Google、当面の間はGlassを使った顔認識アプリケーションの提供を認めず

Google Glassの普及を目指すのであれば、Google Glassが実現してしまうかもしれない不気味さというのを、丁寧に潰していく必要があるのだと思う。この度Googleが行った発言も、「悪を成さない」という方向から、薄気味悪さを減少させようと考えてのことだと言えよう。

Googleの発言とは、Glass G+ページに掲載された、Googleの公式発言のことだ。Glassを使って、周囲の人々の顔認識を行うようなアプリケーションの開発を認めないとするものだ。

Googleは以前より、現時点での顔認証の実現については慎重な姿勢を表明しており、今回の発言もその線に従うものである。Google GlassのディレクターであるSteve LeeもNew York Timesに対して同様の話をしている。今回のアナウンスによりGoogleは、開発者たちに対しても、顔認証を行わないようにという明確な指示を出したわけだ。

もちろん、Googleが顔認識技術の全てを将来に渡って否定したということではない。顔認識技術を実装する前に、きちんとしたプライバシー保護ルールの成立が必要であると考えているのだ。プライバシー保護ルールの実現はまだ先の話になりそうで、Glassが忘れてしまった知人の名前を教えてくれるようになるのにも時間がかかりそうだ。

今回のアナウンスは、プライバシー保護を訴えていた人にとっては勝利ということになるのだろう。ただ、Glassを常備型情報認識デバイスとして活用することを目指して事業を始めた人々もいた。たとえばサンフランシスコのLambda Labsなどは顔認識および事物認識のAPIの提供を行う予定であるとアナウンスしていた。このAPIを使えば、認識関連のコマンドを簡単に自前のアプリケーションで実装できるようになるはずだった。Lambdaの共同ファウンダーであるStephen Balabanは、GlassのAPIを使って実現できるものである以上、顔認識が明確に禁じられているわけではないはずだとして、一般向けAPIの開発に乗り出していた。しかし希望的観測も潰えることとなったわけだ。新しくなったGlassのディベロッパーポリシーを引いておこう。

カメラおよびマイクを利用して、利用者自身以外の人物の情報を取得するような使い方はできません。即ち、顔認識および声紋認識のようなことを行うことはできません。こうした技術を用いるアプリケーションについては、当面の間は非承認といたします

但し、顔認識などを利用しない形での個人認識については問題ないとしているところもあるようだ。たとえば3月にはGoogleも部分的に資金拠出を行なっているデューク大学のプロジェクトについてのニュースが流れた。こちらは顔を使うのではなく、洋服やアクセサリなどの特徴(fashoin fingerprint)を用いて個人を認識するという技術だ。望むときにだけ外部に対してプライバシー情報を公にすることができるという意味で、こちらの個人認識技術は広く受け入れられ得るものであると言えるかもしれない。個人情報の流出を止めたければ、服を着替えるだけで良いのだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Adobeの巨大な影の外で, RAW画像処理の完全SaaS化(複数解の提供)を目指すウクライナのPics.io

ウクライナのPics.ioは、インターネット上〜Webブラウザ上のコラボレーションでRAW画像の処理や編集をやろうという、これまでになかったタイプの写真工程サービスだ。チームはデジタル写真に関する経験が豊富で、今は、基本機能しかないプロトタイプを本格的なプロダクトにするための資金を求めている

ファウンダは、Konstantin Shtondenko(マーケティングとPR)、Vlad Tsepelev(技術)、John Shpika(総括)の三名だが、目標は大きく、Adobeに代わって自分たちがRAW処理における業界標準になることだ。彼らはこれまで、医療用画像技術や商業写真の分野を経験しているため、その能力は十分にある。今はわずか3000ドルという自己資金で概念実証のためのプロトタイプを作り上げた段階だ。

“写真家のワークフローは今、ネット上のそれに置き換わりつつある。それをサポートするために、いくつかの新しいコンセプトを実現していきたい”、それがShtondenkoの語る起業動機だ。“たとえば、ゼロフットプリント(zero footprint)*というコンセプトや、GPUを使う高速画像処理だ。それらの概念実証はすでに作ったので、いずれも明らかに実現可能なコンセプトだ。ほとんどすべてのアイデアが実現可能と分かったことには、自分でも驚いている”。〔*: zero footprint, 占有床面積がゼロ==ユーザのメモリをまったく占拠しない==100%完全にSaaSとして提供されるアプリケーション。ちなみにWikipediaはこの語の項を、マーケティング的臭い(正統な技術用語ではない)として削除している。〕

Pics.ioのプロトタイプに対するプロの写真家たち…主にAdobe LightroomのプラグインTopTechPhotoのユーザ…の反応はすばらしい、とShtondenkoは言う。“今はプロダクションバージョンの開発に取り組んでいるが、それにはわれわれ独自の深い研究から得られた細かいアイデアが大量に実装される”。ベータ公開は一か月後、そして一般公開は年内を予定している。

Pics.ioにとっての障壁は、Adobeも最近SaaS主体になり始めたことだ。たとえばLightroomのクラウドバージョンはブラウザベースのコラボレーションが本格的にできる。Pico.ioの進路に大きく立ちふさがりそうだが、しかしShtondenkoはあまり気にしていない。

“Adobeはでかいが、写真家の仕事には、それだけが唯一絶対の解、というものはない。AdobeにもブラウザベースのRAWコンバータがあるが、うちの方が良いという写真家は必ずいるはずだ。うちが目指しているのは高度で総合的なワークフローサービスであり、単なるRAWコンバータやDAM(digital assets management)ではない”。…今後はPics.io以外のプロダクトもリリースしていく、と彼は言う。

Aviaryのようなサービスがさらに進化すれば、当然Pics.io的になるだろうが、ただしターゲットはプロ、そしてきわめて高度なアマチュアの写真家に絞られてくる。今は、写真関連のスタートアップが次々と雨後の筍している。それらの中で, Pics.ioは、広告代理店や写真スタジオ、メディア企業など、お金になりそうなセクタをねらっていくのだろう。生まれたばかりのスタートアップだが、彼らのこれまでの実績を見るかぎり、ブラウザ内RAW処理の未来は、きっと吉と出るだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adobeの巨大な影の外で, RAW画像処理の完全SaaS化(複数解の提供)を目指すウクライナのPics.io

ウクライナのPics.ioは、インターネット上〜Webブラウザ上のコラボレーションでRAW画像の処理や編集をやろうという、これまでになかったタイプの写真工程サービスだ。チームはデジタル写真に関する経験が豊富で、今は、基本機能しかないプロトタイプを本格的なプロダクトにするための資金を求めている

ファウンダは、Konstantin Shtondenko(マーケティングとPR)、Vlad Tsepelev(技術)、John Shpika(総括)の三名だが、目標は大きく、Adobeに代わって自分たちがRAW処理における業界標準になることだ。彼らはこれまで、医療用画像技術や商業写真の分野を経験しているため、その能力は十分にある。今はわずか3000ドルという自己資金で概念実証のためのプロトタイプを作り上げた段階だ。

“写真家のワークフローは今、ネット上のそれに置き換わりつつある。それをサポートするために、いくつかの新しいコンセプトを実現していきたい”、それがShtondenkoの語る起業動機だ。“たとえば、ゼロフットプリント(zero footprint)*というコンセプトや、GPUを使う高速画像処理だ。それらの概念実証はすでに作ったので、いずれも明らかに実現可能なコンセプトだ。ほとんどすべてのアイデアが実現可能と分かったことには、自分でも驚いている”。〔*: zero footprint, 占有床面積がゼロ==ユーザのメモリをまったく占拠しない==100%完全にSaaSとして提供されるアプリケーション。ちなみにWikipediaはこの語の項を、マーケティング的臭い(正統な技術用語ではない)として削除している。〕

Pics.ioのプロトタイプに対するプロの写真家たち…主にAdobe LightroomのプラグインTopTechPhotoのユーザ…の反応はすばらしい、とShtondenkoは言う。“今はプロダクションバージョンの開発に取り組んでいるが、それにはわれわれ独自の深い研究から得られた細かいアイデアが大量に実装される”。ベータ公開は一か月後、そして一般公開は年内を予定している。

Pics.ioにとっての障壁は、Adobeも最近SaaS主体になり始めたことだ。たとえばLightroomのクラウドバージョンはブラウザベースのコラボレーションが本格的にできる。Pico.ioの進路に大きく立ちふさがりそうだが、しかしShtondenkoはあまり気にしていない。

“Adobeはでかいが、写真家の仕事には、それだけが唯一絶対の解、というものはない。AdobeにもブラウザベースのRAWコンバータがあるが、うちの方が良いという写真家は必ずいるはずだ。うちが目指しているのは高度で総合的なワークフローサービスであり、単なるRAWコンバータやDAM(digital assets management)ではない”。…今後はPics.io以外のプロダクトもリリースしていく、と彼は言う。

Aviaryのようなサービスがさらに進化すれば、当然Pics.io的になるだろうが、ただしターゲットはプロ、そしてきわめて高度なアマチュアの写真家に絞られてくる。今は、写真関連のスタートアップが次々と雨後の筍している。それらの中で, Pics.ioは、広告代理店や写真スタジオ、メディア企業など、お金になりそうなセクタをねらっていくのだろう。生まれたばかりのスタートアップだが、彼らのこれまでの実績を見るかぎり、ブラウザ内RAW処理の未来は、きっと吉と出るだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


仕事の邪魔をしない(むしろ集中力と生産性を高める)音楽だけを流すストリーミングサービスfocus@will

音楽を聴きながら記事を書ける人を見ると、いつも感心してしまう。ぼくもときどきはやるけど、それは主に、そのときのオフィスに集中の邪魔をするあいつがいるときだけだ。ふだんはむしろ、音楽が鳴っていると書くペースは落ちる。

focus@willは、音楽が仕事の生産性を阻害する、という問題の解決を目指す。これまではWebサイトとAndroidアプリだけだったが。今日(米国時間5/31)はiOSアプリがリリースされた。

ファウンダでCEOのWill Henshallは、こんなものを作るのがふさわしいような人だ。彼はかつて音楽×テクノロジの会社Rocket Networkを作り、オーディオメディアの転送システムDigiDeliveryを作った。後者は2003年にAvid/Digidesignに売った。しかし彼はまた、プロのミュージシャンでもあり、ソングライターだ。バンドLondonbeatの創立メンバーの一人として、彼らのヒット曲”I’ve Been Thinking About You”や”Come Back”を一緒に作った。

Henshallによると、ほとんどの音楽は人を喜ばせ、集中を阻害するように作られている。しかもそれは、音楽の当然の目標だ。でも音楽と仕事の生産性は、往々にして仲が悪い。そこでfocus@willは、ライセンスを得た曲の中から人の集中を阻害しないものだけを選んでいる。むしろ逆にそれらは、集中力を高めるだろう。うち(focus@will)がいろいろテストしたところによると、ボーカルやサキソフォンなどのない曲が、集中の邪魔をしない。ただしHenshallによれば、それらは、人びとが完全に無視するエレベーター音楽とは、また違う。もっと詳しい説明を、focus@willのWebサイトから引用してみよう:

focus@willのシステムはあなたを集中に誘(いざな)い、そこにあなたをずっとキープする。それはバックグラウンドで機能し、あなたの脳の大脳辺縁系を秘かに鎮静化する。それはあなたの脳の中で、つねに、危険や食べ物やセックスなどの目立つものを探している部分だ。

focus@willが並べる音楽フレーズは、脳の慣性や、集中力の強化や、読む楽しみに影響を与える。音楽の音の高低、密度、アレンジ、スピード、情緒、録音方式などなど、さまざまな要素が、focus@willの選曲や曲順を決める際の基準になっている。

サイトには、もっと詳しい科学的な説明がある。よく分からないけど、ぼくの場合は、今朝focus@willをずっと聴いてみて、生産性が大きく向上したとは感じなかった。でも、一時間あまり集中力を削がれずに仕事ができたことは、ぼくにとってはある種の奇蹟だ。

このサイトで音楽を聴くときは、まずジャンル(クラシック、映画音楽、環境音楽など)を指定する。いやな曲をスキップすると、そのことをサイトは、次にあなたのための曲を選ぶときの参考にする。広告はないが、無料なら100分しか聴けない*。毎日無制限に音楽を流したい人は、毎月3ドル99セントの会費を払う。〔*: ボタンを押すとまた100分聴ける。〕

今回のiPhoneアプリは、WebバージョンやAndroidバージョンと基本的に同じで、iOSのハードウェア向けに若干最適化され、ポートレートとランドスケープの両モードで使える。ハードウェアという点ではとくに、iOS機のDSPを利用することによって、曲ごとにオーディオの設定を調整している。

その世界で一応のセレブであるHenshallの名を出さなかったことについては、“そもそも、アイデアがぼくのアイデアではない。だから、ぼくの名をかぶせるべきサイトではない”、と彼は言う。そしてfocus@willという名前を選んだことについては、“集中力(focus)を、そして人生そのものを、自分の意志(will)でコントロールできることが、会社のヴィジョンである”、ということだ。

focus@willはPritzker FoundationとSingularity Universityが支援している。

〔余計な訳注: 原文には、“サキソフォンがだめ”、とあるが、私個人的には管楽器はすべてだめだった。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GitHubが発表したOctokitはGitHub APIを使いやすくするRuby/Objective-Cラッパー

GitHubが今日、GitHub APIの、GitHub自身がメンテナンスするライブラリOctokit 発表した

Octokitには、Rubyデベロッパ向けとObjective-Cデベロッパ向けの2タイプがある。Ruby向けは、GitHub APIの単純なラッパーだ、という。Objective-CバージョンはCocoaとCocoa Touchを使用し“GitHub APIと対話でき、AFNetworkingMantleReactiveCocoaを使って構築されている”。

どちらも、主にGitHubのコミュニティによるコラボレーション努力の成果だ。

私はデベロッパではないので、Octokitのようなものを詳しくご紹介できる資格はないが、有能な人たちによる、良いもの(API)をさらに良いものにするための、優れた作品だ、という実感はある。APIは便利なものだが、裸のまま使うにはもろく、複雑で分かりにくい部分もある。それらの問題に対して、APIの利用状況を管理できるRunscopeのようなツールもある。3月に書いた記事では、 TasktopのSoftware Lifecycle Integration(SLI)プロジェクトを取りあげた。それは、複数のツールをリアルタイムに同期化することによって、デベロッパたちが目の前の問題について話し合えるための、普遍的なデータメッセージバスだ。

しかし新しいものはつねに、最初は個人が作る。GitHub APIのためのOctojitラッパーは、数年前にWynn Netherlandが作ってメンテナンスしてきたものだ。ブログTreehugのインタビューでNetherlandは、Twitter Ruby GemLinkedIn Gem*のメンテナンスも自分が手伝った、と言っている。〔*: Twitter APIとLinkedIn APIのRubyラッパー〕

OctokitはGitHubコミュニティの長年の成果であり、ボトムアップの取り組みでアプリケーション開発におけるAPIの利用が、よりやりやすくなった、ということの好例だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


あなたの分身を演ずるロボットDoubleくんは、顔がiPad、足が車輪

自分が二箇所に同時にいることはできないが、Double Roboticsを使えばそれらしきことができる。足の代わりに車輪があり、顔の代わりにiPadがある、というロボットだ。

すでに、2000ドル払って予約した人たちへの発送は始まっている。というか、最初の100台はご新居に到着している。

9月には次の1000台が発売されるが、その高価格にもかかわらず商売繁盛でビジネスは軌道に乗っている。Doubleは、いろんな業界のいろんな場面で使い途があり、用途が広いからだ。

たとえば本誌はDoubleをCESで使って、取材写真の編集部への送信などをさせた。そんなことをしたのは、うちだけじゃない

2000ドルは予約者向けの価格だが、6月6日まで据え置かれるから、自分の身代わりロボットを持っていたい人は、今がチャンス。そのあとは、2499ドルという定価になる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、検索結果に果物、野菜、肉、料理の栄養成分を追加

Googleは、知識グラフに新しい情報を加え続けている。今日(米国時間5/30)同社は、検索結果ページに栄養成分情報を追加した。アボカドは何カロリーあるのか、この焼きそばにはタンパク質がどれだけ含まれているのか? これからはGoogleが喜んで教えてくれる。もちろんこれらの情報は音声検索を含め、ウェブ、モバイルどちらでも利用可能だ。

Googleによると、「この新しい栄養成分データは、われわれの知識グラフに基づいている。知識グラフは、ウェブ全体にあるこれまで容易に得られなかったあらゆる種類の情報をもたらしてくれる」。このため、例えば栄養検索では、”summer squash”[夏カボチャ]を調べると、ドロップダウンメニューに “zucchini”[ズッキーニ]が表示される。これはズッキーニが夏カボチャの一種だからだ。

Googleが薦める利用例をいくつか挙げておく(私のところにはまだ新機能は届いていないので、人によって時期は異なると思われる)

  • 映画館でポップコーンが食べたくなったら。“how many calories are in popcorn”と尋ねれば答えが出る。[ヒント:1カップ当たり31カロリー]
  • 成分表示やレシピがわからなかったら。“what nutrients are in breadfruit?”[パンノキの実の成分は?] あるいは“is there sugar in grenadilla?”[トケイソウに糖分は含まれているか?]
  • 高タンパク食品が大好き?“how many carbs in corn?”[トウモロコシの炭水化物含有量は?]あるいは単に corn を検索すれば詳しい成分が表示される。

ちなみにMicrosoftのBingも、Wolfram Alphaの協力を得て、少なくとも2010年から栄養成分データを検索結果に含めている。ただし、私が試した限り、現在Bingでは、自然言語による検索で栄養データを得ることはできない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


SoftBank Capital、ニューヨーク拠点のスタートアップ専用ファンドを設立


みなさんにグッドニュース! 少なくともニューヨークで資金調達しようとしているみなさんにとっては。

日本のメガキャリアー、ソフトバンク株式会社の投資子会社SoftBank Capitalは、5000万ドルの資金を調達完了し、その全額をニューヨーク拠点の初期段階スタートアップに投資する計画であると先ほど発表した。

この新しいニューヨーク基金は、SoftBank Capitalのジェネラル・パートナー、Jordy Levyが指揮をとり、スタートアップ・エコシステムの強化を願うニューヨーク州自身も出資している。新ファンドの大きなルールは、資金を受ける会社はニューヨークがホームでなければならないことだ。同ファンドは、中心地ニューヨーク市に焦点を絞るようだ。

これはSoftBankにとって、今年3番目の超集中的ファンドだ。去る2月、同社はアジアのテク系スタートアップ立ち上げのために、2.5億ドルを調達した。4月には、日本のスタートアップ向けにYahoo! Japanが2000万ドルを出資した

この出資についてLevyに尋ねたところ、彼はこれを “drop down” ファンドであると語った。即ち同ファンドはさらに大きいファンドに付随するものであり、自身による投資に加えて、他のSoftBankファンドからの投資を支援することもできる。

Softbankは、これまでにもニューヨークでいくつか成功している。同社のポートフォリオに含まれるニューヨーク拠点の企業を見ると、Buddy MediaがSalesforceに約8億ドルで買収され、OMGPOPはZyngaが1.8億ドルで買収、Huffington Postは3.15億ドルでAOLへ、そしてHyperpublicもGrouponに買収された

Softbank Capitalによると、同社はこれまでにニューヨークだけで32件の投資を行っている。

[NYC Photo Credit: Randy Lemoine on Flickr]

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(翻訳:Nob Takahashi)


Wise.ioはGoogleなどが内部的に使っている強力な機械学習アルゴリズムをサービスとして一般に提供

GoogleもLinkedInもAmazonも、何千人もの技術者を抱えているが、彼らの仕事は、自分の会社の、リコメンデーションや検索やそのほかのインターネットサービス機能の改良など、もっぱら社内の仕事に向けられている。Wise.ioが今日(米国時間5/30)から提供するサービスは、そのような機械学習の機能を外部の一般人が使えるようにする。

Wise.ioはGoogleなどと競合するのではなくて、同社がサービスとして提供する機械学習機能は、それまで何百人何千人もの人を必要としていた問題解決の仕事を、誰もがもっと短時間かつ安価にできるようにする。

同社はまるで、来世を研究している科学者が始めたような企業だ。その科学者Joshua Bloomは、Wize.ioのファウンダであり、元カリフォルニア大学バークリー校の天体物理学の教授であり、そして今日、Alchemist AcceleratorのDemo Day(デモデー)で自分の会社(Wise.io)を立ち上げた人物だ。同社は今後Citrix Startup Acceleratorのスタートアップ育成事業に加わり、シード資金と、Alchemistグループからの金額非公開の投資を受け取る。

Wise.io自身も、機械学習のアルゴリズムにより高速性とスケーラビリティを実現している。そのためにBloomと彼のチームは、これまで長年、クェーサーやブラックホールや宇宙の深部の研究で培ってきた技術と知識をWise.ioに注ぎ込んでいる。彼によると、バークリーにおける研究では、通常のツールでは対応できないほど複雑で大量のデータを扱ってきた。新しい技術を自分たちで発明しなければならなかった。そしてこれからは、その知識をパッケージしてサービスとして提供できる。とはいえ、それでもまだ、相当複雑である。サイトのメッセージによると、Wise.ioはデータサイエンティストのためのツールであり、企業による利用に適している。データサイエンティストのマーケットプレースや、レポート作成の自動化、といった機能もある。

Wise.ioは、HadoopやMongoDBなどさまざまなソースからデータを摂取し、それらの(ビッグな)データに対する多次元的なビューを作りだす。たとえばWise.ioの機械学習アルゴリズムは画像中のすべての画素の、ほかの画素との関連性を分析できる。さらにそのほかの、何十億もの信号の相互関係も分析できる。また分析の結果の出力形式も、さまざまな形式の中から選べる。このような分析により、たとえばストリーミングのプロバイダには、スマートフォンで見ているユーザが今立っているか、座っているかが分かる。つまりWise.ioは、データ集合に対するホリスティックな視点を提供する。したがって、高度な認識機能とインテリジェンスを要するアプリケーションに向いている。

彼によると、これまでは、今の機械学習が提供できるような大量複雑なデータの分析に、数年を要していた。Netflixも数年前に機械学習の導入を考えたが、当時の技術ではその実装に100年を要した。Wise.ioは、機会学習のアルゴリズムの高速化とスケーラビリティを実現した。それには、前述のように、長年の大量の天体観測データの分析の経験が貢献している。

同社がねらっている市場の一つが、工場等の安全操業だ。この分野は昔から、大量のデータの分析を要していた。たとえば事故に関する報告書を作るのに、半年以上もかかっていた。“数百人/時間を要していたが、うちがやれば20分で終わる”、と彼は言う。

つまり相当大きな人と時間の節約をWise.ioは提供する。その点が同社の魅力であり、またデータ処理技術の未来像を予見させる。Bloomによると、産業革命によって機械が重い物を持ち上げるようになった、今では情報技術がデータを処理して重い知識を持ち上げることができる。重要なのは、そこだ。

Googleも、こないだのGoogle I/Oで一般提供を開始したGoogle Cloudの規模拡大に取り組んでいるから、いずれWise.ioと競合するようなサービスを始めるかもしれない。しかし、本当の敵は市場のノイズだ。(ビッグ)データ分析のプロバイダーやインメモリデータベース企業など、競合他社は数え切れないほどいる。しかしWise.ioの年商は今年すでに130万ドルに達するそうだから、そのレースでかなり良い位置を走っている、と言えるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Appleの新たな製品戦略

このところAppleは、主要な発表サイクルを中断し、過去の仕様改訂とは異なるやり方でデバイスやバージョンを変更することに熱心だ。Tim Cookの下市場のトレンドに応じ、製品提供の最適化に向けられた新しい時代の軽量な改訂だ。それは様々な意味で、サプライチェーンの達人らしい動きだ。

“新しい” iPad、iMac、MacBook、iPod

Appleが今年実施した製品サイクル間の変更は数多い。2月のレティナMacBook ProとAirの改訂は、新しいプロセッサーの導入もあり、特段変わったものではなかった。同社は長年Mac製品ラインの内部スペック強化を続けている。しかし、128GBの第4世代iPadVESAマウント付きiMac、そして背面カメラのない新16GB iPod touchは、Appleの一般的製品サイクルの運用から大きく外れていた。

いずれの変更も、少なくとも普段Appleが新ハードウェアを送り出す時と比べると、ひそやかに発表された。せいぜいプレスリリースが出るだけで、今日発売されたiPod Touchにいたってはオンラインストアが変更されただけだ。それでもメディアはこれらの変更に群がるが、微々たる改訂は正式なイベントに値するほどの大きな出来事ではない。しかし、こうした変更は継続的な改善を約束する証しであり、Appleの製品発売サイクルに対する考え方の劇的変化につながるかもしれない。

最適化

Tim CookはかつてAppleのCOOとして、Appleがサプライチェーン史上最も効果的で効率の良いサプライチェーンを構築した実質的立役者だ。それは、Appleが倉庫にいるだけの在庫を殆ど抱えることはなく、製造過程における誤りが劇的に減少し、そうした改善と取り組みの結果、利益率を高く維持し続けていることを意味している。Cookは、今でもこの領域の最適化のかなりの部分に関わっているに違いないが、彼がそのスキルを、製造プロセスに留まらず、Apple製品そのものに適用することは十分理にかなっている。

上に挙げた製品の改訂は、それぞれが特定の最適化を意図したものだ。iPadでいえば、ストレージの拡大は、Surfaceをはじめとする他社の新規参入製品に対抗し、教育やエンタープライズ分野への適応性を高める。iMacは、前世代と比較して大きな欠点の一つとしてレビュワーから指摘されていた点を改善し、再びビジネスユーザーをターゲットにした。そしてiPod Touchは、同社の製品ラインアップの隙間を埋め、サプライチェーンを単純化し、デベロッパーがスクリーンサイズにデザインを最適化しやすくした。

柔軟性

Appleの製品に対する新しいアプローチは、柔軟性の拡大を反映したもののようだ。Cookが指揮をとる前と比べて、発想がより変化に富むようになった ― たとえわずかであっても。以前商品を買った怒れる人々への対応という問題は残る。4ヵ月前にiPadを買った人は新モデルを見て判断を誤ったことを後悔するかもしれない。しかし大部分においてこれらの改訂は、潜在ユーザーを拡大することを意図した個別の変更であり、既存ユーザーを遠ざけるものではない。こうした精度の高いリフレッシュが続く限り、製品開発に対するこの修正されアプローチからAppleが得るものは多いだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Windows 8.1の詳細明らかに―スタートボタンは復活するが、メニューはなし

Windows 8.1はプレビュー版が6月26日からダウンロード可能になる。このアップデートではデスクトップ・モードでスタートボタンが復活した。モダンUI(Metro)が嫌いなユーザーは直接デスクトップ・モードで起動できるようになった。スタートボタンの復活は相当前から噂されていたが、Windowsプログラム管理担当コーポレート副社長のAntoine Leblondが、今朝(米国時間5/30)、 公式ブログの記事でこのことを正式発表した。

スタートボタンを廃止したことでMicrosoftに向けられた轟々たる非難を考えればスタートボタンが復活したのは意外ではない。Microsoftはタッチスクリーンが今頃はメインストリームになっていると考えてスタートボタンを廃止したのだろう。Leblondはタッチスクリーンを備えていないデバイスが「依然としてかなり多い」ことを認めた。これは控え目に過ぎる表現であることは言うまでもない。現在ほとんどのWindowsPCはタッチスクリーンではない。

そこでスタートボタンの復活に加えて、Microsoftはマウスとキーボードを利用するユーザーのためにいくつかの新機能を提供することにした。これらの機能はデフォールトで有効になっているが、必要がないと思うユーザーは無効にすることができる。

Leblondのブログ記事には記載がなかったが、われわれが取材したところ、Microsoftの担当者はいくつかの点を確認した。まずフルスクリーンのスタートメニューを経由せず、直接デスクトップを起動することができる。逆にモダンUIを直接起動することもできる。この場合はアプリのリストビューがデフォールトとなる。

スタートボタンは復活、ただしメニューはなし

多くのユーザーが知りたがっていたのは、スタートボタンが実際どういう機能を持っているかだった。この点ではおそらく失望の声が出るだろう。というのはスタートボタンをクリックすると通常のスタート画面が表示されるだけだからだ。Windows7以前のようなポップアップ・メニューは表示されない。

ユーザーはスタート画面をカスタマイズして(これもWindows 8.1の新しい機能だが)、通常のタイル・ビューの代わりにアプリ・リストビューを表示させるようにできる。このリストビューから全てのアプリをワンクリックで起動できる。

マウスを画面左下隅に動かすと現れるスタートチップも、現在のモダンUIのスタート画面のデザインから通常のWindowsロゴに変更された。

スナップ・ビューとマルチスクリーン・サポートの改良

Microsoftがユーザーに譲歩した点は他にもある。ひとつは複数のMetro/Windowsストア・アプリの動作方法だ。現在は2種類のアプリしか同時に作動させることができない。一方のアプリがメインとなって画面の5分の4を占め、もう一方は5分の1の面積に小さく表示される。これがWindows8.1では2つのアプリの表示割合を自由に変えられるようになった。またひとつのスクリーンで同時に表示できるアプリの数も2から3に増えた。

またマルチスクリーンの使い勝手も改善される。現在はマルチスクリーンを装備したシステムでも、 Windowsストア・アプリを実行できるのはたった一つのスクリーンに限られているが、この制限も緩められるようだ。

検索チャームにBingとSkyDriveの検索結果が含まれる

もう一つMicrosoftが改善したのが検索だ。LeblondによるとWindows 8.1の検索チャームではBing、アプリ、ローカル・ファイル、SkyDriveのファイルの横断検索結果が表示される。ウェブの検索結果に例えばWikipediaのリンクが含まれていた場合、Windowsに記事を読み上げさせることができるという。また検索結果画面から音楽を直接再生できる。検索分野ではこれ以外にも未発表の新機能があるらしい。

IE11

Windows 8.1ではInternet Explorerが11にアップデートされる。Leblondによればタッチ機能が改良されページ読み込みも高速化されているとい。また開いているタブを複数のWindows 8.1デバイス間で同期できるようになった。

その他新機能:SkyDriveへの保存、スマート・ロック画面、カスタマイズの多様化

Windows 8.1には現在まだ秘密されているサプライズを含めてさまざまな新機能が提供される。中でも別途アプリをインストール必要なしにSkyDriveにファイルを保存できる機能はセールスポイントだろう。

この他にも数多くのマイナーな改良が加えられている。たとえばロックスクリーンからログインせずに直接Skypeの着信に応答することができるようになった。またスタート画面の背景画像をユーザーが自由に選べるようになった。

方向は正しい

全体として今回のWindows 8.1アップデートでMicrosoftは正しい方向に一歩進んだといえるだろう。いろいろな面で使いやすさが向上している。また当初のあからさまなデザイン上の欠点が修正されているのも好ましい。

Leblondは「Microsoftはユーザーの声に耳を傾ける」としながらも、タッチスクリーンを第一とする方針に変更はないと強調した。だが現実にはWindows8.1のユーザーの多くはMicrosoftのこのビジョンを共有するには至っていないと思う。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


背面カメラなしの16GB iPod Touchが登場。日本版Appleストアでの価格は22,800円

Appleストアに、iPod touchのマイナーチェンジ版が登場した。ストレージ容量は16GBで、リアカメラなしで229ドル(国内価格は22800円)という価格になっている。背面カメラを搭載している第五世代iPod touchと、iPod nanoの間を埋めるプロダクトという位置付けなのだろう。

基本的にはこれまでのiPodおよびiPhoneと同じで、4インチのレティナ画面を搭載している。但しカラーバリエーションはブラック&シルバーの1種類のみとなっている。そして第五世代を発表して以来提供してきた16GBのiPod Touchと入れ替えになる。価格は299ドルの32GBモデルより若干安めということになっている。これまで16GBの第四世代が199ドル、32GB版が249ドルという価格で提供されていた。新しい世代のモデルながら記憶容量を抑えめにしたということで、ちょうど中間的な価格設定になっているわけだ。

背面カメラはなくなったが、前面のFaceTimeカメラは搭載されている。これにより720pのHDビデオを撮影できるし、プロセッサも同じA5だ。バッテリーの持続時間についてもかわりはない。ただ、背面カメラがないおかげで多少(0.6オンス)ほど軽くなっている。Bluetooth 4.0とWi-Fiについては従来通りとなっている。

MacRumorsの記事によると、今回の変更は、事前にKGI SecuritiesのアナリストであるMing-Chi Kuoが予測していた線でのものだ。氏はこれまでにもいろいろな予測を的中させている。予想では8GBモデルも出るとしていて、この点ではハズレということになった。しかしカメラを無くすだろうという点と、価格帯についてはほぼ正確に予想していたことになる。

Appleは徐々に本質的なアップグレードを行なっていないプロダクトのリリースも行うようになっている。たとえば今年冒頭にもVESAマウント互換のiMacをリリースしている。Appleとして、従来の部品や製造方法を継続することで、若干多めの利益を上げることが出来るというわけだ。また、新しいモデルのリリースにより、製造し続けていた第四世代の生産を打ち切ることもできるようになる。Appleにおける今後の製品リリースのやり方について参考になるものだと思われる。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Appsの管理者用コンソールがやっとAndroidアプリとしても提供

Googleはこれまで継続的に、企業や教育機関や政府機関における大規模なGoogle Appsの利用*を管理するITのプロフェッショナル向けの強力なツールとして、Google Apps Admin Consoleを作ってきた。しかしそれらのアドミンたちが入手できないものの一つが、モバイルアプリとして提供されるAdmin Consoleないしそのサブセットだった。しかし今日(米国時間5/29)Googleは、その初めての公式のAndroidアプリをリリースし、アドミンたちが携帯電話やタブレットからでもGoogle Appsの管理業務ができるようにした。〔*: Google Apps for Business, for Education, for Government〕

そのGoogle Adminと呼ばれるアプリが行う仕事の大半は、ユーザアカウントの管理だ。アドミンはこのアプリを使って、新規ユーザを加える、パスワードをリセットする、グループを管理する、プロフィールの画像をアップロードする、ユーザをサスペンドする、などのタスクを行える。またユーザ管理のほかに、連絡先(コンタクト)のサポート、ドメインのセッティングの変化を見る、監査ログを見る、などの作業もできる。

今日の発表のほんの数週間前にGoogleは、Admin Consoleの完全な新装バージョンをローンチし、また2週間前にはデベロッパ向けにAdmin SDKの提供を開始した。後者によりデベロッパは、彼らの会社や顧客向けに独自のツールを制作提供できる。

このアプリを使い始めるのは相当簡単だが、ユーザ企業がGoogle Apps管理APIのアクセスを有効にすることを忘れてはならない。またGoogleは、Google Apps for Businessのユーザが自己ドメインのDevice Policiesを有効にすることを推奨している(必須ではない)。もう一つおぼえておくべきは、このアプリへのログインは“スーパーアドミニストレータ”にしかできないこと。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


イギリスのケンブリッジ大学が現代ウェールズ語の研究にTwitterを利用

Twitterはすごい、のまた一例: ケンブリッジ大学の言語学者たちが、ツイートを分析して、イギリスのケルト語系言語の一つであるウェールズ語の使われ方の変化を調べている。ウェールズ語はウェールズの住民の1/6(約56万人あまり)が使っているにすぎないが、でもその多くがツイートもウェールズ語でやっているため、研究の出発点となるには十分な量の生(なま)データが得られるのだ。

ケンブリッジ大学の理論および応用言語学部(Department of Theoretical and Applied Linguistics)のDavid Willis博士は、研究におけるTwitterの役割を次のように述べる…中でもとりわけ言語学にとって有益なのは、それが日常的な会話言語であることだ。つまり、人が日常使っているとおりの言葉であること:

言葉の日常の用例を拾おうとするときの難題は、回答者が緊張して構えることなく、こちらが求めるふつうの言葉を語ってくれることだ。特定の構文について、それがどの地方の人びとの言葉かを知りたいとき、通常なら、相当な時間をかけて試験的研究を行わなければならない。しかしTwitterなら、人びとが実際に使っている言葉そのものを、30分で捕捉できる。

私の中心的な関心は言語のシンタクス–文の文法的構造にある。そして私の長期的なねらいは、ウェールズ語方言のシンタクスの総覧集を作り、言語の今日的な使われ方と、その変化の原因となっている多様な影響要素を理解することだ。そのために必要なのは、ウェールズ語を話す人口を構成している多様なセクタから口語の実例を集めて、時空双方にわたる比較を行うことだ。

Twitterを利用することによってWillisは、ウェールズ語が今どのように変わりつつあるかという、変化の諸側面を同定できた。そしてそのデータを利用して、次のフィールドワークで行う口頭インタビューのための質問を作った。

これまでの研究で同定された言語学的変化には、代名詞や多重否定形の使い方が、ウェールズ語を家庭で学んだか学校で学んだかによって違うことが挙げられる。学校で学んだ者のウェールズ語には、英語的な構文が紛れ込みやすいのである。

研究社たちによると、ウェールズの人口の約1/5はウェールズ語で学校教育を受けるので、言語の取得場所の違いに関するこのようなデータは、ウェールズ各地における今後のより適切な言語教育方針の確立に資するであろう。たとえば、第二言語としてのウェールズ語はどの形のものを教えるべきか、あるいは、学校でもウェールズ語の方言と書記言語(書き言葉)としての標準ウェールズ語の両方を認めていくべきか。

下の画像は駐車(ウェールズ語で‘maes parcio’)に関するお喋りのツイートだが、これが今後の言語教育の方針確立に役立つのだ。そのわずか140文字の情報片が、これだけクールにお役に立つとは。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


巨鯨Googleと闘う小鰯の一匹Blekko検索エンジンが結果ページでもカテゴリ分けを強調

2010年にローンチした新進の検索エンジンBlekkoが今日(米国時間5/29)、検索結果ページのデザインを完全に新装した。同社は”スラッシュタグ(slashtag)“という独特の機能で、ユーザが自分の目的に合った適切なサイトやページ…スパムページやとんでもない無関係なページでなく…を見つけやすくしている。あの強大強力な競合他社である某社のような、10個の青いリンクが並んでいるだけのそっけない結果ページは、そんなBlekkoにとってふさわしくない。今度からBlekkoの検索結果ページでは、スラッシュタグによって選別されたコンテンツがカテゴリー分けされて並ぶ。

たとえば”wine”で検索すると、結果のページには「トップの結果」、「wine関連の最新ニュース」、「関連カテゴリー…”alcohol”(アルコール)、”recipes”(レシピ)、”reviews”(リビュー)など…の検索結果」などが表示される。(下の図は”techcrunch”で検索した結果。)

デフォルトではBlekkoはつねに2つのトップ結果を見せるが、拡張カテゴリーのリストをクリックして矢印でスクロールすると、もっとたくさんの結果を見ることができる。

ユーザは、従来どおり自分でスラッシュタグを指定してもよい。たとえば、”wine /Napa”のように(ナパバレーのワインを指定)。今度の新デザインは、Blekkoの、tablet-optimized search app Izik(タブレット向けに最適化された検索アプリケーションIzik(イザーク))という奇妙な名前の検索プロダクトの、APIで構築されている。

BlekkoのCEO Rich Skrentaによると、結果ページのデザインを変えたことによって、“青いリンクの並びを調べるという長時間の手間が不要になり、最適の情報源により早く到達できる”、という。ただしGoogleやBingや、新進のDuckDuckGoなども、単なる青いリンクのリストからは卒業しようとしている。そのためにGoogleにはKnowledge Graph(ナレッジグラフ)があり、BingにはSatori Entity Engineというものがある。

同社によると、今現在の常連ユーザ数は1250万、各日の検索回数は約500万だ。1250万の約半分がアクティブ、ということか。しかしSkrentaの主張では、“過去10年間でこれだけのユーザベースを達成した検索スタートアップはうちだけだ”、という。

Blekkoは今でも、同社独自の検索エンジン”Dynamic Inference Graph”(動的推理グラフ)と、大規模なセマンティックデータベースを使って、ユーザにカテゴリー分けされた検索結果を提供している。

最近のBlekkoは、モバイルアプリがローンチされたこと以外ではあまり話題になっていない。今日からの新デザインが新たなイノベーションとマーケティング努力に導く可能性もある。しかし現時点では、DuckDuckGoの方が新進検索スタートアップとしての人気が高い〔企業・ビジネスユースではMasterSeecも〕。新デザインも、それほど画期的ではないし、やや雑然としているとぼくは感じた。

〔余計な訳注: たとえば人気ミュージシャンの名前で検索すると、結果のデフォルトのカテゴリは、[Top Results], [Music], [Radio], [Movies], [Gossip], [Tabs], [Lyrics], [Latest](トップ結果、音楽,ラジオ、ムービー、ゴシップ、タブ譜、歌詞、最新記事)となり、ゴシップやタブ譜などがあるあたり、Googleよりは便利で親切だ。過去記事。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アプリケーションのクラウド化の進展でサーバの売上が初めて落ち込む

Gartner Researchの調査報告によると、今年の第一四半期では、世界のサーバの売上高が前年同期比で5%減少し、IBMやHPなど上位五社(Dellを除く)がとくに大きく落ち込んだ。サーバの台数では、0.7%減少した。

しかしサーバの売上の減少は、意外ではない。近年雨後の筍したクラウドアプリケーションは今では数千件の規模に達し、その世界へのデベロッパたちの移行も急激に進んでいる。しかしそれらのアプリケーションがいくら増えても、大きなワークロードに対応できるパワーアップされたx86サーバに住み込むだけだから、サーバの新規売上には貢献しない。今のデベロッパは、サーバではなくクラウドに対して仕事をする。大企業も、昔のように高価なマシンを金に糸目を付けず潤沢に買い込むことはなくなった。

Gartnerの報告書では、x86サーバの台数は当四半期でほぼ横ばい、売上額では1.8%増加した。しかしサーバの売上は、機種の問題というよりベンダが今直面している問題だ。上位5社の売上は2013Q1で軒並み減少し、ただ一社Dell…x86専門!…だけが14.4%の増加を見た。

RISC/ItaniumのUnixサーバは前年同期比で台数が38.8%減、売上では35.8%減少した。メインフレームは世界全体で売上が3.6%上昇し、相変わらずのしぶとさを見せている。

ここにGoogleやFacebookやAmazonなどの名がないのは、彼らがサーバの買い手だからだ。クラウドサービスのベンダは、サーバの提供者のように見えて、実はサーバを買う側だ。しかも彼らは、車にたとえるとロールスロイスのような高級機を買うのではなく、必要な機能だけを実装した無駄のない安価なマシンをQuantaのようなところから一括大量仕入れしているから、サーバの売上データにあまり貢献しない。ちなみに今では、サーバの全世界売上7台のうち1台がQuantaで買われている

Open Compute Projectというディスラプティブな(革新的で破壊的な)プロジェクトも、無視できない。これはFacebookが率いるオープンハードウェアの運動だが、サーバやネットワークスイッチのオープンソース化を推進し、古い体質のサーバ業界にダメージを与えようとしている。Quantaも、今ではOpenCompute仕様のプロダクトの販売により力を入れようとしている。

サーバビジネスの現状は、来(きた)るべき未来を示唆している。ロールスロイス的サーバ機ベンダのカモだった大企業も、これからは超安値のサーバ市場と今急速に評価を高めつつあるオープンソースムーブメントに、適応して行かざるを得ない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleはWavii買収でウェブ検索の未来を買ったのか?

Googleリーダーの終了も残り一か月、乗り換え先の検討&決定はできているでしょうか?とりあえずFeedlyが無難なようですが、その一方で次世代ニュースリーダー争いもまた活発になるということで、Google・Yahoo!共に新種のニュースエンジンを最近買収しています。今回は特にGoogleが買収したWaviiを元にGoogle検索の未来について考えてみた記事をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

グーグルは、4月に3000万ドルと少しを投入し、Waviiと言う会社を買収した。当時、ウェブのニュースをまとめるSummlyを買収したヤフー!に対抗して、グーグルはWaviiを買収したと言う噂が出回っていた。

Part of the announcement on the wavii domain about the acquisition by Google.

Waviiもまた、ウェブ上でニュースを取得 & まとめるアプリである。事実、Waviiがデビューした際、キーワードよりもトピックに的を絞った、パーソナライズされたニュースアグリゲータとして注目を浴びていた。しかし、先程紹介したテッククランチの記事を読む限り、このアプリは、グーグルに買収されたことを受けてサービスを閉鎖しており、ニュースアグリゲーションサービスを提供するのではなく、グーグルニュース、ナレッジベース、そして、グーグルグラスの原動力として陰で支えているようだ。

それでは、Waviiは、どのようなテクノロジーを利用しているのだろうか?

オーレン・エチオーニ氏が2011年にNatureに寄稿した記事で、グーグル、ビング、ウルフハラムアルファ、そして、検索の未来の限界(pdf)を指摘した際、Waviiが単なるアグリゲータではないと示唆していた。検索の未来とは何を意味しているのだろうか?次の動画で概要の説明が行われている:

動画内のグーグルとグーグルのナレッジベースの比較、そして、次の発言には刺激を受けた:

次世代の検索エンジンを作ることが目標だ。

グーグルが買収した際にWaviiが保有していた特許を調べた結果、ウェブからの公開情報の抽出(pdf)がWaviiに付与されていたことが分かった。

この特許、そして、申請中の補足の特許を以下に挙げる:

ウェブからの公開情報の抽出(付与された特許)
ウェブからの公開情報の抽出(続きの特許。新たに項目が加えられている)

発明: マイケル J. カファレラ、マイケル・バンコ、オーレン・エチオーニ
付与先: ワシントン大学 センター・フォー・コマーシャリゼーション
米国特許番号: 7,877,343
付与日: 2011年1月25日

概要

公開情報抽出を実装するため、新たな抽出のパラダイムを策定した。このシステムでは、単一のデータドリブンのパスをコーパスの上に作り、人間によるインプットを必要とせずに、大量の関連する一連のタプルを抽出する。訓練データを使って、セルフスーパーバイズド・ラーナーは、パーサーと経験則を用いて、基準を判断する。この基準は、コーパスから抽出された候補のタプルの信頼性を評価するため、抽出識別子(あるいはその他のランキングモデル)によって用いられる。この時、経験則がコーパスに対して適用される。

識別子は、信頼できる可能性が十分に高いタプルを維持する。また、冗長ベースの評価システムが、維持するタプルに対して、当該のタプルが、タプルを構成する複数のオブジェクトの間の関係である可能性を示唆する確率を割り当てる。維持されたプルは、情報に対して問い合せを行うことが可能な抽出グラフを形成する。

ここでは、特許を詳しく分析するのではなく、この公開情報抽出システムの仕組みを深く理解することが可能なリソースを幾つか提供する。

一つ目のリソースは動画である:

ウェブスケールでの公開情報抽出
(長い動画だが、視聴する価値はある)

以下の文書およびページにも詳細な情報が掲載されている:

  • 公開情報抽出
  • 公開情報抽出: 第二世代(PDF)著: オーレン・エチオーニ、アンソニー・フェーサー、ジャラナ・クリステンセン、スティーブン・ソダーランド、マウサム・オリー
  • 公開情報抽出ソフトウェア
  • 情報抽出に対する公開情報学習(PDF)著: マウサム・オリー、マイケル・シュミッツ、ロバート・バート、スティーブン・ソダーランド、オーレン・エチオーニ

教訓

Waviiは、グーグルが買収する前に提供していたニュースアグリゲータアプリをグーグルにもたらすわけではない。グーグルの検索エンジンに導入される公開情報抽出のアプローチは、ウェブ上のテキストを読むことを目的としており、所定のテンプレートや管理を必要としない。

抽出のアプローチは、名詞、そして、名詞と名詞の関係を作り出す動詞を用いて、名詞の関係を特定し、関係の質を評価する。そして、「識別子」がそれぞれの関係の信頼性を識別し、信頼できる関係のみを維持する。

関係内の用語(“タプル”と考えられる)は、逆索引に保存され、クエリに対して用いられる。以下に、ウェブのクロール中に特定された、このインデックスの一部となる可能性がある関係の例を挙げていく:

( , acquired, ) ( , graduated from, ) ( , is author of, ) ( , is based in, ) ( , studied, ) (

, studied at, ) ( , was developed by, ) ( , was formed in, ) ( , was founded by, ) ( , worked with, )

この限られた量のデータを用いた公開情報抽出の一例が、Revminerであり、シアトルのレストランに関する情報を検索するために用いることが出来る。

A snapshot of the search on the revminer site, with a search for margaritas.

Waviiと共にグーグルが買収したシステムが、コンテキストに基づき推測されるクエリを用いて、グーグルのナレッジベースとグーグルナウを改善するポテンシャルは高い。公開情報抽出は、未完成だが、未来の検索において重要な役割を果たす可能性があるのではないだろうか。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「With Wavii, Did Google Acquire the Future of Web Search?」を翻訳した内容です。

内容は分かるような分からないような感じでしたが 汗、ともかくアプリではなく特許まで持っていた独自の検索技術を買った、ということは理解できました。それに30億円の価値があるかどうかは正直よく分かりませんが。。。こうした買収の積み重ねでGoogle検索が進化していくのであればユーザーにとってはまた喜ばしいことなのでしょう。 — SEO Japan [G+]

QRコードは実際に使われている(中国で)

あわれなQRコードをあざ笑うのは勝手だ

しかし、実際に使っている人たちがいる。中国に。

QRコードが日本で普及していることは知っていたが、欧米市場では殆ど使われていない。しかし、QRコードは世界最大の市場で新しい命を見つけつつある。消費者向けスキャンコードとして、TencentのメッセージングアプリWeChatで友達を見つけたり、Sina Weiboでアカウントをフォローするのに使われている。

今日、Kleiner PerkinsのパートナーMary Meeker恒例のデータ紹介の中で、彼女はQRコードがいかに中国で立上がり始めているかを示すスライドを何枚か見せた。

中国でひと月にスキャンされるコードの数は1年で4倍に増え、人々は商品の支払い、情報交換、プロモーションやクーポンの引き換えに使っている。

中国では現在毎月900万のQRコードが登場しており、1年前はこれが200万枚だった。Meekerが引用した現地のQRコード調査による。

私自身、数週間前に北京でそんな光景を目撃した。最初はあざ笑うつもりだった。しかし、実際にQRコードが使われているところを見て私は自分の誤りを認めた。

Meekerは、北京の英国大使館でもQRコードが使われていることを示した。スキャンすればSinaWeiboで英国政府のアカウントをフォローできる。中国で4600万人の日間アクティブユーザーを持つマイクロブログだ。もっと驚いたことに、瀋陽のある墓地では、墓石に書かれたQRコードを使って死亡記事を読めるサービスを提供している

QRコードに特化したスタートアップ、イスラエルのVisualeadは、このトレンドに乗り、欧米以上にアジア市場を積極的に攻めている

 

 

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(翻訳:Nob Takahashi)


プラスチックではなく砂糖を使う3Dプリントでケーキ屋さんが大成功

KyleとLiz、すなわちvon Hasseln夫妻は、ちょっと変わったデザイナーだ。もともとは建築家なのだが、友だちの誕生日のために特製のケーキを作ろうと思ったとき、おもしろいビジネスアイデアがひらめいた。それが、Sugar Labだ。

“友だちのChelseaの誕生日に、うちにはケーキを焼くオーブンがなかったので、代わりに3Dプリントでケーキを作ろうと思ったの”、とLiz von Hasselnは言う。“最初は何回か失敗したけど、最後には簡単なカップケーキのトッピングをプリントして、その上に同じく砂糖を使った筆記体の飾り文字で’Chelsea’と書いたわ。誕生日から何か月も経っていたけど、でもChelseaはとっても喜んでくれたから、3Dプリントで作ったお菓子をほかの人たちもおもしろいと思うかしら、と真剣に考えるようになった。その後二人は大学を卒業したので、3Dプリントの砂糖菓子を受注生産する小さなデザイン会社を作った”。

彼らがカリフォルニア州Echo Parkの会社で作っているものは、3Dプリンタで作る本物の砂糖細工だ。その作品はWilly Wonka的というよりもむしろ、Jim Jenningsの建築デザインに似ている。

“デザインには見本も3Dプリント用のファイルも何もなくて、お客さんの話を聞いてゼロから考える”、とLizは言う。“お客さんの心の中にある考えやテーマやフィーリングを聞くのよ。お気に入りのガウンのレースの切れ端や、古い建物の鉄門の精巧な彫り物の写真、故郷の町のスカイラインが写ってる絵はがきなど、参考になるものは何でも見せてね”。

二人がこのラボを立ち上げたのは2年前だが、軌道に乗ってきたのは半年前ぐらいからだ。今ではそれが二人の“本職”と言ってもいい。“砂糖細工の3Dプリントは、専門的な職人技(わざ)と言っても過言ではない。将来の大きな可能性がある。作品の構造を考えること、そしてそれを実際にプリントすることに、いつも真剣なチャレンジがある”。

今彼らが作っているのは、台や砂糖製の柱まである四層の大きなケーキだ。これに限らず、多くの作品が、“本物の優れたパティシエやハリウッドの有名なベーカリーとのコラボレーションなんだ”。

Hersheyを廃業に追い込むのはまだ先の話だが、でもこれは、デザインと物作りとそして“甘いもの”の三者が巧みに合体している。ぼくもそのうち、うちにあるMakerbotで、チョコレートバーをプリントしてみようかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、新しいGmailのCMで自らのスパムを認める

Google+やYouTube、Google Offers、Zagatからのメールが多くて困っている人へ。Googleが解決してくれる。ただし、スパムを減らすわけではない。スパムメールを整理してタブに分けてくれるのだ! Googleのあからさまなクロスプロモーションのおかげで、すばらしいに違いないGmailの新しい受信箱が、200ドル出せば宝クジの当選金を送りますよと言ってくる怪しげな外国人のように見える。

もちろん、メールの通知設定は自由に構成可能だが、それは受信箱を空にするイカサマの手口だ。

Googleは、新しいソーシャルタブやプロモーションタブにフィルターされて入ってくるメールを、何か一般的ダミーで済ますこともできたはずだが、あえて自社製品を使った。Gmailの新しいタブは、Facebookや他のソーシャルネットワークが「ソーシャル」として送ってくる不必要な警告を認識できないのかもしれない。しかし受信箱にGoogle+とYouTubeからの警告が10本連続で並ぶのは、あまり見映えがよいとは言えない。

これは、テクノロジーの巨人がGoogleのサービスを他の自社製品のプロモーション[あるいは不当な優遇]に使うことに関して長年批判されてきたことを考えると不可解な選択だ。Google検索でGoogle+を推したのは最悪だった。

はっきりさせておきたいのだが、これらの批判は愛情から来るものだ。スタッフはその仕事をビデオで讃えられるべきだ。このHangoutsメッセンジャー美しいビデオのように。

私が衝撃を受けたのは、技術者やデザイナーたちのチーム全員が何ヵ月もかけて注意深く作り上げた製品が、CMを作る際の不注意によって台無しになったり、誤って伝えられたりすることだ。FacebookのHomeの広告は、それを使うと家族との時間が永久に邪魔されそうに感じた。Spotifyの最初のテレビCMは、誰かが世界の終末にゾンビの海をサーフィンしているように見えた。

秘密を守ることが、特におしゃれな新Gmailのような大型製品の発表の際に重要であることは知っているが、テクノロジー企業はビデオやCMを世界に向けて見せる前に、もう少しプライベート・フィールドテストをした方が良いと思う。さもないと、「だから椅子はFacebookに似ている」のような結果を招いてしまう。

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(翻訳:Nob Takahashi)