「ポケモンユナイト」9月22日iOS / Androidに登場、「ダイヤモンド・パール」リメイクとオープンワールドタイトルも発表

ポケモンプレゼンツのライブ配信において、The Pokémon Company(ポケモン)は「Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)」を9月22日にiOSおよびAndroid向けに配信することを発表した。本作は、2021年7月下旬にNintendo Switch向けに発売された戦略的バトルゲームだが、モバイル端末での配信開始により、潜在的なユーザー層が拡大する。

すでにNintendo Switchでプレイしているユーザーは、クロスプラットフォームでのプレイが可能だ。すべてのユーザーが、デバイスを問わず一緒にプレイすることもできる。また、モバイルゲームの入手にはSwitchを持っている必要はない。「Pokémon UNITE」は基本無料だが、マイクロトランザクション(ゲーム内通貨を購入して、特定のアイテムやポケモンを入手可能)を採用している。

発表会では、新しいゲームプレイ映像や、今後発売されるNintendo Switch向けの特集ニュースも公開された。2006年に発売されたニンテンドーDS用ゲームソフトをリメイクした「ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール」(2021年11月19日発売)と「Pokémon LEGENDS アルセウス」(2022年1月28日発売)は、ポケモン初のオープンワールドRPGとなる

ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール

これまでのリメイク版と同様に「ポケモンを追いかける」「ひみつきち」「トレーナーの着せ替え」など、当時のゲーム内容を踏襲した上で、新たな機能を搭載している。また「モンスターボール」のカプセルをデザインしたり「ポケモンコンテスト」に参加したりと、発売当時の機能が再現されている。

しかし「ブリリアントダイヤモンド」と「シャイニングパール」では、ポケモンシリーズで初めて「地下大洞窟」と呼ばれる新たな遊びが導入される。プレイヤーはポケモンの像を集めて「ひみつきち」を作ることができ、どの像が飾られているかによって「地下大洞窟」にある「ポケモンの隠れ家」に異なるポケモンが出現する。15年前のゲームのリメイクを記念して、任天堂は2021年11月5日に、グレーの本体に金と銀の伝説のポケモンが描かれた「Nintendo Switch Lite ディアルガ・パルキア」を発売する

続いて、ポケモンは「Pokémon LEGENDS アルセウス」の詳細情報を公開した。本タイトルはポケモンシリーズ初の試みとなり、ファンは、オープンワールドデザインをNintendo Switchゲームで4番目となる2320万本売れた「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」と比較しているが「モンスターハンター」に似ているという声もある。新作では、ヒスイ地方(シンオウ地方の古代)が導入され、おじいちゃんのようなガーディといった新しいポケモンや「ヒスイ地方のバスラオが進化した姿。川の遡上の過酷な道のりで倒れていった、バスラオの群れの仲間たちの無念の魂が取り憑き、進化した」ときに進化できるバスラオの進化形「イダイトウ」などが登場します。そう「アルセウス」は子ども向けシリーズだ。

悪夢のような新しいポケモンはさておき、ライブ配信ではこれら新タイプのポケモンゲームがどのように機能するかについての情報も明らかになった。

通常のポケモンゲームと同様に、プレイヤーはポケモン図鑑を完成させるためのミッションに着手するが「これまで存在しなかったような最強のポケモン」になるためにトレーニングするのではなく、探検隊の一員として、ポケモンの性質や彼らが持つ秘密について学ぶために調査活動を行う行います。任務の合間には、基地(古代のポケモンセンター?)で仲間を回復したり、アイテムを作ったり、消耗品を買ったりすることができる。「Pokémon LEGENDS アルセウス」また「Pokémon UNITE」のように、1998年に発売された初代「ポケットモンスター」以来、慣れ親しんできたターン制のゲームをそのまま流用するのではなく、新たなバトルスタイルを導入するとのこと。

これらのゲームは期待できそうだが「イダイトウ」のことは深く考えないようにしよう。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:ポケモンNintendoNintendo SwitchiOSAndroidゲーム

画像クレジット:Pokémon Legends: Arceus

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Katsuyuki Yasui)

「フォートナイト」に人狼ゲーム的な新モード「インポスターズ」が登場

「Fortnite(フォートナイト)」に、新型コロナウイルス感染拡大時に人気沸騰したゲームの独自バージョンが登場した。

フォートナイト開発元のEpic Gamesは、このゲームに「Impostors(インポスターズ)」という期間限定の新モードを追加した。これは、新型コロナウイルス感染拡大初期に、Twitch(トゥイッチ)のトップページ(や米連邦議会)で話題になった「Among Us(アマング・アス)」というゲームのフォーマットを踏襲して開発されたものだ。

新モードのインポスターズは、最大10人まで同時にプレイすることができる。プレイヤーたちは「エージェント」と「インポスター(偽者)」という2つの役割に分かれて競い合う。8人のエージェントは、マップ上のさまざまなタスク(任務)をこなしていくが、2人のインポスターは、エージェントである他のプレイヤーを投票で排除したり、任務を無効にすることでエージェントの努力を妨害する。また、これはフォートナイトなので、プレイヤーをマップ上でランダムにテレポートさせたり、全員をバナナ(ピーリー)にすることもできる。

ゲームの舞台となるのは、新たに追加された屋内マップで、この人狼系ゲームをプレイする人は熱中し、プレイを見ている人は楽しくなる、閉所恐怖症のような被害妄想を間違いなく呼び起こす。各ラウンドでは、プレイヤーが集まって、誰がエージェントに不利な働きをしているインポスターだと思うかを投票し、それによって概して非常に辛辣な協議が行われる。親しい関係の人達だけで楽しみたい場合は、(プライベート・ゲームモードを選択して)最低4人の友達のみを集めてプレイすることも可能だ。

うれしいことに、友達のグループがいなくてもプレイすることはできるが、この種のゲームは知り合いと一緒にプレイするのがベストだ。この新モードでは公開ボイスチャットは無効化されているが、オープンマッチに参加しているプレイヤーは、クイックチャットボックスやゲームのエモートを使ってコミュニケーションをとり、グループに潜入しているインポスターと思われる人物に投票することができる。

フォートナイトのAmong Usクローンが、その着想の元となったゲームと同じように流行するかどうか、あるいはどれくらい定着するかを判断するのは、まだ時期尚早だ。しかし、フォートナイトがいまだに世界で最も人気のあるゲームの1つであることを考えると、ストリーム配信に適した新しい人狼ゲームモードは、この魅力的なゲームにさらなる楽しさを上乗せすることになるだろう。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteEpic GamesAmong Us

画像クレジット:Epic Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

RobloxがDiscordと競合するゲーマー向けチャットプラットフォームのGuildedを買収

Roblox(ロブロックス)は、M&Aを利用してそのソーシャル・インフラストラクチャを強化しようとしている。同社は米国時間8月16日朝、対戦型ゲーマー向けチャットプラットフォームを構築しているGuilded(ギルデッド)のチームを買収したことを発表した。

Guildedのサービスは、ゲームチャット大手のDiscord(ディスコード)と競合するものだ。過去に同チームの創設者は、Discordの野望がゲームの世界を超えて成長したため、その中核となる製品は、多くの対戦ゲームのニーズを満たすものではなくなっていると、TechCrunchに語っていた。Discordと同様に、ユーザーはGuildedのプラットフォームで、テキストや音声による会話が可能だが、さらにGuildedでは、イベントやカレンダーを軸にしたコミュニティを組織することができ、トーナメントをシームレスに開催するための機能が豊富に用意されている。

同社の製品は数百ものゲームに対応しており「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」「Fortnite(フォートナイト)」「CS:GO(カウンターストライク:グローバルオフェンシブ)」、そして「Roblox」など、いくつかのタイトルに特化した機能も備えている。2021年初めには、技術者ではないユーザーがゲームコミュニティを盛り上げるためのボットを構築できるように、ボットAPIの提供も開始された。

Guildedは2017年半ばにY Combinator(Yコンビネータ)から起業したスタートアップで、これまでにベンチャーキャピタルから1020万ドル(約11億1500万円)の資金を調達している。その中には2020年初めにMatrix Partners(マトリクス・パートナーズ)が主導した700万ドル(約7億6500万円)のシリーズAも含まれる。

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今回の買収条件については公表されていない。Robloxはこの発表を伝える記事の中で、Guildedチームが今後も独立した製品グループとして運営を続けていくことを明らかにしている。GuildedのEli Brown(エリ・ブラウン)CEOは別のブログ記事で、既存のユーザーはこれまで通り、Guildedを利用できると書いている。

「コミュニティ、パートナー、ボット開発者を含むすべての人が、これまでと同じようにGuildedを使い続けることができます」と、ブラウン氏は書いている。「Robloxは我々のチームとミッションを信用しており、私たちはそのミッションを成し遂げるために独立した製品として運営を続けていきます」。

近年、大きな成功を収めたRobloxは、投資家の注目を集めている。新型コロナウイルスの影響で、以前より多くのゲーマーがオンラインに接続し、より多くのユーザーを獲得しているが、同社の成功は競合他社の注目も集めている。2021年6月には、Facebook(フェイスブック)がCrayta(クレイタ)という小さなRobloxの競合企業を買収した。Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは、つい数週間前に、Facebookを「メタバース」企業に変える計画を発表したが、この言葉は多くの人が、Robloxが構築してきたものと結びつけて連想するものだ。Guildedの買収はRobloxにとって、自社の製品群の中でユーザーベースをさらに深め、ユーザーを惹きつけるためのソーシャル・インフラストラクチャを作り上げる好機をもたらすことになるはずだ。

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タグ:RobloxGuilded買収チャットツール

画像クレジット:SOPA Images / Getty Images

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

マイクロソフト幹部が携帯ゲームPC「Steam Deck」でXboxクラウドゲームが快適に遊べたと賞賛

マイクロソフト幹部が携帯ゲームPC「Steam Deck」でXboxクラウドゲームが快適に遊べたと賞賛

Valve

Xboxの責任者であるフィル・スペンサー氏が、Xboxクラウドゲーミング(xCloud)がValve社の携帯ゲーミングPC「Steam Deck」で快適に動作するとコメントしています。

先週末、スペンサー氏はTwitterでSteam Deckを賞賛し「今週はValve社でスコット、エリック、ゲイブ(いずれもValve社の幹部)とSteam Deckについて話していた」と語りました。さらに「今週ほとんどの時間Steam Deckを手にしてみた後では、これは本当に素晴らしいデバイスだと言えます。外出先でゲームを楽しむことができ、画面の大きさや操作性、すべてが素晴らしい。『Halo』や『Age』(おそらく『Age of Empires』)をプレイしても気持ちがいいし、xCloudもうまく機能している。おめでとう、SD(Steam Deck)チーム」と付け加えています。

記事執筆時点では、xCloudがSteam Deck上でWebブラウザまたはネイティブアプリのどちらで動いているかの確かな手がかりはありません。が、スペンサー氏は少なくとも、このサービスがSteam Deckで遊べることを予告したとは言えそうです。

Xboxクラウドゲーミングは、マイクロソフトのデータセンターにあるサーバ上でゲームを動かし、結果を映像としてストリーミングすることで、ゲーミングPCやゲーム専用機がなくとも、スマートフォンやタブレットなど「ネット動画が見られる」程度の端末で同じゲームが遊べるしくみ。現在は定額遊び放題サービスXbox Game Pass Ultimateの加入者向け特典として提供されており、すでに(対象地域では)AndroidやiPhone/iPad上で利用できるほか、旧世代のXbox Oneでも「多くの」Xbox Series X向けタイトルをプレイ可能にする方針が発表されています

Steam Deckは今年12月から米国や欧州を含む地域で、日本などその他の地域では2022年から順次発売予定。基本的にはArch LinuxベースのSteamOS 3.0で動きますが、Windows 11も問題なく動くよう作業中との公式声明がありました

ほか関連ニュースとして、スペンサー氏は「Xbox Game Passが他のゲーム機(主にNintendo Switch)にも登場すると思うか」という質問を受けました。それに対してスペンサー氏は、Xboxは「そのような議論に対して完全にオープン」だが、他の閉鎖的なプラットフォームが「Game Passのようなもの」を今すぐには求めていないことを理解していると回答しています。

これまでにも、Nintendo SwitchでXbox Game Passが遊べるようになるとの噂話はありました。とうてい信じがたい話ではありますが、初代Xbox関係者が任天堂に買収を持ちかけたという都市伝説が真実だったこともあり、こちらも本当に京都まで行って交渉している可能性もゼロではないのかもしれません。

(Source:Phil Spencer(Twitter)。Via NMEGamesradarEngadget日本版より転載)

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タグ:Windows 11(製品・サービス)Xbox / エックスボックス(製品・サービス)Xbox Cloud Gaming / Project xCloud(サービス)クラウドゲーム(用語)Steam(製品・サービス)Valve Corporation(企業)Microsoft / マイクロソフト(企業)Linux(製品・サービス)

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​VRゲーム「Swords of Gargantua」(ソード・オブ・ガルガンチュア)を手がけるThirdverseは8月10日、第三者割当増資(シリーズA、シリーズB)により、累計調達額20億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、ジャフコグループ、インキュベイトファンド、KDDI Open Innovation Fund、Presence Capital、Animoca Brands。今後は、ゲームクリエイターを中心に採用強化を行い、新作VRタイトルの開発に注力する。日米のスタジオにおいて2本の新作VRタイトル開発を開始するという。

また、代表取締役CEO・創業者にgumi創業者の國光宏尚が就任したと明らかにした。新たに米国子会社において北米ゲームスタジオを設立し、Microsoftのゲーム開発統括組織Xbox Game Studiosに所属する、inXile Entertainment創業者ブライアン・ファーゴ氏が、Thirdverseのアドバイザーに就任した。

國光氏は、「6年前にTokyo VR Startupsを立ち上げた日から、この日を夢みてきました。VR×メタバースは間違いなく『Next Big thing!』 心強い仲間と、頼もしい投資家の皆さんと共に、Thirdverse構想の実現に向けて全力で挑戦し続けたいと思います。 VR is Now!」とコメントしている。

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Valveが約4.4万円の「Zen 2+RDNA 2」携帯ゲームPC「Steam Deck」でWindows 11が動作するよう作業中と明かす

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Valve

Valve社が発売予定の携帯ゲームPC「Steam Deck」はWindows 10がインストール可能だと判明していますが、次期Windows 11も問題なくインストールできるよう作業中との公式見解が発表されました。

現世代のWindows 10が最新の携帯ゲームPCで動くことには不思議はありませんが、次期Windows 11についてはTPM 2.0必須とされています。実際にマイクロソフトが最初に提供したPC正常性チェックアプリでは多くのPCが互換性がないと表示され、サードパーティ製のTPM 2.0対応ボード購入に走るユーザーも相次ぎました。

その後に配布されたプレビュー版では要件が緩和されていますが、あくまで「幅広くテストする」に留まる可能性もあり、製品版で同じ仕様が引き継がれるかどうかは記事執筆時点では不明です。

この点につきValve社のSteam DeckデザイナーであるGreg Coomer氏は、海外テックメディアPCGamerに「いまTPMに注目が集まっています」「これまではWindows 10に集中していたため、そこまでは手が回らなかったのです。私たちが期待しているのは、それに応えられることです」と語っています。

これは心臓部分となるAPUを開発したAMDとも協議してきたことであり、Coomer氏いわく「BIOS(UEFI)レベルでの対応を確認するために、AMDとの話し合いも行っています」とのこと。そのため「Windows 11で何か問題が発生したということは、今のところ一切ありません」と語られています。

標準のSteamOS 3.0をWindows 11に置き換えたいと考えている人にとっては、Coomer氏の発言は朗報と言えます。8月時点ではSteamで販売されているゲームの内、LinuxおよびSteamOSが正式サポートされているのは全体の15%に過ぎず、最もプレイされている10本のゲームのうち半分が動かないことも明らかにされています

Valve社はProton(Linux上でWindowsアプリを動かすしくみ)を改善することで「Steam Deckを出荷するまでに、すべてのゲームが動作するようにする」という目標をめざすと述べていました。

それが達成できれば出荷状態のSteam Deckで、何の手間もかけずに豊富なゲームライブラリが楽しめるはず。ですが、もし実現しなくとも、Windows 11をインストールして「携帯Xbox」として活用できる可能性が高まったとは言えそうです。

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Valve。別売の公式ドックを利用することで、外部ディスプレイ、有線ネットワーク、USB周辺機器、電源に接続可能となる。公式ドックの詳細は近日公開予定

(Source:PCGmaerEngadget日本版より転載)

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「フォートナイト」でアリアナ・グランデがコンサートを開催

Ariana Grande(アリアナ・グランデ)は、Fortnite(フォートナイト)のゲーム内で行われた最新の大規模な音楽ライブイベントで、キャンディカラーのセットの周りを闊歩し、空を舞った。数日間にわたるこの「ツアー」は、ゲーマーやグランデのファンに多くの楽しみを提供すると同時に、何百万人もの人々が同時に楽しめるライブイベントに向けた、Epic Games(エピック・ゲームズ) の見事に流暢で目に見えて独創的なビジョンを披露した。

Fortniteのプレイヤーは、アリアナ・グランデのイベントが予定されていることを、しばらく前から知っていた。今回のコンサートは、ラッパーのTravis Scott(トラヴィス・スコット)とMarshmello(マシュメロ)が出演した前回のゲーム内イベントに続くものだ。スコットのゲーム内パフォーマンスにおけるライブ視聴者数は1230万人だったが、アリアナ・グランデのイベントは複数日にわたって行われたため、この数字を上回る可能性がある。

Epicは、このコンサートの映像を収めた動画を公開したが、これは最近のゲームの世界で可能になっていることに驚嘆するためだけでも見る価値がある。ゲーム内で行われたイベントをライブで体験するのがもちろん理想的ではあるが、自分のアバターが巨大なグランデ(grande Grande)と一緒に空間を飛び回る臨場感を除けば、このビデオはイベントの様子をうまく伝えている。

今回のショーでは、いくつかのミニゲームが用意されており、プレイヤーは、巨大なバーチャルポップスターが活躍している間、単に飛んでいるだけではなく、他のクエストも体験できた。まずはプレイヤーが、「マリオカート」と「Splatoon(スプラトゥーン)」を掛け合わせたような虹色のレーストラックをサーフィンしながら、Juice WRLD(ジュース・ワールド)&Marshmelloの「Come & Go」に合わせて、パワーアップアイテムに当たっていくというゲームが展開された。次にキャンディピンクの木々や巨大な目玉が浮かぶDr. Seuss(ドクター・スース)風の風景の中を跳ね回っていると、突然周囲が暗くなり、Wolfmother(ウルフマザー)の「Victorious(ヴィクトリアス)」に合わせてゲームのボスであるStorm King(ストームキング)を撃ち落とすミニゲームの世界へ連れて行かれる。

空を飛ぶ一筋の光が、星の海に浮かぶ惑星に落ちると、光の中からアリアナ・グランデが姿を表し、2019年のヒット曲「7 Rings」を歌いながらFortniteデビューを果たした。続いてグランデは、虹の泡の中に浮遊しているプレイヤーの後を追って、天使のような翼で雲の中を舞う。最もクールな場面は、巨大化したグランデが、大きなダイヤモンドのハンマーを持ってエッシャー風の階段を登って行き、ハンマーを砲丸投げのように放って空を砕くところだろう。

Fortniteの最新イベントに大きなサプライズはなかったが、それはEpicがハードルをあまりにも高く上げているからに他ならない。お気に入りのスキンでドレスアップして、世界中の何百万人もの人々と一緒に巨大なポップスターの周りを飛び回るというのは、すべての人が思い描くメタバースの姿ではないかもしれないが、Fortniteのワイルドでイマジネーション豊かなライブイベントは、今ここにある未来を味わうことができる。

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画像クレジット:Epic Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

中国政府がテンセント「WeChat」を「未成年者保護の法律に違反」として提訴、ゲーム業界への締め付け強化か

中国政府がテンセント「WeChat」を「未成年者保護の法律に違反」として提訴、ゲーム業界への締め付け強化か

Nikolas Joao Kokovlis/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

中国の検察当局が、現地の人気メッセージングアプリ「WeChat」の青少年モード(Youth Mode)が未成年者を保護する法律を遵守していないとして提訴したと報じられています。

米Reuters報道によると、この訴訟は北京市海淀区人民検察院が深圳市のテンセント・コンピュータ・システムズ社に対して起こしたもの。訴状にはWeChatの青少年モードがどのように中国の法律に抵触したかは書かれておらず、テンセント社もコメントを求められてもすぐに答えなかったとのことです。

この問題視された青少年モードは、オンにすると若いユーザーが決済したり、近くの友人を検索したり、特定のゲームをプレイできなくなるという機能です。つまり事実上、WeChatのようなスーパーアプリ(中国内で、日常生活のあらゆる場面で活用できる統合的なアプリ)につき、親が子供の使用を制限するペアレンタルコントロールというわけです。

こうした青少年モードは中国の規制当局による指導のもとで各社のアプリに導入された経緯があり、今回なぜ問題視されたのかは不明です。もっともReutersは今回の訴訟が、中国政府による広範な取締りの一環ではないかと推測しています。

つい先日、中国の国営メディアが多くの10代の若者らがオンラインゲーム中毒となっており、「精神的アヘンが数十億ドル規模の産業に成長した」と報じたばかりです。

この記事はすぐに削除されましたが、直後にテンセント・ホールディングス(上記テンセント・コンピュータ・システムズの親会社)は人気モバイルゲーム「王者栄耀(Honor of Kings)」につき、18才未満のプレイ時間を平日は1日1時間、週末は2時間までに短縮することを発表しています

今年4月、Reutersは中国政府がインターネット大手に対する独占禁止措置の一環として、テンセントに対して巨額の罰金を準備しているとの噂話を報じていました。また国営メディアの証券時報も、今月はじめにゲーム業界に対する税制上の優遇措置を撤廃すべきとの論説を掲載。国営メディアの主張は中国政府の意向に他ならないため、より締め付けは厳しくなることが予想されます。

中国のゲーム産業は巨大なプレイヤー人口や豊富な資金力、それに政府の発展促進政策といった恩恵により、急速な成長を遂げてきました。しかし2018年、習近平主席が子供の近視率が高いことを憂える談話を述べたあと、オンラインゲームの新作やゲーム全体の本数を規制し、子供がプレイする時間を制限するなど風向きが変わっています。

テンセントは任天堂が中国にてNintendo Switchを販売する窓口ともなっているだけに、日本のゲーム業界に対する影響も少なくないはず。今後の展開を見守りたいところです。

(Source:ReutersEngadget日本版より転載)

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タグ:WeChat(製品・サービス)ゲーム(用語)Tencent / テンセント(企業)任天堂 / Nintendo(企業)Nintendo Switch / ニンテンドースイッチ(製品・サービス)中国(国・地域)

「LoL」などに対応、ゲーム中にAIがアドバイスしてくれるアプリをSenpAI.GGが開発

ほとんどの人気が高いオンラインゲームでは、上手い人と下手な人の間には膨大な差がある。カジュアルなプレイヤーは、他のカジュアルなプレイヤーとであれば互角に戦えるかもしれないが、気まぐれに現れるプロのプレイヤーは、まるで別のルールでプレイしているかのように、全員を噛み砕いてしまう。

そんなとき、AIで生成された声が耳元でアドバイスしてくれたら、その差を少しでも縮めることができるかもしれない。Y Combinator(Yコンビネータ)の最新バッチで登場したSenpAI.GGという会社は、そう考えている。

前述したようなギャップは、その多くが、練習、筋肉の記憶、そしてはっきり言えば、生まれつきの能力に起因する。しかし、ゲームがリリースされてから時間が経ったり、大規模になったり、複雑になったりすると、優秀なプレイヤーはある重要なリソースを豊富に持とうとする傾向がある。たとえ、それを収集することが楽しいと思わなくても。そのリソースとはつまり、情報だ。

この距離ではどの銃が一番ダメージが大きいか?このマップであのキャラに対抗するにはどのキャラが最適か?ゲームを起動したときに画面に表示された「マイナーアップデート」で一体何が変わったというのか?おい待てよ、俺のお気に入りの武器はなんで急に操作しづらくなったんだ?

プレイヤーが新たな戦術を発見したり「メタ」が変化していく中で、これらすべての情報を常に把握しておくことは、それだけで大変なことである。そのためには、多くのTwitch(ツイッチ)ストリームに目を配り、多くのReddit(レディット)のスレッドを掘り下げ、多くのパッチノートを精読する必要がある。

SenpAI.GGは、そのような情報をより多く自動的にすくい上げ、新たなプレイヤーがより早く上達できるように支援することを目指している。同社のデスクトップクライアントは、役立つと思われる情報や、ゲーム後の戦略の分析をユーザーに提示し、まだ追えていないものについては、ゲーム中に音声で知らせてくれる。

現在のところは「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」「Valorant(ヴァロラント)」「Teamfight Tactics(チームファイト タクティクス)」といったゲームに対応しており、提供される情報はゲームごとに異なる。例えば「LoL」では、両チームの選択したチャンピオンを見て、最も役に立つチャンピオンを推薦してくれる。Valorantでは、チームメイトの1人の体力が低下していることを音声で知らせたり(そのチームメイトが回復してくれと叫び始める前に)、リロードを忘れているときや、スパイク(ゲームを終わらせる爆弾)が爆発するまでの時間を教えてくれる。

League of Legendsのゲーム中に、役に立つ情報をオーバーレイ画面で提供してくれるSenpAI.GGのアプリ(画像クレジット:SenpAI.GG)

情報を提供することと同じくらい重要なのが、提供しない情報だ。SenpAI.GGの創設者であるOlcay Yilmazcoban(オルカイ・イルマズコバン)氏とチャットで話したところ、同氏は「アシスタント」と「チートツール」の間には明確な境界線があることを非常に意識しているようだった。同社では、一線を越えることなく、プレイヤーがBANされないように、一定のルールを守っている。

例えば、アプリがプレイヤーに代わってアクションを起こすことはない。「あのチームメイトを回復させたほうがいい」と音声で伝えることはあっても、プレイヤーの代わりにボタンを押したりはしない。プレイヤーのスクリーンに表示されているものから、リアルタイムで洞察を生成するだけであり、実行中のプロセスの裏に隠されたものは一切ない。また、同じアプリを起動しているチームメイトから見えているからといって、他のプレイヤーに敵の位置を知らせたりすることもない。つまり、けっして「ウォールハック」と呼ばれる行為を可能にするツールではなく「あなたの肩越しに画面を見てアドバイスしてくれる優秀なプレイヤー」だと考えて欲しい。SenpAI.GGは、各ゲーム開発者が定めている競技上の公平性に関するガイドラインの範囲内で、承認された / 提供されたAPIとのみ連携すると述べている。

これは良いアイデアだ。なぜなら、決して古くならないからだ。新しいゲームをサポートするたびに、新しい潜在的な顧客を得られることになる。一方で、古いゲームでは使えなくなったり、知識が古くなって役に立たなくなったりもしない。ゲームに必要な情報をまとめた大きな本は、ゲームが出てから時間が経ち、パッチが増えるにつれて、より大きく、より複雑になりがちだ。何年もプレイしているゲームの中には「おっと、いま手にした銃は、前にプレイしたときよりも反動が大きくなっていますよ」と言ってくれる音声アシスタントが欲しいと思うものがある。SenpAI.GGはまだそこまでは行っていないものの、成長していける余地は非常に大きい。

イルマズコバン氏によると、現在のアクティブユーザー数は40万人以上で、同社のチームでは11人が働いているとのこと。アプリの基本使用料は無料だが、今後は月額数ドル(約数百円)で高度な機能を提供することも計画しているという。

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タグ:SenpAI.GGアプリゲーム人工知能

画像クレジット:SenpAI.GG

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ポケモンGOの新型コロナ対策ボーナス廃止を受けインフルエンサーたちがボイコットを示唆

Niantic(ナイアンティック)は、世界で初めて普及した拡張現実ゲームの1つである「Pokémon GO(ポケモンGO)」を開発し、2020年は1億6600万人のユーザーと10億ドル(約1090億円)以上の収益を記録した。ポケモン本編のゲームシリーズから着想を受けて誕生したポケモンGOは、ゲーム内の報酬という仕組みを利用して、ユーザーが周囲の環境を探索したり、他のユーザーとチームを組んで伝説の獣と戦ったり、今まで行ったことのない場所に行ったりすることを促すゲームだ。

新型コロナウイルス感染流行以前は、このことがアクセシビリティの問題となっていた。例えば、一定の距離を歩かないと達成できないタスクがあると、身体的な理由で近所を気軽に散歩できないユーザーは疎外されてしまう。また、車いすを使用しているプレイヤーにとって、ポケストップやジムへのアクセスが困難な場合もある。このゲームを最大限に楽しむためには、このように現実世界のランドマークとの関わりが必要なのだ。

2020年3月に世界の多くの地域でロックダウン(都市封鎖)が行われた際、ポケモンGOはプレイヤーがポケストップやジムにアクセスできる距離を半径40メートルから80メートルへと倍増させた。つまり、ランドマークから遠く離れていても、その報酬を得ることができるようになったのだ。これによって、ユーザーは家でプレイしたり、社会的な距離を保ちながら外でプレイしたりすることが容易になっただけでなく、今まで参加することが困難だったユーザーに対しても門戸が広がることになった。さらに、交通事故の原因になるとの悪評があったこのゲームでは、半径が広がったことで、歩行者のプレイヤーが交通法規を無視することなく、ランドマークにアクセスできるようになった(公平に言えば、拡張現実でゲーム中に正しい判断をするべきなのはユーザーだが、この点においてはナイアンティックにも責任がある)。また、レアなモンスターを倒すためにジムの半径内に集まって戦う「レイドバトル」に適した場所に店がある場合、ポケモンプレイヤーはゲーム中に店舗から適度な距離を保つことができるようになった(パンデミック後半には遠隔でレイドバトルに参加できるようになったが、この機能は収益性が高かったため、ゲーム内に残されることになったようだ)。

関連記事:NianticがポケモンGOなどを室内プレイができるように

これらの新型コロナウイルスのための優遇措置は、常に一時的なボーナスという枠組みだったが、プレイヤーはこの変更を歓迎した。2020年にポケモンGOはこれまでで最高の収益を上げたのだ。しかし現在、米国とニュージーランドでは「テストとして」ランドマーク半径の増加が廃止されている。

「私たちが再び外の世界に戻ることにともない、これらの変更はポケモンGOの焦点を、現実世界での移動や探索に戻すことを目的としています」と、同社はブログ記事で書いている。「これらの変更は、あなたの周りの世界を探索することがよりエキサイティングになるように、ゆっくりと慎重に導入されていく予定です」。

新たに導入されるボーナスの1つは、ユーザーが新しいポケストップを初めて訪れる(現実世界の言葉で言えば、新しい場所を訪れる)と、XPが10倍になるというものだ。しかし、デルタ型変異ウイルスが広まりつつある米国では、プレイヤーはこれらの変更に不満を感じ、反発を覚えている。

ゲームをより多くの人が楽しめるようになり、会社の利益にもつながる機能を、ナイアンティックはなぜ取り消すのだろうか?

距離2倍の廃止は、#PokemonGOコミュニティに対する酷い仕打ち以外の何物でもありません。

現実的に言って、もし早急に変更がなされないのであれば、私はGOを辞めるつもりです。

プレイヤーのことを一番に考えないゲームを受け入れることは断固としてできません。

ナイアンティックのスポンサードコンテンツを作成しているポケモンGOのYouTuber(ユーチューバー)、Reversal(リバーサル)氏は、早急に変更がなされない場合、ゲームを辞めると書いている。他のプレイヤーたちは、ポケストップとジムの交流距離の増加を維持するために請願書を起ち上げ、13万人以上の署名を集めた。ZoëTwoDots(ゾーイトゥドッツ)氏やThe Trainer Club(ザ・トレーナー・クラブ)といった著名なポケモンGOのコンテンツ制作者たちは、ナイアンティックが6月に新型コロナウイルスのためのボーナス終了を予告した後、コミュニティの懸念に耳を傾けようとしなかったことを理由に、米国時間8月2日にアップロードした動画で、ゲームをボイコットする可能性について言及している。

Reversal氏と同様、Nianticと提携を結んでいるZoëTwoDots氏は、21万2000人のチャンネル登録者に向けて「もし私たちがそうしたいなら、みんなでゲームをボイコットすることも厭わない」と語った。「私個人としては、彼らが公に対処するまで、今後このゲームには本当にお金を使わないことにしました」。

ポケストップの半径についての私の意見は変わっていません。それは、明らかに生活の質を向上させる変更であり、(現在進行中の)パンデミックによって初めて完全に実現したものです。障がいを持つプレイヤーにはアクセシビリティを、すべてのプレイヤーには安全性を提供し、探索の楽しさにはまったく影響を与えませんでした。

5周年を迎えた今、このゲームが直面している論争は、プレイヤーがゲームをより簡単にして欲しいと願っているということではない。そうではなく、ユーザーの声に耳を傾け、アクセシビリティを優先し、新型コロナウイルス感染者が米国で再び増加する中、ユーザーが家に留まるように仕向けるということを、ナイアンティックが蔑ろにしていると申し立てているのだ。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:NianticPokémon GO新型コロナウイルスインフルエンサー

画像クレジット:Bloomberg/Contributor / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

任天堂が「Nintendo Switch(有機ELモデル)」の画面焼き付きに予防策を講じていると声明

任天堂が「Nintendo Switch(有機ELモデル)」の画面焼き付きに予防策を講じていると声明

Nintendo

新型スイッチこと「Nintendo Switch(有機ELモデル)」は従来モデルの液晶画面にかわって、より色鮮やかでコントラストの高い有機ELディスプレイを採用しています。しかし、あらゆる有機ELパネルが避けて通りがたいのが「焼き付き」です。この点につき、任天堂がその可能性を認めつつ、対策を講じているとの声明を出しています。

米メディアCNETは、有機EL技術が一般的に抱える問題として「焼き付き」があると指摘しています。すなわち「焼き付きとは、携帯電話のナビゲーションボタンや、テレビのチャンネルロゴ、ニュースティッカー、スコアボードなど、画像の一部が他の画面に切り替わっても、幽霊のように背景として残ってしまう」と説明されています。

有機ELでは素子そのものが発光するため、長時間同じ画面を表示し続けた場合に発光の明るい部分の素子がしだいに劣化し、光量が落ちてしまう「焼き付き」は原理的に完全には避けられません。アップルも2017年、iPhoneに有機EL画面を初採用した当時、焼き付きを認識した上で、その低減において業界最高を目指したと述べていました

さて、CNETが新型スイッチの焼き付きについてコメントを求めたところ、任天堂から次のような回答が寄せられたとのことです

「有機ELディスプレイは可能な限り長い寿命を目指して設計されていますが、長時間にわたって静止した映像を表示した場合、画像の滞留が発生することがあります。しかし、Nintendo Switchに標準で搭載されている、画面が明るくなりすぎないようにするオートブライトネス(自動輝度調整)機能や、短時間でスリープ状態になるオートスリープ機能などを活用することで、画面を維持するための予防策を講じることができます」

海外レビューサイトのrtings.comは、実際にテレビの焼き付きテストを行い「静止領域のない様々なコンテンツを見るほとんどの人が、有機ELテレビで焼き付きの問題を経験するとは思わない」との結論を下しています。つまり、テレビ番組や映画では止まっている部分があまりないため、焼き付きは起こりにくいというわけです。

が、CNETはゲーム機であるスイッチでは、隅に表示され続けるスコアやHPバー、残り弾数やステータスアイコンなどの静的な要素が必ず存在しており、これらを長時間表示したままにしておくと焼き付きの原因になる可能性を指摘しています。実際「スコアやメーカーロゴが画面に貼り付いている」状態は、液晶テレビ以前のブラウン管に表示していた業務用ゲームにもよくあったことです。

とはいえ、何時間も何日も点けっぱなしのテレビと違い、小まめに電源をオフにされやすい新型スイッチでは、焼き付きの恐れはそれほどないとも予想されます。いずれにせよ、今年10月8日に発売されてから、様々なユーザーからどのような感想が寄せられるかを待ちたいところです。

(Source:CNETEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:任天堂 / Nintendo(企業)Nintendo Switch / ニンテンドースイッチ(製品・サービス)OLED / 有機ELディスプレイ(用語)

フォートナイトが「記録破りのスーパースター」が登場するゲーム内イベントを予告、日本時間8月7日〜9日開催

Epic Games(エピックゲームズ)は、「Fortnite(フォートナイト)」のバーチャルな草原をTravis Scott(トラヴィス・スコット)がサイケデリックに闊歩して以来となる最大のゲーム内イベントを予告している。

フォートナイト開発元のEpic Gamesが「Rift Tour(リフト・ツアー)」と呼ぶこの謎めいた新イベントは、米国時間の8月6日(金)から8月8日(日)(日本時間8月7日朝から8月9日)まで開催されるという。今回の予告発表で、Epicはプレイヤーに「フォートナイトと記録破りのスーパースターが交わる魔法のような新しい現実へ、音楽の旅に出よう」と呼びかけている。

このミステリーショーのシリーズを盛り上げるゲーム内イベントは、7月29日から8月8日まで開催されているので、プレイヤーは今すぐフォートナイトに飛び込んで、リフトツアーをテーマにした新しいクエストや報酬をチェックすることができる。この綿菓子色のイベントでは、カスタムローディングスクリーンや、ふわふわ雲の子猫のアイコンなどのデジタル賞品が用意されている。

リフトツアーは1回限りのイベントではない。Travis Scott(トラヴィス・スコット)のイベントと同様に、フォートナイトはプレイヤーが参加しやすいように、3日間で5回の異なるショータイムを開催する。Epicは米国時間8月2日(月)に詳細を発表するとのことなので、誰がパフォーマンスをするのか、間もなく明らかになるはずだ。

さて……今回は誰が登場するのだろう?今のところ、すべての兆候がAriana Grande(アリアナ・グランデ)を示している。リーカーたちは1週間以上前からそう言っているし、EpicがApple(アップル)との裁判で公開した文書には、グランデとLady Gaga(レディー・ガガ)が出演するゲーム内イベントの計画が詳細に記されていた。

画像クレジット:Epic Games

また、Forbes(フォーブズ)のPaul Tassi(ポール・タッシ)氏は、最近のリーク情報がいかにGrandeを示唆しているかということについて、彼女のミュージックビデオから引用されたビジュアルテーマや、彼女のペットであるPiggy Smalls(ピギー・スモールズ)を連想させるアートワークなどの点と点をつなげて説明している

Epicは最新のバーチャルイベントをツアーと呼んでいることから、ゲーム内に登場する謎のスーパースターはグランデ1人ではない可能性もうかがえる。もしそうだとしたら、レディー・ガガの出演も考えられる。同社は2020年12月のコンサートにガガの出演を計画していたようだが、実現することはなかった。Kanye West(カニエ・ウェスト)も8月6日に最新アルバムをリリースするが、最近いくつもの物議を醸しているウェストとEpicが提携する可能性は低いと思われる。また、ウェストの最新アルバム「DONDA(ドンダ)」は、もともと別の日に発売予定だったのが延期されてこの日になったということもある。

誰であろうと、間もなく詳細が明らかになるだろう。たとえ、あなたがグランデのファンでなくても、あるいは熱心なゲーマーでなくても、フォートナイトのゲーム内コンサートは、史上最もクリエイティブで視覚的にエキサイティングなバーチャルイベントの1つだ。

巨大なバーチャルラッパーがネオンの閃光を放っている間に、誰もが一度は友達と一緒にメタバースの世界へ飛び込んでみるべきだろう。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesFortnite音楽バーチャルイベントメタバース

画像クレジット:Epic Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

「PS5」のM.2 SSD増設のベータテストが開始、5500MB/秒以上・ヒートシンク必須・物理形状など要件公表

「PS5」のM.2 SSD増設のベータテストが開始、5500MB/秒以上・ヒートシンク必須・物理形状など要件公表

Sony

PlayStation 5の次期システムソフトウェア アップデートを試すベータテストが始まりました。すでに応募していた場合、本日より当選通知が届きインストールできるようになります。

アップデートの目玉は、PS5の発表当初から売りの仕様だった市販M.2 SSD追加によるストレージ拡張ができるようになったこと。また従来はヘッドホンのみ対応だった3Dオーディオがテレビのスピーカーでも使えるようになります。

ついに高速ストレージ拡張に対応

PS5は高速なストレージを最大の特徴としていますが、内蔵SSDは額面825GB、初期空き領域で667GBしかないため、4Kテクスチャで100GB近くのゲームも増えるいまではすぐ手狭になっていました。

PS5の超高速SSDと同等の性能を保証するため、利用できる増設SSDの要件は転送速度が5500MB/秒以上推奨、容量は最大4TB、放熱用のヒートシンク必須(組み込みでない場合はユーザーが取り付け可能)といった要件も明らかになっています。

PS5に利用できるM.2 SSDの要件

  • インターフェース: PCIe Gen4x4 M.2 NVMe SSD
    容量:250GB~4TB
  • 放熱構造: PS5でM.2 SSDを使用する場合、ヒートシンクなどの放熱構造が必要です。片面あるいは両面のヒートシンクをご自身でM.2 SSDに取り付けていただくか、あらかじめ放熱構造(ヒートシンクなど)が組み込まれたM.2 SSDをご利用ください。
  • シーケンシャル読み込み速度:5,500MB/秒以上を推奨
  • モジュールの幅:22mm幅(25mm幅は非対応)
  • 対応サイズ:M.2 type 2230、2242、2260、2280、22110
    これらの番号はM.2 SSDデバイスの製品情報に記載されています。最初の2桁は幅を表し、残りの桁は長さを表します。
  • ソケットタイプ:Socket 3 (Key M)
  • 放熱構造(ヒートシンクなど)を含むサイズ:ミリメートル単位:110mm (L) x 25mm (W) x 11.25mm (H)未満

もっとも重要な物理的サイズは、PS5のスロットに収めるため、ヒートシンクを含めた幅が25mmまで、長さが110mmまで、高さ11.25mmまで。これを超えてしまうと物理的に入らないため、速度以前の問題になります。

ゲーミングPC向けに高い熱交換性能を誇る大型のヒートシンクの場合、物理的に収まるか注意が必要です。

ヒートシンク一体化型のSSDならば、その状態でサイズを確認できますが、別々に買ってあと付けする場合、熱伝導パッドなどの厚みも考慮して多少の余裕を見たほうが安全です。

また、高さとしては規定に収まっても、両面・片面ヒートシンクの厚みによっては端子部分の高さがPS5と適合しない可能性もあります。

「PS5」のM.2 SSD増設のベータテストが開始、5500MB/秒以上・ヒートシンク必須・物理形状など要件公表

Sony

具体的には、基板下部の構造体が厚さ2.45mmまで。

「PS5」のM.2 SSD増設のベータテストが開始、5500MB/秒以上・ヒートシンク必須・物理形状など要件公表

Sony

テレビのスピーカーで3Dオーディオ対応

もうひとつの大きなアップデートは、ついにヘッドホン以外で3Dオーディオに対応すること。

PS5は独自の3Dオーディオ機能を大きな売りとしていますが、従来はステレオヘッドホンでしか体験できませんでした。

アップデート後はテレビのスピーカーで3Dオーディオを出力するオプション設定が加わり、コントローラを使って部屋の音響特性を計測して反映もできるようになります。

「PS5」のM.2 SSD増設のベータテストが開始、5500MB/秒以上・ヒートシンク必須・物理形状など要件公表

Sony

テレビのスピーカーを使った3Dオーディオは、通常のステレオ音声に処理を施して仮想的に立体音響の効果を与える仕組み。

この処理は部屋の環境により影響を受けるため、DualSenseのマイクを使い、プレーヤーの頭のあたりに音がどう届くのか計測して処理に反映する測定が設定メニューから選べるようになりました。

DualSenseを持って部屋中を動く必要はなく、いつも遊ぶあたりで頭の高さに掲げて測定を始めれば大丈夫です。

今回の設定はあくまで「テレビのスピーカーを使った」仮想3Dオーディオを有効にするもの。たとえばホームシアター環境で天井や背面にまで多数のスピーカーを設置していたり、Dolby Atmos など立体音響に対応したサウンドバーやスピーカーを持っていても、PS5が Atmos等に対応している / したわけではないため、使えないのは従来と同じです。

一方、従来のヘッドホンを使った3Dオーディオについては、プレーヤーごとの頭や耳のかたちにあわせて仮想3D処理を最適化するため、サンプルを再生してプロファイルを選ぶ画面で音源を左右にも動かせるようになりました。

このほかのアップデート点は、主にゲームホーム画面やゲームベース、コントロールセンターといった細かいUIの改良について。

今回のベータテストに含まれるアップデート項目のうち、M.2 SSD対応は年内に正式提供される予定。今回のベータテストに含まれた項目のすべてが次回あるいは今後の正式アップデートに含まれると決まったわけではなく、正式版で消える機能・調整される機能が出てくる可能性もあります。

Engadget日本版より転載)

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ソニー・インタラクティブエンタテインメントが「PS5」の世界累計実売1000万台達成を発表、歴代PSで最速

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが「PS5」の世界累計実売1000万台達成を発表、歴代プレイステーション最速

Sony

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、プレイステーション5の世界累計実売台数が7月18日時点で1000万台を超えたと発表しました。

PS5の発売は2020年11月12日。世界的な半導体不足や供給面の課題が伝えられたなか、発売8か月ほどで1000万の大台に乗せたことになります。

前世代のPS4は2013年11月15日に主要国で発売後、2014年8月10日時点で1000万台達成だったため、PS5は先代の記録を破って歴代プレイステーション最速を更新したことになります。

ファーストパーティーのPlayStation Studiosによるソフトウェアについては、

  • 『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』が11月12日発売以来、世界累計650万本超
  • 『Returnal』が2021年4月30日発売で世界累計56万本超
  • 『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』は2021年6月11日発売で世界累計110万本超
  • 『MLB The Show 21』が全プラットフォーム合計で世界累計200万本超、総プレーヤー数400万人超

いずれも7月18日時点。

SIE社長 兼 CEO ジム・ライアン氏のコメントは、

「PS5をご愛用いただいているプレイステーションファンの皆様、そして素晴らしいゲーム体験をプレイステーションプラットフォーム向けに提供してくださっている世界中のパブリッシャーおよびデベロッパーの皆様に、心から感謝申し上げます。

PS5 は、歴代のコンソールを上回るペースで普及を続ける一方で、引き続き世界中で需要が供給を上回る状況が続いています。ゲーム業界だけではなく、あらゆる産業がグローバルな市場環境の影響を受けている中、SIE にとって在庫水準の改善は最優先事項であることを改めてお伝えいたします。」

いまだに買えないんだけどどうなってるの?という反応を見越したアンサーです。日本のゲーマーとしては、このままPS2超え……は環境の変化もあって難しいとしても、なんとか国内でPS3超えを達成したいところです。

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(Source:ソニー・インタラクティブエンタテインメントEngadget日本版より転載)

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カシオが「パックマン」コラボのレトロなデジタルウォッチ「A100WEPC」を8月21日に発売、価格は1万2100円

カシオが「パックマン」コラボのレトロなデジタルウォッチを8月21日に発売、価格は1万2100円

CASIO

カシオ計算機が、1978年に発売したデジタルウォッチ「F-100」の復刻モデルとなる「A100」の発売に合わせて、パックマンとコラボした特別版「A100WEPC」を8月21日に発売します。希望小売価格は1万2100円(税込)。

F-100は、カシオ計算機として初めて樹脂ケースを採用したクオーツモデルで、ストップウオッチ、電子アラーム、カレンダー機能を搭載した高機能ウオッチ。映画エイリアンの中で、主人公のリプリーが身に着けていた時計としても知られています。

復刻モデルであるA100は、前面にある4つのボタンなど、全体的なスタイルは踏襲しつつ、ベルトがステンレス製に変更されています。このA100をベースとするパックマンモデルは、パックマンのアーケード筐体をモチーフにしたゴールドメッキケースを採用。上部のバンドにはゴーストから逃走するパックマン、下部はゴーストを追跡する様子がレーザー刻印されています。

カシオが「パックマン」コラボのレトロなデジタルウォッチを8月21日に発売、価格は1万2100円

CASIO

また、ケース背面にもパックマンのロゴとアイコンがあしらわれています。

カシオが「パックマン」コラボのレトロなデジタルウォッチを8月21日に発売、価格は1万2100円

CASIO

ケースは樹脂でバンドはステンレススチール製。サイズは40.7×32.7×9.2mm、重さ約53g。防水は日常生活用防水に対応。電池はCR1616を利用し、電池寿命は約3年。ストップウオッチ(1/10秒、60分計)、時刻アラーム・時報、オートカレンダー、LEDライト機能を備えます。

カシオが「パックマン」コラボのレトロなデジタルウォッチを8月21日に発売、価格は1万2100円

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PAC-MAN™&©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
(Source:CASIO製品ページEngadget日本版より転載)

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不条理でホラー感あるファンタジースポーツ「Blaseball」、モバイル化に向けて3.3億円のシード資金調達

野球リーグが開幕されることのなかった2020年、野球シミュレーションがその代わりとなって注目を浴びたと聞いても驚きはない。それにしても、不条理でホラー感のあるミニマルな「Blaseball」の世界観が成功するとは誰が想像しただろう。すでに数十万人のプレイヤーを魅了した、テキストベースの奇想天外なこのファンタジーリーグがついに、ゲームを構築してモバイル化するための300万ドル(約3億3000万円)の資金調達を実現した。

Blaseballに馴染みのない読者は今すぐチェックして登録してみると良いだろう。無料の上、30秒ほど眺めてみれば、この記事の次の3段落程度を読んで得る情報よりも確実にどんなものかを理解できると思う。

それでもこの記事を読み進めたいという読者のためにご説明しよう。Blaseballはウェブベースの架空の野球風リーグで、プレイヤーがゲーム内の通貨を試合結果に賭けることができるというものだ。しかしここからが変なのだ。チーム名はマリナーズでもメッツでもなく、Moist TalkersやWormsなど、選手はChorby SoulやPeanutiel Duffyなどの名前で、選手のデータにはアレルギーや試合前の儀式、RPGのようなアイテムのインベントリーなどが記載されている。

ゲーム内容はスポーツサイトの片隅に出てくるようなシンプルなテキストのみで語られ、ヒットやボール、盗塁だけでなく、焼却や辱め、シークレットベースなども含まれる。また「天気」には、自然発生してしまう選手間の輸血や、プレーを妨害する鳥などが発生することがある。

要するに、まったく馬鹿げていて予測不可能、それでいておもしろいのである。ファンタジーリーグ、野球の風刺、そして宇宙的なホラーを融合させたこのユニークな作品は、19週間のシーズンを通してファンを獲得し、夢中にさせると同時に困惑させてきたのである。そして多くのヒット作がそうであるように、この作品の成功も作り手にとってはまったく予期しないものだったのである。

画像クレジット:The Game Band

「我々もみなさんと同じように驚いていますよ。Blaseballは弊社の実験的なサイドプロジェクトでした。パンデミックの真っ只中でパブリッシャーは支出を凍結しており、まったく恐ろしい時期でした。我々はこの孤立した時代に人々を結びつけるようなゲームを作りたかったのです」とこのゲームを開発したThe Game Band(ザ・ゲーム・バンド)の創業者兼CEOであるSam Rosenthal(サム・ローゼンタール)氏は話す。

このアイデアは実際の野球の試合会場での会話から生まれている。ローゼンタール氏と同氏の友人が、ルールが「違ってもっと混沌としている」リーグについて妄想を膨らませていた時のことだ。もちろん現実の野球のルールも常に改訂されているものの、不正な審判に焼かれた選手の復活や、ホームチームのフリーラン、縮ませ光線銃などはこれまでにない。

このようにして誕生した、ゲームのようなゲームでないようなこのゲームは、野球、賭博、ファンタジーリーグに類似しつつもまったくかけ離れた不思議な存在なのである。例えば鳥が巨大なピーナッツの殻の中にいるチームのスターバッターをつついたとか、バッターがマグマを食べたからホームランが出たとか、そういったことで勝負が決まるこのゲームでは、伝統的な野球体験を期待していたプレイヤーはコインを失い、嫌になってしまうだろう。

今ホットなHades Tigers。登録選手名簿にはチームの現在の属性と恒久的な属性が表示され、プレイヤーは協力しあって毎週の投票で変化を起こすこともできる(画像クレジット:The Game Band)

「時々これがホラーゲームだということをファンに思い出させなければなりません」とローゼンタール氏は認める。このゲームは緻密な勝算性よりも、協力し合ってリーグ自体を導いていくことに意義があるとプレイヤーはやがて気づくのだ。「個人的な成功ではなく、集団的な成功を目指すのがこのゲームです。チームのファン同士が結束することによって組織が報われるのです」。

例えばシーズン終了時にアイドル的存在だった選手の処遇を決める投票券をコインで購入すると、次のシーズンに大きな影響を与えることになる。プレイヤーが本質的に参加しているのは、ただ単に楽しい野球シミュレーションというよりも、不吉なアナウンスや出来事が追い打ちをかけてくる、長期的な代替現実ゲームのようなものなのだ。

試合結果や選手が二塁に歩かされたというニュースの隣で「フィードバックの中で現実が明滅した」ことを知ったり、リーグや無秩序な宇宙にまつわる実体のない会話を見たりすることがある。

これには当惑させられるため、制作者に何か物語の意図や目的があるのか、それともただ手探りで奇妙さを演出しているだけなのか疑問に思うのも無理はない。私は後者だと思っていたが、ローゼンタール氏がはっきりさせてくれた。

画像クレジット:The Game Band

「ちゃんと着地点があります。たくさんの計画と膨大な量の伝承が書かれており、ライターズルームも毎日3〜4時間開催しています。しかしゲーム自体で何が起こるかわからないシミュレーションという要素と、ファンという2つのクリエイターが存在するため、我々は常に柔軟でなければなりません。例えばJaylen Hotdogsの生まれ変わりといった斬新な設定もあり皆に理解してもらえるかわかりませんが、我々もいつも学習していますし、必要に応じてすぐに後戻りしたり、変更したりする余地を多く残すようにしています」。

しかしこういった計画が実現されるまでこのゲームが生き残れるかどうかということまでは、開発者たちにも検討がつかなかったという。コロナ渦でのサイドプロジェクトとして制作されたBlaseballは、多額の資金を生み出すものとは想定されていなかった。小規模のゲーム開発会社にとっては、大成功を収めてもそれを収益化する能力がなければ開発やサポートの継続が人気のメリットよりもストレスになってしまうことがある。

「初めから利益が出るように計画していたわけではないので、少しずつ赤字になっていきました」とローゼンタール氏は振り返る。「幸いなことに、コミュニティがPatreonやスポンサーシップを通じて協力してくれました。しかし最終的にはゲームをより良くして持続可能なものにし、優秀なチームにふさわしい報酬を支払いたかったのです」。

画像クレジット:The Game Band

今回の300万ドルの資金調達により、同社は稼働し続けることができるだけでなく、同社のライターが製品サポートと兼任しているためトラブル時には会議を早めに打ち切らなければならない、というような事態もなくなるわけだ。しかし何より重要なのは、ネイティブのモバイルアプリ作成に向けての計画である。Blaseballのプレイヤー(といってもゲーム上のBaby TriumphantやWyatt Mason IVといったプレイヤーではなく、我々本物のプレイヤーである)の半分以上はモバイルでプレイしており、ローゼンタール氏自身、現状モバイルでの体験が「すばらしいものではない」と認めている。

同社にはモバイル開発のバックグラウンドがあるため、そのノウハウをしっかりと備えているが、パンデミックの際にはウェブが最も簡単に展開できるプラットフォームであると結論付けていた。しかし、目まぐるしい変化とライブ感のあるゲームの性質上、通常スポーツやファンタジーを愛する人々は最新情報を求めているため、モバイルでの展開を目指すことにしたというわけだ。お気に入りのチームがパーティータイムに入ったとか、憧れの選手が新しいアーマーを手に入れたとか、非物理的な法則が制定されたとか、そういった情報をすぐに知りたくない人なんてどこにもいないだろう。

ローゼンタール氏は独立性を重視していたため、当初は資金調達に抵抗があったというが、投資家として選んだMakers Fund(メイカーズファンド)については、Blaseballの良き理解者であり、事業を収益化するため親というよりもパートナーになってくれたと熱く語っている。

「他のゲームのマネタイズ方法を単に真似してBlaseballでそれを実行することはできず、それではすぐにすべてが台無しになってしまうということを彼らは分かっています。彼らはゲーム業界にすばらしいネットワークを持っていますが、本質的には規範的なものではありません」。

(架空のコミッショナーがプレスリリース内で「BlaseballがMakers Fundを買収」と書いていることに対しても彼らは異議を唱えなかった)

「無料ゲームの収益化は、コミュニティに悪影響を及ぼす可能性があることを私たちはよく理解しています。だから今後もずっと無料でプレイできるようにしていきますし、勝つためにはお金がいるということには決してなりません。例えば、Crabsが一番金持ちのチームだからといってそのチームが優勝することはありません。マネタイズを考えるとき、個人ではなくコミュニティ全体に利益をもたらす方法を考えています」。

その間もリーグは進み、プレイヤーと開発者の生の対話を通して週ごとに変化を遂げていく。今後奇妙さが軽減されるとは思わない方が良い。見当のつかないストーリーがこのゲームの魅力の一部であるということを製作側もよく分かっているからだ。

ローゼンタール氏はBlaseballを、野球シミュレーター版Dark Soulsであるとまで言い切っているから驚きである。「(Dark Soulsは)プレイヤーにほとんど何も情報を与えてくれないので、自分で解釈してテーマをまとめ、フォーラムに行って他の人と話したりすることが求められます。私たちはそのような体験を作り上げて、人々がこの奇妙で未知の存在をどのように解釈するかを見てみたかったのです」。

奇妙で未知の存在という言葉はまさにぴったりである。Blaseballに興味のある読者はぜひここから試して欲しい

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Blaseball資金調達アプリ

画像クレジット:The Game Band

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Dragonfly)

約4.4万円の携帯ゲームPC「Steam Deck」はWindowsをインストール可能、ただしドライバーが未知数

Valveの携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」はWindowsをインストール可能、ただしドライバーが未知数

Valve

先日Valveが「Steamが動くハンドヘルドゲーミングPC」ことSteam Deckを正式発表しましたが、Arch LinuxをベースとしたSteam OSゲーム専用機という他は未知の部分が多く残されていました。

その続報として、Windowsをインストールできることや「どれだけSteamで販売中のゲームが動くのか」といった続報が伝えられています。

まずWindowsやサードパーティ製コンテンツについては、Valveの開発者向け公式FAQにて「Steam DeckはPCなので、プレイヤーは他社のOSを含めて何でもインストールできます」と述べられています。

この件になぜ注目が集まっていたかといえば、Steam OSつまりLinux上でSteam用ゲームがすべて動くわけではないからです。Steamで販売されているゲームのうち、LinuxおよびSteam OSが正式にサポートされているのは全体の15%に過ぎません。

そうした事態を緩和しているのが、数年にわたるValveの「Linux上で多くのWindows用ゲームを遊べるようにする」ことへの取組みです。それでもProtonDB(Linux上でWindowsアプリを動かす「Proton」の対応状況をまとめたサイト)によると、Steamで最もプレイされているトップ10のうち半分が動かないとのこと。

この原因はProtonとチート対策ソフトを搭載したタイトルとの相性の悪さとされており、Valve社はEACやBattllEye(どちらもチート対策ソフトウェア)と協力していると述べています。つまり、これらを採用しているApex Legends, Destiny 2, PUBG, Fortnite, and Gears 5がまもなくSteam DeckとProton上で動くかもしれないーーテックメディアThe Vergeはそう指摘しています。

しかしWindowsそのものをインストールすれば、そうした問題は一挙に解消されるはず。The Vergeによれば、Steam Deckのハードウェアは「AMDのカスタムGPUを搭載し、8つのRDNA 2 CUを備え、最大1.6TFLOPSの性能を発揮する。これはXbox One S(1.4TFLOPS)よりもわずかに上で、PS4(1.8TFLOPS)をわずかに下回る性能だ。最新のRDNA 2アーキテクチャを採用しているため、TFLOPSだけで比較するのは難しいが、携帯型PCゲームに十分な性能を発揮することは間違いなそうだ」とのこと。そうした強力なデバイスにWindowsを積めば、ポータブルXboxに近くなるというわけです。

とはいえ、Windowsをインストールする場合は完全なドライバーのサポートがある保証もなく、ハンドヘルド機器用に最適化されていないUIも苦労するかもしれない。さらに(Windows 10 PCだからといって全ゲームが動くわけではないように)Steam DeckのWindowsでゲームがどれだけ上手く機能するかも明らかではないとも指摘されています。

ともあれ、これほど高性能のハンドヘルドPCが399ドル(約4万3800円)からの低価格で入手できることは、先行している他社の「Steamゲームが遊べる超小型ゲーミングPC」の相場感覚からすれば驚異にも思えます。実際、Valveの共同創設者であるゲイブ・ニューウェル氏は米IGNの取材に対して、「消費者に魅力を感じてもらえる価格帯にすることが非常に重要であること」は分かっていたので大変な努力をしており、価格設定は「二次的に痛みを伴うものだった」とも語っています。

記事執筆時点ではSteam OS上でのSteamゲーム互換性は十分とは言えませんが、今後しだいに改善されていくはず。日本上陸は欧米よりも遅れる見通しですが、その頃にはWindowsをインストールする必要がないほど大半のゲームが完全に遊べることを期待したいところです。

(Source:SteamworksProtonDB。Via The VergeEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:RDNAWindows(製品・サービス)AMD(企業)OS / オペレーティングシステム(用語)Steam(製品・サービス)Valve Corporation(企業)Linux(製品・サービス)

Valveが約4.4万円のポータブルゲーミングPC「Steam Deck」発表、欧米では2021年12月発売

ゲームハードウェアの分野に新たなチャレンジャーが現れた。ゲーム配信大手のValveは米国時間7月15日、PCゲームを外出先でもプレイ可能にする399ドル(約4万3800円)のポータブルゲーム機「Steam Deck」の発売を発表した。

この携帯ゲーム機は7インチ液晶ディスプレイを備え、4コア8スレッドのZen 2 CPU、AMD RDNA 2グラフィックス、16GBのRAMを搭載している。ストレージは64GBから512GBまであり、後者のスペックでは価格は649ドル(約7万1300円)になる。内蔵ストレージはmicroSDカードで拡張することが可能だ。

画像クレジット:Valve

当然のことながらこの製品は、Valveの人気プラットフォームであるSteam向けにカスタマイズされている(それは名前からも明らかだ)。ユーザーがSteamアカウントにログインするとライブラリやフレンドリストが表示され、すぐに使い始められるようになっている。また、専用のSteamボタンも付いている。

このシステムは以前から噂されていたが、ゲーミングが急速に進化している時代に世に出ることになった。基本的にValveは、(有機ELであろうとなかろうと)任天堂が自認するNintendo Switchのグラフィックの限界を凌駕しようとしている。一方で、Microsoft(マイクロソフト)のような企業によるクラウドベースのゲームが、レイテンシーやその他の技術的な限界に対処するために、まだ足場を固めていないというギャップを埋めることも期待している。またNvidia Shield Portableも存在するが、そちらのプロジェクトは最近あまりニュースを聞かない。

画像クレジット:Valve

1280×800のタッチスクリーンの両脇には、2つのトラックパッドとサムスティックが配置されている。また、内蔵ジャイロスコープは、動きを利用してゲーム体験をコントロールする。USB-Cポートが1つ搭載されており、充電や周辺機器、大画面への接続に利用できる。Valveの計算によると、40Whのバッテリーは7~8時間のゲームプレイを可能にするという。

画像クレジット:Valve

このシステムは現在一部地域で予約が始まっており、米国、カナダ、欧州連合、イギリスではホリデーシーズンに間に合うよう12月に出荷開始の予定だ(訳註:他の地域では2022年に出荷が始まると見られるが、まだ正式には発表されていない)。

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画像クレジット:Valve

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

FPSの生みの親カーマック氏ら「DOOM」スタッフが移植した幻のPC版「スーパーマリオブラザーズ3」デモFDが発掘

FPSの生みの親カーマック氏ら「DOOM」スタッフが移植した幻のPC版「スーパーマリオブラザーズ3」デモFDが発掘米ストロング国立演劇博物館は、『DOOM』を作る前のid SoftwareがMS-DOS PC用に移植した『スーパーマリオブラザーズ3』のデモ入りフロッピーディスクを入手したことを発表しました。この歴史的な逸品は将来にわたって保存され、研究者向けに公開されるとのことです。

このデモは、2003年に出版された書籍『Masters of Doom』に存在が記録されており、過去に開発された事実は知られていました。当時まだ「Ideas from the Deep(IFD)」と呼ばれていたid Software社は、1990年に米国で発売された「スーパーマリオブラザーズ3」の公式PC移植版を開発する契約を得るために1週間以内にコーディングして任天堂に持ち込んだという経緯です。

FPSの生みの親カーマック氏ら「DOOM」スタッフが移植した幻のPC版「スーパーマリオブラザーズ3」デモFDが発掘

本作で特筆すべきは、id Software創設者の1人であり伝説級プログラマーとして著名なジョン・カーマック氏が手がけた横スクロールのアルゴリズムです。そこには80年代後半のDOSゲームでありがちだった背景の動きの乱れや1画面ずつの切り替えもなく、まるでゲーム専用機で動かしているようなスムーズさ。ストロング博物館でデジタルゲームを担当するアンドリュー・ボーマン氏は「当時のPCゲームを見てみると、任天堂のヒット作に見られるようなスムーズなスクロールを備えたタイトルはありませんでした」と語っています。

FPSの生みの親カーマック氏ら「DOOM」スタッフが移植した幻のPC版「スーパーマリオブラザーズ3」デモFDが発掘

結局、任天堂は「スーパーマリオ3」のPC移植を即座に断りましたが(カーマック氏が当時の悔しさを語ったことも)、id Software社は「拒絶されたことにもめげず、その技術が大ヒットした横スクロールアクションゲーム『Commander Keen』に活かされたーーボーマン氏はそう語っています。

このデモの存在が広く知られることになったのは、ジョン・ロメロ氏(カーマック氏と同じくid Software創設者で『DOOM』生みの親の1人)自らが2015年に公開した動画でした。その年はちょうど『Commander Keen』発売25周年であり、記念に公開したものと思われます。

その元になったデモが博物館に寄贈されたソフトウェアのコレクション中にあり、ボーマン氏は驚いたとのこと。寄贈してくれた人はゲーム開発者でしたが、自分で作ったわけではなく、仕事の合間にもらったものだそうです。

ボーマン氏はまずオリジナルのフロッピーをイメージ化し(物理的な媒体を保存するため)、エミュレータで実行して2015年のビデオと比べて内容を確認したと語っています。そして一般には公開されていないステージ1-4や、レベル1-1の左上に星とキノコで綴られた自己主張たっぷりの「IFD」のロゴなどを自らの目で確かめられたとのことです。

FPSの生みの親カーマック氏ら「DOOM」スタッフが移植した幻のPC版「スーパーマリオブラザーズ3」デモFDが発掘

さらにボーマン氏は、初期のデモゆえの粗削りで多くの機能も欠けているものの、「スーパーマリオ3」を象徴する最初のステージを再現した『1-1』は素晴らしいものです」と述べています。

このデモは、記事執筆時点では研究者やその他の関係者の要望に応じて提供されるに過ぎず、博物館やその他の場所でも一般公開する予定はないとのことです。しかしボーマン氏は、そのような展示を行う機会は「将来的にはいくらでもある」として含みを持たせています。

もしも今回のデモが製品化にこぎ着けていたならば、任天堂とid Softwareという2つのトップ企業が提携し、90年代のPCゲームに革命をもたらしていた可能性がありそうです。特にジョン・カーマック氏はFPSゲームの生みの親ともいわれ、後にVRゴーグルOculus Riftを育て上げた3Dゲーム界の巨人でもあり、任天堂が協力を得られていたならバーチャルボーイも違った運命を辿ったのかもしれません。

(Source:Ars TechnicaEngadget日本版より転載)

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タグ:Alfonso John Romero / ジョン・ロメロ(人物)id Software(企業)Oculus(企業)John Carmack / ジョン・カーマック(人物)スーパーマリオ(製品・サービス)Doom(製品・サービス)任天堂 / Nintendo(企業)

2021年はレトロゲームオークションが盛況、「スーパーマリオ64」が約1億7000万円で落札され最高額更新

2021年はレトロゲームオークションが大盛況、「スーパーマリオ64」が約1億7000万円で落札され最高額更新

Heritage Auctions

NES(北米版ファミコン)『ゼルダの伝説』未開封初期生産バージョンが87万ドル(約9600万円)で落札されたばかりですが、その数日後にNINTENDO64用の北米版『スーパーマリオ64』に156万ドル(約1億7000万円)の高値が付いて世界記録を塗り替えました。

オークションを実施したHeritage Auctionsによると、落札されたのは1996年に発売された北米版『スーパーマリオ 64』とのこと。カートリッジや外箱の状態によりゲームソフトウェアの鑑定をするWataGamesの評価では「9.8 A++ Sealed」とされており、これまでで最も高い評価を受けたゲームのコピーと呼ばれています。

出品情報の説明いわく「このタイトルの文化的意義とビデオゲームの歴史における重要性は卓越しており、このコピーの状態は息を呑むほど素晴らしく、私たちは本当に途方に暮れています」とのことです。上述のNES版ゼルダではいかにレアな値打ちものか細々と理由が説明されていましたが、今回は具体的な記述はないものの、パッケージなどを含めて1億円を超える希少さが認められた模様です。

昔のゲームソフトウェアは、基本的に子供が扱うため外箱は大事にされない、買ったからには箱を開けて遊ぶためか、保存状態のいい未開封品は高値が付く傾向があります。

特に2021年に入ってからはレトロゲームオークションは大盛況となっており、今年4月に『スーパーマリオブラザーズ』の未開封初期生産版が66万ドル(約7300万円)を記録していましたが、それをゼルダが上回った矢先にマリオが王座を奪還したかっこうです。2020年11月に『スーパーマリオブラザーズ3』が15万6000ドルで落札されて過去最高額と騒がれたのが、遠い過去のように思われます。

近年では発売されてすぐ遊べるダウンロード版が主流になりつつありますが、そちらは当然ながらオークションに出すことは不可能です。後々の子孫のことを考えると、遊ぶ用のダウンロード版とは別に保存用のパッケージ版を買っておくのもいいかもいれません。

(Source:Heritage Auctions(Twitter)。Via MashableEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:オークション(用語)任天堂 / Nintendo(企業)Heritage Auctions(企業)