Moleskineの次世代手帳はGoogleカレンダーに同期する

私は日程を管理するために主にほぼ日手帳Weeksを使っている。同僚のJohn Biggsが紙版の手帳をレビューした記事にもあるとおり、「ほぼ日手帳Weeks」は私の取材アポイントメント、to-doリストなどを記入するのにぴったりのスペースがあり、携帯にも理想的なサイズだ。ただしGoogleカレンダーに自動的に同期してはくれない―普通の紙の手帳だ。Moleskineの次世代手帳はLivescribeというスマートペンと特別な紙を使っており、Googleカレンダー同期するという。

この手帳はMoleskineのスマートライティングセットとしてGoogleカレンダーに自動的に同期する最初の製品となる。現行製品は手書きのエントリーをスマートフォンで撮影するかLivescribeスマートペンを使うことによって内容をデジタル化することができた。

他のLivescribeシステムと同様、このMoleskine Smart PlannerもMoleskine ペン+というスマートペンを用いており、専用のスマートペーパーに書いた内容は逐一デジタル化される。会議やアポを予定欄に書き込むとユーザーのGoogleまたはAppleアカウントに同期し、内容をカレンダーの所定の日時に転送してくれる。

この自動転送システムが機能するためにはスマートペンとスマートペーパーの双方が必要だ。

製品が世界で入手可能になるのは9月12日だという。ただし価格は私が使っている「ほぼ日手帳」よりだいぶ高くなる。スマートライティングセットの価格は199ドル(ただし手帳のみは29ドル)。

現在市場にはLivescribeを含めていくつかスマートペン・システムが出回っているが、カレンダーに自動的に同期するプロダクトはなかったと思う。この点がMoleskineの新製品のセールスポイントだ。私のように紙にペンで書き込む体験を楽しむユーザーにとっては紙の手帳にオンライン・カレンダーの便利さが合体される注目の製品になりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

モンブラン、高級デジタルペンで21世紀に突入

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高級万年筆は高級である。持つこと自体が喜びで、書き味は最高だし、驚くほど美しい。しかし、高級万年筆メーカーのMontblancとデジタルペーパーをマッシュアップしたら何が起きるだろうか? 21世紀のごった煮の出来上がりだ。

Montblancはこれを、Montblanc Augmented Paperと呼んでいて、特別にコード化(コート化も)された紙を使って、ペンの位置をノートが検知できるようになっている。ペンは1回の充電で8時間使用でき、100ページまで保存できる。データはMontblanc Hubに転送した後、12箇国語に文字起こしすることができる。

一番変わっているところは? Montblancはこのセットに725ドル払って欲しいと言っている。すてきなStarWalkerペンと、フィレンツェのMontblanc Pelletteriaで作られた「イタリア黒革製」のノートがついてくるのではあるが。

もちろんこの種の製品は新しくない。デジタルペンと紙のコンボなら、Livescribeのエントリーレベルが129ドル、モレスキン・バージョンが180ドルで手に入る。もちろんMontblancのソリューションの方がはるかに見ためが良い。ペンの先端近に球状の位置センサーがない点は特にそうだ。

王族や財閥やギャングご用達の筆記用具メーカーたるMontblancが、なぜこんなものを作ったのか?作らない理由がない。貴族にだってデジタルサービスは必要だし、少なくとも技術、デザイン、美的センスに関しては、世界トップクラスのものをこの製品は提供している。

このMontblanc製品は、ロンドンの「ハロッズ2階 “The Great Writing Room”」で10月1日まで販売される。その後、米国、カナダ、シンガポール、香港、および韓国では召使いに買いに行かせることができる。中国、日本、台湾、メキシコ、UAEでは11月から。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

手書きスケッチをAdobeベクトルデータに変換するモレスキンのスマートノートを使ってみた

われわれは11月にMoleskineのAdobe CCベースのスマート・ノート について書いた。しかし今回、実際に使ってみて、たしかに役に立つ製品だと確認できたのでもう一度紹介してみる。仕組みについて上のビデオをご覧いただきたい。iPhoneのユーザーでAdobe Creative Cloudの契約者なら、手書きのスケッチを即座に2000ドルのデジタルタブレットとHDディスプレイの組み合わせを使ったのに劣らないレベルの.SVGファイルに変換することができる。

ページにはアンカーポイントが印刷されているが、撮影時とまったく同一の角度でデジタル版が作成される。つまり自動的に角度の補正は行われない。しかし生成されるのがAdobe Illustrator互換のベクトルデータなのでスキャンされたラスターデータより修正、編集ははるかに容易だ。またスケッチをiPhoneで撮影する(現在専用アプリはiPhone版のみ)ほうがフラットベッドスキャナーやハンディースキャナーを使うよりずっと簡単だ。

用意するものがMolesskineノートと専用アプリをインストールしたiPhoneだけというシンプルなシステムだが、生成されたデータは細部まで忠実に再現sされており、質は非常に高い。もちろん商用レベルの作品に仕上げるには色やエフェクトを付け加えるなどそれなりの後処理は必要だ。

Moleskineノートは32.95ドルだ。アプリは無料で、iOS7.1以降を搭載したアiPhoneまたはiPadで作動する。またCreative CloudのIllustratorが必要だ。しかし多くのビジュアル・クリエーターはその要件を満たすだろう。そういうクリエーターにとってはハイエンドのデジタル入力タブレットをどこへでも持ち歩けるようなものだから、メリットは大いにある。しかも電源を心配する必要もないし、飲み物をこぼしても壊れることもない。 WacomのInklingも似たような機能を提供するとしていたが、私が実際に試すことができたこの種のシステムはMoleskineが初めてだ。宣伝どおりに機能することは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


モレスキンのSmart Notebookは、手書きスケッチをAdobe用ベクトルデータに変換する

いつの日か、デジタルツールが伝統的クリエイティブメディアに取って代わる時が来るかもしれないが、われわれがまだそこに至っていないことは明らかだ。そして、Moleskineは、独自のソフトウェアと組み合わせることで、新旧の橋渡しをうまくこなそうとしている。新たな提携によってスケッチブックがAdobeクリエイティブソフトウェアにサポートされ、手書きスケッチが編集可能なベクトル図形に変換される。MoleskineのSmart NotebookアプリとAdobe Creative Cloudを使用する。

同サービスで使用するメモ帳には、ページの隅に特別な位置合わせ標識が印刷されていて、アプリがスケッチをベクトルに変換する際、iPhoneのカメラで完全に正面から撮れなくても、歪みを矯正することができる。出来上がったベクトルデータは、.jpgおよび .svgで出力され、Adobe PhotoshopまたはAdobe Illustratorで使用できる。

今やデジタルにスケッチする方法には様々な選択肢があり、スマートフォンのGalaxy Note 4には専用のスタイラスが付いているし、WacomのBambooシリーズ等のスタイラス製品を、iPhoneやiPadで使うこともできる。しかし、Moleskineの手帳には極めて大きな利点がある ― アーティストたちに優れた触覚体験を提供すること以外に。例えば、バッテリー電源もデータ接続も、33ドルを越える投資も必要ない。

スケッチの好きな人にとって、これは素晴らしいツールになりそうだ。それは、長い間遠い夢だと思われてきた物の一つかもしれない。もしこのアプリが本当に質の高い .svgファイルを生成できるなら、現代のアーティストやデザイナーにとって正真生銘の必携ツールになるかもしれない。

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【日本語版:参考リンク】
キングジム ショットノート
Post-it Plusアプリ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook