Microsoft Officeの文書をブラウザ内で開けるプラグインがChrome Beta用に登場

Microsoft Officeの文書をブラウザで見なければならない機会が多い人たちのためにGoogleが今日(米国時間4/25)から、そのためのChromeエクステンションを提供する。具体的には、WordとExcelとPowerPointのファイルだ(.doc, .docx, .xls, .xlsx, .ppt, .pptx)。これまではGoogle Driveのビューワで見ていたが、エクステンションChrome Office Viewer(まだベータ)をインストールするとブラウザ自身がこれらの文書を開けるようになる。

OSがChrome OSであるコンピュータChromebookには前からこの機能があったが、今ではWindowsとMacのChromeブラウザでも利用できる。ただし、安定版ではなくChrome Betaを使うこと。

この20メガバイトもあるプラグインは、専用のサンドボックス内でファイルを開くからマルウェアにやられない、とGoogleは言っている。“だから汚染されたOfficeファイルを使っても、それが個人情報を盗んだりユーザのアクティビティを監視することはできない”、という。

Googleは今日の発表の中で何も言っていないが、昨年買収したQuickofficeの技術が、このプラグインにかなり貢献しているのだろう。Googleが2月にPixelという名のChromebookをローンチしたときは、同社のNative Client技術を使ってQuickofficeをChromeに移植する、と言っていた。それからすでに3か月が経とうとしているから、Office文書をブラウザ内でどうするかという発表が、Googleからあってもおかしくないタイミングだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Amazon2013年Q1業績で予測を上回る。売上22%増の160億ドル、純利益は37%減の8200万ドル

昨期Amazonは、順調な業績を続けウォール街を喜ばせながら、予測を下回る収支でアナリストらを驚かせた。年末商戦を踏まえ予測は高かったにもかかわらず、2012年Q4、Amazonの純利益は45%減の9700万ドルだった。しかし総売上が伸びを続けて22%増の212億ドルだったのは明るいニュースだった。

今日(米国時間4/25)もAmazonはその傾向を維持し、Q4で予測を下回った後遺症がわずかにみられる。本日午後の株式市場閉鎖後、Eコマースの巨人は業績を発表した。キャッシュフローは39%増の42.5億ドル(前年同期は30億ドル)、総売上は22%増の160.7億ドル(同131.8億ドル)だった。

売上160億ドルに対し、1株当たり利益(EPS)0.18ドルと予測を上回った。今日の発表まで、ウォール街の予測はEPSに関してはずっと低く、0.08ドルだった。一方売上予測は162億ドルで、Amazonの売上は160.7億ドルとわずかに下回った。

昨年来変わらぬ市場変動による良否こもごもの結果にもかかわらず、Amazonの株価は上昇傾向にあり、274.70ドルで引けた。これは同社がこの秋に独自のセットトップボックスを販売し、リビングルームにもっとハードウェアを持ちこもうとしているという噂による。

今日の発表でAmazonのファウンダー・CEO、Jeff Bezosは、数字にも減益にも触れず、Netflixに戦いを挑むべく同社のInstant Videoユーザーにオリジナル番組を提供していることを強調した。先週同社はInstant Videoに新しく14本のコメディーおよび子供向け番組をパイロット提供し、たちまち「Instant Videoで最も見られたテレビ番組」になったと月曜日に発表した。

「Amazon Studioはテレビ番組の新しいやり方に取り組んでいる。このパイロットテストは誰でも意見を言えるよう一般公開されている。私にもAmazon Studioチームにもそれぞれ好みはあるが、このアプローチのすばらしいところは、われわれの意見は無関係だということだ。何がレギュラー番組になるかを決めるのは顧客だ。Amazon Originalsがわれわれのプライムメンバーのために価値を生みだすもう一つの方法になることを願っている。」とBezosは今日の収支会見で言った。

他の注目点。Amazonのフリーキャッシュフローは1.77億ドルとなり前年の11.5億ドルから85%減少したが、主な要因はシアトルに購入した事務所スペースに14億ドル支払ったことによる。Q1の経常利益は1.81億ドル、前年同期の1.92億ドルから6%減、純利益は8200万ドルで2012年Q1の1.32億ドルから37%減少した。

Amazonの明るい面は依然として増え続けている。オリジナル番組への移行と、A+E、CBS、FX、PBS、およびScrippsとのライセンス契約によるPrime Instant Videoのセレクションの拡大が奏功した。つまりこれは、Downton AbbeyやJustified、Under the Domeなどの番組や、Food Network、Cooking Channel、Travel Channedl、HGTVなどのコンテンツがみなAmazonにやってくることを意味している。Prime Instant Videoには現在映画とテレビ番組が3万8000本あると同社は言っている。

さらにAmazonは、Safari用の新しいMP3ストアの開店についても大きく宣伝した。これはiPhoneやiPod Touchユーザーが同社のカタログからデジタル音楽を見つけて購入できるものだ。この直前、Amazonのアプリストアの影響力が高まり高い収益の可能性があるいう報道があった。Amazonはこの四半期にiPad、iPad mini用のCloudプレーヤー、AutoRipのアナログレコードへの拡張、Kindle Fire HD 8.9インチモデルも発表した。

著作者や読者にとっても嬉しいニュースがある。Amazonは、業界標準の年2回を越え毎月の著作料支払いを開始すると発表したほか、人気の書籍お薦めサイトGoodreadsを買収した。

全体的に見てAmazonにとって多忙な四半期だったが、中でもAWSは過去数ヶ月間に多数の新サービスを立ち上げ、再度料金を値下げした。今日の発表で同社は、AWSは「2006年の開業以来31回値下げを行い、2013年に入ってからだけでも7回下げている」と言った。

しかし将来に関してAmazonは予測を下げており、次四半期の売上予測は145~162億ドルで、これは2012年Q2の13~26%増に相当する。同じく経常損益は、-3.4億ドル~+0.1億ドルと予測している。言い換えれば損失の可能性がある。

詳細はAmazonのQ1業績発表資料を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google Glass初のイースターエッグを発見―こう操作すると開発チームの360度パノラマ写真が表示される〔ビデオあり〕

Google Glassがより多くのデベロッパーの手に渡るにつれて話題も賑やかになってきた。あるデベロッパーはGlassの面白い隠れ機能を発見した。開発チーム全員の写真だ。

このイースターエッグを表示する手順は以下のとおり。わりあいシンプルだ。

Settings -> Device info -> licensesを表示 ->タッチパッドを9回タップ-> Meet Teamをタップ

下にビデオを掲載した。タップを繰り返すうちに効果音の音程が上がっていくのがなかなかたくみな仕掛けだ。



この写真が面白いのは実は完全な360度パノラマになっている点だ。頭を動かすと動かした方向を見ることができる。ただし頭の動きと表示にずれがあるのでMyGlassのスクリーンキャストで再現するのは少々難しかった。このイースターエッグを隠したのはGoogle Xのソフトウェア・エンジニア、Mike LeBeauだそうだ。 Mikeは以前TechCrunchが掲載したGoogleデモ・ビデオの爆笑NG集に登場している。

Glass開発チームの中央最前列にはGoogleの共同ファウンダー、サーゲイ・ブリンが写っている。

他にもイースターエッグが隠されているに違いないが、この360度パノラマ写真にはびっくりした。こんな機能があったとは初めて知った。現在、Mirror APIではこの機能はサポートされていない。将来サポートされることになったらいろいろ興味ある応用が考えられるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


GoogleドライブにGoogle+アバター、ワンクリック・チャット導入、匿名ユーザーは動物名で表示

GoogleはGoogle+を他のあらゆるサービスとますます密接に連携させる努力を続けている。今日(米国時間4/25)発表されたのは、Googleドライブとの連携だ。

ユーザーがドライブのファイルを開くと、他の閲覧者に対してGoogle+のプロフィール写真が画面トップ右側に表示される。マウスを乗せるとユーザーのプロフィール写真、カバー写真とどのサークルにそのユーザーが入っているかを示したGoogle+カードがポップアップする。〔現在は色分けされた四角形が表示され、マウスを乗せるとユーザー名がポップアップする〕。Googleは「Googleドキュメントを誰と共有しているのかがすばやく確認できるようになる」としている。

またドライブでグループチャットを始めるのが少し簡単になった。画面トップ右側に新設されたチャット・ボタンを押すだけでよい。従来は「他の閲覧者」をクリックするとドロップダウンメニューが開き、一番下にチャットウィンドウが表示される仕組みになっていた。

匿名閲覧者には動物名が付く

匿名のユーザーがドキュメントを閲覧している場合(これはGoogleアカウントを持たないか、Googleアカウントでログインしていないユーザーにリンクを通知して共有した場合に起こる)、 Googleはこうしたユーザーを 「匿名+動物名」で表示するようになった。.”

動物名のリストはきわめて豊富なようだ。Google Operating SystemのAlex Chituが先週試してみたところでは、オオアリクイ、ダイナソー、クラーケン〔海の怪物〕、チュパカブラ〔南米の怪物〕からウォンバットまで多種多様な動物名が表示されたそうだ。

Googleによれば、この新機能はここ数日のうちに全ユーザーに公開されるという。ただし、Chituによればこの機能が当面適用されるのはPDF、写真、ビデオなどGoogleドキュメントのアプリで編集できないファイルのみだという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ギネス記録の高速入力を実現するSwype、日本語にも対応してついにPlayストアに登場

2010年3月に、Swypeはごく限定的なプライベートベータとしてスタートした。スワイプして文字を入力するという驚くべき(今では多くの入力システムで同じ仕組みを採用というか模倣している)仕組みを備えていた。以来、多くの端末にプレインストールされたり、一般公開ベータとして徐々に普及していった。そして1億ドルにて買収されることとなったのだった。いろいろな動きを見せてきたのだが、それでもこれまでβ版であると主張し続けてきた(まるでGoogleのようだ)。

そのSwypeがついに、Google Playストアにてデビューすることとなった。

公開されたのは2種類で、ひとつは無料のトライアルバージョンとなっており、30日間動作するようになっている。もうひとつの方は99セント(日本では99円)の有料版で、こちらはもちろんずっと動作するものだ。将来的には1本にまとめる予定だとのこと。とりあえずアプリケーション内購入の仕組みを実装することによる問題の発生を避けたかったということのようだ。また99セントというのは近々改定する可能性もあるらしい。

2010年6月からベータ版として提供されてきていて、多くの人がインストールしてきていた。しかしベータ版の導入にはいろいろ手間がかかっていた。当初はメールアドレスなどの登録も必要だった(しばらくの後には無用となった)し、予め外部サイトからのアプリケーションダウンロードを可能にしておく必要があった。申し込みからダウンロードまでが完了すると、ようやくダウンロードしたインストーラーを起動して、そして種々設定が行われるという仕組みになっていたのだった。もちろん難しくて手も足も出ないというほどではなかったが、Playストアかで「インストール」をタップするのに比べれば、遥かに困難な道程ではあった。

ようやくPlayストアデビューとなったわけだが、SwypeがOEMによって工場出荷時からインストールされるようにと動いている間に、SwiftKey、SlideIT、ないしShapeWayなどがコンシューマー向けの類似プロダクトをリリースする事態となっている。またAndroid自身も4.2で同様のスワイプ入力をサポートしている。

Playストアデビューが遅すぎたのではあるまいか? あるいはそうなのかもしれない。しかしSwype自身はあまり気にしていないようでもある。

「少し遅かったかもしれませんね。もう少し早く出せれば良かったかもしれません」とNuanceのMobile Product部門VPであるAaron Sheedyがインタビューで述べていた。「しかしスマートフォンはこれからますます普及していくことになりそうです。老若男女を問わずスマートフォンを使う時代が到来しつつあります。Swypeはサポート言語も数多く、世界中のマーケットで受け入れられてもいます。ちなみにサポート言語の数は62言語に及び、またいくつかの方言もサポート対象としています(訳注:日本語にも対応しています)」とのこと。

また、実のところは「遅すぎる」こともさほど問題視してはいないのかもしれない。SamsungやNokiaとのOEMによるSwypeのライセンス販売によって多くの売り上げを上げているのだ。そこから入る売り上げが、最も大きな収入源となっている。

(いったいAppleがこうしたSwype風入力システムを採用するのはいつになるのかと気を揉んでいる人も多いことだろう。Swypeによれば、実のところ毎月のようにAppleの担当者とは会っているのだとのこと。しかしAppleがどうするつもりなのかについては、まだ何も決まっていないようだ)。

ベータ段階からSwypeを使っていたのなら、今回の正式版もこれまで同様に使うことができるだろう。ベータテスト参加者に提供されてきていたさまざまな機能も、今回のリリースにて実装されている。

  • “Living Language”:自動的に新しいトレンドワードを追加してくれる(たとえばシンガポールで利用している場合、Singlishの単語も追加してくれる)。
  • Smart Touch:つい隣接したキーボードに触れてしまうことが多いようなケースでも、Swypeが自動的に適切なキー入力がどちらであったのかを判定する。
  • Smart Editor:入力する文字列によって、利用する単語の予測も行うが、句読点を入力した際には全文を通して入力した単語の確認を行うようになっている。もし文脈的におかしな単語が確定されていたら、その部分にアンダーラインが引かれ、タップにより修正できるようになる。

30日間無料版はこちらから、有料版はこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H)


消費者向けVoIPのRebtelがAPI/SDKの無料提供でデベロッパ世界に進出, Twilioらのお株を奪う気だ

【抄訳】

スウェーデンの(より小さな)Skypeと呼ばれることもあるVoIPプロバイダRebtelが今日(米国時間4/24)SDKをリリースしたので、iOSやAndroidのアプリデベロッパはAPIを直接呼び出すことにより、自分のアプリにRebtelのボイスコールを埋め込むことができる。Index VenturesとBenchmarkが投資しているRebtelは、小売企業や消費者に安価に提供しているVoIPサービスですでに利益を上げている。その月間アクティブユーザ数は2200万に達する。

Rebtelが今回無料で提供するAPIは、既存のスタートアップ勢力、TwilioCallfireTelAPIなど、モバイルキャリアから分単位課金の通常電話の顧客を奪いつつある破壊的革新勢力への挑戦でもある。

SDKは12月に非公開ベータで立ち上げられ、TGTHR、Agile Dimension、eXeltior、MobisleAppsなどがテスターとして参加した。そして今日からは、セルフサービス型のプラットホームとして一般公開される。

“今年中には数千のデベロッパとプロジェクトがこのSDKを利用し、彼らのアプリから1000万〜1500万ぐらいのエンドユーザがRebtelのVoIP機能を使う、と想定している”、RebtelのCEO Andreas Bernströmは本誌にそう語った。実際に同社には、世界中から数千のデベロッパからの問い合わせがあるそうだ。その主な国や地域は、インド、中国、ヨーロッパ、そして合衆国だ。これまでは同社の予想は当たっており、たとえば2012年の売上予想8000万ドルに対し実際は7960万ドルだった。2013年は、1億ドルを突破しそうな勢いだという。2〜3年後にはIPOもありうるらしい。

Bernströmの構想は、VoIPのAPIを無料にすることによって、その利用を底辺の…いわゆるロングテールの…デベロッパやアプリに広めることだ。その典型的な例がデートアプリのMaybeで、ここではユーザ同士がお互いによく知り合うためにVoIP機能を提供している。今モバイルのデベロッパは、iOSとAndroid合わせてざっと75万人おり、彼らのアプリの総数は150万に達する、とRebtelの(獲らぬ/獲る狸の)皮算用は計算している。

そして将来の収益化/マネタイゼーションは、アップタイムの保証や陸線電話への接続などより高度なサービスを大口ユーザに対し有料化することによって確保する、という構想だ。そして、これまで消費者向けサービスだけだった同社が、デベロッパレベルのサービスからも収益を確保できるようになる。言い換えるとTwilioなどと並んで、デベロッパたちのあいだでのブランドイメージを、確立し拡大していくことだ。今現在は、デベロッパの世界ではRebtelは無名に等しいが。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Flashがまた一歩死へ接近, ゲームエンジン大手Unityがついに見放す

おぉ、Flashちゃん。ちょっと前までは、まだ死なないと言える小さな理由があった…それはいつごろの何だったっけ? 怒れるAndroid大衆が蜂起して、Flashの不在はiOSの死だ!と叫んだあのときか? でもAdobeは結局、それからわずか1年後にAndroidの正規サポートをやめた*。〔*: いわゆる“野良アプリ”としてなら今でもFlash Player for Androidは入手可能。〕

今日(米国時間4/24)はFlashのよぼよぼの老体が、また一発、顔面にパンチを食らった。ゲームエンジンのUnityが、そのサポート廃止を発表したのだ。

Unityはゲームエンジンの超大物の一つで、RovioのBad PiggiesやTemple Run 2をはじめ、そのほかとても多くのゲームで使われている。ぼくも、TARDISという拡張現実(AR)プロジェクトで、相当ヘビーに使わせていただいた。

1年前にUnityは、UnityのプロジェクトをFlashのSWFファイルにエキスポートする機能を作り始めた。同社はUnityの次のメジャーリリースでもFlashをサポートするつもりだったが、実際にやっていたことはバグフィクスだった。

UnityのCEO David Helgasonが、Flashに関する最終結論とその理由をここで述べている。彼の三段論法は、きわめて明快だ:

  • Adobeはもはや、Flashにコミットしていないようである。
  • Adobeのモバイルサポートや、狂気のようなFlash売上共有要件は、発表されてすぐに断念された。デベロッパはFlashを信頼することをやめたようだ。
  • デベロッパはFlashを去りつつあるようだ。そこでUnityとしても独自のWebプレーヤーの改良に注力した方がよい。それは最近、多くのFacebookデベロッパたちが使うようになっている。

あなたが心配したとおり、この記事に対するコメントは今、戦場のようになっている。とくに怒り狂っているのは、1999年以来今日まで、なぜか進歩も変化もしようとしなかった連中だ。

楽しかったね、Flashちゃん。Newgroundsのころが絶頂期だった。それにHTML5が本当に普及するまでは、これからもお気に入りのビデオプレーヤーであり続ける。でも、もう寝る時間よ。いい子ね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Flashがまた一歩死へ接近, ゲームエンジン大手Unityがついに見放す

おぉ、Flashちゃん。ちょっと前までは、まだ死なないと言える小さな理由があった…それはいつごろの何だったっけ? 怒れるAndroid大衆が蜂起して、Flashの不在はiOSの死だ!と叫んだあのときか? でもAdobeは結局、それからわずか1年後にAndroidの正規サポートをやめた*。〔*: いわゆる“野良アプリ”としてなら今でもFlash Player for Androidは入手可能。〕

今日(米国時間4/24)はFlashのよぼよぼの老体が、また一発、顔面にパンチを食らった。ゲームエンジンのUnityが、そのサポート廃止を発表したのだ。

Unityはゲームエンジンの超大物の一つで、RovioのBad PiggiesやTemple Run 2をはじめ、そのほかとても多くのゲームで使われている。ぼくも、TARDISという拡張現実(AR)プロジェクトで、相当ヘビーに使わせていただいた。

1年前にUnityは、UnityのプロジェクトをFlashのSWFファイルにエキスポートする機能を作り始めた。同社はUnityの次のメジャーリリースでもFlashをサポートするつもりだったが、実際にやっていたことはバグフィクスだった。

UnityのCEO David Helgasonが、Flashに関する最終結論とその理由をここで述べている。彼の三段論法は、きわめて明快だ:

  • Adobeはもはや、Flashにコミットしていないようである。
  • Adobeのモバイルサポートや、狂気のようなFlash売上共有要件は、発表されてすぐに断念された。デベロッパはFlashを信頼することをやめたようだ。
  • デベロッパはFlashを去りつつあるようだ。そこでUnityとしても独自のWebプレーヤーの改良に注力した方がよい。それは最近、多くのFacebookデベロッパたちが使うようになっている。

あなたが心配したとおり、この記事に対するコメントは今、戦場のようになっている。とくに怒り狂っているのは、1999年以来今日まで、なぜか進歩も変化もしようとしなかった連中だ。

楽しかったね、Flashちゃん。Newgroundsのころが絶頂期だった。それにHTML5が本当に普及するまでは、これからもお気に入りのビデオプレーヤーであり続ける。でも、もう寝る時間よ。いい子ね。

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トラフィックの真ん中にクラウドを置いてWebRTCの制約を克服–TokBoxが複数者ビデオチャットを可能に

TelefonicaのTokBoxが今日(米国時間4/25)、WebRTCを使うOpenTokサービスの重要なアップグレードを発表した。新たに作られたメディア分散フレームワークMantisにより、ビデオの分散に関するWebRTCの制約を克服するのだ。つまり、WebRTCはピアツーピアの通信形式だが、しかしそのために、そのままではビデオチャットなどは二者間でしかできない。そこで、クラウドインフラであるMantisが仲立ちをすることによって、三者以上の複数者間のビデオチャットが可能になる。しかも、単純なピアツーピアだけでむりやりマルチ(複数者間自由通信)をやる場合のように大量の帯域を使うこともなく、複雑なメッシュ的アーキテクチャも要らない。

TokBoxのCEO Ian Smallによると、この技術で将来はビデオストリームをユーザの帯域条件やデベロッパのニーズに合わせて最適に構成できるようになる。“Mantisによってわれわれは、WebRTCのインフラに頭脳を持たせたのだ。将来は、今のようにトラフィックをルーティングするのではなく、トラフィックを構成できるようになる”。

Mantisの今の機能の中でもとくにクールなのは、SIPの相互運用性だ。デベロッパがWebRTCアプリを書くと、ユーザはそれを標準の電話回線から呼べる。だからWebRTCのビデオチャットをマルチでやる場合も、参加者の一部が通常の電話回線から参加できる。

今現在のOpenTokのマルチチャットは最大10名までだが、ウェビナーのように一人だけがしゃべりっぱなしというタイプでは、100名以上でも対応できる。Mantisのベータテストは、LiveNinjaRoll20の協力により行われた。

しかしWebRTCの部分は抽象化/ブラックボックス化されているので、デベロッパがそれに関してとくに何かをする必要はない。デベロッパは、必要なトポロジー(P2Pか、マルチパーティーかなど)作って、通信を開始するだけだ。あとは、いっさいをクラウドが引き受ける、とSmallは言う。クラウドに一元化されていると、今後の新機能の導入/展開もやりやすい。

WebRTCはまだ成熟途上の技術だが、Smallはそのことを認めつつ、たとえば今後Firefoxの安定版がそれをサポートするようになれば本格的な普及段階に入るだろう、と言う。今はまだ、少数のデベロッパたちによる実験段階に過ぎず、アーリーアドプター(新し物好きの先進ユーザ)たちすらいない、と。

TokBoxのWebRTCが使えるのは、目下、ChromeとデスクトップのFirefoxだけだ。Chrome FrameからならInternet Explorerも使える。モバイルでは、Android上のChromeと、OpenTok SDKによるiOSネイティブアプリで使える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


オバマ大統領の経済諮問委員会元議長がBitcoinの将来について”わっはっは, お笑いだ”と

アメリカのトップエコノミストたちの87%は、デジタル通貨Bitcoinの有用性には制約がある、と考えている。この謎めいた通貨の人気上昇を受けて、University of Chicago(シカゴ大学)の有名な研究事業Initiative on Global Markets(IGM)が、世界のトップクラスのエコノミスト38名に対してアンケート調査を行い、この通貨の将来に関する専門家たちの意見を聞いた。圧倒的にベストの回答は、大統領府の経済諮問委員会の元議長 Austan Goolsbeeからのもので、彼は、“Hahahaha. ROTFL”*、とだけ書いた。〔*: ROTFL, 床を転げ回って笑った。〕

匿名のプログラマがデザインしたデジタル通貨Bitcoinは、“発掘者(miners)”によって作られる。彼らはこの希少な通貨を増産するために必要な数学的パズルを解くために、高価なコンピューティングパワーを寄与貢献している。初期の投機家たちと政府の管理のないことを好む買い手たちが、この暗号的通貨の初期の成長を支え、その後、孤独なネチズンたちがたむろするOkCupidなど、いくつかの人気Webサイトが採用し始めた。乱高下の激しい時期が何か月も続いた(1日で205ドルから105ドルへ下げたこともある)が、ドルと並行してBitcoinを受け入れるショップは増え続けている。下のColbert Reportのビデオに、すばらしい説明がある:

The Colbert Report
Get More: Colbert Report Full Episodes,Political Humor & Satire Blog,Video Archive

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アメリカのトップエコノミストたちは、オンラインのデートサービスの経営者たちほどBitcoinに信を置いていないようだ。アンケートの回答者たちの圧倒的多数が、その激しい乱高下を見て、有用性には限界があると感じた。高級誌American Economic Reviewの元編集長Judith Chevalierは、“政府が発行する公認貨幣と違って、納税やそのほかの一般的な決済能力がない”、と書いている。

しかし専門家たちの中にも、少数意見はある。スタンフォードのCaroline Hoxbyは、(上の図の設問の)“最初の部分は正しい: それを取引に使いたいという人たちの信用が価値を支えている。第二の部分は自明だ: 信用は安定する場合とそうでない場合がある”。

これは、生まれて間もない通貨を支持するものではないが、しかしエコノミストたちの予言は当たらないことも多い、という歴史的事実もある。ついこの前の、全世界の経済を麻痺させた大不況も、誰もが事前に当てられなかった。それに、人びとは今でも自分のお金をBitcoinに投資している。しかし問題は、読者であるあなたには、トップエコノミストたちの87%に逆らって逆張りをする勇気があるか、だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


プライベートジェットの乗合いサービス、BlackJetがiPhoneアプリを公開

パソコンがなくてもプライベートジェットの予約をしたいって?ご心配なく!BlackJetがやってくれる。高性能ジェット機による非商業フライトをより効果的、より低価格にしたいこのスタートアップは、iPhoneアプリを提供してプライベートジェットを簡単に予約できるようにする。

BlacJetは、昨秋初めて発表し、今年2月に正式運用を開始した。開始時点で利用できるのは、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロサンゼルス、サウスフロリダ、ラスベガスの5都市だった。

ただし利用はウェブ経由のみだった。このたび外出中のクライアントが予約できるようにと、専用のネイティブモバイルアプリを開発した。BlackJetアプリは最近公開され、非商用機の座席をiPhoneから超簡単に予約できる。

またBlackJetは、利用可能な都市および都市間の飛行も拡大中だ。シカゴ、ボストン、ダラス、シアトル、およびワシントンDCが追加された。これで主要な10市場をカバーし多くのビジネス地域を繋ぐことになる。サイトには既に新しい都市が追加されているが実際に利用できるようになるのは、公式開始後だ。

BlackJetの投資家には、エンジェルや著名人のビッグネームが並んでいるファウダーのGarrett Camp、Salesforce CEO Marc Benioff、First Round Capital、Shervin Pishevar、SV Angel、Ashton Kutcher、Guy Oseary、Michael Birch、Naval Ravikant、Rick Marini、Noah Goodhart、Thomas Ryan、Josh Spear、Jay Levy、Science Inc.のPeter PhamとMike Jones、Dan Rosensweig、Stephen Russell、Tim Ferriss、Matt Mullenweg、Ryan Sarver、Steve Jang、Shakil Khan、David Ulevitch等。TechCrunchのファウンダー、Michael Arringtonが立ち上げたCrunchFundも投資している。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、 インスタント・プレビューの廃止をテスト中。共有、キャッシュ、類似ページはドロップダウンメニューへ

去る2010年、Googleはインスタント・プレビュースタートし、ユーザーは実際にリンクをクリックしなくても、ウェブページのグラフィカルなプレヒューをすぐ見られるようになった。このほど、Googleオペレーティングシステム・ブロブのAlex Chituが初めて見つけたところによると、Googleはこの機能を取り除き新しいドロップダウンメニューで置き換えることを考えているらしい。

おそらくインスタント・プレビューは大ヒットではなかったのだろう。人気機能であればGoogleがやめようと考えるはずがない。ただし、プレビュー以外の便利な機能も隠れることになった。以前はインスタント・プレビューを開くことによって、類似ページを見つけたりGoogle+の共有機能を利用することができた。また、ページのGoogleによるキャッシュを見つける唯一の方法でもあった。

これらの機能は新バージョンにもて存在するが、リンクのすぐ横にあるドロップダウンメニュー経由で利用するようになる。

果たしてこれが単なるテストなのか、Googleがこの機能を完全に廃止してドロップダウンメニューで置き換えるつもりなのかは不明だ。本誌はこの変更についてGoogleに問い合わせているので、情報が入り次第アップデートする。

TechCrunchの検索結果はこんな感じだ(なぜか「類似ページ」は結果の一部に対してのみ表示される)。

【訳注:訳者の日本語環境でも新メニューになっている。なお、廃止されるかもしれないのは「インスタント・プレビュー」であり、リアルタイムに検索結果が表示される「Googleインスタント」ではない。】

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(翻訳:Nob Takahashi)


リンジー・ローハンもはまっているソーシャル・カラオケ・アプリのJust Sing Itが100万ドルを調達

Just Sing Itの開発チームは先ほど100万ドルの資金を調達したことを発表した。

私は今月、このアプリがリリースされたときに記事を書いたが、そのときの取材でCEOのAlec Andronikovは「ユーザーが本当にやみつきになるような体験を提供したい」と語っていた。このアプリではユーザーが単にカラオケのパフォーマンスを共有するだけでなく、他のユーザーが歌っている曲名を当ててバーチャル・コインを獲得したりできるようなゲーム化がなされている。Andronikovによれば、「カラオケをきっかけにして幅広いソーシャル体験のプラットフォームにしていきたい」ということだ。

ローンチ後の2週間でアプリは8万回インストールされ、App Storeの音楽カテゴリーで1位になった。ユーザーの実際のりようも極めて活発で50万曲が歌われている。おさわがせセレブのリンジー・ローハンもハマっているらしい。

投資したのはTribeca Venture Partners、Lerer Ventures、m8 Capital、Eniac Ventures、Institutional Venture PartnersのDennis Phelps、Redwood Technology VenturesのBob Geimanだ。Just Sing Itはこn資金をさらなるアプリの開発のために使うとしている。

Just SIng Itの開発元はAnyoneGameという会社だが、Just Sing Itというブランドに集中するために社名を変更するらしい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


MySQLを飛び出た人たちの再会と合体: SkySQLがMariaDBと合併して後者に一本化

オープンソースのデータベースの世界にも、整理統合がある。このほど、オープンソースデータベースのSkySQLが、同じくオープンソースデータベースMariaDBのMonty Program Ab合併する。Facebook、Twitter、WikipediaなどがMariaDBを使っている。この合併はまるで、久々の同窓会のようだ。どちらもMySQLの中心人物たちが作った会社で、Webスタートアップが使うデータベースのデファクトスタンダードみたいだったMySQLは2008年にSunが買収し、そしてその結果としてのちにOracleの一部になった。Monty ProgramのファウンダMichael “Monty” Wideniusは、MySQLのファウンダだ。

合併の財務的条件は公表されていない。合併の完了は4か月後とされている。

合併によって社名が消えることになるSkySQLによれば、今後は技術力をMariaDBに注ぎ込み、NoSQLとSQLの両面において各種データベースとの相互運用性の充実に努める。またMySQLのデータベースとMariaDBのデータベースのユーザがともに、“エンタプライズとクラウドにおいて自分たちのデータを効果的に管理”できるようにする。MariaDBは各年に約50万のダウンロードがあり、そのほかにLinuxのディストリビューションに最初から含まれている場合もある。

合併とともにSkySQLは、MariaDB Foundationの一員となり、お金も人材もそこに吸収された形で同社の開発努力は持続する。MariaDB FoundationのCEO Simon Phippsは、“われわれのコードベースがFoundationに再統一され、それを代表する会社ができたことは、欣快である”、と言っている。

SkySQLのCEO Patrik Sallnerが合併後の会社のCEOになり、WideniusはMariaDB FoundationのCTOになる。

この合併は、小規模なデータベース企業がOracleやIBMのような大型選手に互して生き延びていくための、重要な進路模索行為の一環だ。

Wideniusは、おもしろいコメントを残している: “MySQLデータベースは私の最初の娘Myの名前を付けた。MariaDBデータベースには、私の次女Mariaの名前を付けた。今回の合併と私自身のMariaDB Foundationにおける役割から見ても、MariaDBは今後とも、永遠にオープンソースであることを守らなければならない。そしてまた、エンタプライズやコミュニティのMySQLおよびMariaDBユーザは、今後、SkySQLが提供する最良の血統の製品とサービスとサポートから利益を得ることになる。かつての私だけでなく、誰もが自分の子どものためにはベストを尽くそうと頑張るのだから”。

これはまた人材の確保策でもある。“有能なMariaDBのデベロッパチームと協働することにより、SkySQLは総合的なパートナーシップを、オープンソースデータベースの指導的な顧客に提案できる”、とSallnerは声明文の中で言っている。“われわれはこれから真剣に、MariaDBをもっとも多芸なオープンソースデータベースに育て上げなければならない。またMariaDB Foundationとの協働はMariaDBのユーザとデベロッパに深く関わる機会を提供し、MariaDBプロジェクト本体の独立性を確保する重要な使命に、われわれも関与することになる”。そしてSkySQLとしての具体的な課題は、今後も一貫して、MySQLデータベースのすべてのリリースのサポートと相互運用性とコスト削減とデータベースのセキュリティに尽力していくことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


WordPress.com、特定業界向けテーマを拡充。今回はホテル、B&Bなど宿泊施設向けをリリース

WordPress.comで、ホテル、イン、B&B運営会社ないしマネジャー向けのテーマが公開された。簡単に宿泊施設向けのサイトが構築できるようになっている。同時に、この宿泊施設向けテーマの活用事例ページ公開して、WordPress.comを利用して如何にホテルなどの施設のプロモーションを行なっていくかのサンプルを提示している。

WordPress.comは、これまでにもさまざまな業種向けのテーマを加えてきている。ここ数ヵ月のうちに、レストラン向け教育系、ないしは写真家あるいはデザイナーが利用するポートフォリオ用のテンプレートなど、さまざまな分野が追加されてきている。こうした各種ツールを用意することにより、WordPress.comが単なるブロギングツールなのではなく、さまざまなニーズに応じたコンテンツ管理システムとして機能し得るものであることを示そうとしているわけだ。

今回リリースされた宿泊施設向けのレスポンシブテーマも、もちろん自身の施設に合致するようにカスタマイズできるようになっている。たとえば、特定の部屋やアメニティ施設についての詳細を掲載したいのであれば、ページテンプレートを用いて行う。また必要事項を簡単に記述して登録ができる予約ウィジェットも提供されている。ちなみにこのウィジェットはあくまでも汎用的なニーズに応える形のもので、ウィジェット経由で直ちに予約を完了できるような仕組みにはなっていない。また支払いシステムとリンクするような機能も提供されていない。

WordPressは、各種機能のアナウンスをする際には、しばしば有料版へのアップグレードについても詳細を報じていた。有料版ではカスタムドメインを利用でき、ディスク容量も増え、カスタマイズ可能な範囲も広がることとなる。但し、ホテル系利用者の多くは有料版へのアップグレードを必要しないと判断したのだろう。アナウンスに有料版アップグレードについての話はとくに見られない。しかしもちろん、次々に各種業務向けテンプレートを追加していくことで、「業務目的」の利用者が増えることを狙っていることに変わりはない。業務向けに利用していれば、さまざまなニーズから有料版にアップグレードする人も増えてくるという目論見だ。

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(翻訳:Maeda, H)


Google、Appleに競り勝って自然言語処理のスタートアップ、Waviiを3000万ドル以上で買収

Googleはシアトルに本拠を置く自然言語処理のスタートアップ、Waviiを3000万ドル以上の金額(信頼出来る情報源による)で買収した。

WaviiはAppleも買収を試みていたがGoogleが勝った。WaviiはSiri用の自然言語処理による記事要約機能を開発している。ファウンダーのAdrian Aounを始めとする25人のWaviiチームはシアトルを去ってGoogleの Knowledge Graph事業部に参加する。

両社が買収交渉を行なっていることはすでにBusiness Insiderで報じられていた。AppleとGoogleの競り合いに決着がつきこのほど正式調印に至ったものという。今回の買収に先立ってYahooも3000万ドルで自然言語処理による記事要約テクノロジーのSummlyを買収している。

Siri向けに開発を行なっていることを考えると、WaviiはSiriより賢いという評判のGoogle Nowに適合しそうだ。Google Nowはユーザーの置かれた状況に応じて重要な情報を選択する。しかしWaviiのセマンティック知識検索はGoogleが最近右サイドバーに表示するようなったナレッジの情報の精度をさらに改善するだろう。さらにWaviiの自然言語処理による曖昧さ解消テクノロジーはニュースやGlassなどさまざまなGoogleのプラットフォームに応用できる。

買収の時点でWaviiが調達していたシード資金は200万ドルで、Max LevchinCrunchFundSV AngelFelicis VenturesMitch KaporFritz LanmanMax VentillaShawn FanningRick MariniDave Morinが投資している。

われわれはGoogleとWaviiにコメントを求めている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


企業が製品の消費者評価を知るためのプラットホームSwippがセルフサービス型ツールSwipp Plusをリリース

カリフォルニア州Mountain ViewのSwippは今年の初めにソーシャルインタレストプラットホーム(social interest platform, 社会的関心のプラットホーム)なるものをローンチした。それは、消費者が特定の人や場所や物についてどう思っているかを知るサービスだが、今日(米国時間4/22)はその自然な延長として、同社のオピニオングラフ(意見グラフ)が生成する消費者データを企業自身が自分で調べるためのツールSwipp Plusの提供を開始した。またこの新製品立ち上げのための資金として200万ドルの機関投資を得たと発表した。これは、この前Old Willow Partnersから調達した350万ドルに次ぐ資金調達である。

SwippによるとSwipp Plusは“顧客との対話を増やし、製品やブランドやサービスに対する顧客の見方をリアルタイムで提供する”。またHootsuiteなどの消費者のオピニオンをモニタするツールが提供するソーシャルな情報を集めてマーケターに提供する。ただし、Swippが独自に構築したソーシャルセンチメント(sentiment,感情)プラットホームと、そのほかのオピニオン調査ツールの両方を併用して情報をまとめる。Swippには“定量化センチメントレイヤ(quantifiable sentiment layer)”なるものがあって、ユーザ数はFacebookやTwitterほど大きくはなくても、企業の喉から手が出ているような、消費者のナマの声に基づく市場調査データを提供できる。

Facebookなどのソーシャルネットワークから消費者の感想や意見を集めることも可能だが、それを企業自身がやるのはたいへんで、しかもSwippは、意見などのコメントを集めて話題別に整理するだけでなく、それらのデータから人/場所/物などの評価を“定量化”する、すなわち「得点」を付ける。この定量化によって、消費者の評価の時系列的な変化もよく分かるようになる。またユーザの位置も分かるから、都市別地方別などで、消費者評価の違いを知ることもできる。

Swippが意見感想データを集めている消費者の数はもちろん、Facebookの総ユーザ数ほど膨大ではないだろう。だから利用する企業は、その点に注意した方がよいと思われる。でも、このたび、Swipp Plusという無料のセルフサービス型ツールが出たことによって、企業ユーザの利用に弾みが付きそうだ。Swippにはまた、大企業向けにオーダーメイドされるSwipp Enterpriseという有料サービスもある。

Swipp Plusには、一定期間継続して調べる機能や、埋め込み可能なウィジェットを作る機能、話題別製品別ブランド別に消費者の感情を計る機能などがある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイルECプラットフォームのOrigamiが5億円を調達し、本日ローンチ

origami

モバイルに限定したECプラットフォームOrigamiが本日ローンチと同時にKDDI Open Innovation Fund、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムから5億円の資金を調達したことを発表した。このスタートアップは業界で度々話題になっていたものの、その事業内容はECであること以外一切明かされてこなかった。読者の中にも気になっている方は多かっただろう。

Origamiは従来のECとは違い、ブランドと消費者、実店舗とオンラインを繋ぐプラットフォームだ。機能的にはTwitterやPinterestをイメージするとよい。プラットフォーム上にはBEAMS、A BATHING APE®、森美術館といった有名ブランドがすでにアカウントを開設しており、これらのアカウントをフォローすることで、商品の写真がフィードに流れてくる。商品の写真はそれぞれタップすると、そのまま購入できる。

店舗から発信される情報だけでなく、ユーザーのアクションにも工夫をしている。ユーザーが店舗で商品の写真を撮りOrigami上にアップロードする。その時に店舗情報を入力すると、ユーザーがアップロードした写真自体が広告となる。フォローしているユーザーがアップロードした写真がホーム画面に流れてくるのだが、写真は店舗のアカウントに紐付いている。TwitterやFacebookと違い、商品の写真は全て店舗と紐づいているため、その写真から店舗のページへ飛び、すぐに商品を購入できる。

この他、アプリ内にGQ JAPAN、VOGUE JAPANなどから雑誌風のコンテンツも提供されており、ここに掲載されている商品写真からもすぐに購入できる仕様となっている。

Origamiはこのようなプラットフォームを提供することで実店舗とオンラインをマッチングさせたいそうだ。

Origami代表取締役CEOの康井義貴氏によると、実店舗に投資しているブランドは多いのに、その店舗を活かせていないという。というのも、アパレルの場合、実店舗で試着をしたり色合いをチェックした後にネットで店舗よりも安く売っているショップを見つけてそこで購入する客は多い。これでは店舗は単なるショールームになってしまう。

さらには店舗で商品の写真を撮ってソーシャルメディア上にアップロードしてくれる客が居てもデータが取れていなかったり、ブランド好きでもHPを何回も訪れる客は居ない。といった問題がある。これらの問題をOrigamiが解決していきたいと康井氏はいう。

なお、今回KDDI Innovation Fundから資金を調達したと同時にKDDIと業務提携を開始しており、auのユーザーはauIDを使用し商品の送付先情報などの入力を簡素化でき、今後はauの決済機能も提供予定だ。


Vineは思い出の悲しいブラックホール?!

Vineほどに、私を悲しい気持ちにさせるアプリケーションを他に見たことがない。ここで言うVineはもちろんTwitterの提供している6秒動画作成ツールのことだ。ムービーを撮影して、どういうタイトルを付けたものかなどと考えていると、いつの間にやらアプリケーションが終了してしまっていることがあるのだ。もちろんもう撮影した動画を投稿することはできない。せっかく撮影した思い出は失われてしまったのだ。Vineが大好きではある。しかしこうして強引に大切な思い出を奪い去っていくのは度し難いことだと思う。

ムービーを撮影して、タイトルなどを付けて、そして並行して投稿するソーシャルネットワークを決めて、投稿を済ませるというのがVineの基本的な使い方だ。しかし投稿せずにアプリケーションを閉じたり、あるいはアプリケーションがクラッシュすると、撮影した動画は失われてしまう。

非常にラッキーな場合には、Vineを再度立ち上げると編集画面に先ほど撮影した動画が表示されていることもある。しかし何事もなかったかのようにホーム画面が表示されることの方が多い。なるほど、撮影した動画はカメラロールには保存される。しかしVineにはインポート機能がない。動画は常にVineアプリケーションで撮影する必要があるのだ。カメラロールに残った動画をVineに投稿することはできない。もはや手軽に共有することもできないのだ。また、クラッシュ時にはカメラロールにも何も残っていないことも多い。個人的には、撮影した動画の半分ほどが時空の彼方に失われてしまった印象を持っている。

他にもVineにはさまざまな不具合がある。もちろん登場からわずか4ヵ月のアプリケーションであり、まだバージョンも1.0.7であってみれば、不具合があるのも致し方ないこととも言える。ただ、頻繁にアップロードできなかったり、フィードの読み込みがうまくいかなかったり、プライベート共有のオプションがなかったり、そして撮影時にしばしばクラッシュするという状況はひどすぎるように思う。

そもそも、Vineのようなアプリケーションを使うというのは、「ライブ」と引き換えに「思い出」を得ようとしているわけだ。リアルタイムに体験することを諦めて、その代わりに記録を残そうと考えている。ところが「ライブ」を諦めて使ったはずのVineは、しばしば「思い出」さえも消し去ってしまう。これはあまりに暴力的で、深く失望してしまう。記録に残したいものを見ても、なかなかiPhoneに手が伸びなくなってしまう。

それはそれで良いじゃないかと言う人もいるかもしれない。私たちは記録に残すことに慣れすぎて、単純に美しさ、楽しさ、スペクタクルなどを楽しむことができなくなっているという人もいる。iPhoneに手が伸びなくなれば、シンプルに「今」を楽しむことが出来るようになるのかもしれない。しかし、それでも「ずっと残しておきたい」瞬間もあるはずだ。そういう時にはやはりきちんと記録に残したい。「ライブ」も「思い出」も永遠に失われてしまうことになるかもしれないなどという恐怖は感じたくないのだ。VineはSnapchatではない。一瞬で消え去ってしまうことなど、誰も期待していないはずなのだ。

Vineはしばらく前に、種々の不具合がありながらもAppStoreの無料部門でトップになった。これはコンセプトに優れ、使いやすくわかりやすいデザインを採用しているおかげだろう。しかしそろそろ利用者の声を聞いて欲しいのだ。次のことを切に希望したい。「全てが失われるバグをなんとかして欲しい。撮影した動画は撮影終了時直ちに保存するようにして欲しい。アプリケーションとしての信頼性を身に着けて欲しい。アプリケーションを使いながら、無情な喪失感などを味わいたいと思う人はいないのだ。そんな悲しさは現実の世界だけで十分だ」。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Earth Pro 7.1が可視域(ビューシェッド)機能および高度な印刷機能を提供

アースデー(Earth Day)に合わせてGoogleは、Google Earth Proのバージョン7.1をローンチした。Google Earth Proはこの、デスクトップアプリケーションである(Webでない)マッピングツールのプロフェッショナルバージョンだ。新バージョンでは地図作成ツールと印刷ツールが増え、説明文を作ったり、地図を拡大縮小したり、タイトルを加えるなどの作業がやりやすくなった。新たに加わった可視領域ツール(Viewshed tool, ビューシェッドツール)を使うと、ユーザがGoogle Earth上に設定したどんな場所マーク(placemark)からでもビューポイントやサイトラインを計算できる〔三次元的にどの位置/方向からでもそこからの視界/視野像が計算で得られる〕。

Googleによると、ビューシェッドツールを使うとたとえば、新しい建築プロジェクトが周囲に与える視覚的影響(日照など)や、携帯電話用タワーの実際の供用域*などを事前に評価できる。このツールは、その地点からのビューシェッド(可視領域、可視域)をグリーンで表し、不可視域をグレーで表す。〔*: 例: うちはすぐ近くにWiMAXのタワーがあるのに、自宅では可視域不良で利用できない!…近所の家などが邪魔。〕

新たに提供された印刷機能により、ユーザが作る地図のレイアウトやスタイルを詳細にコントロールできる。たとえば、地図にタイトルや説明欄/説明文、レジェンド、北向き矢印などを加えられる。また地図にHTML領域を加えて、そこに画像やテキストやそのほかの情報を置ける。また、それらすべてをPDF化できる。

新バージョンではさらに、ユーザ作成のアイコンやパス(経路)を目立たせるために、ベース画像の彩度を下げたり、モノクロで描いたりすることもできる。

アースデーを記念してGoogleはこの新バージョンを、今日中(米国時間4/22)にかぎり199ドルとする(通常価格は399どる)(プロモーションコード: EARTHDAY199)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))