フォードが同社全体のデジタルトランスフォーメーション推進のためGoogle Cloud採用

Google(グーグル)とFord(フォード)は米国時間2月1日、2023年からFordとLincoln(リンカーン)ブランドの新型車にAndroid Automotive(アンドロイド・オートモーティブ)を搭載することを中心とした新たなパートナーシップを発表した。しかし、同時に両社は、Fordが優先的なクラウドプロバイダーとしてGoogle Cloud(グーグル・クラウド)を選択したことも発表した。

「Google Cloudによって、Fordはフロントオフィスから車両、製造工場の現場まで、デジタル変革を進めることになるでしょう」と、Google CloudのThomas Kurian(トーマス・クリアン)CEOは同日の記者会見で語った。「これによって、製品開発の現代化、製造・サプライチェーン管理の改善、従業員教育へのコンピュータビジョンAIの活用、組立ラインにおける機器の検査など、さまざまな応用が可能になります」。

GoogleとFordは、整備リクエストや下取りアラートのような機能を通じて、Fordのデータを収益化する新たな方法を模索していることも、クリアン氏は言及した。

「Fordは社内に世界クラスのデータインサイトとアナリティクスチームを持っています」と、Fordの戦略・パートナーシップ担当副社長であるDavid McClelland(デイビッド・マクレランド)氏は語った。「ソフトウェアの専門知識が豊富な人材を採用しており、この分野では大きな進歩を遂げています。そして、新しい自動運転事業の商業化に向けて急速に動いています。トーマス(・クリアン)と私が本日発表するこのニュースで、私たちはそのすべてにターボを効かせて加速化していきます」。

マクレランド氏は、Googleが「クラウド、Android、マップ、その他多くの分野を含め、同社のすべてを提供してくれた」と強調している。FordがGoogle CloudのAIツールを活用することも視野に入れているのは、この分野におけるGoogleの専門知識を考えれば当然のことだろう。この取り組みは、実際にクルマの運転に留まらず、Fordの製品開発、製造、サプライチェーンの近代化、Fordの工場における予知保全などにもおよぶ。

他の自動車メーカーと同様にFordもまた、収集したデータを利用して、クルマの購入時や整備のために時折(たぶん)ディーラーを訪れる体験を超えたドライバーとのつながりを作り出す方法を模索している。そのためには、顧客を理解し、パーソナライズされた体験を提供できる必要がある。

今回の発表は、Fordにとって多少の方向転換を意味する。これまでFordは、自動車業界におけるGoogleの役割を最小限に抑えるという明確な目標を持って、他の自動車メーカーと連合していたからだ。それからほんの数年後、今やFordとGoogleは自動車業界で最も深い絆で結ばれたパートナーとなった。

少し前には、FordがMicrosoft(マイクロソフト)と深いパートナーシップを結び、Fordの「Sync(シンク)」と呼ばれる車載情報技術を共同で開発していたことも、触れておくべきだろう。

「最初にベルトコンベアを導入した動く組み立てラインから、最新の運転支援技術に至るまで、Fordは約120年にわたり自動車業界のイノベーションを先導してきました」と、GoogleとAlphabet(アルファベット)のCEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は語った。「GoogleのAI、データ分析、コンピューティング、クラウドプラットフォームを最大限に活用できるパートナーを組めることを誇りに思います。これによってFordのビジネス変革と、人々が道路で安全につながることができる自動車技術の構築を支援していきます」。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

グーグルが給与差別の申し立ての決着で社員らに対し2.7億円近くを支払う

Google(グーグル)は、その給与や雇用に見られる体質的な差別への訴えに関する米国労働省との決定事項の一環として、5500名あまりの現社員およびこれまでの求職応募者に対し259万ドル(約2億7000万円)の支払いを行うことで合意に達した。またGoogleは、向こう5年間、1年につき25万ドル(約2600万円)の公正給与調整予備金(給与の不平等を調整するお金)を留保することでも合意した。これでGoogleの財務的負担額は380万ドル(約4億円)となるが、親会社Alphabetの時価総額が1兆2800億ドル(約134兆4000億円)の同社にとっては大海の一滴でしかない。

この決定は、労働省のOffice of Federal Contract Compliance Programs(OFCCP)が、マウンテンビューにあるGoogleのオフィスおよびワシントン州シアトルとカークランドで、女性のソフトウェアエンジニアに対する給与の格差を見つけたことによる。OFCCPの調査は、2014年9月1日から2017年8月31までをカバーしている。

決定の一環としてGoogleは、同社2565名の女性ソフトウェアエンジニアに、遡及賃金と利息で135万ドル(約1億4000万円)、1人あたり527.5ドル(約5万5400円)を払うことで合意した。また、雇用されなかった1757名の女性と1219名のアジア系求職者には、計125万ドル(約1億3000万円)、1人あたり414ドル(約4万3500円)が支払われる。

最後にGoogleは、Googleのマウンテンビュー、カークランド、シアトル、およびニューヨークのオフィスの米国人エンジニアのために、今後5年間で総額125万ドルの公平給与調整金を留保する。

Googleの広報担当者はTechCrunch宛の声明で次のように述べている。「給与は、その人が誰であるかによってではなく、その人が行った仕事に応じて支払われるべきであり、また雇用と報酬のプロセスを公正不偏にするために重点的投資をすべきだと信じている。これまでの8年間、私たちは毎年、給与の公平性に関する分析を行って、乖離齟齬の発見と対応に努めてきた。2014年から2017年にかけての監査に由来する申し出に関してこの問題が解決し、また私たちが多様性と公平性への誠意ある関与を維持し、弊社の人々が最良の仕事ができるよう、そのサポートを日々続けていることを喜んでいる」。

また、上記OFCCPの地域部長であるJane Suhr(ジェーン・サー)氏はリリースで次のように述べている。「米労働省は、議論の決着と初期的解決への到達に対するGoogleの積極性を歓迎する。テクノロジー産業はこの地域の最大、最速で成長している雇用者であり続ける。その労働者の複雑性や規模を問わず、私たちは今後も平等機会法の執行に精力的に臨み、労働者における無差別と公平性の確立に努めていきたい」。

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(文:Megan Rose Dickey、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Google検索のオーストラリア撤退警告に対し、マイクロソフトがBingで穴埋めと政府に申し出

Google検索によるオーストラリア撤退警告に対し、マイクロソフトがBingで穴埋めと政府に申し出

現在(2月1日時点)Googleはオーストラリア議会に提出された法案に反発し、現地から検索エンジンサービスを撤退すると警告しています。この事態に対して、マイクロソフトが自社の検索エンジンBingを提供して穴埋めするとオーストラリア政府に申し出た、と報じられています。

この問題の発端は、オーストラリア政府がGoogleやFacebookなど大手テクノロジー各社に対し、ニュースコンテンツを提供する企業にロイヤリティーを支払うよう義務づける法案を提出したことです。要はGoogleの検索結果やFacebookのニュースフィードに国内の出版社や放送局のコンテンツが含まれている場合は、広告収入を分かち合えというわけです。

これに対してGoogleのオーストラリア・ニュージーランド担当マネジングディレクターのメル・シルバ氏は議会公聴会で「実行不可能だ」と語り、法案が成立した場合は「オーストラリアでGoogle検索の提供を止めるしかない」と述べています。つまりGoogleが検索サービス撤退の可能性によりオーストラリア政府を脅している、との見方もあります。

しかし現地メディアのオーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(主にビジネスと金融を扱う全国紙/Ausdroid経由)によれば、MSのサティア・ナデラCEOはオーストラリアのスコット・モリソン首相と直接会談したとのこと。そこで自社のBingによりGoogle検索が撤退した空白を埋められると助言したとの観測が伝えられています。

さらにReutersはモリソン首相がナデラCEOとの会談を認めた上で「Googleが検索エンジンを撤退した場合、Bingでギャップを埋めることができると確信している」との発言を報じており、事実である裏付けが取れています。

その可能性がどれほどかはさておき、モリソン首相はGoogleが撤退をちらつかせても譲歩するつもりはない模様です。「ハッキリさせておきましょう。オーストラリアでは、オーストラリアで可能なことのルールを決めています。それは議会で行われ、政府によって行われます。それがここオーストラリアでの仕事の作法です。オーストラリアで仕事をしたい人は大歓迎ですが、我々は脅しには応じません」と決意の程を語っています。

が、Googleも孤立しているわけではありません。1月15日には米国通商代表部が公式文書で「我々はオーストラリアに対し、指定されたプラットフォームに課せられる潜在的な義務の程度がAUSFTA(米・豪自由貿易協定)と一致しているかどうか検討するよう強く求める」と表明しており、米国政府の後押しを受けている状態です。

標準検索サービスがGoogleがBingに置き換えられた未来には興味深いものがありますが、依然として事態は流動的であり、もしかするとGoogleとオーストラリア政府が電撃的に和解することもありうるのかもしれません。

ともあれ、ライバル企業が大きな市場を手放す可能性があると見るや、すかさず動き出すIT巨人のフットワークの軽さは、日本の企業にとっても学べるところがありそうです。

Engadget日本版より転載)

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フォードがグーグルと提携、同社とリンカーンの全車両にAndroid Automotive OS搭載

2023年から、何百万台というFord(フォード)とLincoln(リンカーン)ブランドの車両にAndroid(アンドロイド)オペレーティングシステムが搭載されるようになる。米国時間2月1日に6年間におよぶFordとGoogle(グーグル)の提携が発表され、その一環としてGoogleのアプリとサービスがドライバーに提供される。

今回の提携ではまた、新たな消費者エクスペリエンスやAndroid Automotiveオペレーティングシステムで動くサービスの開発を担当するTeam Upshiftという協業グループを設置する。顧客の車両購入方法を変えるサービスの開発などといった取り組みが考えられる。また、データを使った新ビジネスモデルの構築にも共同で取り組む。Google CloudのCEOであるThomas Kurian(トーマス・クリアン)氏は、消費者にリアルタイムに通知を送ったりメンテナンスの要望に対処したりするのにデータを使うかもしれない、と説明した。

加えて、両社はFordが優先クラウドプロバイダーとしてGoogle Cloudを選んだことも発表した。

何年もの間GoogleやApple(アップル)のようなサードパーティ企業を避け、オープンソースのプラットフォームを推進していたFordにとって、今回の提携は方針転換となる。2017年にFordとToyota(トヨタ自動車)はFordのAppLinkのオープンソースソフトウェアに関連するSmartDeviceLink(SDL) Consortiumというコンソーシアムを結成した。当時の目的は、消費者がスマホアプリにどのように接続してコントロールするかという点でより多くの選択肢を提供するためにオープンソースのソフトウェアの開発を加速させることだった。

FordはSDL Consortiumはまだ活動しており、20以上のメンバーが参加しているとTechCrunchに語った。「SDLによって、モバイルアプリはFordが車内エクスペリエンスにイノベーションを持ち込む主要な方法となりました」とFordの広報担当は述べている。

Android Automotive OSをAndroid Autoと混同しないでほしい。Android AutoはOS上の二次インターフェースで、ユーザーのスマホに頼っている。Android Automotive OSはLinuxで駆動するオープンソースのモバイルオペレーティングシステムを手本にしている。しかしスマホやタブレットを動かす代わりにクルマで使えるように、Googleは部分的に手を加えた。

戦略・提携担当の副社長であるDavid McClelland(デイビッド・マクレランド)氏は、Googleとの提携がデータ分析チームの設置とソフトウェア専門知識の開発のための最近の取り組みと投資を「加速させる」と話した。

「GoogleとFordの提携が、イノベーションの原動力になると信じている」とマクレランド氏は述べた。「Fordの事業の現代化を加速させ、何より重要なことに顧客の期待を上回ることができます」。

Androidオペレーティングシステムの自社バージョンを車両に搭載しようと計画しているのはFordだけではないが、同社が提供するサービスと製品はユニークなものになるとマクレランド氏は強調した。

たとえば2017年にVolvo(ボルボ)はAndroid OSを活用すると発表し、その1年後に音声操作のGoogleアシスタント、Google Play Store、Googleマップ、その他のGoogleサービスを次世代Sensus情報システムに盛り込むと明らかにした。Volvo傘下の電気自動車ブランドPolestar(ポールスター)も最新車両Polestar 2のインフォテイメントシステムを動かすのにAndroid Automotive OSを使っている。Googleは2019年、音楽や他のエンターテインメントアプリを車両のインフォテイメントシステムに持ってくるためにサードパーティのデベロッパーにAndroid Automotiveオペレーティングシステムを公開すると発表し、Polestar 2が第1弾となった。

関連記事:GoogleがAndroid Automotive OSをSpotifyなどメディアデベロッパーに一般公開

カテゴリー:モビリティ
タグ:FordGoogle

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi)

グーグルが社内ゲームスタジオ「Stadia」を閉鎖、サービス終了はないと発言

Google(グーグル)が最初にクラウドゲームサービスのStadiaを発表した時、同社はファーストパーティのゲームスタジオも発表した。Stadia Games and Entertainmentは、新しいプラットフォーム向けに独占タイトルをリリースするはずだった。しかしGoogleは考えを改め、社内のゲームスタジオを閉鎖する。

「Stadiaの実績ある技術の構築とビジネスパートナーシップを深めることに注力していることから、近い将来に予定されているゲームを除き、社内開発チームであるSG&Eから独占コンテンツを提供するための投資を行わないと決定しました」と、Google StadiaのVP兼GMのPhil Harrison(フィル・ハリソン)氏はブログで述べている。

GoogleはまだStadiaブランドのゲームを1本もリリースしていないうちに、同スタジオを終えることになる。同社はこの分野でいくつかの重要な投資をしてきたため、これは奇妙な動きだ。当初はカナダのモントリオールにスタジオを構え、Typhoon Studiosを買収した。その後、ロサンゼルスにも別のスタジオを開設している。

Jade Raymond(ジェイド・レイモンド)氏はGoogleのファーストパーティースタジオを率いていた。彼女は15年以上ビデオゲーム業界に携わってきた。特にモントリオールのUbisoftではプロデューサーとして、最初の「Assassin’s Creed(アサシンクリード)」シリーズに取り組んだ。またElectronic Arts(EA)では、未発売のStar Wars(スター・ウォーズ)のシングルプレーヤーゲームにも携わっている。

この度のニュースは、Raymond氏がGoogleを離れることを意味する。Stadia Games and Entertainmentで働いていた他の同社社員は、新しい役職に移ることになる。

そして今後、Stadiaはサードパーティーのゲームに注力する。Googleによると「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」はクラウドゲームプラットフォームで非常に人気があるという。Stadiaでは近くのデータセンターのサーバーでゲームを起動し、ビデオフィードを自身のデバイスにストリーミングできる。

多くの読者は、Googleがこれまでに数多くのサービスを終了している以上、Stadiaもすぐに閉鎖されるのではないかと考えるだろう。これについて、同社はユーザーを安心させようとしている。

「私たちはクラウドゲームの未来にコミットしており、この業界を前進させるために引き続き役割を果たしていきます。私たちの目標はゲーマーのための最高のプラットフォームとパートナーのためのテクノロジーを創造し、これらの経験を世界中の人々の生活にもたらすことにあります」と、ハリソン氏は述べている。

あなたはハリソン氏を信じられるだろうか?

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:GoogleStadia

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(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter

グーグルが検索結果でサイトの詳細情報もメニューで表示へ、米国での英語検索のみ

Google(グーグル)は定期的に検索結果ページを微調整したり、新しいデザインを試したりしている。ただし、検索結果に新機能が追加されることはあまりないため、追加された場合は注意が必要だ。

米国時間2月1日、Googleはモバイル、デスクトップ、Android版Googleアプリの米国内におけるほぼすべての英語の検索結果に、新しいメニュー項目を追加した。この新しいリンクは訪問者がリンクをクリックする前に、アクセスしようとしているサイトに関する詳細情報を提供する。

新しいハンバーガースタイルのメニューアイコンをクリックすると、サイトに関する追加情報を含む新しい情報パネルがポップアップ表示される。これには、サイトがどのようなものかの簡単な説明(入手できればウィキペディアからの引用)や、サイトへの接続が安全かどうかのに関するデータが含まれる。

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ウィキペディアに項目がないサイトの場合、サイトが最初にインデックスされた時期などのデータがあれば、それを表示する。

また、ネイティブ検索結果なのか広告なのかについてのリンクと短い説明もある(これはGoogleの通常の検索結果と広告の区別があまりにも難しいことを暗黙のうちに認めているように思える)。ウィンドウ下部にはプライバシー設定へのリンクや、「検索の仕組み」 についての説明へのリンクもある。

画像クレジット:Google

「Googleで情報を検索すると、おそらく多くの場合、大手小売業者のウェブサイトや大手ニュースサイトなど、よく知っているソースからの結果に出くわすことが多いでしょう」と、GoogleのプロダクトマネージャーであるJK Kearns(J・K・カーンズ)氏は本日の声明で述べている。「しかし、これまで見たことのないようなすばらしい情報やサービスもたくさんあります。これらのサイトについては、Googleを使って追加で調べることもできますが、当社では新たな検索を行うことなく有用な情報を見つけるための新たな方法に取り組んでいます」。

この新機能は本日から公開される予定だが、いつのも検索結果に表示されるまでにはしばらく時間がかかるかもしれない。

関連記事:グーグルはCookieに代わるターゲット方式による広告収入はほぼ変わらないと主張するもプライバシー面は不透明

カテゴリー:ネットサービス
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(文:Frederic Lardinois、翻訳:塚本直樹 / Twitter

グーグル日本法人代表に元江崎グリコの奥山真司氏が就任

Google(グーグル)の日本法人であるグーグル合同会社は、本日2021年2月1日、同社代表に奥山真司氏が同日付けで就任したことを発表した。

奥山氏は1989年にP&G入社。マーケティングキャリアを経て、2008年にP&G Korea社長、2012年にP&Gジャパン代表取締役社長に。2016年に江崎グリコに入社し常務執行役員マーケティング本部長を務めている。

Google日本法人は、Google初の海外拠点として2001年に設立。2021年は20年目の節目の年となる。

前任のPeter Fitzgerald(ピーター・フィッツジェラルド)氏は、米国の本社で新たな役職に就いているとのこと。

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グーグルがゲームのロイヤリティプログラムを巡るインドの混乱を受けてPlayストアの規約を更新

Google(グーグル)は、開発者が許可されている行為と禁止されている行為を理解しやすくするために、ゲームを使ったロイヤルティプログラムに関するPlayストアのポリシーを更新・拡大した。数カ月前、この規約をめぐる混乱が、Android最大の市場であるインドで、ユーザーによる反発を引き起こした

同社は米国時間1月28日、アプリ内で現金または現実世界の現金に相当する特典の賞品を提供する、ゲームを使ったロイヤリティプログラムに関して、アプリ内の適切な金銭取引に基づくガイダンスを規定すると発表した

多くのアプリが、ユーザーを引きつけて獲得するために、アプリ内でゲーム要素を利用したロイヤリティプログラムを実行している。Googleは2020年に、Paytm(ペイティーエム)、Zomato(ゾマト)、Swiggy(スウィギー)など、いくつかのインドのスタートアップ企業に、アプリ内における賭博行為を禁止する規則に違反しているとの通知を送った。Googleはこれらの企業に対し、このようなギャンブル性の高いゲーム機能を削除するように求めていた。更新されたポリシーは、世界中の開発者を対象にしていると、同社は述べている。

インドで最も評価されているスタートアップであるPaytmは、Googleが自社アプリであるGoogle Payでインドのユーザーを獲得するために使っているのとまったく同じ手法を、Paytmが使うことをGoogleは妨害したと主張していた。規約違反と見なされた後、PaytmのアプリはGoogleによって一時的にPlayストアから削除されていた。

この2社間のやり取りのみならず、その数週間後に起こったPlayストアにおける同様の措置は、Googleが同国で保持している力を規制するように政府の介入を求める、インドのスタートアップ企業による連合を誕生させた。

「インドのアプリ開発者は、インド独自の機能やサービスを積極的に構築しています。ミニゲームやクイズなどのゲーム化技術を利用して、ユーザーを喜ばせ、得意客に変えることもその一例です。これらの体験は、重要なお祭りやスポーツイベントの期間中に開始されることが多く、特定の時間枠内で適切に行うことが非常に重要です」と、Googleの製品とAndroidのセキュリティ&プライバシーを担当するSuzanne Frey(スザンヌ・フレイ)副社長はブログ記事で書いている。

同社は依然としてインドで本当の賭博アプリを許可していないが、世界中の開発者は、より明確なルールを持つことになるため、それぞれの戦略を伝えることができるようになると述べている。

「これは、過去数カ月の間に、インドや世界中のスタートアップのCEOと話し合った際に、議論したことの1つです。そして、2021年の最初のポリシーアップデートの一環として、ロイヤリティプログラムと機能に関するポリシーを明確にし、簡素化することにしました」と、フレイ氏は書いている。

Googleの広報担当者は間もなくガイドライン全文の要点を発表すると、TechCrunchに語った。

【更新】Googleが新しいガイドラインを発表した。米国と他の数カ国(インドを除く)ではデイリーファンタジースポーツアプリを許可するようになったが、そのようなアプリがPlayストアの課金システムを利用することは許可されない。ポリシー変更は2021年3月1日から適用される。

今回の更新の一環として、Googleは開発者を支援するための有益な情報やベストプラクティスを収めた「How Google Play Works」も公開した。「このサイトには、開発者が成功と規模拡大のために活用できるプログラムに関して、インド固有の情報も含まれています。ユーザーにとって、このサイトはGoogle Playプラットフォームの重要な側面を理解するのに役立ち、いかにユーザーのセキュリティと保護が、我々の全業務の中心にあり続けるかを説明しています」と、レイ氏は書いている。

米国時間1月28日に行われたオンライン発表で、今回のアップデートはGoogleが2021年に計画している発表のうち最初に行われるものであり、今後もより多くの業界からのフィードバックに耳を傾けることを約束すると、GoogleのAndroidとGoogle Play担当VPのSameer Samat(サミーア・サマット)氏は語った。

GoogleとJio Platform(ジオ・プラットフォームズ)の次期スマートフォンについて

スタートアップネットワークのTiE Delhi-NCRが主催したイベントで行われた幅広い討論の中で、サマット氏は、Androidを搭載したスマートフォンをインドのより多くの人々に届けるために、Googleが行っている取り組みについても語った。2020年、Googleはインドの通信事業者Jio Platformsに45億ドル(約4700億円)を投資すると発表した。この提携の一環として、両社は低価格のAndroidスマートフォンに取り組むとしている。

「インドは世界で最も急速に成長しているスマートフォン市場ですが、一定の価格帯の端末が不足しており、多くの消費者の購入を妨げています」と、サマット氏は述べた。「我々はAndroid Goでエントリーレベルの端末向けにAndroidを最適化してきました。このプロジェクトの要点は、価格を抑えたエントリーレベルのハードウェアでAndroidを実行できるようにすることです。現在、1億台以上のAndroid Goスマートフォンが市場に出回っていますが、我々はそれ以上のことをする必要があります」。

サマット氏は、同社がJio Platformsと開発している「エントリーレベル」の端末に、ハイエンドのスマートフォンに備わっている数々のサービスをもたらそうとしていると語った。「より手に入れやすい価格の携帯電話が、より品質の低い携帯電話という意味であってはいけません」と、サマット氏は語り、これらの端末が、これまでスマートフォンを使用していなかったユーザーを直接対象とした異なる消費者インターフェースを持つことを示唆した。

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(文:Manish Singh、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

グーグルがセキュリティプラットフォーム「BeyondCorp」のエンタープライズ版を公開

Google(グーグル)は米国時間1月26日、同社自身がVPNに頼らずにネットワークを安全に保つ方法をモデルにしたゼロトラストセキュリティプラットフォームであるBeyondCorp Enterpriseを一般提供開始したと発表した。BeyondCorp EnterpriseはGoogleの既存のBeyondCorp Remote Accessにエンタープライズ機能を追加したものだ。同社はこれを「脅威とデータ保護への統合された安全なアクセスを可能にするゼロトラストソリューション」だと説明している。

ここ数年、Google(特にクラウド部門)はゼロトラストモデルを普及させ、このアイデアに基づいて大規模なパートナーネットワークを構築してきた。パートナーにはCheck Point、Citrix、CrowdStrike、Symantec、VMWareなどが含まれる。

BeyondCorp Enterpriseの一部として、企業はDDoS保護やフィッシングに強い認証から、Chromeブラウザの新しいセキュリティ機能や、BeyondCorpによって保護されたユーザーとリソース間のすべてのやりとりを保護する中核的な継続的認証機能まで、すべてを含むエンド・ツー・エンドのゼロトラストソリューションを手に入れることができる。

「クラウドとリモートワークへの迅速な移行により動的な作業環境が構築され、新しいレベルの生産性と革新性がもたらされます。しかしそれは同時に、多くの新たなセキュリティ上の懸念への扉を開き、サイバー攻撃の著しい増加を引き起こしました」と、Citrixの最高情報セキュリティ責任者であるFermin Serna(フェルミン・セルナ)氏は述べた。「これらの問題に対処するために、企業はワークスペースのセキュリティにインテリジェントなアプローチを採用する必要があります。このアプローチでは、ゼロトラストモデルに従って従業員の経験を妨げることなく、保護することができます」。

カテゴリー:セキュリティ
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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

GoogleがVRペイントアプリ「Tilt Brush」の開発終了とオープンソース化を発表

Facebook(フェイスブック)やApple(アップル)がAR / VRの世界でより多くのプロジェクトに点火を始めている中、Google(グーグル)は2020年、その領域における既存のプロジェクトのほとんどをシャットダウンしてきた。

そして米国時間1月26日、Googleは「Tilt Brush」の積極的な開発を終了したと発表した。Tilt Brushは、ユーザーが仮想現実空間の中でコントローラーをブラシとして使用し、デジタル彫刻や3Dの情景を創作できるVRペイントアプリ。仮想現実ソフトウェアで初期にヒットしたものの1つだった。

Googleは今後、アプリのアップデートは行わないものの、開発者が独自に改変・配布できるようにコードをオープンソース化して、GitHub上で公開すると発表した。同社によれば、Tilt BrushはVRヘッドセット向けのアプリとして、引き続き各アプリストアに並べられるという。

「私たちはみなさんの手に委ねることで、Tilt Brushを使用しているアーティストをサポートし続けたいと考えています」と、Googleのブログ記事には書かれている。「これはTilt Brushをオープンソース化し、私たちがどのようにプロジェクトを構築したか、すべての人が知ることができるようにしてTilt Brushを自分好みの方向に持っていくことを奨励するという意味です」。

Tilt Brushの開発元は、Googleが2015年に買収したSkillman & Hackett(スキルマン&ハケット)という小さなスタジオだった。

2021年1月初めには、Tilt Brushの共同開発者であるPatrick Hackett(パトリック・ハケット)氏がGoogleを退社し、VRタイトル「Space Pirate Trainer」を手がけたゲームスタジオのI-Illusionsに加わることが発表されていた。LinkedInによると、もう1人の共同創業者であるDrew Skillman(ドリュー・スキルマン)氏は、2018年にTilt Brushの開発から離れており、現在はGoogleのStadia(ステイディア)チームの一員となっている。

Googleは2020年12月、Tilt Brushで作成したデザインを含むデジタルアートをユーザーが共有できる3D素材ライブラリ「Poly」を閉鎖すると発表している。

Googleの広報担当者は、これ以上のコメントを断っている。

 

そして#TiltBrushコミュニティのみなさんへ
みなさんにはいつも刺激を受け、励まされてきました。私はすてきなみなさんのことを愛しています。この数年間で多くのすばらしい友人ができました。みなさんには永遠の恩を感じています。

私は、将来のためにしっかりとした計画を持って、Tilt Brushを離れることにしました。
これからもよろしくお願いします。

続きはこちら。
https://opensource.googleblog.com/2021/01/the-future-of-tilt-brush.html

ある人にとっては、これがTiltBrushの終わりのように見えるかもしれません。私にとって、TiltBrushは不滅です。

これまで助けてくれたチームに乾杯!

関連記事:Googleの3Dコンテンツプラットフォーム「Poly」閉鎖へ、2021年6月30日終了

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:GoogleVRTilt Brushオープンソース

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GoogleがCookieに代わるターゲット方式による広告収入はほぼ変わらないと主張するもプライバシー面は不透明

Google(グーグル)のPrivacy Sandbox(プライバシー・サンドボックス)は、競争の懸念を巡って今も監視の目を向けられている中、テック巨人はChrome(クロム)ブラウザーのサードパーティー製クッキーサポートを縮小する方向で計画中の実験的広告ターゲティング技術が「クッキーベースのアプローチと同様に効果的」と主張する最新情報を公開した。

Googleは、Federated Learning of Cohorts(FLoC)と呼ばれる技術を開発している。ユーザーを似たような興味をもつグループにまとめるクラスター化に基づいて広告ターゲティングを行うもので、サードパーティーが個人のあらゆるオンライン行動を追跡することでターゲティングしている現在の(社会秩序を乱す)「基準」よりもプライバシー面で優れていると同社は主張している。

GoogleはFLoCsによって、サードパーティー製追跡機能のサポートをやめたあとも、関心に基づく広告ターゲティングを可能にしようと考えている。

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しかしながらこの提案は、これを反競争的だと指摘する広告業者を警戒させた。そして1月初旬、英国の競争規制当局である競争市場庁(CMA)は、デジタルマーケティング企業連合や新聞、テック企業などからの、Googleが支配的地位を利用してサードパーティー製追跡機能のサポートを軽視しようとしているという申立てを受け、Privacy Sandbox提案の調査を開始した。

プライバシー面から見て、Googleの自称”Privacy” Sandboxは必ずしも喝采を浴びているわけではない。

たとえばElectronic Frontier Foundation(電子フロンティア財団)はFLoCsを「プライバシー保護とは正反対のテクノロジー」と呼び、2019年にこのアプローチを「行動に基づくクレジットスコアリング」と似ていると警告した。当時同団体は、この提案は弱者グループに対する差別を助長するものであり、オンライン行動を無断で他者とパターンマッチングされ、繊細な情報を第三者にリークされることにもつながり、しかもユーザーには「興味に基づく」広告ターゲティングのバケツに放り込まれることを避ける方法か提供されない、と指摘した。

広告主とユーザー、両サイドに反対意見が山積し、競争問題に対する規制当局の監視が入った今、Googleが同社のCookieに代わるしくみを全利害関係者に売り込むためには大変な苦労が待っている。ただし、現在テック巨人の念頭にあるのは広告主(および競争規制当局)のようだ。

1月25日に公開されたPrivacy Sandbox提案の最新版でGoogleは、Cookieの追跡がなくなることによってインターネットユーザーを有効にターゲットできなくなるのでは、という広告主の懸念を和らようと、FLoCテクノロジーのテスト結果によると、広告主は「Cookieベース広告と比べて消費1ドルあたりのコンバージョン率95%以上」を見込めると書いている。

しかしGoogleがその数字をはじき出すためにどれだけのテストデータが使われたのかはわからない(本誌はGoogleに訪ねたがすぐに回答は得られなかった)。だから「最低95%」という主張に根拠はない。

ただ広報担当者は、同社が3月に公開テストを開始することは明言した。広告主もFLoCのテストに参加する予定であることも。つまり、この部分に関する詳細が今後明らかになっていくことは間違いない。

「ChromeはFLoCベースのコホート群を3月の次期リリースでオリジントライアルとして公開し、Google広告の広告主を含めたFLoCベースコホートのテストを第2四半期に行う予定です」とユーザーの信頼とプライバシー担当グループ・プロダクトマネージャーのChetna Bindra氏がブログに書き、「早くスタートを切りたい人は、このFLoC白書に書かれた原理に基づいて(私たちと同じように)自身でシミュレーションを実行することができます」と付け加えた。

GoogleがPrivacy Sandbox提案の開発に関して比較的オープンであることを強調し続けいることは驚きではない。反トラストの告発と戦うためだ。しかし同時に、サードパーティー製Cookie軽視の中止や延期を勝ち取ろうとしているアドテック業界はトラッカーに代わる独自の方法を開発中であり、概してGoogleより透明性がずっと低いやり方で対抗案を開発していることは注目すべきだろう。

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それでもGoogleは、FLoCの広告売上に及ぼす影響(最新の報告によればごくわずか)と、個別追跡による行動広告や、ラベル付けされたバケツに入れられて行動広告をみせる方法から、新提案の方法に変わることによってインターネットユーザーが得られるプライバシー向上との比較を定量化することに熱心のようだ。

Googleのブログ記事にはいくつか曖昧な記載がある。たとえば「実行可能なプライバシー・ファーストの選択肢」や「個人を『集団の中に』隠す」などだ。しかし、望ましいポストCookie機能を使うとどれほどのプライバシーをユーザーが得られるかどうかの基準やデータはない。

10月に発表されたテスト結果は、FLoCsがその他の広告指標を提供できることも広告主に伝えようととしている。面白いことに、インターネットユーザーのプライバシー(および、プライバシーの程度が下がるとなにか起きるか)は、Googleのコンピュータ科学者には測るのが難しいようだ。

「ポイントは、誰もユーザーのサイト横断閲覧履歴を再現できないようにすることです」、とこの提案がユーザーのプライバシー状態をどのように改善するかを尋ねられた広報担当者は言った。

「私たちは、ウェブサイトを横断する追跡方法の不透明さに取り組み、プライバシーを守るしくみを消費者に提供しようとしています。それをパブリッシャーと広告主が正当な報酬を得られる方法で行います。つまりこれはある種のプライバシーを模倣しようとしているのではありません。私たちはユーザーの根源的な懸念を解決しようとしているのです」とつけ加えた。

FLoCはGoogleのPrivacy Sandbox提案の一部にすぎない。会社はアドテック・エコシステムのさまざまな重要要素を同時に置き換えるために数多くの目標に取り組んでいる。そしてその一部の概要をブログ記事に書いている。(ポストCookie方式の)コンバージョン率、広告詐欺防止、フィンガープリント対策などだ。

そこでは再ターゲティングと再マーケティングにも少し言及し、Chromeの新しいプロポーザル(Fledgeと呼ばれる)で「広告キャンペーンの入札や予算に関する情報を保存するために作られた」という「信頼できるサーバー」モデルを検討していることを挙げている。これも年内に広告主がテストできるようにする、とGoogleは言っている。

「昨年、アドテック分野のいくつかの会社からこの機能の使い方について助言をもらいました。Criteo、NexRoll、Magnite、RTB Houseからの提案もありました。Chromeは新たなプロポーザルであるFLEDGEを発表しました。前回のChromeのプロポーザル(TURTLEDOVE)に業界からのフィードバックを反映させたもので、『信頼できるサーバー』(一定の原理とポリシーに基づいて定義される)のアイデアもその一です。ChromeはFLEDGEを今年中にオリジントライアルを通じて提供し、アドテック企業が “bring your own server”(自分でサーバーを持ち込む)モデルの下でAPIを使ってみる機会を提供します」と書かれている。

「FLoCのようなテクノロジーの進歩と、測定、詐欺防止、反フィンガープリンティングといった分野における同じく有望な取り組みは、ウェブ広告の未来です。そして、Privacy Sandboxはポスト・サードパーティーCookie時代の当社のウェブプロダクトに力を与えるでしょう」

独立の調査員・コンサルタントのLukasz Olejnik博士は、新たなしくみがユーザープライバシーに与える影響には不確かな点が多く残っていると言う。「Fledge体験の可能性は興味深いがGoogleはこのテストにさまざまな提案を織り交ぜている。そのような組み合わせには別のプライバシー評価が必要であり、そこでのプライバシー品質は当初の主張と異なるかもしれない。さらに、現在のテストでは将来に向けたプライバシー予防措置の多くが、当初無効にされることになる。それらを徐々に有効にしていくには慎重な扱いが必要になるだろう」とTechCrunchに語った。

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グーグルが新型コロナワクチンプログラムに助成金と施設を提供

Google(グーグル)は米国時間1月25日、米国での新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン配布を支援するために、助成金の提供やワクチン接種プログラムへの施設の開放など、いくつかの措置を講じていると発表した。なおAmazon(アマゾン)、Walmart(ウォルマート)、Starbucks(スターバックス)、Microsoft(マイクロソフト)などの大手テック企業も、ワクチン接種を増やすために地方自治体や医療機関に支援を約束している。

Googleはワクチン教育を促進するために、保健機関や公衆衛生機関に総額1億5000万ドル(約155億7000万円)相当の広告助成金と資金提供を約束した。また建物や駐車場など同社の施設を利用できるようにすることで、ワクチンの配布を支援するという。

GoogleはOne Medicalや公衆衛生当局と提携し、カリフォルニア州ロサンゼルスとサンフランシスコのベイエリア、ワシントン州カークランド、ニューヨーク市にワクチン接種施設を開設し、ワクチンが入手できれば米国内でさらに多くの施設を開設する計画だという。Intelligent Vaccine Impact Platformを含む同社の技術は、ワクチン配布のロジスティックスを支援するために利用される。

助成金では約1億ドル(約104億ドル)がGoogleのAd Grants Crisis Reliefプログラムの一部として、CDC Foundationや世界保健機構どの非営利団体に寄付される。さらに5000万ドル(約51億9000万円)が「公衆衛生当局と協力して、ワクチン関連のコンテンツや情報が十分に提供されていない地域にリーチする」ために投資されるという。Google.orgは、Morehouse School of MedicineのSatcher Health Leadership InstituteやCDC Foundationなど、有色人種や農村地域の人々がワクチンを利用できるようにする組織に、約500万ドル(約5億2000万円)の助成金を約束している。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Human Capital:Instacartが約2000人を解雇へ、GitHubの人事責任者が辞任

1週間の労働、多様性、インクルージョンに関する最新情報をお伝えするHuman Capitalへようこそ。先週は議会議事堂暴動の日にワシントンD.C.の社員にナチスに関する警告を発した社員を解雇したGitHubの公開謝罪で始まった。

その後Google(グーグル)は、AI倫理研究者であるMargaret Mitchell(マーガレット・ミッチェル)氏の会社情報アクセスを停止し、Timnit Gebru(ティムニット・ゲブル)博士に対する扱いを彷彿とさせると一部でささやかれた。一方、Instacart(インスタカート)はプラットフォームの改訂を行い、その結果雇用の喪失が発生した。

GitHubの人事責任者が辞任、会社は解雇したユダヤ系社員に復職を提示

GitHubは内部調査の結果、米国議会議事堂暴動の日にワシントンD.C.地区にナチスがいると同僚に警告を与えたユダヤ系社員を解雇したことについて「判断と手続きに重大な過失」があったことを認めた。

GitHub COO(最高執行責任者)のErica Breascia(エリカ・ブレシア)氏は公式ブログで、同社の人事責任者が事態の全責任を負って前日辞任したことを明らかにした。GitHubは退社した人物の名前を公表しなかったが、GitHubの人事部門の長がCarrie Olesen(キャリー・オレセン)氏であることは広く知られている。

GitHubは、「当該社員を退社させた決定」を覆し、そのこと代理人に伝えると語った。

「ご本人には公の場で、私たちが心よりお詫びしたい気持ちを伝えたく思います」とブレシア氏はブログに書いた。しかし、解雇された社員は以前私に、復職ではなく別のかたちの和解を望んでいると語っていた。

GoogleのAI倫理学者が取り調べを受ける

GoogleはAI倫理研究者であるマーガレット・ミッチェル氏が、ティムニット・ゲブル博士虐待の事例を見つけるために自動化スクリプトを使っていたことについて調査している、とAxiosが報じた。ゲブル氏は、自分はGoogleに解雇されたが会社は彼女が辞職したと主張していると語った。Axiosに向けた声明で、Googleはミッチェル氏のアカウントをロックしたと述べている。

当社のセキュリティシステムは、従業員の社内アカウントが認証問題のために危険に曝されていることを発見した場合、および機密データに関する自動化されたルールが発動された場合、自動的にアカウントをロックします。今般の件で、当社システムは昨日、あるアカウントが数千件のファイルを不当に持ち出し複数の外部アカウントと共有したことを検知しました。本日これを当事者に説明しました。

最近結成されたAlphabet Workers Union(AWU、アルファベット労働組合)は、ミッチェル氏のアカウント停止を憂慮する声明を発表した。

「会社の調査結果に関わらず、本組織のリーダーに対する現在進行中の措置は、GoogleのAIおよびビジネス慣行における倫理に対する姿勢に疑問を投げかけるものです。倫理AIチームのメンバーの多くはAWUのメンバーであり、当組合は彼らの職務の重要性を認識し、彼らのために連帯して立ち上がります」。

Googleのサンダー・ピチャイ氏がHBCUのリーダーらと面会

HBCU(歴史的黒人大学)の代表者5名以上が、Google CEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏および多様化最高責任者のMelonie Parker(メロニー・パーカー)氏と2021年1月中に面会し、最近起きた同社における人種などの差別問題について意見を交わす。CNNによる。この会談の目的は、HBCUがGoogleと良好な関係をもち、同社がHBCUの学生や卒業生に対して良い環境を提供することだ。

Amazonがアンチ組合ウェブサイトを立ち上げ

Amazon(アマゾン)のアラバマ州倉庫労働者が組合結成の是非を問う投票を行うのに先立ち、同社はアンチ組合ウェブサイトを立ち上げた。Do It Without Duesと呼ばれるそのサイトは、社員が組合結成に賛成投票しないよう説得することを目的としている。

Instacartが2000人近くを解雇する計画

Instacartは2000近くの従業員を解雇する計画で、その中には2020年に労働組合を結成したKroger傘下のスーパーマーケットMariano’sの社員10名も含まれている。Viceが報じた。対象の従業員は店舗内の接客と商品梱包を担当している。

Viceの記事によると、影響を受ける社員10名が、イリノイ州ストーキーのUnited Food and Commercial Workers(全米商業食品労働組合)Local 1546を結成した。しかし、彼らはまだInstacartとの契約交渉をしていない、とViceは伝えている。Instacartは同組合に対して変更計画を通知した。Instacartは書簡で、Kroger傘下の店舗(ストーキーのMariano’sストアを含む)で販売員の雇用を中止する計画であり、時期は2021年の第1四半期および第2四半期だが、3月中旬以降であると述べている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

グーグルが豪州における無料での検索エンジン提供停止と警告、デジタルニュース規則に対するロビー活動で

Google(グーグル)が、オーストラリアで検索エンジンを停止すると迫っている。コンテンツの再利用に関し、ニュース配信元への支払いを義務づける法案に反対するロビー活動を展開している。

Facebook(フェイスブック)も法律の対象となる。またFacebookは以前、法律が導入された場合にはニュースを自社のサービス上で共有することを禁止すると述べた一方で、法律から受けた脅威の結果として同国への投資が減少したと主張した。

「ウェブサイト間のリンク無制限の原則は、検索の基本です。規則がこのまま法制化された場合、金銭面および運営面で管理できないリスクが生じるため、オーストラリアでのGoogle検索の提供を停止せざるを得なくなります」とGoogleは米国時間1月22日に警告した

ハイテクの巨人であるGoogleは、2020年8月も政府の方針を攻撃した。政府が同社に対しメディア企業と広告収入をシェアする施策を進めた場合、オーストラリア内のサービスの品質が低下し、無料でなくなる可能性があると警告している。

2020年夏以来、Googleはロビー活動のやり方を変えたようだ。明らかに、金銭的影響を最小限にするよう法律を作り変えることを支持しており、法律を完全に脱線させる試みはあきらめたようだ。

最近のロビー活動は、法案の(Googleの視点からの)最も有害な要素を排除することに注力している。また、配信元への支払いの代替モデルとして、2020年に急ぎ立ち上げたニュースショーケースプログラムを推進している。Googleは代替モデルを規則の下で送金を受けるビークルにしたいと考えている。

現在、議会で審議されているオーストラリアのデジタルニュース規則法案には、テック大手のGoogleとFacebookがコンテンツの一部(スニペット)の表示に関してだけでなく、コンテンツへのリンクに関しても配信元に支払うという物議を醸す条件が含まれている。

それでもGoogleはオーストラリアに対し「リンクとスニペット」の代金を払うとなればインターネットの仕組みが壊れると警告した。

1月22日の上院経済委員会への声明で、オーストラリア・ニュージーランド担当副社長であるMel Silva(メル・シルバ)氏は次のように述べた。「規則に関するこの規定は、私たちのビジネスとデジタル経済にとって受け入れがたい前例となるでしょう。検索エンジンやインターネットの仕組みと相容れるものではありません。これはGoogleだけの見解ではありません。この審議に提出された多くの文書でも言及されています」。

「ウェブサイト間におけるリンク無制限の原則は、検索の基本です。規則がこのまま法制化された場合、金銭面および運営面で管理できないリスクが生じるため、オーストラリアでのGoogle検索の提供を停止せざるを得なくなります」。

リンクに対して支払いを要求するという提案に反論しているのは、確かにGoogleだけではない。

ワールドワイドウェブの発明者であるTim Berners-Lee(ティム・バーナーズ=リー)卿は、法案が「特定のコンテンツをオンラインでリンクすることに対して支払いを要求することは、ウェブの基本原則に違反するリスクがあります」と警告した

書面による証言で彼は続ける。

検索エンジンがウェブ上で有効になる前は、あるページから別のページへのリンクをたどることが資料を見つける唯一の方法でした。検索エンジンはそのプロセスに対し非常に効果を発揮します。ただし、重要なインプットとしてウェブのリンク構造がなければ検索エンジンは機能しません。つまり、リンクはウェブの基本です。

私が理解しているところでは、提案された規則は、指定したデジタルプラットフォームに対し、特定のニュースプロバイダーが提供するコンテンツへのリンクに関して、ニュースプロバイダーと交渉し、場合によっては支払うことを要求しようとしています。

ウェブ上のリンクに料金を請求すると、ウェブコンテンツの価値の重要な側面が妨げられます。私の知る限り、他のコンテンツへのリンクに対して法的に支払いを要求する例は現在ありません。自由にリンクできること、つまりリンク先のサイトのコンテンツにリンクの制限がなく、金銭的に料金がかからないことは、ウェブの運用方法、これまでの繁栄、そして今後数十年にわたる成長の根本です。

ただし、バーナーズ=リー氏の文書がスニペットについて言及していないことは注目に値する。一度もだ。触れたのはリンクについてのみだ。

一方、Googleはフランスの配信元と合意に達したばかりであり、Google自らがコンテンツのスニペットも支払いの範囲に含まれると述べている。

EUでは、Googleはすでに改訂された著作権指令の対象となっている。この指令はテキストのスニペットの再利用を範囲に含めるため、ニュースコンテンツの隣接領域にまで権利を拡張している。もっとも指令は、リンクまたは「非常に短い抜粋」を範囲に含めていない。

フランスでは、Googleは「リンクと非常に短い抜粋を超える」コンテンツにのみお金を払うという。しかし、その文脈でスニペットについては何も述べていない。

フランスの配信元は、Googleがニュースアグリゲーターに通常表示するそれほど短くないテキストスニペットをEU法は明確に範囲に含むと主張している。そして、指令は例外が隣接権の有効性に影響を与えるような方法で解釈されるべきではないとも指摘している。したがって、Googleがスニペットに関して支払いを拒否しようとすれば、フランスで大きな戦いになると思われる。

しかし、オーストラリアではまだ戦いが続いている。そのためGoogleは、実際には別の2つの問題(リンクへの支払いとスニペットに関する支払い)を混同しようとしている。EU法にすでに組み込まれたものに比べ、金銭的影響を軽減しようとしているのだ(これまでのところ指令はフランスでのみ積極的に施行されており、フランスは国内法に置き換えた点で他のEU諸国よりも進んでいる)。

オーストラリアでGoogleはまた、規則が「ニュースショーケースを指定すること」(ニュースショーケースは配信元への支払いに関する法案が審議され始めたときにGoogleが始めたプログラム)を強く求めている。そしてニュースショーケースを「オーストラリアのニュース配信元が提供する価値に対して支払う商業的合意」に達するための手段とするよう働きかけている。

もちろんGoogleにとっては、商業的な交渉プロセスは規則が提案する「最終オファー仲裁モデル」に拘束されるよりも望ましい(そしてなじみがある)。Googleは「最終オファー仲裁モデル」を「偏った基準」だとして攻撃しており、同社が「管理不能な金銭面および運営面のリスク」にさらされると主張している。

「これが類似の取引に基づく標準的な商事仲裁になるのであれば、誠実な交渉を促し、強力な紛争解決により私たちは確実に責任を問われることになります」とシルバ氏は主張する。

Googleが現在のドラフトから削除しようと躍起になっている第3の規定では、コンテンツが検索結果にどう表示されるかに影響を与えるアルゴリズムを変更する前に、Googleは配信元に通知する必要がある。

「アルゴリズム通知の規定は、本当に合理的な通知のみを求めるよう調整してもいいはずです。Googleのアルゴリズムに関する重要で対応可能な変更について通知を求めるのです。配信元は自身に影響がおよぶ変更に対応できます」とGoogleは提案している。

数年の間にGoogleの立場が、関連する法律成立前の「ニュースにお金を払うことは決してない」から「独自のライセンスプログラムを通じてニュースのライセンスにお金を払わせてください」へと変わったことを考れば確かに興味深い。EUが指令を採択し、現在フランスで競争法の助けを借りて)非常に積極的に施行され、オーストラリアでも同様の法律の制定に向けて動くようになってからそうなった。

法律がテックの巨人のマインドを変えられることが判明した。

もちろん、オンラインのコンテンツにリンクする人にお金を払わせるという考えは明らかにひどい。それはやめるべきだ。

しかし、草案のその部分が、配信元に何かを支払わなければならないことをGoogleに受け入れさせるためのオーストラリアの議員による交渉戦術であるならば、それは勝てる戦術だと思われる。

そして、シルバ氏が示唆するように、検索エンジンを停止するというGoogleの脅しは徹底しているように見えるかもしれないが、代替の検索エンジンがいくつ存在するかを考えると、かつてほどの脅威はほとんどない。

特に、代替の検索エンジンの多くは、ユーザーのプライバシー悪用がはるかに少ないからだ

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(翻訳:Mizoguchi

グーグルがモバイル検索のデザインを変更、違いはわずかだがよりわかりやすくモダンに

Google(グーグル)は米国時間1月22日、モバイル検索の微妙な、しかし歓迎すべきリフレッシュを発表した。そのアイデアは、検索結果の表示を読みやすく改善し、よりシンプルでエッジの効いたモダンなデザインにすることだ。

見たところ、今までと根本的に異なるわけではない。しかし、個々の検索結果を囲む四隅が丸くてわずかに影がつけられていたボックスは、シンプルな直線に改められた。他にも、Googleのロゴが丸みを帯びたり、検索バーの枠がグレーのラインからドロップシャドウのみに変わるなど、いくつかの微調整を見つけることができる。「よりわかりやすく、親しみやすく、人間に優しいデザインに感じられると思います」と、Googleの広報担当者は語る。ところどころに余白も増え、目立たせる部分には色がつけられたため、各パートの分離が強調された。

画像クレジット:Google

「検索のようなもののビジュアルデザインを再考するのは、本当に複雑です」と、GoogleのデザイナーであるAileen Cheng(アイリーン・チェン)氏はこの発表で述べている。「Google検索がどれだけ進化してきたかを考えると、特にそうです。私たちはウェブの情報だけでなく、世界中の情報を整理しています。私たちはウェブページを整理することから始めましたが、今では検索した言葉を理解するのに役立つコンテンツや情報の種類が非常に多様化しています」。

画像クレジット:Google

Googleはまた、GmailやAndroid(アンドロイド)を使っている人にはおなじみのGoogle独自のフォント「Google Sans」をより広範囲に使用することにした。「検索のどこに、どのようにフォントを使うかのという点に一貫性を持たせるのも重要でした。これは人々が情報をより効率的に解析するのにも役立ちます」と、チェン氏は述べている。

今回のリフレッシュは多くの点において、Googleが2019年にそのモバイル検索のリフレッシュで行った作業の続きである。その時も、サイトアイコンやその他の新しいビジュアル要素をページに追加することで、ユーザーがページをスキャンしやすくすることに重点が置かれていた。しかし、検索結果ページをより読みやすくする作業は明らかに行われていない。

とはいえ、新旧のデザインを比較してみると、ほとんどの部分で変更は少ない。これは大規模なデザイン刷新のようなものではない。デザイナーは確かにこだわっているが、ユーザーは気づかないかもしれないほど、小規模な微調整に過ぎない。もしGoogleが、検索結果に表示される広告と、実際にユーザーが求めているコンテンツを、もっと簡単に識別できるような変更を施したら、それこそ注目に値する改善といえるのだが。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Googleの親会社Alphabetが成層圏気球によるインターネット接続プロジェクトLoonを閉鎖

Googleの親会社Alphabetが、巨大な気球を使って世界のへき地に高速なインターネット接続を提供するというアイデアの探求の、これ以上の継続を諦めた。

木曜日(米国時間1/21)の夜の同社の発表によると、今年で発足から9年目になり、独立の企業になってから2年半にもなるLoonプロジェクトを段階的に縮小しする。持続可能なビジネスモデルやパートナーが、見つからなかったからだ。

Loonの終焉は、Google Stationが終わってから1年後だ。それはインターネットを次の10億人のユーザーに提供しようとする、もうひとつの大きな接続努力だった。StationでGoogleは、インドの400以上の鉄道駅にインターネット接続を提供し、多くの国で行われている公共施設の無料Wi-Fiを真似ようとした。

しかしそれでも、今日のAlphabetの決断は意外だ。つい昨年Loonはケニア政府から承認され、商用の接続サービスを提供する初めての気球を上げることになった。数か月後に実際に行われた気球の浮上は成功し、このプロジェクトはうまく行っているという印象を与えた。

Loonは2019年にSoftBankの一部門から1億2500万ドルを調達し、そのWebサイトには、前からこんなミッション宣言がある: 「Loonは、まだ接続サービスのない、あるいはあっても十分でない世界中のコミュニティに接続を提供することにフォーカスしている。私たちは世界各地の通信企業や政府と協議してソリューションを提供し、十分な接続のない地域にインターネット接続を広げようとしている」。

インターネット接続の世界的大衆的提供という分野では最近、SpaceXAmazonへの関心が肥大しているので、Alphabetはその影響を受けたかもしれない。しかしSpaceX、Amazonの両社は将来、実現可能性に関わる難問にぶつかると言われている。

LoonのCEOであるAlastair Westgarth氏は、ブログでこう述べている: 「次の10億のユーザーを接続すると長年主張してきたが、しかし実際にLoonが追究していたのは、すべての接続技術の中でもっとも困難な問題だった。その難問とは、次の10億ではなく最後の10億のユーザーを接続することだ」。

「それらの地域では、到達の困難な、あるいは非常に遠すぎるところにコミュニティがあり、またそれらの地域は、既存の技術でサービスを提供することが現地の庶民にとって高価すぎる。これまで、多くの意欲的なパートナーを見つけたが、長期的で持続可能な事業を構築することのできる、十分にコストの低い方法は見つからなかった。ラジカルな新技術の開発は本質的にリスクを伴うが、しかしどんな新技術でも、このコストの問題の解決は容易ではない」。

このブログ記事は、Loonの接続への取り組みを成功と評価している: 「Loonのチームは、成層圏からの接続の提供に取り組む組織のエコシステムを活性化したことを誇らしく思っている。世界は、接続に関して層状のアプローチを必要としており、それは地上、成層圏、そして宇宙という複数の層である。そして各層が、問題の異なる部分に適している。この分野でLoonは、数多くの重要な技術的貢献をした」、とWestgarth氏は書いている。

次はどうなるか

別のブログ記事で同社は、ケニアで接続とインターネットと起業家精神と教育にフォーカスしている非営利団体と企業に1000万ドルの資金を提供した、と言っている

Alphabetにも、Loonの技術の一部を前進させ、このムーンショット・アイデアから学んだことを共有するる計画がある。

さらに同社によると、「Loonの技術の一部は、すでにProject Taaraに生きている。たとえば高帯域(20Gbps+)の光通信リンクで、それは最初、成層圏内を動き回る気球間に接続を張るために使われた。このチームは現在、アフリカのサハラ以南のパートナーと協力して、未接続および粗悪な接続のコミュニティに低費用の高速インターネットを、ケニアを起点として導入していこうとしている」、という。

最近ではGoogleやFacebookなど数多くの企業が、彼らの接続努力のいくつかを目に見えて規模縮小している。彼らのターゲットだったインドなど多くの途上国が、インターネットの問題を自力で解決しようとし始めているからだ。

また最近明らかになってきたのは、何億もの見込みユーザーたちにインターネットアクセスを補助金で提供していくことは、顧客を獲得する方法としてあまり持続可能性がない、ということだ。

画像クレジット: Project Loon

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

企業秘密窃盗で18カ月の実刑判決を受けていた元Googleエンジニアにトランプ前大統領が恩赦

企業秘密を盗んだ罪で18カ月の実刑判決を受けていた元Google(グーグル)のエンジニアで起業家のAnthony Levandowski(アンソニー・レヴァンドウスキ)氏が、Donald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領から恩赦を受けた。

米国時間1月19日深夜に発行されたこの恩赦は、レヴァンドウスキ氏が刑務所の独房入りを免れることを意味する。このほか、同氏を含む全部で73人に恩赦が与えられ、70人が減刑された。レヴァンドウスキ氏は2020年8月に刑期を迎えたが、この事件を担当したAlsup(アルサップ)判事は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威が過ぎるまで、刑務所に出頭する必要はないと述べていた。

「私の家族と私は前に進む機会を与えていただいたことに感謝し、そして大統領と私を支持し弁護してくださった方々に感謝しています」と、レヴァンドウスキ氏はTechCrunchに語った。

レヴァンドウスキ氏の恩赦は、Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)の共同創設者Peter Thiel(ピーター・ティール)氏やOculus(オキュラス)の創設者Palmer Luckey(パーマー・ラッキー)氏、裁判弁護士のMiles Ehrlich(マイルズ・アーリッチ)氏とAmy Craig(エイミー・クレイグ)氏、実業家で投資家のMichael Ovitz(マイケル・オヴィッツ)氏など、テクノロジー企業の創設者や投資家によって支持された。他にも、Founders FundのパートナーであるTrae Stephens(トレイ・スティーブンス)氏や、Thiel Capital(ティール・キャピタル)のCOOであり、The Thiel Foundation(ティール財団)の会長でもあるBlake Masters(ブレイク・マスターズ)氏など、ティール氏の組織に関係のある人々もレヴァンドウスキ氏を支援している。

以下は、恩赦を支持した人々の名前を含む、ホワイトハウスが投稿した全文だ。

アンソニー・レヴァンドウスキ:トランプ大統領はアンソニー・レヴァンドウスキ氏に恩赦を与えました。この恩赦は、James Ramsey(ジェームズ・ラムゼイ)氏、ピーター・ティール氏、マイルズ・アーリッチ)氏、エイミー・クレイグ氏、Michael Ovitz氏、Palmer Luckey氏、Ryan Petersen(ライアン・ピーターセン)氏、Ken Goldberg(ケン・ゴールドバーグ)氏、Mike Jensen(マイク・ジェンセン)氏、Nate Schimme(ネイト・シンメル)氏、トレイ・スティーブンス氏、ブレイク・マスターズ氏、James Proud(ジェームズ・プラウド)氏らの強い支持を得ています。レヴァンドウスキ氏はGoogleの自動運転技術の開発を主導した米国の起業家です。レヴァンドウスキ氏は民事訴訟から生じた刑事上の起訴訴因に対して有罪判決を受けました。特筆すべきは、判決を下した判事がレヴァンドウスキ氏を「我が国が必要としている輝かしい、革新的なエンジニア」と評したことです。レヴァンドウスキ氏は自分の行動に大きな代償を払い、公共の利益のために自分の才能を捧げることを計画しています。

レヴァンドウスキ氏は、自動運転車業界の中では好き嫌いが分かれる人物である。彼は誰の目から見ても、彼を最も厳しく批評する人の間でさえも、優秀なエンジニアであることは確かだ。彼の勇敢さと危険をいとわない姿勢は、好感が持てる親しみやすい性格と相まって、多くの支持者やライバルを獲得した。

だが、レヴァンドウスキ氏は泥棒のような技術者と誹られ、Uberにあっさりと解雇され、1億7900万ドル(約185億円)の賠償金で破産を余儀なくされた。彼はまた、自動運転車開発初期の先駆的なスターエンジニアとして称賛も受けている。同氏は2009年、内部でProject Chauffeur(プロジェクト・ショーファー)と呼ばれていたGoogleの自動運転プロジェクトの創設メンバーの1人だった。法廷文書によると、彼はProject Chauffeurにおける仕事のために、Googleから約1億2700万ドル(約132億円)もの大金を受け取ったという。

2020年8月にレヴァンドウスキ氏を有罪に導いた刑事事件は、レヴァンドウスキ氏、Uberそして元Googleの自動運転プロジェクトで現在はAlphabet傘下の事業となっているWaymo(ウェイモ)を巻き込んだ数年におよぶ法律大河ドラマだ。

レヴァンドウスキ氏は2016年、 Lior Ron(リオル・ロン)氏、Claire Delaunay(クレア・ドローネ)氏、Don Burnette(ドン・バーネット)氏という3人の経験豊富なエンジニアとともにGoogleを退社し、自動運転トラックを開発する企業としてOtto(オットー)を設立。それから8カ月も経たないうちに、UberはOttoを買収した。この買収から2カ月後、Googleはレヴァンドウスキ氏とロン氏に対して2件の仲裁要求をした。Uberはどちらの仲裁でも当事者ではなかったが、レヴァンドウスキ氏との間に結んでいた補償契約に基づき、同社はレヴァンドウスキ氏を弁護せざるを得なかった。

仲裁が進む一方で、それとは別にWaymoは2017年2月、企業秘密の盗難と特許侵害を理由にUberを相手取り訴訟を起こした。Waymoはこの訴訟で、レヴァンドウスキ氏が企業秘密を盗み、それがUberによって使用されたと主張していたが、2018年に和解に至った。

この和解では、UberはWaymoの機密情報を自社のハードウェアやソフトウェアに組み込まないことに合意した。Uberはまた、シリーズG-1ラウンドの評価額720億ドル(約7兆4510億円)に対するUberの株式の0.34%を含む金銭的和解金を支払うことにも合意した。これは当時、Uberの株式で約2億4480万ドル(約253億円)に相当した。

レヴァンドウスキ氏はWaymo対Uber訴訟の被告ではなかったが、彼はすぐに大きな障害に直面することになった。

2019年8月、米連邦地方検事は、レヴァンドウスキ氏がGoogleに勤務していた間に、33件の企業秘密の窃盗および窃盗未遂を働いたとして、単独で起訴した。2020年3月、レヴァンドウスキ氏と連邦地検は司法取引で合意に達し、レヴァンドウスキ氏は33件の訴因のうち、Project Chauffeurに関連する数千のファイルをダウンロードしたことを認めた。これはChauffeur Weekly Update(ショーファー・ウィークリー・アップデート)として知られているもので、四半期ごとの目標や週ごとのメトリクスのほか、プログラムが直面した15の技術的な課題の要約や、以前に克服した課題に関するメモなど、さまざまな詳細が含まれているスプレッドシートだ。

連邦地検は27カ月の懲役を求めたが、レヴァンドウスキ氏は罰金、12カ月の自宅監禁、200時間の社会奉仕活動を求めていた。アルサップ判事は最終的に、自宅監禁は「将来すべての優秀なエンジニアに企業秘密を盗むことを可能にすると判断し、懲役刑をその答えとする」と判断した。

アルサップ判事はレヴァンドウスキ氏に18カ月の実刑を言い渡したが、新型コロナウイルス感染症の流行が収まるまで出頭期日を延期していた。レヴァンドウスキ氏は、Waymoへの返還金75万6499.22ドル(約7820万円)と罰金9万5000ドル(約980万円)を支払うことにも同意した。

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タグ:GoogleWaymoUber裁判ドナルド・トランプ自動運転

画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

グーグルがインドのハイパーローカル配達サービスDunzoを41億円の資金調達ラウンドで支援

Google(グーグル)が新たにまた一社、インドのスタートアップに小切手を書くことになった。昨年、世界第2位のインターネット市場に投資するための100億ドル(約1兆357億円)のファンドを発表したAndroidメーカーの同社は米国時間1月19日、以前にも支援したインド南部のバンガロールを拠点とする企業、ハイパーローカル配達スタートアップDunzoの4000万ドル(約41億円)の投資ラウンドに参加すると発表した。

設立して5年のDunzoによると、Google、Lightbox、Evolvence、Hana Financial Investment、LGT Lightstone Aspada、AlteriaなどがシリーズEの資金調達ラウンドに参加しており、これにより現在までの調達額は1億2100万ドル(約125億円)に達したという。

Dunzoは、バンガロール、デリー、ノイダ、プネ、グルガオン、ポワイ、ハイデラバード、チェンナイを含むインドの十数都市で、その名を冠したハイパーローカル配達サービスを運営している。ユーザーは、食料品、生鮮品、ペット用品、医薬品から、近所の店やレストランからのディナーまで、数種類のカテゴリにわたる幅広いアイテムにアクセスできる。

業界の推計によると、インドの小売売上高全体でeコマースが占める割合は3%未満だという。インド国内の売上の大部分をけん引しているのは、国内の何万もの市町村や村、スラム街に点在する家族経営の小さな商店や、その他の近隣の店舗だ。

ある意味では、Dunzoはインドでのeコマースとデリバリーのあり方を再考していると言える。これにより、AmazonやWalmartが所有するFlipkartだけでなく、Swiggy、Zomato、BigBasket、Grofersなどの、食料品・日用品のローカル配達スタートアップにも挑戦することになる。また、多くの人がDunzoを利用して、ノートパソコンの充電器や財布、弁当箱などのランダムな品物を、街中のある地点からピックアップして別の地点に移動している。

Googleの副社長、Caesar Sengupta(シーザー・セングプタ)氏は声明の中で、「業者のデジタル化が進む中、ダンゾは中小企業のデジタルトランスフォーメーションの実現を応援し、事業回復を支援しています」と述べている。「当社のIndia Digitization Fundを通じて、インドの革新的なスタートアップ企業と提携し、すべての人に利益をもたらす、真に包括的なデジタル経済を構築することに尽力する所存です」。

Dunzoの共同創業者兼CEOであるKabeer Biswas(カビール・ビスワス)氏は、同社は年間GMV(Gross Merchandise Value、流通取引総額)ビジネスを約1億ドル(約103億円)にまで成長させたと述べている(GMVは以前は、多くのeコマース企業が成長を示すために頼っていた人気のある指標だったが、スタートアップの成長を測るには無意味な方法の一つといえる。ほとんどの組織はGMVを使わなくなった。さらに、スタートアップがGMVを使う場合、伝統的には収益性からまだ程遠いことを意味していた。Dunzoの場合はそうである)。

「Dunzoの組織目標は、2020年にかつてないほど消費者の共感を呼びました。業者やユーザーが同社のプラットフォームに頼り始めたすべてのことに驚いています。私たちは、持続可能なユニットエコノミクスと資本責任でハイパーローカルビジネスを構築する方法のプレイブックを書いていると心から信じています。チームとして、ローカル業者がユーザーとの距離を縮め、国内で最も愛される消費者ブランドの1つを構築できるように、これまで以上に注力していきます」とビスワス氏は声明で述べている。

Googleは昨年、Jio Platformsに45億ドル(約4659億円)を出資しており、最近では、ソーシャルニュースアプリのDailyHuntとGlanceを支援した。Glanceは、Androidユーザーのロックスクリーンにコンテンツを表示する方法を積極的に拡大している広告大手InMobiグループの一部だ。TechCrunchが今月初めに報じたように、Googleはまた、地元のソーシャルメディアShareChatと協議中でもあり、単独でインドの同スタートアップに1億ドル(約103億円)以上を投資する可能性がある。ShareChatに対するGoogleの関心については、以前にも地元のメディアEconomic TimesとET Nowによって報じられている。

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カテゴリー:フードテック
タグ:Google インド フードデリバリー

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(翻訳:Dragonfly)

グーグルがインドで個人ローンアプリの悪用を受け多数削除、悪質な取り立てで自殺も

Google(グーグル)は米国時間1月14日、インドのGoogle Playストアから個人向け融資のアプリをいくつか削除したと発表した。同国で一部の企業が脆弱な借り手をターゲットに行き過ぎた取り立てをしている、といった報告を受け、悪用を防ぐための対策を強化すると同社は述べている。

Googleは、インドのユーザーや政府機関が最近、一部の個人ローンアプリにフラグを立てたのを受け、同社は数百ものアプリを審査したと述べた。その審査の過程で、一部のアプリがPlayストアの安全ポリシーに違反していることが判明し、それらはただちにストアから削除されたという。

インドでは、Android OSがスマートフォンの98%を占めている。Googleは、特定された残りのアプリの開発者に、アプリが適用される現地の法律や規制に順守していることを証明するよう求めているという(TechCrunchが確認したメールでは、Googleは5日以内に証拠書類を提供するよう開発者に求めていた)。

「これを怠ったアプリは、追加の通知なしに削除されます。さらに、この問題の捜査においては、法執行機関と引き続き協力していきます」とGoogleは述べている。

ユーザーはここ数カ月の間に10MinuteLoanやEx-Money in Indiaを含むいくつかの融資アプリを、短期の小口融資(通常は50ドル〜200ドル[約5200〜2万800円]の範囲)をあまり審査を行うことなく人々に付与し、その後、高額の手数料を請求することで特定している。

このような悪用を避けるため、GoogleはPlayストアでは今後、顧客が60日以上の期間で返済を行うことを要求する個人アプリのみを許可すると述べた。

借り手が短い期間で借金を返済するのに苦労すると、他にも悪質な戦術はあるが目立つのは、融資アプリによっては取り立て業者が、友人や同僚、家族の前で恥をかかせるように脅してきたという。2020年11月には、地元紙Indian Expressが、23歳の男性が融資アプリに脅された後に自殺したと報じた。同様の嫌がらせに関連して報告されているここ数カ月間の自殺事件は、これだけではない。

オンラインローンの恐怖。

「Udhaar Loan」というローンアプリの担当者が、タミルナドゥの若い女性に
期日までにローンを支払えないなら、裸でビデオ通話をするように迫っていました。

彼女は今日、自殺しようとしました。

@PMOIndiaに届くまで拡散してください。

地元メディアによると、インド南部ハイデラバード市の警察は最近、30の融資アプリを通じて行われた詐欺の疑いで、5800万ドル(約60億円)を保有する銀行口座を凍結したが、いずれのアプリも中央銀行の承認を得ていなかった。予備調査の結果、これらのアプリは1400万件の取引を通じて約29億ドル(約3011億円)を処理していたことが判明した。

デジタル決済に関する消費者団体CashlessConsumerのSrikanth L(スリカント・L)氏は、Googleがこの問題に目を向けるのに時間がかかりすぎた、とTechCrunchに語った。数四半期にわたってインドのオンライン融資アプリを追跡してきたスリカント氏は、自身の分析を引用しながら、ここ10日間で100以上のアプリが、ここ数カ月で約450のアプリがGoogle Playストアから消えたと述べている。

彼はまた、アプリが顧客のAndroidスマートフォンから広範囲のデータを収集することを止めるための十分な措置をとっていないと、Googleを批判している。「Googleはいまだにアプリ開発元に対して彼らのウェブサイトや物理的なアドレスを開示することすら義務づけていない」と彼は付け加えた。

Androidのセキュリティとプライバシー担当副社長であるSuzanne Frey(スザンヌ・フレイ)氏は、ブログ記事にこう書いている。「ユーザーのプライバシーを保護するために、開発者は現在の機能やサービスを実行するために必要な許可のみをリクエストせねばなりません。与えられたユーザーやデバイスデータへのアクセス許可を未公開、未実施、または許可されていない機能や目的のために使用すべきではありません」。

「開発者はまた、ユーザーが同意した目的のためだけにデータを使用する必要があります。後で他の目的のためにデータを使用したい場合、その追加使用のために再びユーザーの許可を取得する必要があります」と彼女は付け加えた。

14日の動きは、Googleがインドのファンタジースポーツアプリを取り締まる努力を強化した数カ月後のことになる。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleインドGoogle Play

画像クレジット:Sanjeev Verma / Hindustan Times / Getty Images

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(翻訳:Nakazato)

グーグルが約2180億円でFitbit買収を完了と発表、ただし米司法省は審査継続中とコメント

大西洋を挟んだ両側での規制の精査後、Google(グーグル)は米国時間1月14日朝、同社がウェアラブルのパイオニアFitbitの買収を完了したことを発表した。Googleによる膨大な量のユーザー健康データの使用は、長い間、取引の規制上の懸念の重要な問題点となっていた。結局のところ、ターゲット広告は、同社のビジネスの大部分の中核であり続けるからだ。

そんな事情から、GoogleとFitbitの両社が、買収に関してのそれぞれの声明で懸念に対処しようとしているのは当然のことだ。特にGoogleは、この取引はハードウェアがすべてであることをすぐさま指摘している。確かに、同社はこの垂直市場で苦戦してきた。フィットネスやウェアラブルカテゴリーでApple(アップル)と競合するためにGoogleがこれまでしてきた努力は、ひいき目に見ても、ムラがあるものだった。

Googleのデバイス・ハードウェア部門SVPであるRick Osterloh(リック・オスターロー)氏は次のように述べている。

この取引は常にデータではなくデバイスに関するものであり、我々は当初からFitbitユーザーのプライバシーを保護することを明確にしてきました。我々は世界の規制当局と協力して、Fitbitユーザーの健康とウェルネスデータがGoogle広告に使用されないことを確認する一連の拘束力のある誓約を含め、消費者のプライバシーに対する期待を保全するアプローチに取り組んできました。

また、フィットネストラッカーやスマートウォッチなどのデバイスとAndroidスマートフォンとの相互運用を可能にするAndroid APIへのアクセスを維持し、Fitbitユーザーがサードパーティのサービスへの接続を選択できるようにすることで、お気に入りのヘルス・フィットネスアプリをFitbitアカウントに同期することができるようにします。これらの取り組みは、すべての消費者が恩恵を受けることができるよう、世界各地で実施されます。また、世界中の規制当局と協力して、これらの約束を守っていることを保証できるようにしていきます。

Fitbitの共同創業者兼CEOであるJames Park(ジェームズ・パーク氏)は、同調してこう書いている

今後もユーザーの信頼を最優先し、データのプライバシーとセキュリティの保護を強力に維持し、ユーザーにデータのコントロールを提供するとともに、何をどのように収集し、なぜ収集するのかについて透明性を保っていきます。Googleは今後もFitbitユーザーのプライバシーを保護し、Fitbitユーザーの健康・ウェルネスデータがGoogle広告に使用されることはなく、このデータは他のGoogle広告データとは別個に保管されることを確認し、世界の規制当局との間で一連の拘束力のある誓約を結びました。また、Googleは今後もFitbitユーザーがサードパーティのサービスに接続することを選択できるようにすることを断言しています。

こうした種類の消費者デバイスによって収集されるデータのレベルと親密さは、過去10年間で大幅に増加しています。その事態をさらに激化させているのは、Fitbitやアップルのような企業が、自社製品が医療機器として、または少なくとも医療関連機器として、より真剣に受け止められるようにプッシュしていることです。両方の企業が、健康調査を委託し、FDA(米食品医薬品局)の認可を求め、保険会社と協力しています。こうした動きが高まり続けるのは間違いないでしょう。

21億ドル(約2180億6000万円)の取引を完了するのに、多くの譲歩が要求された。特にEUは2021年12月、最終的に買収を許可した際に多くの注意事項を提示した。EUはその際「Googleが収集したデータを広告目的でどのように使用できるか、競合するウェアラブルとAndroidの間の相互運用性をどのように保護するか、そしてユーザーが選択した場合、健康・フィットネスのデータをどのように共有し続けることができるかを誓約が決定する」と指摘している。

取引の一環として、Googleは10年間、Fitbitのデータを広告目的に使用しないことに合意した。欧州委員会は、さらに10年その誓約を延長する権利を保持した。Googleはまた、競争を維持するために、サードパーティ開発者のAndroid APIへのアクセスを維持することに合意した。

2007年に設立されたFitbitは、ウェアラブル・フィットネストラッカー分野の代名詞となった。しかし最終的には、スマートウォッチの登場で優位性を維持するのに苦労し、最終的にはApple Watchに大きなシェアを譲ることになった。同社は最終的にVersaのようなデバイスでこの分野で躍進を遂げたが、その頃には、独自に存続するには遅すぎると思われていた。

Android Wear / Wear OSで突破口を開こうとして同社が苦戦し続けていたことを考えると、この取引は確かにGoogleにとって理に適っている。Fitbitにより、同社は確立されたハードウェアメーカーを取得する。これは同社が、携帯電話のPixelラインを成長させるために行なったHTC資産の購入とまったく異なるわけではない。しかし、Fitbitブランドには残しておくだけの十分なキャッシュがまだある。特筆すべきは、Fitbit自身のスマートウォッチ分野での成長は、スマートウォッチのパイオニアであり、クラウドファンディングの寵児であるPebbleを含む、いくつかの独自の買収によって拍車がかかったことだ。

2019年後半には、GoogleもTimexのスマートウォッチ技術を4000万ドル(約41億5000万円)で買収しており、同社がApple Watchに直接挑戦する可能性は極めて高い。この製品はAppleにとって大ヒットしただけでなく、最近ローンチされた「Fitness+」をはじめとするあらゆる種類のヘルスサービスへの扉を開いたことを考えれば、無理はない。2021年のCESが何かを証明したとすれば、それは、ホームフィットネスは多くのアップサイドを持つ、サムスンも参入してきた巨大なビジネスであるということだ。

【更新】米司法省は調査が進行中であることに言及し、明確化するコメントを発表した。

GoogleによるFitbitの買収に関する(米司法省)反トラスト局の調査は、現在も継続中です。当局が執行措置を求めるかどうかについて最終決定には至っていませんが、当局は、GoogleによるFitbitの買収が米国内の競争と消費者に害をおよぼす可能性があるかどうかの調査を継続しています。引き続き、可能な限り徹底的に、効率的に、迅速にこの調査を行い続けることに尽力する所存です。

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カテゴリー:その他
タグ:GoogleFitbit買収

画像クレジット:Kimberly White / Getty Images

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(翻訳:Nakazato)