容量無限大のクラウドストレージを提供するBitcasaがアプリのバージョン2.0をローンチ, 保存データ総量は30ペタバイトに

TechCrunch Disrupt出身のBitcasaは、このところ5か月ほど、新規ユーザの獲得やフィードバックに耳を傾けるなど、ベータからの脱出のための成長を続けていた。そして今日(米国時間7/23)やっと繭から孵化したBitcasaは、そのデスクトップiOSAndroid用アプリケーションのバージョン2.0をローンチした。

Bitcasaは、ユーザに容量無限大のストレージを提供すると宣言して注目を集めたソフトウェアサービスだ。そのために同社は、重複排除という特殊な圧縮アルゴリズムを使う…一つのコンテンツのワンバージョンしか保存してくれないのだが、(多くのユーザによる寄ってたかっての)改版に関しては“前と変わってる部分だけ”が保存される。だからBitcasaは、多くの人が使えば使うほど高速になる。

今日、協同ファウンダでCEOのTony Gaudaは曰く、“まったく新しい段階に入った。バージョン1.0は、こんなものがあるよ、という見本みたいなものだったが、バージョン2.0は製品として磨かれ完成している”。

バージョン2.0は、両モバイルアプリのUIが新しい。ほしいコンテンツがすぐ見られるようになった。コンテンツの旧バージョンを削除せずに改版を重ねていくと、下手(へた)すると、検索が地獄になりがちなのだが。

Bitcasaは、スマートサーチ(頭の良い検索)というものを用いる。つまり、各ページの名前や日付で検索でき(Androidももうすぐ対応)、また最近のファイルには容易にアクセスできる(‘最近見た’と‘最近加えた’の切り替えもできる)。

アプリにPINコードを加えてセキュリティを高め、クライアントサイドの暗号化をデフォルトにした。また、アプリ内から無限容量プランを購入できるようになった(月10ドル、年99ドル)。

“難しいのは、ユーザ数は国際的に急増しているのに、製品が英語版しかないことだった。でも今日からは、アメリカ英語、イギリス英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ブラジルポルトガル語、繁体中国語、簡体中国語、日本語、韓国語をサポートする”、とGaudaは言う。

おっと、忘れてならないほど重要なのは、ファイルのアップロードや管理がブラウザ内でできることだ。Gaudaによると、ハードディスクとFlashのあるところならどこでもBitcasaを使えるようにしたいそうだ。

このサービスはベータ中にもユーザ数が急伸し、保存されているデータ総量は3月の18ペタバイトから今では30ペタバイト以上になっている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


無限容量ストレージのBitcasa: ユーザデータ18ペタバイト, 114か国にまたがる国際企業に

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ユーザに容量無限のクラウドストレージとインスタントなストリーミングを提供するBitcasaは、ゆっくり歩まざるをえない。コンテンツを無限に保存できて、それらを即座にストリーミングできるサービスは、当然需要も多いが、それでもBitcasaはトラブルのないスムースな運用を提供しなければならない。

ファウンダのTony Gaudaは自己弁護として、“前例のないサービスだから、利用できるレガシー技術もベストプラクティスもない”、という。

一昨年9月のTechCrunch Disruptでファイナリストになった同社は、先月公開ベータに入り、その後の有料サービスInfinite Driveの登録ユーザは114か国にまたがる。

Bitcasaは合衆国国内よりも国際展開を重視していて、そのためなおさら、急速な拡大はできない。

“次のステップは、ストレージの未来の構築を続けることと、事業とチームの成長を加速することだ”、とGaudaは言う。“走り始めた最初の月は、合衆国以外の顧客が多くて、国際企業だった”。

Bitcasaが今ホストしているユーザデータの量は18 Pbを超える。それは公開ベータになる前の13%増だ。

ユーザは10日以内に有料サービスにアップグレードするから、同社のコンバージョンレートは業界平均より高い、ともいう。

無限容量、即座のストリーミング、そしてさらにBitcasaは、すべてのコンテンツを暗号化するから、セキュリティも万全だ。有料サービスは、月額10ドルから。

Bitcasaのサービスは、DropboxやSkyDriveなどの既製制勢力にとって、料金でも容量でも脅威だ。ただし、実際に影響が出る/出ないは、もう少したたないと分からない。

Bitcasaが2011年のDisruptのステージでローンチしたときGaudaは、“巨大なプラットホームだが、市場は正しく認知してくれるだろう”、と述べた。最初の24時間で、登録ユーザ数は5万を超えた。

“ストレージの未来についてステージの上から人びとに語りかけることは、すばらしい体験だった”、とGaudaは言う。“ストレージをギガバイトで語る時代は終わった、と述べたとき、野次が飛んだ。それは、私にとって屈辱的な体験だった”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))