広告テクノロジーのFreakOutがYJキャピタルからシリーズBラウンドで5億円調達

FreakOutは広告枠を表示タイミングでリアルタイムに価格を入札して買い付ける、いわゆるRTB(リアルタイム入札)のDSP(Demand Side Platform)という広告のプラットフォームを提供しているスタートアップである。

2010年に創業したこのスタートアップについては過去にもTechCrunch Japanでも取り上げている。このFreakOutが本日、ヤフーのベンチャーキャピタル子会社のYJキャピタルからシリーズBとなる5億円の資金調達をしたことを発表している。資金調達後の企業価値は103億円となったという。

昨年の2月にはあるベンチャーキャピタルから3.5億円の資金を調達しているが、この12カ月で 日米あわせて50名以上の人材を使用し、買付インプレッション規模は500パーセント以上成長し、いまでは月間700億以上のRTBリクエストをさばいているのだそうだ。また、90 社の広告代理店にRTB テクノロジーのOEM提供を行い、おそよ3,000 アカウントの広告主が利用しているという。

彼らはすでに北米での展開をしているが、今回の資金の使途は北米での人員増強など北米市場向けに充てていくのだという。広告テクノロジーの世界でも北米市場での展開を強化していくのは興味深い取り組みと言えるだろう。

信頼を勝ち取るために、Facebookはニュースフィードの変更をGoogle PageRankのように公表すべきだ

ネガティブな報道とユーザーの混乱が多すぎる。それはFacebookがニュースフィードを黙っていじった結果だ。Biltonゲート事件が我慢の限界だった。Facebookは公開ニュースフィードのアルゴリズム変更に関する情報提供を、GoogleがPageRankで行っているようにするべきだ。Facebookは、フィードをいじることがユーザーに役立ち、もっと広告を売るためではないことをユーザーを説得すべく、教育と透明性が必要だ。

Facebookは綱渡り状態にある。彼らは、マーケター、コンテンツ制作者、アプリ開発者、会社の利益、そして何よりも大切なユーザー体験のバランスを取らなくてはならない。時と共に、その権力、普遍性、富、そしてプライバシー問題のために、人々は何かの変更を見るそはから最悪の結果を想定するようなってくる ― Facebookはもっと個人情報を搾取してもっと稼ぎたいだけだ。

それは半分だけ正しい。データと金が欲しいのは間違いない、しかしFacebookは基本的に使命に駆られる会社た。Facebookの記事を書いて3年間、数十人もの従業員をインタビューし、サンフランシスコでの出来事も知り、私は彼らが世界をもっとオープンで繋がったものにしたいと本気で考えていると、心から信じている。

そうすることは、もっと個人情報をむさぼり金を稼ぐことを意味している。そのデータはサービスをパーソナル化するために使われ、お金はそれを作る人を雇うために使われる。しかし注目すべきなのは、彼らが使命を果たして財を成す唯一の方法は、ユーザー体験を最優先させることだという事実だ。もし広告主やバイラルアプリの開発者がFacebookを支配するようになれば、数年後には彼らが広告を見せたりアプリを売ったりする相手がいなくなってしまう。

このため、Facebookがニュースフィードを変える時、それはエンドユーザーの利益のためである場合が普通だ。問題は、多くの場合にそれがFacebookページ管理者やプロのコンテンツ制作者、例えばNew York TimesのNick Biltonの犠牲を伴うことだ。Facebookは、ユーザーがいいね!をつける可能性の高い記事がニュースフィードに流れるよう、アルゴリズムに変更を加える。それは読者の数を求めるジャーナリストや企業ページの記事が減ることを意味する場合もある。

transparency over fearFacebookは、そうした変更を加えた理由を伝えるやり方が下手で、変更も黙って行ってきた。いずれも人々に、欲深さのためであると思わせた。Facebookはこれに関して昨年夏以来大きな問題を抱えてきた。スパム通報されたFacebookページに対する罰則を強化し、全般的にファン1人当たりのいいね!が少ないFacebookページのリーチを減らした。同時期に、Facebookページがより多くのユーザーにリーチできるプロモーテッドポストを導入した。人々は直ちに、Facebookはプロモーテッドポストを買わなければリーチを減らすと言ってFacebookページを脅していると言って、彼らを非難した。Dangerous Mindsのあるブログ記事(右に貼ってある)は、Facebookを「史上最大のおとり商法」と呼び、16万2000件のいいね!を得た。

実際には、元々FacebookはスパムまがいのFacebookページを排除しようとしていたし、プロモーテッドポストは、ずっと以前からあるスポンサー記事を簡単に買う方法の一つにすぎない。仮にアルゴリズム変更と広告が関係していたとしても、意図的にフィードの質を下げることはFacebookの利益にならない。人々の読む量が減れば、プロモーテッドポストから得た収益は利用量の減少によって打ち消されてしまう。

この問題は先週末Biltonが長文記事で、彼のフォロワーに表示される記事が1年前より減っていて、それはFacebookが広告を増やしたためであると示唆したことによって再び浮上した。Facebookは、一部の有名ライターのエンゲージメントが減っていることを認めたが、それはたまたまユーザーがBiltonの記事を見たくなかっただけであり、殆どの著名人は露出を増やしていると主張した。しかし、最終的にFacebookは、言うなれば世界最強の会社とは思えない防御的態度を取った。、

もしFacebookが、スパム対策や公開フィードのリーチに関するコミュニケーションで先手を打っていれば、こんな状態になることはなかっただろう。Facebookは既に気付いていると私は感じており、少なくともニュースフィードの主要なアルゴリズム変更を行う前にはアナウンスをするようになるのではないかと思っている。利用規約の変更についても書いたように、「人は理解できないことを恐れる」ものなので、Facebookのゴールは理解を深めるさせることにある。

Google Inside Search

Googleではうまくいった。彼らは数ヵ月毎に、「検索クオリティーハイライト:8、9月で65箇所を変更」のような記事を掲載して、PageRankに関わる数十箇所の変更を概説するので、ウェブマスターは自サイトのGoogle検索ランクが変動することを知る。

例えば、昨年8月に載ったある変更は「システムの精度と適用範囲を改善することによって地元ウェブ検索でより関連性の高い結果を得られるようにした。検索結果がユーザーの地元であることを識別する方法が改善され、適切にランク付けできるようになった」というものだった。これによって地元以外のサイト管理者は、Googleが地元を優先したために自分のトラフィックが減るかもしれないことを知る。

Facebookは、小さな変更を頻繁に行い、時としてフィードに大きな変更を加える。明日発表される新しいコンテンツ別ニュースフィードもその一つだ。この大型変更に関しては、リアルタイムの更新一覧や詳細な解説記事が出るかもしれない。あるいは、Googleのように定期的な変更一覧を公開すると共に、主要な変更点を発表するかもしれない。Facebookはこれらと同時に、そもそもなぜ変更するかを説明するユーザー教育が必要だ。理想的なトーンは、「私はユーザーのために戦う!」的で、かつマーケターやパブリッシャーや開発者に、利己的スパマーの罪を着せることのないもの。

陰謀論者を説得することはFacebookにとって容易な仕事ではない。その多くは企業は邪悪だと体質的に考えているだけだ。透明性の推進が唯一効果を発揮するのは、自分が勝ち企業が勝つための最優先事項は、そこを人々が喜んで時間を過ごす場所にすることであると、Facebookが人々に伝えられる時だ。

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Facebookのニュースフィードは、あてにならない贈り物

Facebook Admits Likes Are Down For Some Celebs

Facebook Will Launch Content-Specific News Feeds, Bigger Photos And Ads On Thursday

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(翻訳:Nob Takahashi)

Twitter、iOS版およびAndroid版、そしてモバイルサイト版をアップデート。「発見」機能のさらなる強化が目的

3414271359_dfb8ec357b_zTwitterがiOS版およびAndroid版アプリケーション、およびモバイルサイトのアップデートを行った。面白そうなコンテンツが常に流れてくるように、また検索による発見を、より便利に行えるようにというところに主眼をおいたものだ。先月の記事にも記したように、Twitterでは昔のツイートも検索結果に表示されるようにしている。今回の変更ではこうした流れを一層強化する変更を行ったわけだ。

「強化」した内容といえば、古いツイートに加えて検索語に基づくトピックやユーザーのサジェッションも行うようになったことだ。リアルタイムのサービスにこうした機能が加わるのは、なかなか興味深いことではある。

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また、今回のアップデートによりサポートを停止された動画サービスもある(Mobypicture、Vodpod、およびPosterous)。繁体字は新たにサポートされるようになった。アップデート内容をまとめると、SXSWに備えて「発見」関連の機能に大幅な機能追加をしたということになるのかもしれない。

また、細かいところながら、Twitterからウェブリンクを開いた際、ウェブページの下にツイートが表示され続ける(iOSのみ。トレイの中にツイートが表示されるようになっている)のは面白いと思う。ウェブページをタップすることでツイートは消すことができる。

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iOS版のアップデート説明には次の用に記されている。

  1. 「検索」ではリアルタイムの情報をもとにより多くのツイートとユーザーを表示できるようになりました。また@ユーザー名や#(ハッシュタグ)を検索し、そこからツイートをすると、それらのユーザー名やハッシュタグが自動挿入されます。
  2. 検索バーに言葉を入れると、その言葉から始まる最近のトップニュースの候補を表示します。また、その中の1つをタップするとその検索結果を表示します。
  3. ツイートに添付されているリンクを開いた時に、画面下の3本線を引き上げると、そのリンクがついていたツイートが表示されます。
  4. ツイートの詳細には紐づくすべてのツイートが表示されるので、会話を見逃すことがありません。
  5. アプリからユーザーをブロックすると自動的に「つながり」タブから該当ユーザーからのアクティビティが消去されます。
  6. 「見つける」タブは下に引き下げることで新しい情報を読み込みます。
  7. 繁体中国語での利用が可能になりました。
  8. 端末の設定からではなく、アプリからログアウトできるようになりました。
  9. 不具合の修正を行いました。

検索を行った際の画面の様子を掲載しておこう。

photo-1

「election」(選挙)で検索したところでは、過去ツイートとして出てきたのはプロモーションのもののみだった。これがもう少し有効に機能するようになればと思う。いずれにせよ、Twitterは、発見機能を強化することでツイートしない人もリンクを眺めたり、人びとをフォローすることで楽しめるようにしたいと考えているわけだ。

[Photo credit: Flickr]

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(翻訳:Maeda, H)

ビデオカメラ付きのRaspberry Piは4月発売, カメラの性能を極限まで引き出すテスターを募集中

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超小型のコンピュータRaspberry Piが今後は、視覚を持つ。それは先月本誌もご紹介したビデオカメラ素子だ。この、デベロッパがビデオアプリケーションも作れる新型のRaspberry Piは、Pi FoundationのLiz Uptonによると4月発売だそうだ。

“カメラを載せた基板はすでに生産に入っている。4月中には発売できるだろう”、彼女はFoundationのブログにそう書いている。

そしてGoogle Glassのやり方に倣ってPi Foundationは、Piのカメラ機能を最高におもしろく活用できる、と名乗り出たテスターたち10名に、カメラ基板を無料で進呈する。それはGoogle Glassのように1500ドルという高値ではないし、とにかく無料進呈である。

カメラ基板をもらえるのは、“Raspberry Piのカメラボードの、すばらしくて、想像力に富んでいて、コンピュータの使い方としておもしろい使い方”を考えた人だ。Uptonによると、テストなのに難しいオマケが付いている、というもの。

彼女はこう書いている:

カメラを無料で進呈するのは、ちょっと難しいテストをやっていただきたいからだ。このカメラ基板をさし上げた方には、計算機が行う処理としては難しくて、想像力豊かな仕事を、やらせてみていただきたいからだ。つまり、Piのカメラを酷使して、とんでもないことをやらせ、そのパフォーマンスの限界を知るためのテストだ。そんなテストの結果、必要なら最終製品において新たな調整を盛り込む。想像力豊かな、とは、たとえば顔認識をやらせてみる、カメラ付きPiを2基使って立体画像(3D画像)を作る、視界におかしなものが入ってきたら、何かをする、といったこと。単に美しい画像や映像を撮影しただけでは、このたびのテストとしては不十分だ。Dave Akermanには、彼が撮っている物のクールさに免じて、一台進呈することにしたい。彼の、宇宙のPiなんか、ほんとにすてきな写真だ。

この、Piの視覚テストに参加してみたい方はiwantacamera@raspberrypi.orgにメールをする。自分はそれで何をやりたいか、を書くこと。これまで経験したプロジェクトの説明や、それのGitHub上のコードなども、履歴情報として良い。もらえるのはカメラが載ってる小さな基板だけだから、テストに参加する人は自分のPiをすでに持っていなければならない。

テストへの参加者は世界中の誰でもよい。郵便物の宛先も、明記すること…なにしろ今回はコードではなく、「物」をテストするのだから。なお、申し込みの締め切りは3月12日までだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

LifeBeamの自転車ヘルメットは心拍数をモニタする―戦闘機パイロット用テクノロジーを利用

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LifeBeamIndiegogoでスマート・サイクリング・ヘルメット製造の資金集めのキャンペーンを始めた。ヘルメットにはセンサーが組み込まれ、ユーザーの心拍数がモニタできるというものだ。

LifeBeamはイスラエルのスタートアップで、これまで宇宙飛行士やジェット戦闘機のパイロットの身体状態をモニタするハイテク・システムの開発を行なってきた。これまではかさばるモニタ装置を胸にくくりつける必要があったわけだが、LifeBeamでは自社で開発した特別なセンサーをヘルメットに組み込んで心拍数その他の重要な身体情報を読取らせることに成功した。

そこでLifeBeamチームは「このテクノロジーを組み込んだサイクリング用ヘルメットを作ったらどうだろう?」と考えたわけだ。

適切にもSMARTと名付けられたこのヘルメットにはLifeBeamのセンサー組み込まれ、モニタされた情報はBluetoothを介してスマートフォンやフィットネス腕時計などのデバイスにリアルタイムで送信される。

LもちろんifeBeamにはサイクリング・ヘルメットの開発の経験はなかったから、その部分はサイクリング用品で人気のメーカー、Laser Sportに委託した。LifeBeamが首尾よくIndiegogoで資金の調達に成功すれば製造を開始することになっている製品は外見もなかなかスマートだが、搭載されているセンサーは最先端のテクノロジーだ。

「世界で最初のスマート・サイクリング・ヘルメットを開発できてとてもうれしい。LifeBeamの独自のセンサー・テクノロジーとLazer Sportがデザインしたヘルメットが組み合わされて、心拍数と運動状態を連続的にモニタできるシステムが完成した」」とLifeBeamはIndieGogoのプレゼン・ビデオで語っている。

LifeBeamは現在5万ドルの資金を集めようとしている。予約金149ドルで最初のSMARTヘルメットの1つが手に入る。サイクリング・ファンならこれは欲しいだろう。IndieGogoのページはこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

さあ陶芸を始めよう―デザインした器が3Dプリントされて木箱に入って届く

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Let’s Create! PotteryはiOSとAndroid向けのとても面白いゲームだ。ユーザーはバーチャル陶芸が楽しめる。私もこのゲームで陶器のコレクションを作ったが、これが本物になればいいのにと何度も思ったものだ。

それが3Dプリント・テクノロジーのおかげで本当にできるようになった。

ゲーム中ではこれまでと同じように壺などを作って彩色することができる。

作品が仕上がると、「プリント」という新しいオプションが現れる。このページに行くとフランスの3Dプリントの専門会社、Sculpteoに注文を出すことができる。

小サイズの壺(高さ5センチくらい)なら14ドル(6ドルの送料込み)だ。大きなサイズになると値段もそれなりに高価になる。中サイズ(10センチ)だと30ドル、大サイズ(15センチ)だと100ドル前後だ。

Let’s Create! PotteryがTechCrunchに見本を送ってくれたが、3Dプリントの壺はかわいらしい木箱に入っていた。蓋を開けると干し草がパッキンとして詰めてあった。洒落ている。

3Dプリントはもうすぐ、家全体自動車まで作るようになるということだが、なんといっても小さいものを作るのが得意なのだということを思い出させるサービスではある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

YouTube、有料音楽サービスを準備中

youtube

YouTubeは定期購読モデルによる音楽サービスの提供を考えていることを認めた。Fortuneは「ユーザーが広告なしで曲を再生することができるかもしれない」と報じた。サービスの開始は今年中を予定しているもようだ。

世界最大のビデオ・ストリーミング・サービスであるYouTubeは運営をもっぱらバナー広告の販売に頼っている。ビデオの開始時に挿入される広告収入からレコード会社への著作権料を支払っているわけだ。

YouTubeはForbesの記事に対してコメントを発表し、 有料音楽サービスを準備していることを認めたが広告が表示されなくなるという点については否定した。

噂や推測についてはコメントしないのがわれわれの方針ですが、この件については、広告収入に加えて有料サービスによる収入を希望するコンテンツの所有者もいるため準備を進めているところです。

YouTubeは本格的な音楽プロバイダへのステップアップを計画しているように感じられる。私自身、ある曲を今すぐ聞きたくなったらまずYouTubeに行く。たしかに音質、画質はベストではないかもしれないが急場をしのぐ役には十分たつ。有料サービスとなれば高音質の曲が提供されるだろうし、そうなればYouTubeもWarner Music(ストリーミングで曲を提供している)なみのハイレベルな音楽サービスとなる。

Googleはすでに多数の音楽の著作権保有者と契約を結んでいる。昨年11月には世界最大の音楽著作権協会の1つ、Armoniaと契約を交わし、35カ国の550万曲が利用できるようになった。

長期的に見るなら、GoogleはYouTubeとGoogle Playも連携も図るつもりかもしれない。昨年11月にGoogleはiTunes Matchに対抗して、scan and matchという機能をリリースした。ユーザーは2万曲についてローカルの音楽コレクションをGoogleのクラウドからモバイルデバイスのストリーミングさせて楽しむことができる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

膨大なデータを活用してさまざまなモノを比較するFindTheBest、1100万ドルの資金を追加調達

findthebestDoubleClickのファウンダーであるKevin O’Connorが運営する、データドリブンによる比較サービスを提供しているFindTheBestが、シリーズBにて1100万ドルの資金を調達した。今回のラウンドをリードしたのはNew World Venturesで、Montgomery & Co.および以前から出資しているKleiner Perkins Caufield & Byers、そしてO’connorも資金を提供している。これによりFindTheBestの合計調達額は1700万ドルとなった。

FindTheBestの狙いは非常にシンプルなものだ。製品やサービスを比較して、どちらが良いのかを示すことが目的のサービスだ。この分野には数多くの競合サービスが進出しているが、FindTheBestでは「データドリブン」による比較を行い、かつ結果の「パーソナライズ」ができることをうりにしている。FindTheBestではさまざまな観点からの比較が行えるように、可能な限りのデータを集めようと努力している。

たとえば大学の比較を行う場合、大学の合格率、SATスコア、学費など、さまざまな気になるポイントから比較することができる。以前にも記事にしたことがあるが、データは政府登録資料などの信頼出来るものを多く集めており、また他のデータについても出典を示して透明性を担保している。さらにどのデータを基準にするかなどの操作を行うこともでき、当然ながらそれにともなって「ベスト」と表示されるものは変化する。情報開示:TechCrunchでもFindTheBestのデータを活用している。

情報には一般に公開されたものや、サードパーティーからの評価、製造元やベンダーのウェブサイトからのもの、専門家や利用者による評価などが含まれている。そうしたデータを表形式で提示して、比較するもののフィルタリングや評価情報の確認を行う。また、昨年には新機能を導入して、利用者からの指示に基づいたパーソナライズ機能も実現している。

また、FindTheBestは、同サービスが収集する各種情報を多角的に活用しようともしている。たとえば、さまざまな分野のデータを比較閲覧するためのFindTheDataや、アメリカ国内の企業や組織に関連するデータを読み解くFindTheCompany、貸家やさまざまなアイテムないしペットなどのリスティング広告を比較するためのFindTheListing、そしてまたクーポンやプロモーションコードなどを探すためのFindTheCouponsなどのサイトも運営している。

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O’Connor曰く、今の時代は「データ」というものに大きな注目が集まっているが、データが存在するだけでは意味がないのだと主張する。カテゴライズされて、きちんと分類されてこそ有用なデータとして機能するのだとのこと。そしてデータを有用なものとして、意思決定のための道具として使えるようにすることを、FindTheBestは行なっているわけだ。

FindTheBestの対象は大学から医者、ファイナンシャルアドバイザー、犬のブリーダーなどから三行広告(classified ads)などに広がってきた。今では企業、教育、エレクトロニクス、ヘルス、ホーム&ファミリー、車、ソフトウェア、スポーツ&リクリエーション、そして旅行&ライフスタイルなどのカテゴリが用意されており、さらに広げていく予定となっている。

今回の調達資金は当たらなマーケットセグメント参入のためや、あるいは国際展開、マネタイズのための仕組み作りなどに用いられるのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H)

モバイルプラットホームの分裂はインディーのアプリデベロッパを殺すだろうか?–開発環境の成熟が彼らを救う

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今日(米国時間3/5)Flurry発表した調査報告書によると、アプリを世の中で使われている多くのモバイル製品に合わせて最適化することは、今やますます難しい仕事になっている。Flurryのデータによると、現用製品の80%で自分のアプリが無事動いてほしいと思ったら、156種類の機種に対応しなければならない。目標を60%まで下げれば、37機種となる*。Flurryの結論によると、このような分裂の激化により、とくにインディーのアプリデベロッパの市場参入が難しくなっている。

この分裂という問題が、なくなるとか、軽症になることはありえないだろう。とくにデバイスのメーカーは製品の多様化に走りがちだ(PadFoneやFonePadなんてものもいずれ…)。Appleでさえ、画面サイズや解像度は次第に多様化し、アプリ開発がより難しくなっている。まあ、OSのバージョンが同じであることに安心できないAndroidに比べれば、ずっとましだけど。

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それでも、Flurryの数字によると、現用機の数が他を圧して多いのはApple製品だ。だから個人や小企業が、あまり苦労せずにすむ最大のユーザのいる市場からスタートしようと考えたら、iOSで決まりだ。しかしその後、真のグローバル化、グローバルな成功を目指したなら、できるだけ多くのAndroid機でテストしアプリの調整をしなければならない。しかもAndroidの場合は、機種間の差異がどれだけ大きくても、アプリのマーケットプレースやリビューは同じ場所に集まっている。ある特定の製品のユーザグループを怒らせたら、リビューに悪評が混じることになり、悪評はたちまちネット上に広まる。

だから、どうなんだ? 複数の製品で十分なテストをしてリーチを広げるだけの資力のないインディーのデベロッパは死ね、ということか? 答は、イエス、そしてノーだ。スタートアップやインディーのデベロッパがアプリの世界で成功する機会は、まだまだたくさんある。とりわけAppleは、大手のデベロッパだけでなく、斬新で革新的な作品をApp Storeで優遇してくれる。またそういうアプリは、あちこちのブログなどで記事になりやすい。ときおり、無名の企業や個人による優れた作品に光を当てることは、Appleというプラットホームの健康にも寄与する。

アプリ開発の風土が変わったことによって、中位置に付けているデベロッパが有利になったと言える。彼らは最新のクロスプラットホーム開発ツールから多くを学び、また、Facebook6WunderkinderBrightcoveなどが最近学んだ教訓…Webアプリよりもネイティブアプリの方が良い場合が多い…にも配慮する。分裂状態に対応するアプリの試験は今、それ専門のSaaSが現れつつある。それだけ、デベロッパのニーズが増え、また今および今後は、テストツールやAPIのプロバイダからもそんな専門サービスへのニーズがある。さらにまた、インディーデベロッパのアイデアを導入して、クロスプラットホームな成功作品を作るというデベロッパサービスも、今後ますます流行(はや)るだろう。

〔*訳注: Flurryのオリジナルのレポートでもこの点は曖昧ですが、この156機種とか37機種という数値は単純にボリューム構成(例: 200品目ある某レストランの売り上げの60%は上位10品目が占める、など)であり、実際に必要なアプリ調整作業の件数は156や37よりもずっと少ない、と思われます。原文のコメントに見られるデベロッパの意見も、Androidの分裂をそれほど深刻視していません。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Huffington Post日本版の編集長はネットニュース出身者

先日、日本でのローンチを発表したHuffington Post。朝日新聞と組んで日本での事業を開始するというが、その体制についてはこれまで明らかにされていなかった。春のローンチを控えてどうなるのかと心配していたが(なにせHuffington Postのために準備されたオフィスはTechCrunch JapanのあるAOLの隣の部屋だ)、漸くその姿が見えてきた。

海外ではフランスのLe MondeやスペインのEl País、イタリアのGruppo Espressoなどの新聞社と組んだり有名編集長が就任したりして立ち上げられてきたが、日本は少しその様相が違うようにも思える。その編集長に就任したのは、ライブドアのポータル事業や直近ではGREEニュースやMagalryなどのゲームではないグリーの事業に携わっていた人物である。

その人、松浦茂樹氏のバックグラウンドはいわゆる旧来型のメディアの編集に携わってきた編集者というわけではない。彼はシステムエンジニアを経てライブドアに入社し、いくつかの事業に関わった後にライブドのポータルの全体の統轄をしている。このとき、初めてニュースの運営に触れたという。編集者ではないが、BLOGOSTechWaveの立ち上げも携わっているから、インターネットでのニュースサイトを運営するという意味ではその経験はある。その松浦氏に話を訊く機会があったので(なにせ隣人だから)、いくつかコメントしておこう。

松浦氏が考えるのはHuffington Postは「言論空間」としてのオンラインメディアだという。よく知られるように、米国ではHuffington Postは3万人のブロガーを抱えていて、記者や通信社のニュース以外にブロガーからの投稿も受け付けている。中には500人もの有名人ブロガーもいる。これ以外にも月間何十万にも及ぶコメントが各記事に付けられていたり、ソーシャルメディアとの連携によって拡散されることで、いまではナンバーワンのニュースサイトとして成長している。米国と同じプラットフォームを利用することで、読むためだけのニュースサイトではなく、言論のための空間を作り上げていきたいのだという。

先日来日したHuffington PostのCEOのJimmy Maymanは新サイトは「3年間で日本のオンラインニュース大手の5位までに食い込みたい。大手の一角に入るため、月間800万~1000万人の獲得を狙いたい」と日経新聞の取材に答えている。Yahoo!ニュースを頂点とする日本のニュースサイトのランクがある中で、この高い目標に対して、どう実現していくのかは見ものだ。

これに対して、松浦氏が考えるアプローチで興味深かったのはコメントの編集だった。

米国ではおおよそ30万件ものコメントを読者が投稿するが、そのうち10万件は機械的にあるいは人的にカットされて、表に見えるのは20万件程度だそうだ。意図的に表示するしないをコメントに対して操作しているわけだ。

彼は食べログのようなユーザー参加型のサイトを例に出しながら、投稿に対して1つ1つそのコメントをどう扱うかをサイト運営の編集チームの業務としたいと考えている。食べログではレストランに誹謗中傷を加えるコメントに対して、ユーザーに修正するように返していると言われている。それによって独特の空間を作っている。さすがに投稿されたコメントに対して意見を変えるようなお願いをユーザーにすることはないだろうが、いいコメントを前面に出したり、積極的に編集スタッフもコメントによる議論に加わったりと、いわゆるCGMのサイト的な運営には注力していきたいということだった。

ライター陣を集めてコンテンツの質だけを追求するというよりも、ユーザーがコメントなどを投稿し会える空間を演出していくのも編集の役割と感じているようだった。それは従来のニュースメディアの運営とは異なっていて、よりユーザー向けのサービスに近いものではある。

ところで、Huffington Postはインターネット業界の一部では米国での成功からその名前を知る人はいなくもないが、日本ではまったく無名のサイトではある。米国では有名ブロガーや創始者のAriana Huffingtonのような有名人が関わっているからこそ、一般への認知が早かったのかもしれないが、日本はどうするのか。

その隠し玉は日本でも用意しているという。松浦氏曰く、彼がHuffington Postに入社する際の面接で答えたときの象徴的な編集長にしたかった人物は小泉純一郎元首相だという。人気の高かった首相がHuffington Postの運営に携わったら大手マスコミも含めて話題にならないことはないと考えていたようだ。

この夢は諦めていないようで、サービスをスタートさせるときには「ある大物」がサイトの象徴的な存在になるという。その人物は最後まで明かしてくれなかったが、Huffington Postが目指すのは、現在オンラインで活躍している人たちよりも、オフラインの世界で影響力を持つ人たちを巻き込むことだそうだ。なので、ブログなども我々に対して「おっ」と思わせる人たちがやってくるのだろう。それには朝日新聞のパワーも利用しているという。

さて、気になるHuffington Postのローンチ日だが、現在、5月7日をターゲットとしているという。もう何年もニュースサイトに新しい波はなかったが、彼らが米国で成し得たことを日本で実現できるかはこれからである。

(TechCrunch JapanはAOLの日本の子会社によって運営されている。一方でHuffington Postの日本語版はAOLと朝日新聞との合弁会社によって運営されるため運営会社は異なる)

アプリは重要である

今日(米国時間3/4)私は、少しばかりChromebook Pixelを使う機会を得た。そして私は、Acer C7という非力だが最低限の仕事はしてくれる199ドルのマシンを日々利用している。私はChromOSもそのコンセプトも大いに気に入っている。ネットカフェやホテルのバーでちょっとしたブラウジングをするには実によくできている。しかしこれは、OSではない。

Linus Torvaldsが指摘するように、Pixelは驚くべきハードウェアであり、他のノートPCメーカーは一体何を考えているのかと思わせるほどだ。確かに高価ではあるが、タッチスクリーンは具合が良いし、ディスプレーは衝撃的に非しく、スタイリングはMacbookに引けを取らない。何も好きにならないMG(GはGrumpy[気難しい]のG)でさえ気に入った。

しかし、問題はアプリにある。Torvaldsがこう書いている。

私は今もこの上でChromeOSを動かしていて、日常の習慣的作業(即ちメールの読み書き)を試す分には十分だが、早いところ本物のdistroをインストールするつもりでいる。私にとってノートパソコンが有用であるためには、メールの読み書きだけでなく、コンパイルをしたり、自分のgitレポジトリ等を使える必要がある。

Linuxの生みの親で、ピュア・コンピューティングの鑑が「本物のdistro」をインストールしたいと言っている。

残念。

今のChromebookに出来ないのは、本物のアプリケーションを動かすことだ。現在私はC7をデュアルブートにして、UbuntuにSkypeをインストールしているが、この感覚をおわかりいたたけるだろうか。現実の環境では、ChromeOSはあのノートPCに内蔵されていてWindowsを立ち上げずにウェブと映画が見られる「プレOS」のようなものだ。何もかもはない。

これは容易に改善できる。プラットフォーム上で開発者が本物のアプリを作れるようにすればいいだけだ。何しろGoogleは「オープン」な会社だ、よね? 何とかしてSkypeとAudacityをChromOSに押し込む方法はあるはずだ。この美しい大画面も、そこで開くのがGmaiだけでは意味がない。

アプリは重要だ。誰もがWindows PhoneとBB10は成功すると騒ぎ立てるが、そのためはそれこそ山ほどたくさんのアプリが必要だ。熱心なデベロッパー集団と、お気に入りのプラットフォームのプログラムを書くためだめに無理してでもプログラミングを習おうというユーザー集団なしに勝つことはできない。ウェブベースのアプリは楽しいが、実用性という意味で理論上まだわれわれはそこに致っていない。このアプリケーションプログラミングの不気味の谷の中で、HTML5とそれに付随するテクノロジーは、不器用でぎこちなさすぎて、まるで最初のトイ・ストーリーに出てきた人間のようだ。真の実用性が出てくるまで焼き上げるには何年もかかるだろう。

それまでの間、われわれは絹の財布を豚の耳に(あるいは、Linuxに対するあなたの意見によっては、絹の財布をペンギンに)変えるしかない。私には、例えばオフクロがChromebookを買うことは薦められない、なぜなら彼女が親戚とSkypeしたい、と思った瞬間壁に突き当たるからだ。「でも、Google Hangoutsを使うこともできるじゃないか」と言うところまで議論を退行させることも可能だが、それでは問題は解決しない。人間とコンピューターの交流においては、何かをするためには複数の方法があるべきだ。その方法とは、残念ながら、SDKを一式提供することによって成される。

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(翻訳:Nob Takahashi)

アプリは重要である

今日(米国時間3/4)私は、少しばかりChromebook Pixelを使う機会を得た。そして私は、Acer C7という非力だが最低限の仕事はしてくれる199ドルのマシンを日々利用している。私はChromOSもそのコンセプトも大いに気に入っている。ネットカフェやホテルのバーでちょっとしたブラウジングをするには実によくできている。しかしこれは、OSではない。

Linus Torvaldsが指摘するように、Pixelは驚くべきハードウェアであり、他のノートPCメーカーは一体何を考えているのかと思わせるほどだ。確かに高価ではあるが、タッチスクリーンは具合が良いし、ディスプレーは衝撃的に非しく、スタイリングはMacbookに引けを取らない。何も好きにならないMG(GはGrumpy[気難しい]のG)でさえ気に入った。

しかし、問題はアプリにある。Torvaldsがこう書いている。

私は今もこの上でChromeOSを動かしていて、日常の習慣的作業(即ちメールの読み書き)を試す分には十分だが、早いところ本物のdistroをインストールするつもりでいる。私にとってノートパソコンが有用であるためには、メールの読み書きだけでなく、コンパイルをしたり、自分のgitレポジトリ等を使える必要がある。

Linuxの生みの親で、ピュア・コンピューティングの鑑が「本物のdistro」をインストールしたいと言っている。

残念。

今のChromebookに出来ないのは、本物のアプリケーションを動かすことだ。現在私はC7をデュアルブートにして、UbuntuにSkypeをインストールしているが、この感覚をおわかりいたたけるだろうか。現実の環境では、ChromeOSはあのノートPCに内蔵されていてWindowsを立ち上げずにウェブと映画が見られる「プレOS」のようなものだ。何もかもはない。

これは容易に改善できる。プラットフォーム上で開発者が本物のアプリを作れるようにすればいいだけだ。何しろGoogleは「オープン」な会社だ、よね? 何とかしてSkypeとAudacityをChromOSに押し込む方法はあるはずだ。この美しい大画面も、そこで開くのがGmaiだけでは意味がない。

アプリは重要だ。誰もがWindows PhoneとBB10は成功すると騒ぎ立てるが、そのためはそれこそ山ほどたくさんのアプリが必要だ。熱心なデベロッパー集団と、お気に入りのプラットフォームのプログラムを書くためだめに無理してでもプログラミングを習おうというユーザー集団なしに勝つことはできない。ウェブベースのアプリは楽しいが、実用性という意味で理論上まだわれわれはそこに致っていない。このアプリケーションプログラミングの不気味の谷の中で、HTML5とそれに付随するテクノロジーは、不器用でぎこちなさすぎて、まるで最初のトイ・ストーリーに出てきた人間のようだ。真の実用性が出てくるまで焼き上げるには何年もかかるだろう。

それまでの間、われわれは絹の財布を豚の耳に(あるいは、Linuxに対するあなたの意見によっては、絹の財布をペンギンに)変えるしかない。私には、例えばオフクロがChromebookを買うことは薦められない、なぜなら彼女が親戚とSkypeしたい、と思った瞬間壁に突き当たるからだ。「でも、Google Hangoutsを使うこともできるじゃないか」と言うところまで議論を退行させることも可能だが、それでは問題は解決しない。人間とコンピューターの交流においては、何かをするためには複数の方法があるべきだ。その方法とは、残念ながら、SDKを一式提供することによって成される。

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(翻訳:Nob Takahashi)

無限容量ストレージのBitcasa: ユーザデータ18ペタバイト, 114か国にまたがる国際企業に

Bitcasa-Logo-Green

ユーザに容量無限のクラウドストレージとインスタントなストリーミングを提供するBitcasaは、ゆっくり歩まざるをえない。コンテンツを無限に保存できて、それらを即座にストリーミングできるサービスは、当然需要も多いが、それでもBitcasaはトラブルのないスムースな運用を提供しなければならない。

ファウンダのTony Gaudaは自己弁護として、“前例のないサービスだから、利用できるレガシー技術もベストプラクティスもない”、という。

一昨年9月のTechCrunch Disruptでファイナリストになった同社は、先月公開ベータに入り、その後の有料サービスInfinite Driveの登録ユーザは114か国にまたがる。

Bitcasaは合衆国国内よりも国際展開を重視していて、そのためなおさら、急速な拡大はできない。

“次のステップは、ストレージの未来の構築を続けることと、事業とチームの成長を加速することだ”、とGaudaは言う。“走り始めた最初の月は、合衆国以外の顧客が多くて、国際企業だった”。

Bitcasaが今ホストしているユーザデータの量は18 Pbを超える。それは公開ベータになる前の13%増だ。

ユーザは10日以内に有料サービスにアップグレードするから、同社のコンバージョンレートは業界平均より高い、ともいう。

無限容量、即座のストリーミング、そしてさらにBitcasaは、すべてのコンテンツを暗号化するから、セキュリティも万全だ。有料サービスは、月額10ドルから。

Bitcasaのサービスは、DropboxやSkyDriveなどの既製制勢力にとって、料金でも容量でも脅威だ。ただし、実際に影響が出る/出ないは、もう少したたないと分からない。

Bitcasaが2011年のDisruptのステージでローンチしたときGaudaは、“巨大なプラットホームだが、市場は正しく認知してくれるだろう”、と述べた。最初の24時間で、登録ユーザ数は5万を超えた。

“ストレージの未来についてステージの上から人びとに語りかけることは、すばらしい体験だった”、とGaudaは言う。“ストレージをギガバイトで語る時代は終わった、と述べたとき、野次が飛んだ。それは、私にとって屈辱的な体験だった”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Picasaウェブアルバムは終了間近。PicasaのURLはGoogle+にリダイレクト中

Image (1) picasalogo210.gif for post 21654Googleが、写真共有サービスについてPicasaからGoogle+に誘導したがっているらしいのはわかっていた。そしてGoogleは、いよいよこの動きを本格的に加速しようと考えているようだ。PicasaのURL(picasweb.google.com)をGoogle+の方にリダイレクトし始めたのだ。ちなみに現在のところ、リダイレクト後にPicasaウェブアルバムに戻るためのリンクも表示されるようになっている。

Google Operating Systemブログ(非オフィシャルのGoogle関連情報ブログ)の記事によれば、https://picasaweb.google.com/lh/myphotos?noredirect=1のリンクを使えば、リダイレクトしてから戻るのではなく、直接Picasaの方に飛ぶことができる。

全員が今すぐにGoogle+の方で写真を管理したいと考えているわけではないので、今回適用されるようになったリダイレクトでも、完全に移行が完了するまでは利用者の最終判断が記憶されるようになっている。すなわち、Picasaに飛ぼうと思ってGoogle+にリダイレクトされたが、しかしそこでPicasaに戻るのリンクをクリックした利用者については、クッキーによってその選択を記憶しておき、次回からはリダイレクトせずにPicasaに飛ばすようになっている。

picasa-web-google-plus-redirect

リダイレクトについては、突然設定されたわけではなく、これまでにも徐々に適用されてきていたようだ。但し、これについての公式アナウンスはなかった。しかしGoogle+を使っていた人は、Picasaウェブアルバムへのリンクをクリックしても、実はGoogle+に飛ばされるということが、これまでにもあったのだ。

今回から新しく現れてきた現象とは、Picasaウェブアルバムのリンクを「入力」しても、Google+の方にジャンプさせられるようになったというものだ。この現象は1週間ほど前から徐々に確認されるようになったらしい。徐々に、静かに、そして注意深く、Picasaサービスの終了を準備しているというわけだろう。

もうPicasaを使わなくても大丈夫という人も、Picasaから写真を移動させる必要はない。写真はすべてGoogle+の方で操作できるようになっている。昨年の段階からアップロードした写真や、その他処理の状況を双方のサービスで同期するようになっているのだ。過去にPicasaウェブアルバムに登録した写真についても同期が完了している。しばらくの時間をかけてPicasaサービスの終了を準備してきたGoogleの作業も完了に近づいている。

PicasaウェブアルバムのMac用アップローダーやiPhotoプラグインについては、ダウンロード済のものについては動作してはいたものの、2012年の春段階でサポートを終了している。同時にLinux版のサポートも終了していた。但し、ウィンドウズ版のデスクトッププログラムについてはPicasaのホームページにはダウンロード用のリンクもまだ存在している。

Google+ Photos用Chromeアプリケーションも間もなく登場

PicasaからGoogle+に完全に移行するにあたり、写真管理用のChromeアプリケーションも準備中だ。Chromebook Pixelのニュースカンファレンスにて「数週間のうちに」登場予定である旨がアナウンスされている。

2月末には、ディベロッパーのFrancois BeaufortがGoogleのコードを渉猟しているときに、発表前のChromeアプリケーションを発見してもいる。投稿された写真には自動アップロードの様子、起動画面、アプリケーションのメイン画面などが表示されている(Saša Stefanovićから転載している写真もある)。

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(翻訳:Maeda, H)

営業(個人/チーム)がセールスコミュニケーションの過程を管理できるFileboard

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今朝(米国時間3/5)は、VMwareがSlideRocketをClearslideに売る、という記事を書いた。Clearslideは、セールス〜営業の人たちが関連資料やプレゼンテーションをアップロードし、エディットし、成績を分析できる、というサービスだ。昨日、Fileboardの協同ファウンダたちに話を聞いたら、同社もClearslideみたいなサービスへ方向転換をする、という。

Fileboardは、企業のCRMシステムの一角に座を占めて、営業に迅速なフィードバックを提供するサービスだ。Clearslideと同じように、さまざまな業種業態の営業マン〜セールスマンが有効に利用できる。それはいわばクラウド上に提供されるコラボレーションのためのプラットホームで、営業が送ったプレゼンテーションに対する顧客のその後の対応や営業アプローチへの反応を随時、追尾記録できる。Clearslideと違うのは、その上でスライドの編集はできないことだ。

しかし協同ファウンダのKhuram Hussainによると、Fileboardは営業のためのプレゼンテーションのプロバイダではなく、営業と顧客とのあいだのコミュニケーションを支えるサービスだ。だから機能的に、スライドの編集などには、こだわらない。むしろファイルを単純にアップロードして、プレゼンテーションを顧客と共有することがねらいだ。

ただし、スライドのアップロードや並べ替えは簡単にできるし、それを顧客の画面上で“上映”することもできる。

fileboarddemo.layout

営業がアップロードしたファイルは、顧客がリンクをクリックしてアクセスできる。下図は、ユーザ(営業マン)がファイルのリンクを作るためのフォームだ。

Fileboardfilelink

また、クリックスルーのアクセス分析ができるから、そのプレゼンが何回見られたか、が分かるし、共有の状況も分かる。

flipboardanalytics

チームの成績も、グラフで分かる:

Fileboardteamperformance

顧客からの、対話やフィードバックによるデータにより、プレゼンテーションが効果を上げた部分や、逆に、だめだった部分を判断できる。管理職は、個々の営業マンの成績とFlipboardから送られたプレゼンの効果を対照できる。

Fileboardは画面の共有をサポートし、BoxやDropboxを統合しているので、プレゼンテーションのアップデートを自動化できる。またCRMシステムに記録を残すことも、自動的に行える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

モバイルコンテンツ利用量はタブレットがスマートフォンを侵食。Androidが依然リード(Jumptap調査)

タブレットはモバイルデータ消費用画面としての優位を勝ち取りつつある。モバイル広告ネットワーク、Jumptapの最新データによる。同社は、米国内1.34億人、全世界2.06億人のモバイルユーザーを擁する自社の広告ネットワークで、どのプラットフォームが力を発揮しているかを毎月報告している。レポートによると、2012年末時点でタブレットは同ネットワークの全トラフィック中18%を占め、スマートフォンは78%、多機能電話は4%だった。しかし、過去数ヵ月間の利用傾向からみて、2013年末にはタブレットの割合が全トラフィックの1/3弱(29%)となり、スマートフォンは70%に減ると同レポートは予測している。

tablets vs smartphones jumptap feb 2013

この数字が示しているのは、タブレット市場はスマートフォンよりもまだ小さいが、それとは不釣り合いな割合で利用されていることだ。IDCおよびGartnerのデータを見ると、今年タブレットはスマートデバイスの全売上の10%程度になると見られている。しかし、Jumptapの29%という数字は、これらの大画面たちの方がより多く利用されていることを意味しているようだ。

またJumptapは、最近の利用データを基にAndroid、AppleのiOSおよびその他のプラットフォームが今年どんな実績を上げるかも占っている。本誌やアナリストらが以前指摘したように、ここでは2頭立て(正確には2頭と仔馬1匹)のレースが展開されている。しかし、市場シェア内での成長は頭打ちのようで、Androidは過去2年に続いて最も人気のあるプラットフォームを座を守り、Appleが僅差で追っているが、伸びはこれまでと比べると小さい。

jumptap platforms

スマートフォンの売上で見ると、AndroidはAppleを大きく上回っており、そのシェアは広がる一方であることは興味深い(例えばGartnerは、2012年末のシェアはAndroid 70%対Apple 20%、2011年は50%対20%だったと報告している)。しかし、利用量となると、両プラットフォームはずっと対等に近づき、その差はわずか8%になる。

最後に、Jumptapは数あるAndroid機の中でどの端末が優勢かも分析している。そして他の利用量データが市場シェアと不一致だったのに対して、こちらは合っているようだ。Samsungがは、現在世界最大のAndroid機メーカーであり、かつモバイルウェブのトラフィックとアプリ利用量でも第1位だった。

jumptap android OEM breakdown

Jumptapによると、Samsungは2012年末に同ネットワークの全トラフィック中56%を占め、今年は60%を超えると予測している。「Android市場をターゲットしている広告主は、他のデバイスを明示的に指定しない限り、自社広告の半数以上がSamsungのスマートフォンに表示されていることを知っておくべきだ」とJumpstartは書いている。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Chrome for Androidでは(なんと!)Web通信がすべてGoogleのプロキシサーバを経由する

chrome_beta_logo

Googleがさきほど(米国時間3/5)、Chrome for Androidのベータに、モバイルのChromeユーザのWeb閲覧を高速化し帯域を節約するための新機能を実装した、と発表した。それは一種のプロキシサーバ機能で、この機能をonにしておくと、ユーザのWebリクエストとそれに対するレスポンスがすべてGoogleのサーバを経由するようになり、そこでGoogleは同社のPageSpeedライブラリを使ってコンテンツを圧縮し最適化する。そしてその後の、Googleのサーバとブラウザ間の通信はSPDYプロトコルで行われることになり、なお一層の最適化が図られる。

このプロキシは、データ量を約半分に圧縮する。今のWebは伝送量の約60%が画像データだから、画像をJPEGやPNGからPageSpeedライブラリのWebP形式〔日本語〕に変換するだけでも、違いは大きい。GoogleのソフトウェアエンジニアでモバイルWebのパフォーマンス向上を担当しているMatt Welshが今日の発表声明の中で、“HTMLとJavaScriptとCSSのリソースにインテリジェントな圧縮縮小を施すことにより、不要なホワイトスペースやコメント、およびそのほかの、ページのレンダリングには不必要なメタデータが取り除かれる”、と書いている。DNSの参照もプロキシが独自に行い、また、この機能をonにすると、ブラウザは自動的にSafe Browsingモード〔日本語〕になる。

spdy_proxy_google

この機能をonにするには、ブラウザでchrome://flagsへ行き、“Enable Data Compression Proxy”をセレクトする。

この機能がonのときでも、HTTPSによるリクエストは直接、目的サイトへ行き、その通信はGoogleのサーバを経由しない。シークレットウィンドウ/タブに関しても同じだ。

Operaがモバイルとデスクトップの両方で提供しているTurboモードによく似ているが、違いはページのレンダリングをすべてユーザのブラウザが行うことと、JavaScriptの処理もすべてローカルに行われることだ。

Chromeのこの新たなベータバージョンではさらに、パスワードと自動補完のシンクがサポートされる。この機能はこれまで、デスクトップのChromeにしかなかったが、しかし今回の主役は言うまでもなく、プロキシサーバによるSPDYのサポートだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazon、 EC2のさらなる料金値下げでクラウド・コンピューティングのライバルに攻勢

AmazonはライバルのGoogle Compute EngineWindows Azureなどのエンタープライズ・クラウド・プラットフォームに対抗するためにさらに賭け金を競り上げてきた。

今日(米国時間3/5)、Amazon WebServicesはEC2の予約インスタンス(Linux/UNIX、Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux EnterpriseServer)の料金を最大で27%値下げすると発表した。これによりオンデマンドのインスタンスに比べると最高65%安くなる計算だ。この動きはAmazonがスケールにものを言わせてギリギリまで利益を削っていく姿勢をさらに強めたことを意味する。

われわれのAlex Williamsが最近書いたとおり、Amazonのエンタープライズ・サービスのビジネスモデルは(実はAmazonの消費者向けサービスも同様だが)、利益率を限界まで低くして、その代わりに規模の拡大を狙う。Amazonは2006年にエンタープライズ・サービスを開始して以来、2012年の12月までに23回も値下げをしている。

今回の値下げの内訳は以下のとおり。

Screen Shot 2013-03-05 at 14.29.41

AmazonのJeff Barrはブログ記事で、値下げは今日(3月5日)以降の購入について有効となる」と書いている。また購入のガイドラインとして「サーバの稼働率が15%以下のユーザーはオンデマンドのインスタンスを利用するほうがよい。15%から40%ならLight Utilization予約インスタンス、40%から80%ならMedium、それ以上の稼働率ならHeavyを契約すべきだ」と助言している。

今回の値下げはAmazonがAWSサービスを多様化させようとする努力の一環でもある。去年限定的に公開したRedshiftデータウェアハウス・サービスを最近、全世界に展開している。また今月に入ってから無料の(自動)コンサルティング・サービス、AWS Trusted Advisorをリリースした。これはAmazonが自社サービスのユーザーの利用状況をビッグデータとして分析し、特定のユーザーに対して料金節約やパフォーマンス向上のアドバイスを提供するというものだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

iPhone向けGoogleマップがアップデート―カテゴリーを追加、連絡相手や付近の情報の検索がさらに便利に

photo-1

今日(米国時間3/5)、iPhone版のGoogleマップが独自アプリとして登場し以来、最初の大きなアップデートを受けた

アプリ内での検索が強化され、ユーザーの求める情報を得るのが一層簡単になった。Googleマップのアプリ内からGoogleの連絡相手が検索できる。Googleをメインのアドレス帳に設定していれば、 iPhone内に住所が保存されていない場合でも相手の住所を検索できる。また新設されたカテゴリーは付近の会社や店舗を探すのに便利だ。探したい対象がはっきりしていなくてもカテゴリー別に一覧できる。

iOS版Googleマップが改良されたのはうれしい知らせだ。これでGoogleマップがiOS 6デフォールトのAppleの地図の代わりをますます務めることになりそうだ。新しい「付近の情報」セクションは単なる発見ツールという以上に不案内な場所で道案内になる。これはWhereToのようなライバル・サービスが留意すべき点だろう。

残念ながら今回のアップデートではiPad専用版が出なかった。多くのユーザーから熱望されているはずだ。Googleにはぜひ頑張ってもらいたい。私はiPadminiをダッシュボードに取り付けてカーナビに使いたくて仕方がないのだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

iPhone向けGoogleマップがアップデート―カテゴリーを追加、連絡相手や付近の情報の検索がさらに便利に

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今日(米国時間3/5)、iPhone版のGoogleマップが独自アプリとして登場し以来、最初の大きなアップデートを受けた

アプリ内での検索が強化され、ユーザーの求める情報を得るのが一層簡単になった。Googleマップのアプリ内からGoogleの連絡相手が検索できる。Googleをメインのアドレス帳に設定していれば、 iPhone内に住所が保存されていない場合でも相手の住所を検索できる。また新設されたカテゴリーは付近の会社や店舗を探すのに便利だ。探したい対象がはっきりしていなくてもカテゴリー別に一覧できる。

iOS版Googleマップが改良されたのはうれしい知らせだ。これでGoogleマップがiOS 6デフォールトのAppleの地図の代わりをますます務めることになりそうだ。新しい「付近の情報」セクションは単なる発見ツールという以上に不案内な場所で道案内になる。これはWhereToのようなライバル・サービスが留意すべき点だろう。

残念ながら今回のアップデートではiPad専用版が出なかった。多くのユーザーから熱望されているはずだ。Googleにはぜひ頑張ってもらいたい。私はiPadminiをダッシュボードに取り付けてカーナビに使いたくて仕方がないのだ。

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