ポートが1つの新MacBook、ACにつないでiOS機器を充電するには別売りのアダプタを利用

Appleは本日、新しいMacBookをアナウンスした。いかにもAppleらしく、「全く新しい」スタイルが採用されている。充電、データのインプット、およびビデオ出力を、すべてひとつのUSB-Cポートで行うというスタイルだ。MacBookをACにつなぎながら、同時にiPhoneを充電したい場合にはどうすれば良いのだろう。もちろん対策は用意されている。Apple製の別売りアダプターを購入するのだ。

新しいMacBookのUSB-C用にさまざまなアクセサリーが用意されている。通常のUSBを使いたいのなら2200円のアダプターを購入する。Digital AV MultiportアダプターおよびVGA Multiportアダプターはいずれも9500円だ。MultiportアダプターにはUSBポートおよびUSB-Cポートも搭載されている。

間違いのないように書いておこう。新MacBookでは、アダプターなしにiOSデバイスを充電することはできない。AppleがUSB-C Lightningケーブルをリリースする可能性もあるわけだが、今のところは2200円のアダプターを使う以外に選択肢はない。

Appleはしばしば、利用者の都合を無視する形で「未来」に突き進んでいくことがある。1998年にはiMac G3からフロッピードライブおよびシリアルポートを失くしてしまった。FirewireおよびCD-ROMドライブを捨て去ってしまったこともある。

今回の「単一ポート化」も「未来」への一歩だということなのかもしれない。確かにポートをひとつだけにすれば、シンプルかつエレガントになるだろう。ただ、ノートパソコンの使い方としては、ACから電源供給しながら外部モニタにつなぎ、そして他のデバイスの充電をするというのは「基本的」な用途だと思うのだ。消費者のニーズを無視した「進化」だと思うのだが、どうだろうか。

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(翻訳:Maeda, H


Apple Watchがあれば、iPhoneはポケットに入れたままでいい


これは助手ではない。単なる相棒でもない。Apple Watchは多くの状況でポケットからiPhoneを出す必要を排除する。それが今日の発表イベントのテーマだった。

これは単なる通知のための第2画面でない。そう、Apple Watchは時間を節約する。しかし、Apple Watchは仕事をこなす。Uberを呼び出す。Instagramをながめて「いいね!」をつける。WeChatメッセージに返信する。マイクとスピーカーで電話を受ける。

これまで、スマートウォッチの概念は単なるスマートフォンの相棒にすぎなかった。手軽にアラートを受け取ったり、ウェアラブルで基本的な処理を行うことはあっても、何かをちゃんとやる時にはスマホを出してくる必要があった。
しかしAppleは、腕に着けたこいつに仕事をさせたがっている。これは、最大の批判を打ち破るものかもしれない:われわれの生活は複雑すぎる。

すでに多くの人たちがテクノロジーに圧倒されている。常にそこにある画面、メールの山、タブレットやスマートテレビが視線を遮ぎる、そして何より気に障るのが、止まない通知等を読むためにスマホを取り出さなくてはならないこと。

一部のテクノロジーおたくは、逸早く通知を受け取る方法に飢えていたのでPebbleに飛び付いた。しかし、スマートフォンとスマートウォッチの間で機能を行き来しなければならないことは、問題をむしろ悪化させた。

今日のステージで見せたWatchアプリによって、Appleはジャグリングの練習をしなくて良いことを明確にした。

スマートフォンは今もブレインであり、発信装置であり、Apple WatchのためのApp Storeポータルである。完全に脱することはできない。しかしWatchが仕事をちゃんとこなしていれば、iPhoneはズボンかバッグ中にしっかりしっておける ― 手の中ではなく。それを立ち上げるために捨てていた時間は本来の生活のために使えるようになる。Apple Watchのおかげで、自分たちの生活のコントロールをスマホから取り返せるのだ。

そしてそれは、この新しいデバイスを何年も前にスティーブ・ジョブズが示した哲学と符合させる。彼はこう言った:「人間はこの世界に変化をもたらす者である。人はシステムやしくみの上に立つべきあり、従うべきではない」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple Watchのバッテリーはアキレス腱かもしれない


Appleは、Apple Watchは「一日中使え持続するバッテリー」を持つと誇らしく主張している。しかし、それは何を意味するのか? まあ、あなたのワークアウトが30分以上続かないことを願うばかりだ。

AppleはApple Watchのバッテリー寿命をここで定義している。このページによると「一日中持続する」(All Day)バッテリーとは、以下の使い方で18時間のことだ:時刻のチェック 90回、通知 90件、アプリ利用 45分、Bluetooth経由でApple Watchで音楽を聞きながらのワークアウト 30分。

このページはApple Watch商品紹介ページの奥深くしまわれている。Appleにこの時計をバッテリー寿命で売るつもりがないことは明白だ。

具体的な利用形態によって寿命は変わる。Appleは、心拍センサーをオンにした場合ワークアウト中にApple Watchのバッテリーは7時間持つと言っている。音楽を再生すると6.5時間、電話をかけた場合は3時間だ。しかし、時計として使った時バッテリーは最大48時間持続する。

Apple Watchのバッテリーが一定の残量になると、自動的に省電力モードに入り、あと最大72時間時刻を表示できる。

またAppleは、Watchが2.5時間でフル充電、80%なら1.5時間で充電できると言っている。

Appleによると、これらのデータは2015年3月に、試作段階のApple Watchを試作ソフトウェアを通じてiPhoneとペアリングした時に集められたものだ。Appleは、実際の結果は利用形態や構成によって異なると注意している。

バッテリー寿命はApple Watchのアキレス腱になるかもしれない。それは紛れもなく美しくて有能なデバイスだが、もしバッテリー寿命がほんの少しでも宣伝文句より短いようなら、多くのユーザーは時を刻むだけでUberを呼べないデバイスを腕に着けていることになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleは、右クリックをたった今キャンセルした


その昔、スティーブ・ジョブズがマウスにボタンは1つしか必要ないと決めた時、Appleはある問題を抱えた。Macユーザーが画面をクリックしまくっている間に、PCは第2のボタン、右クリックを追加して第2レイヤーの操作を加え、ついにはクパチーノもControl-クリックを導入しなければならなかった。マウスにボタンが次々と加えられ、トラックパッドでも未だに右クリックが使われる中、Appleは1枚岩のトラックパッドを使い続けてきた。今日までは。今日が、おそらく、ジョブズのワンボタン・ビジョンがついに具現化された日だ。

Phil SchillerによるForce Touchの説明は、少々間が抜けていた。要するに、クリックのオンオフを検知する代わりに、Appleはトラックパッドを押す強さの違いを認識するシステムを作った。こうしてユーザーは、タップする代わりに強く押すことによって、通常右クリックで得られる機能を使うことかできる。Force Touchが実際にControlクリックメニューを表示するかどうかは不明だが、これはMacBook神話にとって重要な追加である。

このセンサーに加えて、触覚フィードバックによってクリックするプロセスにおける新しい人間とコンピュータのやりとりが生まれるたろう。Macファン以外にとってはさほど興味を引かれる話ではないだろうが、「ジョブズ・ミッション」が今もAppleの最優先課題であることは明らかだ。次の10年に移ろうとする会社にとって重要な考えだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple Watch速報―予約は4/10から、出荷は4/24から、価格は349ドルから1万ドル以上まで

今朝(米国時間3/9)、Appleは昨年9月に予告した腕時計タイプのウェアラブル・デバイス、Apple Watchの詳細を発表した。Apple Watchの機能やデザインについてはすでに大量の情報が出回っているが、公式に全貌が明らかになったのは当然、今回が始めてだ。Apple Watchが世界でもっとも人気あるスマートウォッチになることは疑いない。

予約受け付けは4月10日、出荷は4月24日〔日本も同一スケジュール〕から、価格はモデルにより349ドルからなんと1万ドル以上までさまざまなバリエーションが用意される。

バリエーション

Apple WatchはこれまでのAppleのプロダクトと大きく異なり、バリエーションが圧倒的に豊富だ。消費者がモデルを選択しやすいよう、製品はApple Watch Sport、Apple Watch、Apple Watch Editionという3つのコレクションに大別される。すべて角型だが、それぞれのコレクションに38mmと42mmの2サイズが用意される。材質、仕上げ、バンドは非常に多様だ。

Apple Watch Sport

Apple Watch Sportはケースは酸化皮膜処理されたアルミニウムで、スペースグレーとシルバーの2種類のフィニッシュが選べる。このデザインは現行iPhone 6、6 Plusにいちばん近い。カバーのガラスもiPhone同様、特別なイオン加工により強度を高められている。このスポーツ・モデルは柔らかい仕上げのプラスティックのバンドが付属する。バンドは5色用意される。

スポーツ・モデルは3つのコレクションの中では一番安い価格帯となる。プラスティックのバンドは好みが分かれるだろうが、Appl Watchは全モデルがバンド交換式なので、ユーザーは後から好みのバンドに換えることができる。

Apple Watch Sportは38mmモデルが349ドル〔42,800円〕、42mmモデルが399ドル〔48,000円〕。

Apple Watch

Apple Watchは中間価格帯のコレクションだ。ケースはステンレスで、鏡面仕上とマット仕上げのスペースグレーが選べる。ガラスはサファイアクリスタルでスポーツ・モデルに比べていっそう硬度が高い。バンドはスポーツと同じプラスティック、各種バックルを備えたレザー、ステンレスリンク、ミラネーゼリンクが用意される。

Apple Watchの価格はバンドによって異なり、38mmモデルは549ドル(66,800円)から1049ドル。42mmモデルが599ドル〔71,800円〕から1099ドルとなっている。

Apple Watch Edition

Watch Editionはサファイアクリスタルのガラスにローズまたはイェローの18金ケースとなる。価格は他のコレクションよりはるかに高い。 Watch Editionにはケースにマッチする18カラットの金製を含め、専用のバンドが各種用意される。Apple Watch Editionの価格は1万ドル以上〔日本サイトでは128万円モデルから〕となる。

プレインストール・アプリ

Apple Watchにはきわめて豊富な機能が用意されており、カスタマイズのオプションも膨大だ。ディスプレイにはアラーム、天気予報、日の出、日没、クロノグラフ、ストップウォッチ、日程などが対話的アニメーションで表示される。

Appleはデフォールトの「文字盤」デザインをいくつか用意しているが、ユーザーはそれぞれをタッチ方式で簡単に好み合わせてカスタマイズできる。またデフォールトの表示機能には株価モニターも含まれる。

またApple Watchにはデフォールトでカレンダー、地図、リマインダーがインストールされている。腕をちらりと見れば次のアポイントメントがわかる。またミーティングへの招待をApple Watchから承認することもできる。次のアポイントメントに向かって移動中ならターン・バイ・ターンのナビゲーションも表示される。

もちろんサードパーティーのアプリがさらなる機能を提供するはずだ。Appleは今回のプレスイベントでUberを呼ぶアプリ、ホテルの部屋のドアの鍵を操作するアプリ、WeChatでチャットするアプリ、Instagramの写真を表示するアプリなどをデモした。.

デジタル竜頭の横に設けられた大きなボタン(サイドボタン)を押すとひんぱんに連絡する相手がサムネールで表示され、簡単にApple Watch内からメッセージを送ったり通話したりできる。またウォッチの表面に絵や記号を描いて相手に送るスケッチ機能もある。

Apple Watchではメッセージや通話を受信することができるが、いったん上げた腕をそのまま下ろせば無視することもできる。Apple Watchはメッセージや通話の受信時に状況に応じて柔軟に対応を変える「コンテキスト反応」機能を装備しているためユーザーがiPhoneをポケットから引っ張りだす回数を大幅に削減できるという。マイクとスピーカーを内蔵しているので、Apple Watchで音声通話が可能だ。メールの件名で対応を判断することもできる。全体としてiPhoneの利用を時間のかかる重要なタスクに限ることができるだろう。

機能

Apple WatchにはiPhoneの機能と重複するというよりもウェアラブルのメリットを生かし、スマートフォンを補完する機能が豊富に組み込まれている。現行のiPhoneやiPadに組み込まれていないセンサーなどはその一例だ。

Apple Watch独特の機能には、ユーザーが表面をタップすると相手にそのタップが伝わる機能、内蔵された心拍モニタから得られた拍動を相手と共有すハートビート機能などがある。アクセサリとの接続はBluetoothで、デジタル竜頭を回転させることでオプションが選択できる。これによって狭いディスプレイの有効活用が図られている。

バッテリー駆動時間

Appleがバッテリー駆動時間で苦労しているという噂が流れていたが、今回のイベントでAppleは「通常の使用で18時間もつ」と発表した。もちろんこれは利用方法によって大きく変わるはずだが、Appleは「一日もつバッテリー」と呼んでいる。

〔日本版〕Appleの日本サイトですでに詳しい紹介が行われている。予約注文は4月10日から、発売は4月24日から。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple Watchは「オート・オルロジュリー」の世界に入った


時計売場に立ち寄ったことのある人ならおわかりのように、高級腕時計は高い。驚くほど高い。ステンレス側の安いロレックスが約7500ドル、パネライやパテックは1万2000ドル以下では手に入らない。そしてApple Watch Editionが着地したのは正にそこだ ― オート・オルロジュリー[高級複雑時計製造]の高尚な世界への仲間入りだ。

Appleが “Edition” モデルに1万ドルを越える法外な値を付けたことに不満を漏らす前に、なぜこの数字が成り立つかを理解する必要がある。第一に、1万ドルのモデルはわれわれのためにない。これは、腕時計偏執狂または驚くべき金持ちのためにある。彼らにとって1万ドルはローエンドだ。

つまりAppleは、不思議なモノが異常に高価である高級品市場に参入したので ある。それには正当な理由がある。今から数ヵ月のうちに誰もがApple Watchを着けるようになるだろうが、ステンレスのSportモデルと、より高価なEditionモデルとの違いに対する社会的信号は殆どない。たしかに金側はそれとわかるかもしれないが、時計に1万ドルを使うような人間は、スリルのためあるいはそんな装飾品から連想される社会資本のためにやっている。これは、ルイヴィトンが昔ながらのデザインにこだわり、クリスチャンルブタンが真赤な靴底を採用しているのと同じ理由だ。わずかな違いだが重要だ。つまるところ、この時計が人気を博す場所、特にアジアとロシアでは、1万ドルの腕時計はビジネス世界における手持ちのポーカーチップなのだ。

腕時計や身繕いに興味のない人は、安心してEditionモデルは存在しないことにしてよい。あれはAppleがウェアラブルに参入することによってプレイを強制されたゲームへの答であり、いずれ巻き返しをはかるメーカーから高級Android Wearや豪華Pebbleが出てくる。それはアクセサリーが車より高くなる世界における必要悪であり、買い手は5万ドルの携帯電話には目もくれないのである

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleが3月18日にダウ・ジョーンズ工業平均に加わりAT&Tが降りる

Appleの株が今月からダウ・ジョーンズ工業平均(Dow Jones Industrial Average, DJIA)に載る、AT&Tが消える、とWSJが報じている。この話はかなり前からあり、今世紀の初めにMicrosoftやIntelなどの大手テクノロジ企業が加わったことがこのトレンドの端緒だった。〔訳注: 慣例的に‘工業平均’と訳されているが、今では非工業業種の企業も多い。〕

Appleは3月18日の取引終了後にDJIA、またの名Dow 30に加わる。この参加はAppleの長期にわたるテクノロジ分野における支配的な地位を反映しているとともに、近く行われるクレジットカード大手Visaの株式分割に伴うDJIA 30社のprice-weightsへの影響にも対応している。Visaの分割に伴う減価を、Appleの株高が補うと期待される。

もっと早くてもよかった、という気もするが、Appleの近年の各四半期におけるパフォーマンスは、その株価と時価総額をさらに大きく押し上げている。多くのアナリストが、テクノロジ分野の他の企業と比べると、Appleの株価は現状でもまだ過小評価だ、と主張している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Appleの音楽ストリーミングサービス、6月デビューか


Appleの音楽ストリーミングサービスは、Beatsを一から作り直してiTunesブランドを冠し、Appleのハード、ソフトとより密に統合されたものになると考えられているが、6月におそらくWWDCで正式デビューするらしい。同社の現状に詳しい情報筋がTechCrunchに語ったところによると、ターゲットは6月8日で、少なくとも正式発表はされるという。9to5MacのMark Gurmanは、Appleの年次デベロッパーカンファレンスでデビューすると予想している。日程は6月8日から12日の間になると言われているが正式な日付は決まっていない。

Appleの音楽ストリーミングは、Beats方式のパーソナル化と推奨機能を一部残すがソフトウェア面ではほぼ一新される可能性が高く、かつBeatsブランドは外すだろうと本誌は昨年9月に報じた。Appleはウェブ、Androidを含むプラットフォーム横断サービスを提供する計画であり、公開が当初報じられた3月ではなく6月になる理由の一つは、Android版開発のためと考えられる。

クロスプラットフォームがAppleにとって十分理にかなっている理由はいくつかある。第一に、音楽に関して同社は、iTunes for Windowsをはじめとしてライバルプラットフォームに手を差し伸ばしてきた歴史を持つ。さらに、ウェブ上のiCloudでは使用するハードウェアによらずiWorkを使えるようにした。Appleにとってサービス事業は、未だにハードウェア売上を伸ばすためのビジネスの一環だが、音楽ストリーミングやクラウドベースの生産性ソフトウェアは、自社のエコシステムを越えて顧客を捕えられるサービスであり、Appleデバイスを使えば、専用のアドオン機能によってさらに恩恵が受けらるようになれば理想だ。

iTunes Matchは現在Appleが提供している最もストリーミングに近いサービスだ

Appleは、潜在ユーザーにとって魅力的な価格設定を考えている。月額料金は7.99ドルと言われており、これはSpotifyやRdioの有料定期購読よりも2ドル安い。

低価格と並ぶAppleの優位性は、その莫大なインストールベースだ。Spotifyは最近、ユーザー数6000万人、有料メンバー1500万人を突破したが、Appleは自社の音楽サービスを、億単位のiPhone、iPad、Macユーザーに推進できる。さらに、iTunesとApple Storeのおかげで、8億枚のクレジットカードが登録済みなので、好奇心あるリスナーを有料会員に変えるには、ほんの数クリックだけでよい。

Appleは、新サービスでファンの大好きなアーティストたちを確実に揃えるために必要な現金を、あり余るほど持っている。情報源によるとAppleはレコード会社の人材を集めており、すでに業界の「スーパーコネクター」Jimmy Iovineが指揮をとっている。ビートルズのように頑なアーティストとストリーミングで独占契約すれば、Appleはストリーミングのアーリーアダプターだけでなく、幅広いリスナーを引き寄せることができるだろう。テイラー・スウィフトはSpotifyと決裂した後、iTunesと手を組んでアルバムを提供しているが、Appleが彼女のレコードレーベルBig Machineに関心を示しているという噂もある。

不振にあえぐ音楽業界にあって、Appleの購買力はテクノロジーよりはるかに大きい。蓄えた利益のほんの一部を使うだけで、ストリーミングのベストセレクションを勝ち取ることができる。

Appleと戦うために、Spotify等のサービスは、パーソナル化とプレイリスト、初期のネットワーク効果、そしてAPI経由のサードパーティーアプリ・エコシステムによる囲い込みに頼るしかない。

しかし世界中の殆どの人々は、歴代レコード音楽の無制限ストリーミングを体験したことがない。そして、自ら繰り返し証明してきたように、Appleには、早期に何かを成し遂げた会社を、自分がうまくやることによって圧倒する力がある。

本誌はAppleにコメントを求めており、回答があり次第続報する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple Watchが成功しないわけがない―最初の1月で数百万台は売れる

AW(Apple Watch)デーが近づくに連れて、予想どおり、否定的な意見も出てきた。その中でわりあい公平なのはMark Wilsonだろう。「Apple Watchは失敗する」と主張している。しかし賛否両論を紹介しているし、Apple信者ではないが、憎んでいるわけでもないのでここで批判するのは控えておこう。

そこで私の予想を述べよう。Apple Watchは失敗しない。成功する。Apple Watchはいくつもの業界を同時に変革し、既存勢力に根本的な戦略の立て直しを強制する。バーチャル・リアリティーがシームレスに実現するまでは、次世代の通知システムのフロンティアはスマートウォッチだ。この分野で大きな前進ができるプレイヤーはAppleをおいて他にない。Apple Watchはたちまち何百万台も売れだろう。

通知機能は重要だ

Pebbleのスマートウォッチを使ってみて気づくのは通知機能の重要性だ。FacebookにせよTwitterにせよ、その中で起きている活動に対してユーザーの注意を惹きつけなくてはならない。そのためにスマートフォンにのべつピンとかチンとかいう音を立てさせ、ユーザーをうるさがらせているわけだ。

Pebble(その他の Android Wearデバイスもそうだが)を腕につけていて、いちばん快適なのは通知が来るたびにスマートフォンを取り出さずにすむことだ。ちらりと腕に目をやるだけで、誰から、どんなメッセージが来たかがわかる。なるほど始終注意をそらされるという点では理想的とはいえないが、現状よりはましになる。

身に着けるデバイスが増えれば煩わしさも増えるだけだという意見も多いが、スマートフォンよりも、いつもすぐ見えるところにある小さいスクリーンは煩わしさがずっと少ないと私は思う。

ファッション!

Appleは持っていることが世界中でステータスになるラグジュアリー・ブランドだ。Apple Watchの場合もニセモノやそっくりコピー製品の大群が押し寄せるには間違いない。その中で本物のApple Watchを持っていることは本物のバーバリーやプラダを身に着け、シャネルのハンドバッグを持っているのと同じ満足感を与えるだろう。そして友人、知人を羨望させるだろう。こうしたファッション効果は無視できない。

タイミングも完璧だ

Microsoftの最初のタブレット・パソコンは2001年に登場し、十分に優れた製品だった。しかしMicrosoftの努力にもかかわらず、いっこうに売れなかった。その後iPadの噂が聞こえてくると、否定論者は「タブレットPCと同様、失敗する」と予言した。しかし蓋を開けてみれば大成功だった。普通のメーカーは消費者に買ってもらいたい製品を作る。Appleは消費者が買いたい製品を作る。この差は大きい。

ウェアラブルは普及期を迎えてよい頃だ。いつかは必ずそうなるはずだった。私自身、Moto 360その他いくつかのデバイスを試したが、Apple Watchほど想像力を刺激された製品はなかった。Android Wearデバイスによってカラースクリーンの重要性に気づかされたし、FitbitやPebbleには簡素な実用性があった。Apple Watchはこうした両側面を統一し、美しく、実用的なプロダクトとなるだろう。これこそAppleの得意とするところだ。

Apple、iPhoneの防水方法を模索中


Appleは、iPhone等の電子デバイスを防水にする複数の方法を記載した特許を、USPTO(米国特許商標局)に申請していた(via AppleInsider)。特許には、主要回路基板等の内部部品に疎水性のコーティングを施す方法が書かれており、Liquipel等の会社が用いているプロセスと同様のものと思われる。この防水レイヤーのためのコーティングは、厚さ1~10 ミクロンにしかならないとAppleは書類に書いており、これはデバイス筐体の内部に殆ど追加スペースを必要としないことを意味している。

Appleの特許には、同社のiPhone、iPad、MacBookのいずれにも使用されている電磁シールドを付けたまま、部品を防水加工できるとしている。コーティングは組み立て済みの基板に適用され、電磁シールドが防水加工の妨げになる可能性があるため、特殊な処理が必要になる。

コネクターのハンダ付けされる側の端を保護するために、内部回路とデバイスの間によく使われている、基板とフレキシブルケーブルをつなぐ部分にシリコーシールを使うことも資料には書かれている。

Appleは、自社のスマートフォンやタブレットを防水にすることに、今のところさほど興味を示していないが、Sony等のスマートフォンメーカーは、防水をハードウェアの中核機能に据えている。昨年SamsungはGalaxy S5を防水にしたが、今年のGalaxy S6では取り止めており、GS5やSony端末の実績を見る限り、消費者の購入判断における防水機能の重要性は定かではない。

Appleが将来のスマートフォンやタブレットの目玉機能の一つとして「防水」を謳えば、注目されることは間違いない。この特許は昨年3月に申請されたもので、比較的最近の発明であることから、Appleが商品化の意思もなく特許を押えにかかっている、と決めつけるにはまだ早い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


「噂」から「ニュース」にまた一歩近づいた12.9インチiPad、問題はユースケースの説得

大画面のiPadが出るという噂はいよいよしぶとい。Bloombergの今日の記事では、12.9インチのiPadは9月に製造ラインに乗る。それはこれまでの憶測より遅いが、画面のせいだ、とその記事は言っている。

でも大型のiPadの製造自体は、難しくないはずだ。問題は、そんな大きなタブレットの効用を、ユーザに説得することだ。他社はすべて、それに失敗している。iPadよりも大きなタブレットは、今では珍しくない。タブレットがタブレットになってからでも、数機種発売されている。でも、二つより多く挙げられる人はいるかな?

一分、待とう。

で、画面が12インチより大きいタブレットには、従来のラップトップやノートブックのような、ポータブルなコンピュータとしての利用が可能、という新しい局面がある。というか、ポータブルコンピューティングの新局面を開く。デベロッパも、画面が大きいことを意識しなければならないし、それは消費者の利益にもなる。ゲームはより没入的になり、アプリケーションはもっといろんなものを表示でき、スプレッドシートのセルが多くても困らない。当然それは、電池のメーカーにもチップセットにも、新しい課題を突きつける。

でも今のところ、大型タブレットの人気はいまいちだ。HPは1月にHP Slate 12、Samsungは昨年Galaxy Note Pro 12.1を発売した…最近はそれぐらいしかない。となると、このプロダクトカテゴリーを活気付ける仕事は、Appleにお願いするしかない。これまで優勢だった推測は、Appleは大型iPadで企業のタブレット導入を一気に盛り上げる、という説だ。

大型iPadの噂は数年前からあるが、このところディスプレイデバイスが良くなっているしAppleのチップセットも前より強力だから、急に現実味を帯びてきた。それに、バーベキューをやってないところに煙は立たない、とも言うしね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


破壊力抜群のApple製自動車、人気急上昇中のSnapchat – 米国発Web業界ニュース2月下旬号

2015年も3月に突入、時間の流れは速いですね。。。忘れる前に2月の振り返りを、ということで、米国最新ウェブ業界ニュースの2月後半編。 — SEO Japan


Apple will be looking for customers with deeper pockets than Lowly Worm for its car

今週のウェブマーケニュースでは、・デビッド・カーを偲ぶ ・Microsoftがモバイルで復活 ・進化を遂げるNY Timesのデジタル戦略 ・Facebookが動画を高く評価 ・ツイートのA/Bテスト ・Fashion Weekに愛されるSnapchat ・自動運転車は様々な業界を破壊する可能性あり ・セールス命の人物が雑誌の表紙を牛耳る ・B2Bコンテンツマーケティングならではの特徴 ・マーケティング主任テクノロジストの価値とは ・デビッド・カーの考えるジャーナリズムの未来等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。

毎週、リーダーの方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。ニュースレターを購読することも可能だ。

また、Flipboardを利用しているなら、This Week in Digital Magazineを購読すると、同じリンクを手に入れることが出来る。


インダストリー

  • Appleのファン、そして、テクノロジー業界の関係者は、Apple カーに関する話題で盛り上がっている。Apple製の自動車は、早ければ2020年に発売されるようだ(Bloomberg)
  • この噂が正しいと仮定すると、秘密を守る点に関しては、Apple始まって以来の大きなミスを犯したと言わざるを得ない。また、一部の専門家は、複雑さ、利鞘の少なさ、そして、ムーアの法則の欠如により、自動車市場は単純にAppleに向いていないと見ている(Monday Note)
  • GMの元CEO、ダン・エイカーソンは、Appleは、新しい業界に単体で参入するのではなく、自動車メーカーと提携を結ぶ方が無難だと考えている(Bloomberg)

[因みに、噂されるミニバンには、「タイタン」と言うコードネームが与えられているようだ。ただし、これは単なる社内向けの冗談の可能性がある。航海の歴史に興味がある方なら、北大西洋で氷山に激突した外洋船に関する1898年の短編小説、Futility, or the Wreck of the Titanをご存知のはずだ]

  • 「死のブルースクリーン」を笑いのネタにされることが多いMicrosoftが、ある意味、復帰を果たした。今度はモバイルだ。iOS向けのOutlookアプリを使えば、納得してもらえるだろう(New York Times)
  • Yahoo!は、さらにモバイルへの関与を深め、アプリ開発者のカンファレンスを主催する(CNET)
  • 消費財業界が、半ガロン(約1.8リットル)のアイスクリームとオレンジジュースを4オンス(約1.35リットル)に小型化した際、ちょっとした反動が起きたものの、現在、消費者はこの新しい基準に従っている。しかし、テレビネットワークが盛り込むCMの数を増やすことが出来るように番組を7.5%スピードアップさせたらどうなるだろうか?(その多くは15秒間のCMだが、30秒間のCMよりも放映料は高くなるはずだ)(CBS News)
  • New York Timesは、デジタルを戦略の中心に据える試みを継続している。編集長のディーン・バケットは、メモの中で、「編集者は、印刷版ではなく、デジタル版のスペースを巡って争うことになる」と綴り、モバイルのトラフィックが、サイトのトラフィックの過半数を占めており、デジタルが優っている点を示唆した(Politico)
  • インターネットの原罪 — 今思えば、インターネットに初めて広告が掲載されてから、坂道を転がり続けている気がする(The Atlantic)

プラットフォーム

  • ソーシャルメディア戦略に関して、データに基づいた決定を下し、また、2014年に台頭した新たなイノベーション等、ソーシャルメディアの変化を理解したいなら、SHIFTのState of Social 2014(eブック)に目を通しておこう(SHIFT Communications)
  • Facebook 
  • Facebookでのエンゲージメント(参加を介した交流)を活性化したいなら、写真の投稿を控えるべきだ。かつては、読者を魅了する手段としてもてはやされたものの、動画の投稿にすっかりお株を奪われてしまった(Business Insider)
  • この点を考慮すると、動画がFacebookの複数のチャンネルネットワークで主力になりつつある傾向がある(MCN)ことは納得がいく。事実、Facebookはメディア企業やメディアブランドとの交渉を始めている(Medium – BRaVe Ventures)
Facebook video is dominating
  • Twitter
  • Snapchat
  • The New York TimesはInstagramでの存在を拡大し、ファッション、動画、スポーツ、マーケティング、旅行等、複数の領域に対応するためアカウントを開設している。同社は、視覚的なストーリーテリングを用いて、アウェアネスとロイヤリティを構築する取り組みに力を入れている(Digiday)
  • コラボレーティブエコノミー

    コンテンツ

    • Forbesでは、「収益担当」と「製品担当」はどうやら編集者よりも発言権が強いようだ。ネイティブ広告が密かに表紙を侵略しているものの、何も問題視されていない(Consumerist)
    • Twitterは、正しい使い方を心得ているなら、ストーリーテリングのメディアとして役に立つ可能性がある。コメディアンのノーム・マクドナルドは、SNLの40周年記念番組の舞台裏を1時間に渡り、複数のツイートで紹介していた。しかも、素晴らしい出来であった(Gothamist)
    • 進化を理解する上で役に立つレポートをもう1点紹介する — the State of Content Marketing 2015(Contently)
    • Regalixが実施した調査では、B2B コンテンツマーケティングの重要な要素として、オーディエンスの関連性、説得力のあるストーリーテリング、そして、動画が挙げられていた。また、興味深いことに、セールスの増加は主な目的と見なされていないことが判明した。「顧客候補との関係を育む」 & 「購入に影響を与える」を重視するマーケッターが最も多く、次いで、「リードを生成する」 & 「認知度を高める」の人気が高かった(Marketing Charts)
    Most important elements in B2B content marketing are audience relevance and compelling storytelling

    オーディオ

    • 先日他界したデビッド・カーの最後の仕事は、The New Schoolでポッドキャストに関する議論の司会であった。パネリストは、良質なストーリーの条件、収益面で維持することが可能になるオーディエンスの人数(5万人)、アイラ・グラスがポッドキャスト界を裏で牛耳っている理由について話し合い、また、ベテランのポッドキャスターによる8つの見解が挙げられていた(Techly)

    指標/計測/ビッグデータ

    • Twitterは、 開発者向けのAnswersプラットフォームを公開し、モバイル分析を強化する計画を立てている(Twitter)
    • 好きなテクノロジーを選び、クラウドで実施し、クレジットカード、もしくは、コストセンターから料金を計上する権利をCMOが持っていたとしても、実際にそうるべきだとは限らない。ここで役に立つのがチーフ・マーケティング・テクノロジストだ(CMO.com)

    プライバシー/セキュリティ/法律

    その他の重要な記事、動画 & オーディオ

    • デトロイトのことを勘違いしている人達は多い。元祖「モバイル」技術が誕生したデトロイトは、自動車と荒廃した建物だけの街ではない。実は、連載記事「Detroit vs. Everybody」で報告されているように、デジタル、テクノロジー、そして、イノベーションの復興が起きつつある(re/code)
    • デビッド・カーは、デジタルメディアの推進派 & 賢明なアドバイザーとして人々の記憶に残るはずだ(Mashable & Medium)
    • ボストン大学は、コミュニケーション学科でアンドリュー L. ラックプロフェッサー(同名の著名なジャーナリストによって設立された名誉職)として講義を行ったデビッド・カーを、ジャーナリズムのあるべき姿を理解した革新者として、追悼した。デビッド・カーが、Bloombergのアンディー・ラック会長とボストン大学のコミュニケーション学部長のトム・フィドラーとジャーナリズムの未来について議論している模様を映した動画を用意した。




    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital February 20th 2015」を翻訳した内容です。

    AppleにUberの話題が出ましたが、Googleも参戦しているこの分野、今後は「自動車」業界が熱そうですね。50年後100年後の自動車業界は今とは全く違う姿になっているのかもしれません。Snapchatは快進撃中のようですが、意外と日本ではブレイクしていませんね。若者層に受けなくもないのかな、とは思うのですが、何かのきっかけがあればもしかして。 — SEO Japan

    大量に市場投入される予定のApple Watch、成功の鍵は他分野との連携可能性

    AppleのCEOであるTim Cookが、Apple Watchのリリースに向けていろいろと活動を開始したようだ。発表は3月9日月曜日、サンフランシスコのYerba Buena Centerで行われるものとみられている。今回はThe Telegraphのインタビューに応じ、Apple Watchの魅力と、そして今後の可能性について語っている。

    まずCookが言うところによれば、Apple Watchを買う人はまずそのファッション性(格好良さ)に注目して購入するのではないかとのこと。確かにデザイン面ではさまざまにアイデアを投入しているといえる。「もちろん時計として非常に正確でもあるんですよ」とも言っている。時刻精度は50ミリ秒以内となっている。しかしもちろん、スマートウォッチの魅力はその応用可能性にあるといえる。利用者が増え、そしてApple Watchと繋がるデバイスが増えていくことにより、Apple Watchは本当に便利なデバイスとして成長していくことができるようになるわけだ。

    Telegraphのインタビューの中でも、まずは車の電子キーを代替していくのではないかとCookは語っている。センサーや無線機能を備えた情報端末に、やはりセンサーや無線機能を必要とするデバイスの機能を統合していくというのは自然な流れだろう。

    すでに世の中には、さまざまな種類のスマートウォッチが存在している。しかしAppleは大量のデバイスを市場に投入し、市場を格段に拡大するパワーを持っている。それにより、Apple Watchとの連携をすすめるデバイスなども増えることにもつながる。そうなれば、Apple Watchの可能性は、自身のハードウェアないしソフトウェアに限られるものではなくなっていくのだ。たとえば自動車メーカーも、Android Wearへの対応を行うべきかどうかについてはいろいろと考えたくなるだろう。しかし500万台のApple Watchが米国内に広がるようなことになれば、Apple Watch対応をうたうことがすなわち商品の魅力となり得る。そしてApple Watch自身の成長も促すこととなる。

    自動車のキーを代替するということについては、技術的なハードルも低くすぐにも具体化される話だろう。そのレベルにとどまらず、各種電化製品やスマートホーム・デバイス、あるいは電車や飛行機などの交通機関やホテルなどが、利用者や消費者の声に応じる形でApple Watch対応をすすめていくことになるかどうかが成長の分岐点だ。Apple Watchを身に纏う人というのは、より高い消費性向を持つ人々であるともいえるかもしれない。いったん動き出せばますますApple Watchと繋がるマーケットは拡大していくことになるだろう。

    Apple Watchは、そのスタイルや性能の面でも大いに話題を集め、きっと人気を集めるのだろうと言われている。Appleは大量のApple Watchを市場に投入する予定であるらしい。ただし成功の鍵は、世に出ていく数多くのApple Watchが隣接市場と連携して広がっていくことになるのかどうかにある。

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    (翻訳:Maeda, H


    Apple、さらに多数の絵文字をサポート、ガジェットのアイコンもアップデートへ

    iOSOS Xの新しいデベロッパー向けプレビュー版で、Appleがさらに多様な絵文字をサポートすることが判明した。新たに追加される絵文字には多様な肌色の人の顔や国旗などが含まれる。これまでも一部の国の国旗はサポートされていたがあまり数は多くなかった。

    新たな肌色オプションを起動するには、顔や手などの絵文字の長押しすればよい。すると6色の肌色が選択できる。当然だが、幽霊、ドクロ、仮面などは「人間」のセクションの絵文字であっても肌色オプションがサポートされない。「旅行と場所」のセクションに新たに32ヵ国分の国旗が追加された。

    Appleが絵文字のサポートを拡大することは昨年3月にMTV ActがAppleのCEO、ティム・クックに送った要請のメールにAppleの広報責任者、Katie Cottonが「われわれはUnicodeコンソーシアムに働きかけている」と回答したときから予期されてていた。その後Unicodeは絵文字の多様性を高めるための修飾オプションのサポートに関するテクニカル・ドラフトを公開した。このレポートの筆者はGoogleのMark DavisとAppleのPeter Edbergだった。どうやら絵文字の修飾オプションは正式に導入されるようだ。

    AppleはまたiPhone 6を含むガジェットのアイコンのデザインをアップデートしている。

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    (翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


    大量の専門技術者をごっそり抜かれたLi-ion電池専門メーカーがAppleを告訴へ

    Appleは、自動車など大型車両用のリチウムイオン電池を作っている企業と直接競合するような電池事業部を作っている…そういう事業部を作るためにその企業からエンジニアを引き抜いている、とAppleを非難する訴訟の訴状が、そう言っている。電池メーカーA123 Systemsが裁判所に提出したその訴状によると、Appleが同社(A123)のプロジェクトを指揮していたエンジニアたちを積極的に勧誘してきたため、2012年に倒産保護を申請せざるをえなかったA123 Systemsは、彼らが担当していたプロジェクトの一部を閉鎖しなければならなかった。

    Reutersの記事によると、その訴訟の中では、Appleは“A123のものと同一ではないまでも類似の”電池事業部”を構築している、とされ、またAppleはLGやSamusung、Panasonic、Toshibaなどからも電池技術者を雇用しようとしている、と示唆している。AppleはTeslaからも、自動車製造技術の専門技術者を雇用し、そのことが、Appleは同社独自の電気自動車を作るらしいという噂が広まる原因になった。

    Reutersの記事では、元A123の技術者11名が、今ではLinkedIn上でAppleの社員になっており、確かにこの電池メーカーからクパチーノに本社があるあの企業への、大量引き抜きがあったことをうかがわせる。A123の訴訟は、Appleの意図が自動車ないし自動車技術の構築にある、とは言っていないが、同社から技術者を引き抜くということは、その強い可能性を示唆している、と述べている。

    しかしAppleがリチウムイオン電池技術の経験のある専門技術者を雇用していることは、それが車に使われるか否かとはかかわりなく、同社にとって十分な意義がある。またA123 Systemsの現在の経営状態からすれば、有能な社員がよそに機会を求めても不思議ではない。もちろんAppleは、ものすごく魅力的なオプションを提示しているはずだ。今回の訴訟の原告A123の勝ち目は、そこに挙名されている社員たちの唐突無断の中途退社が、同社と彼らが雇用時に交わした公式の雇用契約に違反していることにある。

    この訴訟自体は意外でもないし、平凡な結果に終るだろう。しかし大型リチウム電池を通常の(良質な)サプライチェーンから入れずに、専門メーカーからわざわざ大量の人さらいまでして自分で開発することの、Appleの真のねらいは何だろう? われわれとして興味津々なのは、その点だ。事態の今後の展開を、ゾクゾクしながら見守りたい。

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    (翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


    Apple、2011〜2013年製MacBook Proのビデオ問題に対する保証を延長


    Appleは新たな修理プログラムとして、2011年から2013年にかけて製造され、ビデオ関連の問題を起こしているMacBook Proに対てる保証を延長する。このプログラムは、対象モデルを無償で修理し、すでにユーザーが有償で修理した場合には費用を返金するものだ。自分のMacBook Proが対象かどうかを調べるには、Appleのサポートページに行って、OS Xの ‘’ メニューの「このMacについて」 に書かれているシリアル番号を入力すればよい。

    影響が出る可能性のあるモデルは、15および17インチのMacBook Proと、15インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデルで、2011年から2013年の間に製造されたものだ。影響のある場合に起きる症状は、画像の歪み、電源が入っているのに画面が表示されない、あるいは突然システムが再起動するなど。

    Appleには、実際にこれらの症状が見られる場合にのみ連絡すべきであり、そうでない場合は問題を抱えていない可能性が高い。

    一般にAppleは、保証期間が過ぎた後に問題が多数発見された場合の保証延長に関して非常に対応が良い。同社はTechCrunchに対して、本リペアエクステンションプログラムに関する正式声明を提供した。

    2011年2月から2013年12月までの間に販売されたごく一部の MacBook Pro システムに、ビデオ (画像) に関する問題が起きる可能性があることが判明しました。弊社では対象となるシステムを無償で修理させていただくとともに、Apple または Apple 正規サービスプロバイダを通じて有償で修理したお客様には返金手続きのために連絡をとっています。修理プログラムの詳細については、
    http://www.apple.com/jp/support/macbookpro-videoissues/をご覧ください。

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    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    Appleの新規採用者には、カーインテリア、変速機、新型車、自動車安全性の専門家までいた


    Appleの車に対する野望は、自動車技術の進歩を自社の既存製品に生かすことにとどまらない。 9to5Macが分析したところ、Appleの自動車部門のトップ、Steve Zadeskyの下に集まった社員の中には、ダッシュボード情報提供ソフトウェアのCarPlayの改良版を作ったり、将来のMacノートパソコンやiOSデバイスで使うためのリチウムイオン電池の改善に必要な範疇はるかに超える才能の持ち主が含まれていいた。

    雇用者リストには、自動車に強く特化して応用の可能性が比較的小さいスキルの持ち主が見つかった。たとえば、Robert Goughは以前AutoLivの設計責任者として自動車の「能動的安全」技術に関わっていた。Hugh Jayは、モータースポーツ、商用車、および航空製品の変速機とギアポックスに関わっていた。Mujeeb Ijaz(最近のA123システム訴訟に名前が挙がっている)は、元A123システムの自動車製品責任者で、Fordでは電気および燃料電池自動車技術の責任者だった。David PernerもFord出身で、新型自動車のエンジニアリングに関わっていた。そして、Fernando Cuhnaは、GMで内装およびトリムのデザインを担当していた。

    Appleの自動車への関心は、将来iOSが車内での存在感を高めるための準備以上のものではない、という意見もある ー そして、基本的な情報提供だけでなく、将来自動車メーカーが外部ソフトウェアパートナーにもっと自由を与えた場合の自動車診断や性能モニタリングを扱える総合的車載ソフトウェアを作るために、専門家チームを招集した可能性もある(社内から多くの人材がZadeskyのチームに異動したことも、9to5Macは伝えている)。

    しかし、Appleが実際のハードウェア設計とエンジニアリングをテストするために、人を集めている可能性はいっそう現実味を帯びてきている。Appleが自動車市場に本気で参入することに驚くかもしれないが、Daring FireballのJohn Gruberは、その可能性を完全に捨て去ることの愚かさはいずれ証明されると、単純な理屈で説明している。

    ただし、これまでAppleが結局追求をやめたプロジェクトの数々やその他の成り行きを踏まえれば、この規模で自動車技術の人材を集めていることに私はさほど驚かない。この問題は本稿の領域を超えるかもしれないほど大きなものだが、今のAppleにとって、成就するとは限らない研究開発プロジェクトであっても、そこへの投資リスクの許容範囲は、その膨大な保有現金、時価総額、および市場ボジションのおかげで、著しく大きくなっていることも忘れてはならない。

    Appleは本件へのコメントを拒んでいる。

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    (翻訳:Nob Takahashi / facebook


    Apple、iOSアプリとゲームの最大サイズを4GBと一挙に2倍に拡張

    時代は変わる―ストレージの単価は下がり、帯域幅は広がる。アプリのサイズは大きくなる。

    App Storeのローンチ以来初めてAppleは登録アプリとゲームのサイズの最大値を増加させた。

    2008年kらずっとApps Storeの上限サイズは2GBだった。それより大きいアプリはiTunes Connectというデベロッパー・ツールで自動的にアップロードを拒否されるようになっていた。

    しかし今日(米国時間2/12)、上限が4GBと一挙に2倍になった。

    どういう理由かわからないが、Appleは依然として16GBのiPhoneを売っている。iOSが3-4GBを占めるとして、4GBのアプリなら最大3本しかインストールできないだろう。いやはや。

    もうひとつの注意点だが、WiFiではなく携帯電話網を通じてアプリをダウンロードする場合の上限は100MBのままで変わらない。

    もちろん、ほとんどのアプリは4GBものサイズを必要としない。FacebookやInstagramなどの多機能アプリでも数百MBがいいところだ。

    しかしゲームとなると話は別だ。強力なCPUと大容量メモリのおかげで最新世代のiPhone/iPadはハイレゾのアニメーションや高度なBGMを処理できるようになった。そしてこうしたファイルは猛烈に場所を食う。

    ゲーム・デベロッパーは、インストール後にリソースファイルをダウンロードさせるなど2GBの制限を回避しようとして苦労していたが、今後はそういう必要がなくなるだろう。

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    (翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


    Mac向け次世代標準写真アプリ、プレビュー版レビュー―iPhoneアプリの強力デスクトップ版

    今月、AppleのOS X向け次世代写真アプリ が初めてクパチーノのAppleキャンパスの外に出た。このアプリが最初に発表されたのは去年6月のWDCカンファレンスのときだったから、すでに7ヶ月が経っている。われわれはこのアプリのプレビュー版を数日間テストするチャンスがあったのでファースト・インプレッションをレポートしたい。

    TechCrunchは頻繁に写真撮影を命じ、それに対して料金を払ってくれているから、私は厳密な意味で「プロ写真家」の仲間に入るだろう。しかし過去の写真の管理に関しては大の怠け者だ。普段の写真の整理には一切ソフトを使っていない。私的な写真を撮るカメラはiPhoneだけだ。整理や後処理にもAppleが標準で提供するアプリで十分に満足している。

    そういう次第なので、私は新しいPhotos for OS Xが大いに気に入った。このソフトウェアはデザイン、機能ともにiOS版とそっくりだ。ただし、すぐに気づく相違は、デスクトップ版が桁違いにスピードが速いことだ。Macにカメラや外付けストレージを接続して現行のiPhotoで開こうとするとかなりのフラストレーションを感じる。そして往々にしてビーチボール・アイコンがぐるぐる回ったままハングアップしてしまう。

    新しい写真アプリはまったくゼロから作りなおされており、こうしたイライラはすべて解消されている。まだプレビュー版であるにもかかわらず、あらゆる面で現行iPhotoより良い。

    当初iCloudから写真ライブラリ(ベータ版)を読み込むのには多少時間がかかるが、巨大さを考えれば、予想より短時間ですむ。いったんローカルに読み込んでしまえば、新しいPhotosアプリは断然光る。あらゆる面で最新のデスクトップの写真アプリがそうであるべき振る舞いをみせる。つまりユーザーがいっさい手を出すことなく適切に写真を整理してくれる。ブラウズと検索するのも快適だ。

    最初に述べたように私は写真の管理に関してあまり複雑なことはしない。アルバムの作成もすべてアプリまかせだ。新しいPhotosアプリでいちばん気に入ったのは、まさに私のそういう使い方にぴったりだという点だ。自動的に適切なアルバムを作成してくれるので、今後は、写真を友人と共有したり、気に入った写真をプリントアウトするする機会も増えそうだ。

    またPhotosは写真の編集機能でも優れている。デフォールトではもっともよく使われる編集機能だけが表示される。大多数のユーザーにとってはワンクリックですむ自動修整で十分だろう。ユーザーは必要ならメニューから細かい修整機能を順次開ける。

    AppleはiPhoneで写真というものを決定的に変えた。iPhoneさえ持っていれば友達にも興味があるような写真を誰もがスナップ撮影できるようにした。まずiOSに登場したPhotosは近くOS X,にやってくる。Photosアプリはもちろんプロ向けではない。しかし一般ユーザーにとっては、現在のバージョンでさえ理想的な写真管理ツールだ。特に私のように整理を面倒がる怠惰なユーザーにはありがたい。

    新しい写真アプリは現在デベロッパー向けプレビュー版だが、この春には公開ベータ版がリリースされるはずだ。

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    (翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


    Apple、モントレーでの太陽光発電施設建設に8億4800万ドルを出資

    本日のInternetカンファレンスにて行われたTim CookとGoldman Sachs Technologyの対話の中で、Tim Cookから興味深い情報が出てきた。Appleが、太陽光発電施設の構築に8億4800万ドルを投じるとのことだ。

    Cookによれば、カリフォルニア州モントレーに建築される1300エーカーの太陽光発電施設の建設に8億4800万ドルを出資するとのこと。アリゾナ州のFirst Solarとの共同プロジェクトだ。出資の見返りとして、Appleは今後25年間にわたり、固定レートでの電力供給を受けることになっているそうだ。

    Cook曰く、この施設から得られる電力はAppleの新しいキャンパスおよびカリフォルニア州にある既存オフィス群、および同州の小売ストアの電力を十分に賄うものであるとのこと。

    建設は2015年中頃に開始となり、2016年末には完成する予定となっている。

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    (翻訳:Maeda, H