Yahoo、Yahoo Japan株35.5%、90億ドルの将来性を占うべく投資顧問を迎える

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今日(米国時間4/21)、YahooのQ1決算を説明するビデオストリームで、CEO Marissa Mayerは就任以来17のオフィスを大型効率化戦略の一環として閉鎖したと語った。そしてYahooは、国際的ポジションのさらに大きな変更を計画しているようだ。同社は35.5%を保有するYahoo Japan株の扱いに関してアドバイザーを雇った。Yahoo Japanは長年日本の国内ポータルとして、Softbankとのジョイントベンチャーが運営している。

果たして持ち株すべてを売却するのか? それともGrouponがTicket Monsterで行ったように一部のみを処分するのか。まだ誰にもわからない。Mayerは、会社がどう決断するにせよそれが「重要優先事項」であり、「入念な調査」が必要であることを強調した。

その後CFOのKen Goldmanも彼女の言葉を繰り返し「持ち株の価値を最大化することに集中し続ける」と語った。

Yahooの持ち株35.5%は、90億ドル近い価値と推定される。Yahoo自身も、検索および広告契約を通じて同社から年間2.5億ドルの収益を上げていることが、会見ビデオ中のアナリストからの質問でわかった。株式売却がこの売上に与える影響について尋ねられたGoldmanは、「まだ何とも言えないが…投資顧問と相談することになるだろう」と答えた。

当然このニュースは、売上利益共に予想を下回った決算報告後な落ち込んだ同社の株価を上昇させる要因となった。

Mayerは本件について、今後の会見で正式発表すると語った。

SoftbankとYahooは、日本初のウェブポータルとして1996年に最初のジョイントベンチャーを作った。同サイトが今でもYahooの古いロゴを使い続けているのは驚きである。

Yahoo Japanは1997に東京の株式市場に上場した。同社株は現在も取引きされている。Softbankは、Yahooと並びAlibabaが上場してすぐに株主となっている。AlibabaはYahooの株を購入する候補者の一つと考えられる。

Mayer体制のYahooは、米国内市場への取り組みと投資に集中してきたが、アジア地区での閉鎖とレイオフが目立つ中でも、他の地域への投資は考えている。Mayerは今日、台湾および香港が今もYahooの重要な市場であり、同社が最近買収した会社を拡大する足がかりとして成熟した基盤となり得ると語った。

「こうした地域は最近買収したTumblr、Flurry、Brightroll等を進出させるのに適した市場だと考えている。当社が国際市場に足跡を残すために、これらの投資を生かす方法を探っている」と彼女は言った。。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SoftBankとIBMが協力してWatsonに日本語を教える…その全サービスとAPIを日本語化へ

IBMの人工知能システムWatsonは、テレビのクイズ番組で優勝し、ヘルスケアのデータ分析で活躍し、ビッグデータの啓蒙に貢献しただけでは物足りないのか、今度は日本語の勉強に挑戦している。

IBMと東京の通信大手でそのほかいろいろ複合企業で投資家でもあるSoftBankが今日、二社の協力でWatsonに日本語を教える、と発表した。IBMによると、Watsonは今後スペイン語やポルトガル語も勉強するそうだから、彼の言語能力を多国籍化することによって、このスーパーコンピュータくんが動かすいろんなサービスの市場を広げることを期待しているのだ。

Watsonが日本語をおぼえたら、IBMとSoftBank(SprintとYahoo! JapanのオーナーでありAlibabaの上位投資家の一つ)はその製品を日本の教育、銀行、ヘルスケア、保険、小売業などの業界に売っていくつもりだ。今日発表された声明によると、両社はWatsonのDeep QA技術に関するコラボレーションを開始しており、その技術はすでに3年前から、自然言語(ふつうの人がふつうに話す言葉)による質問を理解して人間が理解できる答を出力できるようになっている。

しかしWatsonはお金儲けが上手でないからIBMは、Watson Groupに10億ドルあまりを投資して、このスーパーコンピュータくんの能力を一層商用化するためのソフトウェアの開発を行う、と1年前に発表している。IBMのCEO Virginia Romettyは2013年の10月に、今後10年以内にWatsonコンピュータ関連の年商を100億ドルにまで持って行きたい、と言っている。

IBMはWatsonに日本語を教えるだけではなく、日本語にローカライズされたAPIも今後提供して行く。たぶんもっとおもしろいのは、Watsonの技術が人型ロボットPepperに統合されることだろう。それはAldebaranがSoftBankのために開発した、ヒトの感情を理解するロボットだ。

ここで想像の羽根を思い切り広げてみるなら、WatsonとPepperのあいだに生まれた彼らの愛児たちが、SoftBankが投資したタクシーアプリのすべての車を運転するのかもしれない。Uberも、うかうかしてらんないね!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Uberの最大のライバルはSoftBankだった―アジア各地でタクシーアプリに大型投資

アメリカ在住の読者なら、Uberの最大のライバルはLyftとと考えるだろう。Lyftはアメリカの多くの都市でUberとサービスを激しく競い合っており、両社の戦術にはいかがわしいもの少なくない。しかし、意外にも、Uberにとってもっとも手強いライバルがアジアから現れた。さらに驚きなのはその相手が日本の巨大テレコム企業だという点だ。

2014年10月に2億1000万ドルをインドのOlaに投資するまで、SoftBankはスマートタクシー・ビジネスにはまったく関係していなかった。この投資はインドのスタートアップに総額100億ドルを投資するというSoftBankの一大プロジェクトの最初の例として発表された。

なるほどUberのライバルになり得るスマートタクシーへの最初の大型投資ではあったものの、OlaはSoftBankが投資した他の多くのインドのスタートアップの一つにすぎないと見られていた。

しかし、SoftBankの投資はOlaにとどまらず、東南アジアでは2億5000万ドルをGrabTaxiに、 さらに先週は6億ドルを中国のKuadi Dache〔快的打車、Quick Taxi〕に投資した。

これらのSoftBankAsiaの投資先はすべてUber的なスマートフォンを利用したタクシー配車サービスを運営している。SoftBankはこうした事業のアジア外への展開を狙っているに違いない。
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一方、Alibabaは2014年4月にアメリカでLyftへの2億5000万ドルの投資ラウンドを

リードした。Lyftによれば、この資金は「国際展開のために用いられる」とされた。当時、Alibabaがなぜアメリカのタクシーアプリのスタートアップに投資するのか、いささか奇妙なものと見られた。もっともAlibabaはアメリカでチャットアプリのTangoなど多数のスタートアップに投資しておりそうした北米市場進出の一環だろうと考えられた。

しかし、SoftBankとAlibabaは長く密接な関係を保っている。SoftBankがAlibabaへの最初期の投資家であることはよく知られている。しかも両社ともKuadi Dache(快的打車)に出資しているのだ。もしかするとSoftBankのタクシーアプリ戦略にはLyftも含まれることになるのかもしれない。今後SoftBankはLyftに直接に出資するか、あるいはAlibabaを通じて情報や戦略の共有を行い、タクシーアプリに関するSoftBankアライアンスの一環に組み込むことになるかもしれない。

ではSoftBankがこれほど大々的にタクシーアプリに進出しようとするその理由は何だろう?

大きな理由の一つは、SoftBankがアジアを中心とする新興のeコマース市場に進出しようとしているからだ。たとえば昨年はインドネシアのTokopediaに1億ドルを出資している。またインドのSnapdealの6億2700万ドルのラウンドにも参加しており、同じくインドのHousing.comも支援している。

SoftBankがこうした出資先を何らかの形でひとつのネットワークにまとめようとしていることは容易に想像される。その方式はアプリの統合かもしれないし、ゆるいアライアンスのような形になるかもしれない。あるいは情報やマーケティング戦術の共有などのなるかもしれない。

オンデマンド運輸が秘める巨大な影響力を考えれば、タクシーアプリを投資先に加えることは極めて重要だ。

オンデマンド運輸が秘める巨大な影響力を考えれば、タクシーアプリを投資先に加えることは極めて重要だ。

まず、タクシーアプリは何百万という人々が移動のために日々利用する。第二に、タクシーアプリを核とするオンデマンド交通システムはあらゆる種類のオフライン・サービスから利用される物流ネットワークのプラットフォームとなり得る。 たとえば、Uberのロジスティクス分野での可能性を考えてみるとよい

Andreessen HorowitzのBenedict Evansが的確に指摘したように、モバイル・アプリが将来も繁栄を続けるという保証はない。しかしモバイルの将来がアプリ・ベースになろうとウェブ・ベースになろうと、SoftBankはeコマースとオンデマンド交通のようなサービスの間には強力なシナジーが存在すると確信しているに違いない。このシナジーを具体化するもっとも手近な第一歩として選ばれたのがタクシーアプリなのだろう。

昨年Uberは25億ドルの資金を集めた。しかしSoftBankは時価総額は700億ドル(それでも孫正義CEOは「低すぎる額」と考えている)という巨人だ。SoftBankが参戦したとなれば、Uberは近々また資金調達を行う必要があるかもしれない。

SoftBankはこの件に関するわれわれの取材を断った。しかし広報担当者は、SoftBankが「世界各地で投資しているインターネット企業間のシナジーを最大化するよう努力している」ことを確認した。

また、「当面OlaとGrabTaxiの間で提携が行われる予定はない。しかしSoftBankは将来何らかのシナジーがあることを期待している」と付け加えた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


地上施設の要らない空中浮揚型風力発電機のAltaeros Energies社にSoftBank が$7Mを投資

またまた、SoftBankからの投資のお話。今回、この日本の大手通信企業は、700万ドルをAltaeros Energiesに投じた。同社はMassachusetts Institute of Technology(MIT)の学内起業で、空中浮揚型の風力発電機を作っている。

Altaerosへの投資は、SoftBankの投資の中では小さい方だ。最近の例ではGrabTaxiSnapdealOlaなどに数百万ドルを投資しているが、今回は同社の投資ポートフォリオの中身がきわめて多様であることを示す点で興味深い。しかも今回の投資は、再生可能エネルギー源の可利用性が増えすぎてクリーンテック企業への投資がやや冷え込んでいた時期に行われている。

しかしSoftBankは、日本でもこれまで、クリーンエネルギービジネスの育成投資に熱心だった。とりわけ2011年の福島の惨事により、日本では、核エネルギーに代わる代替的エネルギー源への関心が盛り上がっているのだ。

たとえば今年の初めに同社は、同社のクリーンエネルギー部門が、ソーラーや風力などの再生可能エネルギー源の小売流通を開始する、と発表した

声明の中でSoftBankの会長でCEOのMasayoshi Sonは、Altaerosの技術は新たな垂直市場におけるSoftBankの投資家としての今後の立場を、より有利かつ強力にする、と述べている。

Sonは曰く、“Altaerosの空中浮揚型風力発電機は、離島や日本とアジア太平洋地区の各地域のための、新しい将来性のある再生可能エネルギーのソリューションだ。またこのBAT(Buoyant Airborne Turbine)と呼ばれる技術には、通信や観測の技術と組み合わせた新しいビジネスを作り出す可能性があると思われる”。

AltaerosのBuoyant Airborne Turbine(BAT, 浮揚型空送タービン)と名付けられた風力発電機は、タワー型風力発電機よりも高い、最大高度2000メートルの空中に浮揚する。地上工事が必要ないBATは、タワーを建設できないところでも利用できる。Altaerosの主張によると、BATは僻地等における電力のコストを大幅に下げ、しかも遠隔地への機器装置の搬入も容易であり、代替アンテナとして通信サービスを提供することもできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


速報:Googleの最高事業責任者、ニケシュ・アローラがソフトバンクのバイスチェアマンに就任へ

今日(米国時間7/17)午後発表されたGoogleの四半期決算報告の中に大ニュースが隠れていた。10年間在籍してきた最高事業責任者のニケシュ・アローラ(Nikesh Arora)がGoogleを離れ、SoftBankのバイスチェアマン兼SIMI(SoftBank Internet and Media Inc.)のCEOに就任する。

2009年に世界セールス担当上級副社長を降りてラリー・ペイジの直属顧問となったOmid Kordestaniがアローラの職務を臨時代行する。

ラリー・ペイジはGoogle+のページで次のようにコメントした。

約10年にわたってGoogleに勤務した後、最高事業責任者、ニケシュ・アローラはGoogleを離れ、われわれのパートナーの1社であるSoftBankに移ることを決めた。アローラはSoftBank Corpのバイスチェアマン、SoftBank Internet and MediaのCEOに就任する。私が彼に初めて会ったの大英図書館だったことを思い出す。どういうわけかサーゲイはそこで面接するのがいい考えだと思ったようだ。ニケシュはすばらしいリーダーであり、私を含めて多くのグーグラーにとって良きアドバイザー、メンターであった。

Googleのビジネスのファウンダーで、セールス・チームを長年にわたって率いてきたオミッド・コーデスタニが当面ニケシュの職務を引き継ぐ。オミッドを採用したとき、Googleはエンジニアばかりでビジネスの人間は一人もいなかった。大きなピンポン台で彼を面接したのを覚えている。その結果、オミッドを採用することにしたのは、彼が実は〔大学で電気工学を学んだ〕エンジニアだと分かったからだ。以来、オミッドは私にもっとも近いアドバイザーだったが、2011年にCEOに復帰してからは関係は一層密接になった。Googleのビジネス・チームはオミッドの下ですばらしい仕事を続けてくれるものと信じる。

〔日本版:ソフトバンク株式会社のプレスリリースはこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ソフトバンク、家庭向け感情ロボット「pepper」を19.8万円で来年2月発売

ソフトバンクがロボット事業に参入する。5日13時に開始した記者発表会で孫正義社長は、「今日は人類史上初めて、ロボットに感情を与える。心を与えることに挑戦する日」と切り出し、感情認識機能を持ったロボット「pepper(ペッパー)」をお披露目。2015年2月には19万8000円で一般発売することも明らかにした。発売に先駆け、明日6日からはソフトバンク銀座と表参道で「店員」として接客する。

孫社長の発表によれば、ペッパーは人の感情を理解する世界初のロボット。喜びや悲しみといった感情を数値化し、感謝されたことは「良いこと」、叱られたことは「悪いこと」として学習していく。家庭や店舗、会社などで動くペッパーが数値化した情報はクラウドベースで「集合知」として共有されるため、加速度的に進化するそうだ。「従来のロボットはCPUとメモリ、個体別のプログラミングを実行するだけで能力は限定的。ペッパーは加速度的に空気を読みながら学習していく」。

あえて、2足歩行型を採用しなかったのも特徴だという。「世の中にある2足歩行ロボットは30分から1時間しかバッテリーが持たないが、ペッパーは12時間最低連続稼働できることを目的に、あえて2本足を外して安定的に動けるようにした」。なお、製造はiPhoneやiPadを生産している中国のFoxconnがパートナーとなっている。9月にはペッパー用のアプリ開発者向けのテックフェス(仮称)を実施し、SDKを配布する。


9ヵ月を経て、ソフトバンクのスプリント買収は7月10日に完了へ

SoftbankがSprintの過半数を206億ドルで買収するという噂を本誌がキャッチしてから9ヵ月後、物語はいよいよ結末を迎える。

日本のモバイル通信会社、Softbankは、今日(米国時間7/8)、9ヵ月にわたり様々な障壁を越え、7月10日水曜日に契約を完了する予定であることを発表した。FCC(連邦通信委員会)は7月5日に買収を承認した。

正式な声明は以下の通り。

SoftBank Corp.は、Sprint Nextel Corporationに約216億米ドル(約1兆8000億円)を投資し、2013年7月10日に契約を締結する予定である。

これ以前、最近のDishによる255億ドルという驚きの金額提示があり、契約目前のSoftbankからSprintを横取りしようとした。Dishは4月に名乗りを上げた時、SoftbankとSprintの婚約が整ってから長い時間がたっており、両ネットワークは様々な面で統合を進めていた。

当時Dishは、T-Mobileにも興味を持っていたと言われていたが、T-MobileもMetroPCSと買収交渉の最中だった。

米国第3位のキャリアで、5500万人のユーザーを持つSprintは、Dishの提案を評価するための委員会を設置したと公表した。Dishは携帯電話ユーザーのモバイルビデオ利用に明確な関心を持ち、マスコミ、アナリスト、および投資家に向けてアイデアを提示していた。

検討はしたものの、SprintはFCCに対してSoftbankとの契約審査を継続するよう依頼した。その日は、Dishが買収を提案しFCCに依頼した手続き停止期間180日の140日目だった。契約にこぎつけるまでに、両者は多大な作業が必要だった。

この数ヵ月前の12月、Softbank-Sprintの取引は、SprintとClearwireの二次的契約に関わるささいな問題を経験した。Softbankの買収条件の一つに、SprintがClearwireを1株当たり2.97ドル、計22億ドル以上で買収しないという条項があった。当初Sprintは、Clearwireの100%を1株当たり2.90ドルで購入する提案をしていた。

12月中頃Clearwireはロイターに、提示額が低すぎる、1株5ドル程度は見込んでいたと語った。しかしその3日後、Sprintはちょうど2.97ドル/株で契約を結ぶことを発表した。Softbankとの契約で許されていた最高額だった。

そして今日、SprintのClearwire買収から7ヵ月後、Dishがsprintを横取りしようとしてから3ヵ月後、そしてFCCが契約にゴーサインを出した3日後、Softbankはゴールが近付いていることを確信している。

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(翻訳:Nob Takahashi)


SoftBank Capital、ニューヨーク拠点のスタートアップ専用ファンドを設立


みなさんにグッドニュース! 少なくともニューヨークで資金調達しようとしているみなさんにとっては。

日本のメガキャリアー、ソフトバンク株式会社の投資子会社SoftBank Capitalは、5000万ドルの資金を調達完了し、その全額をニューヨーク拠点の初期段階スタートアップに投資する計画であると先ほど発表した。

この新しいニューヨーク基金は、SoftBank Capitalのジェネラル・パートナー、Jordy Levyが指揮をとり、スタートアップ・エコシステムの強化を願うニューヨーク州自身も出資している。新ファンドの大きなルールは、資金を受ける会社はニューヨークがホームでなければならないことだ。同ファンドは、中心地ニューヨーク市に焦点を絞るようだ。

これはSoftBankにとって、今年3番目の超集中的ファンドだ。去る2月、同社はアジアのテク系スタートアップ立ち上げのために、2.5億ドルを調達した。4月には、日本のスタートアップ向けにYahoo! Japanが2000万ドルを出資した

この出資についてLevyに尋ねたところ、彼はこれを “drop down” ファンドであると語った。即ち同ファンドはさらに大きいファンドに付随するものであり、自身による投資に加えて、他のSoftBankファンドからの投資を支援することもできる。

Softbankは、これまでにもニューヨークでいくつか成功している。同社のポートフォリオに含まれるニューヨーク拠点の企業を見ると、Buddy MediaがSalesforceに約8億ドルで買収され、OMGPOPはZyngaが1.8億ドルで買収、Huffington Postは3.15億ドルでAOLへ、そしてHyperpublicもGrouponに買収された

Softbank Capitalによると、同社はこれまでにニューヨークだけで32件の投資を行っている。

[NYC Photo Credit: Randy Lemoine on Flickr]

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(翻訳:Nob Takahashi)


衛星放送のDishがSprint買収でソフトバンクに対抗―50億ドル上乗せの255億ドルで買収を提案

アメリカ第3位のモバイル・キャリヤ、Sprintを巡って劇的な展開があった。大手衛星放送サービスのDish Networkが255億ドルでの買収提案を発表した。内訳は173億ドルがキャッシュ、82億ドルが株式だ。この試みが成功すれば日本の大手キャリヤ、Softbank昨年10月に発表した205億ドルでSprintの株式の70%を買収するという計画は失敗することになる。.

有料衛星放送サービスの巨人hsSprintも1株につき4.76での買収を提案した。4月12日のSprintの終値は6.22ドルだったが、Dishの買収提案のニュースで急騰した。先週の下落の後、場外取引価格は15%もアップした

Dishが今朝(米国時間4/12)SEC(証券取引委員会)に提出した報告によれば、Dishはこの買収によってユーザー・ベースと売上を大きく伸ばす(ただし投資負担も増加する)ことになる。現在Sprintには4750万人の契約ユーザーがいる。これに対してDishの契約者は1420万人にすぎない。自社が流している有料テレビコンテンツをSprintのユーザーにも配信するのがDishの狙いだろう。

スマートフォンとタブレットがますます広く普及し、多くのユーザーにとってモバイルが主要な受信チャンネルとなりつつある現在、有料テレビのプロバイダがこの分野にいっそう深く参入しようと大胆な試みをするのはうなずける。

昨年のSoftbankによる買収提案はSprintの存在価値を高く認めさせるものだった。プレスイベントでSoftbankのファウンダー、CEO、孫正義は両者が同じ周波数のLTEを利用していることを強調し、両者の統合による相乗効果を説明した。同時にSprintのCEO、Dan Hesseも孫に支持を与えた。これに対してDishの提案は敵対的買収に近い雰囲気がある。

SprintがSoftbankによる買収を断った場合、6億ドルの違約金を支払う義務が生じる。このニュースを最初に報じたWSJのErgenに取材したところ、提案にはこの違約金をDish側で負担することも含まれているという。

Dishは最近これ以外にもモバイル・キャリヤの買収に動いている。先週はT-Mobile USAの買収を試みていると報じられた。Dish はまたSprintが株主であるモバイル・キャリヤ、Clearwireにも興味を示している

Dishは40MHz帯と2GHz帯に周波数を所有している。しかしそこでサービスを提供するキャリヤ機能を持っていないので、遅かれ早かれ何らかの行動を起こす必要に迫られていた。しかしこの買収が失敗すれば、Dish自身が買収のターゲットになるかもしれない。ひとつには大手キャリヤにおける周波数帯の不足が深刻化しているからだ。今年に入って、AT&TがDishを買収しようとしているという情報が流れたことがある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+