4人のエキスパートが教えてくれたSEO改善の20の秘訣

あの次世代メディアサイトのThe Next WebがSEOのアドバイス記事を掲載していたので思わずご紹介。業界のエキスパートがウェブマーケッターに向けにSEOのテクニックを厳選して語ってくれた日本のウェブマーケッターにも参考になりそうな内容です。 — SEO Japan

SEO (検索エンジン最適化)は、大部分のスタートアップにとって、とても味気ないが絶対不可欠なトピックであるため、私は、様々なSEOエキスパートからの率直で簡単なアドバイスをまとめた。

Autotraderの検索マーケティングマネージャー、Dewi Nawasariは、GoogleやYahooなどの検索エンジンを使ってあなたのサービスを検索している関連性のある顧客を引き付けるためにあなたのウェブサイトを最適化するプロセスとして、SEOを定義している。

彼女はまだスタートアップ向けのSEOは実施したことがないが、以下は、あなたが手始めにすべきこととして彼女が勧めていることだ:

1) 良いナビゲーションリンクを作る。

自分のウェブサイト内での顧客の旅を出来る限り簡単かつスムーズに作ることを考えるのだ。顧客があなたのコンタクト情報を見つけたり、登録したり、購入を完了させたりするのに必要なステップが短ければ短いほど、あなたが受け取る成功の確率は高くなる。検索エンジンは、あなたのナビゲーションリンクを介してウェブサイトをクロールするため、顧客が満足して閲覧しているならば、検索エンジンもそうである可能性が高い。

2) ページの宣伝文句を関連性があって記述的なものにする。

例えば、Google検索に入力すると、大きなフォントサイズのタイトルとそのタイトルの下に説明の要約が表示され、それがあなたのマーケティングの第一層としての役割を果たす。あなたは、ホームページのタイトルとあなたが提供するサービスの種類を簡潔に説明したディスクリプションを含めるべきだ。

3) サイト内にコアコンテンツを含める。

あなたが何を提供するのか?、あなたは確実で信頼がおけるのか?、簡単にあなたと連絡がつくのか?などの質問に回答する。

4) ローカル検索エンジンおよびディレクトリのリストに載せてもらう。

Google Plus LocalやYahooディレクトリやYalpのような主要プレイヤーから始めて、その後で自分の地域のビジネスや地方自治体のリストに至る。より多くのリストに入れば、見込み客があなたを見つける可能性は高くなる。

5) 出来る限り多くのレビューとテスティモニアル(証言広告)を奨励する。

レビューは、ローカル検索エンジンおよびディレクトリ内のリスティングで許可されるが、顧客がどのメディアに慣れていようと使えるようにあなたのサイト上でもレビューできるようにするべきだ。

6) 関連のあるソーシャルメディアサイトに存在する。

ソーシャルメディアサイトは、顧客がレビューを残すことのできる場所をたくさん追加し、それは顧客のたくさんの友人の前にさらされることになる。紹介を介してビジネスを獲得するのに素晴らしい場所だ。

7) 無料サンプルを提供する。

あなたが知っているのは、優れたオントピックのイベント?最高のアドバイスやハウツー?第二のサービス/販売でお金を儲ける?必ずそれを自分のサイト上に投稿し、それをFacebookページで触れ、それをローカルニュースサイトで公開するのだ。優れたオントピックのコンテンツが、オントピック検索における検索エンジン結果に表示される高いチャンスをあなたに与える。

8) モバイル最適化したウェブサイトを作る。

モバイルの使用は飛躍的に増加しているため、今こそゲームで先手を取る時だ。

SEOは検索エンジンが満足するためのプロセスだけではなく、最高のカスタマーサービスを顧客に届けるためのプロセスであるということを常に頭に入れておくこと。

また、MiintoのSEOマネージャー、Ned PoulterもSEOのアドバイスをくれた。

9) Googleアナリティクスを設定して、誰が自分のサイトを使用しているのかを理解すること。

必要不可欠なSEOの細目ではないが、あなたが最初にすべきことは、Googleアナリティクスをインストールして、それが全てのページにインストールされていることをチェックすることだ。ユーザーの具体的なデータへの幅広いアクセスが、デジタルと従来のマーケティングを区別する。これを自分の有利になるように利用するのだ!

10 ) Googlexウェブマスターツールを設定して、検索エンジンがどのように自分のサイトとやり取りしているかを理解すること。

多くの人は、GoogleがGoogleウェブマスターツールという形で提供している素晴らしいツールに気付いていない。検索エンジン自体があなたのサイトをどのように見ているかの詳細情報を提供することを可能にするために、ウェブマスターツールを使って自分のサイトを検証すること。そして、以下のような重要な問題を理解すること:

- Googleはあなたのサイトをクロールしているか?もしそうなら、何ページを発見しているか?

- どの内部リンクが認識されているか?

- どの外部リンクがあなたのサイトに向けられているか?

検索エンジンがあなたのコンテンツに手を伸ばすのに苦戦している時には、これを使って認識を手助けするのだ。

11) XMLサイトマップを作る。

ウェブマスターができる最も簡単な行動の1つが、XMLサイトマップを作ることだ。素人の言葉では、‘ウェブサイト上の全てのURLのリスト’として広く理解されている。これをGoogleウェブマスターツールに登録することによって、自分のサイト上でアクティブな全てのページを確実に提供し、Googleがあなたのコンテンツを発見しインデックスしようとする時に幸先の良いスタートを与えるのだ。

- このようなツールを使用してXMLサイトマップを作成する。

- Googleウェブマスターツールにサイトマップを登録する

12) ドメイン名の一本化

301は、カノニカル(例:http://example.com/)をあなたのサイトのカノニカルされていないバージョン(例:http://www.example.com/)にリダイレクトする。さもなければ、検索エンジンはhttp://www.example.com/とhttp://example.com/のどちらが正しいページなのかを解読するのが困難なため、混乱を引き起こす可能性がある。また、ブラウザがリクエストされたURLをサーバー上に見つけることができずに、それが複数の問題を引き起こすこともある。もしユーザーがあなたのホームページを見つけられなかったら、ユーザーにとっては悪い体験を引き起こすため、立ち去って二度と戻って来ないかもしれない。

このことを頭に入れて、あなたは、カノニカル(http://example.com/)からノンカノニカル(http://www.example.com/)への301リダイレクトを導入すべきだ。もしこれがテクニカルすぎるのであれば、Nedに連絡すると助けてくれるかもしれない。

もっと欲しい?ここからは、Morgan Online MarketingのフリーランスSEOコンサルタント、Steve Morganからのいくつかの指摘を紹介する:

13) ウェブサイト間の相互リンク

もしあなたが複数のスタートアップもしくは複数のサイトを運営しているのなら、それらがすべてお互いにリンクしていることを確認すること。それがブログロールからであろうと、フッターリンクからであろうと、他のどこかのページ(例:Aboutページ)からであろうと構わない。それは、通常、あなたが自分自身で導入できて100%あなたの管理下にあるてっとり早い成功だ。

14) ソーシャルプロフィールからリンクする

Facebook、Twitter、LinkedIn、YouTubeなどの企業プロフィールを作る際には、必ず自分のサイトへのリンクバックを含めること。どれだけ多くの人々がこれを見逃すか、単に忘れている(例えば、忙しくて)ことには驚かされる。ソーシャルプロフィールのリンク自体からはたくさんのSEO価値は得られないかもしれないが、それらは他の場所で発見されるかもしれない(例:Twitterディレクトリに載ることは、Twitter自体に存在することよりもたくさんのSEO価値を手渡す)。

15) ネットワーク(オフライン)!

外に出て、人に会うのだ―本当に!地元のネットワーキングイベントに行き、自分の近くにスタートアップコミュニティがあるか確かめるのだ。人々と知り合いになると、ゲストブログや記事投稿やPRのようなチャンスが突然に劇的に増え、それらは全てあなたのSEOにプラスとなるはずだ。

16) 自分のGoogle Placesxのリスティングを整理する

Google Placesの結果リストが、あなたのキーワードで登場するなら(例:相当する結果と地図)、Google Placesのリスティングをすぐに整理すること。それは無料だし設定も簡単だ。特に競争の激しくない分野では、リスティングの作成が、さらなる最適化を必要とせずに上位表示に結びつくことがある。

17) 賢くドメイン選択をする

スタートアップは、突拍子もない奇抜な名前(およびドメイン名)を選択することで有名だが、ドメイン名の選択に関しては賢くなること。例えば、Fantastic Monkey という名前のケーキ店なら(もしその名前が欲しい人がいれば、それは無料だ!)、fm-uk.coよりもfanastic-monkey-cakes.co.ukの方が、“cakes”が含まれているために、ブランド検索だけでなくキーワード検索においても、あなたにとってメリットがあるかもしれない。もちろん、SEOはオンラインマーケティングチャンネルの最大の目的ではないが、ドメイン名のようなもので、最初から良い選択をすることは理にかなっている。

最後に、DistilledのSEOコンサルタント、David Sottimanoが、レベルごとにアドバイスを分類している:

SEOの初心者向け

自分のサイトが検索エンジンによってアクセス可能であることを確かめる。Javascriptや動画や画像など、検索エンジンがインデックスに苦労するテクノロジーに対してはメタデータ、もしくはHTMLテキストを使用する。

新しいサイト向けの一般的な経験則では、1ページに100個以上のリンクを入れないこと、3層以上の構造にしないこと、アンカーテキストを使用してホームページから重要なページへとリンクすることだ。最後に、全てのページタイトルは、ユニークで、説明的で、70文字以下にし、ターゲットキーワードを含めること(できれば始めの方に)。

中級者向け

サイトがアクセス可能であると仮定して、あなたはいくつかのコンテンツを作成し、検索トラフィックを獲得するために最適化する必要がある。Googleオートコンプリートのようなツールや、Ubersuggestや顧客の質問を使用することによって、自分のオーディエンスがあなたのウェブサイトを見つけるために検索するキーワードのリストを思い付くことができる。

このリストが完成したら、それぞれのトピックをターゲットにした非常に優れたページを作成する必要がある。例:Yahooには素晴らしい無料のオンライン画像最適化ツールがあるが、キーワードのターゲッティングが理由であなたはそれを検索で見つけることはできない。

上級者向け

Googleアルゴリズムにおいて、リンクは未だにランキングの最も重要な外部要因であり、全ての人がマーケティングの貢献者である文化を受け入れる価値はある。友人、顧客、ビジネスパートナーからのリンクを要請し、従業員にどんな場所であろうとできれば(例えばソーシャルメディアプロフィール)会社サイトを紹介することを奨励するのだ。

非常に優れた、自然にリンクする価値のある資産をサイト上に作ることに関して、2つの原則を忘れないこと:“あなたは、時間とお金と才能のうち、少なくとも2つを必要とする”、そして、“予算がなくても優れたコンテンツを生み出すことはできる”。質の低いシンジケーション、記事マーケティングからのリンクを含めたり、リンクを購入したりするようなてっとり早い成功は避けること。これらは持続可能ではないし、Googleのウェブスパムチームからターゲットとされるからだ。

さあ、SEOのアドバイスを手に入れた今、あなたは来年に向けて忙しくなるぞ!

画像クレジット:DAMIEN MEYER/AFP/Getty Images


この記事は、The Next Webに掲載された「How to improve your site’s SEO: 4 experts share their priority checklist」を翻訳した内容です。

一読して新たな気づきがあれば実践してみる価値はある現場のエキスパートに活用されているティップス集でした。しかし最後の「あなたは、時間とお金と才能のうち、少なくとも2つを必要とする」には思わずナルホドでした。。。 — SEO Japan [G+]

消費者の購買行動に関する4つの発見 – ソーシャル、Amazon、ブランド、店舗

検索と購買行動の関係性を取り上げた統計データはたまに目にしますが、新たな調査結果が発表され内容が興味深かったのでここに紹介します。 — SEO Japan

小売のプロモーションに特化するParago社は、複数の製品のカテゴリーにおける、消費者がリサーチ、そして、購入を行う経緯を調べ、先日、調査結果を発表した。この調査は、消費者による購入に関する見解が多く詰まっており、デジタルマーケッターは様々なヒントを得られる。

ここでは、リサーチの一つの領域にスポットライトを当てる — それは、消費者が購入モードに入った時の消費者の行動に関する見解である。購入する製品を調べる際に消費者がチェックする情報源をリストアップした下のチャートは、デジタルマーケッターに様々なアイデアをもたらす。

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消費者がオンラインで購入を行う経緯。画像の著作権 — Parago

左側: 自動車部品、電化製品、家具/家庭用品、オフィス用品、スポーツ製品、オモチャ、食料品、日曜大工道具/住宅用品、ペット用品、購読サービス

上: Google、店舗内のディスプレイ、小売店のウェブサイト、Amazon、新聞/雑誌、テレビ、ソーシャルメディア、モバイルアプリ

 

 

1. ソーシャルは購入調査のチャンネルではない

Conductorによる調査では、購入リサーチプロセスにおいて、ソーシャルは最も利用される回数が少ないチャンネルであることが判明した。97%の確率で利用される検索と比べ、ソーシャルは、たった15%であった。

Conductorの調査が行われたのは2012年であり、時間が経過しても、消費者は、ソーシャルに頼ろうとしていないことになる。これは注目に値する。

当然ながら、ブランドを構築する、顧客の声に耳を傾ける、コンテンツを配信する等、ソーシャルには大きなメリットがある — 事実、私達が実施した調査では、ソーシャルの利用目的の中で、2番目に多かったのはコンテンツの発見であった — しかし、消費者は、購入する製品のリサーチには、ソーシャルを利用していない。

2. Amazonの影響力は思っているよりも低い

オンラインショッピングにおいて、Amazonの力は絶対的であり、製品の深さと広さ、そして、確立されたブランドは、多くの小売業者が、インターネットショッピングの分け前を得るには、あまりにもスケールが多過ぎると言う考えが定着している。

しかし、Paragoの調査では、確かに、Amazonは絶対的なブランドを構築し、また、レビューが多数投稿されたサイトは、オンラインリサーチにおいて重要な情報源ではあるものの、オンラインの小売業者も十分に戦えることが判明している — 自然な検索結果で、ある程度上位にランク付けされていることが前提となる。

小売業者は、製品を買ってもらうために、同等の価格に設定する必要はあるが、Amazonがリサーチのチャンネルとして2番目に多く用いられている全ての分野で、オンライン検索(Google)が1位を獲得している。

3. ブランドロイヤルティが購入の決定に大きな影響を与える

調査によると、ショッピングサイトは、購入プロセスにおいて、3番目に利用されることが多いようだ。

つまり、ブランドロイヤルティは、オンライン検索ほどではないにせよ、購入プロセスに影響を与えていると言えるだろう。面白いことに、アパレル業界のブランドロイヤルティは、購入に最も大きな影響を与えている — これは、服の購入は、個人の好みに左右され、また、消費者の信頼を必要とする事実に基づいている。

4. 店舗内で実際に確かめなくてもよい製品もある

店内での販売は、オンラインの買い物を抑制すると言う、当たり前の主張が長らく浸透している。 しかし、「in-store displays」(店舗内のディスプレイ)をよく見ると、消費者は、実際に手に取ることが出来なくても、オンラインで製品を購入していることが分かる。

事実、– 電化製品、家具、家庭用品、そして、スポーツ用品等、実際に手に取って確かめたいと思われる製品のカテゴリーにおけるチャンネルとし、「in-store displays」は3番目、もしくは、4番目に位置しており、重宝されているわけではない。

店舗内の展示が最も利用される回数が多い製品のカテゴリーは、オフラインの購入が今でも大半を占める、食料品、ペット用品等のカテゴリーであり、配送が面倒で、急に必要になる製品が該当する。

このデータから、店舗内の購入から、消費者が距離を置き始めていることが見えてくる。しかし、このデータだけで判断するべきではない。オンラインショッピング、そして、「ポイント & クリック」する購入には、調査では取り上げられていない消費者のニーズが欠けている — 「感覚で製品を選ぶ」ニーズ、「実際に手に取って、触りたい」ニーズ、そして、「他の製品と比べたい」ニーズ。

instore-vs-omnichannel

消費者が製品を購入する場所 — 画像の著作権 Parago

左側: TV、ミキサー、DVD ブレーレイ ウルトラバイオレット、テレビゲーム、洗濯機、プリンター、運動靴、ジーンズ、化粧品/パーソナルケア用品、芝生 & 庭用品、タイヤ、車のバッテリー、洗濯用洗剤、ドッグフード、ビール、TV/インターネット/電話のパッケージ

上: 製品、店舗以外で購入する割合

このニーズは、購入の決定を楽にすることに力を入れている小売業者によって、少なくとも部分的には、満たされる。要するに、店を訪問して収集する豊富な情報を消費者に提供する必要があると言えるだろう。

また、リッチメディアのコンテンツを提供することも求められている — 情報を基に購入の決定を下してもらうことを目標に掲げ、店の中で刺激される感覚にアピールするような、大きく、詳細が分かる画像、動画、そして、ユーザーによるレビューを提供するべきである。

オンラインコマースを成功に導く鍵

消費者のオンラインショッピングに関する最新の調査では、ほぼ全ての製品のカテゴリーにおいて、消費者は、リサーチの情報源として、Googleを最も利用していることが分かった。この調査は、以下の2つの当然の事実が、オンラインコマースに当てはまると示唆している:

  1. 勝つためにはまず参加する必要がある。 消費者は、製品を購入する際に、他の何よりも検索を頼りにしている — つまり、検索結果に表示されていなければ、競争に参加することさえ出来ないのだ。
  2. 最高のアイテムを提供する必要がある。 消費者が、購入プロセスにおける情報源として、店舗内の展示から距離を置きつつある中、オンラインの小売業者は、隙間に入り、店舗内の買い物で得ていた情報や経験に代わるものを提供しなければならない。

上記の2点を考慮し、サイトに反映させるオンライン小売業者は、オンラインコマース化の流れにおいて、有利な立場に身を置くことが出来るようになる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「4 Revealing Facts About How Consumers Search And Buy Online」を翻訳した内容です。

まず、商品別の購買ソースの微妙な差が面白かったです。さらにソーシャルが購買行動の乾季ソースに全くなっていない点は、ソーシャルECがイマイチ流行らない理由を説明しているかもしれません。他も色々と気になる結果がありましたが、最後にECを成功させるには、1)参加する、はともかく 2)最高の商品を提供する必要がある、とのこと。コンテンツマーケティング等で購買のきっかけを高めることはできるとは思いますが、結局は 2) が大事なんですよね。。。もちろん何を持って「最高」を定義するかという話もありますし、SEOやコンテンツマーケティングでユーザーニーズを考える過程で改めて商品の優位性や特徴について考えることが新たな成功のヒントになるかもしれません。 — SEO Japan [G+]

Google Glass、アメリカで一般販売開始―外国ユーザーはメーリングリストに登録

Googleがメガネ型コンピュータのGlassを発表してから1年近くたつが、これまではGoogleに承認された幸運な人々しか購入ができなかった。しかしそれがとうとう終わった。

今日(米国時間4/15)、Googleは新しいExploreプログラムを発表し、誰でも自由にGlassが購入できるようにした。「Glassを何に使いたいのか」を詳しく説明する申込書は不要になった。ただしあいかわらず値段は高価だ。

今回発売されるGoogle Glassの価格はこれまで同様、1500ドル+税に据え置かれた。 これにはGlass本体、充電器、ソフトケース、モノーラル・イアフォンが含まれ、好みの色が選択できる。

Explorerプログラムの待機メーリングリストにGoogleが送ったメールによると、今回出荷されるGlassは1年前の製品から大きく改良されたまったく別物だという。「この1年でわれわれはGlassのソフトウェアを9回アップデート、42種類のGlasswareアプリをリリース、接続デバイスにiOSを加え、度付きメガネにも対応した。これらの改良の多くなExplorerプログラムに参加したユーザーからの要望に基づくものだ」とメールは述べている。

Googe Glassの購入はこちらからできる。場違いなところへGlassをかけて行って乱暴されないようご用心。

〔日本版〕上のリンクからアメリカ以外の外国居住ユーザー向け情報提供メーリングリストへの登録ができる。氏名、メールアドレスの記入以外はドロップダウンメニューから選択するだけで、従来のように使用目的をテキストで説明するなどの必要はない。「アメリカ以外の国でも販売を開始すべく努力中」とのこと。これまでのGoogleのプロダクト発表の例からすると日本はまっさきにGlassが発売される外国になりそうだ。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google+に自動バックアップした写真が、Gmailから簡単に利用可能に

ソーシャルネットワーク本来の用途としては、あまりGoogle+を利用していない。しかし写真のオートバックアップはかなり便利に使っている。そして、Gmailとの連携で、Google+の写真関連機能がさらに便利になりそうだという話が入ってきた。オートバックアップした写真を、Gmailで簡単に再利用できるようになったのだ。スマートフォンで撮影した写真を、簡単にウェブ版Gmailで利用できるようになったわけだ。

ウェブ版Gmailのメール作成画面で、「写真を挿入」を選ぶと、最初にオートバックアップした写真が候補として表示されるようになった。最近バックアップしたものから順に、これまでに蓄積したものが一覧で表示されるわけだ。アルバムを利用しているのならば、アルバム全体をシェアすることもできる。インラインもしくは添付形式で挿入することができ、インライン形式で挿入した場合には、編集画面で簡単にリサイズすることもできる。

機能が見当たらない人も慌てる必要はない。Googleによると徐々に適用ユーザーを拡大していくつもりなのだとのこと。もちろん、写真の自動バックアップは有効にしておく必要がある(訳注:訳者の環境では、訳しているうちにいつの間にか機能が有効になっていました)。

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(翻訳:Maeda, H


究極のウェアラブルはスマートフォンそのもの, と見切ったLarkがハードウェアからアプリに転向

Samsungの最新機種Galaxy S5の無料アプリの中には、このところ鳴りをひそめていた健康スタートアップLarkの新作アプリがある。

というか協同ファウンダでCEOのJulia Huによると、Larkはこのアプリの開発に没頭していたため、かなりの“ステルスモード”だったのだ。しかし、“個人化された健康指導”を提供するという同社のビジョンは前と変わっていない。その対象は、健康や体調のことは気になるけど、具体的な健康対策、たとえば一日に何歩以上歩く、といったことにあまり関心がなかった人たちだ。

しかし、そのビジョンの追求の仕方が、前とは違う。まず、Larkの助言(たとえば、長時間じっと座っていたからすこし歩きなさい、といった助言)が、これからはメッセージではなく対話形式で提供される。つまりアプリがユーザに活動について質問し、そして提案を述べる。こういう対話形式の方が、実際のコーチやアシスタントに近い、とHuは言う。

もうひとつの大きな違いは、前のようなアプリを載せた腕輪ではなく、スマートフォン上のアプリになったことだ。同社はSamsungと協力してS5の消費電力の少ないセンサを利用することにしたようだ。スマホのセンサでユーザの活動が分かるなら、専用のハードウェアは要らない。

というわけでLarkは、既存の顧客のサポートは続けるけど、ハードウェアの製造はやめるのだ。専用ハードウェアが要ることに比べると、アプリだけの方がずっとアクセス性が良い。ときどき充電してやるハードウェアの数が、自分の身の回りから減るのもありがたいだろう(私自身も腕輪のLarklifeを数か月使ったけど、結局そのあとは使わなくなった)。この変更を今やるのはなぜか? Huは曰く、スマートフォンが相当進歩したので、センサを利用するアプリを長時間使っても電池が十分保(も)つようになった。“電力消費の少ないセンサを搭載したスマートフォンは、究極のウェアラブルだ、と悟(さと)ったのよ”、とHuは言っている。

Larkの最初のローンチは、2010年のTechCrunch Disruptにおける無音目覚ましだった。その後のプレゼンテーションでは、ステージ上で突然の結婚プロポーズが行われ、審査員の一人だったSean Parkerが、その男に“お前本気か?”と問いかけた。同社はその後製品を多様化し、睡眠指導や、幅広い健康チェックとアドバイスを行うデバイスなどを売ってきた。

昨年のSECの資料などを見ると、Larkはまた新たに今度は310万ドルを調達したようだ。Huも今週、その資金調達の件を確認し、既存の投資家たちが同社の方向転換を支えてくれた、と言った。既存の投資家の中には、本誌TechCrunchの創業者Michael Arringtonが作ったVC CrunchFundもいる。

この健康指導サービスの料金は月額2ドル99セントだが、Galaxy S5のユーザは一年間無料だ。Huは、ほかのスマートフォンでもこのアプリをローンチしたいと言っているが、具体的な計画はまだない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google に企業の電話番号や店舗の情報を表示させるための推奨される方法をご紹介

毎日、多くのユーザーが Google を利用して企業について検索しています。カスタマー サービス用の電話番号や、住所、営業時間などがよく検索されるものです。

このような情報は、通常、会社のウェブサイトの「お問い合わせ」ページに記載されています。Google が正確にそれらの「お問い合わせ」ページを発見し、適切な情報を抽出することができた場合、その情報がユーザーに伝えられる可能性は高まります。 この情報を Google に理解させ、表示させるために推奨される方法を今日は紹介します。

企業の電話番号


現在、様々な企業の電話番号が Google 検索結果に大きく表示されています。例えば、Nest Labs のカスタマー サービス用電話番号を検索すると、以下のように表示されます(現在のところ google.com でのみご確認いただけます)。


本日、あなたのサイトに埋め込む構造化データ マークアップを利用して、表示させたい電話番号を指定する schema.org マークアップのサポートを開始しました。サポートされる電話番号の種類は、以下のようなものです:
  • カスタマー サービス
  • テクニカル サポート
  • 決済サポート
  • 支払い
それぞれの電話番号に対して、フリーダイヤルかどうか、聴覚障碍者が利用できるか、グローバルで利用可能な番号なのか国別の番号なのか、を指定することができます。 国別のカスタマー サービス用電話番号を指定する方法は、こちらをご覧ください (英語)。

店舗サイト向けの推奨


多くのユーザーが、Google を利用してさまざまな店舗を検索しています。多くの場合、最良の情報はウェブサイトのお問い合わせページや、支店リスト ページで見つかります。これらのページには、住所や電話番号、営業時間などが含まれています。


このようなページをユーザーにとっても Googlebot にとっても理解しやすいものにするために推奨される方法 (英語) も本日発表いたします。ここには、クローリング、インデックス登録、デザインに関する推奨事項、そして Google により正確にそのページをインデックスさせるための新しい構造化データ マークアップに関するガイドラインが掲載されています。

また、Google Maps やナレッジグラフ、AdWords キャンペーンなどの Google のサービスに対して店舗の情報をアップデートするためのツールであるビジネス オーナー向けプレイスを利用することも引き続き推奨されています。

なにかご質問がありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムをご利用ください。

【気になるIT書籍】Amazon奇才経営者の実像に迫る『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』

編集部:この記事は、本の要約サイト「flier(フライヤー)」と共同で選書したIT・テクノロジー関連書籍の要約を紹介するものだ。コンテンツは後日、フライヤーで公開される内容の一部である。

タイトル ジェフ・ベゾス 果てなき野望
著者 ブラッド・ストーン、井口耕二 訳、滑川海彦 解説
ページ数 504
出版社 日経BP社
価格(単行本) 1944円(税込)
価格(Kindle版) 1800円(税込)

本書の推奨ポイント

本にとどまらず、衣類や家電、食品まで、いまや生活のあらゆるものを買い揃えることができるAmazon。ショッピングの手段としてあまりに身近なものとなったため、近所のスーパーに行くよりもAmazonで購入する人も大勢いると言われている。

本書はAmazonの立ち上げから、現在に至るまでの道程を緻密に描いた一冊だ。Amazonは当初、出版社から好意的に受け入れられたが、次第に業界を揺るがす脅威として捉えられるように。Kindle発表時には新刊書に強引な値付けを行うことが明らかになり、ついに敵対視されるまでになる。社内外に大小様々な傷跡を残していきながらも凄まじい成長を続けるこの企業のスピード感は、読者にとって一種の興奮を与えてくれるだろう。

また、Amazonを率いるジェフ・ベゾスの「野望」は果てしなく、スティーブ・ジョブズにも劣らない特異な性格や才能が感じられる内容となっており、一人の起業家の半生としても興味深い内容になっている。同時に、クレジットカード情報を登録しておけば、その名の通り1回クリックするだけで商品が買えてしまう「ワン・クリック」や、購買履歴からその人に合った商品を示してくれる「レコメンド機能」など、私たちの購買意欲をますます刺激するためのテクニックが生まれた背景、どんなに損失を出しても顧客中心に考えるベゾスの思考法は参考になるところが多い。

綿密な取材によって完成された500ページ超もある本書だが、冗長なところは一切なく、2014年必読の1冊であることは疑いようがない。

本書の重要ポイント

・ベゾスが起業を決断した理由は、将来自分の人生をふり返ったとき、目の前の高い給料を失うことよりも起業しなかったことの方が心から後悔する可能性が高いと考えたからである。

・ベゾスは他のテクノロジー企業のトップと同様、部下を厳しく叱責する、気性が激しい人物である。一方、彼の指摘はいつも的確で、顧客を第一に考えた施策を実行していくことでAmazonを成功に導いてきた。

・出版業界は当初Amazonを歓迎したが、KindleによってAmazonが覇権を握るようになると、その存在を脅威と見なした。いまやAmazonは単なるECサイトを超える存在になりつつある。

本書の必読ポイント

Amazonは小売企業ではなくテクノロジー企業

1990年代末ごろから、Amazonはテクノロジー企業であって小売企業ではないとベゾスは主張していたという。だが収益の大半を消費者への販売から得ていたため、それは単なる願望に過ぎなかった。

これを打破したのが、ストレージやデータベース、処理能力といった基本的なコンピューターインフラストラクチャーを提供するクラウドサービス、Amazon Web Services(AWS)だ。今ではスタートアップ企業だけでなく大企業にとっても欠かせないサービスとなっている。

オンラインショップとは全く違う事業に進出した背景は本書を参照いただきたいが、その誕生秘話も興味深ければ、AWSを成功に導いた価格戦略も示唆深い。

ベゾスはAWSの収益予想を尋ねられたとき、長期的には収益が上げられるようになるが「スティーブ・ジョブズの失敗」を繰り返したくないと回答したという。iPhoneは驚くほど利益があがる価格で販売されたが、そのためにGoogleなどの競合をスマートフォン市場に引き寄せてしまったことをベゾスは失敗だと見なしたのだ。

AWSは確かにまだそこまで利益を生み出していない。しかしながら、ことさら低く設定されたAWSの料金はベゾスが意図した効果を生み、スタートアップ企業がこぞってAmazonのプラットフォームを使うようになったにもかかわらず、Google会長のエリック・シュミットはこの事態に2年以上も気付かなかったそうだ。あとを追うようにMicrosoftは2012年にAzureというクラウド構想を発表、GoogleもCompute Engineで2012年に参入した。「これはAmazonの功績だ。本屋さんが情報科学をものにし、解析も勉強して、すばらしいものを作り上げた」とシュミットもAmazonを認めざるを得ないほどだった。AWSでの成功をもってAmazonはベゾスの望み通り、ついにテクノロジー企業になったと言えよう。


Oculusの次に来るものは何?–SurviosはVRにリアルなモーションコントロールを導入

仮想現実(virtual reality, バーチャルリアリティ, VR)の世界は、FacebookがOculusを20億ドルで買って以来、大きな上昇気流に乗った。Oculusの次の大物は何だろう?

それは、Surviosではないだろうか。同社は、Oculus VRのファウンダPalmer Luckeyと同じく、南カリフォルニア大学のMixed Reality Lab(混成現実研究室)出身なのだ。

これまでのバーチャルリアリティというと、もっぱら静的だった。ユーザは、一か所に座ったままヘッドセットをつけ、まったく新しい世界へとワープされる。

しかしSurviosは、Kinect + Oculus Riftの世界だ。ユーザは、動き回りながら、自分の背中から仮想の矢を取り出したり、トミーガンを掃射したり、ピストルを仮想のサイドポケットから抜いたりする。どれも、実際にユーザの手の動きが伴う。

控えめに言っても、その体験はすごい。自分が確実に、活劇のヒーロー、たとえばMatrixのNeoみたいになったり、あるいは”28 Days Later”の中で目が覚めたりする(言葉で説明するのは無理だから、上のビデオを見てね)。

協同ファウンダのJames IliffNathan Burbaは、Riftと、Sixenseのモーションセンサコントローラ(有線方式)とPlayStation Moveを合わせたものを作って、さらに、射撃場や、ゾンビーの国のFPS(一人称シューティングゲーム)などのゲームも作った。私は、仮想のゾンビーたちに追い詰められたとき、ほんとうに怖くて、これを外して!と彼ら(Jamesら)に叫んでしまった。

“ほんとうは、自分が別の体の中に入って、そいつの手や足を動かしている、と感じる必要があるんだ”、とBurbaは言う。“そうすると、もっとおもしろくなる”。

ヘッドマウントデバイスは、Riftでなく独自のものを作りたい、と考えている。またOculusよりもハードコアのゲームに力を入れたい、とも。OculusはFacebookの買収で、プラットホーム路線になってしまったようだ、と彼らは感じている。でもLuckeyは彼らのアドバイザーだから、二社のあいだには友情とエネルギーが往来している。

プロダクトのローンチの日程は未定だが、2015年になるだろう、という。発売時には、もっとコンパクトですっきりした製品になるはず。今のような、重い電池用バックパックや、提灯鮟鱇(ちょうちんあんこう)のような外見はなくなる。これまで資金は25万ドルを調達したが、そろそろ本格的なベンチャーラウンドが始まるだろう。すでに、タームシートがいっぱい来ているのかもしれないけど。

〔訳注: こんなのもある。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


サステイナブルとは程遠い「成功」する企業の危うさ

少し前にアメリカのベンチャー界隈で話題になったサービス立ち上げ前から41億円の資金調達をして話題になった写真共有アプリといえばColor。SEO Japanでもその経緯を記事にしたことがありますが、その主役はサービス以上に創立者のグエン氏。米国で数々の事業を立ち上げどれも数十億単位で売却やIPOをさせてきた彼(グエン氏はAppleに80億円で企業売却した経験あり)ですが、そのどれもが今日は破綻状態なのもまた注目を浴びる1つの理由でもあります。そんな彼を巡る逸話の数々と、そこから考える皆が成功を信じたにも関わらず成功が長続きしなかった企業が多数ある現実について考えた、バズワードを越えたバズカンパニーとそれに驚される私たちのの悲劇、いや喜劇を、自らも地道に活動を続ける起業家が語る。 — SEO Japan

マスコミ、または、シリコンバレーで通用する「成功を勝ち取る起業家精神」は、どう考えても普通ではない。しかし、その罪をマスコミやシリコンバレーに擦り付けることは出来ない。

確かに画質は良くなったけど、内容は相変わらず最低だね

まず、シリアルアントレプレナーのビル・グエン氏(7番目のスタートアップ「Color」は、立ち上げられる前に4100万ドルの資金を獲得したことで有名)に関する素晴らしいFast Companyの記事を読んでもらいたい(因みにColorの立ち上げは失敗し、破産した)。辛口の投資家として知られるポール・ケドロスキ氏は、Colorの評判を次のように表現していた:

「ネタになる。ベンチャーキャピタルのイベントで、いきなり「Color」と言えば、会場は爆笑に包まれる」

しかし、以前は、全く逆の反応が起きていた。立ち上げに失敗する前、Colorに関する意見を求められたことがあった。私はColorが何なのかよく分からないと答えた。すると、モバイルを理解していないのではないかと指摘された。恐らく、その通りなのだろう。しかし、それでは説明になっていない。

ビル・グエン氏は、この曖昧なアイデアに対して、どのように4100万ドルの資金調達を成功させたのだろうか?6つの会社を成功に導いていた実績があったためだ。これは十分に妥当な理由である。常軌を逸したアイデアに支援する価値があることを証明するには、これ以上役に立つデータはない。そして、グエン氏はプロジェクトに着手し、資金を獲得するまでピボットを続けていく。

しかし、私が考える「成功」の定義は異なる。以下にグエン氏の実績を挙げていく(Fast Companyの記事から抜粋した):

  • Forefront — CBTが1995年にIPOを行う。CBTの株価は1998年に85%下落し、集団訴訟に発展した。
  • Freeloader — 300万ドルの資金が投じられ、1996年に3800万ドルで売却されるものの、その翌年に閉鎖。
  • Support.com — 250万ドルの資金が投資され、32ドル/株でIPOを実施した。現在は2/株に低迷。
  • OneBox.com — 6000万ドルの投資を受け、サービス開始から18ヶ月後に8億5000万ドルでJ2に売却される。その後、閉鎖に追い込まれる。
  • Seven — 6000万ドルが投資される。今でも非公開会社の状況であり、IPOの申請を却下された。
  • Lala — 3500万ドルの投資を受け、8000万ドルでAppleに売却されるものの、6月に閉鎖が決定。

上のデータには1つのパターンが存在する: 事業を構築し、魅力的な株主の価値を創り出し、失敗する。

一方で、買った企業が、扱いに失敗しているのであり、グエン氏の責任ではないと言う考え方もある。しかし、購入した会社の全てが、愚かな対応を行ったのだろうか?そんなことはないはずだ。Smart Bearは、私が売却した後も、2008/2009年のリーマンショックをものともせず、収益と利益を5年連続で増やしている。IT WatchDogsを2005年に売却した後も、同じように収益は増加の一途をたどっている。

グエン氏の事業に投資を続けたVCも理性的な取り組みを行っていたはずである。砂上の楼閣が、必然的に崩れる前に、非公開株式の投資機関は、相当な利益を獲得する。グエン氏は、給料日まで魔法が解けない仕組みを理解しているのだ。

魔法と言う表現は大袈裟ではない。グエン氏と仕事をしたことがある人達の発言を読みながら、グエン氏を突き動かすのが、真実なのか、偽りなのか考えてみてもらいたい:

「大勢の営業スタッフが、現実と可能性の境界線をぼやかして、契約の締結に向けて、前進している。グエン氏は、意図的にこの境界線を軽視することに喜びを感じているように思える。」– Fast Companyの匿名希望の情報ソース

「グエン氏は、世界最高の絵描きを雇って絵を描くものの、絵に値する深みを与える語り手が欠けている。グエン氏は、自分の味方につけるスキルにおいてはジョブズ氏に引けを取らない。」– LalaのCEO & Colorの役員 ジェフ・ラルストン氏

「ビル・グエン氏は、相手が買いたくなるくらい、自らの発言を相手に信じてもらうことが出来る。まるで「ジェダイ」のような人物だ。」 — SevenのCEO、OneBoxの元CEO ロス・ボット氏

個人的には、欺く行為よりも、ダン・ライアンズ氏が言っていたように、持続可能だと心から信じていたものの実は持続不可能な会社が台頭していることが問題だと思う。

例えば、Grouponは、誰もがそのアイデアの素晴らしさを認め、真似する企業が続出した。しかし、成長、そして、営業に対して投じられた資金は、長期的な利益をもたらすことなく、また、小規模な店に対する製品の実際の価値は、同社の主張よりも遥かに低いことが判明した — 顧客を増やす取り組みを少しでも行えば、この点は明らかになるはずであった(レストランの経営者に訊いてもらいたい)。そのため、130億ドルの価値を見積もられてIPOを行ったものの、前月比の株価は、4分の1に落ち込み、既存のインフラが役に立つ、新しい、巨大なマーケットを探しながら、「常にピボットするモード」に移行したようだ。要するに、Grouponは、製品/市場のフィットを探す取り組みに戻り、巨大な市場(そして、がっちりと一致する市場)を見つけることでしか、多額のコストを相殺し、過去の投資資金を返済することが出来ない状態に追い込まれているのだ。

あるいは、Zyngaの例もある。同社は、Facebookをベースとした人気ゲームを次々に作り出し、ある程度の規模になるまでは、収益面でバランスが取れていたものの、現在の規模を維持することが出来るほどのイノベーションを続けられるとは思えない。また、同分野でゲーム(Draw Something等)がヒットする度に、当該のゲームを買収しているが、その直後に人気、そして、価値は急落している(Draw Somethingを2億ドルで買収したものの、1ヶ月後には、アクティブユーザーが500万人減った)。1年弱前にIPOされた当時の株価は10ドルであったものの、現在は2.43ドルに低迷しているのは、当然と言えば当然である。

このような企業は、グエン氏が立ち上げたColorとは異なる。数年に渡って、この手の企業は、(アクティブユーザーの人数だけでなく)疑いようのない収益を増やし 、(一時的に成功するアイデアではなく)繰り返し可能で、拡大可能なビジネスモデルを持ち、大きな市場を手に入れ(中小企業のリード生成、ソーシャルゲーム)、そして、急成長する企業にありがちな運営面での難題を乗り切っていた。

これは健全な企業に求められる重要なポイントであり、それでも、予想以上に寿命が短い(Facebookのゲームは、業界ではなく、一時的な流行であった)、もしくは、重役や投資家が、持続性よりも価値の増加を過剰に望んでいたように私には見えた(資金を増収に変えていたGrouponのエンジンは、製品を構築すると言うよりも、むしろ強制的に食料を与えているようであった)。

当然、これは後知恵の実情に疎い推測に過ぎず、ブログの記事でなら何とでも言える。しかし、その一方で、推測通りの収入曲線を描きながら、顧客の満足と獲得に固執した状態でHubSpotは高成長を維持し、Freshbooksは、理想的な収益を維持しながら、羨ましいくらい見事な企業文化を継続している。さらに、SEOMozは、TAGFEE(包み隠さず、偽らず、寛大で、楽しく、共感できる、特別な存在)を従業員、顧客、そして、投資家に納得してもらうことに力を入れ、激戦のSEOツールの分野で、一貫して成長を維持している。カスタマーサービスに徹底的にこだわるRackspaceは、プレミアム料金を要求し、10億ドルと言う巨大な収益を抱えつつも、30%と言う驚異的な成長率を維持している。

この中には自力で成長を遂げた企業もあれば、自力でスタートし、その後、資金を調達した企業もあれば、最初から多額の資金を得てスタートした企業もある。資金調達の経緯よりも、作り出す対象が重要である。

WP Engineで、上述した素晴らしい企業に仲間入りすることが私の目標である。あくまでも維持可能だと思えるやり方で、30名の従業員で、数百万ドルの収益を稼ぎ出し、Rackspace並にカスタマーサービスに力を入れ(1000社の顧客に対して、他のどの会社よりも多くのWordPressのエキスパートを雇用している)、SEOMozのように誠実さと透明性を重視し、さらに、HobSpotのようにマーケティングと成長だけでなく、顧客の満足度と維持に関して内部での計測を徹底的に行う企業を目指したい。

最後に、皆さんの会社について、同じことを考えてもらいたい。価値が長続きする製品/サービスを構築しているだろうか?維持可能な成長を意識するのではなく、闇雲に成長させようとしているだろうか?企業の文化的な価値を明確に伝え、この価値に従った行動を取っているだろうか(この価値が、適切な製品やサービスを作る上で欠かせない、適切な人材を集め、維持する源になる)?

格好良いモバイルアプリのような一時的に人気を得る製品を敢えて作っているなら、勿論、それはそれで楽しいかもしれない。

ただし、長続きする会社を作ることを目指しているなら、「長続き」の意味を正直に理解する必要がある。成長は必要だが、それだけでは十分ではない。


この記事は、A Smart Bearに掲載された「The rise of the “successful” unsustainable company」を翻訳した内容です。

私もどちらかというと地味に事業をこなす派ですが(それでも相当新規事業&投資は失敗してますが・・)、色々と考えさせられることの多い記事でした。 — SEO Japan [G+]

Twitterオフィスに丸太小屋登場(写真あり)

Twitterの丸太小屋が稼働を開始した。以前の記事でもお伝えしたように、Twitterは丸太小屋を購入していた。その丸太小屋が1355 Market Streetにあるオフィスに設置されたのだ。オフィス拡張プランの一環として行われたもの。Twitterは現在、築77年になるビルの11フロア中、7フロアを占めるようになっている。

11を7倍すると77になるのかという話にも興味を感じたりするが、本日が4月15日であることにも意味がありそうだとNeetzan Zimmermanが指摘している。丸太小屋で育ちながらホワイトハウスの住民のなったと言われるエイブラハム・リンカーンは、149年前の本日、暗殺されたのだった。貧しさを示す意味だった丸太小屋が最先端企業のオフィスに設置されたことにはリンカーンも興味を持つことだろう。こうした振る舞いをするヒップスター的人物というのは、きっと当時にはいなかったのではないかと思う。

設置された丸太小屋の価格は明らかになっていない。もう少し手頃そうなものなら1万2500ドル程度で市場に出回っているようだ。但し、今回の購入にあたっては移築費用の方が多くかかったことだろう。さらに設計にあたった建築家(Lundberg Design)にも、細かな部分の調整を行ったり、職場環境に適した形に調整するのに作業がかかったはずだ。

この丸太小屋をLundbergに売ったKarl BeckmannはLundbergに次のようなことを言ったそうだ。「この丸太小屋はもう1年も前から売りに出していますが、真面目な商談はほとんどありませんでした。雨ざらしになっていた、築100年の丸太小屋の使い道などないと誰もが考えていたのでしょう。Twitter社で利用するという話があったときは驚きました」。

丸太小屋を売り出すと言っても、それをまじめに購入対象として考える人は少ないのだろう。Twitter側から「“…,”」というメールがあったということで、「きっとTwitterの上場が近いに違いない」という記事が話題になったことがあった。Beckmannは「鳥小屋用ですか?」とメールをしたのだそうだ。ツイート(つぶやき)をする人が中に集うようになったわけで、ある意味で正解だったわけだ。

情報開示:筆者はTwitterの株式を所有している。ただし丸太小屋の話などは株価に影響を与えるインサイダー情報ではないと確信している。

Images via Doug Bowman and Paul Stamatiou

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Facebookの金融サービス参入が噂される中、TransferWiseが送金10億ポンドを達成

100万ポンドはクールじゃない、だったら何がクールなのか。

Facebookが近々金融サービスに乗り出すかもしれないという報道のさなか、交渉されたと噂されるスタートアップの一つ、ヨーロッパのP2P送金サービス、TransferWiseが、今日大きな里標を通過した。同プラットフォームは、顧客の資金10億ポンドを処理した。これは昨年5月に同社が、シリーズAラウンドでPeter ThielのValar Venturesから600万ドルを調達した時から8倍 ― 1.25億から10億ポンド ― に増えたことになる。

そして、もっと良い物差しは実際の〈売上〉ではあろうが、これがロンドン拠点企業の著しい勢いを示していることは間違いない。これはまた送金の分野が過熱状態にあることの証明でもある。特にヨーロッパでは、無数のスタートアップが銀行や伝統的プレーヤーWestern Union等を破壊しようと狙っている ― だからFacebookが興味を持ったのだ。

つい先月、ダブリン拠点のCurrencyFairが送金10億ドル ― ポンドではなくドル ― の壁を越え、P2P送金サービスのトップだと主張したが、恐らくTransferWiseは異論があるだろう。その同じ月、英語のAzimo ― Facebookの買収先候補で30るとFinancial Timesが報じた ― がシリーズAラウンドで1000万ドル調達し、WorldRemitは、Accel Partnersから4000万ドルの出資を受けた

会話中、TransferWiseの会長・共同ファウンダー、Taavet Hinrikusは、Facebookからアプローチがあったどうかの話題を避けたが、もしFacebookが送金事業に参入すれば、金融サービスがより透明性であるべきことの証になるだろうと語った。

これは、TransferWiseのやり方を示すものでもある。銀行で海外送金する際の隠れた費用を暴露することだ。P2Pモデルを導入することにより、同社のプラットフォームは仲介業者を回避することができる ― これまでに顧客は計4500万ポンド節約していると彼は言っている。

「Facebookのような大物がこの分野に参入することは、全員にとって利益になるのみだ」と彼は言う。

Hinrikusは、そのビジネス可能性全体について熱弁を奮い、TransferWiseはまだ始まったばかりであることを強調した。「たった今世界を見渡しても…送金ビジネスはとてつもなく大きい市場だ。当社はこれまでに10億ポンドを取扱ったが、まだ表面に触れただけにすぎない」と彼は言った。「今は作って大きくすることに集中している。毎日山ほど楽しいことがある」

これは、「売却を考えるにはまだ全く早すぎる」を暗号化したトークかもしれないし、あらゆるTransferWise/Facebook憶測に冷水をかける方法でもある。そして、どのファウンダーも概してこういう話をするものだが、Hinrikusが可能性とスタートアップ人生全体について語る情熱から判断するに、私は彼の言葉を額面通り受け取っている。

この10億ドルの里標に合わせるように、同社はiOSアプリに続いて、Androidアプリを今日公開した。Hinrikusは、モバイルはもう一つの ― かつ異なる ― 機会であると言い、TransferWiseは「モバイルでもっと何ができるか?」を考えているという。

「携帯電話は常にポケットに入っているものであることを考えれば、モバイルでお金を扱えることにはより大きな意味があり、使い方もいろいろある。これまでと違うユーザー体験を与えることができる」と彼は言う。

最後に私は、Hinrikus ― 最近Bitcoin交換所のCoinfloorに投資した ― に、TransferWiseがこの暗号通貨を取扱うことがあるのか、あるならいつなのかを尋ねた。「Bitcoinが何かの役に立つ時が来れば」と彼は言い、エンジニアとしての自分は今もそのテクノロジーに興奮しているが、「まだ本格的応用は考えていない」と語った。

「誰かがBitcoinのキラーアプリを作ることに期待している。もしそうなれば、もちろんわれわれもサポートするつもりだ」とHinrukusは付け加えた。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ホワイトハウス vs Samsung、クッキーに代わる追跡ツール、Upworthyの収益化 - 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月上旬号

米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月号、先週出張で遅れてしまいましたが、今からでもキャッチアップしておきたい話題が盛り沢山。 — SEO Japan


Obama ATL wax, in shirt

今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・ホワイトハウスがSamsungのリツイートに物言い、・クッキーに代わる追跡ツール、・Facebookの自然リーチの低下に意義あり、・Facebookページのコスト計算機、・Google+とLinkedInのパフォーマンス、・デバイス間分析機能、・Upworthyの収益化の仕組み、・圧倒的に高い第三者コンテンツへの信頼感、・PRとソーシャルメディアの未来に関する重要な2本の記事等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

プラットフォーム

計測/基準/ビッグデータ

  • 基準と計測においては、最後にクリックされた場所だけでなく、カスタマージャーニー全体を受け入れる必要がある — なぜなら、単一の基準で間に合うほど、インターネットは単純な場所ではない。自分が所有し、貸しているサイトに力を入れるべきである(Occam’s Razor)。
  • 関連する記事: Googleが、デバイス間のレポートを提供するユニバーサルアナリティクスをリリースした(Google Analytics)。

法律/人事

  • ホワイトハウスが、レッドソックスのデビッド・オルティーズ選手によるオバマ大統領との自分撮り写真に関して、Samsungのプロモーションを糾弾した。同社は、オルティーズ選手と宣伝契約を結んでおり、Twitterのアカウント(@SamsungMobileUS)で大勢のフォロワーとこの写真をシェアしていた。しかし、ジェイ・カーニー報道官は、「原則として、大統領の肖像を商業利用することに反対する」と指摘した(WSJ Washington Wire)。

コンテンツ

  • コンテンツマーケティングとストーリーテリングが台頭しているが、社内でブランドジャーナリズムを鼓舞する方法を知りたいなら、この記事に目を通すと良い(AdAge)。
  • 宣伝記事、スポンサー付きキュレーション、そして、コンテンツの相談において、企業と力を合わせることで、Upworthyは収益を得ているDoveSkypeの涙を誘う動画等が、この取り組みに該当する(Upworthy)。
  • InPoweredとNielsenが実施した調査では、当然と言えば、当然の結果が出ている — ブランドが作ったコンテンツやユーザーが作ったコンテンツよりも、第三者のコンテンツの方が信頼されている(Digiday)。

ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

  • 顧客を中心に据える。もはや、必須であり、パーソナイライゼーションは当たり前だ。
  • 信頼を得る。言っている事と、やっている事に大きな差があるケースが多過ぎる。
  • 意義を作り出し、主張を見つける。ブランドは、何かを支持するだけでなく、独自の存在になる必要がある。優れた製品を提供するだけでなく、奥深い意義、そして、強い目的意識が求められる。
  • デジタルセンター・オブ・エクセレンス。デジタルセンター・オブ・エクセレンスは、イノベーションを強化し、未来を予測し、初期の選択肢を試し、大規模なシステムを選んで、投資する役目を持つ。
  • 新しいマーケティングの5つのE。Engagement(参加を介した交流)、Exchange(交換)、Emotion(感情)、Experience(経験)、Essence(本質)。
  • デジタル化を行う。会社をデジタルに変えたいなら、重役がデジタルの先頭に立つ必要がある。
  • 読む人を賢くする6つのPR & マーケティングのニュースレター(Communications Conversations)。
  • おまけ

    集中して読む必要がある、深い作品をおまけとして紹介する — ブックマークして、時間がある際に読んでもらいたい。デジタルコミュニケーション & デジタルマーケティングの未来に少しでも関心を持っているなら、絶対に読むべきである:


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital April 2 2014」を翻訳した内容です。

    色々と時間をかけて読みたい記事が多かったですね。真面目に勉強しなければ! — SEO Japan [G+]

    Googleの広告を買うとランキングが上がる…なんて嫌だ

    Googleアドワーズ広告の利用金額が多いとオーガニックの検索結果が上がるかもしれない、、、そんな検索マーケティング業界の都市伝説が実は隠された真実だったかもしれない?!Googleが最近取得した特許で判明した事実とは。 — SEO Japan

    2011年の1月、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、Googleの公式ブログで、「Googleの検索と検索エンジンのスパムについて」を投稿し、次にように指摘していた:

    ここ数週間、Googleの広告を掲載しているサイトのスパムコンテンツに対しては、Googleがインデックス内で大目に見ると言う誤った考えが浸透しているようだ。この際、ハッキリさせておこう:

    • Googleは、Googleの広告を掲載しているかどうかに関わらず、品質ガイドラインを違反するサイトに対しては、行動を起こす。
    • Googleの広告を表示しても、サイトのランキングにプラスに働くわけではない。
    • Googleの広告を購入しても、Googleの検索結果のランキングを押し上げる効果はない。

    この原則は常に適用されているが、今でも適用されている点を改めて強調しておくことも重要である。

    しかし…

    Making Money at the US Treasury

    米国債で金儲けに走る

    かつて、Googleが、広告のデータを確認して、ページをランク付けする際に考慮していたとしたら、カッツ氏は何と言うつもりなのだろうか?カッツ氏の上のコメントのような発言を何度も耳にすると、なかなか尋ねる勇気は湧いてこない。

    そんな中…

    本日、米国特許商標局からGoogleに付与された特許には、この主張を覆す技術が記されていた。

    当然ながら、マット・カッツ氏本人も以前指摘していたように、Googleが、何らかの技術に対する特許を取得したからと言って、現在、その技術を利用しているとは限らない。事実、本日Googleに付与された特許は、サイトのランキングおよびGoogleの広告に関する発言とは、矛盾しているように思える。

    あるサイトが検索結果で広告している用語に関する情報を使って、Googleがサイトに関する詳細、そして、サイトにとって重要な用語を学んでいると仮定してみてみよう。

    さらに、Googleがサイトで掲載されている広告に注目し、検索結果のランク付けを目的として、内容を特定していると考えてみてもらいたい。

    この2つのトピックは、2003年に申請されたこの特許で取り上げられている:

    広告のデータを使って検索のランキングを改善するメソッドおよびシステム
    考案: Monika Henzinger、Alexander Mark Franz
    米国特許番号: 8,676,790
    付与日: 2014年3月18日
    申請日: 2003年12月5日

    概要

    公開されている広告データを使って、検索ランキングを改善するシステムおよびメソッド。

    ある実施例では、検索エンジンは、検索クエリを受け、検索クエリに関連する複数の記事を特定し、検索クエリに関連する広告を断定して、少なくとも一部において広告のデータを基に記事のランク付けを行うメソッドを実施する。

    考案者のMonika Henzinger氏は、Googleのリサーチ部門の設立者であり、この部門を数年にわたり統括していた。同氏は、また、検索に関連する様々なテーマに取り組んできた。

    もう一人の考案者、Alex Franzは、複数の論文、そして、特許の作成において、Henzinger氏に協力していた。両氏は、Googleの発展に大きな影響力を持つ。この特許の考案者に両氏の名前が掲載されていることで、その重要度がうかがえる。

    たとえGoogleで広告を表示する行為、あるいは、Googleの広告を購入する行為が、サイトのランキングを改善につながらないとしても、この特許は、少なくとも、広告の情報を特定のクエリとページに利用するアイデアを、Googleが真剣に考えており、優秀なリサーチャーの時間を割いている事実を反映している。

    この特許は、広告の情報がページのランク付けに用いられる様子を描いた画像を提供している。繰り返すが、これはGoogleが実際にこのメソッドを実装している証拠にはならないものの、このような取り組みが考慮されたことを示唆している。

    事実、2003年の時点では、広告の情報が、Googleがページの内容をより良く理解する上で役に立った可能性はある。

    それでも、このような目的で利用されないことを心から祈るばかりである。


    この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Has Advertising Information Been Used by Google in Ranking Pages in Search Results?」を翻訳した内容です。

    正に記事通りの感想ではあるのですが、順位を上げるまでとはいわずとも何らかのランキング付要素に広告データが利用されている可能性は0ではないとは思いますし、少なくとも実装されたかはともかく検証はされていたでしょうね。ローカル検索やユニバーサル検索等、自然検索結果と広告の境目が限りなくグレーゾーンに近づいていますし、いずれにせよ確実に広告の方が露出があるのは事実なわけで、最近の広告への「広告」レーベルの付与も含め、今日のGoogleはこんな議論のはるか上を良くも悪くも進んでいる気もしますが。 — SEO Japan [G+]

    選挙と投票を透明化して不正を防ぐオープンソースの投票マシンTrustTheVote, 文書化機能も重視

    【抄訳】

    あなたの、いちばん最近の投票経験はいかがでしたか? たぶん快適とはほど遠かったでしょう。NPOのOpen Source Election Technology Foundation(オープンソース選挙技術財団)は、投票をもっとシンプルで透明なものにしたいと考えている。そのメインのプロジェクトTrustTheVote(投票を信頼しよう)は、一般市販のハードウェアにオープンソースの投票集計作表ソフトウェアを組み合わせた、機密性の高い投票マシンの開発を目指している。

    オープンソースのコードと一般市販のハードウェアにこだわることによってTrustTheVoteは、今よりも良い、そして透明性の高い投票マシンを、これまでの投票マシンの数分の一の価格で各選挙区が入手し利用できることを目指している。

    毎年、大きな選挙があるたびに、同じささやき声が聞こえてくる: オハイオ州の各郡における不正、アイオワ州における投票マシンのおかしな動作、そして毎回のようにこぼれてくる、誰それの遠い親戚が投票マシンの会社にいるから票数が電子的に水増しされた、という噂話。どれも、民主主義をむしばむような話ばかりだ。

    民主主義は、スタートアップの新しい取り組み分野として、最近熱を帯びている。今朝(米国時間4/14)は、Sean Parkerが、アメリカの民主主義の抜本的な改革を目指す企業に900万ドルあまりを個人的に投資した、というニュースが舞い込んできた。TrustTheVoteはこれまで、およそ120万ドルの投資と、現物による数百万ドルあまりの寄付を獲得している。今後はスタッフ増員してプロダクトを完成させ、実機の普及活動をしていくために、さらに資金を調達したいと考えている。

    TrustTheVoteの実用テストは2016年、本格展開は2018年の中間選挙を目指している。スタートアップたちのこれまでのプロダクトに比べると開発期間が相当長いのは、投票のテクノロジ化がそのほかのソフトウェア/ハードウェア開発に比べて難しいからだ。なにしろ、ありとあらゆる不正や破壊行為がありえるプロダクトだから、慎重の上にも慎重を期さなければならない。

    UIのモックアップ, TrustTheVote提供.

    今日はTrustTheVoteの最高責任者の一人で開発担当最高役員でもあるGregory Millerをつかまえて、アメリカの投票システムのどこがまずいのか、そして、投票とその集計に用いられるべき理想的な技術とは何か、について話を聞いてみた。

    (筆者注記: 彼の答を短く要約した場合もある):

    TechCrunch: 今の投票マシンは何が間違っているのか?

    Miller: 今の投票マシンは使いづらいし、障害者への配慮も足りない。また管理も容易でないマシンが多いため、マシンのベンダが“オペレーターのエラー”と決めつける、さまざまな故障が頻発している。

    これらのマシンの最大の問題は、ベンダにとって利益の出る商用製品としての設計が優先されているため、重要なイノベーションがすべてお留守になっていることだ。ハードウェアもソフトウェアも共に、使われている技術は10年から20年前のもの、という製品が多い。技術革新がまったくないわけではないが、利益が優先されるのできわめて限定的だ。だからそれらのマシンは、けして“無能”ではないけど、相当に脆弱であり、いろんな問題や故障や、使いづらさ、不正行為などを抱えがちだ。

    TechCrunch: TrustTheVoteで投票の不正は減りますか?

    Miller: TrustTheVoteは選挙の運営の透明性を高め、それによって選挙結果への信頼性を高める。透明性とは、選挙管理業務の詳細や、投票結果、そしてそのパターンが公開されることだ。そういう情報があれば、有権者自身が不正について判断できる。これまでのように、陰謀論めいた噂が飛び交うのではなくて、情報と事実に基づいた知的な判断が、選挙の不正と投票の不正の両方に対してできるようになる。

    TechCrunch: 投票の不正は、この国の不治の病でしょうか?

    Miller: 選挙の異状や不正、疑わしい結果などは、投票マシンがその真犯人ではない。この前の水曜日(米国時間4/9)には、テキサス州Hidalgo郡で、選挙マシンが押収され、鑑識にかけられることになった。しかし、あの場合の投票や選挙の不正は、ソーシャルエンジニアリングが原因だったと思う。でも今日では、わけの分からないブラックボックスを指差して、そいつをスケープゴートにしてしまうことが、安易にできてしまう。投票技術のフレームワークTrustTheVoteプロジェクトは、ブラックボックス的投票をガラスボックス的投票に変え、クリーグライト(klieg lights, 映画撮影用の強力なスポットライト)をマシンではなく人間的な過程に当てる。

    投票の不正がきちんとドキュメントされることは、きわめてまれだ。選挙の不正についても、同じことが言える。発見されずに終わってしまう完全犯罪もあるだろう。だから、監視と観察と確認の能力と機能、すなわち常時監視体制が、完全でなければならない。大きな不正があったようだ、という感覚が選挙に往々にしてつきまとうのは、不正を実際に見つけることができるためのドキュメンテーションが欠落しているからだ。

    [Millerの談話終わり]

    【後略】
    —今の投票マシンの老朽化~交替期が4~6年後に来るのでTrustTheVoteの早期完成と普及が待たれる、というお話。—

    画像: FLICKR/Charles16e; CC BY 2.0のライセンスによる(画像はトリミングした)

    [原文へ]
    (翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


    コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせてトラフィックを増やす7つの方法

    出張明けのSEO Japan記事第一弾は、SEOとコンテンツマーケティングを組み合わせてトラフィックを激増させようという時代のトレンド真っ只中の記事をQuick Sproutから。カリスママーケッターが自ら実証してきたその極意とは? — SEO Japan

    peanut butter jelly

    コンテンツマーケティングとSEOは、ごはんと梅干のような関係だ。別々に食べても十分に美味しい…

    しかし、一緒に食べたらどうなるだろうか? お互いの良さを引き出すはずだ。だからこそ、オニギリの具の中で、梅干しは圧倒的な支持を受けているのだ。一緒に食べると、最高のハーモニーが口の中に広がっていく。

    ごはんと梅干のコンビは最強であり、何度も何度も、口の中に運ぶことになる。

    質の高い検索トラフィックを増やそうとしているなら、コンテンツマーケティングとSEOの取り組みを組み合わせる必要がある。別々のキャンペーンとして実装しているようでは、組み合わせて実装する場合と比べて、増加することが出来るトラフィックの量は限られてしまう。

    また、大企業の場合は、コンテンツマーケティングとSEOが一つの部門で取り扱われるように、組織を改編しなければいけなくなる。

    それでは、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる7つの賢い戦略を紹介していく:

    作戦その1: Wikipediaでもリンクを張りたくなるぐらいのコンテンツを作成する

    Wikipediaはインターネットで最大規模の情報源である。Googleでは、ほとんどの用語で上位にランク付けされており、ウェブで最も人気の高いサイトの一つに数えられる。「Comedy Central」によるマーケティングのプレゼンテーションを見るまでは、私はWikipediaの実力をよく理解していなかった。

    Wikipediaは、どれぐらいのトラフィックを生成しているのだろうか?10万人/月を超えるビジターをもたらす。実に衝撃的なデータである。

    さらに、Comedy Centralは、Wikipediaからリンクを張られたページには、その他のサイトからリンクがもたらされる傾向があることも把握していた。

    それでは、どうすればWikipediaからリンクを獲得することが出来るのだろうか?一番手っ取り早いのは、Wikipediaの被リンク構築を介する方法だ。

    Wikipediaはリンク切れを把握しており、これは代わりのページを探すきっかけとなる。

    Googleでこのタイプのリンクを発見する方法を伝授しよう:

    site:wikipedia.org キーワードを挿入 “リンク切れ”

    wikipedia dead link search

    次に、検索結果をクリックして、ページで「リンク切れ」を探す。

    wikipedia dead link

    その後URLをArchive.orgに貼り付けて、同じようなページを自分のサイトで作る — ビジネスに関連しており、ビジターがコンテンツに価値を見出すことが前提。

    同じようなページを作ったら、Wikipediaのエントリに戻り、右上の「編集」ボタンをクリックする。

    edit wikipedia dead link

    編集を行う際は、最初にユーザーアカウントを作り、その他の記事を編集する必要がある。Wikipediaは、ユーザーに自分のサイトへのリンクを追加するだけではなく、その他の記事も編集し、コミュニティに価値を継続的に提供してもらいたいと考えている。

    最後に、とっておきの上級者向けのテクニックを教えよう。まず、リンク切れのURLをコピーして、Ahrefsに貼り付けて、リンク切れのページにリンクを張っている全てのサイトを把握する。その後、各サイトに接触し、リンク切れの記事を自分のサイトの記事に置き換えてもらうよう交渉することが出来る。

    broken dead link building

    この戦略を最大限まで活用したいなら、キーワード、そして、ビジターの視点において、関連性の高いページを作成することに力を入れるべきである。被リンク構築では、貪欲になってしまいがちだが、リンクを幾つか増やすために、大量の関連性の低いページを作る行為だけは絶対に避けてもらいたい。

    作戦その2: キーワードのデータに基づいてコンテンツを作成する

    キーワードのためにブログの記事を作成するべきではない。ビジターが読みたい記事、そして、ターゲットにしたいキーワードを基に記事を作成するべきである。

    検索データの大半が「not provided」でも問題はない。3つのGoogle Analyticsのレポートで提供されているデータを使って、トラフィックをもたらすキーワードを把握することが出来る。

    3 google analytics report

    ターゲットにするキーワードの一覧を作ったら、このキーワードに関するコンテンツを作成していく — トピックがビジターにメリットを与えることが前提。

    実際に自分が運営するサイト「Quick Sprout」で私はこの戦略を実施したことがある。Analyticsでは、Instagramに関連するキーワードが、常連のユーザーを生み出すと言うデータが出ていたため、Instagramのマーケティングに関するブログの記事を作成した。

    この記事を投稿してから30日以内に、Instagram関連のキーワードで上位にランクインするようになり、全体的なトラフィックにおいては、マンスリービジターが12万増加した。

    instagram traffic

    このモデルで大量のトラフィックを獲得する際には、Google Trendsを使って、コンテンツのトピックとなるキーワードを相互参照する取り組みが鍵を握る。 私自身、トレンドになり、サイトと関連するトピックのみを取り上げるようにしている。下火になっているトピックを取り上げても、得られるトラフィックは減少していくだけである。

    instagram traffic trend

    このような結果を必ず得られるわけではないが、この戦略を丹念に利用していれば、いずれ報われるはずだ。

    ただし、この戦略を利用する際に、キーワードを詰め込む行為は避ける必要がある。ランキングに悪い影響が出る恐れがあるためだ。

    作戦その3: 大量生産を狙う前に質の高い記事を作る

    Googleが生まれたばかりの頃、どんなコンテンツを投稿しても、大勢のビジターを獲得することが可能であった。最終的に、Googleは賢くなり、アルゴリズムは、質の高いコンテンツを上位に格付けし、質の低いコンテンツを沈めることが出来るようになった。

    そのため、深く掘り下げた質の高いコンテンツの作成に力を入れるべきである。なぜなら、Googleの検索結果ページの1ページ目に掲載されるコンテンツは、平均で2000ワードを超えるからだ。

    word count

    事実、Mozは、被リンクが多ければ多いほど、通常は、高くランク付けされるため、分析を行い、被リンク数とワード数との間の相関関係を調査している。

    word count moz

    以下の図表には、ワード数ごとに、記事に寄せられるリンクの本数が記されている:

    link count moz

    ご覧のように、ワードの数と被リンクの本数には、明確な相関関係が存在する。このように、上位へのランク付けに貢献するため、詳細な記事を作成する方針を検討してもらいたい。

    また、詳細なコンテンツを作成することで、GoogleのIn-depth Articles機能を介して、トラフィックが増える効果も見込める。事実、このサイト(Quicksprout)は、In-depth Articlesを活用して、検索エンジン経由のトラフィックを13.5%増やすことに成功している。

    平均で2183ワードの記事に対しては、検索トラフィックが増加し、1000ワード以下の記事には、変化は見られなかった。

    質の高い詳細な記事を書くことが出来るようになったら、量を増やすことに狙いを定めよう。それまでは、深く掘り下げた記事を書くことに力を入れるべきである。

    作戦その4: FAQを考慮する

    QualarooSurvey Monkeyを使えば、訪問者が顧客にコンバートしない理由が明らかになる。以下のような問いを投げ掛けるだけでよい:

    • このページで他にどんな情報があったら良いと思いますか?
    • 製品の購入を見送る理由は何ですか?
    • 製品やサービスに関して、気になることはありますか?

    このような問いを尋ねることで、コンバートを妨げる障害を把握することが可能になる。さらに、サポートチームに要請、もしくは、サポートに寄せられたeメールをチェックして、その他の障害を明らかにする手もある。

    ビジターが抱える懸念や疑問をリストアップしたら、当該の問いに答えるFAQセクションを作成する取り組みを検討してもらいたい。すると、製品に関するロングテールの用語で、上位にランク付けされるようになる。

    大量のトラフィックが転がり込んでくるわけではないものの、得られるトラフィックは、非常に関連性が高く、コンバートする可能性が高い。Crazy Eggのサポートセクションでも同じ手法を利用したところ、ビジターが4108名/月増加した。そのうち、82名が顧客へとコンバートした。

    作戦その5: 業界のブログを狙ってゲスト投稿を行う

    リンクが多ければ多いほど、ランキングは高くなる。コンテンツマーケティングチームに関連する業界のブログをターゲットにさせることで、適切なトラフィックをもたらす適切なリンクを構築することが可能になる。

    私はマーケティングをテーマに掲げる49サイトのブログで、61回ゲスト投稿を行った。 ゲストとして投稿した記事の中で、関連性がある際は、Quick Spourt(自分のサイト)の内部のページにリンクを張った。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込まないように注意してきた。すると、リファラーのトラフィックが増えるだけでなく、検索トラフィックも増加する効果が見られた。

    この取り組みをスタートさせてから3ヶ月も経たないうちに、リンクを張った記事の検索トラフィックが22.7%増加した。

    適切なトラフィックを増やしたいなら、以下の取り組みを検討してもらいたい:

    • 関連するサイトのみでゲスト投稿を行う。
    • 自分のサイトにリンクを張って、検索エンジンを操作する試みには手を染めない。読者にとってメリットがある時のみ、リンク張る。
    • キーワードリッチなアンカーテキストの利用を避ける。

    上記の取り組みに加えて、Googleのガイドラインの範囲内でゲスト投稿を行う方法を説明する動画を見てもらいたい。この動画を見たら、次に、ゲスト投稿の機会を得るためにブロガーに接触する方法に関する動画を確認しよう。

    作戦その6: 間接的なコンバージョンに力を入れる

    SEOの取り組みを、コンバートしやすいキーワードでトラフィックを得る試みのみに集中させると、得られるトラフィックを自ら制限することになる。理想的な顧客候補のビジターが、ブログを通して問題を解決することが出来るように手を貸すと、すぐにはコンバートしないものの、ブログのトピックに関連するランダムな検索用語からトラフィックを得られるようになる。

    例えば、KISSmetrics(私が運営するサイト)では、1000万ドル以上の年間収益を上げるインターネットマーケッターを理想的な顧客としてターゲットに定めている。KISSmetricsでは、分析製品を製品しているものの、ビジターの方々は、SEOやソーシャルメディアマーケティング等のその他の製品にも時間と資金を費やす傾向が見られる。 これは、KISSmetricsブログでは、「競合者のソーシャルメディアのフォロワーを盗む方法」等のトピックをビジターに伝授しているためだ。

    その結果、毎月、Googleから新たに34万9335名のビジターを獲得することに成功している。

    kissmetrics blog traffic

    ビジターの大半はマーケッターであり、通常、すぐにはコンバートしない。通常、3回訪問すると、KISSmetricsの製品を試す決断を下す。なぜなら、このブログのコンテンツを気に入っているためだ。毎月のリードの49 – 72%は、このようにして生まれている。

    他のサイトでも同じような現象が起きているようだ。Mozもトラフィックの多くをブログのコンテンツから得ており、間接的に製品の購入へとコンバートさせている。

    作戦その7: 相互リンクを忘れずに行う

    サイトにコンテンツを加えるだけでは不十分である。コンテンツを相互にリンクしなければならない。TechCrunch、Mashable、そして、Gawker Media等のブログのコンサルタントを務めていた頃、オンページの課題を解決することで、検索トラフィックを増やすことに私は成功した。

    相互リンクが行われているページが、最も大きな問題であった。大量のページを持っているなら(やがて持つことになる)、全てのページが確実にインデックスされるようなサイトアーキテクチャを作ることは不可能である。だからこそ、ページを相互にリンクさせる必要があるのだ。

    私はMashableでこの取り組みを実施し、内部ページを相互にリンクさせた。今でもMashableは、この手法を利用しており、「Twitter」等の用語でGoogleの1ページ目に掲載される原動力となっている。

    twitter rank

    ページを相互リンクしておけば、誰でも同じような成果を得られる。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込むと、ダメージをもたらすことがあるので注意してもらいたい。Mashableが、Twitterのページに対して、「ここをクリック」等のテキストを使わずに、アンカーテキスト「Twitter」のみを使ってリンクを張っていたら、現在ほど高い位置にランクインすることは出来なかったかもしれない。

    結論

    優れたコンテンツマーケッターは、SEOのエキスパートとは異なるスキルを持っている。しかし、一緒に実施することは可能である。事実、コンテンツマーケティングの取り組みとSEOの取り組みを組み合わせると、より早いペースで良質な検索トラフィックを集めることが可能になる。

    今回紹介した手法の中で、個人的に特に気に入っているのは、FAQを活用する方法である。割と容易な作業であり、どんな会社も用いることが出来る。また、プログラミングの知識がなくても構わない。このWordPress FAQプラグインを使えば、楽に作ることが可能である。

    コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる方法を他に知っているなら、是非、紹介してもらいたい。


    この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Smart Ways to Combine Content Marketing with SEO for More Qualified Search Traffic」を翻訳した内容です。

    作戦1のニッチながら効果がありそうな手法、誰もがいわれてみれば分かるけど実際にやる人はほとんどいない、でも効果はありそな手法に筆者のオタク度、でなく凄さを感じましたね。残りの内容は定番といえば定番ですが、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせるということ、特に目新しいことでもないですし、本来やるべきことをきちんとできるかという話です。

    しかし最初の「おにぎりと梅干」の組み合わせ、アメリカ人がこんなことを?と思いましたが、原文はピーナツバターとゼリーでした。ピーナツバターとイチゴの赤いゼリーが入ったサンドイッチ、アメリカに長年いた私が最後まで理解できなかった食べ物の一つだったので翻訳者の日本人にも腹落ちする改訳はグッドジョブでした。こういう細かなユーザーへの気遣いがコンテンツマーケティング x SEOには大事? — SEO Japan [G+]

    強気のTwitter、従業員の持ち主売却禁止期間満了前に業績報告へ

    あの大々的IPOの後、Twitterの株価は70ドルを超え、最高74.73ドルの値を付けた。1株26ドルで売り出した会社として悪くない数字だ。その2013年末の高値以来、Twitterは後退気味で今日は40ドルをわずかに越える程度だ。先週は、その水準をも下回っていた。

    こうした下落を受け、また第4四半期決算報告後の大きな反発 ― 即ち売却 ― にもかかわらず、Twitterは第1四半期決算の発表日を、5月5日より前に設定した。これは、同社従業員が保有する大量の株式の売却禁止が解除される日付だ。禁止が解除された株式は、一般市場で売却することができる。

    この新しく自由な株の流れは、株価の下落につながる。持ち株の現金化に飢えた社員たちが、持ち続けていた株を一気に市場へと放出するからだ。しかしそこには、ちょっとした知恵が働いている。もし従業員たちが、会社にとって最良の日がこれからやってくると強く確信していれば、彼らが株を手放さない大きな経済的動機付けが生まれる。

    このため、Twitterがその業績を、売却禁止解除〈前〉に発表するタイミングが興味深くなってくる。これは一種のかけひきだ。もしTwitterが不調な業績報告をするつもりなら、禁止解除〈後〉に公表して、従業員ができるだけ早く現金化する動機付けを減らそうと考えるだろう。会社は社員が一気に株を売却することは避けたい。一般投資家たちに非常に否定的な信号を送ることになるからだ。

    つまりTwitterは、禁止解除に先立って業績を発表することによって、株を売ろうとする社員の数が減ることに表立って賭けている。そして社員たちに、会社の利益を損うマイナスの動機付けを与えないために。

    つまり、ログハウスはともかく、Twitterはビッグな第1四半期を遠回しにアピールしているのかもしれない。あるいは、少なくとも自社従業員が大挙して持ち主を手放すのを防ぐのに十分な実績を。

    Twitter幹部らは今日(米国時間4/14)、売却禁止期間満了後も同社株を持ち続ける意向を明らかにした。

    Twitterの業績予測は、1株当たり0.03ドルの損失(非GAAP)、売上2.4093億ドル。2013年第4四半期、Twitterは1株当たり利益0.02ドル(非GAAP)、売上2.427億ドルでいずれもアナリスト予測を上回った。しかし、投資家らは同社の成長の減速に嫌気を見せた。
    TechCrunchでは、業績報告の日時についてTwitterにコメントを求めているが、未だに回答を得ていない。

    画像提供:FLICKRユーザー、Andreas Eldh UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)

    [原文へ]

    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    Google、コンタクトレンズ内埋め込みカメラの特許を申請

    9to5Googleが発見したところによると、Googleはアメリカ特許庁にコンタクトレンズ内カメラの特許を申請したという。超小型のカメラをコンタクトレンズ内に埋め込むという基本概念の特許だ。Google Glassのコンセプトをさらに一歩進める可能性があると同時に視覚障害者に対して視覚情報の補助を与えるのに役立つことも期待されている。

    Googleは最近、血糖値測定装置をコンタクトレンズに組み込む計画を詳しく公表している。これが実現すれば糖尿病患者はいちいち指先に針を刺すことなく、リアルタイムで連続的に血糖値がモニタできる。

    コンタクトレンズ・カメラについても、視覚障害者に対して装着者の位置や危険な障害物の存在を知らせるなどの医療技術への応用が考えられている。さらに将来はGoogleGlassのようなウェアラブル・コンピュータとの接続も考えられる。

    Googleのような巨大テクノロジー企業は常に数多くの特許を出願している。そのうち実際の製品となるのはごくわずかだ。それにカメラを目の中に装着する考えに抵抗を感じる消費者も多いだろう。しかし障害者に対する補装具として考えれば、難聴者に対する人工内耳の内耳蝸牛への埋め込みなどに比べて侵襲性が少なく、比較的近い将来実用化されてもおかしくない。

    [原文へ]

    (翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


    最も使い古されたスタートアップの売り口上が、非人道的カードゲームのスーパーレアカードになった

    「私の新しいスタートアップについてお話します。これは、基本的に[どこか有名なスタートアップ]に似ていますが、[何か全く別のことがら]のためのものです」

    一度でもどこかのスタートアップ・イベントに行ったことのある人なら、多分1万4000回聞いたことがあるだろう。

    これが “Card Against Humanity” (*)のカードになった。残念なお知らせ? おそらくあなたが実際にこのカードを見ることはないだろう。なぜならスーパーレアなカードだから。(*)[訳注:アメリカ製の非人道と言われるカードゲーム]

    今日までプレイすることなく過ごしてきた人のために書いておくと、Cards Against Humanityは、自称「最低な人々のためのパーティーゲーム」だ。地味なKickstarterキャンペートして始まったこのゲームは、カルト的ファンを生み出し、マルチミリオンダラー企業へと駈け上がった。ゲームのApples To Apples(*)を、ばかばかしいほど不快な要素を煮詰めて作り直せば、ほら、Cards Agains Humanityの出来上がりだ。(*)[訳注:誰でも楽しめるパーティーカードゲーム]

    このゲームは、4種類のエクスパンジョンと共にAmazonの「おもちゃ・ゲーム」ランキングを〈2年間〉独占している。

    先週末行われたPAX Eastカンファレンスのパネルディスカッションで、このゲームの開発チームが聴衆に向かって、新しいカードの提案を求めた。殆どのアイデアが捨てらる中、残ったものの中には、たちまち人気カードになったものもある。

    しかし、パネルの最後に、サプライズが待っていた。その日提案されたトップ10が、〈本物のカード〉になった ― ただし、会場にいた数百人だけのために。カードはパネルが終了するより早くボストンの印刷会社に発注され、聴衆は配られた引換券(イスの下に隠されていた)を持って翌日カードを受け取った。

    選ばれた中には、あの聞き飽きたピッチが入っていた。

    「私の新しいスタートアップについてお話します。これは、基本的に________ですが、_______ のためのものです」

    ああ悲しいかな、このカードは意図的にレアものとしてデビューしたので、公式デッキに入ることはない。そして、わずか数百枚しか印刷されていないので、恐らく殆どの人はこのカードの実物を見ることはないだろう。パックに入っているブランクカードを使って自分用に作ることはいつでも可能だが、それは〈かなり〉イケてない(「私のスタートアップについてお話させてください。これはCafePressに似ていますが、Cards Against Humanityのちょっと見映えのいいカスタムカードを作る会社です)

    他にパネルで話題になったのは、白のカード、「The Rockが実際に料理していたのは何?」「あのいまいましいクソッたれLEGOを踏んづけた」「本物の溶岩でできている床」、その他TechCrunchには書かない方がいいであろう数枚。

    この時のカードセットは、〈もちろん〉もうeBayに1枚250ドル位で売りに出されている。

    [原文へ]

    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    一人のプログラマを育てることが教育の革命を起爆する–教育系スタートアップの最新動向

    [筆者: Jon Auerbach]

    編集者注記: Jon Auerbachは、UdacityThe Flatiron Schoolに投資しているCRVのパートナーだ。

    読者の中にはもしかして、これまでの20年間、WiFiも何もない山奥の洞窟で寝ていた人がいるかもしれないので、まずそんな人のためにニュースを: 合衆国の教育制度は今、複数の戦線から攻撃されていて、とくに、強力な起業家精神の勃興によってその形を根こそぎ変えられようとしている。

    それがとくに顕著なのは、高等教育の分野だ。今の大学は、教育とは無関係な客寄せ装置への支出の軍拡競争を、もうこれ以上は無理と思えるほどの規模にまで膨張させている。フットボールスタジアムの新設、寿司が山盛りのカフェテリア、…しかしそうやって学生たちを集めても、彼らの多くは学費を払う能力がないか、あるいは卒業して世に出たとき借金を返済できるほどの仕事がない。

    学生たちの奨学金の未返済額は1兆1000億ドルに達しているが、大学卒業者のほぼ40%は失業者または低賃金労働者だ。2010年に16~24歳層の失業率は19.6%に達し、労働統計局が1947年に失業率の調査を開始してからの最高値を記録した。今度アミューズメントパークへ行く機会があったら、そこの労働者の4人に1人が学卒であることに思いを致そう。

    これまでは、教育はスタートアップや起業家にとって、立入禁止の聖域だった。そこは学校の集合と、変化とイノベーションを拒む管理人たちで占められていた。しかしここ数年、二つのことにより、本物の機会が生まれ始めている。ひとつは、教育という体制が全身的な疾患に蝕まれ始めたこと。第二は、ソフトウェアの大衆化によって、教育のイノベーションを目指す草の根の運動が始まっていることだ。

    教育という体制が全身的な疾患に蝕まれ始めたこと。そしてソフトウェアの大衆化により、教育のイノベーションを目指す草の根の運動が始まっていること。

    教育をオーバホールしに来た最初の新勢力は、Khan Academyのような企業で、教育的なコンテンツを若い世代にわかりやすい形で制作し提供した。Khan Academyの、短い、一口サイズの学習単位は、余暇時間などにいつでも自由に見られるビデオで提供され、YouTubeでも人気になった。

    二番目にやってきた起業家軍団は、個々のビデオではなく、大学のコース(課程)全体を最初から最後までオンラインで提供するMOOCだ。UdacityCourseraUdemyなどのサイトが、好きな時間に受けられる長時間授業を、多くの場合無料で提供した。そしてここ数年はプログラミングの分野でもCodecademyなどのサイトが、プログラミングができるようになることを新年に誓った多くの老若男女にプログラムの書き方を教えている。人気トップのCodecademyには、立ち上げから48時間で97000名がサインアップした。

    以上のような企業はすべて、今のアメリカの教育にある大きな欠陥を補(おぎな)おうとしている。2013年のAdvanced Placement(AP)では、コンピュータ科学(Computer Science, CS)で試験を受けた者がわずかに30000名強だった。それはAP受験者全員の1%にも満たない…グラフィックデザインとほぼ同数だ。CSがこれだけ少ない原因の一つは、CSの教育を受けたことのある教師が中学高校でとても少ないことだ。そこで、指導教師が一人もいなければ、高校でCSに関心を持った子がいても、CSがその高校の正式の受験科目になりにくい。ミシシッピ州では、昨年のAPでCSを受験した子が全州でたった一人だった。

    そこで現れた第三のスタートアップ勢力が、今では、濃密で集中的な対人教育により、実用的なCS教育の不足を補おうとしている。私が最近投資したThe Flatiron School本誌記事)や、Turing Schoolなどが、短期の,集中教育で生徒たちを教えている*。そこに集まるのは強い動機を持った生徒が多く、その多くは今現在、技術系でない仕事に就いている人たちだ。そういう人たちが、短期間、昼も夜もプログラミングの勉強に打ち込んでいる。その短期集中教育を終えた生徒たちには、企業で明日からでも仕事ができる技術的スキルが身についているので、就職率がきわめて高く待遇も良い。Flatironは、就職率ほぼ100%と自称している。〔*: 原文コメントではMakerSquare, HackReactor, Flatiron School, DevBootcamp, App Academy, Launch Academyなどが‘推奨校’として挙げられている。〕

    この第三のタイプの学校(第一第二のように仮想ではなくてリアル)は、社会の大きな需要に応えている。このような実用的職業教育は、21世紀の高等教育の新しい教え方の口火をきるだろう。しかもこれらの学校は、今では仲間も多い。Flatironのファウンダの一人、Avi Flombaumは、スピーチなどでよくこんな話をする: Harvard(ハーバード大学)は1636年に、明日の聖職者を育てるための職業訓練校として始まったのだ。

    〔訳注: この記事はアメリカにおける教育のイノベーションをあえて三つのタイプに限定して挙げているため、読みやすくて分かりやすいが、この記事から漏れ落ちている重要な動向もいくつかある。原文のコメントをお読みになることを、おすすめしたい。〕

    [原文へ]
    (翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


    今週のUS記事総まとめ ― Heartbleedなど、驚きの一週間

    日本語版オリジナルの記事も含めて驚きの多い一週間だった。TechCrunch日本版に携わり始めてしばらくになるが、身内的にいえばこんな展開もすごい驚きだ。定例イベントなども、皆さんのおかげでさらに盛り上がりつつある。これからの発展をご期待いただきたい。他にもダジャレに驚いたり、楽しい時間を過ごすことができた。

    おしゃれなロゴ付きで世に強烈な「驚き」をもたらしたセキュリティ問題 ― Heartbleed

    そんな国内ニュースをさておき、ともかく業界に「大激震」を起こしたのが「OpenSSLの重大バグが発覚。インターネットの大部分に影響の可能性」だろう。「[ビデオ]OpenSSLのバグ“Heartbleed”ってどんなの?」も含め、さまざまな解説情報がネット上に公開された。

    ちょっと面白い切り口だったのが未訳ながら「Heartbleed, The First Security Bug With A Cool Logo」(「重大セキュリティトラブルもクールなロゴ付きで紹介される時代」)だった。こうした重大問題が発生したとき、一般的にはテキストだけの情報が流通する。しかし今回は専用のサイトもあり、そしてなんとトラブルのためのロゴまで用意されていた。もしかすると暗躍する組織などが背景にいるのかもなどという声もあったのだそうだ。

    「シェア」時代の典型ツールとしてのDropboxにはまだまだ「驚き」の可能性

    そして、これまた驚かせてくれたのがこちら。「ライス元国務長官、Dropboxの取締役に就任」。ライス氏の属人情報は何も存じ上げないながら、それがためにむしろテレビでビッグイベントについてコメントする様子が印象に残っていて「あんな人が!」と驚きを感じてしまった。

    Dropboxからは他にも「Dropbox、1億ドルで買収した人気のメール整理アプリ、MailboxのAndroid版を発表」というニュースも人気を集めた。TechCrunchは何度も「メールの死」を宣言してきたような気もするけれど、やはりメールはまだまだ重要なコミュニケーションツールであるということなのだろう。

    Dropboxの「Dropbox、ユーザーの写真すべてを保存・共有するアプリ、Carouselを発表」、「Dropbox、Microsoft Officeで共同作業ができるツール、Project Harmonyを開発中」などという記事も注目を集めた。確かにDropboxは「シェア」時代の典型とも言えるもので、まだまだ発展の可能性を内在しているのだと思う。

    クラウドファンディングでも「驚き」の成果

    クラウドファンディングでも驚異的な成果があがった。それは「世界初、299ドルの3Dプリンター、Kickstarterのゴールを11分で達成」だ。

    最近はニュース的にはやや落ち着きを見せていた3Dプリンター関連だが、低価格化および大衆化することで、また大きな話題を集めることとなった。記事の中にある紹介動画もなかなか面白い。ぜひご覧頂きたい。

    ちなみにこちらの記事には続報もあり「Updated: Micro $299 3D Printer Passes $2M On Kickstarter In 3 Days」(続報:Kickstarter展開中の299ドル3DプリンターのMicro、3日で200万ドル超を調達)とある。

    ところでKickstarterといえば「キッチンスケールは栄養価をも計測する時代に ― Prep Padに続いてSITU登場」という記事もあった。ふつうの人が投資するKickstarterにて、いわゆるニッチガジェットだけではなく「日用品」とテックの融合も進みつつある。

    クラウドファンディングではないが「喘息対策に利用するピークフローメーターのテック化を目指すMy Spiroo」という記事もあった。これもやはりテックとの融合による、医療デバイスの「日用品」化を示す例だと言えそうだ。

    利用者を巻き込む「驚き」

    これまでのものとは少々ニュアンスが異なるが、ユーザーを巻き込んだ「驚き」もあった。

    ひとつは「Facebook、全モバイルユーザーにMessengerアプリのダウンロードを強制、メインアプリからチャットを削除へ」というものだ。古くて新しいバトルフィールドであるメッセンジャー関連サービスだが、ここでFacebookはやや「追い詰められている」と考えているのかもしれない。そこで大きく「改善」するために、大きな変化を持ち込もうという意図もあるのだろう。

    この意図に理解を示す人もいる中、やはりというべきか、「余計なことをするな」という声も大きい。膨大な利用者数を抱えるサービスの宿命とはいえ、こうした部分での過ちが致命傷となることもある。Facebookのサービス「改善」が、他サービスにとっての「チャンス」となることもあるのだろう。

    Facebookからは他にも「Facebook、『いいね!』をねだるなどのページにペナルティーを課すと発表」。どきっとする人もいれば、歓迎する人もいる話。こういう話に限らず、キュレーションだのレコメンドというものの「システム化」の難しさを示す話でもある。

    Twitterからも、利用者を巻き込む大きな変更がアナウンスされた。「Twitterのデザインがリニューアル―プロフィールはFacebook的になり、背景画像は廃止」という記事がそれだ。こちらは反対の声もあるものの、併せて新たな機能も導入されることになっていて、そちらに期待する声も多い様子。

    ちょっと愉快だったのは「パワポキラーPreziがユーザ数4000万に–急成長は今も続く」の記事。多くの人がツイートしてくれた。「そう、これ便利なんだよね」という声もありつつ「そんなのがあるんだ」という声もちらほら。「驚き」にもいろいろある。

    ちなみに、利用者を巻き込む話ながら、日本ではまだ巻き込んでもらえないという話もある。「Amazon、AmazonFreshで利用できるハンディ・バーコードスキャナーのDashを試験展開中」というのもそのひとつだ。

    アメリカ国内でも地域限定で行っているAmazonFreshと連動するサービスだが、いろいろな可能性を感じさせる。

    未訳記事からの「驚き」

    これもいろいろある。たとえばもうすぐGoogle Glassが一般消費者の手にもやってくる。英語版の記事は「Google Lets Anyone In The U.S. Become A Glass Explorer For $1,500 Starting April 15」だ。利用例を示す動画の中で「ぼくはアマチュアの木登り師だよ」という発言があった。

    「プロの木登り師」ってどんなんだろうと検索してみると、円山動物園のブログにヒットした。なるほど、こいつはプロかもしれない。

    イスラエルのStoreDotというスタートアップの開発するモバイルバッテリーも面白い。30秒でフル充電できるのだそうだ。記事は「StoreDot’s Bio-Organic Battery Tech Can Charge From Flat To Full In 30 Seconds」。実用化にはまだ時間がかかるものの、イスラエルのStoreDotというスタートアップが開発元で、Samsungも開発作業に参加しているそうだ。

    本家TechCrunchにて定期掲載しているInside Jobsシリーズも面白い。CEOなどではない、実際の技術業務に携わるエンジニアにスポットをあてたシリーズだ。今回は「Inside Jobs: Why Facebook’s Hardware Engineering Head Likes Getting His Hands Dirty」。訳出するとなるとシリーズすべて訳出したくなってしまうので、少し躊躇いを感じているところ。

    長くなってしまった。他にも触れたいものはたくさんあるが、あとひとつ分くらいのスペースしかない。それなら「TinkerBots Want To Make Modular Robotics Child’s Play」にしておこう。子供にロボティクスを教えるための「おもちゃ」だ。このいかにも「おもちゃおもちゃ」した感じが楽しそうだ。

    Maeda, H