DIYで自由にカスタマイズできる3Dモーションセンス・コントローラDuo, Kickstarterで資金募集中

[筆者: Michael Seo]

Duoは3Dのモーションセンス(動き感知)のできるコントローラで、 Leap Motion ControllerKinectに似ているが、DIY的に使用する。Leap Motion Controllerは小さなエレガントなパッケージ入りだが、Duoは買った人自身がこれから何とかするのだ。

Kickstarterで20ドルを出資すると、詳しいインストラクションと市販部品の網羅的なリスト、それにCADファイルがもらえる。本格的なDIY人間がこれから自分だけのモーションコントローラを作っていくためには、それだけあれば十分だ。その勇気のない人は、140ドル出せばすぐに使える完成品のDuoが手に入る。

Duoは動きを検知するためにPlayStation Eyeカメラを2つ使っている(Sonyのゲーム機PS3のWebカメラだが単体でも売られている)。DuoのWebサイトにあるデモビデオを見ると、そのWebカメラとDuoの動き検出ソフトウェアが一体となって、まさにLeap Motion Controllerのような仕事をする。動作の範囲はLeapよりも広そうだが、それはそのように見えるだけで、具体的な仕様は彼らのWebサイトのどこにも見あたらない。そのビデオには、DuoがWindows 8のジェスチャーインタフェイスを、まるでKinectのように操作している様子も写っている。それにもちろん、DuoはFruit Ninjaの空飛ぶ色のテストにも合格している。

Leap Motion Controllerはもうすぐ79ドル99セントで発売されるから、それとほぼ同じ機能のデバイスが140ドルするのは、高い気がする。モーションセンスは今ホットな技術分野だから、ほかにもいろいろなプロジェクトがあり、本誌の記事でも紹介している。それらも十分、検討に値するだろう。Duoの長所は、ユーザが自由に分解したりして、心ゆくまでカスタマイズできることだ。それをやりたい人は、KickstarterのDuoのページへ行ってみよう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


DeNAが音楽サービスGroovyをリリース–楽曲購入にはチケット制を採用

dena groovy

今年初めにロゴ変更の発表と同時にアナウンスされていた、DeNAの新しい音楽サービスGroovyが本日リリースされた。DeNAはユナイテッドと業務提携し、彼らが提供していたDiscodeerを譲り受けている。Discodeerは再生している音楽の歌詞を表示したり、同じ曲を聴いているユーザーが分かるといった機能を持つアプリで2011年12月にリリース後、150万ダウンロードされた。

GroovyはDiscodeerをさらにバージョンアップした音楽プレーヤー・SNSのアプリだ。好きな音楽を聴いていると好みに合った曲がどんどん集まる仕組みだ。アーティストのファン(Facebookのファンと同じイメージ)になったり、他のユーザーをフォローする。すると、フィード上にフォローしたユーザーが聴いている音楽やアーティストの情報が流れてくる。

フィードに流れてきた音楽にはコメントやいいね!といった今時のSNS機能が付いており、コミュニケーションを取れる。好みの似たユーザーをフォローすることで自分好みの音楽を発見しやすくなるこの繋がりをDeNAは「ミュージック・インタレストグラフ」と呼んでおり、これが充実することで音楽の楽しみ方が大きく広がり、楽曲提供側にはヒット曲やスターを産み出す基盤になるのではないかとDeNAソーシャルプラットフォーム事業部島田智行氏は語る。

さて、音楽サービスでは楽曲の購入方法が気になるところだが、Groovyはユニークなチケットを採用している。アプリ内での音楽再生は、無料で45秒を試聴、99円でチケット(17枚セット)を購入しストリーミングで1回フル再生につき1枚を消費、1曲分購入で高品質ダウンロードといった3つの方法が用意されている。

フィードに流れてくる楽曲は再生ボタンをタップし、すぐに無料試聴を45秒できる。気になれば「プレイチケット」を99円で購入することで17回までフル再生可能となる。このプレイチケットはサービス登録時や友達招待の特典としても多少提供されるようだ。楽曲が気に入れば、その曲を購入しダウンロードすることで、いつでもフル再生できるようになる。

米国のSpotifyなどはプレムアムユーザーに対し、月額課金で聴き放題としているが、Groovyは聴いても聴かなくても料金を徴収されるより都度課金の方がユーザーの満足度が高いという調査結果もあるので、こちらを採用したという。

iTunesは楽曲単位での購入、Spotifyは月額課金、そしてGroovyはチケット制と差別化の一要因になるのかもしれない。

Groovyは本日からAndroid版のみ利用でき、iOS版は遅れてのリリースとなる。なお、すでに楽曲数は100万曲以上、39社のレコード会社・音源提供会社が参画している。


ダンスミュージックオンリーで24/7, (人が選曲する)MOXで世界中がディスコになる

“10年前までは、ロックはダンス音楽だった。それは、親たちへの‘ファックユー!’だった”。

“ソファに背をもたれてインターネットをTV的に体験する。それが、テレビの未来だ”。

MOX.tvは上記の二つの哲学を抱えて今日ステルス(お忍びモード)で立ち上がったWeb TVのチャンネルだ。VJたちが24時間休みなくダンス音楽のビデオやコンサートとニュースを‘放送’する。MOX.tvを開くだけで、ただちにお楽しみが始まる。クリックは不要だ。

マウスを捨てよう

MOXの人気の源泉は、その単純さだ。今のインターネットは疲れる。しょっちゅう、次はどこへ行くかを決めなければならない。そのために、いわゆる“意思決定疲労”が生ずる。いろんなオプションを秤にかけて迷うのはもうたくさん。飽き飽きした。上の二つの哲学を述べたファウンダのCarter Larenは曰く、“必要なものや欲しいものが事前にはっきり分かっていれば今のインターネットは実にグッドだ。でも人間は、何を見たいのか聞きたいのか事前に分かっていないことの方が、多いのだ”。

MOXでは、選曲を人間がやるので、ユーザは完全におまかせでよい。単純に、彼または彼女のDJ、おっとVJを楽しめばよい。Webは、あなたが自主的に閲覧しなければならないが、MOXは完全に受け身の電子ダンス音楽(electronic dance music, EDM)のラジオだ。一つのビデオが終われば、すぐに次が始まる。試してみたい人はMOX.tvへ行くか、または下の短いサンプルを見てみよう:

しかしMOXは、テレビやFM放送にないインターネットの強み、対話性を忘れてはいない。ビデオのチャンネルを下へスクロールすると、今どこかで‘放送’中のアーチストやフェスティバルなどが分かる。放送をカスタマイズしたい人は、左のボタンを使って、VJによるニュースストリーム、Bass(dubstep…ベースとバスドラ強調)、Chill(スローテンポ)、Dance(アップテンポ)などから選ぶ。

要らないものを削り落としてMOXへ

LarenがMOXをやり始めたのは18か月前で、それまではCryptography Research、さらにその前はブルーレイの技術でささやかな出口を達成、またサンフランシスコのダンスクラブMonarchなど数社に投資もした。今はMOXの唯一の投資家だが、来月はシード資金のラウンドがある。またhttp://cull.tvを買収し、そのファウンダが今のMOXのCTOだ。

MOXは、最初の構想ではライブ専門だったが、1年前に音楽ビデオの24時間Webテレビに変わった。主なターゲットである16〜24歳の層でテストしたところ、彼らは24/7(1日24時間週に7日)のビデオストリームは大好きだが、構成オプションが多すぎるのはだめだ。最初は途中をスキップできるためのタイムラインがあったが、それをあえて捨てた。

MOXのダンス音楽への特化も、ガキどもに気に入られた。Vevoの”MTV for the Web”のような単なる音楽ビデオサイトは、つまらないらしい。Vevo.tvへ行くと、Nicki MinajやTaylorのような疲れたポップスが平気で登場するからね。電子ダンス音楽(EDM)専門は、意外と穴場だった。またMOXはビデオ専門で、Turntable.FMの協同ファウンダが作ったDJZみたいに、同じくダンスファンをねらっているけどテキストがやたら多いサイトとは違うので、その点も子どもたちに好まれた。

Larenによれば、MOXはまだまだベータで、9人のチームにはやるべきことがいっぱいある。“今のニュースはひどいね”、と彼は認める。DJのインタビューはいい加減だし、コンサート情報も充実していない。今後は、ユーザ自身がビデオストリームをホストできるためのツールを埋め込むことを、考えている。そして聞きたい曲をプレイするための検索ボックスも。

幸いにも、収益化をあせる必要はない。音楽ビデオは主にマーケティング用のメディアだから、レコード会社はロイヤリティなしで使わせてくれる。PandoraやSpotifyのように巨費を払う必要はない。

広告もすでにやっている。スウェーデンの音楽ビデオHouse Mafiaとの乗り合いでAbsolutのコマーシャルなど。Larenは、広告の内容をもっと凝ったものにしたい、と考えている。「コンテンツこそがマーケティングなり」で行きたい。ただし、ユーザに嫌がられない広告に徹したい。たとえば検索は、ユーザが結果に広告などが出ることを了解している。コンサートの有料ストリーミングも、将来の課題だ。

一つの世代にシンク(sync,同期化)

正直に言うと、ぼく自身がMOXをとても楽しんでいる。パッシブ(受け身)とアクティブ(能動的)のバランスが良く、ぼくのWeb閲覧パターンに合っている。サイトを開いて、少し見て、それから、仕事をしながらBGMとして聞く。ダンス音楽だけだから、ビートが終始安定している。「あれっ?これは誰?」と気になるのがあったら、そのときはMOXのウィンドウを最大化して画面を見る。MOXはラジオとしても、オンデマンドのストリーミングとしても、ブログとしても、Turntable.fm的としても、そしてそのほかのいろんな音楽体験としても楽しめる。

人間が選曲していること(その人間を想像する)、そして今同じものを多くの人が聞いて/見ているという意識、これがかすかにコミュニティの感覚を与える。そもそも、ダンス音楽が鳴る場は人がいっぱいである。たくさんの人たちが、全員、音にシンクしている。人の孤独が氷のように溶けて、より大きなものへの帰属意識が育つ。それが、ディスコという場だ。MOXが、そうやってわれわれをターンオンしてくれるのなら、一日中、部屋のステレオが鳴りっぱなしでもいいよね。

〔余計な訳注: “10年前までは”、ということはないと思う。Grace Potterの昨年夏のコンサート(完全収録)。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


オンライン有権者登録システムがラテンアメリカ人に力を与え、共和党を不利に導く理由(グラフ有)

次期選挙では、オンライン有権者登録方式が共和党に不幸をもたらすかもしれない。カリフォルニア州有権者登録システムの初期調査報告によると、「35歳以下のラテンアメリカ系男女は、白人またはアジア系アメリカ人よりもオンライン登録の割合が多い」ことがわかった[PDF]。2012年の民主党勝利に貢献したと広く認められているこの有権者層は、デジタル民主主義と相性が良いようだ。

この予備調査結果で驚かされるのは、型通りにはテクノロジーによる恩恵は、裕福でiPadを持っている白人アメリカ人に偏って与えられると考えられているからだ。「オンライン登録に支持者は、これによって有権者登録手順がより広い層の有権者に対して開かれると言う。われわれの分析結果はその点いおて改革が成功であったことを示している」とLatino Policy Researchバークレー・センターのLisa García BedollaとVerónica N. Vélezが書いている。

1. ラテン系の民主党支持は急上昇している

2. ラテン系女性、特に民主党支持者のオンライン登録率が高い

ただしこれらの統計データには眉に唾を付けてかかる必要がある。オンライン有権者登録が有意な効果を生んだかどうかはこれだけではわからない。オンライン登録者のうち一定の割合は、いずれにせよ投票していたはずだ。

カリフォルニア大学デービス校のレポートによると、オンライン登録者の投票率は高いが [PDF]、この数字は表面的なもので統計的な対照条件が満たされていないため、オンライン登録の有無にかかわらず投票に行っていたかどうかを知る術はない。

いずれにせよ次期選挙ではオンラインシステムが拡大していくことは間違いなく、これは共和党にとってよくない兆候だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


MozillaとEpic GamesがUnreal Engine 3をWeb化, Web 3DゲームのFlash不要化へ

2011年にEpicは、好評なUnreal Engine 3の技術をFlashにポートして、ブラウザでもかなり高度な3Dゲームができることを示した。しかし2013年の今では、Flashはもう人気のプラットホームではない。そこで、現代的なブラウザではプラグイン不要でどれだけのことができるかをゲームデベロッパたちに示すために、MozillaとEpicが協力してUnreal Engine 3をWebにポートした。Flashプラグイン全盛の2011年には、考えられなかったことだ。

Mozillaの技術部長でWebGLの発明者でもあるVladimir Vukicevicが今週の初めに語ったところによると、MozillaはWebを現代的なゲームにとって十分有効なプラットホームにしたいと考えている。約半年前にMozillaは、そのemscriptenコンパイラを使ってCやC++のコードをJavaScriptのサブセットであるasm.jsにポートすることができるようになった。それによってJavaScriptのコードはネイティブコードの約2倍近い速さになり、この方法による最適化はFirefox Nightlyの最新バージョンがサポートしている。現代のゲームとゲームエンジンは複雑だから、ネイティブに近い速度をWeb上でも実現できることは、たとえばEpicの有名なデモCitadelやUnreal Tournamentを動かすことに欠かせない。今日行われたGame Developers ConferenceでMozillaは、Unreal Tournamentをブラウザ内でネイティブに動かして見せた。

Unreal 3 Engineの全体をWebに移植するのにEpicは4日を要し、その後小さな調整作業も行った、とVukicevicは述べている。Epicが同社のゲームエンジンをWebに持ち込むのはこれが初めてではないが、それにしても上々の結果だった。デモは数週間後にお目見えする。それまでは、最新のFirefox Nightlyの上でMozilla作のBananaBreadデモを見て我慢しよう。Web用のUnreal Engine 3をEpicが商用製品として提供するのか否かについては、まだ不明だ。

Mozillaのゲームプラットホーム担当Martin Bestによると、今回の作業の結果はすべて、MozillaのAndroid用モバイルブラウザと、そしてもちろんFirefox OSに実装される。モバイルでもゲームはネイティブの2倍近い速さで動くとMozillaは予想しており、それを示す社内的なデモもすでにある。一般公開は、まだ先のようだが。

これらの技術を使った商用製品を作っていくことに関してBestは、MozillaはすでにDisneyやElectronic Arts、ZeptLabなどと共同で作業を進めている、と言った。ZeptLabはすでに、Microsoftとの協働によりCut The RopeのHTML5バージョンを作ってWeb上に持ち込んでいる。Bestによると、このような協働案件を打診すると最初はどの企業も疑心暗鬼であるが、“一週間もするととても熱心なパートナーになってしまう”そうだ。

Googleも、ブラウザをネイティブの速さに近づけることに、Native Clientを通じて努力している。これは、デベロッパが作ったWebアプリケーションがコンパイルされたネイティブコードをブラウザ内で実行できる、という技術だ。GoogleのChrome Web Storeには、そのようなゲームがすでにかなりある。しかしMozillaのCTOでJavaScriptの作者でもあるBrendan Eichの言では、Firefoxがそのような技術をサポートすることは短期的にはない。むしろ彼の考えではJavaScriptの今後の進化でネイティブに近いパフォーマンスが達成されるだろう、という。Eichの見方では、Native Clientは“Webとは別のもの”だ。APIも、WebのAPIとは言えない。だからそれは、Mozillaが志向しているものとは違う。Mozillaは、Webそのものを前進させることにのみ、関心がある。

Asm.jsのコードの良いところは、それがあくまでもJavaScriptであることだ。だからどのブラウザでもそれは動く。しかしAsm.js向けに最適化されたブラウザなら、相当に速い。Eichによると、いずれはどのベンダも〔Googleも?〕、遅かれ早かれ、その最適化を実装するだろう、とのことだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleストリートビュー、福島原発付近の町並を公開

東日本大震災から2年、Googleは福島県浪江町の立入禁止区域のストリートビュー画像を公開した。対象にはチェルノブイリ以来最大の放射能事故現場である福島第一原子力発電所も含まれる。360度のパノラマ画像には、無人の街並みと廃虚と化した建物が写し出され、不気味さとともに悲痛を感じる。

浪江町は、2011年3月11日に住民2万1000人が避難して以来無人状態だ。Googleは、浪江町の馬場有(たもつ)町長の招待を受け、今月に入って撮影を開始した。Googleのデジタルアーカイブ・プロジェクト「福島の記憶」の一環として制作された。

「多くの町民から、ふるさとの状況を見たいという声があります。また、世界的にも原発事故の悲惨な状況を映像で見たいという方がたくさんいらっしゃると思います」と馬場町長がGoogle Japanのブログ[日本語]で語った。

「震災後も、世界は未来へと進んでいます。日本も、東日本大震災を教訓にしながら復興へ歩み始めています。しかし、浪江町は震災から時が止まったまま、原子力災害のため 2 年が経過しても応急的な処置しかできません。町の現状をご覧いただき、その重さを感じていただければ幸いです」

東北地方の陸前高田市をはじめ津波の被害にあった他の地域も同プロジェクトの一環として写真に収められている。Googleは、震災数ヵ月後から津波と地震による被害を画像に残してきた。プロジェクトは徐々に復旧する地域もある中で津波の規模を示す証となるべく立ち上げられた。また、震災後のGoogleの取り組みは、未だにYahoo! Japanが検索エンジンのトップを占め、プライバシーに敏感な日本において、ストリートビューに対する当初の否定的反応を含めいつくかの文化的行き違いがあった同社に好印象を与える結果にもなった。

今月Googleは、日本で災害情報サービスを開始した。これは米国では昨年から利用されている警報用プラットホームで、非常時にユーザーがGoogle検索、Googleマップ、およびGoogle Nowで、「地震」「津波」などのキーワードを検索すると、警報・注意報等の情報が表示される。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Google、Maps Engine Liteベータ版をリリース―高度なカスタム・マップが簡単に作れる

Googleは何年も前からユーザーが手持ちの地理空間データを利用してカスタム地図が作成できるプラットフォームとしてGoogle Maps Engineを提供してきた。

今日(米国時間3/27)、GoogleはMaps Engineの簡易版、Google Maps Engine Lite(ベータ)を発表した。これによって誰でも簡単にカスタム地図が作れるようになるという。Googleでは「企業にかぎらず、熱心な地図ファンも高機能で安定したカスタム地図を製作して広く共有できるようになる」としている。

Maps Engine Liteは小さいスプレッドシート・ファイルをアップロードすることで、その情報を地図上に表示できる。同一地図に対して3セットのカスタマイズ情報を付加して比較することもできる。ただしLiteの利用は非商用目的に限られる。

これらのカスタム地図には複数のレイヤーを設定することが可能だ。またスプレッドシート・ファイルではなく、手作業で線を描いたり、地域に色を塗ったり、地点にマーカーをセットしたりすることもできる。Googleはベースとなる地図を9種類提供する。これには衛星画像、行政境界表示地図、政治地図、高速道路地図などが含まれる。MapsEngine Liteでは150種類の地図アイコンが利用可能だ。

初心者向けにGoogleはチュートリアルを公開し、カスタム地図を作る過程をステップ・バイ・ステップで見せている。

Googleでは初期版のカスタム地図ツール、My Mapsのサポートも当面続けるとしている。ただしMy Mapsのユーザーはそのデータを新しいMaps Engine Liteにエクスポートすることができる。Googleのマップ・プロダクトのマネージャー、BethLiebertは今日の発表で「将来My MapsはGoogle Maps Engine Liteに統合される」と書いている。”

当面Maps Engine Liteはベータ版として扱われ、言語は英語のみのサポートとなる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android版Google翻訳がオフライン・モードに対応、日中韓の縦書文字認識、サポート言語は50ヶ国語に

Google翻訳は外国を旅行するときたいへん便利なツールだが、残念ながら1つ大きな欠点があった。外国を旅行しているときには往々にしてインターネット接続が確保できない。もちろん翻訳ツールは他に無数に出ているが、Android版の最新のGoogle翻訳(2.3+)50ヶ国語のオフライン言語パッケージをダウンロードできる機能が付加されたのはAndroid携帯とGoogle翻訳のユーザーにとって朗報だろう。

ユーザーはアプリのメニューから[オフラインの言語] を開き、サポートされている言語から翻訳元と翻訳先の言語をそれぞれタップしてダウンロードする。Googleによればオフライン版はオンライン版に比べていくらか簡略化されているというが、それでもオフラインでは使えないよりずっとましだ。

GoogleはiOS版の翻訳アプリも提供しているが、オフライン・モードが今後サポートされるのかどうかは明らかにされていない。

今回のアップデートの目玉はオフライン機能だが、それ以外にもこのバージョンだは日本語、中国語、韓国語の縦書のカメラによる文字認識がサポートされた。Googleは昨年8月にカメラによる文字認識のサポートを開始し、昨年12月には日本語、中国語、韓国語の横書きの認識ができるようになった。

翻訳は近く製造が開始されるGoogle Glassにとってキラー・アプリの1つになる可能性がある。Google翻訳チームは間違いなくすでにGlass対応の準備を進めていることだろう。Google翻訳チームのJosh EstelleはGlassユーザーで、GoogleのGlassプロモーション・ビデオに一瞬写る

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Webだけでここまでやれる, 思わず息をのむForecastの美麗さ

ぼくがいちばん最近、“うわぁ! このWebアプリはものすごきれー!”と言ったのはいつか、おぼえている人いる? ぼく自身は、おぼえていないんだ。

今朝(米国時間3/26)Forecastを見たときは、思わずそう言ってしまったけど、それの前が思い出せない。

“なんだよ。TechCrunchが天気予報アプリのことを書くなんて。もう明日(あした)から見ないぞ”、なんて言う前にちょっと待った。Forecastはたしかに天気予報アプリだけど、ほんとに、ほんとに、ほんとにきれーな天気予報アプリなんだ。

これを作ったのは、Dark Skyを作った人たちだ。Dark Skyは、Webじゃなくてネイティブの天気予報アプリとしては、これまたいちばんきれーな部類だ。一方Forecastは、Webアプリケーションでも頑張ればここまでやれる、という見本のような作品だ(モバイルと大画面の両方で)。スクリプトの上手な使い方、しっかりとしたデザイン、その最高のお手本だろう(開発の経緯についてはここに述べられている)。

まず、ご自分のコンピュータのブラウザで見てみよう。クリックしてナビゲートしてみよう。地球の下にある小さな[Play]ボタンを押してみよう。ピンをドラッグしてみよう。Time Machineに乗って、過去の気象データを見てみよう。誰が見ても、圧倒されると思う。

今度はAndroid携帯やiPhoneで見てみよう。スライド式の引き出しが、すばらしい。同じくスライド式のナビゲーションバーも、良くできてる。ここまで見て圧倒されなかった人は、Webで何かを作る苦労を経験してない人だ。それとも、自分の現状に完全に満足している人。

ちょっと感動しすぎかな、とも思ったけど、でもTwitterの上でぼくがフォローしているデベロッパの人たち全員が、この2時間ぐらい、Forecastをほめちぎっている。ふだん口の悪いHacker Newsの連中にも、ネガティブなコメントは一つもない。モバイルでは、そのWebアプリをホーム画面に載せないと使えないのは、ちょっとわずらわしいけど、天気予報アプリはいざ必要なときにすぐ見つかってすぐ立ち上がってほしいものだから、ホーム画面の義務化は、まあ許せるかな。

しかも、毎日一日中、仕事でWebアプリケーションばかり見ている人も、感動している。それはぼくの友だちのLisa Brewsterだけど、彼女は今は亡きPalmでWebアプリのデザイナーだったが、今ではMozillaから今度出るFirefox OSのためにWebアプリケーションとWebアプリケーションのスタンダードのための仕事をしている:

バーが、新しい高さにセットされたね。ぼくのホーム画面にようこそ、Forecastくん。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Havokがモバイル3DゲームエンジンProject Anarchyを発表, Intelの販促がらみで(?)完全無料

Havokエンジンを知らない人でも、それが使われているものを見たことは、たぶんあるだろう。あなたがよく知っている売れ線のビデオゲームの名前を挙げてみると、それがHavokをどこかで使っている確率はきわめて高い。Halo 4は? 使ってる。Assassins Creedは? 使ってる。SkyrimやUnchartedやCall Of Dutyは? 使ってる、使ってる、使ってる。

今朝(米国時間3/26)GDCで、Havokはモバイルゲーム用の3DエンジンProject Anarchyを発表した。リリースは今春の予定だ。その話題は何? 無料であることだ。

3Dゲームエンジンなんか一度もさわったことのない人が、まず第一に知るべきことは、そのライセンスがめんどい、ということ。たいていの製品に評価ライセンスみたいなものはあるが、でも商用で使うとなるとかなりのお金がかかる。その例外としては、Unity3Dなんかすばらしくてしかも無料だが、しかしProアカウントは有料だ。IrrlichtOgre3Dはどちらも無料でオープンソースだ。でもSource、Unreal、CryENGINEなど名のある製品の多くは、どれも有料ライセンスである。

ではなぜ、Havokは新製品のモバイルエンジンを無料で提供するのか? 彼らが優しくて親切だからか? それもあるかもしれない。でも、HavokはIntelが2007年に買収した会社だ。Intelは、何が何でもモバイルで稼ぎたい。モバイルでとくに人気の高いアプリといえば、ゲームだ。Intelのプロセッサを使った携帯では大人気のゲームがほかの携帯よりも迫力がある、速い、等々となれば、当然Intelのチップを採用するOEMは増える。

というお話に関心を持ったデベロッパは、ここで登録できる。最初に言ったように、リリースはこの春(のいつか)である。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、#ifihadglassキャンペーンの当選通知を送付開始。いよいよGoogle Glass関連の動きが加速か?!

Googleは数日のうちに#ifihadglass campaignの当選者に対する案内を開始することになったとアナウンスしている。キャンペーンでは、Google+やTwitter経由で数多くのアイデアが集まった様子。この中でGoogleにより選ばれた人たちは1500ドルでGoogle Glassを購入できることになる。そしてサンフランシスコ、ニューヨーク、およびロサンゼルスなどで年内に開催が予定されているイベントの中で、当選者たちのGoogle Glassの使い方などが紹介される予定になっている。今のところ、詳細な出荷予定日などはまだわからない。

ちなみに昨年のI/Oで、GoogleはGlassに対するプレオーダーの受け付けを行なっていた。しかしそれについての新たな動きは伝えられていなかった。今回#ifihadglassプログラムについての新たな動きが出てきたことで(また、次のI/Oも数週間後に迫っていることもあり)、いよいよプレオーダー済みの人びとにとっても新しい動きが出てくるものと思われる。

ところで、もしかすると組織として#ifihadglassキャンペーンに申し込んだ人もいるかもしれない。残念ながらそうした人びとは選外となる。「企業の方々からも、面白そうな内容のご応募をいただきました。しかし今回のプログラムは個人の方のみを対象としたものです。ビジネス系の方とは、また別の試みを行いたいと考えております」とのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


Amazon Web Services(AWS)が専用ハードウェアによるセキュリティサービスCloudHSMを開始

Amazonが今日(米国時間3/1)、CloudHSMのローンチを発表した。この新しいサービス はAmazon Web Services(AWS)のユーザに、専用のハードウェアモジュール(Hardware Security Module, CloudHSMの’HSM’)よるデータセキュリティを提供する。セキュリティに関して企業内的、契約条件的、あるいは法制的なコンプライアンス要件を抱えるユーザを、対象としている。Amazonの主張によると、これまで、クラウドサービスを利用する企業の唯一のオプションは、機密データやその暗号キーを自社所有のオンプレミスのデータセンターに保存することだった。当然これによって、アプリケーションをクラウドへ全面的に移行させることが困難になる。

Amazonの説明によると、今回の新しいサービスを利用することが適している分野は、“データベースの暗号化、DRM(Digital Rights Management)、認証や本人証明におけるPKI(Public Key Infrastructure)、署名入りドキュメント、支払などのトランザクション処理、などなどである。そのハードウェアの実体は、SafeNet, Inc.製のLuna SAモジュールだ。

CloudHSMサービスはAmazonのVirtual Private Cloud(VPC)を利用し*、ハードウェアはユーザのVPC内に配備され、ユーザが指定したIPアドレスを持つ。Amazonによるとこのサービスは企業にキーストレージを提供し、それらのキーを、“暗号モジュールの国際的規格(Common Criteria EAL4+)と合衆国規格(NIST FIPS 140-2)に準拠する、不正操作耐性のあるHSMアプライアンス”により、保護する。〔*: 関連記事。〕

HSMはユーザのEC2インスタンスの近くに置かれるので、ネットワーク起因のレイテンシはきわめて低いはずだ。

ただしこれは、お安いサービスではない。まず、配備費用(前払い)が5000ドル、そして使用料は1時間1ドル88セント(月額約1373ドル)だ。これぐらいの高度なセキュリティを必要とする企業にとってはたいした額ではないかもしれないが、暗号キーやデータを安全に保存したいと単純に願うスタートアップ向きではない。HSMのクライアントソフトウェアは複数のCloudHSMにまたがってリクエストのロードバランシング(負荷均衡化)を行うが、Amazonによると複数配備には“数週間を要する”そうだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Yコンビネーターのデモ・デーを終えたポール・グレアム、「今期から選択を厳しくした。できの悪いスタートアップはほとんどない」と断言

今日(米国時間3/26)、Y Combinatorのデモ・デーが開催された。スタートアップのデモにに先立って、ファウンダーでパートナーのポール・グレアムが挨拶し「今期は今までより選抜基準をずっと厳しくした」と述べた。その言葉どおり、前期の75チームに対して、今回デモを行ったのは47チームと4割近く減っている。

「今回のスタートアップに出来の悪いチームはほとんどない」とグレアムは断言した。

「ここに集まっている投資家にとっては過去のデモ・デーにくらべて投資先を選ぶy決断がそれだけ難しいことになる」とグレアムは述べた。Yコンビネーターにかぎらず多数のスタートアップに同時に投資するというスタイルのベンチャーの場合、デモ・デーで投資先を決めるのが難しいという苦情はいつも出ている(特にYCの場合はスタートアップの数が多いためプレゼンは数分ずつしか行われない)。しかしグレアムは「決断が難しいのはプレゼンの時間が短いせいではない。難しく思えるのはそれが実際に難しいからだ。プレゼンは単なる顔見せだ。投資家は後でファウンダーたちに直接面談してから最終的に決断してもらいたい」という。

スピーチの前にわれわれはグレアムに短時間だがインタビューし、スタートアップの選定プロセスについて話を聞くことができた。それによると今回のYCのスタートアップ選定では「成功要因だけでなく、失敗要因も考慮に入れることにした」のだという。「たとえば、あるスタートアップの場合、ファウンダーたちは非常に優秀だったので、以前の成功要因だけの基準だったら選んでいただろう。しかしファウンダーたちがお互いに仲が悪かった。これは大きな失敗要因なのでこのチームは落とした」という。

「できの悪いチームがほとんどない」点についてはこう説明した。グレアムはいつも全部のスタートアップを順位付けする。そうして次第に下位に下がっていくと、「どう考えてもこのチームはデモ・デーでたいした注目を集めそうにない」というレベルに達する。「今回はそのレベル以下のスタートアップがわずか4、5チームしかなかった。これは今までになかったことだ」とグレアムは語った。

Grahamによれば、YCがスタートアップの数を減らしたのはこれが最初ではないという。グレアムとYCのパートナーでグレアムの妻のジェシカ・リビングストンとの間に子供ができたときにもクラスのサイズを減らした。しかし、たまたまそのクラスから大成功を収めたAirbnbが誕生している。選定基準を厳しくしても成功したわけだ。しかしGrahamは「これほど大幅にサイズを縮小したのは今回が初めてだ」と語った。

〔デモ・デーの全スタートアップの紹介はこちら(第1部)〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Vine活用シーンが急拡大?! ― 映画「ウルヴァリン」が予告編ならぬ「トゥイーザー」を展開中

Vineがさらに注目を集めることとなりそうだ。マーベル・コミックのスーパーヒーローであるウルヴァリン(Wolverine)映画の「tweaser」(トゥイーザー広告)がVineを使って流されたのだ。流したのは監督のJames Mangoldだ。映画の予告編は最近、映画のために作成したサイトやAppleの予告編ページ、あるいはYouTubeで最初に公開するのが一般的となっていた。Vineでティーザーを流すことで、また新しい広告展開手段を獲得したということになるわけだ。Vineの有効性をハリウッドが認めた瞬間である、ということもできよう。

剣、侍、銃、女、ウルヴァリンの特徴的武器である爪、空中を飛ぶウルヴァリンの様子などが6秒間の動画に詰め込まれている。セリフは一切無く、プロットの説明も全くない。タイトルについてもロゴが表示されるだけだ。しかしこれがまた素晴らしいのだ。ウルヴァリン、X-Men、マーベル・コミックには既にコアなファンが存在するのだ。そうしたファンの反応を得るのには、この6秒間の動画で十分なわけだ。これをTwitterの運営する動画サービスに投稿するというのは非常に良いアイデアであったと思う。

ウルヴァリンの「トゥイーザー」はこういう具合だ。

IMDb上でのFilmonicのLiam Goodwinのによれば、もちろん20秒の長さの一般的な予告編も公開される。他にもさまざまな予告編が用意されているそうだ。しかしそうしたものに先立ってVine版を公開したというのも面白い仕掛けだ。映画の公開は7月24日を予定している。日本での冒険や、ヤクザとも関係を持つマリコ・ヤシダとのロマンスなどが描かれる。

ちなみに、Vine上に公開した動画を「トゥイーザー」(tweaser)と呼んだのはMangoldだ(既にお分かりだとは思うが、Twitterで行うティーザー広告という意味だ)。ビデオ関連コンテンツを宣伝するには、なるほど良い方法だと思う。

時間が6秒と限定されているのも良い。またリツイートで拡散していくのもうってつけだ。同じことになるかもしれないが、他のプラットフォームを必要とせず、Twitter内で拡散させられるのも良い。トゥイーザーを投稿すれば、Twitterを利用する広い層に一気に広がっていく可能性もあるわけだ。さらに非常に短い時間であることから、コンテンツのファンではない人も最後まで見てくれる可能性が高い。また、同じ理由からこのトゥイーザーにはいろいろな内容を詰め込む必要もない。ティーザーのつもりがネタバレになってしまうような危険性もないのだ。Vineは、まさに見た人の興味を掻き立てるという役割を過不足なく担うツールだと言えるのではなかろうか。

既にVineを使っているブランドも増え始めている。きっと他の映画も、この「トゥイーザー」に参入してくるのではなかろうか。他にもテレビショーやスポーツ・イベント、あるいはゲームなどもVineプラットフォームをうまく活用できそうだ。つい注意力を奪われてしまうような、新たな広告プラットフォームが広まりつつあるのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


指紋があればクレジットカードは要らない?–PayTangoは生体認証で本人証明

支払の仕組みとしては、クレジットカードが今でも最強だ。いまのところ携帯より強いし、QRコードにも僅差で勝っている。ほかの、その他大勢の支払手段に勝ち目はない。

Y Combinator出身のあるスタートアップは、指紋などの生体認証技術がクレジットカードに代わる未来の支払方法だと信じている。その名もPayTango、彼らは地元の大学と提携して、学生たちがクレジットカードではなく自分の指紋を使って素早く簡単に支払ができる方法を提供している。

4人のチームは全員、もうすぐCarnegie Mellon University(カーネギーメロン大学, CMU)を卒業する。その4名の協同ファウンダ、Brian GroudanとKelly Lau-KeeとUmang PatelとChristian Reyesはみなこの夏の卒業生、人間とコンピュータの対話や情報システムを学んでいた。

最初に作ったプロトタイプは指紋スキャナーと市販部品で作ったクレジットカードリーダーで、費用は1500ドルから1700ドルぐらいかかった。それを10週間かけてコスト削減に努め、完成品をCMUのキャンパスの3箇所に置いた。

“それはいちばん最初の製品で、とてもベーシックなものだった”、とCEOのUmang Patelが言う。“でも評判はとても良くて、学生たちはすぐに慣れた”。

ユーザの登録は簡単だ。人差し指と中指でパッドにさわる。その指紋が未登録なら、PayTangoは自動的にそのことを検出する。PayTangoは、カードと指紋を結びつけるためにカードをスワイプするようユーザに求め、次に携帯の番号を入力する。登録は短時間で終わるから、キャンパスでは100人の学生が4時間で登録を終わった。

リーダーは、商業者の既存のPOS端末とソフトウェアに接続される。“既存のメジャーなシステムを簡単に統合できる方法を開発したので、ユーザはソフトウェアの複雑な統合のことなどまったく気にする必要がない”、とPatelは言う。

しかしPOS関連の製品には、PayTangoもその例外ではなく、鶏が先か卵が先かの問題がつきまとう。中小の商業者の販売にどう対応するのか? ハードウェアやソフトウェアの使い方を社員たちにどうやって教えるのか? ここでは、スケーラビリティがたいへんな難問だ。

そこで最初に選んだのが、商業者と消費者の非常に密なネットワークだ。大学のキャンパスはその典型で、学生たちは毎日、一定の少数の店だけで昼食をとる。ジムも、やはりそのような市場だ。一定の同じ消費者たちの少数のグループが、リーダーをスワイプする。急速なスケールアップや拡散はない。

ビジネスモデルについて考えるのは、まだ尚早だ。しかしPatelによると、月額の会費制を考えている。今やっているパイロット事業がうまくいけば、次はCMUの全キャンパスへの拡大をしたい、と。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleの壮大なホームオートメーション事業Android@HomeとNexus Qはどうなった?–復活のきざしはあるが

2年前2011年のGoogle I/Oカンファレンスで同社のVic Gundotraがキーノートで発表したAndroid@Homeは、その日の大きなサプライズの一つだった。それは、Googleがホームオートメーション市場に参入することを意味していた。そして同じキーノートで発表されたのが、のちにNexus Qと呼ばれるもののプロトタイプだ。それは“ソーシャルストリーミングメディアプレーヤー”と呼ばれ、翌2012年のI/Oでは来場者全員にプレゼントされた。

そして、ビデオを早回しして今日(米国時間3/24)、今年のI/Oまであと数週間、ホームオートメーションは市場はまだまだ幼児期で、古い勢力に支配されている(Nestのような新興勢力もわずかにあるが)。この2年間、GoogleはAndroid@Homeに関してほとんど無言だった。Nexus Qも、最初のローンチ予定日が“延期”になってから以降、市場にその姿を見ることはない。Googleの製品としては珍しいことに、忘れられた製品としてその運命を待っている。いずれ本当に出番が来るのか、それとも今年の春の大掃除で始末されるのか。

Googleの忘れられた製品は、その多くが遅かれ早かれ消え去る運命にあるが、しかしNexus Qは、多くの悪評を浴びたにもかかわらずGoogle Playのリンクされていないページの上に今でもある。Nexus Qは、初めての、Googleのオリジナルデザインによるハードウェア製品だが、ハードウェアとして優れていても、そのソフトウェアは、まるでわざとそうしたように、貧弱な出来栄えだった。

ハードウェアは今見ても立派だから、今年のI/Oで復帰するのかもしれないが、そのときはAndroidアプリの大半をテレビで使えるなど、メディアプレーヤーとして完成度の高い製品であってほしい。個人的にはそれほど期待しないが、その中身はハイエンドのAndroid携帯だから、このまま葬り去られるとは思えない。以前、ローンチを“延期”して予約申込者全員に当時の現行機を無料で配布したときGoogleは、Qをもっと良くしたいと言った。その成果を見せる絶好のタイミングが、I/O 2013ではないだろうか?

Nexus Qは、Android@Homeによるホームオートメーションという大きなヴィジョンの一員にすぎない。Android@Homeはホームオートメーションに革命をもたらし、Androidを「家のためのオペレーティングシステム」にしてしまう企画だ。最終的にそれは、冷暖房も洗濯乾燥機も目覚ましも照明もエンタテイメントシステムも、家の中のすべてをコントロールできるシステムである。照明に関してはGoogleはパートナーも作った。しかし壮大なヴィジョンにもかかわらず、I/O 2011以来、音沙汰がない。Googleのホームページ上には今でもアクセサリの開発キットがあるが、それは@Homeのためというより、FitbitのようなガジェットにBluetoothで通信する、というもののようだ。

しかし先月、Android@HomeはひそかにAndroid 4.2.2に再登場した。4.2.2の構成ファイルには、メッシュネットワークとAndroid@Homeへの言及がある。5月のI/OではAndroidの次期バージョンが発表されるだろうから、4.2.2ですでに言及されているということは、いよいよ再登場のきざしかもしれない。もしそれがなければ、Nexus QやFeedburnerなどと並んで春の大掃除の対象になるのだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Amazing Jellybeanは、ボタン1つで正しい順番、正しい間隔で機械をリセットしてくれる魔法の箱(Bluetoothにも対応)

何年か前のこと、しばらく会っていない友人が取り乱して電話をかけてきた。インターネットがダウンして、明日までに終らせなくてはいけない〈大きな〉プロジェクトがあるという。プロバイダーに電話してもだめで、彼いわく「コンピュータを知っている」(*) 唯一の知り合いである私に助けを求めてきた。

「モデムはリセットしたよね?」

「うん、Comcastにそうしろって言われた」

「ルーターもリセットしたよね?」

「ああ、それでもダメだった」

「わかった、今から行くから待ってろ」

彼の家に着くと、ネットワーク関連の機械はリビングルームのテレビの後ろにあった。壁から同軸ケーブルが出てきているのはここだけだそうだ。

私はもう一度モデムをリセットするように言った。友人は手を伸ばしてモデムのプラグを抜いた。ここまではよし。

今度はルーターをリセットするように言った。彼は手を伸ばしてルームメイトのAppleTVの電源を抜いた。

やっちまった。


どこのギークにもこんな経験の1回(や10回)はあるだろう。この “Amazing Jellybean” は進行中のKickstarterプロジェクトで、こういう出来事を減らそうとしている。

Amazing Jellybeanは、一言でいうなら電源スイッチだ。ただし頭がいい。

ご存じの通りモデムとルーターのリセットダンスは、必要以上に込み入っている。両方の電源を抜く。60秒待つ。モデムの電源を入れる。60秒待つ。ルーターの電源を入れる。60秒待つ。これで合計180秒。ニコラス・ケージならその間に車を3回は盗める。

このAmazing Jellybean(いい加減タイプするのがバカバカしくなる名前だ)は、ボタン1つでまとめて面倒を見てくれる。ボタンを押したら、放っておくだけ。あとはこいつがモテムとルーターを両方切った後、正しい順番に正しい間隔をおいて電源を再投入してくれる。

これだけでも、そう、例えば君のママにとってはちょっとしたキラープロダクトだ。おじさんにも。あるいは、妙にベトベトしたDellでブラウズした〈完全に〉まともなサイトからどうしてスパイウェアが侵入したのか〈見当がつかない〉と言っていたあの友達にも。
もちろん〈きみ〉にはこれは必要ない、よね? テクノロジーの神であるきみには。モデムをリブートしてくれるヘンテコな箱なんか欲しくないだろう。そうだ言い忘れていたけど、これにはBlootoothもついているので、通信が途絶えた時に椅子から降りてホコリと戦う必要もない。そう、そこに私もやられた。

これは大きな問題に対する完治法ではなくバンドエイドなのではないかって? その通り、しかし、これは消費者規格のネットワーク機器に〈何十年〉来潜んでいる問題だ。おそらく当分なくならないだろう。

なぜこれがジェリービーンの形をしているか? 私には皆目見当かつかない。

Kickstarterページはこちら

[* プロのためのヒント:会話が「パソコン詳しいよね?」で始まった時、〈唯一〉の正しい対応は、真顔でこう答えること「パソコンって?」]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


スマートフォンでプレゼンを操作するPresefy。インストールは一切不要

パワーポイントのプレゼン。人類の歴史上「パワーポイントでプレゼンするのが大好き」と皮肉でなく言った人は誰一人いない。私が調べたのだから間違いない。

フィンランド出身の4人組、Presefyは、ウェブのパワーを駆使して古典的問題をいくつか解決することによって、プレゼンテーションの苦痛を激減させようとしている。

最悪でないプレゼンの高度な技術を学習したことのある人なら誰でも、プレゼンで人を引きつける第一歩はパソコンから離れることだと知っているだろう。発表する相手は聴衆であってノートパソコンではない。だからリモコンを使う。

そして、もちろんリモコンを使うということは、苦脳の世界に踏み入ることを意味している。土壇場で誰かのパソコンを使うことになったって? 対応するUSBドライバーをインストールしてそいつが爆発しないことを祈ろう。バッテリーが残り少ないって? 3枚目のスライドより先に行くたくなければかったのにね。

Presefyは、単機能のリモコンを捨てて、代わりにスライド操作をスマートフォンに任せる。しかも嬉しいことに、すべてをブラウザーで操作するため、特殊なドライバーやアプリは必要ない。

しくみはこうだ:

  • Presefyのアカウントを作り、パソコンからプレゼンをアップロードする。
  • スマートフォンのブラウザーからPresefyにログインし、発表するプレゼンの横にある「再生」ボタンをタップする。
  • プロジェクターに繋いだパソコンのブラウザーで、自分のチャンネルの専用URL(http://www.presefy.com/gregkumparak 等)をアクセスすればすぐにプレゼンが映し出される。
  • スマートフォンのウェブ画面でスライドをスワイプすれば、映っているスライドも合わせて移動する。

さらにもう一つおまけがある。そもそもプレゼンはウェブ上にあるので、何人でも同時に自分のノートパソコン上でプレゼンを見ることができる。これでもう箇条書きが全部8ポイントの丸文字で書かれたプレゼンを読むのにもストレスを感じなくてすむ。授業の後ろの席でも双眼鏡を使う必要がない。

現在Presefyは無料で使えるが、将来はパスワード付プレゼン、プレゼンのダウンロード、メイン画面を変えずに視聴者がページを移動する機能などを加えたProバージョンを作る計画だ。現在Presefyで扱えるのはPowerpointとPDFだけだが(Keynoteのユーザーは別の形式にエクスポートが必要)、他の形式も準備中だとチームは言っていた。

一つの問題は。すべてがブラウザー経由で行われるので、確実なネット環境を確保しておく必要があることだ。大学の教室や、お気に入りのVCのオフィスなら問題ない。5000人が同時に接続するようなテク系カンファレンスでは、最良の方法ではないかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


グラフ検索と新しいフィードがもっと使われるためにFacebookがすべきこと

少なくともFacebookは何も壊していない。しかし最近追加された新しいフィードと検索ボックスは、まだ私の生活を劇的に改善してくれていない。ホームページのデザインは美しくなったが、写真と音楽のフィードがあることをしょっちゅう忘れてしまうのはサイドバーに埋もれているからだろ。そして、グラフ検索は使った時には感激するが使うことがめったにない。しかし、ちょっとしたデザインの工夫によって、Facebookはこの努力の結晶の秘めたる力をもっと発揮させることができる。

世界人口の1/4の生活に深く染みついたサービスに手を加えるともなると、大ポカをやらないだけでも一種の偉業といえる。Facebookには、新機能をもっと高圧的にに導入するやり方がいくらでもあった。しかしそうはしていない、少なくとも私の目にはそう写る。両機能ともまだごくわずかなユーザーにしか提供されていないので、もしパニックや暴動が起きるとしてもまだ地平線のかなただ。新機能が導入されたトップページの外観はこんな感じだ。ちなみに、わずかな新機能利用者の間でも、異なるデザインが数多くテストされている。

フィードのデザイン変更もグラフ検索も、あなたのソーシャルネットワークを変えてくれる強壮剤ではない。どちらかといえと1足のランニングシューズに似ている。使う人の能力を高めてくれるが、そのためには慣れが必要で、履くのを忘れると効果が出ない。

つまりこれは、クローゼットの中で忘れられているスニーカーと同じように、その真価は多くの人に見過ごされているという意味だ。すぐ飽きられてしまう面白グッズのように。しかしこれではFacebookがおびただしい時間とカネを注ぎ込み、サービスを劇的に改善するはずのプロダクトにとってあまりにも残念だ。果たしてMark Zuckerbergたちは、目立ちすぎることなく目的を達成できるようなデザインバランスを見つけることができるのだろうか。

すでに先週グラフ検索には地味だが重要な変更が加えられている。ナビゲーションバーの中にポツンと置かれたグラフ検索ボタンが、一部のユーザーではネイビーブルーのリンク付きボックスになって、それがクリックすべきものであることが明解になっている。

しかし、グラフ検索を使う上で最大のハードルは、「友達の友達が行ったことのあるサンフランシスコのカフェ」といったクエリの書き方にユーザーが不慣れなことだ。Facebookはブログで検索のサンプルを見せたり、サイドバーでBrowseをクリックすると自動的にランダムな結果が表示されることをわれわれに教えようとした。

ユーザーにグラフ検索の真の魅力を知らしめ、 自主的に貢献するよう仕向けるためには、もう少し押しを強くする必要があるかもしれない。一つの方法は、検索ボックスのプロンプト文字列を「人や場所や物を検索」などという一般的なものでなく、最高の検索サンプルにすることだ。ワンクリックでFacebookのユニコーン検索エンジンのユニークな力を見せつけたり、プロンプト文字列でユーザーの想像力を喚起できるかもしれない。

もう一つの方法はグラフ検索にGUIを付けることだ。チェックボックスに印を付けるたけで検索クエリが生成される、以前のFacebookの詳細検索ページに似たものになるかもしれない。「場所」、「カフェ」、「行ったことがある」などを選んでいくとクエリが作られる。この方が簡単だとい人もいいだろうし、自然言語風検索のやり方にも慣れることができる。グラフ検索のドロップダウンの中だけで実現可能だ。、

フィードはどうだろうか。Facebookのオースチン支社のパーティーでFacebookのリードデザイナーと話した時、最大の問題は この強力なコンテンツ別フィードの存在を、ホームページを邪魔することも、ユーザーを圧倒することもなくいかに知らしめるかだと彼は話していた。こと

モバイルではさほど大きな問題ではない。Facebookはニュースフィードのトップにフィードのセレクターを置く予定だと正式に認めている。しかし、現在ウェブでは、サイドバーに押し込まれて畳まれた状態のセレクターはあまりにも見過ごしやすい。クリックするまではフィードがもう1つだけあるようにしか見えない。ページをスクロールしていくと、そのセレクターが最小化されて現在見ているフィードだけになってしまう。

貪るようにFacebookを使い、新しいフィード機能も知りすぎるほど知っている私でさえ、まだ何回かしか新機能を使っていない。目障りにならないのは良いが、今のデザインのままでは、滞留時間もエンゲージメントも向上が期待できない。私のつたない改造案はともかく、きっとFacebookなら、私が新しいコンテンツストリームをもっと触りたくなるようなインターフェースを実現してくれることだろう。

フィードの追加によってFacebookの情報価値は向上し、グラフ検索は膨大なデータセットに新たな使い道をもたらしてくれるだろう。あとはFacebookがデザインにもう一工夫を加えて、新機能をわれわれの大脳皮質に刻み込ませるだけだ。殆どの人は無意識のうちにいいね!をつけたり写真をスクロールしている。今度の新機能も反射的に使うようになるか今後に注目したい。

[画像提供:Mark Tedin / Magic The Gathering

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Lineがフランス語とブラジルポルトガル語に対応, 合衆国と南米で市場拡大をねらう

Lineはソーシャルネットワーク的メッセージングアプリとしてアジアで生まれたが、今ではグローバルに1億以上のユーザを抱える。今日Lineは、さらにそのグローバル化を拡大するためにiOS/Androidアプリのフランス語版とブラジルポルトガル語版をリリースした。スペイン語版は、すでにある。

今月の初めに同社は、合衆国とともに南米市場を重視する、と本誌に語った。

ソフトウェア企業でもありゲーム企業でもあるNHN Japan Corporationが作ったLineは、無料のメッセージングとコミュニケーションサービスでユーザを獲得し、ステッカーなどのコンテンツで収益化を図っている。

Lineは、最初の市場である日本では大人気で、ユーザ数は5000万近い。しかし昨年後半にはアプリのスペイン語バージョンをローンチして、スペインでマーケティングキャンペーンを展開している。スペインは、アジアに次ぐ第二の市場だが、そこでの成功によりラテンアメリカ進出の好機と確信した。Lineの合衆国におけるCEO Jeanie Hanが、今月初めにそのように語った

彼女がLineはラテンの文化にアピールすると考えるのは、その“楽しさ”とメッセージングにおけるヴィジュアル重視、そしてステッカーなどの要素からだ。南米だけでなく合衆国のヒスパニックの大きな人口も、Lineのファンになる、とHanは期待している。

Lineのスペイン語バージョンはAndroid向けが2012年11月、iPhone向けが同年12月のローンチした。スペインにおけるユーザ数は、公表されていない。

南米でLineは、Whatsapp、Facebook Messenger、Voxerなどと競合することになる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))