Xbox Oneは、PS4と比べて巨大だ

Xbox OneとPlaystation 4は、いずれも現時点では事実上パソコン部品を組み直した集合体だ。PS3と異なり、Sonyの新ゲーム機は標準X86アーキテクチャーとかなり標準的な部品を使っている。これによって、開発が容易になりゲーム会社の採用が早くなるはずだ。

だから私は、ドイツのゲーム誌、PC Gamesで次世代2機種を並べたこの写真を見て、ひどく驚いた。Xbox Oneはあまりにも大きい!

私だけなのかもしれないが、両者が一緒に写っている写真を見たことはなかったと思う。別々にプレスイベントを行っていたのだから当然だ。われわれの実験室にはテスト用のPS4があり、私は以前Xboxのイベントに行った時にこの目で実機を見てきた。そこまで大きくは見えなかった。古いXbox 360(スリム化する前)ぐらいのサイズだった。しかしPS4と比べると、このサイズの違いは異常だ。しかし、Xbox Oneがレビュワーの手に渡る(かつ一般公開が許される)まで、比較結果を見ることはない。

これに加え、PS4が純粋なCPUパワーでXbox Oneをわずかに上回っている事実を考えると、謎は深まるばかりだ。デベロッパーのPatrick McCarronは、PS4が薄型Blu-rayドライブを使っているためか、あるいはファンの大きさのためだろうと推測する。Primate LabのJohn Pooleは、Xbox OneのシステムチップがPS4よりずっと大きいと予想する。一つの可能性として、過熱のためにハンダが溶け「死の赤リング」騒ぎが重大な問題になった経験から、Microsoftが今回は熱対策に力を入れていることが考えられる。

下の写真はXbox OneをスリムXbox 360と並べたところ。

サイズの違いは、Xbox Oneには外部電源アダプターがあり、PS4にはないことを考えると、一層がっかりさせられる。PS4の電源はデバイスに内蔵され、直接コンセントに差せる。

PS4の内部については、Sonyの技術者、鳳康弘氏が分解して解説しているWiredのビデオで見ることができる(英語字幕付)。

PC Gamesのサイトには、コントローラー等を含めて両ゲーム機を比較した大量の写真がある。

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(翻訳:Nob Takahashi)


2画面スマホのYotaPhone、12月に全世界で発売へ

ロシア拠点のYota Devicesは、一風変わったYotoPhoneという代物にここ数年取りかかっており、その二重人格故かなりの評判を呼んでいる。前面は通常の液晶画面だが、背面には電力を食わないEインクディスプレイがついている、理由?・・・そりゃ、つけるでしょ。

発売日は、最後に残された疑問だったがそれもおしまいだ。同社はつい先ほど、YotaPhoneはクリスマス前に全世界で発売されると本誌に語った。

正直なところ、長い間世間を焦らしてきたことを考えると、そろそろ出すべき時だろう。最初にこのデバイスの話が伝わったのは昨年末で、CESやMWCなどの大型展示会にごく初期段階の端末が一般公開された(CESのビデオが下に貼ってある)。そして、正式発売が近いことも実は驚きではない ― 今年初めこのロシア企業は、シンガポールのHi-Pという製造会社の協力を得て量産に入ったことを明らかにした。

しかしこのニュースは、YotaPhoneの一部大ファンにとっては少々がっかりだったかもしれない。以前ロシア発の報道では、Yotaの子会社が11月出荷に向けて奮闘中と言われていたからだ。YotaPhoneの価格が500ユーロになるという記事もあったが、現時点で同社は価格について言及していない。

宣伝から販売まで予定以上に時間がかかったことは、YotaPhoneにとって益より害が多かったかもしれない。多くの人を驚かせたことに間違いはないが、スペックはライバルと比べて時代遅れだ。最終製品は、デュアルコア1.7GHzチップセット、RAM 2GB、4.3インチ720ピクセル前面画面にちょっと見劣のする1800mAhバッテリーを搭載する。この仕様で全くダメということはないが、最大の問題は、受け狙いのセカンドスクリーンがSamsung、LG、HTC、Sony等の主要ライバルから顧客を引き寄せられるかどうかだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


「井口さん、Telepathyは本当に作れるんですか?」TechCrunch Japan編集長が自社イベントで切り込む

スタートアップに関する日本最大規模のイベント「TechCrunch Tokyo 2013」が11月11日から12日にかけて開催された。2日目のオープニングセッションに登場したのはメガネ型ウェアラブルデバイス「Telepathy One」を開発するベンチャー、Telepathy創業者の井口尊仁氏と、同社に投資したFirsthand Capital Managementの最高投資責任者であるKevin Landis氏だ。

Telepathyというデバイスが実現する世界観について、そしてウェアラブルデバイスの未来について、TechCrunch Japanの西村賢編集長が切り込んだ。

Telepathy Oneは「Google Glass対抗」としても注目を集めるウェアラブルデバイスで、井口氏いわく、コミュニケーションにフォーカスした設計が特徴とのこと。言ってみれば「コミュニケーショントースター」というべき存在なのだという。「トースターというのはそれを見たときに、何に使うものなんだろう?と迷う人がいない」と井口氏は語った。Telepathyもコミュニケーションというシンプルな目的のために使われるデバイスになるようだ。

井口氏は現在のスマートフォンについて次のような課題を感じている。「スマホの大部分はコミュニケーションやシェアのために使われているが、たとえばFacebookで写真を撮って、アップロードして、シェアするのに12〜13ステップくらいかかっている」。だがTelepathyを使えば、これらのステップを限りなくゼロに近づけられるという。

「何かを伝えて、わかりあう。そういう日々行っていることをゼロステップに近づけて、まさにテレパシーのような体験を作りたい」。Telepathyはこうした井口氏の思想が盛り込まれた製品だそうだ。

ただし、その製品自体のスペックについては多くが語られることはなかった。常に身につけてネットに常時接続するにはバッテリの課題があるが、それについては「どのようにバッテリをマネージメントするか頑張っているところ」と話すにとどめた。Telepathyを操作するUIはどのようなものになるかを聞かれると、「たくさん話したいが広報から止められている(笑)」。

アイウェア型デバイスは腕時計とは違う。メガネをかける習慣のない人が朝起きて、それを装着するのはかなりのハードルではないだろうか。

井口氏は「それを考えると夜も眠れないし、朝も起きれない」と漏らした。「モーニングプロブレムとイブニングプロブレムという2つの課題がある。モーニングは朝それを持って出掛けてもらうこと。イブニングは電源をチャージしてもらうこと。それをクリアするためにはデザインもテクノロジーもアプリもUIも全部優れていないといけない。それを考えるとなかなか大変な開発だ」

途方もないチャレンジのように感じられる。西村編集長も堪らず聞いた。「井口さん、これ本当に作れるんですか?いつ出るんですか?」

井口氏はこう切り返した。

「我々はスタートアップなので誰もが容易にできることにチャレンジする必要はないし、そこにイノベーションはない。開発が大変でよかった。厳しいチャレンジに挑戦することができてよかった。」

決して強がりではないようだ。「ウェアラブルデバイスは誰にとっても大変なものだ。キラーアプリとそれを気持ちよく使えるようにするUI、バッテリコントロール、アプリを動かすチップセット、ディスプレイの機能、それらを含めて決して簡単ではない。でも簡単ではないからこそやっている」と言い切る。

そんな井口氏に投資するKevin Landis氏は、当然ウェアラブルデバイスの未来に大きな可能性を感じている。「携帯電話がスマートフォンに移り変わり、いまやスマートフォンは電話以上の存在になった。この薄い板のようなデバイスで何でもできる。ウェアラブルデバイスはその次の拡張になるだろう」(Kevin)。

Kevin氏はすでに世に出ているウェアラブルデバイスのうち、FitbitやJAWBONEも成功するとみている。「IPOもうまくいくだろう。2014年から15年にはできる」と予想した。その理由は彼らが「健康」という1つのユースケースに絞った上で、大きな市場を狙っているからだという。

「同じようにTelepathyもフォーカスしている。Facetimeを使うときに、お互いがデバイスを覗きこまなくても済むようになり、体験を共有し、より感情をコミュニケーションに入れられる。人が製品を意識しなくなり、製品が消える。それがもっとも美しい姿だ。」(Kevin)

しかし、何でもできるスマートフォンはかなり汎用的な機器として成功したのではないか? 西村編集長は聞いた。

そんなことはないと井口氏は言う。「たぶん皆さん、相当記憶の彼方に忘れていると思うが、iPhoneの最初のキラーアプリはiPodだった。あれだってウェアラブルデバイスだ。それまでデジタルとつながっていなかったミュージックプレイヤーをネットにつなぎ、1000曲をポケットに入れた。そこに音楽をデリバリーするiTunes。それがエコシステムの土台になっている。我々もそういうものを作ろうとしている。ウェアする価値のある、デイリーに必要な、かつウェアラブルじゃないとできないような体験性を、まさにiPodが音楽の聴き方を変えたような形で提供したい」

ところで2013年に入って腕時計型デバイスが出揃ってきた。SamsungやSonyが製品を発売し、Appleも「iWatch」なるものを開発しているとされる。なぜTelepathyは腕時計型ではなく、アイウェア型なのだろうか。

「大きなチャレンジだが、ウェアラブルに最適化された最高なUIを実現したいからだ。Google Glassもそこに大きな予算と高いR&D能力をつぎ込んでいる。コンピュータが使われる新しいスタイル、OS、アプリケーション、エコシステムを、一度にパラダイムシフトとしてやれるチャンスが、いま目の前にある」(井口氏)

もう一度聞きたい。いつ出るのだろうかーー。

井口氏は答えた。「2015年になると競争のチャンスがなくなる。2014年に届けたい。まずは米国のマーケットに向けて出す」。


PCBを作れる安価な3DプリンタEx1, Cartesian Co.がKickstarterで資金募集中

3Dプリンタはプラスチックの小さなウィジェットを作るのには良いけど、もっと複雑なもの、たとえば電子回路の基板なんかにはどうかな? オーストラリアと合衆国にまたがるスタートアップCartesian Co.は、安価な3DプリンタでPCB(プリント回路基板)作ることを考え、Ex1と名づけたそのプロトタイプを市販の製品として完成させるべく、Kickstarterで3万ドルの資金を募集している。

回路基板をプリントできる3Dプリンタは、これが初めてではないが、彼らが主張するのは、価格をメーカーフレンドリなレベルにまで下げたことだ。“これは世界初の、ホビイストでも買える回路基板プリンタ”だ、と彼らは言っている。“インクジェット方式だけど、これまで5万ドル以下のPCBプリンタはなかったのだ”。

Kickstaterの支援者は、最初が899ドル、次が1199ドル、そのあとは1499ドルでEx1を入手できる。そして最後が、1999ドルだ。それでも、5万ドルに比べれば安い。

Ex1は、回路を試作しようとするときの、ブレッドボードよりはましなもの、を目指している。手彫りでPCBを作る方法もあるが、相当に難しい。Ex1を使えば、便利、かつ、気軽、かつ安価に回路を試作できる。その価格は、学校やワークショップや子どもたちの利用を想定して決められた。電子工学で遊ぶ子どもが増えることを、彼らは期待している。

“ふつうの3Dプリンタが機械的/物理的なプロトタイピングにもたらしたもの(個人やホビイストにできる、“メーカー”化)を、電子回路にもたらしたい”、と彼らは言う。“3Dプリンタは今みたいにポピュラーになる前に、数十年の歴史を背負っている。誰でも買えるようになったのは、ごく最近だ。高度な技術製品を大衆化すること、これが、これまでなかった完全に新しい種類のプリンタにわれわれが取り組んだ理由だ”。

Ex1は、ナノサイズの銀の微粒子をインクジェット方式で基板材の表面に吹きつけて、回路を形成する。そのとき銀に加える添加剤が、接着材であると同時に、回路の伝導性の鍵だ。

基板材は、紙、プラスチック、ステッカー、布、シリコン、さらに木、ガラス、セラミックなど、さまざまなものを試してきた。また“どんな面の上にでもプリントできる”ための、コーティング材も作っている。

まず個々の部品(抵抗器、コンデンサ、etc.)は、ハンダ付けまたは伝導性のある糊で基板材に取り付ける。伝導性のある糊は、ハンダごてを使わないので、Ex1をさらに便利に気軽に使える。

またPCBの設計そのものを単純化するために、Ex1のソフトウェアは、回路図として描いたものをそのままプリントする。

“ふつうのユーザはCADの名人でなくてもよい。ネット上の何百万という既存の設計の中から、自分の目的に合ったものをダウンロードすればよい。うちのプリンタも、それと変わらないぐらい簡単で、今まで誰もできると思わなかったことができるのだ。そのためのインフラストラクチャはすでにあるから、今後はコミュニティを大きくして、もっともっと容易で簡単なものにしていきたい”。

“みんなに、物作りの未来を楽しんでほしい。ハッカーたちも、学校の児童生徒も、このプリンタがあればそれができるんだ。たとえば中学や高校の教室で、電子回路についてただ教科書等で学ぶのではなく、実際に回路を作って動かせる学習経験が一般的になったら、未来はすごいことになるだろう”。

Cartesian Co.はブリスベーンのインキュベータiLabに育てられ、最初の資金とオフィススペースとメンタリングを得ている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


これがApple新本社屋の母鑑だ

Appleの宇宙船本社屋のこれまでで最も真実味のある詳細画像が、Wiredの秀逸な記事に掲載された。

280万平方フィートかならる同キャンパスの最新画像には、広大なカフェテリア、地下駐車場、そして今後のApple新製品がメディアに披露される地下ホール等が写しだされている。

社屋は176エーカーの敷地に建ち、土地の殆どが土着の動植物相に宛てられており、床から天井まで続くガラス壁と外界を遮る障壁の役目を担う。

メインキャンパスの外には、研究開発部門のために別棟群もある。

下の写真で新Appleキャンパスの内部をのぞき見した後は、Apple CFO Peter Oppenheimerによる建設許可承認後のプレゼンと、クパチーノ市に向けたスティーブ・ジョブズの最初のプレゼンもお見逃しなく。

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(翻訳:Nob Takahashi)


TechCrunch Tokyo 2012年の最優秀賞、スマート電動車イスのWhillがアメリカでいよいよ市販へ

元ソニー、オリンパス、トヨタのエンジニアらによって創立され、TechCrunch Tokyo 2012の最優秀賞を受賞したハードウェアのスタートアップ、Whillはスマートで洗練されたまったく新しい車イスをデザインした。同社の最初の市販モデル、Whill Type-Aがいよいよアメリカで予約受付を開始した。

Whillは現在500 Startupのアクセラレータ・プログラムに参加しており、170万ドルの資金を調達ずみだ。500 Startups以外の投資家にはItochu Technology Ventures、Facebook Japan、エンジニアのEric Kwan、SunBridge Global VenturesWingle Co.などが含まれる。現在シード資金の調達を完了中だ。

同社は昨年TechCrunch Tokyoに既存の車イスに取り付けて自走できるようにする電動アドオンのプロトタイプで参加した。東京モーターショーで展示し、アメリカ、日本、イギリスで市場調査を行った結果が、Whillは4輪電動駆動の完全に新しい車イスを開発することを決断した。またアメリカでの需要がもっとも高かったのでまずアメリカ市場を対象とすることにした。

まず開発チームはアメリカで150人の車イス利用者にインタビューし、ユーザーは機敏であると同時に安定性の高い装置を求めていることを知った。そしてもっとも重要な点は、車イスに伴うネガティブなイメージを払拭できるようなスマートな印象の乗り物が求められていることがわかった。

事業開発責任者の水島淳は、自動車、自転車、オートバイ、スケートボード、なんであれ乗り物というのは所有者をハッピーにするが車イスはダサイというイメージがつきまとう唯一の乗り物だと説明する。一般の認識がネガティブなのだ。

Whillの車イスはまず外観が未来的にデザインされている(CEOの杉江理は日産自動車のデザイナーだった)。Type-Aモデルがこれまでの電動車イスと根本的に異なるのは、左右のコントロール・ハンドルを押し下げることによって前進するという操作体系だ。これは自転車やオートバーのライディング姿勢に似ている。

「外観だけでなく、機能的にも操作体験を自動車、オートバイ、スケートボードなどに近づけようとした」と水島は説明する。単にイスの背にもたられた姿勢ではなく、走行中は前傾姿勢を取ることでユーザーはアクティブに見える。また乗り物を操縦しているという喜びを感じることができる。

Whillのコントローラーはジョイスティックのように片手で操作できる。Type-A以外の2モデルは備え付けのテーブルを利用したり走行していないときは楽な姿勢で背もたれによりかかれるという。

回転半径が小ささと走破性の高さを両立させたこともWhillの大きな特長だ。通常の車イスでは回転半径を小さくするためには前輪を小さくする必要がある。すると前輪が床の小さな突起や窪みに引っかりやすくなり、また砂利道などでは容易に埋まってしまう。

Whillチームは前後に回転するだけでなく左右にも動く特別な前輪の開発に成功した。これによってType-Aは回転半径をわずか71センチに収めながら7.5cmの障害物を乗り越えられる。

Type-Aの価格はまだ発表されていないが、水島は「最初の出荷分についてはアーリー・アダプター向け特典機能をつける予定だ」と述べた。Whillはアメリカで食品医薬品局から医療機器としての認定を受ける計画だ。そうなれば保険が適用になるし、他国への輸出も容易になる。製造に関しては台湾とメキシコの企業とOEMの交渉を進めている。将来のモデルには各種データの分析や通路の障害物、電池容量低下などををユーザーに警告するモバイル・アプリを組み込む予定だ。

水島は「われわれはモビリティ・デバイスのiPhoneを目指している。Type-Aはユーザーの移動に関して広汎な機能を備えている点で車イスのスマートフォンだ。将来、単なる車イスを超えて、他の乗り物が利用できない場面で一般のユーザーにも利用される省エネ移動手段としてWhillを普及させたい」と語った。

Whillの開発のきっかけは創業メンバーの障害者の友人が「車イスに乗るのが嫌で2ブロック先の食料品店にさえめったに出かけない」ということを知ったことだったという。「2ブロックばかり、健常者にはなんでもない距離だが、われわれの友人は大変な困難を克服しなければならなかった。このショックがチームにWhillの開発を決意させた」のだという。

Whillを試用したい場合はサイトを訪問すること。Type-Aは今月サンノゼで開催されるAbilities Expo San Joseでデモされる。また来年のCESAbilities Expo LAにも出展される。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


生き残るために、デジタル一眼メーカーはスマートフォンに倣って1コマの価値を再評価すべきだ

スマートフォンがデジカメ専用機より好まれる傾向によって、駆逐されつつあるのはコンパクトカメラだけではない、という証拠は山とある ― デジタル一眼レフやレンズ交換式カメラも影響を受けている。WSJの最新記事は、2013年のデジタル一眼の出荷台数が2012年よりも9.1%減少すると伝えている。調査会社IDCによる。これは、スタンドアロンカメラを救うためには〈懐古ブーム〉だけでは足りないという証だ。

キヤノン、ニコンという2大デジタル一眼メーカーが、先月揃って年間売上予測を下方修正したとWSJは伝えている。これは市場全体が苦境に立たされていることを意味している可能性が高い。企業はこれを世界的経済状況による一時的後退と見ているが、これは過去数年間PC市場に起きたこととよく似ている ― やはり当初は経済不況が原因とされたが、スマートフォンやタブレットがコンピュータープラットフォームとして取って替ったからであると考えられる。

おそらくスマートフォンが、デジタル一眼市場下降の犯人であるに違いない。モバイル端末の画像品質が向上し、その利便性はさもなくばホビイストとしてあるいは旅行のために単体カメラを買っていたであろう人々に対して、非常に強い説得力を持っている。そして、画質と利便性だけが要因ではない。写真をプリントする人は過去と比べてはるかに少なくなり、代わりに撮った画像はAppleやGoogleが提供するデジタルアルバムサービスに預けるようになった。

デジタル一眼メーカーは、スマートフォン機能を模倣すべく、WiFi、ジオタグ、ソーシャルシェアなどの機能をカメラに塔載してきたが、まだ十分ではないと私は言いたい。一眼レフが既存ユーザーにとって魅力的である理由は、ある程度扱いにくい故にマニュアル制御や山ほどのメニュー項目に存在意義があることだ。しかし、人々が益々スマートフォンで満足している理由は、最少限のユーザー入力によって素晴らしい写真を撮ることがどんどん簡単になっているからだ。

デジタル一眼はこの点で大きな優位性を持っている。塔載されている受光素子はどのスマートフォンよりはるかに優れた画像を取り込める。必要なのはスマートフォンのスマートさだ。例えば、5回の露出の中から自動選に最良の写真を作り出すアルゴリズムで、これはGoogleのNexus 5が実現している。実際Googleは、カメラメーカーが心に受止めるべき教訓を数多く与えてくれる。Google+の自動写真編集機能は、私がLightroomやApertureでやるような微修正を幾度となく加えた。

同じように、AppleはiPhone 5sのカメラをより賢くし、ずぶの素人でもプロの気分を味わえるような裏方機能を備えている。これこそデジタル一眼メーカーが集中して取り組むべきところだ。彼らは、フィルターや顔認識、シェア等の消費者向け機能を付ければスマートフォンと対等の戦いができると信じているかもしれない。しかし真の優位性は、人を確実に驚かせる最終製品にある。過去10年間におけるガジェットの発展は、消費者を甘やかすことに終始してきた。今日、何かが10回中9回期待通りに働かない限り、殆どのユーザーは2度とそれを使わない。

かつては1コマ1コマが貴重だった。フィルムの時代には限られた枚数しかなく、うまく撮れたかどうかは暗室に行くまでわからなかった。それが事実上無限のデジタルストレージのおかげで安くなった。しかし今は再び貴重になったと私は言いたい。なぜならユーザーは一度目の挑戦ですぐに結果を欲しがるからだ。利用者の技術レベルによらず、あらゆる1コマを確実にモノにすることは、カメラメーカーが消費者に高価で面倒なハードウェアを買わせる理由を与えるためのゴールであるべきだ。たとえそれが、筋金入りホビイストにとって直感に反するものであっても。

今もまだ、時間つぶしで習熟しがいのあるダイヤル満載で気難しい獣の出番はあるが、プラス成長に戻すために、キヤノン、ニコンその他のメーカーは、日常的ユーザーが期待する機能を含んだ大きな網を打つ必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi)


iPad Airか、それともiPad miniか(Fly Or Die:iPad Air)

iPad Airが売れるかどうかと言えば、売れるに決っている。Fly or Dieで検討したいのは、旧世代iPadをiPad AirとiPad miniのどちらにアップグレードすれば良いだろうかということだ。

当たり前の話だが、これは使い方による。

新しいiPad Airが非常にパワフルで、高速であり、そして最も表示の美しいモデルであることは間違いない。これまでの世代のiPadよりも半ポンドほども軽くなっている。64bitのA7プロセッサーを搭載し、デザイン的にはiPad mini風になっているところもある。さらにこれまでのフルサイズiPadと比べて、ベゼル部分が43%小さくなっており、初めて真の片手持ち用デバイスとなっている。

しかし、常にiPad Miniが利用目的に沿うというわけではない。iPad miniのように(大きめの)ポケットにいれていくということもできない。どういうタイプの人にiPad Airが適しているのだろうか。

たとえば、iPad miniの登場以来、iPadを「常に」持ち歩いているという人も増えてきた。こうした人は、ネットを利用するのにも必ずiPad miniを使う。たいていの人がスマートフォンを使うように、iPad miniを使うわけだ。ニュースを読んだり映画を見たり、アプリケーションで遊んだりする他に、メールやウェブ検索もiPadを使う。

こうした、「スマートフォンじゃなくてタブレット」派の人にとっては、軽量化されたiPad Airといえど、やはり少々「大きすぎる」ことになるのだと思う。

もう少し一般的な利用シーンとしては、家庭内や、旅行の時にiPadを使うというというケースだ。人数的に言えばこちらの方が一般的なのだと思う。飛行機内で映画を見たり、記事の閲覧に使ったりする。ベッドでウェブを見て回ったり、ゲームをしたりするのに使ったりする。

こういう人はiPad Airが最適だろう。持ち運びしやすいサイズ(重さ)になり、それでいながら画面を広々と使うことができるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、大型曲面ディスプレイiPhoneを2014年後半に発売との報道。タッチセンサー改善も

Appleは曲面ディスプレイのiPhone 2機種を「来年後半」に向けて開発していると、ある筋がBloombergに伝えた。発売時期は第3四半期となる可能性が高く、その後発売される端末には感圧精度の高いタッチセンサーも開発中だと言う。

記事によると、2014年の新iPhoneは4.7インチおよび5.5インチ画面で、これはAppleが1種類ではなく2種類の新機種を同時に発売することを意味している。Appleが大型画面モデルに取組んでいるという報道は過去にもあり、Wall Street Journalは、画面サイズ4.8インチと6インチという異なるサイズのモデルを示唆していた。発売日の可能性を含めた情報が出されたのは今回が初めてであり、一般に信頼できるBloombergからの情報だ。ただし日本のあるiOS噂サイトは、大画面iPhoneが来年9月に発売との情報を10月末に流している他、信頼できるアナリスト2名も4.7インチiPhone 6が2014年末には店頭に並ぶと予言している。

Appleは今年iPhone 5sとiPhone 5cという2つの新機種を同時発売した前例を持っているので、今後再びそれが起きると考える道理はある。しかし、新しい大画面機種を2つ同時というのは、少々無理がある ― しかし、もしAppleが3番手の低価格機としてiPhone 5cを残すなら、製品ラインナップを極端に複雑化することなく中間層向けと最上級機を追加できるかもしれない。

新しいセンサー開発のニュースは、現在のiPhone画面の大きさが適切だと考える人々にとっては、より興味深いかもしれない。真の圧力感知(現在は内蔵の加速度計によって大ざっぱにのみ可能)によって、iPhoneおよびiPadのお絵描きや手書きアプリケーシははるかに改善されるはずだ。この種の能力が備えた端末なら、Appleは専門家レベルのアート用端末として販売することが可能になるし、一般ユーザーによるメモや落書き、簡単な写真修正なども改善される。

こうした情報の正確性について、いかなる判断をするにもまだ早すぎるが、情報の出どころは一定の重みを与えている。AppleのiPhoneが大画面端末の分野に仲間入りすることは、次期製品ラインアップに向けた動きとして十分理にかなっているが、曲面ガラスの製造は現時点でかなり高価であり、Appleが新端末2機種にそれを採用するとなればなおさらだ。

Via 9to5Mac. Photo courtesy MyVoucherCodes.co.uk.

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(翻訳:Nob Takahashi)


ウォズニアックも愛用するNixie管腕時計に、ハンドメイドの太陽電池版が登場

Nixie管時計はすっかり市民権を得た感じもある。ウォズニアックも身につけた姿を目撃されている。しかし、もともとは産業用に開発された放電管はバッテリー消費量も多く、メンテナンスも非常に難しい。しかし、魅力的なスタイルを維持しつつ、電源問題を解決する素晴らしいソリューションが生まれたようだ。

製作したのはオーストラリア人のMichel van der Meijだ。腕時計に搭載するNixie管は1本で、残りのスペースにソーラーパネルを配置している。上部のボタンで操作を行うようになっている。時間は一文字ずつ表示されるので、それを頭のなかで並べて時間を読み取る。eBayに出品(訳注:リンク先に該当プロダクトがないようです)していて、価格は1000ドルだ。名前をKopriso Mi Espositaといい、すべてMichelのハンドメイドによるものだ。

以前にはCold Warという名前のプロダクトも製作しているが、こちらはバッテリーを1つのみ搭載していて、長時間の利用には耐えないものとなっていた。今回のモデルの方は太陽光を充分に浴びている限り、充電なしで1ヶ月は動作するそうだ。非常にレアなプロダクトで、世界中に7つしかない。

量産のためにクラウドファンディングを利用してはどうかとも思うが、少なくとも今のところは利用していないようだ。バッテリーチャージャーを持ち歩かずにNixieを持ち運べるのはとても楽しそうだ。プロダクトの詳細について、Techmoanが長い長いビデオを投稿している。写真を見たいということであれば、MichelのFacebookページを見てみると良いだろう。

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(翻訳:Maeda, H


人類家畜化計画を進めるロボット。東京大学情報システム工学研究室もダークサイドに?!

ハロー、ハロー、またやってきた。お馴染みのTIDWRTWHUFOOの時間だ。もちろんToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organsをわかりやすく短縮しているんだよ。

今回紹介するのは、ついにここまでやってきた、集団で飛行するドローン軍団、それから人間の身体を這い登るロボット、さらにそこら中を自在に這いまわり人間や、あるいはペットの首を狙う奴らだ。心を落ち着けてじっくりと見て、そして来るべき未来に備えよう。

まずは、「ロボットにダンスをさせている」などと呑気なことを考えている人々の様子を見ておこう。ロボットがダンスなどに興じるわけがないのだ。人類を油断させて、そして攻撃のチャンスを伺っているのだ。KMel Roboticsの開発で、Lexusの広告に登場している。このロボット集団は赤外線で互いの距離を調整し、カメラで互いの行動を見つめながら行動する。

次に紹介するのは不死身ロボットだ。IROS 2013という名前のロボットで、回転翼の周囲に発泡素材の衝撃緩衝材を配置しているので、何かにぶつかっても全く問題ないのだ。

回転翼のまわりに物体を配置するということでは、日本生まれのドコデモロボットもある。外宇宙からやってきたUFOのような形状で、水陸+空で人類を追いかけ回す。名前をMulti-field Universal Wheel for Air-land Vehicle(MUWA)という。開発したのは(他にも怪しげなロボットを研究している)東京大学の情報システム工学研究室だ。

今回もまた身の毛もよだつような恐ろしいものばかりが目につく。少しは良い話も書いておこう。たとえばBaxterだ。手にしている刃物は、人間を刺すためのものではないことを教えてあげよう。

最後はまた恐ろしい、しかし小さいRubbotを紹介しておこう。Guangchen Chen、Yuanyuan Liu、Ruiqing Fu、Jianwei Sun、Xinyu Wu、そしてYangsheng Xuが開発したロボットだ。この小さいロボットは、なんと人間の着ている衣服を這い登ってくる。衣服をよじ登ってきて、その衣服を燃やすなりして脱がしてしまう目的なのだろう。人間を潰して肥料などにする際、ナイロン繊維などが混ざってしまわないようにする配慮だ。首を洗って待っていやがれ、というメッセージが聞こえてきそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


おむつ交換のタイミングを教えるウェアラブルデバイスをスペインのスタートアップが開発

今出回っているセンサ駆動のウェアラブル(着脱型)デバイスは、スポーツやフィットネスなどのために自分の体のデータを拾うものが多い。しかもそれらは、必要に迫られてというより、むしろデータを楽しむためだ。でも、人間がセンサを身につけることには、きわめて実用的な用途がたくさんある。ここでご紹介するのも、ある現実的な問題を解決するためのウェアラブルセンサ製品だ。

バルセロナのSiempreSecos(英語ではAlwaysDry)が作ったシリコン製の尿センサは、赤ちゃんのおむつや、失禁症で悩む高齢者のために使用する。従来、おむつのチェックには、不便さや当人の不快感が伴いがちだった。

何度でも繰り返し使えるシリコン製の水分センサをおむつに付け、介護者は、自分の腕に着ける腕輪や目覚まし時計型の警報装置で、おむつが濡れたことを知る。

同社によると、“868MHzの電波を独自の通信プロトコルで使用し、きわめて低電力で双方向通信を可能にしている。センサの電池交換はできないが1年はもつ。腕輪(ブレスレット)のli-pol電池はmicroUSBで充電できる。警報装置はソケットに差し込んで使う”、ということだ。

SiempreSecosの重点市場の一つが、介護施設だ。このデバイスを使うと、認知症などの患者に、あまり深く関わらずにおむつ交換を対応できる。複数の患者をモニタするためには、PC用のアラートプログラムを使用する。

また、家庭で赤ちゃんや高齢者のおしっこをモニタするためには、おむつ替えのタイミングを振動で知らせるブレスレットを使う。ブレスレットは、おむつの“湿度”を表示する。

お値段は、家庭で単品で使う場合は35ユーロ、施設用のプロフェッショナルモデルの10個セットが520ユーロだ。

同社は昨年、研究開発に4万ユーロを投資し、加えて25000ユーロの融資も受けた。しかし生産と流通を本格化するために同社は今、クラウドファンディングのサイトIndiegogoで資金を募集している(目標額2万ユーロ)。ただしこの場合、目標額に満たなくても、同社は資金を受け取ることができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界初の3Dプリントによる本物の銃が完成–ただしプリンタのお値段は50万ドル

あれほど騒がれたLiberatorは、本当の銃ではなかった。しかし、この(左図)3Dプリントで作った小火器は、まさしく銃だ。1911のコピーで、パブリックドメインの図面から型を起こし、レーザー焼結で金属粉を固化している。本物のセミオートマチックと同じように、実弾を撃てる。

Solid Conceptsが製作したこの銃は、完全に合法的だ。同社には国の許可証Federal Firearms Licenseがあり、またネット上で青写真を見つけるのは簡単だ。同社は1911の3Dモデルを作り、それに金属粉を吹き付け、加熱して、堅固な、実射可能な銃を作った。いちばんたいへんだった工程は、補強材の削除や薬室の加工などの仕上げ工程だった。グリップはナイロン樹脂をレーザー焼結して作ったが、ばねや弾倉は一般市販品を使った。これまでに、実弾50あまりを発射している。

マーケティング担当VPのScott McGowanは曰く、“これを作ったのは、わが社の金属レーザー焼結技術を実証することだ。Liberatorからの決別にもなるだろう。ホビイスト用の3Dプリンタで作ったものではない。誰かが自分ちのガレージで作る、というレベルのものではないね”。

McGowanは、銃職人たちが難しい部品をこの技術を利用して作るようになることを期待している。合衆国では、個人の銃職人もその顧客も、両方が有資格者でなければならない。使用した3Dプリンタは1台50万ドル以上する。“あくまでも、プロの技術者がプロのクライアントのために使用するプロ級のマシンだ”、とMcGowanは言った。

“技術の実証には成功したから、これからは3D金属プリントで銃を製造できる”、Solid Conceptsの付属品担当VP Kent Firestoneがそう言う。“これからは、免状を持った顧客が、特殊な銃の部品を5日で作ってくれと言ったら、できます、と言えるね”。

とにかくこれが記事になるのは、本物の初めて、初めての本物だからだ。

“これは世界初の、3Dプリントで作られた金属製の銃だと思うね”、とMcGowanも言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


自転車盗難に「クラウド」を活用してスマートに備える、盗難防止装置のCricket

「鍵」としての機能を持つわけではないが、The Cricketは、スマートに自転車を守ろうとする仕組みのひとつだ。現在IndieGoGoにてクラウドファンディングを行っている。Disrupt Europe Battlefieldの勝者であるLock8と競合するものと言えるかもしれない

宣伝文句には、軽量コンパクトで、目立たない盗難防止装置として機能するとある。サイズは幅30mmで厚さが9mm、重さは20gとなっている。自転車にはベロクロストラップで取り付ける(高額版には取り付け用のU字ロックがついている)。iPhoneとは省電力なBluetooth 4.0で繋がる。これで、最大50mの距離まで届くビーコンとして利用することができる。すなわち、盗難防止用として使えるのも、近くに自転車を止めているときのみだということになる。内部に3軸MEMS加速度計を備え、自転車が動かされたり触られたりすることを検知して、スマートフォンにプッシュ通知を送る。スマートフォン側では、自分で設定しておいたアラームを鳴らすことができるようになっている。

これだけなら欲しくなる人も少ないと思う。このデバイスの真価は、自転車が盗まれてしまったときに発揮される。このCricketは利用者全員の協力により機能するのだ(充分な利用者を確保する必要がある)。すなわち自転車が盗まれた旨を登録すると、他のCricket利用者も盗まれた自転車の信号をキャッチするようになる。場所が検知されれば直ちに真の所有者に通知されるようになっているのだ。

但し、実際にロックせずに、Bluetooth頼みの解決を狙うことによるトレードオフもある。いったん自転車と通信不能な距離に離れてしまえば、このCricketはとてもスマートとはほど遠いものになってしまう。より高額のLock8の方はGPSを利用しており、理論的には世界中のどこまでも愛車を追跡できる。またベロクロで取り付けるのが標準であるのも心配な点だ。いくら目立たないところに取付けても、相手がCricketのことを知っていれば、簡単に取り外してしまうことができる。

しかし消費電力の少ないBluetooth 4.0を利用していることで、バッテリーが1年ほども長持ちするというのは、確かにメリットだと言えるだろう。ファウンダーのYariv BashおよびSandy Hefftzは、「宇宙開発関連」でも、多くのハードウェアおよびソフトウェア開発の実績をもっているようだ。

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(翻訳:Maeda, H


iPad Airの製造原価、発売開始時のiPad 3より低いらしい

iPad Airは手元に届いただろうか。発売開始後1週間でどれほどの数を売り上げたのかについての情報はまだ入っていないが(レティナ版iPad miniの販売開始までには発表になることだろう)、かなりの数が売れている様子だ。また、IHS(iSuppli)の行った分解評価(via AllThingsD)が正しいとすれば、製造に関わるコストも、Appleにとっては大いに好ましいものであるようだ。

IHSはAppleの新しいデバイスが出る度に分解を行って、使われているパーツなどを見て、その製造原価を探るということを行っている。今回分解を行ったiPad Airについては、274ドルから361ドルと見積もっている。販売価格を見ると、16GBのWi-Fiのみのモデルががローエンドで499ドル、そして128GB Wi-Fi + LTEモデルがハイエンドで929ドルとなっている(訳注:日本ではApple Storeの販売はWi-Fiモデルのみ。16GBが51800円で128GBが81800円)。

これまでと同様に、ハイエンドモデルの方がAppleのマージンは大きくなっている。販売開始時期の第三世代iPadと比較して、いずれのモデルでも40ドル程度低くなっていることには注目して良いだろう(第四世代機については原価見積もりを行なっていない)。当然ながら、より薄い筐体を実現するために使われている今回のディスプレイ部およびタッチスクリーン部の価格は、これまでよりも遥かに高価になっている。タッチスクリーン部とあわせた厚みは前機種が2.23mmで、今回が1.8mmとなっている。

コスト減は他の部分で実現されている。たとえば、ディスプレイ部に使われるLEDユニット数が84から36へと大幅に減少している。また、旧機種から引き続き利用されているパーツが多いこともコスト減の要因だろう。さらにA7の価格もiPad 3が登場した時期のA5より下がっている。加えてiPadで用いられているセルラアレイは、アメリカ国内のLTE全周波数に対応している。周波数に応じた対応が不要になることで、製造コストも安くなっているわけだ。

これから、製品が大きく動く時期を迎える中、目玉となるiPad Airのマージンが大きなものであることはAppleにとっては非常に良いことだと言える。発売直後の人気がこのまま続くのであれば大きな利益をもたらすことになるだろう。さらに、iPad miniもA7を使っており、他にもiPad Airや旧機種と併用することになるパーツも多いはずだ。こちらもAppleに大きな利益をもたらすことになるのは間違いなかろう。

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(翻訳:Maeda, H


Google GlassのExplorerたちをGoogle+ Hangoutsで教育, はしけは一般消費者対応か

Googleがまたまた、Glass Explorer事業を拡大する。今度は、今現在の参加者が友だちを三人まで招待できる、という新方針だ。もちろん招待された人も、参加する意思があれば1500ドルを払って、このきわめて実験的なハードウェアを入手しなければならない。これまでは、今年のクリスマス~年末商機がGlassの一般消費者向け発売となっていたが、このウェアラブル製品はそれには間に合わないらしい。でもAndroid CentralによるとGoogleは少なくとも、このガジェットの使い方を対面ではなくリモートで教えられる、と感じ始めたようだ。

Glass Explorerの最初の参加者は、このコンピュータつき眼鏡に大金を投じなければならなかっただけでなく、ロサンゼルスまたはニューヨークまでおでかけして、Glassを受け取るとともに、Google Glass公認教官(?)から教習を受ける必要があった。でも今回からは、Google+ HangoutsのGlass 101で、必要な教習を受けられる。セットアップ、機能説明、フェイスピュータ(faceputer)の歴史、など。最初のExplorerたちもデバイスを送ってもらうことはできたようだが、オンラインんの教習はなかったと思う。

Android Centralの編集長Phil Nickinsonは、最近のExplorer事業の拡張によって運良く参加者になれた一人だが、Hangoutの教習は約45分だ、と教えられた。本誌のライターだったDrew OlanoffがExplorer事業の開始時に経験したことから類推すると、それは十分にリモートでできる教習内容なのだろう。

GoogleはGlassのための移動式ショウルームとしてはしけを作っている、と報じられたが、これはこれで意味がある。Glassの仕様やデザインなどが、来年(いつ?)の発売日までに大きく変わることはないだろうから、今からそれに慣れたおいても損ではない。艀(はしけ)を使ったショウルームは、GoogleのGlass教官からじきじきに、対面で教わるチャンスだ。今後、発売日までに何が開発されても、そこで得た体験と知識は役に立つはずだ。

いずれにしても、デベロッパ対象のExplorer事業ではなく、もっともっと広範囲な一般消費者向けに今後Googleが何をやっていくのか、それが興味深い。Amazonは新製品のKindle Fire HDXで、実機上のリアルタイムビデオチャットで技術サポートを提供する。それはGlassにはなおさら望ましい方法だ。いずれにしてもGoogleがGlassに関して、一般消費者向けには何をやるのか、それが今のところ大きな疑問符だ。これからのExplorer事業を見ていると、そのヒントをつかめるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


簡単に、しかし本格的にライト・ペインティング(長時間露光写真)を愉しむPixelstick

カメラの長時間露光によって「絵を描く」様子を見たことがあるだろうか。

安い懐中電灯などを使い、暗い夜空に(見事とは言い難い)名前を描いてみたような経験をした人も多いことだろう。うまくできたか気になって、半分も書き終わらないうちにカメラを確認してみるということを繰り返した人も多いだろう。普通の写真に飽きたらなくなった人々が、かず多くライト・ペインティングを楽しんできた。

そして、今回紹介するPixelstickは、ライト・ペインティングを徹底的に愉しむためのツールだ。

Pixelstickという名前の通り、Pixelstickとはピクセルを並べたステッキだ。

もう少し詳しく紹介しよう。長さ6フィートの棒に、198個のフルカラーLEDが搭載されている。ハンドヘルドコントローラー、SDカードリーダー、カードから読み取ったイメージをパースするための電気的な仕組み(回路)から構成されている。

画像投影時、Pixelstickは画像を1列ずつ再現していく。目で見ていても、単に光が見えるだけで意味をなさなない。これを開放モードにしたカメラの前でゆっくり動かすことにより、それぞれのピクセルが画像となって記録されることになる。Pixelstickの描く光の軌跡により、使う人のイメージが写真上に実現されていくのだ。

これだけでもかなりクールな存在なのだが、実はアニメ画像を作成することもできる。連続イメージをSDカードに読み込み、それぞれの撮影シーンをコントローラー側で制御して再現する。まだ見ていない人は、ぜひ上のビデオを見てみてほしい。サンプルを見ればどれほど面白いことができるのかを感じてもらえるはずだ。Pixelstickは回転(スピン)させて使うこともでき、ぐるぐると目の回るような螺旋状のアニメーションも作成できる。

PixelstickはKickstarterにて11万ドルの資金調達をゴールとしていた。しかしこの目標額はあっという間に達成されてしまった。登録4日目にして既に倍以上の額を調達してしまった(翻訳記事作成時点で26万6764ドルを調達している)。最も安くPixelstickを手に入れる額はEarly Bird割引の250ドルに設定されていたが、こちらは当然ながら既に申込み終了となっている。現在の入手可能最低額は300ドルということになる。

(購入する場合には、きっともう少しお金を出してリチャージャブルバッテリーなども入手しておいた方が良いかもしれない。動かすには単三電池8本が必要で、開発者によれば1晩ないし2晩利用すると、電池交換が必要になるとのことだ)

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(翻訳:Maeda, H


競争法改定によって、新世代のスイス製スマートウォッチ誕生へ。スォッチに注目

Swatchグループは、長年にわたりスイス(および他国)の大部分の時計メーカーにとって、主要なムーブメント供給会社だった。これらのムーブメント — 時計の心臓部 — は、過去10年間、世界の時計の60%を動かしてきた。それが終わろうとしている。

スイスの公正取引委員会、WEKOは、メーカーが独自のムーブメントを作り始めた際、時計の価格が高騰しないようSwatchにこれらのムーブメントを供給するよう求めた。ちなみにSwatchは、年間数十万台のムーブメントを製造するメーカーである、ETAというムーブメントブランドを持っている。新しい裁定によって、Swatchは製造への取り組みを減らし、研究開発への投資を増やすことが可能になる。

なぜこれが重要なのか。要するに、これによってSamsungやSonyなどのライバルが出現することを意味しているからだ。Swatchは世界有数の腕時計ブランドであり、国際的地盤を持っているため、理論上は大量のスマートウォッチを作る事ができる。Swatchは伝統的に人気スマートウォッチを作るのが得意ではなく、消費者テクノロジーの理解にも難があることで知られているが、技術供与会社と協力することによって、新旧テクノロジーを融合した興味深い製品を作る可能性を秘めている。

スイスの時計業界は、言うなれば、明らかに少々旧態依然としており、数多くのライバルに直面している。しかし、ちょっとしたマーケティングの工夫と研究開発への投資によって、 同社を数多くの顧客に縛り付けている足かせは、近々外れるかもしれない。

via Quartz

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(翻訳:Nob Takahashi)


本日公開のndroid 4.4 KitKat詳細レビュー―すべてのデバイスで動作可能、Googleの野心はフラグメンテーションの抜本的解消

今日(米国時間10/31)、Googleは長らく待たれていたAndroid 4.4 KitKatをリリースし、詳細を発表した。これまでKitKatについてはネスレと提携し、有名なチョコレート菓子をOS名に採用したということしか分かっていなかった。TechCrunchの取材に対し、Googleは「これは次の10億人のユーザーを目指す(Androidユーザーが10億人に達したと以前に発表している)OSだ。Googleの先進的機能をモバイル体験全体に行き渡らせつつ、次世代デバイスのプラットフォームを築くベースとなる」と述べた。

GoogleによればAndroidの成長は途上国で著しく、先進国の3倍のスピードにもなっているという。しかし途上国市場で主に利用されているAndroidOSはGingerbreadで、これは何世代も前のバージョンだが、途上国で一般的なメモリー512MBデバイスでも動くからだ。

Googleはこうした低スペックの古いデバイスでもKitKatを作動させようと決意したが、これは困難な挑戦だった。そのためにはOSが必要とする資源を大幅に減らすと同時に、各種のアプリもを新たな制限内で作動するようにアップデートさせる必要がある。

GoogleはトップデベロッパーだけでなくAndroidにアプリを提供しているすべてのデベロッパーを助けるために、KitKatに新しいAPIを導入した。これは対象デバイスでどれほどのメモリーが利用できるかをデベロッパーに知らせ、それに応じて適切なバージョンを選択してインストールできるようにするものだ。最初期の低スペックのAndroidデバイスでも最新のアプリケーションを動作させることができるようにすることが狙いだ。

Androidのボス、Sundar Pichaiは今日のプレスイベントで「通常OSの新バージョンは以前より多くのメモリーを必要とする。しかしKitKatはそうではない。われわれはエントリーレベルの古い製品を含めてすべてのAndroidデバイスでKitKatが作動するようにした。2014年にはたったひとつのAndroidOSがすべてのAndroidスマートフォンで作動するようになる」と述べた。”

KitKatの最大のセールスポイントがすべてのAndroidで動作可能という点にあることが明らかになった。KitKatはフラグメンテーションの抜本的な解消を目指すOSであるようだ。1年でOSのバージョンを一本化するというのはおそろしく野心的なプログラムだが、Googleが主張するとおりになるなら、その影響するところは甚大だろう。ただしKitKatを導入するかどうかはあくまでデバイスのメーカーの判断によるということなので、古いデバイスの相当の部分はKitKatにバージョンアップされずに取り残されるだろう。

以下にNexus 5向けに本日リリースされたバージョンのKitKatを詳しく紹介する。

ロック、ホーム画面

指輪物語ではないが、KitKatは「一つのOSが全てを統べる」ことを最大の目的として開発され。しかしGoogleはそれ以外にいくつもの新機能をもりこんでいる。たとえば、音楽を演奏しているときにはアルバムのジャケットがロック画面にフルスクリーンで表示され、いちいちアンロックしなくても曲を選択できる。アプリ・ランチャーも新しいデザインになり、ナビゲーション・バーとトップの通知バーが透明になった。

ホーム画面の空白部分を長押しするとランチャー画面が縮小表示され自由に順番を入れ替えることができる。フルスクリーン・モードをサポートしているアプリの場合、ナビゲーションと通知は隠され、完全なフルスクリーン表示状態になる。

新ランチャーは当面Nexus専用だが、今後各メーカーのOEM版にも採用されていくだろう。

ダイヤラー

KitKatの新ダイヤラーは検索機能を内蔵している。つまりユーザーが店舗や施設の電話番号を知らない場合でも、名称を入力するとダイヤラーがGoogleマップのデータベスを検索して電話番号の候補を表示してくれる。また受信の場合には、電話番号から発信者情報を検索する。また通信履歴から自動的に「お気入り」リストを作る機能も追加された。

ハングアウト

Googleはテキスト、音声、ビデオすべてのメッセージ・サービスをハングアウトに統合した。ハングアウトが今後はデフォールトのメッセージ・アプリとなる。ユーザーは特定の番号や相手先リストに今まで同様にSMSを発信できる。またワンタッチで自分の位置をマップ上に表示して送信できるPlacesボタンの追加、キーボードへの絵文字の採用なども行われた。

これらはiMessageに相当する機能で、Googleが熱い視線を送っているBlackBerryユーザーのAndroidへの取り込みにはことに有効だろう。

また写真の添付もデバイス内やGoogleドライブの写真だけでなく、Boxもサポートされる。さらにGoogleによればサードパーティーのストレージ・プロバイダーは誰でも写真添付用のフックを提供できる仕組みだという。

カメラ

KitKatの新しいHDR+アプリは、ユーザー体験として従来と変わりない。ただシャッターボタンを押せばよいだけだ。しかしその背後でKitKatは設定を変えながら何枚も写真を撮り、それぞれのもっともよく写った部分をシームレスに統合する。逆光で撮影しても人物の表情がはっきりと写るし、動いている物体さえ、より鮮明になる。

HDR+も当面Nexus 5専用だが、これも将来は他のデバイスに拡張される。

ワイヤレス印刷

デベロッパーは、アプリに印刷機能を(Googleによれば、簡単に)追加できるようになった。HPのワイヤレス・プリンター全機種とGoogle CloudPrintをサポートするプリンターからワイヤレス出力できる。

Google検索

言うまでもなく検索はGoogleのすべてのプロダクトの核心だ。KitKatでは検索がさらに全面に押し出されている。すべてのホーム画面でデフォールトで検索窓が用意され、同時にGoogle Glassと同様の「ホット起動」もサポートされた。ユーザーがOkay, Googleと呼びかけると即座に音声検索が起動する。

Google Now

Google Nowは従来下から上への画面スワイプでアクセスできたが、今回は左から右へのスワイプに変更された。また新しいタイプのカードも追加されている。

新しいNowは知識ベースが大きく拡充され、たとえばユーザーのお気に入りのテレビ番組が「ウォーキング・デッド」だなどということを認識できるようになった。この場合、この番組の関連情報が表示されるカードが用意される。GoogleNowは位置情報、カレンダー情報だけでなく、ユーザーが関心を持ちそうなコンテンツも認識して有益な情報を提供する。たとえばユーザーがどのブログを頻繁に読んでいるかを記憶し、新しい記事が投稿されると通知する。ある意味でGoogleはしばらく前に終了させたGoogle ReaderをもっとスマートなかたちでNowに移植しつつあるいえるかもしれない。

またNowはクラウド・ソースによって関連ある情報を選び出す。たとえばイエローストーン国立公園について検索するユーザーの多くが間欠泉の噴出時刻を検索していると知ると、デバイスの持ち主がイエローストーン国立公園にいる場合、噴出時刻のカードを表示するといったぐあいだ。また映画館の近くにいる場合は上映時刻とチケット購入サイトへのリンクが表示される。

Google検索とアプリの連携強化

ユーザーがGoogle検索を実行した場合、結果がアプリへのリンクが含まれる。それもアプリのトップページではなく、アプリ中の特定のコンテンツに直接リンクされるようになった。検索結果にOpen in App Xと表示された場合、リンクをたどるとXというアプリの特定のセクションが表示される。 たとえば料理アプリなら検索した料理のレシピのページが開くわけだ。現在のパートナーはExpedia、Moviefone、 OpenTableなどだ。これも現在はNexusのみの機能だがやがて拡張されるはずだ。

入手可能時期

Android 4.4 KitKatは今日、Android Open Source Projectを通じて公開された。同時に世界10カ国で発売されたNexus 5ではただちに利用可能だ。数週間のうちにNexus 4、Nexus 7、Nexus 10向け及びGoogle Play上でSamsung Galaxy S4とHTC One向けのバージョンが公開されるという。

Googleによれば、「このアップデートはスマートフォンだけでなく、すべてのレベルと種類のデバイスで利用可能になる」と強調している。果たして最近話題のGoogleの各種ウェアラブルデバイスにも搭載されることになるか注目だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleは携帯型iOSデバイスにおける太陽光発電の利用を真剣に考慮中らしい?!

USPTOが公開した特許出願書類(via AppleInsider)によると、Appleはモバイルデバイスで利用する太陽光発電を現実的な手段として考慮しているらしい。「現実的な手段」というのは、大きくてとても持ち運べないような外部装置などを用いずに、という話だ。太陽光発電というのは、ガジェット用として日常的に用いるにはまだまだ実用とは言えない段階だろう。しかしAppleは2012年に出願書類を提出している。この書類を見ると近いうちに太陽からパワーを受け取ることができそうにも思える。

Appleの申請書類を見ると、Appleの考案したデバイスは、太陽光発電による直流電流と、通常の電源プラグからくる交流電源をともに利用できるようにしているようだ。つまり、MagSafeやiPadないしiPodのアダプターなどをを繋ぐこともできるし、一定の電圧を必要とするまたMacBookなどの各種ハードウェアも、直接に繋いで利用することもできるようになるらしい。また、申請書類によれば2つの電力源を同時に利用することもできるようで、太陽光を存分に利用しながらも、安定的な電源からも同時に、デバイスを充電することが可能になっているわけだ。

この特許の肝となる部分は、既存ハードウェアにて、利用できるエネルギー源を多様化することができるという点と、また、そうした仕組みを非常にコンパクトに実現できるということもある。効率的に電源を活用する仕組みは、理論的には既存のデバイスの中に、大した変更もなしに埋め込むことができるようにもなる。Appleは技術的なハードルを超えることができれば、直ちに実用化に向けて動き出すことができるようになるというわけだ。

個人的には、もしこの特許申請技術が実用化するにしても、いましばらくの時間がかかるものだと感じる。しかしもしこの技術を実用化することができれば、これまでには敢えて考えないようにされていた大自然の中など、電源の確保ができない場所でもAppleデバイスが利用可能となることになる。バッテリーないしデバイスのサイズを変えることなく実現できるかどうかが重要なポイントとなるだろう。AppleのR&D部門もその点について大いなる努力を重ねている最中であるということなのだろう。

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(翻訳:Maeda, H