500pxがApp Storeに帰ってきた。アダルトコンテンツの警告と通報ボタンを追加

今日(米国時間1/29)カナダ、トロントの500pxは、同社の人気iPhone用写真共有アプリをiTunes App Storeに取り戻した。以前同アプリは、ユーザーからポルノ写真に関する苦情が相次ぎ、Appleに削除された。復活したアプリには、年齢制限の警告として、アプリ内のコンテンツは17歳以上を対象にしていることを明示すると共に、「写真を報告」ボタンが追加され、不適切な写真をユーザーが容易に通報して削除対象にできるようになった。

アプリには、今もログイン中ユーザーに対しては「ヌード」写真のカテゴリーが存在し、これはAppleとして驚くべき譲歩だと言える。おそらく同社は、 Vineの不幸な「編集部のオススメ」事件一般的ポルノ問題を受けて、自社のポルノ禁止ポリシーを再考すべきだと気付いたのではないだろうか。

年齢制限は、不快な写真に過剰反応するユーザーを怖気づかせることがあるので、デベロッパーは好まないと聞いているが、ともあれ500pxは帰ってきた。500pxの共同ファウンダー、Oleg Gutsolに同アプリの復活について尋ねたところ、彼はメールで、「要求に対応するため、先週Appleと緊密に検討した」と答えた。

Gutsolによると、同社が独自のコンテンツ内部監視を実施した結果、ポルノ画像は見つからなかったので、サイトからコンテンツを削除する必要はなかった。今でも同社は、Appleが受け取った実際の画像や苦情を見て、不快な画像を突き止めようとしている。上に挙げた以外にもアプリにはいくつか修正がなされ、アダルトコンテンツはすべて明確に区別され、誤って見る可能性を低くした他、検索ワードフィルターにも変更が加えられた。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

Amazonの2012年Q4、予想を下回る:売上は22%増の213億ドル、純利益は45%減で9700万ドル

つい先ほどAmazonは、予想を下回る第4四半期決算を発表した。純利益は45%減の9700万ドル、希薄化後1株当たり0.21ドルで、2011年同期のそれぞれ1.77億ドル、0.38ドルを下回った。売上は22%増の212.7億ドルで、前年同期の174.3億ドルから上昇した。アナリストらの予想は、1株当たり利益0.27ドル、売上222.6億ドルだった。予想値が高いのは、もちろん第4四半期に年末商戦が含まれているからだ。

「われわれは予期していた変遷を迎えている」と、Amazonaのファウンダー・CEO、Jeff Bezosは語った。「5年間を経て、電子書籍は本社の数10億ドル事業となり急速に成長している。前年から約70%伸びた。対照的に紙書籍では、12月の売上伸び率は書店としての当社17年の歴史で最低となるわずか5%だった。Kindleおよび拡大し続けるそのエコシステムと品揃えに対するお客様からの反響には、われわれ一同喜びと感謝にたえない」

経常利益は56%増の4.05億ドル、前年同期は2.60億ドルだった。同社の現金保有高は80億ドル。

通年では、総売上が27%増の610.9億ドルで、前年の480.8億ドルから伸びている。経常利益は22%減の6.76億ドル、前年同期は8.62億ドル。年間損益は0.39億ドルの損失で、1株当たり0.09ドル、前年はそれぞれ6.31億ドル、1.37ドルの利益だった。

amz

AmazonのQ4は、製品、Eコマース、クラウドそれぞれに大きな出来事が続いた。Kindle Paperwhiteはデビューを果たし、一時期品切れ状態となったが、BezosはこのデバイスがAmazonに利益を与えていないことを認めた。同社はクラウドドライブに数多くの機能強化を行うと共に、ストリーミングサービスのコンテンツを拡大した。この四半期中、AmazonのEC2サービスは何回かのシステム停止にも見舞われた。

年末商戦に関してAmazonは、同社始まって以来最大の年末で、ピーク時には1日に2650万件の商品を販売したと言った。Amazonのタブレットは消費者に最も人気の高かった商品であると同社は12月に言った。Kindle Fire HDは、売上ナンバー1で、ギフトされた商品、欲しい商品共にランキング1位たった。また、2012年のサイバー・マンデーはKindleの売上台数が史上最大の日で、ホリデーシーズンのゲーム売上は対前年比250%増だったとAmazonは言った。

2013年第1四半期の予測は、総売上150~166億ドルで前年同期比14~26%増。経常利益(損失)は、-2.85億ドル~0.65億ドル、前年同期は1.92億ドルだった。

この後決算報告会見を聞き、Bezosが何を言ったかを報告する予定だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

CephによるクラウドストレージサービスDreamObjectsが超安価に一般供用を開始

dreamobjects

DreamObjectsは、企業向けクラウドホスティングプラットホームDreamHostが、分散ストレージソリューションCephをベースに作ったクラウドストレージサービスだ。そこが今日(米国時間1/29)から、一般公開に入る。そのストレージサービスはAmazon S3やSwiftと互換性があり、したがってデータのマイグレーションは容易だ。一般公開記念として、新規ユーザには特別料金で提供される。

利用料金は1GBあたり7セントで、外部転送も1GBにつき7セント、新規ユーザは向こう30日、保存も転送も100GBまで無料だ。月契約でなく年契約なら、料金は半額になる。API呼び出しは、無料である。

DreamHostのマルチファクタ(多要素)本人証明を利用しているユーザは、そのアカウントに1GBのストレージが無料で付く。ささやかなおまけだが、同社の拡張セキュリティを選んだ顧客へのサービスとして、無料ストレージは良いアイデアだ。’

DreamHostはDreamObjectsを戦略的に位置づけている。まず、Cephは新しいストレージテクノロジとして広く関心を喚んでいること。しかも、それを高価なサービスにせずにシンプルな料金体系で提供すること。競合他社の料金プランは、もっと複雑怪奇だ。デベロッパも一般人も、気軽に使えるストレージサービスにしたことが、良い戦略だと思える。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleマップで北朝鮮の強制収容所に付けられた激賞「クチコミ」の数々

mapsscreenshot
インターネットが物事を真剣にとらえるのが苦手であることは誰もが知っている。「史上。最高の。強制収容所。」とGoogleユーザー、C. Quinnが北朝鮮の耀徳[ヨドク]強制囚容所を激賞した。GoogleのEric Schmidt会長は、孤立した独裁国家への注目を欲びた最近の訪問によって、オンラインの会話にもっと驚くようなインパクトを与えることを期待していただろう。しかし、新たに地図化された国の重要な道路や目標物の識別に協力してくれるようGoogleがユーザーに呼びかけた時、インターネットは、インターネットらしく振舞うことを予想すべきだった。本誌では、北朝鮮の収容所に関する最も、エー、心のこもったクチコミを集めてみた。

fearless-leader

  • 「勇敢なる指導者が私の生き方の誤りを教えてくれた」 – Nick Webster、清津強制収容所への「大満足」のクチコミ
  • 「ここはすばらしい場所だと私は言いたい!体重を減らしてお金を使いたくない人には最適だ!過去の訪問者に聞いてほしい。食料もすみかもすべてが無料。家族を連れていくのに最高の場所だ!」- Sunny Wu、耀徳への「大満足」のクチコミ
  • 「北朝鮮の山中に位置する秘宝の景観はあなたを魅了するだろうが、一日中自然美を堪能しようと思ってはいけない。なぜなら日中すべきことが多すぎて何から始めればよいかわからないから!入所するのは簡単、思ったことを話すだけで、息をのむような景色があなたの重い足取りを軽くしてくれる。ここ華城[ファソン]ではいつでもチェックインできるが、二度と出ることはできないから。だから何日分か荷作りをしてここへいらっしゃい。一日では全部見きれないから!」 – Blair Skrupski、華城収容所への大満足のクチコミ

しかし、誰もが5つ星をもらえるわけではない。

  • 「ルームサービスは英語を話せなかった」 – William Trevarrow、清津収容所への「いまひとつ~普通」のクチコミ
  • 「チェックポイント・マニア専用。洞窟探険と銃を持つ怒れる人々に近づくのが趣味でなければこのアトラクションは避けて、華城収容所へどうぞ。 – Chloe G、Gulag 16チェックポイントへの「いまひとつ~普通」のクチコミ
  • 「エッグベネディクトが硬すぎる。パンはサイテー。ハワード・スターンの指示か」- 清津収容所への「良い」クチコミ

インターネットが民主主義からコメディーを生み出したのは、もちろんこれが初めてではない。今月ホワイトハウスは、なぜデス・スターを作らないかを説明しなければならなかった。オバマ大統領が「惑星群の破壊を支持していないから」とホワイトハウスは説明した

もっとレビューが読みたい人は、maps.google.comで”North Korea gulag”[北朝鮮 強制収容所]を検索。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

Googleの助成金によりイギリスの1万5000名の学童にRaspberry Piとプログラミング教材を無償配布

【抄訳】
googlechesterton

Googleのチャリティ部門Google Givingが、イギリスのRaspberry Pi Foundationへの助成金により、15000名のイギリスの学童のプログラミング学習用に、超ミニコンピュータRaspberry Piを寄贈する。

助成金の額は公表されないが、子どもたちに寄贈されるModel BのPiは35ドルで売られているから、単純にかけ算をすると525000ドルになる。またハードウェアのほかに教材やサポートやそのほかのリソースも含まれるから、総額は50万ドルを超えよう。アップデート: 本誌TechCrunchが得た情報によると、助成金の総額は100万ドルで、子どもたちがPiを無料でもらえるだけでなく、フルに使いこなせるようになるためのサポートや教材がすべて含まれる。

Raspberry Pi Foundationの今日(米国時間1/29)のブログ記事によると、Googleの会長Eric SchmidtとRaspberry PiのファウンダEben Uptonが今朝CambridgeshireのChesterton Community Collegeを訪れ、子どもたちに、プログラミングの概論と、この35ドルの超ミニミニコンピュータの構成等の詳細をレクチャーした。

Googleによると、寄贈の初回ぶんは12歳の学童のクラスに贈られた。

Foundationによると、Googleとの協働は今後も続き、イギリスの6つの教育関係サイトとも提携して、“Raspberry Piを個人的に所有することが大きな利益になるような子どもたち”を見つけていく。6つのパートナーは、CoderDojo()、Code ClubComputing at SchoolsGenerating GeniusTeach First、そしてOCR…Piは彼らの手から、コンピュータに関心を示す子どもたちに渡される。

またこれら6つのサイトは、子どもたちへのPiプログラミング教育やサポートも行う。たとえばOCRは、Raspberry Piと関連教材のパックを15000セットを、無料で提供する。

Eben UptonがRaspberry Piを作ったそもそもの動機が、子どもたちのためのプログラミング自学自習玩具だったから、今回は思いがけぬお金持ち企業が、彼の本来の願いの実現を、助けてくれることになる。また、これまでの学校でのコンピュータ〜情報通信教育の不毛に気づきつつあるイギリス政府にも、今後の新しい良い方向に向かうきっかけになるだろう。

【後略】

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

音声素材のクラウドソーシングVoip!が本日リリース

ここ数年、スマートフォンの普及によりソーシャルゲームはよりリッチな機能を必要とされている。昔ならゲーム機とテレビを接続し、家の中でしかプレイできなかったゲームも今ではスマートフォンひとつあれば、どこに居ても楽しめるようになった。最近では、実に多くのソーシャルゲームがリリースされ、ストーリー・イラストはクオリティが高く、すでに差別化が困難になってきている。

そこで、ゲーム内の音声に目をつけ、音声での差別化を支援するために音声素材のクラウドソーシング「Voip!」を本日Groodが正式にリリースした。

Voip!は音声素材に特化したクラウドソーシングで、声優事務所や専門学校に所属する声優、フリーランスなどと提携し、企業のニーズにマッチした音声を提供する。

Voip!では発注者が欲しいフレーズとキャラクターのイメージを伝え、オーディションを開催する。声優はそのフレーズを自分で録音し、提出する。そして、応募された音声をチェックし、発注者が声優を選び実際に契約する。契約をしたら、音声をオンラインで納品するか実際にスタジオで収録を行うそうだ(案件によって変わる)。オーディションを開催するとことまでは無料で行えるため、イメージに合う声優が居なければ使用料を払う必要はない。

声優は自分で音声を収録しなければいけないため、設備を揃えるのは大変ではないかと感じたのだが、Voip!を運営するGrood代表取締役社長の原口悠哉氏によると「事務所や学校に所属している声優はそこの設備を使えるし、そうでない場合もVoip!の声優の多くは自宅にある程度に設備を持っています。」という。「ニコニコ生放送」で放送をしていたり、カヤックが運営する音声専門のコミュニティ「koebu」を使っている声優が多いため、すでに設備を揃えている方が多いそうだ。

そもそもVoip!を始めた理由はGroodが運営する「全国告白白書」を作成している際に声優の悩みを聞いたことがきっかけだという。このアプリでは色々な告白フレーズを聞けるのだが、その中で声優にも協力してもらった。その時に、声優業界は実力があっても年功序列で若い人には、あまり仕事がなく、声優業のみで生活費を稼ぐことは困難だということを知ったそうだ。

そこで、Voip!ではオーディションの段階では発注者に声優の名前は伝えずに音声だけを提供し、契約が結ばれた後に名前も公開するなど実力勝負ができるようにしている。

また、声優業は有名声優となると時給数十万も費用がかかり、ひとつのソーシャルゲームにそこまでのコストをかけれない企業多いこともサービスを始めたきっかけだ。声優は1フレーズごとに報酬を支払うのではなく、収録時間ごとに1時間数十万といった形で費用が発生するため、詳細な打ち合わせをすると、そのコストは莫大なものになる。

この状況だと、大企業でないとゲーム内に音声を入れることが困難になってしまう。なので、クラウドソーシングで安価に音声を提供したいと思ったそうだ。

Voip!はすでにクローズドでいくつかの案件を実施しており、声優の登録者数は450名を超えている。実際に私も納品された音声を聞いてみたが、普段テレビやゲーム内で聞いている声と比べても違和感は無かった。

今後の展開としては、まずソーシャルゲーム、恋愛・乙女ゲームの音声を中心に活動し、将来的にはゲーム以外でもナビゲーションの音声や海外サービスのローカライズなどにも対応していきたいとのこと。

なお、Voip!を運営するGroodはIncubate Fundから300万円のシード資金を調達している。

2012年の「ゴリラ・ガラス」売上額は10億ドル超。Corningの四半期売上げは新記録を達成

corning-gorilla-glassCorningが四半期業績のアナウンスを行った。四半期毎の純利益こそ落ちたものの、年率14%の売り上げ増はウォール・ストリートの予測を上回るものとなった。2012年第4四半期の売り上げは、21億4000万だった。iPhoneやiPadにも利用され、他にも多くのスマートフォンやタブレットで利用されている非常に頑丈な「ゴリラ・ガラス」の年間売り上げは、10億ドルを超えることとなった。

「ゴリラ・ガラス」の好調に支えられ特殊素材事業の売り上げが年間で68%増となり、四半期毎の成績でも前期比10%の伸びとなった。Corningによれば全世界10億台以上のコンシューマーないしITデバイスにて「ゴリラ・ガラス」を採用されているのだそうだ。Corningは「ゴリラ・ガラス3」を発表するなど、さらに特殊素材事業の拡大を目指している。ちなみに「ゴリラ・ガラス3」はCES2013で行ったストレステストが大いに評判を呼んだ。他社ガラスと比べた場合はもちろん、以前の「ゴリラ・ガラス」と比べても、強さを大いに増している。

尚Corningは、ケーブルを長くしてもデータ転送時のスループットに影響を及ぼさないThunderboltないしUSB 3.0ケーブルなどの開発も行なっている。ケーブルは外部電源不要のタイプながら、上り下りの同時利用で10Gbpsの伝送速度となっている。またUSB3.0では5Gbpsとなっている。Wi-Fiを使いまわすことによる速度低下などを避けたいオフィスないし家庭用途で、今後の成長分野として期待されている。

Corningは今後、サムスンのフレキシブル・ディスプレイなどと競合していくことになる。しかしモバイルコンピューティングはますますの成長分野と期待されており、この分野のデバイスが数多く販売される中、当面は好調を維持するものと考えられている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

Microsoft、一般ユーザー向けクラウド版Office、 365 Home Premiumをリリース―5年遅れでやっとGoogleドライブに反撃開始?

officeballmer

2006年にGoogleは後にGoogleドキュメントとなるサービスを初めて公開した。GoogleドキュメントはさらにGoogleドライブとなった。そして2013年に入ってやっとMicrosoftはGoogleの動きに反撃する決心をしたようだ〔*原注〕。

今日(米国時間1/29)、MicrosoftはOfficeの一般ユーザー向けオンライン版の最上位バージョン、Office 365 Home Premiumの再リリースを発表した。このサービスは(そうサービスだ)、 最大5台までのデバイスをサポートし、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteその他主要なOfficeアプリケーションがすべて利用できる。   また追加料金なしでSky Driveのオンライン・ストレージが20GB、 Skype通話が毎月60分まで利用できる。

このサービスはWindowsパソコン、タブレット、Macで利用でき、料金はアメリカでは年額99.99だ(月額8.34相当)。Office 365の大学版(学生、教職員向け)は4年間の契約で79.99ドルに割引される。

一回払いの箱入りソフトウェアも依然として購入可能だが、Microsoftはこのオプションをあまり宣伝する気はないようだ。Office Home/Student2013、 Office Home/ Business 2013、Office Professional 2013はそれぞれ伝統的箱入りソフトウェアとしても提供されるという。企業向けOffice365の最新版は2月27日にリリース予定。

Microsoftの公式ブログでCEOのスティーブ・バルマーは「今回一般消費者が初めてMicrosoft Officeを利用料金定期払い形式で利用できるようになった。これはわれわれのソフトウェア・ビジネスの根本的な変化に対応するものだ。Microsoftは今後、ソフトウェア事業者からデバイス・メーカー、サービス事業者へと変貌する」と宣言している。

変化だって? 変化が始まったことは5年(あるいはそれ以上)も前に誰の目にも明らかになっていたのではないだろうか?

バルマーは「現在Offeceを〔デスクトップで〕利用している10億人以上のユーザーの過半数はOffice 365サービスに移行するだろう」と主張するが、これは楽観的に過ぎる予測だ。もちろん企業向けソフトの世界ではMicrosoftは巨大な存在であり続けるだろう。しかし一般消費者、個人ユーザーは何年も前からクラウド上の軽量なアプリの利用へとシフトしている。Microsoftの次世代ユーザーとなる30歳以下の若い層はオンラインやモバイル・ネットワークで提供されるGoogleのアプリ(Googleドライブ)やAppleのiWorkで十分以上に満足している。Googleはたまたま(ではないかもしれないが)、昨日、iOS版のモバイルGoogleドライブのアップデートを発表した。これにはQuickOfficeが新たにサポートされている。Googleが昨年買収したQuckOfficeは従来のGoogleドライブ・アプリでは機能が不足する場合に有力なOffice代替機能を提供する。

一方でタブレットをメインのデバイスとして使うユーザー層は年齢を問わず、そもそもMicrosoft Officeを買おうと考えなくなっている。というのもタブレット版のMicrosoft Officeは存在しないからだ。OfficeのiPad/Androidネーティブなソフトウェアはまだリリースされていない(開発中だという情報はあるものの、一般公開はまだされていない。もちろんブラウザ版は存在する)。AndroidないしiOS版のデバイスのネーティブ・アプリが存在しない中で利用料金定期払い形式のサービスへの移行を急ぐのはリスクの高い戦略だと私は思う。Windows 8のセールスの出足が鈍い現状ではますますその感を深くする。

Microsoftはあらゆるプラットフォーム向けのネーティブなOfficeアプリの開発を急ぐべきだ。Google、Apple、に加えてCloudOnのようなスタートアップまで主要なすべてのモバイル・デバイスで動作するOffice代替アプリを提供し始めている中、 Microsoftがユーザーに有料のOffice-as-a-service(OaaS?)への転換を要求するのは容易ではあるまい。

〔原注〕* Officeの既存のウェブアプリはGoogleドライブのライバルとして勘定に入らないと思う。この記事を公開したところ賛否の反応が大きかったので、私の考えを補足しておきたい。まず私がOfficeとGoogleドライブやiWorkを比較した理由を簡単に説明しよう。Googleドライブは各種ブラウザとモバイル・プラットフォーム(iOS/Androidのネーティブ・アプリ)で単一のプロダクトとして作動する。iWorkはデスクトップ・ソフトウェアとiOSネーティブ・アプリとして作動する。しかしOffice 365は、その名前でも分かるとおり、デスクトップも含めて生産性ツールとしてのあらゆる機能をサポートすることを目的としている。しかしOffice Web Appsは365とは別系統の軽量プロダクトという扱いだった(Officeを非Windows環境で動作させるためにブラウザを経由させた)。Microsoftはこの軽量バージョンのOfficeをデスクトップとWindows 8タブレット以外のプラットフォームでもネーティブ・アプリとしてサポートすべきだった。365が一日も早く他のプラットフォームでもサポートされてこの状況が改善されることが望まれる。Office Web Appsは単なるGoogleドキュンントの後追いだった。今回のOffice 365のリリースで、初めてMicrosoftはSkypeやSkyDriveとの連携という独自性を打ち出すことに成功した。これでライバルに対するの競争力が大きく増したと思う。

〔Office 365 Home PremiumはMicrosoftの日本版サイトでは未発表。アメリカサイトのプレビューページ〕〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

Facebook、iOSアプリをアップデート―新機能はボイスメッセージ、ビデオ録画と共有など

fbvoice

Facebookは昨夜(米国時間1/28)、 iOSアプリをv5.4にアップデートした。今回追加された新機能でFacebookアプリはますます高度化した。

このアップデートの目玉はiOSのボイスメモと似たボイスメッセージ機能だ。ユーザーは簡単に音声メモを録音してアプリ内から友だちと共有することができる。またビデオを録画して共有する機能も追加された。

以前からFacebookメッセンジャーアプリを利用すれば最長60秒のボイス・メッセージを共有することができた。この機能が本体アプリに取り込まれたわけだ。

メッセージ入力窓の左側の+ボタンを押すと「音声を録音」アイコンが表示される。アイコンを押している間、録音が行われる。ボタンから指を離すとメッセージは自動的に相手に送信される。送信をキャンセルしたい場合は指を滑らせてアイコンから離す。

音声とビデオによるメッセージ機能のサポートに加えて、「付近の情報(Nearby )」タブの正確性も改良された。

Facebookはモバイル対応で苦闘を続けているが、この1年でアプリが強化されたことは確かだ。Facebookはメインのアプリに改良に加えて、Poke、メッセンジャー、カメラなどの新しいアプリをリリースしてきた。ザッカーバーグはモバイルこそ将来の最大の収益源だと語っている。

アップデートは無料で、App Storeから行える。〔日本版対応済み〕

fbios

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

Apple、第4世代レティナiPadの128GB版をリリース。Wi-Fiモデルが66800円、Wi-Fi + Cellularが77,800円で2月5日より販売開始

retina-ipad

は本当だった。第4世代iPad(レティナディスプレイ)に128GBモデルが追加されることになったのだ。Wi-FiモデルとWi-Fi + セルラーのモデルが用意される。2月5日よりAppleストア、オンラインストア、ないしリセラーから販売が開始になるのだそうだ。

オフィシャルのプレスリリースによると、販売にいたったのは、企業ユーザー、クリエイティブ関連、病院関係などでの利用者に大容量記憶域を提供する必要があると考えたからだとのこと(訳注:日本版のプレスリリースはこちら)。

AppleのWorldwide Marketing部門SVPであるPhil Schillerは次のように述べている。

「1億2,000万台以上を数えるiPadの累計販売台数から、世界中のお客様がiPadを楽しみ、毎日の仕事、学習、遊びに、これまで使ってきたPCよりもむしろ、iPadを活用すべき多くの理由に気づいているのは明らかです。さらに、2倍のストレージ容量と30万本以上ものiPad専用アプリケーションから選べるという圧倒的なセレクションにより、企業ユーザや、教育関係者、アーティストの方々がビジネスそしてプライベートのあらゆる場面でiPadを使うべきさらに数多くの理由を見出されることでしょう」

AutoCadのVP、プロフェッショナル向けオーディオカンパニーであるWaveMachine LabsのCEO、プロスポーツ分析を行うGlobal Apptitudeなどからの推薦の言葉も掲載している。価格も高価なものとなった中、一般消費者がこのモデルを選ぶことは、さほどないことかもしれない。そうした中、専門分野の顧客を獲得して行きたいという意図の表れで、なかなか良い作戦のように思える。iOSデバイスのストレージ容量をあげることで利幅も大きくなるのであれば、本モデルはなかなかの利益をもたらしてくれることになるかもしれない。

販売サイクルの間で、こうした容量追加モデルを打ち出してくるのは、Appleにとってあまり一般的なことではない。とくにiOSデバイスについてはそうだ。これまではハードウェア的な追加を行う場合には、ほぼ年に1度のアップデートスケジュールに則ってアナウンスを行なっていた。9to5Macが128GB版の情報をリークした際、考えられる理由がいくつもあると述べた。中でも、10月にリリースしたシリーズに再度注目を集めることができる点、また今後6ヵ月は大きなアップデートが予定されていない点から、今回のリリースはAppleにとって良い影響を及ぼすものと考えられるだろう。さらにiPadとiPad miniの違いをアピールする意味もあり、さらにはウルトラブックなどのPCに対抗していく意味もある。ウルトラブックなどのPCもストレージの容量は同じ程度のものだ。そしてあちらは一層高価な値付けとなっている。とくに、今回のリリースで名指しした産業分野ではAppleの人気が高いだけに、優位に戦っていくことができそうだ。

9to5Macの先行ニュースもあったことで、今回のニュースは「驚愕の新事実」というほどのインパクトはないのかもしれない。。9to5macはAppleの生産ライン関連からの情報を入手しやすい立場にあり、ニュースの信憑性も高いからだ。そうはいってもリーク情報が流れ、それがかくも早くAppleにより確認されるというのは、なかなか珍しいことではあった。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

[噂]Appleの低価格iPhoneはプラスチック製でiPhone 5とiPod touchのハーフみたい

plasticiphone

最新の噂は、みんなにバカにされても、ものともせず、今年出る二機種のiPhoneを予言している。ひとつはかねてから噂のiPhone 5S、もうひとつは途上国をねらったプラスチック製の低価格製品だ。

いずれも確認はされていないが、iLoungeは、低価格のプラスチック製については確かな情報を得ている、と主張している。その記事によると、前面はiPhone 5で裏面は第五世代iPod touch、全体的な形はiPodクラシックに似ているそうだ。

そのプラスチックモデルは最近のiPhoneよりも曲線的だが、裏面はiPhone 3G/3GSみたいにまるくはないという。むしろiPodクラシックのように、フロントパネルからフラットなバックパネルまでがカーブしている。

携帯電話としての顔はiPhone 5とほとんど同じだが、ただ、ディスプレイはiPod touchのようにやや出ている。さらにiLoungeの記事は、その低価格機も4インチ1136×640のディスプレイでゴリラガラスがカバー、レティナの要件を十分に満たしているそうだ。

ボリュームボタンとバイブレータ/サウンドスイッチは、円形ではなく、以前の梨形に戻っている。

第五世代iPod touchのように台座がある、という噂もある。そこには、ヘッドフォーンポート、底部マイクロフォン、スピーカーなどがiPhone 5と同じ位置に載る。ただしレイアウトは、第五世代iPod touchよりもすっきりしているそうだ。

さらに詳しく知りたい方は、噂の原典へどうぞ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

日本は4K TVの本放送を早くも2014年に提供

world cup

今年のCESでみんなを圧倒した4K TV、その3840 x 2160画素のテクノロジは、まだ世界の多くの人にとっては予兆にすぎない。しかし日本は、早くも2014年に衛星から4Kを放送し、テレビ業界にかつてなかったほどの速いペースで最先端技術の一般供用を開始するようだ。

Asahi Times誌によると、日本の総務省は、ブラジルで2014年に行われるサッカーのワールドカップの4K放送を送信する。使用するのは放送衛星ではなく日本の通信衛星だ。

Sonyなどが4Kの受像器を発表しており、価格は約25000ドルだ。リビングルームの壁に800万画素をぶら下げるだけのお金のない人は、しらけるだけかもね。

出典: BroadbandTVNews

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

本物の“自動”車は人が運転する車との衝突をどうやって避けるか

self-driving-car (1)

Googleの自己運転車は今や一般供用に向けての長い道のりの上にあるが、そのために技術者たちにとっては、人間という名のドジな運転者対策という、新しい課題が発生している。中でもイギリスの科学者たちは、自動車がいかにして人動車によって起きる衝突事故を避けるか、という新しい研究の先頭を走り始めている。ブレーキでは衝突を避けられないとき、Loughborough University(ラフバラ大学)の講師Matthew Bestのシミュレーションでは、まるでアクション映画のような、70mphという大きなg(重力加速度)のかかる急速車線変更をやっている。

ScienceDaily誌の説明では、“急速な車線変更が有効であるためには強力な高gの操作が必要であり、それは車体を不安定にする。そのときのアンダーステアを素早く修正するためには、より強力な計算力が必要であり、そのような車体の運動に伴ってそのほかの問題も生ずる”。重力加速度gは、ジェットコースターに乗ればあなたも体験できる。

現在のところ、この救命のための曲芸ができるほどの計算力や、リアルタイムデータの取得は、不可能である。

この研究そのものがはらんでいる難しさやおもしろさに比べると、今回の論文そのものはかなり平凡だ。しかしそれでも、コンピュータによる人工知能が、人間という名のお仲間と共存するために解決しなければならない奇妙な複雑さと、その魅惑的なソリューションを、かいま見させてくれる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あなたが書いた記事をCNETが公開しないなら、うちが公開しよう

【本稿はJohn OrlinとAlexia Tsotsisによる共同執筆】
編集権の独立は、TechCrunchでは一種の論争だ。本誌の親会社姉妹サイトアドバイザーにとって都合の悪いかもしれない記事でも、われわれは構わず書く。そこで、CNETのライターたちに提案がある。

彼らの親会社であるCBSは、何か変更がない限り、CNETのAereoの最新レビューが、Aereoに関する最後の記事になると宣言した。最近のAereoに関するニュース記事であからさまに言っている。

「CNETの親会社であるCBSは、現在Aereo社と同社サービスの違法性に関して係争中である。それに起因する利益相反により、CNETは今後同サービスのレビューを書くことができない。」

CNETスタッフへ。われわれは、みなさんが書きたいAereoやDish AutoHopその他CNETで公開が禁止されているものに関する記事やレビューを、喜んで公開する。投稿は匿名で構わないので、身元は完全に守られる。個人を特定されないために、本誌への問い合わせは会社アドレスから送る必要はないが、何らかの方法で身分を明らかにすれる必要がある。また記事に対しては、ささやかながら本誌規定によるフリーランス料金の原稿料をお支いする。

ここにいる全員が自分をジャーナリストだと考えているわけではないが、真実を報道することに対して極めて真剣に取り組んでいる。もしあなたの会社がそのための場を与えてくれないなら、われわれが提供する。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

Google Mapsがコミュニティの協力で北朝鮮の地図を詳細化

2458338721_8b4835b9fd_z

Google Mapsは、強力なプロダクトであるのみならず、強力なプラットホームでもある。つまり、世界中の人たちがMap Makerツールを使って、Googleの地図をより詳細に、正確に、そしてより今日的にすることに貢献できる。北朝鮮の地図に関してもまさにそれが起きた、とGoogleは今日(米国時間1/28)発表した

Googleの、Map Maker担当のシニアプロダクトマネージャJayanth Mysoreが、北朝鮮地図の詳細化について、こう述べている:

この地図を作るために、市民地図作者たちのコミュニティがGoogle Map Makerに集い、道路名や重要箇所を加えるなどの貢献を行った。この取り組みはMap Makerにおいてすでに数年を経過し、そして本日ついに、北朝鮮の新しい地図をGoogle Mapsで提供できることになった。これにより、北朝鮮の地図は従来よりもずっと豊富な情報と細部を見られる。

しかしこの地図は、まだ完全ではない。地図のおもしろいところは、世界が絶えず変化している場所であるところにある。私たちは世界中の人たちが、Google Map Makerを使って地図の改良を継続されることを、大歓迎いたします。今後も北朝鮮の地図に関しては正しい更新を続け、その結果をGoogle Mapsに反映して参ります。

以下が、北朝鮮の地図の昔と今だ。Map Makerのコミュニティのおかげで、相当詳しくなっている:

Screenshot_1_28_13_4_16_PM

Map Makerのコミュニティの活動について、本誌は最近報じた。彼らはごほうびとして、Googleからお金ではなくバッジをもらえる。作業のベースはGoogle Mapsだけではないが、それが重要な部分であることは言うまでもない。

us_streetview_annotated1

たしかにGoogle Mapsは独自の方式で世界最良の地図サービスになっているが、最近ではAppleも、そのGoogle的な方法を採用して追いつくつもりでいる。今Google Mapsの編集に参加しているのは、世界中の200あまりの国/地域の人びとだ。

かなり残念なのは、この方法のほうが、Googleのストリートビューの撮影車が北朝鮮国内を走り回るよりも、現時点では安全なことだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

米のシリコンバレーの後を継ぐのは欧のグラフェンバレーだ–EUが10億ユーロの研究助成金を提供

【抄訳】
Creative Commons by CORE-Materials<br />
http://www.flickr.com/photos/core-materials/5057399792/sizes/m/in/photostream/

EUの“政府機関”の一つである欧州委員会(European Commission, EC)は、グラフェンに関する研究プロジェクトを、大規模研究助成施策Future and Emerging Technologies(FET)(未来および最先端技術)の二つの最優秀プロジェクトの一つに認定した。今後10年にわたって、総額10億ユーロの研究助成金が授与される。これはECとしては過去最大の研究助成金施策だ。もう一つの最優秀研究プロジェクトは、人の脳のモデルを開発するプロジェクトである。

このグラフェン研究プロジェクトは、“この革命的な炭素系素材のユニークな特性を調べて利用方法を確立”することが目的で、厚さが原子一個ぶんというこの素材の物理的化学的性質を探究する。導電性が銅よりもはるかに大きく、鋼鉄の100〜300倍強く、また光学特性も特異であることが知られている。

そのほかの研究者たちはすでに、グラフェンによる電池容量の増大や、撥水性に着目している。しかしECの視野はもっと大きくて、それを“21世紀の驚異的素材”と位置づけている。情報通信技術においてシリコンをリプレースし、また同時に、20世紀におけるプラスチックのような重要性と遍在性を持つ、と期待しているのだ。

【中略】

FETの巨額助成金をもらうことになったこのグラフェン研究は、スウェーデンのChalmers University(チャルマース大学)のJari Kinaret教授が指揮し、100あまりの研究グループから成り、筆頭研究者136名の中にはノーベル賞受賞者もいる。

【中略】

ECの副理事長Neelie Kroesは記者会見で、この研究からヨーロッパに“グラフェンバレー”(graphene valley)が生まれることを期待する、と述べた。“それは、シリコンバレーの次の時代の、世界のテクノロジセンターである。グラフェンは、科学にまだ大きな未知と驚異が存在することを示している”。

先週はイギリスのCambridge University(ケンブリッジ大学)が2500万ポンドを投じてグラフェン研究センターを開設する、と発表した。こちらは、政府補助金のほかに、Nokia、Plastic Logic、Philips、Dyson、 BaE Systemsなどが研究資金を出す。

[画像出典: CORE-Materials, より。]

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

スタンフォードの研究者、100万コアのスーパーコンピュータを活用する新たな乱流シミュレーション技術を開発

52208_webスタンフォードの研究チームが、スーパーコンピュータの利用について新たな地平を切り拓いた。利用したスーパーコンピュータはローレンスリバモア国立研究所のSequiaだ。研究チームはこのスーパーコンピュータを使ってリアルタイムでの乱流シミュレーションを行なってきた。Sequoiaは最速のマシンというわけではないが、100万コアを同時に利用して計算を行うことができるのだ。

最速マシンは何かと言えばオークリッジ国立研究所にあるクレイ社製のTitanだ。こちらのプロセッサ数は50万となっている。しかしSequoiaは、先に記したように搭載しているプロセッサを同時に利用することができる。これによりスタンフォードの乱流研究チーム(Turbulence Research)は複雑な流体力学に則ってスーパーソニックジェットエンジンが生じる騒音問題のシミュレーションを行うことができたのだ。

リサーチアソシエイトのJoseph Nichols曰く、「世界の高速コンピュータリストによるとSequoiaはNo.2ですが、最も多くのコアを利用することができるのです」とのこと。「シミュレーションを行う際に100万ものコアを同時に利用できるのは大きな魅力です。いったい何が起こるのかを知るための強力なパワーを備えているわけです」。

「今回の目的は、大量のコアを活用して計算速度を上げることができるかどうかを調査することでした。コードにスケーラビリティがあるのであれば、利用コア数に応じて計測時間を短縮することができることになるのです。結果的にシミュレーションの可能性が飛躍的に向上するわけです」とNicholsは言う。「そして私たちのコードは確かに大量のコアに対応してパフォーマンスを上げていくことができました。実際に何が起こるのかを、正確にシミュレートすることができるようになったのです」。

今回のシミュレーションは、乱流の仕組みを分析して、ジェットエンジンの発生するノイズの仕組みを把握することにより、低ノイズなスクラムジェットエンジンを開発することだ。

「完璧にスケーリングするアルゴリズムを生み出すことができたことで、乱流研究チームには全く新しい地平が拓けたということができます」とNicholsは言う。「複雑系を相手にする分野で、シミュレーション技術がますます向上していくことになるはずです」とのことだ。

via Eurekalert

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

アシュトン・カッチャーは、スティーブ・ジョブズの果実食を真似た結果入院していた

メソッド俳優は、自分が演じるキャラクターを理解するのに夥しい時間をかけることで知られている。ナタリー・ポートマンはブラック・スワンでバレリーナを演じるために20ポンドも体重を落とした。

アシュトン・クッチャーは、評伝jOBSでスティーブ・ジョブズを演じるための準備が極限に達し、病院に搬送される結果となった。USA Todayによると、彼はスティーブ・ジョブズの果実ダイエットを実践しようと試みた結果、2日間の入院生活を強いられた。果物とナッツ、種子類だけを食べていた。

「撮影が始まる2日前くらいに入院しました。痛みで身をよじらんばかりでした。私の膵臓は完全に機能不全に陥っていました。本当に恐ろしくて・・・あらゆることを考えました」

「あらゆることを考えた」というのは、2011年にジョブズを死に致らしめた膵臓ガンのことかもしれない。ジョブズは果実食を続けてきたことで知られており、クッチャーはそれを役作りに取り入れたほか、ジョブズの猫背の歩き方や身ぶりを真似するために何時間も彼の映像を見て研究した。

しかしクッチャーは、テクノロジーへの愛以外にも、故Apple共同ファウンダーとの共通点が多いと感じている。

「彼は失敗の後立ち直った男です。私は、何かを目指して進んでは失敗する人生のどこかで、誰もが共感できることだと思います。立ち直ってもう一度進むためには勇気が必要です。私はそれも共有していると思っています」、クッチャーは語った。

もう一人のApple共同ファウンダー、スティーブ・ウォズニアックは、同映画の初めて公開されたクリップを見て、期待していたほど現実に即していないと言った。彼は、ジョシュ・ギャッドによるウォズの描写の方が、クッチャーのジョブズよりもリアルだったとも指摘した。しかし、アシュトンの不断の努力は、映画の他の未公開部分で役立っているだろう。

jOBSは、金曜夜のサンダンス映画祭で主要作品として上映された。劇場では4月公開の予定。


[Image credit: AP]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

AcerのChromebookは合衆国販売台数の5〜10%を占める–Wong社長は“成功”と評価

Chromebook_c7

Acerの、ChromeOSを載せたChromebooksは、同社社長Jim Wongが今日(米国時間1/28)Bloombergに語っているところによると、11月の発売以来合衆国の同社製品売上の5〜10%を占めている。この、Linux上でChromeブラウザが“ユーザOS”として動くデバイスの総売上台数をGoogleは明かさないし、Chromebookの代表的なメーカーであるSamsungからも情報はない。AcerのChromebookは現在一機種のみで、それは11月発売のC7モデル、インターネット接続はWiFiのみでお値段は199ドルという製品だ。

C7の販売チャネルは、今のところGoogle PlayとBest BuyとTigerDirectのみ。WongはBloombergに、この5〜10%が今後も長期的に続く、という予想を語っている。また、今後Chrome OS機は合衆国以外の先進国市場にも提供していきたい、という。

Chromebooks_ Acer C7 Chromebook

GoogleはChromebookとChromebox(MacMini的なChomeOSデスクトップ機)を主に、学校や企業向けと位置づけている。これらのユーザ層ではOSは伝統的にWindowsだが、ChromeOSに比べるとWindowsはずいぶんと高価である。またその後の費用(管理の手間など)もChromeOS機はWindowsマシンに比べて相当低いとGoogleは主張している。Chromebookは学校の先生たちにタブレットに代わるものとして人気がある。WongはBloombergに、ChromeOSの初期の採用者たちは“教育機関におけるプロ意識の高いインターネットのヘビーユーザであるような人たち、そして今では企業もこのオペレーティングシステムに関心を示しつつある”、と語っている。

WongはChromeOSの将来について楽観的だが(Bloombergの記者は単に”Chrome”と呼んでいる)、Windows 8に対してはかなり冷淡だ。“Windows 8はまだ成功していない”、とBloombergに対して述べている。ChromeOSとWindows 8との比較談義では、立ち上げ時のWindows 8のようなマーケティング努力も宣伝もないChromeOSが成功していることには、気を良くしている、と語っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、編集部のオススメにポルノが表示されたVineを、App Storeのオススメから削除

AppleはVineのちょっとしたポルノ問題をまだ見逃がしているが、App Storeはこのビデオ共有アプリを「おすすめ」セクションから外した。

このアプリは木曜日に公開され、金曜日にApp Storeのおすすめセクションに登場した。その後、ソーシャル部門のトップとなり、アプリ全体でも4位に上昇した。

しかし今朝(米国時間1/28)、新しいVineユーザーの多くが驚きとともに目を覚ました。アプリ内の「編集部のオススメ」に “DildoPlay”と題したハードコア・ポルノビデオが掲載されたのだ。その結果、どうやらApp Storeは同アプリをストアのおすすめセクションから削除したようだ。通常Appleに選ばれたアプリは、最低1週間は「おすすめ」と呼ばれるこのユーザーフィルターに置かれるのが普通だ。

しかし、App Storeがこのアプリを編集部のおすすめして紹介した最初のツイートはまだ残っている。

なんと皮肉な。

メディアベースのソーシャルネットワークにヌードやポルノが現れることは予想できるが、その種のコンテンツをオススメするのは一線を越えている。後にTwitterは、ポルノが表示されたのは「人的エラー」であったと説明した。

しかし、本当に注目すべきはAppleがどう対処するかだ。

Appleには厳格な「ポルノ禁止」ルールがあり、その厳しさは他のアプリで証明ずみだ(500pxというアプリは、ヌード写真を簡単に検索できるという理由でストアから追放された)

しかし、Twitterは(Facebookと同じく)Appleと提携してAppleのOSにも統合されている。Vineは、誕生以来ちょっとしたポルノ問題はあるものの、Twitterの宝だ。 おわかりだろう。

現時点でアプリはまだApp Storeで入手可能のようだが、このApp Storeの軽いお仕置きで事態が終息するかどうかは、まだわからない。

アップデート:Vineは、様々な検索ワードをブロックすることによってポルノを排除する手続きを開始したようだ。今は大したことは出来ていないが、まだ始まったばかりだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)