アップルが大幅に遅れたHome Podの機能追加を秋に提供へ

Apple(アップル)のスマートスピーカーであるHomePodのソフトウェアアップデートが遅れていることは周知の事実であり、昨日のスペシャルイベントでHomePodのことがほとんど触れられなかったことがますます不安がつのったユーザーもいたことだろう。

発売前の数々の約束はまだ実行されていないものの、マルチユーザー対応、ライブラジオ、リラックスできる「アンビエント・サウンド」などの新機能が今秋に追加されると、公式ウェブサイトの製品ページでAppleは表明している。新機能の一部は6月に行われたAppleのサービスイベントで詳しく紹介された。

マルチユーザー対応の「今秋提供」というのは、iOS 13の公開後ということだろう。これは現在HomePodに欠けている最も重要な機能であり、AlexaとGoogle Homeは早くから対応している。

HomePodの製品ページには、マルチユーザー音声認識は最大6人の声を聞き分けられると書かれている。この機能によって、ユーザーは自分に合わせた音楽を聞けるだけでなく、iMessageや次の会議など個人情報に関係するコマンドを出すこともできる。

ライブラジオはiOS 13の機能の一部で、今月末にiHeartRadio、Radio.com、およびTuneInとともにサポートが開始される。10万以上のラジオ局が利用可能でSiriを通じて選局できる。

このほかAppleは、リラックスできるアンビエントサウンドモードを追加し「海の波、森の鳥たち、暴風雨などの心地よい音」を聞くことができる。

Appleは、HomePodが消費者向けソフトウェアアップデートの期日を守れることをまだ証明していないが、ここにあげた機能はすべて秋に提供すると言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhone 11イベントを2分にまとめビデオにイースターエッグ

米国時間9月10日のiPhone 11イベントをものすごく圧縮した、まとめビデオがApple(アップル)自身から公開された。 このスーパーカットは2時間のイベントのハイライトを2分少々に編集してある。ここにはProiPadWatchTV+など新プロダクトが巧みにまとめられており、イベントで何かが発表されたのか簡単に確認できる。しかも1個、イースターエッグが隠されていた。

イベントで何があったかって?まずティム・クックが登場した。ジェイソン・モモアのオリジナルだって?ともかく先へ行こう。Proが発表された。これはすごいぞ。3カメラテクノロジーにスペーシャルオーディオだ。モンスター級A13チップ搭載。バッテリー駆動時間は5時間プラスだ。ティムは2カメラのiPhone11をお披露目した。夜でも驚異的に写る。スローモーションも得意だ。プライバシーもばっちり。コーヒーこぼしてもOKだ。Apple Watch Series 5は常時ディスプレイがオンだ。通話も水泳もできて500万曲聞ける。もちろん時間もわかる。iPadはベストセラーパソコンより2倍も速くなった。ゲームならApple Arcadeだ。年内にたくさんのタイトルがやってくる。ティムは続いてApple TV+にオプラ・ウィンフリーやジェイソン・モモア、ジェニファー・アニストンが登場することを紹介した。これも年内に立ち上げだ。詳しくはAppleのサイトで。

最初に気づいたのはGcarskでredditにイースターエッグの情報を投稿した。ごく短い映像なのによく発見したものと感心する。まばたきする間になどとというが、まばたきしなくても気づかない0.1秒くらいの映像だ。この映像を静止させてスクリーンショットを撮るためにスペースバーを叩きまくる羽目になった。1分23秒でナレーターが(the best-selling PC」(ベストセラーパソコン)と言った次の瞬間だ。

このフレームは長年のライバル、MicrosoftのWindows OSの「死のブルースクリーン」を軽く皮肉ったものだ。Windowsパソコンを使っていてこの青スクリーンが出たら再起動以外ない。ともあれAppleのビデオには「Error 09102019」とあるのがわかる。これは9月10日、2019年というイベントの日付だ。

apple message

その下に2進数がずらりと並んでいる。というか2進数だと気づけば次にどうすべきかわかるはずだ。デコードすればいい。隠されたメッセージの中にさらにメッセージが隠されている。

Error 09102019

This is just a thought. But it might be nice to have some sort of easter egg message in here for the hard core Apple fans that will stop the video.

01010011 01101111 00100000 01111001 01101111 01110101 00100000 01110100 01101111 01101111 01101011 00100000 01110100 01101000 01100101 00100000 01110100 01101001 01101101 01100101 00100000 01110100 01101111 00100000 01110100 01110010 01100001 01101110 01110011 01101100 01100001 01110100 01100101 00100000 01110100 01101000 01101001 01110011 00111111 00100000

01010111 01100101 00100000 01101100 01101111 01110110 01100101 00100000 01111001 01101111 01110101 00101110

ちょっとした思いつきだが、コマ送りでビデオをチェックするようなコアなAppleファンのためにビデオにイースターエッグを埋め込んでみた。

といってもこれだけの0と1をタイプするのは大変だ。私はバイナリーをアスキーテキストに変換するコンバーターを拾ってきてチェックしたので見ていただこう。

【ネタバレ注意】
So you took the time to translate this? We love you.

ではわざわざ手間をかけてデコードしたわけだ。ウィー・ラブ・ユー。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

常時オンディスプレイ搭載したApple Watch Series 5が登場 

Apple(アップル)はスペシャルイベントにて新型Apple Watchを発表した。Apple Watch Series 5は常時オンディスプレイを搭載している。ただ、見た目はApple Watch Series 4にそっくりだ。

「Apple Watchは革新的なヘルスケア、フィットネス、コミュニケーション機能を膨大な数の人々に提供する」と、AppleでCEOを務めるTim Cook(ティム・クック氏)は語った。そして、Apple Watchで人々がより健康になる事例を動画で紹介した。

Apple Watch Series 5の常時オンディスプレイは、自動で明るさを調整する。つまり、腕を下げれば明るさも下がる。搭載されたLTPOディスプレイは、リフレッシュレートが調整できる。たとえば1Hz、さらには数秒に1回の書き換えも可能だ。これにより、ディスプレイをオンにしたままでも18時間の動作時間を達成している。

その外Apple Watch Series 5はコンパスを内蔵している。新しいアプリでは緯度、軽度、方向を知ることができる。ハイキングには持ってっこいな機能だ。

緊急通報については、対象国が150カ国に拡大される。サイドボタンを押しっぱなしにすれば、地元の救命サービスへと発信する。

アルミニウムモデルではシルバー、ゴールド、スペースグレーが登場。これは、リサイクルされたアルミ素材から作られている。ステンレススチールモデルではつやのあるゴールドとスペースブラックが用意される。

最後に、2つの新たなチタンモデル(カラーはつや消しのシルバーとブラック)、そしてセラミックモデルが発表された。また、NikeモデルとHermèsモデルも刷新された。

アルミ素材のApple Watch Series 5のGPSモデルは399ドル(約4万3000円)から、セルラーモデルは499ドル(約5万4000円)から。予約は本日から始まり、9月20日に発売される。2017年に発売されたApple Watch Series 3は199ドル(約2万1000円)からに値下げされる。

さらに、専門機関との提携による3つのヘルスケア研究も発表された。Appleは世界保健機構とミシガン大学と協力し、生理周期の追跡について国立衛生研究所やハーバード大学と提携する。さらに、心臓や運動に関する研究についてアメリカ心臓協会やBrigham and Women’s Hospital病院と協力する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルが健康調査のためのResearchアプリを米国で年内にリリース

アップルはApple Watchユーザー向けのResearchアプリを新たにリリースする。これは、Apple Watchとその多くのセンサーやヘルスケアアプリから収集されたデータを共有することで、ユーザーが健康調査に個人的に貢献できるようにするアプリだ。米国時間9月10日のイベントで、新しいApple Watch Series 5や健康に関する最新の研究ともに発表された。

ユーザーがApple Watchを通じてデータを共有し貢献できる例として、アップルはミシガン大学、WHO(世界保健機関)、ハーバード公衆衛生大学院、NIH(米国立衛生研究所)、米国心臓協会、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院と連携した最新の研究をいくつか紹介した。

研究テーマには、音が聴覚に与える長期的な影響、月経周期をもとにした不妊症と骨粗鬆症のスクリーニング、活動と運動が健康全般に与える影響などがある。

これまで、アップルとのパートナーシップを通じて健康に関する研究に参加したいユーザーは、その研究専用のアプリをiOSデバイスにインストールする必要があった。新しいResearchアプリは、参加できる研究がまとめられたポータルになる。

アップルは、研究への参加に際し「どのデータを共有するかはユーザー自身が決める」と説明し、また個人を直接特定する情報にアップルは一切アクセスできないとして、ユーザーのデータのプライバシーを尊重することを約束している。

Researchアプリは年内に米国でリリースされる予定だ。

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(翻訳:Kaori Koyama)

米国の大企業はプライバシー規制の国による統一を求めている

オンラインのプライバシーに関しては、カリフォルニア州が米国で最も厳しい法制を敷こうとしているが、一方で一部の大手企業は各州別ではなく国レベルの規制を望んでいる。

これに関しAmazonやAT&T、Dell、Ford、IBM、Qualcomm、Walmartなど、各業界の指導的企業のCEOたちが、業界の主要ロビー団体ビジネスラウンドテーブルを通じて議会の指導者たちに公開書簡を送り、オンラインのプライバシーに関し行動を起こすよう訴えている。

書簡では「今や議会が行動を起こし、消費者が自分の権利と保護について、互いに整合性のない州法のパッチワークがもたらす混乱に直面しないようにすべきである。さらに、規制の全体像がますます断片化し複雑化している現状が、デジタル経済における米国のイノベーションとグローバルな競争力に被害をもたらしている」と述べられている。

この書簡の付属文書として、今年の年末に発効するカリフォルニア州のプライバシー規制が添えられている。

関連記事:カリフォルニア州で画期的なデータプライバシー法が成立

そのカリフォルニア州の法案には、重要な要求として以下の項目が含まれている。

  • 企業は集める情報の種類とその用途、およびそのデータを共有するサードパーティを開示しなければならない。
  • 企業は消費者から公式の要求があればそのデータ削除しなければならない。
  • 消費者は自分のデータが売られることをオプトアウトでき、企業はそれに対しサービスの料金やレベルを変えて報復してはならない。
  • しかしながら企業は、データの収集を許されるために「金銭的報奨」を提供してもよい。
  • カリフォルニア州当局には違反に関し企業に罰金を科す権限がある。

企業が国の規制でもって州の主導権を奪いたいとプッシュするのは、各州によってバラバラな規制に正しく対応することが非常に困難だからだ。しかし、カリフォルニアの自動車メーカーの例にも見られるように一番厳しい要求に従えばいいとする見方もある。そのほうが単純明快かもしれない。

しかも、今回書簡に連名した企業の多くが、ヨーロッパでGDPRが成立したために、すでに厳格な規制に準拠している。

関連記事: WTF is GDPR?(GDPRとは何か?、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

本日のAppleのiPhone 11イベントまとめ

Appleは時計じかけのように正確に毎年9月に大掛かりなプレスイベントを開催し、iPhoneの新世代を発表してきた。

しかし今回のイベントに登場した新製品はiPhoneだけではなかった。 新しいiPad、Apple Watchに加えてApple TV+も発表され、Apple Arcadeはスタート時期が判明した。

イベントを中継で見る時間がなかった読者のため、本日9月10日(日本時間9月11日)にAppleが何を発表したのか以下にまとめてみた。細かい情報は箇条書にしてある。

Apple Arcade

Screen Shot 2019 09 10 at 1.04.50 PM

Apple ArcadeはいわばNetflixのゲーム版で、Appleがクラウドゲームの決定版とすべく全力を挙げているプラットフォームだ。今回そのスタート日時が9月19日午前9時と発表された。カバー地域は世界150カ国で料金は1家族6人まで月額4.99ドル(日本では月額600円)、最初の1カ月は無料トライアルとなる。

Apple TV+

Screen Shot 2019 09 10 at 1.14.59 PM

Appleは今年始め、オンデマンド・ビデオストリーミングを準備していることを明かした。Apple TV+はNetflixやAmazon Primeと同様、オリジナルタイトルも用意しており、リーズ・ウィザースプーン、オプラ・ウィンフリー、ジェイソン・モモア他スターが勢ぞろいする。これまでははっきりしたローンチ日時が不明だった。

Apple TV+は日本を含む各国で11月1日にスタートすると発表した。Apple Arcadeと同額の1家族あたり月額4.90ドル(日本では月額600円)。

おっと、さらにサプライズがあった。今回紹介された新しいiPhone、iPad、Mac、AppleTVを購入者にはAppleTV+が1年間無料となるボーナスがついてくる。

10.2インチiPad

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iPadが7世代目を迎えるのを機に9.7インチディスプレイは10.2インチに拡大された。日本をはじめ各国で9月30日発売開始となる。

ディスプレイはRetinaでサイドのエッジに装備されたスマートコネクターにはフルサイズキーボードを接続でき、第1世代のApple Pencilも使える。ホームボタンが残されたのはTouch IDファンには朗報だろう。

価格は329ドル(日本では3万4800円)から。本日から受付を開始しており、出荷は9月30日となる。

Apple Watch Series 5

Screen Shot 2019 09 10 at 1.43.49 PM

常時オンのディスプレイが搭載された。これまでのApple Watchは手首を下げると自動的にディスプレイがオフになる仕組みだったがSeries 5ではユーザーがオフにしないかぎり常にオンだ。日本を含む各国で9月20日発売開始となる。

ユーザーが腕を下げると輝度が低くなり画面更新も毎秒1回となってバッテリー駆動時間が短くなるのを防いでいる。腕時計表面のディスプレイはいつでも視認可能で、コンパスがビルトインされている。新モデルには「国際緊急通話」機能も搭載された。時計のサイドのボタンを押し続けると150カ国で緊急番号に電話することができる。

Appleによればフル充電で18時間作動するという。

Apple Watch Series 5は399ドル(日本は4万2800円)から 出荷は9月20日。アルミモデルは、シルバー、ゴールド、スペースグレー。ステンレスとステンレスのモデルは、ゴールド、シルバー、スペースブラック。この他にホワイトセラミックモデルが用意される。

Series5の発表を機にSeries 3は若干値下げされ、ベーシックモデルの価格は279ドルから199ドル(日本は1万9800円から)となった。

iPhone 11シリーズ

AppleはiPhone11、iPhone11 Pro、iPhone11 Pro Maxを発表した。詳細は我々の記事を見ていただくとして、概要を箇条書きでまとめた。予約注文の受付は各モデルとも日本を含む各国で9月13日午後9時から開始される。

Screen Shot 2019 09 10 at 2.07.35 PM

iPhone 11

  • 6.1インチディスプレイ。「過去最強のガラス」が使われているという。
  • 背面のメインカメラは2基が縦に並んでいる。1200万画素のワイド(F1.8、26mm相当)、1200万画素のウルトラワイド(F2.4、13mm相当)。
  • フラッシュは36%輝度が増強された。
  • 新しい夜間モードでは光量を自動調整しながら複数枚を撮影するブラケティング機能が搭載され、低光量時の撮影が改善された。。
  • 前面カメラは現行の700万画素が1200万画素に増強された。またビデオは毎秒60コマの4Kスローモーションが撮影できる。
  • チップセットはApple製のA13 Bionicで、Appleによればスマートフォン用として過去最強のCPU/GPUだという。

カラーバリエーションは、ブラック、グリーン、イエロー、パープル、ホワイト。699ドル(日本では7万4800円)から。

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iPhone 11 Pro/Pro Max

  • Proシリーズはカメラが3基になる。1200万画素のワイド(F1.8、26mm相当)、1200万画素のウルトラワイド(F2.4、13mm相当)に加えて1200万画素中望遠(F2.0、52mm相当)が追加されている。カメラはすべて60コマ/秒で4K ビデオが撮影可能。
  • Proのディスプレイは5.8インチ、Pro Maxは6.5インチ。
  • チップセットはA13 Bionic。
  • 今回は正確なバッテリー駆動時間は発表されなかったが、Appleによればフル充電でXS Maxに比べて新しいProは4時間、Pro Maxは5時間長く作動するという。
  • Pro/Pro Maxには18w高速充電器が付属する(iPhone 11では別売)。
  • 新しい機械学習テクノロジー、ディープフュージョンにより、低光量状態での撮影が画期的に改善された。撮影開始前にカメラは短いシャッター速度で数枚の写真を撮影する。シャッターを押すと長い露光時間で撮影する。その後ディープフュージョンシステムがピクセル単位で写真を比較、総合して低ノイズ、高ディテールの写真を合成する。

Proの価格は999ドル(日本は10万6800円)から、Pro Maxは1099ドル(11万9800円 )から。どちらも日本を含む各国での出荷日は9月20日。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Apple Watchのケースとバンドを自由に組み合わせて購入できる

アップルの最新ラインアップは、好みに合わせて買えるようにバリエーションが増えている。iPhone 11の本体カラーにはグリーンやパープルなどが登場した。そして、Apple Watchのケースとバンドを好きなように組み合わせて購入できるApple Watch Studioも発表された。

これまでは、アップルがApple Watchのケースとバンドを組み合わせて販売していた。最初に付属していたバンドが好みでなければ、あとからアップルや他社のバンドを追加で購入しなくてはならなかった。

Apple Watch Studioでは、購入の際に好みのケースとバンドを選ぶことができる。

米国時間9月10日に開催されたイベントで、リテール+人事担当シニアバイスプレジデントのDeirdre O’Brien(ディアドラ・オブライエン)氏は「アップルは常にお客様の製品をカスタマイズし、パーソナライズできるようにしてきた。今回、Apple Watchについてもこれをさらに推し進める」と述べた。

Apple Watch Series 5の登場とともに、Apple Storeとオンラインで好きな組み合わせを作って購入できるようになった。

オブライエン氏によれば、ケースとバンドのバリエーションがたくさんあるため、Apple Watchのカスタマイズは「1000とおりを超える」という。

イベントでは、Apple Watch Series 5のアルミニウムケースはシルバー/ゴールド/スペースグレイ、ステンレススチールケースはシルバー/ゴールド/スペースブラック、ホワイトセラミックケース、そして新たにチタニウムケースのシルバー/スペースブラックが発表された。新しいバンドも登場し、iPhone 11の新色に合いそうなカラーもある。

深いトーンのパイングリーンやミッドナイトブルー、オウバジーン(パープル系)、あざやかなカラーのイエロー系やオレンジ系、そしてもちろんクラシックなブラックやブラウン系などもある。

アップルのサイトではあらかじめある程度決められたケースとバンドの組み合わせで購入することもできるが、新たに登場したApple Watch Studioのサイトでさまざまな組み合わせを試すことも可能だ。このサイトにはApple Watchの画像が表示され、サイズ、ケース、バンドを選んでカスタマイズする。オプションが横方向に並んで表示されるので、左右にスクロールして組み合わせを簡単に変えられる。

好みのものが完成したら「完了」ボタンをクリックし、購入手続きに進む。大きな変更ではないが、購入時点で好きなものを選べるようになったので、他社のバンドではなくアップルのバンドを使う顧客が増えるかもしれない。

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(翻訳:Kaori Koyama)

これがiPhone 11とiPhone 11 Proだ

米国時間9月10日、Appleは新しいiPhoneシリーズとして、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxを発表した。新しいデバイスは新しいチップと新しいカメラを搭載し、さまざまな仕上げとサイズが揃っている。さっそく各機種の詳細の一部を紹介しよう。

iPhone 11

デザイン
iPhone 11のケースはアルマイトとガラスから成り、スマートフォン用ガラスでもっとも頑丈だとAppleは言っている。カラーバリエーションは、ホワイト、グリーン、イエロー、パープル、ブラック、レッドの6種類。6.1インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載し、タップ・トゥ・ウェイク機能と触覚フィードバックを備えている。

カメラ
AppleはiPhone 11のカメラに大きく力を注いだ。デュアルカメラは1200万画素の広角レンズの26mm f/1.8、超広角の1200万画素のf/2.4のセンサーだ。広角デュアルカメラを生かして、撮影画面にはフレーム外の状態も映し出されてユーザーはズームアウトして広いアングルを撮影することができる。
iphone11cameraソフトウェア面では、新しいイメージパイプラインが1枚1枚の写真に対して1兆回以上の処理を施す。「セマンティック・レンダリング」機能が追加され、写真のライティングを撮影後に調整できる。これを使って表情を強調したり、トーンマッピングを正確に適用することができる。ポートレイトモードのエフェクトはペットなど人間以外の被写体も対象にできるようになった。

iPhone 11の新しいナイトモードはSamsung(サムスン)やGoogle(グーグル)に対抗するもので、イメージフュージョンや複数の露光時間を使うダプティブブラケティングによって、暗い画像でもブレを減らす。

ビデオ
iPhone 11は4Kビデオを60fpsで撮影し、スローモーション、タイムラプス、ビデオ揺れ補正、拡張ダイナミックレンジを2種類のカメラ両方で4Kまでサポートする。ビデオのUIが多少改定され、Instagramスタイルの「タップ・アンド・ホールド」録画ボタンがついた。

前面カメラにも広角センサーがつき、4Kビデオを30/60 fpsで撮影可能になり、スローモーション自撮りができる。

スペック
いつもの新世代iPhoneにならって、iPhone 11も新しいプロセッサーであるA13 Bionicチップを搭載している。スマートフォン史上最速のGPUとCPUだとAppleは言っている。バッテリー持続時間については具体的な容量は公表しなかったが、iPhone XRより1時間伸びたと言っていた。

価格
iPhone 11の価格は7万4800円から。

iPhone 11 Pro/Pro Max

デザイン
iPhone 11 ProとPro Maxには3カメラシステムが搭載され、医療用ステンレスのケースと1枚マットガラスの背面を使用している。カラーは、ミッドナイトグリーン、スペースグレー、シルバー、ゴールドの4種類。

iphone11pro
ディスプレイ
iPhone 11 Proは5.8インチ、iPhone 11 Pro Maxは6.5インチのディスプレイを搭載。Super Retinaディスプレイは新型OLEDパネル採用で、コントラスト比200万対1、最大輝度1200ニト、True Tone。AppleはこれをSuper Retina XDRディスプレイと呼んでいる。

スペック
iPhone 11と同じくProとPro MaxもA13 Bionicチップを搭載している。

バッテリー持続時間はiPhone 11 ProがiPhone Xsより4時間長くなり、11 Pro MaxはXs Maxより5時間長くなった。いずれも18W高速充電に対応している。

カメラ
そしてなんと言ってもiPhone 11 ProとPro Max最大の見せ場はカメラシステムだ。

procamera1

3台の1200万画素のカメラを搭載し、26mm相当の標準広角レンズ、52mmの望遠、そして新しい13mmの超広角レンズは120度の広い画角をもつ。

カメラシステムには新機能のディープフュージョンが加わった。ディープフュージョンは9枚の写真を撮る。長い露出と短い露出で4枚ずつ事前撮影し、シャッターボタンを押すと長い露出で1枚撮影する。それをA13 Bionicチップのパワーを生かしてニューラルエンジンとISPがピクセル単位で合成する。

procamera
3台のカメラは工場で色などが正しく微調整されているとAppleは言っている。iPhone 11 ProとPro Macでビデオ撮影している間は、ほかのカメラも常に準備されているので、露出、ピント、色温度などがずれることなくシームレスにレンズを切り替えることができる。

価格と発売時期
iPhone 11 Proの価格は10万6800円から、iPhone 11 Pro Maxは11万9800円から。予約受付は9月13日金曜日午後9時開始、発売は9月20日。[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleがエントリー向けの新型iPadを発表、画面サイズが拡大

米国時間9月10日、Apple(アップル)は新型iPhoneの発表イベントにて、まずハードウェアの刷新されたエントリー向けの新型iPadを発表した。

第7世代のiPadは、前モデルの9.7インチから10.2インチにディスプレイサイズが拡大されている。また、初代Apple PencilやSmart Keyboardもサポートする。価格は3万4800円からのままだ。

新型iPadにはホームボタンが引き続き存在し、メジャーアップデートというわけではない。製品の予約は本日9月11日から始まり、9月30日に出荷される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Apple Arcadeは月額600円で9月20日スタート、1カ月の無料プレイ期間あり

Apple(アップル)はようやく、ゲームサブスクリプションサービスのApple Arcadeの詳細を公開した。9月19日に月額600円で提供される。また、1カ月の無料プレイ期間が用意される。

サービスにはApp StoreのArcadeタブからアクセスできる。Appleは「100以上の革新的な専用タイトル」が用意されると繰り返し、また追加タイトルも毎月登場すると伝えた。

Apple ArcadeはiPhone、iPad、Mac、Apple TVでプレイできる。追加タイトルはクロスジャンルで、デスクトップクラスのものというよりも、気軽に楽しめることを重視してる。

Appleは、コナミやスクウェア・エニックス、カプコンといった、強力なスタジオと提携している。イベントでは、かなりモバイル向けに見えるデモが披露された。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Apple、iPhone 11向けにA13 Bionicを発表

Apple(アップル)は新型iPhoneを発表した。iPhone 11にはSoC(システム・オン・チップ)のA13 Bionicが搭載されている。これは、iPhone XR、XS、XS Maxに搭載されていたA12 Bionicの改良版となる。

問題は、どれだけ高速なのかだ。Appleはまず、スマートフォン向けとして最速のGPUとCPUを設計したと語った。次にX軸のないグラフを提示したが、これはあまり理解の助けにならない。しかしカンファレンスでは後に、A13 Bionicのパフォーマンスのいくつかの詳細が明かされた。

シリコンエンジニアリングでバイスプレジデントを務めるSri Santhanam(スリ・サンタナム)氏は、A13 Bionicの詳細を伝えた。すべてはマシンラーニングのためにある。CPUは1秒間に1兆回の処理ができる。CPUとGPU、そしてNeural Engineはマシンラーニングを実行する際、より高速に協調動作する。

「iPhone 11 Proはスマートフォンのなかでも最高のマシンラーニングプラットフォームだ」とサンタナム氏は語った。

アーキテクチャについては、A12 Bionicと同じ7nmプロセスを採用し、85億個のトランジスタを搭載。これは、69億個のトランジスタのA12 Bionicから大きな進化だ。A13 Bionicは引き続き4個の省電力コアと2個のハイパフォーマンスコアが組み合わされている。

2つのハイパフォーマンスコアは前世代のそれよりも20%高速で、さらに30%省電力化されている。省電力コアは20%高速で、40%省電力化されている。

GPUはアップル独自の3D描画APIであるMetalに最適化されている。これも20%の高速化と40%の省電力化を実現している。最後に、ニューラルエンジンは8コアで、20%高速化し15%の省電力化を果たしている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルがmacOS Catalinaを10月にリリース

夏のベータテストの後、Apple(アップル)はまもなく次期macOSバージョンことmacOS Catalina(カタリナ)をリリースする。ただし、Appleの更新されたウェブサイトによればリリースは10月だ。いつものように、アップデートはMac App Storeから無料でダウンロードできる。

このバージョンではメディアの取り扱いが大幅に変更されている。すべてにiTunesを使う代わりに、MusicやPodcasts、そしてTVというそれぞれの役割を分担するアプリが導入される。

MacユーザーはPhotosの大幅アップデートにも気がつくだろう。これはiOS 13から多くの機能が移植されており、写真を日付けや月、年で選別された状態で閲覧できる。また、最高の写真を探すのにAI(人工知能)が利用される。

iPadをMacのセカンドディスプレイとして利用するには、これまでDuet DisplayやLuna Displayなどのアプリが必要だったが、macOS Catalinaでは標準機能で実現可能になる。AirPlayのメニューを開き、デスクトップの拡張としてiPadを選ぶだけだ。この機能はSidecarと呼ばれる。

Appleはまた、アクセシビリティ機能も強化している。例えば、音声を使ってアプリを開いたり、ドロップダウンメニューをクリックしたりとアプリを利用するのがより簡単になる。

さらに興味深いことに、新しいバージョンのmacOSではiPadアプリをデスクトップ向けに移植するProject Catalystという仕組みがある。TwitterやGameloft、Atlassianといったいくつかのデベロッパーは、すでにこの機能を利用することを表明している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

iOS 13は米国時間9月19日にリリース

Appleプレスリリースで、iOS 13は米国時間9月19日に利用可能になると発表した。たとえ新しいiPhoneを購入する予定がないとしても、多くの新機能を手に入れることができる。

だがそれで終わりではない。iOS 13.1が米国時間9月30日に利用可能になるのだ。Appleは、ショートカットオートメーションや純正の「マップ」アプリ内でETA(到着予測時間)を共有する機能などのiOS 13.0の機能が十分に安定していなかったため、土壇場でそれらを削除する必要があった。それが、iOS 13.1がiOS 13の直後にリリースされる理由だ。

いつものように、iOS 13は無償でダウンロードすることができる。iPhone 6s以降、iPhone SE、または第7世代iPod touchを持っているならiOS 13をインストール可能だ。

watchOS 6も米国時間9月19日にリリースされる。残念ながら、iPadOS 13のリリースは米国時間9月30日となる。また、別のプレスリリースによれば、tvOS 13も米国時間9月30日にリリースされるようだ。

iOS 13の新機能について簡単に説明する。今年はダークモードに加えて、すべてのアプリがQOL(クオリティ・オブ・ライフ)のアップデートで改善されたように感じる。写真アプリは、ライブ写真とビデオの自動再生、スマートなキュレーション、より没入感のあるデザインを備えた、新しいギャラリービューを備えている。

このバージョンでは 「Sign in with Apple」(Appleでサインイン)と呼ばれる新しいサインアップオプションや、Bluetooth、Wi-Fi、そしてバックグラウンドロケーション追跡に対する同意を得るために多くのプライバシーポップアップを行うことで、プライバシーも非常に重視されている。また純正の「マップ」には、Look Aroundと呼ばれる、Googleストリートビューに相当する印象的な機能が搭載される。この機能は、ほんのひと握りの都市でしか利用できないが、すべてが3Dになっているので、周りを見回して(look around)見ることをお勧めしたい。

多くのアプリケーションがアップデートだれている。例えば新バージョンの「リマインダー」「連絡先」のアプリと共有するプロフィール写真を設定できる「メッセージ」アプリ、テキストの書式設定オプションが改善された「メール」アプリ、月経周期の追跡が可能な「ヘルスケア」アプリ、デスクトップのような機能を備えた「ファイル」アプリ、新しいウェブサイトの設定メニューを備えたSafariなどだ。iOS13のさらなる詳細については私が書いた別のプレビューを参照してのしい。

iPadに関しては、Appleが初めてiPad用のiOSを、iPadOSという新しい名前で呼ぶことになる。マルチタスクが改善され、Apple Pencilはよりきびきびと感じるはずだ。そしてSafariはmacOS上のSafariと同じくらい強力になっている。

関連記事:iOS 13に画期的新機能は少ないがクオリティ・オブ・ライフの改善が満載

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(翻訳:sako)

Appleの新型iPhoneイベントをライブ配信で視聴しよう

Apple(アップル)は新型iPhoneを米国時間9月10日に発表する。キーノートは西海岸時間で午前10時(日本時間で9月11日02時)からスタート。イベントの模様は公式ライブストリーミングにて視聴できる。

によれば、Appleは3機種のスマートフォンをリリースする。iPhone 11はiPhone XRの後継機種で、iPhone 11 Pro/11 Pro MaxはそれぞれiPhone XS/XS Maxの後継機種だ。

AppleはApple Watchにチタンバージョンを投入するかもしれない。また、iOS 13やiPadOS 13、tvOS 13、macOS Catalina、watchOS 6のリリース日も確定するだろう。Apple TV+やApple Arcadeのローンチ日程も判明するはずだ。

新型MacBookやプロセッサが更新された新型Apple TV、そして新型iPadが発表されるかどうかはわからない。イベントの中心は新型iPhoneとなるだろうが、その他のプロダクトが発表される可能性もある。

さらに、このページでライブストリームが視聴できる。Appleは初めて、イベントの様子をYouTubeにて配信する。

もしApple TVを持っているのなら、Apple Eventsのアプリがストアからダウンロードできる。アプリでは今日のイベントだけでなく、古いのもの再視聴できる。アプリのアイコンは数日前にイベントにあわせて刷新された。

Apple TVを持っておらず、YouTubeを見たくないとしても、ウェブサイトのApple Eventページでもライブストリームが視聴できる。このライブストリームはSafari、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxといった主要ウェブブラウザをサポートしている。

もちろん、TechCrunchのライブブログ(注:英語)でも、イベントの様子を知ることができる。今日のイベントのために、TechCrunchは専用のチームを用意している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルが反トラスト捜査を受けてApp Storeのアルゴリズムを修正

Apple(アップル)が、App Storeを使って自社製品の競争を優位にしていることは周知の事実だ。TechCrunchをはじめいくつもの報道が数年来この問題を指摘してきた。例えば、自社アプリをランキングチャートの第1位にしたり、 iOS機能と競合するアプリを禁止したり、検索で自社アプリをライバルより上に表示したりしてきた。そして国内外での反トラスト捜査やさまざまな反競争訴訟を受け、AppleはApp Storeのアルゴリズムを修正し、検索結果に表示される自社アプリの数を減らした。

米国時間9月9日にこの変更を報じたThe New York Timesは、アプリランキングの詳しい分析結果をAppleに提示した。

検索ワードによっては、ライバルより前に14種類のApple製アプリが表示されたこともあった。ライバルが上位にランクされるのはApp Storeの検索広告を買ったときだけだとも記事は指摘している。

これは、App Storeを反競争の告発から遠ざけようとしている現在のAppleにとってよくない兆候だ。

去る5月にAppleは、同社がサードパーティ製アプリとの競争を歓迎していることを示すために新しいApp Storeウェブサイトを立ち上げた。そこには、Appleのどの内蔵アプリにも、対応するライバルアプリがApp Storeにあることが説明されていた。

しかし、消費者にとってアプリがストアにあることと見つけられることは別の話だ。

AppleはNew York Times(ニューヨークタイムズ)に対して、この1年にApp Storeでの検索で、必ずしも有力ではないApple製アプリが上位に表示されていたことを認めた。ただし、アルゴリズムを操作したためではないと説明した。自社アプリが上位に来る主な理由としてAppleは、アプリに人気があるから、あるいはよく使われる検索ワードに対応しているためだと語った。また、検索アルゴリズムの中にアプリをメーカー別にグループ化する機能があり、そのためにAppleのアプリが予想以上に高いランキングになっている可能性があるとも付け加えた。

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New York Timesのグラフは、月毎の検索結果の上位に表示されたApple製アプリの平均件数を示している。

Appleは、6月にアルゴリズムを変更し、Apple製アプリが特別扱いされていないようにしたと言っている。しかし、ニューヨークタイムズによるとApp Storeの責任者であるPhlip Schiller(フィリップ・シラー)副社長とApple製アプリを数多く指揮しているEddy Cue(エディー・キュー)上級副社長は、この変更で問題は完全には修正されていないことを認めている。

問題は、Apple製アプリは人気が高いのでそうでないかのようにアルゴリズムを調整しなくてはならなかったことだとAppleは言う。しかし、それが真実かどうかは、Appleが検索、ダウンロード、アクティブユーザー数などのデータを公表していない以上、第三者が検証すること不可能だ。

Apple製アプリはApp Storeを出ていく時なのではないか?

NYTの記事や、アルゴリズム変更の効果のなさを考え合わせると、そもそもAppleのアプリをApp Storeのランキングや検索結果に載せるべきなのか、もし載せるならどう載せるべきかという問題が生じる。

公平を期して言うと、これはAppleに限った問題ではない。現在Googleも同じ問題に直面している。最近、人気アプリBasecampのCEOは、Googleの有料検索広告は「ゆすり」であり、本来検索結果のトップに来るべきBasecampをトップに表示する唯一の方法は広告を買うことだと指摘した。ちなみにライバルも広告を買うこと可能であり、中にはBasecampをキーワードにしているものまである。

同じことはApp Storeにも言えるが、ウェブ全体の広告と比べればスケールは小さい。それはAppleの問題のほうが解決しやすいということでもある。

例えばAppleは、自社製アプリ専用のダウンロードセクションを提供し、App Storeをサードパーティー製アプリ専用にすることもできる。

この種の方法は、ランキングや検索結果におけるAppleの反競争的行為に関する問題を除去する効果もある。しかし、Appleはこの案に反対するかもしれない。ユーザーはApple製アプリを簡単に見つけてダウンロードできるべきであり、App Storeがそのための場所だからだ。しかし現在のApp Storeには、アプリのレビューや開発者のインタビュー、アプリのヒントやサブスクリプション・ゲームサービスのApple Arcadeなどさまざまなセクションがあるので、アプリの「マーケットプレイス」をサードパーティーに解放しても、Apple製ソフトウェアを披露する場所はほかにもあるはずだ。

マーケットプレイスの外に置くだけでもいい。

例えばこんなやり方がある。ユーザーが削除したAppleアプリを再インストールしたり、プリインストールされていないApple製アプリをダウンロードしたいときは、専用のAppleソフトウェアダウンロードページに行く。このページへのリンクはApp StoreアプリやiOSの設定アプリにある。

そのセクションの理想的な場所は、現在のApp Storeの検索ページかもしれない。

Appleは検索画面を変更して、検索結果がAppleアプリのみを返すようにするチェックボックスを作ることもできる。これはAppleソフトウェアをダウンロードしたいというユーザーの意図的行為を示すものであり、「音楽」を検索したユーザーがSpotifyやPandoraなどのライバルより前にAppleの自社製アプリを目にする現在の状況とは異なる。

あるいは、Appleは単にこのページに自社アプリのリストを表示するか、検索画面に専用ページへのリンクを置くこともできる。

以上は1つのアイデアのバリエーションをいくつか示したにすぎない。App Storeの反競争的状態を緩和する方法はほかにもたくさんある。

あるいは、Appleは「You Might Also Like」(「その他のおすすめ」)セクションを自社製アプリの表示に含めることもできる。サードパーティ製アプリはすべてそうなっている。

Image from iOS 1

Apple MusicのApp Store詳細ページ

このセクションは、同じ検索クエリにマッチする他のアプリを、アプリの詳細ページそのものの中で紹介するものだ。ところがAppleのアプリには「More by Apple」(アップルのその他のApp)セクションしかない。つまり、検索トラフィックと消費者の関心を自社内に閉じ込めようとしている。

Image from iOS

Spotifyの App Store詳細画面

あるいは、検索結果で(上位に表示された場合でも)自社製アプリのスペースを小さくすることも考えられる。そうすることで、ライバルのアプリにも注意が行くようにしつつ、Apple製アプリを探しているユーザーにも対応できる。

しかし結局のところ、AppleがApp Storeのデザインに反競争対策を盛り込めなかったことを踏まえると、AppleがApp Storeをどうするかは、規制当局に任されることになるのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TileとGoogleアシスタントの統合で忘れ物を探せるようになる

アップルが忘れ物タグを出すようだと噂されている中、米国時間9月6日、TileGoogleと協力し、AndroidデバイスなどでGoogleアシスタントから簡単に忘れ物を見つけられるようにすると発表した。初心者でも簡単に使えるTileは、鍵や財布、バッグなどに付ける小さなハードウェアアクセサリで、Bluetoothテクノロジーと、スマートフォンのTileアプリを利用するユーザーのネットワークで場所を追跡することができる。

今回発表されたGoogleアシスタントとの統合で、ユーザーは紛失したものに付けてあったTileを音声コマンドで鳴らせるようになる。Tileの「ダイレクトリング」テクノロジーにより、紛失したアイテムと直接接続し、音を鳴らせるという。

Googleアシスタントとの統合は、スマートホームのアクションと似たものになる予定だ。Tileは、この機能を年末までに提供するとしている。

TileのCEOであるCJ Prober(CJプロバー)氏は発表の中で「これはTileのお客様にとってビッグニュースだ。財布やリモコン、バッグなどが行方不明になったら、シンプルな音声コマンドでGoogleが捜索隊に参加してくれる」と述べた。

このタイミングでTileがGoogleアシスタントとの統合を発表したことは興味深い。

米国時間9月10日にiPhoneのイベントを開催するアップルがTileの競合製品を開発中であることがわかっている。最近、iOS 13の「探す」アプリに「アイテム」という新しいタブを参照するコードがあることも発見され、今後の登場を示唆している。

アップルがこうしたハードウェアをいつ公開するかは、もちろん不明だ。しかしTileは、アップルの発表に先駆けて、AndroidとGoogleアシスタントユーザーに向けて今回の発表をしたと思われる。

TileはBluetoothを利用する忘れ物タグのトップメーカーのひとつに成長している。2018年には2200万個を販売し、世界中の230の国と地域で毎日500万件を超える紛失物が探されている。

TileはBLEチップメーカーなどと協力して、さらに多くのコンシューマ向けデバイスを探せるようにと手を広げている。

そのうちの1社、ゼンハイザーは米国時間9月6日、ベルリンで開催されているIFA 2019でMOMENTUM ワイヤレスヘッドフォン(399ユーロ、約4万7000円)を発表した。このヘッドフォンにはTileのCommunity Fineテクノロジーが内蔵され、ユーザーはヘッドホンが見当たらなくなったときに探すことができる。

Tileによれば、ゼンハイザー以外にも20社以上と提携しているという。

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(翻訳:Kaori Koyama)

アップルがグーグルのiOS脆弱性発表に「ウイグルだけの話」と反論

先週、iOSの脆弱性から数年間もiPhoneが密かにハックされていたという詳細な研究をGoogle(グーグル)が発表したことに対して、Apple(アップル)が不快げな反論を公表した。このiOSの脆弱性はは悪質なサイトを訪問するだけでルート権限を奪われるという深刻なものだった。

Appleは反論の中で「我々はユーザーが事実を把握することを望む」と述べているが、おかしな話だ。もしGoogleの研究チームが詳細な研究結果を発表しなかったら、こうした事実は一切ユーザーの目に触れることはなかったはずだ。

Appleは短い記事で「一部から(iOSのセキュリティがについて)懸念が出ているが、なんら危険はないと知ってもらいたい」と述べている。

Appleによれば「このハッキングはごく狭い範囲の特殊な条件を前提としており、大規模な攻撃には適さない。この攻撃を成功させたのはわずか10件程度で、すべてウイグルの(ムスリム住民)関連サイトだった」という。 一方、AppleはTechCrunchのiPhoneハッキングは中国政府によるウイグルのムスリム攻撃の疑いという記事を事実と認めた。

なるほど、iOSの欠陥を突いた攻撃に成功したのは少数のサイトだけだったかもしれないが、Googleの研究によれば、これらのサイトはそれぞれ毎週何千回も訪問されていた。しかもハッキングは2カ月にわたって続いていた。控えめな計算でも10万台以上のデバイスが侵入を試みられ、脆弱性があればマルウェアを仕込まれていた可能性もある。かりにiPhoneがデバイス100台に1台しかなかったとしても数千人のiPhoneユーザーがルート権限を奪われていたわけだ。これだけの被害が推定できれば十分に「大規模な攻撃」だったと私には思える。

ウイグル住民が主たるターゲットだったら安心せよというのだろうか?中国のある地方全体で宗教や信条を理由として大規模な迫害が行われていることは我々には無関係なのか?

もちろんここで論じられているのはiOSの脆弱性だが、ウイグルのムスリム攻撃ではAndroidデバイスもターゲットとなっていたはずだ。ウイグルのような地域ではiPhoneよりAndroidのほうがはるかにポピュラーなスマートフォンなので、セキュリティ研究者はAndroidに対するハッキングについても調査中のはずだ。

Appleは「(Googleは)当局がスマートフォンを通じて地域の全住民を網羅的にリアルタイムでモニターできるという不安をiPhoneユーザーの間に掻き立てている」と不平を言っている。

しかしこのケースでのGoogleの発表は根拠なく不安を煽っているわけではない。一見正常なウェブサイトを訪問するだけで検知不可能なルート権限奪取が行われるというのはまさに当局によるストーカー行為そのものではないだろうか?ウイグルのiPhoneユーザーが不安を感じても当然だろう。しかもこのような当局によるハッキングの試みがウイグル地域に限定されるという保証は何ひとつない。

Appleは「Googleの通報を受けたときには我々はすでにバグの修正にかかっていた」という。それはそれで大変結構だ。 しかしそれならAppleはそのバグの技術的詳細を他のセキュリティ研究者やユーザーが参考にできるようただちに公表したのだろうか?

Appleは「iOSのセキュリティーは万全」と長年主張してきただけに、ウイグル関連で強力かつ巧妙な攻撃が成功したことについて触れられるのは苦痛だったのだろう。こうした地域全住民をターゲットとするハッキングを行う動機と能力があるのは国家的組織であることはまず間違いない。ウイグル地区で中国政府がイスラム系少数民族に対して厳しい圧迫を加えていることを考えればiPhoneハッキングの背後にそうした背景を考えても不思議ではない。Appleは「セキュリティの追求は終わりなき旅路」だと主張している。しかし知らぬ間にiPhoneを乗っ取られ、行動を逐一モニターされているウイグル住民に対しても「終わりなき旅路」だから気にするなというつもりだろうか?

GoogleのProject Zeroの研究者がハッキングに関する詳細な文書を公表しなければ、我々はこの問題についてまったく知らずに過ぎてしまったことは間違いない。AppleはiOSのマイナーアップデートの無数の「セキュリティの改良」の中にこの問題も埋め込んでしまったはずだ。

iPhoneに対する攻撃は現実に成功し多数の被害者が出ていることが強く推定される。「終わりなき旅路」なのかどうかはともかく、これは深刻なセキュリティ上の問題だった。Appleが防御的になるのは理解できるが、「酸っぱいブドウ」的な負け惜しみを言う前にまず失敗を認めたほうがいい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

2020年版iPhoneは画面内指紋センサーを採用か

Bloomberg(ブルームバーグ)の最新記事によると、Apple(アップル)は画面内指紋センサーを開発しているらしい。ただし、来週発表されるであろう新iPhoneには間に合いそうにない。おそらく使用されるのは2020年か、もしAppleのサプライヤーが納期を満たせなければ2021年になるかもしれない

Samsung(サムスン)、Huawei(ファーウェイ)などの最新Androidスマートフォンを触ったことのある人なら、画面内指紋センサーはすでに実用化されていることを知っているだろう。端末をアンロックしようとすると、画面に指紋アイコンが表示されている。あとはふつうの指紋センサーと同じように、指をアイコンに押しあてれば端末はアンロックされる。

2017年、アップルはiPhone Xに指紋認証のTouch IDに代えてFace IDを導入した。しかしどうやら同社は、再度Touch IDを加えてユーザーの選択肢を増やそうとしているらしい。

2018年の全iPhoneモデルと、最新モデルのiPad ProはすべてFace IDを使用している。しかし今でもTouch ID内蔵デバイスは、iPad AirやMacBook Proなどいくつか販売されている。指紋センサーは画面とは別のボタンとして組み込まれている。

ブルームバーグは、将来のiPhone SEに関する日経の報道にも触れている。アップルは低価格のiPhone SEを発売する可能性があるという。

SE後継といっても、デザインは以前のiPhone SEではなくiPhone 8がベースで、画面サイズはiPhone 6、6s、7、およびiPhone 8とおなじ4.7インチになるようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルは新しいApple TVも発表するかもしれない

世界中の目が次のiPhoneに向けられている中、Apple(アップル)は新しいApple TVも手掛けているようだ。発表は来週、あるいは秋になるかもしれない。

匿名のTwitterアカウント@never_releasedが、新しいApple TVのコードネームを「AppleTV11,1」、または「J305AP」であるとツイートした。このアカウントは過去のさまざまな未発表Apple製品のコードネームを正確に予想してきた。

MacRumorsもそれとは別に、次期メジャーOSリリースであるiOS 13の内部ビルドの中でAppleTV11,1の名前を発見している。@never_releasedは、新Apple TVはApple A12 Bionicシステムオンチップを使用する可能性があることも書いている。

現行のApple TV 4Kは、A10X Fusionシステムオンチップで動いている。これはもともと2017年に発売された10.5インチと12.9インチのiPad Proで使うために設計されたチップだ。

スペックの強化には大きな意味がある。AppleはiOS、macOS、tvOSのいずれでも使えるゲームサブスクリプションサービス、Apple Arcadeをまもなく開始する。月額固定料金を払えば、iPhoneでプレイしているゲームをシームレスにMacやApple TVに切り替えられる。

次期Apple TVにさらに重要な変更があるかどうかはわかっていない。例えば、Appleはこの機会にリモコンを改定するかもしれない。

もっと低価格のApple TVデバイスを期待する声も以前からある。まもなくAppleは定期契約型ストリーミングサービスのApple TV+をオリジナルコンテンツとともに開始するので、できるだけ多くの人たちがサービスを利用できるようにしたいはずだ。しかしA12搭載デバイスは、Apple TV 4Kの改訂版になる可能性が高い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

次期Apple Watchは睡眠トラッキング機能を搭載か

次のApple Watchに搭載されるかもしれない機能の詳細が取り沙汰されている。睡眠トラッキングだ。Apple(アップル)が睡眠トラッキング機能に取り組んでいるとBloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じ、その機能がどんなものになりそうか9to5macが取り上げた。

新機能は次のApple Watchでお目見えするかもしれない。新たなデバイスは来週開かれるAppleのiPhoneイベントで発表されるかもしれないし、秋のイベントでの発表になるかもしれない。すでに販売されたデバイスでこの新機能が使えるかどうかは定かではない。

睡眠をトラッキングするのに別途ハードウェアが必要なわけではない。Apple Watchを手首につけるだけだ。Apple Watchは内蔵の加速度計を使ってユーザーの動きを追跡する。Appleはまた、心拍センサーも活用する計画だ。興味深いことに、ノイズを収集するのにマイクを使うかもしれない。

朝起きるとユーザーはiPhoneの「ヘルスケア」アプリで睡眠の質をチェックできる。9to5macによると、Apple Watch用の新しい「Sleep」アプリも展開される見込みだ。

スマホの目覚まし機能を活用するとき、AppleはアラームをApple Watchにも反映させるようだ。なので、アラームはまずApple Watchで鳴り、iPhoneはバックアップとなる。また。Apple Watchでのアラームはバイブレーションのみにするということも可能なようだ。この機能は起床時間が異なるカップルには特に使い勝手がいいものだろう。

バッテリーの持ちに関しては、就寝前にユーザーにApple Watchを充電することをリマインドする通知を送ることが想定される。Apple Watchのバッテリーは小さいのですぐに充電できる。ものの数分で十分なバッテリーをチャージできるだろう。

睡眠トラッキング機能は新iPhoneとは特にうまく連動するはずだ。噂ではAppleは新iPhoneにワイヤレスでバッテリーを融通する機能を加える。つまり、Apple WatchをiPhoneの背面に置くだけで直接充電できることを意味する。

もしあなたがApple Watchを長く愛用しているのなら、Appleはあなたを新たなApple Watch購入へと誘導し、専用の睡眠トラッカーとして使用させることができるかもしれない。そうすれば就寝前にApple Watchを別のものに付け替えるだけでいい。

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(翻訳:Mizoguchi)