介護領域のデジタル化を目指す、みーつけあが累計2.4億円調達

みーつけあは10月6日、累計2.4億円の資金調達を発表した。第三者割り当て増資よる調達で引受先は、ジェネシア・ベンチャーズ、グリーベンチャーズ、日本スタートアップ支援協会、Persol Innovation Fundと複数名のエンジェル投資家。また既存株主として、East Ventures, ジェネシア・ベンチャーズ、YJキャピタル、 メルカリファンド、中川綾太郎氏、佐藤裕介氏が名を連ねている。

高齢化が進む日本では介護の必要性が高まっているが、現状では市区町村役場などから紙の申請や冊子、地域の口コミなどで情報が共有されているのが現状だ。同社によると、こういった状況のため、望んでいる介護にたどり着くのが難しいと感じている高齢者も多いとのこと。介護利用者数は増加し続ける一方で、介護ヘルパーの不足やミスマッチなどによって、適切な介護を受けられない高齢者もいる。

米国出身のみーつけあ代表の洞 汐音氏は、大学時代に前身となるBayCareを設立し、訪問介護事業所を運営しながら介護業界のDXを推進してきた人物。当時は、ヘルパーと利用者の直接マッチングで効率化を目指すプラットフォームを開発していたそうだ。

その後、代表自ら介護資格を取得し、より現場を理解するために訪問介護に携わることになった。事業所運営とヘルパー業を進めるうえで、介護保険制度がある日本介護のDXに不可欠なのはヘルパーと利用者だけではなく、介護に関わるすべての人々にリーチすべきであると決意し、2019年にみーつけあを創業した。

同社の主な事業は、介護相談と事業所・施設の紹介、マッチングサービスの「みーつけあWorkers」。そのほか、介護情報を集約したサイトを運営している。介護相談と事業所・施設の紹介については、介護資格者が常駐し、LINEやメール、電話などで介護に関わる相談を現在は無料で受け付けているとのこと。

2020年4月に開始したみーつけあWorkersは、現在150以上の法人、300以上の事業所が申し込んでおり、すでに1000名以上のヘルパーから紹介の申し込みを受けたそうだ。また、ベネフィット・ワンとも業務提携し、企業の福利厚生として介護相談や施設紹介のサービスを受けられる取り組みを開始している。

とはいえ、150法人、300事業者ではまだまだ規模が小さく、今回調達した資金は提携する事業所を開拓するマーケティング費用に投下するとのこと。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:介護、資金調達

オンラインキャリアトレーニングのポジウィルが約1.5億円を調達、事業拡大・採用強化を加速

オンラインキャリアトレーニングのポジウィルが約1.5億円を調達、事業拡大・採用強化を加速

オンラインキャリアトレーニングサービス「POSIWILL CAREER」(旧: ゲキサポ!キャリア)運営のポジウィルは10月5日、シリーズAラウンドにおいて約1.5億円の資金調達を発表した。引受先はSTRIVE。今後は、事業拡大・採用強化をさらに加速し「キャリアのパーソナル・トレーニング」の拡大を目指す。

オンラインキャリアトレーニングのポジウィルが約1.5億円を調達、事業拡大・採用強化を加速

2017年8月設立のポジウィルは、「どう生きたいか?でキャリアをきめる。」をブランドスローガンにに、短期集中型キャリアトレーニングサービスとしてPOSIWILL CAREERを展開。

個人に焦点をあて、「転職しようとしている人」ではなく「転職すべきかどうか含めキャリアを考えている」すべての方のパートナーとして、「キャリアのパーソナル・トレーニング」の拡大を目指している。

POSIWILL CAREERでは、75日のプログラム(キャリア実現プラン)を用意し、10回のオンライン面談・チャットサポートを実施。主な利用者は「転職を含め、漠然とキャリアに悩んでいる方」としている。やりたいことが分からない、自分の良さが分からない、自分のキャリア形成の仕方が分からないなど、転職するかどうか以前の課題を解決し、利用者の方のキャリア目標のゴールに向けて伴走する。オンライン完結のサービスであるため、首都圏のみならず地方在住の方も利用しているという。

オンラインキャリアトレーニングのポジウィルが約1.5億円を調達、事業拡大・採用強化を加速

カテゴリー: ネットサービス
タグ: ポジウィルPOSIWILL CAREER資金調達日本

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自律走行の電動貨物車両を開発するスウェーデン拠点のEinrideが約10億円調達

スウェーデンのスタートアップであるEinride(アインライド)はここ4年間、周囲の関心や投資を集め、そして不思議な外観をしたポッドでいくつかの企業との契約を獲得してきた。このポッドは電動かつ自律的に走行する車両で、貨物運搬用だ。しかし開発、テスト、自律走行車両認証の促進は費用がかかり、時間を要する。特に運転席すらなく、遠隔操作に頼るタイプではそうだ。

同社はT-Pod車両でいくらかの進展をみせた。現在4台が公道を走行し、顧客のスウェーデン食品生産企業Oatlyの貨物を運搬している。2500万ドル(約26億円)を調達してから1年がたったいま、Einrideは既存の投資家から追加で1000万ドル(約10億円)を調達した。

今回の資金調達発表は同社が10月8日に行う新車両の公開に先立つものだ。車両について多くは明らかにされておらず、短く曖昧なティーザービデオの提供にとどまっている。

Einrideは、1000万ドルの調達ラウンドはNorrsken VCがリードし、EQT Ventures fund、Nordic Ninja VC、Ericsson Venturesが参加したと述べた。Nordic Ninja VCはEinrideの顧問会議にも加わる。

調達した資金はEinride Podsの公式展開の促進に向けて使われる、とEinrideは述べた。同社は、新型コロナウイルスパンデミックの初期にAIとロボティクスのスタートアップがめちゃくちゃな状態になり、閉鎖したところもあることを認識していた。そして、コンタクトレスの配達オプションに対する需要が新型コロナの影響で増大していることは偶然の一致ではないとしている。現在のOatlyやスーパーマーケットチェーンLidlとの提携、そして顧客に出荷量や輸送距離、それに伴うガス排出量に関する情報を提供するための貨物モビリティプラットフォームの立ち上げを含めた「新たな提携の強い引き合い」を維持してきたた、と述べた。

「自律走行トラックに関しては多くの期待と不確定要素が入り混じっています。しかしわかっていることは、歴史において最大のビジネスチャンスの1つであるということです」とEinrideのCEO、Robert Falck(ロバート・ファルク)氏は声明で述べた 。同氏は、自律輸送産業が数年のうちに、特にグローバルパンデミックを受けて拡大する可能性があると見込んでいる、と付け加えた。

カテゴリー:モビリティ
タグ:資金調達、自動運転、Einride、スウェーデン

画像クレジット:Einride

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(翻訳:Mizoguchi

ブランド・メーカーや小売などB2C事業者のDXを支援するUPBONDが5000万円を調達

ブランド・メーカーや小売などB2C事業者のDXを支援するUPBONDが5000万円を調達

UPBONDは10月5日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資として合計5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は香港・SOUL CapitalおよびInsight Capital。

UPBONDは、ブランド・メーカーや小売などのB2C事業者に対して、店舗などのオフラインとECなどのオンラインとの融合や、オフラインにおける複数チャネルの融合を同社プラットフォームで実現することをミッションとする企業。

顧客IDの統合、複数ツールの連携、リアルタイムでのデータアクセス、AIによる顧客とのコミュニケーション支援といった改革を実現する戦略とソリューションを一気貫通でリーズナブルに提供するという。

コロナ下において、同社ソリューションのニーズが高まり、早急な開発体制とカスタマーサポートの強化を実現するため資金調達を実施したとしている。

カテゴリー: ネットサービス
タグ: UPBONDD2C資金調達日本

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学習支援SaaS「Monoxer」提供のモノグサが総額4.4億円を調達、アライアンスを推進

学習支援SaaS「Monoxer」提供のモノグサが総額4.4億円を調達、アライアンスを推進

学校・塾・語学教室などの教育機関向けを中心に、学習支援SaaS「Monoxer」を提供するモノグサは10月5日、第三者割当増資として総額4.4億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はWiL Fund II, L.P.および既存株主のUB VENTURES。

調達した資金は、主に人材の採用強化、出版社・教材会社などの教育コンテンツプロバイダーとのアライアンス推進、学習プラットフォーム構想への投資に活用。コロナ禍で急務となった、教育業界のデジタルトランスフォーメーションを推進する。

学習プラットフォーム構想については、その第1弾として、複数の教材会社・出版社とアライアンスを締結し、すでに実績のある紙教材のデジタル版をMonoxer上で購入・利用できるマーケットプレイス機能をリリース済み。引き続き参画企業と教材ラインナップの拡張を進めているという。

マーケットプレイスの拡充によって、Monoxer内で学校や塾のオリジナル教材とマーケットプレイスの教材を組み合わせ可能となるため、より効率的かつ効果的な学習を進められるとしている。

学習支援SaaS「Monoxer」提供のモノグサが総額4.4億円を調達、アライアンスを推進

Monoxerは、生徒に覚えてほしい内容を登録するだけで、その内容を定着させるために必要な問題をAIが⾃動で作成。そのため、先生はこれまで紙で運用してきた宿題や確認テストをインポートするだけで、カリキュラムの変更などの特別な準備なく、手軽に始められる。

⽣徒はAIが作成した問題をスマートフォンやタブレットのアプリで学習可能な上、定着度に応じ問題の出題頻度や難易度が調整されるため、ひとりひとりのレベルにあった学習を実現できる。

また、学習計画機能を利用すると、忘却速度も加味した上で、1日単位で取り組むべき課題の内容と量を自動で計画するため、何をどれだけやるべきか悩む必要もない。

加えて、リアルタイムで学習履歴を解析し、各生徒の定着度を可視化するため、やったかどうかだけではなく、「再現性のある形でできるようになっているのか」が分かるようになる。そのため、ひとりひとりの習熟度に合わせた、きめ細やかな指導を行えるとしている。

2016年8月設立のモノグサは、創業以来「記憶を日常に。」というビジョンの実現に向け、学習者と先生の双方がストレスなく利用でき、確実に学習成果が出るサービスの開発を推進。Monoxerを導入している教育機関は、2020年4月以降前年同月比で10倍以上に拡大しているという。

カテゴリー: EdTech
タグ: モノグサ、・Monoxer人工知能・AI資金調達日本

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営業電話やサポセン、社内会議をAI搭載IP電話で円滑にするMiiTel開発のRevCommが総額15億円調達

音声解析AI技術を搭載するIP電話サービス「Miitel」(ミーテル)を手掛けるRevComm(レブコム)は10月5日、シリーズAラウンドで7億円を追加調達し、累計15億円を獲得したことを発表した。これによりシリーズAはファイナルクローズとなる。

第三者割り当て増資による調達で、シリーズAでは日米で投資活動を進めるWiLがリード投資家となり、今回のセカンドクローズはNTTドコモ・ベンチャーズ、グローバル・ブレインが運営するKDDI(KDDI Open Innovation Fund 3号)、新生企業投資、Sony Innovation Fund by IGV、ALL STAR SAAS FUND、ディープコア、DNX Ventures、博報堂DYベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、ミロク情報サービスの計10社が新規投資家として加わる。ちなみにファーストクローズ時に、PERSOL INNOVATION FUND、エン・ジャパン、ブイキューブが計8億円を出資済みだ。

今回調達した資金は、新サービス開発、サービス品質向上ための研究開発、海外進出、組織基盤強化などの事業投資に充当する方針とのこと。

セカンドクローズには、各種ファンドのほかに事業会社としてミロク情報サービスが加わっている。同社は、企業向けコンピュータ管理会社で24時間365日対応のコールセンターを運営しており、今後MiiTelを活用して事業の効率化を図っていきたいとしている。

投資家としては、日米で投資活動を展開しているWiLやDNX Venturesのほか、ALL STAR SAAS FUNDのマネージング パートナーである前田ヒロ氏は、アジア向けに約117億円規模のEmerging Asia Fundもファンドも組成。海外展開を見据えた布陣となっている点にも注目だ。そのほか、ソフトバンク系でAI系スタートアップへの投資を進めるディープコアも投資家に加わっている。

RevCommは、2017年7月設立のスタートアップ。2019年にTechCrunch Japanが主催した「TechCrunch Tokyo 2019」の「スタートアップバトル」で応募120社超の中から最優秀賞に輝いたほか、同年開催されたB-Dash Camp 2019のPitch Arenaもダブル受賞。2020年にはGoogle for Startups Acceleratorに採択されている。Miitelはサービスリリース開始約1年半で1万ユーザーが導入しているという。

代表取締役の會田武史氏によると「昨年のB-Dash Camp2019やTechCrunch Tokyoでの優勝で認知されたことで、インバウンドでの問い合わせが増えた」とのこと。新型コロナウイルスの感染蔓延により、社会全体がリモートワーク導入に向かう中で、Miitelへの問い合わせはさらに増えているそうだ。搭載する音声解析エンジンについても改良が進んでおり、さらに高い精度での音声テキスト変換が可能になっているほか、オープンAPIとすることで音声解析ニーズのある企業との提携も進めていく予定だ。

Miitelは、電話営業やコールセンター業務での会話のラリーの回数や、話す量・聞く量、会話のジャンル、声の高低・遅速などをAIで検出し、高精度のフィードバックを行うことで商談獲得率・成約率向上を実現するIP電話システム。顧客と担当者が「何を」「どのように」話しているかわからない、というブラックボックス化問題を解消して、成約率を上げ、解約率と教育コストの低下につなげることを目指している。CRMツールとしては、Salesforce(セールスフォース)やサイボウズのkintone(キントーン)と連携に対応している。

また、担当者自ら学ぶセルフコーチングツールとして、リモートワーク環境の早期構築ツールとして活用されているほか、リモートワークにおける社内会議向けの議事録作成ツールなどにも活用事例が拡がっているそうだ。

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:RevCommMiiTel資金調達(用語)

医療用画像向け機械学習ツールと遺伝子配列解析のSOPHIA GENETICSが日立ベンチャーズなどから約116億円を調達

SOPHIA GENETICSというスタートアップが、1億1000万ドル(約116億円)の資金を新たに調達した。このスタートアップは、医療画像の解析ための機械学習ツールと遺伝子配列決定を組み合わせ、より良い患者ケアのために、より包括的な病気の見方を考え出す。

同社のシリーズFラウンドは、イスラエルのヘルスケア・ライフサイエンス投資ファンドのaMoonと、日立グループの投資部門である日立ベンチャーズがリードした。

Credit Suisse(クレディ・スイス)やPictet Group(ピクテ・グループ)などの金融サービス会社のほか、Swisscom Ventures(スイスコム・ベンチャーズ)、, Endeavour Vision(エンデバー・ビジョン)、Generation Investment Management(ジェネレーション・インベストメント・マネジメント)、 Eurazeo Growth(ユーラゼオ・グロース)などの既存投資家も資金調達に参加している。

同社の技術は、複数の医療データのソースを使用して、病気が体内でどのように広がるかについての新しい洞察を導き出し、ケアを調整するためのより良い方法を提供する。声明によると、ボストンとスイスのローザンヌに拠点を置く同社の技術は、現在1000以上の医療機関で使用されており、60万件のゲノムプロファイルを分析した実績があるという。

同社の目標は、より良い患者ケアにある。声明によると、今回の新たな資金調達は、米国とアジア市場での事業拡大に充てられる。

また、同社は株式公開の準備を進めているようだ。化学分析機器・電子計測機器大手Agilentの前最高財務責任者であるDidier Hirsch(ディディエ・ハーシュを)氏を取締役会に加え、監査委員会を設置した。もちろんIPOに向けた足固め人事だ。

「SOPHIAの分散型モデルは、医療機関がより良い患者ケアを提供できるようにする上で重要な役割を果たすと考えています」とaMoonのパートナー兼CFOのTomer Berkovitz(トマー・ベルコヴィッツ)氏は声明で述べている。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:資金調達

画像クレジット:Roy Scott / Ikon Images / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

シンガポールGICとTPGがインド小売最大手Reliance Retailに1050億円を出資

シンガポールの政府投資公社GICはMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏のReliance Retail(リライアンス・リテイル)に7億5200万ドル(約790億円)、そしてTPGも2億5000万ドル(約260億円)投資する、と両社は現地時間10月3日深夜に明らかにした。

GICとTPGはインド最大の小売チェーンであるReliance Retailを支援する最新の著名投資家となる。Reliance Retailは姉妹会社のJio Platforms(ジオ・プラットフォームズ)と同様、インドで最も価値の大きなReliance Industries(リライアンス・インダストリーズ)の子会社だ。

GICとTPGの投資で、Reliance Retailのバリュエーションはプレマネーで585億ドル(約6兆2000億円)となる、と同社は述べた。40カ国で投資を行っているGICはReliance Retailの持ち分1.22%、一方のTPGは0.41%を取得する。

今回の発表は、Reliance Retailの忙しい週を締めくくるものだ。同社はこの3日間、Mubadalaによる8億5500万ドル(約900億円)での1.4%取得、Silver Lakeの2億5400万ドル(約268億円)での0.38%取得、General Atlanticの4億9800万ドル(約525億円)での0.84%取得を発表していた。

2006年創業のReliance Retailはインド国内6500市町村に1万2000店を展開し、毎週350万人が利用する。いくつかの調査会社の推定によると、インドでは全小売の売上高の97%が実在店舗でのものだ。

「Reliance Retailは引き続き広範なサプライチェーンと店舗ネットワーク、強固なロジスティックとデータインフラを用いて顧客や株主に価値を提供すると確信しています」とGICのCEO、Lim Chow Kiat(リム・チョウ・キアット)氏は声明で述べた。

Reliance Retailはスーパーマーケット、家電量販店、ファッション店舗、現金問屋を展開している。ここ数カ月で同社は小売マーケットでの独占を急速に進めた。インドで2番目に大きい小売チェーンであるFuture Group(ヒューチャーグループ)の一部を8月下旬に34億ドル(約3580億円)で買収した

Reliance Retailはまた、昨年末にJioMart(ジオマート)を立ち上げてeコマース分野にも進出した。Reliance RetailとJio Platformsの合同ベンチャーであるJioMartは国内200市町村で事業を展開し、WhatsApp(ワッツアップ)統合でFacebook(フェイスブック)と提携している。

Jio Platformsに今年57億ドル(約6000億円)を投資したFacebookは、インドに6000万店ある家族経営店や中小企業の店舗にデジタル化をもたらすためにRelianceと協業する方法を模索すると述べていた。

Jio Platformsは今年、一連の投資家から200億ドル(約2兆1000億円)超を調達した。投資家にはFacebook、Google(グーグル)、General Atlantic(ゼネラル・アトランティック)、Mubadala(ムバダラ)、Silver Lake(シルバーレイク)、KKRが含まれる。一部の業界幹部は、Jio Platformsへの投資はビジネスケースを伴っておらず、投資する外国企業が主にアンバニ氏とのつながりを深めるためのものだと主張した。アンバニ氏はインドで最も裕福な人物であり、Narendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相とも近い。

Reliance Industriesの会長でマネジングディレクターであるアンバニ氏は声明文で「成功している長期投資を世界中で40年近く行っている実績を持つGICが、インドの小売を変革するというミッションでReliance Retailと提携することを嬉しく思います。GICのグローバルネットワークと長期提携の実績はインド小売のトランスフォーメーションにとってかけがえのないものです。今回の投資は当社の戦略とインドの可能性を強く支えるものです」と述べた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Reliance Retail、資金調達

画像クレジット:Dhiraj Singh / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

Uberが貨物運送事業で優先株を発行して約530億円を調達、キャッシュ確保の一環

1年前のUber(ウーバー)のビジネスモデルは「選択肢を網羅するアプローチ」だと言えた。配車サービス、マイクロモビリティ、物流と包装、料理のデリバリーなど、あらゆる形態の輸送から収益を生み出す戦略だ。

新型コロナウイルスの感染蔓延がその事業戦略を覆した。シェアマイクロモビリティ部門のJump(ジャンプ)を売却(未訳記事)し、デリバリーに大きく賭けるべくPostmates(ポストメイツ)を買収した(未訳記事)。次は、成長はしているが収益性はいまだに低い貨物運送部門のUber Freight(ウーバーフレイト)の株式を売り出す。

Uberは10月2日、ニューヨークの投資会社であるGreenbriar Equity Group(グリーンブライアー・エクイティ・グループ)率いる投資家グループが、Uber FreightのシリーズA優先株式による資金調達5億ドル(約530億円)に応じると語った。Uber Freightはポストマネーで33億ドル(約3470億円)と評価されたことになる。GreenbriarのマネージングパートナーであるMichael Weiss(マイケル・ワイス)氏とJill Raker(ジル・レイカー)氏がUber Freightの取締役会に加わる。Uberは他の投資家の名は明らかにしなかった。

UberはUber Freightの所有権の過半数を維持し、調達した資金でトラック運転手と運送会社をつなげる物流プラットフォームの拡大を続けると述べた。

Uber Freightは2017年に立ち上げられ、2018年8月に独立した事業部門として分離された。分離によって勢いを増し、より多くのキャッシュを使うようになった。Uber Freightが再設計したアプリ(未訳記事)には、荷物の探索とフィルタリングを簡単にカスタマイズできる新しいナビゲーション機能が追加された。

同社は欧州とカナダに進出した。またシカゴに本社を設立した。この地域に年間2億ドル(約210億円)以上を投資するという親会社の計画の一環であり、数百人の労働者の雇用も含まれている。Uberは昨年9月、今後3年間でこの地域で2000人の新規従業員を雇用すると発表した。ほとんどがUber Freightで働く。

Uber Freightは最近、SAP、Blue Yonder、BluJay、MercuryGate、Oracleなどのクラウド輸送管理システムプロバイダーとの新しいAPI統合パートナーシップに署名した。同社はまた、Uber Freight EnterpriseとUber Freight Linkの立ち上げにより、エンタープライズソフトウェアのラインアップを増やした。拡大のすべてがうまくいったわけではない。Uberは今月、ドイツ・ベルリンを拠点とするsennder(センダー)に欧州事業をすべて株式対価で売却し、欧州から撤退した(sennderリリース)。

Uber Freightはの売上高は急増した。ただその成長は利益に結びついていない。Uber Freightは2020年第2四半期に2億1100万ドル(約220億円)の売上高を計上した(Uber財務リリース)。前年同四半期から27%の増加だ。一方、調整後純損失は4900万ドル(約51億円)となった。前年同四半期の5200万ドル(約55億円)の損失からわずかに改善した。

Greenbriarによる投資をUber FreightのCEOであるLior Ron(リオール・ロン)氏は同社の「次章」だと表現した。「当社が2〜3年という短い期間で達成した内容を非常に誇りに思っています。当社はテクノロジーで業界をリードし、時代遅れのアナログプロセスを変革して、急速に変化する業界で荷主と運送業者の両方に成功をもたらします」とロン氏は声明で述べた。Greenbriarはパートナーとして「深い専門知識と共有を備えています。物流を簡素化することへの情熱を当社と共有しています」と付け加えた。

カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:Uber、Uber Freight

画像クレジット:Uber Freight

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(翻訳:Mizoguchi

eコマースのオーダー追跡ページをブランドの宣伝ページに変えるMalomoが約3億円を調達

Yaw Aning(ヨー・アニング)氏が、Malomoと名付けた立ち上げたサービスは、小企業のオーダー追跡システムを、そのブランドの顧客体験に変えるものだ。サービス名は命名は、彼女自身も小さなビジネスのオーナーだった彼の母親への謝意でもある。

「Malomo」はスワヒリ語で花を意味し、アニング氏の母が営んでいた小さな石鹸製造企業の名前だった。彼女はビジネスを何年もかけて育て、がんと闘っているときでも仕事を休まなかったが、ついに倒れてしまった。

インディアナポリスのその小さなスタートアップは、サービスを拡張するためにこのほど280万ドル(約3億円)を調達した。アニング氏よると、そのサービスは世界中のShopifyのリテイラーに新しいマーケティングチャネルを提供し、新しい顧客にリーチするための新しい方法を提供するものだという。

サンフランシスコのBase 10とニューヨークのHarlem Capitalが投資を行い、以前の投資家であるHyde ParkとHigh Alphaも参加した。

アニング氏は、インディアナ州の育成事業であるOrr Fellowを経て起業家になった。その事業は10名の学卒者を高成長企業に入れるというもので、アニング氏は金融の仕事をしていたが、常にスタートアップの世界に関心があり、最初の企業として子どものためのオンラインの読み方ゲームを提供するPocket Talesを始めた。

その後、彼はSticks and Leavesを始めた。ここはウェブデザインのエージェンシーで、そこで彼は初めて、オーダー追跡ページがより良い顧客体験のためのスペースになることに気づいた。

共同創業者のアンソニー・スミス氏と一緒に作り上げたサービスは、クリックするとShopifyのプラットフォームに接続し、各ブランドのためのカスタムされた追跡ページを作成する。 「それはブランドのランディングページだ。他のマーケティング手段と同じように利用できる。その戦略は、マーチャントが使っているその他のツールと統合してリッチな体験をつくることだ」とアニング氏はいう。

関連記事:As e-commerce booms during the pandemic, Shopify accelerates(未訳記事)

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Malomo資金調達

画像クレジット:Malomo

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ブロックチェーンで不動産取引を完全にオンライン化し安全かつ簡潔化するPropyが資金調達

数年前から、ブロックチェーン技術は不動産の売買を証明できる優れた方法として推奨されてきた。どんな不動産であってもだ。そこで起業家たちは、不動産の取引をブロックチェーン上で完結させることができるスタートアップを作ろうと我先にと取り組んできた。

そのような状況で当初から傑出していたのが、Natalia Karayaneva(ナタリア・カラヤネバ)氏が創業したPropyだ。カラヤネバ氏は経験豊富な不動産デベロッパーで、ブロックチェーンの世界に参入している。Propyのもう1人の創業者は、Denitza Tyufekchieva(デニツァ・チュフェクチェワ)氏だ。

Propyはこのほど、ベンチャー投資家のTim Draper(ティム・ドレイパー)氏から資金を調達したが、その額は公表されていない。ドレイパー氏はTeslaやSkype、Twitter、Coindesk、Robinhoodなどへの初期の投資家としてよく知られている。TechCrunchは、今回の投資がこれからも続くり大きな額の資金調達の一環であると考えている。

同社によると、Propyのプラットフォームはブロックチェーンを使用しており、住宅購入体験を簡素化し、詐欺的な取引を排除するというものだ。このアイデアは、従来の不動産取引を完全にオンラインで完結させようというものだ。そのオファー(物件情報)とDocuSignで署名した購入契約、安全な電信送金、権利証書などはすべてオンラインで簡潔する。同社によると、これによって1件につき10時間のペーパーワークが不要になるという。

「Propyにおける私のビジョンは、必要なロジスティクスのすべてがシームレスにバックエンドで行われ、自動運転の不動産取引を世界にもたらすことだ。私たちのプラットフォームは、リアルタイムで取引を観察する端末を提供し、不動産企業や登記企業、 住宅建築企業、購入者そして不動産投資信託企業などのために取引過程を透明化する。今回の新たな投資により、私たちは業界に必要とされる変化をもたらし、消費者を満足させ、世界中の不動産のプロに力を与えることができて、本当に喜ばしい」とカラヤネバ氏は声明で述べている。

ここでは、暗号通貨という奇妙な存在の出番はない。取引のほとんどが、Propy上でドルで行われる。70の銀行に接続された送金システムとの統合により、電子送金を処理することができるため、一般の人でも手にしたその日から利用することができる。

さらにカラヤネバ氏は「私たちは弁護士の代わりになるのではなく、むしろ弁護士の手助けをする。DocuSignを統合することで、彼らはPropy上で書類に署名することができ、すべての関係者に通知が届く。米国では、各エージェントのフォームがPropy上にあるため、それに記入すれば取引において弁護士を必要としない」という。

Propyが企業向けにサービスを提供している点も重要だ。同社のプラットフォームは、リアルタイムの取引報告書と自動化されたコンプライアンスを備えたバックオフィスシステムを不動産企業に提供している。

「Propyはブロックチェーン技術を革新的に利用することで、取引と権利事務を単純化し、より安全にかつ安価なものにし、不動産を変革する可能性を秘めている。詐欺行為を防ぎ、簡潔処理をより安全で効果的、合理化する。」とドレイパー氏はいう。

ある調査によると、ミレニアル世代の1/5は、新型コロナウイルスのパンデミックで在宅時間が増えたため、住宅の購入を検討している(Investment Executive記事)おり、多くの人がPropyのような簡単な取引方法を探している。

Propyには、ブロックチェーンのプロップテック分野に仲間がいる。ShelterZoomは、オフィスやクライアントとのバーチャルでリモートのコラボレーションに利用されるブロックチェーンプラットフォームであり、StreetWireは、不動産業界向けのブロックチェーンを使ったデータサービスだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:不動産ブロックチェーンPropy資金調達

画像クレジット:Propy

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ポーランドのエンジニアリング専攻学生3人が起業した大気質監視サービスのAirlyが2億円調達

山火事の煙が米国西部の空を覆い、そして大気汚染が世界に広がる中、空気の質は文明社会が解決すべき問題となっている。

工業化や気候変動によって引き起こされた自然災害は有害な物質を大気に放出しており、世界中の政府は大惨事と経済成長の組み合わせが市民にとって何を意味するのか注視している。

ポーランドのクラクフを拠点とするエンジニアのチームが、大気の質を正確に測定するAirly(エアリー)を立ち上げた。自分たちが住む街の大気の質を知りたかったのが始まりだ。

エンジニアリングを専攻する3人の学生、Michal Misiek(ミハル・ミシェック)氏、Wiktor Warchalowski(ヴィクトル・ウォシャウスキー)氏、 Aleksander Konior(アレクサンダー・コニオール)氏によって設立された同社は、大気中の粒子状物質、窒素酸化物、硫黄酸化物、メタン、一酸化炭素などの排出を測定するのにセンサー技術とソフトウェアを組み合わせている。

「最善のデータを提供するためにソフトウェアとキャリブレーションアルゴリズムを活用しています」とCEOを務めるウォシャウスキー氏は話した。大気の質を収集するだけではない。3人は、収集したデータに基づいて最大24時間先の大気質を正確に予測できるとするアルゴリズムを開発した。

現在の大気質評価ツールのマーケットは約40億ドル(約4200億円)で、2025年までに65億ドル(約6800億円)に成長することが見込まれている。すでにAirlyのテクノロジーは、Philips(フィリップス)、PwC(プライスウォーターハウスクーパークーパース)、Motorola(モトローラ)、Aviva(アビバ)、Veolia(ベオリア)、Skanska(スカンスカ)などの大学や企業が欧州やアジアの400都市で使用している。またAirlyはAPIを提供しており、メディアやテクノロジー、金融の企業はリアルタイムの大気質データにアクセスできる。周囲の空気の質について知りたい消費者向けのアプリもある。

大気質評価組織であるフランス拠点のAirparifは、これまでで最も正確な大気質デバイスだと評してAirlyに賞を贈った。

同社の始まりは、ウォシャウスキー氏と同氏の友達がマラソンに向けてトレーニングする際に、大気汚染への露出を抑えるためにどの時間帯が走るのに最適かを知りたいと思ったことだった。「私が午後5時に走りたかったときに参照したデータは午後2時のもので、最新ではなかったのです」と同氏は話した。

今や200万人以上が同社のアプリを使用している。「私のようにデータを必要とする人が多いのです」と同氏は述べた。

AirlyはiPhoneほどのサイズのデバイスを消費者やコミュニティに販売し、またAPIへのアクセスを有料にすることで収入を得ている。デバイスは300ドル(約3万1600円)で、APIへのアクセス料金は1000ドル(約10万5300円)〜だ。

手元の収益、そして業界をリードする大気質モニタリング組織のお墨付きもあって、Airlyは新しく組織された投資会社Giant Venturesがリードしたラウンドで200万ドル(約2億1000万円)を調達した。ラウンド参加者はSir Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏とSir Ronald Cohen(ロナルド・コーエン)氏の家族、Pipedrive共同創業者のMartin Tajur(マーティン・タジュル)氏、 Cherry VenturesのパートナーでSpotifyの元CMO、Sophia Bendz(ソフィア・ベンズ)氏、Gojekの元CMO、Piotr Jakubowski(ピョートル・ジャクボウスキー)氏、Henkelの役員Konstantin von Unger(コンスタンティン・ヴォン・ウンガー)氏だ。

Giant Venturesのマネージングパーパートナーで共同創業者のCameron McLain(キャメロン・マックレーン)氏は「世界の大気質データの主要ソースを構築することで、Airlyは巨大な社会的かつ経済的価値を創出しています」と話している。

カテゴリー:EnviroTech

タグ:Airly 資金調達

画像クレジット:Getty Images under a license.

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(翻訳:Mizoguchi

英国のオンライン中古車販売プラットフォームCazooが320億円超を追加調達

英国では、多くの人々は、より多くの社会的な距離を確保するための方法として、現時点では公共交通機関に乗る代わりに車を使用することを選んでいる。車の販売・購入のためのより効率的な方法を構築したスタートアップのCazooは、英国時間10月1日に大規模な資金調達のラウンドを発表した。中古車を閲覧して購入するためのアプリベースの方法を提供する同社は、2億4000万ポンド(約326億円)の資金を集めた。米国のVroomに似たモデルを採用する。

資金調達は、同社が1億1600万ドル(約122億円)を調達してからわずか6カ月後のことだ。Cazooの広報担当者は、同社の評価額が20億ポンド以上(約2715億円)となり、以前の評価額の2倍になったことを確認している。一部の文脈では、同社はこの夏に10億ドル(1050億円)の評価額を確認しており、ほかの人はもっと低い額で見積もっていた。

今回の資金調達は、General Catalyst、D1 Capital Partners、Fidelity Management & Research Company、Blackrockが運営するファンドが主導しており、ほかの新規投資家や既存投資家も参加している。そのリストには、L Catterton、Durable Capital Partners、The Spruce House Partnership、Novator、Mubadala Capital、dmg venturesが含まれている。これにより、同社がこれまでに調達した総額は4億5000万ポンド(約61億円)に達した。

同社は、これが借入のないオールエクイティラウンドであることを強調した。借入は、自動車のような多くの資産を必要とする企業の資金調達において、ビジネスモデルを機能させるために大きな役割を果たす。しかしFairのような自動車販売を根本から変革するほかの会社で見てきたように、負債が株式投資をはるかに上回ることもあるし、Fairで見てきたように大金がビジネスに役立たないこともある。

「今回調達した資金は、チーム、ブランド、インフラを成長させ、英国のすべての消費者のために車の購入をより良いものにしていくための提案を継続的に開発するために使用する」とスポークスパーソンに確認した。

Cazooは、Alex Chesterman(アレックス・チェスターマン)氏によって設立された。同氏は、LoveFilmや不動産販売サイトZooplaを創業した人物だ。ちなみにLoveFilmは、Amazon(アマゾン)に買収され、NetflixのライバルであるAmazon Primeビデオ構築への第一歩として利用された。

なお、Cazooによるとローンチしてから1年足らずで1億ポンド(135億8400万円)の収益を上げ、毎月 「数千台」 の車を販売。配達しているという。ただし、利益が出ているか公表していない。

同社の急成長は、A地点からB地点への移動のために車を所有する人が増えたということだけでなく、新たな関心の高まりから来ている。私はロンドンに住んでいるが、最近の交通事情は間違いなく悪化している。また、従来の車の購入方法につきものだった物理的な接触を避けるために、オンラインで仮想的な方法を探している人たちもいる。

「ここ数カ月で、英国の消費者が当社のユニークで市場をリードする提案を受け入れ続けているため、オフラインからオンラインでの自動車購入へのシフトが加速しています」とチェスターマン氏は声明で述べている。「今回の資金調達は、当社のビジネスモデルとチーム、そして英国市場に対する世界最高の投資家の確信を示すものであり、英国の消費者に最高の自動車購入体験を提供するという当社の計画を実現するための力をCazooに与えてくれます」と付け加えた。

チェスターマン氏の起業家としての経歴は、資金調達やドアを開くのに役立つ。

「アレックスとは、LoveFilmを作っていた頃から17年来の付き合いです」とGeneral Catalystのマネージング・ディレクターであるAdam Valkin(アダム・ヴァルキン)氏は声明で述べている。「アレックスは、テクノロジーで変革を促すことができる大規模な消費者市場を特定し、顧客に焦点を当て、価値、利便性、信頼できるサービスの提供によって変革をリードすることで、キャリアを築いてきました。Cazooでは彼の実績ある戦略で、英国中の中古車購入者の利益のために、今までで最大のチャンスを手に入れようとしています」と指摘する。

D1 Capital Partners創業者であるDan Sundheim(ダン・サンドハイム)は「アレックスとCazooのチームとパートナーを組むことができて興奮しています。彼らは過去のインターネットベンチャーで顧客や株主に莫大な価値をもたらしており、Cazooが中古車業界のデジタル変革を大きく加速させ、英国の消費者の車購入体験を劇的に向上させると確信しています」とコメントしている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Cazooリテールテック中古車販売資金調達イギリス

画像クレジット:Cazoo

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(翻訳:TechCrunch Japan)

コンタクトセンターでの一次対応など産業向け対話AIを手がけるコトバデザインが資金調達

コンタクトセンターでの一次対応など産業向け対話AIを手がけるコトバデザインが資金調達

産業分野における音声アシスタント・コンタクトセンターにおける一次対応など対話AI実行環境「COTOBA Agent」を手がけるコトバデザインは10月2日、第三者割当増資による資金調達を実施したと発表した。引受先はSCSK。

今回の資金調達により、経営基盤の強化とともに、COTOBA Agentサービス改良のための自然言語処理技術・クラウドインフラ技術に秀でた人材の獲得、対話データ関連の投資、顧客獲得に向けたマーケティング活動の強化を実施する。

2017年8月設立のコトバデザインは、ヒトに寄りそう、対話インターフェースの創造と解放というミッションのもと、近未来では「対話」が複雑化したコンピューターシステムを使いこなす鍵となると考え、映像・音声・センサーなど多様なメディアを利用した対話プラットフォームの開発を手がけているスタートアップ企業。SCSKとは、スマートシティ分野などでの共創を推進し、快適で豊かな未来社会の創造を目指すとしている。

同社は2020年5月、産業分野向け対話AI実行環境COTOBA Agentの正式サービスを法人向けに提供開始。

同サービスは、自由度と運用の容易さを両立させたクラウドAPIサービスとなっており、自由なシナリオ作成、カスタマイズ可能な意図解釈モデル、充実した開発支援ツールや運用支援ツールといった特徴を備えている。

また目的別にシナリオを作成することで、シナリオに沿ったユーザーとの自然な対話を実現可能。産業分野における音声アシスタント、コンタクトセンターにおける一次対応、企業・自治体の窓口業務の自動化、ロボットやMaaSへの応用など、多様な用途の対話エージェントを開発できる。

コンタクトセンターでの一次対応など産業向け対話AIを手がけるコトバデザインが資金調達

コア部分については、2020年3月公開のオープンソースソフトウェア(OSS)版「COTOBA Agent OSS」と同じエンジンを用いており、高い透明性を確保しつつ、共通のエンジン故にクラウドサービスとOSSベースのローカル環境との間に高いポータビリティを確保。さらに、多言語対応が可能な設計(公開時は日本語・英語対応)となっている。

なおCOTOBA Agent OSSは、IoTからのセンサー/画像情報や外部APIとの連携も可能な、産業用で初のオープンソース対話エンジンとして提供しており、MITライセンスであるため広く商用利用が可能。

  • 外部API-I/FでIoTからのセンサー情報に応じた対話を実現できるため、産業応用が容易
  • シナリオが自由に書けて意図解釈モデルもカスタマイズ可能
  • 開発者用デバッグツールや管理者用ダッシュボードなどの開発者向け支援機能が充実
  • 実用的なサービスの実現に必須のセキュリティやスケーラビリティも備える
  • 複数言語対応に設計されており、サービス開始時は日本語と英語で利用可能
  • 5000項目以上の試験を実施し、大規模テストによって高い信頼性を実現。研究だけでなく大規模商用利用を前提としたソフトウェアを提供
  • OSSと共通のエンジンで、OSSベースの環境との間でAIMLコードや意図解釈コーパスに互換性あり

コンタクトセンターでの一次対応など産業向け対話AIを手がけるコトバデザインが資金調達コトバデザインは、「インターフェースの民主化を実現し、デジタルデバイドを終わらせ、弱者を取り残さない」という世界の実現を目指して、COTOBA AgentとCOTOBA Agent OSSの普及を通じて対話エージェント開発のコミュニティ形成を促進。対話エージェント開発・運用・流通のエコシステム形成に貢献することで、その先の対話AIのコンテンツ化と流通メカニズムの実現へと歩を進めていくとしている。

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:コトバデザイン、IoTオープンソース資金調達日本

世界で唯一のユーモアを扱う対話AI技術「大喜利AI」の「わたしは」が8400万円を調達

世界で唯一のユーモアを扱う対話AI技術「大喜利AI」の「わたしは」が8400万円を調達

世界で唯一のユーモアを扱う対話AI技術「大喜利AI」(LINE)を手がける「わたしは」は10月2日、プレシリーズAにおいて、第三者割当増資による8400万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はDEEPCORE、DG Daiwa Ventures、個人投資家。今後は、大喜利AIに続く新AIサービス開発、またそれを用いた広告事業の開発に一層注力する。

2016年4月の創業の「わたしは」は、以来、世界で唯一の「ユーモアを扱う対話AI技術」を用いて、「大喜利AI」をコアプロダクトとして開発(LINE登録者数54万4000人。2020年9月現在)。

2020年8月には、大喜利AIの進化版としてキャラクターAI同士のトークを生成する「ペチャクチャ」と、ユーザーの画像・映像からAIが自動でMeme(ミーム)動画を作成する「ドリアン」というふたつの新しいAIサービスをリリース。両サービスとも、「わたしは」のミッション「AIが人の創造性・ユーモアをエンパワーする」を、言語的クリエイティブ・動画的クリエイティブで体現するものとして開発している。

妄想AIトーク「ペチャクチャ」

妄想AIトーク「ペチャクチャ」

 

Meme(ミーム)動画作成AI「ドリアン」

Meme(ミーム)動画作成AI「ドリアン」

また消費財メーカー・C向けサービス・エンタメなどの事業会社向けの広告プロモーションサービスとして、「ユーザーとAIが共創するコンテンツ」がSNSでユーザー主導で拡がる過程において広告・ブランド情報を含めるCGAd(Consumer Generated Ad:ユーザー生成型広告)事業をスタートさせた。

世界で唯一のユーモアを扱う対話AI技術「大喜利AI」の「わたしは」が8400万円を調達

これは、「大喜利AIのおもしろい回答(LINEのスクリーンショット画面)をツイートする」というユーザーが自発的に始めた遊びによって、大喜利AI発の情報がTwitter上で多くのユーザーに共有されたという同社の経験を参考にしたという。そうしたツイートの拡がりは月間9000万インプレッション以上となっているとした。

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:わたしは、資金調達日本

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眼科遠隔診療サービス提供のMITAS Medicalが資金調達、チーム強化やデバイス・AI開発加速

眼科遠隔診療サービス提供のMITAS Medicalが資金調達、チーム強化やデバイス・AI開発加速

眼科診療サービスを提供するMITAS Medicalは10月1日、資金調達の実施を発表した。引受先はタカギセイコー。

今回の調達により、チーム強化、診療の幅をさらに広げる新たなPOC(Point of Care。ポイント オブ ケア)デバイスの開発、AI開発のさらなる加速を行う。POCとは、病院の検査室・検査センター以外の場所で実施する臨床検査を指す。患者が病院などに検査を受けに行くのではなく、患者の近くで検査を行うことで検査結果を即座に医師が判断し、迅速な処置を施せるというもの。

同社は「これのおかげで失明せずに済んだ」といってもらえる仕組みを世界中に届けることを目標に、今後も邁進するとしている。

MITAS Medicalは、「医療が届かないところに医療を届ける」というミッションのもと、眼科医以外の方でも診察に必要なクオリティの眼画像を簡単に撮影できるスマートフォン接続型眼科診療機器「MS1」タカギセイコーと共同開発し、現在80ヵ国で販売を開始している。

眼科遠隔診療サービス提供のMITAS Medicalが資金調達、チーム強化やデバイス・AI開発加速

また、このMS1をMITAS Medicalが開発した専用アプリケーションと組み合わせて利用することで、眼科診療の経験がない方でも必要な問診・眼画像などを使用し、遠隔で眼科医に相談することを可能にした。

このサービスは Dr. to Dr. 診療支援システムとして、眼科疾患の予防・早期発見・早期治療へ貢献している。

これまでの活動例としては、眼科医療の領域で課題を抱える新興国で活動。

モンゴルでは、2019年10月からモンゴル国立医科大学と保健省の支援の下、西部のある州の全診療所にMS1と専用スマホアプリを配布し、各診療所から州中心部の眼科医とつなぐ遠隔診療サービスを導入した。

月に100件以上の症例がMS1の遠隔診療システムを介して診療され、実際に緑内障発作による失明を未然に防ぐなど、その医学的・社会的必要性を再確認できたという。モンゴルの公共衛生に貢献するとともに、遠隔診療システムのオペレーションを円滑にまわすノウハウや、AI診断を可能にするためのデータ蓄積など数多くの成果を得ているとした。

カンボジアにおいては、首都プノンペンにある外資系総合病院にて、MITASの遠隔診療サービスが採択され、2020年1月から運用を開始した。

眼科遠隔診療サービス提供のMITAS Medicalが資金調達、チーム強化やデバイス・AI開発加速

昨今のCOVID-19の拡大に伴い、非接触診療のニーズが高まっており、国内において遠隔診療の法規制が緩和されるなどの様々な環境変化に合わせ、国内事業も開始している。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:MITAS Medical、タカギセイコー、遠隔医療資金調達人工知能・AI、ポイント オブ ケア

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元GCHQのデータ科学者が設立したRipjarが金融犯罪を検知するAIに約39億円を調達

幅広い意味でサイバー犯罪に区分される金融犯罪には、詐欺、マネーロンダリング、テロへの資金供与といったさまざまな不正行為が含まれ、オンライン上の脅威の中で今なお最も影響力が大きい犯罪であり続けている。そのような犯罪に対抗すべくデータインテリジェンスのソリューションを構築してきたスタートアップの1つが本日、さらなる成長を遂げるための資金を調達したことを発表した。

英国の政府通信本部(GCHQ、米国のNSAに相当)で諜報業務に従事していた5人のデータ科学者によって設立された英国企業Ripjar(リップジャー)は、シリーズBで3680万ドル(約38億8000万円)を調達した。この資金は、AIプラットフォーム(Labyrinthと呼ばれる)のスコープと事業規模を拡大するのに充てられる予定だ。

リップジャーによると、Labyrinthは自然言語処理とAPIベースのプラットフォームを使用して構造化データと非構造化データの両方を処理するため、組織は分析したいデータソースをプラットフォームに組み込んでアクティビティを監視できる。Labyrinthは、制裁対象リスト、重要な公的地位にある者(PEP)、取引のアラートなどのデータソースを使用して、アクティビティをリアルタイムに自動でチェックする。

リップジャーに近い情報筋によると、今回の資金調達で、同社は1億2700万ドル(約134億円)の価値があると評価されているという。同社も、現在のところ利益を上げていることを認めている。

資金調達は、フィンテック専門の投資会社であるLong Ridge Equity Partners(ロング・リッジ・エクイティ・パートナーズ)が主導しており、以前の投資会社であるWinton Capital Ltd.(ウィントン・キャピタル株式会社)とAccenture plc(アクセンチュア)も参加している。リップジャーの戦略的パートナーであり、コンサルタント/システムインテグレーターであるアクセンチュアは、リップジャーのテクノロジーを使用して、金融サービス部門の多くの顧客と連携している。リップジャーは政府機関の顧客も抱えており、同社のプラットフォームはテロ対策にも使用されている。具体的な名前の公表は拒否されたが、数多いパートナーの中には、 PWC、BAE Systems(BAEシステムズ)、Dow Jones(ダウ・ジョーンズ)のような企業が含まれていることを同社も認めている。

リップジャーのCEO兼CTOであり、Tom Griffin(トム・グリフィン)氏、Leigh Jones(リー・ジョーンズ)氏、Robert Biggs(ロバート・ビッグス)氏、Jeremy Laycock(ジェレミー・レイコック)氏と同社を共同設立したJeremy Annis(ジェレミー・アニス)氏は次のように語る。「急成長中のソフトウェア企業が規模を拡大する際に専門知識とリソースを提供してくれるロング・リッジと提携できることを大変うれしく思っている。この投資は、世界をリードする当社のデータインテリジェンステクノロジーに対する大きな自信と、資産と繁栄を脅かす犯罪行為から企業と政府を守る当社の能力を示すものだ。今回の資金調達により、当社は世界展開を加速させ、顧客に最先端の金融犯罪ソリューションを提供するとともに、Labyrinthプラットフォームを新たなレベルに押し上げることができる」。

同社は、今年は今までで一番変化の大きい年だと言っている。状況から考えれば当然のことである。2020年は新型コロナウイルス感染症の世界的流行にともないオンライン取引への移行が大きく進んだだけでなく、世界経済の引き締めにより金融の混乱や新たな不正行為が増加したほか、この不安定な状況から利益を得ようとする犯罪行為も発生している。

これをうけてリップジャーは、6社の新規企業顧客と契約を締結し、4社の主要な既存顧客との取引を拡大した。現在では世界中に約2万の顧客を抱えているという。

筆者と同じように、読者の皆さんも「Ripjar(リップジャー)」という社名が気になっているかもしれない。この社名に意味があるとすれば、それは、同社の取り組みを暗に示唆するものに違いない。

しかし、広報担当者の説明によると「名前には何の意味もありません。これまでに使われたことのない名前を確実に選択するテクノロジーを使用して名前を付けたのです」とのことだった。

世界有数の金融センターの1つであるロンドンは、興味深いフィンテックスタートアップが生まれ育つ場所として高い評価を得ている。人工知能の分野でも有能な人材を輩出している英国は、フィンテックの保護に役立つサービスを構築するスタートアップにとって非常に豊かな土壌になっているということだ。

リップジャーが資金調達して規模を拡大したのは、詐欺や金融犯罪に対抗するためにAIを構築している他の2社が同じく資金調達し成長を遂げてから数か月以内のことだった。7月には、金融犯罪を食い止めることを目指してデータベースとプラットフォームを構築してきたComplyAdvantage(コンプライアドバンテージ)が5000万ドル(約52億8000万円)の資金調達を発表した。その1週間前には、金融犯罪やその他のサイバー犯罪を検知するためのAIを構築している別の英企業Quantexa(クアンテクサ)が6470万ドル(約68億3000万円)を調達している。

リップジャーは、Palantir(パランティア)のような業界大手だけでなく、この2社のことも競合相手だと考えている。ほとんどの場合、金融犯罪に取り組んでいる大企業は、複数の企業のテクノロジーを同時に使用している。

リップジャーは、より高度なアプローチを取っていると主張している。同社のインテリジェンス部門のディレクターであるDavid Balson(デビッド・バルソン)氏は、競合他社に関する筆者の質問に答えて次のように述べた。「Labyrinthは市場で最も先進的なソリューションであると確信しています。何十年にもわたり国家安全保障局内で犯罪やテロと戦ってきた経験を経て、Labyrinthを開発したからです。犯罪との闘いに特効薬はありません。そのため金融部門や法執行機関で行われている重要な仕事の効率性と有効性を強化するために、何百もの新しい技術を考え出さなければなりませんでした。このような新しい技術には、世界をリードする自然言語処理(NLP)や身元分析機能が含まれています。これらの機能はグローバルな言語とスクリプト上で機能し、構造化データと非構造化テキスト(ドキュメント、ニュースレポート、Webページ、インテリジェンスレポートなど)の間の点を自動的に結びます。これは、この分野でよく見られる情報過多の問題をアナリストが克服するのに不可欠な手段です」。

確かに、単体で特効薬になれないのはリップジャーのテクノロジーだけではない。マネーロンダリングの問題だけでも2兆ドル(約211兆円)の規模があるため(そのうち犯人を特定して、損失を取り戻したものは1~2%のみ)、少なくとも現時点では、銀行や政府などがこの問題に取り組むために複数のリソースを投入するのをいとわないのも当然だ。

ロング・リッジのマネージングパートナーKevin Bhatt(ケビン・バット)氏はある声明の中で次のように述べている。「金融機関、企業、政府機関は、金融犯罪やサイバー脅威にかかわるリスクの増大に直面している。我々は、リップジャーが、自動化によって新たな脅威を発見しつつコンプライアンスにかかるコストを削減できるような人工知能ソリューションを提供できる有利な立場にあると確信している。また、継続的な成長をサポートするために同社とパートナーを組むことができて非常にうれしく思っており、同社のチームと密接に連携し、新しい地域、顧客、垂直市場への拡大を支援することを楽しみにしている」。

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カテゴリー:人工知能・AI

タグ:データサイエンス 資金調達 イギリス

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(翻訳:Dragonfly)

服を着たまま全身の推定採寸を行えるAI採寸技術のBodygramが約18億円を調達

服を着たまま全身の推定採寸を行えるAI採寸技術のBodygramが約18億円を調達

Bodygram Japanは10月1日、国内外複数の投資家から、シリーズBラウンドとして1700万ドル(約18億円)の資金調達を完了したと発表した。

今後、BodygramのAI技術およびサービスの向上のため、研究開発投資、「身体データプラットフォーム」のエコシステムの構築、「Bodygram」アプリ(Android版iOS版)による「Bodygram ID」数の拡大、デジタルアパレル・オンラインフィットネス・遠隔医療への進出、NYオフィスの開設の強化に注力する。

同社は、人工知能(AI)の学習機能を駆使して身体サイズを推定する先進技術を開発。年齢・身長・体重・性別を入力し、服を着たまま、スマートフォンで正面・側面の2枚の写真を撮影するだけで被写体のボディラインを自動検出し、腹囲・肩幅・手足の長さなど全身のサイズを推定できる。

服を着たまま全身の推定採寸を行えるAI採寸技術のBodygramが約18億円を調達

これまで、アパレル業界やライフスタイル・ヘルスケアに技術提供を行うなどの実用化を実施済み。また2020年6月にコンシューマー向けに服を着たまま全身の推定採寸を行えるBodygramアプリの提供を開始。今後も様々な分野への展開を計画している。

Bodygram導入実績としては、ファッション通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」、ユニクロアプリ内の「MySize CAMERA」機能、花王ヘルシア「モニタリングヘルス」、エアウィーヴ 「エアウィーヴ レコメンド サービス」がある。

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定額制全国住み放題のADDressが追加資金調達、地域との共創事業をスタート

定額制全国住み放題のADDressが追加資金調達、地域との共創事業をスタート

定額制の全国住み放題・多拠点住居プラットフォーム「ADDress」を展開するADDressは10月1日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による追加資金調達を実施したと発表した。引受先は、丸井グループ、立命館ソーシャルインパクトファンド投資事業有限責任組合(プラスソーシャルインベストメント)、ひまわりG4号投資事業有限責任組合(ちばぎんキャピタル)。

今回の資金調達は、新型コロナウイルスの影響下でありながら、企業のテレワークやワーケーションの推進で、脱都会・脱都心オフィスなど「生活の見直し」を図る20〜30代の若者のADDress会員登録数が一気に増加したことを受け、多拠点居住による関係人口創出への期待が反映された形という。ADDressが掲げる「全国創生」のミッション遂行に向けて、各出資先企業との地域共創連携事業の取り組みも実施していく。

また、ADDressはANAホールディングス(ANAHD)との航空券の定額制サービス実証実験第4弾を10月より開始。企業のリモートワーク、テレワーク推進が広がる中で、ADDress入会希望者は毎月増加。脱・東京、脱・都会を図り、地方でテレワーク生活を希望する会員の入会が増えているという。ANAの定額制サービスを活用することで、テレワーク推進による関係人口創出を目指す。

ADDress会員は、3ヵ月契約で月額3万円の追加料金を支払うことで、ANA国内線の指定便を片道月4回分まで利用可能。2ヵ月契約の場合は月額3万5000円、1ヵ月契約の場合は月額4万円と、計3つの料金プランを提供している。予約は搭乗日の22日前まで、原則次月の繰越禁止(ただし、予約便がキャンセル時のみ繰越可)。

定額制全国住み放題のADDressが追加資金調達、地域との共創事業をスタート

ADDress拠点拡大の取り組みとしては、資本業務提携を結んでいるJR東日本スタートアップとの拠点開発事業として、JR東日本グループ系列の宿泊施設「ファミリーオ」「フォルクローロ」など全国8施設と連携し、物件を順次拡大。

地方自治体との取り組み施策では、熊本県多良木町とADDress、ANAHDとの協業による関係人口創出事業を展開。

また、島根県津和野町での「長期滞在型の旅行モデル推進事業」(総務省「シェアリングエコノミー活用推進事業」)の一環として、空き家を活用した島根県1号拠点「ADDress津和野邸」および併設拠点「ADDressサテライトオフィス津和野」を年内にオープンする。

ADDress津和野邸建物内には、島根県立大学のサテライトオフィスも立地しており、教育機関と連携した「寺子屋プログラム」など地域ぐるみの企画も実施予定。津和野町における新規拠点オープンに際し、ANAの航空券定額制サービス実証実験第4弾の対象空港に、新たに萩石見空港などが加わった。

さらに、ADDressは福島イノベーション・コースト構想推進機構の「地域未来実現プログラム」採択を受け、福島の抱える「社会・地域課題」でもある空き家問題解決を目指す。「ADDress福島拠点」の開発に取り組み、東北エリアでのADDress拠点展開を拡充していくという。

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ログ分析とパフォーマンスモニタリングのCoralogixが約27億円調達、柔軟性のある料金モデルでコスト調整を容易に

ロギングとモニタリングは扱うデータ量が膨大なので高価な取り組みになりがちだ。従って企業は、モニターする項目を選んで、その対象を制限することでコストを抑えている。Coralogixは、もっと柔軟性のある料金モデルを策定して現状を変えたいと考えている。同社は米国時間9月30日、シリーズBラウンドで2500万ドル(26億3600万円)の資金を調達と、新しいリアルタイムの分析ソリューション「Streama」を発表した。

資金調達ラウンドをリードしたのはRed Dot Capital PartnersとO.G. Tech Venturesで、既存投資家であるAleph VCとStageOne Ventures、Janvest Capital Partners、そして2B Angelsが参加した。昨年11月に1000万ドル(約10億5000万円)のシリーズA調達を実施しており、同社の総調達額は4120万ドル(約43億4400万円)になる。

シリーズA調達の際にCoralogixのCEOで共同創業者のAriel Assaraf(アリエル・アサラフ)氏は「同社は主にインテリジェントなアプリケーションパフォーマンスモニタリングの企業であり、セキュリティロギングの分析も多少は手掛けている」と語っていた。

同社が本日発表したStreamaは6月以来アルファ版で、アサラフ氏によるとこのツールで企業はモニターのやり方を指定でき、選んだ機能の内で実際に使用した機能にのみ料金を払う。例えば、特定のログが一時的に重要なら、顧客はそのプライオリティを下げて料金を節約でき、もっと重要な対象に予算を投じることができる。

「新型コロナウイルスが感染蔓延している現状では、企業はモニタリングの費用を節約できることを歓迎し、資金をほかの方向に向けようとします。これまでのようにデータ量やマシンの台数で料金を決めるのではなく、モニタリングの中身や価値に基づく料金モデルのプラットホームを構築しようとしています」と同氏。

SplunkやDatadog、Sumo Logicなどの同業他社との差別化についてアサラフ氏は「Coralogixのほうが問題に対してモダンなアプローチであり、操作もシンプルだ」だと説明する。「複雑なエンジニアリングの問題をすべて抽象化の層の下に隠してしまい単純化している。そのためユーザーは節約効果を早く得られるし、それがもはやエンジニアリングの問題ではなく、事業価値に対する問いかけであることを提示できます」と続ける。

同社はイスラエルと米国に社員がおり、シリーズA以降25名から60名に増えたが、今回の資金により来年は120名への拡大を計画している。雇用のダイバーシティに関してアサラフ氏は「イスラエルはかなり均質的な社会でありジェンダーの平衝性もある、同氏自身もその達成に努めている」と説明した。「米国はまだ12名の社員しかいないが、来年は増員を予定しており、雇用に際しては注意しなければならない」とのこと。

雇用の増大と並行して彼が考えているのは、営業とマーケティングの高度化だ。それには、会社の成長とともに支出も増やさなければならない分野だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa