新型iPod touchはARKitアプリやグループFaceTimeが利用可能

Apple(アップル)はA10 Fusionプロセッサを搭載した新型iPod touchを発表した。それ以外は、4インチのディスプレイやクラシカルなホームボタン、さまざまなカラーオプションなど、旧モデルのiPod touchと非常に似ている。

A10 FusionプロセッサはiPhone 7とともに登場した。つまり、そのパフォーマンスはiPhone 7とおおよそ変わらないということだ。前モデルのiPod touchと同じように、新モデルもiOS 12をサポート。しかし、今モデルではARKitのアプリやグループFaceTimeによる通話を利用できる。これは、前モデルに搭載されていたA8プロセッサでは実現できなかった機能だ。

iPod touchは2015年以来アップデートされなかったので、この動きは驚きだ。多くの人は、アップルがiPhoneにフォーカスしており、通話機能のないスマートフォンには需要が少ないと考えていたからだ。端末はTouch IDやFace IDをサポートせず、パスコードを使うことになる。一方、端末の底面にイヤホンジャックが存在することは注目に値する。

それでも、iPod touchはiPhoneに比べると安い。32GBモデルは199ドル(2万1800円)、128GBモデルは299ドル(3万2800円)、256GBモデルは399ドル(4万3800円)となっている。

このようなデバイスには、さまざまな可能性がある。例えば、子供やスマートフォンが必要ない人にとってのスタンドアロンの音楽/動画プレーヤーとして最高だ。また、Sonosのスピーカーやその他のスマートスピーカーの音楽用リモコンとしても使える。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

2倍高速な新iPod touch登場、Apple A10 Fusion搭載で価格は2万円前半から

アップルは5月28日、約4年ぶりとなるiPod touchの新モデルを発表した。オンラインでは本日から購入可能で、アップル直営店などの店頭に並ぶのは今週後半となる。

内蔵ストレージ容量のが異なる32/128/256GBの3モデルが用意され、税別価格はそれぞれ2万1800円、3万2800円、4万3800円。本体色は、スペースグレイ、ホワイト、ゴールド、ブルー、ピンク、(PRODUCT)REDの6色。

心臓部のSoCには、Apple A10 Fusionを搭載。2016年に発売されたiPhone 7シリーズに搭載されていたSoCで、最新のA12 Bionicに比べると2世代古いものだが、従来モデルと第6世代のApple A8に比べると2世代新しく、アップルによると2倍の処理速度とのこと。

また描画性能は3倍に向上しており、ゲームをより快適にプレイできるという。もちろん、今秋に始まるゲームのサブスクリプションサービス「Apple Arcade」に対応する。Apple Arcadeは、100本以上の新作ゲームが独占配信される定額サービスだ。

iPodは2019年に復活するのか?

次期iPodという言葉を聞くと少々興奮する。もちろん、ほぼ100%ノスタルジーだ。そしてAppleはずっと前に、私の一番のお気に入りだったiPod Classicを完全に葬り去った。その一方で、iPod Touchもフェードアウト気味だ。「王は去ったが、忘れられることはない」とかつてニール・ヤングは歌った。

しかし2019年には、この愛されたミュージックデバイスに最後の復活があるかもしれない。ますます携帯通信のないiPhoneに近づいていたが、新しいiPod Touchがどんな形状になるかは不明だ。

今月、サプライチェーンの情報筋による詳しい記事が、iPodハードウェアのデザイン変更の可能性について伝えた。その知らせはiPhoneがいずれUSB-Cに切り替えるかもしれない、というニュースと共にやってきた。これは最新iPad Proと揃えるという意味であり、会社全体で汎用ポートに移行するという大きな動きを示唆するものだ。音楽に焦点を合わせた製品がLightningとヘッドホンジャックの両方をやめるのかどうかは、リフレッシュの可能性を巡る100万の質問の一つにすぎない。

一方今週、ワシの目を持つSteve Troughton-Smithは、iOS 12.2コードのApple製品リストの中に“iPod 9,1”の記述を見つけた。そのリストは最近噂されている新しいiPadの存在も確認している。しかしiPodのリストの中にはFace IDもTouch IDもなく、これは新製品の価格を抑えるためかもしれない。

たしかにiPhoneを始めとする各種端末の普及と、SpotifyやApple Musicなどの音楽ストリーミングサービスの急成長によって、音楽専用デバイスの必要性は低下した。それでも、私がfPalmの願望成就記事に書いたように、いつの日か期待に答えるiPodが登場してくれるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

デジカメあるいはゲーム機、ないしは「何か魅力的なもの」としての「新」iPod touch

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Appleは、iPod touchがまだまだ魅力的なプロダクトとして存在し得ると考えているようだ。いろいろなアップデートを施して、新たなガジェットとして登場してきた。プロセッサーは新しくなり、またカメラおよびイメージングソフトウェアの性能も向上している。ゲーム用および写真撮影用のデバイスとしての魅力を高めたとも言えそうだ。

新しくなったポイント
iPodは新しくなると新しいカラーが登場することが多いが、今回もやはりカラーバリエーションが増えている。提供されるのはスペースグレイ、ブルー、ゴールド、ピンク、シルバー、および(PRODUCT)REDだ。新しく登場したのはピンク、ブルー、およびゴールドとなる。nanoおよびshuffleにも同じカラーモデルが投入される。ただしiPod nanoおよびshuffleのスペック等はこれまでのものと同じで、価格にも変化はない。

iPod touchに搭載されるプロセッサーは、iPhone 6に搭載されているのも同じA8となる。これまでのA5プロセッサー不満を感じていた人には嬉しいアップグレードだろう。これまでiPod touchのプロセッサーはiPhoneのプロセッサーの前世代のもの(以前は同世代のものが採用されていた)であるのが一般的となっていたので、同世代モデルとなるというのは大きな飛躍であると言えるかもしれない。バッテリー容量の少ないモデルで、A8の効率性を重視した転換であるともいえる。ただしクロックスピードについては明らかになっておらず、限界までの性能が引き出されているのかどうかは不明だ。

また今回のアップグレードは、Appleがタッチデバイスをすべて64ビット化しようとする流れの一環であるととらえることもできよう。非64ビットデバイスとしてはA6を採用しているiPhone 5cが残るのみとなる。利用者の視点からする効率性や動作性能の向上という意味ももちろんあるのだが、AppleとしてもApp Storeに登録されるソフトウェアが、すべてのデバイス上で動作するようになることを目指してもいるわけだ。

さらにA8では、開発者側が直接にグラフィックプロセッサーを活用することのできる「Metal」フレームワークを利用することができる。CPUが最大で6倍高速化したのにあわせ、GPUパフォーマンスを最大10倍にも高めることとなる。

さらにA8プロセッサーに加え、新しいiPod touchにはM8モーション・コプロセッサーも搭載されている。加速度センサーなどから得られる情報の記録をM8が担うことにより、メインプロセッサーを利用する場合にくらべてはるかに省電力となっている。この新iPodでは801.11acもサポートして、Wi-Fiの高速化も行なっている。

トータルで見たバッテリーの持続時間はこれまでのモデルと同等であるらしい。

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多くの利用者が注目したくなるのが、リアカメラの性能アップと、フロントカメラ制御ソフトウェアのアップデートだろう。

新しいリアカメラは8メガピクセルとなっていて、画像処理チップ(Image Processing Chip : ISP)も新しくなっている。ISPがiPhone 6と同じものであるのかどうかはわからない。しかし性能が向上していることは間違いないようだ。新たに採用されたパイプライン処理により、iPhone 6に搭載されているさまざまな機能がiPod touchでも利用可能となっている。リアカメラを使った「バーストモード」も10fpsで実現されている。さらに120fpsでのスローモーション撮影も行える。ビデオモードの手ブレ補正能力も進化しており、顔検出機能も新しくなっている。

前面カメラ側の解像度は変更されていない。しかしピクセルピッチが大きくなり、低照度の自撮り写真も美しく撮れるようになっている。前面カメラもバーストモードに対応し、さらにHDR写真、HDRビデオを撮すことができるようになっている。

iPod touchは16GBモデルが24,800円、32GBモデルが29,800円、そして64GBモデルが36,800円となっている。また新たに128GBモデルも投入され、こちらは48,800円の価格設定だ。16GBモデルと32GBモデルの価格差が少ないことを喜んでいる人も多いことだろう。

これからのiPodとは?

iPhoneが広まるにつれ、iPod touchの売上台数は低下する傾向にある。しかしAppleとしては依然としてこの分野に商機があると考えているわけだ。iPodの売上台数を検討もしないアナリストたちに否を突きつけたともいえそうだ。確かに、いかに売上が減少してしまったとはいえ、2015年Q1における「アクセサリーおよびiPod」カテゴリーでの売上額は26億8000万ドルにのぼっているのだ。

AppleはこれまでもずっとiPod touchの改良をすすめ、新しいiPodの可能性を世に問い続けてもいる。すでに「音楽再生専用機」としては、iPodを捉えてはいないようだ。ゲームおよびカメラとしての機能を前面に打ち出しつつある。こうした進化は確かに時代に応じたものであるように見える。個人的な話ながら、私の娘はiPod touchで、自撮り、ペット、家族写真、車のバックシートからの風景などの写真を撮りまくっている。iPodは昔、メディアプレイヤーとして受け入れられていたが、すでにiPod touchはカメラであると捉えている人も多いのかもしれない。

iPod touchはデジカメへと進化した。

デジカメでありながら、何千種類ものゲームを楽しむこともできる。

そんなわけで、iPod touchの競合がGameboyであると考える人もいるかもしれない。

それだけiPodの可能性が進化したのだと捉えることができよう。ケータイやスマートフォンも音楽プレイヤーとして機能する中、いまさら音楽再生専用機としての魅力を訴えても訴求力は低かろう。iPod touchは、デビュー当時のiPodのイメージを消し去りつつあるのだ。

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(翻訳:Maeda, H

背面カメラなしの16GB iPod Touchが登場。日本版Appleストアでの価格は22,800円

Appleストアに、iPod touchのマイナーチェンジ版が登場した。ストレージ容量は16GBで、リアカメラなしで229ドル(国内価格は22800円)という価格になっている。背面カメラを搭載している第五世代iPod touchと、iPod nanoの間を埋めるプロダクトという位置付けなのだろう。

基本的にはこれまでのiPodおよびiPhoneと同じで、4インチのレティナ画面を搭載している。但しカラーバリエーションはブラック&シルバーの1種類のみとなっている。そして第五世代を発表して以来提供してきた16GBのiPod Touchと入れ替えになる。価格は299ドルの32GBモデルより若干安めということになっている。これまで16GBの第四世代が199ドル、32GB版が249ドルという価格で提供されていた。新しい世代のモデルながら記憶容量を抑えめにしたということで、ちょうど中間的な価格設定になっているわけだ。

背面カメラはなくなったが、前面のFaceTimeカメラは搭載されている。これにより720pのHDビデオを撮影できるし、プロセッサも同じA5だ。バッテリーの持続時間についてもかわりはない。ただ、背面カメラがないおかげで多少(0.6オンス)ほど軽くなっている。Bluetooth 4.0とWi-Fiについては従来通りとなっている。

MacRumorsの記事によると、今回の変更は、事前にKGI SecuritiesのアナリストであるMing-Chi Kuoが予測していた線でのものだ。氏はこれまでにもいろいろな予測を的中させている。予想では8GBモデルも出るとしていて、この点ではハズレということになった。しかしカメラを無くすだろうという点と、価格帯についてはほぼ正確に予想していたことになる。

Appleは徐々に本質的なアップグレードを行なっていないプロダクトのリリースも行うようになっている。たとえば今年冒頭にもVESAマウント互換のiMacをリリースしている。Appleとして、従来の部品や製造方法を継続することで、若干多めの利益を上げることが出来るというわけだ。また、新しいモデルのリリースにより、製造し続けていた第四世代の生産を打ち切ることもできるようになる。Appleにおける今後の製品リリースのやり方について参考になるものだと思われる。

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(翻訳:Maeda, H)