Chrome OSにSteamが(正式に)やってきた

数日前にGoogle(グーグル)自体がこの発表を誤ってリークしたため、デジャヴのように感じるかもしれないが、同社は本日、米国時間3月22日、Chrome OS上でのSteamOSの提供開始を正式にアナウンスした。

インストールに走る前に、いくつか注意事項がある。これはまだアルファ版であり、より実験的で不安定なChrome OS Devチャンネルでのみ利用可能だ。また、最低でも8GBのメモリ、第11世代のIntel Core i5またはi7プロセッサ、Intel Iris Xeグラフィックスが必要なため、対応デバイスの数もまだ限られている。これは、一般的に非常に手頃な価格のデバイスとしては比較的ハイエンドな構成であり、皮肉にも、主にビジネスユーザー向けのChrome OSデバイスでゲームをプレイできるようになったということを意味する。

対応ゲームのリストもまだ限られているが「Portal 2(ポータル2)」「Skyrim(スカイリム)」「The Witcher 3:Wild Hunt(ウィッチャー3 ワイルドハント)」「Half-Life 2(ハーフライフ2)」「Stardew Valley(スターデューバレー)」「Factorio(ファクトリオ)」「Stellaris(ステラリス)」「Civilization V(シヴィライゼーション5)」「Fallout 4(フォールアウト4)」「Dico Elysium(ディスコ・エリジウム)」「Untitled Goose Game(〜いたずらガチョウがやって来た!〜)」といったゲームが含まれている。全リストはこちらでご覧いただける。

この手のゲームはグラフィックを中以下に設定しないとうまく動かないこともあるが、それにしても、まさかChrome OSで「ウィッチャー」をプレイする日が来るとは思わなかった。しかし、近年SteamがLinuxサポートを大幅に向上させ、Chrome OSがより強力なデバイスに搭載されたことを考えると、いずれにせよ時間の問題だったのだろう。ゲームをするためだけにChrome OSデバイスを買う人はいないと思うし、それにしては対応ゲームのリストが少なすぎる。だが、出張先での仕事の後や退屈な授業中に、1時間(あるいは10時間)「ファクトリオ」でくつろぐことができるようになるのはうれしいことだ。

画像クレジット:Google

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Den Nakano)

【レビュー】「Elden Ring」で私はフロム・ソフトウェアの信者になった

「Elden Ring(エルデンリング)」は「Dark Soul(ダークソウル)」シリーズや「Bloodborne(ブラッドボーン)」などの大ヒット作に続く、FromSoftware(フロム・ソフトウェア)からの、過酷で神秘的な物語の最新作だ。こういうゲームをずっと好きでいたかったのだが、リリースをフォローしたり、精密なやり込み映像を見たり、複雑なレベルデザインに関する文書を読んだりしても、何かピンとこなかった。

試行錯誤が足りなかったわけではないが、荒涼とした美学と退屈なエリート主義コミュニティ(人気のビデオゲームシリーズを楽しむことは個性ではない!)そしてどちらかといえば決まりきったゲームプレイ体験が組み合わさって、私はうんざりしていた。そんな中「Elden Ring」は、そのユニークな放浪的探索と魅力的秘儀の融合によって、魅力的なものになるのではと期待していた。

今までのところ、それなりの期待には応えてもらっている。

編集部注:以下ゲームの最初の2~3ゾーンについて、細かいネタバレの可能性がある

数週間前に「Elden Ring」が発売されて以来、なだらかな丘や不気味な湿地帯をゆっくりと歩き、あちこちで物語を進めている。最初の数時間の段階ではその先ゲームを続けかどうか自信がなかったので、どのキャラクタークラス(素性)を選ぶか何時間も悩む代わりに、珍しくキャラクタークリエイターを使って、火術を好む厳しい尼僧のようなconfessor(密偵)に決めた。

40数時間経った今は、私は「Elden Ring」の隠された秘密を一気に暴きたいという猛烈な衝動を抑えつつ、このゲームの長くゆっくりとした旅を味わっている。すばらしい。

多様な遊び方

長年JRPG(日本製RPG)やMMO(大規模オンラインゲーム)をプレイしてきた私の好きなゲームは、広くてカラフルな環境のものが多い。実生活が十分に荒涼としているのに、同じように殺風景で色のない世界で長時間過ごすのはためらわれる。「Elden Ring」は、フロムの他のゲームのビジュアルスタイルを損なうことはなく、世界は辛さを感じるというよりも、美しく、広々として壮大であることが多い(まあ巨大アリはともかく、クソッタレのアリめ)。

ゲーム内には、カビ臭い中世のダンジョンや狭苦しい鉱山がそこここにあるが、いつでも外の世界に飛び出して、夕日を眺めることができる。広大なオープンワールドと、緊張感のある屋内パートが並存しているため、ゲーム内で屋内にいる時間が長いと少しイライラしがちな私のようなプレイヤーでも、屋内部分をこなしやすくなっている。屋内を倍増だって?……そいつはお断りだ!

「Elden Ring」をプレイしようと思いつつも躊躇している人、難易度が高いという評判を聞いて尻込みしている人は、難易度を軽減する方法がたくさんあることを知っておくと良いだろう。1つは、ひたすら小さな敵を倒してレベルを上げておけば、次に出会う竜手の怪物がもう少し扱いやすくなる。

また、壁にぶつかったときは、それまで振り回していた巨大な錆びた破壊道具で削るのではなく、魔法のビームをその場で使うプレイスタイルにも切り替えられる。またステルス、アーチェリー、敏捷性に特化したビルド、ステータス効果を与える武器、信仰などが、ドラゴンの呪文や治癒呪文、多くのクールなユーティリティ・オプションなどが使える従来の魔法と共存している。もし、すべて失敗しても、昔ながらの大きな剣と盾を手に入れて戦えば良い。

当初はあまり良いビルドではなかったが、プレイスタイルを考えるのはとても楽しいものだ。たとえその過程で何度も何度も踏みつけられ、突かれ、魔法で殺されることになろうとも。戦闘システムがとても奥深く、変化に富んでいるので、1つのことを極めるよりも、新しい武器を試し続けている。その過程そのものがゲームなのだ。

画像クレジット:Bandai Namco/FromSoftware

片手剣、信仰魔法、ダサい外見の鎧一式でゲームを開始した。何時間も経った今、私はX-MENのウルヴァリンのような、恐ろしい爪を光らせた宗教的な熱狂プレイをしている自分に気づいた。途中で、どんな状況でも誰にでもお勧めできる刀と、周りの敵を氷の結晶で凍らせることができる氷殻の斧を手に入れた。しかし、それはお楽しみのほんの入口だ。

ここ数年ハマっている「Monster Hunter(モンスターハンター)」シリーズと同じで、どの武器も持ち替えるとゲームの印象がガラリと変わる。とても楽しい!「Elden Ring」には、1つのゲームにいくつもの要素が含まれており、初めてフロム・ソフトウェアのタイトルに触れることを躊躇している人にとって、とても魅力的なものだ。このゲームとその悪名高い戦闘を楽しむには、この開発者の熱烈なファンである必要はない。特に実験的な試みをしてみたいという人にはお勧めだ。

個人的には、上達するためのゲーム時間が足りていない。上達はしたいが……人生は短いし、他にもいろいろなことに興味がある。幸いなことに、「Elden Ring」は私のような熟練していないプレイヤーのために、イージーモードをオンにするためのツールキットを提供してくれる。その中には、眠れるドラゴンを平然と殺すような、隠されたレベリングの抜け道のようなもの(ありがとうYouTube!ごめんねドラゴン!)から、AIを搭載したゴーストバディを召喚して助けてもらったり、正面から挑む代わりに範囲魔法で攻撃したり。

それらがすべて失敗しても、他の人間のプレイヤーを召喚することができる。あなたの自立についての厳しいレッスンを行うことにならなければ良いのだが。もちろん、いくら難易度ハックを駆使しても、このゲームが難しいことに変わりはなく、多くのカジュアルゲーマーにとって、このゲームをプレイする時間を捻出することは厳しい。まあ大丈夫!

画像クレジット:Bandai Namco/FromSoftware

とてもオープンな世界

「Elden Ring」は、第2の「Skyrim(スカイリム)」になれる条件をすべて備えた超巨大ゲームであり、その壮大で詳細な体験は、プレイヤーがこの先10年没頭し続けられるほどだ。「Elden Ring」は、普通に期待されるようなオープンなゲームでもあるが、それだけでは特別な存在にはならない。かつては目新しかったオープンワールドゲームも、共通の定石となり、Ubisoft(ユービーアイソフト)のような企業が、大規模で型にはまったゲームを次々に生み出すことができるようになっている。長年「Assassin Creed(アサシン クリード)」をプレイしてきた私にとって、こうしたゲームはジャージのようなものだ。頭を使わず、特に難しいことはないが、楽しくて快適な戦闘と、興味を保つのに十分な探索が可能だ。これに対して「Elden Ring」はまったく異なる体験を提供するが、どちらのタイプのゲームにも居場所がある。

お約束だが、オープンワールドゲームについて語るときは、広大で考え抜かれた世界の水準を高めた2017年のZelda(ゼルダ)のメガヒット作「Breath of the Wild(ブレス オブ ザ ワイルド)」に、少なくとも1パラグラフは捧げなければならない。そしてこれまたお約束だが、ゲーマーなら誰もが100時間以上かけてHyrule(ハイラル)を探索し、私がそうであったようにその1分1秒を楽しまなければならない。しかし、マップの隅々まで行ってみて、そびえ立つ山頂にワクワクするような秘密があるわけではない(ただのコログの実であることが多い)ことがわかると、「ブレス オブ ザ ワイルド」の魅力は少々損なわれていた。

画像クレジット:Bandai Namco/FromSoftware

世界が大規模で、インタラクティブで楽しい点は同じだが、「Elden Ring」のモンスターに満ちた世界の探索はまったく異なる体験だ。フロム・ソフトウェアは探索に多大な見返りを与える。奇妙なインタラクション、隠された財宝、秘密のゾーン、パワーアップ、完全にオプションのボス戦など、勇敢な探索者たちにすばらしいものを提供するのだ。フロム・ソフトウェアの人間味はここで存分に発揮され、散りばめられた小さな秘密は、たとえばUbisoftのようにTシャツキャノンでマップ上の目標を吹き飛ばすようなものではなく、その瞬間がどう展開するかを人間が正確にデザインしているように感じられるのだ。

40時間以上をかけた「Elden Ring」は、その真価を発揮し始めたところだ。マップはどんどん外に広がっていくのだが、調べたい奇妙な謎やレベル不足で潜入できなかったエリアなどを思い出してしまい、前進と同時に後退も繰り返している。開放的でセーブポイントも多いため、「Elden Ring」では、以前倒せなかったボスを倒したり、マップの最奥にある秘密を探ったりと、好きなことに時間を割くことができる。

あるいは、虹色の馬に乗って平原を走り、雲が美しくも不吉なシャーベットのように迫ってくる中で、太陽が地平線の下に沈んでいくのを眺めるかもしれない。スクールバスの大きさの火剣を持った機械の巨人に踏み潰されるかもしれないが、それもおもしろい。立ち戻って再挑戦するか、また別のことをやればよい。

関連記事:デモンズソウル:真の意味での次世代ゲームは偏向的だが印象的な要素満載

画像クレジット:From Software

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:sako)

Ubisoft「サイバーインシデント」後に従業員のパスワードをリセットした理由を明言せず

ゲーム業界大手のUbisoft(ユービーアイソフト)は、会社のパスワードが大量にリセットされたセキュリティインシデントを確認したが、実際の事件の内容については明言を避けた。

Ubisoftは簡単な声明の中でこう述べている。「先週、Ubisoftは当社のゲーム、システム、サービスの一部に一時的な混乱を引き起こすサイバーセキュリティインシデントを経験しました。当社のITチームは、外部の一流専門家と協力して、この問題を調査しています。予防措置として、全社的にパスワードのリセットを開始しました」。

「また、当社のすべてのゲームとサービスは正常に機能しており、現時点では、この事件の副産物としてプレイヤーの個人情報にアクセスまたは暴露された証拠はないことをお知らせします」と声明は述べている。

フランスに本社を置く同ゲーム会社は「Assassin’s Creed (アサシン クリード)」や「Far Cry(ファークライ)」シリーズで知られている。10月に発表された同社の最新の業績報告書によると、Ubisoftのアクティブプレイヤー数は1億1700万人とされる。

ユーザーのパスワードや従業員の認証情報が漏洩した恐れがある場合、企業がパスワードのリセットを開始するのは珍しいことではない。

TechCrunchは、Ubisoftにいくつかの質問を送った。その中で、ネットワークへの侵入かどうかなど、サイバーセキュリティインシデントの性質について説明するよう求め、不正なデータアクセスや流出の証拠を検出するためのログなどの手段を有しているかどうかを尋ねている。ログがあれば、データが流出したかどうかを、ログがなく証拠もない場合よりも高い確度で知ることができる。

Ubisoftの広報担当者は、このインシデントに関して「これ以上共有する情報は何もない」と述べている。

画像クレジット:Frederic J. Brown / Getty Images

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Den Nakano)

Netflixはさらに進化したインタラクティブ・クイズ番組「トリビア・クエスト」でトップ死守を目指す

インタラクティブコンテンツに力を入れているNetflix(ネットフリックス)は、アニメーションによるクイズ番組「Trivia Qeust(トリビア・クエスト)」を4月1日から開始すると3月3日に発表した。Sunday Sauce Productions(サンデー・ソース・プロダクションズ)のDaniel Calin(ダニエル・カリン)氏とVin Rubino(ビン・ルビノ)氏が開発したシリーズは、4月の間、毎日配信され、1日に24問出題される。

Netflixが日刊のトリビアゲームをスタートするのが、我々が今も毎日、自分のWordleのスコアを投稿し、絶対的クイズ王のAmy Schneider(エイミー・シュナイダー)氏が記録を破り、「Jeopardy!(ジェパディ!)」の人気を絶頂にした時と一致しているのは偶然ではない。だからNetflixは「Trivia Crack」というゲームをetermax(エターマックス)からライセンスして「トリビア・クエスト」を開発した。

毎日放映されるトリビア番組にはバイラルで流行する下地がある、ただし人々が連日プレイするだけの注意を引ければの話だ。予告編を見る限り、トリビア・クエストからは子どもっぽさも感じるが、ゲームの問題には「standard(普通)」と「hard(難しい)」があるようだ。そして筆者らは、予告編に出てくる「Avatar(アバター)」問題の答えを知らなかったことを告白しなければならない。予告には任天堂のWiiに関する問題もあったが、正直なところ、Wiiが何か知っている子どもはいるのだろうか?

「Black Mirror:Bandersnatch(ブラック・ミラー:バンダースナッチ)」は、Netflixのインタラクティブコンテンツが躍進した瞬間だったが、公開以来4年近く過ぎている。Netflixがゲーミング(インタラクティブコンテンツのもう1つの形態)に巨額の投資をしている今、どうやらこの会社の関心事はインタラクティブでもう1つの成功を収めることへとシフトしているようだ。

「Black Mirror」のクリエイターたちは、Netflixで「Cat Burglar(怪盗猫ラウディ)」を先週リリースしたばかりだ。トリビア問題に答えていくことで、視聴者はRowdy Cat(怪盗猫のラウディ)がPeanut the Security Pup(警備犬ピーナッツ)(すごい名前ばかりだ)を出し抜いて絵画を盗むのを手伝う。

「Squid Game(イカゲーム)」や「Inventing Anna(令嬢アンナの真実)」といったオリジナルコンテンツの大成功にもかかわらず、Netflixは絶好調とはいえない。2021年、同社加入者数の伸びは2015年以来の最低水準だった。理由の1つは、Disney(ディズニー、現在Disney+[ディズニー・プラス]、Hulu[フールー]、ESPN[イーエスピーエヌ]の親会社)やHBO Max(エイチビーオー・マックス)が成長を続け、Netflixの長年のトップを脅かしているからだ。だからゲーミングとインタラクティブ・コンテンツは、Netflixの将来戦略にとって大きな位置を占めている。

「当社は、みなさんのよく知っている膨大なゲーム資産をライセンスして利用していただくことに門戸を開いています」とNetflix COOのGreg Peters(グレッグ・ピーターズ)氏が前四半期決算発表時に言った。「1年以内にそれが始まるのを見られるでしょう」。Netflixは最近、ゲーム・スタジオのNight School(ナイト・スクール)を買収し、同社の知的財産をもとにゲームを開発した。そして3月2日、同社はゲームの「Stranger Things(ストレンジャー・シングス 未知の世界)」と「Walking Dead(ウォーキング・デッド)」の販売元であるNext Games(ネクスト・ゲームズ)を7200万ドル(約83億円)で買収した。「怪盗猫ラウディ」と「トリビア・クエスト」の出来次第では、今後さらに多くのインタラクティブコンテンツを目にすることになるかもしれない。

関連記事
Netflixが「ストレンジャー・シングス」や「ウォーキング・デッド」のゲームを開発するフィンランドのNext Gamesを約83億円で買収
ネットフリックスの加入者数の伸びは2015年以来の低水準

画像クレジット:Netflix

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Lunaゲームストリーミングサービスが米国で正式ローンチ、プライム会員向け無料ゲームなどを発表

Amazon(アマゾン)によるクラウドベースのゲームストリーミングサービス「Amazon Luna(ルナ)」が、米国内のすべての人に向けて正式に開始されると、同社は米国時間3月1日に発表した。Amazonは2020年9月にLunaを初めて公表した。それ以来、Lunaの招待制早期アクセスプログラムを通じて、限られた人だけが同サービスにアクセスできるようになっていた。

全米ローンチに加えて、AmazonはLunaに加えられる3つの新しいチャンネルを発表した。ちなみにチャンネルとは、ユーザーが毎月サブスクライブできるゲームのバンドルで、Lunaではそう呼んでいる。3つの新チャンネルのうち、まず「Prime Gaming Channel(プライムゲーミングチャンネル)」は、プライム会員が毎月入れ替わるセレクションの無料ゲームをLunaで楽しむことができるチャンネルだ。3月は「Devil May Cry 5(デビルメイクライ5)」「Observer System Redux(オブザーバー:システムリダックス)」「PHOGS!(犬犬)」などのセレクションが用意されている。またAmazonは「Immortals Fenyx Rising(イモータルズ フィニクス ライジング)」が3月8日から14日までの限定期間、無料でプレイできることに言及している。

2つ目の新チャンネルは、カプコンやSNKなどのパブリッシャーによるクラシックゲームを売りにする「Retro Channel(レトロチャンネル)」だ。Amazonによると、このチャンネルは「Street Fighter II(ストリートファイターII)」「Hyper Fighting(ストリートファイターⅡ ターボハイパー ファイティング)」「Metal Slug 3(メタルスラッグ 3)」などのタイトルを配信し、ユーザーに「アーケードゲームの栄光の日々を再体験してもらう」ことを目指しているとのこと。3つ目の新チャンネルは「Jackbox Games Channel(Jackboxゲームチャンネル)」で、Jackbox Gamesの全8種類のパーティーパックを収録している。このチャンネルでは「Quiplash」「Drawful」「Trivia Murder Party」などの人気パーティーゲームを配信する。Retro ChannelとJackbox Games Channelは、どちらも月額4.99ドル(約570円)で利用できる。

また、Amazonは、PC、Mac、Fire TVでLunaの最新アップデートを行い、プレイヤーがTwitch(ツイッチ)にLunaのゲームプレイを配信できるようになったことを発表した。これを可能にするため、同社は、プレイヤーが画面上にカメラフィードを重ねてゲームプレイをライブ配信できる新しいブロードキャストボタンを展開した。また、Fire TVでは、QRコードを利用して、携帯電話をウェブカメラおよびマイクとして接続することができる。

またFire TVでは、Luna Controller(ルナ・コントローラー)アプリを通じて、iPhoneやAndroid端末をコントローラーとして使用し、Lunaを試すことができるようになった。Amazonによると、オンスクリーンコントローラーは、サイドスクローラーやターンベースのRPG、トリビアゲームなどをチェックしたいユーザー、またはコントローラーを持たない初心者やカジュアルゲーマーにとっては1つのオプションだという。

Lunaは、他のクラウドサービスとは異なり、ユーザーが月単位でチャンネルごとにサブスク契約をする方式をとっている。現在、主力製品のLuna+チャンネルは月額5.99ドル(約690円)、Familyチャンネルは月額2.99ドル(約345円)で利用できる。

Luna+チャンネルは100以上のタイトルを含むライブラリーを提供し、Familyチャンネルはすべての年齢層のゲーマーに適した35以上のゲームを厳選して提供する。4月1日より、Luna+チャンネルは月額9.99ドル(約1150円)、Familyチャンネルは月額5.99ドル(約690円)で提供される予定だ。また、AmazonはUbisoft+チャンネルを月額17.99ドル(約2070円)で提供している。

AmazonがLunaを最初にリリースしてから1年以上となるが、同社はMicrosoft(マイクロソフト)のGame Pass UltimateやNVIDIAのGeForce NOWなど、他サービスとの競争にさらされてきた。Amazonがプライム会員向けに月替わりで無料ゲームを追加することを決めたのは、より多くの人に追加料金なしでLunaを試してもらうための施策のように見える。

Lunaの全米展開は、Amazonが最近、米国でプライムの料金値上げを行った後でのことだ。月額料金は12.99ドル(約1490円)から14.99ドル(約1720円)へ、年会費は119ドル(約1万670円)から139ドル(約1万5960円)へ上がった。

画像クレジット:Amazon

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

オープンワールドドライブゲームForza Horizon 5がゲーム内での手話表示機能を追加、米国流と英国流を選択可能

オープンワールドドライブゲームForza Horizon 5がゲーム内での手話表示機能を追加、米国流と英国流を選択可能

Playground Games / Microsoft

Xbox / PCの人気オープンワールドドライブゲーム『Forza Horizon 5』が3月1日のアップデートにより手話表示に対応しました。手話は国ごとに違いがありますが、開発元のPlayground Gamesは、米国手話(ASL)と英国手話(BSL)の2種類をこのゲームでサポートしたと発表しています。

この機能は昨秋に導入に向けた取り組みが進行中であることが発表されていました。手話はゲーム内の会話シーンなどでピクチャーインピクチャー表示され、プレイヤーは表示位置やサイズを調整可能になっています。またゲームの邪魔にならないよう、手話者の背景の色も調整が可能です。

『Forza Horizon 5』もほかの多くのゲームと同様に字幕表示をサポートしており、それがあれば手話なんかいらないのでは、とも思えるところですが、熟練の手話通訳者などは口調や感情、雰囲気などを含めて伝えることができるため理解がしやすく、普段から手話を主体にコミュニケーションする人はむしろ手話のほうが理解がしやすいのだそうです。

今回のアップデートではそれ以外にも、フォトモードやリバリーエディター、ノンプレイヤー車によるトラフィックの動きといった機能のバグ修正が含まれるとのこと。新マシンが5台追加され、新しいフェスティバルプレイリスト(バトルパス的なチャレンジリスト)も追加されています。ただし、ライバルとPRスタントのリーダーボード(順位表)の表示が誤っている件はすぐに解決できるものではなく、引き続き対策に取り組むとしています。

(Source:Forza HorizonEngadget日本版より転載)

AIチャットボット「りんな」を手がけるrinnaの対話エンジン搭載キャラがDMM GAMESで配信中の恋愛ゲームに登場

AIチャットボット「りんな」を手がけるrinnaの対話エンジン搭載キャラが恋愛ゲーム「プラスリンクス」に登場

AIチャットボット「りんな」を提供するrinnaは2月22日、EXNOA運営・DMM GAMES配信のリアルチャット恋愛ブラウザゲーム「プラスリンクス ~キミと繋がる想い~」において、rinnaが開発した対話エンジンを搭載したAIキャラクター「足繋逢」(あししげく あい)が実装されたと発表した。

プラスリンクス ~キミと繋がる想い~は、街で出会ったヒロイン達とチャットによる自由な会話を通して関係を深めるという恋愛ゲーム。今回追加の足繋逢もそのヒロインの1人となる。彼女は自分の声では話せず、AI登載犬型ロボット「真希奈」を介してコミュニケーションを取るというキャラクター。会話は基本的にAI任せにしており、本人ががんばることもあるとのこと。

rinnaによると、足繋逢は、プラスリンクスが培ったノウハウをAIが学習し生まれたものという。会話のベースは、rinnaが提供するSTC(Style Transfer Conversation)モデルにより即時応答する。STCモデルとは、大規模データから構築した事前学習済みのモデルに、キャラクターの性格や口調を反映した学習データを追加学習させたモデル。

このSTCモデルによる応答文の出力後、表情、記号、ボイス、スタンプなど応答文内容に最適な表現をClassifierモデルが出力する。Classifierモデルとは、ゲーム内のグラフィック表現の演出に関する法則性を学習させた分類モデルとなっている。今回の場合は、STCモデルによるテキストに応じて、AIキャラクターとしての最適な表現を出力する。表情の変化や各種演出は、キャラクターに合わせてカスタマイズ可能で、足繫 逢の性格を再現するのに最適なカスタマイズを実装しているそうだ。

STCモデルとClassifierモデルはRCP(Rinna Character Platform)上で連携しており、AIがプレイヤーの入力に対して即時応答するテキストチャットを可能にしている。これによりプレイヤーは、ゲーム内のキャラクターとリアルタイムでやり取りしているかのような体験を楽しめるという。

今後の展開として、現在rinnaが研究開発中の新しいAIモデルとの併用準備を進めているとのこと。この実装によって、より多彩なチャットのやり取りが可能になるという。単一のキャラクターとチャットを継続していくことで変化するAIモデルの開発も検討しているそうだ。

アフリカのゲーム業界発展のために開発スタジオ10社が結集、「Pan Africa Gaming Group」発足

アフリカのゲーム開発スタジオ10社が、現在分散している同大陸のゲーム業界を一丸にするために、Pan Africa Gaming Group(PAGG)という1つの傘の下に結集した。この団体はそれに加え、 アフリカ大陸におけるゲーミングの普及促進と、開発者の人材育成をビジョンとして描いている。

この発表は、南アフリカのケープタウンで開催されている「Africa Games Week 2022」を背景に行われた。PAGGは、アフリカのゲーム業界を毎年2倍に成長させ「世界のゲーム業界で存在を示す」ことを目指すという。

この新しい団体に参加しているゲームスタジオは、南アフリカのSea Monster、セネガルのKayfo Games、カメルーンのKiro’o Games、ガーナのLeti Arts、チュニジアのDigital Mania、エチオピアのQene Games、ケニアのUsiku Games、タンザニアのKhanga Rue、ルワンダのDopeAppsMesseka Gamesなどで、今後、さらに多くのスタジオが参加する予定だ。現メンバーのタイトルを合わせると、50本以上のゲームを開発している。

PAGGは、メンバーが開発したゲームを、アフリカのゲームストアであるGaraや、アフロセントリックな創作活動のためのコンテンツハブであるAfroComixで販売する予定。これらのチャンネルでは、モバイルマネーやエアタイム課金など、現地に適した支払いオプションを可能にすることで、コンテンツの配信と収益化を実現する。また、ケニアのナイロビゲーム開発センターですでに始まっているトレーニングやインキュベーションを通じて、アフリカの次世代ゲーム開発者の数を増やすことも計画している。

Leti ArtsのCEOであるEyram Tawia(アイラム・タウィア)氏はこう述べている。「我々のコアバリューの1つは、単にゲームのコレクションを作ることではなく、アフリカの明日のゲーム業界をインキュベートすることです。アフリカにはすでにすばらしい才能を持った人材が豊富に存在するとともに、毎年Rubikaのようなトップレベルのゲーム開発スクールから卒業しています。しかし、アフリカではゲーム開発の仕事がないことから、卒業生の多くは海外のクライアントのためにリモートで仕事をしています。我々はそれを解決するつもりです」。

PAGGの創業者たちは、アフリカのゲーム産業を年で2倍に成長させたいと考えている(画像クレジット:PAGG)

同団体は、アメリカ大陸のトップゲーム起業家で構成される創業者評議会によって運営され、元Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)およびPWCのPeter Kihara(ピーター・キハラ)氏がグループファイナンシャルオフィサーを務め、BAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)にノミネートされたディレクターであり、元英国Aardman Animation(アードマン・アニメーションズ)のゲームディレクターであるJake Manion(ジェイク・マニオン)氏がグループクリエイティブディレクターを務める。

各ゲームスタジオは自主性を保ちつつ、評議会が提起する議案や決議の議決に関与する。PAGGの広報担当者は、Qene Games(エチオピア)のCEOであるDawit Abraham(ダウィット・アブラハム)氏が務める。

アフリカのゲーム産業は、若者の関心の高まりや、より多くの人々がインターネットに接続するようになったことで、急激な成長が見込まれている。2021年のGSMAモバイルエコノミーレポートによると、サハラ以南のアフリカでは人口の約28%にあたる3億300万人がモバイルインターネットに接続しており、この数は2025年には4億7400万人にまで増加すると予想され、ゲーム業界にとってはさらに大きな市場となるだろう。

Games Industry Africaのレポートによると、アフリカで最もゲーマーの数が多いのは南アフリカで、2400万人(人口のほぼ半分)がゲームを楽しんでいる。その他の主な市場は、ガーナ、ナイジェリア、ケニア、エチオピアだ。2021年の年間ゲーム売上高は、南アフリカが最も多く2億9000万ドル(約333億円)、次いでナイジェリア(1億8500万ドル / 約213億円)、ガーナ(4200万ドル / 約48億円)、ケニア(3800万ドル / 約44億円)、エチオピア(3500万ドル / 約40億円)となっている。

画像クレジット:Leti Arts, a game company in Ghana

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(文:Annie Njanja、翻訳:Den Nakano)

時価27万円以上の北米版「クロノトリガー」も―スーファミやメガドラ用ゲーム未開封数百本が倉庫から28年ぶりに発掘

時価27万円以上の北米版「クロノトリガー」も―未開封スーファミやメガドラ用ゲーム数百本が倉庫から28年ぶりに発掘

あるゲーム販売業者の倉庫から80年代~90年代の任天堂およびセガ製ハードウェア用のゲームを何百本も手つかずで発見され、時価にして数万ドル(数百万円)もの価値が見積もられると報じられています。

このコレクションは、米ネブラスカ州を拠点とするGameRoom社の倉庫から見つかったものです。スーパーファミコンやSega CD(日本のメガCDに相当)、Genesis(メガドライブ)やセガサターン、3DOなどのゲームが工場出荷状態で封印されていたそうです。これらは1994年に地元の店舗が閉鎖された後に保管されており、いままで忘れられていた模様です。

公開された動画のなかでスタッフは「あまり価値のないNBAやMadden(「Madden NFL」シリーズ)がたくさんあるけど、信じられないほどレアなゲームが数箱あって、それを補って余りあるよ」と冗談めかして述べています。

その中でも飛び抜けて高額と思われるのは、スーファミ用の『クロノトリガー』です。レトロゲーム価格情報サイト「Pirce Charting」によれば2400ドル(約27万6000円)以上の価値があるとのことです。

ほかスーファミ用の『T.M.N.T タートルズインタイム』は1400ドル(約16万円)以上、『ファイナルファンタジーIII」は1200ドル(約13万8000円)以上、「サンセットライダーズ」は750ドル(約8万6000円)以上と伝えられています。もっとも、いずれも北米版であり、日本とはレア度が違うかもしれません(たとえば『クロノトリガー』は使用済みでも600ドル以上の価値があるとのこと)。

ほかスーファミの『アラジン』やメガドライブの『Contra Hard Corps(日本名は『魂斗羅ザ・ハードコア』)、スーファミの『Musya(豪槍神雷伝説 武者)』等もそれぞれ数百ドルの価値が見積もられています。Gameroom社はすべての保存と記録が終わるまで詳細を発表しないとしていますが、おそらく数万ドルの価値があると推測されています。

あくまで上記のゲーム価格は概算にすぎず、その道のプロが本格的に鑑定すれば、価値はさらに数倍に跳ね上がる可能性もあります。以前も超レアな『スーパーマリオブラザーズ』が約7300万円で落札されたこともありましたが、今後の続報を待ちたいところです。

(Source:IGN(US)。Via Nintendo LifeEngadget日本版より転載)

Sony AI、AIレースゲーマー「グランツーリスモ・ソフィー」の進歩発表、人間の世界トップランカーをしのぐスキルを学習

Sony AI、AIレースゲーマー「グランツーリスモ・ソフィー」の進歩発表、人間の世界トップランカーをしのぐスキルを学習Sony AIが、AIレースゲーマー『Gran Turismo Sophy』(グランツーリスモ・ソフィー、GT Sophy)が人間のグランツーリスモトップランカーとの対戦において勝利するまでにドライビングが上達したと発表しました。

GT SophyはSony AIが開発した最先端の深層強化学習アルゴリズムと学習シナリオを用い、PlayStation 4用レーシングシミュレーター『グランツーリスモ Sport』の環境でマシンコントロール、レーシングテクニック、そしてレースの競技におけるエチケットといった生身のドライバーが練習によって身につけるスキルを学習しています。

Sony AIの北野宏明CEOはGT Sophyが「AIの大きな発展の形であり、単に人間のプレイヤーより優れたシステムを作るのでなく、プレイヤーのテクニックや創造性を加速させて次のレベルへと引き上げられる刺激的な対戦相手になることを目的としている」と述べています。

またSony AI COOのMichael Spranger氏は、AIにグランツーリスモSportで競争力を発揮させるには、物理的な限界でマシンをコントロールし、ブレーキと加速のポイントを最適化し、コース上で最後の1/10秒を絞り出す正しいラインを見つけることを学ぶ必要がありました。そして、コース上を走る他車の動きや高速走行時に互いに影響し合う空力的な作用などを考慮しつつ他者を追い抜く走り方ができるようにする必要があったとしています。

Sony AI、AIレースゲーマー「グランツーリスモ・ソフィー」の進歩発表、人間の世界トップランカーをしのぐスキルを学習

Spny AI / Gran Turismo Sophy

そして、こうした人間でもなかなかできない処理をAIにさせるために、深層強化学習が用いられたとのこと。

GT Sophyは車の走行速度や加速度、コース内外の境界線や周囲を走る他車との相対的な位置関係、コース上のマシンの進行状況といったパラメーターをシステムから受け取り、ステアリング確度やアクセルおよびブレーキ踏力といった操作を学習してゆきました。そして、上手く走行できているときにはそれを肯定するシグナル、つまり報酬(リワード)をAIに与え、逆に拙い走りを見せたときにはネガティブなシグナルを与えるようにしました。

このようにして鍛えあげたAIは、2021年3月からは元グランツーリスモトッププレイヤーを含む人間のドライバーが操作する車両との混走でテストレースを始め、7月と10月には世界トップのグランツーリスモ使いたちを相手に互角といって差し支えないレースを展開するに至りました。

特に、10月の対戦では3レースすべてでGT Sophyが1~2位を独占したほか、7月の時には人間に敗れた総合得点でも勝利を収めています。

ただし、同じアルゴリズムであるにもかかわらず、すべてのGT Sophyが好調だったわけではありません。あるAIは前走車の追い抜きのタイミングを計り損ねてアンダーステアを出し、そのままカーブを曲がりきれずにウォールに激突する不様な形でリタイアしていました。

つまり、AIは最速で走れるよう、あらかじめプログラムされていたわけではなかったことも合わせて証明されたといえるでしょう。

ソニーグループの吉田憲一郎CEOは、この技術開発は「ゲームプレイヤーに新しい経験を提供しようとするゲームデベロッパーのもとにAIをもたらすということ」だと述べています。

GT Sophyは『グランツーリスモSport』上で開発されたAIですが、約3週間後に発売となる『グランツーリスモ7』にもアップデートで追加搭載予定とのこと。

これまで、我々一般のプレイヤーが上達するには、とにかくオンラインレースへの出走を繰り返して、他のドライバーの間合いの取り方や詰め方、コースのライン取りなどを盗みつつ自分なりに速い走法を探っていく必要がありましたが、もしかしたら今後はAIの走りを逆に人間のドライバーが学ぶような時代に変わっていくのかもしれません。

(Source:Gran Turismo SophyNatureEngadget日本版より転載)

Netflixが他では有料のRiot Games LoL音ゲー「Hextech Mayhem」を含むゲームを2作追加

ストリーミングサービスのNetflix(ネットフリックス)は、ゲームのラインナップを再び拡充し、2月1日午後5時(米国東部時間)から全世界で展開を開始する2作品を追加した。新たに加わったのは、Riot Games(ライアットゲームズ)の「Hextech Mayhem(ヘクステックメイヘム:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー)」で、同タイトルはNintendo Switch、Steam、Epic Games Store、GOG.comなどのゲームプラットフォームやマーケットプレイスでも販売されており、他では9.99ドル(約1145円)の有料ダウンロードとして提供されている。もう1つの新タイトル「Dungeon Dwarves」は、カナダのデベロッパーHyper Hippo(ハイパーヒッポ)の作品。同社はClub Penguin(クラブペンギン)の共同設立者であるLance Priebe(ランス・プリーベ)氏が2012年に設立した会社だ。

1日にリリースされるタイトルは、いずれもNetflixにとって新たなゲーミングパートナーシップとなる。

Netflixによると「Hextech Mayhem」はハイスピードなリズム&ランナーゲームで、テスト市場であるポーランド、イタリア、スペイン、ブラジルですでにソフトローンチしていたが、今回、全世界の加入者に向けて提供開始される。注目すべきは、このゲームは、2021年11月に他のゲームプラットフォームでリリースされたばかりのかなり新しいゲームであるということだ。また、Netflixのゲームコレクションに初めて登場するメジャーなゲームフランチャイズでもある。しかし、他で販売されているゲームがNetflixに登場するのはこれが初めてではない。最近追加された「Arcanium: Rise of Akhan(アルカニアム: ライズ・オブ・アカン)」もプレミアムタイトルとして他のプラットフォームで販売されている。

一方、ダンジョンクロウルゲーム「Dungeon Dwarves」は、Netflix会員向けに配信が開始されたばかりだ。これは、Netflixサービスでローンチされた最初で唯一の放置系ゲームになる。

画像クレジット:Netflix

Netflixのユーザーは、他のゲームと同様に、iOSおよびAndroidの同社アプリを通じて新しいタイトルにアクセスすることができる。Android版では、アプリのメインナビゲーションにあるゲーム専用タブなど、複数の場所でゲームを見つけることができる。しかしiOSでは、ゲームはアプリ内で専用の列に表示される。ゲーム自体はNetflixのインフラではなく、各プラットフォームのアプリストアでホストされているが、プレイできるのはNetflixのユーザーのみだ。ゲームをインストールすると、ユーザーはNetflixのアカウント情報を使った認証を求められる。

Netflixは、2021年末に「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」をテーマにしたいくつかのタイトルや、その他のカジュアルなタイトルを含む初期のラインナップを発表して以来、ゲーミングサービスの構築を進めてきた。その後、パズルゲーム、レースゲームオープンワールドストラテジーなど、急速にサービス内容を拡大している。ゲーム自体は、Netflixが自社で開発したものではなく、Frosty Pop、Rogue Games、BonusXPなどのパートナーから提供されてきた。Netflixはこれまでに12のタイトルをリリースしているが、「Oxenfree」などのストーリー重視のゲームで知られるNight School Studiosを買収したことを、今のところ活かせていない。

Netflixは投資家に向け最近行われた第4四半期の決算説明会で、これらの初期ゲーム配信は、Netflixの新サービスに対する顧客の要望をより深く理解するための準備であると説明した。

NetflixのCOO兼チーフプロダクトオフィサーであるGreg Peters(グレッグ・ピーターズ)氏はその際、通話の中でこう述べている。「ここまで来ることができたのは、非常にエキサイティングなことです。というのも、このようなことができるようになるまでに、裏方の配管やすべての技術インフラを構築してきたからです。今後、これらのゲームから、発見パターン、エンゲージメントパターン、パフォーマンス、会員がNetflixサービス上のゲームに何を求めているかを学んでいくことができます」。

とはいえ、Netflixは同社ゲームのパフォーマンスの詳細についてはまだ明らかにしておらず、ゲームタイトルのデイリーアクティブユーザー数(DAU)およびマンスリーアクティブユーザー数(MAU)が「増加している」とのみ述べている。

また、Netflixは、将来的に人々に認知されるような大規模なゲームIPのライセンス取得に前向きであることを示唆しており「今後1年間で、そのようなことがいくつか起こると思います」と述べている。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

ゲームコーチングの需要拡大を見込み同プラットフォームMetafyが事業拡張に向け約28億円調達

ビデオゲームコーチングのマーケットプレイスを運営するスタートアップMetafy(メタフィ)は2月1日、2500万ドル(約28億円)のシリーズAを完了したと発表した。Tiger GlobalとSeven Seven Sixが同ラウンドをリードした。

TechCrunchが前回Metafyを取り上げたのは2021年5月で、その際、同社は315万ドル(約3億6000万円)のシードラウンドに追加して550万ドル(約6億3000万円)を調達した。

その資金調達以降、MetafyはライバルのゲームコーチングプラットフォームGamersRdyを買収し、Metafyによると、同社のサービスを利用するコーチは2021年に100万ドル(約1億1000万円)超を売り上げた。Metafyが同社のプラットフォームを利用したコーチからその収入の一部を徴収することはなく、5%の手数料を生徒に課している。

Metafyプラットフォームでコーチが行うアクティビティには、有名なビデオゲーム作品や、ポーカーやスポーツくじといったStarcraftとはかけ離れたものも含まれる。

Metafyは、ゲーム市場が今後も成長し、文化的な価値が維持され、ニッチな分野で人気のあるタイトルが高いスキルを要求すると見込んでおり、コーチング需要対応に賭けている。ビデオゲームは時代とともに複雑化し、またプラットフォーム技術企業によるゲームスタジオの巨額買収がこのほど発表され、この賭けには裏づけがあるようだ。

ラウンド

TechCrunchは、Metafyの共同創業者でCEOのJosh Fabian(ジョシュ・ファビアン)氏が、自社にとって早い段階での出来事と表現したこのラウンドについてインタビューした。

ファビアン氏によると、MetafyはシリーズAをまとめたとき、以前調達した資金の約半分を銀行に預けていた。なぜ、現金が必要となる前に調達したのか? 同氏は、市場環境の変化により、投資の「冬」になるかもしれない時期に先駆けて資本を確保することになった、と述べた。

TechCrunchでは、上場しているテック企業の価値が急速に減少していることを指摘し、そうした価値低下がスタートアップの投資や評価額にどのような影響を与えるかを調査した

今回のラウンドがどのようにまとまったかは、2021年のハイテンポな資金調達環境を物語っている。ファビアン氏は、最初の2回の資金調達は「ストレスと時間のかかるものだった」と述べている。しかしシリーズAは違っていたという。同氏がベンチャーコミュニティで「有名人」と表現した人たちと話した後、Forerunner VenturesはTiger Globalにファビアン氏を紹介し、Tiger Globalは迅速かつ詳細にMetafyを調査した。その際、ファビアン氏の過去の経歴や、Metafyのプラットフォームで活躍する7人のコーチなど、さまざまな人物の調査も行った。そのプロセスはあっという間だった。

スタートアップのCEOの中では珍しく素直な性格のファビアン氏によると、Tigerからのすばやい契約要項によって、同氏が話した他の投資家にMetafyが実施する取引を知らせることになった。その後、他の契約要項も続々と送られてきたという。このように、Tigerの迅速な取引決定は、従来のベンチャープレイヤーを急ぎ足モードにしているようだ。

Metafyは、今回用達した資金をもちろん雇用やさらなる買収に使うつもりだ。また、今後18〜24カ月の間に、対戦型トーナメントやその他のゲームコミュニティイベントに投資するための資金として100万ドルを拠出することも決めた。

TechCrunchがMetafyの第2次シードラウンドを取り上げたとき、月間プラットフォーム支出額は2021年4月の7万6000ドル(約870万円)から、同9月には前月比52%増の19万ドル(約2180万円)にまで拡大していた。同社が2022年どれだけ早くプラットフォームGMV(流通取引総額)を拡大させることができるか、また、これまで獲得してきた2桁の前月比成長率を維持することができるか、興味深いところだ。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

Activision Blizzard、同社の未来を決める新たなサバイバルゲームを開発中

今でもまだ組織の混乱や組合いじめ、史上最大のゲーム企業買収がニュースの大見出しになってるようだが、当のActivision Blizzardは次のオリジナルゲームで忙しいらしい。

具体的な発表はまだほとんどないが、同社は今週、その「未発表のサバイバルゲーム」は「まったく新しい宇宙におけるサバイバルゲームだ」などと前宣伝している。その発表は求人ページにリンクしており、そこでは新しいゲームのアートをいくつか紹介している。

私たちはまったく新しい宇宙でのサバイバルゲームを作っています。私たちと一緒に次の章を書きましょう。https://t.co/yf7W5p9ERQ

そのアートの中では、毛皮を着て頭蓋骨の兜をかぶったハンターが膝をついて、おとぎ話の国の入り口の近くで何かを追っている。もう1つのコンセプトアートは、2人の人が、その魔法の国の別の入り口を覗き込んでいる現代的なシーンだ(自転車もある)。

このアートからわかることはあまりないが、そのコンセプトにはそそられるものがある。いずれにしても同社は、クリエイティブでシームレスなマルチプレイヤー世界を作るのが得意だ。しかもサバイバルという視点は、Twitchで人気になった「Fortnite(フォートナイト)」や「Rust」のようなゲームのジャンルへの、新鮮でおそらく洗練された参入になるだろう。Blizzardによる最新のフレッシュな大型IPといえば、eスポーツの大ヒットコンテンツ「Overwatch(オーバーウォッチ)」だが、その続編は制作は遅れており、リリースは2023年になるらしい。

「Call of Duty(コール オブ デューティ)」シリーズ、「オーバーウォッチ」「World of Warcraft」などのヒットゲームを発売しているActivision Blizzardは、2021年に同社でのセクハラと差別を主張するカリフォルニア州での訴訟のニュースで明らかになったスキャンダルに巻き込まれたままだ。

同社は証券取引委員会にも調べられており、手始めに2021年後期には従業員が召喚された。一方、この手広い企業を統括するのはCEOのBobby Kotick(ボビー・コティック)氏で、彼は同社の職場における不祥事や、それを放置したことの責任をよく自覚している。Bloombergの記事によるとコティック氏はMicrosoftによる買収が完了すれば現職を辞し、同社でXboxを担当していたPhil Spencer(フィル・スペンサー)氏がMicrosoft GamingのCEOとして同社を率いる。

この渦中にありながら、いや、だからこそMicrosoftは2022年1月、同社を687億ドル(約7兆8764億円)で買収する計画を発表した。この記録的な金額で複数の大型コンテンツが最大のゲーム機メーカーの傘下になり、国と州の規制当局が、やみくもに独占しようとしているテクノロジー企業に対しれ神経を尖らせているこの時期に、自らの運を賭けることになる。

もうこれ以上、見出しのネタに困ることはないが、しかしActivision Blizzardはさらに、同社の事業部であるRaven SoftwareのQAテスターたちが作った組合を認めないと宣言した。Ravenのグループは1カ月ほど前に、12人の契約労働者を解雇したことに抗議してストライキをしていた。

Twitter上で複数のBlizzardの従業員たちが、オーナーが変われば会社は安定すると楽観視している。もっと良い軌道に乗り、有害な職場文化を後にすることができる、と彼らは期待している。Microsoftによる買収が成立すれば、このゲーム大手は世界でもっとも安定確立したテクノロジー企業が采配を振るうことになり、その成熟と安定が、次の大型IPOを目指す企業にとって害になることはないだろう。

関連記事:マイクロソフト、7.8兆円でゲーム大手Activision Blizzardを買収へ

画像クレジット:Chesnot

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Valveの携帯PCゲーム機「Steam Deck」は2月25日に発売予定 

2カ月の延期を経て、Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」が2月25日に発売されることになった。Valveは米国時間1月26日に公開したブログ記事の中で、予約者の最初のバッチに対してローンチ日に注文を開始すると述べている。予約者は、注文メールを受け取ってから72時間以内に手続きを行うことでハンドヘルドPCを購入できる。この機会を利用しなかった場合、Valveはその予約権を次の予約者に譲る。第一陣の注文は、2月28日に出荷される予定。今後は週に一度のペースで、さらに多くのユーザーが購入できるようになるという。

Valveは「Steam Deck」を2021年末に発売することを計画していたが、部品不足のためその時期を延期した。「この件については申し訳なく思っています。世界的なサプライチェーンの問題を回避するために最善を尽くしてきましたが、コンポーネントが製造工場に届かず、当初の発売予定日に間に合いませんでした」とValveは延期についての発表で説明していた。

Steam Deckの価格は399ドル(約4万5760円)からとなっている。この最安値モデルでは、64GBのeMMC内部ストレージとキャリングケースがセットになっている。また、256GBと512GBのNVMe SSD内部ストレージを搭載したモデルも用意されている。中間モデルと最上位モデルはそれぞれ、529ドル(約6万670円)と649ドル(約7万4430円)。最も高価なバージョンには、プレミアム防眩スクリーンも付いている。Steam Deckのカスタムチップセットには、2.4GHzのプロセッサと、8 RDNA 2 CUを搭載したGPUが採用されている。また、16GBのLPDDR5 RAMを搭載している。これらの要素により、最新のゲームを「非常に効率的な」電力消費で実行できるハンドヘルドPCが誕生したとValveは主張している。Engadgetでは、2月25日にSteam Deckのレビューをお届けする予定だ。

訳註:Steam Deckは当初、米国、カナダ、欧州、英国で出荷が開始される。その後、日本など他の地域でも順次発売予定とのこと。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Igor Bonifacic(イゴール・ボニファシッチ)氏は、Engadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Steam

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Aya Nakazato)

ゲーム内NFTの生成を専門に行う企業BreederDAOにa16zなどが出資

分散型の「Web3」企業が、中央集権的な従来の企業と比べてどれほど違うか、あるいは違わないかを、テクノロジー界の巨人たちが議論している間に、同じ投資家からの支援を含め、互いに結びついた企業のエコシステムが、急速に出現しつつある。

2021年の夏、Andreessen Horowitz(a16z)は、Yield Guild Games(イールド・ギルド・ゲームズYGG)という会社に投資した。この会社はブロックチェーンを使ったゲーム内のNFT(非代替性トークン)に投資し、それを使う人に貸し出して、その人がプレイすることで収益を得るというものだ。このようなゲームの中でも特に急成長しているのが「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」だ。このゲームでプレイヤーは仮想生物を繁殖させて戦わせ、最終的にうまく戦うことができれば、適切な値段で売ることができる。

a16zは10月までに、Axieの開発会社であるSky Mavis(スカイ・メイビス)への大規模な投資を主導した。現在は、さらに別の構成要素にも資金を提供している。BreederDAO(ブリーダーDAO)という企業だ。同社は、Axie Infinity を含むブロックチェーンベースのゲームや仮想世界で使用されるデジタルアセットの「専門製作業者」として、数カ月前にフィリピンで設立された。

YGGの初期アドバイザー1人を含む若い創業者たちによって設立されたこの社員23名の会社は、a16zとDelphi Digital(デルファイ・デジタル)が共同で行ったトークンセールで、1000万ドル(約11億4000万円)のシリーズA資金を調達した。これにはHashed(ハッシュド)、com2us(コムツーアス)、Morningstar Ventures(モーニングスター・ベンチャーズ)、Mechanism Capital(メカニズム・キャピタル)、Sfermion(スフェルミオン)、The LAO(ザ・ラオ)、Emfarsis(エンファーシス)なども参加した。

なぜ、デジタル資産を作成することだけに特化した企業に資金を提供するのか。それは、まるで工場のラインで働く装置のようなものではないか?a16zゼネラルパートナーで、このような取り組みの多くを主導しているArianna Simpson(アリアナ・シンプソン)氏によると、その理由は単純で、NFTの需要が供給を上回り始めているからだという。「これらのゲームをプレイすることへの関心があまりにも高く、ゲームをプレイするために必要なAxiesやその他のエンドゲームアセットが実際に不足しているのです」。

ゲームメーカーは、ユーザーをゲームに夢中にさせておくために十分な流動性を確保するため、YGGをはじめとするいわゆるPlay-to-earn(プレイして稼ぐ)ギルドのようなサードパーティ企業との協力に前向きであることがすでに証明されている。これらの企業は、NFTのゲーム内資産を購入し、それらをプレイヤーに貸し出して収益を共有する。

今やこれらのギルドは、貸し出す資産をより多く、早急に必要とするようになっている。そのため、BreederDAOのような会社が誕生し、YGGをはじめとするReady Player DAO(レディ・プレイヤーDAO)、Earn Guild(アーン・ギルド)などの同じような企業が、この若い会社の顧客として契約しているのだ(YGGはBreederDAOの株式も所有している)。

シンプソン氏と彼女のパートナーは、より多くの顧客がすぐに列を作るだろうと確信している。a16zのデータによると、YGGやEarn Guildのような企業は、2021年5億3200万ドル(約608億円)の資金を集めた。しかし、これらの企業が資産を貸し出しているプレイヤーは、Axie Infinityに集まった約300万人のデイリーアクティブユーザーの2%にも満たないため、まだまだ成長の余地があると考えられる(BreederDAOのサイトによれば、同社は2025年までに5000のPlay-to-earnグループと協力することを目標としている。その時点ででそれだけ多くのグループが存在していると仮定しているわけだ)。

ブロックチェーンゲームで単純にNFT自体を増やすことを妨げる技術的な制限というものは、どうやら存在しないようだ。むしろ、Sky Mavisのような企業は、NFTを生成するためのエンジンを作ったものの、必ずしも事業としてその点に必要以上に注力したいとは考えていないと、シンプソン氏はいう。また、経済的にメリットがある限り、縄張り意識というものもない(例えば、Axie Infinityをプレイする人が増えれば増えるほど、そのゲームのトークンの価値は上がる)。

シンプソン氏は、このプロセス全体をサプライチェーンのように考えるべきだと言っている。「必ずしも1つの会社が最後から最後まですべてを生産するのではなく、サプライチェーンのさまざまな部分でさまざまな会社が、製品を完全に完成させるということです」。

現時点で、このサプライチェーンにおけるBreederDAOの担当は「Axie Infinity」をはじめ「Crabada(クラバダ)」「Pegaxy(ペガシー)」などのplay-to-earnブロックチェーンゲーム用のNFTを製作することだ。

工場のように、BreederDAOはこれらのNFTをあらかじめ設定された価格で販売しているが、これは時間の経過とともにレベニューシェア型契約に発展する可能性がある。「細分化は、今やっていることではありません」とシンプソン氏はいうが「将来的には」「誰にもわかりません」と付け加えた。

BreederDAOを率いるのは、フィリピン人の共同創業者であるRenz Chong(レンツ・チョン)氏、Jeth Ang(ジェス・アン)氏、Nicolo Odulio(ニコロ・オデュリオ)氏だ。

チョン氏は元経営コンサルタント、アン氏はフィリピンで数多くの企業を設立してきた。元商業パイロットのオデュリオ氏は、BreederDAOが自社内に擁するスマートコントラクトの専門家であり、Binance Smart Chain(バイナンススマートチェーン)やEthereum(イーサリアム)を含む複数のチェーンで暗号資産プロジェクトや分散型アプリを構築した経験があるという。

シンプソン氏をはじめとする投資家はすべて、BreederDAOのトークンが一般公開される前に投資を行っている。これはトークンが公開される前にチームを強化し、トークンが公開されたときに万全の態勢を整えるためだ。このシンジケートの参加者は、それぞれの投資額に応じた数のトークンを手にすることになる。

BreederDAOは、以前にも非公開のシード資金調達を実施している。このラウンドに参加したYGGの他、Infinity Ventures Crypto(インフィニティ・ベンチャーズ・クリプト)、Ascensive Assets(アセンシブ・アセッツ)、Bitscale Capital(ビットスケール・キャピタル)、FireX(ファイヤーエックス)、Mentha Partners(メンサ・パートナーズ)、Not3Lau Capital(ノットスリーラウ・キャピタル)などが支援者として名を連ねていた。

画像クレジット:Ralf Hiemisch / Getty Images

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(文:Connie Loizos、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」でEpic GamesのアンチチートEAC必須のゲームが動作しやすく

Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」でEpic GamesのアンチチートEAC必須のゲームが動作しやすく

Valve

Valveは携帯ゲームPC「Steam Deck」につき、Epic Gamesのアンチチートソフト「Easy Anti-Cheat」(EAC)必須のゲームが動作しやすくなったことを発表しました。既存のEACゲームに対するSteam Deckサポートを、新サービスとの統合や、SDKバージョン、ゲームバイナリのアップデートなしで、簡単に追加できるようになったとのことです。

EACとはオンラインゲームプレイ中の不正行為、いわゆるチートを検出して取り締まるためのソフトウェアの一種です。Epicの『フォートナイト』のほか『Apex Legends』や『Dead by Daylight』、『Gears 5』などのマルチプレイゲームに採用されており、EACをインストールせずにこれらゲームを開始することはできません。

つまりEACを採用したゲームにSteam Deckサポートを「簡単に追加」できるようになったのは、それだけ遊べるゲームライブラリの幅が広がったことを意味するわけです。

Valveはこれに先立ち、同じく不正防止プログラム「BattleEye」をProton(WindowsゲームをLinux上で実行できるようにする互換レイヤー)に統合し、開発者がBattleEyeに連絡するだけで有効化できるようにしています

さらに今回の発表も加わったことで、Valveは「これは二大アンチチートサービスが、ProtonとSteam Deckで簡単にサポートされることを意味します」と述べています。EACにしろBattleEyeにせよ、個別のゲームについては早い時期から対応を発表しているものもありましたが、それ以外のゲームがSteam Deck対応しやすくなったといえます。

もともとSteam Deckの出荷は2021年末に予定していたものの「部品が工場に届かない」ために2022年2月に延期されましたが、いち早く入手できた人たちは多くのお気に入りゲームをすぐに楽しめることになりそうです。

とはいえ、当初の販売は米国・英国・カナダや一部の欧州向けのみで、日本を含むそのほかの地域では2月に初回出荷して以降になる見込みです。

ようやく2大アンチチートソフトがSteam Deck上でサポートしやすくなったとはいえ、それと個別のゲームタイトルが動くかどうかは別の問題です。これについてはValveが検証プログラムを開始しており、各ゲームに対して「Verified(検証済み)」「Playable(プレイ可能)」「Unsupported(サポート外)」「Unknown(不明)」の4つのステータスが確認できます。

ちなみに、先日発売されたばかりのPC版『ゴッド・オブ・ウォー』を、ソニー・インタラクティブエンタテインメント インディーズ イニシアチブ代表の吉田修平氏が「Steam Deck」上で動作している写真を公開して「Yeeessss!!!」と感動を露わにしています。

吉田氏が公開したのは静止画であり、実際のフレームレートやプレイの快適さなどは不明ですが、日本でもSteam Deckが発売される日を楽しみにしたいところです。

(Source:ValveEngadget日本版より転載)

Netflixのゲームサービスに2タイトル追加、iOSとAndroidの両方で

2021年末、Netflixが新たに始めたゲーミングサービスiOSAndroidの両方でグローバルに利用できるようになり「Stranger Things(ストレンジャー・シングス 未知の世界)」シリーズをテーマとする2作品といくつかのカジュアルゲームが提供された。今回、Netflixはさらに2つのカジュアルゲームを追加、同じくiOSとAndroidの両方で、グローバルで展開された。

1つは「Arcanium: Rise of Akhan」と呼ばれ、Rogue Gamesが開発したオープンワールドのシングルプレイヤーによるカードゲームだ。Netflixによると、このゲームはローグライクゲームとデッキ構築のジャンルを新しいやり方で合わせたようなものだ。目標は、英雄たちのチームを作り、災厄のアハーンを倒し、アルズの世界を破壊から救う旅に出ることだ。チーム内で一人でも堕落してしまうと、ゲームオーバーとなる。

Netflixの新タイトル第2弾は「Krispee Street」で、開発はFrosty Popが担当した。このパズルゲームの目的は、散らばった数百のキャラクターやオブジェクトを見つけ出し、Krispeeのキャラクターと世界に命を吹き込むことだ。このゲームは、Krispeeという人気ウェブコミックをベースにしている。

今回の追加でストリーミング大手のゲームラインナップは現在、「Bowling Ballers」「Shooting Hoops」「Teeter Up」「Asphalt Xtreme」「Stranger Things 1984」「Stranger Things 3」「Card Blast」「Dominos Cafe」「Wonderputt Forever」「Nittens」など12タイトルになる。

Androidでタイトルにアクセスするには、Android向けNetflixアプリの新しいゲームタブをタップし、ゲームが一覧表示される必要がある。タイトルを選択すると、ユーザーは他のアプリと同様にGoogle Playストアに移動し、ゲームをインストールする。一度ダウンロードしたゲームは、Netflixアプリ内またはAndroid端末のホーム画面でタップすることにより、いつでもプレイできる。iOSの場合、Netflixは同様のシステムで、ユーザーはAppleのApp Storeに誘導され、ダウンロードすることができる。

長期的に、Netflixには、他の追加やゲームジャンルでゲームカタログを拡大する計画がある。例えば2021年9月に独立系ゲーム開発会社Night School Studioを買収したが、同社は「Oxenfree」のようなストーリー性のあるタイトルで有名で、Netflixゲームのライブラリーをさらに充実させることができる。

関連記事:Netflixのゲームスタジオ初買収は青春ミステリーADV「Oxenfree」で知られるNight School Studio

画像クレジット:Netflix

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

中国当局が2021年7月から新作ゲームを1本も承認せず―約1万4000もの関連企業が登記抹消

中国当局が2021年7月から新作ゲームを1本も承認せず、約1万4000もの関連企業が登記抹消

Andrea Verdelli/Getty Images

中国ではビデオゲームの新規ライセンス発行が2021年7月から凍結されており、現在(2022年1月3日時点)までに約1万4000もの小規模なゲーム関連会社が登記を抹消されたと報じられています。

香港メディアThe South China Morning Post(SCMP)によると、中国でゲームのライセンスを担当している国家新聞出版署(NPPA)は7月末以降、新規タイトルの承認リストを発表していないとのこと。これは2018年3月~12月にかけての休止以来(当時も中国ゲーム市場の成長が大幅に鈍化)、中国内で最も長い新規ゲームライセンスの停止となります。

すでに昨年(2021年)9月、中国当局がテンセントやネットイースといった大手ゲーム開発企業を呼び出し、新作ゲームのライセンス発行を停止すると申し渡したことが報じられていました。さらに言えば、中国で18才未満が週に3時間以上ゲームをプレイするのを禁じられた直後のことでもあります。

そのため小規模なゲーム関連企業の多くが事業を閉鎖し、ゲーム業界最大手のパブリッシャーらは海外展開を進めているとのこと。その結果マーチャンダイジングや広告・出版に関わる企業を含む何千ものゲーム関連企業がこの数カ月で廃業し、約1万4000社が登記を抹消される事態となっています。この数字は2020年中に閉鎖された1万8000社から、かなりの加速を示しています。

かたやTikTokを運営するByteDance、オンライン検索大手のBaidu、Tanwan Gamesなどの大手企業は、ゲーム事業に関わる多くの従業員を解雇して損失を縮小。その一方、業界トップのテンセント・ホールディングスとネットイースは海外市場に経営資源を投入していると伝えられています。

たとえばテンセントは子会社のTiMi Studio Groupのもと、シンガポールに新たなビデオゲーム開発スタジオを開設する予定とのことです。TiMi社はモバイルゲームの大ヒット作「王者栄耀」(「Honour of Kings」)や「Call of Duty: Mobile」、「ポケモンユナイト」などの開発元として知られています。

NPPAは今回の停止についての公式な説明も、新規ゲーム承認のプロセスがいつ再開されるかの手がかりも提供していません。

もともと中国でのゲーム規制強化は、習近平主席がゲームを問題視したことから始まっており、さらに最近の国営メディアがオンラインゲームを「精神的アヘンが数十億ドル規模の産業に成長した」と非難したことで加速した経緯があります。中国の国策であり、最高指導者の意向である以上、ゲームへの締め付けを撤回することは困難かもしれません。

(Source:SCMPEngadget日本版より転載)

プレイするハードも台数も問わない夢のAlienware製家庭用ゲームサーバーConcept Nyxは「あくまでも」コンセプトモデル

ここ数年、Dell(デル)および同社のゲーミングブランドであるAlienware(エイリアンウェア)は、将来登場する可能性のあるものとして、コンセプトデバイスの披露を好むようになっている。実際、これは自動車業界をお手本として家電業界全体のトレンドになりつつある。見方によっては、潜在的な未来を垣間見ることができる興味深いものであり、ちょっとした注意をそらすものでもある。

Dellにとって、これはゴールデンタイムにはまだ早い技術に対するコミュニティの関心を測る機会だ。最近のよい例が、Concept UFOだ。Alienwareが2021年の今頃に発表した携帯ゲーム機で、これは現在でもまだコンセプトの域を出ていない。

画像クレジット:Alienware

Concept Nyxは、家庭用サーバーとして動作し、家中どこにでもゲームをストリーミングすることができる。この製品の究極のコンセプトは、どのハードウェアでプレイしているかに関係なく、家庭内で複数のゲームを複数のデバイスに同時にストリーミング配信できるようにすることだ。一方、コントローラーは、スマートテレビやコンピューター、その他のデバイスと接続し、Dellのアプリを通じてゲームをプレイする主要コンタクトとなる。

価格や、複数のゲームを同時にストリーミングするために必要な計算能力など、解決しなければならない問題がいくつかありそうだ。CPUやGPUを大量に搭載すると迅速に駆動するようになるが、家庭のWi-Fiを使ったストリーミングでは現実的ではなさそうだ。

当面のもっと大きな問題は、どれだけの需要があるかということだ。潜在的なユーザーの多くは、すでにゲーミングPCやコンソールに投資しているのではないかと筆者は思う。たとえそうでなかったとしても、このような製品は競争力のある価格でなければならない。家の中で2つ(あるいは4つ)のゲームを同時にストリーミングできるという約束は、ほとんどのシナリオにおいてコンソール2台と同じ価格ではない。

画像クレジット:Alienware

Alienwareはブログ記事で次のように述べている。

私たちは、4つのゲームのストリーミングを同時に駆動する方法、デバイス間のスマート切り替え、どこで購入したかに関係なくすべてのゲームの中央ライブラリからのストリーミングを検討してきました。Concept Nyxは、ゲームをお気に入りの音楽、テレビ番組、映画にアクセスするのと同じくらい簡単にすることを目指しています。各デバイスにインストールされたシンプルなアプリからすべてのゲームに瞬時にアクセスし、家にあるあらゆるデバイスでよりシームレスなゲーム体験ができることを想像してください。ゲーム時間をめぐって家族やルームメイトとケンカすることもありません(食料品や洗濯のことでケンカすることはあります)。バリケードを取り払い、誰もが自分のペースでゲームを楽しめるようになるとしたら、すばらしいことだと思いませんか?

繰り返しになるが、これはあくまでもコンセプトの段階であり、現状ではNyxは市場に出る前に中止となる可能性が高いと思われる。

画像クレジット:Alienware

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

中国国内からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、政府の意図的なブロックか

中国からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、中国政府の意図的なブロックか

Engadget

近年の中国ではゲームの規制が強められているなか、新たにグローバル版のSteamストアが中国国内からアクセス不能になっていることが明らかとなりました。Steamウィンターセールで「Battlefield 2042」や「Cyberpunk 2077」、「Hades」など話題作がお買い得になっている最中のことです。

なお、今年2月に中国国内向けにオープンした「Steam China」は問題なくアクセスできる模様です。そちらはValveが中国のゲーム会社Perfect Worldと提携して立ち上げた中国版Steamですが、記事執筆時点ではわずか103本のゲームしか配信されていません。全世界向けのSteamストア(Steam Global)が配信する約11万本のごく一部というわけです。

この事態に初期に気づいたのは、『フォートナイト』の情報リークやデータマイナー(アプリの解析から未発表情報を発掘する人)として知られるRicky Owens(別名iFireMonkey)氏です。

Rickey氏の報告を受けて、The VergeもComparitech(英企業で、中国で規制されているサイトをドメイン毎にチェックできるサービスを提供)で調べたところ、「store.steampowered.com」(Steam Global版ストア)が中国全土からアクセス不能の一方で、Steam China(store.steamchina.com)は利用できると確認されたしだいです。日本時間で26日のお昼現在でも、状況は以下の通り変わっていません(12月27日午前9時時点でも同様)。

中国からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、中国政府の意図的なブロックか
かたやアクセスに問題ないSteam Chinaは、ワークショップやフレンドのプレイを視聴できるブロードキャストおよび掲示板など、本家にあるコミュニティ機能がすべて削られています。販売ゲームが著しく絞り込まれているのも、開発者が中国政府の承認を得る必要があるためです。

もっとも一時的なネットワークの障害ではないかとの指摘もあり、今のところ真実は不明です。が、もしも中国政府によるSteam Globalストアへの意図的なブロックだとすれば、8月末に未成年者は週にわずか3時間しかオンラインゲームを遊べないと規制したことや、厳しいルールに沿って大きく修正されていた中国版『フォートナイト』のサービス終了に続く、ゲームへの締め付けが強化された1年の総括に相応しいといえそうです。

(Source:the VergeEngadget日本版より転載)