Apple、4.7インチ、5.5インチの新iPhoneを早ければ9月にも発表と日経新聞が報道

先ほど日本の有力ビジネス紙、日経新聞日本語版〕が報じたところによると、Appleは4.7インチと5.5インチのスクリーンを備えた次世代iPhoneを早ければ9月にも発表するという。

この記事によれば、量産準備はすでに開始されており、部品供給業者は指紋センサーやLCDドライバー・チップなどの製造に入っている。またLCDの量産は4月-6月四半期から始まるということだ。

Appleはまたディスプレイの大型化に伴い解像度の引き上げを行うという。この情報が正しければ、フルHDがサポートされることになるのかもしれない。

まだ時期が早いのでiPhoneに関する噂を全てうのみにはできないが、 この日経の記事にはいくつか本当らしさを感じさせるところがある。4.7と5.5インチのスクリーン・サイズについては、今年に入ってBloombergWall Street Journalが「大型化したスクリーンを備えた2機種が開発されている」と伝えている。また日経は昨年、「iPhone 5sと5cは日本で9月20日に発売される」と公式発表の前に正確に報道している。

Appleに対しては長らく「より大型のスクリーン」を要求する声が強かった。最近、次世代モデルのスクリーン・サイズは現行iPhone 5、iPhone 5c、iPhone 5sに共通する4インチを上回ることになるという噂がしきりに流れていた。

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iOS 7の普及率は90%。Android Kit Katは未だ10%以下(Mixpanel調べ)

Mobile分析会社のMixpanelによると、iOS 7はAppleモバイル端末の殆どに浸透しており、同社のリアルタイム普及統計トラッカーの時間単位ブラウジングデータよると、iOS 7はApple端末の88~90%で利用されている。比較のためにAndroid端末のデータを見ると、GoolgeモバイルOSのKit Kat(4.4)以上を使っているのは、わずか8%前後だ。

この統計画面によると、Appleユーザーは端末を最新状態に保つのが得意のようで、これはデベロッパーにとって実に有難い。iOS 7用にデザインされたアプリは、旧iOS用と比べて著しく異っている場合が多いからだ。断片化問題におけるこのAppleの優位性は、異なるOS間でアプリの動作確認を行うコストの減少を意味する。その点でAndroidが未だに大きく遅れをとっていることを、現Kit Katの普及状態が示している。

Apple iOS 7の最新リリースであるiOS 7.1は、3月10日の公開以来、Mixpanelのパートナーアプリやサイトを訪問するiOSユーザーの大部分を占めている。当日から現在にいたる訪問者の31%がiOS 7.1で、次に多いのは7.0.6の29%だった。結論:Appleユーザーはアップデートが早く、それをためらい始める様子は見られない。iOSのためにソフトウェアを開発する効率のAndroidとの差は、当分なくなりそうにない。

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元Appleエンジニアがオフィス・デスクをスマート化―Stir Kinetic Deskにザッポス創業者らが150万ドル投資

最近、われわれの身の回りのものが次々にOSによって操られるスマート・ハードウェ化している。今度はJP Labrosseという元Appleのエンジニアがソフトウェアとエレガントな工業デザインを組み合わせてオフィスのデスクに革命をもたらそうと意気込んでいる。

今日(米国時間3/20)、LabrosseのStirというスタートアップは最初のプロダクト、Stir Kinetic Deskを市場に出すための資金、150万ドルを調達することに成功したと発表した。このラウンドをリードしたのは(現在はAmazon傘下の靴の通販ショップ)Zapposのファウンダー、CEOのTonyHsiehが設立したVegas TechFunとその幹部のZach Ware、バイオメディカル起業家のJosh Makower、John R. Woodard、Richard Kleinを始めとする元Apple社員だ。

Labrosseはありきたりの起業家ではない。AppleではiPodのチーフ・エンジニアであったし、その後何度も起業して一度ならずエグジットに成功している。同様にStirも単なるオフィス・デスクではない。

Stirは立っても座っても使える。しかも内蔵する頭脳がユーザーごとに最適の高さを学習していく。座っている時間、立っている時間をモニタし、消費カロリーを計算し、適切な間隔でストレッチを勧める。Labrosseは「魔法のデスクだ」と表現している。

デスクの横にあるボタンを押してアクティブ・モードを作動させておくと、適度な間隔を置いてデスクが数センチほど静かに上下して姿勢を変えるようユーザーに勧める。”Stirではこの機能を“Whisperbreath”〔ささやき〕と呼んでいる。これはカオス理論で有名になったバタフライ効果のようなもので、長年の間にユーザーの健康の改善に大きく貢献するはずだという。

もちろん立ち上がって作業したり、座って作業するためにマニュアルでデスクの高さを変えることもできる。

デスクにはWiFiとbluetoothが内蔵されており、表面のコンパートメントには各種の接続や充電のためのポートが収められている。

Labrosseによれば、Stirは「一連の生活を改善する物理的プロダクトの最初の試み」だという。

Stirのビジネスは順調に立ち上がっている。テクノロジー・メディアで好意的に紹介されたこともあり、最初のロットは1台4000ドルで完売したという。顧客には評価用に購入したFortune100の大企業も含まれる。.

Labrosseは明言しなかったが、Zapposの創業者でラスベガス経済界の大立者であるTony Hsiehの根回しが大企業への売り込みに貢献しているかもしれない。

Tony Hsiehらから調達した資金は新たなプロダクトの強化と流通チャンネルの拡大に充てられる(Labrosseによればいくつかの小売業者と交渉中だという)。

オフィス用品のスマート化が今後の大きなトレンドになっていくことを期待したい。私はファイル・キャビネットに言ってやりたいことがいくつもあるのだが、今のところ連中は聞く耳もたないのだ。

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Apple CEO、ティム・クック曰く:『Haunted Empire』はナンセンス。会社もカルチャーも正しく描かれていない

ご存じない方のために書いておくと、元Wall Street Journal記者のYukari Iwatani KaneがAppleについて書いた、Haunted Empireという本がある。KaneはWSJで長年にわたりAppleの脈動を報じてきた人物であり、この本はスティーブ・ジョブズの在籍中と、CEOをTim Cookが引き継いだ後とで、カルチャーにどんな変化があったかの焦点を当てている。

つい先ほどCookが、この本に関する以下の声明を、CNBCのBecky Quick宛に送った。

このナンセンスは、以前私が読んだ何冊かのAppleに関する本と同類だ。Apple、スティーブ、そして当社のあらゆる人物を正しく捉えらていない。Appleでは、毎日8万5000人以上の従業員が出社し、世界最高の製品を作り、宇宙に自分たちの名を残し、自らが受け継いだ時より少しでもよくするためにベストを尽くしている。これは創設以来Appleの中心をなすものであり、次の10年も中心であり続ける。私はわれわれの未来に大きな自信を持っている。われわれの歴史の中にはいつも、数多くの疑う者たちがいた。彼らの存在は、われわれをより強くするばかりだった。

ご覧の通り、これは同書、およびそこに書かれているAppleの活動方針についての正確性を、かなり大胆に非難する内容だ。この本は他でも批判されており、ウェブ界隈のレビュアーも、その内容に対して否定的な意見を述べている。私も読むつもりでいるが、今日Kindleにダウンロードしたばかりで、まだ取りかかれていない。

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調査報告:税法をIT巨人向けに変えれば、米政府は890億ドルを手に入れる

IT巨人たちはGoogleからAppleまで、海外タックスヘイブン(租税回避地)のファンとして悪名が高く、数十億ドルもの節税をしている。調査報道ジャーナリスト協会の最新レポートによると、「もしこの現金が国内にあって現行法人税率35%が適用されれば、米財務省は890億ドルの臨時収入を得ることになる。これは、米国の本年度財政赤字予測5140億ドルの17%にあたる。

議論は新しいものではないが、この報告は税法を変更しないことが非常に高くついていることを指摘している。「もし米国の多国籍企業が海外現金を米国銀行に置き、米国の国債、株式、証券等を買っていれば、それらの資産は送還されたものして扱われ、米国税法の対象になる」と、カール・レビン上院議員が協会の報告ろ受けて語った。

海外に隠し持つIT業界の大物たちの内訳を以下に示す。資産の多くが米国政府機関債として保持されている。

各IT企業はレポートについて標準的回答を返した。「Ciscoは納めるべき税金をすべて支払っている」。同じくAppleは、「当社は支払うべき税金を払う ― 1ドル残らず。われわれは法を遵守するだけでなく、法の精神も守っている」。

かつてApple CEO Tim Cookは、もし政府が税法を単純化すれば、同社の海外口座を国内に送還することに協力すると言った。一部の議員ら、例えば共和党の次期大統領候補、ランド・ポールは海外タックスヘイブンの慣用を擁護している。


[Appleのような会社が、他のどの米企業とも同じように節税したがっていることを、政府が中傷するのはばかげている]

いずれにせよ、議会が本会期中に米税法のこの部分を改訂できるかどうかは不明だ。議会はまだ、移民法改訂やNSAの改編を議論しなくければならない ― これらすべてを数ヵ月後に始まる選挙年の中で。

Image: Flickr User JD Hancock under a CC by 2.0 license

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iOS 8はNotification Centerを単純化, アプリ間通信を改良, Game Centerを廃止

9to5Macの最新の記事が、iOS 8の細かな特徴を詳細に報じている。これらがすべて最終的にiOS 8に載るとは限らない、と断ってはいるが、でもこれらの新機軸が実際に今後のiPhoneなどに導入されたら、ユーザ体験が大きく変わりそうだ。

9to5MacのMark Gurmanが書く記事はだいたいいつも信頼性が高いが、今回は、iOS 8をより使いやすくし、またリソース効率を良くするために、何かを取り去るとか、単純化する、という話が多い。それらはいずれも、これまでのデバイスでそれなりの効果を発揮していた機能だ。

まず、Notification Centerから”Missed”タブがなくなる。タブはiOS 7で”Missed”と”All”と”Today”の三つになったばかりだ。しかしユーザから混乱を招くと苦情が殺到したため、”Missed”を特別扱いする必要はない、という結論に達したようだ。

Voice Memosはインタフェイスが整理されて、必要なコントロールを見つけやすくなった。またメッセージに1か月または1年という有効期限をつけると、期限が来たら自動的に削除される。そして、ストレージの空き容量が増える。これまで機種のバージョンアップのたびに、同じバックアップを使い続けてきた人には、このストレージ大掃除機能がありがたいだろう。

Game Centerもリストラの対象になる。すなわちiOSとOS Xからこのアプリを削除し、Game Centerの機能を(それをサポートしたい)ゲーム本体に含める。ぼくみたいに、最近Game Centerをまったく使わないユーザは、ホーム画面がすっきりして、気持ちもすっきりするだろう。しかも、機能そのものは生き残るのだから。

人間社会と同じく、去りゆく者があれば、新たに生まれる者もある。まず、複数のiOSアプリ間のデータ転送や通信の機能が改良され、たとえばコンテンツを編集してそれをほかのアプリへプッシュして使わせることができる。今でもそれは、iOSの”Open in…”機能である程度できるが、今度の新しいAPIはずっと本格的なもののようだ。

さらに、AppleはCarPlayをWiFi対応にする、という噂もある。Lightningのケーブルに依存しなくなるのだ。でも実は、Volvoのパンフレットにはすでに、WiFi接続が予告されている。iOS 8でそれが実際に実現すれば、車に乗った途端にCarPlayが使える状態になるのだから、ユーザ体験の大幅向上だ。

9to5Macの一連のiOS 8記事は、これまでも本誌で取り上げてきた。これらがすべて事実なら、AppleがiOS 7で築いた土台の上に、見事な建物が建つことになる。

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iOS 7.1:子供が偽キャットフードに親の全財産を注ぎ込む前に警告

Appleが教訓を得たらしい。子供たちがバーチャルなナンセンスに大金を投じることに関する幾度かの派手なニュースを受け、最新版のiOSでは、アプリ内購入に関するAppleのポリシーをユーザーに再確認させるようになった。

iOS 7.1から、ユーザーが仮想コインや偽キャットフードなどのアプリ内購入を行った後、変更しない限り、次の15分間はパスワードなしでさらにアプリ内購入が可能である、旨のメッセージが表示されるようになった。iOSの「設定」アプリへのボタンも表示される。

このポリシーは新しいものではない。2008年にApp Storeがデビューして以来存在しているが、見過されがちだ。iPadを即席ベビーシッターとして頼っている親たちに聞いてみてほしい。

今年Appleは、無許可の子供によるアプリ内購入に関して3250万ドルを払い戻す示談に応じた。FCCは、手ぬるいと思われる本件に関するAppleのポリシーを調査中だ。新たな警告メッセージは無許可購入を完全に防ぐものではないが、多少の抑制にはなるはずだ。

アプリ内購入はそれ自体で業界の一大分野となっている。子供にアプリを与えると、1時間は遊んでいる。子供に遊ぶために何かを買わなければならないアプリを与えると、親がヨットを買えるほど支払う。

【日本語版蛇足】子供がアプリ内購入するためには、[通常]親がパスワードを入力する。メッセージは「この1回だけでは済まない」という警告である。

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Apple、iOS 8でマップを大きく改良へ―新しいデータと乗り換え案内を追加

AppleはiOS 7.1でいくつかの機能を追加し、古い機種でのパフォーマンスを相当に改善した。一方でiOS 8のリリースへ向けての準備が進んでいるようだ。Apple情報については実績のあるブログ、9to5Macに今日(米国時間3/11)、Appleの次世代iOSではマップが大幅に改良されるという記事が掲載された。

iOSマップの波乱の物語はOS 6でAppleがGoogleマップの標準搭載を止め、独自の地図アプリを搭載することにしたときに始まった。しかしユーザーの反応は良好とは言えなかった。ビジュアルデザインは良いが、データの正確性ではGoogleマップに大きく劣っていた。地図アプリではGoogleが何年も先行していたのだからこれは止むをえないことだった。だが9to5Macの記事によると、iOS 8でそのギャップは縮まることになるそうだ。

BroadMap、Embark、HopStopなど地図専門企業を買収し、iOSの地図情報データベースを根本的に作り直したことで大きく信頼性を向上させるのに成功したのだという。

iOS 8のマップでは正確性と同時、データの種類や表現も向上している。新しいスポットの追加、地名や通りの名前の表示の改良、その他ビジュアル・デザインの向上などが図られている。2年前に独自マップをスタートさせて以来、公共交通機関の乗り換え案内が欠けていることが弱点として指摘されてきたが、iOS 8ではいよいよ乗り換え案内が登場する。これは上記の地図企業の買収の成果だ。特にEmbarkとHopStopは乗り換え案内で長年の実績があるから、われわれはiOS 8の乗り換え案内の質については大いに期待してよいだろう。

iOS 8では鉄道、地下鉄、バスがサポートされる他に主要な空港については「さらに詳しい情報」も得られるという。これはシャトルバスなどの交通手段を意味しているのかもしれない。新しいマップはアメリカの主要都市についてまず公開され、順次世界に広げられているということだ。新しいマップではユーザーの位置の近くの駅やバス停がはっきり目立つように表示される。また乗り換え案内では現在より後の時刻を指定できる。このときは運行終了時刻などが当然考慮される。

iOS 8で健康管理アプリ‘Healthbook’が準備されているという9to5Macの以前の記事と合わせて考えるとiOS 8はメジャー・アップデートになりそうだ。デザインががらりと変わったiOS 7のときほどドラマチックではないかもしれないが、機能や利用体験の面ではそれを上回る改良になるようだ。

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AppleのIT部門と学校への侵攻は続く。「秘密」の優良顧客価格を改訂

Appleのロイヤルティー・プログラムをご存じなくても無理はない。それは実に正当な理由によりあまり公にされていないからだ。12ヵ月間にApple製品を5000ドル以上購入するような人物のみを対象にしている。

その種の「人物」と、ふつう組織であることが多い ― 具体的には企業のIT部門や教育機関だ。敷居の低さから見て、企業といってもさほど大きい必要はない。ロイヤルティー・プログラムは数年前から存在しているが、最も恩恵を受けているのは大企業や大量購入が必要な学校だ。

先週Appleは、法人による購入をさらに推進するべく秘かに同プログラムを改訂した。

割引プログラムには3段階あり、12ヵ月間に5000ドル以上の “red” 段階から始まる。次は3万5000ドル以上の “green”、そしてあまり知られていない 20万ドル以上の “blue” だ。
先週の変更によって、Appleはいくつかの商品について3段階すべての割引幅を増やした。ほぼすべての割引価格ぎ数%改善されている。例えば聞くところによると、Macは低い段階で5%から6%へ、高い段階で最大8%の割引される。

サードパーティー製アクセサリーの割引率は、低段階で5%から10%に、高段階ではさらに増えている ― ただし、JawboneやBeatsのような売れ筋は対象外だ。

iPadは引き続きモデルと数量によって2~4%程度のディスカウントされる。

さらにAppleは、iPhoneもラインアップに加えた ― 同プログラムにiPhoneが登場するのは初めて。iPhoneの正確な割引率は不明だが、iPadと同程度と推測してもよいだろう。

iPadと言えば、現在50台以上に関して通常の2~4%より大きい割引率でiPadキャンペーンが進行している。興味のある団体はAppleの法人営業に電話で問い合わせることができる。

もう一つ、初めてロイヤルティー・プログラムに加わったのがApple TVだ。大した話ではないと思うかもしれないが、会議室や教室にiPadと併せてプレゼンテーション機能を加えたいと考えている団体にはかなり人気の高いオプションだ。Apple TVとiPadのAir Playの組み合わせは、プロジェクター用の他のドライバーやドングルの悪夢と比べてずっと簡単に設定できる。

「AppleTVの強みはリビングルームだったが、Air Play等のテクノロジーによって会議室や教室等でも使い道が広がっている」と512 PixelsのStephen Hackettは言う。IT部門へのApple TV展開に豊富な経験を持つ人物だ。「iOSのAirPlayはかなり前からあるが、OS XにApple TVを外部ディスプレイとして使用できる機能がついたため、テレビやプロジェクターで、多くのケーブルやビデオアダプターに悩まされることなくデータをシェアできるようになった」

「大量一括」購入者に向けたApple TVのプログラムへの追加は、Appleがこれらの分野で顧客の声を聞いていることを示す証しだ。

これらの変更は、先週AppleがiOSデバイス用配布・管理ツールを拡張したこととも符合する。これらのツールは、IT部門や学校が長年Appleに要求してきたことに対する明確な回答だ。今回の拡張には、「ゼロタッチ」セットアップや、デバイスのセキュリティー・プロファイルのロッキングが含まれている ― いずれも教育用iPadの配布担当者の仕事をずっと楽にするツールだ。

ディスカウントや商品の追加と併せ、これはAppleがIT担当者により大くの力を注ぎ、今後も彼らを引きつける努力を続けようとしている表れだ。

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Apple、iOS 7.1をリリース―CarPlayサポート、デザイン、Siri、カレンダーなどが改良

Appleは先ほど、iOS 7.1をリリースした。これは昨年9月にiOS 7が発表されて以来、最初のメジャーアップデートとなる。今回のアップデートはしばらく前からデベロッパー向けには公開されていた。CarPlayのサポートが目玉だが、それ以外にもビジュアル・デザインの変更その他いろいろと興味深いマイナーチェンジが見られる。

CarPlayは最近ジュネーブのオートショーで実車が展示されて大きな話題になっている。CarPlayをサポートしたニューモデルを発売するのはボルボ、フェラーリ、メルセデス・ベンツなどだ。

Appleは珍しくOS 7.1アップデートの内容を詳しく紹介するページを公開している。

CarPlay以外の改良点には、ホームボタンによってSiriの聞き取りをマニュアルでコントロールする機能がサポートされたことも注目だ。ホームボタンを押してながら話しかけ、話し終わるとボタンを離すことによってSiriに会話の区切りを正しく伝えることができるようになった。Siriの話す音声も中国語、イギリス英語、オーストラリア英語、日本語でより自然なものになった。

デザイン面では、ソフトキーボードのシフトキーなど文字以外のキーが灰色に白抜きに変更された。また着信応答、ロックスクリーンなどのアイコンが改良された。

カレンダーでは、月を表示した画面でイベントリストが表示されるようになった。この機能がないのが不便だという声が強かったので多くのユーザーに歓迎されるだろう。

iTunes Radioラジオでは簡単に放送局が設定できるようになり、iOSデバイス内から直接広告なしのiTunes Matchを購読できるようになった。

アクセシビリティーについても多くの点が改善された。アニメーションを減らすオプションが天気、メッセージ、マルチタスク・スクリーンで適用できるようなった。パララックス効果は気分が悪くなると一部のユーザーから不評だった。

また指紋認証機能に不具合を訴えるユーザーも出ていたが、TouchIDの動作も改良された。今回のアップデートはiPhone 4のパフォーマンスも改善するという。

ホームスクリーンが繰り返しクラッシュして再起動するバグも修正された。FaceTimeの着信通知は全デバイスで同期するようになり、別のデバイスで応答した場合、着信通知は自動的に消去されるようになった。iCloudのキーチェーンのサポートが受けられる国が拡大された。iPhone 5sのカメラには「自動的にHDRにする」という設定オプションが加わった。

ユーザーはデバイスの設定/ソフトウェアのアップデート」から、あるいはiTunesから iOS 7.1をインストールすることができる。

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メルセデス・ベンツ、CarPlay搭載の新Cクラス発表―このビデオで機能が詳しくわかる

ジュネーブで開催中のモーターショーでメルセデス・ベンツがAppleの車載iOSシステム、CarPlayを搭載したCクラスの新モデルを発表した。上にエンベッドしたビデオは繰り返しが多く、おそらくデモビデオに編集する前の素材集のようだが、それだけにメルセデスのCarPlayの機能が詳しく分かる。

ドライバーは車に乗り込むとセンターアームレストを開いてLightningケーブルを引き出し、自分のiPhoneを接続してアームレスト内にしまう。続いて、Siriを利用して電話をかける、メッセージを送信する、カーナビを設定する、iTunesでメディアを再生するところが紹介されている。

CarPlayの発表は自動車産業にとって一大イベントのはずだが、これまでのAppleの重要プロダクトの発表に比べるといささか地味な印象のスタートとなった。

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フォード、AppleのCarPlayとMicrosoftの関係について官僚的発言

車載iOSがついに現実のものになった。その名はCarPlay。Appleは、自動車メーカー数社と共に今日(米国時間3/3)のジュネーブ・モーターショウに先立ちこのプラットフォームを発表した。パートナーのフェラーリ、メルセデス・ベンツ、およびボルボはいずれもCarPlay対応車を今週にも提供開始すると発表した。

Appleは、他にも同プラットフォームに対応予定の自動車メーカーをいくつか発表し、その中には以前からMicrosoftの車載システムを熱烈に支持してきたフォードも含まれている。しかしフォードは、今後もApple同様、Microsoftとも協力していくと私に語った。

フォードはAppleのCarPlayを統合すべく開発を進めている。われわれはApple、Microsoft、他多数のIT企業と協力して車内連携システムの改善を続けていくつもりだ。SYNCのすばらしい点の一つは、デバイスに依存せず、AppleのiOSやGoogleのAndroidを含め、事実上あらゆるモバイルOSと互換性があることだ。

フォードは実質的に選択の自由を残している。最近の噂によると、フォードは同社のSYNC情報システムをMicrosoftのプラットフォームからBlackBerryのQNXに乗り換えることを検討しているという。同社はこの噂を否定し、様々なメーカーの提案を受ける姿勢であることを表明した。

フォードのSYNCは2007年に提供開始された。Microsoftが設計しWindows Embedded Automotive OSが走るこのプラットフォームは、発売以来数多くのアップデートや改善を繰り返してきた。早期からサードパーティーアプリもサポートしていた。これは、最初のスマート・インフォテイメント・システムと言ってよいものだが、改訂後も基本的なUI問題が解決されていない。最新のMyFord Touchは使用に耐えない。

ボルボによるCarPlayのデモが何らかの兆候だとすれば、新システムは既存の車載インフォテイメント・システムの上で動作する。CarPlayは、理論的にはMicrosoft SYNC上でも走る。しかし、iOSをWindows変種の上で動かすことは、フェラーリ F138のF1エンジンをスプリントカップ出場車に塔載するがごとき冒涜に思える。

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ジュネーブ・モーターショーでAppleの車載iOSシステム発表―自動車がiPhone アクセサリーになる

自動車のエンタテインメントとコミュニケーションをiOSでコントロールするCarPlay iOS in the Carを改名)はAppleのモバイル・エコシステムを新段階に拡張するものだ。これによっていわば自動車がiPhoneのアクセサリーの一つになる。

CarPlayシステムは今日(米国時間3/3)、ジュネーブで開催中のモーターショーで発表された。パートナーのフェラーリ、メルセデス・ベンツ、ボルボは、いずれもCarPlay搭載車を今週から出荷すると発表した。2014年中にCarPlay採用メーカーはホンダ、ヒュンダイ、ジャガーに拡大する。さらにBMW、シボレー、フォード、キア、ランドローバー、三菱、日産、オペル、プジョー・シトロエン、スバル、スズキ、トヨタも参加予定だ。

フィアット、米国クライスラー、フォルクスワーゲン・グループなどまだ動向を明らかにしていないメーカーもいくつかある。近く世界で昨年1500万台の新車が販売されたが、Appleは近くその大部分のダッシュボードにiOSデバイスを据え付けることに成功する可能性があるわけだ。

iPhoneとの接続はLightningポートを使うので、CarPlayで利用できるのはiPhone 5、iPhone 5s、iPhone 5cのみとなる。

【後略】

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ボルボ、メルセデス・ベンツ、フェラーリが車載iOSシステム発表へ

2014年にiOSを自動車に搭載することは、Appleのインターネット・サービス担当上級副社長のEddy CueがiOS 7のプレスイベントで明らかにしていた。

Financial Timesの記事によると、いよいよボルボ、メルセデス・ベンツ、フェラーリから車載iOSシステムが発表されるらしい。奇妙なことに、昨年のプレスイベントでプレミアム・パートナーとして紹介されたBMWの名前は含まれていない。

新サービスは車載のメーカー純正エンタテインメントとコミュニケーションのシステムにiOSの機能とユーザー・インタフェースが搭載されるというものだ。多くの自動車メーカーは現在iOSデバイスと車載システムの接続をUSBに頼っているが、この方式ではiOSが提供できるメディアへのアクセスに制限が生じる。車載iOSは携帯電話による通話、Siriとの対話、メディアの再生などをシンプルなインタフェースで提供するものだ。同時にiPhoneのGPSと地図サービスを利用したカーナビ機能も内蔵する。

ホンダ、アキュラはすでに一部の機能を装備している。AppleInsider,によると車載iOSプロジェクトが遅れているのはAppleの複雑な社内政治によるものだという。

9to5macから

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Appleの重大なSSLバグ, iOSに次いでOS Xも修復完了

Appleはここ数日、iOSとOS X製品に存在したSSLの欠陥のため、セキュリティの大きな脅威に直面した。iOSのバグは金曜日(米国時間2/21)の午後、iOS 7.0.6へのアップデートで修復され、iPhoneとiPadとiPod touchは安全になった。しかしOS X 10.9のMacはそのまま放置され、今日(米国時間2/25)になってv10.9.2へのアップデートにより修復された。アップデートがまだの人は、お急ぎあれ。

そのSSLのバグは、SSL/TLS認証プロトコルのAppleによる実装中にあった余計な “goto”命令が原因で、そのためiOSやOS X製品に行き来する、暗号化されているはずの送信されるデータは、暗号化されてない状態になる。この脆弱性を悪用するハッカーは容易に中間者攻撃を仕掛けて、パスワードなどのログイン情報を横取りできる。

ハッカーとセキュリティの専門家たちは、この欠陥は本当に”重大な悪用が可能“であり、2013年の10月以前から存在していたことをすぐに見抜き、ささいな問題では済まされなくなった。まだアップデートしていないユーザは、ブラウザはSafariでなくChromeかFirefoxを使うようにし、またハッカーにねらわれやすい大きな公開ネットワーク(とくに暗号化機能のないもの)への接続を避けるべきだ。

ただし、最良の対策は、今のOS X v10.9が載っているMacをすべて、早急に、上記のv10.9.2にアップデートすることだ。静観とか、様子見は許されない。

このリリースではFaceTime Audioという大物が加わったので、iCloudのコンタクトを音声オンリーで呼び出せる。FaceTime通信プロトコルのAudio部分は、この前iOS製品に実装されたものなので、これからはAppleのモバイルデバイス間だけでなくAppleのデスクトップ機とも音声通話ができるようになる。

以下は、v10.9.2アップデートの詳細を記述したプレスリリースの全文だ:
[以下、英文ママ]

About the update
The OS X Mavericks v10.9.2 Update is recommended for all OS X Mavericks users. It improves the stability, compatibility, and security of your Mac. This update:

Adds the ability to make and receive FaceTime audio calls
Adds call waiting support for FaceTime audio and video calls
Adds the ability to block incoming iMessages from individual senders
Includes general improvements to the stability and compatibility of Mail
Improves the accuracy of unread counts in Mail
Resolves an issue that prevented Mail from receiving new messages from certain providers
Improves AutoFill compatibility in Safari
Fixes an issue that may cause audio distortion on certain Macs
Improves reliability when connecting to a file server using SMB2
Fixes an issue that may cause VPN connections to disconnect
Improves VoiceOver navigation in Mail and Finder
Improves VoiceOver reliability when navigating websites
Improves compatibility with Gmail Archive mailboxes
Includes improvements to Gmail labels
Improves Safari browsing and Software Update installation when using an authenticated web proxy
Fixes an issue that could cause the Mac App Store to offer updates for apps that are already up to date
Improves the reliability of diskless NetBoot service in OS X Server
Fixes braille driver support for specific HandyTech displays
Resolves an issue when using Safe Boot with some systems
Improves ExpressCard compatibility for some MacBook Pro 2010 models
Resolves an issue which prevented printing to printers shared by Windows XP
Resolves an issue with Keychain that could cause repeated prompts to unlock the Local Items keychain
Fixes an issue that could prevent certain preference panes from opening in System Preferences
Fixes an issue that may prevent migration from completing while in Setup Assistant

イラスト: Bryce Durbin

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


インフォグラフィックで見るApple、Google、Yahoo、Amazon、Facebookの企業買収の15年

企業が齢を取ると動きが鈍くなり、やがては死に至る。そうならないためには新しい血の注入が必要だ。前世代のテクノロジー大企業の運命を教訓として、今日の新しい巨人たちは若い企業の買収によって健全性の維持を図っている。下にエンベッドした洗練された対話的インフォグラフィックをご覧いただきたい。Apple、Amazon、Google、Yahoo、Facebookが過去15年間に行った買収の件数、金額、企業ジャンルが一覧できるようになっている。

このインフォグラフィックを制作した企業向け損保のSimply Businessは、特にTechCrunchにのみ転載を許可してくれた。

それぞれの円の直径は(公開されている場合)買収金額を表している。左端の会社のロゴをクリックすると買収の一覧表が表示される。上部の+-ボタンあるいはマウスのホイールでズームイン/アウトができる。モバイル、検索などのカテゴリーをクリックするとそのカテゴリーでフィルターされる。上部右端のFrequencyをクリックすると件数が一覧しやすくなる。サイズの関係でモバイルではは見づらいかもしれない。ウェブからご覧になるようお勧めする。

Simply Businessのインフォグラフィックではっきり分かることがいくつかある。

  • Yahooの企業買収は2011年から2012年にかけてほぼ停止していた。 Marissa MayerがCEOに就任してから買収が積極的に行われるようになった。
  • Appleは社内に巨額のキャッシュを積み上げているにもかかわらず買収金額は低い。買収の動機は市場シェアの獲得というよりテクノロジーの取得が多い。
  • Facebookは上場に伴って大規模な頭脳流出に見舞われた。このため買収の動機は人材獲得が多い。
  • スティーブ・ジョブズは買収はイノベーションの失敗だと考えていたが、ティム・クックは新テクノロジーの獲得のために積極的に買収を行っている。
  • Sequoia Capitqalが 古き良き時代よ、さらばと嘆いた2008年から2009年にかけて買収不況が襲った。
  • ここ数年、検索、広告、メディア分野の買収が減少し、ソーシャル、モバイル、ハードウェア関連の買収が増加している。

トップ5企業による買収の最大のものは―

  • Apple – Anobit(3億9000万ドル)、 AuthenTec(3億5600万ドル)
  • Amazon – Zappos(9億ドル)、Kiva Systems(7億7500万ドル)
  • Google – Motorola Mobility(125億ドル)、Nest(32億ドル)、DoubleClick(31億ドル)、YouTube(16億5000万ドル)
  • Yahoo – Broadcast.com(50億ドル)、Overture(18億3000万ドル)、Tumblr(11億ドル)
  • Facebook – WhatsApp(190億ドル)、Instagram(10億ドル、7億1500万ドルで契約)

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleの次の成長分野は自動車?! 地元でまきおこるTesla買収の噂

San Francisco Chronicleや、Techメディアなどで、Appleが電気自動車メーカーであるTeslaの買収を検討中だと報じている。スマートフォンやタブレットの市場については価格競争の圧力も高く、大きな成長のために他の市場に視野を広げるというのは、確かにありそうな話だ。

ちなみにTeslaの企業価値は250億ドルとなっており、買収するとなるとかなり大きな買い物となる。しかしAppleには1600億ドル程度の現金があり、価格はいくらでも大した障害にはならないのかもしれない。もっと正確にいえば、Appleこそ、Tesla買収を考え得る唯一の企業ということになるかもしれない。大きな成長可能性を持つ市場に参入することになるわけで、そのバランスで考えれば数百億ドル程度は何の問題にもならないとも考えられる。

Tesla自体、ここしばらくも変わらずに好調な成長を続けている様子だ。株価も車の売り上げも大いに伸びている。リリースしているのはRoadsterおよびModel Sで、クロスオーバータイプのModel Xは今年後半からの納車となる見込みだ。予約も好調で、サイトの注意書きによればこれから予約しても手に入れるのは来年になるそうだ。株価は昨年比500%の伸びを示し、投資家たちもこの結果に大いに満足しているはずだ。Consumer Reportsでも、車としての過去最高評価と並ぶ評価をうけており、購入者に向けたファイナンスプランなども各種提供している。

今回の噂は、昨年春にElon MuskとAppleのM&A部門エグゼクティブのAdrian Pericaが会談したことに端を発している。多くのアナリストは、合併についての具体的な動きはないと考えている。そうではなくて、Muskが言及していた新しいバッテリーについて、何らかの形での提携を行う予定なのではないかと考えている人が多いようだ。Appleプロダクトを通じたエクスペリエンスが、自動車の世界にも実現されるとなれば、これは確かにわくわくする話だ。しかしTeslaにとっての旨味があまりないのではないかという分析にも一理ありそうだ。

ジョニー・アイブのデザインした自動車なんてものを見てみたい気もするのだが、どうだろうか。

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(翻訳:Maeda, H


広告業界は、Appleのユーザーデータ保護方針に不満を感じている

Appleは、自社ユーザーに関して様々な知識を持っており、サービスや製品の改善に利用している。名前、住所、位置情報。購入履歴等だ。しかし、それを広告主が自由に使えるようにはしていない。そのことが広告業界をひどく怒らせている、とAdAgeの最新記事は書いている。記事は、なぜAppleとAmazon(似たような運営方針をとっている)が、広告ビジネスの構築に苦労しているかを詳しく解説している。

Appleはデータに関してライバルに先行できる ― 共有さえすれば。

これは記事中の強いメッセージだ。Appleの持つ情報の質は「最上級に属する」と、元Appleのソフトウェア技術者でiAdのデータ測定プラットフォームの中心設計者だった人物は言っている。しかし、広告パートナーに提供しているものは、ゼロに等しい。クッキーベースの広告追跡やターゲティング機構を提供するのではなく、事実上広告パートナーは、どんな種類のユーザーにリーチしたいかを告げるだけで、あとはAppleのすることを信じるしかない、とAdAgeは言う。そして、ここで指摘しおくべきなのは、Appleが、広告売上を増やす可能性よりも、顧客のプライバシーを優先していることだ。

Apple自身が公式広告ページに書いているように、広告パートナーは分析・効果レポートをアクセスできる他、自動あるいは手動のターゲットオプションを使ってキャンペーンをカスタマイズできる。ターゲット項目には、地域、性別、年齢、具体的なユーザーの好み等がある。しかし、広告主がこれらのデータを直接アクセスして自身のデータマイニングツールやターゲティングシステムを使うことを、Appleは許していない。これは広告業界の標準ではなく、おそらくマジソンアベニューの広告関係者たちを苛立たせている理由だろう。

もちろん、Appleのやり方は同社の顧客満足度維持という全体方針と一致している。顧客の満足とは、大切な個人情報が責任をもって保護され使用されると知っていることだ。iAdの論理は明快だ。Appleはエンゲージメント向上を提案し、詳細なレポートや投資効果を高めるためにキャンペーンを簡単に微調整できるツールを提供するが、そのために必要な舞台裏は見せない(見せる必要がないとAppleは言うかもしれない)。

Appleは以前にも、ユーザーとの関係を巡って既存業界を不快にさせたことがある。同社がiPhoneを発売した時、キャリアーは電話機メーカーとエンドユーザーとの橋渡し役を放棄せざるを得なかった。長年に渡りキャリアーの収入源となっていた余計な機能やサービスポータルの類を、Appleが認めなかったからだ。今回も似たような既存ビジネスの再考察と言えるが、一般消費者にとっても利益になるはずだ。

広告主たちも、Appleのシステムの価値を認める意志はあるようだ。多くの有力広告主が結局iAdに参加しており、開始時から利用しているところもある。同プラットフォームは全世界で6億人以上のユーザーに到達可能であり、ユーザーの区分化に関して独自の優位性を持っている。携帯キャリアーと同じく、捨てるには大きすぎるメリットであり、最終的に業界のシフトを後押しすることになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


iPhone 6のリーク写真は偽物だった。しかしこれが本物でも文句はない

先日、Appleの次世代iPhoneを写したものだとされる写真が駆け巡った。上に掲載した写真も、Appleの次世代iPhone写真であるとしてTwitter上に流れたものだ。この写真のiPhoneは、背面がiPad風のカーブを描くようになり、またベゼル領域をなくして、前面を大きくディスプレイが覆うようになっている。いろんな論評も出たが、結局のところ流出写真と呼ばれたものは、いずれも偽物だった。

写真はレンダリングされたもので、Redditでも指摘したユーザーがいたように、Martin Hajekの作品を拝借したものであるようだ。Hajekはさまざまなデバイスを非常にリアルに3Dレンダリングしてサイトに公開している。そして今回のリーク画像と非常によく似たiPhone 6を2013年3月に公開している。今回の写真では内部パーツなども写っており、またTouch IDセンサーおよび2台のフラッシュを搭載している(オリジナルのレンダリング作品が公開されたときには、まだこうしたパーツの搭載は明らかになっていなかった)。しかしこれらの内部パーツ以外については、Hajekの作品を借用しているようだ。

ちなみに、元になったHajekのレンダリングもAppleの製品デザインとは無関係のものだ。しかし頷ける部分もあるのではないかと、個人的には感じている。iPad miniのレティナ版をiPhone化したような感じで、持ちやすく、そしてポケットに入れて持ち運びができるようにしているわけだ。iPhone 5sなどはエッジを強調して角を目立たせていたが、iPhone 5cでは丸みを帯びたデザインも採用している。そしてこれは人間工学的には面白いデザインであるとの評価も受けている。

と、いうわけで今年の秋辺りに、リークとして出回った写真のようなiPhoneが出てくるようなこともあるかもしれない。まず、画面が大きくなるのは間違いないのではないかと思われる。これに伴って背面を曲面デザインにするのも良いアイデアであるように思う。次のiPhoneがリリースされた際には、Hajekが未来予知能力を持っていたことが証明されると良いとも感じているところだ。

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(翻訳:Maeda, H


Appleが$14B相当の自社株を二週間で買い戻す–株主圧力に配慮か

AppleのCEO Tim Cookが最近Wall Street Journalで行った発表には、Carl Icahnの影が見える。その発表によるとAppleはこのほど、同社の大規模な株式買い戻し計画の一環として、Appleの140億ドル相当を買い戻した。ただしそれは、今日の同社の時価総額の3%強にすぎない。

投資家で業界の活動家でもあるCarl Icahnは先月、Twitterを利用してAppleに圧力をかけた。Appleの株式買い戻し計画は不十分だ、とツイートしたのだ。

[ツイート訳: Appleの取締役会は、買い戻しを顕著に増加させないことによって株主に大きな損害を与えている。詳細は後報で。]

iPhoneが5000万台売れるという記録的な売上を達成したAppleだが、2014Q1の業績は好悪相半ばしていた。その大きな売上額は証券業界の予想より少なく、利益は多かった。しかし利益が131億ドルもあるのだから、同社の現金保有額は増える一方だ。

実際に同社の手元現金は1588億ドルに増加した。それは今後もAppleの大きな戦略的資産でありつづけるが、しかし株主たちは、自分もその分け前に与りたいと思う。

Appleは最初数年前に、配当を検討した。しかし株価が同社の期待より低かったので、株の買い戻しを開始した。

同社の株式買い戻し計画は、自社の株に対する大きな自信の表れだ。それは、Appleが手元現金の投資方法としてそれしか考えていないことを意味する。言い換えると、Appleのお金の最良の投資先はAppleの株だ、とTim Cookは考えている。また一方では、それによって社外株を減少させる。Appleという会社の、既存の投資家の持分が増える。

過去12か月で同社は、買い戻し計画の総額600億ドルのうち400億ドルを買い戻した。そして現状では、そのペースで今後もさらに株の買い入れを続ける、という話はない。

しかし、Googleが1月に32億ドルでNestを買収したが、Appleはむしろそれに先駆けて、自分がNestを買うべきではなかったか?

この電脳温度計企業には、Apple出身の技術者が多い。ファウンダでCEOのTony Fadellは、AppleのSVPとして初代iPodの開発を担当した〔原文では“iPhone”〕。それだけの人材がGoogleに行ってしまうのは、得策とは言えない。本誌の取材によると、Nestの連中がGoogleのハードウェア部門を中核的に担うのだ。〔余計な訳注: 何言ってんだよ、製品開発でぶつかる==自分のやりたいことができないから、Fadellは独立したんだろ。ぶつかる連中を馘あるいは隔離しなけりゃ、絶対舞い戻らないぜ。同じ中東の血を持つJobsは、もういないんだし。〕

これまでの15か月で、Appleは21の企業をそれぞれ10億ドル以下という小額で買収した。株式買い戻し計画に関するTim Cookの発表は、今および今後の株主たちを安心させるだろうが、同社にとって次の重要なステップは、誰にもその重要性が理解できるほどの有意義な大型買収に、思い切って踏み出すことではないか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))