昨年マイクロソフトは同社の仮想デスクトップサービスWindows Virtual Desktopを発表した。そのときは非公開プレビューだったが、しかし米国時間3月20日からは、エンタープライズユーザーなら誰でも、Azureのクラウドでホストされる仮想のWindows 10デスクトップがどんなものか試すことができる。
ただしこれは、あくまでも企業のためのプロダクトである。クラウドのどこかにある仮想マシンの上でApex Legends(エーペックスレジェンズ)をプレイするために、使うものではない。このようなサービスのねらいは、エンタープライズがマシンやソフトウェアの管理で苦労することなく、サービスに含まれているOffice 365 ProPlusなどを使えることにある。また規制の厳しい業種では、外回りの社員にセキュリティ完備の仮想デスクトップを使わせて、データの安全を保持できる。
ちょっとすごいのは、ひとつの仮想マシン上で複数のWindows 10セッションを動かせることだ。
なお、このサービスの機能の多くは、マイクロソフトが昨年買収したFSLogixの技術に負っている。具体的にはたとえば、これらの技術によって、ちょこっと短時間使うようなユーザーに、OutlookやOneDriveなどのアプリケーションへの比較的速いアクセスを与える。
Microsoft 365のエンタープライズ顧客にとってこのサービスは、すでに料金を払っているサブスクリプションに含まれている場合が多いが、Azureのサブスクリプションは別途必要になり、クラウドで動く仮想マシンにお金を払うことになるだろう。
目下このサービスは、AzureのUS East 2とUS Centraのリージョンでしか利用できない。でもプレビューが終わったら、サービスの利用域は全リージョンに拡大するだろう。
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