ロボットと人との協働を効果的なものにするRobust.AIが15.7億円調達

Robust.AIが米国時間10月28日、Jazz Venture Partnersが率いるシリーズAのラウンドで1500万ドル(約15億7000万円)を調達したことを発表した。これまでのパートナーであるPlayground GlobalとLiquid2、Fontinalis、Jaan Tallinn(ジャーン・タリン)氏、およびMark Leslie(マーク・レスリー)氏らもこのラウンドに参加し、ベイエリアのロボティクスAIスタートアップの調達総額は2250万ドル(約23億5000万円)になった。

2019年の半ばに創業した同社は、そのCレベルエグゼクティブ(チーフ級の役員)にRodney Brooks(ロドニー・ブルックス)氏がいる。iRobotの共同創業者である彼はRobust.AIのCTOで、それ以前には将来性がありながら資金を賄えなかったRethinkの予期せざる閉鎖を経験した。Rethinkは世界に、画期的な作業ロボットBaxterとSawyerを与えた。iRobotのもう1人の共同創業者であるHelen Greiner(ヘレン・グライナー)氏もやはり最近、新たなベンチャー企業を立ち上げて注目を浴びている。一方Robust.AIのCEOであるGary Marcus(ゲイリー・マーカス)氏はGeometric Intelligenceの共同創業者でもあり、同社は2016年にUberが買収した。

Robust.AIの中核にあるものは「世界で初めての工業規格のロボット用認知エンジン」だ。それは強調的な複数のロボットに十分な問題解決能力を与え、人間との効果的な協働ができるようにする。

同社はまだとても新しいが、パンデミックが人間の労働力の大半を無力にしている中で、ロボティクスやオートメーションへの投資は急速に進んでいる。Robustの公式ミッションは、現在そういったマシンの多くを動かしているソフトウェアスタックをオーバホールして、複雑な環境でも良い仕事ができるようにすることだ。

「市場適性を見つけることが、他のプロダクトと同じくロボットやAIシステムにおいても重要だ。私たちが構築しているのは、多くのロボティクス企業がどうしても欲しくなる、と私たちが信じているものだ。現在のロボティクスの主流は、単一目的のツールが厳密に定義されている環境で動くというものだが、それを高度に役に立つシステムが、世界の複雑性と独自の事情を抱えたさまざまな場所で、動くようにしていかなければならない」とブルックス氏はいう。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Robust.AI資金調達

画像クレジット:gerenme / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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