double jump. tokyoとセガがNFTのグローバル展開で提携、ゲーム発売当時のビジュアルアートやBGMなどデジタル資産化

doublejump.tokyoとセガがNFTのグローバル展開で提携、発売当時のビジュアルアートやBGMなどクラシックIPをデジタル資産化

double jump.tokyoセガは4月27日、ブロックチェーンの技術を活用したNFTデジタルコンテンツのグローバルでの展開について提携したと発表した。

まずは、セガが過去に発売し現在も高い人気を誇るクラシックIPに関するNFTコンテンツの販売を、2021年夏頃をめどに開始する。セガが過去に発売したハードにおいて展開し、現在も全世界で高い人気を誇る数多くのクラシックIPについて、発売当時のビジュアルアートやゲーム内で使用された映像やBGMといった豊富なデジタル資産をNFTコンテンツとして順次販売する。

さらにこれを皮切りに、現在展開中のIP、さらには今後発売される新規IPなど様々なコンテンツに順次展開する。将来的には、ユーザーが所有するNFTコンテンツの活用方法なども模索するとしている。

また、今回の取り組みを機にセガサミーホールディングスが、double jump.tokyoに対する出資を決定した。NFT市場は急成長とともに今後も大きな拡大が見込まれており、同資本提携により、さらに両社の関係を強化し、今後ブロックチェーン技術を用いたNFTに留まらない積極的なビジネス展開を共同推進するという。

NFT(Non-fungible token。ノン・ファンジブル・トークン)とは、代替不可能なトークンを表す言葉であり、ブロックチェーン上でIDやシリアルナンバー、取引記録などの識別情報を管理することで、デジタル資産の所有や真贋を明確にし、唯一性を持たせるもの。

セガは、家庭用ゲーム機、PC、スマートフォン向けゲームの企画・開発・販売・運営、アーケード機器の企画・開発・販売を軸に事業を展開。ゲーム事業で培ったノウハウを生かしたデジタルサービスやプライズをはじめとしたキャラクター商品の企画・開発・販売なども行っている。

ゲーム事業においては、日本国内・海外のスタジオにて開発したゲームコンテンツを、日本をはじめ世界各地に置く拠点を通して全世界に提供。また、アーケードゲーム事業においてはプライズマシン、メダルゲームなど革新的な発想力とそれを具現化する高い開発力により製品を生み出している。

double jump.tokyoは、NFT・ブロックチェーンゲーム専業開発会社として、2018年4月3日に設立。「My Crypto Heroes」「BRAVE FRONTIER HEROES」などの人気ブロックチェーンゲームの開発、ブロックチェーンゲーム開発支援サービス「MCH+」および、NFT事業支援サービス「NFTPLUS」を提供している。

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プロeスポーツチーム「REJECT」運営元が3.6億円のシリーズA調達、トレーニング環境投資や新規事業開発加速

プロeスポーツチーム「REJECT」運営元が3.6億円のシリーズA調達、トレーニング環境投資や新規事業開発

プロeスポーツチーム「REJECT」を運営するCYLOOKは4月26日、「株式会社REJECT」への社名変更とともに、シリーズAラウンドにおいて第三者割当増資による約3億6000万円の資金調達を発表した。引受先は、ジャフコ グループ、Z Venture Capitalなど各社が運営する投資事業有限責任組合など。累計資金調達額は約4億1000万円となった。

プロeスポーツチーム「REJECT」運営元が3.6億円のシリーズA調達、トレーニング環境投資や新規事業開発

調達した資金は、「トレーニング環境投資」「新規事業開発」「ライフスタイルブランド事業」の領域を中心に充当しREJECTの展開を加速する。

  • トレーニング環境投資:プロeスポーツチームとして、世界一を目指す選手にとって最高の環境を提供できるよう、引き続きゲーミングベースの運営や選手・コーチ・アナリストの積極的な獲得、独自のデータ分析の導入などを進める
  • 新規事業開発:今日では多くの教育機関がeスポーツ関連の学科を新設しており、同社はeスポーツ業界に精通した教育者不足を痛感しているという。これからの日本のeスポーツ産業を支えるプロ選手をはじめとするeスポーツ人材を輩出するべく、eスポーツ業界の第一線で活動する企業として教育事業への本格参入を予定している
  • ライフスタイルブランド事業:日本発ゲーミングブランドとして、映像制作やSNS、アパレルのクリエイティブの強化とそれに伴う採用を進める

REJECTは、2018年発足のプロeスポーツチーム。世界的に人気なシューティングゲームを中心に9タイトルにわたり部門を保有。特にモバイルシューティングゲームの領域において日本トップの実績を誇り、PUBG MOBILE部門では同タイトル最多となる6度の世界大会出場経験を誇る。

プロeスポーツチーム「REJECT」運営元が3.6億円のシリーズA調達、トレーニング環境投資や新規事業開発

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ゲームインフラのスタートアップPragmaはGreylockやZyngaの創設者などから約13億円調達

Pragma(プラグマ)は、いわゆる「サービスとしてのバックエンド」を構築し、既製品としてのインフラストラクチャーを、オンラインのライブサービスゲーム開発者に提供している。同社は米国時間4月20日、シリーズA投資120万ドル(約13億円)の調達を発表した。

このラウンドはGreylockのDavid Thacker(デイビッド・サッカー)氏が主導し、Zyngaの創設者Mark Pincus(マーク・ピンカス)氏、Oculusの創設者Nate Mitchell(ネイト・ミッチェル)氏、Clouderaの創設者Amr Awadallah(アマー・アワダラ)氏、そして以前からの投資者であるUpfront VenturesとAdvancit Capitalが参加している。また、ビジネスインテリジェンスのスタートアップAccompany(アンカンパニー)をCisco(シスコ)に売却したAmy Chang(エイミー・チャン)氏はPragmaの取締役会に加わる。

関連記事:業界に革命を起こすか?ゲーム開発のバックエンドツールキットを提供するPragma

共同創設者でCEOのEden Chen(エデン・チェン)氏が私に話したところによると、Unity(ユニティー)とUnreal(アンリアル)がフロントエンドの人気ゲームエンジンを構築した世界で、彼と共同創設者でRiot Games(ライオット・ゲームズ)の技術主任だったChris Cobb(クリス・コブ)氏は「業界標準のバックエンドゲームエンジン」という隙間を満たしたいと考えたという。

この10年間で「多くの企業がそこに挑戦してきた」が、プラットフォームを立ち上げるのは今が最適な時期だとチェン氏は主張する。これまで「生きて息をする製品」として扱わなければならなかったライブサービスゲーム(「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」など)の継続的な成長と、Amzon Web Service(AWS)などのインフラとなるプラットフォームの周囲でツールが進化してきたお陰だ。

画像クレジット:Pragma

Pragmaは、開発者がゲームループを簡単に設定してテストできるようデザインされたスターターキットを本日公開する。一方、より大きなプラットフォームは現在、Blizzard(ブリザード)の第1社員だったPat Wyatt(パット・ワイアット)氏が創設したOne More Game(ワン・モラ・ゲーム)と、Nate Mitchell(ネイト・ミッチェル)氏のMountaintop Studios(マウンテントップ・ステューディオズ)とでプライベートなベータテスト中だ。

このプラットフォームの機能は、プレイヤーのアカウントとソーシャル機能、ゲームループ(ロビーやマッチングも含む)、プレイヤーおよびゲームのデータ管理という、3つの大きなカテゴリーに分類できるとチェン氏は話している。Pragmaは、すべてをゼロから作り上げたわけではない。一部には、Discord(ディスコード)などの他社製プラットフォームの「インテグレーター役となった」ものもある。チェン氏はまた、将来的に完全管理型のソリューションを目指してはいるが、現在のバージョンはオンプレミス型だという。「私たちは、各スタジオのインフラの中に、Pragmaのインスタンスを作っています。そこで私たちのコードベースを使い、それぞれの好みに合わせてカスタマイズできるようになっています」。

Pragmaは、最初は10人から50人規模のゲームスタジオをターゲットにしていく考えだ。いずれは大規模なスタジオに対応できるようにするが、同時に「このツールを民主化して、1人から5人の小さなチームも本格的に支援し、ネットワーク型のオンラインゲームをローンチできるようにしたい」とも望んでいる。

さらに彼はこうも話していた。「私たちの長期的展望は、ソーシャル面に本物の革新をもたらし、ゲームの質を向上させるソーシャル機能を創造して、より強いつながりを作れるようになることです」。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Pragma資金調達

画像クレジット:gorodenkoff / Getty Images

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(文:Anthony Ha、翻訳:金井哲夫)

XboxクラウドゲーミングのベータがiOSとPCに提供開始

大手テックプラットフォームがクラウドゲーミングを発表した数年前にはすぐにでも大ブレイクしそうな勢いだったが、その時代はまだやってきていない。2021年になりテック最大手のほとんどが参入しているにもかかわらず、依然としてそれほどの市場は見当たらない。

MicrosoftはXboxクラウドゲーミングのベータを複数のプラットフォームにわたって広く時間をかけて公開しているが、それはおそらく他の新興プラットフォームとは異なり、急いで先頭になることにそれほどのメリットはないと考えているからだろう。4月19日の週に同社はGame Pass UltimateユーザーにiOSとPCでのサービスを提供開始する。一部のユーザーに対して招待が送られ、時間をかけて広げていく。

XboxのCatherine Gluckstein(キャサリン・グラクステイン)氏はブログの投稿で「限定ベータは我々がテストし学ぶ期間です。対応している全22カ国のプレイヤーに次々に招待を送り、フィードバックを評価し、エクスペリエンスの向上を続け、さらに多くのデバイスに対応していきます。迅速に開発を回して今後数カ月でXbox Game Pass Ultimateの全メンバーに公開し、多くの方々にXboxをまったく新しい方法で楽しんでいただけるようにする計画です」と述べている。

このサービスは2020年からAndroidユーザーにベータが公開されているが、Android以外のプラットフォームへの拡大は遅れていた。

この遅れは、Appleがクラウドゲーミングプラットフォームのプロバイダーに対して強硬な姿勢をとっていることによるところが大きい。クラウドゲーミングプラットフォームのビジネスモデルは、App Storeのゲームの売上を大きく脅かす。Appleはクラウドゲーミングプラットフォームに対しApp Storeとアプリ内購入のフレームワークへの依存を継続するカーブアウト規定を発表したが、Appleの解決策に満足したプロバイダーはないようだ。この結果、XboxクラウドゲーミングはiOSのモバイルSafariを用い完全にウェブで動作するものになる。

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タグ:MicrosoftXboxXbox Game PassクラウドゲームiOSSafariApple

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(文:Lucas Matney、翻訳:Kaori Koyama)

カプコンが「バイオハザード4」をOculus Quest2向けにリリース、詳細は日本時間4月22日発表

カプコンが「バイオハザード4」をOculus Quest2向けにリリース、詳細は日本時間4月22日発表

Capcom / Oculus

カプコンは4月16日、バイオハザード関連の情報を提供する「バイオハザード・ショーケース|April 2021」をYouTubeで配信。その中で、バイオハザード4をOculus Quest 2向けにリリースすると発表しました。詳細は、日本時間4月22日7時から開催されるOculus Gaming Showcaseで発表するとのことです。

VRゲームイベント「Oculus Gaming Showcase」が4月21日にオンライン開催

バイオハザード4といえば、それまでのバイオハザードの特徴であった固定視点のラジコン操作から、キャラクター越しのビハインドビュー、ようするに三人称視点に変更するなどシステムを刷新。現在でも高い評価を受けている作品です。

発表の中で、Facebook RealityLabsのコンテンツ担当副社長Mike Verdu氏は「一人称視点によって没入感が加わることで、新たな面白さとさらなる深みをもたらし、初めてゲームの中の世界へ足を踏み込むことができる」とその出来に自信を見せていました。

なお、開発にはカプコンのほか、Armature StudioとOculus Studioも協力しているとのことです。

バイオハザードのVRといえば、バイオハザード7がPS VRに対応していましたが、こちらはもとから一人称視点。三人称視点のバイオハザード4が、VRでの一人称視点になることでどのような変化が起こるのか、いまから楽しみなところです。

©CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

(Source:OculusCapcom(YouTube)Engadget日本版より転載)

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タグ:Oculus Quest (製品・サービス)仮想現実 / VR(用語)カプコン / Capcom(企業)バイオハザード(製品)Facebook / フェイスブック(企業)

ヒューゴー賞がビデオゲーム部門最終候補6本を発表、「あつ森」「FF7リメイク」もノミネート

ヒューゴー賞がビデオゲーム部門最終候補6本を発表、「あつ森」「FF7リメイク」もノミネート

2021年4月13日(現地時間)、世界SF大会を開催するDisCon IIIが「ヒューゴー賞」の最終候補を発表。2021年8月に開催予定の第79回から新設される(ただし、現状では1回のみの予定となる)ゲーム賞候補6作品も公開されました。

このヒューゴー賞とは、SFやファンタジー作品を対象とする賞レース。長編小説、短編小説といった小説部門のほか、映像部門や編集者部門など全部で18部門の表彰が行われます。

ヒューゴー賞には「その年の委員会が独自に新しい賞部門を設けられる」というルールがあり、新型コロナの影響で委員会メンバーがゲームをする機会が増えたということで、ゲーム部門創設に至ったそうです。そうした事情もあり、現状では冒頭で紹介したように、ゲーム部門は今年だけとなる予定とのこと。

さて、今回発表されたゲーム賞最終候補は以下の6作品です。

・あつまれ どうぶつの森(任天堂)
・FINAL FANTASY VII REMAKE(スクウェア・エニックス)
・Blaseball(The Game Band)
・Hades(Supergiant Games)
・The Last of Us Part II(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
・Spiritfarer(Thunder Lotus Games)

国内メーカーからは、コロナ禍による需要なども相まって、爆発的なヒットを記録した「あつ森」と、往年の名作を満を持してフルリメイクした「FF7リメイク」の2本がノミネート。

「ヒューゴー賞」はSF・ファンタジー作品が対象なので、「あつ森」の名前が挙がっているのはいささか疑問がありますが、動物たちが暮らす世界が舞台なので「ファンタジー」というくくりなのかもしれません。

その他の最終候補は、野球賭博をテーマにした不条理な野球シミレーション「Blaseball」。今年6月にはswitch版も配信されるギリシャ神話の世界が舞台のローグライクアクション「Hades」。思いもよらぬストーリーで賛否両論となった「The Last of Us Part II」や、死者の魂を次の世界に送るマネジメントゲーム「Spiritfarer」というラインアップです。

このうち、「Blaseball」「Hades」「Spiritfarer」は、第56回ネビュラ賞(アメリカSFファンタジー作家協会主催のSF・ファンタージ作品を表彰するアワード)のゲームライティング部門にもノミネートされている作品。いずれも独特の世界観やストーリー、ゲーム性が高く評価されており、権威ある2つのアワードのダブル受賞もあるかもしれません。

受賞作品の発表は、今年8月開催予定の第79回世界SF大会で行われます。果たしてどの作品が受賞するのか、ゲームファンのみならず、SFやファンタジー作品ファンは今から注目です。

(Source:The Hugo AwardsEngadget日本版より転載)

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eスポーツ大会運営のRATELが1.2億円を調達、プロゲーマー向けボイスチャットアプリ「VOLBOX」の開発を強化

画像左からCEOの吉村信平氏とCOOの吉本砂月氏

2021年4月14日、eスポーツ関連事業を展開するRATELはシードラウンドで総額1億2000万円を調達したことを発表した。引受先はNOW、F Ventures、ABBALab、East Ventures、個人投資家の田中邦裕氏、 田中良和氏、高梨大輔氏、他複数の投資家を含む。

2018年10月に設立したRATELの主力事業はeスポーツ大会の運営と放送だ。具体的にはeスポーツ大会の運営と放送、クリエティブ制作、大会運営に必要な配信機材と施設の貸し出し、実況者や解説者、オピニオンリーダーなど演者のキャスティング、イベントの企画、コンサルティングなどを行っている。2021年5月からは大会への新規参入を容易にし、長期的な大会運営が実現できるよう、レベニューシェア型の大会立ち上げサービス「ノバシェア」を提供する予定だ。

もう1つ、RATELはアプリ事業にも注力していきたい考えだ。現在、RATELはプロのモバイルゲーマー向けボイスチャットアプリケーション「VOLBOX」を開発している。

開発中のボイスチャットアプリケーション「VOLBOX」

何人かでゲームをする時に使えるコミュニケーションツールには、ゲーム特化のコミュニティアプリ「Discord」やLINEのグループ通話機能などいくつかある。ただ、それらはスマホゲームをプレイする際に使うには不便な点が多いとRATELのCOOを務める吉本砂月氏は説明する。

例えば、Discordのスマホ版は、出力される音声がモノラルになってしまうのが難点という。ステレオは左右のイヤフォンまたはスピーカーから異なる音を出力することで、音の立体感を出す技術のことだが、モノラルの場合は左右で同じ音を出力する。FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)など、立体的な動きのあるゲームの場合、モノラルだと他のプレイヤーの足音がする方向が分からなくなり、プレイに支障が出てしまう。他のボイスチャットアプリにはステレオ出力できるものもあるが、ゲーム音とボイスチャットの音のそれぞれの音量を調整できないなどスマホゲームと併用するには不便な点があるのだそう。

VOLBOXではそうした課題を解消するため、ステレオで音声を出力し、ボイスチャットの音とゲームの音をそれぞれ調整できる機能などを盛り込むなどして、プロのeスポーツ選手が使えるボイスチャットアプリを目指している。現在はクローズドベータ版をeスポーツの選手やインフルエンサーなどに提供して、サービス改善のためのフィードバックを得ている段階だという。正式リリースは2021年の秋頃を見込んでいる。

今回調達した資金は、VOLBOXの開発とeスポーツイベントの製作チームの強化に充てる予定だ。

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タグ:RATEL資金調達ボイスチャットアプリ日本VOLBOX

画像クレジット:RATEL

「フォートナイト」開発元Epic Gamesが約1090億円を新たに調達、株式評価額は3兆1300億円に

Epic Gamesの価値はいったいどのくらいなのか?まあ、普通の人間がすんなり解釈できる範囲の金額をとうに超えているのは確かだ。今回のラウンドで、Epic Gamesの評価額は287億ドル(約3兆1300億円)に達した。そう「3兆」。読み間違いではない。マイクロトランザクションにすると……とにかく大変な数だ。

メタバース(Metaverse)を語り始める時は今だ!

大成功を収めたバトルロワイヤルゲーム「Fortnite(フォートナイト)」で知られるEpicは、ソニー・グループから2億ドル(約218億円)の出資を受け、新たな10億ドル(約1090億円)の資金調達ラウンドを発表した。この他にも、Appaloosa、Baillie Gifford、Fidelity Management & Research Company LLC、GIC(シンガポール政府投資公社)、T. Rowe Price Associates投資信託、Ontario Teachers’ Pension Plan Board、BlackRock投資信託、Park West、KKR、AllianceBernstein、Altimeter、Franklin Templeton、Luxor Capitalなど、予想どおり長いリストの投資家たちが参加した。

創業者兼CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は、このニュースに関した声明の中でこう述べている。「Epicとメタバースに対する当社のビジョンを支持してくださる、新規および既存投資家のみなさまに感謝しています。彼らの投資は「フォートナイト」「Rocket League(ロケットリーグ)」「Fall Guys(フォールガイズ)」における、コネクテッドソーシャルエクスペリエンスの構築に向けた当社の活動を加速させると同時に、Unreal Engine(アンリアル・エンジン)、Epic Online Services、Epic Games Storeを通じ、ゲーム開発者やクリエイターに力を与えることになります」。

支配株主であるスウィーニー氏には、感謝する理由がたっぷりある。

ここ数カ月、Epicにとっては忙しい日々が続いている。同社はゲーム内課金の収益をめぐり、Apple(アップル)およびGoogle(グーグル)との間で継続的な争いを繰り広げている。2021年5月初めには、テック界の大物たちが参加する裁判が開始される予定だ。

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Epicはまた、2021年3月にFall Guysの開発元であるMediatonic(メディアトニック)を買収するなど、すでに非常に潤沢だった資金を使って複数のゲーム開発者やパブリッシングスタジオを買収している。この傾向は、今回の大規模なラウンドでもほぼ確実に続くだろう。

今回の資金調達により、ソニーとの関係もさらに強化されることになりそうだ。プレスリリースでは、ソニーグループの吉田憲一郎会長兼CEOが次のようにコメントしている。

Epicは、ゲームやデジタルエンターテインメント業界のクリエイターをサポートする最先端のテクノロジーを駆使して、革命的な体験を提供し続けています。当社は、世界中の人々に新しいエンターテインメント体験を提供するために、我々のコラボレーションを強化できることをうれしく思います。これは、創造性とテクノロジーの力により、世界を感動で満たすという当社の目的に合致するものだと確信しています。

今回のラウンドに先立ち、同社は2020年8月に実施された17億8000万ドル(約1941億円)のラウンドを含め、総額34億ドル(約3706億円)を調達していた。

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画像クレジット:Kyle Grillot/Bloomberg / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

Razer

ゲーム機器メーカー Razer が、話題を呼んだ「透明スマートマスク」コンセプトを正式に商品化します。

Razer によれば、コンセプトを継承した製品版の発売は今年第3四半期になる見込み。

ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

Razer

今年1月に公開された『Project Hazel』は、N95マスク相当の高いフィルタ性能とファン換気システムを備えつつ、透明な樹脂素材とLEDライトで口元の動きや表情が見えるようにし、マスクで阻害されていたソーシャルコミュニケーションを助けるコンセプトのスマートマスク製品。

マスク内マイクとアンプを搭載することで、マスクで声が届きにくい、伝わらない問題にも対処します。

ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

Razer

ゲーマー向けライフスタイル商品やアパレルも扱う Razer 製品なので、ゲーミングPCやアクセサリと連動して光るRazer Chroma RGBライトも搭載。

「ゲーマーには光るものに引き寄せられる習性があるから」といってしまえばそれまでですが、一般論としては、光るデバイスは eスポーツ会場にありがちな薄暗い環境でも見つけやすく、パーソナルカラーやチームカラーを識別しやすい実用性?があるともいえます。

ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

Razer

あくまでコンセプトとされていましたが、Razer はProject Hazel を継承した一般コンシューマー向けバージョンの商品化を正式に認めました。

世界的なマスク不足時、Razer は自社の生産ラインを割いて使い捨てマスクを緊急生産し世界の医療従事者に寄付していましたが、Project Hazel は次の段階として、サステナブルでない使い捨てマスクや簡易的な布マスクとは別に、Razer が設計する最高のマスクを想定したコンセプトです。

  1. ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

    Razer Project Hazel
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コンセプトモデルとしては高性能なフィルタやファン換気、マイクとアンプ、口元を照らすライトなど機能を詰め込んでいましたが、製品版がどこまで受け継ぐかは不明。

Razer によれば、製品版は日常アイテムとしての実用性と購入しやすい価格に主眼を置くとしていることから、コンセプトより機能が少なくなる可能性は考えられます。ほぼ確実なのは光ることくらい。

ゲーム機器メーカーRazerが光る「透明スマートマスク」を正式商品化、発売は今年第3四半期の見込み

Xupermask

ファッション性と実用性の両立をうたう高性能マスクとしては、人気グループ Black Eyed Peas のアーティストで実業家、重度のガジェット愛好家でもある will.i.am も、アクティブノイズキャンセルヘッドホンとデュアルファンを組み合わせた「Xupermask」を発表しています。

デザインはバットマンやスパイダーマン、アベンジャーズ等の衣装デザインや、映画『トロン:レガシー』でダフト・パンクが着用したヘルメット、SpaceX社のリアル宇宙船 Falcon 9用宇宙服などを手掛けたホセ・フェルナンデス氏。こちらは約300ドルで発売したばかりですが、初期出荷分はすぐに売り切れています。

換気ファンとイヤホンつきマスク Xupermask、ダフト・パンク衣装や宇宙服デザイナーとwill.i.amがコラボ

Face masks: Razer’s smart mask is coming, recycled clothes out now

(Source:RazerEngadget日本版より転載)

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タグ:ガジェット(用語)ファッション(用語)Razer(企業)

アップルがApp Storeの反トラスト訴訟でEpicの秘密プロジェクトを告発、Epicは独占を批判

Epic Games(エピックゲームス)対Apple(アップル)の後者による独占的慣行を巡る裁判は2021年5月に始まり、4月8日に両者の主張が発表された。裁判所の意向により一部削除されている。基本的事実の合意を踏まえ、両者はそれぞれの解釈について争う、そのために両CEOが(バーチャル)証言台に立つ可能性は高い。

先にTechCrunchでも報じたように、Epicの主張の論旨は、Appleのアプリ市場支配と30%の手数料が反競争的行動であり、反トラスト法で規制されるべきだというものだ。同社は、自社のゲーム内通貨ストアを人気のゲーム「Fortnite(フォートナイト)」に忍び込ませてAppleの支払い方法を回避するという、不法行為とされる行動で反逆した。CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は後日、うかつにもこれを悪法に抵抗する公民権運動になぞらえた。

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対Apple訴訟でEpicは優越的地位の乱用による反トラスト法違反を強く主張
フォートナイトのEpic Games創設者、Appleとの闘争を公民権運動に例えて語る

Appleは市場独占の訴えを否定し、同社が自身のApp Storeだけでなく、市場全体で膨大な競争に直面していることを主張した。そして手数料の割合に関しては、ある程度調整の余地はあるだろうが(Appleは2020年を通じて批判を浴びたあと、デベロッパーの最初に100万ダウンロードについて取り分を15%に引き下げた)違法である可能性は低い。

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一方Appleは、反トラストの申立て自体も、関連した言いがかりも、Epicの人目を引くための宣伝行動にすぎないと主張した。

実際Epicは、訴訟を提起した時点で広報戦略の準備をすべて整えており、訴状には「Project Liberty」 と呼ばれる長期的社内プログラムがあった(Appleは下落しているFortniteの売上を強化するため、としている)。EpicはPR会社に30万ドル(約3300万円)ほどを払い「アプリ公正性のための連合」を通じたAppleとGoogleに対する複数企業による告発キャンペーンを含む「2フェーズのコミュニケーション計画」を指示したと見られている。

関連記事:Fortniteを削除されたEpic Gamesが反アップルキャンペーンを全力展開、提訴も準備

Project LibertyはAppleの訴状の中で1つの節全体を占めており、Epic Gamesとスウィーニー氏による「Googleを(おそらくAppleも)反トラストを巡る法廷闘争に引き込む」計画が詳しく述べられており、内部のメールによると、決済システムを回避してアプリストアから追放されることをきっかけにしようとしていた。EpicはProject Libertyにはわずか1段落でのみ言及し、プロジェクトを秘密にしていた理由を「Epicは、AppleにFortnite Version 13.40を拒否されることなく、これを公表することが不可能だった」ためだと説明した。つまりそれは違法な決済システムが組み込まれたバージョンだったという意味だ。およそ説得力のない反論だ。

果たしてAppleの手数料は高すぎるのか、また果たしてEpicはFortniteの儲かる期間を伸ばすためにこれをやっているのか。裁判は反トラスト法と方針に基づいて裁定されるが、その点でこの裁判はAppleにとってさほど恐ろしいものには思えない。

双方の法的議論と事実の概要は数百ページにわたるが、要点はEpic Gamesの訴状の最初の一文に十分要約されている。「本訴訟はAppleによる同社iOSエコシステム内の2つの市場における市場独占を告発するものである」。

具体的には、Appleが自ら作り当初から管理し、デジタル配信およびゲーム分野においてあらゆる競合相手から明確に非難されているそのエコシステムの上で、Appleが支配者であると言えるのかどうかを争う裁判だ。

しかし、一介の記者の意見などあまり役に立たない。だから裁判が行われるのであり、2021年5月に予定されている。示すべき根拠はたくさんある。Epic Gamesの主張の説明は、Appleの反論と同じくらい正確でなくてはならない。その意味でも、Apple CEOのTim Cook(ティム・クック)氏、Epic CEOのティム・スウィーニー氏、Appleの元マーケティング責任者でおなじみの顔Phil Schiller(フィル・シラー)氏らによるライブ証言が楽しみだ。

証言と質問のタイミングと内容は後日までわからないが、聞くに値する興味深いやり取りがあることは間違いない。裁判は5月3日に始まり、約3週間続く。

これに関連して他にもいくつか裁判が進行中であり、AppleがEpicを契約違反で訴えている対抗訴訟もその1つだ。多くの訴訟がこの主要な訴訟の結果に全面依存している。すなわち、もしAppleの契約条件が違法であれば、契約違反そのものが成立しない。そうでなければ、Epicが自ら規則違反を十分認めていることから裁判は事実上終わっている。

双方が提出した「事実認定案」の全文はこちらで読むことができる

関連記事:アップルがEpicをApp Storeの契約違反で反訴、Epicは立証責任を果たせるか

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesApple独占禁止法App StoreFortnite裁判

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

中央大学とスクエニが「特殊講義(ゲームプランニング)」を国際情報学部で開講

 

  1. 中央大学とスクエニが「特殊講義(ゲームプランニング)」を国際情報学部で開講

スクウェア・エニックス中央大学は4月8日、「特殊講義(ゲームプランニング)スクウェア・エニックス協力講座」を開講すると発表した。同講座は、2021年9月より国際情報学部の開講科目として実施する。教養豊かな国際的人材育成を目的として2018年に締結した、人的・知的資源の交流と活用を図る連携協定に基づくものという。

プログラミングやグラフィックスといったゲーム開発固有の専門知識だけでなく、ローカライズ(翻訳と異文化対応)や人工知能、映画制作の視点からみる映像ディレクションなど、バラエティに富んだ講義をスクウェア・エニックスの現役社員が13回にわたり展開する。

中央大学 国際情報学部は、「『情報の仕組み』と『情報の法学』の融合」を理念に掲げ、2019年4月に開設された学部。国際社会が抱える情報の諸課題を多角的に分析・解明した上で、その問題の解決策を論理的に構築し、国際社会に受容される情報サービス・政策を実現できる人材の養成を目的としている。

同講座は、ITや映像制作・AIなどのコンテンツ開発技術という「情報の仕組み」と、世界市場での事業展開に不可欠な法規制・文化慣習への対応という「情報の法学」の両側面において、スクウェア・エニックスの知見を盛り込んだ実務的かつ多面的な内容としているという。

スクウェア・エニックスと中央大学は、今後も教育・研究分野において協定に基づいた相互協力を推進し、社会の発展と教養豊かな国際的人材育成に貢献する。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:AI / 人工知能(用語)映画(用語)学生(用語)スクウェア・エニックス(企業)中央大学(組織)法令・規制日本(国・地域)

「フォートナイト」のゲームプレイがHousepartyを通じて友人たちに配信可能に

人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」のメーカーであるEpic Games(エピック・ゲームズ)が2019年に買収したソーシャルビデオアプリ「Houseparty(ハウスパーティ)」は、これら2つの資産を統合する新たなステップを発表した。同社によると、ゲーマーはフォートナイトのゲームプレイを、Housepartyで直接ライブストリーミングすることが可能になるという。この機能によって、ユーザーはHousepartyの部屋にいる最大9人の友人と、ゲームプレイを共有できるようになる。

今回の機能追加は、2020年11月にHousepartyに導入された「Fortnite Mode(フォートナイトモード)」に続くものだ。このモードでは、フォートナイトのプレイヤーがゲーム中に友人のライブ映像を見ることができるビデオチャット機能が追加された。今回の発表はそれとは逆に、プレイヤーがゲームの映像をHouseparty内で友人に配信できるというものだ。これによって友人たちは(自分自身がフォートナイトのゲーマーではない人も含めて)、プレイヤーのゲームプレイの様子を視聴したり、プレイヤーと交流したりすることができる。

関連記事:Housepartyに「Fortniteモード」追加、プレイしながらビデオチャット

この新機能を利用するには、フォートナイトプレイヤーが「Fortnite Mode Streaming(フォートナイトモードストリーミング)」を有効にし、Housepartyに接続する必要がある。プレイヤーがゲームプレイのストリーミングを開始すると、Housepartyに登録している友人たちに、ゲームプレイが視聴可能になったことが通知される。

フォートナイトプレイヤーは、自分のストリームを誰が見ているかを、画面上に重ねて表示される「ウォッチャー数」のグラフィックで確認できる。ゲーマー側では画面の中央左に小さな目のアイコンが表示され、Housepartyで視聴しているユーザー側は動画画面の左上に目のアイコンが表示される。

ライブストリーム中も、プレイヤーとそのフレンドは、通常通り視聴とチャットを行うことができる。

フォートナイトプレイヤーが自分のゲームプレイをライブストリーミングしたくない場合は、フォートナイトのプライバシー設定からいつでも変更できる。その場合も、フォートナイトモードを使用して引き続きビデオチャット機能を使い続けることは可能だ。また、保護者の方は、フォートナイトのペアレンタルコントロールで、フォートナイトモードやその他のプライバシー機能のオン/オフを切り替えることができる。Epic Gamesは、支払い情報を含む個人情報は配信からブロックされることを強調している。ただし、フォートナイトモードを有効にすると、ロビー、メニュー、自分のゲームプレイのすべてが配信される。

Housepartyは当初、友人たちがビデオチャットを通じてオンラインで仮想的に「たまり場」を作る方法として人気を得たが、Epic Gamesが12億5000万ドル(約1380億円)という巨額の資金調達を行った直後、同社に売却された。今のところHousepartyは、フォートナイトとの統合が進んでも、他のソーシャル機能を廃止したりはしていない。今回の新機能の導入によって、Housepartyは、Twitch(ツイッチ)やFacebook(フェイスブック)、YouTube(ユーチューブ)など他のプラットフォームで行われているような、ユーザーが必ずしもファンのために配信するのではなく、友人に向けて配信しているような、よりカジュアルなライブストリーミングの需要も取り込める可能性が出てきた。

なお、この新機能では、ライブストリームの映像を後から書き出して他の場所で公開できるような記録機能は提供しないとのことだが、フォートナイトにはすでにリプレイを保存する機能が備わっている。

フォートナイトのゲームプレイとHousepartyの連携は、現時点ではPC版とPlayStation(プレイステーション)版(PS4とPS5)のみで利用できる。Epic Gamesは、他のプラットフォームにも提供されるかどうか、いつ頃その予定があるかということについては言及していない。iOS(アイオーエス)、Android(アンドロイド)、Chrome(クローム)のHousepartyユーザーは、ライブストリームを視聴することが可能だ。

以前に開始されたフォートナイトのビデオチャット機能も、PCとPlayStationのみでサポートされていた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteHousepartyEpic Games動画配信ゲーム実況

画像クレジット:Epic Games/Houseparty

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

中国へ並行輸入されたゲーム機がグレーマーケットから姿を消す

世界最大のゲーム市場である中国では、コンソールゲーム(家庭用据え置き型ゲーム機)の存在感は相対的に小さく、少なくとも公式発表されている数字では、モバイルゲームやPCゲームと比べて、その収益は長年にわたり微々たるものだった(詳しくは後述)。熱烈なコンソールゲームのファンによるコミュニティは残っているものの、最近は機器やカートリッジの入手が困難になっている。

ゲーマーの投稿をもとにTechCrunchが調べたところによると、淘宝網(タオバオ)のグレーマーケットでビデオゲーム機を販売する業者の一部が今週、販売と出荷を停止している。ここで何が起こっているのかを検証する前に、少し業界の歴史を振り返る必要があるだろう。

2000年、中国では10代の若者のゲーム依存症に対する懸念が高まり、コンソールゲームの販売と輸入が禁止された。それでも輸入されたゲーム機は、一部の熱心なプレイヤーをターゲットにしたグレーマーケットに存在していた。その一方で、PCやモバイルのオンラインゲーム産業は、手頃な価格とゲームの仕組みに組み込まれたソーシャル体験のおかげで繁栄した。

2015年に中国がコンソールゲームに対する規制をようやく解除すると、Sony(ソニー)やMicrosoft(マイクロソフト)などの大手企業はすぐに対応し、現地のパートナーを通じて自社製品の中国語版を発売する。Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)は、それ自体も世界最大のゲーム会社であるTencent(テンセント)との待望の提携により、2019年より中国の販売店に並び始めた。しかし、中国本土版のゲーム機は厳しい規制の対象となっており、ユーザーの選択肢が検閲官の承認を受けた狭い友好的な範囲に限られるため、グレーマーケットの大部分は存続していた。

関連記事:Nintendo SwitchがTencent経由で中国発売へ

というわけで、多くの中国のプレイヤーは、PlayStation(プレイステーション)やXbox(エックスボックス)、Nintendo Switchの輸入版とそのゲームを見つけるため、バザールのような場所に実店舗を構える電器店や、オンラインのマーケットプレイスを利用している。これらの製品は一般的に、国外の正規品を非正規のルートで輸入する並行輸入によって中国に持ち込まれるものだ。そのようなゲームは通常、現地のパブリッシャーでも取得が困難な中国のゲーム認証を取得せずに販売されている。

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淘宝網に出店している大手ゲーム機輸入業者のうち、いくつかの業者が営業を停止している。スクリーンショット:TechCrunch

淘宝網から削除された輸入ゲーム機やゲームの数は不明であり、また、何がきっかけで販売停止になったのか、その理由も明らかになっていない。46万2000人のフォロワーを持つ淘宝網で最大級のコンソールゲーム販売者であるTGBUS(電玩巴士)は、現在商品の掲載数が0件となっている。TechCrunchが質問したところ、カスタマーサービスの担当者は「倉庫で水漏れが発生したため、一時的に出荷を停止している」と答えた。さらに突っ込んで尋ねると、その人物は「電気機器の故障」が原因だと言った。

他の業者は、サービス停止の理由を「特別な理由」とし、回答を濁らせている。「Shanghai Gaming Console Store(上海コンソールゲーム販売店)」を名乗る業者は、淘宝網からの要請で業務を停止したと述べ、それ以上は詳しい説明をしなかった。

淘宝網を運営するAlibaba(アリババ)からのコメントは現時点で得られていない。

今回の出来事は、大規模な商売をしているほとんどのゲーム機販売業者に打撃を与えているようだ。輸入されたカートリッジやゲーム機は、淘宝網の小規模な販売店や、Pinduoduo(拼多多:ピンデュオデュオ)のような他のプラットフォームでは、適切なキーワードで検索すればまだ見つけることができる。

ユーザーの中にはこの動きを、中国がゲーマーのプレイできるものに対する締め付けをさらに強めていると見る向きもある。2020年、Apple(アップル)の中国のApp Store(アップストア)では、中国が公式に許可していないゲームを一掃するため、数千ものゲームが削除された。政治的な理由でゲームが消されることもある。「どうぶつの森」は、香港で最も有名な民主主義活動家の1人がこのゲームを抗議の場として使用した後、淘宝網や拼多多のグレーマーケットストアから撤去された。

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Appleが中国で4年放置されていたApp Storeの抜け穴をやっと封鎖

7月第1週に2500本超のiOS用ゲームが中国App Storeから削除される

税関職員が定期的に並行貿易を取り締まっていることを指摘するユーザーもいる。並行貿易とは、一般の旅行者を装った商人が商品を運び、輸入税を逃れるというものだ。いずれにせよ、コンソールゲームのグレーマーケットが打撃を受けたのは今回が初めてというわけではない。グレー商品の中には、爆発的に売れる前にこっそりと持ち込まれるものがある。例えば、中国では数週間前から、まだ中国版が発売されていないNintendo Switch専用の新作「Monster Hunter Rise(モンスターハンターライズ)」が大きな関心を集めており、それが平行輸入を促進しているのではないかと見られている。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:淘宝網(タオバオ)中国グレーマーケット任天堂Nintendo Switch

画像クレジット:VCG/VCG via Getty Images

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(文:Rita Liao、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

アップルがゲームサブスク「Apple Arcade」にクラシックゲームを追加

Apple(アップル)はサブスク型のゲームサービスであるApple Arcadeの拡大を発表した。とっておきのゲームのリリースに加え、2つのカテゴリーを加える。Timeless ClassicsとApp Store Greatsだ。

「App Store Greats」には、「Threes+」「Mini Metro+」「Monument Valley+」「Fruit Ninja Classic+」「Cut the Rope Remastered」「Badland+」など、この10年にリリースされたお馴染みのiPhoneゲームがある。

Appleはこれまで独占タイトルにフォーカスしており、今回の動きは興味深いものだ。間違いなく、一部のApple Arcadeゲームは人気のApp Storeゲームの続きだ。例えばこのカテゴリーに「Mini Motorways」と「Rayman Mini(レインマンミニ)」を筆者は入れたい。

しかしAppleはスタンスを変えており、実質的にApp Storeゲームのバックカタログを購入している。そうしたゲームの一部はまだApp Storeでも利用でき、その一方で他のゲームはフレームワークとハードウェアのアップデートのため現代のiOS版と互換性がなくなった。例えば64ビットのプロセッサーは多くのゲームを互換性がないものにした。

いつものことながら、Appleはペイウォール外で無料のゲームを提供しているだけではない。App Storeには新しいダウンロードもある。広告やアプリ内購入なしにゲームをフルに楽しめる。

古いApp Storeゲームに加えて、Appleは「Timeless Classics」ゲームも加える。サブスクに含まれているボードゲーム、クラシックなパズルゲームのセレクションだ。「Backgammon+」「Chess Play & Learn+」「Good Sudoku+」「Tiny Crossword+」などが含まれる。

そうしたゲームは解約を減らすのに絶対役に立つはずだ。一部の人はチェスを何回も繰り返すのが好きだ。そうした人たちはチェスをするためにサブスクを開始し、同じアプリを使い続けるためにApple Arcadeのサブスク代を払うかもしれない。

アップルは米国時間4月2日、合計32のゲームを加え、Apple Arcadeのカタログには180以上のゲームがある。AppleはApple Arcadeを2019年9月に立ち上げた。月4.99ドル(日本では600円)でApple Arcadeのゲームをダウンロードでき、追加のアプリ内購入はない。ゲームはiPhone、iPad、Apple TV、macOSで利用できる。1つのサブスク契約で家族最大6人まで利用可能で、Apple OneサブスクでもApple Arcadeにアクセスできる。

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AppleはApple Music、Apple TV+、Apple Fitness+、Apple News+のようなサブスクサービスに大きく賭けてきた。Apple Musicのようにそうしたサービスのいくつかはかなり成功しているが、同社は消費者に長期にわたって契約すべきと思わせようと、コンテンツを次から次に加えている。そして今日のApple Arcadeのアップデートはゲームサブスクサービスに必ず役立つはずだ。

画像クレジット:Apple

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タグ:AppleApple Arcade

画像クレジット:Apple

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(文:Romain Dillet、翻訳:Nariko Mizoguchi

bilibiliがゲーム配信プラットフォームTapTapに136億円投資、過熱する中国のゲーム市場でレベルアップ

中国のテック大手が軒並み、コンテンツや配信に関わるゲーム提携を強化するために買収や投資の可能性を探る中、同国のゲーム業界では競争がますます激化している。

一番最近ではこのたび、中国の若者に人気の動画配信プラットフォームbilibili(ビリビリ、哔哩哔哩)が大規模なゲーム提携を結んだ。同社は9億6000万香港ドル(約1億2300万ドル、約136億円)を、こちらも中国で人気のゲーム配信プラットフォーム「TapTap」を運営するX.D.Networkに投資することで合意したと、中国時間4月1日に発表した。

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香港とニューヨークの二重上場企業であるbilibiliは、X.D.の普通株式2266万株を1株あたり42.38香港ドル(約603円)で購入し、4.72%の株式を取得する。

両社は、X.D.社のゲームとTapTapを中心にした一連の「緊密なコラボレーション」を開始すると述べているが、詳細は明らかにしていない。

bilibiliは、アマチュアやプロのクリエイターが制作した動画コンテンツの宝庫として知られているが、収益の大部分をモバイルゲームから得ており、2020年には後者が収益の40%を占めていた。この比率は、2018年には71%、2019年には53%と徐々に減少しており、ゲームの配信以外にも収益源を多様化しようとしていることがうかがえる。

Tencent(テンセント)も同様に、長年にわたり収益の柱としてゲームを重視してきた。WeChat(ウィーチャット)を運営するTencentはオリジナルタイトルや、コンテンツ運営やプロモーションを支援する広大な投資ポートフォリオを通じて、中国のゲーム市場を支配している。

X.D.もゲームを制作しているが、近年は、従来のゲーム配信会社(スマートフォンメーカーが運営するAndroidアプリストア)に対する反逆者として台頭してきた。X.D.はHuawei(ファーウェイ)やXiaomi(シャオミ、小米科技)のように高い手数料を取らず、広告で収益を上げるというビジョンを掲げている。X.D.の提案は、急成長中のスタジオであるLilith GamesやmiHoYo、Alibaba(アリババ)、6年間で3000人の強力なゲームチームを構築したByteDance(バイトダンス)など、数多くのゲーム会社を同社の投資家として惹きつけてきた。

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bilibiliの投資は、X.D.のトップクラスゲーム投資家のマトリックスをさらに強化するものだ。Tencentは目立って不在だが、ByteDanceがAlibabaに次ぐ同社の新たな宿敵であることは周知の事実だ。ロイターによると、TikTok(ティックトック)の親会社であるByteDanceは最近、東南アジアで地歩を固めているゲームスタジオ、Moontonを買収するためにTencentに競り勝ったという。TikTokの中国版であるDouyin(抖音)も、WeChatで公開されているコンテンツからユーザーの注目を奪おうとしている。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:bilibiliX.D.Network投資ゲーム実況

画像クレジット:Gao Yuwen / VCG / Getty Images

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(文:Rita Liao、翻訳:Aya Nakazato)

「ゲームクリエイターのマルチバース」を構築するManticore Gamesは約110億円調達

今ほどゲーム分野が熱い時期はなかった。既存の巨大企業よりも早く潮流の変化に乗れる新星に大枚を投じようと構える投資家たちは、これまでになく強い期待を寄せている。

サンフランシスコ湾岸地区を拠点とするManticore Games(マンティコア・ゲームズ)は、市場の勢いに乗って構築されたかに見える二層構造のゲーミングプラットフォームの1つだ。同スタートアップはTechCrunchに、1億ドル(約110億円)のシリーズC投資ラウンドをクローズしたと語った。これで総調達額で1億600万ドル(約177億円)に達した。このラウンドは、XNが主導しソフトバンク、LVP、さらに既存の投資者であるBenchmark、Bitkraft、Correlation Ventures、Epic Gamesが参加している。

2019年9月にシリーズBラウンドをクローズしたとき、投資家たちはRoblox(ロブロックス)とゲーム分野を以前よりも真剣に注目するようになったが、パンデミックの襲撃により、ゲーム市場への彼らの期待は本格的に膨らんだ。「ゲームは今や正真正銘のスーパーカテゴリーです」とCEOのFrederic Descamps(フレデリック・デスキャンプス)氏はTechCrunchに言った。

ManticoreのCore(コア)ゲームプラットフォームの考え方は、Robloxのものによく似ているが、Robloxを卒業すると見られる13歳以上のユーザーに向けたゲームとクリエイターのためのプラットフォームを急速に拡大しようと考えている点が大きく違っている。課題は、Robloxが自身の野心を拡大するよりも早く、またこのほど12億ドル(約1330億円)の評価額で資金調達を果たしたRec Room(レクルーム)のように、ベンチャー投資家の支援を受けて同じレースで競い合うゲームスタートアップに先取りされる前に、そのユーザー層を惹きつけることにある。

他のプレイヤーと同様、Manticoreはゲームを探せるプラットフォームをゲームエンジンに直接埋め込んでいる。同社はエンジン技術を一から開発したわけではない。Unreal Engine(アンリアル・エンジン)を開発し、2020年Manticoreに1500万ドル(約16億6000万円)を投資したEpic Games(エピック・ゲームズ)と密接に協働している。

Coreプラットフォームが最も力を入れているのは、本当の意味でのドラッグ・アンド・ドロップでゲーム制作が行える場をクリエイターに提供することであり、目玉は「リミックス」だ。すでに作られている環境をピックアップし、すでにレンダリングされた3Dアセットを利用し、ゲームモードを選択してウェブでパブリッシュできるというものだ。新しいメカニズムやアセットを導入したい場合は、それなりの技術的ノウハウが必要になるものの、そのハードルを下げて新人クリエイターを招き入れ、彼らがこのプラットフォームとともに成長できるようにしたいとManticoreのチームは考えている。同社の最大の売りは、エンジンの柔軟性にある。大手アプリストアでは認められないような、独自のメカニズムやユニークな収益化方式を作り出せる可能性を目当てに、クリエイターたちがこのプラットフォームに集まることを彼らは期待している。

「クリエイターは、独自スタイルのアプリ内課金方法を実装できます。そこで私たちが望んでいるのは、次なるバトルパスに相当するイノベーションがここから生まれることです」と、共同創設者Jordan Mynard(ジョーダン・メイナード)氏はTechCrunchに話した。

これにはさらにコストがかかる。ゲームクリエイターが受け取るのは、自分のゲームの収益の50パーセント。もっと稼げる可能性があっても、それは手数料に取り込まれてプラットフォームに送られる。Manticoreは、アプリストアに直接出すことよりも、こちらの形に依存している。それでも、この収益分割方式は、Robloxなどのプラットフォームで得られる収入と比べて、ずっとクリエイターに優しい。

クロスプラットフォーム型の二次的ゲームプラットフォームの構築は、数々の難題を同社に突きつけている。ここに接続するPC以外のプラットフォームでは、レベニューシェアの分配金の処理を行わなければならない。だが一部にはどうしてもこれを嫌うハードウェアがある。特に、ソニーがプレイステーションで強くこだわっている部分だ。こうしたプラットフォームが長期的に成功していくには、ますます独立性に依存せざるを得なくなる。コンソールとモバイルのエコシステムでは、そんなことが成り立つとはとうてい思えない。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Manticore GamesRobloxプラットフォーム資金調達

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(文:Lucas Matney、翻訳:金井哲夫)

Lowkeyがa16zから7.8億円調達、ゲームストリーマーが短編動画を利用できるよう支援

ゲームストリーミングの視聴者数は、デスクトッププラットフォームでは増え続けているが、ストリーミングの分野では、特にモバイルの要素が欠けていることと、新興の競合企業が少ないことから、驚くほど停滞していると感じられることがある。

ゲームストリーマー用のソフトウェアを開発するゲームスタートアップのLowkeyは、モバイル上のビットサイズのビデオクリップで自らの商機を作ろうとしている。このスタートアップは、短いゲームクリップを作ったり見たりするためのハブになりたいと考えているが、同時に、InstagramやTikTokのようなプラットフォーム上で配信する既存のコンテンツをカットし、短いゲームコンテンツのエンゲージメントを高めることにも大きなチャンスを見出している。

Lowkeyは米国時間3月31日、Andreessen HorowitzがリードするシリーズAで700万ドル(約7億8000万円)の資金調達を完了したことを発表した。これにはFigmaのDylan Field(ディラン・フィールド)氏やLoomのJoe Thomas(ジョー・トーマス)氏、PlaidのZach Perret(ザック・ペレット)氏とWilliam Hockey(ウィリアム・ホッケー)氏といった多くのエンジェル投資家が参加した。

TechCrunchは2020年の初めにLowkeyを取り上げたが取り上げたが、そのときの同社は、大人のためのゲームトーナメントのプラットフォームを作ろうとしていた。当時のLowkeyはCamelotという名前でYCを卒業したあとすでにピボットし、TwitchやYouTubeのオーディエンスがお金を払ってクリエイターに挑戦をできるようにしていた。今回の最新の変更でLowkeyは、ストリーミングの世界に戻り、ストリーマーのツールにさらに専念し、視聴者にはモバイルのハブを提供する。

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TwitchとYouTube Gamingは短編のコンテンツには関心を示さず、クリエイターがブロードキャストで長いストリームをアップロードできる長編のストリームを好んでいることがわかった。Lowkeyのユーザーは、Lowkeyのデスクトップアプリケーションから記録したコンテンツや、リンク先のストリームから直接にインポートしたストリームを簡単にアップロードできる。コンテンツの製作者は自分の作品にコメントをつけてアップロードしたり、リミックスをしたり、他のストリーマーのコンテンツに応答したりできる。

ストリーマーにとって。横長画面用のコンテンツを縦長にすることが難題だが、CEOのJesse Zhang(ジェシー・チャン)氏によると、それは今のゲームでは実は問題ではないという。「ゲームは見る人の注意を画面の中心に向けるようにできているため、ほとんどすべてのクリップが最初からモバイルだったかのように拡張できる。私はほとんどそうしている」と彼はいう。

LowkeyにはWindows用のデスクトップアプリケーションがあり、また最新のモバイルアプリはiOS用がある。

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タグ:Lowkey資金調達

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

「キッズ向け仮想世界」Animal Jamの制作会社が10代のゲーム好き女子対象の新コンテンツ「Fer.al」発表

子供たちは、「Roblox(ロブロックス)」「Minecraft(マインクラフト)」「Fortnite(フォートナイト)」などのゲームの広大な仮想世界へと進む前に、「Animal Jam(アニマルジャム」などでオンラインソーシャルゲームに関わり始めることが多い。ペアレンタルコントロールがかかった安全な環境でアバターのパーソナライズや、ワールドの探索、他のプレイヤーとのチャット、アイテムの交換方法などを学ぶ。米国時間3月8日、この人気ゲームの生みの親WildWorks(ワイルドワークス)は新ゲーム「Fer.al(フェラル)」を発表した。このゲームはAnimal Jamのレガシーをベースに、Z世代のティーンを対象にしている。

「最初にFer.alについて話し合ったとき、Animal Jamで遊ぶ年齢を過ぎた子たちはどこへ行くのかという話になりました」とWildWorksの共同創業者兼CEOのClark Stacey(クラーク・ステイシー)氏は説明した。「Animal Jamなど安全な壁で完全に囲まれたゲームと、同様の保護がないInstagram(インスタグラム)などの大人向けのソーシャルネットワークやゲームの中間がなかったのです」と同氏。

「その壁を少しだけ低くした環境を高学年の子供たちに提供したいと思いました」とステイシー氏は振り返る。

この新しいゲームは、高学年の子供たち、つまり13歳から18歳ぐらいまでの、遊ぶゲームを自ら選び、自分のメールアドレスがあり、ゲームをするのに親の許可が必要ないティーン向けに作られている。Fer.alのチャットのガードレールはAnimal Jamほど高くなく、単語のブロックよりもいじめや嫌がらせの防止により重点を置いている。またプレイヤーは今後、自分のオンラインソーシャルアカウントをゲームアカウントに接続できるようになる。

画像クレジット:WildWorks

WildWorksはFer.alで再び動物を中心としたゲームを展開しているが、今回はファンタジーの世界になっている。プレイヤーは、民話や神話に基づいた二足歩行のヒューマノイドクリーチャーを選ぶ。クリーチャーにはキツネ、センリ、ドラゴン、ジャッカロープ、オオカミ人間、麒麟、死神などがあり、今後さらに増えていく予定だ。

キャラクターのスタイルは、Animal Jamのファンアートからインスピレーションを受けたとステイシー氏は話す。ファンアートでは子供たちがマンガやAnimal Jamのスタイル、その他の昔のアニメーションのスタイルを混ぜた動物のアバターが生み出されている。

Animal Jam同様、Fer.alのプレイヤーも自分のキャラクターをパーソナライズして、見た目を変えたり、パーソナルスペース(「デン」の代わりに「サンクチュアリー」となる)をデザインできる。また他のプレイヤーとやり取りができるワールドを発見して、アイテムを収集したり、トレードしたり、クエストを行うことができるが、ストーリー展開は、ソーシャルメディアへの理解の深まりと、オンラインファンベースを増やしたいといったティーンの関心を反映させるように進化している。

より大きな物語として、Aradia(アラディア)とDelilah(デライラ)という2人の女王が争うリアリティショーが関与する。女王はそれぞれInstagramのアカウントを持っており、策略を用いて支配を目論んでいる。同社はこの物語が長期的にどのように展開していくのかについて多くを語っていないが、新しい服や新しい「グラマー」(キャラクターの周りにつく表現エフェクト)に必要な材料を得るための毎日のミッションやクエストの他、ゲームが成長するにつれ、毎週・毎月開催されるコンテストがあるそうだ。

画像クレジット:WildWorks

Animal Jam、そしてRobloxといった他の仮想世界のゲームと同様に、プレイヤーは協力してゲームを進めていくようになっている。自分1人では完了できないタスクがあるので、やり取りやチャットをする必要が出てくる。またゲームが進むと、2人の女王が率いるファクションに参加できるようになる。

Fer.alで注目すべきその他の点は、ゲーム好きの女子が主な対象となっていることだろう。

ステイシー氏は「この年齢幅の男の子を除外しているつもりはまったくありません」と説明した。「ですがAnimal Jamに最もハマっていたプレイヤーのおよそ80%は女の子たちであると認識しています。Animal Jamではそのことに大きく身を乗り出しました。多くの女性科学者と連携して、女子がSTEM(ステム)教育に興味を持てる要因を探っているのです。なので初めからいるオーディエンスの多くはそこからであることもわかっています」。

「そして私たちが気付いたニーズは、思春期の男の子にとって共感できるオンラインコミュニティを見つけるのは難しくないですが、女の子たちが同じものを見つけるのは非常に困難であるということです。ですのでこのコミュニティ、ルールからビジュアルにいたるあらゆるものを作る上でその点についてはとても意識しました。何を求め、何が良いのかダメなのか、参考にするのは主に女の子の意見です」と加えている。

画像クレジット:WildWorks

Animal Jamのファンベースに基づいて作られたという事実は、Fer.alが順調にスタートするための利点となっている。Animal Jamには毎月250万人から400万人のアクティブユーザーがいる。登録アカウントは合計1億3500万に及んでいる。登録ユーザー数とアクティブユーザー数の差は2010年10月のローンチからAnimal Jamを卒業した子供たちの数を示しているが、ステイシー氏は同ゲームの利用がピーク時より下がっていることも認めている。

だが、WildWorksの次の一手に関心を寄せる声も多い。

Fer.alのウェブサイトがローンチした最初の1週間で、7万5000人の子供たちがベータ版テスターになるために登録した。テスターは2020年4月から徐々にベータ版を紹介されが、当初はデスクトップのみであった。現在ベータ版にはローンチ前で毎日1万弱のアクティブユーザーがいる。またApple App StoreやGoogle Playでは10万人以上がリリース前登録をしている。

Fer.alはAnimal Jamと同じく、フリーミアムのゲームなのだが、Animal Jamの収益のおよそ80%がサブスクリプションからであるのに対し、Fer.alでは、マネタイズにシーズンパスモデルを採用する。シーズンパスは10~20ドル(約1100~ 2200円)でアプリ内課金で購入でき、そのシーズン専用の独自アイテムやエクスペリエンスが利用できる。年間およそ7シーズンとなる予定だ。

画像クレジット:WildWorks

同社はベータ版テストの後半になるまでシーズンパスは提供していなかったが、ステイシー氏によるとコンバージョンレートは「デスクトップでは期待の上をいっていた」そうだ。モバイルのコンバージョンレートもデスクトップ同様高いままであれば、ユーザー獲得への投資を開始することも考えられると言及していた。また同社は、すべてが順調であれば、将来的に広告とグッズ商品化も検討する可能性もある。

ソルトレイクシティに本社を構えるWildWorks(旧Smart Bomb Interactive)は、Signal Peak Ventures(シグナルピークベンチャーズ)がそのほとんどを所有しており、長い年月をかけて2000万ドル(約22憶円)以上投資している。同社は2008年に独自のIPに重点を置くようにシフトし、Animal Jamなどのゲームを発表できるようになった。

過去数年、WildWorksの収益は2000万ドル(約22憶円)以上3000万ドル(約33憶円)未満で、Animal JamとTag with Ryan(タグ・ウィズ・ライアン)がその多くを占めている。Fer.alがAnimal Jamを卒業し、より高学年向けのゲームを求める子供たちを無事獲得することができたら、その収益ベースは大幅に上昇する可能性があるだろう。

Fer.alは米国時間3月8日に、全世界で公開され、まずは英語版のみとなる。PC、Mac、iOS、Androidでプレイ可能だ。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:WildWorksAnimal Jam10代Z世代Fer.al

画像クレジット:WildWorks

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

モバイルゲームの現金トーナメントという未来に賭けるRyu Gamesが2.5億円調達

Ryu Gamesを利用すると、開発者は自分のモバイルゲームにキャッシュトーナメントを加えることができる。米国時間3月25日、同社は、シードラウンドで230万ドル(約2億5000万円)を調達した。投資者は多様な顔ぶれで、Side Door VenturesMGV CapitalVelo Partners、そしてCitta Venturesなどなどが参加した。

さらに、このラウンドには500 Startupsも参加した。アクセラレーターが投資ラウンドに参加するのは珍しいことではなく、TechCrunchがRyu Gamesを初めて知ったのは最近の500 Startupsのデモデーだった。そのとき私たちは、モバイルデバイスで他のプレイヤーと対戦プレイをしてお金になる、というアイデアに感動した。投資家たちも、同社に対する私たちの第一印象を支持しているようだ。

同社に対する肯定評価の主な理由は、eスポーツがクールであることだ。私はeスポーツといえばPCという世代だが、今の若者は、モバイルゲームのeスポーツを楽しんでいる。それは大いに結構なことだし、それに米国人が大好きなスポーツ賭博が混じると、強いカクテルができ上がるだろう。

Ryu Gamesの共同創業者でCEOのRoss Krasner(ロス・クラスナー)氏に話を聞いてみると、同社に対して私たちが最初に思い描いたeスポーツ的なイメージとは少々異なる。むしろプレイヤーは非同期で戦うことが多く、互いにゲームのハイスコアを賭ける。だからそれは対戦型の「StarCraft 2」ではない。しかも「StarCraft」は難易度が高く近寄りがたいが、モバイルゲームは単純で流行るという点が重要だ。

あなたの両親は、お金を賭けているソリテアのトーナメントだと知ると、あなたの会社の同僚と喜んで対戦するかもしれない。

お金の面は単純で、クラスナー氏はポーカーのトーナメントと同じだという。賭ける額を決め、それからプレイする。Ryu Gamesはホスティングの料金を取り、プレイヤーはゲームを始める。

Ryu Gamesは2021年に、数十試合に参加したいと考えている。しかし、採用を遅らせる可能性のある問題の1つは、提携しているゲームが、RyuのSDKを組み込んだバージョンのゲームを再ローンチする傾向があることだ。Ryu Gamesは、同社のシステムを使用するタイトルをクロスプロモーションすることで、パートナー開発者の手間を軽減している。つまり、サインアップすれば、収益を上げる以上のことができる。また、新しいユーザーを獲得することもできるかもしれない。

シードステージのスタートアップの多くがそうであるように、Ryu Gamesも新しいトレンドを証明するというよりも、未来に賭けている。特に、長い間私たちを閉じこめていたパンデミックから、ワクチンがより大きな影響を与えるようになってきていることもあり、今回の資本金でどこまでできるか見守っていこう。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Ryu Games資金調達

画像クレジット:AcidLabs/Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Hiroshi Iwatani)

マイクロソフトがゲームチャット「Discord」買収で交渉最終段階か、買収額は1兆円強規模

マイクロソフトがゲームチャット「Discord」買収で交渉大詰めか、買収額は1兆円強規模

MARTIN BUREAU via Getty Images

ゲームプレイ向けの低遅延なボイスチャットサービスDiscordが、買収に興味を持つ複数の企業と交渉に入っていることをGamesBeatなどが報じました。有力な交渉相手としてはマイクロソフトの名前が挙げられており、Bloombergは交渉が最終段階にあるとして、100億ドル以上の規模になると伝えています。

Discordは低遅延のボイスチャットがゲーマーなどに人気のサービスで、新型コロナのパンデミックによって人々の娯楽としてビデオゲームの人気が上昇したこともあり、2020年にはユーザー数が倍増、売り上げは1億3000万ドルに急成長しました。その企業価値は12月には70億ドルとも評価されていますが、まだ企業として利益を出すには至っていないとも言われています。

他に買収に手を上げている大手企業としてはFacebookの名前があります。ただ、FacebookはAmazon、Google、Appleなどとともに独占禁止法関連の調査を受ける立場にあり、いまの時点ではやはりマイクロソフトが最も有力な買い手ということになります。マイクロソフトは2020年末時点で1310億ドルの現金を保有するなど資金力は申し分ありません。今年初めにはゲームパブリッシャーZeniMax Mediaの買収を完了し、さらなるゲーム関連企業を買収すべく検討しているとうわさされていました。

Discordはすでに数百万のゲーマーたちが登録済みで、マーケティングやプロモーションを仕掛ける対象としても有望です。しかし、現在のDiscordの独立性もまた、ゲーマーたちに対する魅力の重要な部分といえるかもしれません。これが大企業によって買収された場合、その企業の関係するゲームやサービスにDiscordのサービスも偏っていく可能性があります。

DiscordのCEO、Jason Citron氏の以前の会社であるモバイルゲームソーシャルプラットフォームOpenFeintは、日本のGreeに買収されたものの、両社のサービス統合はうまくいかず最終的にOpenFeintが閉鎖されるに至っています。

(Source:GamesBeatEngadget日本版より転載)

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