SXSWにやってきたセレブ犬にインタビューしてみた


 
もちろん、本当に犬にインタビューしたわけではない。お互いに何を言ってるかわからず、困ったことになってしまうだろう。そうではなく、SXSWで開催されたペットの里親イベントに出かけたところ、Instagram上でのセレブドッグであるTunaとその飼い主に会うことができたのだ。

ソーシャルメディア・セレブであるとはどういう気持ちがするものかを尋ねてみたかったのだ(Tunaには120万人のフォロワーがいる)。飼い主のDasherはインテリアデザイナーなのだが、このところはTuna関連の仕事がほぼフルタイムとなっているのだとのこと。大人気のTunaとの仕事を大いに楽しんでいるとのことだった。

近いうちに投稿をやめるようなつもりがあるのかどうかも尋ねてみた。

もちろんいつまでも続くようなことではありません。いつまで続けるのかということはまだわかりません。自分からもうやめようと思うことはありませんが、Instagramでの人気に基づいた「仕事」ですので、Instagramを使っている人がどのくらい受け入れてくれるのかといったことも関係してくるのでしょう。これまで多くの人がTunaを見て楽しんだり、笑ったりしてくれました。それで投稿を続けているのです。たぶん「見たい」という人がいなくなるまで、Tunaの活動は続くんじゃないでしょうか。

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(翻訳:Maeda, H


Twitterを使えなくなったMeerkatがWebからユーザをフォローできる機能を立ち上げ

ライブ(リアルタイム)のビデオをブロードキャストできるアプリMeerkatは、競合企業のPeriscopeをTwitterが買収したため、これまで頼りにしてきたTwitterのネットワークを使えなくなり、今日は代わりにWebを利用する”light follow”(ライトフォロー、軽いフォロー)という機能を発表した。この機能を使うと誰もが、Twitterでフォローしなくてもユーザを手早く容易にフォローできる。そして彼らのストリームがライブになったら、iOSの通知機能で通知をもらえる。

リンクは、meerkatapp.coというTLDを使って容易に作れるし、そこにTwitter上のユーザ名をくっつければ、こんな形: http://meerkatapp.co/etheringtonになる。それを、いろんなソーシャルネットワークやらどこやらで共有できるし、クリックしたら上図のようなページへ行く(ぼく、すなわちDarrel Etheringtonのページだ)。ごらんのように、でっかいフォローボタン[Follow me on Meerkat]がある。それをクリックするとMeerkatアプリがそのユーザのTwitterアカウントにアクセスできるようになり、またそのユーザのブロードキャストがMeerkatのiOSアプリから通知されるようになる。

今のところ、Webからのフォローはできるが、アンフォローはアプリからでないとできない。でも、目的はオーディエンスを増やすことだから、アンフォローがやや不便でもいいのではないか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Twitter、迷惑行為を警察などに通知しやすくする報告書配信オプションを実装

Twitterは昨年末、Twitter上での暴言や脅しなどの嫌がらせに対応するための仕組みの充実に乗り出した。そして今回、対策を一歩進めて、嫌がらせを受けた利用者が警察などの法執行機関に対応を依頼しやすくするためのツールを実装した。

新しい機能は「手軽に利用する」ものではない。また、Twitter上での操作により、直ちに警察に通報するようなものでもない。Twitterに嫌がらせ行為などについてレポートする場合に、オプションがひとつ追加されることとなったのだ。すなわち、Twitterに対する報告処理の最終画面に、報告書のコピーを受信するための仕組みが追加されたのだ。

報告書のコピーを受信することにすると、Twitterから嫌がらせツイートの本文およびURL、およびツイートした相手のユーザー名、発言された時刻などの情報がメールで送られてくる。このメールには被害を受けた側のアカウント情報も含まれる。Twitterからの公式アナウンスはこちらのブログにある。

送られてくるメールの末尾にはTwitterの「捜査当局向けガイドライン」へのリンクが記載されている。このページには非公開アカウントの情報をTwitterに請求する仕方なども記されている。

「暴力に訴える旨の脅しなどについても、厳格に対処したいと考えています。適切であると判断すれば、関連アカウントの停止措置などを行います。但し、身体に危害が及ぶ可能性などを感じるようなケースでは、警察などに通報することを強くおすすめします」と、Twitterは言っている。「Twitterは、脅迫行為に関連する情報をまとめたレポートをお渡しします。そのレポートを警察に提示することにより、的確なアクションを迅速に行えるようにと考えています」。

Twitterでは匿名アカウントも認められており、これまでにも暴言や脅しをなくすためのさまざまな行動がとられている。先にも触れた通り、12月にも対策が強化されている。その際には他の利用者をブロックする仕組みに改良が加えられたり、迷惑行為の報告に対するレスポンスタイムの短縮を行なっていた。

また2月には、いやがらせ常習者の電話番号を入手して対応を行うというプランも発表された。もちろん迷惑行為を行う側は、簡単に登録された電話番号と紐付いていないアカウントを新たに作ることができ、対策としては不十分なものではある。さらに新規アカウントの登録時、電話番号の入力は必須ともなっていない。ただ、これらの方針について、今月頭くらいから対策の強化が行われているようではある。たとえば、匿名ブラウザであるTorの利用者に対してはアカウント作成時に電話番号入力う必須にするというようなこともあったらしい(Twitterによると、必ずしもこれは事実ではないらしい。Twitterとしては、さまざまな情報から判断して利用者の振る舞いがスパマー風であると判断した際に、電話番号の入力を必須としてもとめていたとのこと)。

Twitterはずっと迷惑行為に悩まされてきた。CEOのDick Costoloも、この件が成長の障害になっているという認識を示している。年初にリークされた内部メールでもCostoloは「Twitterは迷惑行為に対して適切に行動できておらず、しかもこれまでずっとそうだった」というようなことを発言している。「我々の対応力不足については世界中の人が指摘している。おかげで迷惑行為を受けた利用者がつぎつぎにTwitterを去るという事態になってしまった」と言っていた。

Twitterの迷惑行為に対する対応は、つい最近まで後手に回ることが多かったといって良いだろう。しかし有名人が被害を受けることで広く話題にのぼることともなり、Twitter側の対応が加速したようだ。たとえば#gamergate問題もあったし、ロビン・ウィリアムスの死後、氏の娘に対する嫌がらせ行為がはびこったこともあった。

Twitterによれば、メールによるレポート受信オプションは、全ユーザーに対して徐々に適用していくとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


アメブロの再発明ではない-サイバーの新サービス「Ameba Ownd」はお手軽なサイト作成サービス

サイバーエージェントのブログサービス「アメーバブログ(アメブロ:Ameblo)」と言えば、芸能人や著名人の公式ブログを筆頭に——「改行がありすぎ」なんて揶揄されるような若い世代の日記などが話題になったこともあるが、そんなブログもひっくるめて——幅広い層に支持されているブログサービスの1つだ。

そんなAmebloを提供しているサイバーエージェントが3月に入り、「Ameba Ownd(アメーバオウンド)」なるブログ風なサービスのスタイリッシュなティザーサイトを公開している。同サービスがいよいよ3月18日、正式オープンした。

このAmeba Ownd、ブログのような日記も、企業紹介のような静的なページも作れるし、TwitterやInstagram、Facebookなどのソーシャルメディアと連携して、サイト上に集約して表示できる。ではこれはブログサービスと考えていいのか? サイバーエージェントでAmeba事業を統括する堀浩輝氏いわく、Ameba Owndは「誰でも無料でオウンドメディアを作れるサービス」なのだそう。

シンプルなUIでブログから企業サイトまでを作成可能

Ameba Owndでは、3ステップでサイトの開設が可能。カラーバリエーションを含めて100点以上のデザインから好みのものを選択し、サイト名などを入力してやればよい。Ameba Ownd上でブログのようなフロー型のコンテンツを書くこともできるし、Amebloと連携して、Owndのページ上にAmebloで書いているブログを表示することもできる。レスポンシブデザインでサイトを作成するため、スマートフォンでの閲覧にも対応している。

投稿画面は非常にシンプルにしており、1つの画面で前述のブログライクなページの投稿も、TwitterやFacebookの投稿も可能。ただしInstagramは外部サービスからの投稿ができないため、連携してもOwnd上での投稿はできない。また、正式サービスの開始に合わせて、サイトの作成、更新、閲覧が可能なスマートフォンアプリも提供する。簡易的な解析機能を自前で提供するだけでなく、Google アナリティクスにも対応。さらにEC向けのカート機能なども今夏をめどに提供する予定だ。

堀浩輝氏

「ブログの再発明」ではなく「ウェブサイト」

サイバーエージェントらしい点なのだけれども、著名人やアーティスト、クリエイター、企業などに対しても利用を促しているそうで、正式公開前からスターバックス コーヒーやヘアサロンのSHIMAがサイトを開設していたほか、クリエイティブ・ディレクターのNIGO氏、ディレクターの夏木マリさん、俳優の水嶋ヒロさん、ミュージシャンのZeebra、MISIA、ゲスの極み乙女。など約50のサイトが開設される。

Ameba Owndで作成されたスターバックスのサイト

ほかにもサイト開設は進んでおり、4月中にも100サイトを突破する見込みだそうだ。ただし著名人に関しては「Amebloとあまりかぶらないようにしている。アーティスト、クリエーター、美容サロンなどを中心に打診している」(堀氏)ということだった。

これまで芸能人をはじめとした著名人ブログが1つの価値になっていたAmeblo。でもAmebloのサービスだけでは、自己紹介のような静的ページを作るのは難しいし、デザインこそ変えても、サイト構造を大きく変えることはできない。またソーシャルメディアのフォロー数を増やすような施策をしたくても、そこまできっちり連携できるわけでもない。

そういった既存サービスで実現しないことの課題感、それと同時にmediumStrikinglyのような海外で新しいCMS、ブログシステムが台頭してきている一方で、国内からはその手のイケてるサービスがまだ登場していないといった背景もあってサービスを開発するに至ったのだそう。

ただ、Ameba OwndはAmebloの次、次世代のブログサービスという位置づけではないと堀氏は強調する。「Owndはブログサービスでなく、ウェブサイト。Amebloと連携して補完できるものだし、ブログサービスの再発明ではない。もちろんデザイン性が高いブログを使いたい人にとってはブログサービスと思ってもらって構わないが、ライトな層にとっては機能が多すぎる。それならば引き続きAmebloを使ってもらいたい」(堀氏)

単体でマネタイズしなくたっていい

Ameba Owndのマネタイズはまず、「とにかく規模を作る」ということだそう。とにかくユーザーを増やし、トラフィックを増やしさえすれば、サイバーエージェントグループで広告商品を作ってマネタイズしていけるという。すでに企業の利用も始まっているが、何かしらのキャンペーンと合わせてOwndのサイトを開設するということでもビジネスになるという考えだ。

また、「そもそもOwnd単体で黒字化する必要はない」という考えもあるそう。AmebloやOwnd、ゲームなどを含むサイバーエージェントのコンシューマ向けサービス群を指す「Ameba」は、会員数が約4000万人(2014年8月時点)、月間流入数が約6億セッション。スマートフォンだけでも見ても会員数が約2400万人(2015年2月時点)、MAUが約460万人(同月)という数字だ。このトラフィックを生かしてOwndに集客したり、逆にOwndから何かしらのマネタイズエンジンとなるサービスに送客したりすればいいと考えているそうだ。

サイバーエージェントと言えば、2014年夏に体制変更を発表し、Ameba事業の従業員数を1600人から800人に半減。Ameba事業から離れる800人で新規事業を立ち上げるとしていた。その新規事業部門やAmeba事業部から、新規サービスが続々リリースされる予定なのだそう。これらとOwndがどう連携していくのだろうか。


HaikuJam、「写真俳句」を導入して成長に賭ける

一部の注目を集めていた「HaikuJam」は、アプリケーションの名前にもある「Haiku」(俳句)の世界から抜け出そうとしているようだ。2013年にスタート(イギリスのスタートアップだ)した時点では、確かにコラボレーションスタイルの俳句(短い詩)作成アプリケーションだった。知らない人同士が1行ずつ言葉を書いていき、そこに生まれる「アート」を楽しむものだった。しかし支援企業の意向やビジネスチャンスを広げる狙いもあり、「俳句以上」のものを目指す形に方向転換しようとしている。

新しい方向を目指すHaikuJamアプリケーションはベータ版として提供されていたが、いよいよiOS版およびAndroid版が正式にリリースされた。この新しい版では、写真を使った表現もできるようになっている。すなわち、共同ファウンダー兼CEOであるDhrupad Karwaがいうところの「ビジュアル俳句」機能が追加されたのだ。また、仲間うちで盛り上がるための「サークル」機能も追加された。

望むのならば、言葉を一切使わずに写真だけで「俳句」を作ることもできる。従来もちいられていた3行のフレーズの代わりに、3枚の写真で「俳句」が作られることとなる(もちろんこれまで通り、言葉により表現することもできる)。今後はここに、ビデオや音声を追加するような方向も検討中であるらしい。

もともと、このHaikuJamを使い始めたのはTwitterを利用した短詩を楽しむような人たちだった。しかしそうした表現は進化しつつあるのだと、Karwaは言う(もちろんTwitterを利用した短詩も廃れてはいない)。ベータ版を使ってみてもらったところ、詩的な文章を書いたり、あるいは写真による「表現」に不慣れな人も、アプリケーションを楽しんでいたとのこと。

日々の生活に追われ、ちょっとしたお楽しみによりストレスを解放したいと考える人は多いのだろう。日常のちょっとした思いをHaikuJamに投稿することで、「ソーシャルな繋がり」を感じることができたりもする。またHaikuJamでは利用者に「カルマポイント」というポイントも付与している。親しい「サークル」仲間からの反応を見て癒されたりもするのだろう。きっとShingyも気に入るだろうと思う。

「サービスを積極的に使って楽しんでくれているのは、いわゆる詩人とは違う人たちなのです。銀行家であったり、看護師や医師であったり、あるいは学生だったりするのです。アプリケーションを使うことで、非日常的な感じを得ることができるのが楽しいと言ってくれています。ストレスから解放されるという人もいます。もちろん、日々の仕事からは得られない創造的気分を味わえることも人気です。絵を描いたり、歌をうたったりすることなく、アートな気分を得られるわけです」とKarwaは言う。

「1行ないし数行の文章を書くだけだという手軽さも良いのでしょう。自分の書いたことに他の人が反応してくれることで、見返りを得ることもできるわけです。詩的な表現を楽しみたいと考えて使っている人もいるのですが、どうやら多くの人は表現形式にこだわりを持っているわけではないようなのです。限られた時間の中で、何かクリエイティブな表現を行い、それによってコミュニケーションできるようなツールを探しているという人が多いようです」。

HaikuJamはこれまでにシード資金として15万ドルを調達している。資金を出しているのはJustGiving、Oxygen Enterprise Partneresおよびファウンダーたちの母校であるユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンなどだ。これまで利用スタイルが限られていたサービスを拡大していくとともに、数ヶ月のうちに新たな資金調達を狙っているのだそうだ。

ベータ提供してきた新バージョンをリリースした今日の段階で、HaikuJamのアクティブユーザーは500名程度であり、アプリケーションのダウンロード数は2000件であるとのこと。しかしKarwaによれば、スケール可能なプロダクトモデルを考える間、利用者を増やすことには全く意識を向けていなかったのだとのことだ。

端的に言ってしまえば、「詩」にフォーカスしたアプリケーションはスケールしなかったわけだ。しかしスタートアップ経済圏の中では、写真が絵にまさることは何度も繰り返し明らかになっていることだ。

言葉による表現が好きな人は、HaikuJamの主役の座から追い出されるような形になったとも言える。より手軽な表現プラットフォームとしてのサービス拡大を目指しているというわけだ。今後の動向を見守りたい。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、メッセージを利用した支払い機能を導入へ―手数料無料、当面アメリカのみ

これまではFacebookの友達同士が借りた金を返したり、割り勘を精算しようとしたりするときはPayPalやVenmoのような外部のサービスを開かねばならなかった。そこでFacebookは、Facebookメッセンジャーに送金機能を追加した。VisaないしMastercardのデビットカードを持っているユーザーは、iOSAndroid、デスクトップ版のメッセンジャーで“$”ボタンを押すだけで友達に送金できる。 送金手数料は無料だ。Facebookメッセンジャーによる送金は、数ヶ月以内にまずアメリカに導入される。

FacebookとPayPalの微妙な関係

送金機能を実現するにあたって、FacebookはPayPalのような既存のサービスを利用せず、広告とゲームで1日 100万件の支払いを処理してきた経験をベースにゼロから内製する道を選んだ。こうした支払情報はすべて暗号化されている。Facebookによれば「支払い関連は通常のFacebookの処理とは別個のよりセキュリティーの高い場所で処理されている」としており、詐欺対策チームが監視している」という。

送金機能を独立のアプリにせず、ユーザーが日常ひんぱんに使うメッセンジャーの一部に組み込むことで、FacebookはVenmo/Paypal、 Google Wallet、Square Cashなどのライバルに差を付けたい考えだ。こうした独立アプリのP2P送金サービスはメッセンジャーに比べて人々がアクセスする頻度はずっと低い。昨年11月にSnapChatがSquare Cashと提携してSnapcash機能をサービス内に組み込んだのも同じ戦略といえるだろう。

PayPalは次のようなコメントを発表した(強調は筆者)。

われわれは2008年以来Facebookとすばらしい緊密な関係を作り上げてきた。現在もゲームと広告に関して、共同で世界的な支払いネットワークの構築に向けて努力中だ。

PayPalは常に他社との提携を重視しており、今後もFacebook始め多くのサードパーティーと協力していく

私はPayPalに取材し、Facebookのメッセンジャー送金機能をライバルと考えるかと尋ねた。広報担当者は「ライバル」という言葉を慎重に避けたが、結局、「(Facebookは)Venmotと同様のテクノロジーを用いて同様のサービスを行おうとしている」と認めた。Venmoもほとんどのデビットカードによる送金を無料にしている。これにFacebookの無料サービスが加われば、PayPalの2.9%プラス0.30ドルというデビットカードの送金手数料収入にとって脅威となるだろう。

私の取材に対してFacebookのプロダクト・マネージャー、Steve Davisは「われわれは送金ビジネスを構築する考えはない。 われわれの目的は送金機能の提供によってメッセンジャーをもっと魅力的なサービスにすることだけだ」と答えた。Facebookは広告で巨額の売上を得ている。昨年第4四半期は35.9億ドルだった。送金事業でマネタイズを行う必要はない。Facebookが望むのはユーザーをFacebookプラットフォームの中に可能な限り囲い込み、より多くのニュースフィード広告をクリックしてもらうことだ。そのためにメッセンジャーに便利な機能を追加するのは理にかなっている。

メッセンジャーによる支払いの詳細

TechCrunchは昨年10月にFacebookがメッセンジャーによるP2P支払機能を開発中だと報じた。 われわれはデベロッパーのAndrew Audeからその機能を含むメッセンジャーのソースコードのスクリーンショットの提供を受けた。その後も、複数の情報源からFacebookが部内で送金機能をテスト中だという証言を得ている。

一方で、FacebookはPayPal、Braintree、Stripeとeコマース分野で協力し、ニュースフィード内からオートフィルで商品を購入できるBuyボタンを開発した。

メッセンジャー支払い機能自体はこのようなものとなる。

ユーザーに対してメッセンジャー支払機能が有効になると、メッセンジャーのメッセージ作成画面下部のオプション欄に“$”アイコンが現れる。タップするとデビットカードの情報の入力を求められる。銀行引き落としと違って口座情報などを入力する煩わしさはないが、FacebookはVisaとMastercardのデビットカードだけをサポートしている。Facebookがクレジットカードのサポートを選択しなかったのは、クレジットカードを送金に利用すれば手数料が発生するからで、それを知らないで利用したユーザーが思いがけなく手数料を徴収されるのを避けたためだという。

セキュリティーのためにユーザーはAppleのTouchIDまたは支払いのためのパスコードによる認証を求められる。ただしユーザーは設定でこれを無効にすることができる。ユーザーがゲームや広告料支払いのためにデビットカードを登録している場合は、それが利用できる。

$ボタンをタップした後、ユーザーは金額を入力し、Payボタンをタップするだけでよい。その金額が支払側デビットカード口座から受け取り側デビットカード口座に即時に移動する。Facebookはいっさい資金を保持しない。ただしデビットカードの標準的慣行により、受け取り側銀行がユーザーに資金の引き出しを許すのは数日後になる。双方のユーザーに資金移動の詳細を確認するメッセージが届けられる。

支払いに不審があると判断された場合、Facebookはユーザーに追加の質問をすることがある。ユーザーはメッセンジャーを利用した資金移動に関する履歴をメッセンジャーの設定中で見ることができる

利便性第一

Davisは「 メッセンジャーではお金の話がよく出ている。バーやレストラン、いっしょに乗ったUberの割り勘の精算はポピュラーな話題だ。われわれはFacebookを出ずにこういう会話を終わらせることができれば便利だろうと思った。いちいち外部のサービスに移動するのは誰だって煩わしい」と開発の動機を説明した。

だがFacebookはメッセンジャーにさらに高度な資金操作機能を付け加えていくつもりはないのだろうか? アジアではWeChatのように送金、eコマースの支払い、タクシー呼び出しその他多機能のチャットアプリが人気だ。Facebookは来週開催されるf8デベロッパー・カンファレンスでさらに詳しい発表を行うということでわれわれは注目している。

現在はアメリカ国内のみが対象だが、Facebookがメッセンジャー送金機能を国際展開すれば、出稼ぎ労働者は高い銀行手数料を払わずに故郷の家族に送金ができるようになる。しかしFacebookでは当面、まずはアメリカでの成果をじっくり検討したいということのようだ。Davisは「アメリカですべてが順調に機能すると確認できてからその先の拡張を考える」と語った。

人々の金を扱う以上、バグが許されないのはもちろんだ。.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


YouTube、動画に挿入するカードを導入―関連サイト表示、商品宣伝、資金調達などが可能に

YouTubeは何年も前から、投稿者がビデオ上にクリック可能なテキストを挿入するためにアノテーションという機能を提供してきた。これは動画に情報を補足し、視聴者の関与を促進させるのに役立っている。YouTubeは今日(米国時間3/16)、新たにカードと呼ばれる新機能をローンチした。この機能はモバイルを含めた多くのデバイスをサポートしており、最終的にはアノテーションを置き換えることになるようだ。

YouTubeのブログによれば、カードは「アノテーションの進化形態」だという。アノテーションと同様、補足情報や関連する外部コンテンツへのジャンプ手段を与えるものだが、カードはその名前のとおりカード式インターフェイスを利用する。小さい長方形のカードにコンパクトに情報を詰め込むのは最近GoogleがGoogle+やGoogle Nowで多用している手法だ。YouTubeのカードではクリック対して多様な動作を設定できる。

現在すでに提供されているカードは6種類〔日本版説明〕ある。カードを設定するには 「動画の管理」から「編集」、「カード」を選択する。カードの種類として Merchandise(商品紹介)Fundraising(資金調達)Video(動画)Playlist(再生リスト)Associated Website(関連ウェブサイト)Fan Funding(視聴者ファンディング)が用意されている。これらのカードはデスクトップでもモバイルでも表示されるという(ただしプラットフォームによって見え方が異なる可能性がある)。ビデオ制作者はカードの種類ごとに許されたジャンプ先URLを入力し、テキストや画像などを付加してカスタマイズできる。

制作者が指定したタイミングで、カードはまず小さなカードティーザーとして数秒表示される。視聴者がティーザーをクリックするとカード本体が表示される仕組みだ。またデスクトップの場合は画面にマウスを載せたとき、モバイルの場合にはビデオ再生コントロールが表示されたとき、画面に小さいアイコンが現れ、クリックするとビデオ内に設定されたすべてのカードをスクロールして閲覧できる。

視聴者がティーザーを無視するとカードは表示されず、再生は続行される。

YouTubeでは「将来はシステムが視聴者の行動に関する情報をベースにしてもっと有効なカードを選び、効果的なタイミングでティーザーを表示できるようになるだろう」と述べている。

カードに対する視聴者の反応はYouTubeアナリティクスを通じてリアルタイム・ストリーミングで報告される。

現行のアノテーションも当面は継続されるが、YouTubeは最終的にはアノテーションを完全にカードで置き換える計画だ。ただしそのためには最低限、現在アノテーションでできることがすべてカードでできるようにならなければならない。YouTubeでは今後カードに必要とされる機能についてユーザーからのフィードバックを求めている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Facebook、Topic Dataを発表―匿名化した全投稿に基づくマーケティング・データは宝の山

Twitterの全ツイートのフィードであるFirehoseはマーケティングの改善に務める企業にとって金鉱のように貴重なデータを提供してきた。今や、Facebookもプラバシーの安全を保った上で同種の宝の山を提供しようとしている。

今日(米国時間3/10)、FacebookはTopic Dataと呼ばれる新しいマーケティング情報をアメリカとイギリスで提供開始すると発表した。このサービスはブランド・アナリティクス分野のリーダー、DataSiftとの提携によって実現した。

Facebookによれば、「Topic Dataはイベント、ブランド、各種テーマ・活動などに関してFacebookのユーザーがどのように考えているかをマーケッターに伝える」もので、たとえば、「ヘアー・トリートメントを販売している企業は湿度が髪に与える影響について語っている人々の人口動態的情報を得ることができる」という。

近況に「空気が乾いて髪がちりちりになって困っている」という投稿が多い日はヘアートリートメントの広告表示を増加させるのに適しているというわけだ。ブランドは指定した主題に関する好悪、是非などの感情、場所、言及数、関連して頻繁に用いられるキーワードなどの情報を得られる。

ツイートが原則公開のTwitterとは異なり、Facebookのデータは原則プライベートなので、Topic Dataはプライバシーを保護することが最優先となる。ブランドからの要望が非常に強かったにもかかわらず、Facebookがマーケティング情報の提供開始がこれほど遅れた理由はプライバシー保護に関する懸念が大きかったためだろう。Topic Dataでは個人情報の漏洩を防ぐ匿名化処理が施されているため、ブランドは誰がその意見を述べたかを知ることはできないようになっている。私がFacebookに取材したところ、「住所など個人情報の特定につながるおそれのある検索は禁止されている。またある検索条件に該当するユーザーが100人以上発見されない場合は検索結果は表示されない」という。.

そうではあっても、友達とのプライベートな会話が広告主のターゲティングを改善するために販売されるというのは一部のユーザーを不快にさせるだろう。Topic Dataからのオプトアウトは提供されない。Topic Dataに使われるのが嫌なら公開範囲を「自分だけ」にするか、そもそも投稿しないかのいずれかしかない。

ただしTopic Dataはブランドによるモニター・ツールではない。上に述べたようにデータはすべて匿名化されているので、自社のプロダクトについて語ったユーザーに対してブランドがコメントするというような使い方はできない。

Facebookのプロダクト・マネージャー、Matt Idemaは私の取材に対して「ブランドはこのツールを用いて『共有されているプロダクト、われわれのブランドに対する人々の意見、全体のトレンド』というような具体的な質問をするべきだ」と語った。

当面Topic Dataを利用できるのはData Siftのパートナーであり、かつFacebookに承認されたデータ・アナリティクス・サービスに限られる。ブランドはそれらのアナリティクス・サービスを通じて検索項目をDataSiftに提出するとDataSiftがFacebookのFirehoseデータを検索し、匿名化した上で分析結果をブランドに返すという仕組みだ。データは数値だけでなく、要約、グラフ、他のアナリティクス・ツールによる分析なども提供される。

Facebookは次のようなTopic Dataの利用ケースを挙げている。

  • ファッション系リテラーが在庫の種類と量を決定するためにターゲットとなるユーザー層の反応を分析する
  • ブランドに対するユーザーの認知度、感情を測定する

マーケッターはTopic Dataの結果を直接広告ターゲティングに利用できるわけではないが、広告を表示することが有効である可能性の高いデモグラフィックを特定するのに役立つだろう。またFacebookとしては、ブランドが単に広告出稿に役立てるのにとどまらず、消費者が何を望んでいるかを知り、そうしたプロダクトを開発するというような積極的な利用を期待している。

数年前にTwitterがFirehoseの提供に踏み切ったとき、そのデータ解析のための新たな一大エコシステムが形成されることとなった。これにはAdobe Social、 Brandwatch、Crimson Hexagon、Socialmetrix、それにDataSifts自身などが含まれる。ちなみにData SiftはTwitter Firehose全データの再販売を許可された2社のうちの1社だ。FacebookはDataSiftを通じて、サードパーティーにFacebook版Firehoseデータを分析するツールを限定的に提供していくものとみられる。

現在Topic Dataがカバーするのはアメリカとイギリスのみだが、将来は国際的に展開される計画だ。

Data Siftの優れたテクノロジーと多数のブランドとの緊密な関係を利用してこの分野への急速な参入を図るために、驚いたことにFacebookは同社に宝の山を開く鍵を無料で与えた。当面、DataSiftはサードパーティーのアナリティクス・サービスから処理料金を徴収し、サードパーティーのサービスはこれにマージンを上乗せしてブランドに料金を請求するというビジネス・モデルになるようだ。

もしブランドがTopic Dataの情報を有用なものと認めれば、Facebookへの広告出稿量が増えるだろう。 これまでFacebookは広告に関しては内部情報の分からないブラックボックスだった。マーケッターはFacebook内でユーザーがブランドについてどう反応しているか知るすべがなかった。DataSiftとTopic Dataのおかげで、ひとつの覗き窓が設けられたといえるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Facebookページ管理者へ:近々「いいね!」数が減るからそのつもりで

Facebookページをやっている人はよく聞くこと。あなたのページの「いいね!」数はもうすぐ少し減るだろうが、決してあなたのせいではない。

Facebookは「いいね!」を数え方を変え、ユーザーが亡くなった後、手動で無効化された、あるいは「記念に残っている」アカウントを差し引くようになった。これは、本来最初からやるべきことだが、そうではなかったため、自分が何かやったせいで突然「いいね!」が減ったと思っても仕方がない。

重要な注意点:どうやらこれは、〈手動で〉無効化されたアカウントに限られるようで、ユーザーが単に長い間ログインしていないために「非アクティブ」とされているアカウントは、引き続き勘定される。

この変更は直ちには行われない。Facebookによると「今後数週間」をかけて実施していくとのこと。

では、いったいいくつ「いいね!」が減るのか? それは難しい。Facebookは、「わずかな減少」と言っているだけであり、「いいね!」の総数にもよるだろう。数十個しか「いいね!」のないページなら、1つも減らないかもしれないし、数百万なら「わずかな減少」がずっと大きく感じるかもしれない。

企業のFacebookページを管理している人で、上司が「いいね!」カウンターが上昇を続けるかどうかで、あなたを評価しているなら、近々起きることを伝えておくのが得索だろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ご近所社会のためのソーシャルネットワークNextdoorがテク企業最高ランクの評価額10億ドルに仲間入り

まだ非上場のNextdoorがついに、テク企業として最高ランクの、評価額10億ドルクラブに、その最新メンバーとして仲間入りした。

このサンフランシスコのスタートアップは、身近な近隣社会のためのソーシャルネットワークだ。今日同社は1億1000万ドルの新たな資金調達を発表し、その調達後の評価額が11億1000万ドルであったことを確認した。

このラウンドを仕切ったのはRedpoint VenturesとInsight Venture Partnersで、どちらもNextdoorに投資するのはこれが初めてだ。そのほかのNextdoor初めての投資家はMeritechとCoatue、そしてこれまでの投資家Benchmark、Greylock Partners、Tiger Global Management、Kleiner Perkins Caufield & Byers、Comcast Ventures、それにShasta Venturesらも参加した。Nextdoorの総調達額は2億1000万ドルになる。

私自身もNextdoorのファンで、ご近所で起きていることを知るには欠かせないネットワークだ。ガレージセールのお知らせや、ペットが行方不明になりました、××さんのお宅に空き巣が入りました、などなど、何でも分かる。大きなメディアのローカルニュースは空洞化しているし、私たち自身も井戸端会議をしなくなった。代わりにみんな、ネットには入り浸っているから、Nextdoorは格好のプラットホームだ。ただし中には、Nextdoorのコミュニティは活気のないゴーストタウンか無意味なノイズの集まりのどちらかだ、という不評もある。まあソーシャルネットワークというものは、ユーザ一人々々の体験次第で、いろんな意見があるものだけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


5年前に買収されたソーシャルメディアモニタリングのSysomosが再独立してプロダクトを一新

カナダのトロントのSysomosは、企業のためにソーシャルメディアのモニタリングと分析を代行するサービスの最初期の選手たちの一人だった(のちにSalesforceに買収されたRadian6らとともに)。同社は5年前にMarketwireに買収され、その後もビッグなクライアントを獲得し続けたが、同社の周辺はとくにニュースになるようなこともなく、静かに推移していた。ところが、意外にもSysomosは先月、Marketwireと袂を分かって再び独立企業になった。再び単独の企業になり新しいCEOも迎えた同社は、プロダクトも一新した。

今日同社は、同社のソーシャルメディアモニタリングサービスHeartbeatを衣替えして新たにローンチした。同社の顧客サービス担当部長Jeff Cannによると、新しいHeartbeatは各ユーザのダッシュボードに、カスタマイズのためのオプションを多数盛り込んでいる。

Cannはメールにこう書いている: “新しいHeartbeatは、ユーザインタフェイスがシンプルで美しい。ドラッグ&ドロップのウィジェットがあり、ダッシュボードは完全なカスタマイズが可能、ダッシュボードの共有はシームレスに行われ、複数チームのコラボレーションを支える。報告機能も充実した”。

彼はまた、同社のチームはこのようなソーシャルメディアインテリジェンスサービスがますます多様化していることを十分認識しているので、インタフェイスをカスタマイズ可能にすることを最優先した、と述べている。

分析サービスのMAPはデザインを変えなかったが、APIが更新された。それによりユーザの企業は、自己のアプリケーションをより強化するために186言語にわたるソーシャルメディアのポスト5000億件あまりにアクセスできる。この新しいAPIにより、プロダクトの完全に新しいエコシステム、ソーシャルインテリジェンスに対応したエコシステムができる、とCannは述べている。

そのほかのサービスと違ってMAPのAPIはSysomosの広大なデータベースから直接情報を取り出すので、クェリを前もって準備してデータが返ってくるのを待つ必要がなく、スムーズでリアルタイムな処理が可能だ。

“風邪やインフルエンザの薬を作っている企業なら、あらゆる競合製品の評価や人気の推移や、その前年比などを、リアルタイムで知ることができるだろう”、とCannはユースケースの一つの例を挙げた。

“このようなデータを既存のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールに注入して、地域別に在庫やサプライチェーンの調整ができる。つまり、需要の予測と、それに対応した適切な流通政策を確立できる”。

Sysomosの現在の顧客は約1300社で、売上は2010年の買収以来、1500%増加した。同社の新CEO Lindsay Sparksは、それまで、Microsoftの企業担当VPだった。しかしもっと重要なのは、彼がこれまで三つのテクノロジ企業を売ったことがあり、彼の公式プロフィールによると、“4つの企業のIPOや短期売上予測を手がけた”ことだろう。

もしかしたらSysomosも、近くそんな話(IPO)になるのかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Instagram、横スクロール式スライドショーからサイトにジャンプできる広告の提供へ

これまでInstagramは決してユーザーにURLを開かせなかった。サービス内の写真を見てもらうのがInstagramの目的であり、トラフィックをウェブへ流すつもりはなかったわけだ。しかしInstagramによれば、広告主からの強い要望があり、これに応じて「ビジネスで成果を得るためのさらに効果的な手段」を提供することにしたという。

ブランドが求めているのは計量できるような効果だ。一方でInstagramは今後eコマースや自動車会社のような大口広告主を必要とする。eコマースであればクリックスルーによって購入ができなければならないし、自動車のような大型プロダクトの場合、1枚の写真では訴求しきれない。

そこでInstagramはクリック可能なリンクを導入することにした。ただし開けるリンクが提供されるのはユーザーが横にスワイプしてストーリーを読み取れるカルーセルタイプのスライドショー広告のみだ。スライドショーの最後の写真の右下に設置されるLearn More〔もっと見る〕ボタンを押すと、Instagramアプリ内にURL先のページが開く。トップバーをクリックするとすぐにInstagramの元のページに戻れる仕組みだ。【中略】

ユーザーはカルーセル式に表示された写真をスワイプしてストーリーを追う。

Instagramの収益化責任者、James Quarlesは私の取材に対して「すばらしクリーティブな仕組みだ」と語った。下のビデオで作動のようすがわかるだろう。

Instagramは最初の4年間、成長のみに焦点を絞った。これは成功だった。今やユーザーは3億人に上っている。URLを有効にしないことでInstagramにはFacebookやTwitterとは違う落ち着いた雰囲気が生まれた。またスパムや自己宣伝などのノイズを抑える役にも立ってきた。

広告主からの強い要望とはいえ、カルーセル広告が増えすぎれば、縦スクロールを基調とするInstagramのスムーズなユーザー体験が損なわれるおそれがある。 ユーザー体験のレベルを維持するため、Instagramではすべての広告掲載の掲載の可否をCEOのKevin Systromが自ら判断している。今後もSystromeが正しい判断を下すことを期待したい。

CEOのKevin SystromはInstagramのすべての広告の掲載の可否を自ら判断する

Instagramの広告は、いいね!をつけたりコメントを書いたりできるだけではなく、スライドショーを見て広告主のサイトへジャンプできるようになった。このようにはっきりと効果が計測可能な広告を提供できるようになったことでInstagramの財政には大きな弾みがつくに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Twitter、撮影&シェアしたビデオをサイトにエンベッドする機能を追加

TwitterがTwitter上で公開したビデオを他サイトに埋め込む機能を実装した。これによりTwitterは、アプリケーション内でビデオ撮影から投稿、そして他サイトへの埋め込みまでを行うことができるようになったわけだ。

ツイートを表示しているところで「…」と表示されているメニューの「動画を埋め込む」をクリックすると、そのビデオを埋め込むためのHTMLコードが表示されるようになる。これをコピーしてHTML編集画面ないしCMSで用意されている入力画面にペーストすれば作業は完了だ。試しに1本、埋め込んでみる。

お気づきのように、ビデオはTwitterのネイティブラッパー内で表示されるようになっている。タイムラインバーなどのコントロールメニューもあり、Twitterのロゴボタンをクリックすると、投稿者のプロフィール画像およびフォローボタンと並んで、ビデオがシェアされたオリジナルのツイートが表示されるようになっている。お気に入りのビデオがあれば、ビデオを表示したままでフォローすることもできるわけだ。

Twitterは少し前からアプリケーション内でビデオ撮影ないし公開ができるようにしたいる。今度は、そのビデオを見た人がより積極的にTwitterに参加してくれるようになることを狙っているわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


ISISの支持者たちがTwitterのJack Dorseyらを殺すと脅迫

ISISを支持する人たちが、JustPaste.itにポストした投稿で、Twitterの社員を殺すと脅している。それはTwitterが、このテロリスト集団に関連したアカウントを削除したからだ。そのポストの画像では、Twitterの協同ファウンダJack Dorseyの顔の上に十字線(銃の標的)がある。

アラビア語で書かれているこのポストを最初に報じたBuzzFeedは、“DorseyとTwitterの社員がカリフの兵士たちと、あなたたちの中にもいる支持者の標的になった”、と書いている。

これを投稿した人びとが実際にどういう人たちか、まだそれは分からないが、Twitterは真剣に受け止めている。同社はBuzzFeedで、“弊社のセキュリティチームは関連の法執行機関の人びとと共に、これらの脅しの信憑性を調べている”、と声明している。同じ声明が、本誌TechCrunchにも寄せられた。

Twitterのサービス規約は、“人びとの反感を喚ぶかもしれない”コンテンツをポストすることを認めているが、“ただし他人に対する直接的な暴力の脅迫”は許容しない、としている。また同社はイギリス政府と協力して 同国のテロ関連法に違反しているコンテンツは削除している。

しかしISIS関連のコンテンツをブロックしているのはTwitterだけではないから、Twitterだけが名指しされている理由が分からない。YouTubeもイギリス政府と協力してISISによる人質の殺害動画を取り下げている。Facebookも、ヨルダンのパイロットMuadh al-Kasasbehがいけにえにされるビデオを削除した。

6月にイラク政府は、インターネット上のソーシャルメディアがISISの宣伝メディアとして利用されることを防ぐために、FacebookとYouTubeとTwitterへのアクセスを制限しようとした。でも全世界的なブロックは不可能だから、取締りはなかなか難しい。

彼らはコンテンツ本体だけでなく、それらを指すリンクを広めることもできる(今回のTwitterへの脅しもそうだった)。とりわけ、JustPaste.itのようなサイトは、匿名の投稿も認めている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


ミクシィが年度末の大掃除、スナップチャット風「muuk」など12サービス終了


スマホ向けゲーム「モンスターストライク」(モンスト)が好調で、2015年3月期の最終損益を320億円の黒字(前期は2億円の赤字)に上方修正したミクシィだが、事業の大掃除でさらに成長分野に注力する。SNS離れの若年層を狙って昨年3月にリリースしたスナップチャット風アプリ「muuk」や、SNS「mixi」のユーザー同士で売買できるフリマアプリ「mixiマイ取引」など12サービスを終了する。

終了するサービスと、提供終了時期は以下の通り。

  • きゅんトレ好いとぉ! (iOS) 2015年3月31日
  • 筋トレ彼女 妹・六花編 (iOS) 2015年3月31日
  • 筋トレ彼女 幼なじみ・すず音編 (iOS) 2015年3月31日
  • 筋トレ彼女 先輩・澪編 (iOS) 2015年3月31日
  • 激闘!日記ランキング by mixi (iOS) 2015年3月31日
  • ビリー吉田の筋トレキャンプ (iOS) 2015年3月31日
  • ビリー吉田のダイエットキャンプ (iOS) 2015年3月31日
  • mixiアンケート (WEB/iOS/Android) 2015年3月31日
  • mixiギフト (WEB) 2015年3月31日(ギフト券最終利用期限は2015年8月31日)
  • mixiマイ取引 (WEB/iOS)2015年6月30日(出品の終了は2015年3月31日)
  • mixi日記アプリ by mixi (iOS) 2015年3月31日
  • muuk (iOS/Android) 2015年3月23日

 
いずれのサービスもユーザー数は非公表。muukを除くアプリについては、すでにダウンロードしていれば継続利用できるが、サービス終了後のアップデートやサポートは打ち切りとなる。

少し前の話になるけど、2013年5月に朝倉祐介氏がミクシィ社長に就任した際、スマホアプリを当時の2本から50本に増やすテコ入れ策が発表された。その50本のうちの1本がモンストなのだけれど、そのほかのアプリは今回の大掃除でかなりなくなってしまった。今後は成長分野に注力するだけでなく、新規事業にもチャレンジするそうだ。


Twitter、やっと公式WordPressプラグインをリリース―ツイート・ボタンの設置などが可能に

こちらを見ればわかるが、WordPress向けのTwitterプラグインはすでに山のように出まわっている。

ところがローンチ以来9年もたつというのに、TwitterはWordPressとTwitterの連携を図るプラグインを作らなかった。それが今日(米国時間2/25)やっと変わった。

TechCrunchの読者であればWordpressとTwitterがどんなものか知っていると思うのでその説明は省く。

WordPressプラグインのデフォールトの機能は以下のとおり。

  • WordPressを利用して作成された記事内に、その記事についてワンクリックでツイートできるボタンを設置する
  • 記事内へのツイートのエンベッドのカスタマイズ。サイトのデザインに合わせてカラースキームを変更できる。また「明るい」、「暗い」を選択できる
  • Twitterで記事を共有する際にTwitter Cardsを自動的に作成
  • 記事内にフォローボタンを設置する
  • WordPressブログについてTwitterで広告キャンペーンを行っている場合、コンバージョン結果をモニタする

もし読者がすでにサードパーティーのWordPressプラグインを利用している場合、公式プラグインには特にメリットを感じないかもしれない。それどころかこの公式プラグインよりずっと多機能なプラグインも存在する。

一見したところ、今回の公式プラグインに欠けていると感じる機能の一つは、WordPressブログ内への運営者のTwitterフィードのエンベッド、少なくとも最近の何回かのツイートのエンベッドだ。個別のツイートはもちろんエンベッドできるが、フィードのエンベッドはできないようだ。すくなくともTwitter側からの説明はない。フィードのエンベッドはサードパーティーのWordPressプラグインでもっとも人気のある機能の一つだ。

とはいえ、この公式プラグインで基本的な連携はできるし、インストールも簡単だ。公式プラグインなら、便利に使っていたがある日突然運用を停止されて慌てるなどということはない。

公式プラグインのダウンロードはこちらから。WordPressによると、初日ですでに15万8000回のダウンロードがあったという。

画像: Bryce Durbin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


広告主200万社のFacebookがiOS向け広告管理アプリをリリース

今日(米国時間2/24)、Facebookは200万にも及ぶアクテティブ広告主がスマートフォンから広告を管理できるようになるアプリを発表した。 Facebook Ads ManagerはまずiOS版がリリースされた。広告主はこのアプリ内で広告を作成、編集、プレビューし、費用を管理し、効果をモニタするなどができる。また広告に関する各種の通知を受け取ることも可能だ。

この通知には、広告主の広告が期限や予算限度に近づいているという注意やページの「いいね!」数その他パフォーマンスに関する情報などが含まれる。

アプリのUIはシンプルだが、アプリ内で初めから終わりまで広告をデザインできる。スマートフォン内、あるいは自分のページ内から写真を選び、広告コピーを書き、スライダーとボタンを操作して想定される広告ターゲットの属性を設定する。

これに加えて広告主は予算、スケジュールの設定ができる。また必要があれば支払方法の編集も可能だ。

広告の作成は途中でいったん保存し、後で続きを再開することもできる。

Facebookは昨年の夏、モバイルウェブサイト版のAds Managerをローンチした。Facebookによれば、このサイトを利用する広告主は月間で80万社に上っているという。モバイルからの広告主の多さから、さらに使い勝手のいい専用アプリの開発となったものだろう。

今日公開されたアプリはアメリカ専用だが、Facebookによれば数週間の中に世界各国版がリリースされる。Android版も開発中だという。

この数ヶ月、Facebookは広告ツールの強化に務めてきた。その効果もあって、アメリカとカナダの2億600万人のユーザーからの1人あたり売上を2014年第四四半期に6.64ドルから8.26ドルへ24%も改善することに成功している。この間にユーザー数そのものはほとんど増えていなかった。TechCrunchは以前にも指摘したが、広告ターゲティングの改良によりFacebookはユーザー数の増加割合の25倍のスピードで広告売上を成長させてきた。

〔日本版〕Facebook Ads ManagerはiTunesプレビューには表示されるが、日本のApp Storeには登録されていない。記事中にもあるように、数週間後の日本版のリリースを待つことになるようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Twitterの「While You Were Away」、iOS版に続きAndroid版にも登場

iOSアプリケーションに登場して1ヶ月、「While You Were Away」(見逃した重要なツイートを再提示する機能)がAndroid版にもやってきた

Twitterが「While You Were Away」の機能を最初にテストし始めたのは昨年秋のことだった。コミュニケーションの「リアルタイム性」で人気を集めてきたTwitterとしては、かなり思い切った変更であると見ることもできる。「While You Were Away」では、見逃したツイートをすべて遡って表示するわけではなく、ツイートの人気具合などから「ベストツイート」を選んで表示するものだ。重要であると見做されたツイートは、アプリケーションを開いた際トップに表示されることとなる。最新のツイートをリアルタイムに見たいと思っている人にとっては、邪魔モノとなるケースもあるかもしれない。

Twitterのアナウンスに対する反応を見てみれば、フィードを汚すものであり、最新のツイートを見るまでに無駄な労力を強いるものであるという意見も多いようだ。TwitterをFacebook風にしてしまうものだという反対意見もある様子。

ただし「While You Were Away」機能をオフにすることはできないが、「リアルタイム性」を云々するヘビーユーザーには表示されないものなので、実際上の問題は少ないのかもしれない。Twitterアプリケーションを「たまに」開いてみるような利用者が、この「While You Were Away」の想定利用者であるわけだ。

TechCrunchのAnthony Haが書いていたように、フィードをあまりチェックしておらずアプリケーションを起動したときやウェブを覗いたときに話が見えなくて困るというような利用者には、便利なものとして受け入れられる可能性もあるだろう(twitter.comにも「While You Were Away」の機能は実装される予定)。あまり熱心でない利用者にも有用性を示すことができれば、株価に悪影響を与えている利用者数の伸び悩みに対する解決策となることも考えられる。

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(翻訳:Maeda, H


Wantedlyがインターン探しに特化した新アプリ、スタートアップ案件多数

Facebookのつながりを活用したソーシャルリクルーティングサイト「Wantedly」は、主に転職ユーザーを対象としたサービスだ。でも実は、全体の求人案件の約3割は学生インターンの募集で、その数は昨年度比400%と加速度的に増えているそうだ。こうした需要を背景にWantedlyが2月23日、新卒学生のインターン探しに特化したiPhoneアプリ「Wantedlyインターン」をリリースした。

新卒向けアプリでは、スタートアップを中心に1500件の求人を掲載。学生はプロフィールを入力することで、インターン募集先からスカウトが届いたり、先輩の会社を見つけられるのが特徴。自分の趣向に合わせてインターンを探せるようになっているので、スタートアップで経験を積みたい学生にはよさそう。PCサイトもある。

インターンというと、一部では「やりがい搾取」的に低賃金で働かせるようなケースもあるようだが、Wantedlyでは、求人の応募数やPV数、企業を「応援する」ボタンが押された回数が多い企業が上位に表示されるため、評判の良い企業がひと目で分かるようになっている。

Wantedlyの月間ユーザー数は約40万人。うち、学生ユーザーは約5万人を占める。新卒向けアプリでは、東京を中心とする上位校で就活中の学生5万人を取り込みたい考え。学生時代に新卒向けアプリを通してWantedlyのコンセプトを理解してもらい、就職後もWantedlyを使い続けてもらう狙いもあるようだ。


「TalentBase」はソーシャルデータと人工知能でイケてる人材を発掘する

採用担当者があくせくと人材探しをする時代は終わりを告げるかもしれない。

「ちくしょう!転職だ!」のキャッチコピーでおなじみの人材会社、アトラエが2月19日、ソーシャルデータと人工知能を使ってイケてる人材を探せるサービス「TalentBase(タレントベース)」の事前登録を開始した。

自社で活躍する社員や興味のある人材を検索して登録するだけで、人工知能が自社に合った人材を推薦。レコメンドされた人材を取捨選択するごとに、企業に合った人材像を学習するのだという。

活用するソーシャルデータはFacebook、Twitter、LinkedIn、GitHub、Qiitaの5サービス。これらの利用状況をもとに、「ソーシャル」「ビジネス」「技術」の3項目でスコアを算出する。



ソーシャルスコアはFacebookでいいね!された回数と、その人にいいね!した人の重要度を掛けあわせたもので、Googleのページランクに近い仕組みと言えそうだ。ビジネススコアはFacebookの被いいね!数とフォロー数の掛けあわせ、技術スコアはGitHubとQiitaの被フォロー数から算出している。

ソーシャルデータの取得対象となるのは、アトラエのソーシャルリクルーティングサービス「JobShare」を利用していて、友だちのデータ取得を許可しているユーザー。イケてる人材を見つけた企業は「タレントプール」と呼ぶデータベースにその人材を登録し、スカウトメールを送ったり、Facebookメッセンジャーでやりとりできる。

JobShareは今後、TalentBaseに統合されることになる。

人材の抽出精度は?

ところで気になるのは、人材の抽出精度だよね。

この点についてアトラエに聞いてみたところ、「TalentBaseだけで採用するという判断ができるレベルにはならない」との答え。その一方で、「今までリーチできなかったけど、会って話してみたいという潜在的な人材を発掘するのが、格段に効率的になる」とアピールしている。

抽出精度を高める工夫としては、各ユーザーのソーシャルデータから職種や志向性を推測し、ユーザー間の類似度を算出する仕組みにも機械学習を導入している。これによって、ユーザーのデータが増えれば増えるほど、どんどん精度が高まっていくらしい。機械学習を行う人工知能は、データ分析を手がけるブレインパッドが開発している。

正式リリースは3月上旬を予定していて、法人向けに月額10万円程度で提供する。

個人として登録する場合は、Facebookアカウントでログインするだけで、自分や友だちのスコアを閲覧できるので、いま転職活動をしていない人でも、自分の市場価値を把握するのに役立ちそうだ。