「フォートナイト」のゲームプレイがHousepartyを通じて友人たちに配信可能に

人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」のメーカーであるEpic Games(エピック・ゲームズ)が2019年に買収したソーシャルビデオアプリ「Houseparty(ハウスパーティ)」は、これら2つの資産を統合する新たなステップを発表した。同社によると、ゲーマーはフォートナイトのゲームプレイを、Housepartyで直接ライブストリーミングすることが可能になるという。この機能によって、ユーザーはHousepartyの部屋にいる最大9人の友人と、ゲームプレイを共有できるようになる。

今回の機能追加は、2020年11月にHousepartyに導入された「Fortnite Mode(フォートナイトモード)」に続くものだ。このモードでは、フォートナイトのプレイヤーがゲーム中に友人のライブ映像を見ることができるビデオチャット機能が追加された。今回の発表はそれとは逆に、プレイヤーがゲームの映像をHouseparty内で友人に配信できるというものだ。これによって友人たちは(自分自身がフォートナイトのゲーマーではない人も含めて)、プレイヤーのゲームプレイの様子を視聴したり、プレイヤーと交流したりすることができる。

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この新機能を利用するには、フォートナイトプレイヤーが「Fortnite Mode Streaming(フォートナイトモードストリーミング)」を有効にし、Housepartyに接続する必要がある。プレイヤーがゲームプレイのストリーミングを開始すると、Housepartyに登録している友人たちに、ゲームプレイが視聴可能になったことが通知される。

フォートナイトプレイヤーは、自分のストリームを誰が見ているかを、画面上に重ねて表示される「ウォッチャー数」のグラフィックで確認できる。ゲーマー側では画面の中央左に小さな目のアイコンが表示され、Housepartyで視聴しているユーザー側は動画画面の左上に目のアイコンが表示される。

ライブストリーム中も、プレイヤーとそのフレンドは、通常通り視聴とチャットを行うことができる。

フォートナイトプレイヤーが自分のゲームプレイをライブストリーミングしたくない場合は、フォートナイトのプライバシー設定からいつでも変更できる。その場合も、フォートナイトモードを使用して引き続きビデオチャット機能を使い続けることは可能だ。また、保護者の方は、フォートナイトのペアレンタルコントロールで、フォートナイトモードやその他のプライバシー機能のオン/オフを切り替えることができる。Epic Gamesは、支払い情報を含む個人情報は配信からブロックされることを強調している。ただし、フォートナイトモードを有効にすると、ロビー、メニュー、自分のゲームプレイのすべてが配信される。

Housepartyは当初、友人たちがビデオチャットを通じてオンラインで仮想的に「たまり場」を作る方法として人気を得たが、Epic Gamesが12億5000万ドル(約1380億円)という巨額の資金調達を行った直後、同社に売却された。今のところHousepartyは、フォートナイトとの統合が進んでも、他のソーシャル機能を廃止したりはしていない。今回の新機能の導入によって、Housepartyは、Twitch(ツイッチ)やFacebook(フェイスブック)、YouTube(ユーチューブ)など他のプラットフォームで行われているような、ユーザーが必ずしもファンのために配信するのではなく、友人に向けて配信しているような、よりカジュアルなライブストリーミングの需要も取り込める可能性が出てきた。

なお、この新機能では、ライブストリームの映像を後から書き出して他の場所で公開できるような記録機能は提供しないとのことだが、フォートナイトにはすでにリプレイを保存する機能が備わっている。

フォートナイトのゲームプレイとHousepartyの連携は、現時点ではPC版とPlayStation(プレイステーション)版(PS4とPS5)のみで利用できる。Epic Gamesは、他のプラットフォームにも提供されるかどうか、いつ頃その予定があるかということについては言及していない。iOS(アイオーエス)、Android(アンドロイド)、Chrome(クローム)のHousepartyユーザーは、ライブストリームを視聴することが可能だ。

以前に開始されたフォートナイトのビデオチャット機能も、PCとPlayStationのみでサポートされていた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteHousepartyEpic Games動画配信ゲーム実況

画像クレジット:Epic Games/Houseparty

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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