アップルが「リーダー」アプリの外部リンク使用を許可、ただし承認が必要

Apple(アップル)は米国時間3月30日、App Store(アップストア)で販売される一部のアプリケーションが、外部ウェブサイトにリンクし、ユーザーがアプリデベロッパーのアカウントを作成したり管理したりできるようにすることを許可すると発表した。このApple App Storeレビューガイドラインの変更は、同社が「reader(リーダー)」アプリと呼んでいるカテゴリーのみに適用される。すなわち雑誌、書籍、オーディオ、音楽、ビデオなどある種のデジタルコンテンツへのアクセスを提供することを主として作られたアプリだ。Appleの計画が最初に発表されたのは、2021年9月に日本の規制機関であるJapan Fair Trade Commision(JFTC、公正取引委員会)と和解したときのことで、2022年初頭に実施されるとされていた。

以前同社は、この変更が有効になる時には全世界のリーダーアプリが対象になると言ったが、正確な実施日付は明らかにしなかった。

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3月30日、AppleのApp Store Reviewガイドラインは改定され、リーダーアプリがこの機能を実装する方法を説明する新たな記述が加わった。

具体的に、Appleはデベロッパーに対し、この機能を自社アプリで提供するために必要な同社が External Link Account Entitlement(エクスターナル・リンク・アカウント・エンタイトルメント)と呼ぶものを申請するよう指示している。この資格は、特定の機能をどのデベロッパーが実装可能であるかどうかに関して、Appleが支配を維持するために用いられる。つまり、App Storeのルールを単に変更して、対応するカテゴリーの全アプリに対してこの種の振る舞いを認めるのではなく、この資格取得プロセスでは、デベロッパーが特殊な利用形態として申請し、承認を得ることが必要になる。こうしてAppleは、リンクの追加を許可されたアプリをアプリ・レビュー・チームに任せきりにするのではなく、会社として入念に検査することができる。

さらに同社は、外部リンク・オプションの使用を許可されたデベロッパーのために、 Usage Guidelineおよび実装の詳細を公開した。その中でAppleは、デジタル・コンテンツへのアクセスを提供しているアプリすべてが承認されるのではないことを説明している。デジタル・コンテンツのアクセスがアプリの「主要な機能』でなければならない、とAppleは述べた。例えばソーシャルネットワークアプリ(例えばFacebook)のように動画のストリーミングもできるアプリには適用されない。

Appleはまた、資格を得るためにはアプリがユーザーに、以前そのアプリ以外で購入したコンテンツやサービスどアクセスもできるようにしなくてはならず、家庭教師、フィットネスインストラクション、不動産内見ツアー、医療コンサルテーションなどの個人対個人サービスは実施できない。

画像クレジット:Apple

Appleが、External Link Account Entitlementの利用を選択したアプリは、iPhone、iPadいずれにおいてもアプリ内購入を提供できなくなると言っていることは注目に値する。二者択一の状況だ。

Appleの解説には、リンクがどのように動作すべきか、たとえば新規にブラウザーウィンドウを開かなくてはならず、アプリ内のWebViewではいけないことや、リンクの表示方法などが詳細に書かれている。デベロッパーのウェブページでは、App Store以外で提供される価格を宣伝することも禁止されている。書けるのは「example.comへ行ってアカウントの作成・管理をおこなってください」などごく簡単なことだけだ。他にもいくつか技術的制約がある。

もう1つ注目すべきなのは、この変更が政府の規制のために実施されただけのものであり、AppleがこれをApp Storeのあるべき姿だと信じたからではないことだ。このサポートの高圧的なやり方や利用に関する規則からみても、Appleがこれを最終的にApp Storeの収益減少につながる危険な坂道であると見ていることは明白だ。

今回の変更は、反競争的行為に対する訴えを受けた議会や規制当局がアプリストア提供者であるAppleとGoogle(グーグル)に圧力をかける中で起きた。戦いは法廷でも行われており、AppleとGoogleは現在、「Fortnite(フォートナイト)」の開発元であるEpic Gamesと係争中で、Appleは現在上訴中だ。他にもデベロッパーがアプリ内で収集した連絡先情報を使って、支払い方法について顧客と連絡を取ることを許すようAppleに圧力をかける集団訴訟も起きている。

この日のリーダーアプリに関する変更に加えて、韓国ではAppleとGoogleがデベロッパーに対してそれぞれの独自決済システムの使用を強制することを禁止する法案が通過している。さらに、超党派によるAppleとGoogleを標的にしたアプリストア法案が上院司法委員会で承認され、法制化が近いことを示している。しかし、先行してアップストアの運用を全面見直しする代わりに、Appleは規制を遵守しようとする中でさえ、最後までその支配力にしがみついている。この姿勢は悪化の一途をたどっており、オランダではデートアプリのサードパーティー決済対応に関する新ルールの不履行を巡ってAppleは10回にわたって罰金を課せられた

Appleは本日、External Link Account Entitlementの申請受付を開始したが、リーダーアプリの開発・テストに必要なAPIが利用可能になるのは近日提供予定のiOSおよびiPadOSのベータ版だと同社は言っている。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

知らなかった、iPhoneからiPadへ魔法のように画像をコピーできるなんて

iOSは、各メジャーリリースごとにたくさんたくさんの機能を導入するが、その中には残念ながら明らかではないものもある。そういったものがTikTok上で「あなたの知らないiPhoneの機能」というネタを生み出しているのだ。例題#4123131。この動画を見てみよう。

@initialfocus

#stitch with @partyshirt I am way too late to this party #apple #iphonetricks #iphone

♬ original sound – michael

Appleの昔からあるContinuity(コンティニュイティ)機能や新しいUniversal Control(ユニバーサルコントロール)については、もうご存知だろう。スマートフォンからノートパソコンにリンクをコピー&ペーストすることは、特に画期的なことではない。しかし、上に示したように、元Apple社員でさえ、ピンチジェスチャー(指3本使用)を使ってiPhoneとiPadの間で、まるで技術通の魔法使いがタロットカードの上でダイスをふるように、画像をコピー&ペーストすることができることを知らなかった。すでに何カ月も前からある機能を、よりクールに、より魔法使いっぽくしたものだ。同じApple IDを持つタッチスクリーン式のAppleデバイスを、2台使っていれば実行できる。

すでにご存知だった方、おめでとう。しかし、TechCrunch内のSlack(スラック)上の息抜きチャンネルでは、たむろしていたポッドキャストライター5人全員が、こんなことができるなんて知らなかったのだ。

画像クレジット:PM Images / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:sako)

Netflixがさらに2つのゲームを追加、初のFPSゲームも近日リリース予定

ストリーミングサービスのNetflixが、ゲームラインナップを再び拡充した。2タイトルを追加し、米国時間3月22日から配信が始まっている。新作は「Shatter Remastered」と「This Is A True Story(真実の物語)」というタイトルだ。両タイトルとも、iOSおよびAndroidユーザー向けの配信が始まっている。Netflixはこれとは別に、初のFPS(ファーストパーソン・シューティング)タイトル「Into the Dead 2:Unleashed(イントゥ・ザ・デッド 2:アンリーシュド)」も予告している。

新作ゲーム第1弾の「Shatter Remastered」は、ニュージーランドのデベロッパーPikPokが開発したレトロな雰囲気のレンガ崩しゲームだ。今回の製品は、ニュージーランドの開発会社Sidheが2009年にPlayStation 3で発売したゲーム「Shatter」のアップデート版だ。新しくなったモバイル最適化版は、グローバルリーダーボードを採用し、世界中のプレイヤーとハイスコアを競うことができる。

画像クレジット:Netflix

2作目の「This Is A True Story(真実の物語)」は、世界に安全な飲み水が確保されていない場所があることへの関心を喚起するゲームだ。このゲームは、Frosty PopがCharity Waterと共同で開発したものだ。Charity Waterは開発途上国の人々に清潔で安全な飲み水を提供するために活動する非営利団体である。このゲームは、サハラ以南に住むアフリカの女性が、家族のために水を得るために日々奮闘する実話を紹介している。実際の取材や体験をもとに創られたこのゲームの中で、プレイヤーは風雨を乗り越え、密猟者を捕まえ、ヤギと仲良くしながら、手描きの風景を探検していく。

「Into the Dead 2:Unleashed」については、Netflixは具体的な発売時期を明示せず「近日登場」としている。「Shatter Remastered」と同じく、PikPokが開発したタイトルだ。本作は、ゾンビアクションゲーム「Into the Dead(イントゥ・ザ・デッド)」の続編にあたる。ゲームでは、プレイヤーはゾンビの脅威をかわしながら、危険なエリアを越えていかなければならない。このゲームには、複数のチャプター、ステージ、チャレンジが含まれ、プレイヤーは武器、銃器、爆発物などを次々にアンロックすることができる。

画像クレジット:Netflix

Netflixの他のゲームと同様に、ユーザーはiOSとAndroidのNetflixアプリから新タイトルに移動する。Androidでは、Netflixアプリのメインナビゲーションにあるゲーム専用のタブなど、いろいろな場所でゲームを見つけることができる。iOSでは、ゲームは専用の列で紹介されます。ゲーム自体はNetflixのインフラではなく、各プラットフォームのアプリストアから提供されているが、Netflixのユーザーのみがプレイすることができる。インストール後、ゲームを開始するには、Netflixのアカウント情報を使って認証するよう促される。

Netflixは、2021年末に「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」をテーマにした複数のタイトルやカジュアルゲームなどの初期ラインナップを発表し、ゲームサービスの拡充を図ってきた。

その後、Netflixは「Arcanium:Rise of Akhan」「Asphalt Xtreme(アスファルト:Xtreme)」「Bowling Ballers(ボウリング ボーラーズ)」 「Card Blast(カードブラスト)」「Dominoes Cafe」「Dungeon Dwarves(ダンジョンドワーフ)」「Hextech Mayhem:A League of Legends Story」「Knittens(ニット&キャット)」「Krispee Street(クリスピーストリート)」「Shooting Hoops(シューティング フープス)」「Teeter (Up) (ティーター)」「Wonderputt Forever(ワンダーパット・フォーエバー)」 など、複数のタイトルをリリースしている(カタカナ名称はNetflix公式ページ掲載のもの)。

関連記事:Netflixが他では有料のRiot Games LoL音ゲー「Hextech Mayhem」を含むゲームを2作追加

画像クレジット:Netflix

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(文:Aisha Malik、翻訳:sako)

第1四半期もアプリのエコシステムの成長は続きダウンロード数は370億、消費者支出は約4兆円に

今週発表されたiOSとAndroidのアプリのエコシステムの最新分析によると、世界のアプリ市場はまだピークに達していないとのことだ。data.aiApp Annie)のレポートによると、2022年第1四半期の世界のアプリダウンロード数は、iOSとGoogle Play全体で370億に達し、前年比11%増となった。同四半期にアプリのダウンロード数が最も多かった市場はインド、米国、ブラジルで、メキシコ、トルコ、ブラジルは前四半期比で最も大きな伸びを示したと同社は述べている。

第1四半期には、アプリに対する消費者の支出も増加した。第1四半期の消費者支出は330億ドル(約4兆円)に達し、再び過去最大となった。この点でもiOSアプリが引き続きアプリエコシステムの成長の大部分を牽引し、第1四半期の消費者支出330億ドル(約4兆円)の65%を占め、過去2年間で42%増となっている。65%という数字も、過去5四半期とほぼ同じであるとdata.aiは述べている。

画像クレジット:data.ai

支出の上位カテゴリには、ゲーム、エンターテインメント、写真・動画アプリが含まれる。また、iOSアプリが牽引する消費者支出の割合は、ゲームを除外するとさらに高くなる。ゲーム以外のアプリでは、iOSアプリがGoogle Playアプリに対して消費者支出の73%を占めており、これは主にストリーミングビデオアプリ、デートアプリ、ライブストリーミングアプリのアプリ内購入の人気によるものだ。

また、iOSの医療用アプリ(23%増)や健康・フィットネス用アプリ(20%増)など、当四半期の消費者支出を加速させた小規模なカテゴリーもあったと同社は述べている。Androidでは、パーソナライゼーション、食品・飲料、自動車・車両アプリなどのカテゴリが伸びている。

当四半期の支出に関する大きな節目となったのは、Disney+で、生涯グローバル消費者支出20億ドル(約2400億円)を達成したモバイル企業34社に加わった。

画像クレジット:data.ai

このレポートは、アプリ業界の継続的な成長以外の状況について、あまり説明していない。iOSが引き続き消費者支出を牽引しているように、新しいアプリのインストールの大半は、長年そうであったように、Google Playが牽引している。当四半期のAndroidユーザーは、新興市場でのAndroidの牽引により、合計370億の新規アプリダウンロードのうち285億という膨大な数のアプリをインストールし、前年同期比16%増を記録した。最も多くダウンロードされたアプリは、ゲーム、ツール、ソーシャルアプリだった。

ダウンロード数の上位は、TikTok(ティックトック)、Instagram(インスタグラム)、Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)などのアプリが独占し、比較的安定していたが、いくつかの顕著な変化があった。第1四半期のSnapchat(スナップチャット)は、最近開始したARショッピングを受け、世界的なアプリの新規インストール数で7位から5位に躍進した。一方、シンガポールを拠点とするコマース企業Shopee(ショッピー)は、2021年に51億ドル(約6200億円)のGAAP収益を報告した後、ダウンロード数で10位から7位に浮上した。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

出会い系アプリ決済めぐる独禁法違反でアップルがオランダで9回目の罰金、当局に新たな提案も

Apple(アップル)は、出会い系アプリに関連する独占禁止法上の命令をめぐり、オランダで再び罰金を科された。この命令は、AppleのiOS向けアプリ内決済APIしか使えないよう縛るのではなく、開発者が希望すればサードパーティーの決済技術を利用できるようにすることを求めている。

消費者市場庁(ACM)は1月以来、命令を継続的に遵守していないとしてAppleに対し一連の罰則を(週ごとに)科している。

今回で9回目となる500万ユーロ(約6億7000万円)の罰金により、この問題に関するAppleに対する罰金総額は4500万ユーロ(約60億円)に達した(来週までに再び規制当局を満足させられなかった場合の最大総額は5000万ユーロ[約67億円]だ)。

Appleはこの間の一連の罰金に対して、規制当局が明らかに異なる(反対の)見解を示しているにもかかわらず、命令を遵守していると主張している。

ACMは、Appleの対応を失望するもの、かつ不合理なものとし、Apple以外の決済技術を使用してアプリ内決済を処理する法的資格を得ようとする開発者に、単にそうすることを容易に選ばせるのではなく、不必要な障害を作り出していると非難している。

この争いは何週間も続いていて、また新たに罰金が科せられたにもかかわらず、Appleによるシフトの兆しがあるかもしれない。ACMによると、Appleは現地時間3月21日に「新しい提案」を提出した。ACMはその合否を決定するために精査しているとした。

「我々は今、これらの提案の内容を評価するところです」とACMの広報担当者は声明で述べた。「そうした状況下で、さまざまな市場参加者と話をする予定です。この評価をできるだけ早く完了させることが目標です」。

ACMは、Appleがこの修正されたコンプライアンスオファーで提案している内容の詳細を明らかにしていない(そして当局はより詳細な情報の求めには応じなかった)。

「先週末まで、AppleはまだACMの要件を満たしていなかったことに留意すべきです」と広報担当者は付け加えた。「そのため、同社は9回目の罰金を支払わなければならず、同社が支払わなければならない総額は現在4500万ユーロに達しています」。

Appleにもこの展開についてコメントを求めたが、本稿執筆時点では回答はない。

更新:Appleはコメントを却下した。

ACMの独禁法命令はオランダ国内でのみ適用され、アプリの一部(出会い系アプリ)にのみ適用されるため、テック大手の壮大でグローバルなスキームの中ではかなり些細なことに見えるかもしれない。しかし、国の規制当局とプラットフォームの巨人の間の綱引きは、欧州連合(EU)でかなりの注目を集めている。つまり、この法執行は、政策立案者が主要な競争改革の最終的な詳細を打ち出す中で注視されている。

EUは、デジタル競争政策(デジタル市場法、通称DMA)の長年の懸案であった改革を完結させようとしている最中であり、これは最も強力な中間インターネット・プラットフォームのみに適用される予定だ。

AppleはDMAの下で「ゲートキーパー」に指定されることがほぼ確実であるため、これは関連性がある。DMAでは、デジタル市場をよりオープンで競争しやすいものにすることを意図した、反トラスト法遵守の積極的な体制が導入されることになる。例えば、プラットフォームがアプリケーションを交差結合することを禁止、あるいはロックインを強制し、同時に相互運用性のサポートやサービスの切り替えを義務化する。つまり、Appleは今後、同様の(実際にははるかに広範な)汎EU反トラスト法に基づく命令に直面する可能性があり、第三者に対してどのように行動しなければならないか(してはならないか)を規定されることになる。

EUの反トラスト部門を統括し、デジタル政策立案を主導するMargrethe Vestager(マルグレーテ・ヴェスタガー)委員は2022年2月の講演でオランダの事例を取り上げ、Appleが同意できない競争法の判決に従うよりも、定期的な罰金を支払うことを「本質的に」好んでいると非難している。また、AppleのApp Storeにおけるサードパーティアクセスに関する義務について「……DMAに含まれる義務の1つになるだろう」と警告している。

この来る汎EU法は、重大な効力を持つ。世界の年間売上高の最大10%の罰金を科すことができ、またゲートキーパー解体を命令する構造的救済を適用することによって、欧州連合が組織的なルール違反に対応することができる。

したがって、DMAの対象となるハイテク企業にとっては「遵守 vs 拒否」の計算は罰則を「ビジネスを行うためのコスト」として帳消しにできる場合にのみ可能であり、再起動したEU競争体制の下では根本的なバランス再調整を模索することになる。500万ユーロ、あるいは5000万ユーロの罰金で事業運営に影響を与えることはできないが、数十億ユーロ(数千億ユーロ)にもなり得る罰金は、法的要件を回避し続けることによって、規制当局が解体用ハンマーを手にせざるを得なくなるリスクと背中合わせで、コンプライアンスとはまったく別次元の話のようだ。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッター、スペースの聴きどころ30秒を共有するクリッピングツールをiOSで限定テスト中

Twitter(ツイッター)は米国時間3月17日、スペース(Spaces)用の新しいクリッピングツールのテストを開始したと発表した。iOS版の一部のホストは、録音したスペースから30秒間のオーディオを切り取って、Twitter上で他のユーザーと共有することができるようになった。iOSのすべてのユーザーは現在、タイムライン上でクリップを見たり聴いたりすることができ、Androidとウェブ版のユーザーは、まもなくアクセスできるようになる。また将来的には、ホストだけでなく、すべてのユーザーにクリップ機能を展開する予定だ。

Twitterの広報担当者は、メールでTechCrunchにこう語った。「作成できるオーディオクリップの数に制限はなく、クリップはプラットフォーム上で30日間動作します。「現在、iOSユーザーはすでにタイムライン上でスペースのクリップを見たり聴いたりすることができ、AndroidやTwitter.comのユーザーも近々アクセスできるようになります。フィードバックを見ながら、近い将来、スペースのクリッピング機能をTwitter上のすべてのユーザーに拡張する予定です」。

ホストは、録音されたスペースからオーディオクリップを作成し、ツイートで共有できるようになり、クリップはそのスペース全体の録音にもリンクされる。この新ツールは、ホストが自分のスペースへの関心を高めると同時に、録音全体を共有することなく放送の特定の部分を強調するための方法だ。

Twitterスペースの登場を促したソーシャルオーディオアプリClubhouse(クラブハウス)は、2021年9月にクリッピング機能を展開した。この機能は、パブリックルームにいるライブリスナーが、直近の30秒間のオーディオを切り取って、どこでも共有できるようにするものだ。それらのクリップは、他のソーシャルメディアプラットフォームで共有することができる。

Twitterは過去数カ月間、スペースの機能を新たにいくつか導入し、サービスの充実を図ってきた。同社は、ホストが過去に録音したスペースの音声をツイートで共有できる機能「Spaces Recordings」に取り組んできた。2022年初め、Twitterは録音されたスペースを共有したホストに対して、何人のリスナーがライブ参加したか、また何人がその録音を後から再生したかを確認できる機能を提供し始めた

世界的なパンデミックで人々が家に閉じこもることを強いられていた中、ライブオーディオの人気は高まった。しかし、多くの国で規制が解除され、対面式のイベントが復活したため、TwitterやClubhouseなどライブオーディオルーム機能を提供する企業は、新機能を投入することでユーザーの囲い込みを図ろうとしている。

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

iOS 15.4公開、iPhoneでマスク姿でのロック解除がついに利用可能に

Apple(アップル)のビッグイベントから1週間弱、同社は3つのOSの最新バージョンをドロップした。米国時間3月14日、 iOS / iPadOS 15.4とmacOS 12.3がついに公開された。ベータテストに参加していない人たちにとって、これはマスクを着用したままで使えるFace IDによるロック解除や、iPadとMac間のさらにシームレスな統合を提供するユニバーサルコントロールなどの主要機能の数々を意味する。

これらのOSは、新しいiPhone SE(先にレビューした)とMac Studioに先駆けて登場した。マスク着用時のロック解除の件は、過去2年ほどの間、かなり大きな悩みの種となっていた。AppleはApple Watchでロックを解除するという応急処置としては悪くないソリューションを提供していたが、この新バージョンでより多くのユーザーが利用しやすいものになる(しかし再び、SEで親指にこだわり続けるのももちろんアリだ)。

画像クレジット:Apple

筆者はベータ版を数週間使ってみたが、満足のいく結果が得られている。マスクとメガネを着用しても問題なく動作するので、パンデミックが始まってから初めて行った本格的な旅行では役に立った。もちろん、メガネが曇ったときは苦労したが、それはおそらくHoneywell(マスク)とWarby Parker(メガネ)のせいだろう。OSは、当然ながら顔全体に頼った方が安全であることを警告しつつ、このオプトイン機能のセットアップ過程を案内してくれる。

また、携帯電話側の新機能として、カードリーダーを介さず、iPhoneユーザーがNFCチップを介して支払いを受けられる「Tap to Pay」機能が搭載されている。また、新しい絵文字は全部で37種類。とろけるような顔や、覗き込むような顔が収録されている。先週のイベント「Peek Performance」の名前は、まさかこれからインスパイアされたものではないだろうが(訳註:Peek=覗き見、チラ見を「Peak」とかけていた)、誰も確かなことは言えない。

もうひとつの大きなニュースは、iPadOS / MacOSサイドにある。AppleはこれをSidecarキラーと位置づけているわけではないが、多くのユーザーにとってその役割を果たすことは間違いないだろう。この機能により、MacとiPadの間でキーボード、トラックパッド、マウスを同期させることが可能になる。つまり、デバイスとOSの間でファイルをドラッグ&ドロップでき、よりシームレスなバージョンのAirDropを効果的に使用することができるのだ。

どちらのオペレーティングシステムも、対応するデバイスで現在配信が開始されている。

編集部注:ベータ版と同様であれば「マスク姿でFace ID解除」が可能なのは、TrueDepthカメラの性能が改善されたiPhone 12と13に限られる。

Read more about the Apple March 2022 event on TechCrunch

画像クレジット:Nora Tam/South China Morning Post / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)

グーグルのメッセージアプリがiMessageのリアクションに対応、新機能でアップルに挑戦

米国時間3月10日に、Google(グーグル)は、同社のデフォルトのメッセージングアプリを大幅にアップグレードすることを発表した。ほとんどのAndroid携帯にプリインストールされているメッセージアプリは、今回のアップデートで多くの新機能を獲得することになる。最も顕著なのは、iMessageの「背面タップ」が絵文字の反応として配信されず、別のメッセージとして送信されていた長年の問題に対処することだ。この問題は、AndroidとiPhoneユーザーの間のチャットを混乱させ、乱雑にし、あまりにもうるさいものにしている。

他のアップデートは、返信を忘れたメッセージに返信することを思い出させるナッジ、ビジネスと個人的なメッセージのための別々のタブ、お祝いしたい誕生日のリマインダー、Googleフォト統合を介するより鮮明なビデオのサポート、絵文字マッシュアップの拡張セットなどが含まれている。

アップデート後は、iPhoneユーザーからのリアクションが、Android上のテキストメッセージに絵文字として送信されるようになる。iMessageと同様にライク、笑い、混乱、興奮などの絵文字のリアクションがメッセージの右側に表示される(Androidでは、右下に表示)。この機能は、まず英語に設定されたAndroidデバイスで展開されるが、他の言語でも順次展開される予定だ。

画像クレジット:Google

これらの改良されたリアクションは、メッセージアプリのベータユーザーにはすでに提供されていたが、Googleはまだ一般にいつ提供されるようになるかについては述べていなかった。しかし、どの絵文字を使うかについてのAndroidの解釈は、iPhoneと若干異なることがテスターによって指摘されていた。例えば、Androidでは「ハート」のリアクションが「ハートの目をした顔」の絵文字になる。また、iMessageの感嘆符のリアクションは「口を開けた顔」の絵文字になる。

また、Googleは、ビデオ共有のエクスペリエンスを向上させるために、メッセージアプリにGoogleフォトを統合する。最新のRCS規格では、Android端末を持つ人同士で高品質のビデオを共有することができるが、iMessageはRCSをサポートしていないため、同じビデオをiPhoneの人と共有するとぼやけて表示される。そこで、Googleフォトを経由して動画のリンクを送信することで、iPhoneユーザーも同じように高画質で動画を視聴できるようになる。この機能は、後に写真にも対応する予定だ。

この追加機能は、ビデオの品質に関してAppleを恥じ入らせることで、業界標準を採用するように仕向けることを目的としている。

Googleはこれまで、AppleがRCSをサポートしないという決定について非常に大きな声を上げてきた。RCSを採用すればGoogleがAppleのiMessageとよりよく競争できるようになるというのがその主な理由だ。しかし、AppleがiMessageを安全性の低い古い規格であるSMSに戻したことで、自社の顧客にあまり良いサービスを提供できていないと指摘するGoogleは間違ってはいない(これは、Appleが主張するようなプライバシー重視の企業としては、奇妙な選択だ)。

サポートの欠如はまた、メッセージングの際にさまざまな矛盾を引き起こす。例えば、他のiPhoneユーザーにテキストを送る際、iMessageユーザーはタイピングインジケータを見たり、既読レシートを使ったり、高解像度のメディアを見たりすることができる。iMessageがRCSをサポートしていれば、Androidユーザーとのコミュニケーションでもこれらの機能が使えるはずだが、Appleはそうしないことを選択したため、自社の顧客にとって劣った体験になってしまっている。

Appleは、SMSを「より悪い」体験にすることで、エコシステムをロックインすることができるため、ある程度は利益を得ている。しかし、このような決定によって、iMessageはグローバルなメッセージングチャンピオンになることに失敗したと批判する議論もある。世界中のユーザーがWeChat(ウィーチャット)、Messenger(メッセンジャー)、Telegram(テレグラム)、WhatsApp(ワッツアップ)などのサードパーティのメッセージングアプリに移行したのは、AppleがAndroidに対抗しない、あるいは現代のメッセージングの基本機能に追いつくことさえしないことを選択したことも一因となっているのだ。

一方、Google場合は、ユーザーのプライバシーを保護するための努力が必要なものの、少なくとも消費者の利便性という点では、メッセージのアップグレードは、デフォルトのメッセージングアプリがどのように機能し得るかについての基準を上げている。それでも、以前同社散漫なメッセージング戦略の場合のように、さらに別のアプリを展開するのではなく、たった1つのアプリに着実な改善を見るのは良いことだ。

画像クレジット:Google

AppleがSMSを使い続けていることに関連する問題の解決に焦点を当てた上記の修正に加え、メッセージはアプリ内でメッセージを個人用とビジネス用のタブに自動的に分類するようになり、必要なメッセージをより簡単に見つけることができるようになった。さらに、乱雑さを減らすために、ワンタイムパスワードのメッセージは24時間後に自動的に消えるように設定することも可能だ。この機能はインドですでに提供されており、今回、米国でも提供される。

このアプリはまた、テキストに返信するのを忘れているのを知らせたり、友人の誕生日を思い出させることによって、より良い関係を維持するのに役立つ(連絡先アプリに誕生日情報を保存した場合にのみ有効)。このナッジは、まず世界中の英語圏のユーザーに対して展開される。

メッセージで送信されたYouTubeのリンクには、会話中にビデオのプレビューが表示されるようになった。

ついにGoogleは、Gboardキーボードに搭載されている、2種類の絵文字をマッシュアップして自分だけの絵文字を作ることができる機能「Emoji Kitchen」をアップデートした。この機能では、2000種類以上の絵文字がステッカーとして利用できるようになり、選択の幅が広がった。Gboardのデバイス上での文法訂正機能も、Pixelデバイスで最初に開始された後、すべてのAndroidに提供される。

画像クレジット:Google

メッセージアプリの新機能は、Androidウィジェット、Google TV、Googleフォト、Nearby Share、Android Auto、アクセシビリティ機能などの改善を含む、今回配信される他の多くのGoogle製品のアップデートにおけるハイライトの1つだ。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

MozillaがAndroid版Firefox FocusとiOS版Firefoxに新機能を導入、ピクサー映画の壁紙も

Mozilla(モジラ)は米国時間3月8日、Android版「Firefox Focus」とiOS版「Firefox」に新機能を導入すると発表した。Android向けのプライバシーを重視したモバイルブラウザであるFirefox Focusには「HTTPSオンリーモード」が追加される。このモードでは、訪問するすべてのウェブサイトで、アプリが自動的にHTTPSによる安全で暗号化された接続を確立するようになる。

「シンプルでプライバシーをデフォルトで重視するコンパニオンアプリとして、私たちはFirefox Focusをユーザーにとってより安全にするためにもっとできることはないかと考え、HTTPS専用モードを思いつきました」と、Mozillaはこの発表についてのブログ記事で述べている。「これは、Firefox Focusに自然にフィットするように感じられました。Android版Firefox Focusは現在、利用できる最高のセキュリティとプライバシーのために、自動的にHTTPSを選んで接続し、気が散ったり心配したりすることなく、あなたが迅速な検索を行いたいと思う瞬間をサポートします」。

今回の発表から2カ月ほど前、MozillaはAndroid版Firefox Focusに「Total Cookie Protection(トータル・クッキー・プロテクション)」と呼ばれるプライバシー保護機能も導入している。その目的は、毎日訪れるサイトや検索している製品など、複数のサイトでクッキーを共有して企業がユーザーに関する情報を収集するクロスサイトトラッキングを制限することだ。

iOS版Firefoxアプリの方は、画面の上部だけでなく下部にも配置できる新しい調整可能な検索バーが追加された。このわずかな変更により、ユーザーがオンラインで訪問したい場所にすばやくアクセスできるようになると、Mozillaでは述べている。この新しいオプションは、Apple(アップル)が「Safari(サファリ)」ブラウザに採用した調整可能な検索バーと似ている。

なお、Mozillaは今回の発表に合わせて、Disney(ディズニー)とPixar(ピクサー)の映画「私ときどきレッサーパンダ(原題:Turning Red)」にちなんだモバイル壁紙を、米国内の全ユーザーに展開することも発表した。この壁紙は、Firefoxモバイルアプリを開き、ホームページのFirefoxロゴをダブルクリックするか「ホームページをカスタマイズ」から見つけることができ、さまざまな壁紙の中から好きなものを選んで設定できる。Mozillaによると、今後数カ月のうちには新しい壁紙も用意され、グローバルにも展開する予定だという。

画像クレジット:Mozilla

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

アップル、ロシア国営メディアアプリを世界のApp Storeで入手不可能に

ウクライナへの侵攻を受けたロシアに対し、さらなる措置を取るようテック企業に対する圧力が高まっているが、Apple(アップル)は米国時間3月1日、ロシア以外のすべての市場において、クレムリンに拠点を置くメディア、RT News(ロシア・トゥデイ)とSputnik NewsをApp Storeから削除することを確認した。この変更は、EUや世界各地でこの2つの国営メディアに対して取られた他の措置に続くものだ。

Microsoft(マイクロソフト)はここ数日、WindowsのアプリストアでRT Newsを禁止し、検索エンジンBingの両ニュースソースのランクを下げた。Google(グーグル)は、キエフの政府による要請により、ウクライナでRT Newsアプリを禁止した。Rokuは同社のストリーミングプラットフォームでRT Newsを禁止。Twitterは、両メディアのツイートに警告のフラグを立て、ランク付けを解除した。Facebookは、TikTokと同様に、EU圏内ではサイトへのアクセスを制限し、利用できないようにしている。そしてGoogleもYouTubeからそれらを削除した。

AppleがRT NewsとSputnik NewsをグローバルのApp Storeから引き上げたのは、ウクライナのMykhailo Fedorov(ミハイロ・フョードロフ)副首相からの要請を受けたもので、同副首相はAppleのTim Cook(ティム・クック)CEOにロシアでのデバイス販売の停止とApp Storeへのアクセスの完全遮断を求める書簡を書いている

アプリ情報企業Sensor TowerとApptopiaのデータによると、ロシアの2つのメディアアプリは昨日の時点で、全世界において数百万回もダウンロードされていた。

Sensor Towerによると、米国のApp Storeでは、2月28日の時点で、RT NewsはNewsカテゴリで42位、Sputnikは85位にランクインしていたとのこと。また、iOS向けRT Newsの全世界でのインストール数は、直近の7日間で7日前と比較して241%増加した。そして、iOS向けSputnikのインストールは同期間に163%増加したと同社は指摘している。

しかし、2つのアプリストアの情報会社は、ロシアのアプリの足跡について異なる推定値を報告している。

Sensor Towerは、RT Newsが2013年5月の発売以来、世界中で570万回インストールされ、そのうち170万回はiOSのApp Storeでインストールされたと報告している。Sputnikは2015年3月のリリース以来、全世界で200万インストールされ、そのうち約47万がiOSでのものとなる。

一方、Apptopiaのデータでは、アプリがより広い範囲に及んでいたことを示しています。RT Newsは全世界で総インストール数1000万、そのうちiOSは250万だった。また、Sputnik Newsは385万ダウンロードされ、そのうち96万ダウンロードがiOSだった。

両社ともApp Storeのデータに直接アクセスできないため、正確な数字は不明だ(本当のインストール数はAppleとアプリのパブリッシャーだけが知っている)。その代わり、両社は統計モデルを用いて推定値を算出している。

ロシア・ウクライナ戦争に関連するアプリで影響を受けたのは、ニュースサイトだけではない。Googleの同様の措置を受けて、Appleはウクライナ国民に対する安全対策および予防措置として、ウクライナの「マップ」でのトラフィックとライブインシデントの両方を無効にしたとのこと。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Katsuyuki Yasui)

アップル、Siriに「性別の区別が明確につかない声」を追加

Apple(アップル)が、男性とも女性とも明らかな区別がつかない新しいSiri(シリ)の音声を開発した。このSiriの声は、iOS 15.4のベータ版で、言語を「英語(アメリカ合衆国)にすると利用可能になる。アップルは歴史的に、同社のデジタルアシスタントが不当な性差の固定観念を強化してきたという批判を受けてきた。今回のジェンダーニュートラルな音声を導入するという決定は、この大手テクノロジー企業がその批判から、また一歩距離を取るためのものと見ることができる。

長年にわたり、業界のオブザーバーや専門家は、Alexa(アレクサ)、Siri、Cortana(コルタナ)といった女性っぽい名前の音声アシスタントが作られ、それも女性っぽい声で話すことは、女性がいつでも言いなりになり、虐待さえ甘んじて受けるべきという考え方を暗示するものだと主張してきた国連の研究では、女性の声のアシスタントが従順で、時には媚びるようにさえ感じられることを指摘している。

さらに問題なのは、多くのバーチャルアシスタントをデフォルトで女性に設定するという決定は、私たちの日常的なテクノロジーの構築を担うチームに多様性が欠けているために行われている可能性が高いということだ。この問題は、AI音声の軽率な選択につながるだけでなく、女性にとって便利なツールの進化を遅らせる原因にもなってきた。例えば、人類の約半数に関連する健康指標であるにもかかわらず、アップルが「ヘルスケア」アプリに生理日追跡機能を搭載すべきだと気づくまでに何年もかかったのだ。

アップルは2021年、その信用を得るために、Siriの声に関する懸念に対処し、より多様な声を追加したアップデートを配信した際に、Siriの声がデフォルトで女性に設定されないようにした。

関連記事:アップルが英語圏のSiriに2つの新たな声を追加、「女性」の声のデフォルト設定は廃止に

しかし、AIの音声アシスタントの性別について、まったく考えなくて済むとしたらどうだろう?

それは明らかに、今回Siriに5番目の声を追加した意図である。アップルはまだそうはっきりと明言しているわけではないが。

しかし、iOSソフトウェアのコードを見れば、アップルの考え方を知るためのいくつかのヒントを得ることができる。

開発者のSteve Mosser(スティーブ・モッサー)氏は、iOS 15.4ベータ版の初期のバージョンで、性的区別のないSiriの声への参照を見つけ、今週には米国向けに用意された5番目のSiriの声が「Quinn(クイン)」というファイル名でベータ4に追加されたことを指摘した

Quinnはアイルランドを起源とする名前で、性別にとらわれない名前として知られ、長年にわたって男の子にも女の子にも使われてきた。これが新しいSiriの声にもなっているのは、偶然ではないだろう(ただし、アップルは音声ファイル名をエンドユーザーには表示しておらず、ユーザーインターフェース上では「声 1」「声 2」「声 3」等と表示される)。

Quinnの声は聞く人によって、少し女性っぽく、あるいは男性っぽく聞こえるかもしれない。だが、男性か女性かどちらかに決めて聞くようにすれば、その通りに解釈されるようになるだろう。

しかも、この新しい声は、ひと昔前のようなロボット的な調子に戻ることなく、性別を超えて聞こえるのだ。以前から他のSiriの声で聞かれるような自然な抑揚と滑らかな移行があり、人間らしい声であることに変わりはない。

アップルはTechCrunchに、新しい声はLGBTQ+コミュニティのメンバーによって録音されたと述べている。その自然な音声には、Neutral Text to Speech(ニューラル・テキスト・トゥ・スピーチ、Neural TTS)技術が活用されている。英語圏の音声はすべてNeural TTSを使用しており、他の6言語(フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、日本語、韓国語)の音声も同様だ。ユーザーは、デバイスの設定とSiriの音声を選択する際に、合計16の言語から選択することができる。

インクルージョンに関してアップルは、Siriの音声だけでなく、デジタルアシスタントの発言にも力を注いできたた。過去数年の間に、アップルは「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)」や「Stop Asian Hate(ストップ・アジアン・ヘイト)」に関するSiriの応答を追加し、ジェンダーやセクシュアリティに基づく暴言に対する強い応答を導入してきた。同社はまた、Speak Screen(スピークスクリーン、画面を読み上げ)、Dictation(ディクテーション、音声によるテキスト入力)、Voice Control(ボイスコントロール、音声コントロール)といった、数々の音声アクセシビリティ機能も導入してきた。

「私たちは、英語を話す人向けに新しいSiriの声を導入し、ユーザーが自分に話しかける声を、より多くの選択肢の中から選べるようにできることを大変うれしく思います」と、アップルの広報担当者は、新しいSiriの声について問い合わせた我々に答えた。「私たちが住む世界の多様性をより良く反映した製品とサービスを開発するというアップルの長年のコミットメントの一環として、私たちは2021年、2つの新しい音声を導入し、音声のデフォルト設定を廃止しました。世界中の何百万人もの人々が、毎日何かをするためにSiriを頼りにしています。そのため、私たちはできるだけパーソナライズされた体験が感じられるようにしようと力を入れています」と、アップルの広報では述べている。

新しい音のオプションは、3月中に配信が予想されるiOS 15.4で、英語話者向けに導入される予定だ。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

上位100のサブスクアプリの2021年売上は前年比41%増の約2.1兆円

モバイルパブリッシャーが、Apple(アップル)やGoogle(グーグル)のようなプラットフォームの手からサブスクリプション収入をより多く手にするために戦っているのは不思議ではない。新しいレポートによると、ゲーム以外のサブスクアプリトップ100の消費者支出額は、2020年の130億ドル(約1兆5000億円)から2021年には41%増加して183億ドル(約2兆1000億円)になった。

そしてこれは、アプリ分析会社Sensor Towerの最新データによると、2021年に総額1316億ドル(約15億2000億円)に上る、アプリとゲームの両方におけるアプリ内課金の全体収益のほんの一部(14%)だ。

しかし、ゲーム以外のサブスクアプリが占める割合は拡大している。ちなみに2020年、ゲーム以外のアプリのサブスク収入は、その年の消費者支出総額のわずか11.7%にすぎなかった。

画像クレジット:Sensor Tower

また、2021年のアプリ内課金売上高の前年比41%増は、2019年から2020年にかけての34%増より強い伸びを示していることもレポートで明らかになっている。

もちろん、ここには世界的な新型コロナウイルスの大流行が影響しているのかもしれない。2020年以降、世の中がロックダウン対策やバーチャルでの仕事や学校に適応し、買い物やイベントなど、これまで対面で行っていたことをオンラインで行うようになったため、消費者は買い物、エンターテインメント、ヘルス&フィットネス、仕事、教育などのためにますますアプリを利用するようになった。

サブスクにかかるモバイル支出に関しては、米国の数字が世界的な傾向を反映していることがデータで示されている。米国の消費者は2021年、トップ100のゲーム以外のサブスクアプリに85億ドル(約9800億円)使い、2020年の59億ドル(約6800億円)から44%増えた。前年の28%増を大幅に上回る成長だ。2021年の米消費者のアプリ内課金への支出は、合計で407億ドル(約4兆7000億円)に上った。

画像クレジット:Sensor Tower

サブスクはまた、アプリストアの収益を増やす主流手段でもある。第4四半期には、米国で売上高上位100のアプリのうち、90がサブスクを展開していた。この数字は、2020年第4四半期の91、2019年第4四半期の93からわずかに減少している。

サブスクの売上高に関しては、AppleのApp StoreがGoogle Playを引き続き上回っている。App Storeのゲーム以外のサブスクアプリのトップ100の2021年の売上高は135億ドル(約1兆5580億円)で、Google Playの48億ドル(約5540億円)の3倍近くだった。App Storeは2020年の103億ドル(約1兆1880億円)から31%増、Google Playは27億ドル(約3115億円)から78%増えている。

米国でも、やはり同様の傾向が見られた。App Storeの上位100のサブスクアプリの売上高は、2020年の45億ドル(約5190億円)から前年比で33%成長し、2021年には60億ドル(約6920億円)となった。一方、Google Playのサブスクアプリの売上高は、2020年の14億ドル(約1615億円)から79%増え、2021年には25億ドル(約2880億円)に達した。

画像クレジット:Sensor Tower

消費者支出に関しては、他のストリーミングや出会い系アプリと並んで、Googleのアプリが上位を占めている。Googleの定額制サービスGoogle Oneは2021年に、アプリを通じて世界で11億ドル(約1270億円)を売り上げ、そのうち6億9800万ドル(約805億円)は米国でのものだった。また、GoogleのYouTubeアプリは同年に12億ドル(約1380億円)を売り上げ、そのうち5億6650万ドル(約650億円)が米国でのものだった。

その他の米国で売上高上位のアプリには、Disney+、HBO Max、Tinderなどがある。世界的にはPiccomaがそのリストに加わる。

画像クレジット:Sensor Tower

2021年にアプリストアのビジネスモデルに対する規制当局の監視が強化されたことを考えると、このようなサブスク市場の分析は興味深いものだ。

韓国のように、AppleとGoogleのアプリ内課金に対する支配力を制限するための新しい法律まで成立した市場もある。現在、オランダの規制当局は、出会い系アプリの決済でAppleが独占禁止法に違反しているとして、同社と行き詰まった状態になっている。また、このデータはゲーム以外の動向を調べたものにすぎないが、アプリストアがゲーム会社から得る額も巨額だ。そのため、たとえばEpic Gamesは、自社の独占禁止法に関する裁判の判決を不服として控訴している

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

バトルロイヤルゲームのモバイル版Apex Legends Mobileが来週配信開始、世界10カ国で展開

「Apex Legends Mobile」iOS・Android版が来週配信開始、世界10カ国で展開

Respawn/EA

人気バトルロイヤルFPSゲーム『Apex Legends』のモバイル版『Apex Legends Mobile』が来週、世界10か国で正式リリースされることになりました。iOS版はApple App Storeから、Android版はGoogle Play Storeからそれぞれダウンロード可能になります。

結論から言えば、残念ながら世界10か国には日本は含まれません。対象となるのはオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、メキシコ、ペルー、アルゼンチン、コロンビアで、まずはこれらの国で小規模に展開を開始し、プレイヤー数が多い国での大規模なローンチの前にゲームプレイ内容や様々な機能の調整改良をしていくことを、開発元のRespawnは計画しています。

モバイル版でプレイできるレジェンドはブラッドハウンド、ジブラルタル、ライフライン、レイス、バンガロール、オクタン、ミラージュ、パスファインダー、コースティックの9人。

なお、Apex LegendsのPC版、PS / Xbox / Switch版とApex Legends Mobileの間では、ゲームエンジンが異なるためクロスプレイは不可能とのこと。

ちなみにApex Legends Mobileをプレイするための最低ハードウェア要件は以下のとおりとなっています。もし日本国内でもリリースされるとなった際に、この要件で変更がないのなら、ほとんどの人が問題なくプレイできそうです。

Android版

  • Android 8.1以降
  • Open GL 3.0以降
  • 空きストレージ3GB
  • RAM容量3GB
  • 画面サイズ: N / L / XL

iOS版

  • iPhone 6S以降
  • iOS 10.0以降
  • CPU: A9以降
  • 空きストレージ3GB
  • RAM容量2GB

(Source:Apex Legends(EA)Engadget日本版より転載)

トランプ氏のTRUTH SocialがApp Storeに登場、しかし誰も利用できず

Donald Trump(ドナルド・トランプ)氏のメディアグループは米国時間2月21日、米国でiOSアプリ「TRUTH Social(トゥルースソーシャル)」をリリースしたが、公開されているツールを使って同アプリのAPIをスキャンしたところ、すでに登録自体を締め切っていることがわかった(また、そのスキャンによると「独自アカウント登録マイクロサービス」は「Pepe」と名付けられているが、これは差別的な意味合いのあるミームの名前だ)。

TRUTH SocialはApple(アップル)のApp Storeで無料ダウンロードの1位になっているものの、ほとんどのユーザーはこのアプリに入ることができない。TRUTH Socialをダウンロードすると、Eメールアドレスと生年月日を入力するよう促され(ユーザーは18歳以上でなければならない)、その後、認証メールを待つことになる。しかし、そのプロセスのすべてのステップで、TechCrunchはエラーメッセージを受け取った。認証メールを受け取ると、そのリンクはさらにエラーメッセージを生み、アカウントを作成することができなくなった。10万人以上のユーザーとウェイトリストに入れられたというユーザーもいれば、認証メールを受け取れなかったり、認証ステップを通過できなかったりしたユーザーもいる。TechCrunchは、これらのサインアップの困難さについて、Trump Media & Technology Group(TMTG)にコメントを求めた。

トランプ前大統領は、2021年の国会議事堂襲撃事件後、ポリシー違反を理由に、Twitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)、YouTube(ユーチューブ)から削除された後、自身のソーシャルメディア・プラットフォームをつくることに興味を持つようになった。TMTGは10月のプレスリリースで「リベラルメディア・コンソーシアムの対抗馬を作り、ビッグテック企業に反撃すること」をミッションとしていると書いている。

画像クレジット:TRUTH Social

TRUTH Socialの発表は、初期の困難に満ちていた。この新しいソーシャルネットワークは、Mastdon(マストドン)のオープンソースのコードを使いながら、そのコードを自分たちのものだと主張していた。

「利用規約には、このサイトは所有財産であり、すべてのソースコードとソフトウェアは彼らによって所有または管理されているか、彼らにライセンスされていると主張する心配な箇所がありました」と、Mastodonは当時書いていた。「注目すべきは、利用規約にも他の部分にも、Mastodonへの言及も、Mastodonのユーザーインターフェースにデフォルトで存在するソースコードへのリンクも一切含まれていなかったことです。Mastodonは、AGPLv3ライセンスの下で公開されているフリーソフトウェアで、これを使用するオーバー・ザ・ネットワーク・サービスは、そのソースコードとあらゆる変更に一般にアクセスできるようにすることを要求しています」。

12月、TRUTH SocialはついにMastodonのソースコードを、そのウェブサイトの「オープンソース」と書かれたセクションに追加した

「私たちの目標は、あなたの政治的信条が何であろうと、オープンソースコミュニティをサポートすることです。だからこそ、我々がすばらしいソフトウェアを見つけるために最初に行くのは『ビッグテック』ではなくそのコミュニティなのです」と、TRUTH Socialのウェブサイトには書かれている

12月には、Devin G. Nunes(デビン・G・ヌネス)下院議員(カリフォルニア州)が下院を去り、TMTGのCEOに就任した(トランプ氏は同社の会長を務めている)。

今週末のFox Newsとのインタビューで、ヌネス氏はTRUTH Socialの本格的なローンチは数週間後であると述べた、現在はiOSでのみダウンロード可能である。

「毎日我々はより多くの米国人にサービスを提供します、そしてできるだけ早くあなたにも」と、ヌネス氏はFox Newsで述べた。

画像クレジット:MANDEL NGAN / JOSH EDELSON/AFP / Getty Images (Image has been modified)

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Yuta Kaminishi)

ツイッター、DMの会話を最大6件まで受信箱トップに固定できる機能を提供開始

Twitter(ツイッター)は、ここ1年で行っている津波のような製品アップデートの中で、ダイレクトメッセージ(DM)インターフェースを徐々に強化している。同社は米国時間2月17日、ユーザーが6つの会話をDM受信箱のトップに固定(ピン留め)し、簡単にアクセスできる機能をロールアウトしていると発表した。この機能は、iOSとAndroidのモバイルアプリ、ウェブ版で利用できるようになる。

2021年、TwitterはDMに待望の変更をいくつか加えた。個別の会話の中で、一度に複数の人にツイートをDMすることができる機能もその1つだった。また、個々のメッセージに日付と時間のタイムスタンプを付けるかわりに「タイムスタンプのクラッターを減らす」ために、メッセージを日ごとにグループ化するようになった。

今後数カ月の間に、Twitterがさらに新しいDM機能を発表してもショッキングではない。Twitterは2021年の最後の数カ月間に、2つのメッセージング企業を買収した。ロンドンを拠点とするグループチャットアプリSphere(スフィア)と、Slack(スラック)のライバルとなるはずだったQuill(クイル)だ。SphereとQuillの従業員はTwitterに吸収され、Quillの元スタッフはメッセージングに特化した仕事をするとされていた。Quillの創業者であるLudwig Pettersson(ルートヴィヒ・ペッターソン)氏は、Stripe(ストライプ)の元クリエイティブディレクターでもあり、Conversations(会話)チームのプロジェクトマネージャーとしてTwitterに参加した。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

アップル、iPhoneで非接触型決済を可能にする「Tap to Pay」機能を発表

Apple(アップル)は、iPhoneを非接触型決済端末にする新機能「Tap to Pay」の導入計画を発表した。同社によると、2022年後半に米国の事業者はiPhoneとパートナーが対応したiOSアプリを使ってApple Payやクレジットカード、デビットカードといったその他の非接触型決済を受け付けられるようになる。

この機能は、iPhone XS以降のモデルで利用できる。iPhoneを使ったTap to Payは、決済プラットフォームやアプリの開発者が、顧客の決済オプションとして自社のiOSアプリに組み込むことができる。Stripeは、新しいShopifyアプリでTap to Payを顧客に提供する最初の決済プラットフォームとなる。Appleによると、別の決済プラットフォームやアプリは2022年後半に加わる予定だ。

Tap to Payの提供が始まれば、事業者は対応するiOSアプリを通じて非接触型決済を利用できるようになる。会計時に、顧客にiPhoneまたはApple Watchを事業者のiPhoneに近づけてもらうと、NFC技術を使用して支払いが安全に完了する。非接触型決済を受け入れるために追加のハードウェアは必要ない。Appleはまた、iPhoneでのTap to Payでは顧客の決済データは保護され、この機能を通じて行われる取引はすべて暗号化されるとしている。

同社は、Apple Payはすでに米国の小売店の90%以上で利用されており、この新機能を使って顧客はよりシームレスに精算できるようになるとしている。Tap to Payは2022年後半に米国内のApple Storeの店舗でも導入される。Appleは、決済プラットフォームやアプリ開発者と緊密に連携し、米国内のより多くの事業者にTap to Payを提供する。Tap to Payは、American Express、Discover、Mastercard、Visaなど多くの決済ネットワークによる非接触クレジット / デビットカードで利用できる。

Apple PayおよびApple Wallet担当副社長のJennifer Bailey(ジェニファー・ベイリー)氏は「デジタルウォレットやクレジットカードで支払いをする消費者が増えている中、iPhoneでのTap to Payは、安全かつプライベート、そして簡単に非接触型決済を受け入れ、iPhoneのパワー、セキュリティ、便利さを活かした新しい精算体験を企業に提供します」と声明で述べた。

Appleによると、Tap to Payは今後リリースされるiOSソフトウェアのベータ版で、参加する決済プラットフォームとそのアプリ開発者パートナーが利用できるようになる。

画像クレジット:Apple

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップルの次期ハードウェアイベントは3月上旬か、新iPhone SE、iPad Air、27インチiMac Pro登場のウワサ

Bloombergによると、Appleは3月8日前後に次のハードウェアイベントを開催する予定だ。このイベントでは、第3世代のiPhone SE2020年のiPad Airの後継モデル、Apple Siliconチップを搭載した新しいMacが発表されるという。BloombergのMark Gurman(マーク・ガーマン)氏は、この日程は以前AppleがSEのデビューのために設定した3月から4月のタイムフレームと一致するが、潜在的な生産の遅れにより、同社が計画を変更せざるを得なくなる可能性があると警告している。

これまでどおり、記事ではiPhone SEシリーズとしては初となる5Gに対応すると報じられている。また、より高速なプロセッサやより優れたカメラも搭載されると予想されているが、現行モデルのiPhone 8時代のデザインは維持されるという。新型iPad Airにはプロセッサが刷新され、5G接続が追加される。Bloombergは、Appleが同イベントで発表するかもしれない新型Macについて多くを語らなかったが、最近のほとんどの報道では、同社が27インチのiMac Proの新モデルを発表すると指摘している。

新しいiPhone SEの話がいまいち盛り上がらなかった人への朗報は、AppleがiOS 15.4も2022年3月前半にリリースするとBloombergが報じていることだ。このアップデートでは、マスクを着用していてもFace IDでiPhoneのロック解除できる機能が追加される予定だ。

関連記事:ついにマスク姿でもiPhoneのロック解除可能に!アップルの最新ベータ版OSはマスク着用に対応したFace IDや待望のユニバーサルコントロールを提供

編集者注:本記事の初出はEngadget。執筆者のIgor BonifacicはEngadgetの寄稿ライター。

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Netflixが他では有料のRiot Games LoL音ゲー「Hextech Mayhem」を含むゲームを2作追加

ストリーミングサービスのNetflix(ネットフリックス)は、ゲームのラインナップを再び拡充し、2月1日午後5時(米国東部時間)から全世界で展開を開始する2作品を追加した。新たに加わったのは、Riot Games(ライアットゲームズ)の「Hextech Mayhem(ヘクステックメイヘム:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー)」で、同タイトルはNintendo Switch、Steam、Epic Games Store、GOG.comなどのゲームプラットフォームやマーケットプレイスでも販売されており、他では9.99ドル(約1145円)の有料ダウンロードとして提供されている。もう1つの新タイトル「Dungeon Dwarves」は、カナダのデベロッパーHyper Hippo(ハイパーヒッポ)の作品。同社はClub Penguin(クラブペンギン)の共同設立者であるLance Priebe(ランス・プリーベ)氏が2012年に設立した会社だ。

1日にリリースされるタイトルは、いずれもNetflixにとって新たなゲーミングパートナーシップとなる。

Netflixによると「Hextech Mayhem」はハイスピードなリズム&ランナーゲームで、テスト市場であるポーランド、イタリア、スペイン、ブラジルですでにソフトローンチしていたが、今回、全世界の加入者に向けて提供開始される。注目すべきは、このゲームは、2021年11月に他のゲームプラットフォームでリリースされたばかりのかなり新しいゲームであるということだ。また、Netflixのゲームコレクションに初めて登場するメジャーなゲームフランチャイズでもある。しかし、他で販売されているゲームがNetflixに登場するのはこれが初めてではない。最近追加された「Arcanium: Rise of Akhan(アルカニアム: ライズ・オブ・アカン)」もプレミアムタイトルとして他のプラットフォームで販売されている。

一方、ダンジョンクロウルゲーム「Dungeon Dwarves」は、Netflix会員向けに配信が開始されたばかりだ。これは、Netflixサービスでローンチされた最初で唯一の放置系ゲームになる。

画像クレジット:Netflix

Netflixのユーザーは、他のゲームと同様に、iOSおよびAndroidの同社アプリを通じて新しいタイトルにアクセスすることができる。Android版では、アプリのメインナビゲーションにあるゲーム専用タブなど、複数の場所でゲームを見つけることができる。しかしiOSでは、ゲームはアプリ内で専用の列に表示される。ゲーム自体はNetflixのインフラではなく、各プラットフォームのアプリストアでホストされているが、プレイできるのはNetflixのユーザーのみだ。ゲームをインストールすると、ユーザーはNetflixのアカウント情報を使った認証を求められる。

Netflixは、2021年末に「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」をテーマにしたいくつかのタイトルや、その他のカジュアルなタイトルを含む初期のラインナップを発表して以来、ゲーミングサービスの構築を進めてきた。その後、パズルゲーム、レースゲームオープンワールドストラテジーなど、急速にサービス内容を拡大している。ゲーム自体は、Netflixが自社で開発したものではなく、Frosty Pop、Rogue Games、BonusXPなどのパートナーから提供されてきた。Netflixはこれまでに12のタイトルをリリースしているが、「Oxenfree」などのストーリー重視のゲームで知られるNight School Studiosを買収したことを、今のところ活かせていない。

Netflixは投資家に向け最近行われた第4四半期の決算説明会で、これらの初期ゲーム配信は、Netflixの新サービスに対する顧客の要望をより深く理解するための準備であると説明した。

NetflixのCOO兼チーフプロダクトオフィサーであるGreg Peters(グレッグ・ピーターズ)氏はその際、通話の中でこう述べている。「ここまで来ることができたのは、非常にエキサイティングなことです。というのも、このようなことができるようになるまでに、裏方の配管やすべての技術インフラを構築してきたからです。今後、これらのゲームから、発見パターン、エンゲージメントパターン、パフォーマンス、会員がNetflixサービス上のゲームに何を求めているかを学んでいくことができます」。

とはいえ、Netflixは同社ゲームのパフォーマンスの詳細についてはまだ明らかにしておらず、ゲームタイトルのデイリーアクティブユーザー数(DAU)およびマンスリーアクティブユーザー数(MAU)が「増加している」とのみ述べている。

また、Netflixは、将来的に人々に認知されるような大規模なゲームIPのライセンス取得に前向きであることを示唆しており「今後1年間で、そのようなことがいくつか起こると思います」と述べている。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

ついにマスク姿でもiPhoneのロック解除可能に!アップルの最新ベータ版OSはマスク着用に対応したFace IDや待望のユニバーサルコントロールを提供

Appleは新たなOSのベータ版を大量にリリースし、待望の機能を2つ提供する。iOS 15.4はマスクをしたままFace IDでiPhoneのロックを解除できる機能を搭載、さらにiPadOSとMacOS 12.3のバージョンベータ15.4では、遅れていたユニバーサルコントロールを提供する。

マスク着用時のFace IDは、当然のことながらパンデミックになった当初から熱望されていた機能だった。2020年4月に報道されたのは、iPhoneがマスクを発見すると、パスワード入力画面にユーザーに表示するもので、2021年2月には、iOS 14.5のデベロッパーベータ版に、接続したApple Watchを介してiPhoneのロックを解除する機能(巧妙な回避策だ)が追加された。

新しいOSのベータ版のOSは、多くの人が求めてきた機能をついに提供する。有効にすると、iPhoneは目の周りで正しいユーザーであるかどうかを判断する。しかし、顔全体がないと、読み取りの精度が低くなり、安全性も定価するため、オプトイン方式になっている。

画像クレジット:Apple

iPadとMacOSでは、ついにユニバーサルコントロールのベータ版を提供されることになった。
macOS 12 Montereyと同時に発表されたこの機能は、2021年に期待されていたが、その後、著しく遅れていた。現在のところ、春頃と予想されているが、デベロッパーベータのテスターはすぐにそれを手に入れることができる。

この機能は、Sidecarに代わるものだ。SidecarはiPadを追加ディスプレイに変えるが、、ユニバーサルコントロールは自動的にMacとiPadの間でマウスカーソルとキーボードを共有する。一方のデバイスでコンテンツを選択し、マシン間でドラッグ&ドロップすることもできる。

また、iOSの新機能として、ハートの手、唇を噛む、妊婦/男性など、多数の絵文字が追加されている。ベータ版は本日から利用可能。最終的な一般へのリリース時期は未定だ。

画像クレジット:Nora Tam/South China Morning Post / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

近くiPhone単体を非接触決済端末として使える可能性、iOS 15.4で提供開始か

近い将来、小規模ビジネスはハードウェアを追加することなく、iPhoneを使って支払いを受け付けられるようになるかもしれない。Bloombergによると、Apple(アップル)は今後数カ月のうちにソフトウェアアップデートを通じてこの機能の提供を開始する可能性があり、おそらく2022年春にリリースされるiOS 15.4の最終バージョンで提供されることになるだろうとのこと。Appleはスマホを決済ポータルに変える技術を開発したことで知られるカナダのスタートアップ、Mobeewaveを2020年に買収しており、その頃からこのサービスに取り組んできたと言われている。

Mobeewaveの技術は、外部ハードウェアの使用を必要とするSquare(スクエア)のようなサービスとは異なり、アプリと携帯電話のNFCだけで動作する。ユーザーは請求したい金額を入力するだけ、顧客はクレジットカードを端末の背面にタッチするだけでよい。AppleはBloombergからのコメント要請を拒否したため、iPhoneに内蔵される機能が同じように動作するかどうかは不明だ。

また、Bloombergの情報筋は、この機能がApple Payの一部としてブランド化されるかどうかについては言及できなかった。ただし、この機能を開発しているチームは、AppleがMobeewaveを買収して以来、同テック大手の決済部門と協力してきたと報じられている。Appleが既存の決済ネットワークでサービスを開始するかどうかも、現時点ではわかっていない。

Mobeewaveは、買収される前にSamsung(サムスン)と提携し、後者の携帯電話をコンタクトレス決済端末にした。この機能をカナダで試験的に導入し、Samsung POSと名付けられた同社のPOSサービスをカナダで広く展開したこともある。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Mariella Moon(マリエラ・ムーン)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Bloomberg / Contributor / Getty Images

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(文:Mariella Moon、翻訳:Aya Nakazato)