クラウド型製品マスターSaaSのLazuliが5000万円を調達、東大の松尾豊氏がAIアドバイザー就任

クラウド型製品マスターSaaSのLazuliが5000万円を調達、東大の松尾豊氏がAIアドバイザー就任クラウド型製品マスターSaaSを開発/提供するLazuli(ラズリ)は11月5日、J-KISS型新株予約権方式による5000万円の資金調達を発表した。引受先はCoral Capitalおよび個人投資家。2020年7月創業以来初の資金調達という。

調達した資金により、エンジニア採用など開発・オペレーション体制の強化を図るとともに、企業とのシステム連携や積極的な実証実験を進めていく。

また、松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター / 技術経営戦略学専攻 教授、一般社団法人日本ディープラーニング協会理事長)が同社AIアドバイザーに就任したと明らかにした。同氏より、最新の技術・トレンド、これまで培われてきた経験に基づく研究開発や事業開発における助言、アドバイスを受け、開発・オペレーション体制の構築と、企業との連携を加速する。

Lazuliの萩原静厳CEO/CTOは、DX/AIのスペシャリストとして多くの企業のデータ分析/AI/DXについてコンサルティングを行ってきた中、多くの企業が製品マスターの管理に労力や人員を割いていることが分かったという。

製品マスター管理はデータ活用/DXの基礎となるため、非常に重要であるものの、企業にとっては労働集約的なノンコア業務であり、そこにかかるコストと時間は本来コア業務に割り当てられるべきだと、企業の方からも課題の声をきいてきた。

Lazuliは、世界中の製品情報を整理し、分析・検索・レコメンド・マーケティング・サプライチェーン管理・その他のデジタルソリューションにデータを利用できるようにするSaaSプラットフォーム「Ninja DB」(仮称)の開発と提供を推進。

大企業から個人事業主に至るまで、誰もが容易にデータを利活用でき、DX化を進める際の土台となるよう開発している。Lazuliであれば、膨大な製品数と、AIによる高精度の付加情報にSaaSという形で利用できるという。

Ninja DBは、世界中に存在する製品情報を収集し、同社独自のアルゴリズムによって名寄せし、その特徴を抽出して独自のタグ付けを実施。数多ある製品情報を正規化し、クラウド型の製品マスターとして日々アップデートされ続けるこの巨大なデータベースを通じて、企業のDX活動に様々な価値を提供していく。

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カテゴリー: 人工知能・AI
タグ: Lazuli資金調達(用語)日本

住宅ローン×テックのiYellが総額18.5億円を調達、アプリ提携先拡大と住宅ローン業務DX推進

住宅ローン×テックのiYellが総額18.5億円を調達、アプリ提携先拡大と住宅ローン業務DX推進

iYellは11月4日、第三者割当増資および融資(予定を含む)などにより総額18.5億円の資金調達を実施したと発表した。借入先・引受先は、十六銀行、肥後銀行、宮崎銀行の全国の地方銀行(ファンドからの出資含む)や、日鉄興和不動産、三菱地所など大手不動産会社。累計調達額は約41億円になった。

住宅ローンマーケットのゲームチェンジに適応・推進するため、新たに調達した資金をもとに、非対面で住宅ローンの相談・手続きが可能なスマートフォンアプリ「いえーる ダンドリ」(Android版iOS版)の提携先の拡大、金融機関の住宅ローン業務効率化DXの開発を推進する。

  • いえーる ダンドリ提携先拡大に向けた総額5億円相当還元キャンペーンなどの施策
  • Jaas(住宅ローンオペレーション as a service)による金融機関DXの推進。新商品の設計やシステム提供、運用だけではなく集客支援などの営業部門のサポート。日本中の金融機関、ひいては金融機関ではない事業会社でも、高品質かつ、最速で住宅ローンをリリース可能なサービスを展開

いえーる ダンドリは、住宅ローン手続きの一括管理機能を拡充させており、住宅事業者・ユーザーとの「三者間チャット機能」や住宅購入までのタスクを見える化する「タスク・スケジュール管理機能」を搭載。いえーる ダンドリは、住宅ローン業務の効率化を図るだけではなく、住宅購入からその後の暮らしをサポートする、「住生活サポートサービス」を目指していく。

iYellは金融機関・住宅事業者・エンドユーザーが抱える住宅ローンの課題を同時に解決するため、「国内最大の住宅ローンテックベンチャー」を標榜し、日本最大の住宅ローンのマーケットプレイスを軸とした「iYell住宅ローンプラットフォーム」を構築。現在では、住宅事業者・不動産会社2500社、金融機関135社が参画するプラットフォームへと成長しているという。

直近の住宅ローンマーケットでは、住宅購入の相談や住宅ローンの申し込みは対面で行うのが一般的だが、コロナウイルスの影響により、非対面で完結できる環境が求められているという。

また、金融機関や住宅事業者ではリモートワークなどで働き方が変化したことにより、業務効率化を図るためDXを推進しており、今後、ユーザーの生活様式や、住宅事業者や金融機関の働き方の変化に合わせて、住宅ローンマーケットも大きく変わっていくことを予想しているとした。

カテゴリー: ネットサービス
タグ: iYell不動産(用語)資金調達(用語)日本

法人向けイベントスペース・会議室シェアのエイチが資金調達

法人向けイベントスペース・会議室シェアのエイチが資金調達

エイチは11月4日、ピアズ、エンジェル投資家複数名、みずほ銀行、政策金融公庫から資金調達を実施したと発表した。累計資金調達総額は約2億円となる。

調達した資金により、コンシェルジュをコアとした新規事業展開、プロダクト開発、クライアントへの提供価値の拡大を目指す。

エイチは、会議・説明会・イベント・セミナー・研修からパーティー・スタジオ・キッチンスペースまでの様々な用途や目的に対応するレンタルスペースや会議室を東京、大阪、名古屋、福岡など全国の各地域・駅に用意。

全国約1万2000のイベントスペースや会議室とのネットワークを活用し、法人の人事・総務を主な顧客としてAIチャットボットと有人コンシェルジュにて会場手配を行い、手間削減・コスト削減を行うスペースコンシェルジュ事業「eichiii」を展開している。

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カテゴリー: シェアリングエコノミー
タグ: eichiii資金調達(用語)日本

インドネシアの物流プラットフォームLogislyがトラックによる運送のデジタル化で約6億円を調達

インドネシアのロジスティクス産業はとても細分化されており(GBG Indonesia記事)で、数社の大手と何千もの零細企業が併存している。ユーザーは荷種や送り先などに応じてさまざまな業者に運送を頼むことになり、費用も高く、サプライチェーンの管理も難しい。ジャカルタ発のスタートアップLogislyは、「B2Bのテクノロジーによるロジスティクスプラットフォーム」をうたい、米国時間11月2日にシリーズAで600万ドル(約6億3000万円)を調達したことを発表した。資金はインドネシアにおけるロジスティクスの合理化に投じられる。このラウンドは、Monk’s Hill Venturesがリードした。

これにより2019年に創業されたLogislyの総調達額は700万ドル(約7億3000万円)になる。同社のプラットフォームは、受発注と経営管理およびトラックの追跡をデジタル化する。同社はまず、運送業者を検証してからLogislyのプラットフォームに追加する。その後、荷主であるクライアントをトラック輸送のプロバイダーと結びつける。そのために供給と需要と集積してまとめるアルゴリズムを使用している。これにより品物を送りたい企業はトラックを早く見つけることが可能になり、運送業者はトラックに空きスペースが大量に存在する状況をなくすことができる。

共同創業者でCEOのRoolin Njotosetiadi(ルーリン・ンジョトセチアディ)氏は「インドネシアでは常時40%のトラックが稼働しており、残りは暇だったり空荷で帰路についている。この大きな無駄により、ロジスティクスのコストが上がり、デリバリーに遅れが生じている」と語っている。

ンジョトセチアディ氏によるとLogislyは、「インドネシア最大のトラック輸送ネットワークを作り、低コストで信頼性の高いトラックが常時利用できる状態を作りたい」という。

Logislyは現在、インドネシアで1000社あまりが発送者側のユーザーで、eコマースや消費者製品の高速輸送、化学企業、建設業などの業種が多い。これに対して、同社に登録している運送企業はおよそ300社で、トラックの総台数は4万台だ。Logislyの今回のシリーズAは、製品開発の他にこれら運送企業のネットワークの拡大にも投じられる。

同社のクライアントにはインドネシアの大手運送業者も含まれ、UnileverやHaier、Grab、Maersk、JD.IDなど、世界的な企業の名前も見られる。なおJD.IDは、中国最大のeコマース企業JD.comの子会社となる運送会社だ。

インドネシアのロジスティクス業界を狙うVC支援のスタートアップとして、ほかにeコマースのShipperやロジスティクスプラットホームのWaresix、Kargoなどが挙げられる。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Logislyロジスティクスインドネシア資金調達

画像クレジット:Logisly

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

マーケティング用メール作成を効率化する「Stensul」が16.7億円を調達、2週間かかった作業を2時間に

マーケティング用メールの作成プロセスを効率化するスタートアップ、StensulがシリーズBラウンドで1600万ドル(約16億7600万円)調達した。

同社が2年前にシリーズAで700万ドル(約7億3000万円)調達した時、ファウンダーでCEOのNoah Dinkin(ノア・ディンキン)氏は、以前の彼のスタートアップであるFanBridgeからどのようにスピンアウトしたのかを私に話した。そして、メール配信に焦点を当てた製品が数多くある中、Stensulはメール作成プロセスに集中していると語った。

ディンキン氏は、先週シリーズBについて話した時にも同様の点を数多く指摘した。同氏によると、多くの会社がマーケティング用メールを作るのに2週間かかっている。Stensulを使うと、それがわずか2時間になり、マーケターは自分自身でメールを作ることができ、デベロッパーの助けを必要としなくなる。ブランドのガイドラインなどはすでに組み込まれており、幹部や他のチームからのフィードバックや承認を得るのも簡単だ。

ディンキン氏は、大規模なマーケティングクラウドには必ず「何らかのメール作成ツールが入っているけれど、そこに重点は置かれていません」とも指摘した。

「私が指摘しているのは、この会社の半数以上はエンジニアでありながら、彼らはメール作成の仕事だけをしているということです」。

画像クレジット:Stensul

最近、同社は従業員100人以上へと成長し、新規顧客にはCapital One、ASICS Digital、Greenshouse、Samsung、AppDynamics、Kroger、Clover Healthなどがいる。新機能として、ワークマネジメントプラットフォームのWorkfrontも統合した。

またディンキン氏は、他のマーケティングチャンネルがパンデミック下で停止あるいは縮小する中、メールはますます重要になり、この古くて時間のかかるプロセスはますます負担になっているという。

「メールはもっと必要です。別のバージョンであれ別のセグメントや言語であれ、要求は急速に高まっています」と彼は述べる。「チームのサイズは変わらないため、組織のリーダーたちはさらに社内に目を向けています。この数年、数十年彼らがやってきたことはもはや通用しないので、市場で競合力を持ち続けることができなくなっているのです」。

最新ラウンドをリードしたのはUSVPでCapital One Ventures、Peak State Venturesが新たに参加、他に既存投資家のJavelin Venture Partners、Uncork Capital、First Round Capital、Lowercase Capitalが参加した。個人投資家ではOktaの共同ファウンダーでCOOのFrederic Kerrest(フレデリック・ケレスト)氏、OktaのCMOであるRyan Carlson(ライアン・カールソン)氏、Marketo / Adobeの元幹部Aaron Bird(アーロン・バード)氏、Avid Larizadeh Duggan(アヴィド・ラリザデ・ダガン)氏、Gary SwartとTalendのCMOであるLauren Vaccarello(ローレン・ヴァッカレッロ)らが参加した。

調達した資金によって、Stensulはマーケティング、プロダクト、エンジニアリング、営業チームの拡大が可能になるとディンキン氏は述べている。

「私たちの発想の原点はこれです。メールを送る人はすべてメール作成プラットフォームを使うべきである」と彼はいう。「そして『メール送る人すべて』とは『世界中の会社すべて』と同じ意味です。私たちはこの数年それが加速しているのを見ているだけです」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:StensulEメール資金調達

画像クレジット:Stensul

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ローカルのクラウドインフラプロバイダーをサポートするエストニアのWarrenが1.5億円調達

創業者らのサブプロジェクトとして始まったWarren(ウォレン)はいま、ローカルのクラウドインフラサービスプロバイダーが、Amazon(アマゾン)やMicrosoft(マイクロソフト)、IBM(アイビーエム)、Google(グーグル)といった大手と競合するのをサポートしている。エストニア・タリンに拠点を置くWarrenのセルフサービス分散クラウドプラットフォームは、世界で最も急速に成長しているクラウドサービスマーケットの1つである東南アジアや欧州で勢いがある。同社は最近、Passion Capitalがリードした140万ドル(約1億5000万円)のシードラウンドをクローズした。そしてこのほどブラジルでサービスを立ち上げ、南米での事業拡大を計画している。

Warrenのシード資金調達にはLemonade Stand(レモネード・スタンド)、そしてNokia(ノキア)の元副社長Paul Melin(ポール・メリン)氏やSuperangelとNordicNinjaの共同創業者Marek Kiisa(マレク・キーサ)氏といったエンジェル投資家も参加している。

世界をリードするクラウドプロバイダーは、マーケティングチームや世界中のデータセンターを拡充して積極的に国際展開している(例えばAmazon Web Servicesと競っているマイクロソフトは過去数カ月、オーストラリアに新たなデータセンターを設置し、ブラジルにも進出し、台湾に新たなリージョンセンターを置くことを発表した)。

しかしカスタマイズされたサービスとデータ管理に対する需要によって、多くの企業、中でも中小企業はローカルのクラウドインフラプロバイダーを選びがちだとWarrenの共同創業者でCEOのTarmo Tael(タルモ・タエル)氏はTechCrunchに語った。

「ローカルのプロバイダーは、一般的に個人販売やローカル言語でのサポートに、より多くの注意を払います。さらに重要なことに、中小企業クライアントへの柔軟性の提供とカスタム需要に応えることに重きを置いて対応しています」と同氏は述べた。「グローバルのプロバイダーはおそらくいくつかの大企業にのみ細やかに対応しています」。多くのローカルプロバイダーは中小企業を惹きつけるために低価格でサービスを提供し、かなりのサービスを無料としている。

タエル氏は「データ主権は、クライアントの多くがクラウドプラットフォームを選ぶ際に重要な要素となっている」と付け加えた。

2015年にタエル氏と共同創業者のHenry Vaaderpass(ヘンリー・ヴァーダーパス)氏はeコマースサイトの開発エージェンシーを運営しながら、後にWarrenとなったプロジェクトに取り組み始めた。初めから2人は自分たちのプロダクトを開発したかった。そしていくつかのアイデアを試したが、ぱっとするものではなかった、とタエル氏は話した。と同時に、エージェンシーのeコマース顧客はビジネス成長とともに問題にぶつかっていた。

タエル氏とヴァーダーパス氏の顧客は、ローカルのクラウドインフラプロバイダーを選ぶ傾向があった。なぜなら価格が安く、よりパーソナライズされたサポートを受けられるからだ。しかし新規のeコマースプロジェクトをスケーラブルなインフラとセットアップするのは、多くのローカルクラウドインフラプロバイダーが異なるプラットフォームを使っているために割高だ。

「なので我々はeコマースプロジェクトをよりうまく、そして効率的に管理するために使えるツールの模索を始めました」とタエル氏は語った。「探し求めていたものが見つからず、我々は自分たちで構築するチャンスだととらえました」。

最初のプロトタイプを作った後、タエル氏とヴァーダーパス氏は、他の開発チームにも使えるものかもしれないと認識した。そしてクラウドデータセンターやインフラプロバイダーと仕事をしたことのあるキーサ氏のような投資家からのエンジェル資金獲得を模索することを決めた。

世界で最も急速に成長しているクラウドマーケットの1つである東南アジアは、Warrenの事業で重要な位置を占める。同社は引き続き東南アジアを開拓し、その一方で南米(ブラジルからスタート)のような、巨大国内マーケットを抱える他の発展途上地域にもフォーカスしている。Warrenはまたロシアやトルコ、中国などを含む他のマーケットでパートナー候補と交渉中だとタエル氏は話した。

Warrenの直近のクライアントには、エストニアのクラウドプロバイダーPilw.ioやインドネシアのクラウドプロバイダーIdCloudHostが含まれる。Warrenを利用することで、顧客はインフラソフトウェアに関連するテクニカル面の問題への対処に時間をかけなくてもよくなる。そのためデベロッパーを含め、顧客のチームはクライアントのサポートや販売している他のサービスの管理に注力できる。

Warrenの最終目標は、ローカルのクラウドインフラプロバイダーが増大する需要に対応し、さらに多くのインストールとエンドユーザーを捌くことができるツールで、ゆくゆくは国際展開できるようにすることだ。ここには自動メンテや、機能テストを合理化したり異なるプラットフォームに対応するDevOpsプロセスといった機能が含まれる。

究極的には、Warrenはエンドユーザーが同じAPIとユーザーインターフェースを通じてアクセスできるネットワークの中でプロバイダーにコネクトしたいと考えている。同社はまた、自社のクライアントがリソースを共有し、いずれはクライアントのアプリやサービスのためのマーケットプレイスを抱えるコミュニティとしてのネットワークを描いている。

競合という点においては、ローカルのクラウドインフラプロバイダーはOpenStack、Virtuozzo、Stratoscale、Mirantisなどをよく利用しているとタエル氏はいう。そうした企業のWarrenより優れている点は幅広いネットワークであり、Warrenもいままさにそれを構築中だ。Warrenは2021年第1四半期までにいくつかのロケーションを1つのプロバイダーにつなげることができると見込んでいる。最終的に同社は「徐々にプロバイダーを互いにつなげ、ユーザー管理をアップグレードし、複雑な問題をさばくためのサービスを構築する」とタエル氏は述べた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Warren資金調達

画像クレジット:Warren

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(翻訳:Mizoguchi

スモールビジネス向け支払およびマーケティングスタートアップFivestarsが約55億円調達

今は、控えめに言ってもスモールビジネスにとって大変な時期だ。Fivestars(ファイブスターズ)のCEO、Victor Ho(ビクター・ホー)氏によると、大手のデジタルプラットフォームの多くはたいして役に立っていない。

ホー氏は、デリバリーサービスやユーザーレビュー、マーケティングツールを提供するといったプラットフォームはすべて同じ基礎モデルがあると主張している。ホー氏は「そうしたプラットフォームはスモールビジネスの顧客ベースを乗っ取り、スモールビジネスの顧客との接触でお金儲けをしようとしている」と述べている。

スモールビジネスの支払とマーケティングをサポートするソフトウェアを開発したFivestarsも表面的には、似たようなものかもしれない。

だがホー氏は、実際には「全く逆」のアプローチをしていると述べている。Fivestarsは「壁に囲われた庭」の中にいる顧客を使って中小企業にアクセス料を請求するわけではないというのがその理由だ。中小企業はその代わりにソフトウェア料を支払い、自分たちの顧客のデータベースを作ることができる。顧客と接触するためにお金を支払う必要はないのだ。

「これで利益が一致する」とホー氏は言う。

画像クレジット:Fivestars

Fivestarsのプラットフォームには独自の支払製品、他社のPOSシステム(販売時点情報管理)との統合、顧客と6000万人におよぶ買い物客の幅広いネットワークにパーソナライズしたメッセージを届けるマーケティングオートメーションが含まれており、Fivestarsのさまざまな事業でクロスプロモーションが展開できる。

Fivestarsは米国時間10月16日、新しい資金5250万ドル(約55億円)を調達したことを発表した。シリーズDエクイティラウンドと借入れを合わせた合計資金調達は1億4550万ドル(約153憶円)になる。ラウンドにはSalt Partners(ソルトパートナーズ)を旗頭に、Lightspeed Venture Partners(ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ)、DCM Ventures(DCMベンチャー)、Menlo Ventures(メンロ―ベンチャーズ)、HarbourVest Partners(ハーバーベスト・パートナーズ)が参加している。

Fivestarsは新型コロナのパンデミック前にラウンドをクローズしていたが、チームはその発表を遅らせることにしたとホー氏は語る。顧客の多くが苦境に直面している中で、同社の銀行口座を誇示するのは賢明ではないと判断したためだ。

同社はパンデミックの最中「記録的な利用」を目の当たりにした。毎月100万人の新規買い物客がネットワークに参加していたという。またホー氏は同時に、パンデミックによってFivestarsはその戦略を変更せざるを得なくなったことに気付く。当初資金調達の目的は「既存の製品を通じて加盟店のポートフォリオを拡大する」ことであったが、ホー氏は「この期間で我々にとって必要なことが大きく変わり、支払とネットワークに力を入れることと、中小企業がこれまで以上に必要としているものに重点を置くことが必要になった」と述べている。

またホー氏によると、このパンデミック期間に同社は100万ドル(約1億500万円)以上の価値があるクレジットを顧客に提供し、より多くの自社製品を無料にしたとのことだ。

「スモールビジネスに素晴らしい回復能力があることは明らかです」とホー氏。「体験というカテゴリーにおいては特にそうでしょう。パリに旅行して妻をPizza Hut(ピザハット)に連れて行きますか?チェーン店にはまず行かないでしょう」と続けた。

資金調達の発表の際、フォートローダーデールにあるヘルスフードストア Tropibowls(トロピボウルズ)のNatasha Teague(ナターシャ・ティーグ)氏は、Fivestarsのプラットフォームが「大きな助け」となっていると説明した。

「お客様とコミュニケーションを図り、リアルタイムで最新情報を共有できることは計り知れないほどの価値があります」とティーグ氏。「Fivestarsの膨大なネットワークと支払の技術のおかげで、当店の再開プロセスは円滑に進みました。またパンデミックによる新しいニーズに対応するうえでのライフセーバーになっています」。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:スモールビジネスマーケティング資金調達

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(翻訳:Dragonfly)

PET・布など低耐熱基材への電子部品実装技術のワンダーフューチャーコーポレーションが3.5億円調達

PET・布など低耐熱基材への電子部品実装技術のワンダーフューチャーコーポレーションが3.5億円を調達

ワンダーフューチャーコーポレーション(WFC)は11月2日、シリーズAとして総額3.5億円の資金調達を発表した。引受先はサカタインクス、リアルテックファンド。今回の資金調達をきっかけにさらなる事業拡大を目指す。

また、印刷インキ世界第3位のサカタインクス、国内最大のEMS(電子機器製造受託サービス)であるシークスとのコラボレーションを通じ、印刷技術を用いて電子回路・デバイスを形成する技術「プリンテッドエレクトロニクス」に求められる基板や配線材料、製造受託ノウハウと、WFCが持つダメージレス部品実装「IHリフロー技術」を一貫して顧客に提供し、同分野の真の社会実装を目指す。

具体的には「IH-EMS(IHリフロー技術を基盤としたEMS)の事業化」「FDS(フレキシブルデジタルサイネージ)の量産化」「ミニLED・高密度実装基板のリペア装置開発」の事業化、開発を進める。

WFCは、独自のダメージレス部品実装技術「IHリフロー技術」の事業化を目指し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援」の採択を受け、実装対象物サイズの微細化を実現。2019年12月には、デジタルサイネージなどの低コスト修理を実現する受託サービス「IH-EMS」の提供を開始している。

従来のはんだリフローなどの部品実装技術では、基材やデバイスにかかる熱ダメージと、熱ダメージに耐えるために基材として柔軟性・伸縮性の低いガラスや、高価なポリイミドなどの耐熱性基材の使用が避けられない。

同社のコア技術「IHリフロー」は、IH(Induction Heating。電磁誘導)を応用した部品実装技術で、実装が必要な部分のみを瞬時に、かつ物理的なストレスなくダメージレスに実装できるというもの。この技術により、安価で柔軟性・伸縮性のあるPET・布・紙などの低耐熱性基材に電子部品が実装可能となる。また同技術により、ガラスや電源基板などの高放熱基板へのはんだ実装も容易になるとしている。

FDSについては、すでに量産装置の設計を完了し、製作を開始。看板など従来型の一般的なデジタルサイネージは、重量があり固くて曲がらない形状のため、使用用途が限定的だが、WFCのFDSはフィルム基板採用によりフレキシブル性を備えており、圧倒的に軽くて曲がるうえ異形対応が可能。車載やアミューズメント、照明や家電分野への機器に組み込んでの使用が可能となる。

これにより、既存のデジタルサイネージ市場以外の、今までにない組込み型デジタルサイネージの市場も創生できるとしている。例えばEV化が進むことで自動車のエンジンルームが不要となれば、フロントグリルの役目はエンジンの冷却機能から各自動車メーカーのデザインアイコンへと大きく変化する可能性を指摘。その際、組込み型デジタルサイネージであるFDSは、フロントグリルの形状に合わせて、組み込んで搭載可能という。「自動運転中」など外部への表示が法制化される動きもあることから、今後の市場規模拡大が期待されるとしている。

従来IH-EMSでサービスを提供しているLEDモジュールのLEDリペアサービスを進化させ、その対象サイズを小さくすることでミニLEDの生産工程内リペア装置を実現。同装置は、ミニLEDと同等サイズの微細な部品のリペアにも対応可能なため、高密度実装基板の部品リペア市場への適用拡大が期待されるという。

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カテゴリー: ハードウェア
タグ: ワンダーフューチャーコーポレーション資金調達(用語)日本

Navisが合法大麻の流通プラットフォーム拡大に向けて約5億円を調達

大麻ビジネスが今、米国で急成長している。そして、この業界で重要な役割を果たしているのが、サンフランシスコに本社を置くNabis(ナビス)のような企業である。ナビスは米国時間10月16日、事業拡大とサービス拡充を目的とするシリーズAラウンドで500万ドル(約5億2700万円)を調達したと発表した。

ナビスはB2Bの流通事業者で、配送、支払い、倉庫管理に関するサービスを顧客に提供している。とはいえ、扱っているのはビールやスナック、ペット用品などの商品ではなく、大麻だ。ナビスは大麻の生産者と小売業者の中間に立ち、両者にユニークなサービスを提供している。大麻を従来の物流網で流通させるのは違法であるため、大麻の生産者や小売業者のほとんどは、その流通を、認可を受けた専門業者に頼っている。

Vince Ning(ヴィンス・ニン)氏とJun Lee(ジュン・リー)氏によって2017年に創業されたナビスは、カリフォルニア州だけで毎年2億5000万ドル(約260億円)に相当する大麻を流通させているという。このほど調達した資金によって、ナビスはカリフォルニア州における合法大麻の流通量の25%を取り扱えるようになるそうだ。この目標を実現するため、ナビスは現在、生産者や栽培者が小売業者にまとまった量を直接卸せるようにするオンラインB2Bマーケットプレイスを構築している。

ナビスの共同創業者でCEOでもあるヴィンス・ニン氏が今回の資金調達ラウンドと今後の計画についてTechCrunchに語ってくれた。

ナビスはカリフォルニア州の大麻ビジネスにとって必要不可欠なサービスを提供している。生産者や栽培者は、ナビスのサービスを利用することにより、自らのブランド・アイデンティティーを訴求しながら販売店や小売業者に商品を卸せる。小売業者も、ナビスのおかげで、発注や配送、そして現金送金が簡単に行える。特に、金融業界の規制により大麻の売買にクレジットカード決済が使えない現状では、ナビスが提供する現金送金サービスは重要な存在だ。

大麻商品は産地から倉庫へと送られ、厳重なセキュリティの下で品質検査を受けた後、小売業者からの発注を待つ。商品は発注を受けてから36時間以内に小売業者へ配送される。商品の配送時にナビスが小売業者から商品代金を現金で回収し、それを一時的に預かることも可能だ。

ニン氏は次のように語る。「商品を発送するだけでなく、配送の度に新規注文の代金を回収することもできる。受注から配送までを36時間で回しているので、Amazon Prime(アマゾン・プライム)のような配送サービスを提供している感じだ。一週間に何度も同じディスペンサリー(大麻調剤薬局)に行くので、請求と代金回収を同時に行うこともできる。しかも、現金、小切手、電子送金に対応している。当社は銀行ときちんとした関係を築けているので、現金の預かりも心配ない」。

「[現金預かりサービスの]手数料は結構高額だ」とニン氏は言う。「それでも、大麻ビジネスにとっては許容範囲のはずだ。当社が商品代金を現金で預かって、それを電子送金で生産者へ届ける」。

現在ナビスがサービスを提供しているのはカリフォルニア州のみだ。全米の合法マリファナの売り上げの3分の1がカリフォルニア州に集中しており、しかも急速に増え続けている。ニン氏は、カリフォルニア州限定で事業を展開していても、ナビスはいずれ10億ドル(約1100億円)を売り上げる企業に成長できると見込んでいる。

ニン氏は次のように語る。「カリフォルニア州の合法大麻の市場規模は現在、小売りベースで40億ドル(約4200億円)ほど。毎年10億ドル(約1100億円)から20億ドル(約2100億円)のペースで市場は拡大しているから、カリフォルニア州から出ていかなくても当社の売り上げを10億ドルに乗せることは可能だ。カリフォルニア産大麻にはブランド力がある。全米を見渡しても、カリフォルニア州以上に優れた生産地はない。例えて言えば、カリフォルニア産の大麻は、信頼性と評判の点で、ナパバレー産ワインのようなものだ。カリフォルニアほど品質の高い大麻を作れるところはない」。

法律の高い壁が立ちはだかるものの、ナビスはいずれ事業を全米に拡大したいと考えている。とはいえ、米国の法律では、州境を超えて大麻を流通させることが禁じられている。さらに、大麻に関する規制や認可は州ごとに異なる。ニン氏いわく、「ビジネスモデルはコピペ」で済むが、新たに進出する州ごとに物流拠点を設け、その州内に限定して流通業務を行うことが必要になるのだという。

今回500万ドル(約5億2700万円)を調達したシリーズAラウンドの投資者には、スタートアップ向け投資ファンドのY Combinator(Yコンビネーター)や、Doordash(ドアダッシュ)の共同創業者であるStanley Tang(スタンレー・タン)氏、Gmail(Gメール)を開発したPaul Buchheit(ポール・ブックハイト)氏、Twitch(トゥイッチ)の共同創業者であるJustin Kan(ジャスティン・カン)氏、Babel Ventures(バベル・ベンチャーズ)、Liquid 2 Ventures(リキッド・ツー・ベンチャーズ)、そしてSoma Capital(ソマ・キャピタル)が名を連ねる。2017年の創業から今回のラウンドまでにナビスは合計1000万ドル(約10億5400万円)を調達している。

ナビスが初めて現金を調達したのは2019年3月にYコンビネーターの起業家養成スクールを卒業したときだ。ナビスによると、同社は現在、カリフォルニア州で流通している合法大麻の7%を扱っているが、今回の資金調達によってこれを25%まで増やすことができるという。具体的には、今回調達した500万ドル(約5億2700万円)を、ソフト開発と、大麻事業者への融資を行うための金融サービス強化に投じる予定だ。

現在ナビスは、カリフォルニア州内にある1000件の大麻調剤薬局および200件の配送業者と取引している。さらに、小売業者が生産者に直接発注できるオンライン発注システムを開発することも計画中だ。新しい発注システムが完成すれば、小売業者と営業担当者が商談を通じて商品を調達・発注する従来のシステムが覆される。このプラットフォームは、ブランドが自社の商品を思い通りにアピールできる場になる、とニン氏は考えている。

ニン氏はこう語る。「今は商談のためだけに(営業担当者が)販売店に直接出向くか、Zoomで会って話す必要がある。そして、発注を受けると、その内容を営業担当者が当社のシステムに入力する。ところが、当社が作ろうとしているオンラインのマーケットプレイスではこの流れが逆になり、小売業者が当社のシステムに直接アクセスして生産者に発注できるようになる。さらに、発注するだけでなく、チャット機能を使って色々な生産者のことをより深く知ることも可能になる」。

このようなチャネルが大麻業界に存在したことは今までなかった、とニン氏は言う。同氏はナビスが構築しようとしているシステムを、医薬品のサプライチェーン管理ソリューションを提供するMcKesson(マッケソン)になぞらえ、ナビスは同様のソリューションを医薬品よりもはるかに規制が多くて厳しい業界で提供しようとしている、と語る。
大量の大麻と現金を回収、保管し、流通させているナビスにとって、安全とセキュリティ対策は死活問題である。

ニン氏によると、ナビスはカリフォルニア州での事業認可を取得しており、取得条件をクリアするために、配送用の車両には様々な装備が施されているという。また、すべての車両に保険がかけられている。全車両に複数のカメラが装備されていて、金庫は床にボルトで固定され、常時GPSで追跡されている。それだけではない。車両での運搬担当者は預かった現金を入金することしかできない。現金を引き出すことができるのは倉庫のスタッフだけであり、こちらは入金することはできない。

米国で社会不安が高まったのをうけて、ナビスはセキュリティ対策をさらに強化した。
ナビスのような事業者が今、急速に成長しており、大麻ビジネスが直面する課題に対処できるだけの実力をつけてきている。変化の激しい規制の海を巧みに泳ぎながら業績を伸ばし続けるこれらの新しい事業者たちが業界の主要プレイヤーとなる日は近い。しかし、この成長も、連邦政府の古臭い考え方のせいで州境を超えることができずにいる。多くの大麻事業者は、この状況がいずれは変化すると信じているが、それがいつになるのかは誰にもわからない。

関連記事:コロナ禍に大麻吸入器メーカーの売上が急増、全米での合法化を見据え転換期を迎える大麻業界

カテゴリー:ネットサービス
タグ:大麻 資金調達

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(翻訳:Dragonfly)

スポーツ特化型ギフティングサービスの「エンゲート」が資金調達を実施

スポーツ特化型ギフティングサービスの「エンゲート」が資金調達を実施

スポーツ特化型ギフティングサービス「エンゲート」を提供するエンゲートは11月2日、第三者割当増資として、資金調達を実施したと発表した。引受先は、SBIインベストメントが運営するファンド、セゾン・ベンチャーズ、セガサミーホールディングス、MPandCの4社。

エンゲートはスポーツファンがチームや選⼿を「応援する気持ち」を「ギフティング」(投げ銭)を通じて応援するサービスを提供。

応援したいチームを選び、チームや選手にギフティングすること(デジタルギフトを贈ること)で、ファンから直接支援を届けることが可能。数十種類以上のギフトから、選手の活躍やプレーに応じギフトを贈ることができ、チームや選手とファンの絆をつなげられる。

また多くのギフティングを行ったファンは、各チームが開催するイベントを通じ選手と会えたり、サイン入りのユニフォームがもらえたりするとしている。

現在、NPBプロ野球(1チーム)、サッカーJリーグ(9チーム)、バスケットボールBリーグ(15チーム)など、様々な種目から64チーム以上がエンゲートに参画

 

スポーツチームや選手向けギフティング(投げ銭)サービスの市場形成の加速に向け、さらなる顧客体験の進化やグローバル対応、事業領域拡大の実現にあたり、人財強化×プロダクト強化を更に加速させることを目的に、第三者割当増資を実施した。スポーツ特化型ギフティングサービスの「エンゲート」が資金調達を実施

2018年2月設立のエンゲートは、スポーツの世界をテクノロジーが変える」をミッションに、スポーツチームとチームや選手を応援したい個人をつなぐサービスを展開。最新技術を取り入れたサービス開発と、チームサポートなどビジネスの両面を追求し、アスリートの夢と、アスリートを応援したい人のコミュニケーションの最大化を目指している。

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カテゴリー: ネットサービス
タグ: エンゲートスポーツ(用語)資金調達(用語)日本

エー・スター・クォンタムが3億円調達、量子コンピューター活用TV広告枠マーケシステム実装に向け電通と提携

エー・スター・クォンタムが3億円調達、量子コンピューター活用のTV広告枠マーケティングに向け電通と提携

量子コンピューターのソフトウェア開発を手がけるエー・スター・クォンタムは11月2日、第三者割当増資として、シリーズA総額3億円の資金調達を実施したと発表した。

引受先は、Abies Ventures、電通グループ、NECキャピタルソリューションなど運営の価値共創ベンチャー2号有限責任事業組合、三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合、NBCエンジェルファンド2号投資事業有限責任組合、Plug and Play Japanおよび米Plug and Play Tech Center。

また、電通と量子コンピューターを活用したテレビ広告枠の組み合わせ最適化と運用の高速化により、新たなマーケティングソリューションの開発・実装を目指すため業務提携を締結したと明らかにした。

調達した資金は、業務提携を行った電通をはじめ共同研究を行うパートナー企業との連携、物流分野、広告分野、保険分野、金融分野、医療分野への挑戦、エンジニア・研究者の採用強化にあて、企業価値を向上させる。さらに、これらを発展させ量子コンピューターのソフトウェア開発領域においてグローバルなリーディングカンパニーに進化するため研鑽を重ねるとしている。

エー・スター・クォンタムは、「私たちは量子計算に基づき、従来の科学では解決困難な社会的課題を最適化することにより人類の進化に貢献する」というビジョンのもと、2018年7月に創業。特に、物流分野、広告分野の組み合わせ問題を解くための研究開発を行ってきた。

エー・スター・クォンタムは、量子コンピューターの基盤技術確立に貢献することと、ゲート方式とアニーリング方式のどちらにもかかわる技術を確立し、付加価値を生み出だすためにビジネス利用が可能なソフトウェア開発と早期事業化を目指す。

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カテゴリー: ソフトウェア
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企業が顧客に法人口座を提供できるようにするフィンテックWiseが13億円調達

フィンテックスタートアップのWise(ワイズ)がシリーズAラウンドで1200万ドル(約13億円)を調達した。同社は興味深い市場獲得戦略で法人口座を提供している。Wiseは他の企業と提携し、そうしたパートナー企業が自社の顧客に法人口座を提供できるようにしているのだ。

例えばあなたが企業と個人客をマッチングするマーケットプレイスやeコマースプラットフォームを運営している場合、あなたはパートナー企業に銀行口座を提供するのにWiseを活用できる。RemoteTeamはリモートで働くチームの給与エクスペリエンスを向上するのにWiseを使っている。

シリーズAをリードしたのはe.venturesで、Grishin Roboticsも参加した。シード投資家のBase10 PartnersとTechstarsは再度の投資だ。

Wiseはネオバンクをサポートしたり、ネオバンク起業を手伝うわけではなく、従来型のサービスとしてのバンキング企業ではない。その代わり、Wiseは金融サービスに関わっているものの大きな投資となるために金融サービスを提供できないという企業をターゲットにしている。

プロダクトにWiseを統合するのに、大がかりな開発や規制関連の取り組みは不要だ。バンキングユーザーインターフェースすべてを開発する必要はなく、顧客をWiseにリダイレクトするだけでいい。Wiseはまた顧客確認(KYC)や事業所確認(KYB)のプロセスも引き受ける。

あなたの顧客が自前のWise口座を持っている場合、法人口座でできる基本的なことすべてができる。口座に資金を保管し、銀行振り込みやデビットカード、バーチャルカード、小切手で支払ったり、カード決済、ACH、小切手での支払いを受けたりすることが可能だ。

この裏ではBBVAが銀行サービスを提供している。つまり、あなたの預金は25万ドル(約2600万円)まで連邦預金保険公社(FDIC)によって保証される。Wiseはまた他の機能やインフラ企業のためにStripe(ストライプ)も活用している。

Wiseの共同創業者でCEOのArjun Thyagarajan(アルジュン・スヤガラジャン)氏はそうしたパートナーを建築用ブロックに例える。例えば新たな国でサービスを立ち上げるのにパートナーを取り替えて他のAPIを統合できる。

興味深いことに、Wiseの口座をパートナーに提供することを選ぶと、預入や交換手数料にかかる売上の一部が入ってくる。

次に行われるのは、カナダなど他国へのサービス展開だ。また、遠隔診療やヘルスケアのスタートアップ向けのマーケットのような特定分野にも取り組む。その場合、タイプの異なる顧客のために異なる機能を追加する必要があるかもしれない。

Wiseはまた、有名な企業との提携も交渉しており、提携が実現すれば新たな顧客をプラットフォームに取り込むことになるはずだ。

カテゴリー:フィンテック
タグ:Wise資金調達

画像クレジット:Wise

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(翻訳:Mizoguchi

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援サービス「AtHearth」を手がけるアットハースは10月30日、さらなる事業拡大に向け、第三者割当増資として累計8100万円を調達したと発表した。引受先は、既存株主のジェネシア・ベンチャーズ、エンジェル投資家の芝山貴史氏。

今回調達した資金を通じて、管理会社とオーナーの不安を払拭する在留外国人に特化した多言語賃貸仲介と保証機能を含めた生活支援サービス群を提供していく。

アットハースは、「自由に暮らせる世界を」をミッションに、高年収外国人向けに月額賃料9万円以上の家探しと代理保証・生活支援サービス「AtHearth」を提供。一般的には賃貸仲介会社は仲介までが業務範囲となるが、同社は賃貸仲介の業務範囲を超えた役所手続き、口座開設、インターネット・水道・ガス・電気の申し込みなど入居中の生活サポートなどを管理会社へ無償で展開している。

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

アットハースは2015年10月設立。2019年10月にAtHearthをサービスリリースしてから1年間で、569名の入居申し込み数やリファーラル(顧客からの紹介)の数は増加を続け、入退去後のサポート依頼率も100%を記録しているという。

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

アットハースによると、インバウンドの観光客とは対照的に、在留外国人は増え続けている一方で、日本の不動産賃貸業界では言語や賃料未払いなどの不安から高年収で与信が高い就労外国人も入居拒否してしまっているのが現状という。

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

その解決策として同社は、賃貸仲介の業務範囲を超えた入居中の生活サポートや管理業務を無償で展開。さらにアットハース保証を利用する管理会社に25%キックバックキャンペーンを開始することで、審査通過率が1~2割から5割以上へと改善しているとした。

高収入の外国人向け賃貸仲介・代理保証・生活支援の「AtHearth」が累計8100万円を調達

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カテゴリー: IoT
タグ: AtHearth資金調達(用語)不動産(用語)日本

すべての家庭にホログラムマシンを届けたいPORTL Hologramが3.1億円調達

ホログラムに魅了された起業家は、ロナルド・レーガン記念図書館のバーチャルRonald Reagan(ロナルド・レーガン)元大統領のホログラム展示や、ナッシュビルで開催されたカントリーミュージックアワードにハリウッドにいるJimmy Kimmel(ジミー・キンメル)を転送させたあのイベントの次に、どんな出し物を見せてくれるのか。

その起業家が、PORTL Hologram(ポートル・ホログラム)の創設者David Nussbaum(デイビッド・ヌスバウム)氏ならば、次なる論理的なステップは、ホログラムによるコミュニケーションの楽しみを多くの人に届けるマシンの製造だ。

それが、著名なベンチャー投資家Tim Draper(ティム・ドレイパー)氏、元Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)の幹部Doug Barry(ダグ・バリー)氏、そして長年アワード・ショーのプロデューサーを務めてきたJoe Lewis(ジョー・ルイス)氏から同社が調達した300万ドル(約3億1300万円)のお陰で追求できる、ヌスバウム氏の目標だ。

バリー氏は支援者というだけでなく、同社初の最高執行責任者として取締役会に加わる。

この事業に対する彼の興味は、その多くが、トゥーパック・シャクール(2Pac)が死後にホログラムで出演したコーチュラ・フェスティバルに原点がある。

ヌスバウム氏は、あのイベントで生み出された興奮をビジネスに変えた。彼は、2Pacの復活パフォーマンスを実現させた特許を買い取り、そのテクノロジーを使って、ロンドン在住時にエクアドル大使館に身を寄せていたJulian Assange(ジュリアン・アサンジ)氏を呼び出したり、またしてもこの世を去ったスターたちのライブ(それにツアー)を行った。

その視覚効果は「ペッパーズ・ゴースト」のアップグレード版に過ぎない。John Pepper(ジョン・ペッパー)が19世紀にこの手法を発明して以来、映画業界もこのイリュージョンマジックを利用していた。

ヌスバウム氏によれば、PORTLはこれを大幅にアップグレードしたのだという。

そのプロジェクターは、昼夜を問わずいつでも映像を送ることができる。6万ドル(約630万円)と白い背景を用意できる人なら誰でも、PORTLのボックスの中のキャプチャースタジオから、世界中のどのポータルへも自分の姿を転送できる。

同社ではすでに100台を売り上げ、数十台がショッピングモール、空港、映画館のロビーなどに出荷されている。「私たちは数十台を製造し出荷しました」とヌスバウム氏はいう。

ひとつ上のレベルの迫真性を誇るホログラムのギミックだけでなく、これにはもうひとつ、インタラクティブ性というセールスポイントがある。スタジオの機材とPORTLのハードウェアを使えば、ユーザーはPORTLの周囲にいる人たちの声が聞こえて、返事もできる。

次なるトリックとしてPORTLは、このシステムのミニチュア版の開発を検討している。デスクトップパソコン程度のサイズで、ホログラムの録画ができ、PORTLデバイスを持っているあらゆる人に転送ができる。

「このミニ版は、コンテンツをキャプチャーして背景から自分の姿を浮き上がらせたロトスコープを作り、本物らしい立体感のある表示に欠かせないスタジオ効果を加え、好きな相手に転送するという、すべての機能を備えます」。

事業化するにあたっては、PORTLミニにはコミュニケーション機能の他に、録画した娯楽コンテンツも必要になるとヌスバウム氏は話す。

「ミニにはPleton(プレトン)やMirror(ミラー)のようなコンテンツがバンドルされます。非常に特別なタイプのコンテンツがバンドルされます。現在、私たちがポータルをバンドルしたい数多くの有名コンテンツのクリエイターたちと話をしているところですが、専用の独自コンテンツも制作します。……それらは月39〜49ドル(約4000〜5100円)でバンドルできる予定です」。

それが自身の狙いよりもずっと拡張性の高いビジョンであることを、ヌスバウム氏も認めている。このさらに野心的なビジョンを与えてくれた人物に、彼は感謝すべきだろう。それはンチャー投資家のドレイパー氏をおいて他にない。

「これを始めたときから、奇抜な会社になると私は感じていました」と彼は話す。「パンデミックが発生したとき、私たちがもっとがんばらなければならないことを、彼はわかっていました」。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:PORTL Hologramホログラム資金調達

画像クレジット:PORTL Hologram Co.

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(翻訳:金井哲夫)

小・中学向け教育×エンタメ事業「SOZOW」のGo Visionsが総額1.1億円を調達

小・中学向け教育×エンタメ事業「SOZOW」のGo Visionsが総額1.1億円を調達
Go Visionsは10月30日、総額1.1億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はSTRIVE、HIRAC FUND(マネ―フォワードベンチャーパートナーズ)、epiST Ventures、個人投資家および金融機関。また2021年1月(予定)のサービス開始予定の中の小・中学生対象オンラインサービス「SOZOW」(ソーゾウ)について、11月7日~29日に実施する無料体験(8000家族限定)の登録受付を開始した。

調達した資金は、SOZOWのプロダクト開発や人材採用などにあて、多くの子供たちの好奇心と未来の可能性を広げるため、さらに事業開発を加速するとしている。

小・中学向け教育×エンタメ事業「SOZOW」のGo Visionsが総額1.1億円を調達

Go Visionsは、2021年1月(予定)のサービス開始に向け、子どもの創造性や自己肯定感などの非認知能力を育むアクティビティを自宅で体験できるSOZOWを開発中。「好奇心が未来をつくるオンラインテーマパーク」をコンセプトに、子どもの「異才」(ひとりひとり異なる興味・好奇心、能力、性格)に応じた多様でインタラクティブな、子どもがワクワクする体験を自宅に届けるとしている。

    • 対象: 小学生~中学生
    • サービス開始: 2021年1月(予定)
    • 利用可能家族数: 2000家族(正式サービス開始時)
    • 料金: チケット月謝制。4回分チケット税別1万円/月(1チケット2500円)。チケットの範囲内で自由にアクティビティを選択でき、兄弟・姉妹でチケットをシェア可能。入会料税別1万円/回、月額システム利用料税別1000円/月
    • 登録方法: 無料体験の申し込みには、公式サイトで会員登録(無料)が必要
    • 参加方法: インターネットに接続したPC・タブレットから、ウェブ会議システムにて参加

SOZOWでは、兄弟・姉妹で自由にシェアできるチケットを利用し、好奇心の赴くままに、好きなアクティビティに参加可能。

アクティビティはインタラクティブなライブ配信が中心で、対話やクイズなど、身近な事例から子どもの興味を引き出し、子ども自ら考え、制作や発表をする機会を多く提供。また、参加者それぞれの多様な考えを尊重する場であることを大事にし、ひとりでは考えつかないような新しい視点や考えに触れることを通して、子どもの世界を広げていく。

サービス開始時のアクティビティには、子どもたちに人気の「ゲームプログラミング」(Scratch)、「マインクラフト」や「Youtuber」、「ITリテラシー」といった、これからの時代に欠かせないデジタルなモノ作りや発信方法などを体験できるシリーズや、「ビジネス・起業」「お金」といった、学校ではあまり扱わない、大人になったときに必要なことを体験できるシリーズなどを用意。

このほか、プロのゲームクリエイターやYouTuber、起業家など、その道のプロフェッショナルによるライブ配信や、VR・ARなどのモノ作り体験などに参加できるアクティビティもあるという。

小・中学向け教育×エンタメ事業「SOZOW」のGo Visionsが総額1.1億円を調達

また、ライブ配信のアクティビティで体験したことを活かして、自宅でひとりひとり異なるアウトプットの場となる「ホームミッション」を用意。自宅で「創る」「探求する」を楽しめる。さらに、スタッフに質問できるQ&Aの仕組みを用意し、アクティビティ外でも「自分だけのアウトプットづくり」に伴走する。

オンラインのコミュニケーションツールを利用した参加者同士のコミュニティ「SOZOWキャンパス」にも参加可能。子ども達が自宅で作った作品などを共有し、他者からのフィードバックを受けられるほか、参加者同士でテーマに応じたクラブ活動を行えるため、距離を超えて、興味で繋がる友達を日本中に作れるとしている。

小・中学向け教育×エンタメ事業「SOZOW」のGo Visionsが総額1.1億円を調達

Go Visionsは、「一人ひとりがビジョンに向けて進める世界をつくる」べく2019年6月に創業。このビジョンとは、「未来に向けた意志や理想」のことで、目指す姿やなりたい自分、夢、やりたいこと、興味・関心・好奇心を指す。現代社会はこれまでの常識・慣習に人を当てはめ、その人の可能性にふたをしてしまう社会を変え、ひとりひとりがビジョンに向けて進める社会作りへ貢献したいと考え、事業を行っている。

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カテゴリー: EdTech
タグ: Go VisionsSOZOWVR / AR / MRプログラミング資金調達日本

アプリのユーザー・競合分析のスタートアップAppFollowがシリーズAで5.2億円を調達

アプリマネジメントのスタートアップAppFollow(アップフォロー)がシリーズAラウンドで500万ドル(約5億2200万円)調達した。リードしたのはスペイン、バルセロナのNauta Capital、他に既存投資家のVendep CapitalとRTP Globalが参加した。

フィンランドのヘルシンキに本社を置く同社は、パンデミック下にアプリ管理の自動化需要の急増によって業績を伸ばし、2020年4月には損益分岐点に到達した。同社によると現在プラットフォームには全世界で7万社の顧客がいて、McDonald’s(マクドナルド)、Disney(ディズニー)、Expedia(エクスペディア)、PicsArt(ピックスアート)、Flo(フロー)、Jam City(ジャム・シティ)、Discord(ディスコード)らも利用している。

「AppFollowは、チームが自社ユーザーとライバルのユーザー両方の感情を理解して潜在顧客がどのようにアプリを見つけるのかを分析する手助けをします。この知識を使ってアプリの認知度を高めるだけでなく、ダウンロード数や売上などのKPI(主要業績評価指標)を監視することで全体状況を把握することができます」と同社CEOのAnatoly Sharifulin(アナトリー・シャリフリン)氏は声明で語っている。

NautaのゼネラルパートナーであるCarles Ferrer(カルレス・フェラー)氏は次のように語った。「スマートフォンとモバイルアプリがオンライン行動における最大の接点になるつつある現在、あらゆる業界と規模の企業は自分たちのビジネスを今すぐこの『モバイルワールド』にフィットさせる必要があります。AppFollowの顧客が中小企業から大企業まで広がっていることを見ても、AppleFollowのオールインワンプラットフォームのようなソリューションが早急に必要とされていることは明らかです」。

同社の9か国に渡る65名の社員は全員がリモート勤務で、調達した資金は米国、ヨーロッパでの存在感を強化し、営業とマーケティングに副社長クラスの幹部を採用し、プラットフォームを多様化することに使用する予定だ。

Nauta Capitalはバルセロナで生まれたが、現在は広くヨーロッパと米国にオフィスを構えている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppFollow資金調達

画像クレジット:AppFollow

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)

ロボットと人との協働を効果的なものにするRobust.AIが15.7億円調達

Robust.AIが米国時間10月28日、Jazz Venture Partnersが率いるシリーズAのラウンドで1500万ドル(約15億7000万円)を調達したことを発表した。これまでのパートナーであるPlayground GlobalとLiquid2、Fontinalis、Jaan Tallinn(ジャーン・タリン)氏、およびMark Leslie(マーク・レスリー)氏らもこのラウンドに参加し、ベイエリアのロボティクスAIスタートアップの調達総額は2250万ドル(約23億5000万円)になった。

2019年の半ばに創業した同社は、そのCレベルエグゼクティブ(チーフ級の役員)にRodney Brooks(ロドニー・ブルックス)氏がいる。iRobotの共同創業者である彼はRobust.AIのCTOで、それ以前には将来性がありながら資金を賄えなかったRethinkの予期せざる閉鎖を経験した。Rethinkは世界に、画期的な作業ロボットBaxterとSawyerを与えた。iRobotのもう1人の共同創業者であるHelen Greiner(ヘレン・グライナー)氏もやはり最近、新たなベンチャー企業を立ち上げて注目を浴びている。一方Robust.AIのCEOであるGary Marcus(ゲイリー・マーカス)氏はGeometric Intelligenceの共同創業者でもあり、同社は2016年にUberが買収した。

Robust.AIの中核にあるものは「世界で初めての工業規格のロボット用認知エンジン」だ。それは強調的な複数のロボットに十分な問題解決能力を与え、人間との効果的な協働ができるようにする。

同社はまだとても新しいが、パンデミックが人間の労働力の大半を無力にしている中で、ロボティクスやオートメーションへの投資は急速に進んでいる。Robustの公式ミッションは、現在そういったマシンの多くを動かしているソフトウェアスタックをオーバホールして、複雑な環境でも良い仕事ができるようにすることだ。

「市場適性を見つけることが、他のプロダクトと同じくロボットやAIシステムにおいても重要だ。私たちが構築しているのは、多くのロボティクス企業がどうしても欲しくなる、と私たちが信じているものだ。現在のロボティクスの主流は、単一目的のツールが厳密に定義されている環境で動くというものだが、それを高度に役に立つシステムが、世界の複雑性と独自の事情を抱えたさまざまな場所で、動くようにしていかなければならない」とブルックス氏はいう。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Robust.AI資金調達

画像クレジット:gerenme / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

モバイル機器管理のKandjiがパンデミック下に成長、シリーズAで22億円を調達

Kandji(カンジ)は2019年10月に創業したモバイル機器管理(MDM)のスタートアップだ。つまり2020年始めにパンデミックが襲ったとき、まさに会社のアーリーステージを構築しようとしていたことになる。しかし、リモートによるデバイス管理を手助けする会社はこの環境下で需要が高まり、米国時間10月28日、2100万ドル(約22億円)のシリーズAラウンドを完了したことを発表した。

Greycroftがラウンドをリードし、新たにOkta VenturesとB Capital Groupと、既存投資家のFirst Round Capitalが参加した。今回の投資によって総調達額は2840万ドル(約30億円)になったと同社はいう。

Kandjiが作っているのは、高度なゼロタッチデバイス管理ソリューションで、大企業が大量のApple(アップル)デバイスを管理し、特定のルールに沿って使わせるのを支援する。CEO・共同ファウンダーのAdam Pettit(アダム・ペティット)氏は2019年シード資金を獲得したとき次のようにTechCrunchに語っている(未訳記事)。

私たちがパラメータと呼んでいるワンクリックのポリシーフレームワークを200種類近く持っている製品は他にありません。企業はコンプライアンスフレームワークを使って監視することができ、特別なコンプライアンスを必要としない企業のためのテンプレートも用意しています。

Okta Venturesの企業開発担当SVPであるMonty Gray(モンティ・グレイ)氏は、Oktaが投資するのはこのアプローチが会社のミッションの価値ある拡張だと考えるからだと語った。

「Kandjiのデバイス管理を使うと、アップル機器の管理者にとって最もよくある複雑な作業を効率化することで分散型労働が可能になり、迅速、安全に立ち上げることができます」とグレイ氏は声明で語った。

会社は順調のようだ。2019年の設立以来、数百社の有料顧客を獲得し、社員も当初の10名から現在の40名まで増えた。ペティット氏は、次の1年でこの数字を3倍にする計画だと述べている。会社の運営にあたり、多様な候補の中から採用することが重要な目標だと同氏は語った。

「従来と変わらない人だけを見るのではなく、さまざまな候補者に目を向ける方法はいろいろあります。採用過程で偏見をなくす方法は存在するのです。繰り返しますが、私たちはこのことを絶対的に重要だと考えているので、今後数年のうちに本当の多様化した会社を作れることを楽しみにしています」。

画像クレジット:Kandji

調達した資金は彼が従業員を確保するためだけでなく、製品の拡張にも役立つと彼は指摘する。2019年に同社は基本的なモバイルデバイス管理からコンプライアンス運用に拡張しており、今後の成長とともに新機能が加わるだろう。

「もし誰かが1年前の私たちの製品を見たら、いまとはまったく異なっているでしょう、だから私たちはエンタープライズ市場に参入することができました。そのことを大いに喜んでいます」と同氏は語った。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Kandji資金調達

画像クレジット:Kandji

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Dropbox出身者による新スタートアップTwingateが問題だらけのVPNに終わりをもたらすかもしれない

00VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)は、社内ネットワークのセキュリティの柱だ(他国からのアクセスを装い、その国のNetflixを視聴するために使う人もいる)。VPNは、ノートパソコンやスマートフォンなどのデバイスと会社のサーバーとの間に暗号化チャンネルを設ける。インターネットを使う際には、あらゆるトラフィックは会社のITインフラを通ることになり、あたかも物理的に社内のオフィスにいるかのような形になる。

至るところで使われているこのVPNだが、そのアーキテクチャーには大きな欠陥がある。社内ネットワークとVPNは、ほぼすべての社員が物理的にずっとオフィスにいることを想定して作られており、例外的なデバイスはVPNを使うことになっている。パンデミックによって、実際にオフィスに出勤してEthernet(イーサネット)に接続されたデスクトップコンピュータで仕事をする人の数は、どんどん減少することがはっきりした。つまりデバイスの大半が、いまや会社から遠く離れた場所にあるということだ。

さらに悪いことに、VPNには性能上の問題が山ほどある。すべてのトラフィックを1つのデスティネーションに集中させるため、インターネット接続に遅延をもたらすばかりでなく、仕事とは関係のないトラフィックまでもが会社のサーバー経由で通信されることになる。セキュリティの観点からすれば、VPNでは一度ネットワークに参加すれば、そのデバイスは十分に安全なものと認定されてしまう問題もある。VPN自身がネットワークのリクエストを積極的に検査し、すべてのデバイスが本来アクセスすべきリソースのみにアクセスしているかを確認することはないのだ。

Twingate(トゥインゲート)は、まったく新しいアーキテクチャーで職場のVPNと直接対決しようとしている。それは、ゼロトラストで、メッシュとして機能し、仕事とそれ以外のインターネットトラフィックを仕分けして、会社と従業員の両方を守ってくれる。要するに、世界中で働く何億人もの人々の仕事のやり方を劇的に改善するものだ。

これは、3人の野心的な共同創設者が抱く大胆なビジョンだ。CEOのTony Huie(トニー・ヒューイ)氏はDropbox(ドロップボックス)に5年間在籍し、そのファイル共有サービスの巨大企業での最後の役職は、国際および新規市場拡大の責任者だった。直近では、ベンチャー投資会社SignalFire(シグナルファイヤー)の共同経営者を務めていた。最高製品責任者のAlex Marshall(アレックス・マーシャル)氏はDropboxでプロダクトマネージャーを、その後は研究所管理ソフトウェアの企業Quartzy(クォーツィ)のプロダクトリーダーを務めた。CTOのLior Rozner(リオー・ロズナー)氏は、直近では楽天、その前はMicrosoft(マイクロソフト)に在籍していた。

Twingateのアレックス・マーシャル氏、トニー・ヒューイ氏、リオー・ロズナー氏(画像クレジット:Twingate)

このスタートアップは2019年に創設され、米国時間10月28日、製品の一般向け販売が始まった。同時にWndrCo、8VC、SignalFire、Green Bay VenturesからのシリーズA投資1700万ドル(約17億7000万円)の調達も発表している。この投資にはDropboxの2人の創設者Drew Houston(デュー・ヒューストン)氏とArash Ferdowsi(アラシュ・フェルドーシ)氏も参加している。

Twingateの発想は、ヒューイ氏のDropboxでの経験から生まれた。そこで彼は、Dropboxが事業の中にどのように採り入れられ、クラウドの台頭により共同作業の形が変化していく様子を間近でつぶさに見てきた。「そのときに仕事の本質を変化させるという考え方と、この新しい現実に合わせて組織を効率的に再構築する方法に、私は単純に魅了されていました」とヒューイ氏は話す。彼はSignalFireでさまざまなプロジェクトを繰り返し練り続けてきたが、最終的に、社内ネットワークの改善という方向に落ち着いた。

では、Twingateは結局何をしてくれるのだろうか?社内ITの専門家たちにとってそれは、従業員のデバイスをVPNよりも柔軟に社内ネットワークに接続できるものとなる。例えばデバイス上のサービスやアプリケーションを個別に安全に、別のサーバーやデータセンターに接続できるようになる。そのため、Slack(スラック)アプリを直接Slackに接続でき、自分のJIRAサイトを直接JIRAサーバーに接続できる。いずれの場合も、VPNがいつも要求してくる中央ハブの経由をしなくて済む。

この柔軟性には、大きく2つの利点がある。1つは、エンドユーザーのデバイスとサーバーを接続する際に、いくつものレイヤーの間を行き来することなくトラフィックを直行させられるため、インターネット接続が高速化されることだ。その上、Twingateでは、変化するインターネットの状況に応じてルーティングを行い、積極的にパフォーマンスを高める「Congestion」(コンジェチョン、密集)テクノロジーが提供されると話している。

さらに重要なこととして、Twingateでは社内IT担当者が、ネットワーク層のセキュリティポリシーを入念に検査し、個々のネットワーク要求がその状況において合理的であるか否かを確認できるようになる。例えば外回り中の営業担当者が、突然に会社のコードサーバーへのアクセスを試みるといった事態が発生すると、Twingateはその要求をかなり異常だと判断して、即座にブロックする。

「これには、エッジコンピューティングと分散型コンピューティングの考え方が使われています。私たちは基本的にこれらの概念を採り入れ、ユーザーのデバイスで走らせるソフトウェアに組み込んでいます」ヒューイ氏は説明する。

こうしたカスタム化と柔軟性は、きめ細かい制御でパフォーマンスと安全性を高めたいと願っているIT担当者には大きな恩恵となる。同時に、従業員の利便性も改善される。特に西海岸のVPNサーバーから遠く離れた、例えばモンタナからリモートで仕事をする人などにはありがたい。

当然、社内ネットワークを利用するエンドユーザーの多様性と、各ユーザーがアクセスするサービスの数によって状況は異なるだろうが、ヒューイ氏によれば、Twingateは新規顧客が導入しやすいよう設計されているという。Twingateは、人気のシングルサインオンプロバイダーの統合もできる。

「私たちの根本命題は、攻撃に耐える技術とセキュリティで、エンドユーザーと管理者双方の、利便性のバランスを重要せよというものです」とヒューイ氏はいう。1700万ドルの資金と新製品。未来は明るい(VPNのではなく)。

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カテゴリー:セキュリティ
タグ:Twingate資金調達VPNリモートワーク

画像クレジット:Yuichiro Chino / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

パンデミック下でも消費者のブランド意識を把握するアプリのStreetbeesがシリーズBで40億円調達

Streetbees(ストリートビーズ)は、消費者がスーパーマーケットの商品棚の写真を撮って報酬を受け取るアプリだ。消費者向けブランドは、スーパーマーケットが自社商品を本当に目立つ位置に置いているのかどうかを知りたがっている。そしてこのスタートアップはすぐに気づいた。消費者に自分自身がブランドについてどう感じているかを問いただすことで、アプリを消費者行動の追跡に使えるのではないだろうか。パンデミックの中、各ブランドは家にいがちな消費者の立ち振舞を知るこうしたツールを必要としている。

米国時間10月28日、StreetbeesはシリーズBラウンドで3000万ポンド(約40億円)を調達し、同社の調査プラットフォームの強化を図ることを発表した。現在同社は3500万人の消費者メンバーを抱えており、彼らはアプリでブランドに接した「その瞬間」の感情と状況を捉えて報告することで、少額の報酬を得る。ほとんどの判断はオンラインではなくオフラインで行われるため、これはオフライン世界を視覚化し検索可能にする独自の方法だとStreetbeesはいう。

今回のラウンドをリードしたのはLakestarで、他にLatitude、Atomico、GMG Ventures、Octopus Venturesらが参加した。世界の消費者商品企業トップ10のうち、PepsiCo(ペプシコ)、Unilever(ユニリーバ)、Procter & Gamble(プロクター・アンド・ギャンブル)を含む8社がStreetbeesを利用している。その市場規模は3000億ポンド(約40兆円)と推定されている。

StreetbeesのCEOであるTugce Bulut(トゥーグチェ・ブルート)氏は声明で、「Streetbeesは世界初の人力情報プラットフォームを作っていて、完全独自のデータセットを使って消費者が自分の言葉で語ったオフラインの瞬間をインデックス化しています。この調達ラウンドによって私たちは検索可能な世界の創造を加速します。そこではブランドが人間の行動を解読し、消費者がそのように行動する本当の理由をついに解明できるのです」と語った。

LakestarのパートナーであるChristoph Schuh(クリストフ・シュー)氏は次のように語った。「このシリーズBラウンドをリードし、Streetbeesの成功への旅をともに進めることは大きな誇りです。消費者調査市場は、寡占状態にある数少ない古典的業者が大部分を支配し、ほとんど革新がありませんでした。Streetbeesは世界規模の消費者ベースと常時接続する画期的な方法によって、進化するニーズと行動を迅速かつ正確に理解します。世界的な新型コロナのパンデミックによる不確定性は、生データを顧客情報とすぐに利用できる洞察へと転換するリアルタイム分析ツールの価値と必要性を明らかにしました」。

LocalGlobe & Latitudeのゼネラル・パートナーであるGeorge Henry(ジョージ・ヘンリー)氏はこう語った。「Boombergが金融市場の最新情報を必要とするプロフェッショナルの第一選択プラットフォームになったのと同じように、Streetbeesは急速に変化する消費者市場をリアルタイムにアクセスする必要のあるブランドにとって、市場調査のデファクトスタンダードになると、私たちは常に思っています」。

そしてGMG Ventures LLPのマネージング・パートナーであるAlan Hudson(アラン・ハドソン)氏は次のように話した。「現在の市場環境の下、ブランドは消費者の実生活を洞察するための情報を定性的、定量的、リアルタイムかつ大規模に収集することがこれまでになく必要です。Streetbeesの持っている熱心な消費者のグローバルネットワークとAIベースプラットフォームは、顧客にその洞察を提供し、戦略的、実践的両方のレベルで意思決定を支援します」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Streetbees資金調達

画像クレジット:Streetbees

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