Epic Gamesが超リアルなキャラを柔軟に制作できるUnreal Engineの3Dツール「MetaHuman」披露

ますます精細さを高めるゲーム世界で最も難しい仕事の1つは人物、特にリアルな顔の制作だ。米国時間2月10日、ゲーム大手のEpic GamesはUnreal Engineの新しいキャラクター作成ツールを披露した。このMetaHuman Creatorは無限の種類のフォトリアリスティックなデジタル人物画像をこれまでよりもはるかに少ない手間で作成できる。

MetaHumanは、キャラクターデザインのツールで、用意されたプリセットを組み合わせて大まかな造形を行い、次いで細部の修正を行う。この解像度、照明でキャラクターをレンダリングするために必要なコンピューティング能力、ストレージ量は膨大になるためクラウドでホストされるサービスとなる。

高精細度のキャラクタークリエーターを使えばすぐに気づくはずだが、ヘアスタイル、耳、ヒゲ、唇など用意されたプリセット、デジタル版の「Mr.ポテトヘッド」のように追加したり取り替えたり微調整を加えたりできる。まさかこんなことができるようになるとは誰も思わなかっただろう。

Metahumanが生成した顔のクローズアップ。肌の反射率としわの詳細を示すCG(画像クレジット:Epic)

Metahumanと「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」のようなコンシューマー向けゲームで利用されているクリエイターツールとの違いは精細度と柔軟性にある。動画を見ればわかるが髪、肌、目、歯などのクオリティが圧倒的に高い。年配のアジア系男性が顔を動かすと顔のしわが変形し影ができる。肌への光の効果も中央の女性と左の男性ではまったく違う。

中央の女性は最初は中年男性としてスタートする。一気に「女性」に変形するプリセットを適用するのではなく、鼻、目など細部を1つずつ微調整していく。こうした操作を加えても顔が「壊れない」ことが示される。調整失敗で顔を「壊してしまう」のは多くのクリエイターが手こずらせてきたリスクだ。下の動画でプロセスの概要を見ることができる。

Metahumanには通常のクリエーターツールも組み込まれており、さまざまな方法でアニメーションを作成し、メッシュを調整することができる。また他のツールで使用するため3Dモデルのエクスポートも可能だ。

このレベルの精細度自体は前例のないものではない。しかし極端なクローズアップや微妙な細部の表現のレンダリングには膨大な作業量が必要だ。Epic Gamesのアプローチは、人物や照明などのレベルをアップするだけでなく、ゲームに実装することを大きく効率化する。潤沢なリソースを持つ大手ゲームメーカーだけが高精細度のキャラクターを作れるというのでは、ゲームビジネス全体としてはメリットが小さい。

Epic Gamesは最近もRAD Game Toolsを買収しているが、3LateralやCubic Motionなどこの分野のエキスパートを擁する企業を買収するとすぐにクレジットにそれらの会社名を加えた。Unreal Engineはコンピューターグラフィックにおける一枚岩的なプラットフォームとして紹介されることが多いが、実は数多くの細部から組み立てられている。

関連記事:Epic Gamesが老舗ゲーム開発ツール会社RAD Game Toolsを買収

現在は買収されてEpicの事業部となっている数十の企業による無数の改善と進歩を非常に巧妙に融合させたものだ。これは現在の主要OSが多数のアプリを組み合わせたものであることに似ている。

MetaHuman Creatorはまだ誰もがすぐに使用できる状態ではない。しかしEpic Gamesは早期アクセスプログラムを実施しているので興味あるユーザーはサインアップできる。現在Unreal Engineを使っているのであれば、この環境で操作できるキャラクター2体がテスト用に提供されている。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesUnreal Engine

画像クレジット:Epic

原文へ

(文:Devin Coldewey、翻訳:滑川海彦@Facebook

「ポケモンGO」恒例の旧正月イベントが開始、海外限定のケンタロスや初登場メガギャラドス出現

「ポケモンGO」恒例の旧正月イベントが開始、海外限定のケンタロスや初登場メガギャラドス出現

『Pokémon GO』で旧正月をお祝いしよう! – Pokémon GO ©2020 Niantic, Inc. ©2020 Pokémon. ©1995-2020 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc.

ポケモンGOで恒例の旧正月イベントが始まりました。期間は2月14日(日)13時まで。

今年はトサキントやポカブなど赤いポケモンが大量発生するほか、タイムチャレンジでは丑年にちなみ、海外限定のケンタロスがリワードとして出現します。

メガレイドではメガギャラドスが初登場。メガレイドに勝たなくても、タイムチャレンジを全段階クリアすることで計200のメガエナジーが獲得でき、手持ちギャラドスのメガシンカが可能です。

さらに交換可能距離が40kmに伸び、交換でキラポケモンが発生する確率、ギフト等でキラフレンドになる確率が上昇。レベル上限解禁でなおさら大きくなってきた育成コストを抑えられるキラ化のチャンスです。

ポケモンGO 旧正月イベント概要 (2021年)

日時

  • 2021年2月9日(火)10時~14日(日)13時

内容

タイムチャレンジ

  • 全4段階のタイムチャレンジ。2・4段階目のリワードでケンタロス出現。全達成でギャラドスのメガエナジー計200

テーマに沿ったポケモン出現

  • 野生で赤いポケモンが多数発生。「クラブ」「トサキント」「ブーバー」「コイキング」「ミルタンク」「アサナン」「ポカブ」「ダルマッカ」「フォッコ」「ヒコザル」等。まれに「ギャラドス」
  • 5kmタマゴで干支にちなんだポケモンが孵化。「コラッタ」「アーボ」「マンキー」「ポニータ」「メリープ」「デルビル」「ミルタンク」「アチャモ」「タツベイ」「ミミロル」「ポカブ」「シシコ」

レイド

  • メガレイドにメガギャラドス初登場。メガピジョット、メガデンリュウも (2月20日9時まで)
  • 伝説レイドにラティオス・ラティアス出現 (2月20日9時まで)
  • 3つ星レイドに「ミルタンク」「オクタン」「バクーダ」「バシャーモ」「アブソル」
  • 1つ星レイドに「アサナン」「キバニア」「ヨマワル」「ダルマッカ」「スコルピ」

交換

  • 交換可能距離が40kmに拡大
  • 交換でキラポケモンになる確率が増加
  • キラフレンドになる確率が増加 (ギフトやポケモン交換など、仲良しレベルを向上タイミングに低確率でキラフレンド化)
  • ギフトからモンスターボール獲得

タイムチャレンジは全4段階で、各タスクの難度はさほど高くありません。ただし駆け込みで終わらせるには「ほのおタイプをX匹捕獲」などポケモンの出現数に左右されるタスクが障害になるため、コツコツと進めておく必要があります。

「ポケモンGO」恒例の旧正月イベントが開始、海外限定のケンタロスや初登場メガギャラドス出現

©2020 Niantic, Inc. ©2020 Pokémon. ©1995-2020 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc.

旧正月イベントが終わる2月14日には、入れ替わりでバレンタインイベントが開催。ゆめくいポケモンことムンナがポケモンGOに初登場します。そして来週末2月20日(土)は、いよいよ有料チケット制の大型イベント「ポケモンGOツアー:カントー地方」が開催です。

「ポケモンGOツアー:カントー地方」発表、1480円の有料イベント。超レアな色違いミュウの難関チャレンジも

Engadget日本版より転載)

関連記事
大型アップデート「Pokémon GO Beyond」発表、最大レベルが50に、新ポケモンも追加
NianticはARの未来のためによりスマートな世界地図を構築したいと訴える
NianticがポケモンGOユーザーがアップした画像データで独自の3Dマップ構築へ
任天堂がポケモン・ ソード・シールドのDL版エキスパンションパス発売開始
Pokémon GOがプレーヤーの睡眠データをゲームの要素に利用へ
ポケモンGOにリモートレイドバトル機能が加わる、集合しなくても100ポケコインでプレイ可能
NianticがARスタートアップの6D.aiを買収してアップルとFacebookに対抗
NianticがポケモンGOなどを室内プレーができるように

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Niantic(企業)ポケモン(用語)ポケモンGO(製品・サービス)日本(国・地域)

「スカイローラー」などのハイパーカジュアルゲーム開発Homa Gamesが15.7億円調達

フランスのスタートアップHoma Gamesは、e.venturesIdinvest Partnersが主導するシードラウンドで1500万ドル(約15億7000万円)を調達した。同社はゲームをプロトタイプからApp Storeで成功させるためのいくつかの技術を、社内で開発してきた。またHoma Gamesはサードパーティーのゲームスタジオと提携しており、社内にもいくつかのゲームスタジオを有している。

米国時間2月9日の資金調達ラウンドにはOneRagtime、Jean-Marie Messier、Vladimir Lasocki、John Cheng、Alexis Bonilloも参加している。これはかなり大きな資金調達ラウンドだが、Homa Gamesはすでにいくつかの印象的な指標を持っている。

同スタートアップのゲームは2018年に会社を設立して以来、全体で2億5000万回ダウンロードされている。またHasbroとIPパートナーシップを結び、Nerf(銃型のおもちゃ)をテーマにしたゲームを発売しているが、これはかなりうまくいっている。他にも「Sky Roller(スカイローラー)」や「Idle World」「Tower Color(タワーカラー)」などのゲームがある。

Home Gamesはモバイルゲーム制作を最適化するために、3つのプロダクトを開発した。1つはHoma Labではマーケットインテリジェンスとテストツールを使用して、競合他社の状況についてより詳しく学習できる。2つ目のHoma Bellyはゲームの反復と管理を支援するSDKだ。そして3つ目のHoma Dataはアプリ内購入と広告の両方のデータを使って収益化を最適化する。

サードパーティの開発者は自分のゲームを提出し、Homa Gamesをパブリッシャーとして選ぶことができる。両社は収益分配モデルで合意することになる。

サードパーティのゲームに加えて、Homa GamesはトゥールーズのIRL Teamを買収し、スコピエ、リスボン、パリに社内のゲーム開発チームがある。全体で80人がHoma Gamesで働いている。

Home Gamesの取締役にはIdinvest PartnersのBenoist Grossmann(ブノイスト・グロスマン)氏とe.venturesのJonathan Userovici(ジョナサン・ユーザーヴィッチ)氏が参加する。

関連記事:テキストアドベンチャー「AI Dungeon」のLatitudeが「無限の物語」を生み出すゲーム制作のために3.5億円調達

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Homa Games資金調達フランス

画像クレジット:Erik Mclean / Unsplash

原文へ

(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter

「サイバーパンク2077」のCD Projektがランサムウェア攻撃を受けるも身代金支払いは拒否

「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」や「The Witcher(ウィッチャー)」を開発したポーランドのゲームデベロッパーのCD Projektは、ランサムウェアの攻撃を受けたことを認めた。

CD ProjektはTwitterアカウントの投稿の中で、ハッカーとは「譲歩も交渉もしません」とし、バックアップが存在すると伝えている。「私たちはすでにITインフラを保護し、データの復元を開始しています」と同社は述べている

要求によると、身代金を支払わなければハッカーらはCD Projektの盗まれたソースコードと他の内部ファイルを公開するとしている。しかし同社は「バックアップからリカバリーできる可能性が高いだろう」と述べている。

なお現在のところ、CD Projektは個人データは盗まれていないと述べている。「私たちは事件の調査を続けていますが、我々の知る限り現時点では、漏洩したシステムにはプレイヤーやサービスに関連する個人データは含まれていないことが確認されています」。

これは、ランサムウェアの実行者が用いる敵対的な戦術だ。ハッカーはファイルを暗号化するマルウェアを使って価値の高い企業や企業をターゲットにし、身代金を要求してファイルを保持する。しかし多くの企業がバックアップを保存しているため、身代金が支払われない限り盗まれたファイルを公開すると脅すランサムウェアグループもある。

関連記事:悪名高いランサムウェアグループのMazeが「正式閉鎖」を宣言

CD Projekt Redは、同社のシステムを攻撃するためにどのようなランサムウェアが使用されたのかといったTechCrunchから質問に返答していない。

CD Projektがランサムウェアの標的となったのは、ここ数年で2回目だと考えられる。同ディベロッパーは2017年にハッキングにより、「サイバーパンク2077」に関連する初期の作業が侵害されたことを確認している。なお同タイトルの発売後の数週間、Sony(ソニー)とMicrosoft(マイクロソフト)は古いゲーム機でのバグやパフォーマンスの悪さを理由に、プレイヤーに返金を申し出ている。

関連記事:「サイバーパンク2077」が大量のバグで販売停止、開発元CD Projekt Redとソニー、マイクロソフトが返金受付中

カテゴリー: ゲーム / eSports
タグ:CD Projekt Redランサムウェア

画像クレジット:Philip Fong / Getty Images

原文へ

(文:Zack Whittaker、翻訳:塚本直樹 / Twitter

Robloxは開発者向けアクセラレーター講座で同社プラットフォームの新たな可能性を引き出す

Roblox(ロブロックス)は今、数カ月後に予定されている歴史的な大型IPOとなるであろう公開市場への参入に向けて準備を進めている。そのような中、Robloxに295億ドル(約3兆665億円)の価値があると評価した投資家たちは確実に、Robloxの熱心なユーザーである若者たちに注目している。しかし、投資家たちの心を最も強くとらえるのは、Robloxを利用している700万人のアクティブなクリエイターや開発者たちだろう。

関連記事:ゲーミングプラットフォームのRobloxが約3.7兆円の評価額7倍で資金調達、直接上場に向けて準備

2015年以来、Robloxは次世代のゲーム開発者がRobloxプラットフォームで成功できるよう支援するためのアクセラレーター講座を開講してきた。同講座は年を経るごとに拡大され、初めは1年に1クラスだったのが、現在では1年に3クラス(1クラス約40人)が開講されるまでになっている。これはつまり、毎年100人以上の開発者が、自分のゲームを世に送り出すためにRobloxから直接、アドバイスやサポート、教育、出資を受ける機会を得ているということだ。

この側面におけるRobloxの取り組みがより正式なものとなり、Robloxは2018年にアクセラレーター講座卒業生のChristian Hunter(クリスチャン・ハンター)氏を同講座の専任担当者に採用した。ハンター氏は10歳のときにRobloxのゲームをプレイし始め、13歳のときからRobloxでゲームを開発している。同氏はその経験を生かして、開発者が持つ独自の視点からアクセラレーター講座を改善してきた。

しかし、新型コロナウイルス感染症のせいで、アクセラレーター講座に関するRobloxの計画が狂ってしまった。カリフォルニア州サンマテオにあるRobloxのオフィスで開かれる3カ月間のクラスに出席するよう開発者を招待することができなくなり、リモート受講ができるように講座を見直さなければならなくなったのだ。

とはいえ、結果的には仮想世界で遊ぶゲームをプレイしたり開発したりすることに慣れていた開発者たちが、リモート受講という新しい形態に順応するのに時間はかからなかった。

RobloxのシニアプロダクトマネージャーRebecca Crose(レベッカ・クロース)氏は次のように説明する。「新型コロナ前は、みんなでいっしょに集まることができ、気軽に誰かに話しかけることができた。開発者は何か話し合いたいことがあれば、Robloxのプロダクトチームやエンジニアリングチームの誰かのところに行って、直接意見を聞けた。しかし、ご存じのように、新型コロナのせいで、私たちは頭を切り替えて、今までとは違う考え方をしなければならなくなりました」。

オフラインで開講されるクラスの構成とは異なるものの、この講座をリモート受講できるようにしたことによって、いくつかのポジティブな効果がもたらされた。たとえば開発者は、この講座のDiscordサーバーに参加して、現行クラスの受講生や以前のクラスの卒業生と話すことができ、交流したり質問したりできた。また、Roblox社内のSlackチャンネルに参加して、同社のチームに質問することもできた。さらに、Roblox社員からリアクションやフィードバックが得られるプレイテストも、オフライン開講の場合より数多く計画された。

一方、受講した開発者たちは、対面で会えない他の受講生とよく知り合うために、お互いが開発したゲームやRobloxで人気がある他のゲームを一緒にプレイする「ゲームナイト」を実施して、対面のミーティングやクラスの代わりに仮想世界で交流を深めた。

とはいえ、実際のアクセラレーター講座の内容は、リモート開講になってもそれほど大きく変わらなかった。受講者は週替わりの講演や、ゲームの設計と制作に関する講義を聴講し、Robloxのエンジニアに質問できるフィードバックセッションも毎週開催された。

その性質上、アクセラレーター講座のリモート開講は、受講者の幅を広げることになった。カリフォルニア州サンマテオまで旅行して3カ月滞在できる人だけでなく、よりグローバルで多様な層に受講の機会が開かれたためだ。これはまた、高まる需要をさらに増大させることにもつながった。

2020年の開講分には、通常の5倍というかつてないほど多くの応募がRobloxに寄せられた。

その結果、2020年クラスにはフィリピン、韓国、スウェーデン、カナダ、米国の5カ国から受講生が集まった。

英国のゲーム開発会社IndieBox Studio(インディーボックス・スタジオ)の開発者チームは、自社のゲーム開発力を強化する機会とするためにこの講座を受講した。同講座の期間中、英国と米ケンタッキー州の各地にいる同社の若いメンバーたちは、同社が開発した写真のようにリアルなグラフィックが売りのゲーム「Tank Warfare」をスケールアップさせるために時間を費やした。

Michael Southern(マイケル・サザン)氏は、「実際にリアルで会ったことは一度もないんだ。でも、お互いにやり取りするようになって、もう9年くらいになるよ。Robloxで知り合ったんだ」とTechCrunchに語った。

Roblox初期の開発者チームには、IndieBoxのように、進化し続けるRobloxのゲーミングプラットフォームを隅から隅まで知り尽くしているRoblox歴10年以上の若いゲーマーで構成されているチームが多い。

IndieBoxのFrank Garrison(フランク・ガリソン)氏は「当社のメンバーはみな2008年からRobloxを使っているが、Robloxで開発を始めたのは2019年だ。Robloxを選んだ理由は、そうだね、『すでによく知っているプラットフォームなのだから、試してみようか』という感じだったかな」とTechCrunchに話した。

開発者層が広がるにつれて、アクセラレーター講座の受講生の層も変化してきた。

同講座のプログラムマネージャーであるハンター氏は、「当初は受講生のほとんどが若い男性だったが、講座が発展するにつれて、目新しく興味深い構成のチームが数多く参加するようになっている」と語る。

2020年のクラスには、かつてないほど多くの女性受講生が参加した。たとえばあるクラスでは受講生50人のうち12人が女性だった。また、あるチームは全員女性だった。

受講生の年齢も以前は18~22歳が多かったのだが、変化してきている。

ハンター氏によると「もっと年齢の高い受講生が増えてきている。パンデミックが始まってから、講座史上初めて50代の受講生が参加した。それより前は、24歳より上の受講生はいなかったと思う。加えて2020年には、30歳以上の受講生が12人参加した」という。

また、参加チームのうち2つは親子で構成されたチームだった。

Shannon Clemens(シャノン・クレメンス)さんは、Robloxプラットフォームのことを息子のNathan(ネイサン)君から教わり、コーディングを学び、夫のJeff(ジェフ)さんも誘ってSimple Games(シンプル・ゲームズ)という開発スタジオを立ち上げた。ネイサン君の2人の姉妹と、彼の友人のAdrian Holgate(エイドリアン・ホルゲイト)君もパートタイムでスタジオを手伝っている。

「息子がRobloxのプラットフォームで体験していることを見て、自分たちでゲームを作る方法を学ぶのにとてもいい方法だと思いました」とシャノンさんはTechCrunchに語ってくれた。

シャノンさん一家が制作したゲーム「Gods of Glory」には、2020年9月のローンチ以来、Robloxプレイヤーが1350万回以上も訪れている。

ジェフさんは次のように語る。「私たち家族はみんな、ゲームを楽しむために創意工夫するのが好きで、そういうアイデアを色々と思いつくんです。『これ、試してみたらいいんじゃない?』って。だからアクセラレーター講座も『受講生に選ばれるかどうかわからないけど、まず応募してみよう』という感じで申し込んで、このように選ばれて受講することができました。最高に楽しんで受講しています」。

リモート環境によって促された変化に加えて、リモート受講がもたらした恩恵は他にもあるとRobloxは感じている。たとえば開発者は講座で学習するために早起きする必要がなくなった。

クロース氏は次のように説明する。「リモート受講により、開発者は自分に合った時間に合わせて作業できるようになった。開発者は夜遅くまで作業することが多い。そんな彼らに、朝9時に遅れず受講会場に来てもらうのは、非常に難しいことだった。彼らは、そう、ゾンビみたいに完全夜型だから。開発者が自分に合った時間で作業できるようにしたことで、疲れ切ってしまう受講生が減り、生産性も向上したと思う」。

ワクチンの普及にともないコロナ危機もいずれは終息していくだろうが、アクセラレーター講座で学んだ内容とリモート開講の利点は、今後も効果を発揮していくことだろう。アクセラレーター講座を卒業した開発者は、Robloxをはじめとするゲーミングプラットフォームの発展がこれからも続いていくことを願っている。

開発者のGustav Linde(グスタフ・リンデ)氏は、「ほとんどのゲームスタジオにとって、パンデミックは追い風になってきた。もちろん、未知のことばかりの異様な時期だと思う。でもゲーム開発者にとってはいいタイミングだった」とTechCrunchに語った。

リンデ氏が共同創業者として名を連ねるスウェーデンのゲーム開発スタジオThe Gang Stockholm(ザ・ギャング・ストックホルム)は、主にクライアントのブランドマーケティング向けゲームを、Robloxプラットフォームのみを使って開発してきた。12人で構成される同社のチームは、アクセラレーター講座の受講を機に開発納期のペースを落とし、Robloxプラットフォームならではのエリアを掘り下げ、2021年にリリース予定のゲーム「Bloxymon」の開発に打ち込んだ。

「Steam、App Store、Google Playのマーケットは飽和状態だが、Robloxは今、開発者にとって非常にエキサイティングなプラットフォームだ。さらに、Robloxは多くの注目を集めており、Robloxプラットフォームへの参入に関心がある有名企業も数多い」とリンデ氏は語る。

Robloxによると、今後のアクセラレーター講座でも、コロナ禍をきっかけに考案されたリモート開講の要素を取り入れていくつもりだという。また、現時点では英語での受講に限定されるものの、この講座を世界各地で開講できるように取り組んでいく計画とのことだ。また、将来的には英語以外の言語での開講も視野に入れているという。

アクセラレーター講座の2020年秋クラスは、2020年12月に終了した。次の2021年春クラスは2021年2月に開講する予定だ。Robloxによると、すでに2021年夏クラスの受講生を応募し始めているという。このクラスも定員は40人程度とのことだ。Robloxは、今回も多様な背景を持つクリエイターを集めたクラスにしたいと考えている。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Robloxオンライン学習

画像クレジット:Ian Tuttle / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、Lucas Matney、翻訳:Dragonfly)

大手出身のベテランが集まった新進ゲームスタジオMountaintopが友人と家族から5.8億円調達

複数の大手ゲーム企業から集まったベテランのスーパーグループが創設したゲーム開発スタジオMountaintop(マウンテントップ)は、友人や家族からのシード投資550万ドル(約5億8000万円)を調達し、最初のタイトルはPvPシューターになると発表した。

同社は2020年夏、Oculus(オキュラス)の共同創設者Nate Mitchell(ネイト・ミッチェル)氏の下にゲーム業界の大物たちが集まり、自分たちで一発当てようと立ち上げられた。大手パブリッシャーや開発業者では広く常態化され、頻繁に目撃される(または報道される)クランチ(徹夜作業を強要する過酷な開発環境)と有害な文化から逃れて、独立したスタジオを作ろうというのが彼らの主旨だ。

独立とは、大手パブリッシャーからの手当てが受けられないことを意味する。そのため彼らは、運営資金を調達する必要があった。そしてそれは、人もうらやむ大きな懐を持つ彼らの家族や友人からもたらされた。思うに、投資する側からすれば成功した起業家として名を馳せ、業界を牽引し刺激してきた人たちの事業への投資ほど安心できるものはないだろう。

550万ドルのシード投資資金は、同社初タイトルの開発に投入される。それはPvPシューターになる予定だ。ここで少し不安に感じる方もいるだろう。PvPシューターといえば、「Overwatch(オーバーウォッチ)」「PUBG」「Fortnite(フォートナイト)」「Apex Legends(エーペックスレジェンズ)」といったこの5年間で大成功したものと、「Crucible」「Battleborn(バトルボーン)」「Paragon」「Gigantic」大失敗したものがひしめくジャンルだからだ。後者は前者の不毛な模倣の試みだった。

だが、日和見主義的な人まねの企業文化はMountaintopには見られない。彼らは、あれこれ指図する株主とは無縁の小さなチームだ。いるのは友人と家族だけ。行儀のいい彼らは指図などしない。おもしろくて商業的にも成功するPvPシューターを作れると彼らが思うのなら、ぜひ作ってほしい。他のゲームにはもう飽きてしまった。

このゲームが、クランチのない環境で作られるというのも嬉しい。各々が自分のスケジュールで働き本当に大切に思えるものを作れば、すばらしい結果が得られることを、我々はSupergiantGamesの「Hades」で知っている。

ミッチェル氏もこう話している。

すばらしいゲームや製品は、クランチ抜きでも作れます。それは、開発のあらゆる段階において、調査、計画、履行を入念に行うということです。クランチの排除は簡単だとはいえません。非常に大きな挑戦です。特に予期せぬボールが飛んでくることを思えばなおさらです。

しかし結果として、それはすべてリーダーとその決断にかかっています。Mountaintopでは、常にチームで適切な進め方をすることを約束しています。

創設チーム5人からスタートした同社は、今では20名にまで増えた。Mountaintopは当初からパンデミック対応を考えていたわけではないが、リモート優先のアプローチにより、新型コロナ禍においても雇用によって会社の運営計画が変更されることはなかった。現在、同社で働いてる人たちは、Epic、Blizzard、Naughty Dog、Respawn、Infinity Ward、Ubisoft、Raven、Turtle Rock、Double Fine、PopCap、 そしてもちろんOculusの出身者たちだ。

彼らが大切に思っているものの中には、多様性とインクルージョンがある。だが20人の従業員のうち19人が男性で、20人中の18人が白人という現状は、今後の大きな課題を示している。

「まだスタートしたばかりですが、誰もが自分の居場所だと感じられる、多様性とインクルージョンを核にしたスタジオを作りたいと私たちは考えています。長い道のりになりますが、それが実現するよう全力を尽くします」とミッチェル氏はいう。雇用者数の目標は50人。その約束が果たせる余地は十分にある。

ゲームに関して、詳しい情報はまだ何もないが、今の調子で行けば、夏には新情報が少し聞けるかも知れない。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Mountaintop資金調達

画像クレジット:Mountaintop Studios

原文へ

(文:Devin Coldewey、翻訳:金井哲夫)

インドのゲームプラットフォームMobile Premier Leagueが100億円調達、評価額は5ヶ月で2倍

インドのゲームプラットフォームMobile Premier League(MPL)は新たな資金調達ラウンドで9500万ドル(約100億3000万円)を調達した。バンガロールを拠点とする、設立2年半のeスポーツとモバイルゲームの同プラットフォームが国際市場での成長を目指す中、前回のラウンドで9000万ドル(約95億円)を確保してからわずか5ヶ月である。

新しい9500万ドル(約100億3000万円)のシリーズDラウンドは、Composite CapitalとMoore Strategic Venturesによって主導され、同社によると、ポストマネーのバリュエーションは9億4500万ドル(約997億4000万円)となった。(2020年9月に行われた前回の資金調達ラウンドでは、約4億6500万ドル(約490億8000万円)と評価されたとTechCrunchが報じていた)。今回のラウンドにはBase Partners、RTP Global、SIG、Go-Ventures、Telstra Ventures、Founders Circle、Play Venturesも参加しており、これまでの資金調達総額は2億2500万ドル(約237億5000万円)にのぼる。

Times Internetにも支援されているMPLは、さまざまなトーナメントをホストする専業ゲームプラットフォームを運営している。インドで6000万人以上、インドネシアで350万人以上のユーザーを獲得しているこのアプリは、他のゲーム会社のための公開プラットフォームとしても機能している。MPL自身はゲームを開発していないが、現在アプリ上で複数のスポーツにまたがる約70種類のゲームをホストしている。

「当社が存在感を増し、拡大していく中で、今回の新たな資金調達は、我々のコアとなる価値提案である、ゲーマーにとって最高の機能を備えた安定しているプラットフォームと、最高のeSportsタイトルのオンボーディングに焦点を当てるのに役立ちます。インドのesportsコミュニティは著しく成長しており、インド製のゲームを世界に向けて発信し、インドのゲーマーがその才能を認められるようにするには絶好の機会だと考えています」と、MPLの共同設立者兼CEOであるSai Srinivas(サイ・スリニバス)氏は声明で述べている。

バンガロールに本拠地を置く同社は、近年インドの多くの地域で流行り始めたファンタジースポーツ(実在スポーツ選手の統計データに基づき、ユーザーが仮想チームを組んで仮想対戦を行うゲーム)も提供している。ファンタジースポーツはビジネスの一部に過ぎないため、現実世界の試合のほとんどをシャットアウトした新型コロナウイルスの流行は、同社の最近の数四半期の成長を妨げるものではなかった。

MPLの成長は、そのアプリをPlayストアで利用できないことから見ても、特に目覚ましい。Androidオペレーティングシステムはインドのスマートフォンの99%に搭載されているが、この世界第2位のインターネット市場において、GoogleはPlayストア上でファンタジースポーツアプリを許可していないのだ。

「当社は、もっと、もっとはるかに資金力のある、長い歴史のある、百戦錬磨の企業と競合していますが、我々の若いチームはここ数年で信じられないほどのことを達成しました。数年前にPlayストアに公開されたとき、MPLはインドで史上最速で100万人のDAU(日間アクティブユーザー)に到達したアプリでした!」と、MPLのマーケティング担当SVPであるAbhishek Madhavan(アビシェーク・マダヴァン)氏は昨年ツイートしている

「我々はまだ設立3カ月だったときに、Virat Kohli(ヴィラット・コーリ)選手と契約しました!Playストアから退出したときには、成長を続けるのは非常に難しいだろう、すべてのマーケティング指標が下降するだろうと言われました」とも。

MPLは、新鮮な資本を投入して国内でより多くのeスポーツトーナメントを開催し、今年は国際的な展開を加速させると述べている。同社は最近、100以上の大学から1万3000人以上のゲーマーが参加したCollege Premier Leagueを開催した。

Composite Capitalのマネージングディレクター、Kanush Chaudhary(カヌシュ・チャウダリ)氏は声明の中でこう述べている。「私たちは、MPLチームと提携し、彼らの継続的な成長をサポートできることに興奮しています。ゲーム市場における業界のリーダーとして、同社は、インドだけでなく国際的にeスポーツの進化を革新し、推進し続けると信じています」。

関連記事:反射速度やキーボード操作を鍛えるeスポーツ用のトレーニングスペース「Gwoop」

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:インド

[原文へ]

(文:Manish Singh、翻訳:Dragonfly)

反射速度やキーボード操作を鍛えるeスポーツ用のトレーニングスペース「Gwoop」

どんなスポーツでも、試合の合間に選手たちは練習とトレーニングを重ねている。なぜeスポーツはそうしないのか?

Gwoop(グウープ)は、ミネソタ州のスタートアップ。試合の合間にゲーマーたちがトレーニングできる場所を提供する。そこにはブラウザーベースのトレーニングツールが複数揃っていて、無料で使える。どれも反射時間、マウス操作、狙撃といった身体能力を測定したり高めたりできるもので、自分の能力がベストのときと比べてどの程度かも確認できる。

現在使用できるトレーニング用ゲームは次のとおりだ。

  • 反射トレーニング:タイミングを計って、クリック!画面がグレーからオレンジ色に変わった瞬間にマウスボタンをクリックする。ミリ秒で測定される反射時間が短いほど得点が高くなる。上級レベルでは、別の色も混じり惑わされるので、つい手が止まってしまう。
  • 視覚速度:2D平面上に1度に1つずつターゲットが出現する。それをクリックすると次のターゲットが現れる。制限時間内にクリックできたターゲットの数が多いほど高得点となる。
  • キーボード速度:その名のとおり、キーボードのキーを見つける練習。キーボードを見てキーを探していては、攻撃を避ける時間が削られてしまうからだ。

画像クレジット:Gwoop

  • マウス操作:思いどおりの場所にマウスを合わせられなければ、正しく狙いを定めることもできない。Gwoopのマウス操作練習は、曲がりくねった道でボールをドラッグするというもの。カーソルが道から外れると、ボールはスタート地点に戻される。制限時間内にクリアしたコースが多いほど得点が高い。
  • FPSトレーニング場:3Dアリーナ(トップの写真)の掃射訓練だ。ランダムに現れるターゲットを探して、発見したらすぐにクリックする。ターゲットの中心を撃ち抜けばボーナスがつく。

すべてのツールは分析ダッシュボードにリンクしてあるため、自分の能力の変化を時系列で確認できる。それぞれのスキルにリーダーボードがあり、たとえば自分の平均反射時間を見たり、世界中の他のプレイヤーや、友だち同士で比較することができる。

3D訓練でも、Gwoopのグラフィックはかなりシンプルだ。だが、それは意図して作られている。できるだけ多くのプレイヤーに使ってもらいたいからだ。AAAタイトルのようなグラフィックにしようと思えば、いつでもできる。しかし、ゲームのグラフィックを高度にすれば、高性能なパソコンでなければスムーズに動き回れなくなる。共同創設者のGavin Lee(ギャビン・リー)氏が私に話したところによると、「必要なものはコンピューターとインターネットだけ。10年前のマシンでも大丈夫」というサービスを保つことが目標だという。「2Dの訓練でも、グライフィックをもっとシンプルにしてパフォーマンスを高めることができます」とのことだ。

すべてブラウザー上で動くようにしたのも、同じ理由からだ。ダウンロードするものは一切ないため、より多くの人が利用できる。Gwoopにとっては、MacとPCのクライアントのサポートを個別に行う心配がないという利点もある。

現在利用できる訓練は、一人称シューティングゲームの射撃スキルを高めるものに特化しているように見えるが、リー氏は「ジャンルにとらわれない」ものを目指しており、他のタイプのゲームに適合する拡張機能の導入も計画しているという。MOBA Arena(マルチプレイヤー・オンラインバトル・アリーナ)も開発中で、ということは「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」や「Dota(ドータ)」で必要とされるスキルの訓練もできるようになる。その他にも「『ロケットリーグ』にかなり意識した」訓練も開発が進んでいる。現在のGwoopのトレーニングツールは、マウスとキーボードを使うユーザーに向けたものだが、コントローラーを好むユーザーのための機能を増やす準備も進めている。

画像クレジット:Gwoop

Gwoopは完全に無料で利用できる。では、どうやって収益を得ているのだろうか?リー氏によれば、そこには2つの異なる戦略があるという。同社は、チーム向けの高度な分析ツールの販売を計画している。そして利用者が十分に増えたころに、eスポーツプレイヤーのスカウト用プラットフォームに発展させたい考えだ。プレイヤーは、潜在的スポンサーやeスポーツチームとのデータの共有を選択でき、その仲介をGwoopが有償で行う。「フットボール一部リーグの大学では、みんなフットボールの映像をアップロードして選手をプロチームに売り込むプラットフォームを持っています」とリー氏。「私たちも、eスポーツのそうしたプラットフォームを目指しています」

ところで、Gwoopという名前はどこから来たのだろう?超クールなゲーム用語なのか、それとも何かの略語なのか。違う!これはリー氏が何十年も前から持っていた、単に、短くて覚えやすいドメイン名だ。「もっとおもしろいエピソードがあればよかったんですが」と彼は話す。「5文字で発音できるこのドメイン名が空いていたので、ただ買っただけなんです」。いいんだよ、ギャビン。Google(グーグル)がなんでGoogleかなんて気にしてる人は、ほとんどいないんだし。

タイミングは最高だった。多くの人が家に閉じ込められている今、以前よりも多くの人がゲームを楽しむようになった。「Fortnite(フォートナイト)」や「PUBG」「Apex Legends(エーペックスレジェンズ)」といったバトルロイヤル系ゲームの人気も急上昇している。だが、アイテム集めの最初の10分間に、熟練のチームに遭遇して10秒で八つ裂きにされてしまうようなゲームでは、なかなか上達ができない。専用の訓練場や射撃場を備えたゲームも多いが、ゲーム前の軽い準備運動を想定している場合がほとんどだ。自分のスキルを測定して上達度の経過観察ができるような機能はない。

画像クレジット:Gwoop

ミネアポリスを拠点とする同社は、現在3人の共同創設者だけで運営されている。現在まで自己資金でまかなってきたが、シードラウンドが進行中であることを教えてくれた。

Gwoopは現在セミクローズドベータの段階で、登録には招待が必要だ。しかしリー氏は、TechCrunchの読者のために、登録ゲートを通過できるコード「#TC2021#」をプレゼントしてくれた。

関連記事:2020年のビデオゲーム関連支出は前年比27%増、新型コロナが追い風に

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Gwoop

画像クレジット:Gwoop

原文へ

(翻訳:金井哲夫)

任天堂が2021年3月期の決算発表、Switch累計販売数7987万台・あつ森累計3118万本に

任天堂が2021年3月期の決算発表、Switch累計販売数7987万台、あつ森は累計3118万本に

任天堂は1日、2021年3月期の決算発表を公開しました。当第3四半期(2020年4月1日~12月31日)の連結売上高は1兆4044億円で前年同期から37.3%増、総利益は7688億円で65%増とのことです。

その絶好調を支えているのがゲーム専用機ビジネス(前年同期比38.4%増の1兆3610億円)であり、Nintendo Switchの累計販売数量がニンテンドー3DSを超えたことも合わせて発表されています。

同期におけるモバイル・IP関連収入等は420億円で、前年同期比で13.8%増。決して伸び幅は小さくはないものの、ゲーム専用機の凄まじい勢いの前にはかすむ形となっています。

飛躍的な売上増の主役となったのは、やはりNintendo Switch関連の好調な売れ行き。ハードウェアはファミリー全体で前年同期比で35.8%増の2410万台、内訳はスイッチが1677万台でLiteが733万台といずれも加速度的に売れており、折れ線グラフでは一度は落ち着いたものの再び急勾配を登る成長ぶりが確認できます。

  1. 任天堂が2021年3月期の決算発表、Switch累計販売数7987万台、あつ森は累計3118万本に

そしてソフトウェアも前年同期比43.0%増の1億7610万台であり、ほぼ倍増といっていい数字です。やはり巣ごもり需要を反映するように「あつまれ どうぶつの森」が1941万本(累計3118万本)、「スーパーマリオ 3Dコレクション」が832万本、ユーザーを家の広さで選ぶはずの「マリオカート ライブ ホームサーキット」も108万本、少し懐かしい感のあった「ピクミン3 デラックス」も194万本を販売。そして一時は在庫切れを繰り返していた「リングフィット アドベンチャー」も595万本に達しており、当期のミリオンセラータイトルはサードパーティ製も含めて29タイトルにも及ぶとのことです。

さらに決算発表に伴ってゲーム専用機販売実績ページも更新。スイッチは7987万台を記録し、ついに3DS(7594万台)超えを果たしました。

今なお任天堂の最も売れたハードはニンテンドーDSの1億5402万台であり、据え置きゲーム機としてWiiの1億163万台もそびえ立っていますが、まだスイッチはライフサイクルも半ば頃で伸びしろは十分にあるはず。間もなくゲームボーイアドバンス(8151万台)を乗り越えていくと思われます。

Engadget日本版より転載)
関連記事

2020年のビデオゲーム関連支出は前年比27%増、新型コロナが追い風に
任天堂が「ルイージマンション3」のゲームスタジオNext Level Gamesを買収
AWSが任天堂の「Nintendo Switch Online」に採用されていることを発表
PS5と新Xbox発売直前の10月、Nintendo Switchが米国ゲーム機市場を独占
おなじみのマリオカートを自宅の床で楽しめるAR版が登場、コントローラーにSwitchを使用
2020年6月のゲーム売り上げが絶好調、Switchはトップに返り咲く
Nintendo Switchの販売が年間2100万台と絶好調、10日で世界1177万本売れた「あつもり」超ヒットを受け
Nintendo Switchが「あつまれ どうぶつの森」の絶好調で売上新記録

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:任天堂 / Nintendo(企業)Nintendo Switch / ニンテンドースイッチ(製品・サービス)日本(国・地域)

グーグルが社内ゲームスタジオ「Stadia」を閉鎖、サービス終了はないと発言

Google(グーグル)が最初にクラウドゲームサービスのStadiaを発表した時、同社はファーストパーティのゲームスタジオも発表した。Stadia Games and Entertainmentは、新しいプラットフォーム向けに独占タイトルをリリースするはずだった。しかしGoogleは考えを改め、社内のゲームスタジオを閉鎖する。

「Stadiaの実績ある技術の構築とビジネスパートナーシップを深めることに注力していることから、近い将来に予定されているゲームを除き、社内開発チームであるSG&Eから独占コンテンツを提供するための投資を行わないと決定しました」と、Google StadiaのVP兼GMのPhil Harrison(フィル・ハリソン)氏はブログで述べている。

GoogleはまだStadiaブランドのゲームを1本もリリースしていないうちに、同スタジオを終えることになる。同社はこの分野でいくつかの重要な投資をしてきたため、これは奇妙な動きだ。当初はカナダのモントリオールにスタジオを構え、Typhoon Studiosを買収した。その後、ロサンゼルスにも別のスタジオを開設している。

Jade Raymond(ジェイド・レイモンド)氏はGoogleのファーストパーティースタジオを率いていた。彼女は15年以上ビデオゲーム業界に携わってきた。特にモントリオールのUbisoftではプロデューサーとして、最初の「Assassin’s Creed(アサシンクリード)」シリーズに取り組んだ。またElectronic Arts(EA)では、未発売のStar Wars(スター・ウォーズ)のシングルプレーヤーゲームにも携わっている。

この度のニュースは、Raymond氏がGoogleを離れることを意味する。Stadia Games and Entertainmentで働いていた他の同社社員は、新しい役職に移ることになる。

そして今後、Stadiaはサードパーティーのゲームに注力する。Googleによると「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」はクラウドゲームプラットフォームで非常に人気があるという。Stadiaでは近くのデータセンターのサーバーでゲームを起動し、ビデオフィードを自身のデバイスにストリーミングできる。

多くの読者は、Googleがこれまでに数多くのサービスを終了している以上、Stadiaもすぐに閉鎖されるのではないかと考えるだろう。これについて、同社はユーザーを安心させようとしている。

「私たちはクラウドゲームの未来にコミットしており、この業界を前進させるために引き続き役割を果たしていきます。私たちの目標はゲーマーのための最高のプラットフォームとパートナーのためのテクノロジーを創造し、これらの経験を世界中の人々の生活にもたらすことにあります」と、ハリソン氏は述べている。

あなたはハリソン氏を信じられるだろうか?

関連記事
Googleが社内ゲームスタジオ設立、AMDカスタムGPUとDebian Linuxのゲームプラットフォーム「Stadia」を推進
G Suite内で生き残っていたGoogle+がCurrentsに全面切り替え、完全にビジネス志向のSNSに

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:GoogleStadia

画像クレジット:Google

原文へ

(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter

ハードは飛躍的に進化したPS5だが、ソフト不足・品不足は深刻

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は2020年11月12日、「PlayStation 5」を発売した。

PS5は、先代上位モデル「PlayStation 4 Pro」と比べて、CPUとGPUの処理性能向上をはじめ大幅な進化を遂げた。読み書き速度が高速なカスタムSSDの搭載、光の反射を実際にシミュレートするレイトレーシングの実装、リフレッシュレートを60Hzから120Hzへ引き上げ、8K出力への対応、没入感を高めるためのハプティック技術・アダプティブトリガー・3Dオーディオ技術と、PS5を特徴づけるポイントは数々ある。

さらに、Proの付かない「PlayStation 4」と比べた場合、これに4KとHDRへの対応が進化点に加わるわけだ。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5」(スタンダードモデル:4万9980円、デジタル・エディション:3万9980円)

ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5」(スタンダードモデル:税抜4万9980円、デジタル・エディション:税抜3万9980円)

筆者はLGエレクトロニクス・ジャパンから48V型のゲーミング推奨4K有機ELテレビ「OLED48CXPJA」を借用して、120fps対応の「Fortnite」を実際にプレイしてみたが、ヌルヌルとした滑らかな動きには驚かされた。筆者レベルのゲーマーでも臨場感アップというメリットが得られるし、ハイレベルなプレイヤーなら勝率が着実に向上するはずだ。

LGエレクトロニクス・ジャパン「OLED48CXPJA」は、HDMI2.1(VRR/ALLM/eARC)、HFR(4K/120Hz)、NVIDIA G-SYNC Compatible、AMD FreeSyncテクノロジー、HGiG、応答速度1msに対応した48V型ゲーミング推奨4K有機ELテレビ

LGエレクトロニクス・ジャパン「OLED48CXPJA」は、HDMI2.1(VRR/ALLM/eARC)、HFR(4K/120Hz)、NVIDIA G-SYNC Compatible、AMD FreeSyncテクノロジー、HGiG、応答速度1msに対応した48V型ゲーミング推奨4K有機ELテレビ

「Fortnite」は「設定→グラフィック」で「120FPSモード」を有効にできる

「Fortnite」は「設定→グラフィック」で「120FPSモード」を有効にできる

大幅な進化を遂げたPS5。しかし、ゲームラインナップに不満

ゲーム機として飛躍的な進化を遂げたPS5だが、現状ゲームのラインナップがあまりにも物足りなさすぎる。記事執筆時点でPlayStation Storeには41本のPS5用ソフトが並んでいるが、そのうちPS5独占タイトルは11本(3本は未発売)だ。筆者は、PS5用の「Marvel’s Spider-Man:Miles Morales」の後は、PS4用の「The Last of Us Part II」をプレイし、今はPCで「Cyberpunk 2077」を遊んでいる。自分が選り好んでいるとはいえ、PS5用ゲームを1本しかプレイしていないのだ。

PlayStation Storeで調べてみると、12月18日~3月1日の間にPS5用ゲームは「サイバーシャドウ」の1本しかリリース予定がない(1月26日調べ)。3月2日発売予定の「龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル」、5月8日発売予定の「BIOHAZARD VILLAGE」クラスのビッグタイトルをもう少し早めに投入してほしかったところだ。

  1. ハードは飛躍的に進化したPS5だが、ソフト不足・品不足は深刻

    ※「振動機能」と「トリガーエフェクト」への対応については記事執筆時点のPlayStation Storeの表示に準じている

実際にPS5を使っていて感じる不満点

筆者はすでにPS4からPS5に完全移行しているが、細かな部分で不満がある。ひとつ目は「×」が決定、「○」がキャンセルに入れ替わったこと。グローバルスタンダードに合わせたこと自体は納得しているものの、PS4用ゲームとPS5用ゲームを交互にプレイしていると非常にストレスがたまる。実装が煩雑になるのだろうが、PS5自体、そしてPS5用ゲームに従来の「○」が決定、「×」がキャンセルで利用できる設定を用意して、ユーザーがPS5用ゲームしかプレイしなくなったときに、自分のタイミングで移行できるようにしてほしかった。

混乱を避けるために「○」と「×」の機能を入れ替えるための移行期間がほしかった

混乱を避けるために「○」と「×」の機能を入れ替えるための移行期間がほしかった

ふたつ目の不満点はSSD(PCIe 4.0対応NVMe SSD)を装着するための拡張スロットがまだ使えないこと。SIEは、PlayStation.Blogにおいて、「M.2 SSDによる拡張機能は、PS5の発売後にシステムソフトウェアアップデートによる対応を予定しており、対応するストレージの種類などの情報とあわせて後日ご案内予定です。」としている。

PS5の本体SSDの容量は825GBだが、実際にゲームのインストールに使える容量は667GB。筆者はあっという間にストレージがいっぱいになってしまい、本体背面にスティック型SSDを装着しているが、持ち運びなどの際にやはりジャマだ。スティック型SSDにより当面容量不足で困ることはないが、背面をスマートにするために早く拡張スロットにSSDを装着したいと考えている。

PS5の拡張スロットにはPCIe 4.0対応NVMe SSDを装着可能

PS5の拡張スロットにはPCIe 4.0対応NVMe SSDを装着可能

筆者が現在使用しているバッファローのスティック型SSD「SSD-PUTAシリーズ」。ケーブルがないぶんコンパクトに装着できる

筆者が現在使用しているバッファローのスティック型SSD「SSD-PUTAシリーズ」。ケーブルがないぶんコンパクトに装着できる

3つ目は、ゲーム機としてではなくメディアプレイヤーとしての不満。まずPS5専用リモコン「メディアリモコン CFI-ZMR1J」に「Disney+」のボタンが用意されているが、日本ではPS5用に「Disney+」アプリはリリースされていない(記事執筆時点)。もうひとつが個人的には深刻で、PS4と同様にPS5も「Abema」アプリが提供されていないのだ。このため結局メディアプレイヤーとしてはPS5ではなく、ほかのストリーミングデバイスを利用している。できるだけテレビの配線を削減し、リモコンの数も減らしたいので、PS5が積極的に多くのストリーミング配信サービスに対応することを望みたい。

米国ではPS5で「Disney+」アプリを利用可能。せめてほかの配信サービスを割り当て可能だとよいのだが、アプリが利用できなければ邪魔なだけだ

米国ではPS5で「Disney+」アプリを利用可能。せめてほかの配信サービスを割り当て可能だとよいのだが、アプリが利用できなければ邪魔なだけだ

「Abema」アプリはPS4時代から提供されていない

「Abema」アプリはPS4時代から提供されていない

時期が未定だとしても予約を受け付けて「抽選販売」から救済してほしい

PS5は発売からすでに2ヵ月以上が経過しているが、現時点でまだ製品が店頭に並んでいないどころか、通販サイトなどを含めて予約すらできない。現状ほとんどのショップ、通販サイトで抽選販売が実施されているが、何度も抽選に応募するのは手間だし、落選したときの失望感は非常に大きい。

心配なのはいつまでも「抽選販売」が続いて、PlayStationの既存ユーザーの気持ちが離れてしまうこと。それを一番理解し、恐れているのはソニー・インタラクティブエンタテインメント自身のはずだ。時期が未定だとしても最低限予約を受け付けるような体制を整えることを、SIEに強く望みたい。また、もし増産が難しいのなら、できるだけ早く、こまめに今後の生産計画をアナウンスしてほしいと思う。

関連記事
2020年のビデオゲーム関連支出は前年比27%増、新型コロナが追い風に
PlayStation 5レビュー、次世代コンソールは優秀だが慌てて手に入れる必要はない
​PlayStation 4でPlayStation 5のタイトルをリモートプレイするアプリ
PlayStation 5は発売日に店頭販売されない

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Sony / ソニー(企業)PlayStation / プレイステーション(製品・サービス)ガジェット(用語)レビュー(用語)

Plexがレトロゲーム専門のストリーミングサービス「Plex Arcade」をローンチ

近年ストリーミングに事業を拡大したメディアソフトウェアメーカーのPlex(プレックス)はまたもサービスを拡大する。同社は米国時間1月26日、ゲームストリーミングサービスを立ち上げた。Microsoft(マイクロソフト)やGoogle(グーグル)のような企業のゲームストリーミングと違い、立ち上がったばかりの「Plex Arcade」は、最も売れているゲームやリリースされたばかりのものではなくレトロゲームにフォーカスしている。リリースにあたり、同サービスでは「Asteroids」「Centipede」「Missile Command」「Adventure」「Ninja Golf」などを含む30のゲームを提供している。

ゲームストリーミングは、Plex社内インキュベーターであるPlex Labsからのスピンアウトで、同社にとってはレトロゲーム分野への転換というよりも情熱的な意味合いが大きいとのことだ。ゲーム提供のためのテクノロジーはすでに95%構築済みだったため、チームはユーザーにとってサプライズとなるよう、またPlexの幅広いエンターテイメントプラットフォームになるという基本的な使命を拡大する方法として、ゲームストリーミングサービスにまとめることにした。

Plexにゲームを追加するというアイデアは実際には何年もの間温められてきた、と同社は話す。しかし特に2020年は個人の関心、そして気晴らしの必要性というアイデアにチームは惹かれていた。

画像クレジット:Plex

Plex Arcadeは、新たなパートナーParsec(パーセク)のサポート、そして同社の低遅延ストリーミング技術によって構築されたとPlexは話す。これらのサポートがあったからこそ、フルに楽しめるゲームライブラリーができあがった。

ゲームライブラリーを作るにあたり、Plexはクラシックゲーム作品のカタログのライセンス使用でAtariと提携した。

現在利用できるゲームは次の通りだ。

  • 3D Tic-Tac-Toe
  • Adventure
  • Alien Brigade
  • Aquaventure
  • Asteroids
  • Avalanche
  • Basketbrawl
  • Centipede
  • Combat
  • Dark Chambers
  • Desert Falcon
  • Fatal Run
  • Food Fight (Charley Chuck’s)
  • Gravitar
  • Haunted House
  • Human Cannonball
  • Lunar Battle
  • Lunar Lander
  • Major Havoc
  • Millipede
  • Missile Command
  • Motor Psycho
  • Ninja Golf
  • Outlaw
  • Planet Smashers
  • Radar Lock
  • Sky Diver
  • Sky Raider
  • Solaris
  • Super Breakout

プロジェクトには提携とライセンスの費用がかかっているため、Plex Arcadeは無料で追加されるわけはない。

Plex Pass会員(Plexの月4.99ドル、約520円のプラン)はそれとは別に月2.99ドル(約310円)で利用できる。Plex Passの会員でない人は月4.99ドルで利用できる。7日間の無料トライアルもある。

Plex ArcadeはWindowsまたはMacで動く。つまりLinux、NASデバイス、NVIDIA Shieldでは利用できない。一方、ゲームプレイはiOS、Android(モバイルまたはTV)、tvOS、Chromeウェブブラウザに限定されている。

またユーザーのデバイスで使えるBluetoothまたはUSBのゲームコントローラーをサポートし、Chromeベースのゲーミングでは、キーボードも使用できる。またPlexは、最も快適なプレイ体験のためにSony DualShock 4あるいはXbox Oneコントローラーを推奨している。

画像クレジット:Plex

サービスの拡大について、同社はしばらく様子見というスタンスだ。サブスクというかたちで興味を引きつけたら同社はさらなる拡大を検討するだろう。

Plex ArcadeはPlexユーザーにとって増えつつあるエンターテインメントオプションのラインナップに追加された最新のものだ。

過去数年、Plexはホームメディアコレクションを整頓するツール以外にもサービスを拡大し、ユーザーがアンテナあるいはウェブ経由ストリーミングされるテレビを視聴したり、音楽ポッドキャストを聴いたり、広告が入る映画やテレビニュースなどを見たりできるようにした。

こうした取り組みはユーザー成長という点でゆっくりと成果をあげている。2017年のPlexの登録ユーザー数は1000万人だった。数年後には1500万人になり、今や2500万人とのことだ。

Plex Arcadeはすでに利用できる

関連記事:ストリーミングサービス運営のPlexが共同視聴機能を提供、同社ライブラリやユーザーコンテンツを楽しめる

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Plexレトロゲーム

画像クレジット:Plex

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

アバターで参加するSNS「IMVU」が中国のNetEaseなどから36.3億円を調達

ネットワーキングとゲーミングの境界がますます曖昧になり、インターネットの既存勢力もその点に注目している。Tencentに告ぐ中国で2番目に大きなゲーム企業であるNetEaseは、カリフォルニアで運用されているアバターによるソーシャルネットワークのIMVUに投資する投資家の仲間になろうとしている。

総額3500万ドル(約36億3000万円)のIMVUへの投資には、カリフォルニア州メンローパークのStructural Capitalなどが参加した。IMVUはこれまで、5回のラウンドで7700万ドル(約79億9000万円)ほどを調達している。同社は2004年に「The Lean Startup(リーン・スタートアップ)」の著者であるEric Ries(エリック・リース)氏らが創業した。今回の資金調達に関して、同社の調達前評価額は公表されていない。

新たな資金はIMVUの製品開発に使われるが、この資金は同社のリストラ直後にやってきた。新たな親会社となったTogether Labsが、その旗艦的プラットフォームであるIMVUを統括し、そこでユーザーはバーチャルな部屋を作り、互いにカスタムしたアバターを使いながら知らない人同士でチャットする。現在、こうしたプロダクトは一部の人々がデートプラットフォームだと見なしている。そこではVcoinと呼ばれる新しいサービスにより、コインを買う、贈る、稼ぐなどを行い、IMVUのプラットフォームがそれを法定貨幣のデジタル資産に変換する。それ以外にも、多様なバーチャルサービスがある。

「NetEaseには、中国最大規模の不朽の名作MMOゲームがあります。同社はINVUに、その影響がおよぶことを期待しています」とTogether LabsのCEOであるDaren Tsui(ダレン・ツイ)氏はいう。

「IMVUが運用しているのは、世界最古で、しかも我々のユーザーベースの中では最も活気があって若いメタバースです。私たちは多くの経営哲学を共有しており、互いに補い合うノウハウがあります。パートナーになることが極めて自然なことです」。

2005年に創業されたNetEaseは、今ではそのニュースポータルや音楽ストリーミング、教育プロダクト、そしてTencentなどと競合するゲームで知られている。同社はこれまで長年にわたり中国の外の企業に小額の投資を行ってきたが、それはTencentの投資の頻度や額には敵わないものだ。

NetEaseの広報担当者は、IMVUへの投資についてコメントを拒否した。

ツイ氏によると、NetEaseとのパートナーシップにより、彼のバーチャルネットワーキング企業であるIMVUがNetEaseのゲーム開発とエンジニアリングの能力を利用でき、またWithMeをはじめとした今後のTogether Labsプロダクトのためのグローバルな市場戦略でも、NetEaseの知見を利用できるという。

2020年にIMVUは記録的な成長を達成し、月間アクティブユーザーは700万超、ユーザーが作成したプロダクトは各月40万にもなった。現在このサービスは140カ国あまりで展開され、絶えずアジアなどへの拡張の機会を探っている。韓国ではすでに、アプリをローカライズしているとツイ氏はいう。

CEOのツイ氏はさらに、次のように述べている。「IMVUは近年成長を加速しています。Vcoinのローンチと新たなWithMeプラットフォームの開発で、私たちはこれらすべてのプロダクトを1つの傘の下に収め、コミットメントを強めて、人と人のリアルな結びつきを、仮想空間で作っていきたいと考えています」。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:IMVUNetEase資金調達

画像クレジット:IMVU

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

「デスカムトゥルー」「ワールズエンドクラブ」のイザナギゲームズが1.6億円を資金調達

「デスカムトゥルー」「ワールズエンドクラブ」のイザナギゲームズが1.6億円を資金調達

イザナギゲームズは1月25日、第三者割当増資による1億6880万円の資金調達を発表した。引受先は、コロプラネクスト4号ファンド投資事業組合およびアカツキ。今回の調達により、累計調達額は3億6880万円となった。

同社は、コンシューマーゲームを軸にインタラクティブなエンターテインメント作品を日本から世界に向けてプロデュース、パブリッシュを展開。調達した資金により、人材採用の強化および新たなプロジェクトのクオリティアップにつなげ、ヒット作を生み出すことを目指していくとしている。

2018年12月設立のイザナギゲームズは、日本のクリエイターや開発チームとともに作り上げたプロジェクトを世界のマーケットにダイレクトにアピールしていくことを理念に掲げる、コンシューマーゲームを中心とするインタラクティブエンターテインメントプロデュース&パブリッシュ会社。

資金調達の幅を広げることにより、優れたクリエイターが新しいIP・ゲームを創り出すチャンスを増やし、全世界を販売マーケットとして大きくアプローチすることで、数多くのユーザーにゲームを中心としたインタラクティブエンターテインメント体験を届けることを目指している。

2020年にはインタラクティブムービー「デスカムトゥルー」をリリース、2021年は「ワールズエンドクラブ」のSwitchバージョン、「冤罪執行遊戯ユルキル」のリリースなどを予定。

関連記事
2020年のビデオゲーム関連支出は前年比27%増、新型コロナが追い風に

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:イザナギゲームズ資金調達(用語)日本(国・地域)

Xbox Live Goldの値上げがユーザーの怒りを買い米マイクロソフトは瞬く間に撤回

【更新(米国時間1月22日)】Microsoft(マイクロソフト)は発表から24時間も経たないうちに、不満が爆発したファンとの関係をなんとか修復しようと、Xbox Live Goldの値上げ計画を撤回した。

「我々は本日、ミスを犯してしまいました。みなさんからいただいた提言はもっともで、おっしゃるとおりです。友達とつながって遊ぶことはゲームの重要な部分であり、毎日それを利用しているプレイヤーのみなさんのご期待に応えることができませんでした。結果、Xbox Live Goldの価格設定を変更しないことを決定しました」と同社はブログ記事に書いている。

マイクロソフトは、Xboxユーザーと和解するために、さらに一歩踏み込むと述べている。同社は、Xbox上の無料ゲームについて、オンラインプレイのためにXbox Live Goldのサブスクリプションを必要としなくなると述べた。「今後数カ月の間に、できるだけ早くこの変更を実施できるよう努力しています」と同社は書いている。

米国時間1月22日金曜日の早い時点での元記事は以下のとおりだ。

————————————————

金曜に誰も見ていない時間、悪いニュースをうやむやにしようとするかのように、マイクロソフトは米国時間1月22日朝、Xbox Live Goldの価格を値上げすると発表した。

価格変更の内訳は以下のようになっている。

1カ月プランは月10ドル(約1038円)から11ドル(約1141円)に変更。
3カ月プランは25ドル(約2594円)から30ドル(約3113円)に変更。
6カ月プランは40ドル(約4151円)から60ドル(約6226円)に変更(ただしマイクロソフトによると、適用されるのは新規メンバーのみ)。

「あれ、12カ月プランはどこに?以前、そのオプションがなかったっけ?」

確かにあった!以前それは60ドル(約6226円)だった。つまり、新しい6カ月間のサブスクリプションの価格である。同社は2020年7月に12カ月プランの販売を中止していたが、おそらくこの変更が目前に迫っていたため、(販売を続ければ)12カ月間のLive Goldの料金が120ドル(約1万2452円)になることを値札上で認めなければならなかったのが理由だろう。

良い知らせもある。6カ月プランの値上げは、新規メンバーにのみ適用されるという部分だ。すでに6カ月のサブスクリプションを利用している場合(または自動更新の12カ月サブスクリプションで適用免除される場合)Xboxサポートは、価格が上がらないことをツイートで確認している。

「既存の12カ月または6カ月のオンラインXbox Live Goldメンバーであれば、価格の変更はありません。メンバーシップの更新を選択した場合は、現在の価格で更新されます」。

1カ月プランや3カ月プランの場合は、新しい料金を支払うことになりそうだ。

では、なぜ料金を引き上げるのか?マイクロソフトは公式には理由を説明していない(何年も、一部の地域では10年も、値上げしていないことを指摘する以外は)。少なくともその一部分は、月15ドル(約1556円)の(Xbox Live Goldにオンデマンドタイトル食べ放題をバンドルしている)Xbox Game Passをより魅力的に見せるためだと推測できるだろう。

【Japan編集部】1月24日現在、日本では1カ月プランは税込824円、3カ月プランは税込2138円となっている。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:MicrosoftXbox

画像クレジット:Darrell Etherington

原文へ

(翻訳:Nakazato)

高校・大学eスポーツのPlayVSがGameSetaを買収してカナダ進出を加速、一般リーグも計画

高校や大学にeスポーツの組織的なリーグを提供するPlayVSは米国時間1月21日、初の買収を発表した。これまでに1億ドル(約104億円)以上を調達している同社は、バンクーバーに拠点を置くスタートアップで、同じように高校のeスポーツチームにインフラを提供することを目指しているGameSetaを買収した。買収の条件は明らかにされていない。

今回の買収により、PlayVSは成長期を加速させ、カナダ市場への進出を後押しすることになる。GameSetaは、ブリティッシュコロンビア州の学校スポーツの運営組織であるBC School Sportsと提携しており、これはPlayVSに移管されることになる。

PlayVSは、米国で全米州立高校協会(NFHS、全米大学体育協会の高校版)と同様の(そして独占的な)パートナーシップを結んでいる。また、同社は大学市場にも進出しており、PlayVSとEpic Gamesのパートナーシップの一環として大学向け商品を立ち上げている。大学向けリーグを開始して以来、プレイヤーの総数は460%増加しているという。また、高校や大学向けに90万ドル(約9300万円)の奨学金制度も新たに立ち上げた。

2018年の初めにDelane Parnell(ディレ―ン・パーネル)氏によって設立されたPlayVSは、学校のスポーツ団体やパブリッシャーとのパートナーシップを介し、急速に成長してきた。PlayVSが提供するタイトルには「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」「Rocket League(ロケットリーグ)」「SMITE」「Overwatch(オーバーウォッチ)」「Fortnite(フォートナイト)」「FIFA 21」「Madden NFL 21」などが含まれている。PlayVSは、全米50州で1万9000校以上の高校にサービスを提供してきた。また、23万人以上の登録ユーザー数を誇っている。

PlayVSは、学校がeスポーツチームを作り、他の学校と競うためのポータルとして機能している。バスケットボールや野球のような伝統的なスポーツはリーグスケジュール、プレーオフ、審判などを組織するシステム(および統治組織)が確立されている。PlayVSは、eスポーツのための組織システムであり、その統治機関として位置づけられている。

PlayVS はこれらのリーグを実施するだけでなく、大学やeスポーツ組織がゲームを見たり、個々のプレイヤーのメトリクスを追跡することを実現して、切望されていたスカウティングツールを提供している。

今回の買収の一環として、GameSetaのTawanda Masawi(タワンダ・マサウィ)氏とRana Taj(ラナ・タージ)がPlayVSチームに加わり、カナダの事業をリードする。

地理的な拡大と並行して、PlayVS は高校や大学以外にも、消費者向けのDTC商品の発売を計画しているという。

「当社はこれから、直接パブリッシャーと提携して消費者向けの商品をいくつか発売し、PlayVSのエコシステムをオープンにして、高校など学校との関係を問わず、人々が大会を開催したり参加したりできるようにしたいと考えています」とパーネル氏は述べている。「私たちはこれにとても興奮しています。市場では一般的に、エンターテインメントやコンテンツとしてのゲームへの欲求が非常に高くなっています。明らかに、プレイヤーのみなさんはeスポーツをコンテンツの一形態として、またスポーツに参加するための方法としてとらえ本当にワクワクしていますので、PlayVSが人々にとってより広く競い合える場になるようにしたいと思っています」。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:PlayVS買収

原文へ

(翻訳:Nakazato)

中国のeスポーツプロバイダーVSPNが海外展開に向け約62億円調達

eスポーツの「トータルソリューションプロバイダー」VSPN (Versus Programming Network)は6000万ドル(約62億円)のシリーズB+ラウンドをクローズした。本ラウンドにはProspect Avenue Capital (PAC)、Guotai Junan International、Nan Fung Groupが参加した。

中国ではeスポーツは巨大な産業で、eスポーツ会場など関連のエリアにも産業が拡大している。その中国でVSPNはeスポーツ競技会を開催している。同社は主要なトーナメント主催者であり、数多くのトップ競技会のための放送局でもある。同社は中国のeスポーツトーナメントの70%超と提携している。

同社は「B+」資金調達ラウンドの3カ月前に、Tencent HoldingsがリードしたシリーズBラウンドで1億ドル(約104億円)を調達したばかりだ。

今回のラウンドで調達した資金はとりわけ、海外でのeスポーツサービスに手を広げるのに使われる。

VSPNの創業者でCEOのDino Ying(ディノ・イン)氏は声明文で次のように述べた。「eスポーツ産業は初期段階をすぎ、新たな時代に入りつつあります。2022年、VSPNは多様化したeスポーツプロダクトやコンテンツを披露することを楽しみにしています。また、パンデミック終焉までの日を指折り数えています」。

PACの共同創業者Ming Liao(ミン・リャオ)氏は「資本市場における唯一無二の企業としてVSPNは財務管理で有名です。こうした信任はVSPNの今後の展開にとって強固な基盤となります」とコメントした。

Guotai Junan Internationalのプライベートエクイティ責任者であるXuan Zhao(シュアン・チャオ)氏は「当社はVSPNの鋭いマーケット見識ならびにチームの格別な事業モデルについてかなり楽観的です」と述べた。

Nan Fung GroupのCEO室のマネジングディレクターMeng Gao(メン・ガオ)氏は次のように話した。「VSPNの現事業モデルの強化、そして新興のサービスとeスポーツストリーミングエコシステムの急速な開発推進を支える投資ラウンドに参加できることを光栄に思います」。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:VSPN資金調達

画像クレジット:VSPN

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

EUがValveほか5つのゲームパブリッシャーにジオブロッキング行為で9.8億円の罰金

EUは独占禁止法違反の疑いで長年にわたりPCゲームのジオブロッキング問題を捜査してきたが、欧州委員会は米国時間1月20日、EUの法律に違反していると認め、Valve(バルブ)他5つのゲームパブリッシャーに7800万ユーロ(約97億8000万円)の罰金を科した。

ジオブロッキング行為の調査はスポーツ、シミュレーション、アクションなど異なるジャンルのおよそ100本のPCゲームを対象に2017年から続けられていた。

1600万ユーロ(約20億円)以上の罰金を科せられたValveの他に措置を受けたのは、バンダイナムコ(34万ユーロ、約430万円)、カプコン(39万6000ユーロ、約500万円)、Focus Home(280万ユーロ、約3億5000万円)、Koch Media(97万7000ユーロ、約1億2200万円)、ZeniMax(160万ユーロ、約2億円)の5社となる。

欧州委員会によると、罰金は企業の捜査協力により10〜15%の減額が認められたという。ただし、Valveは協力を拒んだといわれてる(この場合は罰金の減額は適用されず「禁止決定」となる)。

「7年にわたる捜査の間、Valveは委員会に全面的に協力し、要求された証拠と情報のすべてを提出しています。私たちは罰金には同意できず、今回の決定に対して提訴します」とValveの広報担当者はいう。

委員会は2017年2月に、独占禁止法に基づく徹底的な捜査を実施すると公表。そのおよそ2年後、これらの企業が「消費者が居住国以外の場所で入手したPCゲームの購入と使用を阻止するための二国間協定に結んだ」と委員会が告発したたときに、公式な異議申立がなされていた。

特定のゲームの、特定の国境を越えた販売を阻止するために企業が使用した仕組みは、Steam(スティーム)のアクティベーションキーをジオブロッキングし、ライセンシングと配給の二国間協定により特定の国境を越えた販売を制限するというものだった。

EUの議員たちは、こうした商慣行が欧州市場を部分的に国境で分断し、最良の買い物ができるよう打ち出されたEUのデジタル単一市場戦略の恩恵から、特定地域の消費者を遠ざけていると突き止めた。

声明の中で、EUの競争政策を率いるMargrethe Vestager(マルグレーテ・ベステアー)執行副委員長は次のように述べている。「ValveとPCビデオゲームパブリッシャー5社のジオブロッキング行為に対するこの度の措置には、国境を越えた販売を企業が契約によって制限することは、EUの競争法で禁じられているとを注意喚起する役割があります。こうした行為は、EUデジタル単一市場の恩恵、およびEU域内で最も好ましい取引を探して回る機会を欧州の消費者から奪うものです」。

委員会の捜査により、当該5社のゲームパブリッシャーは、特定のゲームタイトルについてチェコ、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、スロバキア、エストニア、ラトビア、リトアニア以外の国でSteamのアクティベーションキーを使えなくしていることが判明した。

アクティベーションキーのジオブロッキングに関する企業間の協定は、1年から5年の期限が定められ、2010年9月から2015年10月までの時々で履行されていたと委員会は話している。

カプコンを除く4つのゲームパブリッシャーは、ライセンシングと配給の契約を複数のゲーム配給企業(Valveではない)を欧州経済地域(EEA)で交わしていたことがわかったが、それには前述の中央および東ヨーロッパの国々を含むEEA内で関連タイトルの国境をまたいだ販売を制限する条項が含まれていた。

これらの協定は一般的に長期にわたり(3年から11年)、2007年3月から2018年11月にわたり、時を異にして履行された。

捜査が開始された後に、EU議員たちは不当なジオブロッキングを規制する法律を可決した。だがこれは、CDまたはDVDで提供されるPCビデオゲームのみが対象であり、ダウンロード版には適用されないため、規制を受けるのは一部のゲームに留まる。

委員会は、ジオブロッキング規制がどのように実行されているかに関する評価報告を2020年11月に発表したが、そこではゲームを含む対象範囲の拡大について論議されている。だが変更を強く主張するものではない(またこの報告は、国境を越えたゲームやソフトウェア一般へのアクセスの要求は、その他のコンテンツサービスに比べて少ないとも指摘している)。

しかし、ダウンロード配信のゲームはEUの不当なジオブロッキングの制限の対象外に置かれたままに見えるものの、Valveとその他の企業に罰金が科せられたことは、国境をまたぐ販売を制限する契約上の合意がEUの独占禁止法に触れることから、ジオブロッキングが法的地雷原である可能性を示している。

同委員会によると、具体的に今回の件が抵触した法律はEU機能条約(TFEU)第101条と、EU単一市場における競争の阻止、制限、歪曲を目的とした企業間の合意を禁じるEEA協定第53条となる。

Valveは、委員会の捜査結果に対する異議について、我々に詳細を送ってくれた。彼らは、Valveが捜査に協力していないとの委員会の見解を否定している。また同社は、リージョンロックの廃止により、「あまり豊かでない」一部の地域ではゲームパブリッシャーが最低取引を避けるために価格を吊り上げる結果になりかねないと警告している。

広報担当者は、我々に次のように伝えた。

7年におよぶ捜査の間、Valveは欧州委員会(EC)に広範にわたってに協力し、要求された証拠や情報を提出しています。しかしながらValveは、ECが求めるように、法令違反を認めることはできません。ValveはECの捜査結果とValveに対する罰金の取り立てに異議を唱えます。

ECが科した罰金の額は、ValveのPCゲームサービスSteamでのPCゲームの売上げとは連動していません。反対に、ValveがSteamのアクティベーションキーを提供し、(パブリッシャーの要求に応じて)特定の地域でキーを使えなくする(リージョンロックをかける)ことでEEA域内でジオブロッキングを可能にしているとECは主張しています。このキーは、利用者がサードパーティーの販売業者から購入したゲームをSteamで起動しプレイできるようにするためのものです。Valveでは、Steamのアクティベーションキーを無料で提供し、サードパーティーの販売業者(小売店はオンラインショップなど)がゲームを販売した際には、売上げの一部を請求するようなことは一切していません。

リージョンロックが適用されたのは、ごく少数のゲームタイトルに限られます。一度に適用されるのは、Stermを利用しているゲーム(Valve製のゲームは含まず)のわずか3%程度であり、それが現在問題として争われているEEA内のリージョンロックの対象です。

ECによる、こうした状況でのプラットフォーム提供者の責任の拡大解釈は、適用法で支持されているものではありません。それにも関わらず、ECの懸念を理由に、ValveはEEC内でのリージョンロックを、地元の法的要請(ドイツのコンテンツ法など)に従ったものでない限り、またSteamの提携業者がゲームの配給ライセンスを有するという地理的な制限がない限り、2015年から廃止しています。リージョンロックの廃止には、あまり豊かでない地域においてパブリッシャーが裁定取引を避けるために価格を吊り上げる懸念もあります。あるの国から別の国へアクティベーションキーを送る際には費用はかかりません。またユーザーがPCゲームを起動しプレイするために必要なものはアクティベーションキーのみです。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:EU独占禁止法ジオブロッキング

画像クレジット:thecrazyfilmgirl Flickr under a CC BY 2.0 license.

原文へ

(翻訳:金井哲夫)

アプリへのソーシャルゲームプラットフォーム統合を容易にするGoama

Goama(Go Gamesとしても知られる)は、開発者がソーシャルゲームをアプリに迅速に組み込むことを可能にする。Goamaのクライアントの中には、プロモーションキャンペーンとして利用している顧客もあれば、毎週新しいゲームを紹介するプラットフォームを利用して、本格的なゲーム機能をアプリに追加している顧客もいる。

最近SOSVのアクセラレータープログラムに参加したGoamaは、先週のCESで台湾工科大学のパビリオンにてプレゼンテーションを行った。イベントは終了したが、同社のバーチャルブースはまだ閲覧できる。

Goamaのクライアントの中には「スーパーアプリ」、つまりいくつかのサービスを提供するアプリで、その中でゲームを含めたサービスを提供したいと考えている企業がある。スーパーアプリをより適切に提供するためにGoamaは最近、ユーザー向けのサブスクリプションモデルに加えて、トーナメントモデルを導入した。

Goamaは現在、モバイル普及が急速に進むアジアとラテンアメリカに注力しており、GCashやRappiなど15社以上のパートナーと協力して、デジタル決済とコミュニケーションを可能にしている。同社のゲーミングプラットフォームのユーザーインターフェースは、ホストアプリにあわせてカスタマイズでき、またアプリ内で使えるポイントやその他の賞品を提供できる。Goamaを利用している企業にはフードデリバリーアプリのFoodPanda、Snickers、送金アプリのWavePayなどがある。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:GoamaCES 2021

画像クレジット:krisanapong detraphiphat / Getty Images

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

2020年のビデオゲーム関連支出は前年比27%増、新型コロナが追い風に

もしあなたが過去12カ月、ゲーム分野あるいは大きくいうと世界状況をフォローしてきたなら、この記事は大きな驚きとはならないだろう。家に引きこもった人たちがゲームに慰めと気晴らしを求めた結果、2020年のゲーム関連支出は大きく増えた。これは他の消費家電業界の多くとまったく対照的だ。経済の不確実性によって必要不可欠でないものの購入が減っている。

NPDの最新のデータによると、ゲームのハードウェア、ソフトウェア、アクセサリーへの支出は2020年12月に前年比25%増となり、2020年を通しては同27%増だった。特にハードウェアはSony(ソニー)やMicrosoft(マイクロソフト)の次世代コンソールの発売が貢献し、2020年12月の支出額は同38%増の13億5000万ドル(約1400億円)だった。

この数字は、13億7000万ドル(約1420億円)を記録した2013年12月以来の水準だ。同年はXbox OneとPlayStation 4がリリースされた。2020年の新製品のリリースにもかかわらず(限定的な供給に妨げられた)、任天堂のSwitchは12月に再び売上トップになり、PS5とともに1位と2位を独占した。Switchの2020年はコンソールとして2008年のWii以来最も好成績となった。

2021年3月で発売3年を迎えるSwitchは、供給が限定的だったために出だしはスローだった。しかし家で過ごすことを余儀なくされた消費者が新しいソーシャルゲーミングを求める中、「Animal Crossing: New Horizons(あつまれ どうぶつの森)」のリリースのおかげでSwitchは瞬く間にトップに躍り出た。「あつまれ どうぶつの森」は2020年に最も売れたゲーム第3位だった。上位2つは「Call of Duty: Black Ops Cold War(コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー)」と「Call of Duty: Modern Warfare(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア)」だった(前者は2020年12月のランキングでも1位だった)。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Nintendo Switch新型コロナウイルス

画像クレジット:Taylor Hatmaker/TechCrunch

原文へ

(翻訳:Mizoguchi