アマゾン「プライムデー」は例年より早く6月21日・22日開催、米では独禁法調査の中で中小企業との提携アピール

Amazon(アマゾン)は、年に1度の有料会員(プライム会員)向けセールイベント「プライムデー」を6月21日(月)と22日(火)に開催すると発表した。Bloombergは以前、リークされた記録を元に同じ日程を報じていた。毎年恒例のこの大規模なセールは通常、ショッピングシーズンが一服する7月に開催されていた。しかし新型コロナウイルスのパンデミックにより、2020年のプライムデーは米国を含むほとんどの市場で10月まで延期された。

関連記事:アマゾンが米国でのプライムデーの遅れを認める、インドでは8月に開催すると発表

そうした変更にもかかわらず、アマゾンによると、中小企業(SMB)は2020年のプライムデーイベント中に35億ドル(約3836億円)以上の売上を記録し、前年比60%増となった。ただし同社は、プライムデー全体の売上量は明らかにしていない。

2021年、アマゾンは、中小企業の支援を目的とした新しいプロモーションを実施し、プライムデーをいち早くスタートさせるとのこと。6月7日からプライムデーが始まるまでの間、プライム会員は、参加している中小規模の販売事業者が販売する商品を10ドル(約1095円)以上購入すると、プライムデーのイベント期間中に利用可能な10ドルのクーポンを受け取ることができる(日本では1000円以上の買い物で1000円分のクーポン)。

このキャンペーンは、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、日本を含む一部の市場で実施され、同社によればアマゾン史上最大のスモールビジネス支援プロモーションとなる。キャンペーンには30万以上の販売パートナーが参加するという。

プライムデーはもともとアマゾンの買い物客たちに、多様なカテゴリーにわたる大幅な割引を提供することで、アマゾンプライム会員(有料会員)への移行を促すことを目的としていた。その中にはスマートスピーカー「Echo」や「Fire TV」など、アマゾン独自のコンシューマー向けハードウェアデバイスも含まれており、これらは例年ベストセラーとなっている。

今回も同様に、家庭用品、電子機器、美容、ファッション、アマゾンデバイスを対象としたセール・割引価格を同社は約束している。さらに前回に続き、Prime Video、Amazon Music、Prime Gamingなど、アマゾンの他の事業分野にもセールを拡大する。

そうしたセールの中の1つは現在すでに開始されており、プライム会員は、最大7000万曲を提供するオンデマンド音楽ストリーミングサービス「Amazon Music Unlimited」の4カ月無料トライアルに登録することができる(Amazon Music Unlimitedに新規登録の場合のみ)。同社は最近、Apple(アップル)が自社のMusicサービス加入者向けに同様のサービスを開始したのに続き、無料アップグレードとしてロスレスストリーミングに対応するようになった。

関連記事
アマゾンがAppleに対抗して無料でロスレス音楽配信サービスにアップグレード、まずは北米などから
Apple Musicがロスレス・空間オーディオを2021年6月から提供、追加料金なし

プライムデー自体は2015年から開催されているが、アマゾンは最近、同社のビジネス慣行に対する規制当局の監視や反トラスト法に基づく調査が強化されていることを受けて、中小企業をどのように支援しているかに強くスポットを当てるために、このイベントを利用し始めている。

アマゾンの創業者で(まもなく「前」になる)CEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が証言を求められた米国議会の公聴会に加えて、ワシントンD.C.司法長官のKarl Racine(カール・ラシーン)氏は2021年5月、アマゾンがサードパーティ販売業者に支配力を行使することで競争を阻害しているとして、同社を反トラスト法違反で提訴した。この訴訟は、アマゾンが自社のオンライン小売プラットフォーム上で価格を固定し、販売業者が他の場所で商品をより安く販売することを妨害することで、オンライン小売市場全体で人為的に高い価格設定を作り出していると主張している。

関連記事
GAFAの全CEOが出席する米議会の反トラスト公聴会は東海岸時間7月29日に開催
ワシントンD.C.の司法長官がアマゾンを「オンライン小売市場の競争を阻害している」と提訴

さらにアマゾンは、マーケットプレイスを利用するサードパーティ販売業者の非公開データを利用して売れ筋商品をコピーしたり、同時に販売パートナーよりも低価格で売ることで中小規模の販売事業者に損害を与えているとして、EUを含む海外でも反トラスト調査を受けている。

アマゾンは「The Good Place(グッド・プレイス)」の主演女優で「アナ雪」の声としても知られるKristen Bell(クリステン・ベル)の好感度を利用した明るいムードの記者会見で、中小企業がアマゾンでいかにうまくやっているかをアピールした。このイベントでクリステンは、ドッグフードの「Pawstruck」やセルフケア製品の「Live by Being」など、お気に入りの販売業者に「インタビュー」を行ったが、彼らはもちろん、アマゾンとの提携についてすばらしいコメントしかしなかった。

クリステンは「Queer Eye(クィア・アイ)」のKaramo Brown(カラモ・ブラウン)や女優・コメディエンヌのMindy Kaling(ミンディ・カリング)とともに、 アマゾンのビデオショッピングサービス「Amazon Live」でも、お気に入りの販売者を紹介する予定だ。

またアマゾンは、中小規模の販売事業者や関連する取り組みについても広く紹介した。同社は2020年、250以上の新しいツールやサービスを提供し、販売パートナーが全世界で3億人の顧客にリーチするのを支援してきたと指摘した。

アマゾンのSmall Business Empowerment部門を率いるKeri Cusick(ケリ・キューシック)氏は、プレスブリーフィングの中でこう述べた。「米国内だけでも2020年1年間で、当社の中小規模の販売パートナーが毎分7200個以上、合わせて37億以上の製品を販売したことを考えると、感慨深いものがあります。全体では、約15万ドル(約1640万円)から増加し、売上平均は20万ドル(約2190万円)となり、米国では2万7000以上の販売者が50万ドル(約5480万円)以上の売上を達成しました」。

アマゾンは、もうすぐやって来るプライムデーのお得なセール情報については具体的に言及しなかったが、Le Creuset(ル・クルーゼ)、Tommy Hilfiger(トミー・ヒルフィガー)、Lego(レゴ)、Mattel(マテル)、Black & Decker(ブラック&デッカー)などの企業と提携し、プライムデーまで待っている間にも、同サイトで数十万製品のセールを開催すると述べている。

また、Alexa(アレクサ)デバイスを持っている米国ユーザーは「アレクサ、プライムデーについて教えて(Alexa, what are my deals?)」と尋ねることで、6月18日(金)から早期に買い物をすることができる(訳註:早期アクセスは地域により異なる)。

プライムデーは、Amazon.comまたは各地域のウェブサイト(日本ではamazon.co.jp/primeday)、スペイン語話者向けのAmazon.com/espanol、そしてアマゾンの実店舗でも利用できる。

関連記事:アマゾンの2020年プライムデーのグローバル売上高は1兆円超えの見込み、日本は10月13、14日に開催

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazonプライムデーeコマース独占禁止法

画像クレジット:Smith Collection/Gado / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

インドのアマゾンではショッピングのページで新聞や雑誌記事を読める

インドでスーパーアプリになりたいという思いが募るAmazonが、ユーザーのこのショッピングサービスでの滞在時間がなるべく長くなるために、特集記事という新しいサービスをテストしている。

この米国のeコマース巨人は秘かに、そのショッピングアプリの上に「Featured Articles」(特集記事)という機能をローンチし、政治や行政、エンターテインメントやスポーツ、ビジネス、金融、書籍、食べ物など多様な話題の記事や解説と分析など載せたWebサイトもインドで開いた。記事は地元のメディアや雑誌から取られている。

同社がWebサイトで言っているところによると、一部には「Amazon独占」の記事もある。一部のKindleユーザーには通知を送って、エンゲージメントを誘っている。


画像クレジット: Himanshu Gupta

Himanshu Guptaが教えてくれたこの新機能は、同じくインドで、ショッピングアプリの中で無料のビデオストリーミングサービスを始めてから数日後のことだ。

この新機能の存在を認めたAmazonの広報によると、「顧客のための新しいエンゲージ機能の作成は今後も続ける。その取り組みの一環として今回は、事件や本、ビジネス、エンターテインメント、スポーツ、ライフサイクルなどの話題を扱った記事を読者に提供する」そうだ。

Amazonがインドで、ショッピングサービスに読み物を統合する試みは、今回が初めてではない。2018年には、Amazon Indiaはガジェットのレビューやランキング記事などを地元メディアから拾って載せ始めた。

関連記事: From India’s richest man to Amazon and 100s of startups: The great rush to win neighborhood stores(未訳、有料記事)

(文:Manish Singh、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Avishek Das/SOPA Images/Getty Images

[原文へ]

ワシントンD.C.の司法長官がアマゾンを「オンライン小売市場の競争を阻害している」と提訴

ワシントンD.C.のKarl Racine(カール・ラシーン)司法長官は米国時間5月25日、Amazon(アマゾン)が反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとする新たな訴訟を発表した。この訴訟では、アマゾンがサードパーティ販売業者に支配力を行使することで競争を阻害していると非難している。

ワシントンD.C.の高等裁判所に提出されたこの訴訟は、アマゾンがその巨大なオンライン小売プラットフォーム上で価格を決定づけ、サードパーティの販売業者が他の場所で商品をより安く販売することを妨害していると主張。販売者は契約によりアマゾンの高額な手数料を価格に組み込まなければならず、そのことがオンライン小売市場全体で「人為的に高い」価格設定を作り出しているとラシーン司法長官は主張している。

このような慣行はコロンビア特別区の反トラスト法に抵触する可能性がある。司法長官事務所は、これによってアマゾンがオンライン小売市場で独占的な力を発揮していると主張する。

「アマゾンは、何が何でも勝利するために、オンライン小売市場における支配的な地位を利用してきました。サードパーティの販売業者や消費者を犠牲にして自社の利益を最大化する一方で、競争を阻害し、革新を抑えつけ、違法に市場を自らに有利な状況に偏向させています」と、ラシーン司法長官は述べている。

「私たちは、アマゾンがオンライン小売市場全体の価格を違法にコントロールしている状況に終止符を打つために、この反トラスト法に基づく訴訟を起こしました。地区住民の選択肢を広げ、競争、革新、選択を促進する公正なオンライン市場を、私たちは必要としています」。

今回のワシントンD.C.の司法長官による訴訟は、テクノロジー分野で最も強力な企業を一段階引き下げようとする州レベルの取り組みで最新のものだ。Facebook(フェイスブック)とGoogle(グーグル)は、反競争的な行為を行ったとして複数の州で訴訟を起こされており、連邦議員も反トラスト法の大幅な改正に向けて動き出している

関連記事
Facebookが全米46州からの大型反トラスト訴訟に直面
複数州にまたがる最新グーグル反トラスト訴訟は広告ビジネスが標的
巨大テック企業を規制する米国の新たな独占禁止法案の方針

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon反トラスト法裁判eコマース

画像クレジット:Aytug Can Sencar/Anadolu Agency / Getty Images

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

アマゾンが老舗映画製作会社MGMを約9210億円で買収、ストリーミング競争にさらなる勢い

大型のメディア統合が続いている。Amazon(アマゾン)によるMGM買収の噂が駆け巡った翌米国時間5月26日、オンライン小売大手Amazonは100年近い歴史を持つ映画製作会社を84億5000万ドル(約9210億円)で買収すると発表した

買収はAmazonがストリーミング分野における競争を勝ち抜くための、映画4000本をともなう新たな策となる。MGMの作品リストには「James Bond(ジェームズ・ボンド)」や「Rocky(ロッキー)」シリーズ、そして「Fargo(ファーゴ)」「Robocop(ロボコップ)」から「Silence of the Lambs(羊たちの沈黙)」に至るまでのクラシック作品などがある。また1万7000超のテレビ番組も含まれる。取引が完了すれば、すぐさまAmazonのプライムビデオプラットフォームはそうした作品へのアクセスが自由になり、これによりAmazonはNetflixやHulu、HBO Maxといったライバルに対抗できる。

Disney+のような映画製作会社のストリーミングプラットフォームの立ち上げで目にしたように、買収取引は既存の契約が終了し次第、競合サービスからコンテンツが消えるという結果になりそうだ。「取引の真の資産価値は膨大なカタログにあるIPの宝の箱です。当社はこれをMGMの才能あるチームと一緒に再考し、開発する計画です」と Amazon Studios/Prime VideoのシニアバイスプレジデントであるMike Hopkins(マイク・ホプキンス)氏はリリースで述べた。「非常にエキサイティングで、高品質のストーリーテリングの多くの機会を提供します」。

Amazonはまた、古い映画を保存する取り組みも行うと話す。発表資料には、高齢の人と若い人の結婚で聞くような一般的な文言が並んでいる。MGMの取締役会会長Kevin Ulrich(ケビン・ウルリヒ)氏は次のように述べた。「ハリウッドの黄金時代を生み出してきたMGMのライオンが名高い歴史を継続させ、United Artistsの創設で生まれたアイデアが才能ある人と彼らのビジョンによって創業者が当初意図した方法で生き続けることをとても誇りに思います。MGMの名高い歴史をAmazonに合流させるというのは刺激的な組み合わせです」。

もちろんAmazonは、自前の製作会社と配給会社を通じてオリジナルコンテンツをすでに積極的に展開している。映画に関していうと、同社はアカデミー脚本賞を獲得した有名作品「Manchester By the Sea(マンチェスター・バイ・ザ・シー)」を制作し、その他の作品には「Transparent(トランスペアレント)」がある。Amazonは「Lord of Rings(ロード・オブ・ザ・リング)」を元にした大規模(そしてかなり費用がかかる)シリーズにも乗り出している。

Amazonが潤沢な資金で成長してきた一方で、MGMにとって21世紀はかなり厳しいものだった。MGMは何度か所有が変わったのちに米連邦破産法11条の適用を申請した。同社は再建され、債権者が主導権を握った。

AmazonによるMGM買収は、DisneyとFox、ViacomとCBS、AT&TとTime Warnerなどを含む相次ぐメディア統合の最新事例だ。これらの巨大な取引と同様、MGM買収も当局の審査次第となる。

関連記事
アマゾンがAppleに対抗して無料でロスレス音楽配信サービスにアップグレード、まずは北米などから
アマゾンがインドでアプリ内無料ビデオストリーミングの提供を開始
米Amazonから中国の大手販売業者が消える、不正レビューが原因か

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon買収MGM映画

画像クレジット:MGM / MGM

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

5月26日に出荷予定の新世代10.1インチのフルHDタブレット「Fire HD 10」(1万5980円〜)と「Fire HD 10 Plus」(2万2980円〜)を一足早く触れることができたのでインプレッションをお届けします。

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

まず簡単にアップデート点と特徴をご紹介します。Fire HD 10は、2.0 GHzのオクタコアプロセッサと3GB RAMの搭載により前世代機に比べてメモリが50%増量。HD10 Plusでは、2.0GHzのオクタコアプロセッサと4GBのRAMを搭載しています。ディスプレイは前モデル比で10%明るくなった10.1インチの1080p(1920 x 1200)フルHDデ ィスプレイを搭載しています。

ボディは前世代機のFire HD 10より7%薄く、8%軽くなり、強化アルミノシリケートガラスのスクリーンを採用。持ち運びやすく、耐久性も強化しています。

カメラはフロントが2M、リアは5Mを採用。ビジネス用途としてのビデオ通話ではZoomやSkype、 Microsoft Teams(近日提供開始予定)にも対応します。

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

Facebook MessengerやPrime Videoのような2画面表示に対応している2つのアプリを同時に表示できるFire OSを搭載しています

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレットFire HD 10 Plusのみの特徴は、外観にスレートカラー(濃い灰色)を採用。Anker製のワイヤレス充電スタンド(別売り、5980円)でワイヤレス充電が可能です。また、スタンドに設置するとタブレットのShowモード が起動し、Alexaを搭載したスマートディスプレイとして利用できます。

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

付属品はACアダプター、ケーブル、説明書。外装は相変わらずシンプル

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

スレートカラー(濃い灰色)

  1. 【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

 

専用キーボードを試す!

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット
「Mader for Amazonキーボード付きカバー」(5980円)は、マグネットで取り外し可能なBluetoothキーボードを備えたカバー。日本語配列で、設計は数多くのスマホ・タブレットアクセサリを開発してきたFintieによる製品です。500mAhのリチウム電池を搭載しており400時間継続動作が可能です。

Fire HD 10 Plusだけでなく、Fire HD 10にも対応しています。

ひとまず装着してみました。

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

ポリウレタンレザーでコーティングされたポリカーボネート素材を採用。本体保護の面では十分活躍してくれそうな剛性と質感があります

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

開くとキーボド部がせり上がるリフトアップヒンジ

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

キーボード部を取り外し可能

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレット

私は100均で買ったタブレットスタンドと組み合わせて、タブレットから少し距離を空けて利用しました

パフォーマンス面では、Primeビデオを再生しながらの、ながら作業でも処理が重くなるシーンはなく、もくもくと文字を打ち込む作業に専念できました(ながら作業ですが)。

コンパクトなキーボードということで、キーピッチは1.7mm(実測)。また、重さはFire HD 10 Plus本体が460g、キーボードカバーが629g、計1089g(実測)でした。

【レビュー】新「Fire HD 10 Plus」は純正キーボードカバーでPCっぽく使える10.1型フルHDタブレットFire HD 10+キーボードカバーで常用する際に引っかかったのはロック解除でした。Fire HD 10はPINかパスワード入力でのロック解除なのです。顔認証や指紋認証でのロック解除に慣れてしまった筆者にはここがとてもストレスでした。

とはいえ、このスタイルが2万1960円(Fire HD 10の32 GBモデル+キーボードカバー)〜で実現できてしまうのは大変魅力的。Fire OS端末であることやカットされた機能などを十分に理解した上ならば、サブ機や子供の教育用などでの購入はおすすめです。

仕事用にWord等を利用したいのであれば、「Fire HD 10・Fire HD 10 Plus」+「Made for Amazon キーボード付きカバー」+「Microsoft 365 Personal 1 年版」が1つになった「エッセンシャルセット」を展開します。2万4980円から購入できます。

Engadget日本版より転載)

関連記事
【レビュー】アマゾンの新Echo Budsはまずまずのアップグレード、ただし依然として卓越性は感じない
Amazonとライフが生鮮食品の最短2時間配送サービスの対象エリアを千葉県13市・大阪府19市に拡大
アマゾンがAppleに対抗して無料でロスレス音楽配信サービスにアップグレード、まずは北米などから
アマゾンのEcho Showシリーズがアップデート、Echo Show 8のカメラに自動フレーミング機能搭載
AmazonがFireタブレットの新ラインアップとキッズモデルを発表、ワイヤレス充電対応版も
アマゾンが10.1型タブ「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売
アマゾンのスマートディスプレイ「Echo Show 10」がZoomとAmazon Chimeをサポート

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Amazon / アマゾン(企業)Amazon Alexa(製品・サービス)Skype(製品・サービス)Zoom(製品・サービス)Fire HD(製品)Microsoft 365(製品・サービス)Microsoft Teams(製品・サービス)レビュー(用語)日本(国・地域)

【レビュー】アマゾンの新Echo Budsはまずまずのアップグレード、ただし依然として卓越性は感じない

完全ワイヤレスイヤフォンほど急速に成熟化した家電カテゴリーはなかなか思い浮かばない。1、2年の間に、ひと握りの果敢なスタートアップから事実上あらゆるハードウェアメーカーまで、その流れを加速させた。Amazonがこの分野に参入したとき、すでに過密状態になっていたことは間違いない。

遅れて参入する場合に考えるべきは、何を強みとするかだ。結局のところ、初代Echo Budsには、40ドル(約4350円)でAnkerのイヤフォンを買うことができる世界で選択するに値する説得力は感じられなかった。他にも少々の懸案事項があったものの、筆者の同製品の評価記事は、結局かなり詰めが甘い内容に終わってしまった。

関連記事:アマゾンのAlexaイヤフォンの新モデルEcho Buds2はさらに小型化、ワイヤレス充電対応

1年と少しが経ち、Budsが再登場した。そしてもちろん、Amazonが初代モデルの懸念の一部に対処し、かなり堅実なアップグレードを提供したことは評価できる。さらに同社は、他社がProモデル用に控え置く機能をいくつか追加しながら、価格を129ドル(約1万4000円)に抑えている。

数日前からEcho Budsを主力ヘッドフォンとして使用しており、全体的に満足感を感じている。この製品はある意味中間的な位置づけにあるが、それでも私は「Price Is No Object」カテゴリーの他の製品をいくつか推奨しているし、Budsはローエンドに適合する価格というほどでもない。

画像クレジット:Brian Heater

新しいEcho Budsは、SamsungのGalaxy Buds Plusと同等の価格で、ほとんどの面で遜色ない。最も注目に値するのは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が搭載されたことだ。このAmazonの最新製品は、最良のANCを提供しているわけではないし、他に最高レベルのものを備えているということもないが、価格面ではバランスの取れたサービスを実現している。

Alexaで経験してきたように、Apple、Google、Samsungといった自社のハンドセットに直接接続するデバイスを構築できる企業と競合するにあたり、Amazonは不利な立場にある。同社はこれまでのところ、独自の端末を開発しようとする試みに失敗しており、差別化のための別の方法を模索せざるを得なくなっている。

それは主にAlexaを象徴している。そして実際のところ、Echo Budsは同社のスマートアシスタントを充実させるもう1つの方法である。組み込みのAlexaは、そのエコシステムにすでに投資しているユーザーにとってはセールスポイントだ。私はGoogleアシスタントを好む傾向がある。特にGoogleの他のソフトウェアと統合されていることを勘案すればなおさらだが、多くの意図や目的において、そのパーソナルアシスタントは互換性が高い。

画像クレジット:Brian Heater

新しいBudsは前機種よりかなり小さくなっているが、実際は小さいとは言えない。まだ少しかさばるし、室内で使っているときには問題はなかったが、週末に出かけた5マイル(約8km)の散歩では何度か緩んでしまった。そうした場合は、シリコン製のカバー(ウィングチップ)を装着するのがいいだろう。運動することを考えた場合にも、それがおそらく最適な選択肢だ。

しかし、ここでデザイン上の奇妙な見落としを発見した。カバーを付けると充電ケースが完全に閉じない。カチッと閉まらず、充電が微妙であることを昨晩痛感した。実際、右耳には「バッテリーが10%以下」という警告が表示され、左耳は90%台後半となっていた。ウィングチップを使うことになった場合は、ワークアウトの後に外すのがベストだ。また、あまり長く使いすぎると少し窮屈に感じてくる。

関連記事:アマゾンの最新Echo Buds 2は恥知らずなアップルの模造品

画像クレジット:Brian Heater

TechCrunchのライターMattが最近指摘したように、このケースはAppleに強く触発されている。2つを並べれば違いは顕著になるものの、似ていることは否めない。

ケースは長めで、手触りは少し安っぽく感じる。形状が違うだけに、縦にまっすぐ収まるというメリットもある。このため充電ポート(USB-C)は、底面ではなくケースの背面に位置している。ワイヤレス充電ケースのオプションもあるが、20ドル(約2180円)プラスになる。ケースの上にはAmazonの矢印のロゴが施されているが(同社のブランディング力はあまり高くないかもしれない)、その印象はさりげなく最小限に抑えられている。イヤフォンにも目立たない程度に矢印がついている。

Amazonから届いたのは「グレイシャーホワイト」で、実際には薄いグレーだ。これもAirPodsとの違いが顕著な点だろう。Appleのデザインとの差別化を図る巧妙な手法なのだろうか?何とも言えない。

画像クレジット:Brian Heater

ペアリングはかなり簡単に行える。AirPodsをiPhoneで、Galaxy BudsをSamsungで使うような感覚ではないが、Alexaアプリを何回かタップするだけだ。すべてのAlexa対応デバイスで実行するすべてのことに対してゼロ地点として機能する。しかし、ある時点で、アプリを少し分割したいと思うようになるかもしれない。もろ刃の剣とも言える。あまり多くのアプリは必要ではないのに、現時点でかなり騒がしい感じがある。

Budsを開いてペアリングすると、デバイスが前面に表示される。タップして、ANCモードとパススルーモードを切り替えたり(困ったことに筆者がBuds装着時に使わなかったモードがデフォルトになることがしばしばあった)、マイクのオン/オフを切り替えたり、オプトインのワークアウトモードを開始したりできる。より一貫性のあるワークアウトのトラッキングを求めている人にとっては、バンドや腕時計のような常時装着型のウェアラブルの方が好ましいだろう。

以前のモデルに比べて音が良くなっている。ノイズキャンセリングと同じように、より高価なシステムではより高音質の音を得ることができるが、この価格帯では、音楽、ポッドキャスト、通話などに安定した音質が得られる。デフォルトでは低音への依存度が高すぎて好みに合わなかったが、数回タップするとイコライザーのスライダーが表示されるので、そこで調整が可能だ。

画像クレジット:Brian Heater

Bluetooth接続はかなり安定している。iPhoneを1カ所に置いた状態で家の中を歩き回ることができた。しかし屋外で長い距離を歩いていると、左右の間で時折同期の問題が起こり、エコーが生じた。また、耳から外したときにすぐにスイッチが切れるわけではないので、隣り合わせにして持つと鋭いフィードバックが返ってくる。

バッテリーはBuds本体で最大5時間(ANCオフなら6時間30分)、ケースに入れると15時間になる。AirPodsとAirPods Proではそれぞれ4時間30分と5時間、ケースを装着した場合は24時間だった。ケースに1度か2度入れておけば、丸1日使用できた。

新しいEcho Budsは、ほぼすべてのレベルにおいて以前のものよりアップグレードされており、中価格帯の堅牢なイヤフォンに仕上がっている。実際のところは、前の世代が失敗した「要因」の観点においてあまり対処されていない。Amazonにとっては、Alexaをより多くの製品に搭載することだろう。消費者にとっては、答えはそれほど単純なものではない。

関連記事:Amazon Echo Budsはノイキャンワイヤレスの価格破壊

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AmazonイヤフォンノイズキャンセリングAlexaノイズキャンセリングレビュー

画像クレジット:2021/05/13/amazons-new-echo-buds-are-a-nice-upgrade/

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

半導体不足で新品入手が困難となる中アップルやマイクロソフトが「修理する権利」法案成立の阻止に尽力

半導体不足で新品入手が困難となる中アップルやマイクロソフトが「修理する権利」法案成立の阻止に尽力

Phone-Service-Centre via Getty Images

米国では「修理する権利」つまりユーザーが自ら選んだ方法で(主に製造メーカー非公認の修理業者に持ち込むことで)購入した製品を修理する権利に関する法案が次々と提出されています。具体的には製造メーカーに純正の修理部品や回路図を独立系の修理業者に提供することを義務づける内容です。

こと新型コロナ感染拡大によるリモートワークや自宅学習が広まったもと、タブレットやChromebookなどの需要が増えており、壊れたデバイスをメーカー修理に送ると時間や費用がかかることや、半導体不足が悪化の一途をたどり新品の入手が困難となっているため、いっそう機運が高まっている事情もあります。

しかしアップルやマイクロソフト、アマゾンやGoogleといったハイテク大手が、それらの法案成立を阻止するために数々の努力をしていることが報じられています。

米Bloombergによると、2021年だけで全米27の州にて「修理の権利」法案が検討されたものの、そのうちの半分以上はすでに否決されたり、却下されたとのことです。それはハイテク大手を代表するロビイストや業界団体が猛反発しており、特にアップルはこうした法律がデバイスの損傷や、修理しようとする消費者の自傷行為につながる可能性があると主張していると伝えられています。

例えばワシントン州の下院議員ミア・グレガーソン氏も「修理する権利」法案を提出したところ、MS、Google、アマゾン、そしてアップルを代表するロビイストに反対されたと述べています。なかでもアップルのロビイストは法案が取り下げられれば、地元の大学での修理プログラム(授業)を支持すると持ちかけたそうです。

ほかアップルはコロラド州やネバダ州でも法案に反対しており、独立系修理業者のひとりは学校で需要が高いiPad(その地域で1万3000台以上が流通し、うち10~15%が修理が必要のため)のスクリーンを調達するのに苦労しているとのこと。その人物はアップルが新しいデバイスを買ってもらうために修理プログラムに反対していると主張しています。

アップルは「修復する権利」法案と戦う一方で、日本を含む世界各地で独立系修理業者の認定プログラムを展開しています。これは非正規業者にも純正部品や工具、修理マニュアル、診断方法を提供し、アップル直営店や正規サービスプロバイダと同等の品質を受けられるようにすることが目的とされています。

このプログラムは無償で提供されていますが、やはり独立系業者はiPadのディスプレイなど一部の部品は入手できないため、アップルと正規サービスプロバイダが修理する上で唯一の選択肢となっているわけです。

ほかBloombergの記事はMSのブラッド・スミス社長がワシントン州の議員らを集めた会議を仕切って、「修理する権利」法案が自社の知的財産権を脅かすもので「存亡の危機」だと主張したこと。そうした会社そのものが関わるMSと違い、アップルは雇ったロビイストや業界団体に反対運動を任せているなど興味深い事実も伝えられています。

ある議員が発した「なぜ自分のXboxのファンが壊れたとき、ゲーム機をMSに返送し、修理のために何週間も待たなければならないのか」という疑問は、多くのゲーマーが頷けるところかもしれません。

(Source:BloombergEngadget日本版より転載)

関連記事
マサチューセッツ州の有権者が自動車データへの前例のないアクセス権限を与える「修理する権利」法案に賛成
アップル公認サービスプロバイダ以外で純正パーツを使った修理がMacでも可能に
欧州の法律家が携帯電話やノートパソコンを「修理する権利」を提案

カテゴリー:ハードウェア
タグ:iPad(製品・サービス)Apple / アップル(企業)Amazon / アマゾン(企業)カーボンニュートラル(用語)Google / グーグル(企業)修理する権利 / Right to Repair(用語)Microsoft / マイクロソフト(企業)リサイクル(用語)

Amazonとライフが生鮮食品の最短2時間配送サービスの対象エリアを千葉県13市・大阪府19市に拡大

アマゾンジャパンライフコーポレーション(ライフ)は5月20日、ライフストアで取り扱っている生鮮食品・惣菜を最短2時間で配送するサービスの対象エリアを拡大すると発表した。

ライフのストア概要(2021年5月20日現在)

  • URLhttp://www.amazon.co.jp/life 。Amazonショッピングアプリからも利用可能
  • 利用条件:Amazonプライム会員としての登録が必要
  • 取り扱い商品:生鮮食品、惣菜など
  • 配送時間:12時~22時(配送時間は2時間単位で指定可能)
  • 最低注文金額:税込2000円以上
  • 配送料:税込6000円未満の注文の場合は440円。6000円以上1万円未満の場合は220円。1万円以上の場合は無料

5月20日より、従来の千葉県7市(我孫子市・市川市・柏市・鎌ケ谷市・白井市・流山市・松戸市)に加えて、千葉市・佐倉市・習志野市・船橋市・八千代市・四街道市の6市がサービスの提供エリアとなった。

また大阪府でも、従来の4市(大阪市・吹田市・摂津市・豊中市)に加えて、4月28日から茨木市・交野市・門真市・四條畷市・大東市・高槻市・寝屋川市・東大阪市・枚方市・守口市の10市、5月13日から泉大津市・和泉市・堺市・高石市・松原市の5市が提供エリアとなる。

今回の提供エリア拡大により、東京23区・4市、神奈川県5市、千葉県13市、埼玉県1市、大阪府19市、兵庫県1市のプライム会員がAmazon.co.jpサイトおよびAmazonショッピングアプリからライフの商品を注文できるようになった。また今後も、配送エリアを順次拡大していく予定としている。

配送対象エリア(2021年5月20日現在)

  • 東京都:23区、狛江市、調布市、三鷹市、武蔵野市
  • 神奈川県:綾瀬市、川崎市2区(川崎区・幸区)、藤沢市、大和市、横浜市11区(旭区・泉区・神奈川区・港北区・瀬谷区・鶴見区・戸塚区・西区・保土ヶ谷区・緑区・南区)
  • 千葉県:我孫子市、市川市、柏市、鎌ケ谷市、佐倉市、白井市、千葉市(稲毛区・中央区・花見川区・美浜区・若葉区)、流山市、習志野市、船橋市、松戸市、八千代市、四街道市
  • 埼玉県:さいたま市9区(浦和区・大宮区・北区・桜区・中央区・西区・緑区・南区・見沼区)
  • 大阪府:大阪市22区(旭区・阿倍野区・生野区・北区・城東区・住之江区・住吉区・大正区・中央区・鶴見区・天王寺区・浪速区・西区・西成区・西淀川区・東住吉区・東成区・東淀川区・福島区・港区・都島区・淀川区)、堺市(北区・堺区・中区・西区・東区・南区・美原区)、泉大津市、和泉市、茨木市、交野市、門真市、四條畷市、吹田市、摂津市、大東市、高石市、高槻市、豊中市、寝屋川市、東大阪市、枚方市、松原市、守口市
  • 兵庫県:神戸市6区(北区・須磨区・垂水区・中央区・長田区・兵庫区)

関連記事
Amazonとライフが生鮮食品のオンライン販売・配送を大阪府でも開始
小売業のDXを推進する10Xがスーパーのライフと協業しライフ初となるネットスーパーアプリの提供開始

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon / アマゾン(企業)EC(用語)食材宅配 / フードデリバリー(用語)ライフコーポレーション(企業)

アマゾンのオーバーザトップ事業IMDb TVやTwitchなどが好調、総視聴者数1億2000万を突破

Amazonの広告入り無料ストリーミングサービスIMDb TVに、モバイルアプリが登場した。Amazonは同社初の、広告主向けプレゼンテーションNewFrontsでニュースを発表し、そこでは同社のオーバーザトップ(独自配信)のストリーミングサービスIMDb TVやTwitch、Thursday Night Footballのようなスポーツ中継、Amazonのニュースアプリなど全部合わせると月間ユーザーが1億2000万を超えたという。

このオーバーザトップビジネスであるAmazon OTTは、IMDb TVではコンテンツと並行して、Twitchではゲームのストリーミングで、スポーツ中継ではAmazonのPrime Videoのストリーミングや同社の3Pネットワーク、そしてブロードキャストアプリで、それにFireTV用のAmazonのNewsアプリでそれぞれ、どこにでも広告が入る。

Amazonによると、特にIMDb TVは視聴者数が前年比で138%増加したという。

広告入りのサービスは、2020年ストリーミングサービスの視聴を押し上げたのと同じく、パンデミックのために伸びたと思われるが、その他の無料で広告入りのストリームであるFoxのTubiやViacomCBSのPluto TV、RokuのThe Roku Channelがライバルになる。しかしAmazonはRokuのハブのように、IMDb TVを自社のメディアデバイスを売り込むために利用し、無料のストリームコンテンツへのアクセスのしやすさを訴えている。

そのため今日では、IMDb TVの大半がFire TVで視られているが、Amazonによると、最近数カ月ではRoku、ChromecastとGoogle TV、ゲーム機PlayStation 4、Xbox One、Series X、LG Smart TV、NVIDIA、Sony Android TV、TiVo Android TVなど、さまざまなデバイスでも視られるようになっている

これまではIMDbアプリの小さなセクションで、サービスのコンテンツをスマートフォンでも視られたが、今後はモバイル専用アプリが使える。AmazonによるとiOSとAndroidの両方に対応しているそのアプリは、今夏に登場するという。

Amazonはまた、広告主たちに対して、IMDb TVの現在のユーザーベースについて報告している。視聴者の62%は18歳から49歳までの層、アプリで過ごす平均時間は5.5時間だという。

本日のNewfrontsプレゼンテーションでは、IMDb TVのモバイル専用アプリだけでなく、その他の発表も行われた。

まずIMDb TVの今後の番組だが、予定になかったものは「Luke Bryan:My Dirt Road Diary」「Bug Out」。以前からの予定にあるものは「Blessed and Highly Favored」「Greek Candy」「Primo」「The Fed」「The Pradeeps of Pittsburgh, PA」となる。音楽デュオTeganとSaraの思い出「High School」は、IMDb TVのオリジナルシリーズとして改作された。IMDb TVはまた、新作の犯罪ドラマ「Leverage:Redemption」と、警察ドラマ「On Call.」も発表した。

一方、IMDb TVの親会社であるAmazonは、Thursday Night FootballのNFLとの契約を拡大し、2022年のシーズンからは、翌年だけでなく11シーズン放送する。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonIMDb TV動画配信

画像クレジット:IMDb TV

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

クラウドインフラ市場の2021年第1四半期売上高は約4.3兆円、新型コロナ追い風に移行が加速

パンデミックによって企業は2020年、かつてない速さでクラウドへと移行した、というのが広く受け入れられている見解だろう。数年かかるトランスフォーメーションを数カ月で達成し、強制するような要因がなければなし得なかったスピードだった。直近の四半期のクラウドインフラ市場の売上高はこの見解が正しかったことを証明しているようだ。

Synergy Researchのデータによると、今週四半期決算を発表したAmazon(アマゾン)、Microsoft(マイクロソフト)、Google(グーグル)のビッグスリーを含め、クラウドインフラマーケットの売上高は400億ドル(約4兆3735億円)だった。前四半期より20億ドル(約2190円)増加し、前年同期比37%増だった。Canalysの数字はわずかに高い420億ドル(約4兆5900億円)だった。

この業界をフォローしている人なら予想していたかと思うが、AWSが前年同期比32%増の135億ドル(約1兆4760億円)で業界トップだった。ランレートは540億ドル(約5兆9030億円)だ。とんでもない数字である一方で、真に注目に値するのは年間売上高の伸びだ。特にAmazonのような規模と成熟度が高い企業においてはそうだ。大数の法則に従えばそうした数字は持続可能ではないが、全体のパイは成長し続けていて、Amazonは引き続きかなりの割合を占める。

全体をみると、AWSのマーケットシェアは32%だった。売上高は増え続けているが、マーケットシェアはここ数年横ばいだ。シェアを伸ばしてきたのは別の企業で、最も顕著なのがMicrosoftだ。同社の四半期売上高は78億ドル(約8525億円)で、シェアは20%だった。

GoogleはThomas Kurian氏(トーマス・クリアン)氏の下で引き続き有望なサインを示していて、35億ドル(約3825億円)の売上を達成した。マーケットシェアは9%で、2桁に向けて着実に成長している。IBMですら好成績の四半期となり、Red Hatが引っ張ってシェアは5%、売上高は20億ドル(約2190億円)だった。

画像クレジット: Synergy Research

SynergyのチーフアナリストであるJohn Dinsdale(ジョン・ディンスデール)氏はAWSとMicrosoftがマーケットをしっかりと掌握しているが、これは業界の他の企業が売上を伸ばせないということではない、と指摘する。

「AWSとMicrosoftはミラーで後ろを見るのにあまり時間をかける必要はなく、競争を意識しています。しかし、他のプレイヤーにとってすばらしい機会がないと言っているわけではありません。AmazonとMicrosoftを除いた残りのマーケットは四半期に180億ドル(約1兆9675億円)を売り上げ、前年比で30%成長しました。特定の地域やサービス、ユーザーグループにフォーカスしているクラウドプロバイダーは今後数年間、大きな成長を目指すことができます」とディンスデール氏は声明で述べた。

Synergy同様にこの業界をウォッチしているCanalysも、わずかに異なる部分はあるもののほぼ同じようなデータを示した。マーケットシェアはAWSが32%、Microsoftは19%、Googleは7%だった。

画像クレジット:Canalys

CanalysのアナリストBlake Murray(ブレイク・マリー)氏は、成長する余地がまだあり、数年にわたってこの分野の売上高は継続して増えるだろうと話す。「2020年は大規模なクラウドインフラ支出がありましたが、大半の企業のワークロードはまだクラウドに移行していません。顧客の自信が2021年に高まり、移行とクラウド支出は続きます。2020年延期された大型プロジェクトが再浮上し、その一方で新しいユースケースが獲得可能な最大市場規模を広げるでしょう」と同氏は述べた。

我々が目にしている数字はもはや驚きではない。企業がさらに多くのワークロードをクラウドに移行するにつれ、この数字は今後も拡大する。MicrosoftがマーケットシェアでAmazonに引き続き近づくことができるか、というのが現在の疑問だ。

関連記事:クラウドインフラ市場は2020年に13.6兆円に成長、リッチな企業はますますリッチに

カテゴリー:ネットサービス
タグ:クラウドストレージAmazonAWSMicrosoftGoogle

画像 クレジット:imaginima / Getty Images

原文へ

(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

テック業界に対するリナ・カーン氏の時宜を得た懐疑論はFTCの承認公聴会を新鮮かつ友好的な方向に導くものだ

近ごろの承認公聴会がどう進むかは誰にもわからない。現状と大企業に挑みながらも重要な地位に指名された若い部外者にとっては特にそうだ。FTC委員のポジションに就く予定のLina Khan(リナ・カーン)氏はまさにそのような人物だが、米国時間4月22日に行われた上院商業委員会の承認公聴会で、意外なほど快適な時間を過ごした。おそらく、反トラストに対する彼女の因習打破的なアプローチが昨今の政策を良い方向に導いているからであろう。

コロンビア大法科大学院の准教授であるカーン氏は「Amazon’s Antitrust Paradox(アマゾンの反トラスト・パラドックス)」という鋭敏な論文を通じてテクノロジー業界で一躍有名になった。(同氏は最近、テクノロジー政策に関する下院の報告書にも寄稿している。)

2018年に同論文が発表されたとき、Amazonが自社の立場を乱用し始めたという印象は、一部の業界では常識化していたが、連邦議会ではあまり認識されていなかった。しかし、自由放任主義や不十分な規制がAmazon、Google、Facebookに(手始めに)モンスターを生み出しているという意識の高まりは、これらの新進企業を元の場所に戻す何らかの方法を見つける必要があるという、超党派の稀有な合意につながった。

それが今度は、目的を共有しているという感覚と、承認公聴会での仲間意識をもたらした。この公聴会はトリプルヘッダーで行われ、カーン氏はNASAの責任者に指名されたBill Nelson(ビル・ネルソン)氏、商務省の法律顧問に就任予定のLeslie Kiernan(レスリー・キーナン)氏とともに、実に有意義な、3時間ほどの短い会話を交わした。

カーン氏はバイデン政権の中で、ビッグテックなど手に負えなくなったビジネスに立ち向かうための新たなアプローチを提示している人物の1人だ。両陣営の上院議員から誠実な印象の質問が寄せられ、自信に満ちたカーン氏から真摯な申し分のない回答が提示された。

セクション230や、不正な委員会、上院議員に関するものを含め巧妙にカーン氏を導くいくつかの動きを避けながら、その回答は主に、こうした秘密主義の強力な企業に対する規制のアプローチにおいて、FTCは十分な情報を得てより先制的な行動を取るべきだという同氏の専門家としての意見を再確認するものとなった。

以下に、いくつかの主要な問題に対する同氏の見解を示す質疑応答を抜粋して紹介する(回答はわかりやすくするために若干編集されている)。

FTCがGoogle、Facebook、ニュースプロバイダーの争いに介入したことについて。

「すべてが議論の対象になる必要があります。明らかにローカルジャーナリズムは危機に瀕しており、新型コロナウイルス感染症を巡る現下の情勢は、信頼できるローカルニュースの情報源がない場合に引き起こされる、民主主義の深刻な緊急事態を浮き彫りにしていると思います」。

同氏はまた、広告市場の集中化や、業界全体に広範な影響を及ぼす可能性があるアルゴリズム変更などの恣意的な性質についても言及した。

画像クレジット:Graeme Jennings/Washington Examiner/Bloomberg / Getty Images

ソーシャルメディア企業は「一般通信事業者」と見なされるべきだというClarence Thomas(クラレンス・トーマス)氏の困惑する提案について。

「それは多くの興味深い議論を引き起こしたと思います」と彼女は極めて慎重に語った。「Amazonの論文の中で、私はこれらの支配的なデジタルプラットフォームについて考える際の2つの潜在的な道筋を特定しました。その1つは、競合法を施行し、これらの市場が競争的であることを確実にすることです」(独占禁止法の使用など)。

「もう1つは、規模の経済やネットワークの外部性があるために、これらの市場が少数の企業によって支配され続ける可能性があることを認識した場合、別のルールを適用する必要があるということです。私たちには、集中度が高い場合にどのような種類の規制を適用できるかについて考えてきた長い法的伝統があり、一般通信事業として捉えることはそうしたツールの1つです」。

「これらの企業の一部は現在、非常に多くの市場に統合されているため、どの特定市場を対象としているかによって、異なるツールのセットに対応する可能性があることを明確にしておく必要があります」。

(これは、一般通信事業や既存の独占禁止規則がこの問題の対処にまったく適さないということを表す非常に丁寧な言い方だ)。

FTCが承認した過去の企業合併を再検討する可能性について。

「同委員会のリソースは、経済の規模の拡大や、同委員会が検討している案件の規模と複雑度の増大に追いついていませんでした」。

「デジタル市場は特に急速に動いているため、市場への潜在的な集中を気にする必要はないという前提がありました。なぜなら、どんな力の行使も参入や新たな競争によって規律づけられるからです。もちろん今では、市場には実際に大きなネットワーク外部性があり、それによって市場をより厄介なものにしていることが理解されています。後から振り返ってみると、これらの合併レビューは機会を逸したものだったという感覚が高まっているのです」。

(ここでは、Blackburn[ブラックバーン]上院議員[共和党・テネシー州選出]がスペクトラムプラン ― 不正な委員会、上院議員について尋ねる前にカーン氏の「ポジション就任における経験の欠如」を指摘するという、数少ないネガティブな瞬間の1つが見られた)。

Facebookに対する指令のようなものを強制することの難しさについて。

「課題の1つは、これらの企業と執行機関や規制機関との間に存在する情報の非対称性です。いくつかのケースでは、当局が根底にあるビジネスの現実や、これらの市場がどのように機能しているかという経験的な現実に追いつくのに少し時間がかかっていることは明らかです。ですから、少なくとも、当局がペースを保つためにできることを確実に行っていくことが重要になります」。

関連記事:FacebookはFTCの反トラスト法違反訴訟にビッグテックの荒削りな戦略で反論

「ソーシャルメディアにはブラックボックスアルゴリズムという独自のアルゴリズムがあり、実際に何が起こっているのか把握するのを困難にすることがあります。FTCは情報収集能力を活用して、こうしたギャップの一部を緩和する必要があります」。

子どもをはじめとする脆弱なグループに対する保護をオンラインで強化することについて。

新型コロナウイルスのパンデミックにより、家族や子どもたちがこうした[教育に関わりのある]テクノロジーに特に依存するようになっていることを考えると、その危険性は高まっています。そのため、ここでは特に注意を払う必要があります。従来のルールは、離れたところではなく、近いところに置くべきです。

全般的に見て、党派を超えた議論はほとんど見られず、双方において、カーン氏はその職務での実務経験がないとしても(FTC委員のような要職では珍しいことではない)、誰もが求めるような能力を備えた候補者だとの認識が多勢を占めていた。さらに独占禁止法や競合の問題について彼女が高く評価され、かなり断定的な立場をとっていることは、すでに規制の独走状態にあるAmazonとGoogleを一旦は守勢に立たせるのに役立つかもしれない。

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:FTCアメリカ反トラスト法AmazonGoogleFacebookセクション230

画像クレジット:Saul Loeb-Pool/Getty Images / Getty Images

原文へ

(文:Devin Coldewey、翻訳:Dragonfly)

AmazonがFireタブレットの新ラインアップとキッズモデルを発表、ワイヤレス充電対応版も

米国時間4月27日朝、Amazon(アマゾン)からタブレット端末に関するニュースが続々と発表された。その中でも特に注目を集めているのが、2つの新しい10.1インチデバイス「Fire HD 10」と「Fire HD 10 Plus」の発売だ。Fire HD 10は、明るさを向上させた1080pディスプレイ、オクタコアプロセッサ、3GBのRAMを搭載しており、前バージョンと比べてメモリは50%増量した。

デバイスは薄型軽量化を実現し、バッテリー駆動時間は12時間となった。これまでと同様、この製品の目玉となる特徴は価格だ。本体価格は150ドル(米国で約1万6300円、国内価格1万5980円)で、32GBのストレージが含まれており、64GBにアップグレードすることが可能。30ドル(約3260円)追加することでRAMが3GBから4GBに増し、ワイヤレスQi充電機能が追加され、デバイスのフィニッシュがアップグレードされた「Plus」を購入できる。

また、Fire本体+キーボード付きカバー+Microsoft 365 Personalの1年版サブスクリプションがセットになった220ドル(約2万3900円、国内価格2万4980円から)のバンドル製品「エッセンシャルセット」もある。または、マグネット式のキーボード付きカバーを50ドル(約5430円、国内価格5980円)で別途購入することも可能だ。

子ども向けの「Fire HD 10 Kids(Fire HD 10キッズモデル)」タブレットも同様にアップグレードされており、バッテリー駆動時間はそのままに、10.1インチのHDディスプレイを搭載している。このタブレットは、キックスタンドとハンドルが一体となった子ども用の保護カバーに包まれている。価格は200ドル(約2万1700円、国内価格1万9980円)で、対象年齢は3歳から7歳だという。

画像クレジット:Amazon

そこに加わるのが「Fire Kids Pro」だ。コンシューマー向けハードウェアに関しては「Pro」という言葉の意味はもう完全に失われているかもしれない。ここでは、少し大きくてテクノロジーに精通した子どもたち、つまり6歳から12歳を対象としたデバイスであることを意味している。このデバイスにはアクセスが制限されたデジタルストアが含まれており、その中にはDisney+、Spotify(スポティファイ)、Minecraft(マインクラフト)、Zoom(ズーム)などの大手アプリが含まれていて、子どもたちがリクエストできるようになっている。これらのコンテンツは、ペアレンタルコントロールによって監視することができる。

画像クレジット:Amazon

このタブレット端末にはブラウザが搭載されている(こちらもアクセス制限付き)。YouTube(ユーチューブ)は遠隔学習の重要な要素となっているため、初期設定ではYouTubeへのアクセスがオンになっているが、保護者がアクセスを制限することも可能とのこと。しかし、YouTubeアプリはない。これは、Google(グーグル)がFireタブレット用のアプリを作っていないからだ。おそらく、両社の間には継続的な摩擦があるのだろう。

さらに小型の「Fire 7 Kids Pro」は100ドル(約1万900円)「Fire HD 8 Kids Pro」は140ドル(約1万5200円)となる。これらのデバイスは4月27日より予約受付を開始し、5月26日に出荷予定だ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AmazonFire HD子ども向け

画像クレジット:Amazon

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

アマゾンがML学習用カーレースDeepRacerデバイスソフトのオープンソース化を発表

Amazon(アマゾン)が2018年にAWS DeepRacerを発表した際、それは開発者が機械学習を学ぶのを助ける楽しい方法として意図されていた。その後進化を遂げ、DeepRacerのコンペを取り入れてきたが、米国時間4月27日に同社は新しい機能を追加することを発表した。それは、ミニカーを走らせるために同社が作成したソフトウェアをオープンソース化するというものだ。

DeepRacerは、Ubuntu LinuxとアマゾンのRobot Operating System(ROS)を搭載したミニコンピュータを中核としている。同社はデバイスソフトウェアを開発者に公開することで、クルマのデフォルト動作を変更できるようになり、よりクリエイティブな利用を促進できると考えている。

「AWS DeepRacerのデバイスコードがオープンソース化されたことで、現在トラックで使用されているレーシングカーのデフォルト動作を迅速かつ簡単に変更できます。対策を講じて他のクルマが追い越すのをブロックしたいですか?A地点からB地点まで自動車を速く走らせるために、独自のカスタムアルゴリズムを導入したいですか?あなたはそれを夢見てコードを書くだけでいいのです」と、アマゾンはオープンソース化を発表したブログ記事で述べている。

2018年に車両を導入した後、アマゾンはDeepRacerのリーグを展開し、最近ではバーチャルレースも実施している。実際に同社は2020年3月にリーグを再編し、新たな人々がこの技術に関わるのを奨励した。オープンソースのコンポーネントを追加することで開発者が自分で作る機会を得て、これまで不可能だった新しい利用層を車両に追加しさらに関心が高まる可能性がある。

AWSのMarcia Villalba(マルシア・ビラルバ)氏が3月のブログで述べたように、これは開発者に機械学習の基礎を教えることを目的としている。

「AWS DeepRacerはAWS DeepRacerコンソールで仮想的にレースをしたり、AWSや顧客のイベントで物理的にレースを行ったりすることで、『強化学習』モデルをテストするために設計された1/18スケールの自律的なレースカーです。AWS DeepRacerはMLの経験のありなしに関わらず、あらゆるスキルレベルの開発者を対象としています。AWS DeepRacerを使ってRLを学ぶ際には、AWS DeepRacer Leagueに参加して楽しくかつ競争の激しい環境で機械学習を体験できます」。

クルマのソフトウェアをカスタマイズしたい場合、プロジェクトのドキュメントはGitHubAWS DeepRacer Open Sourceページで入手でき、6つのサンプルプロジェクトから始めることができる。

関連記事
Amazonが開発者たちに機械学習を教えるために、縮小版自動運転車を発表
AWSがML学習用カーレースDeepRacer Leagueの敷居を下げて新人を歓迎

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:AmazonDeepRacerAWS機械学習

画像クレジット:Amazon

原文へ

(文:Ron Miller、翻訳:塚本直樹 / Twitter

アマゾンが10.1型タブ「Fire HD 10」新世代発表、 「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

4GBメモリー搭載「Fire HD 10 Plus」

Amazon(アマゾン)は4月27日、3GBメモリー搭載の新世代10.1インチタブレット「Fire HD 10」と、4GBメモリー搭載「Fire HD 10 Plus」、周辺機器を発表した。新Fire HD 10の直販価格は税込1万5980円からで、Fire HD 10 Plusは税込1万8980円から。キーボード付きカバーの直販価格は税込5980円、Fire HD 10 Plus用ワイヤレス充電スタンドが税込5980円。4月27日から予約受付を開始し、5月26日から出荷する予定。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

3GBメモリー搭載新世代「Fire HD 10」

また、Fire HD 10またはFire HD 10 Plus、「キーボード付きカバー」、「Microsoft 365 Personal 1年版」(オンラインコード版)をセットにした「エッセンシャルセット」(Fire HD 10 Plus版)なども用意。同セットの直販価格は税込2万4980円からとなっている。Microsoft 365 Personal 1年版は、1年間が経過すると、マイクロソフトとのサブスクリプション契約を行うかどうか選択する必要がある。

児童向けの「Fire HD 10」も発表されている。直販価格は税込1万9980円。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

  1. アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

新世代「Fire HD 10」「Fire HD 10 Plus」などの主な概要

  • Fire HD 10:ストレージ32GB版が税込1万5980円。ストレージ64GB版が税込1万9980円。3GBメモリー搭載。画面最大解像度は1920×1080(224ppi。400nit)。重量465g。バッテリー駆動時間は最大12時間。USB-C端子搭載。カラーバリエーションはブラック、デニム、オリーブの3色
  • Fire HD 10 Plus:ストレージ32GB版が税込1万8980円。ストレージ64GB版が税込2万2980円。4GBメモリー搭載。画面最大解像度は1920×1080(224ppi。400nit)。重量468g。バッテリー駆動時間は最大12時間。USB-C端子搭載。ワイヤレス充電対応。本体色はスレート(濃い灰色)のみ
  • Fire HD 10 Plus用ワイヤレス充電スタンド:税込5980円。Anker製で、「Made for Amazon」認定を取得
  • キーボード付きカバー:税込5980円。重量は634g。日本語配列。「Made for Amazon」認定を取得済みのFintie製Bluetoothキーボード。タブレット部分とキーボードはマグネット式で固定されており、簡単に着脱できる。500mAhリチウム電池内蔵で、継続動作時間は約400時間(30分でスリープ)。タブレット側からの電源供給は必要ない
  • 専用デザインカバー:税込4780円。Amazon純正。オリーブ、ラベンダー、デニム、チャコールブラックの4色を用意

セット製品の概要

  • Fire HD 10 Plus+ワイヤレス充電スタンドセット:ストレージ32GB版が税込2万2980円。ストレージ64GB版が税込2万6980円。Fire HD 10 Plusとワイヤレス充電スタンドのセット
  • Fire HD 10 エッセンシャルセット:ストレージ32GB版が税込2万4980円。ストレージ64GB版が税込2万8980円。Fire HD 10、キーボード付きカバー、「Microsoft 365 Personal 1年版」(オンラインコード版)をセットにしたもの
  • Fire HD 10 Plusエッセンシャルセット:ストレージ32GB版が税込2万7980円。ストレージ64GB版が税込3万1980円。Fire HD 10 Plus、キーボード付きカバー、「Microsoft 365 Personal 1年版」(オンラインコード版)のセット
  • Fire HD 10 Plusエッセンシャルセット+ワイヤレス充電スタンドセット:ストレージ32GB版が税込3万1980円。ストレージ64GB版が税込3万5980円。Fire HD 10 Plusエッセンシャルセットと、ワイヤレス充電スタンドのセット

Fire HD 10およびFire HD 10 Plusは、最大解像度1920×1080(224ppi。400nit)の液晶ディスプレイを搭載する10.1インチタブレット。CPUとして2.0GHzオクタコアプロセッサーを採用しており、Fire HD 10は3GBメモリー、Fire HD 10 Plusが4GBメモリーを内蔵している。

カメラ機能としては、200万画素のフロントカメラおよび500万画素リアカメラを搭載しており、720pのHDビデオ録画も可能。またフロントカメラの位置が、ZoomやSkype、Microsoft Teams(近日提供開始予定)を利用したビデオ通話が行いやすいよう、横位置に移動している。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

無線機能はWi-Fi対応(a/b/g/n)、Bluetooth 5.0 LE。最大1TB対応のmicroSDカードスロットを搭載している。インターフェイスはUSB-C。

サイズは247×166×9.2mm。重量は、Fire HD 10が重量465g、Fire HD 10 Plusは重量468g。全世代機より0.6mm薄く、39g軽量化したという。バッテリー駆動時間は最大12時間。Fire HD 10 Plusは、シリーズ初のワイヤレス充電をサポートしており、専用の「ワイヤレス充電スタンド」に置くだけで充電が開始される。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

またFire OSが2画面表示機能を新たにサポートしており、インターネットで調べものをしながら動画を視聴する、ビデオ通話をしながら友人にメッセージを送る、OneNoteで資料を作成しながらKindle本を読むなど、1度にふたつのアプリの操作が行えるようになった。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

Fire HD 10およびFire HD 10 PlusともAmazon Alexaを搭載し、ハンズフリーモードに対応。「Showモード」を設定しAlexaの呼びかけ機能を使うと、Alexaに話しかけるだけで、ニュースや天気、スケジュールを確認できるほか、他のAlexa搭載デバイス・Alexaアプリユーザーと接続しビデオ通話も行える。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

このほか「デバイスダッシュボード」を利用し、自宅のスマートデバイスを管理できるようになった。

アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

 

  1. アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

  2. アマゾンが10.1型タブレット「Fire HD 10」新世代発表、「Microsoft 365 Personal 1年版」とキーボードのセット製品も発売

関連記事
アマゾンのスマートディスプレイ「Echo Show 10」がZoomとAmazon Chimeをサポート

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Amazon / アマゾン(企業)Amazon Alexa(製品・サービス)Skype(製品・サービス)Zoom(製品・サービス)Fire HD(製品)Microsoft 365(製品・サービス)Microsoft Teams(製品・サービス)
日本(国・地域)

アマゾンが手のひら決済「Amazon Oneスキャナー」をスーパーWhole Foodsに導入

Amazon(アマゾン)は新しい生体認証デバイス「Amazon Oneスキャナー」をWhole Foods店舗に導入する。小売大手Amazonは2021年秋、買い物客が手のひらをスキャンして店舗に入ることができるようにするAmazon Oneスキャナーを発表していた。顧客の手のひらの特徴はAmazonのキャッシュレスストアAmazon Goのような小売店の決済メカニズムに紐づけることができる。Amazon Go店舗では顧客は買い物して従来の精算プロセスを経ることなく店を後にできる。そして今、Whole FoodsでAmazon Oneスキャナーが精算時の決済手法として加わろうとしている。

つまり、顧客は購入の際、現金やクレジットカード、デビットカードで支払う代わりにリーダーに手のひらをかざすことを選択できる。

さしあたって、Amazon OneスキャナーはシアトルのマディソンブロードウェイにあるWhole Foodsの店舗に導入されるが、数カ月内にシアトル広域にあるさらに7つの店舗で展開される計画だとAmazonは話す。シアトルはAmazonが広範に展開する前に新しいテクノロジーを試すテストマーケットとなる。

2020年9月の導入以来、Amazon OneスキャナーはすでにAmazon Go、Amazon Go Grocery、Amazon Books、Amazon 4-star、Amazon Pop UpなどシアトルエリアにあるいくつかのAmazon店舗に導入された。「何千人」もの顧客が手のひらの特徴を登録したと同社は話す。

関連記事:アマゾンが手のひらをかざして入店・決済できるスキャナー「Amazon One」をシアトルの2店舗に導入

Whole Foods店舗への導入では、顧客はキオスク、あるいは参加店舗にあるデバイスでAmazon Oneに申し込むことができる。登録は片方の手のひら、あるいは両手のひらのどちらかを選ぶことができる。スキャナーは独特の手のひらの特徴を登録するのにコンピュータービジョンテクノロジーを使っていて、手のひらの特徴は客がデバイスに挿した決済用クレジットカードに紐づけられる。

異なるロケーションでAmazon Oneに登録した既存客は、サービスを使いたい店舗で再度クレジットカードを挿し込む必要がある、とAmazonは説明した。

加えて、顧客はWhole Foodsでの買い物でPrime会員割引を受けられるようにするために、将来Amazon Oneデバイス経由でAmazon One IDをAmazonアカウントとリンクさせることができる。

「Whole Foods Marketでは顧客のために買い物エクスペリエンスを改善すべく、新しくイノベーティブな方法を常に模索しています」とWhole Foods Marketのテクノロジー担当シニアバイスプレジデント兼テクノロジー最高責任者Arun Rajan(アラン・ラジャン)氏は導入についての声明で述べた。「Amazonと緊密に連携を取りながら、Prime会員割引、オンライングローサリー配達とピックアップ、無料の返品のようなメリットを顧客に提供してきました。決済の選択肢としてAmazon Oneを今日から加えることをうれしく思います。シアトルのマディソンブロードウェイの店舗にまず導入し、この決済手法を今後他店舗でも展開しながら顧客の意見を聞くのを楽しみにしています」と付け加えた。

もちろん、Amazonの生体テクノロジーでの追跡記録を考えると、デバイスには懸念もつきまとう。同社は生体顔認証サービスを米国の法執行機関に販売した。顔認証テクノロジーはデータプライバシー訴訟の対象だった。そしてRingカメラ会社は引き続き警察と提携している。またAlexaの音声録音を削除するというオプションを顧客は持たず、音声録音は無期限に保存されていることも明らかになった(Amazonは後にそれを変更した。そして公平のためにいうと、GoogleAppleも顧客の音声データを誤って取り扱っていた)。

関連記事
Alexaの音声記録は無期限に保存するとアマゾンが米議員に回答
GDPR発効後初となる中止命令を受けたグーグルの音声AIレビュー
Siriの録音が定期的に契約企業に送られて分析されていた

ちょうど4月20日、Amazonはロンドンエリアの美容室で別の小売とARテクノロジーをテストすることを発表した。このテストには顧客のイメージをとらえるカメラが含まれる。「顧客のデータ」の保持はしないと述べたが、美容室で集められる非パーソナルデータについての質問には答えなかった。

4月21日の発表の中で、AmazonはAmazon Oneデバイスが「複数のセキュリティコントロールによって守られていて、手のひらの画像はAmazon Oneデバイスに保存されることは決してない」と説明している。画像は暗号化されて、Amazonが顧客の手のひらの特性を作るクラウドのAmazon One専用の安全なエリアに送られる、とも話している。同社はまた、デバイスあるいはone.amazon.comでAmazon Oneから脱会する方法を顧客に提供する。脱会ではすべての決済が完了したときに生体情報も削除する。

関連記事:AmazonがARなどのリテールテクノロジーをテストをロンドンにオープンしたヘアサロンで開始

カテゴリー:その他
タグ:AmazonAmazon OneシアトルWhole Foods生体認証店舗

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

AmazonがARなどのリテールテクノロジーをテストをロンドンにオープンしたヘアサロンで開始

Amazon(アマゾン)は米国時間4月20日、同社初のヘアサロンであり、新しい技術を一般の人たちに対してテストすることを目的としたAmazon Salon(アマゾン・サロン)をオープンすることを発表した。このサロンは、ロンドンのスピタルフィールズにあるブラッシュフィールド・ストリートに設置され、床面積は1500平方フィート(約139.4平方メートル)以上となる予定だ。Amazonはまず、拡張現実(AR)技術と「ポイント・アンド・ラーン」(指差しで知る)技術の使用を試験的に開始すると発表している。ポイント・アンド・ラーン技術とは、顧客が陳列棚の商品を指差す(ポイントする)ことで、ディスプレイ画面にビデオやその他のコンテンツが表示されて、商品の詳細を知ることができるシステムだ。

その後その商品を注文するには、棚のQRコードを読み取れば、その商品に対応するAmazon.co.ukのショッピングページが表示されるので、商品をカートに入れて注文することができる。

画像クレジット:Amazon

一方、AR技術は、顧客が新しいヘアカラーを購入する前に、仮想的に異なる髪色を試してみることができるようにするものだ。

すでにAmazonは、コンビニエンスストアや食料品ビジネスなどの実店舗ビジネスに参入しており、レジなし精算スマートショッピングカート生体認証システムなどの新しい技術でイノベーションを実践している。とはいえ、Amazonが実際のサロンビジネスそのものに関心を持っているかどうかは不明だ。むしろこのサロンは、アマゾンが将来的他の小売業者に販売したいと考えている新技術の実験場としての役割が大きいと思われるが、自社の店舗に導入される可能性もある。また、ARに関しては、Amazonは顧客の体験データを集めて、自社のショッピングサイトでも利用したいと考えているのではないだろうか。

関連記事
Amazonの、監視カメラだらけのレジ無しコンビニエンスストアにて
Amazonが購入品を自ら識別するスマートなショッピングカート「Dash Cart」をテスト
アマゾンが手のひらを読み取る生体認証システムの採用店舗を拡大、いずれオフィスや他社店舗にも

今回の目的が、サロンビジネスそのものではないだろうと思わせるヒントは、Amazonがこのサロンを「新製品や新技術を紹介する体験型の場」と表現しており、現時点では他のサロンを開設する予定はないとしていることだ。

またAmazonは、サロンを長期的に運営するために新たなスタッフを雇うのではなく、既存のサロンオーナーであるNeville Hair & Beauty Salon(ネビル・ヘアー&ビューティ・サロン)のElena Lavagni(エレナ・ラヴァーニ)氏を採用している。ラヴァーニ氏と彼女のチームは、これまでにもパリ・ファッション・ウィークやカンヌ映画祭などの他のイベントでも、ヘアドレッシングサービスを提供してきた。

画像クレジット:Amazon

Amazonは、このサロンを利用する顧客からどのようなデータを収集するのかの詳細は明らかにしていないが、新しい小売技術が実際の環境でどのように機能するのかを試すためのものであることは明らかだ。しかし、Amazonがヘアカラーのバーチャル試行を行う顧客の画像を撮影しているという事実は、新しいサロンから収集したそうしたデータをどうするつもりなのかという疑問を抱かせる。テストしようとしている特定の技術に関する学習のためだけに使われるのか、それとも他の用途にも使われるのだろうか?

多くの人が記憶しているように、Amazonは顔認識や生体認証などの技術の利用に関して複雑な歴史を持っている。同社は米国の法執行機関に生体認証の顔認識サービスを販売してきた一方で、同社の顔認識技術がデータプライバシー訴訟の対象となったこともある。また、同社のRingカメラは警察との連携を続けている顧客は、新しいテックプロダクトを楽しむだけでなく、Amazonの研究プロジェクトに参加しているかどうかを伝えられるべきだろう。

他のAmazonの実店舗と同様に、このサロンはまずAmazonの従業員にのみ開放され、その後数週間のうちに一般の人々からの予約も受け付け始める予定だ。

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:Amazonロンドン美容店舗

画像クレジット:Amazon

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:sako)

アマゾンが同社Project Kuiper衛星群最初の打ち上げで宇宙開発で実績あるULAと契約

Amazon(アマゾン)の衛星コンステレーションであるProject Kuiperが、宇宙への進出に一歩近づいた。アマゾンはUnited Launch Alliance(ULA、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス)と、9回のAtlas Vロケットの打ち上げで同社衛星を打ち上げる契約を結んだと発表した。同社は複数の打ち上げ事業者とロケットを使用して3236機のKuiper衛星を低軌道(LEO)に打ち上げる予定だが、ULAはアマゾンが契約を発表した最初の打ち上げ事業者だ。

関連記事:アマゾンのProject Kuiperは3236基の衛星打ち上げに複数企業の参加を期待

ULAのAtlas Vは、これまで85回のミッションを完璧にこなしてきた宇宙開発業界で実績のがあるロケットだ。例えば、NASAの探査車PerseveranceやLockheed Martin(ロッキード・マーティン)のロボット小惑星探査機OSIRIS-RExの打ち上げに使われた。アマゾンとULAは、契約の対象となる打ち上げロケットの総数については詳しく説明しているが、いつ打ち上げが行われるかについてのスケジュールは明らかにしていない。

2020年末のTC Sessions:Spaceで、TechCrunchはアマゾンのデバイス&サービス担当SVPであるDave Limp(デイブ・リンプ)氏に、打ち上げスケジュールについて質問している。その際、リンプ氏はアマゾンがProject Kuiper衛星の「設計段階の中盤」にあると述べていた。これは明らかに、打ち上げに先立つ量産に入るまでまだ作業が残っていることを意味する。

リンプ氏によると、アマゾンがこのコンステレーションを運営するためのFCC(連邦通信委員会)のライセンス期限が迫っており「約6年後までにコンステレーションの半分を打ち上げる」必要がある。これは設計段階が完了し、実際に衛星を製造している段階になった後、積極的な打ち上げスケジュールが必要になることを意味する。

アマゾンはProject Kuiperに多くの資本と時間を投資しており、初期投資額の100億ドル(約1兆1000億円)と現在500人を含むプロジェクトの専任スタッフ、およびグローバル本社のあるレッドモンド近くの専用オフィスと研究開発施設で支援することを約束している。

関連記事:小型衛星群でブロードバンド接続を提供するKuiperプロジェクトにアマゾンが本腰

カテゴリー:宇宙
タグ:AmazonProject KuiperULA

画像クレジット:Amazon / ULA

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter

米スーパーKrogerが初の大規模ロボット化フルフィルメントセンターをオハイオに開設

ほぼ3年前、提携の契約を交わした米国のスーパーチェーンKroger(クローガー)と英国のオンライン食料雑貨販売店Ocado(オカド)は米国時間4月15日、この契約による最初の主力製品を公開した。Krogerは、Ocadoの技術を使った顧客向けフルフィルメントセンターを、オハイオ州シンシナティの郊外、モンローに開設した。約3万5000平方メートルにおよぶその巨大な倉庫では、Krogerのオンライン店舗で受けた注文に応じて、何千種類もの商品を梱包して消費者に配達する。

Ocadoは自社の倉庫のことを「Shed」(シェッド、納屋)と呼んでいるが、ここでも他のシェッドと同様に、床には巨大なグリッドが描かれ、その上で1000台ほどのロボットと400人の従業員が、商品の棚出し、分類、移動を行うことになる。年間、実店舗20件に相当する7億ドル(約760億円)の売り上げにつながる処理が見込まれている。

注文を受けた商品は、Ocadoのバンをモデルに米国で製造されたKroger Delivery(クローガー・デリバリー)バンで配達される。これは温度管理が可能で、一度に20件分の荷物を積むことができる。この車両はまた、マッピング・アルゴリズムで最も早く、最も燃料を節約できるルートを割り出し、配達を最適化するOcadoのソフトウェアによって制御される。

画像クレジット:Kroger

KrogerとOcadoの提携関係は長い時間をかけて築かれてきたが、そこから生み出されるもへの関心は、2020年のオンラインショッピングの激増を受けて、今、最も熱くなっているに違いない。新型コロナウイルスのパンデミックと、社会的距離の確保を強要される事態から、実際の店舗へ出かけるより、食料品も生活必需品も丸ごとオンラインで注文したいと考える大勢の人々が、インターネットへ駆け込んだ。

その傾向は、この分野での競争も激化させた。Amazon(アマゾン)、Walmart(ウォルマート)をはじめ、昔ながらの食料雑貨販売業者もデジタル戦略を着々と進め、オンライン業界のプレイヤーたちは、今やオンラインでの買い物を受け入れるようになった消費者の市場をわずかでも確保しようと奮闘している。

この潮流はKrogerの船も浮き上がらせた。本日開催された記者発表会で、Krogerの会長兼CEOのRodney McMullen(ロドニー・マクマレン)氏は、Krogerの配達事業は、2020年150パーセントの成長を見せたと話した。

新型コロナが終息すれば(そう願いたい)、実店舗でのショッピングに戻る人もいるだろうが、業界では、壷から魔人が現れたと信じる向きは多い。オンラインショッピングに接した人の多くは、少なくとも一部はそのまま残るため、その新しい需要に応えるための新たなインフラを構築する時期に来たというのだ。

これを裏づけるデータはいくつもある。OcadoのCEOで共同創設者のTim Steiner(ティム・スタイナー)氏は、パンデミック以前のOcadoでの平均注文金額は105ポンド(約1万6000円)だったが、2020年は180ポンド(約2万7000円)となり、現在は120ポンド(約1万8000円)だと述べている。

多くの実店舗プレイヤーと同じく、Krogerもデジタル戦略における前線を複数築いている。同社はOcadoと協力して、たとえばShelf Engine(シェルフ・エンジン)などの企業と提携するなどして、倉庫内の業務の効率化を高める技術に投資してきた。さらに、Instacart(インスタカート)と食料雑貨の配達で手を結んだ。

KrogerとInstacartとの提携はまだ続いている。特に、Ocadoのアプローチよりもずっと広いエリアをカバーしているからだ。Ocadoは現在シンシナティで活動しており、フロリダに進出するという話も聞く。Krogerは本日、消費者向けフルフィルメントセンター(CFC)の規模はそれぞれ異なり「モジュール」という考え方に基づいて建設されると話していたが(ちなみにモンローの倉庫は7モジュールで構成されている)、これは、Instacartのモデルと比較するとまだ資本集約的なアプローチであるため、全体的に展開が遅く、おそらくその有効性が発揮されるのはKrogerの密度の高い市場に限られる。

「この2つの提携は、Krogerと私たちのお客様にとって極めて重要なものです」とKrogerのCIOであるYael Cosset(ヤエル・コセット)氏は本日の記者発表で語っていた。「私たちは、InstacartとOcadoとの戦略的パートナーシップで密接に協力できることを期待しています」。

Ocadoは、英国で2000年にスタートした初期のプレイヤーであり、多くの人たちからは、オンライン専用の食料雑貨販売ビジネスの構築と運用の業界標準と見られている。

だがOcadoは、食料雑貨直販ビジネスを英国外で展開して成長を目指すことはせず、むしろ自社のために開発したテクノロジーを活かし、それを商品化することでリーチを伸ばしてきた。商品化については、今も進行中だ。現在は、棚出しのロボット化やその他の自動化システム、さらには配達サービスの高効率化のためのテクノロジーの開発を進めている。

自社用に開発したテクノロジーを商品化して他社に販売するというOcadoの「AWS」戦略は実を結んだ。今では、オンライン食料雑貨販売サービスと、特にフルフィルメントセンター(日本ではイオン、フランスではCasino、カナダではSobeysと提携)でのパートナーシップが実現している。これは、Krogerの展開モデルが実証されたことを意味する。しかし、同社にとって米国進出は極めて重要な一手であり、同時に、WalmartやAmazonといった同国の巨大プレイヤーたちと戦うにはどうしても欠かせないインフラの一部をKrogerにもたらすものとなる。

そこに関しては、Ocadoの支援による巨大なインフラを、Krogerは他のプロジェクトにも応用するのか、するとしたらどんなかたちになるのかには大変に興味が湧く。同社は、Mirakl(ミラクル)と共同でサードパーティーの小売り業者のための独自のマーケットプレイスを開発中だ。これは同様のサービスを展開している企業、そう、AmazonとWalmartとの真っ向勝負となる。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:KrogerOcadoeコマース倉庫フルフィルメント物流ロボットオハイオ

画像クレジット:Kroger

原文へ

(文:Ingrid Lunden、翻訳:金井哲夫)

アマゾンがインドのスタートアップに投資する272億円規模のベンチャーファンドを発表

Amazon(アマゾン)はインド時間4月15日、主要な海外市場であるインドの中小企業(SMB)のデジタル化に焦点を当てた、同国のスタートアップや起業家に投資する2億5000万ドル(約272億円)のベンチャーファンドを発表した。

今回の発表は、これまでインド事業に65億ドル(約7062億円)以上を投資してきた米国のeコマース巨人が、政府当局や、同社がサービスを提供していると称する中小企業からの批判に直面している中でのことだ。

「Amazon Smbhav Venture Fund」と名づけられたこの新しいベンチャーファンドを通じて、Amazonは中小企業のオンライン化、オンライン販売、業務の自動化とデジタル化、そして世界中の顧客への拡大を支援することに重点を置いたスタートアップに投資したいと述べている。同社は、このファンドのライフサイクル(つまり、何年かけて2億5000万ドルを使い切る予定か)については明らかにしなかった。

Amazonの次期CEOであるAndy Jassy(アンディ・ジャシー)氏は4月15日に開催されたバーチャルイベントで「中小企業は経済のエンジンであり、生命線です」と述べた。「当社は、中小企業を加速させることに情熱を持っています」とも」。

Amazonは、中小零細企業(MSMEs)向けに売掛債権のオンラインマーケットプレイスを運営する、グルグラム(旧称グルガオン)に本社を置く設立3年目のスタートアップであるM1xchangeに1000万ドル(約10億9000万円)の投資ラウンドを実施したと発表した。M1xchangeは、マーケットプレイスを介して中小企業と銀行やノンバンク金融会社を結びつける企業だ。中小企業は売掛債権(為替手形や請求書)を銀行や金融機関に譲渡することでより有利な金利で融資を受けることができ、これにより、中小企業・小規模事業者の支払いに関する課題を解決することができるという。これは、同社のAmazon Smbhav Venture Fundからの最初の投資となる。

Amazon Smbhav Venture Fundは農業とヘルスケアの2つの分野にも重点を置いているが、中小企業との接点があれば、他業種のテックスタートアップも視野に入れていくとのこと。

アグリテック分野ではAmazonは、テクノロジーを活用してアグリインプットを農家によりアクセシブルにしたり、農家にクレジットや保険を提供したり、食品の無駄を減らしたり、消費者に届ける農産物の品質を向上させるインドのスタートアップに投資することを検討している。ヘルスケア分野では、医療機関が遠隔医療、電子診断、AIによる治療提案を活用できるように支援するスタートアップに投資するとしている。

今回の発表は、インドに拠点を置く中小企業に焦点を当てた、Amazonが毎年4日間にわたって開催するSmbhav(ヒンディー語で「できる、可能」を意味する)イベントで行われた。またAmazonはこのバーチャルイベントで、2025年までにインドの北東地域の8つの州から5万人の職人、織工、中小企業をオンライン化し、同地域からの茶、スパイス、蜂蜜などの主要商品の輸出を促進するための取り組みである「Spotlight North East」を発表した。

2020年の第1回Smbhavイベントで、Amazonは10億ドル(約1087億円)を投じて中小企業1千万社のデジタル化を支援することを発表した。同社は2021年4月初め、2020年1月以降、インドで30万人の雇用を創出し、30億ドル(約3260億円)相当のインド製商品の輸出を可能にしたと発表した。

関連記事:Amazonがインドのスモールビジネスのデジタル化促進のため約1100億円を投資

同社によると、5万以上のオフライン小売業者や近隣店舗(現地ではキラナと呼ばれる)がAmazonマーケットプレイスを利用しており、約25万の新規出品者もプラットフォームに参加したという。同社は15日「Local Shops on Amazon」プログラムを通じて、2025年までに100万のオフライン小売業者・近隣店舗のオンボーディングを目指していると述べた。

2020年には、Amazonの創業者兼CEOであるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が参加した最初のSmbhavイベントからそれほど遠くない場所で、何万人もの抗議者が通りをデモ行進し、Amazonは自分たちをつぶすために不公正な行為を行っている、と主張して懸念を表明した。

今回も同様の抗議活動が行われ、商人たちはAsmbhav(ヒンディー語で「不可能」の意)と名づけられたイベントで政府の介入を求めた。こちらから、彼らのストーリーを一部見ることができる。これはインドでの論争に巻き込まれないように長い間苦労してきたAmazonにとって、継続的な課題だ。

関連記事:進出から7年半で6775億円投じたインドでアマゾンは多くの問題に直面している

2021年2月には、米国のeコマースグループである同社がインドの一部の販売者を優遇し、それらの販売者との関係を公に偽り、インドの外資規制を回避するために利用しているとの報道を受け、何千万もの実店舗を代表する有力なインドの業者団体が、インド政府にAmazonの国内事業禁止を要請した。

関連記事:全インド商業者連合がアマゾンの事業禁止を政府に要請

全インド商業連合(The Confederation of All India Traders、CAIT)は、ロイター通信の記事で明らかになったことを受けて、インド政府にAmazonに対する深刻な措置を取るよう「要求」した。「CAITは長年にわたり、AmazonがインドのFDI(外国直接投資)規制を回避し、不公正で非倫理的な取引を行っていると主張してきました」とCAITは述べていた。

Google(グーグル)、Facebook(フェイスブック)、そしてMicrosoft(マイクロソフト)を含む複数の国際的なテクノロジー大手が、近年、インドのスタートアップ企業に投資している。Amazonも、配車スタートアップのShuttlや、消費者ブランドのMyGlammなど、多くの企業を支援している。2021月3月、同社はリテール決済スタートアップであるPerpuleを約2000万ドル(約21億7000万円)で買収した。

関連記事
グーグルが世界最後の成長マーケットであるインドに1兆円超を投資
アマゾンがインド小売業者のデジタル化を支援する同国スタートアップを買収

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Amazonインド投資Amazon Smbhav Venture Fundeコマースアグリテックヘルスケアスモールビジネス

画像クレジット:Pradeep Gaur/Mint / Getty Images

原文へ

(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

インドのEC大手Flipkartがオンライン旅行会社のCleartripを買収へ

インドのeコマース大手Flipkart(フリップカート)は現地時間4月15日、旅行・宿泊予約サイトのCleartrip(クリアトリップ)の買収で合意したことを発表した。Walmart(ウォルマート)傘下のeコマース会社は、世界で2番目に大きいインターネット市場での存在を拡大しようとしている。

この契約で、設立14年で買収前に約7400万ドル(約80億6000万円)調達していたCleartripの評価額が約4000万ドル(約43億5000万円)だったと本件に詳しい情報筋がTechCrunchに話した。この破格な売値は、他の多くの旅行業者同様、世界的パンデミックによる人々の旅行意欲の激減によってCleartripが多大な影響を受けたためだ。

インドの報道機関MoneyControlは、両社が2021年3月からこの交渉を進めていたことを報じている

CleartripはFlipkartに4000万ドルで売られる前に約7400万ドルを調達した(データ出典:Tracxn)

CleartripはインドにおけるAmazon(アマゾン)のパートナーでもあり、米eコマースグループのチケット予約機能を担っている。この2社は2019年に契約を結んだ。TechCrunchは今週Amazonに、パートナー企業がFlipkartと買収交渉していることについて、知っていたのか、不満はないのか尋ねた。現在インドの疎遠なパートナーであるFuture GroupのReliance Retailへの身売りを阻止する法廷闘争中の同社からは、返答がなかった。


今後もCleartripは独立ブランドとして運営を続け、全従業員の雇用も維持しつつ、Flipkartと密接に協力して「顧客が簡単に旅行できるテクノロジー・ソリューションを開発」していく。

Flipkartは1年以上前から、マーケットプレイスに航空券購入機能を導入する準備をしていると噂されていた。

関連記事:Amazonに大打撃を与えるインドRelianceによるFutureの資産買収を同国証券取引所が承認

「Flipkart Groupはデジタルコマースを通じて顧客体験を変えていくことを約束します。Cleartripは多くのお客様にとって旅行の代名詞であり、当社が多様化して新しい分野での成長を目指す中で、この投資は当社のお客様に向けた多様なサービスをさらに強化するものです。Flipkart Groupは業界の深い知識と技術力をもつCleartripチームを歓迎し、一致協力してお客様にいっそう意味のある価値と旅行体験を届けることを楽しみにしています」とFlipkart GroupのCEOであるKalyan Krishnamurthy(カリアン・クリシュナムルシー)氏が声明で述べた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Flipkartインド買収旅行Amazon

画像クレジット:Manish Singh / TechCrunch

原文へ

(文:Manish Singh、翻訳:Nob Takahashi / facebook