Android 4.4 KitKatがHTC OneとSamsung Galaxy S4のGoogle Playエディションで可利用に

Android 4.4愛称KitKatがHTC OneとSamsung Galaxy S4のGoogle Playエディションで今日(米国時間11/25)から可利用となる。これはMotorolaのMoto Xの次となるもので、こちらはGoogleが発表してから1か月足らずの11月19日にKitKatが可利用となった。

10月にGoogleは本誌に、KitKatは開発途上国の次の10億のAndroidユーザの手に届くために設計された、と語った。その意味は古くて低仕様の機種でも最新の機能を持ち、サードパーティのデベロッパたちもアプリやコンテンツを一部の上級機だけでなくすべてのAndroidユーザに提供できる、ということだ。Android 4.4 KitKatでは、ランチャーが新しくなり、ダイヤラーに検索機能がつき、HangoutsをテキストとビデオとMMSで利用できるようになり、カメラのソフトウェアがHDR+対応になり、そしてGoogle検索とアプリとが深いところで結ばれるようになった。

しかしMoto XとGoogle PlayバージョンのHTC OneおよびSamsung Galaxy S4 には、10月の終わりに出たNexus 5にはあるGoogle Experience Launcherがない。今のところNexus 5だけにあるGoogle Experience Launcherには、左スワイプでGoogle Now、”OK Google”でGoogle検索などの、簡便なランチャ機能があり、またオペレーティングシステムの外見をカスタマイズできる。

HTC OneとSamsung Galaxy S4のGoogle Playエディションは、特定キャリアとの契約がないため補助金もなく、またキャリアがカスタマイズしたスキンではなく“ピュアな”Androidが動く。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのAndroidチームが世界各国へ市場調査の一斉出張旅行–日本ではiOSに大差をつけられない理由をさぐる

Googleは、Android 4.4によるユーザベースの拡大を、単なる山勘でねらっているのではない。本誌が得た情報によると、この巨大インターネット企業は複数のAndroidスタッフ部隊を世界各国に送り出し、同社のモバイルOSがさまざまな市場で実際にどう使われているかを、知ろうとしている。本誌情報筋によると、この‘情報収集派兵’はとくに日本を重視しているが、ほかに、中国やインド、スペインなど多くの市場にも出撃し、とくに、低価格機が売れ筋の中心である市場を調べたいようだ。

以下、本誌情報筋によると、彼らの出張旅行の目的は、“人びとがAndroidをどのように利用しているか”を知ることだ。それは、まだ成長余地の大きい市場でAndroidをより大きく成功させるための、計画的な一斉行動のようである。たとえば日本では、Kantar Worldpanelの最新の数字によると、AndroidはiOSをかろうじて上回っている程度だ。そのほかの市場では、AndroidはiOSとそれほど僅差の競り合いを演じてはいない。

Googleはまた、今後の成長市場の中でもとくに、まだフィーチャーフォンのユーザが多い市場に対する、戦略を一新しようとしている。たとえばMoto Gは明らかに、スマートフォンは初めてというユーザを釣り上げるための機種であり、ストレージ8GB、数々のオマケ機能を付けた同機を、契約ユーザに179ドルで売っている。Moto Gのデザインは、Motorolaによると、Androidスマートフォンユーザになりそうな人15000名からの意見要望等に基づいている。このこともまた、これらの市場でGoogleが現地調査を重視していることの表れだ。

Googleはたしかに現在、モバイルに注力しているが、Moto GとAndroid 4.4 KitKatはどちらも、Googleが富裕な合衆国市場以外の市場に着目していることの、明らかな証拠だ。ローカライゼーション(各国各言語対応化)と、ユニークな機能やインタフェイスでそれぞれの市場特性に合わせる努力、Androidは本質的に構成の柔軟性が大きいから、Googleはこの努力を競合他社に比べて比較的容易にできる。これらの市場の生々しい実態と、Androidの次の10億人のユーザのニーズを、ほかならぬ同社Androidチームの人たちがじかに確実に知ることを通じて、Googleはこれまでを上回る、きわめて積極的で前向きなモバイル戦略を展開しようとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2014年からAndroidで電話をかけるとお互いのプロフィール写真が発信者情報として表示される

GoogleはAndroidのダイアラーを今よりも賢くしようとしている。すでにKitKatの機能の一つとして、企業向けの発信者表示機能が発表された。企業名等の取り出しには、Googleの場所データベースが利用される。そしてAndroid Centralによると、来年初頭には、ふつうの電話ダイアリングアプリで、発信者表示機能の一環としてお互いに相手の名前とプロフィールの写真が表示される。オプションだがデフォルトではonになっている。ただし、Googleのアカウントの情報に電話番号も含まれている場合のみ。

自分の顔を表示されたくなければ、Google+のプロフィールへ行き、自分のプロフィール写真の上右コーナーをクリックし、”Account”(アカウント)→”Phone numbers”(電話番号)→ “View” と行って、登録してある電話番号のチェックボックスのチェックをを外す。するとその番号は、HangoutsなどGoogleのほかのサービスでも使われなくなる。チェックが入っていると、“人びとはあなたの名前とプロフィールの写真を、あなたが彼らに電話をかけたり、彼らがあなたにかけたときに見ることができるようになる”、とGoogleは説明している。

これは、プロフィールの写真を広告に使われることほどには、迷惑ではない。というかむしろ、知らない人や知らないところからの入呼が毎日やたら多い人には、とても便利だろう。オプトアウト/オプトインという選択があることは、むしろこの機能の便利さを損なうことになる。しかしこの機能は、Googleの各種情報サービスの現況にうとい、世の中の多くの人たちにとっては、サプライズかもしれない。そのことが問題になる場合は、上に書いたやり方でこのオプションを無効にするとよい。

Android 4.4(KitKat)に実装された発信者を知る機能には、最初に述べた、企業と番号のマッチングがある。また、仕事関係では、企業の指定次第では、電話番号でなくGoogle Appsのドメインから情報を探すこともできる。KitKatは今すでにNexus 5のユーザなら使えるし、“数週間後”にはNexus 4、Nexus 7、Google Playのあるそのほかのデバイスへと展開される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


App Indexingを使うと、Google検索結果からAndroidアプリに直接リンクできる

今頃はもう、Android 4.4 KitKatには当初報じられていたより、ずっと多くの物が詰まっていることが明らかになっているだろう。中でも(少なくとも私にとって)興味深いことが、初期のリーク情報からは抜けていた。

GoogleのNexus 5/KitKatプレゼンの最後に紹介されたApp Indexingという新機能を使うと、アプリ開発者はGoogle検索結果をアプリ内コンテンツに直接リンクさせることができる。

しくみはこうだ。例えば、Google検索アプリで映画『エンダーのゲーム』があま良くないという記事を発見したとする。もしその時、端末にIMDbアプリがインストールされていれば、検索結果に「アプリで開く」ボタンの付いた情報カードが表示される。タップするとIMDbアプリが立ち上がり、すぐにエンダーのゲームの情報が表示される。

当然この機能は映画情報に限らない。現在この機能をサポートしているのは、Allthecooks、AllTrails、Beautylish、Etsy、Expedia、Flixster、Healthtap、IMDb、Moviefone、Newegg、Opentable、Truliaの各アプリ。

Googleの狙いは、アプリ会社に選択肢を与えること。もし自社のモバイルインターフェースがユーザー維持に十分だと思えば、そのままでいい。しかし、もしAndroidアプリが既にある(あるいは開発中)なら、このディープ・リンクを実装することでユーザーをつかみやすくなるかもしれない。

Androidアプリの開発を推進するためであることも間違いない。Androidが世界的大勢であることに疑いはない ― Android 4.4 KitKatは安価なハードウェアに高度な機能を載せることで、途上国での端末販売を促進する。そして、多くの場合Google検索アプリがそこに関わる。つまり、Google検索で何かを探す世界の巨大Androidコミュニティーが、「アプリで開く」ボタンを見つけてくれるチャンスがあることになる。

現在Googleは上に挙げたパートナーと新機能のテストをしているところなので、実際に新しい情報のカードを見られるのは11月中のいつかだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


本日公開のndroid 4.4 KitKat詳細レビュー―すべてのデバイスで動作可能、Googleの野心はフラグメンテーションの抜本的解消

今日(米国時間10/31)、Googleは長らく待たれていたAndroid 4.4 KitKatをリリースし、詳細を発表した。これまでKitKatについてはネスレと提携し、有名なチョコレート菓子をOS名に採用したということしか分かっていなかった。TechCrunchの取材に対し、Googleは「これは次の10億人のユーザーを目指す(Androidユーザーが10億人に達したと以前に発表している)OSだ。Googleの先進的機能をモバイル体験全体に行き渡らせつつ、次世代デバイスのプラットフォームを築くベースとなる」と述べた。

GoogleによればAndroidの成長は途上国で著しく、先進国の3倍のスピードにもなっているという。しかし途上国市場で主に利用されているAndroidOSはGingerbreadで、これは何世代も前のバージョンだが、途上国で一般的なメモリー512MBデバイスでも動くからだ。

Googleはこうした低スペックの古いデバイスでもKitKatを作動させようと決意したが、これは困難な挑戦だった。そのためにはOSが必要とする資源を大幅に減らすと同時に、各種のアプリもを新たな制限内で作動するようにアップデートさせる必要がある。

GoogleはトップデベロッパーだけでなくAndroidにアプリを提供しているすべてのデベロッパーを助けるために、KitKatに新しいAPIを導入した。これは対象デバイスでどれほどのメモリーが利用できるかをデベロッパーに知らせ、それに応じて適切なバージョンを選択してインストールできるようにするものだ。最初期の低スペックのAndroidデバイスでも最新のアプリケーションを動作させることができるようにすることが狙いだ。

Androidのボス、Sundar Pichaiは今日のプレスイベントで「通常OSの新バージョンは以前より多くのメモリーを必要とする。しかしKitKatはそうではない。われわれはエントリーレベルの古い製品を含めてすべてのAndroidデバイスでKitKatが作動するようにした。2014年にはたったひとつのAndroidOSがすべてのAndroidスマートフォンで作動するようになる」と述べた。”

KitKatの最大のセールスポイントがすべてのAndroidで動作可能という点にあることが明らかになった。KitKatはフラグメンテーションの抜本的な解消を目指すOSであるようだ。1年でOSのバージョンを一本化するというのはおそろしく野心的なプログラムだが、Googleが主張するとおりになるなら、その影響するところは甚大だろう。ただしKitKatを導入するかどうかはあくまでデバイスのメーカーの判断によるということなので、古いデバイスの相当の部分はKitKatにバージョンアップされずに取り残されるだろう。

以下にNexus 5向けに本日リリースされたバージョンのKitKatを詳しく紹介する。

ロック、ホーム画面

指輪物語ではないが、KitKatは「一つのOSが全てを統べる」ことを最大の目的として開発され。しかしGoogleはそれ以外にいくつもの新機能をもりこんでいる。たとえば、音楽を演奏しているときにはアルバムのジャケットがロック画面にフルスクリーンで表示され、いちいちアンロックしなくても曲を選択できる。アプリ・ランチャーも新しいデザインになり、ナビゲーション・バーとトップの通知バーが透明になった。

ホーム画面の空白部分を長押しするとランチャー画面が縮小表示され自由に順番を入れ替えることができる。フルスクリーン・モードをサポートしているアプリの場合、ナビゲーションと通知は隠され、完全なフルスクリーン表示状態になる。

新ランチャーは当面Nexus専用だが、今後各メーカーのOEM版にも採用されていくだろう。

ダイヤラー

KitKatの新ダイヤラーは検索機能を内蔵している。つまりユーザーが店舗や施設の電話番号を知らない場合でも、名称を入力するとダイヤラーがGoogleマップのデータベスを検索して電話番号の候補を表示してくれる。また受信の場合には、電話番号から発信者情報を検索する。また通信履歴から自動的に「お気入り」リストを作る機能も追加された。

ハングアウト

Googleはテキスト、音声、ビデオすべてのメッセージ・サービスをハングアウトに統合した。ハングアウトが今後はデフォールトのメッセージ・アプリとなる。ユーザーは特定の番号や相手先リストに今まで同様にSMSを発信できる。またワンタッチで自分の位置をマップ上に表示して送信できるPlacesボタンの追加、キーボードへの絵文字の採用なども行われた。

これらはiMessageに相当する機能で、Googleが熱い視線を送っているBlackBerryユーザーのAndroidへの取り込みにはことに有効だろう。

また写真の添付もデバイス内やGoogleドライブの写真だけでなく、Boxもサポートされる。さらにGoogleによればサードパーティーのストレージ・プロバイダーは誰でも写真添付用のフックを提供できる仕組みだという。

カメラ

KitKatの新しいHDR+アプリは、ユーザー体験として従来と変わりない。ただシャッターボタンを押せばよいだけだ。しかしその背後でKitKatは設定を変えながら何枚も写真を撮り、それぞれのもっともよく写った部分をシームレスに統合する。逆光で撮影しても人物の表情がはっきりと写るし、動いている物体さえ、より鮮明になる。

HDR+も当面Nexus 5専用だが、これも将来は他のデバイスに拡張される。

ワイヤレス印刷

デベロッパーは、アプリに印刷機能を(Googleによれば、簡単に)追加できるようになった。HPのワイヤレス・プリンター全機種とGoogle CloudPrintをサポートするプリンターからワイヤレス出力できる。

Google検索

言うまでもなく検索はGoogleのすべてのプロダクトの核心だ。KitKatでは検索がさらに全面に押し出されている。すべてのホーム画面でデフォールトで検索窓が用意され、同時にGoogle Glassと同様の「ホット起動」もサポートされた。ユーザーがOkay, Googleと呼びかけると即座に音声検索が起動する。

Google Now

Google Nowは従来下から上への画面スワイプでアクセスできたが、今回は左から右へのスワイプに変更された。また新しいタイプのカードも追加されている。

新しいNowは知識ベースが大きく拡充され、たとえばユーザーのお気に入りのテレビ番組が「ウォーキング・デッド」だなどということを認識できるようになった。この場合、この番組の関連情報が表示されるカードが用意される。GoogleNowは位置情報、カレンダー情報だけでなく、ユーザーが関心を持ちそうなコンテンツも認識して有益な情報を提供する。たとえばユーザーがどのブログを頻繁に読んでいるかを記憶し、新しい記事が投稿されると通知する。ある意味でGoogleはしばらく前に終了させたGoogle ReaderをもっとスマートなかたちでNowに移植しつつあるいえるかもしれない。

またNowはクラウド・ソースによって関連ある情報を選び出す。たとえばイエローストーン国立公園について検索するユーザーの多くが間欠泉の噴出時刻を検索していると知ると、デバイスの持ち主がイエローストーン国立公園にいる場合、噴出時刻のカードを表示するといったぐあいだ。また映画館の近くにいる場合は上映時刻とチケット購入サイトへのリンクが表示される。

Google検索とアプリの連携強化

ユーザーがGoogle検索を実行した場合、結果がアプリへのリンクが含まれる。それもアプリのトップページではなく、アプリ中の特定のコンテンツに直接リンクされるようになった。検索結果にOpen in App Xと表示された場合、リンクをたどるとXというアプリの特定のセクションが表示される。 たとえば料理アプリなら検索した料理のレシピのページが開くわけだ。現在のパートナーはExpedia、Moviefone、 OpenTableなどだ。これも現在はNexusのみの機能だがやがて拡張されるはずだ。

入手可能時期

Android 4.4 KitKatは今日、Android Open Source Projectを通じて公開された。同時に世界10カ国で発売されたNexus 5ではただちに利用可能だ。数週間のうちにNexus 4、Nexus 7、Nexus 10向け及びGoogle Play上でSamsung Galaxy S4とHTC One向けのバージョンが公開されるという。

Googleによれば、「このアップデートはスマートフォンだけでなく、すべてのレベルと種類のデバイスで利用可能になる」と強調している。果たして最近話題のGoogleの各種ウェアラブルデバイスにも搭載されることになるか注目だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Androidのアクチベーション累積総数が10億台を超える, 近くスマートウォッチも?

Appleは今朝(米国時間9/3)、これまで噂が増殖していた9月10日のイベントを正式に発表して波紋を呼んだが、Googleがそれを黙って放置するはずがない。Google+のSundar Pichaiのポストによると、これまでにアクチベートされたAndroidデバイスは10億台を超える。Androidのアクチベーションはここ数か月とくに急増しているから、それは意外な数字ではないかもしれない。7月にCEOのLarry Pageは、Androidの一日あたりのアクチベーション数は150万、総数は今年の初めに9億に達した、と言った。

もっと不思議なのは、Androidの次のバージョンのニックネームだ。デザートの名前を表す一般名詞、という伝統を捨てて、Android 4.4は、最初に考えられていた“Key Lime Pie”ではなく、特定の商品名である“KitKat”になるのだ。ただしまだ、ローンチの日程は発表されていない。KitKatはご存知のようにNestleのチョコレート菓子だが、Googleが払うブランド使用料あるいはNestleが払う広告費相当額などはまだ公表されていない(※下記)。ただしAndroid 4.4の宣伝は、すでに大々的に始まっている。

※: アップデート: GoogleがBBCに対して確認したところによると、KitKatを発案したのはGoogle側で、使用にあたって両社間にお金の行き来はなし、とのこと。

Nestleはすでに、奇妙な相乗り宣伝を開始している。Androidのロゴが印刷されたKitKatを見つけた人は、Nexus 7とGoogle Playのクレジットをもらえるのだ。まるで、Willy Wonkaだね。実際にそれは、店頭でもう始まっている。両社の合意は、今年バルセロナで行われたMobile World Congressで隠密裡に形成されたようだ。でも、6か月も隠しおおせたとは、すごいね。Androidのロゴ入りKitKatは5000万個も発売されたというのに。

しかしAndroidの話題は、新バージョンのニックネームだけじゃない。どうやらAndroidは、そのスコープを拡大するようだ。できたてほやほやのAndroid KitKitのランディングページには、“Android体験をすべての人に届ける”、という目標が掲げられている。つまり、今後はいろんなハードウェアに拡大する、ということか(Google Glassにかぎらず)。Motorola Mobilityの買収やAsusやLGとのハードウェアパートナーシップによってスマートフォンとタブレットには進出したが、昨年は無発表でWIMM Labsを買収したりしているから、Android KitKatはスマートウォッチにも載るかもしれない。

[Sundar Pichaiの画像に見られる等身大のAndroid KitKatを作ったのは、Themendousだ。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、 Nestlé®と提携してAndroidの次世代版をKit Kat®と命名―緑色のロボットを印刷したチョコレート5000万個が売りだされるらしい

Googleは次世代Androidとなるv4.4をKitKat’と命名したが、そのためにNestléと契約を結んだという。Kit Katというコードネームは今朝(米国時間9/3)GoogleのSundar Pichai上級副社長がブログで発表し、即座に大量のコメントを呼び込んでいる。しかしGoogleは単にKit Katの名称を利用しただけではなかった。

GoogleのAndroidのaboutページに行くと、例によってAndroidロボットのかっこうをした大きなKit Katチョコレートの画像が出迎える。しかもページの最後のリンクをたどると「KitKat4.0―お菓子の未来がやってきた」というKitKatチョコレートの専用CMサイトに誘導される。インターネットの巨人と世界的食品メーカーという思いがけないコラボレーションだ。

われわれがGoogleに取材したところ、「両社の間に金銭的やりとりは一切ない」とのことだった。それでもお互いにメリットがあるクロスプラットフォーム契約となっているようだ。

ちなみにアメリカではAndroidサイトのリンクはHersheyチョコレートのサイトに飛ぶ。現在世界の大部分でKitKatを製造販売しているのはNestléだが、Rowntree社(後にNestléが買収)がHersheyにアメリカでの製造販売のライセンスを与えた関係でこうなっているのだという。このためGoogleが契約した相手がHersheyなのかNestléなのか当初混乱が生じた。.

今日のBBCニュースによると Androidのグローバル・パートナーシップ担当ディレクターのJohn Lagerlingは「この提携は金銭のやりとりはない。意外性があって面白いから企画した。たしかに以前コードネームとしてKey Lime Pieを考えたこともあったが、食べたことのある人の数が少なすぎるのでボツにした」と語ったという。LagerlingはKit Katになった経緯をこう説明する。

Googleのキッチンにいつも備え付けてあるお菓子の一つがKitKatだった。そこで誰かが「KitKatはどうだい?」と言い出した。

当時われわれはKitKatに関する権利をどこの会社が持っているのかも知らなかった。「使わせてくれ」といっても難しいだろうと思った。しかしダメモトでNestleに話を持っていくことにした。われわれは去年の11月の末に飛び込みでいきなりNestléのイギリスの広告代理店の代表番号に電話してタイアップを提案した。

すると翌日、スイスのNestlé本社から電話があって、カンファレンス・コールで話し合った。Nestléは24時間でOKと言ってきた。.

Nestléのマーケティング責任者の Patrice BulaがBBCに語ったところでは、Googleとの提携は即決だったという。世界中のコンビニやスーパーの店頭でAndroid4.4のプロモーションができるというのはGoogleにとって巨大な利益だ。いっぽうNestléも延べ10億台にも上るAndroidデバイスにKit Katという名前のOSがインストールされるならたいへんなブランド力の増強になる。

とはいえ、Googleは広告代理店でありライバルの食品会社の広告も扱っているのに、特定の会社とこのような大規模なクロスプラットフォーム・プロモーションをすることには私自身はいささか疑問を抱いている。いずれにせよ、NestléはAndroidのマスコットを印刷したKitKatを5000万個も製造するという。

Googleの社員も本社に巨大な彫像が立って初めて新Androidのコードネームを知ったようだ。記事トップの写真はGoogleのSundar Pichai上級副社長の撮影。

この記事のタイトルのアイディアはMike Hayにもらった。,

アップデート: マスコットの彫像は以前どおりThemendousの作成。去年われわれはJelly Beanの製作過程を取材した。 運送されるKit Katの彫像。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+