Amazon Lunaゲームストリーミングサービスが米国で正式ローンチ、プライム会員向け無料ゲームなどを発表

Amazon(アマゾン)によるクラウドベースのゲームストリーミングサービス「Amazon Luna(ルナ)」が、米国内のすべての人に向けて正式に開始されると、同社は米国時間3月1日に発表した。Amazonは2020年9月にLunaを初めて公表した。それ以来、Lunaの招待制早期アクセスプログラムを通じて、限られた人だけが同サービスにアクセスできるようになっていた。

全米ローンチに加えて、AmazonはLunaに加えられる3つの新しいチャンネルを発表した。ちなみにチャンネルとは、ユーザーが毎月サブスクライブできるゲームのバンドルで、Lunaではそう呼んでいる。3つの新チャンネルのうち、まず「Prime Gaming Channel(プライムゲーミングチャンネル)」は、プライム会員が毎月入れ替わるセレクションの無料ゲームをLunaで楽しむことができるチャンネルだ。3月は「Devil May Cry 5(デビルメイクライ5)」「Observer System Redux(オブザーバー:システムリダックス)」「PHOGS!(犬犬)」などのセレクションが用意されている。またAmazonは「Immortals Fenyx Rising(イモータルズ フィニクス ライジング)」が3月8日から14日までの限定期間、無料でプレイできることに言及している。

2つ目の新チャンネルは、カプコンやSNKなどのパブリッシャーによるクラシックゲームを売りにする「Retro Channel(レトロチャンネル)」だ。Amazonによると、このチャンネルは「Street Fighter II(ストリートファイターII)」「Hyper Fighting(ストリートファイターⅡ ターボハイパー ファイティング)」「Metal Slug 3(メタルスラッグ 3)」などのタイトルを配信し、ユーザーに「アーケードゲームの栄光の日々を再体験してもらう」ことを目指しているとのこと。3つ目の新チャンネルは「Jackbox Games Channel(Jackboxゲームチャンネル)」で、Jackbox Gamesの全8種類のパーティーパックを収録している。このチャンネルでは「Quiplash」「Drawful」「Trivia Murder Party」などの人気パーティーゲームを配信する。Retro ChannelとJackbox Games Channelは、どちらも月額4.99ドル(約570円)で利用できる。

また、Amazonは、PC、Mac、Fire TVでLunaの最新アップデートを行い、プレイヤーがTwitch(ツイッチ)にLunaのゲームプレイを配信できるようになったことを発表した。これを可能にするため、同社は、プレイヤーが画面上にカメラフィードを重ねてゲームプレイをライブ配信できる新しいブロードキャストボタンを展開した。また、Fire TVでは、QRコードを利用して、携帯電話をウェブカメラおよびマイクとして接続することができる。

またFire TVでは、Luna Controller(ルナ・コントローラー)アプリを通じて、iPhoneやAndroid端末をコントローラーとして使用し、Lunaを試すことができるようになった。Amazonによると、オンスクリーンコントローラーは、サイドスクローラーやターンベースのRPG、トリビアゲームなどをチェックしたいユーザー、またはコントローラーを持たない初心者やカジュアルゲーマーにとっては1つのオプションだという。

Lunaは、他のクラウドサービスとは異なり、ユーザーが月単位でチャンネルごとにサブスク契約をする方式をとっている。現在、主力製品のLuna+チャンネルは月額5.99ドル(約690円)、Familyチャンネルは月額2.99ドル(約345円)で利用できる。

Luna+チャンネルは100以上のタイトルを含むライブラリーを提供し、Familyチャンネルはすべての年齢層のゲーマーに適した35以上のゲームを厳選して提供する。4月1日より、Luna+チャンネルは月額9.99ドル(約1150円)、Familyチャンネルは月額5.99ドル(約690円)で提供される予定だ。また、AmazonはUbisoft+チャンネルを月額17.99ドル(約2070円)で提供している。

AmazonがLunaを最初にリリースしてから1年以上となるが、同社はMicrosoft(マイクロソフト)のGame Pass UltimateやNVIDIAのGeForce NOWなど、他サービスとの競争にさらされてきた。Amazonがプライム会員向けに月替わりで無料ゲームを追加することを決めたのは、より多くの人に追加料金なしでLunaを試してもらうための施策のように見える。

Lunaの全米展開は、Amazonが最近、米国でプライムの料金値上げを行った後でのことだ。月額料金は12.99ドル(約1490円)から14.99ドル(約1720円)へ、年会費は119ドル(約1万670円)から139ドル(約1万5960円)へ上がった。

画像クレジット:Amazon

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

投稿者:

TechCrunch Japan

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