Amazon Alexaのモバイルアプリにやっと音声機能がついた、まずAndroid、次にiOSへ

Amazonのゆっくりしたモバイル対応が、今朝(米国時間1/19)は大きな一歩を踏み出し、AlexaのAndroidアプリに音声が統合された。これまで、そのアプリの機能といえば、Echoの設定とか、Alexa/Echo対応スマートホームデバイスの操作に限られていた。

音声コマンドが加わったことによって、Echoに話しかけるときと同じようにスマートフォンに対して話せる。音楽を鳴らすとか、Alexaのスキルを呼び出すなど。アップデートは今後数日かけてGoogle PlayやAmazon自身のアプリストアから行われる。正確な日程は、まだ発表されていない。

AmazonのAlexaはこれまでずっと、モバイルが大きな盲点だった。HuaweiMotorolaなどのメーカーとの直接交渉で、彼らのAndroidデバイスに一部の機能を載せたことはあった。それらはいずれも、メーカーがカスタマイズした機能だった。

自分のハンドセットを持っていないAmazonは、Google AssistantやSiriに比べて後(おく)れをとっていた。似たような立場のMicrosoftは、Cortanaをモバイルデバイスのアドオンアプリとして提供し、デスクトップだけの世界を越えようとした。そして先週のCESではAmazonが、一部メーカーのWindows 10 PCにAlexaの機能を持ち込む、と発表した。

おもしろいことに、Amazonのモバイル上のショッピングアプリは音声に対応しているのに、Alexaアプリには今日までそれがなかった。にもかかわらず、そのアプリは、ホリデーシーズンにおけるEchoデバイスの人気に引っ張られて、アプリストアのチャートの上位になった

Amazonが確認したところによると、Alexaのそのモバイルアプリは、ウェイクワード(wake word, 呼びかけ言葉)サポートしていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AmazonのAlexaには、いずれ広告が入るかもしれない

それは時間の問題だった

CNBCによると、AmazonはAlexaを通じてEchoに広告を載せる計画についてブランド、広告主各社と検討している。AmazonはProcter & Gamble、およびCloroxとこうした可能性について交渉していると記事は伝えている。

驚いた、とは言い難い。

広告が新聞、ラジオ、テレビ、インターネット、さらには私たちのメールやアプリの中まで入ってきたのと同じように、音声対応AIの次なるフロンティアへも広告主が追いかけてくるのは自然の成り行きだ

Alexaに広告を載せる方法としてすぐ思いつくものが2つある。

ひとつは、ユーザーがAlexaを使ってショッピングをする際のプレースメントをブランドが購入する方法だ。たとえば、ユーザーがAlexaにペーパータオルを買うように依頼したとき、P&Gは料金を払って最初にBountyを推奨させることができる。もちろんこうした広告は、Amazonがすでに各個人の購入履歴を知っていることから、驚くほど賢く作ることができる。

もう一つの方法は、Alexa Skillsを利用した広告だ。たとえば、ユーザーに映画の上映時間を知らせるスキルが、Fandangoでチケットを買うように勧める。

音声による有料検索広告は、Googleがやっているようなウェブの有料検索広告よりずっと効果的になりうる。ウェブでは多くの人たちが検索結果広告に鈍感になっていて、一直線に本来の検索結果へとスクロール通過してしまう。音声プラットフォームでは、最初に提示された結果を「スクロール通過」するのはずっと困難だ。加えて、Amazonが有償検索結果をどう見せるかによっては、真の検索結果と有償検索結果を区別するのも難しいかもしれない。

本誌はAmazonとP&G、Clorox各社に連絡をとっているがまだ返答はない。しかしAmazonはCNBCの質問に答えて、「Alexaに広告を導入する計画はない」と言っている。今は単なる噂にすぎないが、もしAlexaプラットフォームに広告が入ってきたとしても、ショッキングからはほど遠い。

(アップデート:Amazonの広報担当者はコメントの要求に対してCNBC向けと同じ回答をよこした。「Alexaに広告を導入する計画はない」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

純正より2割安いAmazon Alexa搭載スマートスピーカー、Ankerが発売

eng-logo-2015アンカージャパンは、Amazon Alexa搭載のスマートスピーカー「Eufy Genie」の販売を招待制で開始しました。価格は4980円(税込)で、アマゾン純正のEcho Dotより1000円安いのも魅力です。

Eufy Genieは、アマゾンの音声アシスタント Alexaを利用できるスマートスピーカーです。「アレクサ」と話しかけるだけで、最新ニュースや天気、スケジュールの確認や音楽再生、スマートホームデバイスの操作などが可能。また、豊富な「スキル」で機能を追加することもできます。

スピーカーは2W出力で、HiFiオーディオ技術により音の歪みを最小限に抑え、音質を向上させているとのこと。サイズは90 x 90 x 48.5mmとコンパクトで、重量は258gです。

本製品の最大の魅力はやはり価格。アマゾンのPrime会員ならEcho Dotを3980円で購入できるものの、そういった特典を除けば税込4980円はスマートスピーカーとしては最安値です。なお販売はAmazon Echoと同様に招待制で、購入するにはAmazonの商品ページから「招待メール」をリクエストする必要があります。

製品の詳細はこちら
アンカーのAlexaスピーカーは税込4980円。手のひらサイズにアルミ合金振動板搭載

Engadget 日本版からの転載。

Amazon Echoのマルチルーム音楽ストリーミング機能が新たにSpotifyとSiriusXMをサポート

今やミソもクソもノミもシラミもホリデーシーズンの狂騒に間に合わせようと頑張っている今日このごろ、AmazonはEchoのマルチルームストリーミング機能に二つの価値あるプレーヤーを加えた。それは音楽ストリーミングのSpotifyとインターネットラジオのSiriusXMだ。これらが、既存のメンバーTuneIn, iHeartRadio, Pandora, Amazon自身のMusic Unlimitedなどの仲間に加わることになる。

この夏実装されたマルチルーム機能は、ひとつのネットワーク上に複数のEchoをつなぎ、それぞれから音楽を鳴らすことができる。とても広いお家(うち)で、キッチンからリビングへ移動しても、耳は曲の流れを失わない。また、場所を指定すれば特定の部屋のEchoだけで音楽を聴ける。もちろんそのとき、Alexaには、Spotfyなどのサービス名を指定する。

8月の記事で書いたと思うが、この機能はSonosのような本格的なマルチルームオーディオ製品の、いわば廉価版だ。するともちろん、Sonosは早々にAlexa対応になり、両者の区別は曖昧になった。新しいEchoは音質が良くなったし、オーディオ出力もあるから、かなり上級なマルチルームの構成ができるだろう。

Spotifyはアメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ、アイルランドで利用できるが、衛星ラジオSiriusXMは目下アメリカだけだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Alexaが音楽目覚まし時計になった

この秋、Amazonが発表したEcho Spotはスマートスピーカーと時計を組み合わせて誰もがベッドの脇に置こうとする新しい目覚まし時計になろうとする試みだった。今日(米国時間12/11)、AmazonはSpot(および他のAlexaデバイス)に音楽再生機能を追加した。これによりSpotは見慣れたラジオ付目覚まし時計そっくりに動作するようになる。

Amazonによれば、Alexaデバイスの所有者はAmazon Prime Music、Amazon Music Unlimited、Spotify、Pandora、TuneIn、SiriusXM、iHeartRadioを始めとする好みのストリーミング・サービスを選んで音楽で目を覚ますことができるという。

設定は現在Alexaで音楽を聞こうとする場合とほぼ同様だ。ユーザーはアーティストの名前、曲名、プレイリスト名、ジャンルなどを指定できる。もし曲のタイトルを知らなければ歌詞からでも曲を指定できる。

ただし歌詞からの探索機能とユーザーのムード、活動の種類を指定する機能が使えるのはAmazon Musicだけだ。

Amazonによればユーザーは「朝5時、ジョギング、ポップス」などと指定できる。 また「午前7時、歌詞が『I’ve paid my dues time after time』 という曲」など歌詞からも設定できるとしている。またユーザーはジャンルとしてロック、ポップス、80年代などを指定したり、お気に入りのアーティストの特定の曲を指定したりできる。また味気ない目覚ましのアラーム音以外なら何でもいいというなら単に「音楽をかけて」と指定するだけでよい。

毎朝同じ時間に起床するなら、その都度アラームをセットする必要はない。Alexaにアラーム設定するときに「毎朝」と付け加えるだけでよい。

Amazonによれば〔英語版の場合〕“Alexa, wake me up at…”、“wake me up to…”、“set an alarm”と呼びかければよいという。

この機能はAmazon EchoだけでなくAlexaが作動するすべてのデバイスで有効だ。例外はFire TVだ。テレビというのは通常夜はスイッチを切るので目覚まし機能は備えていないという。

Amazonによれば、目覚まし時計機能はユーザーがAlexaデバイスに要望した新機能中でトップだったという。そこで今日新機能追加が実現したわけだ。

たしかに機能の追加としては小さいが、これでEchoをもう一つ買って寝室にも置こうと考えるユーザーは多いかもしれない。実際、AmazonのEcho Spotはまさにそういうマーケットを狙った製品だ。もっとも多くのユーザーがSpotの出荷前にすでにEcho Dotをベッドサイドに置くために購入している。

Amazonではクリスマスから年末にかけての商戦でEchoシリーズのハードウェアを全力で売る構えだ。先日のブラックフライデーのセールでは大幅な値引きが行われ、Echo Dotは一挙にベストセラー商品になった。Amazonはその後も大部分のEchoデバイスでバーゲン価格でのセールスを続けている。これにはEcho Show、Echo Plus、新しいEcho、Echo Dotが含まれる。

〔日本版〕音楽目覚まし機能はすぐに日本語でもサポートされると思われるが、Amazonのデバイスサポートページにはまだ情報がない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スマートスピーカー「Amazon Echo」日本では1万1980円で発売、招待制で来週より出荷

米国での普及が先行するスマートスピーカーだが、いよいよ日本での競争も激化しそうだ。10月6日にはGoogleのスマートスピーカー「Google Home」が日本での販売を発表。同日にはLINEもスマートスピーカー「Clova WAVE」の正式発売を発表していた。そして今日11月8日、Amazonがスマートスピーカー「Amazon Echo」の日本発売および、音声AIアシスタントである「Alexa」の日本語対応を発表した。招待制(AmazonのEcho販売ページよりリクエスト可能)で来週より順次出荷を開始する。

すでにアメリカ、イギリス、ドイツなど海外で販売されているAmazon Echoだが、日本では「Echo」(税込み1万1980円)に加えて、小型版である「Echo Dot」(同5980円)、スマートホームハブ機能内蔵の「Echo Plus」(1万7980円)の3モデルをラインアップする。プライム会員は11月17日まで、Echoを7980円、Echo Dotを3980円でそれぞれ販売する。

Amazon EchoはGoogleの「Google アシスタント」、LINEの「Clova」同様(もちろんアップルの「Siri」も)のクラウドベースの音声AIアシスタントを備えるスマートスピーカーだ。ウェイクワード(起動のためのキーワード)である「Alexa(アレクサ)」と呼びかけた上で、時間や天気、ニュース、スポーツ情報などを尋ねたり、タイマーの設定やスケジュールの確認をしたり、音楽を再生したりできる。日本語対応には時間をかけたということで、日本のプロ野球やJリーグ、相撲の試合結果などを聞くこともできるほか、歌を歌う、オヤジギャグを言うといったエンタメ要素も備える。

代表モデルであるEchoのサイズは高さ148mm×横幅88mm×奥行き88mmで、重量は821g。Wi-Fiのほか、Bluetooth接続に対応する。2.5インチウーファーと0.6インチツイーターを備える。本体上部に7つのマイクアレイを備え、ビームフォーミング技術とノイズキャンセレーションによって、6メートル離れた場所からでも音声を認識するという。

Echoシリーズは「Skill」と呼ぶ拡張機能により、外部サービスと連携できるのが特長だ。開発者向けツール「Amazon Skill Kit(ASK)」も日本で提供しており、ローンチ時点で265のサービスのスキルを利用できる。例えばJapan Taxiの配車アプリ「全国タクシー」を通じて現在地でタクシーの配車を行ったり、僕らTechCrunchのニュースを読み上げたりといったことが可能だ。また、「Alexa Voice Service(AVS)」と呼ぶ、Alexa対応製品の開発キットも公開している。

またEchoの日本発売にあわせるかたちで、新たな定額制の音楽ストリーミングサービス「Amazon Music Unlimited」を国内で開始した。Echoのほか、スマートフォンやタブレットなどで再生可能で、国内外4000万曲以上の楽曲が聴き放題となっている。さらに楽曲をダウンロードしてオフラインで再生することも可能だ。価格は個人プランが月額980円、Amazonプライム会員であれば780円、Echoユーザーであれば月額380円となっている。

発表会で展示されていた「Echo Plus」

Amazon Echoが年内に日本登場へ——スマートスピーカーの国内参入、続々と発表

アマゾンジャパンは10月2日、クラウド音声サービスの「Amazon Alexa」とAlexaを搭載したスマートスピーカー「Amazon Echo」を年内に日本で展開すると発表した。Echoについては、当初は招待制で、事前に購入を希望した顧客に販売するという。

Amazon Echoは、2014年11月に米国で発表されたスマートスピーカー。音声による操作で、音楽の再生やニュース、天気、スケジュールなどの情報の読み上げができる、バーチャルアシスタントだ。米国では現在、年末のホリデーシーズンに発売が予定されるものも含めて8種類のEchoが発表されているが、日本でどの機種が販売されるのかについては、明らかになっていない。

Alexa、Echoの日本登場のニュースと同時に、アマゾンジャパンでは、開発者向けにAlexaを使った機能(スキル)を開発できるAlexa Skills Kit(ASK)と、Alexaに対応したハードウェア製品の開発が可能となるAlexa Voice Service(AVS)についても、日本での年内展開を発表している。

Alexaスキルについては、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどの通信キャリアやクックパッド、NHK、ヤフー、リクルートなどのコンテンツサービスプロバイダ、JR東日本、三菱UFJフィナンシャルグループなどの事業者らがパートナーとして提供を予定しているという。また、Alexa対応製品については、アンカー・ジャパン、HTC、オンキヨー、ハーマンインターナショナルほか、各社が既に日本市場向けの発売を計画しているとのことだ。

日本市場へのスマートスピーカー投入は、2017年に入って続々と発表されている。Googleは5月に「Google Home」の日本発売を発表し、10月上旬にも販売が開始されると見られている。日本発の製品では、LINEが「WAVE」を発表。今秋発売予定の正式版に先駆け、7月に先行体験版を販売した。また、音声認識・音声対話プラットフォームの「mimi」を提供するフェアリーデバイセズは、9月に企業向けのホワイトレーベル・スマートスピーカー「Fairy I/O Tumbler」を発表している。

さらに変わったところでは、バンダイがアニメ『機動戦士ガンダム』の内容に特化した、AI搭載の対話型コミュニケーションロボット「ガンシェルジュ ハロ」を開発しているとのこと。Amazon Echoの日本登場発表と同じ10月2日に発表され、ガンダムに関するうんちくやクイズが楽しめるというこのロボットは、2018年発売予定で開発が進められているそうだ。

Amazon、買収したWhole Foodsの店頭でEchoを販売

Amazonについて確かに言えることがひとつある。動きが速い。小売りの巨人による137億ドルのWhole Foods買収は、今日(米国時間8/28)正式に成立したばかりだが、すでに縄張りのマーキングを始めている。全米のWhole Foodsの戦略的拠点にAmazon Echoスピーカーが出現し、この「産地直送」デバイスを「季節のえりすぐり」として宣伝している。

都市部の店舗に登場した様子を、複数のTwitterユーザーがすでに報告しており、Whole Foodsの広報担当者も、スマートアシスタントが「限定店舗で販売中」であることを確認している(上の写真はニューヨーク市マンハッタンで撮影した)。というわけで、どうしてもAlexa搭載スピーカーをこだわり農家のチンゲンサイと一緒に買いたいという人は、前もって電話するのがよいだろう。

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もちろん、いつでも直接Amazon経由で買うこともできるし、それがJeff Bezosの意図した方法だ。少なくとも本稿執筆時点で、スマートスピーカーのディスカウント価格はオンラインでも店頭でも変わらず、標準のEchoが100ドル、Echo Dotが45ドルと、それぞれ5ドルと80ドル値下げされている。これは、Amazonが買収を記念するとともに、Echoの刷新に備えて在庫を一掃しようとしてる兆候なのかもしれない。

そして、これぞAmazon流なのが、選ばれた食料品を全米で値下げしていること。現在詳細について問合わせ中。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Echoを家庭内のインターコムとして使えるようになった、Showの機能を借用

Echo Showの発売を数日後に控えたAmazonが、そのわずかな間隙を縫うかのように、これまでのEchoデバイスに前から望まれていたインターコム(intercom, 屋内通話)機能を導入した。この追加機能は、Showを持ってる人たち同士のための会議機能Drop-Inを利用して実装されている。Showでは、その会議機能で遠く離れた家族や友だちなどと互いに顔を見ながらおしゃべりできるが、若干の制約はある。

そちらの方は今週試してみて、あまり好きになれなかった。ふつうのテレビ電話などに比べて、強引すぎるのだ。でもこっちのインターコムの方は、よっぽどましだ。このアップグレードでDrop-InがEchoやEcho Dotに搭載され、ネットワーク上のユーザー同士(==デバイス同士)がコミュニケーションできる。たとえばキッチンのEchoから二階の子どもたちに、「ご飯だよ、降りてこい」と怒鳴ることもできる。

この機能は三台のデバイスで使える。インターコム的に利用するためには、まず各Echoに名前をつけ(部屋の名前がいいだろう)、AlexaアプリでDrop-In機能を有効にする。セットアップが終わったら、“Alexa, call the kitchen”とか、“Alexa, drop in on the kitchen”のように部屋の名前で相手を呼び出せる。

このシステムはセットアップのときに作った世帯グループが利用でき、それは必ずしも家の中のWi-Fiの利用者全員ではない。遠くから、連れ合いや子どもたち、高齢者家族などの安否を確認できるし、もっと不道徳な目的にも使える。Amazonによると、同社の人気商品であるホームアシスタントEchoに、もっとも望まれていた機能がインターコムだそうだ。

これまで頑張ってスマートフォンを利用するインターコムアプリを作ってきた連中は、頭にくるかもしれない。そもそもEcho Showは、それらの物真似みたいだし。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google HomeがEchoとの違いを見せるべき時がきた

Google Homeにとって、昨年はキャッチアップの年だった。これは何も驚くべきことではない。Amazon EchoはGoogle Homeより2年も早く発売しているのだ。今週、Googleのスマートホームハブは1周年を迎え、I/Oでは新機能の追加が発表された。本当の意味でAmazon Echoの競合となるためだ。

見たところ、Googleは長期的な闘いを想定しているようだ。モバイルデバイスにGoogle Assistantを追加し、細かなアップグレードを重ねることで、GoogleのデバイスはAmazonのものよりも”鈍さ”がなくなった。Googleにはデータインフラストラクチャーとモバイルマーケットでのシェアがあったからこそ、これが可能になったのだ。しかし、消費者向けのマーケットでは――特に、競合がすでに独占的な地位を確立しているマーケットでは――、”細かなアップデート”だとか”堅牢性”というのは通用しにくい技ではある。もしGoogleが競合との差をつけたいのであれば、デバイスがもつ利点を大々的に見せつけなければならない。

テクノロジー業界において、2年の遅れというのは大きなロスである。競合プロダクトがそのカテゴリーの象徴として認識されているような状況では、それはなおさらだ。昨年にGoogleがHomeを発表した時、彼らが今後挑むことになる壁の大きさに気づいていたのは間違いない――しばらくの間メディアや消費者がこのデバイスのことを”Google Echo”と呼ぶことも想定していただろう。

Googleは昨年、その状況を打開するために大半の時間を費やしてきた。このプロダクトが発表されたとき、両プロダクトの間に存在する差は歴然としていた。サードパーティーのパートナーを持たないGoogle HomeとEchoとの差は明らかだったのだ。それに、EchoはAmazonに驚くほど大きな成功をもたらしていた。このカテゴリーに興味がある人々は、すでにEchoを所有している――それに、スマートホーム・ハブという製品が、例えばタブレットよりも頻繁なアップグレード・サイクルをもつとは考えにくい。

GoogleのプロダクトがAmazonに何らかの影響を与えたことは確かだが、今月はじめに発表された数字によれば、今年の音声コントロール製品分野におけるAmazonのシェアは70%ほどになると見られている。それに対し、Googleのシェアはその3分の1程度になるようだ。Amazonは今後、低価格版のEcho Dotをはじめとする様々な製品をプロダクトミックスに追加していく予定であり、Amazonの独壇場がこれからも続いていくことは容易に想像できる。

I/OでGoogleの幹部たちは、彼らがこれからもAmazonに続く2番手でいることは考えていないと話していた――でも、これ以外に何と言えるだろうか?同社はそこで、今後追加する予定の新機能などを発表してAmazonに追いつくためのプランを明らかにした。

その1つが、Google Homeを使った電話発信機能だ。これは、Amazonもずいぶん前に追加している機能ではある。しかし、Homeはユーザーごとの声の違いを認識できるため、例えば、単なる”お母さん”という言葉が”誰のお母さんを指しているのか”を理解することができる。また、AmazonではEchoかAlexaのアプリを搭載したデバイスにしか電話をかけることができないのに対し、Google Homeではあらゆる人に電話をかけることが可能だ。

この電話機能や新しい「プロアクティブ通知」などの機能によって、Googleはこのデバイスが実用に足るものであるということを示しはじめている。GoogleやAppleのようにモバイルデバイスを持たないAmazonとは違い、GoogleはHomeをAIアシスタントのバックドアチャネルとして機能させることで、ユーザーにより堅牢なプロダクトを提供しようとしていることは明らかだ。

この調子で行けば、今後数年間でGoogleがこの分野において大きなシェアを獲得できる可能性は高い――Appleが来月に開催されるWWDCでスマートホームハブを発表し、僕らの度肝を抜くようなことがなければだが。これまでのGoogleのプロダクトにも尻上がりにシェアを獲得してきたものは沢山あった。

しかし、このプロダクトが真の競争力をもつためには、Google Echoと呼ばれないように、本当の意味で新しい機能を追加していく必要があるだろう。

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(翻訳:木村拓哉 /Website /Facebook /Twitter

AmazonのEcho Show、固定電話の復権を目指す?!

固定電話はまだ使っているだろうか? スマートフォンさえあれば他になにもいらない、と考えている人も多いことと思う。家庭の居間からも、固定電話は姿を消しつつあるようだ。ただし、固定電話はまったく役にたたないものなのかというと、そういうわけでもない。Amazonの新デバイスも、固定電話の有用性に注目したものと捉えることもできそうだ。

新デバイスとはもちろんEcho Showのことだ。230ドルのデバイスには、音声アシスタント機能のAlexaと、パワー十分な2本のスピーカー、そしてカメラ、およびタッチスクリーンが備わっている。

但し、この画面は「操作」に使うことを主目的とするものではない。各種操作については、オリジナルのAmazon Echo同様に音声を使う。音楽を聞きたければ、「Alexa、Beach Houseの音楽を流して」といえば、利用しているストリーミングサービスを通じて、Beach Houseの曲がストリーミング再生される。画面をタッチしてSpotifyを起動するという使い方を想定しているわけではないのだ。

つまり、Echo ShowとはAndroidタブレットのような使い方をするものではないのだ。Echoにインフォメーション・ディスプレイがついたものと考えると良いだろう。もちろん、画面をタップして演奏を中断するようなことはできる。しかし、あくまでも音声がメインの操作インタフェースなのだ。

それでは、新たに搭載されたディスプレイの売りはなにかという話になる。これはずばりビデオ通話機能なのだ。Skypeの機能をいまさらコピーしようとしたわけではない。しかしFaceTimeの登場で、ビデオ通話の魅力が広く知られるようになってきていることに着目したわけだ。

もちろんこれによって電話による通話を、コミュニケーションの主役にしようとする意図はない。今やコミュニケーションの中心はメッセージング、スナップチャット、WhatsAppなどに移っている。個人的にも、テキストメッセージを送信することで、コミュニケーションの量は増えている。しかし通話する機会は大幅に減っている。

このトレンドはますます広まりつつあり、電話のほうが便利だと思う人も少なくなっている。個人的にも、電話で話をするのは母親ぐらいという状況だ。

このようなトレンドの中で、AmazonはNucleusInsensiのように、より簡単に使える電話機を普及させようとしているのだ。。このデバイスコピー影響を強く受けているとも言われている。

おばあちゃんに電話をかけるときには、「Alexa、おばあちゃんに電話をかけて」と言えば良い。画面上におばあちゃんが現れる。もしおばあちゃんが外出中なら、とうぜん電話には応じないことになる。すなわち、スマートフォンで電話をするように、相手が外出先にいるときに邪魔をしてしまうこともないわけだ。

簡単な音声インタフェースを実現したことにより、子供からお年寄りまで誰でも使える点も魅力だ。まだスマートフォンを使っていないおばあちゃんに、スマートフォンをプレゼントして使い方を覚えてもらうより、はるかに簡単にビデオメッセージのやりとりができるようになることだろう。居間やキッチンに据え置いて、家族みんなで使うコミュニケーションデバイスとしての地位を獲得することになるかもしれない。

AmazonはEcho Dotにより、一家に一台のEchoデバイスの導入を目指した。新たにビデオ通話機能を加えることで、今度は「各部屋」への普及を目指そうとしているのだろう。

そしてもちろん家庭内だけでなく、離れて暮らす家族の全家庭にEcho Showを揃えようと促しているわけだ。2台の同時購入で100ドルの割引というセールも行なっている。Amazonはインフラおよびロジスティクス分野での主人公になることを狙っている。いつの間にか、リビングルームにはEchoデバイスが備わっているのが当然であるというような時代になるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

【リーク写真】これがディスプレイありのAmazon Echoだ

AmazonがタッチスクリーンのあるEchoデバイスを作っている、という噂は前からある。AFTVnewsが見つけたこの画像は、Amazonのサーバーの上にあった。そしてそれは、これまで誰も見たことのないデバイスのようだ。

ご覧のように、画像の質は悪い。元の画像が小さなサムネイルだから、大きくするとひどくぼやけている。近いうちに、Amazon Echoのページの上の方に、ほかのEchoデバイスと並んで載ると思うのだけど:

なおAFTVnewsは、Echo Lookも発表前にリークした。それは初代iMacに似ていて、傾いたディスプレイと、その下にスピーカーがある。画面の上の方の明るいドットはカメラかもしれないが、この画質ではよく分からない。

画面のあるEchoデバイス、コードネーム“Knight”をAmazonが作っているとWall Street Journalが報じたのは1年近くも前だ。その後記事では、7インチのディスプレイ、高品質なスピーカー、月末に発売、などなどとなった。

そのデバイスのOSはAmazonのAndroidフォークFire OSになるのか、それとも新しいOSか。それはユーザーの音声による質問に対して、適切な情報を表示できるのだろう。これからAmazonはこの新しいプラットホームのためにアプリを作るよう、デベロッパーを説得しなければならない。人びとはその上でSpotifyのプレイリストを閲覧したり、天気予報を見たりしたいだろう。

スマートアシスタント・デバイスは競合製品が多いから、これのリリースはAmazonにとってとても重要だ。たとえばAppleは6月のWWDCカンファレンスで、iOS 11用Siriのニューバージョンを発表するかもしれない。さらにAppleは、音声アシスタント用のハイエンドのスピーカーを年内に発表するのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazonのカメラ付きEcho Lookは、スマートホームのプライバシーに新しい懸念を投げかける

Echoやその他のスマートホームハブの登場によってもたらされた、セキュリティ上の懸念のことを思えば、Amazonはきっとそのデバイスにカメラを追加することが、プライバシーに関する議論を再燃させることは理解しているに違いない。結局のところ、常時聴き取りを行なうマイクロフォンは1つの例にすぎなかった。そして今回発表された、オーナーのベッドルームに置かれるようにデザインされたカメラ搭載のEcho Lookは、また別の問題を喚起する。

この種のデバイスを寝室に設置したならば、ある程度の固有のプライバシーリスクが生じることに注意すべきだ。ラップトップのウェブカメラに青色の絶縁テープを貼っている人びとは、単なる錫箔を活用する変人たちではない。実際のところ、少なくともこれらのデバイスのマイクは常にオンになるようにデザインされており、クラウドへの転送を開始させるトリガーワードに耳を澄ませている。

今回の新しいデバイスに関する質問に対するAmazonの対応は、少々ごちゃ混ぜであり、ユーザーはプライバシー保護の観点から慎重になるべきである。それ以外の点に関しても、ユーザーはこのタイプのデバイスを、家の中のデリケートなエリアに持ち込むことによる費用対効果を確認する必要がある。

同社はこれまでの議論ではこういった質問に対して少し慎重だったようだが、特に最近起きたアーカンソー州のホットタブ殺人事件のようなニュースイベントが、ユーザーに潜在的なプライバシーリスクの存在を気付かせることになり、Amazonもこうした質問にきちんと答えるために事前の準備をとるようになりつつある。

「Echo LookはEchoと同様に、ウェイクワードだけを検出するキーワードスポッティング技術をデバイスで使用しています」と同社の広報担当者はTechCrunchに語った。「ウェイクワードが検出されると、青い環が点灯してAlexaは音声をAWSクラウドへ送り始めます」(Alexaの場合、ウェイクワードは「Alexa」である)。

そしてもちろん、Echoにはマイクを完全にオフにするためのボタンがある。そしてカメラとマイクの接続が解除されたことを示す赤いインジケーターが光る。もしくは、いざとなれば単に電源プラグを抜いてしまうことも可能だ。

そのボタンは、見た目上かなり目立っている。こうしたデザインを見る限り、Amazonがプライバシーに関するある程度の懸念を芽の内に摘んでおこうと努力しているのは間違いない。さらに重要なことは、同社によればこのカメラは(マイクとは異なり)音声コマンドや専用アプリを使用して起動するまで、常時完全にオフになっている。

だとしても…もし私の寝室にそれがあるとしたら、それを利用していないときにはおそらく電源を落としてしまうか、タオルをその上に被せてしまうだろう。インターネットに接続されたカメラがある限り、何が起きるかわかったものではない

キャプチャされたビデオと写真のコンテンツはどうなるのだろう?すべてがクラウドに送られ、ユーザーが削除するまで無期限にそこにとどまることになる。コンテンツは暗号化された形式でAWSに保存される(それを送ったモバイル端末にも保存されている)。そして「特定のAmazonの担当者が、サービスを提供しその質を向上させるために写真やビデオを見る可能性はあります。例えばStyke Checkを通してフィードバックを行なうために」とAmazonは言う。同社は「これらの画像へのアクセスを制限するために、厳格な管理を行っています」と付け加えている。

すでに想像はついていると思うが、Amazonは収集した情報に基づき広告を提供する権利を留保している。それがAmazonが(そしてGoogleやFacebook、その他ほとんど全ての企業が)することだ。しかし同社は「広告主や、弊社のインタレストベース広告を表示するサードパーティのサイトに対して、いかなる個人情報も提供していません」と付け加えた。

結局、キャプチャしたコンテンツの管理を日常的に行い、Amazonの担当者に見られても良いものしか残さないようにすることが肝心ということだ。同社は、サーバーの暗号化が安全であると考えており、その情報を共有しないことを約束しているが、これらの接続されたデバイスが日々の生活の中で重要な役割を果たすようになればなるほど、私たちが望むものだけを彼らが見たり聞いたりするように注意深くなる必要がある。

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(翻訳:Sako)

Alexaの録音内容を警察が聴くことは憲法修正第一条のプライバシー保護に反するとAmazonが主張

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昨年晩く明らかになったように、AmazonのEchoスピーカーが、実は2015年にアーカンソー州で起きた殺人事件の捜査で重要な証拠物件になっていた。そのスマートホームアシスタントの音声の録音を、警察が調べようとしたためだ。しかし今年になってこの巨大テクノロジー企業は反撃に転じ、録音されていたユーザーのコマンドとAlexaの応答は共に、保護されるべき談話だ、と主張した。

先週提出された長大なファイルでAmazonは、これまでユーザーの購入履歴の要請には応じたけれども、Alexaの録音の要請は“憲法修正第一条とプライバシーの原則に抵触するおそれがあるので、裁判所が今回の事案の特別の難度に鑑み、州に対し特段の特例を認めないかぎりは、命令書は廃棄されるべきである”、と主張している。

同社の説明によると、捜査を妨害する意図はないけれども、録音を政府機関の手に渡すことは消費者のプライバシーの権利を冒涜するものである。同社は2010年に同社が関わった裁定を、次のように引用している: “…人が読んだもの、聞いたもの、見たものに対する政府による追跡や検閲の不安があることは、修正第一条の実践を毀損する”。

この場合AmazonとACLUの解釈では、憲法修正第一条が、顧客の記録をノースカロライナ州歳入局に渡すことからAmazonを保護している、となる。

そのファイルでは、Echoはすでにユーザー数がとても多いから、記録の開示が悪い前例となり、Amazon製品にかぎらず、音声を使用する家庭用デバイス全般に対するプライバシーの不安感を多くの人びとに広める〔==営業妨害になる〕、と企業としての主張も展開している。自社製品の宣伝の意図も、ありそうだけれど。

Echoが2015年の殺人事件の重要物件になったのは、その年の11月終わり頃の夜に殺されたアーカンソー州の住民Victor Collinsの、死因等に関する何らかの手がかりが得られるとして、警察がそのデバイスを差し押さえたからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazonは、ホリデーシーズンにAmazon Echoを9倍売った

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さて、Amazonは今年のホリデーシーズンに大量のEchoを売ったそうだ。同社によると昨年の9倍だ。もちろんこの会社はこの手の数字を具体的に発表することはないのだが、今日のプレスリリースには全世界で「数百万」を販売したと書いてある。

予兆は数週間前からあった。ホリデー期を前に、AmazonでもBest Buy等の提携小売店でもこの商品の入手は非常に困難になっていた。そしてもちろん、販売されている国が増え、低価格版のEcho Dotのおかげもあって昨年より買いやすくなっているという事情もある。

しかしさらに注目すべきは、EchoとEcho DotがAmazonの年間ベストセラーのトップにあることだ。Amazonは、「最大限の努力と増産にもかかわらず」在庫の確保に窮していると言っている。

発表された数字によると、Amazonはこのホリデーシーズンに10億個以上の商品を、プライムおよび〈フルフィルメント by Amazon〉経由で出荷しており、様々なカテゴリーのランキングでAmazon製品が上位を占めた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Echoならティム・カリーによる『クリスマス・キャロル』の朗読も楽しめる

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親しい人、愛する人と一緒にいる時間が長くなる季節だ。但し囲むのは暖炉ではなく、スマートデバイスを囲うのが現代的な話なのかもしれない。ほぼ売り切れ状態となっているEchoを、ホリデーシーズン前に入手できた人は、Amazonからの素敵なプレゼントを楽しむことができる。

Echoに「Alexa、read A Christmas Carol from Audible」(Alexa、オーディブルで『クリスマス・キャロル』を読んでよ)と言えば、チャールズ・ディケンズの名作である『クリスマス・キャロル』のオーディブル版が流れるようになっているのだ。読むのはロッキー・ホラー・ショーでも有名なティム・カリー(Tim Curry)だ。彼は1997年にアニメ版で、また2006年にはセサミストリート版(この版ではむろんオスカーが重要な役を担っている)で、スクルージを演じたこともある。

Echoによる『クリスマス・キャロル』は、1月3日まで聴くことができるのだそうっだ。クリスマスにEchoやEcho Dotを入手したという人も、『クリスマス・キャロル』を楽しむことができる。ちなみに、Echoを持っていないという人のために、YouTubeでもAudibleの『クリスマス・キャロル』が公開されている。

タイニー・ティム(『クリスマス・キャロル』の登場人物)の言葉を借りておこう。「God bless us, everyone」。きっとティム・カリーの朗読もみんなを幸せにしてくれることと思う。

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(翻訳:Maeda, H

Amazon最新のプライベートブランドはPrimeの名を冠したWickedly Prime

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アマゾンのプライベートブランド事業への進出は、最新ブランドの「Wickedly Prime」で、今月も続いている(Wickedlyは「いたずらっぽい」といった意味)。Happy Belly、Mama Bear、そしてPresto!といったAmazonの最近のプライベートブランドとは異なり、Wickedly Primeは2年前のAmazon Elementsのデビュー以来初めてのAmazonの名を冠したブランドだ。

これは、Amazonのプライベートブランドビジネスへのアプローチ戦略が変化していることを表している。Amazonによって作られたブランドだということを分かりにくくするのではなく、Wickedly Primeは積極的にAmazonのものであることを押し出している。

wickedlyprimeその名前に「Prime」を付けているだけでなく、その箱にはAmazonを象徴する「笑顔」ロゴがあしらわれている。そして製品の箱には「Distributed by Amazon Fulfillment Services」とさえ書かれていることを、eコマースデータ測定会社のOne Click Retailがブランドのローンチの成功を分析した新しいレポートの中で指摘している。

ちなみに、以前のAmazonプライベートブランド品のパッケージには単に「AFS Brands LLC」と書かれているだけだった。

その名前が示すように、新しいWickedly Primeブランドは、Amazon Primeのメンバーに限定されており、Trader Joe’sに似た品揃えで、大衆向け「食品」をターゲットにしている。これには、ポップコーン、トルティーヤチップ、ソフトシェルアーモンドなどのAmazon独自のスナックが含まれていて、様々なフレイバーも提供されている。

Amazonのプライベートブランドへの取り組みが強化されていることは、5月にウォール・ストリート・ジャーナルが取り上げたものが最初だった。 この記事はWickedly Primeからのものも含め、今後提供されるブランドを詳述していた。

Wickedly Primeは、ローンチされる新しいプライベートブランドの最初のものではなかった。Amazonは、販売するプライベートブランドに自分の名前をつける前に、ビジネスをテストして、上手く行かないところを直しておきたかった可能性が高い。しかし、それ以前の発売の相対的な成功により、今やAmazonは自社のラベル商品をさらに消費者に知らせる準備が整っているように見える。

それでも、Wickedly Primeのローンチは、どちらかといえば控えめなままである。他のブランドなどと同様に、Amazonは目立つ発表をせず、そっとWebサイトに製品を追加しただけだ。One Click Retailは、これまでのところ最初の製品はよく売れていると述べている。トップの4つのSKUは最初の週に500ドルを超えた。他のSKUはそれぞれ100ドルを超えている。これは決して記録的な数字ではないが、「新製品としては悪くないものだ」とOne Click Retailは報告している。

そして他のプライベートブランドの実績に基づけば、確実な成長が見込まれている。例えばHappy Bellyは、11月の一連のAlexaセールと12月6日のLightning Dealのおかげで、ナッツとトレイルミックスの売り上げが2万ドルから26万5000ドルに増加した。前の月に比べて膨大な増加である。自身の取引プラットフォームを介して自社製品を宣伝する能力、そして消費者の家庭内の接続されたデバイスのネットワークは、Amazonがいつでも引くことのできるレバーなのだ。

小売業者も、何が行われているかは認識しているようだ。1010dataによる以前のレポートは、Amazonのプライベートラベルのブランドが、スピーカー(Amazon Echoがその理由だ)、ベビーワイプ(Amazon Elements)、バッテリー(AmazonBasics)などのそれぞれのカテゴリーで、市場シェアを奪いつつあることを報告している。

そしていまや私たちは、Amazonが大衆消費パッケージ商品(Consumer Packaged Goods)の世界で同じ成功を収めることができるかどうかを見届けることになる。そのHappy Bellyのコーヒーや、Wickedlyのスナック、そしてPresto!の洗剤を使って。

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(翻訳:Sako)

数千万曲を提供するAmazon Music Unlimitedが米国で開始、プライム会員は割引、安価な「Echo専用」プランも

Amazonが自身の独立した音楽ストリーミングサービスを立ち上げようとしている噂はずっと囁かれていたが、そうした噂の真偽が遂に明かされた:本日同社はAmazon Music Unlimitedを発表した。この新しい、オンデマンドストリーミングサービスは、数千万曲へのアクセスを提供し、利用料はプライムメンバーは月額7.99ドル、非プライムメンバーは月額9.99ドルとなっている。Amazonはまた、月額たったの3.99ドルの「Echo専用」(Echo本体での再生に限定される)サブスクリプションプランも発表した。

Echo専用プランは、Amazon Echoのオーナー向けの副次サービスについて述べた以前のRecodeのレポートを追認する形のもので、Amazon Music Unlimitedがライバルに差をつける役に立つだろう。

これは、Amazonにとって、最初の音楽ストリーミングへの進出ではない。今日の発表以前でも、より限定的なラインナップながら、プライムメンバーシップにはAmazon Musicへのアクセスが含まれていた

Amazonプライム会員は、200万曲以上にアクセスできるだけでなく、1000を超えるプレイリスト、パーソナライズされたステーションにもアクセスできる。Amazon Music Unlimitedはこれに比べると大きな進化である。Sony、Universal、そしてWarnerといったメジャーレーベルに数百ものインディーズを加えた「数千万曲」のラインナップへのアクセスだけでなく、数千のプレイリストとパーソナライズされたステーションが提供される。

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最大6人で聴ける家族用のサブスクリプションプランは、まだ提供されていないが今年の終わりまでには月額14.99ドル、または年額149ドルで開始される予定である。プライム会員ならば年額79ドル(月額にならすと6.58ドル)で申し込み可能になる。

サービスは、オフラインリスニングのような標準的な機能をサポートし、広告は含まれていない。これは、Amazon Echo、Echo Dot、そしてAmazon Tap、Amazon Fire TVやFire tabletsのようなFireデバイス、iOS、Android、ウェブ、PCそしてMac、Sonno、Boseその他の全てのAmazon Music互換デバイスで動作する。

新サービスは、Apple Music、Google Play Music/Youtube Red、Spotify、さらにはPandoraが新たに発表した格安サービスといった、ライバルで混み合ったシーンに参入することになるが、Amazon Prime Unlimitedを最も興味深いものにしているのは「Echo専用」プランだ。

Amazonはロンドンの製品発表ではAmazonのAlexa、エコーや新型エコードットを紹介します

Alexaを活用する「Echo専用」ミュージック

月額数ドルで、あなたはAmazon Echo、Echo Dor、そしてAmazonタップを含むEchoスピーカーにオンデマンドミュージックを追加することができる。

もしあなたがお好みのオンデマンドサービスを手放すことを躊躇しているならば、Echo専用の価格は、そちらを諦めなくても良い手頃さだ。そして、この価格は、オンデマンドの音楽サブスクリプション市場にいなかった人たちにもアピールすることだろう。

img_0299Echoに限定はされるものの、この割引サービスには更にいくつかの利点が付随している。

簡単な声による命令で音楽を開始させるだけでなく、Alexaの機械学習機能は時間を経るにつれ「より会話上手でパーソナライズされた」ものになっていく、とAmazonは語っている。たとえば、ただ「音楽を再生」と命令しただけで、それはあなたの好みに適合した音楽の再生を開始するようになるだろう。

曲やアーティストの名前で再生をする以上のことも、サービスは可能だ。

より複雑な問い合わせを行うこともできる、例えば「Green Dayの新曲を再生」と命じてバンドの最新シングルを再生する;ムードにマッチした音楽を再生する(例えば「Alexa『楽しい音楽』を再生」);または特定の時代のジャンル(例えば「90年代の最も人気のあるロックを再生」)。

これらの問い合わせを組み合わせて、ある特定のアーティストの特定の年代の音楽を依頼することもできる。Alexaに対して、DJイントロ付きの「今日のお勧め」を再生するように命じることもできる。そして、Amazonのサービスでどのように呼ばれているのかは知らなくても、プレイリストの再生を依頼することができる。

例えば「Alexa、ディナーパーティーのための音楽を再生」と言うことで、Alexaは再生履歴に基づいたプレイリストを組み立てる。「友達とのディナー」、「クラッシクなソウルでの調理」、あるいは「インディーズディナーパーティ」などなど。

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名前がわからないときにも、その歌詞の一部だけを伝えてAlexaに再生させることができる。仮想アシスタントに対して「play the song that goes…(この歌詞の曲を再生…)」と言った後に、知っている歌詞を続ければ良い。

EchoサービスではSide-by-Sideと呼ばれる、アーティストの舞台裏話が提供される。ローンチの時点では、The Chainsmokers、Jason Aldean、Lindsey Stirling、Sting、 Norah Jones、One Republic、そしてKongosのものだが、これらはどんどん追加されていく。

当然、Echo自身からAmazon Music Unlimitedにサインアップすることが可能で、仮想アシスタントに対して無料トライアルを始めることをただ依頼すれば良い。まだ比較的新しいものの、Echoのユーザーベースを活用することは、潜在的にはAmazonにとってかなり大きな市場になる可能性がある – 同社は既に400万台のスマートスピーカーを販売したと推定されていて、更に来年は1000万台を売りたいと希望している

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新しいアプリ

新しい音楽サービスに加えて、Amazon Musicアプリも変身し、アーティストイメージやアルバムアートを強調し、音楽の検索そして再生を改良したものになった。アプリの「Home(ホーム)」セクションには、エディターからの更新情報や、トレンドと人気曲などが表示される;そして「Recommended(おすすめ)」セクションにはパーソナライズされた提案が並び;「Now Playing(再生中)」のセクションでは同期して歌詞が表示される。

Amazon Music Unlimitedは米国では本日から利用できる。今年の終わりまでには、英国、ドイツ、オーストリアでもデビューする予定だ。

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(翻訳:Sako)

Apple、Siri SDKとEchoライクなホームアシスタントを準備中

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Appleは、デベロッパーがSiriを大幅に使いやすくするSDKを準備中だ ― そして、その強化されたアシスタントはAmazonのEchoライクな固定ハブデバイスを駆動する。The Informationの報道は、われわれが過去数週間聞いてきた情報と一致する。6月のWWDCで、製品そのものでなくても、発表は見られるだろう。

Siriは、残念ながら順調に老いているとは言えない。4~5年前には魅力的だった機能も今や精彩を欠き、ライバルサービスはこの有名バーチャルアシスタントを様々な形で追い越している。もちろん、Siriの開発者たちは何年も前から改善に取り組んできた:つい数週間前にDisrupt NYで、Vivが発表された。

AppleのSiriエコシステム支配へのこだわりは、スムーズなスタートと失敗の少なさを保証したが、彼女の利便性を大きく損ってきた。Appleが契約を結んだサービスを誰もが使いたいわけではなく、もちろん、人気の新アプリが出てきてもSiriとつながる可能性は低い。

Siri SDKは全デベロッパーに公開され(本来のAppleらしさから、厳しい制約はあるに違いないが)、必要十分なバーチャルアシスタントを、便利で強力なものにする道を開くだろう。そして、AppleがHomeKitで家庭への参入を進める中、万能音声認識ハブの追加は、自然の成り行きだろう。

Appleがこの分野で狙うのはおそらくハイエンドで、Apple TVのような低価格で最小限の製品ではないだろう。新しいデバイスは、Echoより価格はかなり高く ― 私の予想は300ドル ― 、Appleユーザーにとって重要な要素 ― デザインとサービスの統合 ― が改善される可能性が高い。

スピーカーは品質をウリにすることが予想され、デザインは、スローなパン満載のビデオでJony Iveが紹介するに違いない。そして、いかにAppleが[モノのインターネットのパートナー覧のスライド]と密に協力してきたかを聞くことになる。もちろん、iTuneやメール、iCloudストレージ等ともシームレスに動作する。

AmazonとGoogleの本性についても、Appleは無駄口を挟むかもしれない。一つは、あなたに物を売りたがる会社、もう一つはあなたの動きをすべて知りたがる会社。そしてもちろん、Appleはあなたの家を居心地よくしたいだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマートスピーカーのAmazon Echoで、ピザが注文できるようになった

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Amazonのインターネットとつながるスピーカー、Amazon Echoを買う理由を探している人へ:今度はあなたの声でピザを注文できるようになった。私の夢は全部実現したかって? イエス。たしかに。実際にはこの機能は宅配ビザチェーンDomino’sのサードパーティーアプリケーションを通じて実現される。Domino’sはこの一年間新しいデジタル注文システムを実験中で、ツイートに絵文字を送ってピザを注文するオプションもある。

Domino’sは、ピザ・ファーストフードレストラン業界で初めて、Amazon Echoのバーチャルアシスタント、Alexaからの注文に対応する企業になった。

他のサービスと同様、Echo経由で注文するためには、まずDomino’sの顧客が「ピザプロフィール」を設定する必要がある。これは個人のプロフィール情報で、名前、住所、支払い情報に加え「イージーオーダー」の好みも登録できる ― 例えば、ペパロニのLサイズ等のお気に入り商品。

このピザプロフィールは、Domino’sが現在対応している各種プラットフォーム用デジタル注文システムを使うために必要となる。現在対応しているプラットフォームは、デスクトップ、モバイル、SMS、Twitter、Samsung製スマートテレビ、Ford Sync、スマートウォッチのAndroid WearとPebble、および同社のネイティブアプリケーション(バーチャルアシスタントのDomに音声で呼びかけられる)。

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ツイートでの注文はややウケ狙いの感があった ― しかもモバイルでピザフロフィールを設定するのは思ったほど簡単ではなかった。しかもDomino’sは、Twitterの「購入」ボタンを利用していないため、初めてのユーザーがツイートでピザを注文するのはかなり困難だ。

それでも、ひとたびピザプロフィールを設定すれば、注文はずっと簡単になる。同じことはDomino’sのその他のデジタル注文システムにもあてはまり、今回そこにAlexa経由の音声注文が加わった。

Amazon Echo ― スマートホームのハブになろうとしているデバイス で、買い物リストからホームオートメーション、ニュース、天気、音楽等々まで何にでも対応している ― を通じて注文することには大いに意味がある。

唯一の問題は、決められた方法で言葉を並べなくてはいけないAlexaの癖が、この機能のネックになっていることだ。これはDomino’sだけの問題ではなく、プラットフォーム全体にとっての悩みだ。

Amazonは、ピザ配達を注文するためには、まずこう言う必要があるといっている:”Alexa, open Domino’s and place my Easy Order”。これは満足なやり方とは言えない。Alexaに “order pizza” というだけで注文できるようになるべきだ。Alexaは、命令から特定のアプリを呼びだすだけの賢さを持つべきた(あるいは、Domino’sが〈数多い〉食事注文アプリの一つとなるような輝ける未来なら、Alexaがあなたにどのアプリを使いたいかを尋ねることになるかもしれない)。

Domino’sのアプリを使うために、Echoのオーナーはまず Amazon Alexaアプリを使ってアカウントをピザプロフィールにリンクさせることで、Domino’sの「スキル」を有効にする必要がある。そうすると、注文が発行された後、Amazon Echoは要求に応じて注文の進行状況を追跡することができる。

そのやり方は(ここでも、言い方は決まっている):”Alexa, ask Domino’s to track my order.”

Amazonは、この機能を金曜日(米国時間2/5)までに公開すると言っている ― もちろん、スーパーボウル・サンデーのずっと前だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook