米国でのモバイルアプリ利用時間は1日5時間を突破

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調査分析ファームのFlurryによれば、アメリカ国内の利用者によるモバイルアプリケーションの利用時間は増加の一途をたどっているようだ。利用時間は1日に5時間に及んでいるとのこと。ちなみにFlurryは1月、モバイルアプリケーションの利用時間は昨年比で11%の伸びを示しているという調査結果も公表している。

5時間の利用時間というと、2015年の第4四半期比で20%の増加となる数値だ。一方で、モバイルブラウザーの利用時間の方は減少を続けている。

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ブラウザ利用時間の割合はいまや8%となっている。ちなみに2015年Q4は9%、そして2014年Q1においては14%、2013年Q1には20%を占めていた。

もちろん、モバイルアプリケーションの利用時間が伸びた原因はそれだけではない。使えるアプリケーションも増えたし、またWi-Fi環境が大きく広まったことも影響しているだろう。モバイルでの通信速度も速くなったし、またテキストメッセージや会話などといった電話の主要機能をアプリケーションが代替するようになったことにもよるのだろう。

ところでFlurryは以前、アプリケーションの利用時間がテレビ視聴を上回るまでになっていると報告していた。これはすなわち、モバイルアプリケーションが「ユーティリティ」の範疇を超えて成長していることを意味するものだ。

アプリケーション利用時間がテレビ視聴時間を超えたと報告されたのは2015年のことだった。暇な時間にも、漫然と受身的に放送される番組を視聴するのでなく、アプリケーションを利用した積極的なやり取りを行うようになっているのだ。さらにNetflixやAmazon Video、Huluなどの普及により、アプリケーション依存が一層深まっているわけだ。

メディアならびにエンターテインメント系アプリケーションの利用時間が15%を占めるようになっていることからも、テレビの役割がアプリケーションに移りつつあることがわかると思う。

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なお、Flurryの調査によれば、ソーシャルメディア、Snapchat(単独で2%の割合を占める)などのメッセージングアプリケーション、メディアおよびエンターテインメントなどをあわせると、利用時間の51%に達するのだとのこと。

Snapchatの人気は相変わらず高いようではあるが、WhatsAppやInstagramを傘下におくFacebookが、やはり19%と大きな割合を占めている。Facebookとの差は大きいとはいえ、しかしSnapchatはYouTubeの3%に迫る利用時間割合を占めるまでにはなってきている。

FacebookやSnapchatを除いた、その他のメッセージングおよびソーシャルアプリケーションの利用時間は12%の割合となっている。

もちろん、こうして利用時間を増やしつつあるアプリケーションもあれば、減らしているものもある。たとえば「ゲーム」アプリケーションだ。

ゲームアプリケーションは、当たれば金になりやすいのは間違いのないところだ。しかし、ゲームアプリケーションの利用時間割合は減りつつある様子。たとえば、Appleによれば2017年の1月1日は、過去最高の売り上げを達成した日であった。

しかしゲームジャンルについてみると、2年連続で割合を減らしてしまっているのだ。いまでは、アプリケーション利用時間の11%程度になっているとのこと。

アプリケーション利用時間の増加にともない、広告業界ももちろん影響を受けている。すなわちテレビ広告が、アプリケーション内広告にシフトするようなことも起きているのだ。アプリケーション方向へのシフトは、DirecTV Now、Sling TV、YouTube TVなどのサービスが広まるにつれて加速している。Flurryは、こうした動きはますます進むこととなり、テレビ視聴時間はさらに減少することになるだろうと予測している。

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(翻訳:Maeda, H

モバイル最若年層では、Eメールが死につつある

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メッセージングアプリが、モバイルファースト時代のコミュニケーションの未来であることへのわずかな疑問を打ち消すかのように、今日発表された調査結果がその勢いを示す明確な数字を示している ― そして若者ユーザーの間でのEメールに対する優位性を。App Annieレポートによると、Eメールはこの集団の中では事実上死につつある。13~24歳がメッセージングアプリの利用に費やす時間は、45歳の3.5倍以上であり、年長ユーザーたちは、依然としてEメールやウェブブラウザーといった、デスクトップを再現するアプリを主に使っている。

調査データはリアル世界ユーザーの多数のサンプルを対象としたものであり、それを会社独自のデータセットと組み合わせている、とApp Annieは説明する。ただし、対象はAndroidスマートフォンユーザーのみであり、米国市場の全体傾向を表わしてはいない。iOSデータが加わればある程度数字は変わるだろうが、大きな傾向は残るだろう。

スマートフォンと共に育ってこなかった世代は、このデバイスを小さなパソコンとして使う傾向がある。45歳以上のユーザーは、モバイルウェブブラウザーのトップ5を使っている時間が他のどの年代よりも長い。さらに、彼らがAndroid用のトップ5メールアプリを使う時間は、メッセージングアプリのトップ5を使う時間よりも長い。

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一方、最若年層では傾向が逆転する。2015年に、13~24歳のユーザーはEメールよりもメッセージングアプリの方をずっと多く使った。実際、2種類のサービス間の利用パターンの相違は劇的だ。(上図右のグラフを参照)。メッセージングアプリの利用時間は、Eメールを上回っているだけではなく、圧倒している。

モバイルファースト文化へとシフトする ― そして若いユーザーが大人になる ― につれ、メッセージングアプリの重要性は高まるばかりだ。既に何社ものトップ企業が、この分野でリーダーになるための取り組みに大きく注力しているのはそのためだ。例えばFacebookは、同社サービスのMessengerとWhatsAppをショートメッセージの代替品としてだけではなく、企業対消費者コミュニケーション、Eコマースと商品発見、さらには半人間実験ロボット “M”によるバーチャル支援等と統合しようとしている。
他の地域では、KakaoTalk、LINE 、WebChat等のメッセージングプラットフォームがほぼ同じ状態にある。実際、場所によってはメッセージングアプリがインターネット全体の入口になろうとしているところもある ― ウェブブラウザーやGoolge検索でも、Facebookのようなソーシャルメディアもなく。

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メッセージングを好む傾向に加え、現在の最若年ユーザーたちは、既にスマートフォンでビデオストリーミングサービスのヘビーユーザーになっている。報告によると、彼らがAndroidのトップ5ストリーミングアプリに費した時間は、45歳以上の2倍以上だった。若いユーザーは1日平均4回以上この種のアプリをアクセスしている。

しかし、モバイルショッピングとなると、Androidのトップ5買い物アプリに最も時間を費しているのは中間年齢層(25~44歳)で、若年層よりも高齢層よりも長時間利用している。これは彼らの購入能力とモバイルサーヒス利用への抵抗のなさを証明するものだ。もちろん、いずれは10代や若き成人たちも、収入の増加と共に似たような行動をするようになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新興国の利用者曰く、インターネットはモラル面でマイナスの効果を及ぼす?!

新しく発表されたPew Researchのレポートでは、新興国においてインターネットがもたらす影響を調査している。人々が「インターネット」についてどのように考えているかに力点をおいている。

昨今、新興国にもインターネットに繋がる環境を構築しようと、FacebookやGoogleなどはかなりの投資を行なっている。たとえばFacebookは特定地域に無料のモバイルインターネットを提供しようとするInternet.orgなるプロジェクトを運営している。Googleの方も気球高高度を飛ぶドローンなどを通じたアクセス手段を提供しようとしている。こうした動きは加速していると言って良いだろうが、しかしインターネットに接続できるようになることが、途上国の人たちの役に立っているのか、あるいは喜ばれているのかどうかについては、まだ十分な調査が為されていないともいえそうだ。

TechCrunchなどのテック系メディアでは、インターネットの存在自体や、あるいはインターネットに接続できるようになるということについては肯定的な評価をすることが多いだろう。しかし、世界中の人がネットに繋がるようになることについて、肯定的な面にばかり目を向けているということはないだろうか。たとえば最近は、政府が市民の監視を行うのにネットワークを利用しているというようなことも言われている。人々同士の間でも、加害者がキーボードやモバイルデバイスの画面に隠れた状態で匿名のうちにいやがらせ行為を行ったり、あるいは病力的な振る舞いに出る旨のおどしに使っているようなケースもある。

既にネットワークの存在に多くを依拠している先進国では、多少の不利益があってもインターネットに繋がることを選ぶ(選ばざるを得ない)だろう。しかしこれまで繋がっていなかった地域の人達も同様に考えるはずだと前提して良いものだろうか。誰もがネットに繋がることを良いことだと考えるようになるものだろうか。

Pew Researchは今回、32の新興国および発展途上国を対象に調査を行なってレポートをまとめている。そうした国々ではインターネットについての意見もいろいろにわかれているようで、インターネットというものはモラル面での悪影響をもたらすと回答している人も多いようだ。民主化推進などの政治面についても、賛否両論があるようだ。ただし、教育や人間関係、および経済の面ではプラスになると考えている人が多い。

新興国市場において、インターネット非利用者を含めた64%の多数が、インターネットは教育に役立つと回答したそうだ。友人関係にも役に立つと回答した人も53%にのぼっている。さらに経済面でも52%の人が役立つと考えているのだそうだ。しかしモラル面で良い影響をもたらすと考えている人は29%に過ぎず、むしろ42%がマイナスの影響をもたらすと回答している。

モラル面で悪影響をもらたすという考えは、今回の調査対象国すべてに共通するものであるというところも面白い。モラル面に好影響をもたらすという回答が多数を占めた国はなかったのだ。

ところでインターネットへのアクセスが可能になった人たちの多くが、「ソーシャル」面にプラスの効果をもたらすと考えている。たとえば新興国の人々の65%が、個人同士のつながりい好影響をもたらすだろうと回答している。これをインターネットにアクセスできない人たちについてみると、同じように判断する人の割合は44%に低下する。教育レベルにもよるようで、高学歴な人々の10人に6人が人間関係にプラスとなると回答しているのに対し、低学歴の人々の賛同率は44%になる。

こうしたことを見ると、Facebookなどがネットワークに繋がる人たちを増やそうとするのは正しい判断であると言えるだろう。インターネットに繋がるようになれば、発展途上国でも多くの人が友人などと繋がるためにネットを利用するようになる。86%の人々が友人や家族とオンラインでの繋がりを持ち、また82%がソーシャルネットワークにも参加している。調査対象となった国々でも、インターネット利用者のうち82%がFacebookやTwitterを使っていることがわかった。

ちなみに、インターネットを政治面で利用している人は少ない(54%)ようだ。さらに健康関連情報の入手に利用した人は46%で、政府や各種サービスからの情報を得るのに活用した人も42%に留まった。さらに、キャリア活動ないしコマースに用いる人も少ない様子。求職活動に利用した人は35%で、支払いに利用した人が22%、ショッピングが15%で、オンラインコースを試してみた人も13%という結果になっている。

残念ながらPewのレポートでは、モラル面で悪影響があるとした人々の回答について、詳細な検討は行なっていない。インターネットが導入されることで、どういうマイナス面が出てくるのかということについて、具体的な内容の確認も行なっていない。どのようなサービスないし行動がモラル面にどのような影響を及ぼすと考えられているのかについて、もう少し突っ込んだ調査が欲しかったところだ。

レポートを見る限り、ネットが利用できるようになるや否や、多くの人が「ソーシャル」な行動を行うようになる。人々の心配は、そうした人々の行動パターンと関係があるものなのかもしれない。フェイス・トゥ・フェイスの関係が減り、そしてこれまでのさまざまな束縛から逃れ、「自由」を感じるようになるというのも、ネットワークの特徴のひとつだ。そこで人を「自由」に避難したり、公開の場では言えないような「本音」を表に出すことも行い始める。そうした社会的行動の変化により、インターネットが道徳面に悪影響を及ぼすと考える人も出てくるのだろう。

インターネットへの接続状況などを国ごとにまとめたレポートの全文もこちらから見ることができる。尚、途上国の人々をネットに繋ごうという行動は積極的に行われているものの、今回の調査対象国にはインターネットにアクセスできていない人が数多く存在する。ごくたまにであれインターネットを利用するという人は、調査対象32ヵ国の中で44%に過ぎない。米国では成人の87%がインターネットを利用している。

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(翻訳:Maeda, H


Appleのアプリストアでは83%110万あまりのアプリが”ゾンビ(生ける屍)”化している

アプリの世界は依然として活況を呈していて、iOSのApp Storeも成長が鈍化せず、今では142万本あまりのアプリがひしめき合っている。アプリの分析をやっているadjustの、最新の報告書がそう言っているが、この報告書でおもしろいのは、消費者にとって実質的に見えなくなってしまったアプリについて数字を挙げていることだ。adjustはそれらを、“ゾンビアプリ”(zombie apps)とやさしく(?)呼んでいる。今では、App Storeのアプリの83%がゾンビで、昨年1月の74%からさらに増加している。

この場合のゾンビでないアプリの定義は、3日のうち2日(全期間の2/3)はApp Storeのトップ300に登場していたアプリだ。そういうアプリはユーザがアプリのカテゴリーで検索すると自然に発見される。今現在、世界155か国のストアが、300のアプリを23のジャンルに分けて表示している。また、“ゲーム”というジャンルには、さら18のサブジャンルがある。無料と有料に分けたリストもあるので、一つのアプリが複数のリストに載ってる可能性もある。

しかしゾンビ状態のアプリは、アプリのタイプを具体的に指定したり、アプリの名前を正しく指定しないかぎり、見つからない。

報告書によると、App Storeのゾンビアプリは2014年1月の65万7778から12月の113万6501へとほぼ倍増した。同じ期間にアプリの総数は、88万9231から137万2371へと、54.3%増加している。

アプリの数が100万に達したのは、3月だった。ゾンビが100万に達したのは9月だ。

競争の厳しいジャンルと、それほどでもないジャンルがある。たとえば“ビジネス”は、今や世界的に成功しているいくつかのアプリが支配し、新人はなかなか食い込めない。それならむしろ、競争の緩い“生産性(Productivity)”とか“金融”に移った方が、よいかもしれない。

“ナビゲーション”や“スポーツ”は、地域性があるため、ゾンビ率は低い。彼らは比較的少数のローカルなアプリと競争している。

また、アプリの多いジャンルほどゾンビ率も高い、という傾向がある。たとえば、App Storeで最小のジャンルである“天気予報”は、半数のアプリがトップリストに入っている。

一方、アプリの数が25万を超えるようなジャンルは、ゾンビ率が高い。“ゲーム”がその好例で、ゾンビ率は80%だ。サブジャンルでリスト入りするアプリも、その22.9%は親ジャンルの“ゲーム”にまったく登場しない。ゲームのマーケターは、サブジャンルを重視すべきだろう。

ゾンビ率は、国によっても違う。ドイツと中国のApp Storeはそれぞれ80.6%、81.3%とゾンビ率が高く、一方日本とロシアは77.6%、73.2%と低い。アプリの競争相手が少ない国はゾンビ率も低いが、その国の言語にローカライズされたアプリはランクが上がり、ゾンビを脱することもある。

今では、かつてのSEO(検索エンジン最適化, Search Engine Optimization)と並んで、ASO(アプリストア最適化, App Store Optimization)という言葉もある。 どちらも、リスト上のランクを上げるためのテクニックだ。自分のアプリのランクを上げたいデベロッパは、勉強してみてはいかがだろうか。

Appleでは一つのアプリに対して三つのジャンルを指定できるが、そのとき、なるべく競争の激しくないジャンルを選ぶと、ゾンビ化の可能性も低くなる。

adjustの報告書は“アプリストアは死んだ”というどぎつい言い方をしているが、アプリストアのリストがゾンビだらけでも、今の消費者はリスト以外のアプリの見つけ方を知っている。特集やコレクションの方が参考になる場合が多いし、アプリを検索してもよい。Apple自身も、昨年の春に関連検索のヒントをユーザに提供するなど、アプリ発見方法の改良に努めている。

しかしアプリの発見方法では、今やFacebookなどの方がAppleよりも進んでいる。とくにFacebookの場合、モバイルオンリーの月間アクティブユーザ数が5億2600万いて、同社の広告収入36億ドルの69%がモバイル広告だ。その中でとくに多いのが、アプリのインストールを誘う広告で、ユーザをいろんなアプリストアへダウンロードのために連れて行く。それらのターゲット広告はFacebookにとってドル箱であるだけでなく、個人化されているからユーザにとっても役に立つことが多い。

adjustの報告書はここで入手できる。そこには国際的なアプリマーケットの動向など、アプリ産業全体のトレンドも書かれている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2014年のモバイル・アプリのトレンド、トップ9(App Annie調べ) 

今日(米国時間1/28)、モバイル・アプリの調査ビジネスのリーダー、App Annie2014年の年間レポートを発表した。このレポートには昨年のモバイル・アプリのトレンドがまとめられている。またメッセージ、ビデオ・ストリーミング、「共有経済」などカテゴリー別、アップストア別、地域別のモバイル・アプリの動向も分析されている。

このレポートの基礎となるデータは、ほとんどすべてのトップアプリを含む70万種類のアプリをモニターするApp Annie自身のプラットフォームから得たものだ。App Annieのモニター・サービスを利用する顧客にはEA、Google、LinkedIn、Microsoft、Line、Samsung、Tencent、Universal Studiosを始め、多数のビッグネームが含まれている。App Annieはこれまでに830億ダウンロード(売上にして250億ドル)をモニターしており、モバイル・ビジネスの動向について最大の情報源の一つとなっている。

今回のレポート全文にはiTunes App StoreとGoogle Playの双方について、パブリッシャー別、地域別、カテゴリー別の詳細なトップ・アプリのリストが含まれている。

詳細データの分析に関してはそれぞれの読者の関心に任せることにするが、昨年アメリカでFacebookが目覚ましい成功を収めていることは指摘しておきたい。2014年のiOS とGoogle Playのダウンロードで、Facebookはトップ10アプリのうち4つを占めている。Facebook Messengerが1位、Facebookアプリが2位、Instagramが3位、WhatsAppが10位だった。

App Annieの分析による2014年のトレンドは以下のとおり。

1. 世界のダウンロード数でGoogle PlayはiOSに対するリードを拡大

2014年にGoogle PlayはApp Storeを60%近く上回るダウンロード数を記録している。逆にApp Storeの売上はGoogle Playより70%も多い。

2. アメリカ、韓国、日本が世界のアプリ市場の売上の半数以上を占める

しかしApp Annieは中国に代表されるBRIC諸国が2015年には台頭するだろうと予測している。たとえばBrazilは2014年にGoogle Playのダウンロード数でアメリカに次いで2位、App Storeの売上で中国がアメリカ、日本に次いで3位を占めていた。2014年にBRIC諸国全体の売上は120%増加した。

3. メッセージ・アプリの急成長―App Store、Googleを通じてメッセージ・アプリのトップ10は対前年比53%成長

4. 旅行や交通などの「共有経済(Sharing economy)」アプリも急成長―旅行、交通のトップ10アプリは対前年比30%成長

ここにはLyft、Uber、Airbnbなどが含まれる。

5. モバイル・ビデオ・ストリーミング・アプリのダウンロード数は対前年比44%増加

App Annieによればこれにはいくつかの要因があるという。中国で高速インターネット接続が普及したこと、Netflixがヨーロッパで地元のコンテツを拡充したこと、世界的に高精細度大画面テレビの普及が進んだこと、全米ネットワーク局がコンテンツのアンバンドリングを進めたこと、MLB.com At Bat、NFL Game Pass、BoxNationなどのスポーツ・アプリがサードパーティーへの制限なしに配信を行ったことなどが挙げられている。

6. ハリウッドがモバイル・ゲーム市場に参入して成功

映画やテレビ番組をベースとしたゲームも急成長した。たとえばDespicable Me〔怪盗グルーの月泥棒〕がリリース後1年6ヶ月も経った先月でもトップ10入りしていた。

7. ソーシャル・ネットワーク、写真、ビデオ・ストリーミングのユーザーは女性優位

アプリのユーザー属性はカテゴリーごとに異なる。ゲームはやや男性が多い。

8. 「スーパー・カジュアル・ゲーム」が大人気

Flappy Birdの爆発的な成功をきっかけに、タップを繰り返すだけのシンプルな小型カジュアル・ゲーム、いわば「フラッピーゲーム」がブームとなった。2014年のゲーム・カテゴリーでは12ヶ月のうち10ヶ月でこうした「スーパー・カジュアル・ゲーム」がダウンロード数の1位または2位を占めた。

9. ローカル化の進展で音楽アプリが成長

SpotifyとShazamはアメリカと西欧で強い。TencentのQQ Musicは中国で、Palco MP3はブラジルでそれぞれ1位となっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


2014年のApp Store、アプリケーション数および新規開発者数でGoogle PlayがAppleを圧倒

appFiguresの最新レポートによれば、アプリケーションストアのGoogle Playは2014年、アプリケーションの新規登録数でAppleのストアを初めて上回ったようだ。開発者コミュニティの成長率でも3年連続でApple側を上回っているらしい。登録アプリケーションの開発者数が388,000となっているのだ。タイミング的には、昨年後半になって新たなアプリケーションを登録した開発者が多いのだとのこと。昨年7月のレポートとの違いもなかなか興味深い。

ちなみに2014年においては、Googleのアプリケーションストアにアプリケーションを登録した開発者数が、Apple(28万2000)およびAmazon(4万8000)の合計よりも多くなっている。

いずれのアプリケーションストアも全体的にみて成長はしている。2014年はいずれのストアでも最低50%の成長率を示している。しかしGoogleの伸びがとくに目立った年となったようだ。

登録アプリケーション数でも、Googleは143万本となり、Appleの121万本を凌駕している。Amazonは遠く離れての最下位だ。成長率では90%となっているが、数の上では29万3000本に過ぎない。

AppleとGoogleでのアプリケーション登録数の差は、アプリケーションストアにおける両社の運営方針の違いも影響しているだろう。Appleの方はより細かいレビューを経た後にアプリケーションを公開している一方、Googleの方は基本的に直ちにリリースすることができる。後に利用規約違反やマルウェアであることが判明した場合などに、登録が抹消されることとなる。

また、appFiguresによると、iOSアプリケーションの中で2014年に伸びが大きかったカテゴリーはBusiness、Food & Drink、Lifestyle、Social Networking、そしてCatalogsであったようだ。Googleの方はGames、Photography、Business、そしてEntertainmentとなっている。

ちなみに今月頭に出たFlurryの利用状況レポートでは、Shopping、Utilities & Productivity、そしてMessaging分野が伸びているとのことだった。

appFiguresとFlurryの違いは、登録アプリケーション数と、利用頻度をみたものであることによるのだろう。また、アプリケーションストアをまとめて分析しているFlurryとはカテゴリーのまとめ方も異なる。たとえばShopping系のアプリケーションでも、Lifestyleのカテゴリーに登録されているケースもある。またMessaging系アプリケーションは多くの場合Social Networkingに入る。双方のレポートを直接的に比較してどうこうと言うことはできない。

新しい開発者が登録したアプリケーションジャンルはと見てみると、AppleのiTunesではBusiness系がもっとも多く、ついでLifestyle、そしてGamesとなっている。Google Playの方はGamesが最も多く、そしてBusiness、Entertainmentとなっている。

appFiguresの分析は、3つのアプリケーションストアに登録されている全アプリケーションをデータベース化した資料に基づいたものだ。年毎、アプリケーションストア毎の統計を利用してレポートをリリースしている。但し、そもそものマーケットサイズが異なるので、年毎の成長率の数字のみ追えば誤解に繋がることもあるので注意が必要だ。ちなみに200%の伸びというのは、数が倍になったことを意味している。

今回のレポートでは、数値面におけるGoogleの優位性が強調されている。但し、これがすなわち全開発者の動向を示すというものでもない。相変わらずiOS版を先行して、続いてAndroid版を作るという開発者も多い。収益性の面でApp Storeに期待している人が多いのだろう。しかし、そのApp Storeが「成熟市場化した」という感覚をもつ人も多いのかもしれない。未だに成長し続けてはいるが、これまでと比べれば成長が鈍化している面もある。さらに、iOS App Storeで経験を積んだ開発者が、国際市場での展開を目指してGoogle Playに参入しつつあるという傾向もあるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


モバイルは2014年もアプリ利用が増えてWebは減少, 広告ではGoogleの一人勝ち

今日(米国時間4/1)リリースされたFlurryの調査レポートによると、スマートフォン上のネイティブアプリの利用は成長が依然続いており、それと対照的にモバイルからのWebの利用は減少傾向にある。この調査報告によると、2014年3月現在では、ユーザは一日平均2時間42分をモバイルデバイスに捧げている。これは、1年前に比べて4分の増加だ。その2時間42分のうち、2時間19分がアプリの利用で、モバイルWebの利用は、全モバイル時間のわずか14%、22分でしかない。2013年には、これが20%だった。FlurryのCEO Simon Khalafによると、今やモバイルブラウザはアプリの海を泳ぐアプリケーションの一つにすぎないものになった。

Flurryは、全世界13億台のデバイス上にインストールされている45万あまりのモバイルアプリケーションからデータを集め、さらにモバイルブラウザの利用に関してはcomScoreのデータを利用している。またブラウザの利用の分布については、 NetMarketShareを参照している。つまり、互いに整合性が保証されない複数のデータソースを利用していることに、ご留意されたい。

 

アプリをカテゴリ別に見ると、最人気のカテゴリは昨年と変わらずゲームで、モバイルデバイス(iOSとAndroid)上で費やされる時間の32%がゲームにあてられている(この数値は前年と同じ)。ゲームに次ぐ次位は、カテゴリではなく単独のアプリで、Facebookの17%である(これも前年とほぼ変わらない)。

ただしFacebookの時間占有率(Instagramを含む)は、2013年は18%だったから、今年は微減である。FacebookがWhatsAppを買収するなど、このところモバイルに力を入れているのも、依然ダントツではありながら、モバイル上の競争の厳しさを十分に自覚しているからだ。

Facebookの17%にTwitterの1.5%とソーシャルメッセージングアプリ全般の9.5%を足すと28%になり、これらを“モバイルデバイスのソーシャルな利用”と呼ぶなら、2013年の24%にくらべてかなりの増加だ。増加の中でのFacebookの微減が暗示している光景は、メッセージングをベースとする小規模でプライベートな共有の人気拡大だ。

昨年までのデータに個別名として登場しないYouTubeが、今回は4%の時間シェアを獲得している。しかしYouTubeを含むエンタテイメント全体の時間シェアは、昨年も今年も8%で変わらない。対して生産性アプリは、2%から4%へと伸びている。

なお、モバイル上では、GoogleとFacebookを合わせた二巨人の合衆国消費者の時間シェアは25%弱、またcomScoreのデータではインターネットの上位10社の時間シェアの合計は40%弱である。

Khalafはこう言う: “GoogleもFacebookもこのところモバイルに大きく注力しているが、新規参入がコンスタントに激しい分野なので、時間市場がこの二社に支配されていく傾向は見られない”。新規参入のうちでとくに人気が高いのはPinterest、Snapchat、WhatsApp、Waze、Spotifyなどだが、このうちWhatsAppはFacebookが、WazeはGoogleが買収した。これらのアプリはいずれも、モバイルの時間シェア1~2%を握っている。

2013年から2014年にかけてシェアが減ったアプリの中で、それがもっとも顕著なのがSafariで、12%から5%へと落ち込んでいる。GoogleでもAppleでもないブラウザは4%から2%へ減少。ブラウザ以外では、“その他”(Other)のカテゴリが6%から3%へ落ちている。ただしこのカテゴリは雑多なアプリを含んでいるから、カテゴリとしての意味はあまりない。

ネイティブアプリで過ごす時間2時間19分(139分)は、昨年に比べて12分(9.5%)の増である。この伸び率は、過去5年に比べるとややゆるやかで、人びとがモバイルのアプリとデバイスに捧げる貴重な人生の時間の量は、今後それほど増えないのかもしれない。

また、Flurryが参照しているeMarketerのデータによると、モバイル広告全体の収入(広告費収入)の17.5%をFacebookが稼いでいる。この比率は、上述の時間シェアとほぼ同じ値だ。一方、YouTubeを含むGoogleは49.3%を稼ぎ、時間シェアより相当に大きい。GoogleとFacebook以外のアプリは全体で65.3%の時間シェアを占めるが、広告収入における彼らのシェアは32%にすぎない。

“ゲームやそのほかのアプリにはまだまだ今後、広告で稼げる機会がある”、とKhalafは言っている。

〔訳注: このような消費者行動に関する数値的量的調査データは、“平均値”にはあまり意味がない。なぜなら、行動の差異や格差が極端に大きい場合が多いからである(たとえば超長時間ゲームをする少数者が全体の平均値を相当上へ引っ張ったりする)。むしろ、マーケターなどが参考にすべき値は、メジアンや最宥値(値域)(ボリュームゾーン)だ。〕

画像: Shutterstock/PureSolution

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleトレンドに「月刊トップチャート」が登場―急上昇キーワードのビジュアルなアニメ速報も

毎年Googleは各ジャンルの年間トップ検索キーワードをZeitgeistとして発表しているが、今回、トップチャートとして月間のトップ検索キーワードをまとめたページがGoogleトレンドの新しいセクションとして公開された。 この順位はGoogleの知識グラフが利用されており、キーワードの単なる検索回数という以上に一般ユーザーの関心を的確に集約したものとなっているということだ。

チャートは、ミュージシャン、俳優、テレビ番組、動物、薬、ウィスキーなど多様なジャンルが網羅されている。メインのページには相対的な関心の度合いを表す棒グラフと上昇中か下降中か表す矢印つきで表示される。現在トップチャートには40のセクションが用意されている。

さらにGoogleはクールな全画面アニメ方式のホットな検索キーワードページを発表した。カラフルな背景に大きな文字でその瞬間にもっとも人気のあるキーワードが表示される。対象となる国を選ぶこともできる〔上のスクリーンショットは日本のもの。キーワードをクリックするとメインのGoogle検索結果ページにジャンプする。たとえば『ポテトスナック』をクリックすると「販売終了を惜しむ声」というニュースが表示される〕。また左上の格子型のアイコンをクリックすると最大25件までのキーワードを同時に見ることができる。

Googleトレンドのトップページは左サイドバーにこれらのセクションへのリンクが表示され、右側メイン・ページには急上昇キーワードが詳しくリストされる。従来とくらべてさほど大きく変わったわけではないが、UIデザインが見やすくなり、更新も速くなったようだ。メディアや広告関係者のように現在どんな現象が一般の関心を集めているのかをリアルタイムで知りたいユーザーには大いに助けになるだろう。もちろん単なる好奇心から覗いても面白い。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アメリカのモバイル・アプリの利用はデスクトップ、ノートパソコンからのネット利用にほぼ匹敵(Flurry調べ)

モバイル・アプリの使用時間がテレビの視聴時間に近づきつつある昨今だが、調査会社のFlurryが今日(米国時間4/25)、モバイル・アプリの利用状況をオンラインメディアや他の伝統的メディアと比較したレポートを発表した。

それによると、仕事を終えたいわゆるゴールデンアワー時間帯(午後7時から午後10時)のアプリの利用者数(iOSとAndroidのそれぞれトップ250アプリを集計)は5200万人になるという。

夜間にはアプリの利用は減少し、週末は日中(午前9時から午後5時)の利用が多くなる。ウィークデーの日中のアプリ利用は週末の75%のレベルだった。

Flurryの計算によると、アプリのユーザーを全体としてみた場合、ウィークデーのもっとも視聴率の高い番組を3つ合わせたくらいの人数になるという。新聞でいえば、週末紙の発行部数トップ200の合計に等しい。

Flurryの調査部門のトップMary Ellenは「こうした比較から、まず第一に、モバイル・アプリは伝統的メディアに比べてフラグメント化がいちじるしいとはいえ、利用者数はすでに臨界量に達していることが分かってきた」と公式ブログに書いている。

Flurryはまた伝統メディアがメインのターゲットとする18歳から49歳の層にリーチすることが、この層がデジタル・メディアに移行するにつれてますます難しくなっていることを指摘した。Flurryはテレビの視聴率が2002年に比べて50%ダウンしていることを示したMorgan Stanleyのレポートを引用してこの点を強調した。

NetflixのCEO、Reed Hastingsも昨日発表した「わが社の使命」でこうしたトレンドについて「アプリがチャンネルに取って代わりつつある」と述べている。Hastingsによれば「トップクラスのアプリを開発できなかった既存のテレビ局は視聴者と売上を失うことになる」という。

現在アプリの利用はデスクトップとノートパソコンからのインターネット利用とほぼ同サイズだ。Flurry調べによると、今年2月中のアメリカのモバイル・アプリの利用者は2億2400万人だった。この期間中のアメリカのデスクトップとノートパソコンからのインターネット利用者(トップ50のドメインを集計)はcomScore調べでは2億2100万人だった。

一言でいえば、アプリのプラットフォームはフラグメント化が進んでいるとはいえ、アメリカではアプリのユーザーが非モバイルのインターネット・ユーザーと同規模になったわけだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+