Android 12ではゲームのダウンロード完了前にプレイ開始が可能に

Google(グーグル)は米国時間7月12日、Game Developer Summit(ゲーム開発者会議)で、Android(アンドロイド)ゲーム開発者向けの新機能を発表した。これは、Google Play(グーグル・プレイ)ストアでダウンロードを開始してからゲームが起動するまでの時間を、少なくともAndroid 12搭載端末では、約2倍に短縮する。この新機能は「Play as you download(ダウンロードしながらプレイ)」という名前からもわかるように、ゲームのアセットがすべてダウンロードされる前に、プレイヤーはゲームをプレイ開始することができるというものだ。

最近の平均的なゲームは、ダウンロードするアプリの中で最も容量が大きい。ダウンロードに数分かかると、ゲームがプレイできるようになる前に、次のTikTok(ティックトック)セッションが始まってしまうかもしれない。Googleはこの新機能によって、400MB程度のゲームであればプレイを開始するまでにかかる時間を半分に短縮すると約束している。家庭用ゲーム機で遊んでいる人なら、Sony(ソニー)が「PlayStation(プレイステーション)」のゲームで同様のことを行っているので、このコンセプトには馴染みがあるだろう。

もっとも、ゲームのロード時間を短縮する試みは、Googleにとって初めてのことではない。Google Play Instant(グーグル・プレイ・インスタント)は、Playストアからゲームをすぐに始められる機能だが、これはインストールのプロセスを完全に排除し、潜在的なプレイヤーに新しいゲームをすぐに試す機会を提供することを目的としている。

Play Instantと同様に、この新しい「Play as you download」機能は、従来のAPK規格に代わるAndroid App Bundle(アンドロイド・アップ・バンドル)フォーマットで可能となるものだ。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

「ファミコンカセット」オークションの落札最高額が更新、NES版「ゼルダ」未開封・初期生産品が約9600万円で落札

「ファミコンカセット」オークションの落札最高額が更新、NES版「ゼルダ」未開封・初期生産品が約9600万円で落札

Heritage Auctions

ファミコン(NES)版ゲームソフト『ゼルダの伝説』の未開封初期生産バージョンがオークションにかけられ、87万ドル(約9600万円)の高額で落札されました。これまでのファミコンカセットの落札最高額は、机の引き出しで数十年も眠っていたのが発見された『スーパーマリオブラザーズ』の未開封初期生産版で、今年4月に66万ドル(約7300万円)を記録していました

Heritage Auctionsは、この『ゼルダ』がいかに値打ちものかについて、パッケージに”NINENDO ENTERTAINMENT SYSTEM ®”と商標登録表示された1987年後半の数か月の間だけ製造されたバージョンであり、入手可能な最も初期の未開封品にあたることが決め手だと説明します。このソフトは、1988年初頭からはRマークの右下にRev-Aと記された版に移行しています。

またこれよりも初期には、”R”でなく”TM”マークが付けられた版の未開封品が存在するものの、その未開封品は1本しか確認されておらず、オークションに出される可能性は非常に低いとのこと。

今回の『ゼルダ』は、これまでの最高記録を一気に20万ドルも引き上げてしまいました。ゲームソフトというのは、もしそれが手もとにあれば早く箱を開けてプレイしたいと思うもの。それだけに数十年も未開封のまま取っておかれたものは貴重で価値あるものなのかもしれません。

素人考えでは、王道のNES(ファミコン)よりも、その他の泡沫ゲーム機たちのゲームソフトのほうがレアものが見つかりそう…な気はします。ただそれらは希少ではあっても貴重ではないかもしれません。

(Source:Heritage AuctionsEngadget日本版より転載)

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任天堂が新型Nintendo Switch有機ELモデルには「新しいCPUもRAM増量もない」と公式声明

任天堂が新型Switch有機ELモデルには「新しいCPUもRAM増量もない」と公式声明

Nintendo

突如として発表された新型ニンテンドースイッチこと「Nintendo Switch (有機ELモデル)」。従来の液晶ディスプレイに替えて有機ELディスプレイを採用したと謳われていますが、内部スペックがすべて明らかにされたわけではありません。

そこで海外メディアVGCが問い合わせたところ、任天堂が公式に「内部的に大きな変更はない」との声明を出したと伝えられています。

今回の公式発表の前には、新型スイッチは4K解像度への対応ハードウェア性能の向上が噂されていましたが、任天堂はこれらに何の言及もしていません。新たに掲載されたハードウェア仕様によると、解像度はテレビモードつまりドック接続時には1080p、ハンドヘルドモードでは720pまでとされ、従来モデルとまったく同じとなっています。

こうした仕様につき、任天堂広報は「Nintendo Switch(有機ELモデル)は、従来のNintendo Switchモデルより新しいCPUを搭載したり、RAMを増やしたりすることはありません」と述べたとのことです。

米Bloombergをはじめ複数のメディアやリーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)らが、新型スイッチにはより高速なチップが積まれ、ドック時には4Kないし2K表示が可能となり、ディープラーニングにより見かけは高画質にするNVIDIA DLSS技術に対応などを予想していましたが、ことごとく否定されたかっこうです。

もっとも、上記の噂話の中には発売時には新機能を(未確認の問題のため)封印するとの予想もありました。また「高速化されたチップ」については車載チップNVIDIA Orinのカスタムチップを搭載する説も囁かれていましたが、新型スイッチのSoCは公式仕様では「NVIDIA Custom Tegra processor」とされていて、型番が完全に明らかにされたわけでもありません(従来モデルと同じ表記ではありますが)。

今後のソフトウェアアップデートで秘められた力が解放されるのか、それとも有機ELモデルとは別のProモデルが用意されているのか。あるいは、なにもかもが4年目を迎えたスイッチに強化型が追加される「はず」との願いがもたらした妄想だったのか、しばらく展開を見守りたいところです。

(Source:VGCEngadget日本版より転載)

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Robloxがソニーミュージックと提携、アーティストとメタバースでの収益活動を結びつける

ビデオゲームプラットフォームのRoblox(ロブロックス)は、米国7月6日朝、Sony Music Entertainment(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SME)と提携したことを発表した。この提携により、両社はRobloxコミュニティのための音楽体験を共同で創出し、ソニーミュージックのアーティストが新たなオーディエンスにリーチして収益を上げる方法を提供することになる。

今回の発表は、2021年6月に音楽出版社のグループが、Robloxがクリエイターにゲーム内でバーチャルブームボックスを作ることを許し、それらがアーティストの許可や支払いなしに著作権のある音楽をストリーミングしていたと主張し、2億ドル(約221億円)の訴訟を起こした後でのことだ。

訴訟に含まれていた音楽出版社は、Universal Music Publishing(ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング)、Big Machine Records、Concord Music Group、Downtown Music Publishing、Kobalt Music Group、Hipgnosis Songs Fundなどだ。Robloxはこの訴訟に対し「Robloxプラットフォームの運営方法に関する根本的な誤解」を表しているとして「驚き、失望した」と述べていた

Robloxは、同社は著作権侵害を容認しておらず、フィルタリング技術を用いて不正な楽曲を禁止していると主張している。また、デジタルミレニアム著作権法(DMCA、Digital Millennium Copyright Act)に基づく正当なテイクダウン要求に対しては、侵害コンテンツを削除することで対応していると同社は述べた。

しかし、今回のソニーミュージックとの契約は、Robloxが音楽会社とより公式な立場で提携することの価値を認識していることを示している。

Robloxは、ソニーミュージックのアーティストやそのファンに対してどのような「商業活動」を考えているのか詳細は明らかにしなかったが、同社は過去には、2020年11月のLil Nas X(リル・ナズ・X)による初のバーチャルコンサートや、2021年5月のZara Larsson(ザラ・ラーソン)ローンチパーティーのバーチャルイベントなどで、音楽会社と協力していた。そのコンサートには3600万人以上のプレイヤーが参加し、ローンチパーティーには400万以上のアクセスがあり、これまでのRobloxのローンチパーティーの中で最高のアクセス数を記録した。

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Robloxのプラットフォームでは一般的に、アーティストはバーチャルコンサート、グッズ販売、その他の統合されたゲーム内アクティビティなど、さまざまな活動を通じてファンにリーチできる。ただし今回の契約には、ソニー・ミュージックエンタテインメントのアーティストの音楽へのアクセスは含まれていないとのこと。

SMEのグローバルデジタルビジネスおよび米国セールス担当プレジデントのDennis Kooker(デニス・クーカー)氏は、声明の中で次のように述べた。「ソニーミュージックのアーティストは、Lil Nas Xがプラットフォーム上で行った業界初のバーチャルパフォーマンスや、Zara Larssonによる最近のリスニングパーティーイベントのような先進的な取り組みを行い、Robloxの巨大なユーザーコミュニティにいる何百万人もの音楽ファンを魅了してきました。今回の新たな契約により、Robloxチームとの成功しているパートナーシップを拡大し、音楽とゲームの接点における商業機会をさらに広げていきたいと思います。没入型のオンライン環境は、バーチャルコミュニティを利用して音楽体験を共有したいと考えている多くのファンにリーチするための重要な機会となります」。

この契約は、Robloxのユーザー層の年齢が上がってきている中で成立した。同社は2021年第1四半期の決算において、13歳以上のユーザーのエンゲージメントが128%増加したことを報告している。この年齢層は、若者にとって音楽が生活の中でより重要な役割を果たし、好きなアーティストとより直接的につながりたいと考える時期だ。また、同じ四半期にDAU(デイリーアクティブユーザー数)は79%増の4210万人に達し、売上高は140%増の3億8700万ドル(約428億円)となった。

RobloxのVP兼音楽部門グローバルヘッドのJon Vlassopulos(ジョン・ヴラソプロス)氏はこう述べた。「ソニーミュージックはすばらしいパートナーであり、両社の関係がさらに深まり、長くなることをうれしく思います。SMEはメタバースがアーティストにもたらす巨大な機会を真に理解しており、当社はアーティストたちがRobloxで新たなクリエイティブそして商業的な機会を得られるよう支援することを約束します」。

Robloxが音楽レーベルと提携するのは、これが初めてではない。2021年6月、RobloxはBMGとの同様の契約を発表したが、これも将来的なコラボレーションとアーティストやソングライターの収益を上げる機会に焦点を当てたものだった。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

任天堂が月額約5500円(3500年間)の賠償金を払わない海賊版ROMサイトに対して新たな訴訟

任天堂が月額約5500円(3500年間)の賠償を払わない海賊版ROMサイトに対して新たな訴訟

Ollie Millington via Getty Images

今年6月に米国任天堂は海賊版ROMデータ配布サイトに勝訴しましたが、賠償金として最初の月額50ドル(約5500円)さえ支払わないことを理由に、サイトの恒久的な差し止めを求める新たな訴訟を提起しました。

元になった訴訟は、米任天堂がニンテンドー3DSやNintendo Switch用ゲームのROMを配布していたサイトRomUniverseに対して提起していたものです。その運営者であるMatthew Storman氏は敗訴し、211万5000ドル(約2億5000万円)もの賠償支払いを命じられています

これによりRomUniverseはしばらく閉鎖されていますが、訴訟を担当した判事は永久に閉鎖することになる恒久的な差止命令を出さないことを決定しました。しかし任天堂はRomUniversを脅威と考えているため満足しておらず、より踏み込んだ措置を求めていました。

最初の訴訟でStorman氏が無職だと主張したため、約210万ドルもの賠償金は、今後3500年間、毎月50ドルずつ分割して支払われることになりました。しかし、この初回の支払いさえ怠ったとして、任天堂が改めて恒久的な差し止め命令を求める訴訟を提起したしだいです。

任天堂は新たな訴訟で「被告が提案し、同意した金額である月額50ドルというささやかな支払いさえ行われないことは、任天堂が被告の過去または将来の侵害に対して法による適切な救済手段を持たないことを示しており、恒久的な差止命令の必要性を強く求める」と主張しています。

要するにStorman氏は任天堂から、過去の訴訟を無視してRomUniversを運営し続ける恐れがあると怒りを買ったと言えます。

今回の訴訟は3DSやスイッチといった新しめのゲームが対象となっていますが、最近の任天堂はさらに昔のゲームのコレクションやHDリマスター、Nintendo Switch Online上でのレトロゲーム配信などをさかんに行っています。そうした過去の資産を侵害する海賊版ROMサイトに対する摘発や訴訟は、いっそう強まっていくのかもしれません。

(Source:Google Docs(PDF)。Via MSPowerUserEngadget日本版より転載)

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任天堂が有機ELディスプレイSwitchを10月8日発売、価格は3万7980円

E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)で発表するには大きすぎるニュースだ。世界最大のゲーム見本市が終了して数週間、任天堂がとうとう広く人気を博しているハイブリッドのゲームコンソールの最新版を発表した。Nintendo Switch 有機ELモデルは10月8日に350ドル(日本では税込3万7980円)で発売される。また、手短な発表によると、待望の最新ソフト「Metroid Dread(メトロイド ドレッド) 」も同日発売する。

6.2インチの有機ELディスプレイを搭載する本モデルはオーディオが向上し、内部ストレージも64GBになった。ハイブリッドなドックは有線LAN端子を搭載し、テーブルモードでプレイするための調整可能なスタンドもついてくる。シャープな黒白のモデルがあるが、その他の部分は前モデルにそっくりで、価格上昇はディスプレイ分だろう。任天堂はまた、本体とは別にキャリーケースも販売する。誰だって350ドルもするすてきなスクリーンに傷を付けたくないだろう。

状況からすると、既存のモデルは低価格商品として展開される。2つの既存モデルはそれぞれ299ドル(日本では税込3万2978円)と199ドル(税込2万1978円)だが、新モデルがホリデーシーズン前に発売されるため、いくらかの値下がりを予想するのは合理的なようだ。

「新しいNintendo Switch(有機ELディスプレイモデル)は、手に持って、あるいはテーブルモードでプレイするときに鮮やかなスクリーンを楽しみたいプレイヤーにうってつけの選択肢です」と米国任天堂の社長Doug Bowser(ダグ・バウザー)氏はプレスリリースで述べた。「Nintendo Switchファミリーへの新モデルの追加で、有機ELディスプレイモデル、Nintendo Switch、Nintendo Switch Liteと、希望するゲーミングエクスペリエンスに最適なシステムの選択肢が1つ増えました」。

有機ELディスプレイモデルは2色展開となる。任天堂によると

  • ホワイトはJoy-Conが白色、本体は黒色、ドックは白色
  • ネオンレッドとネオンブルーのセットはJoy-Conがネオンレッドとネオンブルー、本体は黒色、ドックは白色

発売から4年経つNintendo Switchのアップグレードバージョンは、断然すっきりしている「Switch Pro」という名称とともにこのところ噂されていた。Sony(ソニー)とMicrosoft(マイクロソフト)は2020年次世代コンソールを発表しており、今回の刷新は明らかにいいタイミングだったようだ。標準のSwitchの刷新バージョンは2019年7月に発売され、オリジナルのバッテリー駆動時間の問題を解決した。オリジナルは概ね好評だったが、バッテリーが最大の不満だった。

もちろん、発売から年数を重ねているにもかかわらず、SwitchはPlayStation 5とXbox One Xの発売前、売上を引き続き独占した。初期にサプライチェーン不足はあったものの、パンデミックの間は任天堂の1人勝ちだった。この成功には、パンデミックの間にかなり求められたソーシャルゲーミングという要素を提供した新どうぶつの森が少なからず貢献していた。潜在的なサプライチェーン不足と相まり、そうした成功はスイッチ発売の延期を決めたという憶測につながった。

新しいハードウェアがなかったにもかかわらず、任天堂は「Metroid」を発表する前、6月に開催されたE3でいくつかのメジャーなゲームに関するニュースを発表した。断然期待が高いのは2022年発売予定の、ゼルダシリーズで最も人気のゲームの1つでSwitchのベストセラーでもある「Breath of the Wild」の続編だ。

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タグ:任天堂Nintendo SwitchOLEDディスプレイ

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

元Riot Games開発者によるファンタジー系コミュニティシムMMO「Palia」が新たに約33億円調達

LAに拠点を置くゲームスタジオSingularity 6は、規模の拡大とデビュータイトルの発売に向けて、さらなる資金調達を行った。

同社はTechCrunchの取材に対し、今回の3000万ドル(約33億円)のシリーズB資金調達ラウンドはFunPlus Venturesが主導し、それに加えAndreessen Horowitz(a16z、アンドリーセン・ホロウィッツ)、LVP、Transcend、Anthos Capital、Mitch Laskyが参加したと語った。これまでに開示されているSingularity 6の調達金額の合計は約4900万ドル(約54億円)に上る。これはかなりの額だが、Roblox(ロブロックス)のモンスター級IPOを受けて、投資家がゲームプラットフォームに対する賭けにどれだけ関心を持っているかを示すものだ。

2019年、Singularity 6はAndreessen Horowitzがリードして1650万ドル(約18億円)のシリーズAを調達した。当時、同スタジオは来るべきデビュータイトルの詳細については口を閉ざしていたが、その後、より多くのことがわかってきた。

このタイトル「Palia」は、コミュニティシミュレーションゲームで、エンドレスバトルではなく、MMO環境における「どうぶつの森」のようなコミュニティの仕組みに焦点を当てているようだ。2021年6月、Singularity 6は同タイトルのローンチトレーラーを公開し、ゲームプレイの多くを示唆していた。それを見ると「Palia」では中世のゼルダのような環境で、ユーザーはオープンワールドの環境で町を移動しながら、作物を育てたり資源の収集を行い、共有の世界で構造物を作ることができるらしい。

マーケティング資料の中で同社は、このタイトルが「コミュニティ、フレンドシップ、そして本当の意味での帰属感を生み出すようにデザインされている」と述べている。a16zのパートナーであるJonathan Lai(ジョナサン・ライ)氏は声明の中で、近日発売予定のタイトルを「温かくてダイナミック」だと評した。

このタイトルについてはまだ不明な点が多く、現在公式サイトではプレアルファ版へのアクセスを通知するサインアップを受け付けている。しかし多くのVCが、このマルチプレイヤータイトルがビッグになる可能性に数百万ドル(数億円)を賭けていることは確かだ。

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タグ:Singularity 6資金調達

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)

スウェーデンのゲーム大手MTGがインドのゲームスタジオPlaySimpleを約400億円で買収

スウェーデンのゲーム大手Modern Times Group(MTG)がインドのスタートアップPlaySimple(プレイシンプル)を3億6000万ドル(約400億円)で買収した。両社が現地時間7月2日明らかにした。

MTGはPlaySimpleに買収代金の77%を現金で、残りを株式で支払う。非公開の特定パフォーマンスメトリクスが向上した場合のために、買収額とは別に1億5000万ドル(約167億円)の報酬も用意されている、と両社は述べた。

この買収取引はインドのスタートアップ界で最大のエグジットの1つとなる。PlaySimpleは2016年のシリーズAで約1600万ドル(約18億円)の評価額でElevation CapitalとChiratae Venturesから400万ドル(約4億円)を調達した(PlaySimpleはベンガルールで創業され、外部投資家から計450万ドル、約5億円を調達した)。

買収の理由は明らかだ。「Daily Themed Crossword」「Word Trip」「Word Jam」「Word Wars」など9つの言葉ゲームを展開しているPlaySimpleの売上高は2020年、前年比144%増の8300万ドル(約92億円)に達し、2021年の上半期は売上高6000万ドル(約67億円)超と順調だ。

2016年のシリーズA後のPlaySimpleのキャップテーブル

「これまでに制作したゲーム、そしてチームとともに成し遂げたそのインフラや規模を誇りに思っています」とPlaySimpleの共同創業者で経営陣のSiddhanth Jain(シッダンス・ジャイン)氏、Suraj Nalin(スラージ・ナリン)氏、Preeti Reddy(プリーティ・レディ)氏は共同声明で述べた。

「MTGの仲間に加わるにあたり、当社独自のテクノロジーをMTGのポートフォリオにあるゲームで駆使し、欧州マーケットに進出し、そして最先端のテクノロジーに投資してエキサイティングな新しいゲームを制作することを楽しみにしています」。

PlaySimpleの無料で遊べるゲームは7500万回超ダウンロードされ、約200万人のデイリーアクティブユーザーを維持している、とPlaySimpleは話す。同社は2021年後半に数多くのゲームをリリースする計画で、またカードゲーム分野にも手を広げる。

「PlaySimpleは急成長中で、極めて収益性の高いゲームスタジオです。MTGにとってはエキサイティングな新規分野である無料の言葉ゲームにおいて、世界トップのデベロッパーの1社としての地位をあっという間に確立しました」とMTGの会長兼CEOのMaria Redin氏は声明で述べた。

ここ数四半期でHutchとNinja Kiwiも買収しているストックホルム拠点のMTGは、PlaySimpleが多様なゲーム分野を構築するのをサポートすると話した。「(MTGの子会社の)GamingCoの事業を拡大して多様化させることは営業成績を加速させるのに役立ち、と同時に安定したビジネスを築くのにも貢献します」と述べた。

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画像クレジット:PlaySimple / MTG

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

「東京クロノス」などオリジナルIPのVRゲーム開発を手がけるMyDearestが9億円調達

「東京クロノス」はじめオリジナルIPのVRゲームを中心に開発するMyDearestは6月30日、9億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リード投資家および新規投資家のグロービス・キャピタル・パートナーズ、他の新規投資家のグロービス・キャピタル・パートナーズ、DBJキャピタル、DG Daiwa Ventures、既存株主のSMBCベンチャーキャピタル、マネックスベンチャーズとなっている。累計調達金額は約12億円となった。

調達した資金は、グローバル展開を加速するための開発力・クリエイティブの強化、コミュニティ事業の進化に向けた人材獲得に活用する。「クロノス」シリーズを発展させた「クロノスユニバース」としてIPの拡張およびファンコミュニティの拡大を目的としているという。

2016年4月設立のMyDearestは「Story × Technology」をコンセプトとする、エンターテインメント領域スタートアップ。代表作には「東京クロノス」「ALTDEUS: Beyond Chronos」などがあり、後者はフェイスブックのVRヘッドセット「Oculus Quest2」におけるローンチタイトルにも選出されている。

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日本版「ファンタジースポーツ」の普及を目指すスポーツ観戦視聴体験向上サービス「なんでもドラフト」が1.7億円を調達

日本版「ファンタジースポーツ」の普及を目指すスポーツ観戦・視聴体験向上サービス「なんでもドラフト」が1.7億円を調達

スポーツ・エンターテインメントの観戦・視聴体験を目的としたモバイルアプリ「なんでもドラフト」を開発するなんでもドラフトは6月28日、第三者割当増資による1億7000万円の資金調達の実施を発表した。引受先には、島田亨氏(USEN-NEXT HOLDINGS取締役副社長COO)、河田剛氏(スタフォード大学フットボールコーチ)、高蝶恵介氏(米国弁護士)などの投資家が含まれる。累計資金調達額は2億円に達した。

なんでもドラフトは、「リアルイベント連動型ドラフト会議アプリ」と銘打たれている。特にアメリカで人気のファンタジースポーツの形式を採り入れたものだ。ファンタジースポーツとは、あるプロスポーツで、好きな選手を集めて自分だけのオールスターチームを作ると、各選手の実際の試合での活躍に連動してチームのスコアが決まり、それで他の人たちのオールスターチームと対戦するというゲーム。海外では賞金が出るサービスもあるため、日本では賭博法や景表法に抵触する恐れがあった。「なんでもドラフト」は、そこを回避した合法的な日本版ファンタジースポーツを普及させ、新しいエコシステムを創出して日本のスポーツ界を盛り上げようとしている。

「なんでもドラフト」サービスのイメージ

スポーツ以外でも、エンターテインメント、社会、文化といった幅広いジャンルでも、それぞれのイベントで活躍する人たちのオールスターチームを作って競うこともできる。さらに、プロアマ問わず、スポーツ競技団体やチームに、試合以外でもファンに楽しんでもらうサービスの提供、テレビや新聞などのメディアとの連携も視野に入れている。

共同創設者でCEOの森井啓允氏は、TBSテレビに入社しスポーツ中継などを担当した後、宣伝プロデューサーを経て、退職後にニューヨークでMBAを取得。ソフトバンクに入社し、孫正義氏のスピーチライターをなどを務め、シリコンバレーに赴任してベンチャー投資を担当するといった経歴を持つ。

もう1人の共同創設者でCOOの並木啓悟氏は、慶応義塾大学在学中に公認会計士試験に合格し、PwCコンサルティングの米国公認会計士としてアメリカで活躍後、シリコンバレーに移住。カリフォルニア大学バークレー校でMBAを取得し、スタートアップの上場や資金調達を手がけてきた経歴の持ち主。双方とも日米のスポーツ事情とビジネスに精通している。

現在、「なんでもドラフト」は2021年後半のアップデートを準備中。収益の一部はスポーツ競技団体やパフォーマーへの支援および寄付にあてるという。また同社は、「世の中の廃棄を熱狂に変える!」というスローガンを掲げ、地方創生SDGs官民連携プラットフォームに参画。スポンサー企業から廃棄となる商品の提供を受け付けている。

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最も理想に近い「ポータブルXbox」をiPhoneとゲームパッドBackbone Oneの組み合わせで実現

2020年末にこちらの記事で紹介したiPhone用ゲームパッド「Backbone One(バックボーンワン)」が、ゲームアクセサリとしては究極の提携を果たした。米国時間6月28日、Xbox Cloud Gaming(エックスボックス・クラウド・ゲーミング)の提供開始に合わせて、iOS向けXbox Game Pass Ultimate(エックスボックス・ゲーム・パス・アルティメット)にバンドルされることになったのだ。

この提携の一環として、Backbone Oneは「Designed for Xbox」のスタンプが押された新しいリテールパッケージで、Xbox Game Passとバンドルして販売される。Backbone OneとiPhoneの組み合わせは、我々がこれまで見た中で最も「ポータブルXbox」に近いものだ。

前回書いた記事では、Backbone OneがiOSに組み込まれているアクセサリーAPIを巧みに利用して、専用アプリのダッシュボードに非常に洗練された機能が提供されていることを紹介した。今回、そのダッシュボードがアップデートされ、所有するゲームの表示や、新しいゲームの紹介、クリッピング機能で友人とキラープレイを共有するといった機能がさらに使いやすくなった。これは、筆者がこの数年間にiOSで見た最高のゲームアプリの1つであり、世界で最も多いゲームユーザーのために、世界で最も大きな遊び場を作る可能性を大いに秘めている。

画像クレジット:Backbone

Backbone Oneに備わるキャプチャー・ボタンは、Xbox Cloud Gamingと連携し、リンクとして共有することができる。新しいXbox Game Passのフィードを表示したり、同じインターフェイスでXboxとiOSのゲーム間を移動することも可能だ。また、現行機ではまだ十分に活用されていないが、実際には非常に優れた機能であるXbox Remote Play(Xbox リモートプレイ)機能も大きく取り上げられている。

パッケージにはAppClip(アップ・クリップ)が使用されており、店頭でパッケージを見ると、Xbox Cloud Gamingを実行中のBackbone OneがARで表示される。

Backboneチームは、その巧妙で洗練された統合と確かな直感で、引き続き感銘を与えている。チームにゲームコントローラーの血統があることは明らかだが(オリジナルのXbox 360コントローラーを開発したチームメンバーの何人かがBackboneに携わっている)、最も印象的なのはソフトウェアの面だ。Backboneが「Warzone(コール・オブ・デューティ・ウォーゾーン)」や「Minecraft(マインクラフト)」のようなAAA級のiOSゲームと、XboxやPlayStationのリモートプレイ、そして今回対応したネイティブなxCloudゲームという異なるゲーム体験を統一させた方法は、これまでApple(アップル)を含め誰も上手くできなかったことであり、モバイルゲームの未来のあり方を感じさせる。

画像クレジット:Backbone

Xbox Cloud Gamingはウェブベースであるにもかかわらず、Backboneの非常によくできたダッシュボード内ではネイティブアプリとして扱われ、表示される。筆者は個人的にBackboneで、Stadia(ステイディア)を介して「Destiny 2(ディスティニーツー)」を長時間プレイしたが、非常にすばらしかった。現在のXbox Cloud Gamingのタイトルと同じように、このダッシュボードにより直接的に統合され、クリッピングやソーシャル共有できるようになるのが待ち遠しい。

Backboneがインストールされていると、ゲームを発見し、ダウンロードして、プレイするという体験は、チームがキュレーションに力を入れていることもあり、Apple Arcade(アップル・アーケイド)よりも優れている。非常に洗練されたリンクの仕組みも取り入れられているので、アプリのクリップがフィードで共有されているのを見たら、すぐにApp Store(アップ・ストア)からアプリをダウンロードすることができる。インターネットネイティブのプレイヤーは、このような形で新しいゲームを見つけてすぐにプレイしたいと思っているはずだ。ゲームやストリームが継続的にハイパーリンクされた世界では、いちいち手動で検索する手間をかけずとも、ゲームを見たり、フォローしたり、プレイしたりすることが可能になる。

そしてそれはまた、将来的にはゲームを発見して「ダウンロード」するだけなく、友人が共有したゲームプレイの映像を見たら、それをタップするだけで、ゲームを購入する前に最初のレベルや試合を、体験プレイして夢中になれるような世界の到来を感じさせる。それは新たなプレイヤーを引き寄せる大きな入口となるはずだ。

今回のMicrosoft(マイクロソフト)との提携により、Backbone Oneを公式ウェブサイトまたはマイクロソフトストアから99ドル(約1万900円)で購入した人は、Game Pass Ultimateを3カ月間利用できる。Game Pass Ultimate3カ月分の価格だけで45ドル(約5000円)することを考えると、これは新規顧客にとって非常にお得な条件といえるだろう。そしてこの提携は、まだ歴史の浅いスタートアップ企業であるBackboneにとっても、大きな後押しとなるに違いない。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Backbone OneiPhoneXbox Game PassMicrosoftiOSアプリ

画像クレジット:Backbone

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(文:Matthew Panzarino、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

最も理想に近い「ポータブルXbox」をiPhoneとゲームパッドBackbone Oneの組み合わせで実現

2020年末にこちらの記事で紹介したiPhone用ゲームパッド「Backbone One(バックボーンワン)」が、ゲームアクセサリとしては究極の提携を果たした。米国時間6月28日、Xbox Cloud Gaming(エックスボックス・クラウド・ゲーミング)の提供開始に合わせて、iOS向けXbox Game Pass Ultimate(エックスボックス・ゲーム・パス・アルティメット)にバンドルされることになったのだ。

この提携の一環として、Backbone Oneは「Designed for Xbox」のスタンプが押された新しいリテールパッケージで、Xbox Game Passとバンドルして販売される。Backbone OneとiPhoneの組み合わせは、我々がこれまで見た中で最も「ポータブルXbox」に近いものだ。

前回書いた記事では、Backbone OneがiOSに組み込まれているアクセサリーAPIを巧みに利用して、専用アプリのダッシュボードに非常に洗練された機能が提供されていることを紹介した。今回、そのダッシュボードがアップデートされ、所有するゲームの表示や、新しいゲームの紹介、クリッピング機能で友人とキラープレイを共有するといった機能がさらに使いやすくなった。これは、筆者がこの数年間にiOSで見た最高のゲームアプリの1つであり、世界で最も多いゲームユーザーのために、世界で最も大きな遊び場を作る可能性を大いに秘めている。

画像クレジット:Backbone

Backbone Oneに備わるキャプチャー・ボタンは、Xbox Cloud Gamingと連携し、リンクとして共有することができる。新しいXbox Game Passのフィードを表示したり、同じインターフェイスでXboxとiOSのゲーム間を移動することも可能だ。また、現行機ではまだ十分に活用されていないが、実際には非常に優れた機能であるXbox Remote Play(Xbox リモートプレイ)機能も大きく取り上げられている。

パッケージにはAppClip(アップ・クリップ)が使用されており、店頭でパッケージを見ると、Xbox Cloud Gamingを実行中のBackbone OneがARで表示される。

Backboneチームは、その巧妙で洗練された統合と確かな直感で、引き続き感銘を与えている。チームにゲームコントローラーの血統があることは明らかだが(オリジナルのXbox 360コントローラーを開発したチームメンバーの何人かがBackboneに携わっている)、最も印象的なのはソフトウェアの面だ。Backboneが「Warzone(コール・オブ・デューティ・ウォーゾーン)」や「Minecraft(マインクラフト)」のようなAAA級のiOSゲームと、XboxやPlayStationのリモートプレイ、そして今回対応したネイティブなxCloudゲームという異なるゲーム体験を統一させた方法は、これまでApple(アップル)を含め誰も上手くできなかったことであり、モバイルゲームの未来のあり方を感じさせる。

画像クレジット:Backbone

Xbox Cloud Gamingはウェブベースであるにもかかわらず、Backboneの非常によくできたダッシュボード内ではネイティブアプリとして扱われ、表示される。筆者は個人的にBackboneで、Stadia(ステイディア)を介して「Destiny 2(ディスティニーツー)」を長時間プレイしたが、非常にすばらしかった。現在のXbox Cloud Gamingのタイトルと同じように、このダッシュボードにより直接的に統合され、クリッピングやソーシャル共有できるようになるのが待ち遠しい。

Backboneがインストールされていると、ゲームを発見し、ダウンロードして、プレイするという体験は、チームがキュレーションに力を入れていることもあり、Apple Arcade(アップル・アーケイド)よりも優れている。非常に洗練されたリンクの仕組みも取り入れられているので、アプリのクリップがフィードで共有されているのを見たら、すぐにApp Store(アップ・ストア)からアプリをダウンロードすることができる。インターネットネイティブのプレイヤーは、このような形で新しいゲームを見つけてすぐにプレイしたいと思っているはずだ。ゲームやストリームが継続的にハイパーリンクされた世界では、いちいち手動で検索する手間をかけずとも、ゲームを見たり、フォローしたり、プレイしたりすることが可能になる。

そしてそれはまた、将来的にはゲームを発見して「ダウンロード」するだけなく、友人が共有したゲームプレイの映像を見たら、それをタップするだけで、ゲームを購入する前に最初のレベルや試合を、体験プレイして夢中になれるような世界の到来を感じさせる。それは新たなプレイヤーを引き寄せる大きな入口となるはずだ。

今回のMicrosoft(マイクロソフト)との提携により、Backbone Oneを公式ウェブサイトまたはマイクロソフトストアから99ドル(約1万900円)で購入した人は、Game Pass Ultimateを3カ月間利用できる。Game Pass Ultimate3カ月分の価格だけで45ドル(約5000円)することを考えると、これは新規顧客にとって非常にお得な条件といえるだろう。そしてこの提携は、まだ歴史の浅いスタートアップ企業であるBackboneにとっても、大きな後押しとなるに違いない。

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タグ:Backbone OneiPhoneXbox Game PassMicrosoftiOSアプリ

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(文:Matthew Panzarino、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

パラリンピック公式ゲーム「The Pegasus Dream Tour」登場、ファンの増加、多様性への理解を進める

日本のゲーム開発スタジオJP GAMESは、世界初のパラリンピック公式ゲームとなるスマートフォン用タイトル「The Pegasus Dream Tour(ザ ペガサス ドリーム ツアー)」の配信(iOSAndroid)を開始した。

本ゲームはアバターRPGだ。オンライン仮想都市ペガサスシティを舞台に、プレイヤーが心を持ったキャラクター「Mine」をサポートし、他のプレイヤーと交流しつつ、実在のパラスポーツを楽しみながら、パラアスリートとして成長させることを目的とする。プレイヤーはアバターを操作し、ゲーム内キャラクターであるMineをサポートする。自律的に動くMineに、「他のプレイヤーと話した方がいい」「今日のコンディションを改善するためにこれをやった方がいい」といったアドバイスを行う。

舞台となるペガサスシティには、アスリートカフェ、アスリートジムなど、さまざまな施設があり、プレイヤーのアドバイスでMineがどこに行くか、何をするのかが決まる。

本ゲームでは、パラスポーツで遊ぶことができる。リリース段階で遊べるのは陸上とボッチャ(ジャックボールという白いボールに、赤青各6球を投げたりすることで、どれだけ近づけるか競うスポーツ)の2種目だ。2021年8月には車いすバスケ、車いすレース、ブラインドサッカーが追加予定。以降、順次追加される予定だ。ゲームには実在のパラアスリート9名がペガサスシティで活躍する選⼿として登場する。パラアスリートとの会話や対戦ができるクエストも順次配信予定となっている。

また、ゲームには、ペガサスシティ市長代理としてドラえもんも登場する。オリジナルの秘密道具も登場し、リリース時点ではプレイヤーの写真を撮影し、ペガサスシティ上のMineを⽣み出すアバターカメラと、PEG(Personal Ecosystem Guide)という多忙な市⻑代理であるドラえもんに代わり、Mine1人ひとりにつくパーソナルガイドの2つ。リリース後、他のものも登場する予定だという。さらに、フィギュアスケート選手の羽生結弦選手が本ゲームのアンバサダーに就任している。

ゲームを通してパラリンピックの認知を広めたい

「The Pegasus Dream Tour」の配信に際し、発表会も行われた。JP GAMES COプロデューサー⾨⽥瑛⾥氏、アートディレクターの⽯崎晴美氏、同代表取締役CEOの⽥畑端氏、国際パラリンピック委員会理事⼭脇康氏、ブリヂストンオリンピック・パラリンピック推進部鳥山聡子氏がゲームに対する思いを語っている。

国際パラリンピック委員会理事の山脇氏は「パラリンピックのファンを増やす方法に課題を抱えていました。パラリンピックに興味のない層にリーチすることは非常に難しいことです」と語る。

しかし、ゲームであれば、パラリンピック自体にあまり興味がない層にリーチできる可能性がある。

「このゲームであれば、パラスポーツで楽しんでもらうだけでなく、違いや多様性を認めて共生するというパラリンピックのビジョンにも触れてもらえると思います。ワクワクしながら、楽しみながら、共生社会、ダイバーシティ&インクルージョンを理解を深めて欲しいです」と山脇氏は期待を語った。

本ゲームのファーストスポンサーであるブリヂストンの鳥山氏は「なぜブリヂストンがゲームのスポンサーになったのか、ピンとこない方もいるかもしれません。当社はオリンピック、パラリンピックのワールドワイドパートナーです。ゲームを通してパラリンピックが目指す共生社会を目指す姿勢に共感しました。このゲームでダイバーシティ&インクルージョンを直感的に感じてもらいたいと考えています。ゲームにはブリヂストン・アスリート・アンバサダーが5人参加しています。ゲーム、エンターテインメント、パラリンピックが協力すると何ができるのかを見て欲しいですね」と協力の背景を話した。

また、アートディレクターの⽯崎氏は「パラアスリートからのフィードバックもゲームの中で生かされています。例えば、ギア(義足や義手)のデザインをアスリートに見てもらったところ、「この形はパラアスリート用ではない」「このデザインは古い」といった意見が出てきました。ここからデザインを改善しています。また、ギアの動きにもこだわりました」とゲーム制作に関する話もしてくれた。

ビジネスとしてのパラリンピックゲーム

JP GAMESの田畑氏は「本ゲームを制作するきっかけは前国際パラリンピック委員会のCEOであるハビエル・ゴンザレス氏の言葉でした」と振り返る。

スクウェア・エニックス・グループを離れた後、田畑氏ゴンザレス氏から「パラリンピックのゲームを作らないか」と声をかけられた。だが同時に、ゴンザレス氏は「私自身はあまりゲームに対してポジティブなイメージはない。パラリンピックをゲームにするのはどうなのか、とも思う」と打ち明けられたという。

しかし、この言葉で田畑氏はパラリンピックのゲーム化にチャレンジすることを決めた。

とはいえ、ゲームをビジネスとして考えた時、田畑氏は楽観的な考えはなかったという。

「国際パラリンピック委員会のYouTubeチャンネルの動画の再生数を過去にチェックしたところ、大体200ほどでした。ロンドンパラリンピックなどの注目度の高い動画でも数千程度でした。この状態でパラリンピックのゲームを出しても遊んでくれる人はそんなにいないでしょうし、収益は見込みづらいと考えました」と田畑氏。

そこで本ゲームを「ゲーム」と「ビジネス」という2つの側面で回すことにした。

田畑氏は「ゲームはゲームとして世に出すのですが、本ゲームで培った技術基盤を企業向けのサービスとしてリリースすることで、長期的なビジネスとして回すことにしました。こちらは2020年ベータ版をリリース済みです」と語る。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:JP GAMESパラリンピックオリンピックモバイルゲーム多様性インクルージョン日本

EAが「ゴルフクラッシュ」開発元Playdemicを1554億円で買収、モバイルゲームに多額の投資続ける

ビデオゲームの巨人Electronic Arts(EA、エレクトロニック・アーツ)は、モバイルゲーム市場での存在感を高めようとM&Aの動きを続けている。

2021年4月に24億ドル(約2664億円)を投じてGlu Mobileを買収したばかりのEAは、Warner Bros. Games(ワーナー・ブラザース ゲーム)傘下のモバイルゲームスタジオであるPlaydemic(プレイデミック)を14億ドル(約1554億円)で全額現金により買収すると発表した。Playdemicは「Golf Clash(ゴルフクラッシュ)」で知られる英国マンチェスターのスタジオで、同タイトルは全世界で8000万ダウンロードを記録しているという。

このタイミング的に不吉ともいえる名前のスタートアップは、430億ドル(約4兆7720億円)規模のWarnerMedia(ワーナーメディア)と(ディスカバリー)の合併に先立ち、新天地に移される。Warner Bros. Gamesの残りの部門は、合併会社に存続することになる。

EAは、時価総額約400億ドル(約4兆4400億円)の欧米第2位のビデオゲーム会社だ。同社の成功は「バトルフィールド(バトルフィールド)」「Star Wars(スター・ウォーズ)」「Titanfall(タイタンフォール)」などの人気フランチャイズタイトルを含む、PCおよびコンソールタイトルによるところが大きい。2016年にKing(キング・デジタル・エンターテインメント「キャンディークラッシュ」の開発元)を買収して金を掘り当てたActivision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)のような競合他社に追いつくために過去10年ほどの大半を費やしてきた同社は、モバイルでの覇権獲得には苦戦を強いられてきた。

EAはここ最近スタジオを次々に買収しており、2021年に入ってから総額50億ドル(約5550億円)相当におよぶ3つの大規模な買収を発表している。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:EAモバイルゲーム買収

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)

大ヒットゲーム「PUBG Mobile」のインド復帰をまつわるさまざまな疑問

今週、IPO申請したKrafton(クラフトン)は、巨大なゲーム帝国を築き上げた。もし目標の50億ドルをIPOで獲得すれば、母国である韓国で最大の株式上場になる。そんな同社には、世界の他の場所でも祝福すべきことが起きている

米国時間6月17日、Kraftonは他のどの会社にもできていないことを成し遂げた。同社の大ヒットタイトル「PUMG Mobile」がインドに帰ってきたのだ。この国では9カ月以上前にこのゲームが禁止された。

世界第2位のインターネット市場は、2020年200以上のアプリを禁止し、国家安全保障の懸念が理由だとした。インド政府がブロックしたアプリはすべて中国との結びつきがあった。この動きは、2020年来高まっている核保有隣国間の緊張の中で起きた報復行為と見る向きが多い。

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インド政府のTikTok禁止継続を受けてByteDanceが現地従業員を解雇

インドが禁止した(現地の政府命令に従ってGoogleとAppleそれぞれのアプリストアからも削除された)その他のアプリはすべて、そのままの状態だ。インドを最大の市場としているTikTok(ティックトック)の開発元ByteDance(バイトダンス)は現地チームを縮小した(ByteDanceはインドでいくつかの事業を展開しており、その多くは運用を続けている。従業員は取材に応じないよう指示されている。

それがPUBG Mobileのインド復帰をいっそう興味深いものにしている。このゲームは南アジア市場では「Battlegrounds Mobile India」と名前を変え、インドでも誰もがGoogle Play Storeからダウンロードできる(差し迫っている公開日前の早期アクセスにサインアップした人のみ)。

PUMG Mobileから呼び名は変わっても、筋書きは変わらず、まったく同じホーム画面に恍惚とした背景の見慣れたスコア表示とともにユーザーを出迎える。

さらに、ユーザーにはPUBG Mobileアカウントを新しいアプリに移行するための簡単明瞭な方法が提示される。

インドの著名なゲームレポーターでIGN Indiaの編集を務めるRishi Alwani(リシ・アルワニ)氏は、新しいゲームは「実質的にはPUBG Mobileと同じだが、データコンプライアンスと緑の血液が加わり、ゲームをスタートすると、あなたは「バーチャルワールド」にいるというリマインダーが定期的に表示される」とTechCrunchに話した。

これらの変更は、このゲームの若者への影響を心配する現地当局の懸念を和らげようとするKraftonの試みに違いない。

画像クレジット:TechCrunch(スクリーンショット)

しかし、こうした表面的な変更は別の大きな疑問を生み、ここ数カ月インドのスタートアップのファウンダーやポリシー責任者の間で話題になっている。

  • インド政府はこの新しいゲームを承認したのか?
  • そうでなければ、GoogleはなぜPlay Storeにこのアプリを登録させたのか?
  • インド政府が新ゲームを承認したと仮定して、Kraftonはインド政府の懸念に対応するためにどんな手順を踏んだのか?
  • なぜ他のアプリはまだインドに戻れていないのか?

インド政府もKraftonもこの件に関して何も発言していない。Krafton側は、インド政府の懸念を和らげるための手順を踏んでいる。例えば2020年この韓国企業は、知られている唯一の提携中国企業だったTencent(テンセント)との配信パートナー契約を解除した。それはインド政府が実際に中国製アプリだけを禁止していたと想定した動きだ。さらにKraftonは、インドのゲームエコシステムに1億ドル(約110億円)を投資する計画を発表している。

関連記事:韓国のPUBG開発元がインドでの配信停止から1週間後に中国Tencent Gamesとの配信提携を解消

この件における対象企業に対するインド政府の命令やコミュニケーションやコンプライアンスの仕組みはまったく不透明なので、どんな経緯でKraftonがゲームも戻せたのかはわからない。

1つの説明は、まったくの憶測ではあるが、アプリIDが新しいという意味でこれが新しいアプリだから、というものだ。今回の場合はデベロッパーアカウントも新しくなった。思い出して欲しいのは、インドが禁止したのはアプリであって会社そのものではないことだ。例えばTencentやAlibaba(アリババ)のいくつかのアプリは今もインドで利用できる。

これは、BIGO(ビゴ)が新しいアプリであるTiki Video(ティキ・ビデオ)を公開できた理由も説明している。同社は新しいデベロッパーアカウントを取得するなどあらゆる努力を払って会社とアプリの関係を隠蔽した。2021年2月後半に公開された同アプリは、月間アクティブユーザー1600万以上を集めているとモバイル調査会社のApp Annieが伝えている。アプリの存在とBIGOとの関係はこれまで報じられていない。

それでも疑問は残る。そんな単純な回避手段で禁止を逃れることなどできるのだろうか?ちなみに、Battlegrounds Mobile Indiaを含む一部のアプリも、現在インド国内でデータをホストしており、定期的な監査に合意している。だったらそれで十分なのか?もしそうなら、なぜ、全部でなくても、ほとんどのアプリがインドに戻っていないのか?

いずれにせよ、PUBG Mobile Indiaの復帰はこの国の数千万人のユーザーにとって歓迎すべき動きだ。その多くは(App Annieによると2021年5月には3800万人)自分なりの回避方法を使ってゲームプレイを続けていた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Kraftonインド韓国PUBG Mobile

画像クレジット:Nasir Kachroo / NurPhoto / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nob Takahashi / facebook

「スター・ウォーズ」のポッドレースを彷彿とさせるeVTOLレースが2021年開催、Airspeeder主催

eVTOL(電動垂直離着陸機)産業の大半が都市エアタクシーや貨物輸送に目をつけている一方で、起業家のMatthew Pearson(マシュー・ピアソン)氏は別のアイデアを持っていた。空飛ぶ電動レース機だ。ピアソン氏は2019年に2つの会社を興した。機体を製造するAlauda Aeronautics(アラウダ・エアロノーティクス)と、機体を競わせるインターナショナルシリーズのAirspeeder(エアスピーダー)だ。そして現在、Airspeederは初の電動飛行レース機のテストフライトを完了し、2021年EXAシリーズの最初のレースを開催する準備が整っていると話す。

飛行レース機である電動Alauda Mk3は南オーストラリアでテストフライトを実施した。機体認証を行うオーストラリアの民間航空局がフライトを確認した。ピアソン氏のビジョンは、Airspeederの映画のようなトレーラーを観るとわかるが、パイロット座席に人間が座っていない、「スター・ウォーズ」に出てくるポッドレースを彷彿とさせるレースだ。

2021年に開催されることになっている最初の3つのレースには、リモート操作される機体が参加する。Airspeederは2022年にもパイロットが乗り込んでのレースを計画している。

パイロットなしのMk3の最高速度は時速200km、重量は130kgだ。停止した状態から時速約100kmに達するまで2.8秒だと同社は話し、TeslaのModel SやPorscheのTaycanになぞらえた。フォーミュラ1やNASCAR(ナスカー)に忠実に、Mk3はピットに入っている間にすばやく取り替えられるバッテリーを搭載している。ピットクルーは、Alaudaがデザインしたバッテリーを20秒もかけずに取り替えることができる。Mk3は1つのバッテリーパックで10〜15分飛行することができる。そのため45分間のレース中、地上のパイロットは遠隔操作で約3回、機体をピットに着陸させることになる。

Mk3は、ピアソン氏がいう衝突回避システムを構成するLiDAR、レーダー、そしてマシーンビジョンを搭載している。同社は各機体に備わっているセンサーの数を明らかにせず、また専有情報だとしてシステムについてのさらなる詳細の提供についても却下した。しかし飛行レース機のための安全システムのデザインに関する課題は、機体が互いにぶつかることなく可能な限り近づけるよう十分なフレキシビリティを持たせることだ。競い合うパイロットにとってこれは問題だが、Airspeederのシステムについてもそうだ。

ピアソン氏は次のように説明した。「機体は互いに通信して、相手がどこにいるかを把握しており、同じアルゴリズムを使って同じ方法で衝突回避の問題を解決します。ですので、機体は互いの行動を予測することができることを知っています。それが衝突回避のフレームワークのようなものです。その中でパイロットに可能な限り多くの自由とコントロールを与えたいと考えています。パイロットとマシンの間にある壁をどこまで高くするのかという点が、本当におもしろいところです」。

エアタクシーサービスを開発しているメジャーなeVTOL企業と比べても興味深いものだが、電動飛行レース機のためのエコノミクスと商業化への道は異なる。「商業化モデルはかなり急速に進んでいます」とピアソン氏は話した。「商業展開が可能な他の誰よりも我々は真っ先にレースすることができます」。

Airspeederがそのように身軽に動ける理由の1つに、認証に向けた道が人々を輸送するエアタクシーとはかなり異なることが挙げられる。一部の推定によると、そうしたスタートアップはデザイン、認証、機体モデル1つの製造に数億ドル〜10億ドル(数百〜約1100億円)も使う。Mk3は特定の安全・対空性基準を満たす必要がある実験のための認証をオーストラリアの民間航空局から取得して飛行しており、重量規制は客を乗せる機体よりもかなり少ない。

「当社のプログラムに関して重要なことは、機体を一定の開発サイクルに維持することです。1つの機体を製造して、その後10年以上認証する代わりに、当社は毎年新しい機体を作ります」とピアソン氏は説明した。「航空がいかに普通に機能するかではありません。そして、乗客向けに応用したいのなら、どのようにするかではありません」。

Airspeederは2020年4月に額非公開で初の資金調達を行った。そのラウンドはオーストラリアの投資家Saltwater CapitalとJelix Venturesがリードした。ピアソン氏は自身も資金を注入し、ロジスティック企業DHLと高級腕時計メーカーIWC Schaffhausenとの提携を獲得したと述べた。Airspeederは、どのようにスモールスケールの航空機製造オペレーションの資金を賄ったのかについて詳細は明らかにしなかった。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:AirspeedereVTOLレース

画像クレジット:Airspeeder

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

ポケモンとテンセント傘下TiMi共同開発の基本無料ゲーム「ポケモンユナイト」が配信時期決定、Switch版7月・スマホ版9月

ポケモンとテンセント傘下TiMi共同開発の基本無料ゲーム「ポケモンユナイト」が配信時期決定

Pokemon UNITE

株式会社ポケモンが、Nintendo Switch / スマートフォン向け基本無料ゲーム『ポケモンユナイト』の配信時期を発表しました。

スイッチ版は先行して7月、スマートフォン版は9月より配信予定。6月24日から26日には、誰でも参加できるスイッチ版ネットワークテストも実施します。

ポケモンとテンセント傘下TiMi共同開発の基本無料ゲーム「ポケモンユナイト」が配信時期決定

Pokemon UNITE

『ポケモンユナイト』(Pokemon UNITE)は、株式会社ポケモンと中国のTiMiが共同開発する基本無料の「チーム戦略バトルゲーム」。

プレーヤー5人対5人でそれぞれ自分の操作するポケモンを選び、マップ上の拠点を巡ってアクションで戦う、いわゆるMOBA (マルチプレーヤーオンラインバトルアリーナ)ジャンルのポケモン版です。

ポケモンとテンセント傘下TiMi共同開発の基本無料ゲーム「ポケモンユナイト」が配信時期決定

Pokemon UNITE

発表されたのは2020年6月。約一年を経て、配信日ではないものの月が分かりました。

新作『ポケモンUnite』発表、テンセント発の5on5戦略チームバトル

6月24日から26日のNintendo Switch版ネットワークテストは、eショップから『Pokémon UNITE ネットワークテスト』をダウンロードすれば誰でも参加できます。

データは製品版に引き継がれないため、参加しなければ正式サービス開始時に差がつくといったこともなし。参加には Nintendo Switch Online 加入も不要です。

Pokemon UNITE

テンセントTiMiがXbox Gameスタジオと戦略提携。CoDモバイルやポケモンUNITE開発元
最新情報 | 『Pokémon UNITE』公式サイト


©2021 Pokémon. ©1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
©2021 Tencent.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
Nintendo Switchのロゴ・Nintendo Switchは任天堂の商標です。

Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:ゲーム(用語)Tencent / テンセント(企業)TiMi Studios / ティミ・スタジオ(企業)Nintendo Switch / ニンテンドースイッチ(製品・サービス)ポケモン(企業・製品)日本(国・地域)

E3 2021まとめ「Xbox Game Pass、ゼルダは息を吹き返す、ソニーはまた不参加」

E3 2021はE3 2022のお知らせで幕を開けた。そのちょっとおもしろい開幕の挨拶は、Eric Garcetti(エリック・ガーセッティ)市長による「2022年にはここ天使の街(Los Angeles)で、直接お会いできることを楽しみにしています」という言葉で締めくくられた。また、この市長のゲームショーアナウンスに使われた紙吹雪やミニオンの数が、州の再開を告げるスピーチのものよりも少なかったのはちょっとおもしろかったが、それはまた別のストーリーだ。

もちろん、E3の主催者が2022年の話題を真っ先に出したことは理解できる。2021年のショーは、この1年半の他の多くの物事と同様に、歴史的には異例の出来事だった。2020年のショーを心ならずもスキップした後、彼らは最初の、そしてとりあえずは最後の(つもりの)完全バーチャルイベントを実施した。

バーチャルイベントはいつでも良いアイデアのように思える、理屈の上では。だが実際には、コンテンツをはじめとするさまざまな要素によって、結果は大きく異なってくる。多くのイベントが、完全オンライン化には苦戦している。CESは、ショーの規模による理由もあるものの、内容的にも苦戦したと思う。なにしろ家電製品はどこにでもあるので、インターネット上では、Apple(アップル)やSamsung(サムスン)以外の会社のプレゼンテーションを積極的に見たいという人はほとんどいないだろう。

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E3にはその問題はない。数年前に、それまでの産業界のみを相手にするショーから、よりハイブリッドなショーへと移行していたことで、イベントはすでに有利な位置を手に入れていた。私が定期的に参加している他のイベントとは異なり、E3が開催されるとロサンゼルスのダウンタウンの人たちは、ちょっとした浮かれた雰囲気となる。誰もがゲーマーとなり、ほとんどの人が発表される何かのニュースに期待している。その週にはUber(ウーバー)やLyft(リフト)のドライバーは、喜んでその話をしてくるほどだ。

それは、この番組のオンラインでの存在感が絶大なためだ。予告編を見る人、予告編について議論する人、予告編についてストリーミングする人、自分のストリームで他の人の予告編について議論する人など、イベント前の数日間はE3関連のコンテンツがあちこちでトレンドになっていた。これは、特にパンデミックの中で、最新のXboxやPlayStationが発売される前でさえ、すでに業界が記録を更新していた1年の後では、バーチャルイベントを成功させるためのレシピといえるだろう。

ビッグ3の中では、マイクロソフトの圧勝だった。ソニーの場合、残念ながら勝負しないことには勝ちようがない。任天堂は堅実だったが、華がなかった。しかし、それについては後ほど説明する。

Xboxのプレスカンファレンスについては、前回の記事でかなりお伝えした。しかしひと言でいうなら、マイクロソフトは、膨大な物量とGame Pass(ゲームパス)タイトルという2つの側面で勝利を収めた。この最後のものは、私たちは現行世代のゲーム機の中では、銀の弾丸に近いものと感じている。近いうちにソニーも独自のバーチャルイベントを開催することになるだろうと思うが、同じやり方を真似するのは難しいと思う。

マイクロソフトがそのサブスクリプションサービスにすべてをまとめることに対して疑う向きもあったが、今回発表された全部で30本のゲーム(と冷蔵庫)のうち、27本がGame Passで提供される予定だ。そしてもちろん、このイベントがマイクロソフトとBethesda(ベセスダ)のイベントとして開催されたという事実もあり、この巨大な買収がXboxの将来にとっていかに重要だったかを物語っている。

任天堂に関しては、正直に言おう。長い間噂されていたSwitch Pro(スイッチ・プロ)が発表されなかったことには失望した。4年前に発売された初代Switch(スイッチ)は、Switch Lite(スイッチ・ライト)やバッテリー追加などのマイナーアップグレードを乗り越えて、今や大きなアップグレードの必要な時期を迎えている。そろそろHDスクリーン登場のタイミングだ。もしそれが発売されたら、次のホリデーシーズンには爆発的に売れるだろう。

忘れてはならないが、Switchには2020年に華々しい出来事が起きた。当初はサプライチェーン上での供給が追いついていなかったが(これは現行の3社のゲーム機に共通して言えることだ)、待望の「あつまれ どうぶつの森」の新作が登場したこともあって、パンデミックの最中にSwitchは大成功を収めたのだ。ふわふわした動物たちが登場する、プレッシャーの少ないこのソーシャルなタイトルは、2020年、まさに世界が必要としていたものであり、任天堂は喜んでそれを提供した。

また、任天堂が新しい部品に関して、継続するサプライチェーンの問題に取り組んでいる可能性もある。ということでProが登場する可能性は高いと思われるが(参照:「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の新作)、おそらく2022年まで待たなければならないだろう。

関連記事:任天堂「ゼルダの伝説 BoW」続編は2022年発売、ゼルダのゲーム&ウォッチも登場、新作「メトロイド」も

また、「ブレス オブ ザ ワイルド2」は来年まで待たなければならないが、少なくとも、多くの人に愛されている「ゼルダの伝説」が2021年登場する。もちろん、現行システムのためにも、すばらしいタイトルの数々が用意されている。いくつかのハイライトをご紹介する。

昔ながらの2D横スクロールが魅力の「メトロイド」の新作。

「ゼルダ」シリーズのゲーム&ウオッチ。

2017年から予告されていた待望の「真・女神転生V」。

100種類のミニゲームを収録した「マリオパーティー・スーパースターズ」は10月29日に登場。

「Super Monkey Ball Banana Mania」は10月5日に登場する。「Super Monkey Ball」の最高傑作だ。

前回紹介したスクウェア・エニックスとユービーアイソフトのラインナップに加えて、カプコンは「モンスターハンター・ストーリーズ2 破滅の翼」と「バイオハザード ヴィレッジ」の最新情報を提供した。

こんな感じだろうか。2022年、LAでお会いしよう。でも、ミニオンのコスチュームは家に置いて来た方がいいかもしれない(失礼、市長さん)。

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画像クレジット:任天堂

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(文:Brian Heater、翻訳:sako)

任天堂「ゼルダの伝説 BoW」続編は2022年発売、ゼルダのゲーム&ウォッチも登場、新作「メトロイド」も

任天堂が、ゲームイベント「E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)」の開催に合わせて配信した「Nintendo Direct | E3 2021(ニンテンドーダイレクト E3 2021)」では、期待されていた「Switch」の新型ハードウェアは登場しなかったが、十数本の新作ゲームとともに、待望の「ゼルダの伝説」続編の発売時期が発表された。さらに、ゼルダの誕生35周年を記念して、シリーズ初期の3作品を収録した「ゲーム&ウォッチ」が発売される。

また「スーパーモンキーボール」「マリオパーティ」「メイド イン ワリオ」「ファミコンウォーズ」(海外のみ)などのシリーズ作品のリマスターやリメイク版が披露された他「マリオ+ラビッツ」や「真・女神転生」の新作も公開された。そして「Marvel’s Guardians of the Galaxy:Cloud Version(マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー)」のような新作ゲームのSwitch版が発売されることも発表または予告されている。

最も驚かされたのは、19年ぶりとなる(実際にはその半分の期間、開発が行われたり行われなかったりしていたが)横スクロール型の2D「メトロイド」の新作が含まれていたことだ。ファミリーコンピュータ(ファミコン)ディスクシステム用ゲームとして始まったシリーズの5作目に当たるこの「メトロイド・ドレッド」は2021年10月8日に発売が予定されている。任天堂が開拓して他社が洗練させていったこのジャンルで、同社がどれほどの物を見せてくれるか楽しみだ。

画像クレジット:任天堂

誰もがゼルダのニュースを期待していたが、任天堂は……ほんの少しだけ我々を失望させた。アナウンサーが指摘したように、ファミコンディスクシステム用ソフトとして初代が発売されてから35周年ということで、何か特別なものを発表するには絶好のタイミングだったばずだが「キャンペーンやその他のNintendo Switch用ゲームの計画はありません」とのこと。

代わりに任天堂は、2020年発売された「マリオ」シリーズと同じスタイルの魅力的なゲーム&ウォッチを発表した。「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」には褒めたくなる点がたくさんあったので、新しい「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」も楽しめるに違いない。ゲームを一時停止しておき後で再開することができる(しかし巻き戻しやセーブはできない)ため「ゼルダ」シリーズの初期の3作品を楽しく本格的にプレイすることができるはずだ。収録されているタイトルは、ファミコン版「ゼルダの伝説」と「リンクの冒険」、ゲームボーイ版「ゼルダの伝説 夢をみる島」(最近Switch向けにリメイクされた)、そしてゲーム&ウォッチ「バーミン」のリンクバージョンの4種類。11月12日に発売され、価格は税込5480円。

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画像クレジット:任天堂

最後に紹介されたのは、デビューから数年経った今でも、Switchの傑作ゲームの1つとして輝きを放つ「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の続編の最新映像だった。2022年発売予定と発表されたこの続編には、多くの期待が寄せられている。

最初に公開されたトレーラーは映画のようなものだったが、今回の最新映像ではゲームの舞台やプレイ画面が紹介されている。この舞台には、空飛ぶ要塞や空中に浮かぶ城のように、これまでにないレベルの垂直方向の広がりが含まれており、確かに印象的だが、任天堂がSwitchのハードウェアで、どれだけのことをやれるのかという疑問も浮かぶ。「ブレス オブ ザ ワイルド」のデビュー当時には、Switchの性能を限界まで引き出していたものの、それでもライバルのMicrosoft(マイクロソフト)やSony(ソニー)には及ばなかった。しかもこの両社は最近、ハードウェアを世代交代させている。

これまで何度もそうしてきたように、任天堂はまだ明らかにされていない仕かけをこっそり用意しているのではないかと期待する人もいる。Switchは突然発表されたし、これまでのハードウェアのアップデートも、ほとんどあるいはまったく予告なしに、恣意的とも思えるタイミングで行われてきた。期待されているのは、物理的な寸法は同じでも、中身が大幅に改良され、より大きく、より高品質なディスプレイを採用したSwitchのアップデート版が登場することだ。「3DS」シリーズのような完全な後方互換性も必須だろう。だが、任天堂は常に独自のやり方を貫いてきたし、ファンもそれを望んでいることは間違いない。

 

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タグ:任天堂E3E3 2021ゼルダの伝説ゲーム&ウオッチNintendo Switch

画像クレジット:任天堂

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

2021年第1四半期のモバイルゲーム週支出額が過去最多の約1872億円に、パンデミック前から40%増

新型コロナウイルスパンデミックでは、ロックダウン下に置かれた消費者がゲームなどエンターテインメントのオンラインソースに目を向けたため、モバイルゲームに対する需要が増えた。しかし新型コロナ規制が緩和されても、モバイルゲーム需要は減退していない。モバイルデータ分析会社App AnnieがIDCの協力を得てまとめた新たなレポートによると、2021年第1四半期の世界のゲームダウンロード数は2019年第4四半期に比べ30%多く、2021年第1四半期のモバイルゲーム週支出額は過去最多の17億ドル(約1872億円)だった。

この額はパンデミック前より40%多い、とレポートにはある。

画像クレジット:App Annie

北米と西欧マーケットにおける2021年第1四半期のモバイルゲーム支出額の前年同期からの成長は、米国とドイツがそれぞれのマーケットを引っ張った。そしてアジア太平洋地域を除く世界の成長ではサウジアラビアとトルコがリードした。アジア太平洋地域は2021年第1四半期のモバイルゲーム支出額の約半分を占めた、とApp Annieは指摘した。

画像クレジット:App Annie

モバイルゲーミング分野の成長は、部分的にはパンデミックにより加速したが、そのペースはデジタルゲーム消費の他のフォームを上回っている。2021年、モバイルゲーミングの支出額はPCとMacの2.9倍、家庭ゲームコンソールの3.1倍とリードをさらに広げた。

画像クレジット:App Annie

ただ、この変化はモバイルとコンソールのマーケットが合併しつつある中でのものだ、とApp Annieは指摘している。クロスプラットフォーム能力やソーシャルゲーミング機能など、より多くのモバイルデバイスがコンソールのようなグラフィックスやゲームプレイエクスペリエンスを提供している。

リアルタイムのオンライン機能を持つゲームがアプリストアの売上高チャートのトップを独占する傾向にある。例えば2021年第1四半期にiOSとGoogle Playで世界で最も売り上げが多かったモバイルゲームはRobloxだった。その次がビジュアルエクスペリエンスが評価され、WWDCでAppleデザイン賞を獲得したGenshin Impactだった。

画像クレジット:App Annie

レポートはまた、ゲーミングを取り巻く広告マーケットと、My NintendoやXbox Game Pass、PlayStation App、Steam、Nintendo Switch、Xboxアプリなどゲームコンソール用のモバイルコンパニオンアプリの成長についても分析した。こうしたアプリのダウンロード数はロックダウン下で2020年4月にピークに達したが、パンデミック前よりも好調を維持し続けている。

画像クレジット:App Annie

広告面に関しては、ゲーム内モバイル広告に対するユーザーマインドは2019年第3四半期に比べて2020年同期は改善したものの、米国では動画リワード広告とプレイアブル広告(実際に触って遊べる広告)が好まれた。

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2021年第1四半期のアプリ支出額は過去最多の約3.5兆円

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画像クレジット:Nasir Kachroo/NurPhoto / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi