールディングスに連絡を取っており、回答があり次第報じる予定だ。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

LINEの2019年第3四半期は約339億円の赤字、コア事業は堅調だがLINE Payはマーケ費用大幅減に

LINEは10月30日、2019年12月を決算とする国際会計基準による9月期と、第3四半期(2019年7〜9月)の決算を発表した。今四半期の営業利益は57億円の赤字だった。

1〜9月までの9カ月の営業利益はマイナス約275億円、最終損益がマイナス約339億円の赤字(前年同期はそれぞれプラス約67億円の黒字、マイナス約60億円の赤字)だった。売上高(売上収益)は前年同期比10%増の約1667億円なので、微増収、激減益となったかたちた。

LINEアカウントをベースしたLINEマンガやLINE MUSICを含むコア事業は堅調で、前年同期比で1.3%増の180億円。LINEマンガの決済高は前年同期比で25.9%の62億円、LINE MUSICは46.0%増の29億円となった。広告事業についても前年同期から13.5%増の300.6億円。

広告事業は、ディスプレイ、アカウント、その他の分かれているが、特にディスプレイ広告の収益前年同期比で42.1%増と大幅に増えている。ディスプレイ広告とは「LINE News」の画面などに表示される広告のことだ。

先行投資の意味合いが強い戦略事業では、ショッピング、グルメ、トラベルの各領域が伸びている。ショッピングとグルメは前年同期比で83.4%増、55.5%増。トラベル領域については前四半期比で1.3%増となっている。決算に最もインパクトを与えたのはやはりLINE Payだ。グローバルの取扱高は、前年同期比で9.9%増の287億円、グローバルのMAU(月間アクティブユーザー)は52.1%増の554万人となった。なおグローバルのMAUについては、前四半期(2019年4〜6月期)の741万人から25.2%減となった。国内MAUも4〜6月期の490万人から286万人と41.6%減となった。7〜9月期は大盤振る舞いの還元キャンペーンを実施しなかったことが要因だろう。

決算資料を見ると、LINEはLINE Payで種まきを一段落させたことがわかる。主に還元キャンペーンの原資となるマーケティング費用は、2019年1〜3月期が41億円、4〜6月期が97億円だったのに比べ、7〜9月期は8億円と大幅に削減している。

VISA LINE Payクレカの事前登録の事前登録がスタート、VISAタッチ決済が可能に

LINEは「Visa東京2020オリンピック限定 Visa LINE Payカード」の受付開始を通知する事前登録を開始した。少々ややこしいが、カードの事前登録ではなく、カードの事前登録の受け付け開始を知らせるための事前登録となる。

9月30日23時59分までに「カード申込案内を受け取る」をタップして、注意事項を確認のうえ、LINE PayのLINE公式アカウントを友だち追加すればいい。

実際のカードの申し込みは、事前登録のお知らせを受け取ったあとだ。限定デザインカードは10月下旬以降に申込順で受付予定で、2020年1月をメドに順次発送される見込み。

VISA LINE Payカードは、初年度年会費が無料、カードサービス提供開始から1年間は国内外とも3%還元、チャージ不要でLINE Payのコード支払いが可能、Visaのタッチ決済を使えるという特徴がある。決済すると、すぐにLINEに通知が届くのも安心だ。年会費については、2年目以降も1回以上のカードショッピング利用で無料になる(1回も利用がない場合は税別1250円)。

LINE Payとメルペイの「Mobile Payment Alliance」にNTTドコモが参画、加盟店開拓で連携へ


LINE Pay、メルペイとNTTドコモは6月27日、キャッシュレスの普及促進を目的とした業務提携に関する基本合意書を締結。LINE Payとメルペイが設立したモバイルペイメントにおける加盟店アライアンス「Mobile Payment Alliance」にNTTドコモが参画する。

「LINE Pay」「メルペイ」「d払い」が一団となり、加盟店開拓で連携する。店舗事業者は、いずれか1つのサービスのQRコードを設置するだけで、前述の3つのサービスを取り扱うことができるようになる。

3社の協力はあくまで加盟店開拓とQRコードの共通利用について。LINE Payとメルペイの業務提携によるMobile Payment Allianceは2019年3月に発表されていた。

LINEが独自のスコアリングサービス「LINE Score」を開始

LINEは6月27日、独自のスコアリングサービス「LINE Score」を開始した。同社の代表取締役社長CEO、出澤剛氏が当日開催されていたLINE CONFERENCE 2019のキーノートで発表した。出澤氏いわく「使い方は簡単」だが、発表中、LINE Scoreを操作する同氏は少し手こずっていた。

LINE代表取締役社長CEO、出澤剛氏

LINE Scoreでは、LINE関連サービス上の利用傾向や属性等に関する質問の回答データを用いて、100点から1000点でスコアが算出される。ユーザーはスコアに応じた特典やキャンペーンなどのベネフィットを利用できる。例えば、LINE Payでは一定以上のスコアでマイカラーがアップする。

ベネフィット提供企業は、「今後順次開始予定」の社も含め以下のとおりだ。

LINE SCOREは、AIを活用したLINE独自のスコアリングモデルを活用する。LINEウォレットのタブからLINE SCOREを選ぶことで、利用することが可能。

スコアを算出後、追加で質問を答えると加算され、その後はLINE上のアクションをベースに定期的にアップデートされる。

LINEは今後、ベネフィット提供の企業を増やしていく。また、ベネフィットのひとつとして個人向け無担保ローンサービス「LINE Pocket Money」を今夏ローンチ予定だ。LINE Pocket Moneyではユーザーが得たスコアに応じ、貸付利率(年率)と利用可能額が決まる。

出澤氏はLINEの通話やメッセージの内容はスコア算出元のデータには含まないと話し、「ユーザーの同意が必須」と強調していた。

LINEスタンプ、月額240円で使い放題のプラン登場へ

LINEの取締役CSMOの舛田淳氏は6月27日、当日開催されたLINE CONFERENCE 2019にて、スタンプが月額で使い放題となる「LINE STICKERS PREMIUM」を発表した。

舛田氏は「3億8000万円分(のスタンプ)が月額240円で使い放題」、「学生料金は半額の月額120円」となる、と話した。

より詳しい情報が入り次第、この記事をアップデートする予定だ。

LINEインフラを使って新卒採用支援、「LINE採用コネクト」は自動配信やプッシュ通知が可能

LINEは6月13日、LINEアプリを利用したクラウド型新卒採用支援ツール「LINE採用コネクト」を2019年秋に提供することを発表した。

人材系のサービスとしては同社はすでに、アルバイト求人情報サービス「LINEバイト」や転職情報サービス「LINEキャリア」などのサービスを展開しており、これらのサービス基盤を活用して新卒採用に焦点を当てる。

LINEバイトやLINEキャリアでは、求職者と採用担当者が応募から採用までのコミュニケーションをLINE上で済ませられる「LINE応募」機能を使えるのが特徴。現代社会では見逃してしまいがちな電話やメールに頼らず、求職活動を進められる。

2019年秋にサービス開始となるLINE採用コネクトは、企業と就職活動中の学生がLINE上の企業アカウントを通じて繋がることでコミュニケーションが取れる新卒採用支援ツール。採用担当者には専用の管理システムが提供され、企業・採用情報などを学生個々に合わせて発信できる。

そのほか、アカウント登録したユーザーに向けて会社説明会の日程調整や問い合わせへの応答といった配信作業を自動化できるほか、リマインドのためのプッシュ配信といった機能もある。就活側の学生に専用のQRコードを読み込ませることで連絡先の情報が共有できるため、両社の機会損失も防げるという。

国内では若年層の連絡手段として定着しつつあるLINEのインフラを使うことで、日本人にとっては就活や新卒採用がスムーズに進められそうだ。

メッセンジャーアプリで遊べるゲームの開発をサポートするGame Closure、アップルなどからデベロッパーを解放

Game Closure共同創設者でCEOのMichael Carter氏

メッセンジャーアプリやブラウザなどといった環境でも利用可能で「瞬時に」ロードすることができるHTML5のゲームプラットフォームを開発し提供するGame Closure。同社の本社機能は2018年8月より、LINEや楽天などとの連携に伴い日本に移っているが、サンフランシスコで同社の共同創設者でCEOのMichael Carter氏に話を伺うことができた。

2011年創業の同社は、LINEが提供するLINE QUICK GAMEの「にゃんこ防衛軍」や「釣りスタ」、Facebook MessengerのInstant Gamesで2016に開始された「EverWing」、Snapchatで遊べる「Snake Squad」などの陰の立役者だ。

にゃんこ防衛軍

そしてCarter氏いわく、Game ClosureはTencentが提供するWeChatのミニプログラムのデベロップメントパートナーだ。

加えて2015年には楽天とジョイントベンチャーの楽天ゲームズを創設している。

そんなGame ClosureのCarter氏はネットワーク通信規格「HTML5 WebSocket(ウェブソケット)」の発明者でもある。

HTML5 WebSocket開発の秘話

小さい頃からゲームが好きだったというCarter氏。だが、興味は次第にゲームだけでなくコンピューター全般へと拡大。特にウェブブラウザーに興味があったという。

「90年代は転換期だった。93年から95年はアプリをダウンロードしインストールする必要があったが、96年〜98年にはドットコム・レボリューションで全てがブラウザ上で行えるようになった。当時は小学生だったが、誰もが何でも創造できる『オープンなプラットフォーム』になったことに衝撃を受けた。だが、ウェブページ上にアプリを組み込む上で、まだまだ限界があった。

そんなCarter氏は「僕が作りたかったアプリは、複数人が同時に使えるもの」だったと話す。複数人が同時に文書を編集できるGoogle Docsやウェブブラウザ上でユーザーたちが会話できるFacebookのチャット機能などを例として挙げた。

「だが、テクノロジー的に(当時は)そのようなこと(複数人が同時に使えるアプリ)を実現することは難しかった。だからこそ課題の解決に踏み切ったんだ」(Carter氏)

Carter氏は高校と大学で、その「ウェブブラウザ向けの新しいテクノロジー」を研究する。大学を卒業してからも研究を続け、完成したテクノロジーがHTML5 WebSocket。グーグルやマイクロソフト、アップル、FirefoxのMozillaなど全てのブラウザーに採択された。

2008年にスペックを書き終え、2010には世界中がHTML5 WebSocketを使っていた。今では数十億人が毎日利用しているという。

「Google DocやFacebook Messengerなどのツール、そしてFortune 500の8から9割、そしてGlobal 2000の大半(の企業)がこのテクノロジーを使っている」(Carter氏)

だが、スマートフォンの登場で「また振り出しに戻ってしまった」とCarter氏は話す。スマホでアプリを利用するにはダウンロードが必要だからだ。

「マイクロソフトかアップルがコントロールしていたデスクトップ上のアプリから、ウェブ上のオープンプラットフォームに移行し、ヤフーやグーグル、アマゾンや楽天などのEコマースなどが誕生した。だが、スマホのせいで、また逆行してしまった」

「だからこそ、Game Closureを設立したんだ」(Carter氏)

スマートフォンの登場、Game Closureが果たすべき使命

スマホの問題は、「ユーザーがポケットから出した即時にスムーズに使えることを求めること」で、そのような状況でデベロッパーがアップルやマイクロソフトに頼らざるを得ない状況にあることだ、とCarter氏は語る。

「そのようなアプリやゲームを作る場合、大半はアップルやグーグルのテクノロジーを使うこととなる。彼らはそのようなテクノロジーを強力にするために巨額を投資してきている。だが、僕たちのテクノロジーを使えば、デベロッパーはコンテンツのディストリビューションなどをコントロールできる」(Carter氏)

Carter氏いわく、Game Closureの使命は優れたデベロッパーが、ブラウザー上で利用できるアプリやゲームを開発できるテクノロジーを提供すること。そして、そのアプリやゲームをアプリストアではないチャンネルで提供できるようにすることで、「デベロッパー自身がディストリビューターになれる環境を整える」(Carter氏)

「たとえば、LINE。LINEは主に日本で使われているコミュニケーショアプリだ。だが、LINEが新しいアプリやゲームを作る場合、クパチーノに本社を構えるアップルの許可が必要だ。だが、クパチーノに本社があるアップルは日本に関する知識はまるでない。だが、彼らが、日本における、アプリやゲームなどのディシジョンメーカーだ」

「僕たちはLINEと直接、仕事をしているが、僕たちのテクノロジーを使って優れたコンテンツを作ることで、LINE自身が自社のアプリやゲームのディシジョンメーカーになれる」(Carter氏)

より多くのメッセンジャーにテクノロジーを提供

冒頭でも説明したとおり、LINE QUICK GAMESの「にゃんこ防衛軍」や「釣りスタ」の裏に存在するのはGame Closure。メッセンジャーアプリで複数のユーザーがインタラクトしながらゲームを遊べる環境の構築に成功してきている。

そんなGame Closureは、上記のとおり、楽天とも密な関係にある。「Rakuten Games」のポータルサイトは、2019年7月22日に終了する予定だが、楽天にはViberがある。Rakuten GamesのプラットフォームがViberに移行されても不思議ではない。

Carter氏は「一つのメッセンジャーで素晴らしいユーザーエクスペリエンスを提供することができれば、どのメッセンジャーでも同様に対応が可能だ」と話した。そして、今後の展開について、Instagram、WhatsApp、KakaoTalkなどの名前を挙げ、「より多くのメッセンジャーなどにテクノロジーを提供したい」と加えた。

「トレンドは、メッセンジャーアプリが独自のプラットフォームへと進化を遂げていくこと。アップルが一方的に反対し続けるのは難しい状態だと言えるだろう」(Carter氏)

還元上限額が1万円にアップするLINE Pay決済特化アプリのiPhone版が登場

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モバイル決済サービスを提供するLINE Payは4月23日、LINE Payの決済特化アプリのiOS版の配布を開始した。先行配布されているAndroid版と同様に、このLINE Pay専用アプリを使うことで、4月30日まで開催されている最大20%キャンペーンの還元上限額が5000円から1万円にアップする。

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LINEがテイクアウトサービス「LINEポケオ」開始、ガストなど国内約2000店舗から

LINEは4月18日、飲食店のテイクアウトをLINE上で完結できる新サービス「LINEポケオ」を先行公開した。まずはガストやバーミヤン、ジョナサンの国内約2000店舗にて導入をスタート。今後対象ジャンルや対象店舗を順次拡大していく計画だ。

LINEでは2017年7月よりフードデリバリーサービス「LINEデリマ」を開始。全国1万4000店舗のメニューをLINE上で手軽に検索・注文するプラットフォームとして事業を伸ばしてきた。それに続く形で昨年10月にテイクアウトサービスへの参入を発表。両サービスを足がかりに、LINEを通じてあらゆる飲食店への注文が可能となる「LINEオーダー」構想を掲げている。

本日先行公開されたLINEポケオは、今いる場所に応じて近くのテイクアウト可能なお店を検索し、注文から事前決済までをLINEアプリ上で完結できることを目指したテイクアウトサービスだ。

マップ検索を通じて対応店舗を検索するだけでなく、“セール”タブから近隣店舗のディスカウントメニューのみをピンポイントでチェックすることも可能。商品注文時に受け取り時間の指定をすることで、店頭で長時間待つ必要もない。

同サービスは個別のアプリではなくLINEアプリ上で「LINEポケオ」の公式アカウントを友だち追加することによって利用できる仕組み。購入金額に応じてLINEポイントが付与され、貯まったポイントは注文の際時に1ポイント=1円として使えるようになる。

冒頭で触れた通り、まずはガスト、バーミヤン、ジョナサンの国内約2000店舗からスタート。6月以降には松屋や松のやの導入を予定しているほか、コーヒーやファーストフード、スイーツなど、様々なジャンルの店舗にも拡大していく計画。2020年までに掲載店舗3万店を目指すという。

また機能面についてもアップデートを重ねていく方針。6月を目処に「LINE Pay」で支払いができるようにするほか(現時点では店舗支払いのみ)、ジャンルごとに飲食店を検索できる「ジャンル検索」にも今後対応予定だ。

スマホからテイクアウト商品を事前に注文・決済できる「モバイルオーダー&ペイ」型のサービスは、近年国内でもホットな領域のひとつ。直近でも「O:der(オーダー)」を手がけるShowcase Gigや「PICKS(ピックス)」運営のDIRIGIOについて紹介している。

テイクアウトに関しては10月の消費増税後も軽減税率が適用されることもあり、これからさらに盛り上がっていきそうだ。

LINE Pay決済特化アプリ発表、上限額1万円の最大20%還元キャンペーンも始まる

コード決済から税金の支払いまでさまざまキャッシュレス決済サービスを提供しているLINE Payは4月17日、最低で18.5%、最大で20%が還元される「平成最後の超Payトク祭」を発表した。実施期間は4月18日から4月30日23時59分までの13日間。還元上限は5000円なので、期間中に累計で2万5000円程度を使うと最大の還元を受けられる。

平成最後の超Payトク祭自体の還元率は15%で、最大の20%の還元が受けられるのは前月までにLINE Payで合計10万円以上を決済した「マイカラー」が「グリーン」のユーザーのみ。LINE Payの利用実績が前月1万円未満のマイカラーが「ホワイト」のユーザーの場合は18.5%の還元となる。内訳は、平成最後の超Payトク祭で15%、コード払い還元で3%、マイカラー還元で0.5%だ。

ちなみにマイカラー還元は、前月のLINE Pay利用額が10万円以上のグリーンで2%、5万円以上のブルーで1%、1万円以上のレッドで0.8%となる。平成最後の超Payトク祭で適用される15%ぶんの還元は、6月30日にLINE Pay残高に付与される予定だ。一方、コード決済還元の3%ぶんとマイカラー還元ぶんは翌日1日にLINE Pay残高に反映される。

3月下旬に実施された「春の超Payトク祭」と同様にコード払いはもちろん、LINE Payカード、QUICPay+(Google Pay)、オンライン支払い、請求書支払いも対象となる。LINE Payバーチャルカードを利用したSuicaチャージやAmazonギフト券購入などのテクニックも使える。JCBブランドのプリペイドカードであるLINE Payカードを使えるので、JCBが使える場所なら実質ほとんどの店舗で使える。注目は新たに導入される「LINE Pay」専用アプリを使うことで、還元総額が1万円にアップする点。専用アプリを1回使うだけで還元上限が1万円にアップする。LINE Pay専用アプリはAndroid版が本日からダウンロード可能になり、iOS版は近日中の予定だ。

LINE Payアプリは、その名のとおりLINEアプリからコード決済機能のみを抽出した専用アプリ。専用アプリなので起動すればすぐにコードが表示されるので決済がスムーズだ。LINEアプリでもスマホのホーム画面にLINE Payに直接アクセスできるショートカットアイコンを置けたが、アプリ化することでよろ利便性が高まった。

キャンペーン期間中の還元総額1万円のLINE Payアプリなら累計5万円まで還元が受けられるので、LINE Payのコード決済に対応した家電量販店などで活用しやすくなった。

スタバ全店舗でLINE Pay間接決済が可能に、LINEがバーチャルスタバカードを提供開始

LINEとスターバックスジャパンは4月8日、「LINE スターバックスカード」の配布とスターバックスの「LINEス公式アカウント」の開設を発表した。昨年12月に両社が発表したデジタル領域におけるイノベーションの加速化を目的とした包括的な業務提携の取り組みの一環となる。

実は両社の取り組みは2015年から始まっており、LINEでつながっている友だちにギフトをプレゼントできる「LINEギフト」で協業。直近では、2月28日にオープンした「スターバックスリザーブ ロースタリー東京」において、店頭に近づくとLINEで通知を受け取ることができる「LINE Beacon」を活用したオープニング企画「BEAN TO CUP JOURNEY」を実施した。

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今回登場したLINEスターバックスカードは、LINEの1サービスである「LINEウォレット」から追加できるバーチャルカード。このLINEスターバックスカードへはLINE Payからチャージできるため、通常のスターバックスカードで決済できる店舗であれば事実上LINE Payでの支払いが可能になる。もちろん、通常のスターバックス カードと同様に店頭での現金やクレジットカードによるチャージにも対応している。LINEポイントを使ったチャージも可能だ。

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既存のスタバカードを所持しており会員登録を済ませている場合は、その会員情報をバーチャルカードに引き継げる。引き継ぎにより、スターバックスのロイヤルティプログラムである「STARBUCKS REWARDS」のポイントも移行されるので安心だ。スタバカードを持っていない場合は、LINE上で会員登録を済ませることでバーチャールカードを発行できる。

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LINEスターバックスカードは既存のスターバックスとは別に作成されるので残高は引き継げないが、スマホの「Starbucks」アプリ上で残高を手動で移行することはできる。

スターバックスの「LINE公式アカウント」は、新商品や季節のお勧め情報などが配信される。利用者に最適化したメニューの提案や限定商品の購入、限定イベントへの招待なども実施するとのこと。今後は、好みの1杯をさがせる「カスタマイズ」機能や、メニューの選択に迷った場合にお勧めの商品を提示する機能を提供する予定だ。

両社は共同でキャッシュレスの取り組みも進めており、2018年末より東京都内と福岡市内の一部店舗でLINE Payのテスト運用を実施していた。今後は順次、国内のスターバックス全店にLINE Pay決済を導入するとのこと。

スタートアップや中小企業向け、LINEでデジタル広告の相談ができる「デジプロ」リリース

オンライン上でリスティング広告やSNS広告の質問や相談を受け付けるオンラインチャットサービス「デジプロ」を手がけるHagakureは4月4日、同サービスのリリースを発表した。

デジプロでは「Google広告の入稿方法を教えてください」「リターゲティング配信に必要なことは何でしょうか?」「Google Analyticsで広告経由の数値を見ることができますか?」などネット広告に関する疑問に、広告代理店出身のHagakureのメンバーたちが応じる。

「ネットの記事で調べたけど、本当に正しいのか自信が無い」「いちいち調べている時間が無い」「委託業者の言っていることが正しいのか分からない」などの悩みを解決するのが目的だ。

利用料金は月額1万円で、登録後、送られてきたLINE@アカウントを友達に追加することで、同プラットフォーム上で質問を開始することができる。

Hagakureが想定するデジプロの利用者は「これから広告を使って自社サービスアプリを宣伝したいスタートアップ」「未経験なのにWEBマーケティングを任された担当者」「代理店や業者に依頼しているが、よく理解していない方」などだ。

Hagakureは2018年10月に設立された。Hagakureいわく、資金力が豊富かつ予算が大きい大企業は、「広告代理店に依頼し、分からないことは代理店に質問することができる」。だが、ベンチャーや中小においては、「自社のリソースで広告を運用するため、誰にも相談することができないというケースが目立つ」という。

Hagakure代表の奥雄太氏は、会社員時代はデジタル広告の運用を担当。旅行、アパレル、教育など、様々な業界のクライアントを見ていた。「既に広告を実施しており知識のあるクライアント」が対象だったが、デジプロのようなサービスの必要性は、プライベートでスタートアップや地方の中小企業の経営者の相談を受ける中で感じたという。

「広告の基本的なことを知らないことで、効率の悪い広告費の使い方をしていたり、商品やサービスを届けたい人に届けることができていない企業が多いと感じたことが(デジプロ開発の)背景にある。百貨店を探している人に対して、ぬいぐるみの広告を配信していたり、など。しかし、代理店に依頼するとなると最低出稿金額が決まっていたりする。そのため、周りに相談できる人がいないベンチャーや中小企業が多いと広告の相談を受ける中で感じた」(奥氏)

今後の展開として、奥氏は、デジプロ上で「SEOやグロースハックなどのデジタルマーケティング全般」の相談に対応できるようにしたいと述べた。また、相談対応メンバーも増強し、最終的には「自動化」もしていく予定だ。

また、チャット相談と学習コンテンツを組み合わせることから成る、動画とテキストによる、デジタルマーケティング人材を育てる「オンライン学習サービス」もすでに視野にある。