iPhone 7の予約は9月9日から、発売は9月16日から

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AppleはiPhone 7と7 Plusを発表し、今年のiPhoneラインアップを見るときが来た。iPhone 7と7 Plusの予約は9月9日から始まり、1週間後の9月16日に発売される。iPhone 7の基本モデルはストレージ32GBで649ドル。他に128GBと256GBモデルがある。大容量を得るためには100ドルずつ余計に払わなくてはならない。

32GBのiPhone 7 Plusは少々高い769ドル。同じく余分に払ってストレージを増やせる。通信会社の長期契約プランに入れば、月々iPhone 7が27ドル、iPhone 7 Plusが32ドルで手に入る。
iPhone SE、iPhone 6sおよびiPhone 6s Plusは引き続き販売される。Appleは6sと6s Plusのストレージを32GBと128GBに拡大した。iPhone SEは変わらず、16GBと64GBだ。

昨年導入されたiPhone Upgrade Planも継続される。つまり毎月の支払いを続けていれば新しいiPhoneとAppleCare+を直接Appleから受取ることができる。iPhone Upgrade Planは、米国の他に英国と中国でも利用できるようになった。

全機種ともまず28ヵ国で発売され、1週間後に30ヶ国が加わる。

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Appleの新CPU、A10 Fusionは電力消費を最適化してバッテリー寿命を延ばす

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今日(米国時間9/7)AppleはiPhone 7を発表した。新しいCPU、A10 Fusionは昨年のA9より40%速く、A8の2倍速く、初代iPhoneの240倍速い。特に興味深いのは、4コアのCPUが、高性能CPUコア2つと、従来の1/5しか電力を消費せずバッテリー寿命を延ばす「高効率」コア2つからなることだ。

新しいCPUは、処理に応じて高性能コアと低消費電力コアを切り替えるコンフィギュレーションスイッチを備えている。全体ではこのiPhone 7チップは前世代機の2/3しか電力を消費しない。このため、iPhone 7のバッテリーはさほど大きくなっていないが、バッテリー消費は著しく減少している。

平均的な使用状況で、iPhone 7はiPhone 6sより1日当たり2時間以上長く使える。iPhone 7 Plusのバッテリー寿命はiPhone 6s Plusより1時間長くなる。

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DJIの折り畳みドローン、9月の発表イベントを前に新たな写真がリーク

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DJIの次期ドローンは、折り畳み可能なDJI Mavicになりそうだ。DJIの商標登録申請資料からリークした最新画像による。リーク写真はDJIの撮影用ドローンに、アームを折り畳むデザインを取り入れたもので、現在の固定アームクアッドコプターと比べてかなりポータブルになる。なお同社は9月27日のプレスイベントの招待状を本日(米国時間9/6)発送した。

新たなリーク画像を最初に掲載したのは、HeliguyMyFirstDrone(via Slashgear)で、ヒンジのついた折り畳み式アームを上下に取り付けられた本体は、展開すれば通常のクアッドコプターの形状になって飛行が可能になる。新ドローンの仕様もリークされている。カメラは4Kビデオ対応で、内蔵ジンバルを用いた2軸回転によるスムーズな撮影が可能になっている。バッテリーは取り外し可能なので、ポータブルなデザインと相まって、野外での撮影に便利だ。

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9月は、空撮業界全般にとってホットな月になりそうだ。GoProも同社初のドローン、Karmaを今月中にデビューさせる予定だ。スマートフォンの急速な普及が、趣味の動画撮影の質と手軽さに膨大な影響を与え続けているが、この分野もその例に漏れない。ライバルたちの争いを見るのが楽しみだ。

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モンブラン、高級デジタルペンで21世紀に突入

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高級万年筆は高級である。持つこと自体が喜びで、書き味は最高だし、驚くほど美しい。しかし、高級万年筆メーカーのMontblancとデジタルペーパーをマッシュアップしたら何が起きるだろうか? 21世紀のごった煮の出来上がりだ。

Montblancはこれを、Montblanc Augmented Paperと呼んでいて、特別にコード化(コート化も)された紙を使って、ペンの位置をノートが検知できるようになっている。ペンは1回の充電で8時間使用でき、100ページまで保存できる。データはMontblanc Hubに転送した後、12箇国語に文字起こしすることができる。

一番変わっているところは? Montblancはこのセットに725ドル払って欲しいと言っている。すてきなStarWalkerペンと、フィレンツェのMontblanc Pelletteriaで作られた「イタリア黒革製」のノートがついてくるのではあるが。

もちろんこの種の製品は新しくない。デジタルペンと紙のコンボなら、Livescribeのエントリーレベルが129ドル、モレスキン・バージョンが180ドルで手に入る。もちろんMontblancのソリューションの方がはるかに見ためが良い。ペンの先端近に球状の位置センサーがない点は特にそうだ。

王族や財閥やギャングご用達の筆記用具メーカーたるMontblancが、なぜこんなものを作ったのか?作らない理由がない。貴族にだってデジタルサービスは必要だし、少なくとも技術、デザイン、美的センスに関しては、世界トップクラスのものをこの製品は提供している。

このMontblanc製品は、ロンドンの「ハロッズ2階 “The Great Writing Room”」で10月1日まで販売される。その後、米国、カナダ、シンガポール、香港、および韓国では召使いに買いに行かせることができる。中国、日本、台湾、メキシコ、UAEでは11月から。

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iPhone 7にはLightningイヤホンと256GBオプションが付くかもしれない

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Appleの次期iPhone発表を9月7日に控え、事態はいよいよ面白くなってきた。Nowhere Elseが見つけた新たなリーク情報には、iPhone 7 Plusの想像上のパッケージが載っている。このあやふやなリークによると、AppleはiPhone 7にLightningイヤホンを同梱し、古き良きヘッドホンジャック用イヤホンに取って代わる。

さらに驚きなのは、iPhone 7にLightning-ヘッドホンジャックアダプターが付属するかもしれない、とも書かれていることだ。これは、次期iPhoneにヘッドホンジャックがないことに対する反発を、Appleが認識していることを示している。

Appleは高価なアクセサリーを抱きあわせて売るのが大好きだ。しかし、ヘッドホンジャックを失うことによる傷は、今はまだ生々しすぎるかもしれない。おそらく来年は、アダプターが別売りになるだろう。

リーク記事には、Appleが256 GBモデルのiPhone 7を出そうとしていることも書かれている。これは、以前の噂と一致している。既にiPad Proには256 GBオプションがあり、次期iPhoneのストレージは32 GBからになるという噂もある。

例によって、これはフォトショップ加工の可能性があり、次期iPhoneにLightningイヤホンが付くことを証明するものではない ― ただし可能性はある。Appleがワイヤレスヘッドホンを売るかどうかも、大いに注目される。

Bluetoothヘッドホンはかなり良くなってきたが、スマホとのペアリングや充電等々は未だに面倒だ。おそらくAppleはApple Pencilの真似をして、ワイヤレスヘッドホンをiPhoneにつなぐだけで、設定アプリを開かずにペアリングと充電ができるようにするのではないだろうか。

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9歳の少年、先生のために3Dプリンターで電動義手を作る

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Calramon Mabalotは、ちょっとした少年だ。3Dプリンターが大好きで、兄と一緒に数多くのプロジェクトを作った ― 3Dプロジェクトで出会った先生のための電動義手も。Mabalotは3DPrintingIndustryのインタビューに答えて、指の関節付きの電動義手をどうやってデザイン、制作したかを話した。

なぜ3Dプリントで義手を作りたいと思ったのか?「作り方を知りたかったから」とMabalotは答えた。

このプロジェクトは、 E-Nabling the Futureプロジェクトの一環で作られたもので、誰でもダウンロードしてプリントできる。実用になる義手を必要としていたNickという先生と出会ったMabalotは、プロジェクトを作り、組み立て、義手を先生の体に合わせることに挑戦した。

Mabalotは自分専用のウェブサイトYouTubeチャンネルを持っている。この少年は今、世界一優しい子供に見える。われわれ大人がFacebookとメールをいじりながら休憩室で昼休みを持っている間に、この少年は元気と才能と活力を全力で披露している。実際、下のビデオを見たら驚くにちがいない。

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Reverie Classicは、クラウドファンディングで作るクラシックな自動巻時計

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クラウドファンディグで作る時計には2種類ある。一つはファッション・アクサリー、もう一つは伝統的デザインと職人技を追求した作品だ。嬉しいことにReverie Classicは後者だ。作ったのはSamuel Tayで、以前航海をテーマにしたハンサムな自動巻時計、Sea Spiritのクラウドファンディングでかなりの成功を収めた。

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Reverie Classicの価格は350ドルで、ムーブメントはこの種の腕時計ではごく一般的なMiyota 8218 。私が気に入っているのは ― だからこうして紹介しているのだが ― 昔ながらの文字盤と美しく装飾された動作部分を組み合わせた懐古的デザインだ。すべてが相まって醸し出す心地よいウマミが時計愛好者の魂を捕える。

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文字盤にはギョーシェ模様が刻まれている。丁寧にエッチングされた細い線が光を受けると普通では見られない明るさを文字盤にもたらす。この種の装飾は複雑かつ高価で、かつては懐中時計を読みやすくするためのデザインとして用いられていた。青色の針はやや時代錯誤的だが ― 通常の針はもっと曲線的 ― この作品によくマッチしている。日付表示窓もあり、クラシックな竜頭にはロゴが刻印されている。

すべてに魅力的なその造作はフォーマルウェアにぴったりで、先祖返りのデザインはまさに時代を超越している。裏面のガラス窓から見えるわずかに装飾されたムーブメントと、スケルトン化された自動巻き用ウェイトも味わい深い。

この種の時計はいわゆるハイテク製品ではないが、Tayが最新技術を使ってこういう時計を手頃価格で作れたことは、ハイテクの産物と言える。XetumBathysと同じく、こうした少数生産のブティック・ウォッチは、Android WearやApple Watchに飽き足りない人たちの心を把むだろう。

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Sony、PlayStation NowのWindows版を公開。DualShock 4 ワイヤレスUSBアダプターも発売

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PlayStation Nowは、伝統的PlayStationタイトルをオンデマンドで利用できる定期購読サービスだ。これをWindowsパソコンで利用できるようになった。まずヨーロッパでサービスが開始され、近々北米にもやってくる。さらにSonyは、パソコンでゲームをプレイしやすくするために、DualShock 4 コントローラーのUSBワイヤレスアダプターを提供して、PlayStation 4のゲームパッドをMacとWindowsパソコンで使えるようにする。

アダプターの発売は9月始めで、小売価格は24.99ドルだ。PlayStation Nowで使用できるが、PS4オーナーにとってさらに重要なのは、PS4 Remote Playで使えることだろう。Remote PlayはMacまたはWindowsで動くアプリで、PlayStationのゲームをパソコンからLAN経由でリモートにプレイできる。これまでは、USBケーブルでPS4コントローラーとパソコンを物理的につなぐ必要があった。

PlayStation NowがPS4でデビューしたのは昨年6月で、現在ライブラリーには400を越えるゲームが登録されている。ゲームはストリーミングで送られてくるので、各タイトルをローカルにインストールする必要はなく、進行状態もオンラインに保存できるため、どこからでも簡単にプレイできる。ライブラリーに最新タイトルは入っていないが、数多くの古典的名作が揃っており、God of WarやUnchartedのシリーズ等も利用できる。

PlayStation Now on PCを利用するためには、下記のハードウェアスペックが必要だ(さほど高くないので心配無用)。

  • Windows 7 (SP1)、8.1 または 10
  • CPU:3.5 GHz Intel Core i3または3.8 GHz AMD A10 以上
  • ハードディスク: 300 MB以上、RAM:2 GB以上
  • サウンドカード、USBポート

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3Dプリントしたローラーで、エンボス名刺を作ろう

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相手の目の前でプリントして渡す名刺に勝るものはない。この3Dプリンター製名刺ローラーは、まさにそれをやってくれる。

作り屋のPaul Myersが作った「エンボサー」は、3Dプリントしたローラーの間に紙を通してエンボス名刺を作る。3Dプリントのプロジェクトはここで見られるが、Myersはカスタマイズしたエンボサーの製作・販売も行っている。

自分用のを作るためには、3Dモデリングの知識が多少なりとも必要になるが、TinderCADまたはSketchUpを少しいじれれば、およそどんな種類のカードでも作れそうだ。ローラーを回するのにいくらか忍耐力が必要になるが、Myersはスケートボードのベアリングを使っている。

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Nintendo 3DS、ポケモンGOブームに乗って売上前年比80%アップ

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Nintendoのモバイルゲームにとって非常に良い月だった。NPD Groupの最新データによると、ハードウェア、ソフトウェア両部門の売上げでNintendo 3DSがトップだった。3DSファミリー(新型3DS、3DS、XL、および2DS)の今年7月の売上は、前年同月から80%アップした。同社の最新ゲームタイトルである、Pokémon Omega RubyおよびAlpha Sapphireも前年比80%以上の伸びを記録した。

ポケモンGOの後光効果はゲーム専用機の最新ポケモンタイトルに留まらない。2013年10月に発売されたPokémon X および Yの売上は、昨年7月からなんと200%も上昇した。

告白:この売上のうち少なくとも1本については私が直接貢献しており、ある統計によるとその購入はポケモンGOブームの影響を直接受けたものであることが分かっている。

しかしNintendoの好調な7月は、繰り越されたポケモンGOブームのおかげばかりではない。Nintendoシステムのゲームは、ソフトウェア売上トップ11中5本を占めており、Monster Hunter Generationsの1位を始め、Minecraft Wii Uエディション、Pokémon Omega RubyとSapphire(どちらも2年近く前に発売されたゲーム)、およびKirby: Planet Robotが上位に名を連ねた。

Nintendoにとって、ポケモンGOによる売上への直接的影響は大きくないかもしれないが、同社のスマートフォン参入という大きな動きは、ゲーム会社本来の売上を促進し、11月発売の3DS用ゲーム、Pokémon SunおよびMoonに大きく弾みを付けるものだ。

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“interscatter” は、無線信号をリサイクルする技術

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「スマート」コンタクトレンズや、永久脳内インプラントのようなものを考えるとき、問題になるのは電源だ。データの収集、処理、特に伝送のためにはエネルギーが必要だ。しかし、最後の一つは問題でなくなるかもしれない ― “interscatter communication” という技術のおかげで。

スマートフォンのように大きなバッテリーを持つデバイスにとって、2~3メートル先に届く無線信号を送ることは、エネルギー的にさほど高価ではない。

しかし、ごく小さな、特に体内で使うことを目的とするデバイスでは、電源が深刻な問題になる。バッテリーは小さく、ノートパソコンのようにペースメーカーを取り出して充電することはできない。だから、エネルギー消費を減らすものは何であれ、次世代スマート埋め込みデバイスにとって歓迎だ。

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そこで、ワシントン大学電子工学専攻の大学院生3人は、無線信号を〈生成〉すること自体を不要にする技法を開発した。代わりにinterscatter を使うことで、デバイスは受信した信号を集めて再配信することができる。

しくみはこうだ。あるデバイス例えばイヤホンが、データを持たない特別な「単音」をBluetooth周波数で発信する。interscatterデバイスはこの信号を受信し、アンテナで反射させる ― ただしその前に極くわずかな操作を加えて空白信号をWiFi信号に変える。この改変された信号(実際には一種の歪められた反射)は、通常のWiFiデータと同じように、スマートフォンやノートパソコンで受信できる。

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すごいだろう? 何よりもいいのは、受信した電波をわずかに改変るためにしか電力が必要ないことで、自分でWiFi信号を生成するより〈1万倍〉効率がよく、Bluetoothより1000倍効率がよい。

それだけ消費電力を抑えることができれば、様々なインプラントデバイスに可能性が開かれる。しかし、もちろん可能性はそれだけではない。チームはinterscatterをクレジットカードに仕込んで信号をリサイクルすることによって、支払いシステムと相互に通信できるプロトタイプを作成した。

プロジェクトの次期ステップの一つは、このテクノロジーをさらに小さくすることだ。現在はかさばるFPGAボードで作られているが、設計が確定すれば、通常の集積回路基板に載るはずだ。なお、標準的な信号を使っているため相手のデバイスはApple WatchからSamsung Galaxyスマホでも何でもよい。

このinterscatterに関する論文を書いたのは、Vikram Iyer、Vamsi Talla、Bryce Kellogg、および担当教授のShymmath GollakotaとJoshua Smithで、8月22日にブラジルで開催されるSIGCOMMカンファレンスで発表される。

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Appleはどうやって私たちをドングル好きにさせるのか

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まもなくAppleから発売予定の、〈ヘッドホンジャックの無いことがほぼ確実なiPhone〉に関する私の義務的記事へようこそ。私はこのアイデアには全面的賛成ではない。またこれはAppleが以前にも見せた行動でもある ― 一番有名なところで、30ピンコネクターからLightningへの移行によって起きた電子廃棄物問題では、ユーザーだけでなくホテルの室内iPhoneドックもアップグレードを強いられた。また同じことが起きようとしている。しかももっとずっと身近なテクノロジーが対象だ。人々は腹を立てている。

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懸念は理解できる。誰もがお気に入りのヘッドホンを持っているのだから。私はBoseのQuietComfortsが好きで、ランニングにはPhilipsのイヤホンを使っている。どこへ行くにも一緒だ。しかし、このふたつが互いに絡まり合わなければどんなに嬉しいいだろうか。

一般に、ワイヤレスヘッドホンは優れものだ。飛行機の中でも快適に使え、ランニングやスポーツにも実に具合がよい。しかし、本当に変わろうとしているのはドングルだ。それは新機種で旧テクノロジーを使うためのAppleによる中途半端な試みだ。有線ヘッドホンを使うために、何百万という色も大きさも価格も品質も様々なドングルが、iPhoneからぶら下がっているのを見ることになるだろう。そこにできるのはドングルのエコシステムだ。

これまでのところ、Appleのドングルの扱いは…賢明だろうか? 私のMacBookには小さなUSBポートドングルが常に差さっている。79ドルのポートはiPhoneの充電以外ほとんど何もしない。フルサイズのノートパソコンから一切の外部ポートを取り除くという決断。そのおかげでAppleは美しく実用的な超軽量パソコンを作ることがてきた。同時にそれは、アンチAppleの人々に〈パソコン界のマセラティー〉と揶揄させる機会を与えた。市街地を1ブロック以上走るために巨大なトラック用スペアタイヤを必要とする車のことだ。

しかし、良くも悪くも、それはAppleの得意とするところだ:失くした物を惜しいと思わせないよう説得すること。たしかに私もDVDプレーヤーが欲しくなることはあるが、ノートPCからDVDプレーヤーがなくなったおかげで、何年も光学ディスクを見ていないし、もっと良い解決策を見つけた。古いジャンクをつなぐためにシリアルポートが欲しくなることもあるが、古いジャンクはどのみち使えなくなっている。今われわれは未来に向かっているのであり、未来にポートは少ない。

だから恐れることはない。あなたのBeatヘッドホンはiPhoneでも使える。そのためにドングルが必要なだけであり、カラフルな選択肢が山ほど出てくると私は確信している。そしてゆっくりだが確実に、人々は有線より無線のヘッドホン、USBポート付きよりUSBポート無しのノートを選ぶことが増え、必然的に次のことを受け入れるようになるだろう:ポートはわれわれの進歩を妨げてきた。未来はシームレスでクリーンだが、なぜかドングルが溢れている。

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「スマート」ロックは、ハッカーの簡単なトリックで破られる

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モノのインターネット(あれをそう呼ばなくてはいけないのであれば)が酷い、というのは公然の秘密だ ― 標準についても相互利用についてもセキュリティーについても。もっとも、スマート電球やコーヒーメーカーに、高度なセキュリティーは実際必要ない。しかし、玄関ドアのスマートロックは、簡単にハックされるべきではない。

今年のDEF CONで、平均的スマートロック― 高級なものでも ― を信用できるようになるまでの道はまだ長い、という発表が2件あった。これに驚く人もいるだろうが、何年も前から言い続けた人たちもいる。こういう連中はいつでも嬉々として危険性を証明してみせる。

Merculite SecurityのAnthony RoseとBen Ramseyは、200ドル以下で揃う市販の道具を使って、 ちょっとしたロックハッキングを披露した。難易度は様々だったが、最終的に16台中12台が破られた。

Quicklock、iBluLock、およびPlantrac oのスマートロックは、パスワードを平文テキストで通信しているため、Bluetooth盗聴器を持つあらゆる人に対して脆弱だ。正規のユーザーがドアを解錠した時に無線傍受したデータを再生しただけで開いた錠もあった。1バイトを暗号化したデータを受信するとフェイルステートに入り、デフォルトで解錠状態になるものも。

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これも注目すべき情報。ふたりがちょっとしたウォードライビング(無防備な無線ネットーワークを探すドライブ)をしたところ、自らスマートロックであることを名乗るものがたくさんあり、アタッカーが攻撃対象を見つけやすくしていた。

全体的にかなり悲惨な状況だが、RoseとRamseyの挑戦に耐えたものもあった。NokeとMasterlockのスマート南京錠が生き残り、Kwikset Kevoも頑張ったが、それもネジ回しで開けられるまでだった。もちろんこれは反則だが、問題であることに変わりはない。

おそらく最も心配なのは、不具合を知らされた12社のうち、返答があったのは1社だけだったという事実だろう。しかもその1社も修正の計画はない。

Merculite社が破れなかったうちの一つ、Augustドアロックは、中では比較的よく知られたブランドだ。幸い、別の誰かがすでにこれを破壊するミッションを遂行しいる。

Jmaxxzの楽しませるミーム満載のプレゼンテーションは、Augustの説明に多くの嘘があることを暴いた。不法侵入者が暗証番号を探すためにあなたのログを狙う可能性は低いかもしれないが、セキュリティーホールは本物だ。

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パケットモニタリングなど従来の方法では入手の難しかったデータが、ログなどに平文テキストで入っていることがある。Jmaxxzは、必要以上に手間を掛けたくないタイプのハッカーだが、当然のことだろう。

Augustについけは、良い点と悪い点がある。そして会社の名誉のために書いておくが、同社の対応は迅速で、多くのセキュリティーホールがすでに修正されているとハッカーは言っている。とは言え、APIコールの文字列を “user” から “superuser” に変えるだけで、ゲストユーザーがロックのパーミッションが得られるというのは信じがたいことではある。

今のところ、スマートロックの長所は利便性であり、短所はセキュリティーのようだ。 プール小屋や義母の家のセキュリティーが平均以下でも気にならないなら、キーチェーンを軽くする良い方法だろう ― ただし、玄関のドアに関しては、もっと良い方法を考えるべきだ。

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NintendoのNES Classic Editionは、ゲーム中いつでもセーブできるらしい

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純粋主義の人たちごめんなさい。近日発売のNES Classic Editionで動くNESのクラシックゲームでは、進行状況を記憶するための暗号文字は不要になり、クリアするために休まずプレイする必要もなくなる。

フランス語のラジオ番組、 La Terrasse ÉNERGIE(via IGN)に登場したNintendo of CanadaのJulie Gagnonは、新しいゲーム機ではSNESなどの後継機種時代の高度なゲームと同じ、永続的セーブポイントを使えるようになると視聴者に話した。また、トイレや風呂に行くために一時的にゲームを中断するセーブ機能も提供される。

新しいゲーム機には30種類のクラシックゲームがプレインストールされており、画素ひとつひとつをアンチアリアスによる拡大ではなく、明瞭なカラーの正方形表示する “pixel perfect” モードも備える。従来の4:3画面比でプレイするオプションや、曲面のブラウン管テレビを真似たシミュレーション機能もある。

pixel perfect表示は、純粋主義者も喜ばせることができるかもしれない。個人的に、セーブ機能には大いに期待している。子供の頃根気の続かなかったゲームをついにクリアできるかもしれない。11月11日に発売されたら絶対にやってみるつもりだ。

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iPhone 7のホームボタンは、タッチ式になるかもしれない

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ここ数年Appleを追いかけている人なら、この会社がボタンやポートなどあらゆる出っ張りを外したがっていることを知っているだろう。Mark Gurmanの 最新レポートによると、Appleはあの古き良き機械式ホームボタンを触覚フィードバック付き圧力感知ボタンで置き換えようとしている。

この変更によって、iPhoneオーナーに繰り返し故障をもたらすある部分がなくなることになる。先日上海の地下鉄に乗った時、iPhoneの機械式ホームボタンを使えなくなっている人を何人も見かけた。代わりにAssistiveTouchという画面上で押せるバーチャルホームボタンを使っていた。

ただし、ホームボタンはTouch IDで指紋をスキャンする役割も果たしていることを忘れてはならない。ホームボタンを置き換えることは簡単でもなければ安くもない。もしサードパーティの修理店でホームボタンを交換すると、Touch IDが使えなくなり、”secure enclave”が無効となるため、iPhoneのセキュリティーは弱体化する。

私は2月にsecure enclaveについて次のように書いた。

「… 指紋データはsecure enclaveに保存される。secure enclaveとは、安全なブートプロセスを利用することで不正アクセスを防ぐように作られたコプロセッサーで、iPhoneの他の部分からもAppleからもアクセスできないユニークIDを備えている ― 秘密鍵に似ている。iPhoneシステムは一時キー(公開鍵に相当する)を生成してsecure enclaveとやり取りする。このユニークIDがなければ、secure enclaveのデータを暗号化することも復号することもできない。

そして、このsecure enclaveを無駄にしたくなければ、269〜329ドルを払ってホームボタンを交換し、Touch IDを有効にする必要がある。それが、ホームボタンを画面タッチで置き換えると多くの人が喜ぶ理由だ。またAppleはiPhoneを文鎮化する「エラー53」問題を繰り返したくないと思っている。

だが、Appleはどうやってホームボタンのようなルックアンドフィールを再現するつもりなのか?AppleはMacBookや最新のトラックパッドに触覚フィードバックを採用している。物理的なクリックの代わりに、トラックパッドが触覚フィードバックを返して実際に画面をクリックしたようにユーザーを錯覚させる。これが驚くほどうまくいく。

すでにiPhone 6sは、3D Touchのフィードバックに触覚フィードバックを使っている。アイコンを強く押すと、iPhoneがかすかに振動して3D Touchショートカットが起動されたことを知らせる。

Appleはこれを一歩進め、同じような技術を使って機械式ホームボタンを搭載することなく、ホームボタンのクリックを作り出せるかもしれない。触覚フィードバック式ホームボタンについては、すでに複数報告がある。

別の噂についても、本誌がすでに報じた数々の機能や特徴をGurmanは確認している。iPhone 7にはヘッドホンジャックが付かない。Appleは第2のスピーカーを付けた上でワイヤレスヘッドホンへの移行を促進する。そしてiPhone 7のデザインは、iPhone 6sとほぼ変わらないが、裏面のアンテナ線がなくなる。

Appleは、iPhone 6sの後継機種を9月始めに発表すると予想されている。

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Apple、QNXソフトウェアのファウンダーを自動車プロジェクトに迎える

BEIJING, CHINA - JUNE 3: (CHINA OUT) Citizens walk into an Apple Store on June 3, 2016 in Beijing, China. Apple Inc. was recently listed as an enterprise of serious dishonesty and fined 50,000 yuan (about 7,612 USD dollar) by the Beijing Municipal Bureau of Statistics due to some discrepancies in their financial status and retail status in 2014. (Photo by VCG/VCG via Getty Images)

Appleは、経験豊富な自動車ソフトウェア開発者をメンバーに加えると共に、秘密の自動車部門の方向性を変えようとしているらしい。

Bloombergの記事によると、Appleは元BlackBerry社員でQNXのファウンダー、Dan Dogdeを雇った。DodgeはAppleの自動車プロジェクトのソフトウェアチームで働く予定。

DodgeがAppleにもたらす経験は測り知れない。彼が共同設立した会社は、BlackBerryスマートフォンで使われていたモバイルオペレーティングシステムを開発した。さらに重要なのは、Volkswagen、Daimler、Fordで多くの車に使われている車載情報・エンターテイメントシステムを開発していたことだ。

Dodgeは1980年にQNXを共同設立した。QNXは2004年にHarman Internationalに、2010年にはBlackBerryに売却された。AppleではProject Titanのソフトウェアチームに所属しJohn Wrightの下で働くと記事は伝えている。現在Project Titanは、Appleで永年幹部を務めるBob Mansfieldが率いていると言われている。MansfieldはTim Cook直属の部下だ。

またBloombergは、Appleの自動車プロジェクトとおぼしきProject Titanが、完成車の製造から自動運転ソフトウェア開発に焦点を移していると書いているが、実際に変化が起きたのかどうか定かではない。Appleは未だにProject Titanについて正式発表しておらず、当初のロードマップと目的も公表されたことがない。

もし本当なら、Appleは急速にプレーヤーの増えつつあるフィールドに参入することになる。TeslaからMercedes-Benz、Fordにいたる多くのメーカーが独自の自動運転プラットフォームを開発している。これに挑戦するスタートアップも何社か登場しており、GMが2016年3月に買収したCruiseや、著名なiPhoneハッカー、George Holzの自動運転会社、Comma.ai等がいる。

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スマートフォンの出荷台数、年初の下降から成長に転じる(Canalys調べ)

2016年第2四半期のスマートフォン出荷台数は、全世界スマートフォン出荷が対前年比で初めて減少した四半期の後、成長に転じたと調査会社のCanalysが報告した。しかし前四半期からは減少しており、また一年前の四半期が比較的低調だったことから、この成長への復活も全体的に見ると心許無い。

Canalysによるとスマートフォン出荷台数のトップはSamsungで計8000万台を売った。立役者はGalaxy S7の好調な販売で、これは業界ウォッチャーに共通する見方だが、さらにSamsung Gear VRヘッドセットをバンドルしたことも同社は理由に挙げている。Samsungは自社のバーチャルリアリティー用アクセサリーを、Galaxy S7発売時の予約注文に無料配付した他、発売後も定期的にバンドルセットを提供した。SamsungがOculusと提携してモバイルVRを積極的に取り込んだことが「看板機種の売上増」を後押ししたとCanalysは確信している。

AppleはSamsungを追って四半期中にiPhone 4000万台を販売したが、iPhone SEはAppleが期待したほどには、中国、インドをはじめとする主要ターゲット市場に食い込めなかった。競争の激しい国々ではまだ比較的高価であるためと同社は分析している。当のAppleは決算電話会見で、iPhone SE は「正に意図した通りの結果だった」と語っているのだが。

Huaweiはスマートフォンメーカーのトップ3に躍進し、総出荷台数を3100万台に伸ばしたが、Canalysによると、目標として掲げる年間1.4億台のペースには届いていない。中国のOEMが目標を達成するためには、米国での存在感を高める必要がある。

成長軌道に戻ったことは、世界スマートフォン市場の健康全般にとって良い兆候だが、それでもまだ、2016年には当初の熱が冷め急激に減速するというGartnerの予言が正しいように思える。以前にもあったことだ。PC市場は停滞し今も続いているが、その不振をスマートフォンの躍進が埋め合わせている。もしスマートフォンの販売が停滞期に入ったのが本当なら、世界の成長を支える明確な後継者はまだ見つかっていない。

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公式「スターウォーズ」ドローン4機がこの秋やってくる

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もはや時間の問題だった。スターウォーズの新たな作品が年間スケジュールに沿って公開され、空一面をドローンが飛び回る今、この種のシナジー効果が生まれるには最適のタイミングだ。ラジコン玩具メーカーのPropelは、遥か宇宙のかなたで馴じみのある乗り物をモデルにしたドローン4機を発売する。

この秋または冬に登場するLucasfilm公認飛行ガジェットは、タイ・ファイター、Xウィング、ジェダイの帰還スタイルのスピーダー・バイク、およびあの頼りになるごみの塊ミレニアム・ファルコンの4種類で価格は200~300ドル ― ただし現時点で米国内での発売時期について正式な発表はない。

Propel Star Wars

その外見(と価格)から察するに、各ドローンは0から30 MPH(48 km/h)加速3秒以内、最高速度35 MPH(56 km/h)の4ローター塔載のプラスチック製で、様々な曲芸飛行をこなすようだ。空中バトルでレーザータグ風ゲームをプレイするしくみも内蔵している。興味のある人(米国以外)は、公式Propel Star Warsサイトで予約できる。

ドローン群はあのデス・スター設計図奪還に間に合うようにやってくる。

via Wired

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

1ビット当たり1原子。この1 KB ドライブは幅わずか100ナノメートル

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井戸端会議のちょっと興味深い新記録の話題。オランダの科学者が超微視的ストレージシステムを作り、1ビットを原子1個でエンコードした ― 1キロバイトが100ナノメートルに収まる。

これは1平方インチ当たり500テラビットのストレージ密度に相当する。ちなみに今日の4テラバイトのハードディスクは、約〈1〉テラビット/平方インチだ。それは、新システムと異なり、1ビットを記録するのに何百何千もの原子が使われているからだ。

「理論的にこのストレージ密度は、人類が作ったあらゆる書物を1枚の切手に記録することを可能にする」とデルフト工科大学の主任研究員、Sander Otteがニュースリリースで言った。ただしこれでは、この技術の真のすばらしさは伝わらない。

このストレージアレイ(正確には「ハードディスク」ではない)は、驚くほどエレガントに構造化されている ― 原子レベルで働くためにはそれが必須だ。

「各ビットは、銅原子表面上の2つの位置と、2つの位置を行き来できる1個の塩素原子から成っている」とOtteは説明する。銅の上の塩素は完全な正方形の格子を形成するので、位置づけや読み取りが容易(比較すれば、ではあるが)だ。塩素原子が上側にあれば1、下側にあれば0を表す。塩素原子を8つ一列に並べれば、1バイトができあがる。

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さらには、行やファイルの終りや次の位置は無視する(例えば損傷のため)ことを表す特別な印がいくつかある。システム全体の効率としては、96 x128 ナノメートル(12行x12列、各セルが8バイトを保持)の大きさに数百文字を記録できる。また、これらの操作は簡単なためプロセスを自動化することが可能だ。

研究者らがデモンストレーションに選んだのはファインマンの講義、 “There’s plenty of room at the bottom” (PDF)の一部だ ― 極小スケールでデータを記録することに関する内容で、正にぴったりの題材(アレイの高解像度画像はここで見られる)。

ただしこれは厳密に研究室内限定のプロジェクトだ ― 少なくとも今は。塩素-銅アレイは、絶対温度77度の真空中でしか安定しない ― 液体窒素とほぼ同じ温度だ。少しでも越えると熱が原子の構造を破壊してしまう。

研究は初期段階だが有望だ。個々の原子をビット記録に使うというアイデアは、多くの科学者が夢見てきたことであり、こうした高密度ストレージの用途は数え切れない。本研究はNature Nanotechnology誌で本日公開された。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NASA、Mars 2020火星探査機のデザインをお披露目

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NASAが2020年に火星へ送り込む計画のローバー(惑星探査機)が具体化し、今日(米国時間7/16)ほぼ最終的なデザインが公開され、クールな新しい機器の詳細もいくつか披露された。(上の画像の超巨大バージョンがここにあるのでチェックされたし)。

費用を節約するために、これは本当のことで理にかなっているのだが、Mars 2020のローバーは多くのハードウェアがCuriosityと共通化されている。古い機種が素晴らしい仕事をしているのに、一から作り直す必要などあるだろうか?

「Mars 2020はCuriosityの設計と一部の余剰部品を活用しているため、同ミッションで受け継がれる部品のかなりの部分がフェーズAおよびBですでに構築されている」とMars 2020プログラムの幹部、George Tahuが NASAのプレスリリースで言った。「現在プロジェクトは最終設計と新システム構築を進めている」。

通常、フェーズAとBはコンセプトと研究作業が中心だが、宇宙の車輪を再発明する代わりに、Mars 2020はこれを仕立直した。同ミッションは生命体の発見に強く重点をおいており、そのために特化した機器を装備している ― そして、何もかも自分でやるのではなく将来のミッションを見据えて作られている。

着陸ゾーンは想定される生命への適性に基いて選ばれ ― 古代の河川、穏やかな気候、等々 ― Mars 2020は手がかりをさがして地表を削るだけではない。新型のコアリングドリルとコアサンプルを採取する試験官ラックを備えている。

火星資源の綿密な調査によって、有人ミッションで周囲から酸素その他の物質を収穫できる可能性を探り、地中探知レーダーで地表の下の興味深い構造を観測する。そしていつもの驚くべきカメラ群や様々なセンサーは、地球で待つ惑星学者たちが解読するための、あらゆる興味深いデータを記録するだろう。

新たに加わった装置の中で、平均的地球人にとって最も興味深いはのおそらくマイクロホンだ。ローバーの降下と着陸の音だけでなく、地表周辺の雑音を記録する。

「これは、一般人が火星の音を初めて聞く、素晴らしい機会になるだろう」とMars 2020の副プロジェクトマネージャー、Matt Wallaceは言った。「工学的に有益な情報も提供する可能性もある」。

果たしてどんな音だろうか? おそらく、空気の薄さを考えれば非常に静かだろうが、それでも興味津々であることは間違いない。

着陸そのものも改善される。これまでと同じ 「スカイクレーン」 が採用され、まずパラシュートを、次に降下プラットフォームを送り出し、これがローバーを地表に軟着陸させるが、2点改善されている

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「レンジトリガー」が、パラシュートを離す最適の瞬間を選んで、着陸の精度を高め、下方カメラが着陸ゾーンを再確認して、必要であれば着陸船を迂回させ危険な地表を避ける。

すべて予定通りに運び、製造、資金、あるいは計画に遅れがなければ、Mars 2020はその名を冠した年に発射され、2021年2月に目的地に到着する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook