ネットから制御する自動給餌機SmartFeederでペットの過食と肥満を防ぐ

【抄訳】

ロサンゼルスのPetnetが今日(米国時間1/21)、112万5000ドルのシード資金を獲得したと発表した。投資家はGrishin RoboticsKima VenturesSparkLabs Global Ventures、そしてLaunch Capitalだ。Petnetは得られた資金を、最初の製品であるSmartFeederの商用化に投じ、発売は今年半ばを予定している。なお、オーストラリアのペット用品ショップPetnetと、こちらのPetnetはお互いに無関係である。

ここ数年でペットケア産業は不況に強いことを証明した。American Pet Products Associationの統計によると、2008年の世界金融危機のあとでもペット製品への支出は着実に成長を維持し、2013年には合衆国における支出額が推計で555億3000万ドルに達した。その38%、212億6000万ドルが、フードだ。

またアナリスト企業のEuromonitorによると、ペットケア市場は世界的にも成長しており、2013年の総売上は960億ドルと推定される。

ペットのオーナーには、他の支出を切り詰めてでもペットにはお金を投ずる傾向がある。中には、あまりにもやりすぎではないか、と思われるほどの可愛がり方も見受けられる。Association for Pet Obesity Prevention(ペットの肥満防止協会)によると、合衆国の犬と猫の推定54%が、過食による太りすぎ、ないし肥満である。それは言うまでもなく不健康であり、さまざまな疾病の原因、そして短命の原因になりやすい(典型的には、糖尿病、腎臓病、心臓病、癌、関節の障害など)。

今売られているペットフードの給餌機、たとえばPetmate Le Bistro Portion-Control Automatic Pet Feederなどは、タイマーとドアシャッターを使って給餌量を制限する。ペットの首にスマートIDをつけておき、ペットの接近を感知したら給餌機がシャッターを開けて一定量のフードを出すのだ。

後発のPetnetが考えたのは、物のインターネットを利用するペット給餌機だ。定価199ドルのSmartFeederには、インテリジェントなセンサ、学習アルゴリズム、ペットの食餌要件に基づいて給餌量や給餌スケジュールを計算するプロセッサ、などの機能がある。給餌が終わったら飼い主にアラートし、また給餌機内のフードの量が少なくなりすぎるとアラートする。需要はすでに活発で、今現在10000を超える予約が集まっている。

SmartFeederの競合ないし類似製品には、Bluetooth LEを利用するペットトラッカーPuppyや、インターネットからコントロールするペットの遊具PetcubeEggなどがある。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


フェイル・ホエールのデザイナーによる、Twitterの歴史を辿るマトリョーシカ登場

「フェイル・ホエール」(Fail Whale)を覚えているだろうか。Twitterもいまや347億ドルもの市場価値を持つ公開企業となり、サイトが落ちてしまうこともほとんどなくなった。しかし数年前は、利用者の拡大にサービスが追いつかずに落ちてしまうことが頻繁にあった。サイトが使えなくなるのは苛立たしい状況ではあったが、その際に表示される8匹の鳥たちに運ばれる、なんだか満足気な白いくじらは大いに有名な存在となった。これをデザインしたのはYiying Luだ。

Twitterは苦難の歴史を乗り越え、フェイル・ホエールを見ることも少なくなった。そしてLuはTwitterの伝説を形作る5人をあらわすマトリョーシカを作成した。2月20日までに3万ドルの目標額が集まれば、Twitter利用者を示す一番大きな人形に入ったNoah Glass、Biz Stone、Jack Dorsey、Ev Williams、およびDick Costoloのマトリョーシカをゲットすることができる。

このマトリョーシカは(ファウンダーたちが入れ子になっていることから)Nesting Twitterと名付けられている。コンセプトを考えだしたのはDepartment of Reckless Abandon(DoRA)だ。Twitter社の公式グッズというわけではないが、DoRAのメンバーとファウンダー達との間には親交がある。DoRAのファウンダーであるThor MullerはValleyschwagの共同ファウンダーでもあり、2006年には当時はTwittrと呼ばれていたサービスの公開パーティーを主催してもいる。

このNesting Twitterで入れ子になったファウンダー達を見て、いろいろな思いをもつ人がいることだろう。アートワークの常として、この仕組みをどのように解釈するのかについては見る人に任せられている。Kickstarterのページには次のような記述がある。

見方によって歴史を感じさせてくれたり、争いを連想させたり、あるいは革新を感じる人や継続性を感じ取る人もいることでしょう。マトリョーシカはその形状の通り、いろいろなものを内包しているのです。人形にはそれぞれ自分自身を運んでいく鳥の姿が描かれていて、複雑な関係性を暗示するようにもなっているのです。

もちろん、Nesting Twitterにビジネス界における激しい戦いしか感じず、プロダクトにも興味を持てないという人もいることだろう。しかしせっかくの機会なのでLuの他の作品もチェックしてみてはどうだろうか。彼女はオーストラリアのシドニーで活動中で、作品紹介ビデオではQRコードをアート作品に仕上げる様子などが示されている。「多面性」ということが彼女のテーマなのかもしれない。

Nesting Twitterの早期割引(既に完売)額は60ドルとなっていて、ステッカーや限定ポスターなども用意されている。資金調達がうまくいけば、3月から出荷を開始する予定だとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


美しいスピーカー、HiddenRadio 2は美しい音を生む(Kickstarter募集中)

HiddenRadioは、クラウドファンディング最初の成功例の一つだ。初期モデルは2012年にKickstarterで100万ドル近くを集め、多くのファンを集めた。製作者のJohn Van Den NieuwenhuizenとVitor Santa Mariaは、完璧な周波数特性と十分な低音を生み出す小さなBluetoothスピーカーを、非常にクールなデザイン美学で作り上げた。彼らが大きくなって帰ってきた。

HiddenRadio 2は、2人組の最新作で、資金調達に向けて準備が進んでいる。新モデルは驚くほどリッチなサウンドを、スープ缶ほどの大きさの箱から送り出す。しかし、スープ缶とは異なり、このHiddenRadioは外観もすばらしく、その落ち着いたスタイリングとタッチ式トップとシンプルなセットアップは、あの新Mac Proを彷彿させる。

先週私はVan Den Nieuwenhuizenと話す機会を得て、新しいHiddenRadioをほぼ空っぽのバーで試聴した。彼はJamboxなど他の人気スピーカーシステムと比べてみせ、私はまさしく感動した。あまり大きな音は出せなかったが、HiddenRadio 2のプレゼンスとすばらしい低音を確かに聴くことができた。

2人は新機能もいくつか追加し、ポート位置は大きく改善され、119ドルのHidenRadioと接続してステレオペアを作る機能も付いた。ライバルの中にこの機能を持つものはない。ノイズキャンセル付マイクを内蔵しておりスピーカーフォンにもなることはオマケにすぎない。

デザインは非常に魅力的だ。外殻はクロムメッキが施され、タッチ式のトップは、指のスピンで音量をコントロールしたり、タップで音楽をオン・オフしたりできる。1回タップするとスピーカーグリルの蓋が持ち上がって準備が整う。

このような量産家電がKickstarterに登場することは実にすばらしい。本格的なギーク作品 ― PebbleウォッチやUdooボードは驚くほどの人気だ ― は成功する傾向にあるが、スピーカー分野となると一気に興味がしぼむ。しかし、高度なデザインと低価格のHiddenRadioのような製品を見ると、新しい方向も見えてくる。例えば、SonyやSamsungが自社製品をクラウドファンディングに出すことを、私は心から望んでいる。多くの関心を呼ぶことは間違いなく、大きく成功する可能性がある。

昔から言われているように、人は夢を見ることができる。

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スマートウォッチでソフトキーボードは無理と思っているあなたへ。Minuumのデモビデオをご覧あれ

スマートウォッチが主要ハードウェアメーカーの多くにとって注目のデバイスカテゴリーになりつつある今、スマートフォン用アプリをどこまで腕に移植できるかという問題がある。大きなハードルの一つは、腕の上でテキストメッセージやメールにすばやく返信できるようにすることであり、そこにMinuumのどこでもキーボードが登場した。

Minuumキーボードは、トロント拠点のスタートアップ、Whirlscapeが開発した入力メソッドで、元々はスマートフォンで画面を大きく占有することなく自然にタイプできる方法としてプロトタイプが作られた。すでにベータ版がAndroid用に公開されており、ユーザーレビューによるとスマートフォンでは好評のようだ。

Whirlscapeは自分たちが作るキーボードを、ウエアラブルを含め、あらゆるデバイスで使えるようにデザインしている、とファウンダーらが以前言っていた。今日(米国時間1/22)、彼らはそれを証明した。上のビデオにあるように、スマートウォッチのGalaxy Gearで動いているMinuumは、あの小さな画面で可能だとはとても思えないほど便利に文字を入力している。動画はワンテイクで撮ったものでカメラトリックはないとMinuumチームは言っていた。

今のところMinuumは「社内デモ」であり、少なくともSamsungがGearプラットフォームを公開するまではそのままだが、既に他のスマートウォッチメーカーとは、出荷時にソフトウェアを組み込む話をしているとも言っていた。

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2013年の出荷台数は2000万台。「ファブレット」化のトレンドは拡大するか?!

ついに本格的なファブレット(Phablet)時代が到来しようとしているようだ。

Juniper Researchのレポートによれば、2018年にはファブレットの出荷台数が1億2000万台にもなる見込みなのだそうだ。ちなみに昨年(2013年)のファブレット出荷台数は2000万台だった。

ファブレット市場の拡大傾向は、Samsungの大画面デバイスであるGalaxy Noteシリーズを見ても頷けるところだろう。Samsungの中でも驚愕に値するような大ヒットプロダクトとなっているのだ。

数字を見てみよう。

2011年にリリースした最初のGalaxy Noteは、最初の4ヵ月での販売台数が200万台だった。これが最も最近のデバイスであるGalaxy Note 3では1週間で500万台を売り上げているのだ。

ファブレットに注力しているのはSamsungばかりではない。たとえばLGは大画面(そして曲面)デバイスであるG Flexを投入するし、NokiaもWindows 8の動作するLumia 1520をリリースしている。またHTCにもOne Maxがあるし、このサイズはすっかり市場に定着した感がある。

Appleにはファブレットはないじゃないかという声もあるだろう。しかしファブレットの流行にも応じる形で、iPad miniをリリースしたり、またiPhoneの画面サイズも3.5インチから4インチに変更している。

ちなみにこの「ファブレット」という用語は、この2年で広まってきたものだ。smartPHone + tABLETという組み合わせだ。Juniperは、ファブレットの必要条件として5.6インチ以上の画面サイズを持つものと定義している。

そんなわけで、ファブレットはこれからも市場を拡大していきそうだ。ところで「ファブレット」を「タブロン」(TABLet + phONE:tablone)と呼ぶ人もいるようだ。これはしかし、どうやら「ファブレット」に軍配が上がりそうな形勢だ。

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LGの曲面ディスプレイ・スマートフォン、G Flex。AT&Tが1/24から予約受付開始

曲面ディスプレイがいよいよ公式になった。

LG G Flexは、同韓国企業のSamsungに対する最新の反撃であり、1月24日金曜日から、AT&Tが予約を受け付ける。

Sprintは先週、1月31日に予約受付開始すると発表して口火を切ったたが、AT&Tはライバルを1週間先行しようとしている。

AT&Tはその発表の中で、実際にいつこの電話機を顧客が手にするか、いつ店頭に並ぶかを明らかにしていないが、あらゆる状況から見て近々登場することはまず間違いない。

T-Mobileも、いずれこの曲面デイスプレイフォンを取扱うことになるが、発売に関する動きは見せていない。

AT&Tの、LG G Flex代表機種の販売価格は新しいNextプランの2年契約で299.99ドルだ。

LG G Flexは、米国で初めて発売される曲面ディスプレイフォンだが、これが最後ではない。曲面ディスプレイは、スマートフォンだけでなくテレビ等他のガジェットにおいても、昨年電子メーカーの主要な焦点の1つだったので、まだまだ多くの製品が出てくることが期待される。

超知りたがり屋は、ここでスペックを見られる。

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wobLは、永久にスヌーズし続けるiPhone用スタンド+アプリ


私はiPhoneを持っている。そして殆どの大人がそうするように、これを古き良き専用ハードウェアの代わりに目覚し時計として使っている。しかしこれは必ずしも理想ではない。例えば、iPhoneに起こされそうになったる時、ボタンを叩いて止めることはできない。今日(米国時間1/20にスタートするKickstarterプロジェクト、wobLはこれを解決しようとしている。

名前から連想されるように、wobLはwobbleし(グラグラと揺れ)それが主要な機能だ。iPhone用の付属アラーム時計アプリと共に動作し、モーションによってスヌーズさせることができる。手を伸ばしてiPhoneかスタンドを小突くと、揺れ動いてスヌーズ機能が発動し、あと何分か余分な眠りを得ることができる。

もちろん、これはいくつかの問題を引き起こす。wobLのスヌーズモードがあまりにも容易に発動するので、自分も揺れ続けて永久に起きないかもしれない。ふとんに潜り続けるためにも、それなりの意志が必要だろうが、今週のトロントのように外はマイナス30度ともなれば明確な動機がある。

wobLは、うっかり完全にアラームをオフにすることなく、簡単にスヌーズボタンを押せるように作られているので、その心配はなさそうだ。また、シンプルな作りながら寝ている間にiPhoneの充電もできる。アプリは今のところiOSのみだが、スタンド自身はiPhone、iPod touchの全モデルに加え、Androidスマートフォンでも使えるようデザインされている。

wobLチームは今年10月の出荷を目指しており、早期支援者は1台25ドルで入手できる。Third Prime Studioにとってこれが初めての製品だが、これまで他社の消費者製品開発で多くの経験を積んでおり、wobLが比較的シンプルなデザインのハードウェアであることから、目標額の2万9000ドルが達成されれば製品が陽の目を見る可能性は高い。

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大成功裏にクラウドファンディングを終えたPlay-i、いよいよ出荷を準備中

この前にPlay-iの話を聞いた時は、BoとYanaはいろいろと芸を見せるのに大忙しの様子だった。いろいろな人に木琴演奏などを披露して、140万ドルのクラウドファンディング資金の調達に励んでいたのだった。現在は資金調達も完了して、子供たちのプログラミング学習の助けとなるべく、出荷開始の時期を待ちわびているところだ。

Play-iは簡単なプログラミング言語であるLogoのロボット版と考えれば良いかもしれない。iOSデバイスを使って、いろいろとロボットの動きをプログラミングすることができる。Play-iでゲームを遊ぶうちに、関数、サブルーチン、ループなど、プログラミングの基本を勉強できるようになっているのだ。

いろいろな課題も用意されていて、たとえばBoのロボットアームを動かして、木琴で指定された音を鳴らしなさいというようなものがある。たとえば青い板を5回叩いて、次にピンクの板を5回叩けというような具合だ。まず同じ場所でアームを5回振り下ろし、そして目的の場所に移動してさらに5回振り下ろすという内容をプログラムすることになる。

(訳注:プログラミングの様子は上の動画にあります)

Play-iは、それだけで閉じた使い方しかできないわけではなく、他のものと連動させて利用することも可能だ。すなわちLEGOなどと組み合わせて使うこともできるわけだ。個人的にはテック系おもちゃ(tech toys)には懐疑的な気持ちもある。すぐに飽きられてしまったり、あるいはどう考えても高すぎるなどということも多いからだ。しかしPlay-iはあっという間に資金を調達し、そして製品開発にも必死に取り組んだようだ。間もなく出荷準備も整うことになる。この妙な形をした青いロボットがあちこちを走り回り、時にはペットの上に腕を振り下ろして喧嘩をするというようなシーンが見られるようになるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


動物から動きを学び、人類掃討計画を練るロボットたち(TIDWRTWHUFOO)

バイオミメティクスが進化すれば、友達のふりをしたロボットなどが身の回りをうろつくことになるのだろうか。そんな未来を憂うToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs(そろそろ覚えていただけただろうか。覚えにくければTIDWRTWHUFOOと略して頂いて結構だ)の時間がやってきた。

今回紹介するのはMITのBiomimetics Labで展開されているプロジェクトだ。より洗練された殺人マシーンを作るために、動物の動きを身につけたロボットの研究を日夜続けている。

まずはチーター型ロボットを見てみよう。毎秒2.3メートルの速度で走る。皮をなくした食肉類動物のようで、これはおそらく人類を襲って自分の皮膚として再利用しようとするものなのだろう。

下のビデオはジャンプしたり、のたくったりしているバイオミメティクス・ロボットだ。トカゲ風の足で水の中を泳いだりすることもできる。こうした動きで人間に滑稽さをアピールして油断させようとするのだろう。ハイトルクのモーターと、生物を模倣した骨格を組み合わせることで、実際の動物のような動きを身に付けることに成功しているのだ。

最初はラインによるシミュレートを映しているが、その後に実際のロボットの動きもあらわれる。ぜひ見逃さずに見てもらいたい。

上のビデオにもあるが、ローラースケート風の動きをするロボットも面白い。そのうちにローラーゲーム(Roller Derby)に登場してくるのかもしれない。プレイヤーはレギュラーの座を争うようなことになるのかもしれない。但し、見かけは恐ろしい感じがするものではない。そして実のところ、そこが狙いであるはずだ。可愛げに近付き、温かく見守る人類の背筋も凍る振る舞いをしようと狙っているわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


あなたの周りの全世界を撮れるビデオカメラ360 Fly

先日のCES 2014で、ピッツバーグの企業がわれわれを訪れて、製品を見てくれと言った。それは小さな球形のカメラで、全景ビデオを撮れる。頑丈で、ヘルメットやサーフボードなどに装着できる。360flyと呼ばれるその製品は、今はまだベータだが、彼らは完全なサーファーの恰好をしたモデルを同伴して売り込みにやってきた。おかげで、使い方はよく分かったけど。

同社のこの前の製品、GoPanoシリーズは、とてもよく売れた。それはiPhoneのカメラで全周ビデオを撮る製品で、前からよくあるアイデアだけど、今度の360flyはかなり見事に改良されている。

社名はVoxxで、彼らが今後もっと良いビデオを提供してくれたら、この記事をアップデートしよう。それまでは、ぼくがファウンダと話をしているとき、短パンとTシャツを着て、きまり悪そうに微笑んでいるあわれな男の子で我慢していただこう。

〔訳注: イギリス人たちの開発で、同じく球形のカメラ(全面に大量のレンズを貼り付け!)だが、水平方向360度の全周(パノラマ)ではなく、三次元全方向の視野映像を撮れるのを、ニュースで見たことがある。YouTubeなどで調べるのに、時間がかかりそうだが。〕

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Google、スマート・コンタクトレンズを発表

期待した方は申し訳ない。これはGoogle Glassのコンタクトレンズ版というわけではない。しかしそこに向けた第一歩のプロダクトだと考えることができるだろう。GoogleのGoogle X Labがブログ上でスマート・コンタクトレンズについての記事を掲載したのだ。糖尿病患者がこのコンタクトレンズを装着すると、血糖値を測定してくれる。

現在はプロトタイプの実験中なのだそうだ。コンタクトレンズの中に小さなワイヤレスチップとグルコースセンサーを内蔵してている。レンズは2層からなっており、その間にチップを挟み込んだ形式になっている。

先のブログ記事の中でGoogleは、体液から血糖値を測定する方法について、多くの科学者が研究を続けてきたのだと記している。そうした研究の結果、涙が有効であるとの結論にたどり着いたのだそうだ。しかし俳優でもない人が自在に涙を流すのは難しい。そのため、涙を利用する方式は一気に実現には至らず、検討課題となっていたらしい。

そうした流れの中でコンタクトレンズ型の測定装置が生まれてきたわけだが、このセンサーは1秒毎に血糖値を測定するようになっている。そして一定の値を超えると警告を送ってくる。センサーは非常に小さく、ちょっとした光の反射程度にしか見えないほどである様子。

現在、このプロトタイプをプロダクトとして世に出すべくFDAに承認申請を行っているところだとのこと。また技術的な詰めもあわせて行っているところだ。「スマート・コンタクトレンズを使って、装着者および医者に測定内容を報告するためのアプリケーションを開発しているところです」とGoogleは述べている。

[image via recode]

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(翻訳:Maeda, H


行方不明になった愛犬を、友人や近隣の人の助けを得て探すPuppy

Bluetooth LEを使って、失せ物を探すためのツールが世の中にはたくさん登場してきている。Beluvvの発表したPuppyも、広くいえばそのジャンルに該当するものだ。首輪に付けて利用するもので、Bluetooth LE経由でスマートフォンと接続する。そしてペットがあまり遠くに行ってしまわないように管理しようとするわけだ(許容距離は設定することができる)。

ペット専用のものではないながら、既存のプロダクトを同様の用途に利用できるのではないかと考える人もいるだろう。なるほど、Bluetoothで居場所を確認するという意味ではこれまでのプロダクトと同じような感じだ。しかし、このPuppyでは、愛犬がスマートフォンのBluetoothレンジから外れてしまったときにも、居場所を探しだす能力を持っているという点で、一般的なBluetoothを利用した探索システムとは異なる。近所の人や信頼できる友達にパーミッションを与えておくことで、自分の元から離れてしまった場合でも探索できるようにしているのだ。

具体的な仕組みは次のような具合だ。愛犬が自分のスマートフォンによる捕捉範囲を離れて、友人・知人の捕捉範囲に入った場合、予め設定がしてあれば、その友人・知人のスマートフォンに通知が届くようになる。これを利用してPuppyアプリケーション間で連絡を取り合い、自分のペットがどこにいるのかを把握して、探し出しやすくするわけだ。

スマート家電とは異なり、ペットにはGPSやRFIDは内蔵されてはいない。それでペット探索はデバイスの追跡よりも難しいわけだが、安価(価格は29ドル95セントだ)で手軽なデバイスをペットに取付けて居場所の通知をさせようとしているわけだ。これで居場所を探せば、すべての場所を手当たり次第に探しに行くような必要はなくなる。

BeLuvvは10月に、子供を探すためのGuardianという同じような仕組みのプロダクトをリリースしている。この仕組の有効性については確認できているということなのだろう。Puppyは現在プレオーダーの受付中で、初期ロットは2月21日から出荷を開始する予定だとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


GoogleのNest買収で儲かったのは誰だ?―クライナー・パーキンスの投資は20倍に、シャスタには過去最高のヒット

ご承知のようにGoogleはNest32億ドルのキャッシュで買収した。そこで初期の投資家であるKleiner Perkins Caufield ByersとShasta Venturesは大儲けをした。複数の情報源から聞いたところでは、Kleinerは2000万ドルを投資し、買収で4億ドルを得たという。20倍になったわけだ。

NestはシリーズA、シリーズBのラウンドでの投資家も投資金額も明らかにしていない。そのため今回スマート・サーモスタットとスマート煙探知機の買収で誰がどれだけの利益を得たかを正確に判断するのは難しい。

とりあえず分かっていることを確認すると、ShastaとKPCBでNestの2010年9月のシリーズAを全額引き受けている。これはNestが創立されてわずか数カ月後のことだった。次に2011年8月のシリーズBにも両社は参加しているが、このときはGoogleVentures、Lightspeed Venture Partners、Intertrust、Generation Investment Managementも加わっていた。

複数の情報源によると、Kleiner PerkinsはシリーズAとBを合計して2000万ドルを投資しており、Nestの最大の投資家だという。 Googleが払った32億ドルはKPCBの投資を20倍にしたとFortuneのDan Primack記者は聞いたそうだ。この資金は2010年に組成された6億50 00万ドルのKPCB XIVファンドから支出されたものだ。つまりKleinerはNestへの投資だけでこのファンドの60%の利益を出した計算になる。これでNestへの投資を主導し、取締役にもなっているKPCBのパートナー、Randy Komisarの地位も一段とアップすることだろう。

Kleiner Perkins Caufield Byersは1990年代末のインターネット時代の初期にGoogle、 Amazon、AOL、Intuitなどに投資するというホームランを連続して放った。最近ではFacebookとTwitterの株式上場で成功を収めている。またSquareやSpotifyにも投資している。しかしこれらはかなり後になってからの投資で、そう高い倍率は望めない案件だった。しかしNestの場合、KPCBは最初期から関与していたため、久々に非常に高い利益率を得ることができた。

左はShasta VenturesのマネージングディレクターでNest投資への投資を主導したRob Coneybeerだ。

[アップデート: 事情に詳しい情報源によると、今回のGoogleのNest買収で、Shastaは2億5000万ドルのShasta IIファンドの「大半を取り戻した」という。つまりShastaは2億ドル以上を得たもよう。]

CitrixのZenprise買収、IntuitのMint 買収などでShastaはこれまでも成功を納めているが、今回のNest買収は桁違いの利益を生んだもようだ。これで今後投資パートナーからベンチャー資金を募るのが楽になるだろう。

シリーズBとCをリードしたGoogle Venturesがおおきな利益を計上したことも間違いない。Tony FadellMatt Rogersの二人の共同ファウンダーも同様だ。

ベンチャーキャピタル全体として考えると、Nest買収はハードウェア起業家への強い追い風となる。Googleのような巨大企業が何十億ドルもの金をソフト企業ではなく家庭ハードウェアを製造する誕生したばかりのスタートアップに投じたことは、ハード起業家が資金を集めることを大いに助けるだろう。

[本記事の調査にはKim-Mai Cutlerが加わった]

Googleのネスト買収の詳細については下の画像をクリック:

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Nestの買収は、Googleが未来のハードウェアへ向う幸先よいスタート

CESは終り1年後までやってこないが、ショウ最大のテーマの一つ ― どんなものでも(車、時計、鏡、テーブル、等々)「ハードウェア」になれる ― は始まったばかりだ。そして今日(米国時間1/13)のGoogleがNestを32億ドルで買収したニュースは、Googleがどれほどハードウェアの中心プレーヤーになりたがっているかを如実に示している。

GoogleがNestを買収しても、Nestのアプリ、サーモスタット、煙検知器等に渡る全データを検索の巨人がアクセス可能になるわけではないが、Googleは別の何かを手にする。それは次期先端ハードウェアの一流デザイン知識 ― Apple出身のハードウェアのベテランで、うち一人はiPodの父という2人が集めたチームを通じて。

これはGoogleにとって非常に大きな節目だ。

現在まで、検索の巨人はビジネスの要所 ― デスクトップ・インターネット、モバイル・デバイス ― をソフトウェアを通じて支配し、これらの市場をデータ ― 具体的には広告データ ― によって収益化してきた。

それは、プラットフォームとその上で動くサービスのみならず、動作するためのハードウェアも支配する(そしてそれによって高級な製品から高い利幅を得ている)垂直統合企業、Appleとは根本的に異なるアプローチである。

NestはGoogleに、全く新しい市場 ― つながれたホームデバイス ― に垂直的アプローチで立ち向かうことによって、収益を多様化する機会を与えるだろう。

「これは新しいハードウェアのムーブメントだ」とある人は説明した。「デバイス+サービス、製品と市場の一致、クラウドファンディング・プラットフォームを使った調査、提携小売販売とオンライン直販の混合等々」。

Googleにとって、Nestはとりわけ魅力的な例の一つだ。つながった家庭用ハードウェアの統合システムを作っているだけでなく、Nestは相互運用性を中心に据え、初期バージョンでは、iOSまたはAndroidスマートフォンで制御するアプリと、よく整備された直販および小売販売チャネル、および誠意に満ちたサポートによってそれを実現してきた。

いずれにせよ、それはGoogleが以前から注目していた分野であることに間違いない。例えば昨年12月にThe Informationは、GoogleがEnergySenseと呼ばれる節電を手助けするスマート・サーモスタットらしきものをテストしていることを暴露した。テストは、Nestのライバル会社、Ecobeeのデバイス上で行われたと言われているが、今度はNestのサーモスタットを使う可能性もでてきた。

「NestとGoogleの製品は相互に協力して動作するのか?」という今日の仮想 Q&A 記事の質問に対して、共同ファウンダーのMatt Rogersは、「『Nest』の製品ラインがGoogleの注目を浴びたことは間違いないので、一緒にできるクールなことはたくさんあると考えているが、今日言えることはない」と答えた。

しかし、この買収はGoogleにとって有益であるばかりではない。


この数ヵ月間、Nestは同社製品のソフトウェアにバグが多いという高まる批判に悩まされている。Googleのソフトウェア知識は頼りになるだろう(ただし、その点に関してはGoogle嫌悪者とNest愛好家の重なりが問題になるかもしれない)。

さらには、Nestの知的財産権と特許の争いもある。NestはHoneywellおよびFirst Alertのメーカー、BRKとの特許侵害裁判を抱えている。これらの戦いを有利に進め、さらに自らを模倣者から保護するために、同社は特許に関して積極的だ。すづに100件の特許が承認され、200件が申請中、さらに200件が申請準備済みで、Intellectual Venturesとのライセンス契約も進めている。ここにGoogleが加われば、同社がこれらの戦いを進める上でも予防策になる。

Nestの買収が、今後Googleの他のハードウェアに対する関心にどう影響を与えるかも興味深い。

Googleが2012年に125億ドルで買収したMotorolaは、Googleがスマートフォンとタブレットに新たな垂直型アプローチを取るための布石かと一時見られていた。結局Motorolaは他のAndroid OEMと平等なパートナーであり続け、買収の最重要部分は特許となった。果たしてNextの買収によって、Googleは新たなハードウェア製造に取り組み、Motorolaとの契約で得た知的財産と才能をそこに注ぎ込むことになるのだろうか。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ロボットの脳の部分(汎用I/O)を提供する多機能コントローラボードRex

今では既製のマイコンボード(Raspberry Pi, Arduino, etc.)が簡単に手に入るから、誰もがロボットを容易に作れるようになった。でもそれが実際に動くようになるためには、そのほかのいろんな既製部品を寄せ集めて即席のつぎはぎ細工をする必要があった。その試行錯誤には、相当な時間を食う。そこで、“ロボットブレイン(robot brain, ロボットの脳)”Rexの登場だ。Hardware BattlefieldでファイナリストになったModBotもそうだったが、自作ロボットを有脳化する部分の工程を、すっきりと単純化してくれる。

Mike LewisとKartik TiwartiがCarnegie Mellonの修士課程の学生だったころに作ったRexは、いわばRaspberry PiとArduinoの折衷だ。またUdooにも似ていて、いろんなシールドを組み合わせて苦労することなく、マイコンボードに制御のためのハードウェアI/Oを容易にくっつけられる。まさに、ホビイストを楽にしてくれる製品だ。

Lewisによると、これはロボット専用のハードウェア製品で、“Piよりも値段は高いけど、これはロボットの構築から苦痛を取り去ってくれる。いろんなものを配線~ハンダ付けする必要がないし、電池(電源)入力も内蔵している。ロボットのプログラミング環境中へ直接ブートアップする”。

彼らは、オンラインのサポートとヘルプサイトも充実させた。99ドルのベーシックモデルは、すべての機能があり、OSと電源部がすでに載っている。シリアルのケーブルもある。今Kickstarterで9万ドルを募集中だ。

Lewisは曰く、“Kartikとぼくは、いろんな問題解決のためのロボット制作を消費者のホビーのレベルに持ちこむことに関心があった。これまでのロボット制作は複雑で、しかも目的ごとにシステムの要件が違っていた。そこで、どんな目的のロボットにも使える簡単なプラットホームが必要だ、と感じた。Rexは、Arduinoを使うロボットを作ったことがあるが、現状ではもっと高度なことをさせるロボットを作るのが難しい、と感じている人の、肩の荷をおろしてくれるだろう”。

自作のOS Alphalemがすでに載っていて、プログラミング環境もある。サイズは、汎用マイコンボードとしては最小のArduino Unoと同じだ。DSPやカメラやマイクからの入力端子もあるから、ホビイストも専門技術者もいろんな目的のロボットを簡単に作れる。

しかも、コントロールの対象はモーターだけではない。

“このOSの開発環境は、Arduinoのsketchやタスクマネージャ(MCP)みたいに使いやすくて、しかも、複数のsketch的なプロセスをいろんなタスク目的でパラレルに動かせる。カメラやWiFiのUSBアダプタなど、いろんなデバイス用のドライバもある。今後は、AIや機械学習をロボット上に実装するための層も設けたい”。

ロボットがより有脳になったときのための、モーターキルスイッチもある。要するに、Rexにはたいがいの目的のためのロボットに必要なI/Oインタフェイスが揃っている。本格的なロボットプロジェクトに十分使えるし、またお値段は良質なステッピングモーター数台ぶんぐらいだから、費用も高くない。ぼくならさしずめ、油圧ではなく空気圧で動くスープの味見ロボットを作ってみたいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


食品グレードのフィラメント登場で、3Dプリント先割れスプーン時代へ

すばらしい! ドイツのグループが、食品グレードの3Dプリンター用ポリプロピレン・フィラメントを新たに開発した。食品に使っても安全で洗うこともできる。現在の3Dプリンター・フィラメントは、毒性そそないが、湿気や酸に反応して不快な状態になることがある。この新しいフィラメントを使えば、お皿からピッチャーまで何でもプリントできる。

フィラメントの価格は2 kgのロールで129ドル。写真にあるように、キャンディー用のすてきな皿も作れそうだ。

このプラスチックは一般の食料保存容器と同じように洗浄可能で柔軟性も高い。「米国食品医薬品局および必要なEU標準規約に沿って」安全性を維持して作られており、子供のおもちゃにも使用可能だという。これで、ついにあなたも3Dプリントされた品物をしゃぶることができる。
via 3Ders

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Bringrrは、忘れ物を教えてくれるシガーライター充電器

私はかなり忍耐強い人間だが、その私を〈一瞬〉にして激怒させるものが一つある。車で遠く家を離れたところで大切な物を入れ忘れたことに気付いた時だ。あれは敗北感と言える。間違いに気付いた時すでに遅れそうになっていたら、また汚い言葉を口にしてしまう。

Bringrrは、私のような人のためのガジェットだ。車のシガーライターの口に差しておくと(充電もできる)、何を荷物に入れたかを静かに見守っていてくれる。もし何かが足りないことに気付けば、〈今〉それを知らせてくれる。10マイル走った後ではなく。

実はBringrrが最初に発売されたのは2010年のことで、一つの物 ― 携帯電話 ― を忘れないための製品だった。車のエンジンをかけた時、携帯電話がBluetoothの範囲にないことにBringrrが気付くと、ランプとアラームで知らせる。

しかし、電話はまだ簡単な方だ。今や多くの人々は携帯と〈共に〉暮らしているので、ポケットの中か手に持っているか充電中のいずれかの状態にある。それ以外の物 ― ピーピー雑音を出し続けない物 ― こそが難しい。財布、カメラ、今日の打ち合わせに必要なファイル等は、渋滞を目の見にした〈その時〉に思い出す品々だ。


そんな物すべてのために、Bringrrはオブジェクトタグ・システムを導入した。Tileとよく似たしくみだ。携帯電話に加えて、彼らが”BringTags” と呼ぶ小さなBluetooth LEタグシールを付けた物なら何でも見張っていてくれる。スマホと財布とバックパックとノートPCを忘れたくなければ、Bringrrとスマホをペアリングし、財布とバックパックにタグをぶらさげ、ノートPCのフタにタグを貼ればよい。次回このうちどれかを持たずに車に乗ると、シガーライター充電器が鳴って教えてくれる。

もちろん中には、毎日は必要としないものもある。仕事用のノートPCは週末には持ち歩きたくないかもしれない。大丈夫。設定アプリで、どのデバイスがどの曜日に必要かを充電器に教えておける。

車の外でも、Bringrrはあなたの物忘れを助けてくれる。それぞれのタグが近くにあるかどうか確かめられるので、失くした鍵を三角測量で見つけられる。それでも見つからない時は? 緊急パニックボタンを使えば、タグが音を立てて鳴り響く。すべては上に書いた Tile と非常によく似ているが、車のエンジンをかけた瞬間に探すところが気の効いた工夫だ。

私の忘れ物(即ち怒り)を減らしてくれるコンセプトは何であれ大好きだが、一つ欠点がある。タグを付けようと思う物ほど、忘れにくい物だということだ。つまり、最も忘れやすいのは、われわれが毎日は持ち歩かないもの(重要な仕事のファイルフォルダー等)なので、あらゆる物についてタグシールを貼ったり剥がしたりしない限り、偶発事故は防げないだろう。

Bringrrは、Kickstarterで7万5000ドルの資金調達を目標にしており、21日を残してあと少しで半分に到達するところだ。チャージャーだけなら39ドル、タグを含むキットは49ドルから。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google、スマート・サーモスタットなどインターネット接続家庭用品のNestを32億ドルのキャッシュで買収

Googleはインターネットに接続される各種スマート・デバイスのメーカー、Nestを32億ドルのキャッシュで買収する。今日(米国時間1/13)、Googleはこのことをまず社員に対してメールで通知し、続いてプレスリリースを発表した

2011年にNestはベストセラーとなったスマート・サーモスタットの販売を開始した頃からGoogleはNestに注目していたようだ。同社は最近ではやはりネットワークに接続される煙警報機Protectを発売している。

Nestの共同ファウンダー、Tony FadellとMatt RogersはともにGoogleに参加する。RogersはAppleでiPhoneの開発がスタートしたとき、最初に参加したエンジニアの一人だ。一方、Fadellは「iPodの父」として知られている。

NestはGoogleの傘下に入っても独自のブランドを維持し、Fadellが指揮を続ける。買収は合意されているが、当局による承認を待っている状態だという。

Nestの共同ファウンダー、FadellとRogersはTechCrunchに対して買収に応じた経緯を説明するメールを送ってきた。

「“Googleは巨大なビジネス資源とグローバルな規模のプラットフォームを持ち、Nestの成長プロセスを大きく加速することができると考えた」とFadellは言う。

Fadellによればこの決断に至るまでには長い経緯があったという。Nestのローンチ以前、2011年のTEDカンファレンスでFadellとビジネス担当副社長のErikCharltonはGoogleの共同ファウンダー、サーゲイ・ブリンにスマート・サーモスタットのプロトタイプのデモ・ビデオを見せた。すると「サーゲイは即座に興味を示し、その後われわれがデモをしたGoogleのチームのメンバーも同様だった。2011年5月にGoogle VenturesがシリーズBの資金調達ラウンドをリードし、2012年にはやはりGoogle VenturesがシリーズCを実施した」という。

Googleは過去にインターネット接続のAndroid at Homeなどスマート家庭用品デバイスの開発を試みて失敗している。その点Nestは優れたデザインと機能のデバイスの開発、すでに市場に受けいられている。 将来Googleが必要とするに違いない分野で成功を先取りしているという点で効果的な買収だろう。

Googleは独自のスマート・サーモスタット計画を検討していたとされるが、Nestがこれを補完するのか、あるいはNestチームがこの分野を指導することになるのだろう。もうひとつのGoogleの興味あるプロジェクトである電力消費モニターのPowerMeter計画についても同様のことがいえる。

NestはQ&Aを発表し「今後共Nest製品のサポート、保証には変更がない」ことを強調した。〔Q&Aの全文については原文を参照〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


FAA、ホビースト団体と協力してRC機、ドローンの安全飛行ガイドラインづくりに乗り出す

今日(米国時間1/13)、FAAはAMA(Academy for Model Aeronautics、モデル航空アカデミー)と協力しながらRCモデル機やドローンの運用に関する安全ガイドラインづくりを始めたと発表した。AMAはアメリカにおけるモデル航空機愛好家の最大の団体だ。

モデル機愛好家の多くはAMAの会員であり、そうでなくてもその安全ガイドライン(400フィートを超えない、空港から3マイル以内を飛行しない等)を知っている。しかし最近、比較的安価なGPS内蔵クアドコプターが普及し始めた。

これらのどローンは操縦も簡単ないし、完全な自動操縦が可能で、簡単に1000フィートに達してしまう。またFAAは、一部のハイエンド・モデル機は幅が20フィート以上で複数のジェットエンジンを装備していると指摘する。

FAAは商用ドローンを既存の航空規則の体系に組み入れようと努力を始めたところだが、モデル機愛好家団体と協力して安全な運用に関するガイドラインを策定しようというのは理にかなっている。というのも多くの商用ドローンは愛好家がホビーで飛ばしているのと事実上同じ機体だからだ。

FAAとの合意にもとづいてAMAは会員向けにUAS(無人航空システム)など最新のテクノロジーを含めて飛行ガイドラインなど総合的な安全プログラムを提供していく。

FAAにはモデル機を取り締まる権限はないが、AMAと密接協力していくことは双方にとって利益となるのは明白だ。不注意なユーザーがドローンを飛行機に衝突させたり地上の人々の中に墜落させて負傷者を出すなどすれば、政府はモデル機の規制に乗り出さざるを得ないことをAMAは承知している。AMAの使命の一つは政府当局と協力しつつ会員の利益を守ることだ。AMAによればメンバーは15万人だという。

FAAにおけるUAS統合の責任者、Jim Williamsは「安全なUASの運用を確立することは、この産業の発展に資すると同時に、より多数の愛好家がモデル機の飛行を楽しめるようになることにつながる」と述べた。

ボーナスFAAとAMAはこういう動画を見ると身がすくむ思いをするかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


時空を超えた未来にプレゼントを届けるTimeless Box(indiegogoでの資金調達完了)

プレゼントを贈るというのは非常に興奮する出来事ではあるけれど、終わりはかなりあっけないものだと言えるかもしれない。相手は包みを破って、そして箱の蓋を開ける。以上、終了だ。もちろん相手とハグしたり、ハイファイブを交わしたりすることはあるだろう。ビールを手にカウチに向かい、フットボールを見ながら楽しい夜をともに過ごすというのはあるかもしれない。しかし、プレゼントをあげるという行為は既に終了してしまっている。

これを変えてくれるのがTimeless Boxだ。アルミニウムでできた(チタン製のものもある)100ドルのボックスで、365日以内で特定の日数を指定して解錠される日を指定する。箱に収まる程度のものを中にいれ、そしてロックして、それから相手にプレゼントするという流れだ。プレゼントした後も、しばらくわくわくが続くこととなる。

受け取った人の手元では、指定した日数が過ぎるとロックが外れて箱の蓋が開くことになる。プレゼントした人がその場にいる必要はない。極端な話、死んでしまっていたり、あるいは遠く離れた外国にいるような場合でも大丈夫だ。もしかすると宇宙への片道切符を手に入れて旅立ってしまっていても問題ない。そのようなケースでこそ、この箱の「マジック」が感じられることになるかもしれない(但し、このTimeless Boxに動物を入れてはいけない)。

これはなかなか面白いものではなかろうか。

製作者のIgnasi Giróに話を聞くことができた。彼はバルセロナで活動するHonest&Smileというデザインエージェンシーの共同ファウンダーでもある。彼もまた、プレゼントのやり取りを巡る心理の動きなどを深く考えてみたようだ。

TC:このようなものを作った理由はなんでしょうか?

Giró:常に繋がっていて、これまでにないほどに関係性が強まった社会に私たちは住んでいます。しかし、便利さに安住してしまって、誕生日の挨拶は空港の待合室から送る単純な「おめでとう」メッセージのみということも多いようです。あるいは1年後の自分を思い描くことはあっても、日々の生活の中ですっかり忘れ去ってしまうことも多いでしょう。

このような時代だからこそ、時の流れということをじっくり考えてみるきっかけを与えるような、あるいは自分でたてたはずの目標を、しっかり自分に突きつけてくれるような仕組みが必要とされているのではないかと考えたわけです。もちろん簡単に使えるものでなければなりません。時を経て開け方を忘れてしまったり、専門の解錠師を呼ばないと開けられないようなものではダメでしょう。

そうしたことを目標に定め、それからいろいろなタイムカプセル(Dr WhoのTARDISなども含めて)や時間旅行物語などを研究し、そして今、ここにあるプロダクトの完成にいたったというわけです。

ちなみにネット用のTimeless Boxもあります。こちらでベータ段階のものを提供しており、スマートフォンでもタブレットでもきちんと表示されるようになっていると思います。

TC:少々不気味な感じがしますが…?

G:確かにそう感じる部分はあるかもしれないと思います。また相手をがっかりさせるような(いじわるな)使い方というのもいろいろとありそうです。たとえば子供を罰するのに、箱の中にiPodをしまってしまうという使い方もあるでしょう。また、(高価格版である)10年間閉じておけるもののチタン版をプレゼントして、しかし実は中身は空っぽであるといういじわるをしてみたいという人もいました。10年間待ち続けて、そしていよいよ開いたときに中身が空っぽだったというのは、それはかなり残酷なイタズラだと言えそうです。

しかしきっと、たいていの人はまっとうな目的に使いたいと考えると思うのです。たとえば子供が成人するときや、あるいは遠くの国で結婚をする友人への贈り物などという使い方もあるでしょう。あるいはよくある記念タイムカプセルのように、将来の自分に向けて送るという使い方も人気を集めるのではないでしょうか。自分の夢などを書いておくのはきっと面白いだろうと思うのです。あるいは、自分がこの世の中からいなくなっているであろうときに見てもらうために、愛する人々に向けたメッセージを残すという使い方もまた、多くの人が興味を持つだろうと思うのです。

TC:強度はどうなのでしょうか。壊して開けたりすることはできますか?

2枚のアルミニウム(先述の通りチタン版もあります)で作られていて、まあかなり頑丈であるのは間違いありません。もちろん「破壊不能」というわけではありません。しかしそうそう簡単に壊れるようなものでもありません。外見も美しく仕上げて、壊してしまうのに躊躇いを感じるような形状にしたつもりです。それでも、まあ言ってしまえばこれは「ゲーム」のひとつです。ゲームのルールというのは、その気になれば破ることのできるものです。ただ、そうしてしまえば誰かとゲームを「一緒に」体験するようなこともできなくなるわけです。


これはなかなか面白いプロダクトだと思うがいかがだろうか。実は、昨年末にIndiegogoにて資金調達を目指していたものだが、無事に資金を調達できたようだ。現在はこちらからプレオーダーできる(訳注:日本円で9500円程度のようです)。

原文へ

(翻訳:Maeda, H