Twitterのツイートを調べるとHIVの大量発生地域がわかる

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の研究者チームが、HIV発生の激甚地域を見つけるのにTwitterが役に立つ、という意外な事実を見つけた。彼ら曰く:

“この研究によって、ソーシャルメディアのリアルタイムデータを遠隔地域の保健衛生状況をモニタし検知するために利用できることが、始めて明らかになった。ソーシャルネットワークのリアルタイムデータを見ると、HIVのリスクに関連したコミュニケーションと、そのような会話の多い地域を同定できるのである。”。

研究チームは性や薬物に関連した約1万近いツイートの位置情報を地図上に落とし、それらの地域におけるその後のHIVの流行を、正しく予想できることを発見した:

“ソーシャルメディアのデータは今後も増加していくので、研究者や保健衛生行政の担当者たちはこの方法を応用することによって、地域の保健衛生状況や疫病の発生などをより正確に同定できるようになると思われる”。

この研究には、いくつかの重要な限界がある。まず、ツイートなどのデータはあくまでも“明示的な”情報であるため、まだ人に知られていないHIVなどの発生をとらえることはできない。第二に、ソーシャルメディアの普及率は全国均質ではないので、普及率の低いところが研究者にとって盲点になる。

実は、2008年にも、Googleの検索を利用してインフルエンザの大量発生地域を研究者たちが発見した例がある。また最近では、ソーシャルメディアを利用して暴動の発生を予測する、という研究もある。また大物VC Ron Conwayが主宰している非営利の銃規制運動団体は、警察がギャングの暴力の予兆をソーシャルメディア上に発見して銃撃を未然に防止する方法をテーマに、ハッカソンを行ったことがある。

ソーシャルメディア上の共有過剰には負の側面があると同時に、このような役に立つ側面もあるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アメリカ人の76%がインターネットを「社会にとって有益な存在」と評価(Pewレポート)

アメリカ人の多く(87%)が、いまやインターネットを利用している。また、半数の人(46%)が、インターネットなしではやっていけないと回答している。さらにかなりの多数派(76%)が、インターネットを人類に益するものだと評価している。これらのデータは、Tim Berners-LeeのWorld Wide Webに関する歴史的文書が登場して25周年になるのを記念して、Pewがインターネットに関する庶民感情をまとめてリリースしたレポートから引いたものだ。

昨今ではプライバシーや、個人情報に基づく広告広報活動などに疑問の目が向けられることも多く、また実質をともなわない「友人」関係が広がっていく可能性があるという危惧もある中、アメリカに住まう人々は「インフォメーション・スーパーハイウェイ」に対して一貫して好意的であるようだ。

面白そうなデータを、以下にグラフや表の形で転載しておいた。

20年間のインターネットライフ

この20年間で、Internetというものが「マイナーな趣味」から「日常」のものへと変化した(1995年には14%しか利用していなかったが、2014年には87%が利用している)。

Internetの利用状況について、いまや民族ないし性別による差異はないようだ。しかし世代ないし社会階級による差は存在する。年間の収入が3万ドルに満たない人の間では、インターネットを利用しているのは65%に過ぎない。一方で5万ドル以上の収入がある人は、ほぼすべての人がインターネットを活用している。

スマートフォンについてみると、この3年間で大いに普及したといえる(35%から58%に伸びている)。但し、比較的高価であるこのデバイスが、アメリカ人を2つのグループに分けているような面もみられる。とくに年齢による差異は明白で、65歳以上のグループでスマートフォンを所有しているのは、わずか19%に留まっている。

インターネットへの想い

アメリカ人のほとんどが、インターネットに対してかなり好意的であるようだ。90%の人がインターネットを社会にとってなくてはならないものと評価している。一方で無用の存在であるとするのは6%に過ぎない。

やめられないものについての調査で、「インターネット」と「テレビ」の比較が世相をうつしているようにも思える。2006年あたりからのウェブの発展をうけて、ついにインターネットがテレビを優位に上回る結果が出た(53%対34%)。

最後に。ソーシャルメディアが、人との関係強化に役立つのかどうかについてはさまざまな意見があるところだ。しかし回答者の67%が、インターネットは友人や家族との関係強化に役立っていると考えているようだ。

Pewのレポートはこちらから全文を読むことができる。

Image by neatoshop

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(翻訳:Maeda, H


ミクシィが公募増資などで63億円調達、「モンスト」広告宣伝にあて再成長図る

ミクシィは28日、公募増資などによって63億円を調達することを明らかにした(PDF)。調達した資金は、2月に300万ユーザーを突破したスマートフォン向けゲーム「モンスターストライク」(モンスト)の広告宣伝に投入する。SNS「mixi」が伸び悩む中、ゲームに注力することで再成長を果たせるか注目される。

モンストのヒットなどを受け2月13日の決算説明会では、16億円の赤字を見込んでいた2014年3月期の業績予想を2億円の黒字に上方修正。朝倉祐介社長は会見で、「構造的赤字から脱却し、事業再生フェイズから再成長フェイズに移行した」と強調したが、成長は一時的とみる向きもある。(関連記事:ミクシィ朝倉社長が退任へ、「再成長を描ける人間にバトンタッチする」

13日の会見では朝倉社長が6月24日に退任し、後任にはmixiやモンストの事業を率いた森田仁基執行役員兼mixi事業本部長が就任することが発表された。森田氏は今後のミクシィについて、「経歴を見るとゲーム事業に関わっているイメージが強いが、私が目指しているのはつながりを加速するサービス。必ずしもゲームに軸足を置くわけではない」と話していた。


どっちがいいか迷ったら友だちに聞いてみよう―PopはFrontback的な2枚の写真でアンケートを取るユニークなアプリ

どちらにしようか迷った経験は誰にもあるだろう。15歳以上でオンラインに友だちが多いなら新しいiPhoneアプリ、Popを試してみるとよいかもしれない。今日(米国時間2/26)正式にデビューしたこのアプリを使うと、2枚の写真を友だちに見せてどちらが良いか選んでもらうことができる。

Popはごくシンプルな投票アプリだ。既存のソーシャル・アンケート・サービスの PolarThumbLoopVotoなどに比べると選択の対象は2枚の写真だけで、機能はごく限られる。UIはFrontbackによく似ており、写真が上下に2枚表示される。二者択一でどちらかを選ばせるという点では昔のデート・アプリ、Hot or NotTinderを思わせる。

ユーザーは2枚の写真を撮り、質問を入力する。それから公開範囲を決める。オプションには「近くにいるユーザー」、「近くにいる友だち」、「友だち全員」の3種類がある。

ユーザーリストをスクロールして個別のユーザーを指定する機能も一応あるが、スクロールも遅く、検索もできないので、事実上個別指定はできない。この点についてはバージョンアップを待つしかない。

今のところPopのアンケート結果はFacebookやTwitterで共有できない。この点は早急に改善の必要がある。指定された相手がアプリをインストールしていない場合、アプリのインストールを促すテキスト・メッセージが届く。これも微妙なところで、こういうメッセージはたとえ発信者が友だちでもスパム扱いされる可能性がある。

開発チームのThomas Leeによると、このアプリは大学キャンパスをターゲットに開発されたのだという(むしろ高校生の方がターゲットとして適しているのではないかと思うか、私はもう若くないのでよくわからない)。

Lee、Khalid Karim、Alessia Vetteseの3人はトロントのNext 36‘というアクセラレータ・プログラムに参加してこのアプリを開発した。Leeによれば、「われわれはよく友だち『どっちのシャツ買おうか?』とか『今夜はどっちを着ていこうか?』とか尋ね合っている。しかし写真を撮ってFBメッセージやその他のメッセージシステムに添付するのは面倒な作業だ。Popはこの作業を能率化するアプリだ。これを開発した動機はわれわれ自身が使うためだった」と語った。

3人のチームはほぼ1ヶ月でこのアプリを開発した。さて次はこのアプリを実際に多くのユーザーに使ってもらうという課題に挑戦しなければならない。しかしPopは(現在のバージョンにはいろいろ制限があるものの)楽しいアプリだし、使い方は簡単だ。人気アプリのUIを真似したのもよい考えだ。将来に期待が持てると思う。

こちらから無料でダウンロードできる。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


@facebook.comメールアドレスの終焉(おそらく何も変わらない)

Facebookは、@facebook.comメールプロジェクトに引導を渡した。これはあなたの生活がおそらく以前と全く変わらないことを意味している。念のため申し上げておくと、私へのメールを darrell.etherington@facebook.com 宛に送らないでほしい。返事が欲しくない場合を除き。もっともこの発表以前にも全く同じことが起きていたと思う。

facebook.comメールを捨てる理由は極めて明快だ。使う人が殆どいないから、とFacebookは言っている。使っていたわずかな人たちのために、システム変更が実施される3月以降、Facebookメール宛に送られたメールは、自動的に登録メールアドレスに転送される。これはデフォルト設定なので、もし持っていることさえ忘れているアドレス宛のメールを読みたくなければ、Facebookの設定で転送をオフにすることもできる。

これは、Facebookが2012に起こした行動と正反対だ。彼らは、当時最新だったiOS 6の連絡先同期機能の下では、Facebookメール以外の全アドレスを非表示にした。その結果多くの人々が、手動で設定を変更しなければならなかった。今回の変更によって、これまで気付かずにいたメールの嵐が決して来ることのないようにするために、手動操作が必要になるのと同じように。

これが一般ユーザーにとって悪い結果を招くことはまずないだろうが、結構喜んでいる人はいるかもしれない。聞くところによると、一部のFacebook社員は2010年の変更の際、一般ユーザーに解放するために自分の@facebook.comアドレスを明け渡さなくてはならなかったらしい。よって、今回めでたくアドレスが戻ってくるスタッフがいるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


科学への貢献を求めるクラウドファンディング?! DNAの損傷具合を数値化して健康対策を行うExogen Bioが、Indiegogoにて血液データの提供を要請

自己データを数値化することによる健康管理(quantified health)の動きはますます発展していきそうな様子だ。さまざまなフィットネスバンドがライフスタイルに応じた形で利用され始めており、いろいろな場面で測定、記録、分析、健康状態分析などに利用されている。適用範囲はほぼ無限というほどに広く、大いに稼げる商品分野として成長を続けている。

そのような中、アメリカからExogen Bioという新しいスタートアップが登場してきた。自分でDNAの損傷具合をチェックして、データに基づく健康管理の一助としようとするものだ。

DNAの損傷というと、ずいぶん恐ろしく聞こえるが、しかし実のところすべての人の持つDNAは頻繁に損傷しているのだ。細胞レベルでの自然な劣化というものもある。もちろん損傷の度合いというのは人それぞれによって異なる。食習慣や運動レベル、環境有害物質と接する頻度などによっても違いが出てくる。

つまり、個人的なDNAの損傷具合をチェックしたい場合、同年齢で、生活環境も近い人と比較した方が、状況をわかりやすく把握できるようになる。こうした「近しい」人とのデータ比較を大規模に行うことで、他の人と違うライフスタイルがDNAの損傷に有意な影響を及ぼしているのかどうかを確認できるようになる(とくに何か身体に悪いことをしていなくても、年を取ることでDNAは損傷していく)。そうしたデータを把握することで、DNAに悪い行動を控えることができる可能性もある。

Exogen Bioの主な狙いは、DNAの損傷具合を数値化することで、損傷をもたらす原因を突き止めるサポートをしようというものだ。

Exogen Bioは調査方法を進化させ、一度に大量の試料からすばやくDNAの損傷具合を数値化するためのシステムを作り上げた。従来は研究機関にてひとつずつ検査を行っており、非常に時間も人手もかかり、また広い範囲での比較などが難しいものとなっていた。

さらに、Exogen Bioの技術では、採取する血液の量を従来より減らし、採血後、直ちに処理をしなくてもよくなった。これにより血液採取キットを各個人に送って、そして研究機関に送り返してもらってから分析を行うということが可能になっている。

「今回の実験は、科学実験のクラウドソース化ともいうべきものです」とExogen Bioの共同ファウンダーであるJon Tangは言っている。「科学調査の予算が減らされる傾向にある中、研究者自身も効率的な研究を行うための方法をいろいろと考え始めているのです」とのこと。

必要となる大量のデータをクラウドソーシングを活用して集める今回のような仕組みを、Exogen Bioでは「Citizen Science Project」(市民サイエンスプロジェクト)と命名したそうだ。価値ある調査を行うために、多くの人を巻き込んだ分析が必要となる中で考え出された手法だ。多くの人に「市民研究者」という立場で研究に参加してもらおうとするものだ。滅菌した道具を用いて家庭で血液を採取し、それを保存容器に入れてExogenに送り返して分析を行う。

クラウドソーシングを活用したこのアプローチにより、Exogenとしては有益でかつ商用にも利用できるDNAの損傷調査データベースを構築したい考えだ。そしてやがてはDNA損傷のホットスポットマップなども作ろうとするわけだろう。またDNA損傷の様子と、特定の病気との関連性などが明らかになってくることも考えられる。

「今回のクラウドファンディング・キャンペーンを通して、DNA損傷と特定の病気との関連性を明らかにすることができれば、病院での検査に活用してもらうきっかけになると思いますし、また病の診療に用いるためのFDA認可を得ることに繋がると思うのです」とTangは発言している。「コレステロールテストと同じくらいの気軽さでDNA検査ができるようにし、検査のために頻繁に利用してもらえるようなツールとして育てていきたいと思っているのです」。

「また、CTスキャンやレントゲン撮影などの際に、何らかのミスによって放射線を多く浴びてしまうことのないようにチェックするためのツールとしても利用できるのではないかと考えています。ローレンス・バークレー国立研究所での研究成果を受けて、そうした目的でも使えるようにしているのです」。

ところで、Exogen Bioに血液サンプルを提供する利用者(市民研究者)が、見返りとして得ることのできるものはなんだろうか。Exogen Bioが利用者に提供するのはDNAの損傷具合についてのデータだ。利用者としては、自らがExogen Bioがビジネスに利用するためのデータを提供しつつ、かつ追加料理金を支払って分析データをみせてもらうということになる(Exogen Bioの各種設備を使って、優秀なスタッフにデータを分析してもらい、それをわかりやすく提示してもらうことに料金を支払うということになる)。

血液サンプルをExogen Bioに送れば、セキュアな接続環境を通じてDNAの損傷具合を示すデータを閲覧することができる。かかる費用は送付する血液データ1単位毎に99ドルということになっている(3日間にわって3度採取した血液を送る)。アメリカ国外からの利用の場合は124ドルだ。但し、この99ドルの検査によってわかるのは「現時点での損傷率」であり、食事やエクササイズの影響を確認するということはできない。

比較データを入手したい場合、費用は179ドル(アメリカ国外からは204ドル)となる。これにより血液サンプルを採取するためのキットが2セット送られてくるので、負荷の高い運動前後の比較のため、あるいはカーボバックローディング・ダイエットの身体への影響などを確認することができる。

ファミリーパックも用意されているので、数百ドルで家族の健康をチェックしてみたいという人は、そちらを使ってみると良いだろう。

Exogen Bioは、現在Indiegogoにてクラウドファンディング・キャンペーンを行っているところだ。既に5万ドル分の参加者目標は達成している。健康を意識する人々の興味をひいているのは間違えのないところだ。

本記事(英文)が執筆された時点では、370人以上から63,700ドルの資金が集まっているが、同時にExogen Bioはシード資金の出資者も探しているところだ。Indiegogoでの成功も、出資者の興味をひくのに役立つことだろう。

クラウドファンディングを科学分野に用いるというのは確かに面白い試みだ。但し、利用者側は試料と金銭を提供し、それによりExogen Bioはビジネスで活用できるデータを蓄積していくという仕組みに、メリット面でのアンバランスを感じるという人はいるかもしれない(ちなみにIndiegogoのページには「血液サンプル提供者のデータは、個人が特定できない形にして研究用途での利用を行います。研究成果は商取引に活用される場合もあります」と記されている)。この仕組みがどのように発展していくのかは興味深いところだ。

また、DNAの損傷に繋がる原因にはさまざまのものが考えられる。したがって、1度限りの検査では、誤って特定の生活習慣について有害であるという評価をしてしまうこともあり得る。

「私たちの提供する分析結果が、最初から完璧なものであるわけではない点についてはよくわかっています」とTangは言う。同社のキットは提供され始めたばかりで、まだ他の利用者との比較検討などが十分に行えない。「しかしこれまでに100人以上の人のデータを採取しています。そしてデータベースは成長し続けています。データベースが大きくなれば、他のデータと比較することにより、より正確な分析を行うことができるようになるのです」。

「コレステロールテストの場合、分析で得られるデータ自体に大きな価値が認められるようになっています。それはこれまでに蓄えられた知見により、コレステロール値と循環器系の疾患に相関関係が認められているからです。DNAの損傷具合の検査についても、そのレベルにまで到達することがひとつの目的です」とも述べている。

「但し、まずはDNAテストで得られる各データがそれぞれどのような意味を持つことになるのかをきちんと定義していくことが最初のステップとなります。そのために、より広く人々からのデータを集めることを目的としてクラウドソーシングの活用を行っているのです。どのような状態であれば損傷具合が高く、あるいは低く、はたまたノーマルであるのかというところからデータを蓄積していく必要があるのです。そして、損傷具合が高いケースについて、それがどのような病気に結びつく可能性があり、あるいはまたどういった環境要因ないし生活習慣から生じるのかを分析していく必要があるのです」とのこと。

「ちなみにコレステロール検査についても、繰り返し調査をすることで得られるデータには深みが増していきます。ライフスタイルの変遷などを踏まえてでたーの分析をしていくことで、循環器系疾患に備えるために最適なコレステロールレベルを知ることができるようになるのです。私たちの検査についても、幅広いライフスタイルの人々のデータを集めることで、真に役立つ知見を得ていきたいと考えています」。

「最終的には個人で自分のデータを分析し、分析結果に応じた対応ができるようにすることが目的です。DNAの健康を保つことで、加齢による身体の不調を減じることができると考えています」。

尚、Tangは、Exogenについて「直ちに」何らかの成果を生み出すものとは考えないで欲しいとも述べている。今回のクラウドソーシングの活用から、すぐにも「適切な行動パターン」のようなものが提示されるわけではないとのことだ。

「DNAに影響を及ぼす要因というのは非常に多くのものがあります」とTangは説明している。「個々のデータの分析を行い、それを多くの人と照らし合わせることで正確な分析を行うことができるようになります。科学技術顧問として動いてくれるチームと連携しつつ、効果的な分析を行うのに必要なデータを集めようとしているところなのです」。

「Indiegogoを通じた試み以外にも、広い範囲からデータを集めようとする活動を行っています。とにかく有意なデータを見つけるためには多くのデータを集めて分析する必要があるのです」。

昨年には、ベイエリア周辺で試験的な調査も行っている。100人少々の人からデータを集めて、そこで得られたデータを分類整理して、今後のデータ集積の方法を探ったのだ。

「小さな規模での実験でしたが、この規模のデータセットでもDNA損壊に繋がる要因を見て取ることができます。たとえば予測していた通り、加齢により損壊の程度はあがっていきます(もちろんこれは従来から言われていたことではあります)。そしてこうした損壊が老化や、その他の老齢による病に結びついているのです」。

「また、4名の人は癌を患っていました。彼らは同年代の人と比べて、DNA損壊の程度がかなり大きくなっていました。ここに挙げた例は小規模の試験的調査から予見通りの結果が得られたということを示すものです。これはすなわち、Exogen Bioのテストにより、DNA損壊の程度をきちんと把握することができ、そしてそれにより病気に対応する手段を探ることのできる可能性があるということを示すものです」とも述べている。

Exogen Bio – How Damaged is Your DNA? from Exogen Biotechnology on Vimeo.

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(翻訳:Maeda, H


オンデマンドでプログラミング指導が受けられるウェブサービスのHackHands

CodecademyStack Overflowなど、オンラインでサポートを受けながらプログラミングの学習を行うサイトというのは数多く存在する。この世界にHackHandsというサービスが参入してきた。設立者たちによれば「人がリアルタイムに疑問点を解説してくれたりコードを見てくれたりするという点で画期的なサービスなのです」とのこと。

共同ファウンダーのひとりであるForest Good曰く、サービスをひと言でいえば「Uber for programming」なのだそうだ。すなわち、必要な時にすぐにプログラミングについてのサポートを受けることができるという意味だ。プログラミングについて詳しい人々のネットワークを利用して、困ったことがあるときはいつでも問題を投稿して、すぐに解決策を教えてもらうことができる。回答者を探すのにかかる時間は最大でも15分で、ビデオチャット(TokBoxを利用)で繋がり、また双方の画面に双方向で使えるテキストエディターや作業している画面などが表示され、そこで問題の解決に向けて作業していくことになる。

「こうしたサービスを利用したいと考えている人は多いはずです」とGoodは言う。たとえばコーディングをしたこともない人が、参考書を片手に勉強をしている場合など、本をいくら読んでも何のことやらわからないことがある。あるいはプログラミング学習サイトを活用している人でも、そもそもいったい何がどうなっているのかがわからず、オンラインコミュニティに質問を投げることもできないケースがある。そういうときに、直接的な会話を通じて問題解決にあたるのが有効なケースは多いだろう。

現在のところHackHandsが対象としている言語プラットフォームはRuby on Railsのみだ。Good曰く、指導係(サイトではメンターと呼ぶ)はコミュニケーション能力およびプログラミング能力の双方を有する人を選別しているとのこと(曰く、現在のところはメンターとして活動している人は個人的に知っている人ばかりです。もちろん今後は規模を拡大していく予定です)。

共同ファウンダーのGeraldo Ramosは必要な時に確実に役立つサービスを、利用しやすい額で提供していきたいのですと述べている。HackHandsの料金は1分あたり1ドルだ。課金はセッション単位で行われる。ちなみに5分間のお試しタイムんも用意されていて、相談者の方からもメンターの方からも有料セッションを取りやめることができるようになっている。すなわちメンター側からは懸案となっている問題が解決できなさそうな場合などに有料モードへの移行を停止することができるわけだ。相談結果に大いに満足した場合は、決められた料金の他にチップを渡すこともできる。メンター側にインセンティブをもってもらうため、最も多くの相談に応じている人や、あるいは最も感謝され、収入が多くなっている人などを示すリーダーボードも設置することにしている。

HackHandsは6PS Groupのプロダクトだ。6PS Groupはインキュベーションに重点をおいてウェブサービスの開発を行っている。HackHandsについても、成功の見込みがたてば独立させていく予定にしているのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


Facebookのデータから愛と別れを予言する

あなたは、ご自分の愛の形が人と同じか・違うか、気になる方だろうか? 関係の一周年を迎えたら、そろそろ結婚すべきと考える方だろうか? パートナーの行為や行動をほかのカップルと比較して、とても嫌なところがあるなら、それは往々にして、別れが近い兆候だ。この記事では、Facebookが抱えるビッグなビッグデータを手がかりに、どんな行為が永続する愛の、あるいは破局の、サインなのか、調べてみよう。

Facebookよりも前に、デートサイトのデータを調べて、新聞の見出しになりそうなパターンを見つける研究者もいた。たとえば、デートは自分と同じ人種の人でないといや、という人の比率は?といった、そそる見出し。OKTrendsは、独身の男性や女性が交際相手に一日に送るメッセージの、最適数を教えて人気のブログサイトになった。しかし、OKTrendsを抱えるOkCupidをMatch.comが買収してからは、その人気ブログは閉鎖された。

デートサイトに比べると、Facebookは圧倒的にカップルが多いし、統計分析(~ビッグデータ分析)の標本として見ても、デートサイトなど利用しないふつうの人が多いから、標本の質も良い。それらを分析した同社のデータサイエンティストたちのチームが、いくつかのおもしろい事実を見つけた。

関心の共有

今週行われたソーシャルコンピューティングに関するカンファレンスで、FacebookのLars Backstromとコーネル大学のJon Kleinbergが参会者に配った調査研究論文[PDF]には、共通の友人が多いだけでなく、共通の関心・興味の対象が多いほど、関係を形成・維持しやすい、とある。

  • 共通の友人が多いと答えたカップルの24.7%が恋愛関係にある(何も条件をつけなかった場合は、全標本数のわずか2%が関係あり)。
  • 多くのソーシャルなサークル(同僚、飲み友達、スポーツクラブなど)に友人がいる恋愛カップルは、50%以上と多い。
  • 二人で写っている写真がとても多くて、オンラインの活動やコミュニケーションを頻繁に共同で利用しているカップルは、その70%が恋愛関係にある。このことは、Facebookで恋人を作りたい人にとって参考になるだろう。一緒に写っている写真が少なくなったり、お互いのアップデートにコメントしなくなったら、それは破局のサインだ。

ただし、無理やり一緒の写真を増やしても、彼/彼女と同じスポーツクラブに入っても、関係の危機が去ったり、あるいは気になっている彼/彼女がコイビトになってくれる保証はない。念のため。

A/S/L(年齢/性別/住所)が重要

Facebookのデータサイエンティストたちは、カップルの年齢差について、おもしろい事実を見つけた。それは、下図に見るように、異性同士のカップルは、若年層でも中高年層でもどちらでも両者の年齢差が比較的少ない(下図の赤線)のに対し、同性のカップルは高年齢になるほど年齢差が大きくなる(下図の青と緑の線)。

西欧の国ほど、同世代の結婚が多い(下図…横軸は男女の所得格差など(北欧諸国が最良)):

年月と愛の持続とのあいだには、明確な相関関係は見られないが、一般的に、関係の期間が長いカップルほど、その後の関係維持の可能性も高い(下図)。Facebookの連中はブログに、“3か月続いた仲は4年以上続く場合が多い”と述べている。

しかし下の図は特異点のまったくない、スムースな曲線なので、関係の持続に特別の意味を持つ年数は見当たらない。

注目すべきは、別れに季節変動があることだ。下図の黒線を見ると、2008年から2011年までの各年で、夏に別れのピークがある。とくに若者に、その傾向があるのだろう。もう一つおもしろいのは、2月に別れの落ち込みが見られることだ。うむ、みんな、バレンタインデーだけは頑張ってだいじにしたいのかな。(青線は、新たな仲の形成。)

画像: Flickr/schipul; CC BY 2.0のライセンスによる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Frontback、日本でブーム―クリエーティブなユーザーに世界から注目が集まる

今日(米国時間2/13)、 Frontbackメジャーアップデートをしたが、この写真共有アプリには思いがけないことが起こっている。Frontbackの人気が日本、中国、ブラジルで爆発的に上昇しているのだ。実際Frontbackはアメリカより外国のユーザーの方が多くなっている。

アメリカでは、たとえばスーパーボウルの観客がそこにいたことを記念して自分と周囲を撮影するというような使い方が一般的だ。しかし電話インタビューで共同ファウンダー、CEOのFrédéricdella Failleは「日本のユーザーはもっとクリエーティブで、自己表現の手段としてこのアプリを使っている。アメリカとは非常に違う」と語った。

Frontbackの撮影フォーマットはかなり特殊なものだ。強い制限の中での表現ということでいえば、Frontback写真はビジュアルな俳句のようなものかもしれない。

日本ではユーザーコミュニティーが自発的に組織化を図っている。2月24日にはFrontbackミートアップが渋谷で開催されるという。Frontbackでの表現の可能性を熱心に追求しているパワーユーザーのHimesora氏も参加するとのこと。

この女性はアート、マンガ、グラフィティが大好きで、自画撮りにはいつも持ち歩いている紙で作ったニセの目を使うのがトレードマークだ。Frontbackで作品を撮るときにはそのシーンにあった紙にイラストした目を取り出してメガネの上に貼る。彼女はFrontback上のキャラクターを創りだしたといってもいいだろう(トップの写真)。

グローバル・フィード機能が追加されたので、世界のユーザーもHimesoraに気づいて興味を持ち始めた。アメリカ、メキシコ、南アメリカの多くのユーザーがHimesoraをフォローし、テキストや写真でコメントを寄せている。

他にもFrontbackにはユニークなユーザーがいる。Tamkaiは日常生活の一コマを写真とイラストで記録している。Willie Myersはわずか2枚の写真で物語を作っている。

Frontbackの開発チームは自分たちの新しいメディアがもつ力に気づいて驚いている状態だ。

Frontback写真の強いインパクトは、すべてフィルターなし、トリミングなし、フォトショップなし、本物の人々による本物の物語であるというところから生じるのだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Twitterのウェブ画面が、縦一列のタイムラインを脱却するかもしれない

Twitterが新しいデザインを試していることを、MashableのMatt Petronzioが発見した。この変更はかなり大きい。ツイートは現在のような縦一列ではなく、タイル状のPinterestやFacebookの新しいPaperアプリを思わせるレイアウトで配置される。新機能として、ダイレクトメッセージにその場で返信するためのフィールドのついたポップアップ通知が用意された。RTやお気に入りの通知も同様だ。

これらの機能は別々のように見えるが、両方が実装されれば、将来Twitterは一列のシンプルなルックスから、リッチで複雑な表示へと変わって追加情報を提供するようになり、これまでユーザーが慣れ親んできたものとは全く異なる使われ方になるだろう。

Twitterのウェブがより雑誌色の強いスタイルのレイアウトになると、よりメディア寄りのサービスとなって画像やビデオが強調されるだろうが、代償はないのか? フィードは従来の直線的でほぼ時系列なデザインから離れ、必然的に操作方法にも影響する。「もっと写真を見る」リンクもあるので、今以上ににリッチなメディア発見方法も準備されているようだ。

これらは小さな変更に見えるかもしれないが、人々がTwitterを使う方法は、そのデザインと深くかかわっている。時系列のシングルカラムは、ユーザーが発信するツイートに対して、基本的に一過性な性格を与える ― 生まれてからわずかの間だけ存在し、すぐに他のツイートに押し出される。マルチカラム表示はツイートの寿命を伸ばし、それは最近Twitterが@リプライに付随する会話スレッドをタイムライン上で浮上させて、記憶に留めさせようとしているのと理屈は同じだ。

新しいポップアップ通知も、エンゲージメントを高めるころが目的であり、実際使いやすく作られている。これはOS Xが現在iMessageを扱っている方法と同じく、アプリ本体を立ち上げることなく、すぐに応答する手段を与えるものだ。

すでにTwitterに対する不満は出ていて、この新しいTwitterのビジョンをFacebookと比較する者もいるが、最近の財務状況が証明した通り、同社は成長を加速する必要に迫られており、対話デザインの改訂は、幅広い利用者にアピールする方法になる可能性がある。もちろん、このデザインそのものは今行われているテストの一つに過ぎず、この会社の実験傾向から製品化を予言できるとは限らない。

写真提供:Matt Petronzio / Mashable

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


社内SNS「gamba!」、”スマホ日報”をコンセプトにモバイル対応強化

社内の日報を共有するサービス「gamba!(ガンバ)」が7日、スマートフォンとタブレットのブラウザー向けに最適化した。“スマホ日報”をコンセプトにリニューアルし、これまでPC上のブラウザーのみで対応していた一部機能が、スマホとタブレットからも利用できるようになった。

gamba!は業務の進捗状況を投稿したり、スタッフ同士でコミュニケーションを図れる社内向けSNS。2012年12月にベータ版をリリースし、現在までに文具・オフィス用品のプラスなど累計2000社以上が無料のトライアル版を導入。有料版の導入数は非公表だが、運営元のgambaによれば、トライアル版は毎月300〜400社が新規登録するなど好調なのだという。

2013年10月には、Skyland Venturesから2200万円を調達(関連記事)。同月にはiPhoneアプリを公開し、今では利用者の4割近くはスマホ・タブレット経由でアクセスしているそうだ。「特に帰宅途中に日報を提出したり、通勤途中に部下の日報を確認するなど、モバイル端末との親和性が非常に高いことがわかった」(gambaの森田昌宏社長)。

モバイル端末からの利用が増える一方、これまではアプリがないAndroidやiPadはブラウザー経由でグループ設定やアカウント管理などの一部機能が利用できなかった。今回、スマホとタブレットに最適化したことで、最大7割近くのアクセスがモバイル端末経由になると見込んでいて、2014年内に8000社のトライアル申し込み獲得を目指す。

社内向けSNSとしては、Microsoftが2012年6月に12億ドルで買収したYammerが有名(関連記事)。gambaは現状、従業員数20〜50人程度の中小企業が主に導入しているが、今後はISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)のような管理体制や、ユーザー管理機能を強化するなどして、大企業への導入を図る考えだ。


Twitter、研究機関向け「Data Grantsプログラム」の申込みを受付中

Twitterは、インフルエンザの流行状況から新年の挨拶など、幅広く蓄積されたデータを、リサーチ目的で一層有効に活用してもらいたいと考えているようだ。それによって世界を明るくしたり、あるいは何か新しい発見をもたらすことができるはずだというわけだ。

そうした目的に向けた活動を活発化するため、Twitter Data Grantsというプログラムを開始する旨のアナウンスがあった(日本語ブログはこちら)。研究ないし教育目的でTwitterで公開された過去のデータにアクセスするためのプログラムで、こちらから申し込むことができる。具体的にデータ提供を行うのは、公式データリセラーのひとつであるGnipだ。

ちなみに、すべての公開データが入手できるというわけではない。Twitterのブログには、日々5億件にものぼるツイートデータを活用して分析を行うことができるとあるが、入手できるデータは申請している特定プロジェクトに関わるもののみとなるようだ。

GoogleやFacebookもNational Institute Of Healthなどと協力して各種データ分析を行っている。Twitterとしては、利用要件を明示して、広く一般からの参加申し込みを受けて、より有効な研究目的を持つ組織にデータを活用してもらおうとしているわけだ。ます最初の利用申込みは3月15日が締め切りとなっている。

Twitterとしては、今回のプログラムを通じて、蓄積されたデータの有効性を広く知らしめていきたい考えなのだろう。決算報告でアナウンスされたように、利用者数は、昨年比で30%の伸びを示しているものの、この3ヵ月での伸び率が3.9%に留まっている。成長速度の鈍化が危惧される中、Twitterno重要性/魅力を訴えていくのは非常に重要なことであるわけだ。成長率については今後も低下していくという見通しもある。企業価値に応じた利益をあげていくだけの広告エンジンとして機能していくために、一層の利用者獲得のための努力が望まれるところであり、このプログラムもそうした方向での活動のひとつと位置付けられるものだ。

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(翻訳:Maeda, H


Twitter CEO、Dick Costolo: 2014年は「もっと多くの人たちとつながる」

Twitter CEO、Dick Costroは今日(米国時間2/5)の午後、繰り返し尋ねられる質問に答えた。彼が強調したかったのは、(新規ユーザー数が減っているにもかかわらず)「われわれは成長に関して非常によい位置にいる」こと。そして今年は「より多くの人たちとつながる」ことのようだった。

まずCostoloは、対前四半期でタイムラインビューが7%減少したことに、一定の正当な理由を与えた。タイムラインビューは、ユーザーがどれだけコンテンツを消費しているかを示す、Twitterが提供する指標だ。彼は最近Twitterが行ったいくつかのユーザー体験の変更、例えば会話のスレッド化によって、ユーザーが読み込むタイムラインの数が減ったことを挙げた。
さらにCostoloは、個々のタイムラインビューが、広告売上の見地から、より高価値になっていることも主張した。

アナリストらが、Twitterの月間アクティブユーザー数(前期比わずか4%しか伸びていない)についても同様の要因があったのかを尋ねたが、Costoloは一切触れなかった。代わりに、昨年までTwitterの成長は「バイラルとオーガニック」だったことをほのめかした。言い換えれば「成長は向こうからやってきた」ものであり、同社が積極的に何かを行ったわけではなかった。しかし、2013年最終四半期以来、Twitterはユーザー固定化のために機能を追加してきたとCostoloは言った。初期の結果は有望であり、同社は引き続き、新規ユーザーの導入、コンテンツの発見、1対1会話等の領域で機能を追加していく計画であることを付け加えた。

最終的には、「製品全体にわたって行いたいことが数々」あり、それらが「成長曲線の傾きに変化を与える」ことを会社は望んでいる、とCostoloは言った。

あるアナリストが、Twitterは様々なアプリを提供すること(Facebookがやっているらしいこと)を考えているかと尋ねたところ、Costoloは、アプリ間でユーザーを奪い合うのではなく、最高のソーシャルアプリ1本が、「利用状況を見極わめて、その仕事を他の誰よりもうまくこなす」と答えた。Twitterがそのアイデアに集中している限り、単数対複数アプリ戦略に関して「特定の信仰」を持つ必要はないと答えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Twitter、上場後初の四半期決算は予想を上回る好成績―ユーザー数の伸び悩みを嫌気して株価は急落

今日(米国時間2/5)、Twitterは上場以後、公開企業として最初の四半期決算を発表した。売上高は2億4270万ドル、1株あたり利益は0.02ドル(非GAAP)だった。1株あたり0.02ドルの赤字、2億1782万ドルの売上というのがアナリストの予測だった。

良い材料、悪い材料が混じった期待の中で時間内取引ではTwitterの株価は1%下がっただけだったが、決算が正式に発表された後、株価は急落した。

今期のTwitterが発表した月間アクティブ・ユーザーは2億4100万人、このうちモバイルのユーザーは1億8400万人だった。

Twitterにとってきわめて重要な点だが、モバイル広告が総収入の75%を占めた。Twitterのビジネスは今や完全にモバイルとなったといっていいだろう。

決算の数字としては今期の成績はきわめて良かった。損失が予想されたにもかかわらず、利益を確保したし、売上は前四半期と比較して健全な成長を示した。しかしユーザー数の伸びの鈍化は予想以上だった。時間外取引で株価が急落したのはこの点に対する懸念が原因とみられる。

もし今後Twitterのユーザー数の伸びが見込めないとなれば、売上高も、結局は利益も成長を期待できないことになる。

Twitterが上場を控えて証券取引委員化に提出したS-1申請書によれば、Twitterは今期の直近にあたる2013年の第3四半期に1億6860万ドルの売上を計上している

Twitterはさまざまな駆け引きを駆使した結果、上場価格を26ドルとした。昨年11月の上場以来、Twitterは70ドルの高値を付けた。Facebookが上場後に値を大きく下げたのと反対にTwitterは上場後大きく値を上げた。これは投資家がTwitterの成長の可能性を高く評価したためだ。それだけに今回のユーザー数伸び悩みを示す数字は大きな影響を与えそうだ。

トップ画像: Andreas Eldh under CC BY 2.0. Via Flickr. 画像はトリミングされている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アメリカ国外からでも「Paper」をダウンロードして使ってみる方法

Good news:Facebookの素晴らしいスタンドアロンアプリケーションのPaperがリリースされた。

Bad news:どういう理由だかわからないが、Paperはアメリカ国内でのみダウンロード可能となっている。

Good Newsパート2:但し、アメリカ国内限定という制限を回避するのはさほど難しいことではない。

(Paperのリンクを探していて本記事にたどり着いた方、ダウンロードリンクはこちらとなっている)

これまでにもApp Storeでの地域制限を回避したことのある人は、今回もその方法で大丈夫だ。そんなことをしたことがないという人も、実は簡単にできることなので、どうしてもダウンロードしてみたければすぐに試すことができる。

なすべきことは、iTunesをアメリカ国内から利用しているように見せかけることだ。有料アプリケーションのダウンロードをする場合、これは少々難しい話になる。アメリカ国内での住所、クレジットカードなどが必要となるからだ。しかし幸いなことにPaperは無料だ。この場合は支払情報などが必要ないので簡単に処理を続けることができる。

注意:国情報を変えると、iTunesに登録しておいたクレジットカード情報も消えてしまう。元に戻す際にすぐに詳細情報を入力できるように、利用クレジットカードを手元においておいた方が良いだろう。ギフトカードの残額がある場合、国情報変更前に残額を使うように促されることにもなる。

方法を以下に記す(訳注:具体的方法については、原文のままの掲載といたします。また、訳者環境における動作確認は行っていません)。

  • Grab your iPhone/iPad. Open up the App Store
  • Scroll to the bottom of the screen.
  • Tap the button that says “Apple ID: [your email here]”
  • Tap “View Apple ID”.
  • Enter your password
  • Find the section that keeps track of your country. Tap the “Change country or region” button.
  • Change your country to United States
  • When it asks for your payment info, just choose “None”. Like we said above: if you’re trying to get a paid app, you’ll need to find legit payment info tied to a US address for this part. But since Paper is free, you’re good to go.
  • Hurray! You’re now on the US App Store. Go download Paper, then you can change your settings back by following the same steps again.
  • Here’s the direct link to the app’s page, if you need it

以上で完了だ。但し、もしFacebookが「本気で」このアプリケーションの利用をアメリカ国内に限定しておこうと思っているのであれば、ダウンロードした後でも国外から使えなくする仕組みを実装することは可能だ。しかし(希望的観測かもしれないが)、そこまで徹底的に制限する意味はないのではないかと思う。

アメリカに住んでいる方も、今回のトリックは覚えておいて良いかもしれない。テスト版などをリリースする際に、アメリカのプレスなどに情報が上がることを避けるために、アメリカ国外限定としてリリースされることがあるからだ。どこかの国限定で公開されたアプリケーションをどうしても手に入れたい場合、今回の方法でダウンロードできるようになるケースがほとんどだろう。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、10歳の歴史をともに振り返る「過去の出来事」サービスを提供中

Facebook誕生10週年を祝すオープンレターの中で、なぜ彼らが世界で最も有名なソーシャルネットワークを生み出すことになったかにつき、ファウンダーのマーク・ザッカーバーグが次のように記している。

「私たちは単なる学生グループでした。企業に比べれば、はるかに限られたリソースしか持っていませんでした。もし大企業が私たちの成し遂げようとしていた分野に乗り出してきていれば、彼らが世界最大のソーシャルネットワークを運用するようになっていたことでしょう」とザッカーバーグは言う。「それでも私たちが現在のFacebookを担うようになったのは、私たちの方がソーシャルネットワークというものに対して、強い意識を持っていたからということなのでしょう」。

誕生から10年、彼らの努力は明らかに実を結んだということができよう。今や10億人以上が、Facebook上での「繋がり」を活用している。そのうち多くの人々が、既に複数年にわたってFacebookを活用しているのも注目すべきポイントだ。現在においては、何かと1年以上にわたって関わり続けるというのは、なかなかのレアケースであると思うのだ。

Facebookとの関わりを振り返って見ることが出来るように、Facebookは「過去の出来事」(A Look Back)というサービスを提供している。これまでに投稿した写真やビデオなどを明るいBGMとともに流してくれるものだ。完璧なものとは言えないが(自分のを見てみると、あまり親しくない人との写真が多かったような気がする)、しかしともかく過去を懐かしんでみることはできる。

Facebook上に綴った自分の歴史を見てみたいという人は、こちらのリンクをクリックすれば見ることができる。

以下に、ザッカーバーグのオープンレターも掲載しておこう(英文ママ)。

Today is Facebook’s 10th anniversary.

It’s been an amazing journey so far, and I’m so grateful to be a part of it. It’s rare to be able to touch so many people’s lives, and I try to remind myself to make the most of every day and have the biggest impact I can.

People often ask if I always knew that Facebook would become what it is today. No way.

I remember getting pizza with my friends one night in college shortly after opening Facebook. I told them I was excited to help connect our school community, but one day someone needed to connect the whole world.

I always thought this was important — giving people the power to share and stay connected, empowering people to build their own communities themselves.

When I reflect on the last 10 years, one question I ask myself is: why were we the ones to build this? We were just students. We had way fewer resources than big companies. If they had focused on this problem, they could have done it.

The only answer I can think of is: we just cared more.

While some doubted that connecting the world was actually important, we were building. While others doubted that this would be sustainable, you were forming lasting connections.

We just cared more about connecting the world than anyone else. And we still do today.

That’s why I’m even more excited about the next ten years than the last. The first ten years were about bootstrapping this network. Now we have the resources to help people across the world solve even bigger and more important problems.

Today, only one-third of the world’s population has access to the internet. In the next decade, we have the opportunity and the responsibility to connect the other two-thirds.

Today, social networks are mostly about sharing moments. In the next decade, they’ll also help you answer questions and solve complex problems.

Today, we have only a few ways to share our experiences. In the next decade, technology will enable us to create many more ways to capture and communicate new kinds of experiences.

It’s been amazing to see how all of you have used our tools to build a real community. You’ve shared the happy moments and the painful ones. You’ve started new families, and kept spread out families connected. You’ve created new services and built small businesses. You’ve helped each other in so many ways.

I’m so grateful to be able to help build these tools for you. I feel a deep responsibility to make the most of my time here and serve you the best I can.

Thank you for letting me be a part of this journey.

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(翻訳:Maeda, H


Tumblrが(ようやく)SSLをサポート。但し有効にするには設定が必要

GoogleFacebook、そしてTwitterなどからずいぶん遅れることとなったが、Tumblrが(ようやく)SSLに対応することとなった。但し、標準状態ではSSLが無効となっている点に注意が必要だ。つまり自分で設定する必要があるのだ。

セキュリティ意識の高い利用者(現代は全員がそうあるべきだと思うのだが)は、このYahooが提供するブロギングサービスサイトでは、ぜひともSSLオプションをオンにしておくべきだろう。もちろん遠からぬうちに標準でもSSLモードになるのではないかと思う。TwitterもSSLに対応した当初は、SSLによる保護を望む人に手作業による「https」入力を促すという仕組みでの対応だった。SSLを利用しなければ、周囲の人に通信内容を傍受されてしまう可能性があるわけで、とくにコーヒーショップや会議場でのオープンなネットワークを利用するときにはぜひともSSLを利用するのが望ましい。

Tumblrによると、SSLについては数週間のテストを行ってきたのだとのこと。その結果を踏まえて設定画面でSSL対応を指定することができるようになった。Tumblrのダッシュボードからアカウント設定画面にいき、そこで「SSLセキュリティを有効にする」というスイッチをオンにすれば良い。

Tumblrが直ちにSSLを標準の方式としなかったのはなぜだろうか。理由はいろいろとあるのだろうが、たとえばXKitが使えなくなるという理由もあるのではなかろうか。非常にメジャーなエクステンションで、多数の便利機能をTumblr上で実現できるとして、多くの人が利用しているものだ。

XKitのブログでは、TumblrのSSL設定をオンにすると利用できなくなる旨の記事が掲載されていた。ブログ記事によれば、SSL下でも動作するバージョンを開発中であるとのこと現在のところはXKitを選ぶのか、SSLを選ぶのかを選ばなければならない。

当然SSLを選ぶべきだと思う。

訳注)XKitブログにはSSLにも対応した旨の記事が公開されています。

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(翻訳:Maeda, H


Facebookの株価、一晩で16%アップ―好調な決算とPaperの発表が好感

Facebookの株価(NASDAQ:FB)は過去数ヶ月堅調だったが、始値が62.12ドルと昨日の終値53.53ドルを16%も上まわるという今日(米国時間1/30)のパフォーマンスにはさらに驚かされた。

つまりFacebookの時価総額は一晩で200億ドルも増加し、今や1510億ドルに達したわけだ。

この株価急上昇の原因は、四半期決算の好調と新アプリの発表によるものだ。アメリカとカナダでは普及が飽和状態に近づいており、ティーンのFacebook離れも囁かれているものの、Facebookの決算は売上、一株あたり利益ともに予想を上回るものだった。

もうひとつ注目すべき点は、今期初めてモバイル広告の売上がデスクトップの売上を上回ったことだろう。モバイル広告は売上の53%を占めた。Facebookがこれほど急速にモバイル化に成功するとはどのアナリストも予想していなかった(この懸念が上場直後の株価低迷の原因だった)。

昨日の時間外取引で株価は初めて60ドルの大台に乗った。

そのままであれば株価の上昇はそこで止まったかもしれないが、FacebookはすかさずPaperの発表を行った。Paperはまったく新しいiPhone向けのキュレーションされたニュースリーダーだ。Facebook本体とはまったく独立のアプリで、ユーザー体験を大胆に変えていこうとする試みの一つとなる。アプリが一般に公開されるのは2月3日(Android版についてはまだ情報がない)だが、決算の直後に機を逸せず発表を行った。

もしかするとFacebook自身も四半期成績がこれほど良くなると思わずに、株価のテコ入れのためにPaperの発表をこの時期としたのかもしれない。いずれにせよFacebook株は現在絶好調だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、ネット時代の「新聞」を目指して「Paper」をリリース。新しいスタイルで「ストーリー」を提供

ある情報源をチェックしていなかったことが理由で、非常に大きなニュースの入手が遅れてしまうというようなことはある。パーソナライズされたネットメディアから情報を入手していることの多い現在、むしろそのようなケースは増えているかもしれない。そうしたケースへの対応策としてFacebookが用意してきたのがPaperだ。

iOS用スタンドアロンのアプリケーションで、従来のニュースフィードのみでなく、人間とアルゴリズムの双方を活用してキュレーションを行ったニュースも提供する。Tech、LOL、Pop Cultureなどのカテゴリを購読することもできる。アメリカにて、Facebookの10回めの誕生日を控えて、2月3日より提供されることとなった。

このPaperはFacebook Creative Labsから登場する最初のアプリケーションということになる。Facebook Creative Labsは、Facebook内で身軽なスタートアップのように活動する小規模グループだ。ザッカーバーグが収支報告で話した通り、モバイルで主導権を握るために、各種単機能アプリケーションをリリースしていくための主体として機能する。Facebook本体の機能拡充を目指すのとは、また別の動きを見せることになるわけだ。

Paperはニュースフィードの提供方法を根本的に変革するものだが、このアイデアについては、1年前にその萌芽を目にすることができた。またTechCrunchのIngrid Lundenも6月にこのプロダクトを目にしていた。さらにはRe/codeのMike Isaacが今月頭に詳しい記事を掲載してもいる。このように、あちこちでいろいろと話題になってきたPaperが、ついにオフィシャルな存在になったわけだ。機能についてはビデオでも紹介されており、こちらでもそのビデオを掲載しておいた。

Paperの使い方

Paperは、ザッカーバーグが言うところのモダンエイジの新聞としてのサービスを目指す存在だ。

Paperを開くと、まずは新しいスタイルでFacebook上のニュースフィードが表示される。画面の上半分には写真やビデオなどが大きく表示される。下半分に、ステータスアップデートや、関連ストーリーが表示されることになる。右から左にスワイプすると別ストーリーが表示され、あるストーリーをタップすればフルスクリーンモードとなり、動画があれば自動で再生される。ストーリーをピンチすれば元に戻って、改めてPaperのフィードを確認することができる。

そしてPaperのフィードには「セクション」を追加することができるようになっている。

セクションは予めいろいろと用意されていて、たとえば「Score」(スポーツ)、「Headlines」(ワールドニュース)、「Cute」(BuzzFeed風の可愛らしい動物たち)、「Planet」(サステナビリティについてや風景写真など)、「Enterprise」(ビジネス)、「Exposure」(写真)、「Flavor」(食べ物)、そして「Ideas」(日々、面白そうな知的テーマを紹介する)などがある。

それぞれのセクションにはFacebookの編集者が選んだものと、そして出版者やブロガー、著名人などが公に投稿したものからPaperのアルゴリズムが選別してくるものが併せて掲載される。New York Timesなどのような大手の記事を流していくだけでなく、これまで目にしたことのなかったブロガーのの記事や、その筋の権威からのコメント、あるいは一般の人からの意見などもあわせて載せていこうとするわけだ。今のところ、同じセクションを追加した人は、全員が同じストーリーを目にすることとなる。しかし、たとえば「Score」セクションなどで、お気に入りチームの試合結果を優先的に見られるようなパーソナライズ機能を持たせることも考えているところなのだそうだ。

Paperでは、もちろん自分の投稿したストーリーも公開されることになる。編集時には、これまでよりもビジュアル面を強化した編集画面を使うことになる。公開時にどのように見えるのかを、正確にプレビューすることができるようになっているのだ。ストーリー中からどの写真がフィーチャーされることになるのかを気にする必要はない。また、これまでウェブやモバイルであったように、写真のどの部分が表示されるのかと気にする必要もなくなるわけだ。

当初はPaperには広告は表示されない。但しFacebookとしてはPaperに自然な形で広告を掲載するにはどのようなスタイルが良いのかと、検討を行っているところなのだそうだ。

コンテンツ・セレンディピティ

人力および機械の双方を活用したキュレーションは、いわゆる「コンテンツ・セレンディピティ」を可能にするものだ。これまでは、Facebook上では友達からの記事や、フォローしているページからの情報しか見ることはできなかった。従来の「新聞」などでは、エディターの側が主導して、重大であるとか、あるいは読者がきっと面白く感じるはずだと思う記事を掲載するようになっている。読者はエディターを信用することで、自分では積極的に面白いと思っていなかった記事にも目を通すことになり、そこに新たな発見があるようなケースもあった。

Paperというのは、Facebookに軸足をおきつつ、しかし新聞と同様の「驚き」ないし「発見」を読者に届けようとするものだと言える。あちこちのページに「いいね」をしていて埋没してしまったビッグニュースや、あるいはPaperのエディターがこの記事はぜひ見ておくべきだと思うようなものが流れてくることになる。もちろんこれまでも、広い意味では「友達」がキュレーターの役目を果たしていたわけだ。しかし、すべての友達と興味の範囲を同じくしているわけでもあるまい。ビジネスニュースに興味を持つ人や、フード関係に興味を持つ人が友達の中にいないということもあり得る話だ。このような場合も、特定のページを購読したり、あるいは「いいね」しなくても、Paperがニュースを届けてくれるようになる。

Facebookは、従来のアプリケーションもある中、Paperのプロモーションを大々的に行うつもりはないとしている。しかしそれでもFlipboard、Prismatic、Circa、あるいはPulseなどのニュースリーダー系アプリケーションにとっては脅威となるだろう。もちろんそれぞれに強みを持ってはいる。Flipboardは他の利用者からのキュレーションを雑誌風におしゃれにフィードすることがその特徴だ。またPrismaticは「関連」記事をAIを通じてもってくる点に強みがある。Facebookには、特定の利用者がどのようなデータをシェアしたのかという膨大なデータが蓄積されている。これは他のサービスからすると相当の脅威とうつるはずだ。但し、そうした「驚異的」な利点がありながら、FacebookはCameraアプリケーションやPokeなどで悲惨な失敗を繰り返してきてもいる。事態がどのようになっていくのかは、予断を許さないというのが現状であるのだろう。

Paperチームは15名で構成され、1年以上をかけて開発を行ってきた。Facebook VPのChris Coxも陣頭指揮を取り、ザッカーバーグも大いに関与しているように思われる。但し立場的なプロダクトマネジメントはMichael Reckhowが行い、デザインの責任者はMike Matasとなっている。大きな組織の中で鈍重な動きをするのではなく、PaperチームはFacebookの初期時代のように「すぐ動き、物事を変革する」といったポリシーで動いているようだ。

Paperがうまく機能すれば、Facebook上を流れる情報はさらに膨大になっていくこととなるだろう。Paper上で注目されれば、膨大な数の「いいね」を獲得し、またフォロワー数も一気に増えることとなる。そうしたインセンティブをアピールできれば、Twitterに流れるコンテンツクリエイターも取り戻すことができるだろう。最近行っているTwitter対策の一環として捉えることもできる。

ウェブというのは非常に広大な世界だが、Paperは膨大なデータと優秀なエディターにより、新聞のように情報をまとめて提示できるように成長していくことになるかもしれない。

Facebookが新たに提唱しているスタンドアロンアプリケーション戦略については「Facebook’s Plot To Conquer Mobile: Shatter Itself Into Pieces」という記事もご覧頂きたい。

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(翻訳:Maeda, H


Y/Combinatorが支援するWeilos、減量フィットネスのための自画撮りソーシャルサイトにピボット

WeilosはY Combinatorの2013年夏学期を卒業して8月にローンチした減量とフィットネスを中心にしたソーシャル・サービスだ。それが今日(米国時間1/28)、大きくリニューアルした。

当初、Weilosは減量に成功した人をアマチュアの減量コーチにして新しいユーザーを激励、助言するという仕組みだった。今回の新バージョンはiOS向けモバイル・ソーシャル・ネットワークで、メンバーがスマートフォンによる自画撮り写真をアップロードして成果を公開するというのが特色だ。

2012年にコーネル大学で医学博士を取得したファウンダーのRay Wuによれば「新バージョンではユーザーが写真を定期的にアップロードしてコミュティーのメンバーと成果を話し合う。これによってそれぞれのゴールが明確化され、モチベーションが向上が図られる」という。

私は今週Wuに対してこのピボットの理由を取材した。Wuは「多くの人々がフィットネスと減量に関心を持っている。われわれのプロダクトはフィットネスと減量をユーザーの毎日の生活の中にしっかり根付くかせる手助けをする。モバイル・アプリはそのために理想的なツールだ。また同じ目的に向かって努力中の他のメンバーと会話することはお互いに大きな励みになる」と答えた。.

Wuによれば、自画撮り写真を交換することはモチベーションの持続のために非常に効果的かつ簡単な方法だという。

なお、ユーザーは最初から写真を公開する必要はない。当初写真を非公開にしておいて、ある程度の成果が出てから公開するなど、そのタイミングは自由に選べる。

Wuの研究によれば、成果写真を公開しているメンバーは平均して毎週、540g減量に成功した。一方、 Weight Watchers の参加者の平均は317g、 FDA認可の減量薬、Belviqのユーザーは500gだった。

「私が医学を勉強している間に、肥満と戦う上で成功率が高いのは社会的な絆の強い人々だと気づいた。”しかし問題はその社会的絆が多くの人々に十分に利用されていないことだった」とWuは言う。

アプリ自体は比較的ストレートなソーシャルメディア・ツールだ。毎日、同じ姿勢と大きさで自画撮りができるカメラ・オーバーレイも用意されている。アプリはユーザーに対して少なくとも毎週1回写真を撮るよう促す。他のユーザーは「いいね!」をしたりコメントしたりできる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+