任天堂がNintendo Switch(有機ELモデル)の予約受け付け開始、マイニンテンドーは抽選式

任天堂がNintendo Switch(有機ELモデル)の予約受け付け開始、マイニンテンドーは抽選式

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Nintendo Switch(有機ELモデル)の予約受付が始まりました。

公式のマイニンテンドーストアでは先着順ではない抽選販売の申込みを9月27日(月)09:59まで受け付け、30日に当落を発表します。

発売は10月8日、価格は税込3万7980円。

任天堂がNintendo Switch(有機ELモデル)の予約受け付け開始、マイニンテンドーは抽選式

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『Nintendo Switch(有機ELモデル)』は、画面に名前のとおり有機ELディスプレイを採用した高級モデル。従来の液晶ディスプレイより発色が鮮やかで、深い黒が表現できるためコントラストに優れます。

また画面のふちの余白を細くしたことで、本体サイズはほぼそのまま、 従来モデルの6.2インチから7インチに画面が拡大しました。

6.2から7はごくわずかな差のようですが、高さが約1センチ、幅が約1.8センチ伸び、面積は3割弱広がっています (本体の幅も約3mm広くなりました)。

任天堂がNintendo Switch(有機ELモデル)の予約受け付け開始、マイニンテンドーは抽選式

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ほか改良点は、内蔵ストレージ容量が従来の32GBから64GBへ倍増、背面のキックスタンドが幅広で無段階調整可能に、内蔵スピーカーの改良、付属ドックに有線LAN端子を追加など。

任天堂がNintendo Switch(有機ELモデル)の予約受け付け開始、マイニンテンドーは抽選式

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一方で解像度は1280 x 720のまま(つまり若干粗くなっている)、CPU / GPUも従来モデルと同じ。バッテリー駆動時間も約4.5〜9時間で変わりなし。コントローラJoy-Conも従来と共通で、ドックも新旧互換性があります。逆に重量は約420gと、従来モデルの約398gからやや重くなりました。

任天堂がNintendo Switch(有機ELモデル)の予約受け付け開始、マイニンテンドーは抽選式

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つまりスイッチ2やPro的な製品ではなく、あくまで従来モデルやLiteと同じプラットフォームのままハードウェアを改良したちょっとプレミアムなバリエーションモデルの位置づけです。価格は約5000円。

新型スイッチは「Nintendo Switch 有機ELモデル」、7インチ画面など改良多数。10月8日発売

(Source:My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)Engadget日本版より転載)

Nintendo Switchで「NINTENDO 64」「メガドライブ」タイトルをプレイ、新サブスクプランは10月下旬から

Chris Pratt(クリス・プラット)が、任天堂と「Despicable Me(怪盗グルー)」を制作したIllumination(イルミネーション)が共同で制作している長編映画で、マリオの声優を務める。Anya Taylor-Joy(アニャ・テイラー-ジョイ)がピーチ姫で、Jack Black(ジャック・ブラック)がクッパ、Charlie Day(チャーリー・デイ)がルイージ、そして最近のTechCrunch Disruptのゲスト(恥ずかしながら)であるSeth Rogen(セス・ローゲン)がドンキーコングを担当するなど、私がいつも望んでいたものになる。しかし、Nintendo Directでは「大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ」の追加ファイターが誰なのか教えてくれなかった。

「エキサイティング」なことは他にもある。任天堂は、2018年9月にオンラインサブスクリプションサービス「Nintendo Switch Online」を発表して以来初めてとなる新サブスクプランの追加を発表した。

Nintendo Switch Online + 追加パック」と呼ばれるサービスは「スーパーマリオ6」「マリオカート64」(最大4人でオンライン対戦が可能)「ヨッシーストーリー」などのNINTENDO 64タイトルや「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」「ファンタシースター ~千年紀の終りに~」といったSEFGAのメガドライブのゲームをプレイできるようになる。さらに「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」などのタイトルも追加予定だ。2021年10月下旬から提供される予定だが、料金は明らかになっていない。

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既存オンラインプランNintendo Switch Onlineは年額19.99ドル(日本では税込2400円)。ワイヤレスのNINTENDO64やSEGAのコントローラーはそれぞれ49.99ドル(日本では税込5478円)で販売される。懐かしさの琴線、ノスタルジックで琴線に触れるものだが、プレイに必須のものではない。

その他のビッグニュースとしては「星のカービィ」シリーズの新作3Dプラットフォーマーアドベンチャー「星のカービィ ディスカバリー」が2022年春にNintendo Switchに登場する。また、久しぶりに「あつまれ どうぶつの森」にログインしてみたいという人へ。村人に怒られるのが怖くて、しばらくにログインしていなかった人も、もう大丈夫。11月には無料アップデートが行われ、10月のNintendo Directではその詳細が発表されます。しかし今回の予告では、プレイヤーが博物館の中にある喫茶「ハトの巣」に入れるようになることがわかっている。この居心地の良いカフェは「とびだせ どうぶつの森」などのにも登場している。

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画像クレジット:Nintendo

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Katsuyuki Yasui)

日本財団らが手話習得ゲーム「手話タウン」正式版をローンチ、スマホ対応や音声からの手話作成などの目標も


公益事業をサポートする社会貢献財団「日本財団」は、「手話言語の国際デー」(9月23日)を目前に控えた9月22日に、手話学習オンラインゲーム「手話タウン」を正式公開し、発表会を開催した。同アプリは、香港中文大学関西学院大学Googleの協力を得て、ベータ版を公開していたもの。

香港中文大学と関西学院大学は、各国の手話データの収集やろう者に関する知見の提供を、またGoogleは、プロジェクトのコンセプト立案と機械学習用オープンソースライブラリー「TensorFlow」を活用し、人のポーズとジェスチャーを認識する「PoseNet」、口と顔の表情を認識する「Facemesh」、手の形と指の検出をするハンドトラッキング(Hands)といった3つの機械学習モデルを組み合わせた手話動作の検出技術を開発するといった役割を担った。

発表会では、日本財団会長の笹川陽平氏、開発チームの中心となった日本財団特定事業部True Colorsの川俣郁美氏、自身もろう者で「聞こえない人あるある」など耳の聞こえない人の日常を「ユリマガール」として発信しているYouTuber くろえ氏が登壇。手話言語を取り巻く日本の環境や、手話タウンにかける思いなどを語った。

日本では手話が言語認定されていない?

まず笹川氏は、国連総会で決議された「手話言語の国際デー」について触れ、「日本は障害者権利条約を批准しているにもかかわらず手話を言語として認めていない」という現状を語った。

日本財団会長の笹川陽平氏

「手話言語法制定がなかなか進まず、手話を言語として認めない状態では、障害者雇用も一向に進まない」とのことで、民間の大企業に関心を持ってもらうよう日本財団が働きかけてきたという笹川氏。

「世界には約15億人の障害者がいるという。働く能力も情熱もある彼らは、ビッグマーケットでもある。健常者には汲み取れないニーズを理解できる障害者を雇い入れることで、障害者が本当に必要とするような製品開発も進む。

すでにGoogleやMicrosoft、SONYや日立など大企業500社がタッグを組んで障害者雇用を率先して行っている。アフターコロナはこのようなダイバーシティ&インクルージョンが一気に進むだろう」(笹川氏)

「その取り組みのひとつが『手話タウン』。誰もが共に働ける社会の実現に向け、手話に気軽に触れてもらいたい」とあいさつをした。

手話タウンは手話への入り口

続いて登壇した川俣氏は、手話で手話タウンが生まれた背景、概要、目指すところについて説明した。

日本財団特定事業部True Colorsチーム 川俣郁美氏

聴覚障害者は世界で4億6600万人。会話はできるけれど聞き取りづらい、飛行機の轟音さえ聞こえないなどレベルは様々だが、20人に1人が聞こえで課題を持っていることになる。

そのうち、手話を日常的に使うろう者は20%。つまり、世界人口の100人に1人が手話でコミュニケーションをとっている。

ここでひとつ思い出したいことがある。私たちが「物心ついた時」というのは、言葉を覚え始めた頃ではないだろうか。つまり、言語と思考には密接な関連があるということだ。

音のない世界で生活するろう者(ここでは、手話の未習得者で耳の聞こえない人のこと)は、手話という言語を習得することにより、自分の意志を相手に伝え、相手のことを理解し、学習し、思考することができるようになる。このことから手話がコミュニケーションというものを超越した“生きることの基盤である”、ということが理解できるだろう。

しかし、「国内では手話を言語として認めないだけでなく、手話への理解も少ない」と川俣氏。「米国では手話を第2言語として教える手話クラスのある公立高校が1100校あるが、国内で手話を授業に総合学習のような形でも取り入れたことのある学校がある市区は38.3%(230市区)、に過ぎない。大学など高等教育機関に至っては、手話を語学として講義を行っているのが9校であるのに対し、米国では第2言語として792校がコースを開講している。西語、仏語に続き3番目に多く履修されている言語だ」と解説した。

「自治体で手話の講習会を開いているところもあるが、教育機関として学べる米国のように、体系的かつ若い時から学んで触れる機会がない日本では、ろう者が生活していく上で難しい場面も多い。

少しでも手話を身近なものと感じてもらいたい、手話に触れる入り口にしてもらいたい、という想いで手話タウンを開発した」(川俣氏)

公式版は、よりフレンドリーなユーザーインターフェースに

5月24日にリリースした手話タウンベータ版の体験者約8500人(延べ)から得たフィードバックにより、公式版では次のような改良が加えられた。

  • チュートリアルの追加
  • 見本動画の拡大・スロー再生機能追加
  • 見本動画と自分の手話の比較表示機能追加

手話は、顔だけでなく肘を含む手の動きで表現する。そのため、一般的なビデオ会議のとき以上にPCのカメラから離れる必要がある。どれほど離れる必要があるのか、正しく認識されているかをチェックするために、チュートリアルが追加された。

遊び方の説明も追加された。どのようにプレイするかが一目瞭然

チュートリアルではカメラの位置(実際には自分の位置)調整、認識するのに体のどの部分が必要なのかが、よりわかりやすくなった

スロー再生(0.25倍速再生)で細かい動きをしっかり把握しやすく

また、ベータ版では見本となる動画が小さく、動きも早かった。また、2つの窓で同時に表現するため、目がさまよってしまい、選んで表現したいと思う側に注目できないという課題も合った。実際、筆者も「これは指を何本立てているのか」「右下? 真下?」と戸惑うことが多かった(ダンスなどの振り付けを覚えにくいという特性も関係しているが……)。それが正式版では、拡大表示することで1ウィンドウで大きく見られるようになり、その状態でスロー再生(0.25倍速再生)して、しっかり動きを把握できるようになった。

以前の見本動画の一例。並べて表示するため小さく、目がさまよってしまう

正式版ではそれぞれの見本動画を拡大表示できるようになった。また「0.25x」をクリックすればスロー再生も可能。細かなところまで確認できる

地味な追加要素ながら、文字のわからない子どもや外国語話者でも理解できるよう、それぞれの見本動画の左上に、表現したいものを表すアイコンが添えられるようになった

見本動画と自分の手話表現の動画を見比べて、客観的に違いを確認できるように

最後は、自分の手話表現が「間違い」だったときに、見本動画と自分の手話表現の動画を横に並べることで、どこが違うのかを見比べられるよう比較表示機能が追加された。自分では完璧に真似をしているつもりでも、客観的に「そうじゃない」ということがわかるというわけだ。

手話タウンは「プロジェクト手話」の一環、音声からの手話作成や手話から音声への翻訳などの目標も

公式版になった手話タウンをプレイした くろえ氏は、「キャラクターがかわいらしいので、小さな妹と一緒にプレイできる。今、日本語手話だけでなく外国語手話に興味があるので、香港手話を学べるのはありがたい。今後、ほかの国の手話も学べるとうれしい。友人と一緒に遊んでみたい」と感想を語った。

「ユリマガール」YouTuber くろえ氏

川俣氏は、「手話タウンは、『プロジェクト手話』の一環に過ぎない。将来的には音声から手話を自動的に作成したり、手話から音声へ翻訳したりするという大きな目標がある。今は3場面、36単語しか学べない、またPCのウェブブラウザーからしかアクセスできない手話タウンだが、今後は単語数を増やし、スマホやタブレットでも遊べるようにしていきたい」と今後の抱負を述べた。

また、発表会後、個別取材に対応したTrue Colorsチーム チームリーダー青木透氏は「手話タウンは、手話に触れる門戸を広げることが第一の目的なので、今はアカウントの作成や登録なしにプレイしてもらえる仕様になっている。しかし、場面や単語数が増えた将来には、習熟度をチェックしたいというニーズも増えてくるだろう。協力者である香港中文大学、Google、関西学院大学と共に、アカウント方式にするかしないかを検討するようになるかもしれない」と話していた。

アップルは控訴決着まで「フォートナイト」のApp Store復帰認めず、Epicが通告メール公開

Apple(アップル)と「Fortnite(フォートナイト)」の大規模でドラマチックな訴訟は、どちらの当事者にとっても実際に望んでいた結論には至らなかったようだが、その解決策はフォートナイトファンにとって、同タイトルがApp StoreやAppleデバイスに戻ってくるかもしれないという希望を与えた。

しかし、そうは問屋が卸さない。法律用語が再びこのバトルロワイヤルに割り込んでくることになりそうだ。米国時間9月22日に投稿されたEpic Games(エピックゲームズ)のTim Sweeney(ティム・スウィーニー)CEOのツイートスレッドを見ると、同氏とAppleの法務チームとの間で交わされたコミュニケーションは、Epicが裁判所の判決を不服として訴え続けている間は、Appleがフォートナイトを復活させる気がないことを裏付けているようだ。スウィーニー氏は、このプロセスによって、フォートナイトがあと5年以上App Storeから姿を消してしまう可能性があると見積もっている。

Appleは嘘をつきました。Appleは過去1年、世界、裁判所、報道機関に「Epicが他の企業と同じルールでプレイすることに同意するなら、EpicのApp Storeへの復帰を歓迎する」と伝えました。Epicはこれに同意しましたが、Appleは10億人を超えるユーザーに対する独占的な力をまたもや乱用し、これを反故にしました。

スウィーニー氏は、自身がAppleのPhil Schiller(フィル・シラー)氏に送ったメールと、Appleの法務チームから受け取った手短な返信メールを共有した。「Appleは、Epicの開発者プログラムアカウントを現時点で復活させないという裁量権を行使しました」と説明されており「さらにAppleは、連邦地裁の判決が確定して上訴できなくなるまで、再登録を求めるさらなる要請について検討することはない」という内容だった。

以下がそのメールの全文だ。

ゲイリー様

2020年、正当な理由により解約されたEpicの開発者プログラムのアカウントを復活させて欲しいというAppleへの要請についてお答えします。Epicは、Appleからコードを隠し、関連する不実表示と不作為を行うことで、意図的な契約違反と信頼の失墜を犯しました。裁判所は判決の中で「Appleは、同社の行動に関し契約上の権利を持っていた。(Epicの) 内部文書によれば、Epic Gamesが期待していたように、これらの権利を行使したに過ぎない」と認めました(ECF No. 812 178-79頁)。さらに裁判所は「Appleによる、Epic GamesとAppleとの間の [開発者プログラムライセンシング契約] および関連する契約の解除は、有効かつ合法的であり、強制力がある」と判断しました(判決文179頁)。この判決を受けて、スウィーニー氏は、Epicが「フォートナイトをiOSに戻すために(代替決済システムを)引き換えにすることはない」と公言しました。裁判所の判決以降のこのような発言やその他の発言、そしてEpicの過去の二枚舌的な行動を考慮して、Appleは現時点ではEpicの開発者プログラムアカウントを復活させないという裁量権を行使しました。さらにAppleは、連邦地裁の判決が確定し上訴が不可能になるまで、今後の復帰要請を検討しないこととしました。

マーク・ A・ペリー

裁判所は2021年9月初めの判決で、Appleは「反トラスト法に違反していない」と判断し、Epic GamesはAppleに失われたApp Storeの手数料を返済しなければならないとした。だが最も興味深いことに、AppleはApp Store内での代替的な支払い方法をブロックし続けることはできないとした。この判決はAppleのApp Storeの経済状況を非常に複雑にするものだが、Appleはこの判決を全体的に圧倒的な勝利とみなし、控訴しなかった。一方のEpic Gamesは、この判決を不服とし「戦い続ける」ことを誓った。

判決の直後に行われた記者会見で、Appleは、Epic GamesがApp Storeの他の開発者と同じルールに従うことに同意すれば、フォートナイトの復活を歓迎すると述べていたが、この発言は、Epicが判決に対して公式に控訴する前のことだった。

スウィーニー氏は、同氏のスレッドのさらに下の方にあるツイートで、Appleがフォートナイトの開発者アカウントの復活を拒否したことについて「Appleによるもう1つの途方もない反競争的な動きであり、彼らの市場を再構築して勝者と敗者を選ぶ力を示している」と述べている。

TechCrunchはAppleにコメントを求めている。

関連記事:Epic Gamesがアップルとの独禁法違反訴訟で先週の判決を不服として控訴

画像クレジット:Christian Petersen / Getty Images

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)

Robloxが年齢認証オプションを導入、音声チャット機能や開発者コミュニティのため

Roblox(ロブロックス)が、IDチェックと自撮りスキャンを組み合わせたユーザー年齢認証のオプションを導入する。このシステムは、ほとんどのRobloxのゲームをプレイする際には必要ないものの、Robloxが2021年秋以降に導入を予定している音声チャット機能への早期アクセスを希望する場合には必要となる。さらに将来的には、開発者が本人確認に依拠する新しい体験を作ることができるようになると、同社では述べている。

この認証システムは、Robloxのコアユーザーの多くが高齢化していることを認めたものだ。同社は2021年9月初め、新機能の「Spatial Voice(空間音声)」を発表した際に、ユーザーの50%が13歳以上になったと述べていた。最も爆発的に増えているのは、17歳から24歳の層だという。

関連記事:Robloxに仮想世界が今本当に必要する「ボイスチャット」機能が登場予定

Robloxのゲーマーがゲーム中に実際の声で会話できるようになるSpatial Voice機能は、まずは13歳以上の5000人の開発者に提供される。彼らは専用に作られたRobloxコミュニティスペースで、音声チャットをテストすることができるようになる。より広いRobloxユーザー層への展開は、新しいモデレーションツールと安全機能を並行して実装する必要があるため、ゆっくりと進められるとのこと。年齢認証はそれらのツールの1つだ。

画像クレジット:Roblox

年齢確認は二段階で行われる。

Robloxのユーザーは、まずアプリを使って、IDカード、運転免許証、パスポート、その他の政府発行のIDをスキャンする。同社によると、このIDの原本データは保存しないという。その代わりに、匿名化された値が生成される。これによってRobloxは、ユーザーの実際の身元が明らかになるリスクを避けつつ、身元を確認することができる。同社はそのドキュメント上のデータを数千もの国際的なドキュメントタイプのライブラリと照合し、それが正当なものかどうかを判断する。ユーザーはIDをスキャンした後、画像ではなく生きている個人であることを確認するための自撮りを行う。システムを騙すための画像が自動的に送信されているわけではないことを証明するためだ。その自撮りした写真は、書類に記載されている人物と照合される。Robloxによれば、このプロセスは写真が撮影されてから数秒で完了するという。

ソーシャルプラットフォームにおいて、オプションのツールとしてID検証が提供されるのはごく一般的なことだ。例えば、Facebook(フェイスブック)では、支払いや寄付などのサービスを利用するユーザーの身元を確認するために、あるいはユーザーのプロフィールやFacebookページを検証するために、ユーザーにIDの検証を求めることがある。Twitterもアカウントを認証するために、IDの提示を求める場合がある。マッチングアプリのTinder(ティンダー)は最近、会員のために独自のID認証を導入している。

しかしRobloxの場合は、さらに一般的に使用されるものになるだろう。認証は将来的に、音声対応の新しいゲームや体験へのアクセスに結び付けられることになるからだ。同社は今後、音声チャットの年齢確認に他の方法を導入するかどうかについては、まだ明らかにしていない。

Robloxは、開発者やクリエイターが協力者を探す際に、信頼できる証としても、認証を利用できるようになると述べている。この場合、認証済みのステータスは、他のソーシャルメディアと同じような影響力を持つことになるかもしれない。この点に関して、Robloxは2021年の夏に、ユーザーがRoblox開発者コミュニティで仕事を探すことができるTalent Hub(タレント・ハブ)を起ち上げている。

年齢認証は、米国時間9月21日より順次導入されていき、今後数週間ですべてのユーザーが利用できるようになる予定だ。このオプトイン機能は、180カ国以上の13歳以上のすべてのユーザーに、デスクトップとモバイルの両方で、グローバルに提供される。

「年齢認証は、すべての人にとって信頼でき、楽しく、市民的なプラットフォームを構築するという当社の長期的なビジョンにおいて大きな節目となります」と、Robloxのシニア・プロダクト・マネージャーを務めるChris Aston Chen(クリス・アストン・チェン)氏は、発表の中で述べている。「このビジョンの一環として、我々は引き続き、ユーザーのプライバシーを常に尊重しながら、ユーザーの年齢を確認するシームレスな方法に取り組んでいきます。今後も、ユーザーがRobloxプラットフォーム上で、簡単かつ安全に身元証明を維持・保護できる新しい革新的な方法の導入を続けていき、新しく魅力的なソーシャル機能を解放して、すばらしい体験を一緒に作り上げ、楽しむことができるように取り組んでいきます」と、チェン氏は続けている。

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画像クレジット:Roblox

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

「本当」のクロスプレイと協力プレイがみんなで楽しめるソーシャルゲームをElodie Gamesが開発中

新型コロナウイルス感染流行の最も暗い時期には、何百万人もの人々が、ロックダウン中の時間を過ごしたり、直接会えない友人とつながったりする方法として、オンラインゲームを利用した。しかし、社会的で、協力的で、楽しい、クロスプラットフォームのゲーム体験を見つけることは非常に難しい。Elodie Games(エロディー・ゲームズ)はそんな状況を変えるために設立された。

Elodie Gamesの共同設立者であるChristina Norman(クリスティナ・ノーマン)氏とDavid Banks(デヴィッド・バンクス)氏は、いずれもゲーム業界のベテランであり、Riot Games(ライアットゲームズ)在籍時に世界的にヒットした「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」の開発に携わっていた。パートナーでもある2人は、2019年に退社して自分たちの会社を設立。協力プレイやクロスプレイに対応し、オープンエンドなサンドボックスプレイを示唆する「無限に魅力的な体験」に焦点を当てたゲームを作ると、2020年に発表した。

同社の従業員はすでに30人を数える(現在も求人中)が、彼らが現在開発に取り組んでいるゲームは、依然として謎に包まれている。サイトに掲載されている画像は一般的なアイデアであり、開発中のものではない。しかし、彼らが内々に見せたものが、Galaxy Interactive(ギャラクシー・インタラクティブ)とa16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)が主導したシリーズA資金調達で、3250万ドル(約35億7000万円)を獲得するのに十分なものだったことは確かだ。この投資には、Patron(ペイトロン)のBrian Cho(ブライアン・チョウ)氏と、Electric Ant(エレクトリック・アント)のChris Ovitz(クリス・オーヴィッツ)氏も参加した。同社は前回、2020年に500万ドル(約5億5000万円)を調達して活動を開始したが、明らかにその資金を有効に活用してきた。

ノーマン氏は、多くのゲーマーが避けられないものとして受け入れてきた障壁を取り除くことが、彼らの主なアイデアであると説明する。

「最も単純なレベルで言えば、私たちはプレイヤーがより簡単に、より頻繁にすばらしい体験ができるように、ゲームをデザインしています」と、同氏はTechCrunchに語った。「そのためには、まず、友達と一緒にプレイすることを妨げる要因を、取り除くことから始めました。ほとんどのソーシャル・マルチプレイヤー・ゲーマーは、プラットフォームやゲームに費やす時間、購入、スキルなどによってセグメント化されており、誰と、どのようにプレイするかということは、制限されます。このような制限を個別に克服する例はあるものの、例えばAmong Us(アマング・アス)が上手くやっていますが、全体としては進歩が遅く、私たちはこれを加速させることに興奮しているのです」。

確かに、筆者の個人的な経験を振り返っても、例えば、仲間の誰かがアプリやOSをアップデートしなければならなかったり、誰かがロビーをロードできなかったり、AndroidとiOSの間で不一致が発生したりなど、ほんの少しの摩擦でせっかくのプレイセッションが中断してしまうことがあった。それで結局、我々はビデオチャットアプリに搭載されている貧弱なゲームをプレイすることになったのだが、それは単純に、毎回ちゃんと作動するという理由からだ。楽しさは集まった仲間の雰囲気に左右されるものではあるとはいえ、何が楽しいかを皆で決められるようにすることも、Elodie社の野望の1つである。

ゲームのクロスプラットフォーム化は、現在ではUnreal(アンリアル)やUnity(ユニティ)のような共通のアーキテクチャのおかげで、以前ほど難しくはないものの、それでも朝飯前というわけにはいかない。

「もちろん、現代のゲームエンジン技術は、クロスプレイを可能にするために非常に役立っていますが、それだけで楽しいゲームになるわけではありません。従来のクロスプラットフォーム開発のアプローチは、時間がかかり、コストがかかり、繰り返しになります」と、バンクス氏はいう。「だから私たちは、優れたクロスプレイを実現するために、Eldieの開発手法を構築しているところであり、最初から我々が本当のクロスプレイ体験と呼んでいるものに焦点を当てています」。

「本当の」クロスプレイとはつまり「XboxプレイヤーがPCプレイヤーと一緒にプレイできる」という初歩的なレベルから一段上がり、実際にどちらのプラットフォームでプレイしても同等の楽しさが味わえるということだと推測される。それが本当に実現できるかどうかは、議論の余地がありそうだ。しかし「プリンの味は食べてみないとわからない(論より証拠)」という言葉があるように、Elodie社がゲームを世に送り出したときに、それは明らかになるだろう。

画像クレジット:Elodie Games

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Googleが手話認識技術開発で協力、ゲーム感覚で手話を学びろう者への理解を深める「手話タウン」をプレイしてみた

9月23日は「手話言語の国際デー」だ。これは、手話言語(以下、手話)が音声の言語と対等であることを認め、ろう者の人権が保証されることを目的に、国際連合が2017年12月19日に決議したもの。手話について意識を新たにする日となる。

とはいえ、「手話はよくわからない」「やったことがない」「学んだものの試す機会がない」という人も少なくないだろう。

そのような人たちにぜひとも試してもらいたいのが手話学習オンラインゲーム「手話タウン」だ。

手話タウンとは?―日本財団が香港中文大学・関西学院大学・Googleの協力によって開発

手話タウンとは、公益事業をサポートする社会貢献財団「日本財団」が、香港中文大学、関西学院大学、Googleの協力によって開発したウェブブラウザー上でプレイできるゲーム。現在はベータ版だが、手話言語の国際デーに正式公開することを目指してテストや開発が進められている

香港中文大学はプロジェクト全体の日本財団との共同統括、手話言語学における学術的見地からの監修、手話データの収集、ろう者に関する知見の提供を、関西学院大学は日本手話の学習データ収集とろう者に関する知見の提供、Googleはプロジェクトのコンセプト立案、AIによる手話認識技術の研究開発をするといった役割を担う。日本財団は、手話・ろう者についての知見の提供ならびに開発に必要な資金の提供を行っている。

また手話タウンプロジェクトでは、2Dしか認識できない一般的なカメラでも立体的な手話の動きを、上半身、頭、顔、口も含めて認識できる機械学習モデルを開発。日本と香港で手話を日常的に使用しているろう者の手話映像データを収集し、学習させることで、手話学習者が正しく手話を表現できているかの判断を可能にしているという。基盤となっている手話認識技術はTensorFlowを活用し3つの機械学習モデル(PoseNet、Facemesh、ハンドトラッキング)を組み合わせており、ソースコードについてはオープンソースとして公開している。

ウェブカメラ、PCとウェブブラウザー、そして手話を学びたい心があればすぐに始められる

ゲームに必要なのは、ウェブカメラを搭載してネットに接続されているPCとウェブブラウザー、そして手話を学びたいという心だ。アカウントの登録も、課金も必要ない。また、あらかじめ手話を覚えておく必要もない。

手話タウンにAndroidおよびiOSのウェブブラウザーでアクセスしたところ、PC用ブラウザーを利用するようメッセージが表示された

手話タウンにAndroidおよびiOSのウェブブラウザーでアクセスしたところ、PC用ブラウザーを利用するようメッセージが表示された

プレイヤーは手話タウンと呼ばれる架空の町を旅行しながら、少しずつ手話のアイテムを集めていく。例えば、色や服飾小物、食べ物などだ。

学べる手話は、日本手話と香港手話のいずれか。小学生の頃に手話に親しんだ筆者が、ベータ版手話タウンに挑戦してみた。選んだ手話言語は日本語手話だ。

荷づくりからチェックインまで体験

手話タウンにアクセスしたら、まずは表示する言語を選ぼう。日本語、英語、中国語(繁体字)から選べる。

ついで、手話言語を日本語手話と香港手話のいずれかを選ぶ。

ゲームは、出発前の荷づくりからスタートする。アイテムをどんどん選んでいき、荷造りを完成させる。なお、始めると、2つのアイテムを示す「お手本動画」が流れる。どちらかを手話で表現することで、アイテムを「選んで」いける。

2つのお手本動画が同時に流れるので、最初は自分にとってわかりやすいものを選ぼう。「できた」という達成感が重要なのだ

正しく手話を表現できると「手話で表そうとしたのは……?○○?」と表示され、その手話が表すアイテムの“バッジ”を集められる。表現が不明瞭だと「ごめんなさい!どの手話単語か分かりませんでした。」と表示される。スキップすることも、やり直すことも可能だ。

正しく表現できると「手話で表そうとしたのは……?○○?」と表示される。意図したものであれば「はい」を選んで次へ進もう

「腕時計」「ハイヒール」をなかなか表現できず、心が折れそうになる場面も

ゲームは、アイテムのバッジを集めていくことで進んでいくが、途中で次の場面に移動することも可能。もっとも、挑戦中のステップを完成させたほうが達成感を味わえるのは言うまでもない。

荷づくりのステップで集められるアイテムは6つだが、何回もチャレンジすれば、覚えられる手話単語はその倍の12に増やせる

ゲーム内では、手話タウンにあるレストランで食事をし、ホテルにチェックインするところまで体験する。レストランではメイン料理名、食材、飲み物などの手話単語を、ホテルでは喫煙・禁煙室、現地払い、カード払いといった、実際に宿泊する際に必要になる手話単語を覚えられる。

ゲームが進むにつれ、表現が複雑になってくるのだが、何度もお手本動画を確認したり、カメラに向かって表現することでクリアできるようになる。

また、何度もプレイしているうちに、「なぜワインは『3』を表す指で表現するのだろう」「なぜレモンは……」などと疑問が浮かんでくることだろう。能動的に調べることで、「そういうことか」と謎が解け、もっと手話を学びたいと思うようになるかもしれない。

ろう者についてもっと知ることができる工夫も

手話タウンでは、手話単語だけでなく、ろう者の文化を学べる工夫もなされている。場面が進んだときに現れる白いキャラクターをクリックすると、目覚ましのアラームはどうしているのか、ろう者がいたらどのように声がけすればいいかといったプチ情報が表示され、ろう者への理解を深めるのに一役買っている。

白いキャラクターのうち、線が赤く点滅しているものをクリックしてプチ情報を表示できる

ノックの代わりに電気を点けたり消したりする、という目からうろこの情報

各場面でのプチ達成感が、手話を学びたいという意欲をかきたてる

まだベータ版ということもあり、「荷づくり」「食事」「宿泊」の3場面だけだが、各場面をコンプリートしたときに得られるプチ達成感が、手話を学びたいという意欲をかきたてる。

なお、手話は手だけでなく、顔の表情や上半身も使う。そのため上半身全体が収まるよう、カメラとの距離が必要になる。また、AIが表現した手話を認識しやすいよう、プレイするときには柄物より無地に近い服を選んだほうがよいだろう。さらに、手話を表現するときに、それが表す単語を口にすると、口の形も読み取れるため認識率がアップする。

手話タウンにチャレンジする人が増えることで、ろう者への理解が深まり、手話への抵抗感が少ない社会の醸成されることが期待したい。

Xboxとスペシャルオリンピックスが知的障がい者のためのeスポーツイベントを初開催

ゲーミング全般がアクセシビリティに配慮する方向にある中、eスポーツはあまりそうではない。一般のスポーツと同じく、そこは本質的に競争世界であり、ある意味で排他的だ。Xbox(エックスボックス)とSpecial Olympics(スペシャルオリンピックス)は、競争とインクルージョンを組み合わせた新たなイベントの共同開催された。

今週、スペシャルオリンピックスのアスリートたちは、Rocket League(ロケットリーグ)、Madden NFL 22(マッデンNFL 22)およびForza Motorsport 7(フォルツァ・モータースポーツ7)のトーナメントで競い合った。賞品は、名声とプライドに加えて、スペシャルオリンピックスのセレブサポーターの1人とプレイできることだ。バスケットボールNBAのスーパースターであるJayson Tatum(ジェイソン・テイタム)、アメリカンフットボールNFLのレジェンドであるJamaal Charles(ジャマール・チャールズ)、女子バスケットボールWNBAのスーパースターJewell Loyd(ジュエル・ロイド)、プロレスWWEのスーパースターDominik Mysterio(ドミニク・ミステリオ)とEmber Moon(エンバー・ムーン)というスーパースターたちだ。

「このトーナメントはeスポーツをよりアクセシブルにし、スペシャルオリンピックスのアスリートたちに新たな競争の場を与える重要な一歩です」とXbox Social Impact(エックスボックス・ソーシャル・インパクト)代表のJenn Panattoni(ジェン・パナトニ)氏が語る。「Xboxは、Xbox Adaptive ControllerやCopilot、音声テキスト変換など、数多くのアクセシビリティ機能とプロダクトに投資してきました。こうような継続した取り組みの目的は、プレイヤーが間違いなく歓迎されていると感じ、Xboxプラットフォームの一員になれることです」。

トーナメントは録画され、今週中に配信されるとともに米国時間9月18日土曜日の「セレブリティーショーケース」でハイライトが放映される。スケジュールはこちらの投稿で確認できるが、Xbox TwitchチャンネルSpecial Olympics YouTubeチャンネルをただ眺めるのもいいだろう。

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私がこうしたイベントを取り上げたいのは、ゲーミング世界では長年アクセシビリティが二の次にされてきたからだが、今こうしてデベロッパーやパブリッシャー、パートナーたちの大きな行動によって状況が改善されようとしている。Microsoft(マイクロソフト)のXACがすばらしい例で、最新のゲーム、Ratchet & Clank(ラチェット&クランク)はビジュアル、オーディオ、難易度オプションの装備を一式備えている。eスポーツが多様性をもっと必要としている分野であることは間違いないが、参加しているプレイヤーたちは喜んで協力してきた。スペシャルオリンピックスのアスリートであるJose Moreno(ホゼ・モレノ)氏とColton Rice(コルトン・ライス)氏に思いを聞いてみた。

競技ゲームは前よりアクセシブルになってきたと思いますか?

ライス:競技ゲーミングは間違いなく以前よりアクセシブルになっています。ゲームがアクセシブルになるだけでなく、アクセシビリティによって障がいをもつ多くの人たち競技ゲームのプレイヤーになっています。知的障がいをもつ人たちは常に全力で戦おうとしています。私たちは他のみんながやっているのと同じことをやりたくて、時々そのためにちょっとした力添えが必要なだけです。

モレノ:競技ゲーミングはよりアクセシブルになっていると思います。Microsoftが知的障がいや身体障がいをもつ人たちの利用できる、つまりすべての人たちが利用できるビデオゲームコントローラーを売り出したからです。私は生まれながらのゲーマーなので、eスポーツにおけるアクセシビリティは革新的な出来事です。アクセシブルなゲーミングは私の子ども時代にはありませんでした。今はあらゆる能力の友だちとプレイできて誰もが参加できるのでずっと楽しくプレイしています。

スペシャルオリンピックスのアスリートであるコルトン・ライス氏(左)とホゼ・モリノ氏(右)(画像クレジット:Special Olympics<)

どのように変化を経験していますか?

モレノ:私が思うに、ビデオゲーム業界がより多くの知的障がい者を受け入れるほど、ビデオゲームコミュニティは、私たちが他の人と同じようにビデオゲームをプレイするのが大好きだということを知るようになります。そしてGaming for Inclusion(ゲーミング・フォー・インクルージョン)のようなイベントを通じて、私は競技に参加できるだけでなく、私を歓迎して仲間に入れてくれるゲーマーコミュニティの一員になれました。

ライス:知的障がいをもつ人たちは細部に注意を払うスキルをもっています。何かをすることに集中し、自分にできるベストになるまで練習します、それを楽しんでいる時には特に。そしてゲーミングはその1つです。障がいを持つ人達は学習に時間が必要なだけですが、情熱をもてるものに専念した時、成功するまでやめることがありません。

デベロッパーやパブリッシャーなどに期待することはなんですか?

モレノ:ビデオゲームやコンピューターゲーム全般のデベロッパーやメーカー、パブリッシャーには、ビデオゲームに関わる仕事に知的障がい者を増やしていほしい。知的障がいをもつ人たちはさまざまな役割を果たすことができて、ゲーミング体験を改善するユニークなものの見方を教えてくれます。パブリッシャーとデベロッパーは障がいをもつ人たちから新たな見識を得られます。たとえばストーリーラインに知的障がいをもつ人たちが登場したり、ゲームそのものに出てくることなどです。私たちはこのプロセスにぜひ参加したい。そしてゲーム業界のフォーカスグループに参加したり、クリエイターとして本格的な仕事につきたい知的障がいをもつ熱烈なゲーマーはたくさんいます。

ライス:これらのゲームを作っている企業は、誰もが楽しめる高品質なゲームを作ろうとしています。ゲームをもっとアクセシブルにするためにできることはまだたくさんあります。例えば知的障がいをもつゲーマーが新しいゲームのやり方を学ぶ時、説明が読みにくいとイライラします。何年もプレイしたゲームの新しいバージョンのプレイ方法を知るために何時間もかかることがあります。それは知的障がいをもつ人たちにプレイや競技をする能力がないという意味ではありません。身につけるためにもっと良いアクセシビリティツールが必要なだけなのです。

ゲーム会社がアクセシブルでインクルーシブなゲームを作りたければ、開発プロセスに知的障がいをもつゲーマーを参加させて「読みやすい説明」や初心者向け説明の作成やテスト、あるいはゲームのレベル間のナビゲーションをシンプルにする方法を見つける手助けをしてもらうことだ。ゲーミングはコミュニティを作って取り残されたと感じている人たちとつながることができる。アクセシビリティはあらゆる人たちが楽しむことを可能にする。


この競技やオンラインゲーミングのその他のイベントは、困難な数年の間、スペシャルオリンピックスコミュニティが繋がり続け、アクティブでいるために非常に重要だ。

「スペシャルオリンピックスはMicrosoftと長い間、パートナーシップを続けており、スペシャルオリンピックス活動のアスリートや家族に大きな価値を与えています」と同組織の最高情報・テクノロジー責任者であるPrianka Nandy(プリアンカ・ナンディー)氏は語る。「新型コロナウイルス(COVID-1)パンデミックの中、私たちの大きな心配事はアスリートたちの安全と健康です。彼らはウイルスによる有害あるいは致命的被害を受ける最も弱い立場にあります。パンデミックのために何千という恒例の対面イベントや競技が中止や延期に追い込まれました。これはアスリートたちがチームメイトやコーチや友人たちとつながったり、一緒にいる楽しさを体験するを失ったことを意味します。今も私たちの目標は、スペシャルオリンピックス活動の認知を向上し、私たちの驚くべきアスリートたちの成果と希望と夢を叶えるとともに、ゲーミング・コミュニティにおける知的障がいをもつ人たちに対する姿勢を変え、ゲーミングが誰にとっても楽しくインクルーシブになりうることを常に忘れないことです。

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画像クレジット:Microsoft / Special Olympics

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ニンテンドースイッチがBluetoothヘッドホンやスピーカーに対応、9月15日配信開始の本体更新13.0から

ニンテンドースイッチがBluetoothヘッドホンやスピーカーに対応、9月15日配信開始の本体更新13.0から

Nintendo

ニンテンドースイッチが本体更新でBluetoothオーディオ機能を追加しました。

一般的なスマホ用などのBluetooth ヘッドホンやイヤホン、Bluetoothスピーカーに接続して、無線でゲームの音を聴けるようになります。

ニンテンドースイッチがBluetoothヘッドホンやスピーカーに対応、9月15日配信開始の本体更新13.0から

Nintendo

Nintendo SwitchでBluetoothオーディオが使えるのは、本体更新バージョン 13.0.0(2021年9月15日配信開始)から。

アップデートすると設定に「Bluetoothオーディオ」が現れ、非常にシンプルな画面で機器のペアリングや接続ができるようになります。

ペアリングのしかた

  1. ホーム画面の「設定」から「Bluetoothオーディオ」を選択。「登録する」をタップ
  2. Bluetooth ヘッドホンやスピーカー側をペアリングモードにする。これは機器ごとの説明書なりを見てください。だいたい電源ボタンやペアリングボタンの長押しでピコピコ光り始めるとペアリング待機です。
  3. 設定画面にペアリングしたいBluetooth機器が表示されたらタップ。完了。
ニンテンドースイッチがBluetoothヘッドホンやスピーカーに対応、9月15日配信開始の本体更新13.0から

Nintendo

注意点

  • Bluetoothオーディオの利用時、接続できる無線コントローラは2個までに制限
  • ローカル通信と両立しない。使うソフトではBluetoothオーディオが切断される。
  • Bluetoothヘッドセットを接続してもマイクは使えない
  • 対応するBluetoothオーディオ機器は A2DP プロファイル、SBCコーデックをサポートするもの。SBCは標準なので原則入ってます。
ニンテンドースイッチがBluetoothヘッドホンやスピーカーに対応、9月15日配信開始の本体更新13.0から

Nintendo

Bluetoothオーディオは2.4GHz帯の無線を使うため、ノイズが入ったり音が途切れる、遅延する場合はスイッチのインターネット接続を2.4GHz帯ではなく5GHz帯にする、干渉する電波を出している機器をオフにする等の対策があります。また接続する機器の側でも変わるため、別のBluetoothヘッドホン等にしてみるのも手です。

とはいえ、Bluetoothオーディオ機器は基本的に遅延するものなので、音にシビアに反応するゲームなどでは諦めて有線か、USB無線で遅延の少ないヘッドセット等を使いましょう。

(Source:本体更新情報|Nintendo Switch サポート情報|NintendoEngadget日本版より転載)

中国政府が新作オンラインゲームの認可を8月から一切停止中、未成年ゲーマー関連規制の成功のため

中国政府が新作オンラインゲームへの認可を8月から一切停止中、未成年ゲーマー関連規制の成功のため

Reuters/Kim Kyung-Hoon

中国では18才未満が週に3時間以上ゲームをプレイするのを禁じられたばかりですが、それに続いてApp Storeを含むオンラインゲームの新作リリースが1本も許可されなくなっていると報じられています。

香港メディアThe South China Morning Post(SCMP)によると、中国規制当局はテンセントやネットイースといった大手ゲーム開発企業との会議を行い、そこで新作ゲームのライセンス発行を停止する決定を下したとのことです。その会議には出席していないが説明を受けた関係者が「すべてが保留になっている」と述べています。

別の関係者によると、この発行停止は「しばらくの間」続くとのこと。規制当局は、2021年前半にライセンス発行を「少し積極的に行いすぎた」と考えているそうです。その目的は「新作ゲームの本数を削減する」ことにあり、それにより中国政府の「ゲームの追加を減らす」意図を助けるつもりだと伝えられています。

この会議に参加していた別の関係者は、「発行を凍結する」と具体的に決められたわけではないとも語っています。むしろ、ゲーム依存症を減らす計画を「円滑かつ成功裏に展開する」ために、認可プロセスを遅らせると議論されたとのこと。つまり、今後は新作のリリースを一切認めないわけではなく、ペースに歯止めを掛けることが狙いと示唆されている模様です。

この会議は水曜日(9月8日)に行われたと報じられてはいますが、SCMPは今年8月にはライセンスが承認されなかったとも伝えています。新作ゲームに対する締め付けは、もっと早くから始まっていた可能性があるわけです。

中国が新作ゲームのライセンス発行を停止したことは、今回が初めてではありません。まず2018年3月~12月にかけて停止され、中国ゲーム市場の成長が大幅に鈍化したこともありました。

もともと中国では2016年以降、有料またはアプリ内購入を提供しているゲームはすべて事前に規制当局に提出し、公開前にライセンスの取得が義務づけられています。それがアップルのApp Storeでは数年にわたってお目こぼしされていましたが、2020年には厳密に実施されるようになりました

中国でのライセンス取得の義務化は、これまでもApp Storeの収益に大きな影響を与えてきました。ティム・クックCEOとルカ・マエストリCFO(最高財務責任者)は、2018年のライセンス発行停止の際に、App Storeにとって財務上の逆風の原因になっていると述べていたことがあります。

すでに中国は世界最大のゲーム市場となっており、App Storeにおいてもゲームの収益は66%を占め、iOS用ゲームで最も稼いでいるのは中国企業テンセントの『王者栄耀』という調査結果もあります。今回のライセンス発行“保留”は、アップルにとって大きな痛手となるのかもしれません。

(Source:The South China Morning Post。Via AppleInsiderEngadget日本版より転載)

Epicがアプリ決済の強制禁止法成立後の韓国で「フォートナイト」復活を要請、アップルは拒否

人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」の開発元Epic Games(エピックゲームズ)は、米国のゲームメーカーである同社が韓国でiOS版Fortniteを再リリースし、EpicとApple(アップル)両方の決済手段を選択肢として提供することを計画しているため、Appleに韓国でのFortnite開発者アカウントの復活を要請したとツイートで発表した。

今回の要請は韓国が8月下旬に、開発者がサードパーティ決済システムを利用できるようにすることをAppleや他のテック大手に義務付ける電気通信事業法改正案を可決したことを受けたものだ。

Fortniteの公式Twitter(ツイッター)アカウントでEpicは「Epicは韓国の新しい法律に準拠して、Epicの決済とAppleの決済の両方を並行して提供し、韓国でiOS版Fortniteを再リリースする予定です」と述べている。

「当社がこれまでも言ってきたように、Epicが他の会社と同じルールでプレイすることに同意するのであれば、EpicのApp Storeへの復帰を歓迎します。Epicは契約違反を認めており、現在のところ、開発者アカウントを復活させる正当な根拠はありません」とAppleは表明して申請を拒否した。

Epicはすべてのアプリに関して適用されるAppleのApp Storeレビューガイドライン順守に同意する必要があるが、一貫してガイドラインを遵守しておらず、今回のAppleへの申請はEpicの立場を変えるものではない、とAppleは声明で付け加えた。

まだ発効していない関連法が仮に韓国国内で法制化されたとしても、Appleに開発者プログラムのアカウント申請を承認する義務は課せられないと同社は指摘している。

2020年8月、EpicがFortniteにAppleのアプリ内課金要件に違反する直接決済システムを導入したため、AppleはFortniteをApp Storeから追放した。以来両社は、App Storeの決済システムを巡って法廷で争ってきた。

Appleは、開発者が外部のウェブサイトにリンクできるようにアプリポリシーを変更しており、今月、2021年9月2日には「リーダー」アプリの開発者が自社サイトへのリンクを設置できるようにしたことで、日本の公正取引委員会と和解している。

Epic Gamesの広報担当者にコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

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画像クレジット:Andrew Harrer/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(文:Kate Park、翻訳:Aya Nakazato)

Epic Gamesが10月にHousepartyを閉鎖、ビデオチャット機能「Fortniteモード」も終了へ

Houseparty(ハウスパーティー)は、Fortnite(フォートナイト)のメーカーであるEpic Games(エピックゲームズ)が2019年に推定3500万ドル(約38億4000万円)で買収したチャットアプリだ。しかし、このほど閉鎖が決まった。同社によると、Housepartyは2021年10月に既存ユーザーがアプリを利用できなくなる時点で終了する。ただし、アプリストアからは本日削除される。この動きに合わせて、Housepartyを使ってFortniteのゲーマーにビデオチャットを提供しているEpic Gamesの「Fortnite モード」も終了する。

2015年創業のHousepartyは、ユーザーが友だちとグループ・ビデオ・チャットに参加したり、Uno(ウノ)、トリビア、Heads Up(ヘッズアップ)などのゲームもできる機能を提供した。2020年、Epic GamesはHousepartyをFortniteに統合し、まずゲーマーがプレイしながら友だちのライブフィードを見られるようにし、後にゲームプレイを直接Housepartyにライブストリーミングする機能を追加した。当時、これらの統合はEpic GamesがHousepartyを買収した理由を説明する最終ゴールと思われた。

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そして買収発表からわずか2年後、ライブストリーミングのサポートが追加されてから半年も経たないうちに、Housepartyは閉鎖する。

一見、買収のフル活用に失敗したことを認めたともいえるこの動きについて、会社は明快な見識を示さなかった。しかし現実はといえば、Epic Gamesはビデオチャットよりも大きい何かを用意しているのかもしれない。とはいえ、この日、Epic Gamesがいうことができたのは、Housepartyチームはアプリに必要な注意を払えなくなったということだけだった。チームの焦点を別の何かシフトする経営判断を表す声明だ。

この決定によって解雇されるHousepartyチームのメンバーはいないとTechCrunchは聞いており、彼らは別のチームに移り、Epic Gamesファミリー製品を横断する「ソーシャルインタラクション」を可能にする新しい方法の仕事をすることになる。会社の発表は、そのソーシャル機能が「メタバーススケール」で設計、開発されることを示唆している。

「メタバース」は最近よく使われるようになったバズワードで、共有されたバーチャル環境、たとえばFortniteやRoblox(ロブロックス)などの大型オンラインゲーミングプラットフォームで提供されているものを指す。Facebook(フェイスブック)も、メタバースはソーシャルネットワーキングの次なる大きな一手であると宣言していて、CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はこれを「見ているだけではなく、その中にいるような感覚になれるインターネットのようなものです」と説明した。

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ある意味で、Fortniteはメタバースを取り込み始めており、アバターとして参加できるオンラインコンサートやその他のライブイベントなどゲーム以外の体験を提供している。終了に先立ち、Housepartyもライブイベントに手を染めて、ユーザーが友だちと一緒に見たり一緒に参加できるようにした。

Epic Games広報担当者はTechCrunchに、Housepartyチームはソーシャルに焦点を当てたいくつかのプロジェクトに取り組んでいて今後も続けると語った。しかし、Epic Gamesが取りかかっている「複数の大型プロジェクト」のいくつかは、まだ発表できないという。

ソーシャル製品に関していうと、現在HousepartyのテクノロジーはFortniteのボイスチャットすべてを支えており、彼らが作った機能はEpic Games Services(エピック・ゲームズ・サービス)を通じてデベロッパーに無料で開放されている。新しいソーシャル体験の構築も行っており、、Fortniteのグローバルイベント、たとえば最近のアリアナ・グランデのコンサートのソーシャルRSVP(出欠の返事)機能や、クエストなどのゲーム要素のコラボレーションのための「Operation:Sky Fire(オペレーション:スカイ・ファイアー)」イベントなどを開発している。Fortniteのユーザー生成コンテンツプラットフォームであるCreate Mode(クリエイト・モード)にも新たなソーシャル機能や体験を追加されている。

パンデミックのために2020年利用が急増したばかりのアプリを閉鎖するのは奇異に感じるかもしれないが、この新型コロナ需要に持続力はなかったようだ。

ロックダウンのピーク時、Housepartyは月間5000万人の新規登録者を記録した。世界が閉鎖されている中でユーザーが家族や友達とつながるためのビデオチャットアプリを探していたためだ。しかしパンデミックが進むにつれ、他のビデオチャット体験がいっそう勢いづいた。Zoom(ズーム)はリモートワークの必須ツールとしての地位を確立したばかりか、仕事終わりに友だちと過ごすツールにもなった。Facebookも2020年ビデオチャット機能の「Rooms(ルームズ)」を投入して同じようなグループビデオ体験を提供し、Housepartyを苦しめた。そして飽きがきたユーザーはClubhouse(クラブハウス)やTwitter Spaces(ツイッター・スペース)などのオーディオベースのソーシャルネットワーキングに移行した。

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画像クレジット:Apptopia

Apptopia(アップトピア)のデータによると、Housepartyはパンデミック太りの後、下降を続けている。これまでにiOSとAndroid合わせて1億1100万回ダウンロードされていて、大部分(6300万回)がiOSだ。米国はHousepartyの最大市場で、ダウンロードの43.4%を占め、英国(9.8%)とドイツ(5.6%)が続いている。
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ちなみにEpic Gamesは同アプリが全世界で「数千万」ユーザーに利用されたという。閉鎖は簡単な決断ではなく、「Fortniteモード」終了の決定も利用が低調だったからではないと強調した。

Housepartyは10月の完全終了に先立ち、アプリ内通知を経由してユーザーに閉鎖を警告する。同サービスの終了時点でFortnite Modeも利用できなくなる。

画像クレジット:Epic

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

1981年にプログラミング雑誌に投稿・掲載されたテキストアドベンチャーゲームが40年ぶりにバグ修正、ブラウザー版公開

1981年にプログラミング雑誌に投稿・掲載されたテキストアドベンチャーゲームが40年ぶりにバグ修正、遊べるブラウザー版公開

Blake Patterson / Wikipedia

現在のゲームはネット接続を前提として後に修正パッチが配布できるため、開発者はバグを取り切れていなくともリリースに踏み切りやすくなっています。しかし、インターネット以前のゲームはそんなことはなく、まして「プログラミング雑誌に掲載されたプログラムリスト」(70年代末~80年代にはよくありました)は修正しようがありません。

そうしたゲームを作った元プログラマーが、実に40年ぶりに不具合を修正し、新要素を加えた上でウェブ上で誰でも遊べるかたちで再公開しています。

現Fast Company誌の技術編集者ハリー・マックラケン(Harry McCracken)氏作のテキストアドベンチャー「Arctic Adventure(北極の冒険)」は、1981年出版の「The Captain 80 Book of Basic Adventures」に掲載されました。

当時17歳だったマックラケン氏が手がけた本作は、懐かしのマイコンTRS-80(1970年代末~80年代初めにタンディ・コーポレーションが製造・販売)のキーボードで直接、手打ちでコードを入力しなければ遊べなかったものです。そのコードは5ページ半にも及んでおり、当時としては大作でした。

マックラケン氏は報酬は受け取ったものの、掲載誌がもらえることもなく、ゲームに対するフィードバックも出版社の人から「バグでクリアできない」と辛らつに言われただけだったそうです。

その数十年後、マックラケン氏はこの本をようやく入手し、iPadのTRSエミュレータに自分のコードを苦労して入力してみたところ「ゲームがクリアできないどころか、プレイもできない」ことに気づいたと語っています。

その原因は、文字列の中にゼロが1つ欠けていたこと。これは小さなバグのようで致命的な影響を及ぼしており「冒険を終えることはおろか、”ショベル “を手に入れること」もできないほどでした。そこでマックラケン氏は40年ぶりにデバッグし、いちいちコードを打ち込まなくてもすぐWebブラウザで遊べるように公開したしだいです。

今回の修正バージョンでは、いくつかのパズルの難易度が調整されており、原典そのものよりもディレクターズカットに近い出来となっています。またコマンドラインで「GO NORTH」(すべて大文字で入力しないと受け付けられない)を打ち込まなくともよく、小文字での入力に対応したり、「GO WEST」と入力しなくても「W」だけで移動できるようになったり、1990年代以降はほぼ標準になった機能が追加されています。

ほか、ゲームをクリアするのに必須の犬も追加されているとのことです。裏返せば「これまでは絶対クリアできなかった」わけであり、それを編集者が分かっていて出版した当時の大らかさに胸を打たれる感もあります。

そうした変更点もありつつ、マックラケン氏は「潜水服の上に防寒具を着る」のが当たり前だという不条理な論理もそのままにしたことや「すべての場所をマッピングした場合に、その方向が完全に論理的であるかどうかもわかりません」とも断言。80年代の理不尽に満ちたゲーム体験は損なわれることなく、限りなく純度100%で楽しめそうです。

マックラケン氏はTRS-80のBASICコーディングの記憶を呼び起こすのにさほど時間はかからず「必要なときに、ほとんどのコマンドをすぐに思い出せることに驚きました」と語っています。このニュースをきっかけに、日本でもPC-8001やMZ-700の元プログラマーらが過去作をデバッグしたり、数十年ぶりの続編を作るブームが巻き起こるのかもしれません。

(Source:PCGamerArctic Adventure。Via Tom’s HardwareEngadget日本版より転載)

誰でも簡単にゲームを制作・共有できるPlaybyteの新アプリは「ゲームのTikTok」を目指す

Playbyte(プレイバイト)というスタートアップ企業は、ゲームのTikTok(ティックトック)になりたいと考えている。同社が新たに配信開始したiOSアプリは、ユーザーが携帯電話で簡単なゲームを作って公開できるツールを提供しており、縦にスクロールできるフルスクリーンのフィードでは、他の人が作ったゲームをプレイすることができる。TikTokのように、フィードは時間の経過とともにパーソナライズされ、自分の好きな種類のゲームがより多く提供されるようになる。

通常、ゲームの作成には何らかのコーディングが必要だ。だが、Playbyteのゲームは、シンプルなブロックや絵文字、さらにはiPhone内に保存されているカメラロールの画像も使って作成する。このアイデアは、ユーザーにコーディングの基礎を教えるようとする入門教育的なものではなく、ゲームを作ることを自己表現の1つの形にすることを目的としている。

Playbyteのゲーム制作は、ウェブフレームワークをベースにした軽量な2Dゲームエンジンを活用するものであり、低速回線や古いデバイスでもすばやく読み込んでプレイできるゲームを作ることができる。ゲームをプレイした後は、画面右側のボタンで「いいね」やコメントすることができるが、これもTikTokのルック&フィールによく似ている。しばらく使っていると、Playbyteのフィードには次々とおすすめゲームが表示される。これはゲーム内の画像、タグや説明文、その他のエンゲージメント分析を活用して、ユーザーが魅力を感じると思われるゲームを提供するためだ。

配信開始当初より、ユーザーはすでにPlaybyteのツールを使って、シミュレーター、タワーディフェンス(防衛)ゲーム、戦闘ゲーム、Obby(障害物レース)、殺人推理ゲームなど、さまざまなゲームを制作している。

私たちは「Playbyte」というアプリを作りました。携帯電話でゲームを作ったり、他のユーザーが作ったゲームを発見したり、友達と競い合ったりできるアプリです。https://playbyte.io

Playbyte

Playbyteの創業者でCEOであるKyle Russell(カイル・ラッセル)氏は、ドローンメーカーのSkydio(スカイディオ)、ベンチャーキャピタルのAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)、そして(実は)TechCrunchで勤務していた人物だ。同氏によると、Playbyteは単なるゲームアプリではなく、ソーシャルメディアアプリを目指しているという。

「私たちの頭の中には、新しいソーシャルメディアのプラットフォームを構築するために必要なもののモデルがあります」と、同氏はいう。

Twitter(ツイッター)がテキストで、Instagram(インスタグラム)が写真で、TikTokが動画でやったことは、制限とパーソナライズされたフィードを組み合わせることだったと、ラッセル氏は説明する。「典型的な例です。彼らはこれらの体験を非常に短く制限することから始めました。つまり、短くて制限のあるフォーマットと、その制限の中でうまくやるためのツールを組み合わせたのです」。

同様に、Playbyteのゲームにも制限がある。根本的にシンプルであることに加え、ゲームは5つのシーンに制限される。この制約のために「プレイ」ボタンを押したときのイントロ画面、ストーリーの導入部、難易度の高いゲーム部分、そしてストーリーのエンディング部分という形式のゲームが作られるようになった。

Playbyteは、簡単に使えるゲーム制作ツールが用意されているだけでなく、ゲームアセットを他のクリエイターが再利用することもできる。つまり、より専門的な知識を持った人が、独自のロジックや複数のコンポーネントを組み合わせてゲームアセットを作ったら、他のユーザーもそれを利用することができるというわけだ。

「基本的には、それほど野心的でない人でも、生産的で創造的なゲームメーカーの気分が味わえるようにしたいと思っています」とラッセル氏はいう。「そのための鍵は、頭の中にゲームのイメージなどのアイデアを持っている人が、すばやく新しいアセットを検索したり、以前に保存した別のアセットを組み合わせたりできるようにすること。そして、それらをレゴのように組み立てたり付け加えたりするだけで、それ以外の設定を自分でしなくても、イメージしたものの90%を構成することができます」と、ラッセル氏は述べている。

近いうちにiOSでは、フィードを広告で収益化することを計画している。例えば、クリエイターが自分のゲームにスポンサー付きのアセットを実装することができるようになるなどだ。さらに将来的には、ある種の支援モデルを確立したいとも考えている。これには定額制の導入やゲームのNFT(非代替性トークン)などが考えられるが、しかしこれはもっと先の話だ。

今まで見た中で一番かわいいスプライトブロブ

Playbyte

このスタートアップは、もともと2019年にウェブアプリとしてスタートしたが、チームは2020年末にその計画を破棄し、独自のゲームエンジンを搭載したネイティブiOSアプリとしてすべてを書き直した。TestFlight(テストフライト)でユーザー数が上限の1万人を超えたこのアプリは、先週よりApp Storeで配信が始まっている。

現在は、TikTokやRoblox(ロブロックス)、Minecraft(マインクラフト)、Fortnite(フォートナイト)などのコラボレーションゲームに参加している若いティーンエイジャーに支持されている。

「これらの若者は、自分でゲームを作ってみたいと思っていても、コードやその他の高度なツールを学ぶ必要があることに抵抗を感じていたり、それらのツールにアクセスできるコンピューターを自宅に持っていなかったりするのです」と、ラッセル氏は指摘する。

Playbyteは、FirstMark(ファーストマーク)のRick Heitzmann(リック・ハイツマン)氏)、Ludlow Ventures(ラドロー・ベンチャーズ)のJonathon Triest(ジョナサン・トリエスト)氏とBlake Robbins(ブレイク・ロビンス氏)、元TechCrunch編集長でDream Machine(ドリーム・マシン)のAlexia Bonatsos(アレクシア・ボナトソス)氏などの投資家や、Coinbase(コインベース)の共同創業者であるFred Ehrsam(フレッド・エールサム)氏、Oculus(オキュラス)の共同創業者であるNate Mitchell(ネイト・ミッチェル)氏、元TwitterるAshita Achuthan(アシタ・アクサン)氏などのエンジェルから、プレシードおよびシード資金として400万ドル(約4億4000万円)を調達している。

このアプリは、App Storeから無料でダウンロードできる。

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他プレイヤーの顔を見ながら「D&D」などのテーブルトップPRGをオンラインで楽しめるRole
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画像クレジット:Playbyte

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

他プレイヤーの顔を見ながら「D&D」などのテーブルトップPRGをオンラインで楽しめるRole

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で対面の集会が制限されるにもかかわらず、テーブルトップPRGはかつてないブームの真っただ中にある。ゲームマスターや一般的なプレイヤーがリモートでプレイする際に使用しているツールはパワフルだが、必ずしも使いやすいものではなく、とっつきやすいともいえない。このたび、シードラウンドで275万ドル(約3億円)を調達したRole(ロール)は、ロールプレイングゲームのコミュニケーションという側面に焦点を当て、使いやすいオンラインプラットフォームでこの状況を変えたいと考えている。

ほんの数年前まで地下に引きこもったヲタク中のヲタク、ニッチの中のニッチというイメージだったテーブルトップPRGの世界が、何をきっかけに驚異的な成長を遂げたのかはわからない。しかし、その隠れた巨人が計り知れない多様性と価値のあるもので、パンデミックに直面しても驚くほど粘り強かったことは明らかだ。

このチャンスを逃さず、「Roll20」「Fantasy Grounds」などのプラットフォームが、Dungeons & Dragons(ダンジョンズ&ドラゴンズ、D&D)や戦略ゲーム、その他の一般的なテーブルトップPRGをプレイできるオンラインのビデオコラボレーションプラットフォームを提供している。

しかし、Roleの共同設立者であるLogan Dwight(ローガン・ドワイト)氏とIan Hirschfeld(イアン・ヒルシュフェルト)氏は、これらのプラットフォームのアプローチはメカニズムを重視する傾向があり、RPGにはそれよりももっと重要な側面があると感じていた。

「他にも選択肢はあるのに、なぜプレイヤーはインターネット上でD&Dをプレイすることを選択するのだろうと考えました。そして、その理由は『人』だと気がついたのです」とドワイト氏は話す。「ゲームは人々の心の中に存在する社会的経験の共有です。すなわち、会話や顔を見ながらのコミュニケーションが重要なのです」。

画像クレジット:Role

「これは何か新しい、大きなものの始まりである」と2人は言い、その例として10年前に爆発的に普及したソーシャルゲームを挙げた。

2人は次のように話す。「人々は常に新しい遊び方を模索します。当時、人々はソーシャルメディアや携帯電話で交流しており、自然とそれを使った遊び方を探すようになりました。昨今のオンライン動画の爆発的な普及とゲームクリエイターの躍進により、私たちはまた別の変曲点に差しかかっています。動画の品質が上がり、当たり前のものになり、人々の社交手段として主流となっています。そうなれば人は自然とこれを使った遊び方を探すようになります。そして、探し物は私たちの目と鼻の先にあることがわかりました。70年代から存在する会話形式のゲーム、ロールプレイングゲームです」。

Roleのプラットフォームは、複雑なゲームの仕組みをスムーズかつシンプルにして、プレイヤーの視覚と認知を最優先するためにゼロから設計された。結局のところ、D&Dやその他のゲームをプレイしているときに何を見ているかといえば、ゲームボードよりもプレイヤー同士を見ている時間の方が圧倒的に長い。なぜなら、それはお互いに楽しむためのゲームだからだ。

「顔を見ながらのコミュニケーションを優先する」と書くのは簡単だが、実際にはこれらのゲームはメカニカルに複雑でシート、ダイス、マップ、ルールブックなどが存在する。ドワイト氏は、それらを常に視界に入れておくことが問題なのではなく、シンプルで直感的にアクセスでき、ゲームプレイに熱中できるようにすることが重要だと話す。

例えばいくつかの属性とそれに関連するボーナスが記載されたキャラクターシートと、標準的な戦闘エンカウントがあるとする。ゲームマスターの準備が十分でなければ、ダイスの目に手動でボーナスを加え、その結果を防御側のモンスターのシートと手動で比較する必要があるかもしれない。しかし、ボーナス、ダイス、モンスターのステータスがすべてお互いに認識されていれば、ダイスが振られた時点でヒットしたかどうかがわかる。

複雑に見えるが、手動でスクリプトを組むのに比べれば楽勝だ(画像クレジット:Role)

これは多くのゲームで可能だが、必ずしも簡単ではなく、公式のルールブックから離れるほど難しくなる。ゲームごとのハウスルールはよくあることだが、最近では、大手ゲーム会社の「公式」サポートを受けないWizards(ウィザーズ)のようなオープンライセンスのルールブックをもとに、あらゆるゲームタイプでバリエーション豊かなゲームが作られている。オンラインでプレイできるようにするには、何週間もかけて技術的に簡単とはいえない作業を行う必要があるかもしれない。

ゲームマスターやクリエイターの中には、こうしたシステムの複雑さを楽しむ人もいるが、ドワイト氏が指摘するように、コミュニティの拡大にともない、ゲームや技術以外のバックグラウンドを持つ人が増えている。

「テーブルトップPRGに参加する人たちのコアスキルは、作家のようなものです。だから、一緒に創作する機能は、簡単かつパワフルでなければならないのです」と2人は話す。「私たちは、テーブルトップRPGのためのSquarespace(ウェブサイトの構築とホスティングのためのサービス)のようなものを提供したいと思っています。私たちが提供するのはWYSIWYGエディターで、レゴが詰まった箱に相当するRPGです。コードに触れることなく、ゲームのテンプレート全体を作り、シートを調整し、アニメーションを作成して、それを簡単に共有することができます」。

Roleのプラットフォームではすでに何千もの作品が共有され「Mörk Borg」や「Lancer」のようなユーザーが作成したキャンペーンやゲームのバリエーションがすでに大きく成長している。

Roleは、最初にKickstarterで資金を調達し(構想は2015年に遡る)、その後いくつかのエンジェル資金を調達した。今回のシードラウンドは初めての本格的なベンチャーキャピタル資金の獲得となる。Konvoy(コンヴォイ)とLondon Venture Partners(ロンドンベンチャーパートナーズ)が共同で主導した今回の275万ドルのラウンドについて、ドワイト氏は、このチャンスを完璧に理解してくれる意欲的なパートナーを見つけられたことに満足している、と述べている。テーブルトップPRGの価値と多様性が急上昇していることに、業界のベテランたちをも驚いていることを考えれば、この投資は快挙である。

今回の資金は、プラットフォームの使いやすさ、アクセス性、拡張性に改めて焦点を当て、アーリーアダプター時代から学んできたことを実現するために利用される。Roleはゲームやシナリオのマーケットプレイス、オンラインストレージの追加などのプレミアム機能を通じて収益を上げる予定だが、友達と一緒にプレイしたいという一般ユーザーは、無料でサインアップしてすぐに利用することができる。

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画像クレジット:Role

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Dragonfly)

中国政府が子どものオンラインゲームを週末3時間のみに制限、健康懸念で

中国の国家新聞出版広電総局は子どものオンラインゲームに制限を設ける通知を出した。現地時間9月1日からビデオゲーム会社はゲーム時間を金曜、土曜、日曜日の午後8〜9時、週3時間に制限しなければならない。

この新たな規制で中国当局はオンラインゲーム中毒に取り組もうとしている。国家新聞出版広電総局によると、オンラインゲーミングは子どもの肉体的、精神的健康に影響を及ぼしている。

ゲーム時間制限を実施するために、ゲーム会社は実名ベースの登録システムを活用しなければならない。2018年にTencent(テンセント)は人気を博したモバイルゲーム「Honor of Kings」のプレイタイムを制限するためにこのシステムを使い始めた

当時、12歳までの子どものゲームは1日に1時間、13〜18歳は1日に2時間となっていたが、規制はそれほど厳しくなかった。当局は子どもの近視が悪化することを懸念していた。

登録手続きではユーザーはID認証システムを経なければならない。つまり、実名でのアカウント1つだけしか持てない。規制当局はゲーム会社が地方の条例に則っているか定期的にチェックする。

新規制がビデオゲーム全体に今後どのように影響するのか、興味深いところだ。オンラインゲーミングが具体的に言及されていて、これは各ゲームが制限されることはないことを意味するかもしれない。同様に、コンソールゲームと外国のゲームが実名に基づく登録システムを導入しなければならないのかも不明だ。

一部の若いゲーマーは外国のサーバーに申し込むことで規制を回避したいだろう。大人のゲーマーはこれまで通り好きなだけプレイできる点も注目に値する。

今回のニュースを受け、Tencentは声明文を出した。「Tencentは強く賛同し、可能な限り早期に通知の関連要件を満たすようあらゆる努力をします」としている。

Bloomberg(ブルームバーグ)が報じたように、NetEase(ネットイーズ)の株価は8月29日の終値に比べて現在8%下げている。NetEaseも中国の人気のゲーム開発会社で、Tencentほど事業は多角化していない。

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画像クレジット:VCG / Getty Images

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(文:Romain Dillet、翻訳:Nariko Mizoguchi

コミュニティの反発を受けて、ポケモンGOで新型コロナウイルス対策の仕様変更が復活

「Pokémon GO(ポケモンGO)」は米国時間8月26日、ソーシャルディスタンスを保ちながらゲームをプレイしやすくするための仕様変更を、恒久的に維持すると発表した。

この仕様変更は、新型コロナウイルスの蔓延に合わせて導入されたもので、ゲームプレイに欠かせない拡張現実の主要なランドマーク(ジムやポケストップ)にアクセスできる距離を、それまでの2倍にするというものだった。ポケモンGOを提供するNiantic(ナイアンティック)は、8月初めにこの仕様変更を解除したが、コミュニティやクリエイターからの反発を受け、数週間後に恒久的に復活させることにした。

トレーナーのみなさん、9月1日にタスクフォースの結果として私たちの計画をお伝えするのを楽しみにしています。しかし1つだけ、お待たせさせずにお伝えしたいことがあります! 今後、全世界のポケストップとジムの基本交流半径は80mとなります。(1/2)

Pokémon GO

新型コロナウイルス流行前のポケモンGOでは、プレイヤーはポケストップやジムにアクセスするために、半径40メートル以内にいる必要があった。しかし、今回の恒久的な変更により、その半径は80メートルに拡大された。特に障がいのあるプレイヤーは、この変更によって、移動手段が限られている人でも、ゲームにアクセスできるようになったことを実感していた。ポケモンGOは、ARモバイルゲームの先駆けとして、ポケストップやジムのように現実世界の指定された場所に移動できないと、事実上プレイできない。それらの場所に、より遠くからアクセスできるようになったことで(例えば、車イスのユーザーが舗装された歩道から離れられなくても)、新たなプレイヤーにゲームを開放することができた。

ポケモンGOは長い間、現実世界の探索を促すゲームとして位置づけられてきたため、世界的なロックダウン(都市封鎖)はナイアンティックに固有の課題をもたらした。アクセス可能な距離を40メートルだけ伸ばしたり、ポケモンの出現数を増やしたり、より多くのポケモンボールを手に入れやすくするなど、小さな変更を加えることによって、ポケモンGOは自宅にいてもプレイしやすいゲームになった。

これらの変更は、ゲームを壊したり、冒険心を否定したりするものではなかった。そのため、特に現在のデルタ変異株が拡散しつつある状況を考えると、これらの好評だった変更を元に戻すという決定は、プレイヤーを困惑させた。財務面を見ても、このアプリは新型コロナウイルス流行の間に大きな利益を上げていることがわかる。2020年には10億ドル(1100億円)以上を稼ぎ出し、ポケモンGOが2016年に始まってから最高の収益を記録した。アプリ分析会社のSensor Tower(センサー・タワー)によると、この上昇傾向は2021年の上半期も続き、6億4200万ドル(約706億円)の収益を上げているとのこと。2020年上半期の4億7900万ドル(約527億円)と比較すると、消費者の支出が34%増加したことを示している。

親愛なる@NianticLabsさま
最近の #PokemonGO のゲーム内変更について、コミュニティはあなたに再考を求めています。私たちはこのゲームを愛し、ともに築きあげてきたコミュニティを愛しています。このゲームは包括性と多様性の上に栄えてきました。あなたがそれを理解していることを示してください。

ZoëTwoDots

ナイアンティックが交流半径を縮めた後、ポケモンGOのコンテンツクリエーターとコミュニティメンバーは協力して同社宛てに公開書簡を書き上げ、Twitter(ツイッター)ではハッシュタグ「#HearUsNiantic」がトレンド入りした。この公開書簡では、交流半径を広げることで、ゲームがより安全でアクセスしやすくなり、煩わしさが減ると訴えていた。

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一部のプレイヤーは、8月5日に「Pokémon No Day(もうポケモンはやらない)」と呼ばれるゲームのボイコットを組織した。同日、ナイアンティックは、ポケモンGOコミュニティに宛てた回答書を発行した。

「人々が探求し、運動し、安全に人と一緒に遊ぶように促すことが、ナイアンティックの使命であることに変わりはありません。プレイヤーのみなさまの健康と幸福は、私たちの最優先事項です」と、ナイアンティックは声明で述べている。これらの懸念に対処するために、同社は「社内部門間協力チーム」を結成し、著名なポケモンGOコンテンツクリエーターを招いてコミュニティからのフィードバックを共有した。交流半径の拡大は、このタスクフォースの最初の成果だが、9月1日にはさらに多くの調査結果を共有すると、ポケモンGOはツイートしている。

TechCrunchは、コミュニティからの好意的な反応や収益の増加をもたらし、新型コロナウイルスの流行が進行中であるにもかかわらず、なぜ最初に変更を元に戻すことを選んだのかとナイアンティックに尋ねたが、同社はコメントを断った。

ソーシャルメディア上でプレイヤーから目に見えるネガティブな反応があったにもかかわらず、Sensor Towerによれば、ボイコット運動の前後で、ポケモンGOの消費者支出やアクティブユーザー数に変化は見られなかったという。しかし、App Storeのレビューでは、否定的な意見が大幅に増加した。

現在では拡大された交流半径が復活しているものの、一部のプレイヤーは依然として不満を感じている。というのも、ナイアンティックが6月にこれらの変更をもとに戻す計画を発表した後、コミュニティリーダーがこのような意見を表明していたからだ。

「私たちの意見を聞いてもらうために、なぜこのような大きなコミュニティ運動が必要だったのでしょうか?」と、クリエイターのZoëTwoDots(ゾーイトゥドッツ)氏は、YouTube(ユーチューブ)の動画で語っている。

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

マイクロソフトが2021年ホリデーシーズンからXboxコンソールにクラウドゲーミングを導入

Microsoft(マイクロソフト)は、Xboxクラウドゲーミングをできるだけ多くのデバイスに提供するという同社の計画の次のフェーズに進みつつある。これはこれまでで最も重要なステップの1つだ。2021年末のホリデーシーズンから、Xbox Game Pass Ultimateの加入者は、Xbox Series X/SとXbox Oneのコンソールでクラウドゲーミングを利用できるようになる。

Gamescomのショーケースで今回の発表を行った同社は、100以上のゲームをダウンロードせずに起動できるようになると述べている。将来的には「Microsoft Flight Simulator」など、Series X/Sの一部のゲームをクラウド経由でプレイできるようになる予定だ。クラウドゲーミングに対応しているゲームは、Game Passライブラリ内でタイトルの横にクラウドアイコンが表示される。Microsoftは、1080p、60fpsのゲームプレイを目標としている。

Xboxクラウドゲーミングは、すでにスマートフォン、タブレット、PCで利用可能だ。またMicrosoftは、Xboxゲームストリーミングスティックや、スマートテレビ用クラウドゲーミングアプリの開発も進めている。同社は2021年夏、Xbox One Sベースのブレードサーバーでサービスを開始した後、より高性能なXbox Series Xハードウェアにクラウドゲーミングを移行し始めた。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Kris Holt(クリス・ホルト)氏は、Engadgetの寄稿ライター。

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1996年の初代「Quake」が復活、PC・PSなどクロスプラットフォーム8人対戦対応で新規拡張パックも
E3 2021まとめ「Xbox Game Pass、ゼルダは息を吹き返す、ソニーはまた不参加」

画像クレジット:Microsoft

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(文:Kris Holt、翻訳:Aya Nakazato)

1996年の初代「Quake」が復活、PC・PSなどクロスプラットフォーム8人対戦対応で新規拡張パックも

1996年の初代「Quake」が復活、PC・PSなどクロスプラットフォーム8人対戦対応で新規拡張パックも

Bethesda / id Software

ゲームイベント QuakeCon 2021 開催にあわせて、ベセスダ / id Software が初代『Quake』をマルチプラットフォームで(再)発売しました。

『DOOM』(2016)のようなリブート新作ではなく、1996年のQuakeをそのまま現代のプラットフォーム向けに蘇らせた作品です。

新生 Quake はプレイステーション4 / 5、Xbox One / Series X|S、Nintendo Switch、PC対応。クロスプラットフォームで8人対戦・4人co-op(協力)プレイができるほか、ローカルで画面分割の4人マルチプレイにも対応します。

価格は9.99ドル / 1100円~1150円(プラットフォームによる)。定額ゲームサービス Xbox Game Pass加入者はXbox / PCとも追加料金なしでプレイ可能です。QuakeのPC版をSteam や Bethesda.netですでに購入済みの場合、グラフィック強化やクロスプレイ、追加コンテンツを含む新バージョンに無料でアップグレードできます。

1996年の初代「Quake」が復活、PC・PSなどクロスプラットフォーム8人対戦対応で新規拡張パックも

Bethesda / id Software

Quake はid Softwareが1996年に発売した一人称視点シューティング(FPS)ゲーム。同社が1993年に発売した DOOMはステージを3Dポリゴンで描写した一人称視点からFPSの始祖といわれますが、敵キャラクターやアイテム等は2Dのドット絵を何種類か用意して切り替える昔ながらの方式でした。

Quakeは敵キャラクターも含めてポリゴンでの描写になり、3Dを活かしたマップやゲームプレイが広がったほか、LANおよびインターネットを介した対戦、拡張や改造を通じた新規ゲーム、FPSで定番とされるゲームルールの数々など、現代に続くFPS人気の基盤となった作品です。

今回リリースされたのは、1996年発売の初代 Quake をオリジナルに忠実なままワイド化や画角調整・最大4K出力・被写界深度効果などに対応させ、コンテンツを追加したタイトル。後日のPS5 / Xbox Series X|S最適化アップデートではネイティブ4K 120fpsにも対応します。

1996年の初代「Quake」が復活、PC・PSなどクロスプラットフォーム8人対戦対応で新規拡張パックも

Bethesda / id Software

ゲームの中身としては、オリジナルのキャンペーン・追加ミッションパック2つに加えて、20周年に制作された新規キャンペーン Dimension of the Past、今回新たに開発された完全新規のキャンペーン Dimension of the Machine が付属。『Quake II』かと思って買ったら Quake ミッションパック2だった悲劇も起きません。

後者のキャンペーン2種は、リブートの『ウルフェンシュタイン』シリーズを手掛ける Machine Gamesによる開発です。キャンペーンは一人で遊ぶことも、クロスプレイのco-opでもプレイできます。MOD(改造) や追加キャンペーンは今後も継続的にリリース予定。

1996年の初代「Quake」が復活、PC・PSなどクロスプラットフォーム8人対戦対応で新規拡張パックも

Bethesda / id Software

Nintendo Switch版は海外では販売中。ベセスダ日本の発表でも(海外発表の翻訳で)触れられていますが、国内のマイニンテンドーストアでは検索にもかからず販売していないようです。

Quake(Steam)
Quake(PlayStation Store)
Quake を購入 – Microsoft Store ja-JP
Quake | Bethesda.net

Engadget日本版より転載)

ハイエンドのレーシングシミュレーターをクルマに積んだまま稼働する「移動型レーシングシミュレーター」が登場。

zenkairacing

ZENKAIRACING

 

レーシングシミュレーターの開発やeSportsチームのマネジメントなどを手がけるゼンカイレーシングが、ハイエースに搭載した状態で利用できるハイエンドレーシングシミュレーター「移動式レーシングシミュレーター」のサービス提供を開始しました。

搭載するシミュレーターは、可動式フレームやディスプレー、レーシングシートに音響設備も備えたフルスペックの据え置き型モデル。従来は移動や設置が困難でしたが、既存品よりも省スペースかつ稼働軸数を増加するなど大幅強化した同社独自の4軸モーターシミュレーターを開発。トヨタ・ハイエース(ハイルーフ、ワイド&ロング)に積んでのサービス提供です。

移動式なので全国のサーキットやイベント会場への出展が可能、さらにシミュレーターを密閉した状態で使えるので「密」を避けた運用もできます。サービスに必要な利用料は「日額15万円+移動交通実費」とのこと。

レーシングシミュレーターというと、PS4やPC向けのフィードバック付きゲームコントローラーやコクピットフレームなど手軽に試せるものもありますが、同社が販売している「TYPE MOTION-PRO基本SIMパッケージ(Win10)」は、泣く子も黙る超「ハイエンド」仕様。

49インチのウルトラワイドモニターやCore i9のゲーミングPC、可動式フレーム、レーシングシートに油圧ペダル、シフトなどなどといった構成例で税別398万円。さすがに個人では手が出ませんが、イベントなどで有料でも試せる機会があるなら、是非とも載ってみたいと思いませんか?

 

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カテゴリー:eSports
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