介護領域のデジタル化を目指す、みーつけあが累計2.4億円調達

みーつけあは10月6日、累計2.4億円の資金調達を発表した。第三者割り当て増資よる調達で引受先は、ジェネシア・ベンチャーズ、グリーベンチャーズ、日本スタートアップ支援協会、Persol Innovation Fundと複数名のエンジェル投資家。また既存株主として、East Ventures, ジェネシア・ベンチャーズ、YJキャピタル、 メルカリファンド、中川綾太郎氏、佐藤裕介氏が名を連ねている。

高齢化が進む日本では介護の必要性が高まっているが、現状では市区町村役場などから紙の申請や冊子、地域の口コミなどで情報が共有されているのが現状だ。同社によると、こういった状況のため、望んでいる介護にたどり着くのが難しいと感じている高齢者も多いとのこと。介護利用者数は増加し続ける一方で、介護ヘルパーの不足やミスマッチなどによって、適切な介護を受けられない高齢者もいる。

米国出身のみーつけあ代表の洞 汐音氏は、大学時代に前身となるBayCareを設立し、訪問介護事業所を運営しながら介護業界のDXを推進してきた人物。当時は、ヘルパーと利用者の直接マッチングで効率化を目指すプラットフォームを開発していたそうだ。

その後、代表自ら介護資格を取得し、より現場を理解するために訪問介護に携わることになった。事業所運営とヘルパー業を進めるうえで、介護保険制度がある日本介護のDXに不可欠なのはヘルパーと利用者だけではなく、介護に関わるすべての人々にリーチすべきであると決意し、2019年にみーつけあを創業した。

同社の主な事業は、介護相談と事業所・施設の紹介、マッチングサービスの「みーつけあWorkers」。そのほか、介護情報を集約したサイトを運営している。介護相談と事業所・施設の紹介については、介護資格者が常駐し、LINEやメール、電話などで介護に関わる相談を現在は無料で受け付けているとのこと。

2020年4月に開始したみーつけあWorkersは、現在150以上の法人、300以上の事業所が申し込んでおり、すでに1000名以上のヘルパーから紹介の申し込みを受けたそうだ。また、ベネフィット・ワンとも業務提携し、企業の福利厚生として介護相談や施設紹介のサービスを受けられる取り組みを開始している。

とはいえ、150法人、300事業者ではまだまだ規模が小さく、今回調達した資金は提携する事業所を開拓するマーケティング費用に投下するとのこと。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:介護、資金調達

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TechCrunch Japan

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